JP2004221898A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は原稿のマーカー部分の画像を用紙サイズに合わせて拡大・縮小し、また、マーカー部分画像サイズに適した用紙を自動選択して記録出力する画像形成装置を提供する。
【解決手段】デジタル複写装置1は、原稿にマーカー指定されたマーカー部分画像をマーカー部分検知部7aで検出して、マーカー部分画像を原稿の画像データを記録する原稿画像記憶部43から抽出してマーカー部分画像記憶部44に記憶し、マーカー部分画像を記録用の転写紙が操作表示部11で選択されると、システム制御部41が、当該選択された用紙サイズに合わせて画像処理部42にマーカー部分画像を拡大・縮小させて作像部44に当該用紙サイズの転写紙に記録出力させる用紙指定変倍処理を行い、または、マーカー部分画像に適したサイズの転写紙を自動選択して記録出力する。
【選択図】 図5
【解決手段】デジタル複写装置1は、原稿にマーカー指定されたマーカー部分画像をマーカー部分検知部7aで検出して、マーカー部分画像を原稿の画像データを記録する原稿画像記憶部43から抽出してマーカー部分画像記憶部44に記憶し、マーカー部分画像を記録用の転写紙が操作表示部11で選択されると、システム制御部41が、当該選択された用紙サイズに合わせて画像処理部42にマーカー部分画像を拡大・縮小させて作像部44に当該用紙サイズの転写紙に記録出力させる用紙指定変倍処理を行い、または、マーカー部分画像に適したサイズの転写紙を自動選択して記録出力する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関し、詳細には、原稿のマーカー部分の画像を用紙サイズに合わせて拡大・縮小し、また、当該マーカー部分画像サイズに適した用紙を選択して、記録出力する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平11−196260号公報
【特許文献2】
特開平5−216315号公報
従来から、原稿に付与したマークに基づいて当該原稿を読み取った画像データに対して各種処理を行う画像形成装置が提案されている。
【0003】
例えば、従来、複数枚の原稿の画像データを記憶手段に記憶するとともに、当該原稿に所定色でマーキングされたマーカー情報の領域を検出して、当該マーカー情報の検出された複数枚のマーカー情報の付与された領域の原稿の画像データを1枚の記録紙に記録出力する画像形成装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
また、従来、原稿に所定色でマーキングされたマーカー情報の位置及び色を検出し、当該検出したマーカー情報の色に応じて原稿の画像に付加する付加情報を決定して、当該検出したマーカー情報の位置に応じて当該原稿の画像に上記決定した付加情報の付加位置を決定する画像形成装置が提案されている(特許文献2参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来技術にあっては、複数枚の原稿のマーカー部分の画像を1枚の記録紙に記録出力し、また、特定の画像をマーカー位置に付加しているため、原稿の必要な部分のみを1枚の用紙に適切に抽出して記録することができず、利用性が悪いという問題があった。
【0006】
そこで、請求項1記載の発明は、原稿に特定のマーカーで指定されたマーカー部分画像をマーカー部分検出手段で検出して、当該マーカー部分画像を原稿の画像データを記録する画像記憶手段から抽出してマーカー部分画像記憶手段に記憶し、マーカー部分画像を記録出力する用紙のサイズが用紙選択手段で選択されると、制御手段が、当該選択された用紙サイズに合わせて画像処理手段にマーカー部分画像記憶手段に記憶されているマーカー部分画像を拡大・縮小させて画像記録手段に当該用紙サイズの用紙に記録出力させる用紙指定変倍処理を行うことにより、原稿のマーカー部分画像を当該画像を記録する用紙のサイズに合わせて拡大・縮小し、ユーザが望む大きさで、マーカー部分画像を記録して、利用性の良好な画像形成装置を提供することを目的としている。
【0007】
請求項2記載の発明は、マーカー部分画像の拡大・縮小の変倍率を当該マーカー部分画像の主走査方向と副走査方向のいずれを基準とするかを設定する変倍率基準設定手段で設定された設定変倍率基準に基づいて、画像処理手段が、マーカー部分画像の拡大・縮小を行うことにより、ユーザがマーカー部分画像の拡大・縮小の基準を選択できるようにしてユーザの選択範囲を広げ、より一層ユーザが望む大きさで、マーカー部分画像を記録して、より一層利用性の良好な画像形成装置を提供することを目的としている。
【0008】
請求項3記載の発明は、原稿に特定のマーカーで指定されたマーカー部分画像をマーカー部分検出手段で検出して、当該マーカー部分画像を原稿の画像データを記録する画像記憶手段から抽出してマーカー部分画像記憶手段に記憶すると、制御手段が、当該マーカー部分画像の画像サイズに適した用紙を自動用紙選択手段に選択させて画像記録手段に当該選択された用紙に当該マーカー部分画像を記録出力させる自動用紙選択処理を行うことにより、マーカー部分画像の大きさに最も適した用紙を自動的に選択して、ユーザが用紙を選択する手間を省くとともに、ユーザが不適切な用紙を選択することを防止し、利用性の良好な画像形成装置を提供することを目的としている。
【0009】
請求項4記載の発明は、用紙指定変倍処理または自動用紙選択処理を行うか否かを設定する処理設定手段の設定に応じて、制御手段が、用紙指定変倍処理または自動用紙選択処理の実行を制御することにより、ユーザの選択範囲を広げ、より一層ユーザの望む画像を得られるようにして、より一層利用性の良好な画像形成装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の画像形成装置は、原稿の画像を読取手段で読み取り、当該読み取った原稿の画像を一旦画像記憶手段に記憶した後、画像記録手段で用紙に記録出力する画像形成装置において、前記原稿に特定のマーカーで指定されたマーカー部分画像を検出するマーカー部分検出手段と、前記画像記憶手段に記憶された前記原稿の画像データのうち当該マーカー部分検出手段で検出された原稿のマーカー部分画像データを記憶するマーカー部分画像記憶手段と、当該マーカー部分画像記憶手段に記憶されているマーカー部分画像データを拡大・縮小する画像処理手段と、前記マーカー部分画像を前記画像記録手段で記録出力する用紙のサイズを選択する用紙選択手段と、前記マーカー部分検出手段に前記原稿のマーカー部分画像を検出させて当該検出されたマーカー部分画像を前記用紙選択手段で選択された用紙サイズに合わせて前記画像処理手段に拡大・縮小させて前記画像記録手段に当該用紙サイズの用紙に記録出力させる用紙指定変倍処理を制御する制御手段と、を備えていることにより、上記目的を達成している。
【0011】
上記構成によれば、原稿に特定のマーカーで指定されたマーカー部分画像をマーカー部分検出手段で検出して、当該マーカー部分画像を原稿の画像データを記録する画像記憶手段から抽出してマーカー部分画像記憶手段に記憶し、マーカー部分画像を記録出力する用紙のサイズが用紙選択手段で選択されると、制御手段が、当該選択された用紙サイズに合わせて画像処理手段にマーカー部分画像記憶手段に記憶されているマーカー部分画像を拡大・縮小させて画像記録手段に当該用紙サイズの用紙に記録出力させる用紙指定変倍処理を行うので、原稿のマーカー部分画像を当該画像を記録する用紙のサイズに合わせて拡大・縮小することができ、ユーザが望む大きさで、マーカー部分画像を記録して、画像形成装置の利用性を向上させることができる。
【0012】
この場合、例えば、請求項2に記載するように、前記画像形成装置は、前記マーカー部分画像の拡大・縮小の変倍率を当該マーカー部分画像の主走査方向と副走査方向のいずれを基準とするかを設定する変倍率基準設定手段をさらに備え、前記画像処理手段は、当該変倍率基準設定手段による設定変倍率基準に基づいて前記マーカー部分画像の拡大・縮小を行うものであってもよい。
【0013】
上記構成によれば、マーカー部分画像の拡大・縮小の変倍率を当該マーカー部分画像の主走査方向と副走査方向のいずれを基準とするかを設定する変倍率基準設定手段で設定された設定変倍率基準に基づいて、画像処理手段が、マーカー部分画像の拡大・縮小を行うので、ユーザがマーカー部分画像の拡大・縮小の基準を選択できるようにしてユーザの選択範囲を広げることができ、より一層ユーザが望む大きさで、マーカー部分画像を記録して、画像形成装置の利用性をより一層向上させることができる。
