JP2004223932A - 印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【目的】複数ページでプレレンダリングバンドが発生する場合に2ページ目以降のプレレンダリングに要する時間を短縮することによって印刷速度を向上させることができる印刷装置を提供すること。
【構成】各描画手段により展開される各バンド毎のイメージ展開に要する展開予測時間とプリンタエンジンのプロセスにより決定される一定の展開限度時間とを比較してバンド展開エラーが発生するか否かを判断する判断手段と、前記判断手段により前記バンド展開エラーが発生すると判断された場合に、通常イメージ展開前に前記展開エラーバンドを展開、圧縮し上記転送時に伸張しながら転送する手段と、前記展開エラーバンドのイメージ展開時間に次ページの展開エラーバンドを展開する制御手段とを含んで印刷装置を構成する。
【選択図】 図1
【構成】各描画手段により展開される各バンド毎のイメージ展開に要する展開予測時間とプリンタエンジンのプロセスにより決定される一定の展開限度時間とを比較してバンド展開エラーが発生するか否かを判断する判断手段と、前記判断手段により前記バンド展開エラーが発生すると判断された場合に、通常イメージ展開前に前記展開エラーバンドを展開、圧縮し上記転送時に伸張しながら転送する手段と、前記展開エラーバンドのイメージ展開時間に次ページの展開エラーバンドを展開する制御手段とを含んで印刷装置を構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷装置に係り、特に、1ページ分の印刷データを複数のバンドに区切り、各バンド毎にビットマップ展開処理を行うページプリンタ等に適用する場合に好適な印刷装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のような1 ページ分の印刷データを複数のバンドに区切り各バンド毎にビットマップ展開処理を行う印刷装置が存在する。
【0003】
図1は従来の印刷装置の概略構成を示すブロック図である。印刷装置は、印刷装置を制御するコントローラ1001、記録紙に画像を印刷するプリントエンジン1002を備えている。図2は図1に示した従来の印刷装置のコントローラの概略構成を示すブロック図である。印刷装置のコントローラ1001は、CPU2001、ROM2002、RAM2003、ASIC(ApplicationSpecified IC(:特定用途向けIC))2004を備えている。
【0004】
CPU2001は、ROM2002に記憶された制御プログラムに基づいて画像データの展開処理を総括的に制御する。ROM2002には、上記制御プログラムやフォント情報等が格納されている。RAM2003は、CPU2001のワークエリアとして機能すると共に、ホストコンピュータ(図示略)からのPDL(ページ記述言語)等で記述された印刷データやディスプレイリストを格納したり、ビットマップデータを格納するバンドメモリとしても機能する。
【0005】
ASIC2004は、RAM2003に格納されているディスプレイリストをビットマップデータに展開してRAM2003に格納したり、RAM2003に格納されているビットマップデータを圧縮し再度、圧縮データをRAM2003へ格納したり、RAM2003に格納されている圧縮データを伸張し、ビットマップデータとしてRAM2003へ格納する。又、RAM2003に格納されているビットマップデータをプリントエンジン1002(図1)に転送する。
【0006】
次に、従来の印刷装置の処理動作について説明する。
【0007】
従来、ページプリンタにおいては、主に省メモリや印刷速度向上のため、1ページの印刷データを複数のバンドに分割し、バンド毎にディスプレイリストを作成し、印刷時にはディスプレイリストのビットマップデータへの展開とビットマップデータのシッピングとを同時に行っていた。
【0008】
ここで、ページプリンタは紙搬送を途中で停止することができないので、シッピングを1ページ分連続して行わなければならない。従って、或るバンドのシッピングが終了するまでに次のバンドのビットマップデータが揃っていなければならない。もし、或るバンドのシッピングが終了した時に次のバンドのビットマップデータが揃っていない場合は、正しい印刷結果が得られない。この状態をオーバランと呼ぶ。
【0009】
ここで、プリントエンジンの印刷速度を16ページ/分とすると、1ページのビットマップデータを作成する時間は3.75秒以内である。又、1ページを例えば3つのバンドに分割して処理する場合、1バンドのビットマップデータを作成する時間は1.25秒以内であり、この時間を超えてしまうとオーバランが起こる。この時間を展開限度時間と呼ぶことにする。実際には、1バンド目のビットマップ展開処理が終了してから印刷が開始されるので、展開限度時間は2バンド目が1.25秒以内、3バンド目が2.5秒以内となる。
【0010】
