JP2004222267A - 電子部品およびこの電子部品を用いた電子機器 - Google Patents

電子部品およびこの電子部品を用いた電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】温度特性および電気的特性が優れた電子部品を得る。
【解決手段】基板1と、基板1の上面に設けた櫛型電極2と、櫛型電極2を覆うとともに天面に凹凸形状を有する保護膜4とを備え、保護膜4と接する基板1の表面から保護膜4の凸部4aの頂部までの高さをt、保護膜4と接する基板1の表面から保護膜4の凹部4bの底部までの高さをt1、保護膜4の凸部4aの頂部から保護膜4の凹部4bの底部までの高さ(t−t1)をt2とし、保護膜4の凹凸形状の1ピッチあたりのピッチ幅をL、保護膜4の凹凸形状の1ピッチあたりの凹凸の凸部4aの幅をL1、凹部4bの幅をL2、櫛型電極2の1ピッチあたりのピッチ幅をp、櫛形電極2を構成する電極指1本あたりの幅をp1、電極指間の幅をp2、櫛型電極2の膜厚をhとしたとき、t2≦h(ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=L、L1≦p1、L2≧p2)である。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子部品およびこの電子部品を用いた電子機器に関するものである。
以下、従来の電子部品について説明する。
本従来の技術では、電子部品の一例として弾性表面波デバイス(以下、「SAWデバイス」と記す。)を例にとり説明する。
近年、小型軽量なSAWデバイスは、各種移動体通信端末機器等の電子機器に多く使用されている。特に、800MHz〜2GHz帯における携帯電話システムの無線回路部には、タンタル酸リチウム(以下、「LT」と記す。)基板の切り出し角度が、X軸周りのZ軸方向への回転角度が36°であるY板から切り出された、いわゆる36°YカットX伝播のLT(以下、「36°YLT」と記す。)基板を用いて作成したSAWフィルタが広く用いられてきた。しかし、携帯電話のシステムやその無線回路部におけるフィルタの使用箇所によっては、さらなる通過帯域の低挿入損失化およびフィルタのスカート特性が急峻で、かつ阻止域における抑圧度の高いフィルタ特性が要求されている。この様な要求を満たすため、LT基板の切り出し角度が、X軸周りのZ軸方向への回転角度が42°であるY板から切り出された、いわゆる42°YカットX伝播のLT(以下、「42°YLT」と記す。)基板を用いることで、従来の36°YLT基板を用いるよりも、より低損失かつフィルタのスカート特性が急峻なSAWフィルタを実現する方法が、特許文献1に示されている。
特開平9−167936号公報
しかしながら、42°YLT基板は、従来の36°YLT基板同様、弾性表面波の伝播方向の基板の熱膨張係数が大きく、また弾性定数そのものも温度により変化するため、フィルタの周波数特性も温度の変化に対して約−35ppm/oKと、大きくシフトしてしまうという、温度特性に課題を有していた。例えばアメリカのPCS用の送信フィルタを例にとって考えた場合、常温で中心周波数1.88GHzのフィルタが、常温±50℃で、約±3.3MHzつまり約6.6MHzも変動する。PCSの場合、送信帯域と受信帯域の間隔は20MHzしかなく、製造上の周波数ばらつきも考慮すると、フィルタにとっての送受信間隔は実質10MHz程度しかない。このため、例えば送信帯域を全温度(常温±50℃)で確保しようとすると受信側の減衰量が十分に取れなくなるという問題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、電極上に保護膜を形成することによって温度特性および電気的特性が優れた電子部品を得ることを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は電子部品であって、この電子部品に設けた天面に凹凸形状を有する保護膜は、保護膜と接する前記基板の表面からこの保護膜の凸部の頂部までの高さをt、この保護膜と接する前記基板の表面からこの保護膜の凹部の底部までの高さをt1、この保護膜の凸部の頂部からこの保護膜の凹部の底部までの高さ(t−t1)をt2とし、この保護膜の凹凸形状の1ピッチあたりのピッチ幅をL、前記保護膜の凹凸形状の1ピッチあたりの凹凸の凸部の幅をL1、凹部の幅をL2、前記櫛型電極の1ピッチあたりのピッチ幅をp、前記櫛形電極を構成する電極指1本あたりの幅をp1、前記電極指間の幅をp2、前記櫛型電極の膜厚をhとしたとき、
t2≦h
(ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=L、L1≦p1、L2≧p2の関係を満たす)であるもので、電極上の保護膜の形状の影響を減らし、不要なSAWの反射の発生を抑えることにより、結果として、保護膜が電極を覆うように形成されかつその表面に凸凹状態が存在する場合においても、特性の良い電子部品を得ることができるという作用を有する。
また、本発明の第2の態様は電子部品であって、この電子部品に設けた天面に凹凸形状を有する保護膜は、この保護膜と接する前記基板の表面からこの保護膜の凸部の頂部までの高さをt、この保護膜と接する前記基板の表面からこの保護膜の凹部の底部までの高さをt1、この保護膜の凸部の頂部からこの保護膜の凹部の底部までの高さ(t−t1)をt2とし、この保護膜の凹凸形状の1ピッチあたりのピッチ幅をL、前記保護膜の凹凸形状の1ピッチあたりの凹凸の凸部の幅をL1、凹部の幅をL2、前記櫛型電極の1ピッチあたりのピッチ幅をp、前記櫛形電極を構成する電極指1本あたりの幅をp1、前記電極指間の幅をp2、前記櫛型電極の膜厚をhとしたとき、
h≦t2
(ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=L、L1≦p1、L2≧p2の関係を満たす)であるもので、保護膜が電極を覆うように形成された場合でも、電極部分と電極指間との間に基板にかかる質量の差を設けることで、電極端部におけるSAWの反射係数の低下を抑制、または向上させることができ、その結果、小型で特性の良い電子部品を得ることができるという作用を有する。
また、本発明の第3の態様は電子部品であって、この電子部品に設けた天面がほぼ平坦な保護膜は、保護膜と接する前記基板表面からこの保護膜の上面までの高さをt、前記櫛型電極の1ピッチあたりのピッチ幅をpとしたとき、前記基板は、タンタル酸リチウム基板であって、かつこのタンタル酸リチウム基板の切り出し角度が、X軸周りにZ軸方向への回転角度をD°とした場合、
38°≦D°
のY板から切り出されたものであり、かつ
13%≦t/(2×p)≦35%