【0014】
請求項3記載の発明の画像形成装置は、原稿の画像を読取手段で読み取り、当該読み取った原稿の画像を一旦画像記憶手段に記憶した後、画像記録手段で用紙に記録出力する画像形成装置において、前記原稿に特定のマーカーで指定されたマーカー部分画像を検出するマーカー部分検出手段と、前記画像記憶手段に記憶された前記原稿の画像データのうち当該マーカー部分検出手段で検出された原稿のマーカー部分画像データを記憶するマーカー部分画像記憶手段と、複数種類のサイズの用紙から適宜のサイズの用紙を選択する自動用紙選択手段と、前記マーカー部分検出手段に前記原稿のマーカー部分画像を検出させて当該検出されたマーカー部分画像の画像サイズに適した用紙を前記自動用紙選択手段に選択させて前記画像記録手段に当該選択された用紙に当該マーカー部分画像を記録出力させる自動用紙選択処理を制御する制御手段と、を備えていることにより、上記目的を達成している。
【0015】
上記構成によれば、原稿に特定のマーカーで指定されたマーカー部分画像をマーカー部分検出手段で検出して、当該マーカー部分画像を原稿の画像データを記録する画像記憶手段から抽出してマーカー部分画像記憶手段に記憶すると、制御手段が、当該マーカー部分画像の画像サイズに適した用紙を自動用紙選択手段に選択させて画像記録手段に当該選択された用紙に当該マーカー部分画像を記録出力させる自動用紙選択処理を行うので、マーカー部分画像の大きさに最も適した用紙を自動的に選択して、ユーザが用紙を選択する手間を省くことができるとともに、ユーザが不適切な用紙を選択することを防止することができ、画像形成装置の利用性を向上させることができる。
【0016】
上記各場合において、例えば、請求項4に記載するように、前記画像形成装置は、前記用紙指定変倍処理または前記自動用紙選択処理を行うか否かを設定する処理設定手段をさらに備え、前記制御手段は、当該処理設定手段の設定に応じて、前記用紙指定変倍処理または前記自動用紙選択処理の実行を制御するものであってもよい。
【0017】
上記構成によれば、用紙指定変倍処理または自動用紙選択処理を行うか否かを設定する処理設定手段の設定に応じて、制御手段が、用紙指定変倍処理または自動用紙選択処理の実行を制御するので、ユーザの選択範囲を広げることができ、より一層ユーザの望む画像を得られるようにして、画像形成装置の利用性をより一層向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0019】
図1〜図7は、本発明の画像形成装置の一実施の形態を示す図であり、図1は、本発明の画像形成装置の一実施の形態を適用したデジタル複写装置1の全体概略構成図である。
【0020】
図1において、デジタル複写装置(画像形成装置)1は、本体筐体2内に、給紙部3、作像部4、定着部5、原稿給紙部6及び読取部7を備えているとともに、本体筐体2の中間の側部に排紙部8が設けられ、本体筐体2の上部に原稿台9と原稿排紙部10が設けられている。また、デジタル複写装置1は、本体筐体2の上部に、操作表示部11が設けられている。
【0021】
給紙部3は、ロール転写紙21を収納する第1収納部22、カット転写紙23を収納する第2収納部24及び転写紙21、23を作像部4に搬送する給紙機構25等を備えており、操作表示部11で選択、または、後述するシステム制御部41(図5参照)で選択された転写紙21、23を給紙機構25で作像部4に搬送する。
【0022】
なお、デジタル複写装置1は、手差し給紙部12が設けられており、手差し給紙部12にセットされた転写紙26を、給紙機構25が作像部4に搬送する。
【0023】
まt、第1収納部22、第2収納部24及び手差し給紙部12には、各種サイズの転写紙21、23、26が収納またはセット可能である。
【0024】
作像部4は、後述する読取部7の読み取った原稿Gの画像データに基づいて、電子写真方式により、給紙部3または手差し給紙部12から搬送されてきた転写紙21、23にトナーを付着させてトナー画像を形成し、トナー画像を形成した転写紙21、23を定着部5に搬送する。
【0025】
すなわち、作像部4は、感光体、除電部、帯電部、光書込部、現像部、転写部、クリーニング部等を備え、除電部で除電して帯電部で一様に帯電した感光体に、読取部7で読み取った原稿Gの画像データに基づいて変調したレーザ光を光書込部が照射することで静電潜像を形成して、静電潜像の形成された感光体に現像部がトナーを付着させてトナー画像を形成する。作像部4は、感光体上に形成したトナー画像を、給紙部3から搬送されてきた転写紙21、23、26に転写部で転写し、転写の完了した転写紙21、23、26を定着部5に搬送する。また、作像部4は、転写の完了した感光体上の残留トナーをクリーニング部でクリーニングし、清浄にクリーニングされた感光体を除電部で除電した後、帯電部で一様に帯電させて、再度作像に供する。
【0026】
定着部5は、所定の定着温度に加熱される加熱ローラ5aと加熱ローラ5aに圧接されている加圧ローラ5bを備え、作像部4から搬送されてくるトナー画像の形成されている転写紙21、23を搬送しつつ加熱・加圧して、トナー画像を転写紙21、23に定着させて、定着の完了した転写紙21、23を排紙部8に排出する。上記作像部4及び定着部5は、全体として画像記録手段として機能している。
【0027】
原稿台9には、読取対象の原稿Gが載置され、原稿給紙部6は、原稿台9上に載置された原稿Gを読取部7に搬送し、また、読取部7で読み取りの完了した原稿Gを排紙部10に排出する。
【0028】
そして、上記読取部(読取手段)7は、原稿台9から原稿給紙部6により搬送される原稿Gに、光源から読み取り光を照射して原稿Gで反射された画情報を含む反射光を光電変換して、原稿Gの画像の濃淡と画像位置の情報をデジタル信号に変換し、デジタル画像データとして出力する。この読取部7は、後述するように、原稿Gに付与されている所定のマーカーを読み取り、読み取ったマーカー情報を出力する。
【0029】
上記操作表示部11は、デジタル複写装置1の動作を指示する各種操作キーが設けられているとともに、図2〜図4に示すように、タッチパネル付きディスプレイ30を備え、このタッチパネル付きディスプレイ30は、タッチパネル付きディスプレイ30に表示されるタッチボタンの操作により各種モードに移行して、例えば、図2に示すマーカー読取オン/オフ設定モード画面30aの表示を行うとともに、当該モードで必要なタッチボタンの表示を行い、また、図3に示す自動用紙選択/用紙指定変倍設定モード画面30bの表示を行うとともに、当該モードで必要なタッチボタンの表示を行い、さらに、図4に示す変倍基準設定モード画面30cの表示を行うとともに、当該モードで必要なタッチボタンの表示を行う。
【0030】
そして、デジタル複写装置1は、図5に示すようにブロック構成されており、上記給紙部3、作像部4、定着部5、原稿給紙部6、読取部7、排紙部8及び原稿排紙部10を備えているとともに、システム制御部41、画像処理部42、原稿画像記憶部43及びマーカー部記憶部44等を備えている。
【0031】
操作表示部11は、上述のように、そのタッチパネル付きディスプレイ30の表示モードによって、マーカー読取オン/オフ設定モード画面30a、すなわち、マーカー読取オン/オフ(ON/OFF)設定部30a、自動用紙選択/用紙指定変倍設定モード画面30b(図示略)、及び変倍基準設定モード画面30c、すなわち、変倍基準設定部30bを備えており、また、読取部7は、原稿Gに付与されているマーカー部分を検出して、当該マーカーでマーキングされている部分を検知するマーカー部分検知部7aを備えている。
【0032】
システム制御部(制御手段)41は、例えば、CPU(Central Processing Unit )、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成され、ROM内のプログラムに基づいて、CPUがRAMをワークメモリとして利用しつつデジタル複写装置1の各部を制御して、デジタル複写装置1としての基本処理を実行するとともに、後述する用紙指定変倍処理及び自動用紙選択処理を制御する。
【0033】
