JP2004220167A - 病名コード化支援装置、病名コード化支援プログラム、および病名コード化方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】病名のコード化についての工夫が図られた病名コード化支援装置、このような病名コード化支援装置に好適な病名コード化支援プログラム、および病名コード化方法を提供する。
【解決手段】病名を表わす文字列の入力操作が行なわれる病名入力操作部と、主となる病名および修飾語のそれぞれとコードとが対応付けられてなるコードマスタを参照し、上記病名入力操作部の操作により入力された病名を、このコードマスタに格納された主となる病名および修飾語に分割して分割された主となる病名および修飾語それぞれをコード化する。
【選択図】 図12
【解決手段】病名を表わす文字列の入力操作が行なわれる病名入力操作部と、主となる病名および修飾語のそれぞれとコードとが対応付けられてなるコードマスタを参照し、上記病名入力操作部の操作により入力された病名を、このコードマスタに格納された主となる病名および修飾語に分割して分割された主となる病名および修飾語それぞれをコード化する。
【選択図】 図12
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主となる病名と修飾語とからなる病名をコード化する、病名コード化支援装置および病名コード化方法、ならびに、プログラムを実行する情報処理装置内で実行され、該情報処理装置を該病名コード化支援装置として動作させる病名コード化支援プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、患者情報のデジタルデータ化を進めている病院のなかには、他の病院との間での疾病ごとの患者情報の共有化や各種疾病の統計処理における利便性向上のために、患者の病名を世界保健機関(WHO)により定められ厚生労働省が推奨している国際障害疾病分類マスタコード(以下、これをICDコードと称する)で、その患者の電子カルテに記録しているところがでてきている。また、その病院において独自に使用していたコードを自動的にICDコード化するコード変換装置も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このICDコードは、主となる病名、および、この主となる病名の修飾語それぞれに対応して設定されている世界標準のコードである。
【0004】
図1、図2、および図3は、ICDコード表の一部を示す図である。
【0005】
図1には、漢字とカタカナによって表記された主となる病名に対応して設定されているICDコードが示され、図2および図3には、漢字とカタカナで表記された図1に示す主となる病名の修飾語それぞれに対応して設定されているICDコードが示されている。
【0006】
図4は、診察医が、患者の電子カルテに診断結果である病名をICDコードで記録するために、使用する端末において開いた病名のコード化を支援するための画面表示の一例を示す図である。
【0007】
図4には、医師が診断の結果下した病名をICDコード化するために使用される複数のエリアが示されており、各エリアには、アイコンや文字入力欄などが示されている。
【0008】
図4の左側に示される‘病名・修飾語選択’エリアには、3つのシート‘臨床病名分類’、‘部位分類’、および‘修飾語分類’が示されており、ここには、これら3つのシートのうちの‘臨床病名分類’の内容が表示されている様子が示されている。
【0009】
図5は、医師が診断結果である病名‘呼吸不全’をコード化して患者の電子カルテに記録しようとする場合に、図4の左側に表示されている‘臨床病名分類’のうちの分類名‘呼吸器疾患’をダブルクリックしたときの画像表示を示す図である。
【0010】
図5には、分類名‘呼吸器疾患’に属する更なる分類名あるいは病名が示されている。これらのうちの病名‘呼吸不全’をクリックすると共に図5の下端に示されるアイコン‘選択’をクリックした場合の画面表示が図6に示されている。
【0011】
図6は、図4の右側下方の‘病名名称’エリアを示す図である。
【0012】
図6には、選択された主となる病名である‘呼吸不全’が欄‘登録名称’に表示されており、その更に下方の欄‘登録順序’にも、‘呼吸不全’が示されている。尚、欄‘登録順序’に併せて表示されているアイコン‘順序変更’、‘項目削除’は、この病名‘呼吸不全’の修飾語として引き続き選択されコード化されて登録されるものを含め表記順序および登録順序を変更したり、一旦コード化されたものを削除したりするためのものである。
【0013】
図7は、図4の右側上方の‘キーワード入力’エリアを示す図である。
【0014】
図7には、診断結果である病名のコード化をキーワードを入力して行なう場合に使用される‘キーワード入力’エリアが示されており、この‘キーワード入力’エリアは、入力されるキーワードが‘病名’、‘部位’、および‘修飾語’のうちのいずれを対象とするものであるかを選択するための検索対象欄21を上段に有すると共に、キーワードについて、‘部分一致’および‘全文一致’のうちのいずれか選択するための検索補助欄22を中段に有しており、下段には、キーワードを入力するための病名名称入力欄23を有している。尚、上段の欄および中段の欄における選択は、各欄の右端の▽マークをクリックすることで表示される上述したバリエーションのうちのいずれかをクリックすることで行なわれる。
【0015】
図8は、図7に示す各欄において、選択および入力が行われた結果を示す図である。
【0016】
図8には、上段から順に、‘病名’が選択された検索対象欄21、‘部分一致’が選択された検索補助欄22、および、キーワードとして‘アキレス腱’が入力された病名名称入力欄23が示されている。
【0017】
図9は、図8に示す状態において、病名名称入力欄の右端に示されるアイコン‘検索’がクリックされた場合に新たに開かれるウインドウを示す図である。
【0018】
図9には、検索条件および検索結果が示され、これらの中から、主となる病名‘アキレス腱断裂’がクリックされている様子が示されており、この後、下段のアイコン‘OK’をクリックすることでこれがコード化されると共に、図6にも示す欄‘登録名称’および欄‘登録順序’に‘アキレス腱断裂’が表示される。
【0019】
この後、前述したように、この主となる病名‘アキレス腱断裂’を修飾する部位などの選択を行なって診断結果である病名を形成していく。これら操作の終了は、図4の右下方に示されるアイコン‘確定’をクリックすることで行なわれ、以上に説明したような方法で、診察医による診断結果である病名のICDコード化が行われている。
【0020】
【特許文献1】
特開平11−296585号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、医師など、電子カルテへの病名の登録を行なうものが、ICDコードに対応して設定されている主となる病名や部位などのなかから適当なものを選択して診断結果である病名を形成しなければならないのはわずらわしいという問題がある。尚、この問題は、病名をICDに準拠して設定されたコードに変換するする場合に限って発生する問題ではなく、病名をコード化する場合であれば、他のコードにおいても同様に起こりうる問題である。
【0022】
本発明は、上記事情に鑑み、病名のコード化についての工夫が図られた病名コード化支援装置、このような病名コード化支援装置に好適な病名コード化支援プログラム、および病名コード化方法を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の病名コード化支援装置は、
主となる病名と修飾語とからなる病名をコード化する病名コード化支援装置において、
病名を表わす文字列の入力操作が行なわれる病名入力操作部と、
主となる病名および修飾語のそれぞれとコードとが対応付けられてなるコードマスタを参照し、上記病名入力操作部の操作により入力された病名を、このコードマスタに格納された主となる病名および修飾語に分割して分割された主となる病名および修飾語それぞれをコード化することによりこの病名全体をコード化する病名コード化部とを備えたことを特徴とする。
【0024】
本発明の病名コード化支援装置では、診断結果である病名を、コード化された文言の中から適当な文言を選択しながらこれらを組み合わせることで形成すると共に病名全体のコード化を行なっていた従来に対し、病名をただ単に入力しさえすれば、その入力された病名の中から、コード化されている文言と同じ文言の検出による病名全体のコード化が行なわれる。これにより、本発明の病名コード化支援装置によれば、利用者の手を煩わせることなく病名をコード化することができる。
【0025】