とすることで、温度特性の変化が少なく、かつ特性の良好な電子部品を得ることができるという作用を有する。
以上の様に本発明によれば、基板上に形成された電極を覆うように保護膜を形成し、かつその保護膜の形状や厚さを特定の範囲に設定することによって温度特性および電気的特性が優れた電子部品を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態における電子部品について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態では電子部品の一例としてSAWデバイスを例にして説明する。
(実施の形態1)
図1(a)は本発明の実施の形態1における電子部品としてのSAWデバイスの上面図、図1(b)は同断面図である。
同図に示すように本実施の形態1のSAWデバイスは、基板1の上面に櫛型電極2を、この櫛型電極2の両側に反射器3とを備え、少なくともこれら櫛型電極2および反射器3を覆う保護膜4を備えるものである。さらに櫛型電極2には、この櫛型電極2と電気的に接続された電気信号の取出しを行うパッド5を有し、SAWデバイスを構成するものである。
基板1は、X軸周りにZ軸方向へ数度回転させたY板から切り出したタンタル酸リチウム(以下「LT」と記す。)からなるもので、その回転の角度が36°である36°YLT基板である。
櫛型電極2はアルミニウム(以下、「Al」と記する。)またはAl合金からなるものである。
保護膜4は、好ましくは二酸化シリコン(以下、「SiO2」と記する。)からなるもので、図1(b)に示すように、その天面には凹凸形状を備えている。保護膜4の凸部分4aは、基板1の上面の櫛型電極2を有する部分の上方に備わっている。また、保護膜4の凹部分4bは、凸部分4a間の櫛型電極2が基板1の上面に存在しない部分およびその近傍に備わっている。
ここで、保護膜4が接している基板1の表面から、保護膜4の凸部分4aの頂部までの高さをtとし、保護膜4が接している基板1の表面から、保護膜4の凹部分4bの底部までの高さをt1とし、保護膜4の凹部分4bの底部から凸部分4aの頂部までの高さ(t−t1)をt2とする。
また、保護膜4が接している基板1の表面から、電極指2aの頂部までを櫛型電極2の高さhとする。
さらに保護膜4の凸部分4a、凹部分4b各々1つを1ピッチとし、この1ピッチあたりのピッチ幅をLとし、保護膜4の凸部分4aの幅をL1とし、保護膜4の凹部分4bの幅をL2(L=L1+L2が成り立つこと)とする。また、保護膜4の1ピッチと同様に、1つの櫛型電極2の電極指2aおよび一方が隣合う電極指2aの存在する部分までを櫛型電極2の1ピッチ幅pとする。
また、電極指2aの1本あたりの幅をp1とし、隣合う電極指間の幅をp2(p=p1+p2が成り立つこと)とする。
また、保護膜4のピッチ幅Lと保護膜4の凸部分4aの幅L1との比L1/Lをη’、櫛型電極2の1ピッチ幅pと電極指1本あたりの幅p1との比p1/pをηとする。
以上のように構成されるSAWデバイスについて、以下にその製造方法を図面を参照しながら説明する。
図2は本発明の実施の形態1におけるSAWデバイスの製造方法を説明する図である。
まず、図2(a)に示すように、LT基板21の上面にAlまたはAl合金を蒸着またはスパッタ等の方法により櫛形電極または/および反射器となる電極膜22を成膜する。
次に、図2(b)に示すように、電極膜22の上面にレジスト膜23を形成する。
次に、図2(c)に示すように、所望の形状となるように露光・現像技術等を用いてレジスト膜23を加工する。
次に、図2(d)に示すように、ドライエッチング技術等を用いて電極膜22を櫛型電極や反射器等、所望の形状に加工した後、レジスト膜23を除去する。
次に、図2(e)に示すように、電極膜22を覆うようにSiO2を蒸着またはスパッタ等の方法により、保護膜24を形成する。
次に、さらに図2(f)に示すように、保護膜24の表面にレジスト膜25を形成する。
次に、図2(g)に示すように、露光、現像技術等を用いてレジスト膜25を所望の形状に加工する。
次に、図2(h)に示すように、ドライエッチング技術等を用いて、電気信号取出しのためのパッド26等、保護膜24が不要な部分の保護膜を取り除き、その後レジスト膜25を除去する。
最後にダイシングにより個々に分割した後、セラミックパッケージにダイボンド等によりマウントし、ワイヤーボンディング後、蓋を溶接し気密封止を行った。
本発明の実施の形態1においては、
t2≦h
(ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=L、L1≦p1、L2≧p2の関係を満たす)の関係を満たすものである。
この関係を満たす形状を得る方法として、製造方法を示した図2(e)のSiO2膜形成において基板側にバイアスを印加しながらスパッタリングで成膜を行う、いわゆるBiasスパッタリング法を用いた。その際、SiO2膜の形状をコントロールするには、基板に印加するバイアスとスパッタリング電力の比を変えることで行った。
本実施の形態1においては、保護膜の凸部の頂部からこの保護膜の凹部の底部までの高さt2と電極の膜厚hとの関係をどのようにすることで、保護膜を形成した場合においても良い特性が得られるのかを示すために、実施例1および比較例2として、t2≦h(ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=L、L1≦p1、L2≧p2の関係を満たす)であるSAWデバイスと、比較例1としてh<t2(ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=L、L1≦p1、L2≧p2の関係を満たす)のSAWデバイスを作成し、その電気特性を測定した。ただし、実施例1および比較例1の電極膜の規格化膜厚(h/2×p)は7%、比較例2の電極膜の規格化膜厚(h/2×p)は4%とし、SiO2膜厚t1は実施例1および比較例1,2とも20%とした。また作成したSAWデバイスは、図1(a)に示したSAW共振子および、図1(a)の構造を有するSAW共振子を複数段梯子型に接続してなる図3に示したラダー型SAWフィルタである。図3において、31はLT基板、32はSiO2膜、34は電極パッド、33sは直列腕に配置されたSAW共振子、33pは並列腕に配置されたSAW共振子を示している。
図4(a)に本発明の実施の形態にかかる実施例1のSAW共振子の電気特性を、図4(b)にSAWフィルタの電気特性を示す。またに比較例1のSAW共振子の電気特性を図5(a)に、比較例1のSAWフィルタの電気特性を図5(b)に、比較例2のSAW共振子の電気特性を図6(a)に、比較例2のSAWフィルタの電気特性を図6(b)に示す。ただし、電気特性は、デバイス間の周波数ずれを考慮するため、また各デバイス間の特性の違いが分かりやすいように、共振子特性に関しては反共振周波数で、またSAWフィルタに関しては高周波側の減衰極の周波数で規格化して示した。更に、表1に各実施例および比較例の構造上のパラメータを示す。