上記のような事態を回避するために、ディスプレイリストを作成する時に予めビットマップ展開時間を予測しておく。ここで、各バンド毎に展開予測時間と展開限度時間を比較し展開が間に合わないと判断されたバンドは、印刷を開始する前に予めディスプレイリストをビットマップデータに展開しておく。
【0011】
上述の従来の印刷装置の処理動作のフローチャートを図3及び図4に示す。
【0012】
図3及び図4において、ステップS11では、図2のCPU2001が1ページを複数のバンドに分割すると共に、1バンドの展開限度時間を計算する。ステップS12では、CPU1001が各バンド毎にディスプレイリストを作成し、各バンド毎に展開予測時間を計算する。ステップS13では、CPU1003が全バンドについて展開予測時間と展開限度時間を比較終了したかを調べ、もし全バンドについての比較が終了していない場合には、S14でCPU1001が展開予測時間と展開限度時間を比較する。
【0013】
もし展開限度時間の方が展開予測時間より大きい場合は、ステップS13に戻って次のバンドの比較に移る。又、展開限度より展開予測時間の方が大きい場合は、ステップS15に進み、CPU1003が比較したバンドがプレレンダリング処理が必要であることをRAM1003へ書き込み、S13に戻って次のバンドの比較に移る。
【0014】
そして、S13において全バンドについての比較終了した場合は、ステップS16でページ内でプレレンダリングが必要なバンドがあるかを判別し、プレレンダリング処理が無い場合には、S18で1バンド目のビットマップ展開を行い、S19 で印刷を開始する。もし、プレレンダリング処理が必要なバンドがある場合には、S17でプレレンダリング処理を行う。ここでのプレレンダリング処理とは、ビットマップ展開処理とビットマップ展開されたデータの圧縮である。
【0015】
そして、S18で1バンド目のビットマップ展開を行い、S19で印刷を開始する。これにより、S20において1バンドシッピングが行われ、並列処理でS21において次バンドがプレレンダリングされたデータかの判断を行い、プレレンダリングされたデータである場合には、ステップS23で伸張処理によりビットマップ展開を行う。
【0016】
もし、次シッピングデータがプレレンダリングデータでない場合には、ステップS22で通常のビットマップ展開が行われる。ステップS24において1ページ分の印刷が終了したかを判別し、終了していない場合には、次のバンド処理をステップS21,ステップS20で行う。そして、全てのJOBが終了したかを判別し、終了していない場合には、次ページへの修理であるステップS16の処理へ戻る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術においては下記のような問題があった。
【0018】
即ち、従来の印刷装置において、印刷速度が例えば20ページ/分のプリントエンジンを持ち、1ページを例えば6バンドに分割した時の各バンドの展開予測時間が図5の場合には、4バンド目と6バンド目で上記図3のステップS14の条件が満たされなくなるので、これによりステップS15で4バンド目、6バンド目にプレレンダリング設定がされ、ステップS17のプレレンダリング処理を行ってから印刷が行われる。つまり、図6に示すように印刷開始まで時間が掛かる。
【0019】
又、近年のコンピュータ等による印刷データは複雑になり、且つ、プリンタエンジンの高速化もなされている。これらにより、上記プレレンダリング処理が発生し易くなり、複数ページでも同様の処理を行うため、印刷時間が大幅に時間が掛かるという問題があった。
【0020】
本発明は上記問題に鑑みなされたもので、その目的とする処は、複数ページでプレレンダリングバンドが発生する場合に2ページ目以降のプレレンダリングに要する時間を短縮することによって印刷速度を向上させることができる印刷装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、コンピュータ等で生成された印刷データをディスプレイリストに従いメモリ上にバンド単位にイメージ展開する複数の描画手段と、各描画手段により前記メモリ上にイメージ展開されたバンド単位の描画データをプリンタエンジンの印刷プロセスに同期して該プリンタエンジンに転送する転送手段を備える印刷装置において、各描画手段により展開される各バンド毎のイメージ展開に要する展開予測時間とプリンタエンジンのプロセスにより決定される一定の展開限度時間とを比較してバンド展開エラーが発生するか否かを判断する判断手段と、前記判断手段により前記バンド展開エラーが発生すると判断された場合に、通常イメージ展開前に前記展開エラーバンドを展開、圧縮し上記転送時に伸張しながら転送する手段と、前記展開エラーバンドのイメージ展開時間に次ページの展開エラーバンドを展開する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0023】
図7及び図8は本発明の実施の形態に係る印刷処理を示すフローチャートであ、図9は本発明の実施の形態に係るディスプレイリストの再構築の例を示す図、図10は本発明の実施の形態に係る各バンドの展開予測時間及び展開限度時間の例を示す図、図11は本発明の実施の形態に係るビットマップ展開及びシッピングとの時間関係の例を示す図である。