したがって、マーカー読取オン/オフ設定モード画面30aでの設定操作で後述する用紙指定変倍処理と自動用紙選択処理を行うか否かの設定を行うことができ、操作表示部11のマーカー読取オン/オフ設定モード画面30aは、処理設定手段として機能する。また、自動用紙選択/用紙指定変倍設定モード画面30bでの操作で、後述する自動用紙選択処理と用紙指定変倍処理のいずれかを選択することができる。さらに、変倍基準設定モード画面30cでは、自動用紙選択/用紙指定変倍設定モード画面30bで用紙指定変倍処理が選択された際に、マーカー部分画像を記録する転写紙21、23、26のサイズを選択指定することができ、変倍基準設定モード画面30cは、変倍率基準設定手段として機能する。
【0034】
画像処理部(画像処理手段)42は、システム制御部41の制御下で、読取部7の読み取った原稿Gのデジタル画像データに対して、シェーディング補正等の画像品質を向上させる各種画像処理を行うとともに、画像の拡大・縮小処理及び後述するマーカー部分の画像の強調処理等の各種画像処理を行う。
【0035】
原稿画像記憶部(画像記憶手段)43は、大容量のRAM(Random Access Memory)やハードディスク等の大容量記憶媒体で構成され、画像データを記憶するとともに、マーカー部分画像記憶部44を備えており、マーカー部分画像記憶部44は、読取部7の読み取った原稿Gの画像データのうち、マーカー部分検知部7aの検知したマーカーの付与された範囲の画像データを記憶する。
【0036】
次に、本実施の形態の作用を説明する。本実施の形態のデジタル複写装置1は、変倍する部分を指定するマーカーの施された範囲の画像データを指定の転写紙21、23、26の大きさに合わせて拡大・縮小し、また、マーカー部分画像の大きさに適したサイズの転写紙21、23、26を自動選択して記録出力するところにその特徴がある。
【0037】
すなわち、デジタル複写装置1のユーザは、操作表示部11のタッチパネル付きディスプレイ30をタッチ操作することで、図2に示すように、マーカー読取動作を行うか否かを選択設定するマーカー読取オン/オフ設定モード画面30aを選択表示させ、当該マーカー読取オン/オフ設定モード画面30aの「はい」、「いいえ」のタッチボタンを操作して、マーカー読取を行うか否かの設定を行う。また、ユーザは、操作表示部11のタッチパネル付きディスプレイ30をタッチの操作することで、図3に示す自動用紙選択/用紙指定変倍設定モード画面30bを表示させて、自動用紙選択処理か、用紙指定変倍処理かの選択を行い、さらに、用紙指定変倍処理が選択すると、図4に示す変倍基準設定モード画面30cを表示させて、変倍基準をX方向とY方向のいずれに設定するかの選択を行う。
【0038】
そして、デジタル複写装置1は、操作表示部11でタッチパネル付きディスプレイ30がタッチ操作されて、マーカー読取オン/オフ設定モード画面30aが選択操作されると、図6に示すように、システム制御部41が、当該マーカー読取オン/オフ設定モード画面30aの操作で、マーカー読取がオン設定されたかをチェックし(ステップS101)、マーカー読取がオン設定されていないときには、通常のコピー動作処理を行う(ステップS102)。すなわち、システム制御部41は、原稿Gが原稿台9にセットされ操作表示部11のスタートキーがオン操作されると、原稿給紙部6に原稿台9上の原稿Gを読取部7に搬送させ、読取部7が搬送される原稿Gの画像を読み取って、画像処理部42に出力するとともに、読取部7で読み取りの完了した原稿Gを原稿給紙部6が排紙部10に排出する。システム制御部41は、画像処理部42に必要な画像処理を施させて、作像部4に画像データを転送し、作像部4に当該原稿の画像データに基づいて、給紙部3から作像部4に搬送されてきた転写紙21、23、26に画像を記録させて、画像の形成された転写紙21、23、26を排紙部8に排出させる。
【0039】
ステップS101で、マーカー読取がオン設定されていると、システム制御部41は、自動用紙選択/用紙指定変倍設定モード画面30bで、自動用紙選択が選択されたか、用紙指定変倍が選択されたかをチェックする(ステップS103)。このとき用紙指定変倍が選択されていると、上述のように、システム制御部41は、タッチパネル付きディスプレイ30に、変倍基準設定モード画面30cを表示し、変倍基準設定モード画面30cで、変倍基準をX方向とY方向のいずれにするかの設定が行われ、この設定内容を内部メモリに記憶する。
【0040】
ステップS103で、自動用紙選択が選択されると、システム制御部41は、原稿Gが原稿台9にセットされて、スタートキーが投入されるのを待って、原稿給紙部6にセットされた原稿台9上の原稿Gを読取部7に搬送させて、読取部7に原稿Gの読取を開始させ、マーカー部の画像に最も近い大きさの転写紙21、23、26を選択して、当該選択した転写紙21、23、26に作像部4で画像形成させる(ステップS104)。
【0041】
この原稿Gには、図7の左側に示すように、マーカー部分画像となる画像部分が、ユーザにより所定のマーカーで円、楕円、矩形等の形状にマーキングされており、このマーカーは、例えば、特定の色、濃さ及び太さのものである。
【0042】
そして、システム制御部41は、読取部7に上記原稿Gの画像を読み取らせて、当該読取部7の読み取った画像データを画像処理部42で必要な画像処理を施させた後、原稿画像記憶部43に記憶させるとともに、マーカー部分検知部7に原稿Gのマーカー部分を検出させる。このとき、システム制御部41は、特定の色、濃さ、太さの画像を検知すると、マーカーによるマーキング、すなわち、マーク部を検出したと判断して、図7に示すように、当該マーキング範囲の最大主走査幅X、最大副走査幅Yを画像処理部42に検出させて、当該X、Yを辺とする矩形画像(図7の右側参照)をマーカー部分画像として抽出させて、当該マーカー部分画像をマーカー部分画像記憶部44に記憶させる。
【0043】
システム制御部41は、マーカー部分画像が決定されると、当該マーカー部分画像のサイズに最も近いサイズの転写紙21、23、26を決定して、給紙部3に当該決定したサイズの転写紙21、23、26の搬送を開始させる(ステップS105)。システム制御部41は、この転写紙21、23、26の決定において、当該マーカー部分画像に最も近く、かつ、画像に欠けの発生しないサイズの転写紙21、23、26を選択して決定する。そして、システム制御部41は、マーカー部分画像記憶部44に記憶されているマーカー部分画像データを作像部4に転送して、作像部4に給紙部3により搬送されてきた転写紙21、23、26にマーカー部分画像を記録出力させる(ステップS106)。
【0044】
また、ステップS103で、用紙指定変倍が選択されていると、システム制御部41は、変倍基準をX方向またはY方向に設定し、原稿Gが原稿台9にセットされて、スタートキーが投入されるのを待って、原稿給紙部6にセットされた原稿台9上の原稿Gを読取部7に搬送させて、読取部7に原稿Gの読取を開始させ、マーカー部の画像サイズを確定するとともに、自動用紙選択/用紙指定変倍設定モード画面30bで設定された転写紙21、23、26の搬送を給紙部3に開始させる(ステップS107)。
【0045】
すなわち、システム制御部41は、用紙指定変倍が選択されているときには、変倍基準設定モード画面30cで設定されて予め内部メモリに記憶した変倍基準に基づいて、原稿画像のマーク部の変倍基準をX方向またはY方向に設定し、原稿台9上に原稿Gがセットされてスタートキーが押下されると、原稿給紙部6に当該原稿Gを読取部7に搬送させて、読取部7に原稿Gの読取を開始させると同時に、自動用紙選択/用紙指定変倍設定モード画面30bで選択された転写紙21、23、26の搬送を給紙部3に開始させる。このとき、システム制御部41は、読取部7のマーカー部分検知部7aにマーカーによるマーキングの検出を行わせて、上述のように原稿Gの画像データからマーカー部分画像を画像処理部42に抽出させ、抽出した画像データをマーカー部分画像としてマーカー部分画像記憶部44に記憶させる。また、システム制御部41は、このマーカー部分画像記憶部44に記憶させたマーカー部分画像から当該マーカー部分画像サイズを確定する。
【0046】
次に、システム制御部41は、上記マーカー部分画像の変倍基準となる方向(X方向またはY方向)の長さと、自動用紙選択/用紙指定変倍設定モード画面30bで選択された転写紙21、23、26の同じ方向の長さと、の比に基づいて変倍率(倍率)を確定し(ステップS108)、当該確定した変倍率に基づいて、マーカー部分画像記憶部44から読み出したマーカー部分画像データを画像処理部42に変倍処理させて、当該変倍処理した画像を作像部4に転写紙21、23、26に記録出力させる(ステップS109)。
【0047】