Figure 2004222267
図4〜図6の各図の(a)に示されているSAW共振子の特性から、t2≦h(ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=L、L1≦p1、L2≧p2の関係を満たす)である実施例1および比較例2のSAW共振子は減衰量が大きく急峻な特性を有していることがわかる。また電極の規格化膜厚が7%の実施例1および比較例1のSAW共振子では反共振周波数の高周波側に発生しているスプリアスが反共振周波数から離れているのに対し、電極の規格化膜厚が4%である比較例2のSAW共振子ではこのスプリアスがより反共振周波数の近くに存在している。同様にSAWフィルタの特性を見比べると、t2≦h(ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=L、L1≦p1、L2≧p2の関係を満たす)である実施例1および比較例2のSAWフィルタは、急峻なスカート特性を示している。ただし図6の(b)に示された比較例2の電極の規格化膜厚が4%のSAWフィルタでは、共振子のリップルに起因するリップルがその帯域に発生してしまっている。一方、電極の膜厚7%の実施例1および比較例1のSAWフィルタではリップルは帯域外に存在し、帯域内における不要なリップルの発生はみられない。
したがって、SAW共振子を複数段梯子型に接続するフィルタにおいては、そのフィルタを構成するSAW共振子の反共振周波数よりも高周波側に発生するリップルが、フィルタの帯域内のリップルとして現れない限り、急峻なフィルタのスカート特性を実現し、かつ、低損失で高い抑圧を得るには、そのフィルタを構成するSAW共振子のSiO2の形状はt2≦h(ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=L、L1≦p1、L2≧p2の関係を満たす)となっている事がよいことを発明者らは見出した。
またこれら実施例および比較例より、SAW共振子において反共振周波数よりも高周波側に発生するリップルの発生している周波数と反共振周波数との周波数差は、電極の膜厚とSiO2膜の構造に依存しているものと考えられる。そこで発明者らはさらに、SiO2の構造が、t2≦h(ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=L、L1≦p1、L2≧p2の関係を満たす)を満たす場合に、好ましい電極膜厚がどの程度かを調べるため、電極規格化膜厚h/(2×p)が3,5,7,10%,SiO2規格化膜厚t1/(2×p)が10,15,20%の場合に関してSAW共振子を作成し、リップルの発生周波数との関係を調べた。その結果を図7に示す。ただし、SiO2の構造としては、共振子のリップルが最も反共振周波数に近づくと思われるt≒t1の状態のものを作成した。
ここで、共振子のリップルの発生周波数とフィルタの特性との関係を、図8に示した最も単純な逆L型のラダー型フィルタを用いて考察する。図8において80はフィルタの構成を示しており、81はフィルタ特性,82は並列腕に配置されたSAW共振子,83は直列腕に配置されたSAW共振子であり、82aは並列腕に配置されたSAW共振子のアドミッタンス特性,83aは直列腕に配置されたSAW共振子のアドミッタンス特性である。また、86の領域はフィルタの通過帯域を示している。ラダー型SAWフィルタでは、ほぼ帯域の中心に直列腕の共振子の並列共振周波数と直列腕の共振周波数が設定され、帯域の低周波側では直列腕の共振子83の特性が、帯域の高周波側では並列腕82の特性が支配的となる。従って、SAW共振子の反共振周波数より高周波側に発生するリップルが、フィルタの通過帯域に影響を及ぼさないようにするには直列腕の共振子で発生するリップルがフィルタの帯域内に入らないようにする必要がある。従ってこの場合、フィルタを構成しているSAW共振子のうち、直列腕のSAW共振子におけるリップルの発生周波数に関して、(リップルの発生周波数−反共振周波数)が(フィルタの通過帯域/2)以上であることが目安となる。通常の移動体通信のフィルタに求められる通過帯域は、比帯域で約0.3〜0.4であることを考慮すると、目安となる(リップルの発生周波数−反共振周波数)の値は0.15以上となり、従って図7より電極の規格化膜厚は5%以上が好ましいことがわかる。
以上のように、SAW共振子を複数段梯子型に接続するフィルタにおいては、そのフィルタを構成するSAW共振子の反共振周波数よりも高周波側に発生するリップルが、フィルタの帯域内のリップルとして現れない限り、急峻なフィルタのスカート特性を実現し、かつ、低損失で高い抑圧を得るには、そのフィルタを構成するSAW共振子のSiO2の形状はt2≦h(ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=L、L1≦p1、L2≧p2の関係を満たす)となっていることがよく、特に電極の規格化膜厚h/(2×p)が0.05以上であることが好ましいことを発明者らは見出した。
本実施の形態1では保護膜としてSiO2膜を用いたが、保護膜はこれに限られるものではなく、SiN,SiON,Ta25など他の誘電体膜を用いた場合においてもその形状が上記条件を満たせば同様の効果を得ることができることは言うまでも無い。また、本実施の形態1においては、その基板として36°YLTを用いたが、基板はこれに限られるものではなく、他の角度で切り出されたLTや、例えばLiNbO3やLiB23、KNbO3等の他の圧電基板を用いたSAWデバイス、また、圧電膜上に電極を形成したSAWデバイスにおいて、その表面に保護膜を形成する場合は、その形状が上記条件を満たせば同様の効果を得ることができることは言うまでも無い。
さらに、形状の形成方法として本実施の形態1ではバイアススパッタリングを用いたが、これもこの手法に限られるものでもない。
(実施の形態2)
以下本発明の実施の形態2におけるSAWデバイスについて図面を参照しながら説明する。
本実施の形態2においてSAWデバイスは、実施の形態1と同様のSAWデバイスを用いた。図9は本発明の実施の形態2におけるSAWデバイスの断面図である。本図において、実施の形態1で用いた図1(b)と同様の構成は同一符号を付し、その説明は省略する。
