JP2004221345A - フレキシブル基板およびその接続方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スルーホールのメッキ加工を行わずに、フレキシブル基板の柔軟性を維持しながら、フレキシブル基板を接続する。
【解決手段】両面に導体が接合されたフレキシブル基板において、導体からなる電路32が形成された一方の面に、他方の面の導体34を接続するために形成された接続面35と、接続面35内に貫通されたスルーホール36とを備え、接続面35に導電性接着剤37を塗布し、対応する他の基板41の接続面45とを密着させることにより、導電性接着剤37がスルーホール36を充填して、他方の面の導体34と他の基板の接続面45とが電気的に接続するようにした。
【選択図】 図4
【解決手段】両面に導体が接合されたフレキシブル基板において、導体からなる電路32が形成された一方の面に、他方の面の導体34を接続するために形成された接続面35と、接続面35内に貫通されたスルーホール36とを備え、接続面35に導電性接着剤37を塗布し、対応する他の基板41の接続面45とを密着させることにより、導電性接着剤37がスルーホール36を充填して、他方の面の導体34と他の基板の接続面45とが電気的に接続するようにした。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレキシブル基板およびその接続方法に関し、より詳細には、両面に導体が接合されたフレキシブル基板を、リジッド基板またはフレキシブル基板に接続することができるフレキシブル基板およびその接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電気絶縁性の樹脂シートに銅箔などの導体からなる電路を接合したフレキシブル基板が知られている。フレキシブル基板は、湾曲した筐体に電子部品を実装する回路基板として利用されている。また、フレキシブル基板は、例えば、折り畳み式携帯電話機において、可動部分で接続された2つの筐体内部のリジッド基板を接続する接続回路としても利用されている。接続回路においては、フレキシブル基板の電極とリジッド基板の電極とは、半田付けにより接続されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図1に、従来の電路の形成方法を示す。従来のフレキシブル基板は、その用途から柔軟性を必要とするので、樹脂シート11の一方の面にのみ電路12を接合した単層基板である。図1(a)に示したように、単層基板は、電路に高周波信号が流れた場合に、電界の閉じ込めが不十分となるので、外部に高周波雑音を放出してしまう。一方、電路は、外来雑音の影響を受けやすいという問題があった。また、単層基板の周囲に金属があると、電界に乱れが生じて、線路インピーダンスの不整合を生じ、高周波特性が劣化するという問題もあった。
【0004】
図1(b)は、コプレーナ線路の断面図である。コプレーナ線路は、電路12の両側に所定の間隔をおいて、電路12と対をなして帰路電流を流すためのアース面13a,13bを形成した線路である。単層基板よりも電界を閉じ込めることができるが、高周波雑音の放出は避けられない。図1(c)は、マイクロストリップ線路の断面図である。マイクロストリップ線路は、樹脂シート11の電路12が形成された反対側の全面に、電路12と対をなして帰路電流を流すためのアース面14(以下、裏面アースという)を接合した線路である。コプレーナ線路よりもさらに電界を閉じ込める効果が大きい。従って、高周波信号を扱うフレキシブル基板は、マイクロストリップ線路を用いることが望ましい。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−70347号公報(段落番号[0033]、[0036]、図1〜3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
接続回路において、フレキシブル基板とリジッド基板との接続は、フレキシブル基板の電路が形成された面でのみ接続する。マイクロストリップ線路において、裏面アースをリジッド基板のアースと接続するためには、電路が形成された面の一部に接続用アース面を形成し、リジッド基板のアースと接続用アース面とを接続しておいて、接続用アース面と裏面アースとを、スルーホールを用いて接続する必要がある。
【0007】
図2に、従来のフレキシブル基板におけるスルーホールを示す。樹脂シート11の電路が形成された面の一部にアース面15を形成し、スルーホール16を貫通させる。スルーホール16にメッキ17a,17bを付して、アース面14とアース面15とを接合する。しかしながら、スルーホール16のメッキ17a,17bは、20〜25μm程度の厚さとなり、樹脂シート11の厚さ25μmと同程度となる。従って、フレキシブル基板の柔軟性が損なわれるとともに、フレキシブル基板の折り曲げによって、スルーホール16のメッキ17a,17bが破損しやすいという問題があった。