このように、本実施の形態のデジタル複写装置1は、原稿Gに特定のマーカーで指定されたマーカー部分画像をマーカー部分検知部7aで検出して、当該マーカー部分画像を原稿の画像データを記録する原稿画像記憶部43から抽出してマーカー部分画像記憶部44に記憶し、マーカー部分画像を記録出力する転写紙21、23、26のサイズが操作表示部11で選択されると、システム制御部41が、当該選択された用紙サイズに合わせて画像処理部42にマーカー部分画像記憶部44に記憶されているマーカー部分画像を拡大・縮小させて作像部44に当該用紙サイズの転写紙21、23、26に記録出力させる用紙指定変倍処理を行っている。
【0048】
したがって、原稿のマーカー部分画像を当該画像を記録する用紙のサイズに合わせて拡大・縮小することができ、ユーザが望む大きさで、マーカー部分画像を記録して、デジタル複写装置1の利用性を向上させることができる。
【0049】
また、本実施の形態のデジタル複写装置1は、マーカー部分画像の拡大・縮小の変倍率を当該マーカー部分画像の主走査方向と副走査方向のいずれを基準とするかを設定する変倍率基準設定部30cで設定された設定変倍率基準に基づいて、画像処理部42が、マーカー部分画像の拡大・縮小を行っている。
【0050】
したがって、ユーザがマーカー部分画像の拡大・縮小の基準を選択できるようにしてユーザの選択範囲を広げることができ、より一層ユーザが望む大きさで、マーカー部分画像を記録して、デジタル複写装置1の利用性をより一層向上させることができる。
【0051】
さらに、本実施の形態のデジタル複写装置1は、原稿Gに特定のマーカーで指定されたマーカー部分画像をマーカー部分検知部7aで検出して、当該マーカー部分画像を原稿の画像データを記録する原稿画像記憶部43から抽出してマーカー部分画像記憶部44に記憶すると、システム制御部41が、当該マーカー部分画像の画像サイズに適した転写紙21、23、26を給紙部3に選択させて作像部4に当該選択された転写紙21、23、26に当該マーカー部分画像を記録出力させる自動用紙選択処理を行っている。
【0052】
したがって、マーカー部分画像の大きさに最も適した転写紙21、23、26を自動的に選択して、ユーザが転写紙21、23、26を選択する手間を省くことができるとともに、ユーザが不適切な転写紙21、23、26を選択することを防止することができ、デジタル複写装置1の利用性を向上させることができる。
【0053】
また、本実施の形態のデジタル複写装置1は、用紙指定変倍処理または自動用紙選択処理を行うか否かを設定するマーカー読取ON/OFF設定部30aの設定に応じて、システム制御部41が、用紙指定変倍処理または自動用紙選択処理の実行を制御している。
【0054】
したがって、ユーザの選択範囲を広げることができ、より一層ユーザの望む画像を得られるようにして、デジタル複写装置1の利用性をより一層向上させることができる。
【0055】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0056】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の画像形成装置によれば、原稿に特定のマーカーで指定されたマーカー部分画像をマーカー部分検出手段で検出して、当該マーカー部分画像を原稿の画像データを記録する画像記憶手段から抽出してマーカー部分画像記憶手段に記憶し、マーカー部分画像を記録出力する用紙のサイズが用紙選択手段で選択されると、制御手段が、当該選択された用紙サイズに合わせて画像処理手段にマーカー部分画像記憶手段に記憶されているマーカー部分画像を拡大・縮小させて画像記録手段に当該用紙サイズの用紙に記録出力させる用紙指定変倍処理を行うので、原稿のマーカー部分画像を当該画像を記録する用紙のサイズに合わせて拡大・縮小することができ、ユーザが望む大きさで、マーカー部分画像を記録して、画像形成装置の利用性を向上させることができる。
【0057】
請求項2記載の発明の画像形成装置によれば、マーカー部分画像の拡大・縮小の変倍率を当該マーカー部分画像の主走査方向と副走査方向のいずれを基準とするかを設定する変倍率基準設定手段で設定された設定変倍率基準に基づいて、画像処理手段が、マーカー部分画像の拡大・縮小を行うので、ユーザがマーカー部分画像の拡大・縮小の基準を選択できるようにしてユーザの選択範囲を広げることができ、より一層ユーザが望む大きさで、マーカー部分画像を記録して、画像形成装置の利用性をより一層向上させることができる。
【0058】
請求項3記載の発明の画像形成装置によれば、原稿に特定のマーカーで指定されたマーカー部分画像をマーカー部分検出手段で検出して、当該マーカー部分画像を原稿の画像データを記録する画像記憶手段から抽出してマーカー部分画像記憶手段に記憶すると、制御手段が、当該マーカー部分画像の画像サイズに適した用紙を自動用紙選択手段に選択させて画像記録手段に当該選択された用紙に当該マーカー部分画像を記録出力させる自動用紙選択処理を行うので、マーカー部分画像の大きさに最も適した用紙を自動的に選択して、ユーザが用紙を選択する手間を省くことができるとともに、ユーザが不適切な用紙を選択することを防止することができ、画像形成装置の利用性を向上させることができる。
【0059】
請求項4記載の発明の画像形成装置によれば、用紙指定変倍処理または自動用紙選択処理を行うか否かを設定する処理設定手段の設定に応じて、制御手段が、用紙指定変倍処理または自動用紙選択処理の実行を制御するので、ユーザの選択範囲を広げることができ、より一層ユーザの望む画像を得られるようにして、画像形成装置の利用性をより一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施の形態を適用したデジタル複写装置の正面概略構成図。
【図2】図1の操作表示部のタッチパネル付きディスプレイのマーカー読取オン/オフ設定モード画面の一例を示す図。
【図3】図1の操作表示部のタッチパネル付きディスプレイの自動用紙選択/用紙指定変倍設定モード画面の一例を示す図。
【図4】図1の操作表示部のタッチパネル付きディスプレイの変倍基準設定モード画面の一例を示す図。
【図5】図1のデジタル複写装置のブロック構成図。
【図6】図6のデジタル複写装置による複写処理を示すフローチャート。
【図7】図6の複写処理で読み取られるマーキングの施されている原稿と読取画像の一例を示す図。
【符号の説明】
1 デジタル複写装置
2 本体筐体
3 給紙部
4 作像部
5 定着部
5a 加熱ローラ
5b 加圧ローラ
6 原稿給紙部
7 読取部
7a マーカー部分検知部
8 排紙部
9 原稿台
10 原稿排紙部
11 操作表示部
21 ロール転写紙
22 第1収納部
23 カット転写紙
24 第2収納部
25 給紙機構
26 転写紙
30 タッチパネル付きディスプレイ
30a マーカー読取オン/オフ設定モード画面
30b 自動用紙選択/用紙指定変倍設定モード画面
3c 変倍基準設定モード画面
41 システム制御部
42 画像処理部
43 原稿画像記憶部
44 マーカー部記憶部
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関し、詳細には、原稿のマーカー部分の画像を用紙サイズに合わせて拡大・縮小し、また、当該マーカー部分画像サイズに適した用紙を選択して、記録出力する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平11−196260号公報
【特許文献2】
特開平5−216315号公報
従来から、原稿に付与したマークに基づいて当該原稿を読み取った画像データに対して各種処理を行う画像形成装置が提案されている。
【0003】
例えば、従来、複数枚の原稿の画像データを記憶手段に記憶するとともに、当該原稿に所定色でマーキングされたマーカー情報の領域を検出して、当該マーカー情報の検出された複数枚のマーカー情報の付与された領域の原稿の画像データを1枚の記録紙に記録出力する画像形成装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
また、従来、原稿に所定色でマーキングされたマーカー情報の位置及び色を検出し、当該検出したマーカー情報の色に応じて原稿の画像に付加する付加情報を決定して、当該検出したマーカー情報の位置に応じて当該原稿の画像に上記決定した付加情報の付加位置を決定する画像形成装置が提案されている(特許文献2参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来技術にあっては、複数枚の原稿のマーカー部分の画像を1枚の記録紙に記録出力し、また、特定の画像をマーカー位置に付加しているため、原稿の必要な部分のみを1枚の用紙に適切に抽出して記録することができず、利用性が悪いという問題があった。