保護膜4は、好ましくはSiO2からなるもので、図9に示すように、その天面は凹凸形状を備えている。保護膜4の凸部分94aは、基板1の上面の櫛型電極2を有する部分の上方に備わっている。また、保護膜4の凹部分94bは、凸部分94a間の櫛型電極2が基板1の上面に存在しない部分およびその近傍に備わっている。
ここで、保護膜4が接している基板1の表面から、保護膜4の凸部分94aの頂部までの高さをtとし、保護膜4が接している基板1の表面から、保護膜4の凹部分94bの底部までの高さをt1とし、保護膜4の凹部分94bの底部から凸部分94aの頂部までの高さt−t1をt2とする。
さらに保護膜4の凸部分94a、凹部分94b各々1つを1ピッチとし、この1ピッチあたりのピッチ幅をLとし、保護膜4の凸部分94aの幅をL1とし、保護膜4の凹部分94bの幅をL2(L=L1+L2が成り立つこと)とする。
本実施の形態2と実施の形態1の図1(b)とが相違する点は、実施の形態1の図1(b)の保護膜4の凹部分4bの底部から凸部分4aの頂部までの高さt2が櫛型電極2の高さh以下であるのに対し、発明の実施の形態2の図9では、保護膜4の凹部分94bの底部から凸部分94aの頂部までの高さt2が櫛型電極2の高さh以上である点が相違する。
本発明の実施の形態2においては、
h≦t2
(ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=L、L1≦p1、L2≧p2の関係を満たす)の関係を満たすものである。
この関係を満たす形状を得る方法として、以下にその製造方法を図面を参照しながら説明する。本図において、実施の形態1で用いた図2と同様の材料および構成は同一符号を付し、その説明は省略する。
図10は本発明の実施の形態2におけるSAWデバイスの製造方法を説明する図である。
まず、図10(a)に示すように、LT基板21の上面にAlまたはAl合金を蒸着またはスパッタ等の方法により櫛形電極または/および反射器となる電極膜22を成膜する。
次に、図10(b)に示すように、SiO2を蒸着またはスパッタ等の方法により保護膜24の一部24aを形成する。
次に、図10(c)に示すように、電極膜24aの上面にレジスト膜23を形成する。
次に、図10(d)に示すように、所望の形状となるように露光・現像技術等を用いてレジスト膜23を加工する。
次に、図10(e)に示すように、ドライエッチング技術等を用いて電極膜22、保護膜24aを櫛型電極や反射器等、所望の形状に加工した後、レジスト膜23を除去する。この際、SiO2のエッチングと電極膜のエッチングは途中でエッチングガスをフッ素系ガスから塩素系ガスに変更することで行った。
次に、図10(f)に示すように、電極膜22、および保護膜24aを覆うようにSiO2を蒸着またはスパッタ等の方法により、保護膜24を形成する。この時点で保護膜24aは保護膜24の一部となる。
次に、さらに図10(g)に示すように、保護膜24の表面にレジスト膜25を形成する。
次に、図10(h)に示すように、露光、現像技術等を用いてレジスト膜25を所望の形状に加工する。
次に、図10(i)に示すように、ドライエッチング技術等を用いて、電気信号取出しのためのパッド26等、保護膜24が不要な部分の保護膜を取り除き、その後レジスト膜25を除去する。
最後にダイシングにより個々に分割した後、セラミックパッケージにダイボンド等によりマウントし、ワイヤーボンディング後、蓋を溶接し気密封止を行った。
なお、本実施の形態2においては、形状がL≒p、p1+p2=p、L1+L2=L、L1≦p1、L2≧p2の関係を満たすように、図10(f)のSiO2膜形成は、基板側にRFバイアスを印加しながら成膜を行う、いわゆるBias−スパッタリング法を用いてSiO2膜の形成を行った。
本実施の形態2においては、保護膜の凸部の頂部からこの保護膜の凹部の底部までの高さt2と電極の膜厚hとの関係をどのようにすることで、保護膜を形成した場合においても良い特性が得られるのかを示すために図10で示した製造方法で作成した実施例2の他に、SiO2膜を形成していない比較例3、図2で示した製造方法でかつ、図2(e)においてBias−スパッタを用いて作成した比較例4の3種類のSAWデバイスについて、電気的特性を調べた。
ただし、本実施の形態2において各SAWデバイスの電極の規格化膜厚h/(2×p)は4%とし、SiO2規格化膜厚t1/(2×p)の規格化膜厚は20%とした。
図11(a)に本発明の実施の形態にかかる実施例2のSAW共振子の電気特性を、図11(b)に実施例2のSAWフィルタの電気特性を示す。また、図12(a)に比較例3のSAW共振子の電気特性を、図12(b)に比較例3のSAWフィルタの電気特性を、図13(a)に比較例4のSAW共振子の電気特性を、図13(b)に比較例4のSAWフィルタの電気特性を示す。本実施の形態2で用いたSAW共振子は図1(a)と同様の構成をしたSAW共振子であり、SAWフィルタは図3に示した構成のものである。図11〜図13において、その電気特性は、デバイス間の周波数ずれを考慮するため、また各デバイス間の特性の違いが分かりやすいように、共振子特性に関しては反共振周波数で、またSAWフィルタに関しては高周波側の減衰極の周波数で規格化して示した。更に、これらの実施例及び比較例の構造上のパラメータを表2に示す。
Figure 2004222267
図12(a)から分かるように、本実施の形態2で用いたSAWデバイスは、その電極膜の規格化膜厚が4%と薄いため、SiO2がない場合においても、反共振周波数よりも高周波側で発生するリップルは反共振周波数に比較的近いところに発生する。さらに図12の比較例3と、図13の比較例4のSAW共振子の特性を比較すると、反共振周波数より高周波側に発生するリップルは、SiO2膜を形成することでより、反共振周波数側に近づくことがわかる。そのため、図12(b)に示した、SiO2膜を形成していない比較例3の共振子を用いて構成されたSAWフィルタの特性ではかろうじて通過帯域の外側に存在していたリップルが、比較例4においては図13(b)に示される様に、通過帯域内に発生していることがわかる。これに対して、実施例2においては逆にリップルが高周波側にシフトしていることが、図11(a)からわかる。これはh≦t2とすることで、電極上に形成されているSiO2によって、電極の膜厚が見かけ上厚くなったようになったためと考えられる。その結果、図11(b)に示された、図11(a)のSAW共振子を用いて構成されたSAWフィルタにおいては通過帯域にリップルが発生していない。