【0008】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、スルーホールのメッキ加工を行わずに、フレキシブル基板の柔軟性を維持しながら、両面に導体が接合されたフレキシブル基板を接続するためのフレキシブル基板およびその接続方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、両面に導体が接合されたフレキシブル基板において、前記導体からなる電路(32)が形成された一方の面に、他方の面の前記導体(34)を接続するために形成された接続面(35)と、該接続面(35)内に貫通されたスルーホール(36)とを備え、前記接続面(35)に導電性接着剤(37)を塗布し、対応する他の基板(41)の接続面(45)とを密着させることにより、前記導電性接着剤(37)が前記スルーホール(36)を充填して、前記他方の面の導体(34)と前記他の基板の接続面(45)とが電気的に接続するようにしたことを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、スルーホールのメッキ加工を行わずに、フレキシブル基板の柔軟性を維持しながら、他方の面の導体と他の基板の接続面とを電気的に接続することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の前記他方の面の導体は、マイクロストリップ線路における裏面アースであることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の前記接続面を、前記他の基板の接続面に対して、前記フレキシブル基板の内側方向に延長することにより、前記フレキシブル基板の前記接続面における剛性を高めたことを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明は、両面に導体が接合されたフレキシブル基板と他の基板とを接続するためのフレキシブル基板の接続方法において、前記導体からなる電路が形成された一方の面に、他方の面の前記導体を接続するための接続面を形成し、該接続面にスルーホールを貫通させ、前記接続面にメッキを付し、前記接続面と、前記接続面に対応する前記他の基板の接続面とを密着させて加熱することにより、導電性接着剤が前記スルーホールを充填して、前記他方の面の導体と前記他の基板の接続面とを電気的に接続することを特徴とする。
【0014】
この方法によれば、スルーホールを接続面に形成することにより、フレキシブル基板の接続面と他の基板の接続面との接続、および、フレキシブル基板の接続面と他方の面の導体との接続とを、1回の加熱処理により同時に行うことができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の前記他方の面の導体は、マイクロストリップ線路における裏面アースであることを特徴とする。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の前記接続面の面積を、前記他の基板の接続面の面積よりも大きくすることにより、前記フレキシブル基板の前記接続面における剛性を高めたことを特徴とする。
【0017】
請求項7に記載の発明は、請求項4、5または6に記載の前記メッキは半田メッキであることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0019】
図3に、本発明の一実施形態にかかるフレキシブル基板の接続構造を示す。図3(a)は、フレキシブル基板の電路が形成された面の平面図である。フレキシブル基板の樹脂シート31の一方の面には、導体からなる電路32a〜32cと、他方の面の導体、すなわち裏面アースを接続するための接続面となるアース面35a,35bとが形成されている。アース面35a,35bには、スルーホール36a,36bが貫通されている。図3(b)は、フレキシブル基板の断面図である。樹脂シート31の他方の面は、裏面アース34となっている。図3(c)は、スルーホール付近の拡大図である。アース面35a,35b内に形成されたスルーホール36a,36bにはメッキを付さない。
【0020】
図4に、フレキシブル基板とリジッド基板との接続を示す。図4(a)は、接続部分の断面図である。他の基板に相当するリジッド基板41には、電路32a〜32cとアース面35a,35bとに対応して、電路42a〜42cとアース面45a,45bとが形成されている。フレキシブル基板およびリジッド基板41の電路およびアース面の接続部分の上面には、導電性接着剤として、例えば、半田メッキを付しておく。図3に示したフレキシブル基板とリジッド基板41との接続部分を密着させて加熱することにより、電路およびアース面の電気的接続を行う。
