JP2004222841A - 室内吊り具に於ける支持部材と吊掛棒の着脱機構 - Google Patents

Abstract

【課題】室内の天井から懸架するタイプの室内吊り具に於ける支持部材と吊掛棒の着脱機構に関するものであり、該着脱機構は構成が簡単で安価に製作でき、取扱が簡単且つ容易に行える物を提供する。
【解決手段】天井に固着される支持部材４外部側には、吊掛棒５の上端部１５が嵌合可能な嵌合溝１４及び嵌合孔１５を設け、該支持部材４の内部にはスプリング２５により上下動可能で中心部に円形凸部３０を有する可動ストッパー２６、及び係止部３１、３１’並びに 可動用溝３２、３２’を設け、前記吊掛棒５の上端部１５に設けられた係止突部１７、１７’が前記嵌合孔１５に嵌合して所定方向に９０度回転せしめることにより支持部材４と吊掛棒５の固着ができる。
【選択図】 図６

Description

【０００１】
本発明は室内の天井等から懸架するタイプの室内物干し、あるいは観葉植物更には絵画その他凡そ物を吊り下げることが可能な室内吊り具に於ける支持部材と吊掛棒の着脱機構に関するものである。
【０００２】
室内吊り具に於ける支持部材と吊掛棒の着脱機構は、天井に固着された支持部材に吊掛棒を簡単且つ容易に取り付けることが出来、また簡単且つ容易に取り外しの出来るもが望まれている。何故なら前記着脱機構は支持部材に着脱自在に懸架される吊掛棒を介して物干し竿や、ドライハンガーが吊り下げられて使用されるため、必要時には簡単且つ容易に取り付け可能で、使用後は支持部材より懸架される吊掛棒並びに物干し竿等を、出来るだけ目立たなく片づけることが出来る物でなくては成らない。又、これに止まらず、本発明は、凡そ室内に物を吊り下げる室内吊り具に於ける支持部材と吊掛棒の新規な着脱機構を提供するものである。
【０００３】
【従来の技術】
室内の天井に支持具を固着し、該支持具に吊掛具を着脱自在に係合、懸架することにより物干し具や観葉植物や絵画等を吊り下げて使用する吊掛装置が特開平６−１２１７２５号に提案されている。
【０００４】
特開平６−１２１７２５号に於いては、支持具と吊掛具から成る吊掛装置であって、支持具は、挿入孔を設けた基体の中に可動の抜止具と、係合部を設けた伝達具とを有し、該抜止具は、伝達具によって動かされて挿入孔の一部を閉塞する閉塞部を有して成り、吊掛具は、引掛部を設けると共に、一端部に、挿入孔から挿入可能な挿入部を設け、該挿入部には、伝達具の係合部に係合させて回動することによって伝達具を動かすことができる駆動部を設けて成り、吊掛具の駆動部が伝達具を介して抜止具を動かして挿入孔の一部を閉塞することによって挿入部を抜け止めし、吊掛具を支持具に支持できるようにして成るか、あるいは、支持具と吊掛具から成る吊掛装置にあって、支持具は、挿入孔を設けた基体の中に可動の抜止具を有し、該抜止具は係合部を有すると共に動くことによって挿入孔の一部を閉塞する閉塞部を有して成り、吊掛具は、引掛部を設けると共に、一端部に、挿入孔から挿入可能な挿入部を設け、該挿入部には、抜止具の係合部に係合させて回動することによって抜止具を動かすことができる駆動部を設けて成り、吊掛具の駆動部が抜止具を動かして挿入孔の一部を閉塞することによって挿入部を抜け止めし、吊掛具を支持具に支持できるようにして成るものである。
【０００５】
斯くして、上述の従来装置にあっては、天井に固着される支持具と吊掛具との着脱機構が複雑で、部品数が多いため、製作コストが掛かり高価な装置に成ってしまう。また、室内に設置される物干し具は、にわか雨や入梅時等に臨時の洗濯物干場を提供する意味合いが大きく、子供からお年寄りまで、必要時には簡単且つ容易に設置可能で、使用後は、出来るだけ目立たなく片づけることができる室内吊り具が要望されていた。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、より簡単な機構で壊れにくく、安価であり、且つ必要時には簡単且つ容易に設置可能で、使用後は、容易に、また、出来るだけ目立たなく片づけることの出来る室内吊り具に於ける支持部材と吊掛棒の新規な着脱機構を提供することを目的としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の室内吊り具に於いては、天井にビス等にて固着された支持部材に、簡単且つ容易に着脱出来る嵌合部と抜止機構を設け、該嵌合部に吊掛棒の先端部を嵌合して回動することにより、該吊掛棒を懸架して、該吊掛棒の下端部に物干し竿等の物干し具その他を装架する。
【０００８】
具体的には、例えば、天井に一対の支持部材を各々ビス等にて固着する。該支持部材には本発明にて提案する着脱機構の嵌合部と抜止機構が設けられており、該それぞれの嵌合部に吊掛棒を懸装して、該吊掛棒間に物干し竿、または物干し紐、その他を装架する。
尚、前記吊掛棒は伸縮自在な構成として長さ調整が出来、長さを調整することで物干し竿等の高さを可変とする他、天井に取り付けられた高い位置にある支持部材の嵌合部に、子供や車椅子利用者のように低い位置からであっても、吊掛棒の長さを調整することにより、該吊掛棒の先端部を支持部材の嵌合部に容易に嵌合することが出来る。