以上より、SAW共振子を複数段梯子型に接続するフィルタにおいて、そのフィルタを構成するSAW共振子の反共振周波数よりも高周波側に発生するリップルが、フィルタの帯域内のリップルとして現れないようにする一手法として、そのフィルタを構成するSAW共振子のSiO2の形状をh≦t2(ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=L、L1≦p1、L2≧p2の関係を満たす)とすればよいことを発明者らは見出した。特に、反射係数は電極の膜厚に大きく影響することから、電極膜厚が薄い場合、特に、実施の形態1における図7の考察より、電極膜厚が5%以下の共振子を用いる場合に有効である。
(実施の形態3)
図14は本発明の実施の形態3における電子部品としてのSAWデバイスの断面図である。同上面図は、図1(a)と同一に表される。
図1(a)及び図14に示すように本実施の形態3のSAWデバイスは、基板1の上面に櫛型電極2を、この櫛型電極2の両側に反射器3とを備え、少なくともこれら櫛型電極2および反射器3を覆う保護膜4を備えるものである。さらに櫛型電極2には、この櫛型電極2と電気的に接続された電気信号の取出しを行うパッド5を有し、SAWデバイスを構成するものである。
基板1は、X軸周りにZ軸方向へ数度回転させたY板から切り出したタンタル酸リチウムからなるもので、その回転の角度が36°である36°YLT基板である。
櫛型電極2はアルミニウム(以下、「Al」と記する。)またはAl合金からなるものである。
保護膜4は、好ましくは二酸化シリコン(以下、「SiO2」と記述する。)からなるもので、図14に示すように、その上面は凹凸形状を備えている。保護膜4の凸部分4aは、基板1の上面の櫛型電極2を有する部分の上方に備わっている。また、保護膜4の凹部分4bは、凸部分4a間の櫛型電極2が基板1の上面に存在しない部分およびその近傍に備わっている。
ここで、保護膜4の凸部分4a、凹部分4b各々1つを1ピッチとし、この1ピッチあたりのピッチ幅をLとし、保護膜4の凸部分4aの幅をL1とし、保護膜4の凹部分4bの幅をL2(L=L1+L2が成り立つこと)とする。また、保護膜4の1ピッチと同様に、1つの櫛型電極2の電極指2aおよび一方が隣合う電極指2aの存在する部分までを櫛型電極2の1ピッチ幅pとする。さらに、電極指2aの1本あたりの幅をp1とし、隣合う電極指間の幅をp2(p=p1+p2が成り立つこと)とする。さらに、1ピッチあたりの保護膜のピッチ幅Lと前記保護膜の凹凸形状の1ピッチあたりの凹凸の凸部の幅L1との比L1/Lをη'とし、1ピッチあたりの櫛型電極のピッチ幅pと前記櫛形電極を構成する電極指1本あたりの幅p1との比p1/pをηとする。
また、保護膜4と接している基板1の表面から保護膜4の凹部分4bまでの高さをtとし、櫛型電極2の厚さ(基板1の表面から櫛型電極2の天面までの高さ)をhとする。
本発明の実施の形態3におけるSAWデバイスの製造方法は、図2に示したものと同様であるので、説明を略する。
本発明の実施の形態3においては、電極およびSiO2膜の形状は
L1≦p1、かつL2≧p2
(ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=Lの関係を満たす)の関係を満たすものである。
この関係を満たす形状を得る方法として、製造方法を示した図2(e)のSiO2膜形成において基板側にバイアスを印加しながらスパッタリングで成膜を行う、いわゆるBiasスパッタリング法を用いた。その際、SiO2膜の形状をコントロールするには、基板に印加するバイアスとスパッタリング電力の比を変える事で行った。
本実施の形態3においては、SiO2膜の形状をどのようにすることで、保護膜を形成した場合においても良い特性が得られるかを示すために、以下の6種類のSAWデバイス(実施例3〜5および比較例5〜7)を作成した。比較例5はSiO2膜を設けていない通常のSAWデバイス,比較例6はSiO2膜形成において通常の(基板側にBiasを印加しない)スパッタリングを用いたSAWデバイス,比較例7はSiO2膜を形成するのにバイアススパッタを用いたが、基板に印加するバイアスとスパッタリングパワーの比を変え、L1≧p1、かつL2≦p2となるようにSiO2膜を形成したものである。ただし、本実施の形態3においては、全ての実施例および比較例における電極の規格化膜厚h/(2×p)は4%とし、SiO2膜の規格化膜厚t/(2×p)は20%とした。図15に実施例3〜5および比較例6,7の断面形状を、図16に電気的特性を示す。また、表3に図16で示した各実施例および比較例の、最小挿入損失および反共振点における減衰量(最大減衰量)、急峻性の指標となる共振周波数と反共振周波数の周波数差(Δf)のおよび図15に示したそれぞれのSAWデバイスの断面から測定した、ηとη'の比η'/ηの一覧を示す。
Figure 2004222267
この際、SAWデバイスの断面形状は、SAWデバイスの表面を金属でコーティングした上で、FIB(Focused Ion Beam)によりSAWの伝播方向に電極を切断し、電子顕微鏡で観察した結果からその形状を特定した。ただし、例えば図26(a)に示された電極の断面形状のように、そのSiO2の凸部の頂部141がほぼ点状で、かつ凸部の頂部から底部にかけて曲線状に丸みを帯びた状態になり、L1とL2の境が判然としない場合については、図26(b)に示すように、凸部の頂部近傍において底部から頂部への辺を曲線142で近似し、その曲線の凸部の頂部141における接線143と、隣あうSiO2の底部を結ぶ直線144との交点145を用いてL1およびL2を定義した。また、凸が小さくこの定義により、L1およびL2が定義できない場合もしくは、L1,L2間の距離が電極幅p1より長くなる場合は、SiO2膜の形状はほぼ平坦と判断した。
図16及び表3からSiO2膜の形状が「L1≦p1、かつL2≧p2(ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=Lの関係を満たす)」の関係を満たしていない比較例6,7においてはその反共振周波数の減衰量が約−20dBと、SiO2を形成することで大きく劣化することが、比較例5の減衰量との比較から分かる。これに対し、SiO2膜の形状が上記関係を満たしている実施例3,4,5については、その反共振周波数における減衰量は約−25dB以上と比較例5とほぼ同等である。特に実施例3,4,5を比較すると、実施例3,4,5の順で急峻かつ減衰量が大きくなり、しかも実施例4,5では減衰が−26dB以上とSiO2膜を形成する前とほぼ同等であることが示されている。
また図17は最大減衰量とη’/ηとの関係をグラフにしたものである。このグラフから、η’/ηが小さくなるに従って減衰量が改善されて行くことがわかる。特に0.86以下で、SiO2を形成しなかった場合の90%以上の減衰量となっており、SiO2膜を形成した後も、SiO2膜形成前とほぼ同等の性能を得ることができる。