【0021】
図4(b)は、スルーホール付近の拡大図である。アース面35bとアース面45bとを接合する半田37は、加熱により溶融すると、アース面35b内に貫通されたスルーホール36bを充填し、裏面アース34に達する。このようにして、裏面アース34を、アース面35bを介してアース面45bと電気的に接続することができる。
【0022】
なお、接続部分のメッキを金メッキとし、銀ペーストなどの導電性接着剤を接続部分に塗布して、密着し加熱することにより、スルーホール36bを充填し、裏面アース34を、アース面45bと電気的に接続することもできる。銀ペーストにより、鉛フリー化が可能であり、低温プロセスを用いることができるという利点がある。
【0023】
本実施形態によれば、マイクロストリップ線路において裏面アースとリジッド基板のアースとを接続する際に、スルーホールメッキ加工を行わないので、フレキシブル基板の柔軟性を維持することができる。また、スルーホールをアース面の接続部分に形成することにより、フレキシブル基板およびリジッド基板のアース面の接続と、アース面および裏面アースの接続とを、1回の加熱処理により同時に行うことができる。
【0024】
図5に、フレキシブル基板のカバーレイを示す。フレキシブル基板は、リジッド基板との接続部分を除いて、形成された電路、アース面を保護するためにレジストまたはカバーレイを付す。カバーレイは、厚さ10〜30μm程度のフィルムであり、電路の断線を防ぐための機械的補強としても用いられる。図5(a)は、フレキシブル基板の電路が形成された面の平面図である。図5(b)は、リジッド基板の電路が形成された面の平面図である。フレキシブル基板のアース面35a,35bは、リジッド基板41のアース面45a,45bに対して、図に示したように、フレキシブル基板の内側方向にAの部分だけ延長し、この部分も含めてカバーレイ38を付しておく。
【0025】
図5(c)は、接続部分の側面図である。図に示したように、フレキシブル基板が折れ曲がると、矢印Bの部分に応力が集中し、電路32a〜32cが破断する恐れがある。そこで、フレキシブル基板のアース面35を延長し、カバーレイ38を付すことで、フレキシブル基板の剛性を高めて、矢印Bの部分の応力を緩和することができる。このようにして、フレキシブル基板のアース面を延長するだけで、電路の断線を防ぐことができ、接続部分の面積を増やさずに、剛性を調整することができる。
【0026】
なお、スルーホールは、図5(a)に示したように、裏面アース34とアース面35との接続抵抗を小さくするために、複数形成することが有効であり、その断面形状は、円形のみならず、様々な形状を用いることができる。また、本実施形態においては、フレキシブル基板とリジッド基板との接続について説明したが、フレキシブル基板どうしの接続にも適用できることは言うまでもない。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、導体からなる電路が形成された一方の面に、他方の面の導体を接続するために形成された接続面と、接続面内に貫通されたスルーホールとを備えたので、接続面に導電性接着剤を塗布し、対応する他の基板の接続面とを密着させることにより、導電性接着剤がスルーホールを充填して、他方の面の導体と他の基板の接続面とを電気的に接続することができ、スルーホールのメッキ加工を行わずに、フレキシブル基板の柔軟性を維持しながら、両面に導体が接合されたフレキシブル基板の接続が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電路の形成方法を示す断面図である。
【図2】従来のフレキシブル基板におけるスルーホールを示す断面図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかるフレキシブル基板の接続構造を示す図である。
【図4】フレキシブル基板とリジッド基板との接続を示す断面図である。
【図5】フレキシブル基板のカバーレイを示す図である。
【符号の説明】
11,31 樹脂シート
12,32,42 電路
13〜15,35,45 アース面
16,36 スルーホール
17 メッキ
34 裏面アース
37 半田
38 カバーレイ
41 リジッド基板