【0024】
図7において、ステップS11では、1ページを複数バンドに分割すると共に、1バンドの展開限度時間を計算する。ステップS12では、各バンド毎に展開したディスプレイリストを作成し、各バンド毎に展開予測式を計算する。ステップS13では全バンドについて展開予測時間と展開限度時間を比較終了したかを判別し、比較終了していない場合には、ステップS14で次バンドの展開予測時間と展開限度時間を比較する。
【0025】
もし展開限度時間の方が展開予測時間よりも大きい場合には、ステップS30にて該当バンドをプレレンダリング対象バンドに設定し、図9で示す再構築例のように展開制限時間内にて描画できる範囲毎に分割した形に再構築する。又、展開限度時間の方が展開予測時間よりも小さい場合には、ステップS13に戻って次のバンドの比較に移る。
【0026】
そして、S13において全バンドについての比較が終了した場合には、ステップS16でプレレンダリングが必要なバンドがあるかを判断し、プレレンダリング処理が必要ない場合には、ステップS18で1バンド目のビットマップ展開処理を行い、S19で印刷を開始する。
【0027】
もし、プレレンダリング処理が必要なバンドがある場合には、ステップS17でプレレンダリング処理を行う。そして、ステップS18で1バンド目のビットマップ展開処理を行い、ステップS19で印刷を開始する。
【0028】
印刷を開始すると、各バンドのシッピング処理とビットマップ展開処理が並列で行われる。シッピング処理では、ステップS31においてシップデータがプレレンダリングによって展開されたデータかを判別し、プレレンダリングにより展開されたデータであるならば、ステップS32で圧縮データを伸張しながらシッピングを行い。そうでない場合には、ビットマップデータをそのままシッピングする。
【0029】
ビットマップ展開処理では、ステップS21で該当バンドがすでにプレレンダリングによりビットマップ展開されているか判断し、プレレンダリングで展開されていない場合には、ステップS22で通常のビットマップ展開を行う。又、プレレンダリングにより展開されている場合には、ステップS33で以降のページにプレレンダリングすべきデータがあるかを判断し、プレレンダリングが必要な場合にステップS34において、ステップS30で再構築されたディスプレイリストに従い展開制限時間内でのプレレンダリングを行う。もし、プレレンダリングすべきデータがない場合には、何も行わない。
【0030】
各バンドのシッピング処理とビットマップ展開処理が終了すると、ステップS24において、1ページ分の印刷が終了したかを判断し、終了していない場合には、次バンドの印刷処理を行い、1ページ分の印刷処理が終了した場合には、ステップS25において全ページ印刷が終了したかを判断する。このとき、全ページの印刷が終了していない場合には、全ページ印刷が終了するまで繰り返す。
【0031】
ここで、本発明の実施の形態を例を用いて説明する。
【0032】
印刷速度が20ぺージ/分のプリントエンジンを持ち、1ページを6バンド分解した時の各バンドの展開予測時間と展開限度時間とを図10に示す。
【0033】
ここで、1ページ目の4,6バンド目と2ページ目の3バンド目はプレレンダリングが必要となる。図7のステップS14において、これらのバンドは、プレレンダリングバンドと設定され、描画展開制限時間に合わせてディスプレイリストが再構築される。ここで、図11に示すように、1ページ目の4,7バンドのバンド展開時間を利用し、2ページ目のプレレンダリングを指定された3バンド目のプレレンダリングを行う。
【0034】
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る印刷装置によれば、PDL(ページ記述言語)で受信した印刷データを1ページ単位で複数のバンドに分割し、各バンド毎の展開予測時間と展開限度時間とを比較し、プレレンダリングで圧縮された展開データを伸張しながらシッピングすることによりできた空き時間に以降ページのプレレンダリング処理を行う。
【0035】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、PDL(ページ記述言語)で受信した印刷データを1ページ単位で複数のバンドに分割、各バンド毎の展開予測時間と展開限度時間とを比較し、プレレンダリングで圧縮された展開データを伸張しながらシッピングすることによりできた空き時間に以降ページのプレレンダリング処理を行うことにより、複数ページでの印刷速度の向上を図ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態と従来例に係る印刷装置の概略図である。
【図2】本発明の実施の形態と従来例に係る印刷装置のコントローラ概略図である。
【図3】従来例に係る各バンドの展開予測時間及び展開限度時間の例を示す図である。
【図4】従来例に係るビットマップ展開及びシッピングとの時間関係の例を示す図である。
【図5】従来例に係る印刷処理を示すフローチャートである。