以上のように、発明者らはSiO2膜の形状を「L1≦p1、かつL2≧p2(ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=Lの関係を満たす)」の関係を満たすようにして作成することによって保護膜を形成した場合においても良い特性が得られることを見出した。特にη’/η≦0.86とすることで、保護膜を形成しない場合と同等の減衰量を実現することを見出した。
本実施の形態3では保護膜としてSiO2膜を用いたが、保護膜はこれに限られるものではなく、SiN,SiON,Ta25など他の誘電体膜を用いた場合においてもその形状が上記条件を満たせば同様の効果を得ることができることは言うまでも無い。また、本実施の形態3においては、その基板として36°YLTを用いたが、基板はこれに限られるものではなく、他の角度で切り出されたLTや、例えばLiNbO3やLiB23、KNbO3等の他の圧電基板を用いたSAWデバイス、また、圧電膜上に電極を形成したSAWデバイスにおいて、その表面に保護膜を形成する場合は、その形状が上記条件を満たせば同様の効果を得ることができる事は言うまでも無い。
さらに、形状の形成方法として本実施の形態3ではバイアススパッタリングを用いたが、これもこの手法に限られるものでもない。
(実施の形態4)
以下本発明の実施の形態4におけるSAWデバイスについて図面を参照しながら説明する。
本実施の形態4におけるSAWデバイスは、電極や反射器の本数や、ピッチpは異なるものの、実施の形態3で用いたSAWデバイスと同様のSAWデバイスを用いた。したがってその構造および作成方法についてはそれぞれ図1(a)、図14および図2に示したものと同様であり、その説明は省略する。本実施の形態4によるSAWデバイスも、「L1≦p1、かつL2≧p2(ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=Lの関係を満たす)」の関係を満たしている。
本実施の形態4においては、保護膜の凹凸の凸部中心Lcと、櫛型電極の電極指の中心pcとの位置関係と、本実施の形態3で示した形状を有する保護膜が形成されたSAWデバイスの電気的特性との関係を示す為に、実施例6として、保護膜の凹凸の凸部中心Lcと、櫛型電極の電極指の中心pcとがほぼ一直線上にあるSAWデバイスと、比較例8として保護膜の凹凸の凸部中心Lcと、櫛型電極の電極指の中心pcとがずれているSAWデバイスを作成した。図18(a)に実施例6の、また図19(a)に比較例7のデバイスの断面形状を図18(b)に実施例6の、また図19(b)に比較例8のデバイスの電気特性を示す。ただし図18(b)および図19(b)においては、デバイス間の周波数ずれを考慮するため、また各デバイス間の特性の違いが分かりやすいように、各SAWデバイスの反共振周波数で規格化した規格化周波数を用いてその依存性を示している。
保護膜の凹凸の凸部中心Lcと、櫛型電極の電極指の中心pcとがずれることによって、挿入損失および減衰量が劣化することが分かる。さらに規格化周波数1.02付近に発生しているリップルが図19(b)では大きく発生しておりまた反共振点とこのリップルとの周波数差が狭くなっていることが分かる。このSAWデバイスを用いてラダー型のSAWフィルタを構成する際、このリップルが大きく出ているとフィルタ特性を悪化させてしまい、またこのリップルが反共振点の近くに存在した場合、フィルタの帯域の大きなリップルとして現れてしまう。
したがって、以上の結果から発明者らは、SiO2膜の形状を「L1≦p1、かつL2≧p2(ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=Lの関係を満たす)」の関係を満たすようにして作成されたデバイスにおいて良好な電気特性を得るには、保護膜4の凸部分4aの幅L1の中心をLc、この保護膜4の凸部分4aの下方およびその近辺に存在する電極指2の1本あたりの幅p1の中心をpcとした場合、Lcとpcとが、基板1の上面から見てほぼ同一直線上、すなわち平面視ほぼ同一直線上に存在していることが好ましいことを見出した。
(実施の形態5)
以下本発明の実施の形態5におけるSAWデバイスについて図面を参照しながら説明する。
本実施の形態5におけるSAWデバイスは、電極や反射器の本数や、ピッチpは異なるものの、実施の形態3で用いたSAWデバイスと同様のSAWデバイスを用いた。したがってその構造および作成方法についてはそれぞれ図1(a)、図14および図2に示したものと同様であり、その説明は省略する。本実施の形態5によるSAWデバイスも、「L1≦p1、かつL2≧p2(ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=Lの関係を満たす)」の関係を満たしている。
本実施の形態5おいては、基板1の切り出し角度と本実施の形態3で示した形状を有する保護膜が形成されたSAWデバイスの電気的特性の関係を示す為に、切り出し角の異なる比較例9、10と実施例7,8,9の計5種類の基板を用いてSAWデバイスを作成した。表4にそれぞれのSAWデバイスに用いたLT基板の切り出し角度の一覧を示す。
Figure 2004222267
また図20にそれぞれのSAWデバイスの電気特性を示す。ただし図20においては、デバイス間の周波数ずれを考慮するため、また各デバイス間の特性の違いが分かり易いように、各SAWデバイスの反共振周波数で規格化した規格化周波数を用いてその依存性を示している。
図20は基板1の切り出し角度が34°から高角度側になるにつれ、その減衰量と急峻性が大きく改善される事を示している。特に、この実施の形態5で用いたSAWデバイスにおいて減衰量を−20dB以上確保するには、基板の切り出し角度が約38°以上あればよい。したがって、以上の結果から発明者らは、基板1を、X軸周りにZ軸方向へD°回転させたY板から切り出したLTとして、その回転の角度D°が
38°≦D°
であるD°YLT基板を用いた場合に良好な温度特性および電気特性が得られることを確認した。
(実施の形態6)
以下本発明の実施の形態6におけるSAWデバイスについて図面を参照しながら説明する。
本実施の形態6におけるSAWデバイスは、電極や反射器の本数や、ピッチpは異なるものの、実施の形態3で用いたSAWデバイスと同様のSAWデバイスを用いた。したがってその構造および作成方法についてはそれぞれ図1(a)、図14および図2に示したものと同様であり、その説明は省略する。本実施の形態6によるSAWデバイスも、「L1≦p1、かつL2≧p2(ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=Lの関係を満たす)」の関係を満たしている。但し、電極の規格化膜厚h/(2×p)は5%とした。