【0006】
そこで、請求項1記載の発明は、原稿に特定のマーカーで指定されたマーカー部分画像をマーカー部分検出手段で検出して、当該マーカー部分画像を原稿の画像データを記録する画像記憶手段から抽出してマーカー部分画像記憶手段に記憶し、マーカー部分画像を記録出力する用紙のサイズが用紙選択手段で選択されると、制御手段が、当該選択された用紙サイズに合わせて画像処理手段にマーカー部分画像記憶手段に記憶されているマーカー部分画像を拡大・縮小させて画像記録手段に当該用紙サイズの用紙に記録出力させる用紙指定変倍処理を行うことにより、原稿のマーカー部分画像を当該画像を記録する用紙のサイズに合わせて拡大・縮小し、ユーザが望む大きさで、マーカー部分画像を記録して、利用性の良好な画像形成装置を提供することを目的としている。
【0007】
請求項2記載の発明は、マーカー部分画像の拡大・縮小の変倍率を当該マーカー部分画像の主走査方向と副走査方向のいずれを基準とするかを設定する変倍率基準設定手段で設定された設定変倍率基準に基づいて、画像処理手段が、マーカー部分画像の拡大・縮小を行うことにより、ユーザがマーカー部分画像の拡大・縮小の基準を選択できるようにしてユーザの選択範囲を広げ、より一層ユーザが望む大きさで、マーカー部分画像を記録して、より一層利用性の良好な画像形成装置を提供することを目的としている。
【0008】
請求項3記載の発明は、原稿に特定のマーカーで指定されたマーカー部分画像をマーカー部分検出手段で検出して、当該マーカー部分画像を原稿の画像データを記録する画像記憶手段から抽出してマーカー部分画像記憶手段に記憶すると、制御手段が、当該マーカー部分画像の画像サイズに適した用紙を自動用紙選択手段に選択させて画像記録手段に当該選択された用紙に当該マーカー部分画像を記録出力させる自動用紙選択処理を行うことにより、マーカー部分画像の大きさに最も適した用紙を自動的に選択して、ユーザが用紙を選択する手間を省くとともに、ユーザが不適切な用紙を選択することを防止し、利用性の良好な画像形成装置を提供することを目的としている。
【0009】
請求項4記載の発明は、用紙指定変倍処理または自動用紙選択処理を行うか否かを設定する処理設定手段の設定に応じて、制御手段が、用紙指定変倍処理または自動用紙選択処理の実行を制御することにより、ユーザの選択範囲を広げ、より一層ユーザの望む画像を得られるようにして、より一層利用性の良好な画像形成装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の画像形成装置は、原稿の画像を読取手段で読み取り、当該読み取った原稿の画像を一旦画像記憶手段に記憶した後、画像記録手段で用紙に記録出力する画像形成装置において、前記原稿に特定のマーカーで指定されたマーカー部分画像を検出するマーカー部分検出手段と、前記画像記憶手段に記憶された前記原稿の画像データのうち当該マーカー部分検出手段で検出された原稿のマーカー部分画像データを記憶するマーカー部分画像記憶手段と、当該マーカー部分画像記憶手段に記憶されているマーカー部分画像データを拡大・縮小する画像処理手段と、前記マーカー部分画像を前記画像記録手段で記録出力する用紙のサイズを選択する用紙選択手段と、前記マーカー部分検出手段に前記原稿のマーカー部分画像を検出させて当該検出されたマーカー部分画像を前記用紙選択手段で選択された用紙サイズに合わせて前記画像処理手段に拡大・縮小させて前記画像記録手段に当該用紙サイズの用紙に記録出力させる用紙指定変倍処理を制御する制御手段と、を備えていることにより、上記目的を達成している。
【0011】
上記構成によれば、原稿に特定のマーカーで指定されたマーカー部分画像をマーカー部分検出手段で検出して、当該マーカー部分画像を原稿の画像データを記録する画像記憶手段から抽出してマーカー部分画像記憶手段に記憶し、マーカー部分画像を記録出力する用紙のサイズが用紙選択手段で選択されると、制御手段が、当該選択された用紙サイズに合わせて画像処理手段にマーカー部分画像記憶手段に記憶されているマーカー部分画像を拡大・縮小させて画像記録手段に当該用紙サイズの用紙に記録出力させる用紙指定変倍処理を行うので、原稿のマーカー部分画像を当該画像を記録する用紙のサイズに合わせて拡大・縮小することができ、ユーザが望む大きさで、マーカー部分画像を記録して、画像形成装置の利用性を向上させることができる。
【0012】
この場合、例えば、請求項2に記載するように、前記画像形成装置は、前記マーカー部分画像の拡大・縮小の変倍率を当該マーカー部分画像の主走査方向と副走査方向のいずれを基準とするかを設定する変倍率基準設定手段をさらに備え、前記画像処理手段は、当該変倍率基準設定手段による設定変倍率基準に基づいて前記マーカー部分画像の拡大・縮小を行うものであってもよい。
【0013】
上記構成によれば、マーカー部分画像の拡大・縮小の変倍率を当該マーカー部分画像の主走査方向と副走査方向のいずれを基準とするかを設定する変倍率基準設定手段で設定された設定変倍率基準に基づいて、画像処理手段が、マーカー部分画像の拡大・縮小を行うので、ユーザがマーカー部分画像の拡大・縮小の基準を選択できるようにしてユーザの選択範囲を広げることができ、より一層ユーザが望む大きさで、マーカー部分画像を記録して、画像形成装置の利用性をより一層向上させることができる。
【0014】
請求項3記載の発明の画像形成装置は、原稿の画像を読取手段で読み取り、当該読み取った原稿の画像を一旦画像記憶手段に記憶した後、画像記録手段で用紙に記録出力する画像形成装置において、前記原稿に特定のマーカーで指定されたマーカー部分画像を検出するマーカー部分検出手段と、前記画像記憶手段に記憶された前記原稿の画像データのうち当該マーカー部分検出手段で検出された原稿のマーカー部分画像データを記憶するマーカー部分画像記憶手段と、複数種類のサイズの用紙から適宜のサイズの用紙を選択する自動用紙選択手段と、前記マーカー部分検出手段に前記原稿のマーカー部分画像を検出させて当該検出されたマーカー部分画像の画像サイズに適した用紙を前記自動用紙選択手段に選択させて前記画像記録手段に当該選択された用紙に当該マーカー部分画像を記録出力させる自動用紙選択処理を制御する制御手段と、を備えていることにより、上記目的を達成している。
【0015】
上記構成によれば、原稿に特定のマーカーで指定されたマーカー部分画像をマーカー部分検出手段で検出して、当該マーカー部分画像を原稿の画像データを記録する画像記憶手段から抽出してマーカー部分画像記憶手段に記憶すると、制御手段が、当該マーカー部分画像の画像サイズに適した用紙を自動用紙選択手段に選択させて画像記録手段に当該選択された用紙に当該マーカー部分画像を記録出力させる自動用紙選択処理を行うので、マーカー部分画像の大きさに最も適した用紙を自動的に選択して、ユーザが用紙を選択する手間を省くことができるとともに、ユーザが不適切な用紙を選択することを防止することができ、画像形成装置の利用性を向上させることができる。
【0016】
上記各場合において、例えば、請求項4に記載するように、前記画像形成装置は、前記用紙指定変倍処理または前記自動用紙選択処理を行うか否かを設定する処理設定手段をさらに備え、前記制御手段は、当該処理設定手段の設定に応じて、前記用紙指定変倍処理または前記自動用紙選択処理の実行を制御するものであってもよい。
【0017】
上記構成によれば、用紙指定変倍処理または自動用紙選択処理を行うか否かを設定する処理設定手段の設定に応じて、制御手段が、用紙指定変倍処理または自動用紙選択処理の実行を制御するので、ユーザの選択範囲を広げることができ、より一層ユーザの望む画像を得られるようにして、画像形成装置の利用性をより一層向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0019】
図1〜図7は、本発明の画像形成装置の一実施の形態を示す図であり、図1は、本発明の画像形成装置の一実施の形態を適用したデジタル複写装置1の全体概略構成図である。
【0020】