【０００９】
また、本発明の着脱機構を使用した室内吊り具に於いては、天井支持部材をビス、或いは接着等任意手段にて固着し、前記支持部材には吊掛棒の先端部を嵌合することの出来る嵌合部と抜止機構が設けられているので、必要ならば該支持部材の嵌合部に吊掛棒を懸架して、該吊掛棒下端部に、物干し竿に代えて、洗濯バサミが複数個予め並設されているドライハンガーを一個又は複数個懸装することも出来る。
尚、前記吊掛棒は前述の使用例と同様、長さを可変として子供でも低い位置からの操作も簡単且つ容易に行える。
また、前述のように、本発明の着脱機構は、物干し具としてに限らず、凡そ吊掛け可能な物の吊り具全般に適用できることは勿論である。
【００１０】
【発明の実施の形態及び実施例】
本発明の実施の形態を図１及び図２に基づき使用の態様例から説明する。
図１は本発明の使用の一形態を示す説明図であり、１は天井スラブ、２はスラブ下に懸装された木軸等から成る天井下地材、３は天井下地材に装着された天井、４，４’は嵌合部を有する支持部材、５，５’は支持部材に着脱自在に懸装された伸縮自在の吊掛棒、該吊掛棒５，５’の下端部にはリング６，６’を介して物干し竿７が保持されている。尚、８は床を示しており、９，９’は天井下地材２内に構成される補強用裏打ち材を示しており、前記支持材４，４’は天井３を介して天井下地２内の補強裏打ち材９，９’にそれぞれビス、或いは接着等（図示せず）により固着されている。
【００１１】
斯くして、本使用例に於いては、天井３に固着された一対の支持部材４，４’にはそれぞれ吊掛棒５，５’が着脱自在に懸装されているので、前記吊掛棒５，５’と物干し竿７は不必要時には、支持部材４，４’からそれぞれ取り外し片づけることが出来、この場合天井３には、支持部材４，４’が残るのみで室内空間は本来の使用目的に沿った快適感が維持出来る。
【００１２】
図２は図１と同様に本発明の使用の多の例を示す説明図であり、同一符号は同一構成要を示す。図２に於いて、吊掛棒５の嵌合部を有した支持部４は天井３を介して天井下地２内に構成される補強用裏打ち材９にビス、接着等（図示せず）により固着されており、該支持部材４には伸縮自在の吊掛棒５が着脱自在に懸装されており、該吊掛棒５を介して洗濯バサミ１０，１０，１０・・・が複数個並設されている所謂ドライハンガー１１を懸装している。
【００１３】
図２の使用例は以上説明の通り、使用する物干しの形態が、図１の物干し竿７の例が必ず一対の支持部材４，４’を必要とするのに対して、ドライハンガー１１を使用するものであるから支持部材４は一個でも、また複数個でも良い。
【００１４】
図１及び図２にて説明した吊掛棒５の嵌合部を有する支持部材４，４’の取り付け位置、即ち天井下地材２内に構成される補強用裏打ち材９，９’は、予め計画された位置に十分に耐重量を考慮して設けられ、施工者が支持部材４，４’まで取り付けてしまうことや、前記補強用裏打ち材９，９’を大きな部材として予め製作しておき、該補強用裏打ち材９，９’の範囲を施工者が明示しておき、後日、居住者が表示範囲内にて、必要に応じ任意に室内吊り具を一対でも、また、それ以上でも（物干し竿の場合）、又一個でも複数個でも（ドライハンガーの場合）設置出来るのみならず、居住者が、耐重量を考慮して室内の任意の場所にビスや接着等にて簡単に取り付けられることは、言うまでもない。
【００１５】
而して、本発明は、図１及び図２にて説明した使用例にて実施され非常に有効な室内吊り具の支持部材と吊掛棒の着脱機構に関するもので、以下図３乃至図にて本発明の支持部材と吊掛具の嵌合機構を説明する。
【００１６】
図３乃至図７の実施例において、図３は天井に固着された支持部材４と、該支持部材４に嵌合する吊掛棒５の先端形状を示す斜視拡大図、図４は吊掛棒５の全体を示す説明図、図５は前記支持部材４の部品形状を示す説明図、図６は支持部材４に吊掛棒５が嵌合している状態を説明する要部断面拡大図、図７は支持部材４の可動溝の形状を示す見上図である。
【００１７】
図３において、支持部材４は取付孔１２ａ、１２ｂから天井の材質により、タッピングネジやアンカープラグ（図示せず）にて天井に固着されており、該支持部材４には嵌合孔１３を有している嵌合溝１４が設けてある。一方吊掛棒５の上端部１５には前記嵌合孔１３に嵌着できる球形フック１６が形成され、該球形フック１５には係止突部１７、１７’及び位置決め凹部１８が穿設されている。
【００１８】
図４は前記吊掛棒５の全体を示すもので、前記上端部１５には、球形フック１６、係止突部１７、１７’、及び位置決め凹部１８が設けられており、該上端部１５はポール１９と伸縮ポール２０をジョイントキャップ２１にて伸縮自在に接続し、下端部に物干し竿やドライハンガー装架用のリング２２を有している。
【００１９】
前記ポール１９は伸縮ポール２０を内蔵することによりその全体の長さを可変するもので、前記ジョイントキャップ２１は設定した長さをテーパー作用により固定するもので、図４に示すジョイントキャップ２１に穿たれた調整孔２３はジョイントキャップ２１を回転させたり、該ジョイントキャップ２１をポール２１と共に固定しながら、前記伸縮ポール２０を回転させ、吊掛棒５の長さ調整に有効に使用できる。