ここで、上記病名コード化部は、上記コードマスタを参照して、上記病名入力操作部の操作により入力された病名についてこの病名の先頭あるいは最後尾の文字のうちのいずれか一方の文字を起点に1文字ずつ順次削除しながら未だ削除されていない残りの部分が上記コードマスタにおいてコードに対応付けられた主となる病名および修飾語のいずれかと一致するか否かを検索する処理を行ない、一致した部分をコード化すると共に、一旦削除した部分について上記処理を繰り返すことにより、上記病名全体をコード化するものであることが好ましい。
【0026】
このようにすると、コード化されている文言と一致する文言となるまで、病名の先頭あるいは最後尾を起点に隣の1文字を順次比較の対象に加えていく方法と比べ、病名をより少ないコード数で表わすことができる。
【0027】
また、上記コードマスタは、所定の記号を所定の記号を含むのを避けた、主となる病名および修飾語が登録されてなるものであり、
上記病名入力操作部は、文字と文字との間に上記所定の記号の入力を許容するものであることも好ましい態様である。
【0028】
このようすると、例えば、‘右側頭部’という文言を‘右 側頭部’とすることで、‘右側頭部’が‘右’と‘側頭部’とにコード化されたり、あるいは、‘右側’と‘頭部’とにコード化されたりする冗長さを排除することができる。
【0029】
上記目的を達成するための本発明の病名コード化支援プログラムは、
プログラムを実行する情報処理装置内で実行され、この情報処理装置を、主となる病名と修飾語とからなる病名をコード化する病名コード化支援装置として動作させる病名コード化支援プログラムにおいて、
上記情報処理装置を、
病名を表わす文字列の入力操作が行なわれる病名入力操作部と、
主となる病名および修飾語のそれぞれとコードとが対応付けられてなるコードマスタを参照し、上記病名入力操作部の操作により入力された病名を、このコードマスタに格納された主となる病名および修飾語に分割して分割された主となる病名および修飾語それぞれをコード化することによりこの病名全体をコード化する病名コード化部とを備えた病名コード化支援装置として動作させることを特徴とする。
【0030】
ここで、上記病名コード化部は、上記コードマスタを参照して、上記病名入力操作部の操作により入力された病名についてこの病名の先頭あるいは最後尾の文字のうちのいずれか一方の文字を起点に1文字ずつ順次削除しながら未だ削除されていない残りの部分が上記コードマスタにおいてコードに対応付けられた主となる病名および修飾語のいずれかと一致するか否かを検索する処理を行ない、一致した部分をコード化すると共に、一旦削除した部分について上記処理を繰り返すことにより、上記病名全体をコード化するものであることが好ましい。
【0031】
また、上記コードマスタは、所定の記号を所定の記号を含むのを避けた、主となる病名および修飾語が登録されてなるものであり、
上記病名入力操作部は、文字と文字との間に上記所定の記号の入力を許容するものであることも好ましい態様である。
【0032】
上記目的を達成するための本発明の病名コード化方法は、
主となる病名と修飾語とからなる病名をコード化する病名コード化方法において、
主となる病名および修飾語のそれぞれとコードとが対応付けられてなるコードマスタを参照しながら、主となる病名および修飾語からなる病名を、このコードマスタに格納された主となる病名および修飾語に分割し、分割された主となる病名および修飾語それぞれをコード化することを特徴とする。
【0033】
ここで、病名コード化するにあたり、上記コードマスタを参照して、主となる病名および修飾語からなる病名についてこの病名の先頭あるいは最後尾の文字のうちのいずれか一方の文字を起点に1文字ずつ順次削除しながら未だ削除されていない残りの部分が上記コードマスタにおいてコードに対応付けられた主となる病名および修飾語のいずれかと一致するか否かを検索する処理を行ない、一致した部分をコード化すると共に、一旦削除した部分について上記処理を繰り返すことにより、上記病名全体をコード化することが好ましい。
【0034】
また、上記コードマスタは、所定の記号を所定の記号を含むのを避けた、主となる病名および修飾語が登録されてなるものであり、
病名をコード化するにあたっては、文字と文字との間に上記所定の記号の入力を許容した病名をコード化することも好ましい態様である。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0036】
ここでは、患者のカルテをデジタルデータとして統合管理する、いわゆる電子カルテシステムに組み込まれた、患者を診察した医師が下した診断結果である病名をその患者の電子カルテにICDコード化して登録する際のそのコード化を支援する、本発明の病名コード化支援装置の一実施形態について説明する。尚、この実施形態には、本発明の病名コード化支援プログラムの一実施形態が組み込まれている。
【0037】
図10は、電子カルテシステムの一例の一部分を示す図である。
【0038】
図10に示すシステム1は、それぞれがコンピュータシステムで構成された1台のサーバ100と、3台のクライアント300、400、500で構成されており、これらは、通信ネットワーク600を介して互いに接続されている。
【0039】
このサーバ100を構成するコンピュータは、一般にワークステーションと称されるような高速かつ大容量のコンピュータである。このシステム1の利用者は、クライアント300、400、500から通信ネットワーク600を介してサーバ100のハードディスク内に構築されたデータベースにアクセスすることができる。
【0040】
サーバ100、および、クライアント300、400、500は、CPU、主記憶装置、ハードディスク、通信用ボードが内蔵された本体部101、301、401、501、本体部101、301、401、501からの指示により、表示画面102a、302a、402a、502a上に画像や文字列を表示する表示部102、302、402、502、サーバ100、クライアント300、400、500に利用者の指示を入力するためのキーボード103、303、403、503、表示画面102a、302a、402a、502a上の任意の位置を指定することにより、その指定時にその位置に表示されていたアイコン等に応じた指示を入力するマウス104、304、404、504を備えている。また、サーバ100、および、クライアント300、400、500は、外観上、フレキシブルディスク(以下、FDと省略する)を装填するためのFD装填口101a、301a、401a、501aおよびCD−ROMを装填するためのCD−ROM装填口101b、301b、401b、501bを有する。
【0041】
図11は、図1に示す外観を有するサーバのハードウェア構成図である。
【0042】
図11には、各種プログラムを実行するCPU111、ハードディスク装置120に格納されたプログラムが読み出されCPU111での実行のために展開されるRAM112、ハードディスクコントローラ113、FD710が装填され、そのFD710をアクセスするFDドライブ114、CD−ROM700をアクセスするCD−ROMドライブ115が内蔵されており、これらの各種要素と、さらに図1にも示す画像表示装置102、ディスプレイコントローラ118、キーボード103、キーボードコントローラ117、マウス104、マウスコントローラ116は、バス110を介して相互に接続されている。通信用ボード119は、通信ネットワーク600に接続される。
【0043】
尚、図11に示す外観を有するクライアント300、400、500のハードウェア構成は、図2に示すサーバ100の構成とほぼ同じであるので、図示および説明は省略する。
【0044】
図10および図11に示すCD−ROM700には、このサーバ100を電子カルテシステムのサーバとして動作させるためのプログラムが記憶されており、そのCD−ROM700は、CD−ROMドライブ115に装填され、そのCD−ROM700に記憶されたプログラムがこのサーバ100にアップロードされてハードディスク装置120に記憶される。こうしてサーバ100は、電子カルテシステムのサーバとして動作する。
【0045】
また、図10および図11に示すCD−ROM700には、クライアントを本発明の病名コード化支援装置の一実施形態として動作させるための病名コード化支援プログラムが記憶されており、そのCD−ROM700はクライアントのCD−ROMドライブに装填され、そのCD−ROM700に記憶された病名コード化支援プログラムがこのクライアントにアップロードされてハードディスク装置に記憶される。このようしてクライアント300、400、500は、病名コード化支援装置の一実施形態として動作する。
【0046】
図12は、病名コード化支援プログラムの一実施形態が記憶されたCD−ROMを示す概念図である。
【0047】
図12には、病名コード化支援プログラムの構成要素である、病名入力操作部3100と病名コード化部3200とが示されており、病名入力操作部3100は、病名コード化支援プログラムにおける病名入力操作部の一例に相当し、病名コード化部3200は、病名コード化支援プログラムにおける病名コード化部の一例に相当する。