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレキシブル基板およびその接続方法に関し、より詳細には、両面に導体が接合されたフレキシブル基板を、リジッド基板またはフレキシブル基板に接続することができるフレキシブル基板およびその接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電気絶縁性の樹脂シートに銅箔などの導体からなる電路を接合したフレキシブル基板が知られている。フレキシブル基板は、湾曲した筐体に電子部品を実装する回路基板として利用されている。また、フレキシブル基板は、例えば、折り畳み式携帯電話機において、可動部分で接続された2つの筐体内部のリジッド基板を接続する接続回路としても利用されている。接続回路においては、フレキシブル基板の電極とリジッド基板の電極とは、半田付けにより接続されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図1に、従来の電路の形成方法を示す。従来のフレキシブル基板は、その用途から柔軟性を必要とするので、樹脂シート11の一方の面にのみ電路12を接合した単層基板である。図1(a)に示したように、単層基板は、電路に高周波信号が流れた場合に、電界の閉じ込めが不十分となるので、外部に高周波雑音を放出してしまう。一方、電路は、外来雑音の影響を受けやすいという問題があった。また、単層基板の周囲に金属があると、電界に乱れが生じて、線路インピーダンスの不整合を生じ、高周波特性が劣化するという問題もあった。
【0004】
図1(b)は、コプレーナ線路の断面図である。コプレーナ線路は、電路12の両側に所定の間隔をおいて、電路12と対をなして帰路電流を流すためのアース面13a,13bを形成した線路である。単層基板よりも電界を閉じ込めることができるが、高周波雑音の放出は避けられない。図1(c)は、マイクロストリップ線路の断面図である。マイクロストリップ線路は、樹脂シート11の電路12が形成された反対側の全面に、電路12と対をなして帰路電流を流すためのアース面14(以下、裏面アースという)を接合した線路である。コプレーナ線路よりもさらに電界を閉じ込める効果が大きい。従って、高周波信号を扱うフレキシブル基板は、マイクロストリップ線路を用いることが望ましい。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−70347号公報(段落番号[0033]、[0036]、図1〜3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
接続回路において、フレキシブル基板とリジッド基板との接続は、フレキシブル基板の電路が形成された面でのみ接続する。マイクロストリップ線路において、裏面アースをリジッド基板のアースと接続するためには、電路が形成された面の一部に接続用アース面を形成し、リジッド基板のアースと接続用アース面とを接続しておいて、接続用アース面と裏面アースとを、スルーホールを用いて接続する必要がある。
【0007】
図2に、従来のフレキシブル基板におけるスルーホールを示す。樹脂シート11の電路が形成された面の一部にアース面15を形成し、スルーホール16を貫通させる。スルーホール16にメッキ17a,17bを付して、アース面14とアース面15とを接合する。しかしながら、スルーホール16のメッキ17a,17bは、20〜25μm程度の厚さとなり、樹脂シート11の厚さ25μmと同程度となる。従って、フレキシブル基板の柔軟性が損なわれるとともに、フレキシブル基板の折り曲げによって、スルーホール16のメッキ17a,17bが破損しやすいという問題があった。
【0008】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、スルーホールのメッキ加工を行わずに、フレキシブル基板の柔軟性を維持しながら、両面に導体が接合されたフレキシブル基板を接続するためのフレキシブル基板およびその接続方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、両面に導体が接合されたフレキシブル基板において、前記導体からなる電路(32)が形成された一方の面に、他方の面の前記導体(34)を接続するために形成された接続面(35)と、該接続面(35)内に貫通されたスルーホール(36)とを備え、前記接続面(35)に導電性接着剤(37)を塗布し、対応する他の基板(41)の接続面(45)とを密着させることにより、前記導電性接着剤(37)が前記スルーホール(36)を充填して、前記他方の面の導体(34)と前記他の基板の接続面(45)とが電気的に接続するようにしたことを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、スルーホールのメッキ加工を行わずに、フレキシブル基板の柔軟性を維持しながら、他方の面の導体と他の基板の接続面とを電気的に接続することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の前記他方の面の導体は、マイクロストリップ線路における裏面アースであることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の前記接続面を、前記他の基板の接続面に対して、前記フレキシブル基板の内側方向に延長することにより、前記フレキシブル基板の前記接続面における剛性を高めたことを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明は、両面に導体が接合されたフレキシブル基板と他の基板とを接続するためのフレキシブル基板の接続方法において、前記導体からなる電路が形成された一方の面に、他方の面の前記導体を接続するための接続面を形成し、該接続面にスルーホールを貫通させ、前記接続面にメッキを付し、前記接続面と、前記接続面に対応する前記他の基板の接続面とを密着させて加熱することにより、導電性接着剤が前記スルーホールを充填して、前記他方の面の導体と前記他の基板の接続面とを電気的に接続することを特徴とする。
【0014】
この方法によれば、スルーホールを接続面に形成することにより、フレキシブル基板の接続面と他の基板の接続面との接続、および、フレキシブル基板の接続面と他方の面の導体との接続とを、1回の加熱処理により同時に行うことができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の前記他方の面の導体は、マイクロストリップ線路における裏面アースであることを特徴とする。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の前記接続面の面積を、前記他の基板の接続面の面積よりも大きくすることにより、前記フレキシブル基板の前記接続面における剛性を高めたことを特徴とする。
【0017】
請求項7に記載の発明は、請求項4、5または6に記載の前記メッキは半田メッキであることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0019】
図3に、本発明の一実施形態にかかるフレキシブル基板の接続構造を示す。図3(a)は、フレキシブル基板の電路が形成された面の平面図である。フレキシブル基板の樹脂シート31の一方の面には、導体からなる電路32a〜32cと、他方の面の導体、すなわち裏面アースを接続するための接続面となるアース面35a,35bとが形成されている。アース面35a,35bには、スルーホール36a,36bが貫通されている。図3(b)は、フレキシブル基板の断面図である。樹脂シート31の他方の面は、裏面アース34となっている。図3(c)は、スルーホール付近の拡大図である。アース面35a,35b内に形成されたスルーホール36a,36bにはメッキを付さない。
【0020】
図4に、フレキシブル基板とリジッド基板との接続を示す。図4(a)は、接続部分の断面図である。他の基板に相当するリジッド基板41には、電路32a〜32cとアース面35a,35bとに対応して、電路42a〜42cとアース面45a,45bとが形成されている。フレキシブル基板およびリジッド基板41の電路およびアース面の接続部分の上面には、導電性接着剤として、例えば、半田メッキを付しておく。図3に示したフレキシブル基板とリジッド基板41との接続部分を密着させて加熱することにより、電路およびアース面の電気的接続を行う。
【0021】
図4(b)は、スルーホール付近の拡大図である。アース面35bとアース面45bとを接合する半田37は、加熱により溶融すると、アース面35b内に貫通されたスルーホール36bを充填し、裏面アース34に達する。このようにして、裏面アース34を、アース面35bを介してアース面45bと電気的に接続することができる。
【0022】
なお、接続部分のメッキを金メッキとし、銀ペーストなどの導電性接着剤を接続部分に塗布して、密着し加熱することにより、スルーホール36bを充填し、裏面アース34を、アース面45bと電気的に接続することもできる。銀ペーストにより、鉛フリー化が可能であり、低温プロセスを用いることができるという利点がある。
【0023】
本実施形態によれば、マイクロストリップ線路において裏面アースとリジッド基板のアースとを接続する際に、スルーホールメッキ加工を行わないので、フレキシブル基板の柔軟性を維持することができる。また、スルーホールをアース面の接続部分に形成することにより、フレキシブル基板およびリジッド基板のアース面の接続と、アース面および裏面アースの接続とを、1回の加熱処理により同時に行うことができる。
【0024】
図5に、フレキシブル基板のカバーレイを示す。フレキシブル基板は、リジッド基板との接続部分を除いて、形成された電路、アース面を保護するためにレジストまたはカバーレイを付す。カバーレイは、厚さ10〜30μm程度のフィルムであり、電路の断線を防ぐための機械的補強としても用いられる。図5(a)は、フレキシブル基板の電路が形成された面の平面図である。図5(b)は、リジッド基板の電路が形成された面の平面図である。フレキシブル基板のアース面35a,35bは、リジッド基板41のアース面45a,45bに対して、図に示したように、フレキシブル基板の内側方向にAの部分だけ延長し、この部分も含めてカバーレイ38を付しておく。