【００２０】
図５は、前記支持部材４の部品形状を示す説明図であり、該支持部材４には嵌合孔１３を有している嵌合溝１４が設けてある。２４はベース固定円板、２５はスプリング、２６は可動ストッパーである。
【００２１】
前記ベース固定円板２４の中心部にはスプリング２５の固定用突起２７が設けられており、また、外周部には、ビス孔２８、２８’が穿たれており、該ビス孔２８、２８’を介して支持部材４に固定される。尚２９、２９’は前記支持部材４の取付孔１２ａ、１２ｂから天井取付面に螺設されるタッピングビス等の貫通孔である。
【００２２】
可動ストッパー２６は、ベース固定円板２４と可動ストッパー２６間にスプリング２５を介して前記支持部材４の内部に組み込まれ、該可動ストッパー２６は、中心部に円形凸部３０を有している。また、可動ストッパー２６は前記スプリング２５により上下移動可能で、前記支持部材４に嵌着される吊掛棒５の球形フック１６、係止突起１７、１７’、位置決め凹部１８の案内板となる。
【００２３】
即ち、図６に示す如く支持部材４に吊掛棒５が嵌合すると、該吊掛棒５の位置決め凹部１８が可動ストッパー２６の円形凸部３０に嵌合して正確な位置決めがなされ、更に吊掛棒５を押し込むと、前記可動ストッパー２６がスプリング２５に反発して上部方向に可動するので、図６の状態で吊掛棒５を９０度回転させることにより、前記吊掛棒５の係止突起１７、１７’が図７に示す支持部材４内に設けられた係止部３１、３１’に係合して、吊掛棒５の支持部材５への嵌着が完了する。
【００２４】
図７は、支持部材４内部に設けられた吊掛棒５の係止突起１７、１７’の可動用溝３２、３２’と前記係止部３１、３１’を示す見上図である。図７においては、前記可動用溝３２，３２’の形状から、吊掛棒５はその先端を支持部材４の嵌合孔１３に差し込んで、軽く押し込みながら、止まるまで左に９０度廻すことにより、吊掛棒５の支持部材４への嵌着が出来る。また、逆操作をすることにより簡単且つ容易に吊掛棒５を支持部材４より外すことが可能で、該可動用溝３２、３２’及び係止部３１、３１’は前記可動ストッパー２６により球形フック１６を介して常にスプリング２５にて押圧された状態になっているため、前記吊掛棒５の操作は確実に作業者に伝達される作業となる。更に当然のことながら、前記可動用溝３２、３２’の設置方向をかえれば、吊掛棒５の右回転による嵌着も可能であることは言う迄もない。
【００２５】
斯くして、本発明の室内吊り具に於ける支持部材と吊掛棒の着脱機構にあっては、天井に固着された支持部材４の嵌合孔１３に球形フック１６、係止突起１７、１７’及び位置決め凹部１８を有した吊掛棒５を嵌合して、９０度回転させるのみで、前記支持部材４に吊掛棒５を確実に懸装できる。また、懸装した吊掛棒５を取り外すには、吊掛棒５を９０度逆回転させれば、可動ストッパー２６に掛かっているスプリング２５の反発力にて吊掛棒５を押し出してくれるので、簡単且つ容易に行える。
【００２６】
【発明の効果】
本発明は上述したように室内の天井等から懸装するタイプの物干し具等の吊り具全般に於ける支持部材と吊掛棒の着脱機構に関するものであり、本発明の着脱機構は天井に固定された支持部材に吊掛棒を容易に取り付け、且つまた容易に取り外しのできるもので、前記支持部材に嵌合される吊掛棒を介して、物干し竿や物干し紐、または、ドライハンガーその他が懸装されて使用されるため、例えば必要時には素速く容易に取り付けが可能であること、また使用後は支持部材より懸装される吊掛棒を素速く、簡単に取り外し出来ることから、該吊掛棒を介して装架される物干し竿や、その他広く吊り下げられる物を素速く片づけることが出来るという顕著な効果を有する。
【００２７】
また、本発明の支持部材と吊掛棒着脱機構は従来装置に比較して構造が簡単であり、且つ部品数が少ないため、製作コストを安価とすることが出来、また取扱方法も極めて簡単なものに改善された。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の室内吊り具使用例説明図である。
【図２】本発明の他の室内吊り具使用例図である。
【図３】本発明に使用される支持部材と吊掛棒の先端形状を示す斜視拡大図である。
【図４】吊掛棒の全体形状説明図である。
【図５】支持部材の組立部品形状を示す説明図である。
【図６】支持部材に吊掛棒が嵌合した状態を説明する要部断面拡大図である。
【図７】支持部材内に設けられる可動用溝の形状を説明する見上図である。
【符号の説明】
１ 天井スラブ
２ 天井下地材
３ 天井
４、４’ 支持部材
５、５’ 吊掛棒
６、６’ リング
７ 物干し竿
８ 床
９、９’ 補強用裏打ち材
１０ 洗濯バサミ
１１ ドライハンガー
１２ａ、１２ｂ 取付孔
１３ 嵌合孔
１４ 嵌合溝
１５ 上端部
１６ 球形フック
１７、１７’ 係止突部
１８ 位置決め凹部
１９ ポール
２０ 伸縮ポール
２１ ジョイントキャップ
２２ リング
２３ 調整孔
２４ ベース固定円板
２５ スプリング
２６ 可動ストッパー
２７ 固定用突起
２８、２８’ ビス孔
２９、２９’ 貫通孔
３０ 円形凸部
３１、３１’ 係止部
３２、３２’ 可動用溝