【0048】
病名コード化支援プログラムの各部の詳細については、病名コード化支援装置の一実施形態であるコード化支援端末300、400、500において、上述の病名コード化支援プログラムの各部とハードウェア資源が組み合わさって動作する機能をこの病名コード化支援プログラムの各部に付されている名前と同じ名前を有する部として表わして各部の動作と一緒に説明する。尚、サーバ100は、患者の電子カルテ、およびICDコード化の際に参照されるコードマスタをハードディスク120に構築されたデータベースに格納している。
【0049】
コード化支援端末の病名入力操作部3100は、患者を診察した医師による診断結果である病名の入力における操作を行なう。また、コード化支援端末の病名コード化部3200は、主となる病名および修飾語のそれぞれとコードとが対応付けられてなるICDコードマスタを参照し、病名入力操作部3100により入力された病名について、この病名の最後尾の文字を起点に1文字ずつ順次削除しながら未だ削除されていない残りの部分がコードマスタにおいてコードに対応付けられた主となる病名および修飾語のいずれかと一致するか否かを検索する処理を行い、一致した部分をコード化すると共に、一旦削除した部分についてこの処理を繰り返すことにより、入力された病名全体をコード化する。
【0050】
以下、病名コード化支援端末300における病名のコード化について詳細に説明する。
【0051】
図13は、図4に示す従来の病名コード化支援端末の画面表示の右側上方の‘キーワード入力’エリアに相当する部分を示す図である。
【0052】
本発明の病名コード化支援装置の一実施形態である病名コード化支援端末300には、図13の欄‘検索対象’において選択可能なバリエーションとして、従来の‘病名’、‘部位’、‘修飾語’のほかに‘文節変換’も加えられている。
【0053】
この病名コード化支援端末300では、欄‘検索対象’において‘文節変換’が選択されると、その下方の欄‘検索補助’は、‘部分一致’と‘全部一致’のうち自動的に‘全部一致’が選択される。また、この病名コード化支援端末300では、その下方の欄‘病名名称’には、医師などによる診断結果である病名が全文書きで入力するだけで、病名全体がコード化されるようになっている。
【0054】
図13には、欄‘病名名称’に病名‘右 側頭部の頭蓋骨骨折’が入力されている様子が示されている。尚、本発明の病名コード化支援装置の一実施形態である病名コード化支援端末300と従来の病名コード化支援端末との相違点は、図4に示す‘キーワード入力’エリアに相当する部分が、上述した内容の‘キーワード・全文入力’エリアとなっただけであるのでその他のエリアについての説明は省略する。
【0055】
図14は、欄‘病名名称’に病名‘右 側頭部の頭蓋骨骨折’が入力された後、アイコン‘検索’がクリックされた場合の画面表示の右側を示す図である。
【0056】
図14には、図13に示す欄‘病名名称’に入力された病名‘右 側頭部の頭蓋骨骨折’が、下方の‘病名名称’エリアの欄‘登録名称’に‘右側頭部頭蓋骨骨折’と表示され、欄‘登録順序’に‘右’、‘側頭部’、‘頭蓋骨骨折’の順に登録されたことを表わす表示が行なわれている様子が示されている。
【0057】
これは、以下に説明する様にコード化が行なわれたためである。
【0058】
まず、欄‘病名名称’に入力された病名‘右 側頭部の頭蓋骨骨折’全体と一致する文言がICDコードマスタに存在するか検索するが、それが存在しないことから、最後尾の1文字‘折’を削除する。次に、残りの文言‘右 側頭部の頭蓋骨骨’と一致する文言がICDコードマスタに存在するか検索するが、これも存在しないことから、さらにその最後尾の1文字‘骨’を削除し、残りの文言‘右 側頭部の頭蓋骨’と一致する文言がICDコードマスタに存在するかが検索され、文言が‘右 側’となるまで最後尾の1文字が順次削除されたものとする。しかし、文言が‘右 側’となっても、ICDコードマスタに存在する文言は、‘右側’であることから一致しないことからさらに最後尾の1文字を削除し、、残った文言は、‘右 ’となる。ここで初めてこの文言‘右 ’は、文言‘右’と一致すると判断されてコード化される。
【0059】
次に、コード化された文言‘右 ’を省いた病名の残り‘側頭部の頭蓋骨骨折’についての検索が行なわれ、この場合は、文言が‘側頭部’にまで削除されたときにコード化される。
【0060】
さらに、文言‘右 ’および‘側頭部’を除いた残りである文言‘の頭蓋骨骨折’についての検索は、文言が一致する前に削るべき文言が無くなってしまう、すなわち、その最後に削除された文字は不要な文字であるとして最後に削除された文字である‘の’を欄‘病名名称’に表示する。この検索は、欄‘病名名称’に表示された文字を除き、検索のために削除された文字がなくなるまで繰り返されるようになっており、ここではさらに、コード化された文言を省いた病名の残り‘頭蓋骨骨折’についての検索が行なわれ、文言‘頭蓋骨骨折’がコード化されて検索が終了する。病名コード化支援端末300では、以上に説明したようにして医師などにより入力された全文書きの病名のコードが行なわれる。したがって、病名コード化支援端末300によれば、利用者側に負担をかけることなく病名のコード化を行なうことができる
ここで、病名が、‘右 側頭部の頭蓋骨骨折’と入力され、‘右側頭部の頭蓋骨骨折’と入力されていないのは、病名を‘右側頭部の頭蓋骨骨折’と入力すると、‘右側頭部’を‘右’と‘側頭部’とにコード化したいところを、意味が異なる、‘右側’と‘頭部’とにコード化されるのを防止するためである。
【0061】
図15は、病名コード化支援端末で起動されるルーチンのフローチャートである。
【0062】
図15に示すステップS1では、図13などに示す欄‘病名名称’、すなわち、病名コード化支援端末300のRAM領域に設けられた入力エリアに病名を表わす病名データが入力されているか否かが判定され、まだ入力されていないと判定されるとステップS1を繰り返す。その後、ステップS2に進み、入力エリアに入力された病名データの、同じRAM領域上に設けられた編集エリアへの移動が行なわれる。ステップS3では、編集エリアに移動された病名データと同じデータがICDコードマスタに存在するか否かが判定され、ステップS3において存在しないと判定されると、ステップS5に進み、編集エリアに入力されている病名データのうちの病名の最後尾の1文字に該当する病名データが削除される。その後、ステップS6に進み、ステップS3と同様、編集エリアの病名データと同じデータがICDコードマスタに存在するか否かが判定され、ステップS6において存在しないと判定されると、ステップS7に進み、ステップS5と同様、編集エリアの病名データのうちの病名の最後尾の1文字に該当する病名データが削除される。ステップS8では、編集エリアに病名データが存在しているか否かが判定され、ステップS8において文字が存在していないと判定されると、ステップS9に進み、編集エリアから最後に削除された文字データがコード化が不可能な文字であるとしてその文字データを入力エリアに展開する。ステップS10では、コード化不可能とされた文字として入力エリアに展開された文字以外に文字が削除されているか否かが判定され、ステップS10において削除されていると判定されると、ステップS11に進み、入力エリアに展開された文字以外の文字で削除された文字を編集エリアに展開する。その後ステップS6に戻る。尚、ステップS3において、編集エリアに移動された病名データと同じデータがICDコードマスタに存在すると判定されると、ステップS4に進み、編集エリアの病名データは、図13などに示す欄‘登録名称’、すなわち、病名コード化支援端末300のRAM領域に設けられた出力エリアに展開され、欄‘登録名称’に表示されると共に現在読み出されている所定の患者の電子カルテに、対応するコードが関連付けられて記録される。また、ステップS6において、編集エリアに移動された病名データと同じデータがICDコードマスタに存在すると判定されると、ステップS12に進み、存在する文字列を編集エリアから出力エリアに展開する。その後、ステップS13に進み、編集エリアから削除された文字が存在するか否かが判定され、ステップS13において存在すると判定されるとステップS14に進み、編集エリアから削除された文字列を編集エリアに展開し、その後ステップS6に戻り、ステップS13において存在しないと判定されると、ステップS1に戻る。
【0063】
尚、本実施形態では、IDCコードマスタがサーバ200のデータベースに格納されている場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、このIDCコードマスタが病名コード化支援端末のディスクに記録されていてもよく、また、本実施形態では、コード化されている文言と一致するまで、入力された病名の最後尾から1文字ずつ削除する方法を例に挙げて説明したが、本発明は、これに限るものではなく、入力された病名を主となる病名あるいはその修飾語に分割してコード化するのであれば、病名の先頭から1文字ずつ文字を削除するものであってもよく、さらには、コード化されている文言との比較を、病名の先頭あるいは最後尾の1文字を起点に隣の1文字を順次比較の対象に加えていきながら行なうものであってもよい。