本実施の形態6においては、SiO2膜の膜厚と温度特性および電気特性の関係を示す為に、実施例10、11、12としてSiO2の膜厚tの異なるSAWデバイスを3種類と比較例11としてSiO2を形成していないSAWデバイスを作成した。それぞれのデバイスの電気特性を図21に、また、図21に示した電気特性から算出した電気機械結合係数(K2)とSiO2膜厚との関係を図22に示す。ただし図21の電気特性の周波数依存性については、デバイス間の周波数ずれを考慮するため、また各デバイス間の特性の違いが分かりやすいように、各SAWデバイスの共振周波数で規格化した規格化周波数を用いてその依存性を示した。さらに、図23に各SAWデバイスの反共振周波数で測定した温度特性を示す。また、それぞれのデバイスのSiO2膜の規格化膜厚t/(2×p)および電気機械結合係数と温度特性の一覧を表5に示した。
Figure 2004222267
図23はSiO2膜の膜厚が厚くなるにつれて、その温度特性も改善されることを示している。特にSiO2膜の規格化膜厚が約0.13以上になると温度特性も−30ppm/°K以下となり、さらに約30%で0温度係数となる。しかし同時に、図22は、その電気機械結合係数K2が低下すること示している。電気機械結合係数K2が小さくなるにつれて、急峻性は増すが、同時にこのSAWデバイスを用いてラダー型のSAWフィルタを構成する際、その帯域幅は狭くなる。現在普及している携帯電話システムにおいて必要とされるフィルタの帯域幅を確保するには、6%程度以上の結合係数が好ましい。図22から6%の結合係数が得られるのはSiO2の規格化膜厚が約20%以下の場合で、SiO2膜の膜厚が約35%以上になると結合係数が5%以下となり、フィルタの帯域を確保することが非常に困難となる。したがって、以上の結果から発明者らは、保護膜としてSiO2を用い、基板表面から前記保護膜の凹部までの高さで定義される保護膜の厚さtが
13%≦t/(2×p)≦35%
の条件を満たしている場合に良好な温度特性および電気特性が得られることを確認した。
(実施の形態7)
以下に本発明の、実施の形態7における電子機器について図面を参照しながら説明する。
本実施の形態では、電子機器の一例として携帯電話を例に取り説明する。
図24(a)は本発明の実施の形態7における、携帯電話の概観図、図24(b)は同内部の要部の電気回路図である。
同図に示すように本実施の形態7の携帯電話は、アンテナ121およびこのアンテナ121に接続されたアンテナ共用器122を有している。このアンテナ共用器122は、送信用SAWフィルタ122a、受信用SAWフィルタ122b、および移相回路122cにより構成する。
本実施の形態7における送信用SAWフィルタ122aおよび受信用SAWフィルタ122bは、実施の形態3で説明したSAWデバイスを用いるものである。
図25(a)に送信用SAWフィルタ122aの、−35℃,25℃,+85℃のそれぞれの温度で測定した電気特性を示す。
また、比較のため送信用SAWフィルタ122aと同一周波数帯のSiO2膜を形成していないSAWフィルタを−35℃,25℃,+85℃のそれぞれの温度で測定した電気特性を図25(b)に示す。また、図25においては、本実施の形態7の一例として取り上げた携帯電話システムにおける送信帯域131および受信帯域132をハッチングによって示している。この携帯電話システムでは、−35℃〜+85℃の温度範囲において、送信フィルタの場合、送信帯域において挿入損失−3.5dB以下、受信帯域において−42dB以上の抑圧が要求される。
図25の(a)、(b)を比較すると、実施の形態3で説明したSAWデバイスを用いた図25(a)の特性を持つフィルタは、急峻なフィルタ特性をもち、かつ温度変化による周波数ドリフトが少ないため、この携帯電話システムの要求性能である−30℃〜+85℃の温度範囲において、送信帯域において挿入損失−3.5dB以下、受信帯域において−42dB以上の抑圧が実現しているのに対し、図25(a)の特性を持つSiO2膜を形成していないフィルタは急峻な特性が実現できず、常温においても要求性を満たしておらず、しかも温度による周波数ドリフトが大きく、−30℃〜+85℃の範囲で特性を満たすことができない。
送信用SAWフィルタ122aおよび受信用SAWフィルタ122bに、実施の形態1で説明したSAWデバイスを用いた携帯電話に対して、発明者らは、−30℃から+85℃の環境下でその感度も同様に測定したところ、温度変化に対して、感度の変化が少ないことを確認した。
以上の様に本発明によれば、基板上に形成された電極を覆うように保護膜を形成し、かつその保護膜の形状や厚さを特定の範囲に設定することによって温度特性および電気的特性が優れた電子部品を得ることができる。
(a)本発明の実施の形態1における電子部品の構成を示す上面図、(b)本発明の実施の形態1における電子部品の断面図 本発明の実施の形態1における電子部品の製造方法を説明する図 本発明の実施の形態1におけるSAWフィルタの概観図 (a)本発明の実施の形態1におけるSAW共振子の電気特性を示す図、(b)本発明の実施の形態1におけるSAWフィルタの電気特性を示す図 (a)本発明の実施の形態1におけるSAW共振子の電気特性を示す図、(b)本発明の実施の形態1におけるSAWフィルタの電気特性を示す図 (a)本発明の実施の形態1におけるSAW共振子の電気特性を示す図、(b)本発明の実施の形態1におけるSAWフィルタの電気特性を示す図 本実施の形態1における電極の規格化膜厚とリップル発生周波数の関係を示した図 ラダー型SAWフィルタの構成を示した図 本発明の実施の形態2における電子部品の断面図 本発明の実施の形態2における電子部品の製造方法を示した図 (a)本発明の実施の形態2におけるSAW共振子の電気特性を示す図、(b)本発明の実施の形態2におけるSAWフィルタの電気特性を示す図 (a)本発明の実施の形態2におけるSAW共振子の電気特性を示す図、(b)本発明の実施の形態2におけるSAWフィルタの電気特性を示す図 (a)本発明の実施の形態2におけるSAW共振子の電気特性を示す図、(b)本発明の実施の形態2におけるSAWフィルタの電気特性を示す図 本発明の実施の形態3における電子部品の断面図 本発明の実施の形態3における電子部品の断面図 本発明の実施の形態3における電子部品の電気特性を示す図 本発明の実施の形態3における電子部品の構造と電気特性の関係を示す図 (a)本発明の実施の形態4における電子部品の断面図、(b)本発明の実施の形態4における電子部品の電気特性を示す図 (a)本発明の実施の形態4における電子部品の断面図、(b)本発明の実施の形態4における電子部品の電気特性を示す図 本発明の実施の形態5における電子部品の電気特性を示す図 本発明の実施の形態6における電子部品の電気特性を示す図 本発明の実施の形態6における電子部品の構造と電気特性の関係を示す図 本発明の実施の形態6における電子部品の構造と温度特性の関係を示す図 (a)本発明の実施の形態7における電子機器の概観図、(b)本発明の実施の形態7における電子機器の内部の要部の電気回路図 (a)本発明の実施の形態7における電子部品の電気特性を示す図、(b)本発明の実施の形態7における電子部品の電気特性を示す図 (a)本発明の実施の形態における電子部品の断面図の例を示す図、(b)本発明の実施の形態における電子部品の断面の構造の定義を示す図