【図6】従来例に係る印刷処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態に係る印刷処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態に係る印刷処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態に係るディスプレイリストの再構築例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る各バンドの展開予測時間及び展開限度時間の例を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態に係るビットマップ展開及びシッピングとの時間関係の例を示す図である。
【符号の説明】
1000 印刷装置
1001 コントローラ
1002 プリントエンジン
2001 CPU
2002 ROM
2003 RAM
2004 ASIC
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷装置に係り、特に、1ページ分の印刷データを複数のバンドに区切り、各バンド毎にビットマップ展開処理を行うページプリンタ等に適用する場合に好適な印刷装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のような1 ページ分の印刷データを複数のバンドに区切り各バンド毎にビットマップ展開処理を行う印刷装置が存在する。
【0003】
図1は従来の印刷装置の概略構成を示すブロック図である。印刷装置は、印刷装置を制御するコントローラ1001、記録紙に画像を印刷するプリントエンジン1002を備えている。図2は図1に示した従来の印刷装置のコントローラの概略構成を示すブロック図である。印刷装置のコントローラ1001は、CPU2001、ROM2002、RAM2003、ASIC(ApplicationSpecified IC(:特定用途向けIC))2004を備えている。
【0004】
CPU2001は、ROM2002に記憶された制御プログラムに基づいて画像データの展開処理を総括的に制御する。ROM2002には、上記制御プログラムやフォント情報等が格納されている。RAM2003は、CPU2001のワークエリアとして機能すると共に、ホストコンピュータ(図示略)からのPDL(ページ記述言語)等で記述された印刷データやディスプレイリストを格納したり、ビットマップデータを格納するバンドメモリとしても機能する。
【0005】
ASIC2004は、RAM2003に格納されているディスプレイリストをビットマップデータに展開してRAM2003に格納したり、RAM2003に格納されているビットマップデータを圧縮し再度、圧縮データをRAM2003へ格納したり、RAM2003に格納されている圧縮データを伸張し、ビットマップデータとしてRAM2003へ格納する。又、RAM2003に格納されているビットマップデータをプリントエンジン1002(図1)に転送する。
【0006】
次に、従来の印刷装置の処理動作について説明する。
【0007】
従来、ページプリンタにおいては、主に省メモリや印刷速度向上のため、1ページの印刷データを複数のバンドに分割し、バンド毎にディスプレイリストを作成し、印刷時にはディスプレイリストのビットマップデータへの展開とビットマップデータのシッピングとを同時に行っていた。
【0008】
ここで、ページプリンタは紙搬送を途中で停止することができないので、シッピングを1ページ分連続して行わなければならない。従って、或るバンドのシッピングが終了するまでに次のバンドのビットマップデータが揃っていなければならない。もし、或るバンドのシッピングが終了した時に次のバンドのビットマップデータが揃っていない場合は、正しい印刷結果が得られない。この状態をオーバランと呼ぶ。
【0009】
ここで、プリントエンジンの印刷速度を16ページ/分とすると、1ページのビットマップデータを作成する時間は3.75秒以内である。又、1ページを例えば3つのバンドに分割して処理する場合、1バンドのビットマップデータを作成する時間は1.25秒以内であり、この時間を超えてしまうとオーバランが起こる。この時間を展開限度時間と呼ぶことにする。実際には、1バンド目のビットマップ展開処理が終了してから印刷が開始されるので、展開限度時間は2バンド目が1.25秒以内、3バンド目が2.5秒以内となる。
【0010】
上記のような事態を回避するために、ディスプレイリストを作成する時に予めビットマップ展開時間を予測しておく。ここで、各バンド毎に展開予測時間と展開限度時間を比較し展開が間に合わないと判断されたバンドは、印刷を開始する前に予めディスプレイリストをビットマップデータに展開しておく。
【0011】
上述の従来の印刷装置の処理動作のフローチャートを図3及び図4に示す。
【0012】