【0064】
また、本実施形態では、‘右側頭部’を‘右’と‘側頭部’とにコード化するために‘右 側頭部’と入力した例を挙げて説明したが、本発明は、この場合に使用する記号を‘ ’(スペース)のみに限るものではなく、さらには、病名コード化支援端末300が、このような記号の類の入力を許容しないものであっても本発明の目的は減却されない。
【0065】
(付記1) 主となる病名と修飾語とからなる病名をコード化する病名コード化支援装置において、
病名を表わす文字列の入力操作が行なわれる病名入力操作部と、
主となる病名および修飾語のそれぞれとコードとが対応付けられてなるコードマスタを参照し、前記病名入力操作部の操作により入力された病名を、該コードマスタに格納された主となる病名および修飾語に分割して分割された主となる病名および修飾語それぞれをコード化することにより該病名全体をコード化する病名コード化部とを備えたことを特徴とする病名コード化支援装置。
【0066】
(付記2) 前記病名コード化部は、前記コードマスタを参照して、前記病名入力操作部の操作により入力された病名について該病名の先頭あるいは最後尾の文字のうちのいずれか一方の文字を起点に1文字ずつ順次削除しながら未だ削除されていない残りの部分が前記コードマスタにおいてコードに対応付けられた主となる病名および修飾語のいずれかと一致するか否かを検索する処理を行ない、一致した部分をコード化すると共に、一旦削除した部分について前記処理を繰り返すことにより、前記病名全体をコード化するものであることを特徴とする付記1記載の病名コード化支援装置。
【0067】
(付記3) 前記コードマスタは、所定の記号を所定の記号を含むのを避けた、主となる病名および修飾語が登録されてなるものであり、
前記病名入力操作部は、文字と文字との間に前記所定の記号の入力を許容するものであることを特徴とする付記1記載の病名コード化支援装置。
【0068】
(付記4) プログラムを実行する情報処理装置内で実行され、該情報処理装置を、主となる病名と修飾語とからなる病名をコード化する病名コード化支援装置として動作させる病名コード化支援プログラムにおいて、
前記情報処理装置を、
病名を表わす文字列の入力操作が行なわれる病名入力操作部と、
主となる病名および修飾語のそれぞれとコードとが対応付けられてなるコードマスタを参照し、前記病名入力操作部の操作により入力された病名を、該コードマスタに格納された主となる病名および修飾語に分割して分割された主となる病名および修飾語それぞれをコード化することにより該病名全体をコード化する病名コード化部とを備えた病名コード化支援装置として動作させることを特徴とする病名コード化支援プログラム。
【0069】
(付記5) 前記病名コード化部は、前期コードマスタを参照して、前記病名入力操作部の操作により入力された病名について該病名の先頭あるいは最後尾の文字のうちのいずれか一方の文字を起点に1文字ずつ順次削除しながら未だ削除されていない残りの部分が前記コードマスタにおいてコードに対応付けられた主となる病名および修飾語のいずれかと一致するか否かを検索する処理を行ない、一致した部分をコード化すると共に、一旦削除した部分について前記処理を繰り返すことにより、前記病名全体をコード化するものであることを特徴とする付記4記載の病名コード化支援プログラム。
【0070】
(付記6) 前記コードマスタは、所定の記号を所定の記号を含むのを避けた、主となる病名および修飾語が登録されてなるものであり、
前記病名入力操作部は、文字と文字との間に前記所定の記号の入力を許容するものであることを特徴とする付記4記載の病名コード化支援プログラム。
【0071】
(付記7) 主となる病名と修飾語とからなる病名をコード化する病名コード化方法において、
主となる病名および修飾語のそれぞれとコードとが対応付けられてなるコードマスタを参照しながら、主となる病名および修飾語からなる病名を、該コードマスタに格納された主となる病名および修飾語に分割し、分割された主となる病名および修飾語それぞれをコード化することを特徴とする病名コード化方法。
【0072】
(付記8) 病名コード化するにあたり、前記コードマスタを参照して、主となる病名および修飾語からなる病名について該病名の先頭あるいは最後尾の文字のうちのいずれか一方の文字を起点に1文字ずつ順次削除しながら未だ削除されていない残りの部分が前記コードマスタにおいてコードに対応付けられた主となる病名および修飾語のいずれかと一致するか否かを検索する処理を行ない、一致した部分をコード化すると共に、一旦削除した部分について前記処理を繰り返すことにより、前記病名全体をコード化することを特徴とする付記7記載の病名コード化方法。
【0073】
(付記9) 前記コードマスタは、所定の記号を所定の記号を含むのを避けた、主となる病名および修飾語が登録されてなるものであり、
病名をコード化するにあたっては、文字と文字との間に前記所定の記号の入力を許容した病名をコード化することを特徴とする付記7記載の病名コード化方法。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の病名コード化支援装置、病名コード化支援プログラム、および病名コード化方法によれば、病名を簡単にコード化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ICDコード表の一部を示す図である。
【図2】ICDコード表の一部を示す図である。
【図3】ICDコード表の一部を示す図である。
【図4】診察医が、患者の電子カルテに診断結果である病名をICDコードで登録するために端末において開いた画面の一例を示す図である。
【図5】図4の左側に表示されている‘臨床病名分類’のうちの分類名‘呼吸器疾患’をダブルクリックしたときの画像表示を示す図である。
【図6】図4の右側下方の‘病名名称’エリアを示す図である。
【図7】図4の右側上方の‘キーワード入力’エリアを示す図である。
【図8】図7に示す各欄において、選択および入力が行われた結果を示す図である。
【図9】図8に示す状態において、病名名称入力欄の右端に示されるアイコン‘検索’がクリックされた場合に新たに開かれるウインドウを示す図である。
【図10】電子カルテシステムの一例の一部分を示す図である。
【図11】図1に示す外観を有するサーバのハードウェア構成図である。
【図12】病名コード化支援プログラムの一実施形態が記憶されたCD−ROMを示す概念図である。
【図13】図4に示す従来の病名コード化支援端末の画面表示の右側上方の‘キーワード入力’エリアに相当する部分を示す図である。
【図14】欄‘病名名称’に病名‘右 側頭部の頭蓋骨骨折’が入力された後、アイコン‘検索’がクリックされた場合の画面表示の右側を示す図である。
【図15】病名コード化支援端末で起動されるルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
1 システム
100 サーバコンピュータ
101、301、401、501 本体部
101a、301a、401a、501a FD装填口
101b、301b、401b、501b CD−ROM装填口
102、302、402、502 表示部
102a、302a、402a、502a 表示画面
103、303、403、503 キーボード
104、304、404、504 マウス
110 バス
111 CPU
112 RAM
113 ハードディスクコントローラ
114 FDドライブ
115 CD−ROMドライブ
116 マウスコントローラ
117 キーボードコントローラ
118 ディスプレイコントローラ
119 通信用ボード
300、400、500 クライアントコンピュータ
600 ネットワーク
700 CD−ROM
【発明の属する技術分野】
本発明は、主となる病名と修飾語とからなる病名をコード化する、病名コード化支援装置および病名コード化方法、ならびに、プログラムを実行する情報処理装置内で実行され、該情報処理装置を該病名コード化支援装置として動作させる病名コード化支援プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、患者情報のデジタルデータ化を進めている病院のなかには、他の病院との間での疾病ごとの患者情報の共有化や各種疾病の統計処理における利便性向上のために、患者の病名を世界保健機関(WHO)により定められ厚生労働省が推奨している国際障害疾病分類マスタコード(以下、これをICDコードと称する)で、その患者の電子カルテに記録しているところがでてきている。また、その病院において独自に使用していたコードを自動的にICDコード化するコード変換装置も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このICDコードは、主となる病名、および、この主となる病名の修飾語それぞれに対応して設定されている世界標準のコードである。