Claims (3)

1. 天井に固着される支持部材４、該支持部材４の外部側に設けられた嵌合溝１４及び嵌合孔１３、並びに該支持部材４の嵌合孔１３に装着され嵌合するように構成された吊掛棒５からなり、
   前記支持部材４の内部にはスプリング２５により上下動可能で中心部に円形凸部３０を有する可動ストッパー２６を設け、
   該可動ストッパー２６により常に押圧される状態となる可動用溝３２、３２’及び係止部３１、３１’を設け、
   前記吊掛棒５の上端部１５には球形フック１６及び係止突部１７、１７’からなる支持部材４への嵌合部を設け、
   該球形フック１６の位置決め凹部１８が前記支持部材４内の円形凸部３０に嵌合し押圧された状態で所定方向に回転せしめることにより係止突部１７、１７’が前記支持部材４内部に設けられた可動用溝３２、３２’内を摺動して係止部３１、３１’に嵌合して支持部材４と吊掛棒５の固着が出来ることを特徴とする室内吊り具に於ける支持部材と吊掛棒の着脱機構。
2. 前記支持部材４と吊掛棒５の離脱は吊掛棒５を所定方向に回転させることにより行う請求項１記載の室内吊り具に於ける支持部材と吊掛棒の着脱機構。
3. 前記吊掛棒４のポール１９と伸縮ポール２０を接続し該ポール１９に内蔵された伸縮ポール２０の伸縮長さを固定するためのジョイントキャップには調整孔２１が穿たれていることを特徴とする請求項１及び請求項２記載の室内吊り具に於ける支持部材と吊掛棒の着脱機構。

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