図3及び図4において、ステップS11では、図2のCPU2001が1ページを複数のバンドに分割すると共に、1バンドの展開限度時間を計算する。ステップS12では、CPU1001が各バンド毎にディスプレイリストを作成し、各バンド毎に展開予測時間を計算する。ステップS13では、CPU1003が全バンドについて展開予測時間と展開限度時間を比較終了したかを調べ、もし全バンドについての比較が終了していない場合には、S14でCPU1001が展開予測時間と展開限度時間を比較する。
【0013】
もし展開限度時間の方が展開予測時間より大きい場合は、ステップS13に戻って次のバンドの比較に移る。又、展開限度より展開予測時間の方が大きい場合は、ステップS15に進み、CPU1003が比較したバンドがプレレンダリング処理が必要であることをRAM1003へ書き込み、S13に戻って次のバンドの比較に移る。
【0014】
そして、S13において全バンドについての比較終了した場合は、ステップS16でページ内でプレレンダリングが必要なバンドがあるかを判別し、プレレンダリング処理が無い場合には、S18で1バンド目のビットマップ展開を行い、S19 で印刷を開始する。もし、プレレンダリング処理が必要なバンドがある場合には、S17でプレレンダリング処理を行う。ここでのプレレンダリング処理とは、ビットマップ展開処理とビットマップ展開されたデータの圧縮である。
【0015】
そして、S18で1バンド目のビットマップ展開を行い、S19で印刷を開始する。これにより、S20において1バンドシッピングが行われ、並列処理でS21において次バンドがプレレンダリングされたデータかの判断を行い、プレレンダリングされたデータである場合には、ステップS23で伸張処理によりビットマップ展開を行う。
【0016】
もし、次シッピングデータがプレレンダリングデータでない場合には、ステップS22で通常のビットマップ展開が行われる。ステップS24において1ページ分の印刷が終了したかを判別し、終了していない場合には、次のバンド処理をステップS21,ステップS20で行う。そして、全てのJOBが終了したかを判別し、終了していない場合には、次ページへの修理であるステップS16の処理へ戻る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術においては下記のような問題があった。
【0018】
即ち、従来の印刷装置において、印刷速度が例えば20ページ/分のプリントエンジンを持ち、1ページを例えば6バンドに分割した時の各バンドの展開予測時間が図5の場合には、4バンド目と6バンド目で上記図3のステップS14の条件が満たされなくなるので、これによりステップS15で4バンド目、6バンド目にプレレンダリング設定がされ、ステップS17のプレレンダリング処理を行ってから印刷が行われる。つまり、図6に示すように印刷開始まで時間が掛かる。
【0019】
又、近年のコンピュータ等による印刷データは複雑になり、且つ、プリンタエンジンの高速化もなされている。これらにより、上記プレレンダリング処理が発生し易くなり、複数ページでも同様の処理を行うため、印刷時間が大幅に時間が掛かるという問題があった。
【0020】
本発明は上記問題に鑑みなされたもので、その目的とする処は、複数ページでプレレンダリングバンドが発生する場合に2ページ目以降のプレレンダリングに要する時間を短縮することによって印刷速度を向上させることができる印刷装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、コンピュータ等で生成された印刷データをディスプレイリストに従いメモリ上にバンド単位にイメージ展開する複数の描画手段と、各描画手段により前記メモリ上にイメージ展開されたバンド単位の描画データをプリンタエンジンの印刷プロセスに同期して該プリンタエンジンに転送する転送手段を備える印刷装置において、各描画手段により展開される各バンド毎のイメージ展開に要する展開予測時間とプリンタエンジンのプロセスにより決定される一定の展開限度時間とを比較してバンド展開エラーが発生するか否かを判断する判断手段と、前記判断手段により前記バンド展開エラーが発生すると判断された場合に、通常イメージ展開前に前記展開エラーバンドを展開、圧縮し上記転送時に伸張しながら転送する手段と、前記展開エラーバンドのイメージ展開時間に次ページの展開エラーバンドを展開する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0023】
図7及び図8は本発明の実施の形態に係る印刷処理を示すフローチャートであ、図9は本発明の実施の形態に係るディスプレイリストの再構築の例を示す図、図10は本発明の実施の形態に係る各バンドの展開予測時間及び展開限度時間の例を示す図、図11は本発明の実施の形態に係るビットマップ展開及びシッピングとの時間関係の例を示す図である。
【0024】
図7において、ステップS11では、1ページを複数バンドに分割すると共に、1バンドの展開限度時間を計算する。ステップS12では、各バンド毎に展開したディスプレイリストを作成し、各バンド毎に展開予測式を計算する。ステップS13では全バンドについて展開予測時間と展開限度時間を比較終了したかを判別し、比較終了していない場合には、ステップS14で次バンドの展開予測時間と展開限度時間を比較する。