【0004】
図1、図2、および図3は、ICDコード表の一部を示す図である。
【0005】
図1には、漢字とカタカナによって表記された主となる病名に対応して設定されているICDコードが示され、図2および図3には、漢字とカタカナで表記された図1に示す主となる病名の修飾語それぞれに対応して設定されているICDコードが示されている。
【0006】
図4は、診察医が、患者の電子カルテに診断結果である病名をICDコードで記録するために、使用する端末において開いた病名のコード化を支援するための画面表示の一例を示す図である。
【0007】
図4には、医師が診断の結果下した病名をICDコード化するために使用される複数のエリアが示されており、各エリアには、アイコンや文字入力欄などが示されている。
【0008】
図4の左側に示される‘病名・修飾語選択’エリアには、3つのシート‘臨床病名分類’、‘部位分類’、および‘修飾語分類’が示されており、ここには、これら3つのシートのうちの‘臨床病名分類’の内容が表示されている様子が示されている。
【0009】
図5は、医師が診断結果である病名‘呼吸不全’をコード化して患者の電子カルテに記録しようとする場合に、図4の左側に表示されている‘臨床病名分類’のうちの分類名‘呼吸器疾患’をダブルクリックしたときの画像表示を示す図である。
【0010】
図5には、分類名‘呼吸器疾患’に属する更なる分類名あるいは病名が示されている。これらのうちの病名‘呼吸不全’をクリックすると共に図5の下端に示されるアイコン‘選択’をクリックした場合の画面表示が図6に示されている。
【0011】
図6は、図4の右側下方の‘病名名称’エリアを示す図である。
【0012】
図6には、選択された主となる病名である‘呼吸不全’が欄‘登録名称’に表示されており、その更に下方の欄‘登録順序’にも、‘呼吸不全’が示されている。尚、欄‘登録順序’に併せて表示されているアイコン‘順序変更’、‘項目削除’は、この病名‘呼吸不全’の修飾語として引き続き選択されコード化されて登録されるものを含め表記順序および登録順序を変更したり、一旦コード化されたものを削除したりするためのものである。
【0013】
図7は、図4の右側上方の‘キーワード入力’エリアを示す図である。
【0014】
図7には、診断結果である病名のコード化をキーワードを入力して行なう場合に使用される‘キーワード入力’エリアが示されており、この‘キーワード入力’エリアは、入力されるキーワードが‘病名’、‘部位’、および‘修飾語’のうちのいずれを対象とするものであるかを選択するための検索対象欄21を上段に有すると共に、キーワードについて、‘部分一致’および‘全文一致’のうちのいずれか選択するための検索補助欄22を中段に有しており、下段には、キーワードを入力するための病名名称入力欄23を有している。尚、上段の欄および中段の欄における選択は、各欄の右端の▽マークをクリックすることで表示される上述したバリエーションのうちのいずれかをクリックすることで行なわれる。
【0015】
図8は、図7に示す各欄において、選択および入力が行われた結果を示す図である。
【0016】
図8には、上段から順に、‘病名’が選択された検索対象欄21、‘部分一致’が選択された検索補助欄22、および、キーワードとして‘アキレス腱’が入力された病名名称入力欄23が示されている。
【0017】
図9は、図8に示す状態において、病名名称入力欄の右端に示されるアイコン‘検索’がクリックされた場合に新たに開かれるウインドウを示す図である。
【0018】
図9には、検索条件および検索結果が示され、これらの中から、主となる病名‘アキレス腱断裂’がクリックされている様子が示されており、この後、下段のアイコン‘OK’をクリックすることでこれがコード化されると共に、図6にも示す欄‘登録名称’および欄‘登録順序’に‘アキレス腱断裂’が表示される。
【0019】
この後、前述したように、この主となる病名‘アキレス腱断裂’を修飾する部位などの選択を行なって診断結果である病名を形成していく。これら操作の終了は、図4の右下方に示されるアイコン‘確定’をクリックすることで行なわれ、以上に説明したような方法で、診察医による診断結果である病名のICDコード化が行われている。
【0020】
【特許文献1】
特開平11−296585号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、医師など、電子カルテへの病名の登録を行なうものが、ICDコードに対応して設定されている主となる病名や部位などのなかから適当なものを選択して診断結果である病名を形成しなければならないのはわずらわしいという問題がある。尚、この問題は、病名をICDに準拠して設定されたコードに変換するする場合に限って発生する問題ではなく、病名をコード化する場合であれば、他のコードにおいても同様に起こりうる問題である。
【0022】
本発明は、上記事情に鑑み、病名のコード化についての工夫が図られた病名コード化支援装置、このような病名コード化支援装置に好適な病名コード化支援プログラム、および病名コード化方法を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の病名コード化支援装置は、
主となる病名と修飾語とからなる病名をコード化する病名コード化支援装置において、
病名を表わす文字列の入力操作が行なわれる病名入力操作部と、
主となる病名および修飾語のそれぞれとコードとが対応付けられてなるコードマスタを参照し、上記病名入力操作部の操作により入力された病名を、このコードマスタに格納された主となる病名および修飾語に分割して分割された主となる病名および修飾語それぞれをコード化することによりこの病名全体をコード化する病名コード化部とを備えたことを特徴とする。
【0024】
本発明の病名コード化支援装置では、診断結果である病名を、コード化された文言の中から適当な文言を選択しながらこれらを組み合わせることで形成すると共に病名全体のコード化を行なっていた従来に対し、病名をただ単に入力しさえすれば、その入力された病名の中から、コード化されている文言と同じ文言の検出による病名全体のコード化が行なわれる。これにより、本発明の病名コード化支援装置によれば、利用者の手を煩わせることなく病名をコード化することができる。
【0025】
ここで、上記病名コード化部は、上記コードマスタを参照して、上記病名入力操作部の操作により入力された病名についてこの病名の先頭あるいは最後尾の文字のうちのいずれか一方の文字を起点に1文字ずつ順次削除しながら未だ削除されていない残りの部分が上記コードマスタにおいてコードに対応付けられた主となる病名および修飾語のいずれかと一致するか否かを検索する処理を行ない、一致した部分をコード化すると共に、一旦削除した部分について上記処理を繰り返すことにより、上記病名全体をコード化するものであることが好ましい。
【0026】
このようにすると、コード化されている文言と一致する文言となるまで、病名の先頭あるいは最後尾を起点に隣の1文字を順次比較の対象に加えていく方法と比べ、病名をより少ないコード数で表わすことができる。
【0027】
また、上記コードマスタは、所定の記号を所定の記号を含むのを避けた、主となる病名および修飾語が登録されてなるものであり、
上記病名入力操作部は、文字と文字との間に上記所定の記号の入力を許容するものであることも好ましい態様である。
【0028】
このようすると、例えば、‘右側頭部’という文言を‘右 側頭部’とすることで、‘右側頭部’が‘右’と‘側頭部’とにコード化されたり、あるいは、‘右側’と‘頭部’とにコード化されたりする冗長さを排除することができる。
【0029】
上記目的を達成するための本発明の病名コード化支援プログラムは、
プログラムを実行する情報処理装置内で実行され、この情報処理装置を、主となる病名と修飾語とからなる病名をコード化する病名コード化支援装置として動作させる病名コード化支援プログラムにおいて、
上記情報処理装置を、
病名を表わす文字列の入力操作が行なわれる病名入力操作部と、
主となる病名および修飾語のそれぞれとコードとが対応付けられてなるコードマスタを参照し、上記病名入力操作部の操作により入力された病名を、このコードマスタに格納された主となる病名および修飾語に分割して分割された主となる病名および修飾語それぞれをコード化することによりこの病名全体をコード化する病名コード化部とを備えた病名コード化支援装置として動作させることを特徴とする。
【0030】