図1において、デジタル複写装置(画像形成装置)1は、本体筐体2内に、給紙部3、作像部4、定着部5、原稿給紙部6及び読取部7を備えているとともに、本体筐体2の中間の側部に排紙部8が設けられ、本体筐体2の上部に原稿台9と原稿排紙部10が設けられている。また、デジタル複写装置1は、本体筐体2の上部に、操作表示部11が設けられている。
【0021】
給紙部3は、ロール転写紙21を収納する第1収納部22、カット転写紙23を収納する第2収納部24及び転写紙21、23を作像部4に搬送する給紙機構25等を備えており、操作表示部11で選択、または、後述するシステム制御部41(図5参照)で選択された転写紙21、23を給紙機構25で作像部4に搬送する。
【0022】
なお、デジタル複写装置1は、手差し給紙部12が設けられており、手差し給紙部12にセットされた転写紙26を、給紙機構25が作像部4に搬送する。
【0023】
まt、第1収納部22、第2収納部24及び手差し給紙部12には、各種サイズの転写紙21、23、26が収納またはセット可能である。
【0024】
作像部4は、後述する読取部7の読み取った原稿Gの画像データに基づいて、電子写真方式により、給紙部3または手差し給紙部12から搬送されてきた転写紙21、23にトナーを付着させてトナー画像を形成し、トナー画像を形成した転写紙21、23を定着部5に搬送する。
【0025】
すなわち、作像部4は、感光体、除電部、帯電部、光書込部、現像部、転写部、クリーニング部等を備え、除電部で除電して帯電部で一様に帯電した感光体に、読取部7で読み取った原稿Gの画像データに基づいて変調したレーザ光を光書込部が照射することで静電潜像を形成して、静電潜像の形成された感光体に現像部がトナーを付着させてトナー画像を形成する。作像部4は、感光体上に形成したトナー画像を、給紙部3から搬送されてきた転写紙21、23、26に転写部で転写し、転写の完了した転写紙21、23、26を定着部5に搬送する。また、作像部4は、転写の完了した感光体上の残留トナーをクリーニング部でクリーニングし、清浄にクリーニングされた感光体を除電部で除電した後、帯電部で一様に帯電させて、再度作像に供する。
【0026】
定着部5は、所定の定着温度に加熱される加熱ローラ5aと加熱ローラ5aに圧接されている加圧ローラ5bを備え、作像部4から搬送されてくるトナー画像の形成されている転写紙21、23を搬送しつつ加熱・加圧して、トナー画像を転写紙21、23に定着させて、定着の完了した転写紙21、23を排紙部8に排出する。上記作像部4及び定着部5は、全体として画像記録手段として機能している。
【0027】
原稿台9には、読取対象の原稿Gが載置され、原稿給紙部6は、原稿台9上に載置された原稿Gを読取部7に搬送し、また、読取部7で読み取りの完了した原稿Gを排紙部10に排出する。
【0028】
そして、上記読取部(読取手段)7は、原稿台9から原稿給紙部6により搬送される原稿Gに、光源から読み取り光を照射して原稿Gで反射された画情報を含む反射光を光電変換して、原稿Gの画像の濃淡と画像位置の情報をデジタル信号に変換し、デジタル画像データとして出力する。この読取部7は、後述するように、原稿Gに付与されている所定のマーカーを読み取り、読み取ったマーカー情報を出力する。
【0029】
上記操作表示部11は、デジタル複写装置1の動作を指示する各種操作キーが設けられているとともに、図2〜図4に示すように、タッチパネル付きディスプレイ30を備え、このタッチパネル付きディスプレイ30は、タッチパネル付きディスプレイ30に表示されるタッチボタンの操作により各種モードに移行して、例えば、図2に示すマーカー読取オン/オフ設定モード画面30aの表示を行うとともに、当該モードで必要なタッチボタンの表示を行い、また、図3に示す自動用紙選択/用紙指定変倍設定モード画面30bの表示を行うとともに、当該モードで必要なタッチボタンの表示を行い、さらに、図4に示す変倍基準設定モード画面30cの表示を行うとともに、当該モードで必要なタッチボタンの表示を行う。
【0030】
そして、デジタル複写装置1は、図5に示すようにブロック構成されており、上記給紙部3、作像部4、定着部5、原稿給紙部6、読取部7、排紙部8及び原稿排紙部10を備えているとともに、システム制御部41、画像処理部42、原稿画像記憶部43及びマーカー部記憶部44等を備えている。
【0031】
操作表示部11は、上述のように、そのタッチパネル付きディスプレイ30の表示モードによって、マーカー読取オン/オフ設定モード画面30a、すなわち、マーカー読取オン/オフ(ON/OFF)設定部30a、自動用紙選択/用紙指定変倍設定モード画面30b(図示略)、及び変倍基準設定モード画面30c、すなわち、変倍基準設定部30bを備えており、また、読取部7は、原稿Gに付与されているマーカー部分を検出して、当該マーカーでマーキングされている部分を検知するマーカー部分検知部7aを備えている。
【0032】
システム制御部(制御手段)41は、例えば、CPU(Central Processing Unit )、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成され、ROM内のプログラムに基づいて、CPUがRAMをワークメモリとして利用しつつデジタル複写装置1の各部を制御して、デジタル複写装置1としての基本処理を実行するとともに、後述する用紙指定変倍処理及び自動用紙選択処理を制御する。
【0033】
したがって、マーカー読取オン/オフ設定モード画面30aでの設定操作で後述する用紙指定変倍処理と自動用紙選択処理を行うか否かの設定を行うことができ、操作表示部11のマーカー読取オン/オフ設定モード画面30aは、処理設定手段として機能する。また、自動用紙選択/用紙指定変倍設定モード画面30bでの操作で、後述する自動用紙選択処理と用紙指定変倍処理のいずれかを選択することができる。さらに、変倍基準設定モード画面30cでは、自動用紙選択/用紙指定変倍設定モード画面30bで用紙指定変倍処理が選択された際に、マーカー部分画像を記録する転写紙21、23、26のサイズを選択指定することができ、変倍基準設定モード画面30cは、変倍率基準設定手段として機能する。
【0034】
画像処理部(画像処理手段)42は、システム制御部41の制御下で、読取部7の読み取った原稿Gのデジタル画像データに対して、シェーディング補正等の画像品質を向上させる各種画像処理を行うとともに、画像の拡大・縮小処理及び後述するマーカー部分の画像の強調処理等の各種画像処理を行う。
【0035】
原稿画像記憶部(画像記憶手段)43は、大容量のRAM(Random Access Memory)やハードディスク等の大容量記憶媒体で構成され、画像データを記憶するとともに、マーカー部分画像記憶部44を備えており、マーカー部分画像記憶部44は、読取部7の読み取った原稿Gの画像データのうち、マーカー部分検知部7aの検知したマーカーの付与された範囲の画像データを記憶する。
【0036】
次に、本実施の形態の作用を説明する。本実施の形態のデジタル複写装置1は、変倍する部分を指定するマーカーの施された範囲の画像データを指定の転写紙21、23、26の大きさに合わせて拡大・縮小し、また、マーカー部分画像の大きさに適したサイズの転写紙21、23、26を自動選択して記録出力するところにその特徴がある。
【0037】
すなわち、デジタル複写装置1のユーザは、操作表示部11のタッチパネル付きディスプレイ30をタッチ操作することで、図2に示すように、マーカー読取動作を行うか否かを選択設定するマーカー読取オン/オフ設定モード画面30aを選択表示させ、当該マーカー読取オン/オフ設定モード画面30aの「はい」、「いいえ」のタッチボタンを操作して、マーカー読取を行うか否かの設定を行う。また、ユーザは、操作表示部11のタッチパネル付きディスプレイ30をタッチの操作することで、図3に示す自動用紙選択/用紙指定変倍設定モード画面30bを表示させて、自動用紙選択処理か、用紙指定変倍処理かの選択を行い、さらに、用紙指定変倍処理が選択すると、図4に示す変倍基準設定モード画面30cを表示させて、変倍基準をX方向とY方向のいずれに設定するかの選択を行う。
【0038】