符号の説明
1 基板
2 櫛型電極
2a 電極指
3 反射器
4 保護膜
4a 保護膜の凸部分
4b 保護膜の凹部分
5 パッド
21 基板
22 電極膜
23 レジスト膜
24 保護膜
25 レジスト膜
26 パッド
31 基板
32 SiO2
33s 直列腕のSAW共振子
33p 並列腕のSAW共振子
34 パッド
94a 保護膜の凸部分
94b 保護膜の凹部分
121 アンテナ
122 アンテナ共用器
122a 送信用SAWフィルタ
122b 受信用SAWフィルタ
122c 移相線路
131 送信帯域
132 受信帯域
141 保護膜の凸部の頂部
142 保護膜の凸部の頂部近辺の形状を近似する曲線
143 保護膜の凸部の頂部近辺の形状を近似する曲線の凸部の頂部における接線
144 保護膜の凹部の底面を結ぶ直線
145 保護膜の凸部の頂部近辺の形状を近似する曲線の凸部の頂部における接線と保護膜の凹部の底面を結ぶ直線の交点

Claims (12)

  1. 基板と、この基板の上面に設けた櫛型電極と、この櫛型電極を覆うとともに天面に凹凸形状を有する保護膜とを備え、この保護膜と接する前記基板の表面からこの保護膜の凸部の頂部までの高さをt、この保護膜と接する前記基板の表面からこの保護膜の凹部の底部までの高さをt1、この保護膜の凸部の頂部からこの保護膜の凹部の底部までの高さ(t−t1)をt2とし、この保護膜の凹凸形状の1ピッチあたりのピッチ幅をL、前記保護膜の凹凸形状の1ピッチあたりの凹凸の凸部の幅をL1、凹部の幅をL2、前記櫛型電極の1ピッチあたりのピッチ幅をp、前記櫛形電極を構成する電極指1本あたりの幅をp1、前記電極指間の幅をp2、前記櫛型電極の膜厚をhとしたとき、
    t2≦h
    (ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=L、L1≦p1、L2≧p2の関係を満たす)である電子部品。
  2. 基板上に設けられた櫛型電極において、前記櫛型電極の膜厚hと前記櫛型電極の1ピッチあたりのピッチ幅pとの関係が、
    0.05≦h/(2×p)
    である、請求項1記載の電子部品。
  3. 基板と、この基板の上面に設けた櫛型電極と、この櫛型電極を覆うとともに天面に凹凸形状を有する保護膜とを備え、この保護膜と接する前記基板の表面からこの保護膜の凸部の頂部までの高さをt、この保護膜と接する前記基板の表面からこの保護膜の凹部の底部までの高さをt1、この保護膜の凸部の頂部からこの保護膜の凹部の底部までの高さ(t−t1)をt2とし、この保護膜の凹凸形状の1ピッチあたりのピッチ幅をL、前記保護膜の凹凸形状の1ピッチあたりの凹凸の凸部の幅をL1、凹部の幅をL2、前記櫛型電極の1ピッチあたりのピッチ幅をp、前記櫛形電極を構成する電極指1本あたりの幅をp1、前記電極指間の幅をp2、前記櫛型電極の膜厚をhとしたとき、
    h≦t2
    (ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=L、L1≦p1、L2≧p2の関係を満たす)である電子部品。
  4. 基板上に設けられた櫛型電極において、前記櫛型電極の膜厚hと前記櫛型電極の1ピッチあたりのピッチ幅pとの関係が、
    h/(2×p)≦0.05
    である、請求項3記載の電子部品。
  5. 1ピッチあたりの保護膜のピッチ幅Lと、前記保護膜の凹凸形状の1ピッチあたりの凹凸の凸部の幅L1との比L1/Lをη'とし、1ピッチあたりの櫛型電極のピッチ幅pと、前記櫛形電極を構成する電極指1本あたりの幅p1との比p1/pをηとしたとき、ηとη'との関係が、
    η'/ η ≦ 0.86
    (ただし、L≒p、p1+p2=p、L1+L2=Lの関係を満たす)である請求項1または3のいずれかに記載の電子部品。
  6. 1ピッチあたりの保護膜の凹凸の凸部の幅L1の中心をLcとし、前記1ピッチあたりの保護膜の凸部の下に位置する櫛型電極の電極指の幅p1の中心をpcとしたとき、Lcとpcが平面視ほぼ同一直線上に存在している請求項1または3のいずれかに記載の電子部品。
  7. 基板は、タンタル酸リチウム基板であって、かつこのタンタル酸リチウム基板の切り出し角度が、X軸周りにZ軸方向への回転角度をD°とした場合、
    38°≦D°
    のY板から切り出されたものである請求項1または3のいずれかに記載の電子部品。
  8. 基板の上面に設けた櫛型電極と、この櫛型電極を覆うとともに天面に凹凸形状を有する保護膜は、この保護膜と接する前記基板の表面からこの保護膜の凹部の底部までの高さt1と、櫛型電極の1ピッチあたりのピッチ幅pの関係が、
    13%≦t1/(2×p)≦35%
    である請求項1または3のいずれかに記載の電子部品。
  9. 保護膜は二酸化シリコンである請求項1または3のいずれかに記載の電子部品。
  10. 基板と、この基板の上面に設けた櫛型電極と、この櫛型電極を覆うように設けた保護膜とを備え、この保護膜の天面はほぼ平坦であって、この保護膜と接する前記基板の表面からこの保護膜の上面までの高さをt、前記櫛型電極の1ピッチあたりのピッチ幅をpとしたとき、前記基板は、タンタル酸リチウム基板であって、かつこのタンタル酸リチウム基板の切り出し角度が、X軸周りのZ軸方向への回転角度をD°とした場合、
    38°≦D°
    のY板から切り出されたものであり、かつ
    13%≦t/(2×p)≦35%
    である電子部品。
  11. 基板上に設けられた櫛型電極において、前記櫛型電極の膜厚hと前記櫛型電極の1ピッチあたりのピッチ幅pとの関係が、
    0.05≦h/(2×p)
    である、請求項10記載の電子部品。
  12. 少なくとも1つのアンテナと、このアンテナに電気的に接続する電気回路とを有する電子機器であって、前記電気回路は複数の電子部品を備え、この複数の電子部品の少なくとも一つは、請求項1ないし11の何れかに記載の電子部品である電子機器。
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