ここで、上記病名コード化部は、上記コードマスタを参照して、上記病名入力操作部の操作により入力された病名についてこの病名の先頭あるいは最後尾の文字のうちのいずれか一方の文字を起点に1文字ずつ順次削除しながら未だ削除されていない残りの部分が上記コードマスタにおいてコードに対応付けられた主となる病名および修飾語のいずれかと一致するか否かを検索する処理を行ない、一致した部分をコード化すると共に、一旦削除した部分について上記処理を繰り返すことにより、上記病名全体をコード化するものであることが好ましい。
【0031】
また、上記コードマスタは、所定の記号を所定の記号を含むのを避けた、主となる病名および修飾語が登録されてなるものであり、
上記病名入力操作部は、文字と文字との間に上記所定の記号の入力を許容するものであることも好ましい態様である。
【0032】
上記目的を達成するための本発明の病名コード化方法は、
主となる病名と修飾語とからなる病名をコード化する病名コード化方法において、
主となる病名および修飾語のそれぞれとコードとが対応付けられてなるコードマスタを参照しながら、主となる病名および修飾語からなる病名を、このコードマスタに格納された主となる病名および修飾語に分割し、分割された主となる病名および修飾語それぞれをコード化することを特徴とする。
【0033】
ここで、病名コード化するにあたり、上記コードマスタを参照して、主となる病名および修飾語からなる病名についてこの病名の先頭あるいは最後尾の文字のうちのいずれか一方の文字を起点に1文字ずつ順次削除しながら未だ削除されていない残りの部分が上記コードマスタにおいてコードに対応付けられた主となる病名および修飾語のいずれかと一致するか否かを検索する処理を行ない、一致した部分をコード化すると共に、一旦削除した部分について上記処理を繰り返すことにより、上記病名全体をコード化することが好ましい。
【0034】
また、上記コードマスタは、所定の記号を所定の記号を含むのを避けた、主となる病名および修飾語が登録されてなるものであり、
病名をコード化するにあたっては、文字と文字との間に上記所定の記号の入力を許容した病名をコード化することも好ましい態様である。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0036】
ここでは、患者のカルテをデジタルデータとして統合管理する、いわゆる電子カルテシステムに組み込まれた、患者を診察した医師が下した診断結果である病名をその患者の電子カルテにICDコード化して登録する際のそのコード化を支援する、本発明の病名コード化支援装置の一実施形態について説明する。尚、この実施形態には、本発明の病名コード化支援プログラムの一実施形態が組み込まれている。
【0037】
図10は、電子カルテシステムの一例の一部分を示す図である。
【0038】
図10に示すシステム1は、それぞれがコンピュータシステムで構成された1台のサーバ100と、3台のクライアント300、400、500で構成されており、これらは、通信ネットワーク600を介して互いに接続されている。
【0039】
このサーバ100を構成するコンピュータは、一般にワークステーションと称されるような高速かつ大容量のコンピュータである。このシステム1の利用者は、クライアント300、400、500から通信ネットワーク600を介してサーバ100のハードディスク内に構築されたデータベースにアクセスすることができる。
【0040】
サーバ100、および、クライアント300、400、500は、CPU、主記憶装置、ハードディスク、通信用ボードが内蔵された本体部101、301、401、501、本体部101、301、401、501からの指示により、表示画面102a、302a、402a、502a上に画像や文字列を表示する表示部102、302、402、502、サーバ100、クライアント300、400、500に利用者の指示を入力するためのキーボード103、303、403、503、表示画面102a、302a、402a、502a上の任意の位置を指定することにより、その指定時にその位置に表示されていたアイコン等に応じた指示を入力するマウス104、304、404、504を備えている。また、サーバ100、および、クライアント300、400、500は、外観上、フレキシブルディスク(以下、FDと省略する)を装填するためのFD装填口101a、301a、401a、501aおよびCD−ROMを装填するためのCD−ROM装填口101b、301b、401b、501bを有する。
【0041】
図11は、図1に示す外観を有するサーバのハードウェア構成図である。
【0042】
図11には、各種プログラムを実行するCPU111、ハードディスク装置120に格納されたプログラムが読み出されCPU111での実行のために展開されるRAM112、ハードディスクコントローラ113、FD710が装填され、そのFD710をアクセスするFDドライブ114、CD−ROM700をアクセスするCD−ROMドライブ115が内蔵されており、これらの各種要素と、さらに図1にも示す画像表示装置102、ディスプレイコントローラ118、キーボード103、キーボードコントローラ117、マウス104、マウスコントローラ116は、バス110を介して相互に接続されている。通信用ボード119は、通信ネットワーク600に接続される。
【0043】
尚、図11に示す外観を有するクライアント300、400、500のハードウェア構成は、図2に示すサーバ100の構成とほぼ同じであるので、図示および説明は省略する。
【0044】
図10および図11に示すCD−ROM700には、このサーバ100を電子カルテシステムのサーバとして動作させるためのプログラムが記憶されており、そのCD−ROM700は、CD−ROMドライブ115に装填され、そのCD−ROM700に記憶されたプログラムがこのサーバ100にアップロードされてハードディスク装置120に記憶される。こうしてサーバ100は、電子カルテシステムのサーバとして動作する。
【0045】
また、図10および図11に示すCD−ROM700には、クライアントを本発明の病名コード化支援装置の一実施形態として動作させるための病名コード化支援プログラムが記憶されており、そのCD−ROM700はクライアントのCD−ROMドライブに装填され、そのCD−ROM700に記憶された病名コード化支援プログラムがこのクライアントにアップロードされてハードディスク装置に記憶される。このようしてクライアント300、400、500は、病名コード化支援装置の一実施形態として動作する。
【0046】
図12は、病名コード化支援プログラムの一実施形態が記憶されたCD−ROMを示す概念図である。
【0047】
図12には、病名コード化支援プログラムの構成要素である、病名入力操作部3100と病名コード化部3200とが示されており、病名入力操作部3100は、病名コード化支援プログラムにおける病名入力操作部の一例に相当し、病名コード化部3200は、病名コード化支援プログラムにおける病名コード化部の一例に相当する。
【0048】
病名コード化支援プログラムの各部の詳細については、病名コード化支援装置の一実施形態であるコード化支援端末300、400、500において、上述の病名コード化支援プログラムの各部とハードウェア資源が組み合わさって動作する機能をこの病名コード化支援プログラムの各部に付されている名前と同じ名前を有する部として表わして各部の動作と一緒に説明する。尚、サーバ100は、患者の電子カルテ、およびICDコード化の際に参照されるコードマスタをハードディスク120に構築されたデータベースに格納している。
【0049】
コード化支援端末の病名入力操作部3100は、患者を診察した医師による診断結果である病名の入力における操作を行なう。また、コード化支援端末の病名コード化部3200は、主となる病名および修飾語のそれぞれとコードとが対応付けられてなるICDコードマスタを参照し、病名入力操作部3100により入力された病名について、この病名の最後尾の文字を起点に1文字ずつ順次削除しながら未だ削除されていない残りの部分がコードマスタにおいてコードに対応付けられた主となる病名および修飾語のいずれかと一致するか否かを検索する処理を行い、一致した部分をコード化すると共に、一旦削除した部分についてこの処理を繰り返すことにより、入力された病名全体をコード化する。
【0050】
以下、病名コード化支援端末300における病名のコード化について詳細に説明する。
【0051】
図13は、図4に示す従来の病名コード化支援端末の画面表示の右側上方の‘キーワード入力’エリアに相当する部分を示す図である。
【0052】
本発明の病名コード化支援装置の一実施形態である病名コード化支援端末300には、図13の欄‘検索対象’において選択可能なバリエーションとして、従来の‘病名’、‘部位’、‘修飾語’のほかに‘文節変換’も加えられている。
【0053】
この病名コード化支援端末300では、欄‘検索対象’において‘文節変換’が選択されると、その下方の欄‘検索補助’は、‘部分一致’と‘全部一致’のうち自動的に‘全部一致’が選択される。また、この病名コード化支援端末300では、その下方の欄‘病名名称’には、医師などによる診断結果である病名が全文書きで入力するだけで、病名全体がコード化されるようになっている。