【0025】
図5(c)は、接続部分の側面図である。図に示したように、フレキシブル基板が折れ曲がると、矢印Bの部分に応力が集中し、電路32a〜32cが破断する恐れがある。そこで、フレキシブル基板のアース面35を延長し、カバーレイ38を付すことで、フレキシブル基板の剛性を高めて、矢印Bの部分の応力を緩和することができる。このようにして、フレキシブル基板のアース面を延長するだけで、電路の断線を防ぐことができ、接続部分の面積を増やさずに、剛性を調整することができる。
【0026】
なお、スルーホールは、図5(a)に示したように、裏面アース34とアース面35との接続抵抗を小さくするために、複数形成することが有効であり、その断面形状は、円形のみならず、様々な形状を用いることができる。また、本実施形態においては、フレキシブル基板とリジッド基板との接続について説明したが、フレキシブル基板どうしの接続にも適用できることは言うまでもない。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、導体からなる電路が形成された一方の面に、他方の面の導体を接続するために形成された接続面と、接続面内に貫通されたスルーホールとを備えたので、接続面に導電性接着剤を塗布し、対応する他の基板の接続面とを密着させることにより、導電性接着剤がスルーホールを充填して、他方の面の導体と他の基板の接続面とを電気的に接続することができ、スルーホールのメッキ加工を行わずに、フレキシブル基板の柔軟性を維持しながら、両面に導体が接合されたフレキシブル基板の接続が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電路の形成方法を示す断面図である。
【図2】従来のフレキシブル基板におけるスルーホールを示す断面図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかるフレキシブル基板の接続構造を示す図である。
【図4】フレキシブル基板とリジッド基板との接続を示す断面図である。
【図5】フレキシブル基板のカバーレイを示す図である。
【符号の説明】
11,31 樹脂シート
12,32,42 電路
13〜15,35,45 アース面
16,36 スルーホール
17 メッキ
34 裏面アース
37 半田
38 カバーレイ
41 リジッド基板
Claims (7)
- 両面に導体が接合されたフレキシブル基板において、
前記導体からなる電路が形成された一方の面に、他方の面の前記導体を接続するために形成された接続面と、
該接続面内に貫通されたスルーホールとを備え、
前記接続面に導電性接着剤を塗布し、対応する他の基板の接続面とを密着させることにより、前記導電性接着剤が前記スルーホールを充填して、前記他方の面の導体と前記他の基板の接続面とが電気的に接続するようにしたことを特徴とするフレキシブル基板。 - 前記他方の面の導体は、マイクロストリップ線路における裏面アースであることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル基板。
- 前記接続面を、前記他の基板の接続面に対して、前記フレキシブル基板の内側方向に延長することにより、前記フレキシブル基板の前記接続面における剛性を高めたことを特徴とする請求項1または2に記載のフレキシブル基板。
- 両面に導体が接合されたフレキシブル基板と他の基板とを接続するためのフレキシブル基板の接続方法において、
前記導体からなる電路が形成された一方の面に、他方の面の前記導体を接続するための接続面を形成し、
該接続面にスルーホールを貫通させ、
前記接続面にメッキを付し、
前記接続面と、前記接続面に対応する前記他の基板の接続面とを密着させて加熱することにより、導電性接着剤が前記スルーホールを充填して、前記他方の面の導体と前記他の基板の接続面とを電気的に接続することを特徴とするフレキシブル基板の接続方法。 - 前記他方の面の導体は、マイクロストリップ線路における裏面アースであることを特徴とする請求項4に記載のフレキシブル基板の接続方法。
- 前記接続面の面積を、前記他の基板の接続面の面積よりも大きくすることにより、前記フレキシブル基板の前記接続面における剛性を高めたことを特徴とする請求項4または5に記載のフレキシブル基板の接続方法。
- 前記メッキは半田メッキであることを特徴とする請求項4、5または6に記載のフレキシブル基板の接続方法。
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