そして、デジタル複写装置1は、操作表示部11でタッチパネル付きディスプレイ30がタッチ操作されて、マーカー読取オン/オフ設定モード画面30aが選択操作されると、図6に示すように、システム制御部41が、当該マーカー読取オン/オフ設定モード画面30aの操作で、マーカー読取がオン設定されたかをチェックし(ステップS101)、マーカー読取がオン設定されていないときには、通常のコピー動作処理を行う(ステップS102)。すなわち、システム制御部41は、原稿Gが原稿台9にセットされ操作表示部11のスタートキーがオン操作されると、原稿給紙部6に原稿台9上の原稿Gを読取部7に搬送させ、読取部7が搬送される原稿Gの画像を読み取って、画像処理部42に出力するとともに、読取部7で読み取りの完了した原稿Gを原稿給紙部6が排紙部10に排出する。システム制御部41は、画像処理部42に必要な画像処理を施させて、作像部4に画像データを転送し、作像部4に当該原稿の画像データに基づいて、給紙部3から作像部4に搬送されてきた転写紙21、23、26に画像を記録させて、画像の形成された転写紙21、23、26を排紙部8に排出させる。
【0039】
ステップS101で、マーカー読取がオン設定されていると、システム制御部41は、自動用紙選択/用紙指定変倍設定モード画面30bで、自動用紙選択が選択されたか、用紙指定変倍が選択されたかをチェックする(ステップS103)。このとき用紙指定変倍が選択されていると、上述のように、システム制御部41は、タッチパネル付きディスプレイ30に、変倍基準設定モード画面30cを表示し、変倍基準設定モード画面30cで、変倍基準をX方向とY方向のいずれにするかの設定が行われ、この設定内容を内部メモリに記憶する。
【0040】
ステップS103で、自動用紙選択が選択されると、システム制御部41は、原稿Gが原稿台9にセットされて、スタートキーが投入されるのを待って、原稿給紙部6にセットされた原稿台9上の原稿Gを読取部7に搬送させて、読取部7に原稿Gの読取を開始させ、マーカー部の画像に最も近い大きさの転写紙21、23、26を選択して、当該選択した転写紙21、23、26に作像部4で画像形成させる(ステップS104)。
【0041】
この原稿Gには、図7の左側に示すように、マーカー部分画像となる画像部分が、ユーザにより所定のマーカーで円、楕円、矩形等の形状にマーキングされており、このマーカーは、例えば、特定の色、濃さ及び太さのものである。
【0042】
そして、システム制御部41は、読取部7に上記原稿Gの画像を読み取らせて、当該読取部7の読み取った画像データを画像処理部42で必要な画像処理を施させた後、原稿画像記憶部43に記憶させるとともに、マーカー部分検知部7に原稿Gのマーカー部分を検出させる。このとき、システム制御部41は、特定の色、濃さ、太さの画像を検知すると、マーカーによるマーキング、すなわち、マーク部を検出したと判断して、図7に示すように、当該マーキング範囲の最大主走査幅X、最大副走査幅Yを画像処理部42に検出させて、当該X、Yを辺とする矩形画像(図7の右側参照)をマーカー部分画像として抽出させて、当該マーカー部分画像をマーカー部分画像記憶部44に記憶させる。
【0043】
システム制御部41は、マーカー部分画像が決定されると、当該マーカー部分画像のサイズに最も近いサイズの転写紙21、23、26を決定して、給紙部3に当該決定したサイズの転写紙21、23、26の搬送を開始させる(ステップS105)。システム制御部41は、この転写紙21、23、26の決定において、当該マーカー部分画像に最も近く、かつ、画像に欠けの発生しないサイズの転写紙21、23、26を選択して決定する。そして、システム制御部41は、マーカー部分画像記憶部44に記憶されているマーカー部分画像データを作像部4に転送して、作像部4に給紙部3により搬送されてきた転写紙21、23、26にマーカー部分画像を記録出力させる(ステップS106)。
【0044】
また、ステップS103で、用紙指定変倍が選択されていると、システム制御部41は、変倍基準をX方向またはY方向に設定し、原稿Gが原稿台9にセットされて、スタートキーが投入されるのを待って、原稿給紙部6にセットされた原稿台9上の原稿Gを読取部7に搬送させて、読取部7に原稿Gの読取を開始させ、マーカー部の画像サイズを確定するとともに、自動用紙選択/用紙指定変倍設定モード画面30bで設定された転写紙21、23、26の搬送を給紙部3に開始させる(ステップS107)。
【0045】
すなわち、システム制御部41は、用紙指定変倍が選択されているときには、変倍基準設定モード画面30cで設定されて予め内部メモリに記憶した変倍基準に基づいて、原稿画像のマーク部の変倍基準をX方向またはY方向に設定し、原稿台9上に原稿Gがセットされてスタートキーが押下されると、原稿給紙部6に当該原稿Gを読取部7に搬送させて、読取部7に原稿Gの読取を開始させると同時に、自動用紙選択/用紙指定変倍設定モード画面30bで選択された転写紙21、23、26の搬送を給紙部3に開始させる。このとき、システム制御部41は、読取部7のマーカー部分検知部7aにマーカーによるマーキングの検出を行わせて、上述のように原稿Gの画像データからマーカー部分画像を画像処理部42に抽出させ、抽出した画像データをマーカー部分画像としてマーカー部分画像記憶部44に記憶させる。また、システム制御部41は、このマーカー部分画像記憶部44に記憶させたマーカー部分画像から当該マーカー部分画像サイズを確定する。
【0046】
次に、システム制御部41は、上記マーカー部分画像の変倍基準となる方向(X方向またはY方向)の長さと、自動用紙選択/用紙指定変倍設定モード画面30bで選択された転写紙21、23、26の同じ方向の長さと、の比に基づいて変倍率(倍率)を確定し(ステップS108)、当該確定した変倍率に基づいて、マーカー部分画像記憶部44から読み出したマーカー部分画像データを画像処理部42に変倍処理させて、当該変倍処理した画像を作像部4に転写紙21、23、26に記録出力させる(ステップS109)。
【0047】
このように、本実施の形態のデジタル複写装置1は、原稿Gに特定のマーカーで指定されたマーカー部分画像をマーカー部分検知部7aで検出して、当該マーカー部分画像を原稿の画像データを記録する原稿画像記憶部43から抽出してマーカー部分画像記憶部44に記憶し、マーカー部分画像を記録出力する転写紙21、23、26のサイズが操作表示部11で選択されると、システム制御部41が、当該選択された用紙サイズに合わせて画像処理部42にマーカー部分画像記憶部44に記憶されているマーカー部分画像を拡大・縮小させて作像部44に当該用紙サイズの転写紙21、23、26に記録出力させる用紙指定変倍処理を行っている。
【0048】
したがって、原稿のマーカー部分画像を当該画像を記録する用紙のサイズに合わせて拡大・縮小することができ、ユーザが望む大きさで、マーカー部分画像を記録して、デジタル複写装置1の利用性を向上させることができる。
【0049】
また、本実施の形態のデジタル複写装置1は、マーカー部分画像の拡大・縮小の変倍率を当該マーカー部分画像の主走査方向と副走査方向のいずれを基準とするかを設定する変倍率基準設定部30cで設定された設定変倍率基準に基づいて、画像処理部42が、マーカー部分画像の拡大・縮小を行っている。
【0050】
したがって、ユーザがマーカー部分画像の拡大・縮小の基準を選択できるようにしてユーザの選択範囲を広げることができ、より一層ユーザが望む大きさで、マーカー部分画像を記録して、デジタル複写装置1の利用性をより一層向上させることができる。
【0051】
さらに、本実施の形態のデジタル複写装置1は、原稿Gに特定のマーカーで指定されたマーカー部分画像をマーカー部分検知部7aで検出して、当該マーカー部分画像を原稿の画像データを記録する原稿画像記憶部43から抽出してマーカー部分画像記憶部44に記憶すると、システム制御部41が、当該マーカー部分画像の画像サイズに適した転写紙21、23、26を給紙部3に選択させて作像部4に当該選択された転写紙21、23、26に当該マーカー部分画像を記録出力させる自動用紙選択処理を行っている。
【0052】
したがって、マーカー部分画像の大きさに最も適した転写紙21、23、26を自動的に選択して、ユーザが転写紙21、23、26を選択する手間を省くことができるとともに、ユーザが不適切な転写紙21、23、26を選択することを防止することができ、デジタル複写装置1の利用性を向上させることができる。
【0053】
また、本実施の形態のデジタル複写装置1は、用紙指定変倍処理または自動用紙選択処理を行うか否かを設定するマーカー読取ON/OFF設定部30aの設定に応じて、システム制御部41が、用紙指定変倍処理または自動用紙選択処理の実行を制御している。
【0054】
したがって、ユーザの選択範囲を広げることができ、より一層ユーザの望む画像を得られるようにして、デジタル複写装置1の利用性をより一層向上させることができる。