【0025】
もし展開限度時間の方が展開予測時間よりも大きい場合には、ステップS30にて該当バンドをプレレンダリング対象バンドに設定し、図9で示す再構築例のように展開制限時間内にて描画できる範囲毎に分割した形に再構築する。又、展開限度時間の方が展開予測時間よりも小さい場合には、ステップS13に戻って次のバンドの比較に移る。
【0026】
そして、S13において全バンドについての比較が終了した場合には、ステップS16でプレレンダリングが必要なバンドがあるかを判断し、プレレンダリング処理が必要ない場合には、ステップS18で1バンド目のビットマップ展開処理を行い、S19で印刷を開始する。
【0027】
もし、プレレンダリング処理が必要なバンドがある場合には、ステップS17でプレレンダリング処理を行う。そして、ステップS18で1バンド目のビットマップ展開処理を行い、ステップS19で印刷を開始する。
【0028】
印刷を開始すると、各バンドのシッピング処理とビットマップ展開処理が並列で行われる。シッピング処理では、ステップS31においてシップデータがプレレンダリングによって展開されたデータかを判別し、プレレンダリングにより展開されたデータであるならば、ステップS32で圧縮データを伸張しながらシッピングを行い。そうでない場合には、ビットマップデータをそのままシッピングする。
【0029】
ビットマップ展開処理では、ステップS21で該当バンドがすでにプレレンダリングによりビットマップ展開されているか判断し、プレレンダリングで展開されていない場合には、ステップS22で通常のビットマップ展開を行う。又、プレレンダリングにより展開されている場合には、ステップS33で以降のページにプレレンダリングすべきデータがあるかを判断し、プレレンダリングが必要な場合にステップS34において、ステップS30で再構築されたディスプレイリストに従い展開制限時間内でのプレレンダリングを行う。もし、プレレンダリングすべきデータがない場合には、何も行わない。
【0030】
各バンドのシッピング処理とビットマップ展開処理が終了すると、ステップS24において、1ページ分の印刷が終了したかを判断し、終了していない場合には、次バンドの印刷処理を行い、1ページ分の印刷処理が終了した場合には、ステップS25において全ページ印刷が終了したかを判断する。このとき、全ページの印刷が終了していない場合には、全ページ印刷が終了するまで繰り返す。
【0031】
ここで、本発明の実施の形態を例を用いて説明する。
【0032】
印刷速度が20ぺージ/分のプリントエンジンを持ち、1ページを6バンド分解した時の各バンドの展開予測時間と展開限度時間とを図10に示す。
【0033】
ここで、1ページ目の4,6バンド目と2ページ目の3バンド目はプレレンダリングが必要となる。図7のステップS14において、これらのバンドは、プレレンダリングバンドと設定され、描画展開制限時間に合わせてディスプレイリストが再構築される。ここで、図11に示すように、1ページ目の4,7バンドのバンド展開時間を利用し、2ページ目のプレレンダリングを指定された3バンド目のプレレンダリングを行う。
【0034】
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る印刷装置によれば、PDL(ページ記述言語)で受信した印刷データを1ページ単位で複数のバンドに分割し、各バンド毎の展開予測時間と展開限度時間とを比較し、プレレンダリングで圧縮された展開データを伸張しながらシッピングすることによりできた空き時間に以降ページのプレレンダリング処理を行う。
【0035】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、PDL(ページ記述言語)で受信した印刷データを1ページ単位で複数のバンドに分割、各バンド毎の展開予測時間と展開限度時間とを比較し、プレレンダリングで圧縮された展開データを伸張しながらシッピングすることによりできた空き時間に以降ページのプレレンダリング処理を行うことにより、複数ページでの印刷速度の向上を図ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態と従来例に係る印刷装置の概略図である。
【図2】本発明の実施の形態と従来例に係る印刷装置のコントローラ概略図である。
【図3】従来例に係る各バンドの展開予測時間及び展開限度時間の例を示す図である。
【図4】従来例に係るビットマップ展開及びシッピングとの時間関係の例を示す図である。
【図5】従来例に係る印刷処理を示すフローチャートである。
【図6】従来例に係る印刷処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態に係る印刷処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態に係る印刷処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態に係るディスプレイリストの再構築例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る各バンドの展開予測時間及び展開限度時間の例を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態に係るビットマップ展開及びシッピングとの時間関係の例を示す図である。