【0054】
図13には、欄‘病名名称’に病名‘右 側頭部の頭蓋骨骨折’が入力されている様子が示されている。尚、本発明の病名コード化支援装置の一実施形態である病名コード化支援端末300と従来の病名コード化支援端末との相違点は、図4に示す‘キーワード入力’エリアに相当する部分が、上述した内容の‘キーワード・全文入力’エリアとなっただけであるのでその他のエリアについての説明は省略する。
【0055】
図14は、欄‘病名名称’に病名‘右 側頭部の頭蓋骨骨折’が入力された後、アイコン‘検索’がクリックされた場合の画面表示の右側を示す図である。
【0056】
図14には、図13に示す欄‘病名名称’に入力された病名‘右 側頭部の頭蓋骨骨折’が、下方の‘病名名称’エリアの欄‘登録名称’に‘右側頭部頭蓋骨骨折’と表示され、欄‘登録順序’に‘右’、‘側頭部’、‘頭蓋骨骨折’の順に登録されたことを表わす表示が行なわれている様子が示されている。
【0057】
これは、以下に説明する様にコード化が行なわれたためである。
【0058】
まず、欄‘病名名称’に入力された病名‘右 側頭部の頭蓋骨骨折’全体と一致する文言がICDコードマスタに存在するか検索するが、それが存在しないことから、最後尾の1文字‘折’を削除する。次に、残りの文言‘右 側頭部の頭蓋骨骨’と一致する文言がICDコードマスタに存在するか検索するが、これも存在しないことから、さらにその最後尾の1文字‘骨’を削除し、残りの文言‘右 側頭部の頭蓋骨’と一致する文言がICDコードマスタに存在するかが検索され、文言が‘右 側’となるまで最後尾の1文字が順次削除されたものとする。しかし、文言が‘右 側’となっても、ICDコードマスタに存在する文言は、‘右側’であることから一致しないことからさらに最後尾の1文字を削除し、、残った文言は、‘右 ’となる。ここで初めてこの文言‘右 ’は、文言‘右’と一致すると判断されてコード化される。
【0059】
次に、コード化された文言‘右 ’を省いた病名の残り‘側頭部の頭蓋骨骨折’についての検索が行なわれ、この場合は、文言が‘側頭部’にまで削除されたときにコード化される。
【0060】
さらに、文言‘右 ’および‘側頭部’を除いた残りである文言‘の頭蓋骨骨折’についての検索は、文言が一致する前に削るべき文言が無くなってしまう、すなわち、その最後に削除された文字は不要な文字であるとして最後に削除された文字である‘の’を欄‘病名名称’に表示する。この検索は、欄‘病名名称’に表示された文字を除き、検索のために削除された文字がなくなるまで繰り返されるようになっており、ここではさらに、コード化された文言を省いた病名の残り‘頭蓋骨骨折’についての検索が行なわれ、文言‘頭蓋骨骨折’がコード化されて検索が終了する。病名コード化支援端末300では、以上に説明したようにして医師などにより入力された全文書きの病名のコードが行なわれる。したがって、病名コード化支援端末300によれば、利用者側に負担をかけることなく病名のコード化を行なうことができる
ここで、病名が、‘右 側頭部の頭蓋骨骨折’と入力され、‘右側頭部の頭蓋骨骨折’と入力されていないのは、病名を‘右側頭部の頭蓋骨骨折’と入力すると、‘右側頭部’を‘右’と‘側頭部’とにコード化したいところを、意味が異なる、‘右側’と‘頭部’とにコード化されるのを防止するためである。
【0061】
図15は、病名コード化支援端末で起動されるルーチンのフローチャートである。
【0062】
図15に示すステップS1では、図13などに示す欄‘病名名称’、すなわち、病名コード化支援端末300のRAM領域に設けられた入力エリアに病名を表わす病名データが入力されているか否かが判定され、まだ入力されていないと判定されるとステップS1を繰り返す。その後、ステップS2に進み、入力エリアに入力された病名データの、同じRAM領域上に設けられた編集エリアへの移動が行なわれる。ステップS3では、編集エリアに移動された病名データと同じデータがICDコードマスタに存在するか否かが判定され、ステップS3において存在しないと判定されると、ステップS5に進み、編集エリアに入力されている病名データのうちの病名の最後尾の1文字に該当する病名データが削除される。その後、ステップS6に進み、ステップS3と同様、編集エリアの病名データと同じデータがICDコードマスタに存在するか否かが判定され、ステップS6において存在しないと判定されると、ステップS7に進み、ステップS5と同様、編集エリアの病名データのうちの病名の最後尾の1文字に該当する病名データが削除される。ステップS8では、編集エリアに病名データが存在しているか否かが判定され、ステップS8において文字が存在していないと判定されると、ステップS9に進み、編集エリアから最後に削除された文字データがコード化が不可能な文字であるとしてその文字データを入力エリアに展開する。ステップS10では、コード化不可能とされた文字として入力エリアに展開された文字以外に文字が削除されているか否かが判定され、ステップS10において削除されていると判定されると、ステップS11に進み、入力エリアに展開された文字以外の文字で削除された文字を編集エリアに展開する。その後ステップS6に戻る。尚、ステップS3において、編集エリアに移動された病名データと同じデータがICDコードマスタに存在すると判定されると、ステップS4に進み、編集エリアの病名データは、図13などに示す欄‘登録名称’、すなわち、病名コード化支援端末300のRAM領域に設けられた出力エリアに展開され、欄‘登録名称’に表示されると共に現在読み出されている所定の患者の電子カルテに、対応するコードが関連付けられて記録される。また、ステップS6において、編集エリアに移動された病名データと同じデータがICDコードマスタに存在すると判定されると、ステップS12に進み、存在する文字列を編集エリアから出力エリアに展開する。その後、ステップS13に進み、編集エリアから削除された文字が存在するか否かが判定され、ステップS13において存在すると判定されるとステップS14に進み、編集エリアから削除された文字列を編集エリアに展開し、その後ステップS6に戻り、ステップS13において存在しないと判定されると、ステップS1に戻る。
【0063】
尚、本実施形態では、IDCコードマスタがサーバ200のデータベースに格納されている場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、このIDCコードマスタが病名コード化支援端末のディスクに記録されていてもよく、また、本実施形態では、コード化されている文言と一致するまで、入力された病名の最後尾から1文字ずつ削除する方法を例に挙げて説明したが、本発明は、これに限るものではなく、入力された病名を主となる病名あるいはその修飾語に分割してコード化するのであれば、病名の先頭から1文字ずつ文字を削除するものであってもよく、さらには、コード化されている文言との比較を、病名の先頭あるいは最後尾の1文字を起点に隣の1文字を順次比較の対象に加えていきながら行なうものであってもよい。
【0064】
また、本実施形態では、‘右側頭部’を‘右’と‘側頭部’とにコード化するために‘右 側頭部’と入力した例を挙げて説明したが、本発明は、この場合に使用する記号を‘ ’(スペース)のみに限るものではなく、さらには、病名コード化支援端末300が、このような記号の類の入力を許容しないものであっても本発明の目的は減却されない。
【0065】
(付記1) 主となる病名と修飾語とからなる病名をコード化する病名コード化支援装置において、
病名を表わす文字列の入力操作が行なわれる病名入力操作部と、
主となる病名および修飾語のそれぞれとコードとが対応付けられてなるコードマスタを参照し、前記病名入力操作部の操作により入力された病名を、該コードマスタに格納された主となる病名および修飾語に分割して分割された主となる病名および修飾語それぞれをコード化することにより該病名全体をコード化する病名コード化部とを備えたことを特徴とする病名コード化支援装置。
【0066】
(付記2) 前記病名コード化部は、前記コードマスタを参照して、前記病名入力操作部の操作により入力された病名について該病名の先頭あるいは最後尾の文字のうちのいずれか一方の文字を起点に1文字ずつ順次削除しながら未だ削除されていない残りの部分が前記コードマスタにおいてコードに対応付けられた主となる病名および修飾語のいずれかと一致するか否かを検索する処理を行ない、一致した部分をコード化すると共に、一旦削除した部分について前記処理を繰り返すことにより、前記病名全体をコード化するものであることを特徴とする付記1記載の病名コード化支援装置。
【0067】
(付記3) 前記コードマスタは、所定の記号を所定の記号を含むのを避けた、主となる病名および修飾語が登録されてなるものであり、