【0055】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0056】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の画像形成装置によれば、原稿に特定のマーカーで指定されたマーカー部分画像をマーカー部分検出手段で検出して、当該マーカー部分画像を原稿の画像データを記録する画像記憶手段から抽出してマーカー部分画像記憶手段に記憶し、マーカー部分画像を記録出力する用紙のサイズが用紙選択手段で選択されると、制御手段が、当該選択された用紙サイズに合わせて画像処理手段にマーカー部分画像記憶手段に記憶されているマーカー部分画像を拡大・縮小させて画像記録手段に当該用紙サイズの用紙に記録出力させる用紙指定変倍処理を行うので、原稿のマーカー部分画像を当該画像を記録する用紙のサイズに合わせて拡大・縮小することができ、ユーザが望む大きさで、マーカー部分画像を記録して、画像形成装置の利用性を向上させることができる。
【0057】
請求項2記載の発明の画像形成装置によれば、マーカー部分画像の拡大・縮小の変倍率を当該マーカー部分画像の主走査方向と副走査方向のいずれを基準とするかを設定する変倍率基準設定手段で設定された設定変倍率基準に基づいて、画像処理手段が、マーカー部分画像の拡大・縮小を行うので、ユーザがマーカー部分画像の拡大・縮小の基準を選択できるようにしてユーザの選択範囲を広げることができ、より一層ユーザが望む大きさで、マーカー部分画像を記録して、画像形成装置の利用性をより一層向上させることができる。
【0058】
請求項3記載の発明の画像形成装置によれば、原稿に特定のマーカーで指定されたマーカー部分画像をマーカー部分検出手段で検出して、当該マーカー部分画像を原稿の画像データを記録する画像記憶手段から抽出してマーカー部分画像記憶手段に記憶すると、制御手段が、当該マーカー部分画像の画像サイズに適した用紙を自動用紙選択手段に選択させて画像記録手段に当該選択された用紙に当該マーカー部分画像を記録出力させる自動用紙選択処理を行うので、マーカー部分画像の大きさに最も適した用紙を自動的に選択して、ユーザが用紙を選択する手間を省くことができるとともに、ユーザが不適切な用紙を選択することを防止することができ、画像形成装置の利用性を向上させることができる。
【0059】
請求項4記載の発明の画像形成装置によれば、用紙指定変倍処理または自動用紙選択処理を行うか否かを設定する処理設定手段の設定に応じて、制御手段が、用紙指定変倍処理または自動用紙選択処理の実行を制御するので、ユーザの選択範囲を広げることができ、より一層ユーザの望む画像を得られるようにして、画像形成装置の利用性をより一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施の形態を適用したデジタル複写装置の正面概略構成図。
【図2】図1の操作表示部のタッチパネル付きディスプレイのマーカー読取オン/オフ設定モード画面の一例を示す図。
【図3】図1の操作表示部のタッチパネル付きディスプレイの自動用紙選択/用紙指定変倍設定モード画面の一例を示す図。
【図4】図1の操作表示部のタッチパネル付きディスプレイの変倍基準設定モード画面の一例を示す図。
【図5】図1のデジタル複写装置のブロック構成図。
【図6】図6のデジタル複写装置による複写処理を示すフローチャート。
【図7】図6の複写処理で読み取られるマーキングの施されている原稿と読取画像の一例を示す図。
【符号の説明】
1 デジタル複写装置
2 本体筐体
3 給紙部
4 作像部
5 定着部
5a 加熱ローラ
5b 加圧ローラ
6 原稿給紙部
7 読取部
7a マーカー部分検知部
8 排紙部
9 原稿台
10 原稿排紙部
11 操作表示部
21 ロール転写紙
22 第1収納部
23 カット転写紙
24 第2収納部
25 給紙機構
26 転写紙
30 タッチパネル付きディスプレイ
30a マーカー読取オン/オフ設定モード画面
30b 自動用紙選択/用紙指定変倍設定モード画面
3c 変倍基準設定モード画面
41 システム制御部
42 画像処理部
43 原稿画像記憶部
44 マーカー部記憶部
Claims (4)
- 原稿の画像を読取手段で読み取り、当該読み取った原稿の画像を一旦画像記憶手段に記憶した後、画像記録手段で用紙に記録出力する画像形成装置において、前記原稿に特定のマーカーで指定されたマーカー部分画像を検出するマーカー部分検出手段と、前記画像記憶手段に記憶された前記原稿の画像データのうち当該マーカー部分検出手段で検出された原稿のマーカー部分画像データを記憶するマーカー部分画像記憶手段と、当該マーカー部分画像記憶手段に記憶されているマーカー部分画像データを拡大・縮小する画像処理手段と、前記マーカー部分画像を前記画像記録手段で記録出力する用紙のサイズを選択する用紙選択手段と、前記マーカー部分検出手段に前記原稿のマーカー部分画像を検出させて当該検出されたマーカー部分画像を前記用紙選択手段で選択された用紙サイズに合わせて前記画像処理手段に拡大・縮小させて前記画像記録手段に当該用紙サイズの用紙に記録出力させる用紙指定変倍処理を制御する制御手段と、を備えていることを特徴とする画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、前記マーカー部分画像の拡大・縮小の変倍率を当該マーカー部分画像の主走査方向と副走査方向のいずれを基準とするかを設定する変倍率基準設定手段をさらに備え、前記画像処理手段は、当該変倍率基準設定手段による設定変倍率基準に基づいて前記マーカー部分画像の拡大・縮小を行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 原稿の画像を読取手段で読み取り、当該読み取った原稿の画像を一旦画像記憶手段に記憶した後、画像記録手段で用紙に記録出力する画像形成装置において、前記原稿に特定のマーカーで指定されたマーカー部分画像を検出するマーカー部分検出手段と、前記画像記憶手段に記憶された前記原稿の画像データのうち当該マーカー部分検出手段で検出された原稿のマーカー部分画像データを記憶するマーカー部分画像記憶手段と、複数種類のサイズの用紙から適宜のサイズの用紙を選択する自動用紙選択手段と、前記マーカー部分検出手段に前記原稿のマーカー部分画像を検出させて当該検出されたマーカー部分画像の画像サイズに適した用紙を前記自動用紙選択手段に選択させて前記画像記録手段に当該選択された用紙に当該マーカー部分画像を記録出力させる自動用紙選択処理を制御する制御手段と、を備えていることを特徴とする画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、前記用紙指定変倍処理または前記自動用紙選択処理を行うか否かを設定する処理設定手段をさらに備え、前記制御手段は、当該処理設定手段の設定に応じて、前記用紙指定変倍処理または前記自動用紙選択処理の実行を制御することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003006307A JP2004221898A (ja) | 2003-01-14 | 2003-01-14 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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ID=32896729
Family Applications (1)
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JP2003006307A Pending JP2004221898A (ja) | 2003-01-14 | 2003-01-14 | 画像形成装置 |
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JP (1) | JP2004221898A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113852726A (zh) * | 2020-06-26 | 2021-12-28 | 东芝泰格有限公司 | 图像处理装置以及图像形成装置 |
-
2003
- 2003-01-14 JP JP2003006307A patent/JP2004221898A/ja active Pending
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