【符号の説明】
1000 印刷装置
1001 コントローラ
1002 プリントエンジン
2001 CPU
2002 ROM
2003 RAM
2004 ASIC
Claims (7)
- コンピュータ等で生成された印刷データをディスプレイリストに従いメモリ上にバンド単位にイメージ展開する複数の描画手段と、各描画手段により前記メモリ上にイメージ展開されたバンド単位の描画データをプリンタエンジンの印刷プロセスに同期して該プリンタエンジンに転送する転送手段を備える印刷装置において、
各描画手段により展開される各バンド毎のイメージ展開に要する展開予測時間とプリンタエンジンのプロセスにより決定される一定の展開限度時間とを比較してバンド展開エラーが発生するか否かを判断する判断手段と、前記判断手段により前記バンド展開エラーが発生すると判断された場合に、通常イメージ展開前に前記展開エラーバンドを展開、圧縮し上記転送時に伸張しながら転送する手段と、前記展開エラーバンドのイメージ展開時間に次ページの展開エラーバンドを展開する制御手段と、を有することを特徴とする印刷装置。 - 前記描画手段は、それぞれ前記バンド単位の描画を少なくとも3バンド分描画することが可能なメモリ容量を備えることを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
- 前記メモリは、前記バンド単位に領域分割され、分割された領域は前記画像描画及び前記変換手段への画像出力に順番に利用されることを特徴とする請求項2記載の印刷装置。
- 前記印刷データを印字用中間データとしてディスプレイリスト及び印刷要素データから構成することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の印刷装置。
- 前記ディスプレイリストとは、印刷画像を分解した印刷要素をその発生順に並べたリストであることを特徴とする請求項4記載の印刷装置。
- 前記印刷要素データとは、文字又は記号、図形、色データ、イメージデータの何れかを表す画像データであることを特徴とする請求項4記載された印刷装置。
- 前記バンド単位の描画に必要な時間を計算し、各バンド印字時間で次バンドの描画が可能かを判断できることを有することを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の印刷装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003015617A JP2004223932A (ja) | 2003-01-24 | 2003-01-24 | 印刷装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003015617A JP2004223932A (ja) | 2003-01-24 | 2003-01-24 | 印刷装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004223932A true JP2004223932A (ja) | 2004-08-12 |
Family
ID=32903316
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003015617A Withdrawn JP2004223932A (ja) | 2003-01-24 | 2003-01-24 | 印刷装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004223932A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011148242A (ja) * | 2010-01-25 | 2011-08-04 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 画像形成装置及びプログラム |
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2003
- 2003-01-24 JP JP2003015617A patent/JP2004223932A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011148242A (ja) * | 2010-01-25 | 2011-08-04 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 画像形成装置及びプログラム |
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