前記病名入力操作部は、文字と文字との間に前記所定の記号の入力を許容するものであることを特徴とする付記1記載の病名コード化支援装置。
【0068】
(付記4) プログラムを実行する情報処理装置内で実行され、該情報処理装置を、主となる病名と修飾語とからなる病名をコード化する病名コード化支援装置として動作させる病名コード化支援プログラムにおいて、
前記情報処理装置を、
病名を表わす文字列の入力操作が行なわれる病名入力操作部と、
主となる病名および修飾語のそれぞれとコードとが対応付けられてなるコードマスタを参照し、前記病名入力操作部の操作により入力された病名を、該コードマスタに格納された主となる病名および修飾語に分割して分割された主となる病名および修飾語それぞれをコード化することにより該病名全体をコード化する病名コード化部とを備えた病名コード化支援装置として動作させることを特徴とする病名コード化支援プログラム。
【0069】
(付記5) 前記病名コード化部は、前期コードマスタを参照して、前記病名入力操作部の操作により入力された病名について該病名の先頭あるいは最後尾の文字のうちのいずれか一方の文字を起点に1文字ずつ順次削除しながら未だ削除されていない残りの部分が前記コードマスタにおいてコードに対応付けられた主となる病名および修飾語のいずれかと一致するか否かを検索する処理を行ない、一致した部分をコード化すると共に、一旦削除した部分について前記処理を繰り返すことにより、前記病名全体をコード化するものであることを特徴とする付記4記載の病名コード化支援プログラム。
【0070】
(付記6) 前記コードマスタは、所定の記号を所定の記号を含むのを避けた、主となる病名および修飾語が登録されてなるものであり、
前記病名入力操作部は、文字と文字との間に前記所定の記号の入力を許容するものであることを特徴とする付記4記載の病名コード化支援プログラム。
【0071】
(付記7) 主となる病名と修飾語とからなる病名をコード化する病名コード化方法において、
主となる病名および修飾語のそれぞれとコードとが対応付けられてなるコードマスタを参照しながら、主となる病名および修飾語からなる病名を、該コードマスタに格納された主となる病名および修飾語に分割し、分割された主となる病名および修飾語それぞれをコード化することを特徴とする病名コード化方法。
【0072】
(付記8) 病名コード化するにあたり、前記コードマスタを参照して、主となる病名および修飾語からなる病名について該病名の先頭あるいは最後尾の文字のうちのいずれか一方の文字を起点に1文字ずつ順次削除しながら未だ削除されていない残りの部分が前記コードマスタにおいてコードに対応付けられた主となる病名および修飾語のいずれかと一致するか否かを検索する処理を行ない、一致した部分をコード化すると共に、一旦削除した部分について前記処理を繰り返すことにより、前記病名全体をコード化することを特徴とする付記7記載の病名コード化方法。
【0073】
(付記9) 前記コードマスタは、所定の記号を所定の記号を含むのを避けた、主となる病名および修飾語が登録されてなるものであり、
病名をコード化するにあたっては、文字と文字との間に前記所定の記号の入力を許容した病名をコード化することを特徴とする付記7記載の病名コード化方法。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の病名コード化支援装置、病名コード化支援プログラム、および病名コード化方法によれば、病名を簡単にコード化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ICDコード表の一部を示す図である。
【図2】ICDコード表の一部を示す図である。
【図3】ICDコード表の一部を示す図である。
【図4】診察医が、患者の電子カルテに診断結果である病名をICDコードで登録するために端末において開いた画面の一例を示す図である。
【図5】図4の左側に表示されている‘臨床病名分類’のうちの分類名‘呼吸器疾患’をダブルクリックしたときの画像表示を示す図である。
【図6】図4の右側下方の‘病名名称’エリアを示す図である。
【図7】図4の右側上方の‘キーワード入力’エリアを示す図である。
【図8】図7に示す各欄において、選択および入力が行われた結果を示す図である。
【図9】図8に示す状態において、病名名称入力欄の右端に示されるアイコン‘検索’がクリックされた場合に新たに開かれるウインドウを示す図である。
【図10】電子カルテシステムの一例の一部分を示す図である。
【図11】図1に示す外観を有するサーバのハードウェア構成図である。
【図12】病名コード化支援プログラムの一実施形態が記憶されたCD−ROMを示す概念図である。
【図13】図4に示す従来の病名コード化支援端末の画面表示の右側上方の‘キーワード入力’エリアに相当する部分を示す図である。
【図14】欄‘病名名称’に病名‘右 側頭部の頭蓋骨骨折’が入力された後、アイコン‘検索’がクリックされた場合の画面表示の右側を示す図である。
【図15】病名コード化支援端末で起動されるルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
1 システム
100 サーバコンピュータ
101、301、401、501 本体部
101a、301a、401a、501a FD装填口
101b、301b、401b、501b CD−ROM装填口
102、302、402、502 表示部
102a、302a、402a、502a 表示画面
103、303、403、503 キーボード
104、304、404、504 マウス
110 バス
111 CPU
112 RAM
113 ハードディスクコントローラ
114 FDドライブ
115 CD−ROMドライブ
116 マウスコントローラ
117 キーボードコントローラ
118 ディスプレイコントローラ
119 通信用ボード
300、400、500 クライアントコンピュータ
600 ネットワーク
700 CD−ROM
Claims (5)
- 主となる病名と修飾語とからなる病名をコード化する病名コード化支援装置において、
病名を表わす文字列の入力操作が行なわれる病名入力操作部と、
主となる病名および修飾語のそれぞれとコードとが対応付けられてなるコードマスタを参照し、前記病名入力操作部の操作により入力された病名を、該コードマスタに格納された主となる病名および修飾語に分割して分割された主となる病名および修飾語それぞれをコード化することにより該病名全体をコード化する病名コード化部とを備えたことを特徴とする病名コード化支援装置。 - 前記病名コード化部は、前記コードマスタを参照して、前記病名入力操作部の操作により入力された病名について該病名の先頭あるいは最後尾の文字のうちのいずれか一方の文字を起点に1文字ずつ順次削除しながら未だ削除されていない残りの部分が前記コードマスタにおいてコードに対応付けられた主となる病名および修飾語のいずれかと一致するか否かを検索する処理を行ない、一致した部分をコード化すると共に、一旦削除した部分について前記処理を繰り返すことにより、前記病名全体をコード化するものであることを特徴とする請求項1記載の病名コード化支援装置。
- 前記コードマスタは、所定の記号を含むのを避けた、主となる病名および修飾語が登録されてなるものであり、
前記病名入力操作部は、文字と文字との間に前記所定の記号の入力を許容するものであることを特徴とする請求項1記載の病名コード化支援装置。 - プログラムを実行する情報処理装置内で実行され、該情報処理装置を、主となる病名と修飾語とからなる病名をコード化する病名コード化支援装置として動作させる病名コード化支援プログラムにおいて、
前記情報処理装置を、
病名を表わす文字列の入力操作が行なわれる病名入力操作部と、
主となる病名および修飾語のそれぞれとコードとが対応付けられてなるコードマスタを参照し、前記病名入力操作部の操作により入力された病名を、該コードマスタに格納された主となる病名および修飾語に分割して分割された主となる病名および修飾語それぞれをコード化することにより該病名全体をコード化する病名コード化部とを備えた病名コード化支援装置として動作させることを特徴とする病名コード化支援プログラム。 - 主となる病名と修飾語とからなる病名をコード化する病名コード化方法において、
主となる病名および修飾語のそれぞれとコードとが対応付けられてなるコードマスタを参照しながら、主となる病名および修飾語からなる病名を、該コードマスタに格納された主となる病名および修飾語に分割し、分割された主となる病名および修飾語それぞれをコード化することを特徴とする病名コード化方法。
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-
2003
- 2003-01-10 JP JP2003004423A patent/JP2004220167A/ja active Pending
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