JP2004219827A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】機械的衝撃に伴って画素電極間の間隙の影響により生じる表示ムラを軽減して表示品位を向上させる。
【解決手段】液晶表示装置は複数の画素電極151を含むアレイ基板101と、これら画素電極151に対向する対向電極を含む対向基板と、これら基板間に挟持され、液晶分子配列が画素電極151および対向電極間の電圧により制御される液晶層と、液晶分子の配向方向を規制する電場の揺らぎを生成して画素電極151および対向電極間の画素領域を液晶分子のチルト方向の異なる複数のドメインに分割するためにアレイ基板上に配置されるチルト制御部とを備え、アレイ基板100は複数の画素電極151の間隙を覆って配置される遮光性配線部X,152、および遮光性配線部X,152により遮光されない画素電極151の部分に対応した画素表示領域を取り囲むように配置される絶縁性凸部4を含む。
【選択図】 図6
【解決手段】液晶表示装置は複数の画素電極151を含むアレイ基板101と、これら画素電極151に対向する対向電極を含む対向基板と、これら基板間に挟持され、液晶分子配列が画素電極151および対向電極間の電圧により制御される液晶層と、液晶分子の配向方向を規制する電場の揺らぎを生成して画素電極151および対向電極間の画素領域を液晶分子のチルト方向の異なる複数のドメインに分割するためにアレイ基板上に配置されるチルト制御部とを備え、アレイ基板100は複数の画素電極151の間隙を覆って配置される遮光性配線部X,152、および遮光性配線部X,152により遮光されない画素電極151の部分に対応した画素表示領域を取り囲むように配置される絶縁性凸部4を含む。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶層が一対の電極基板間に挟持される液晶表示素子に関し、特に液晶分子のチルト方向が互いに異なる複数のドメインに分割される液晶層を持つ液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、軽量、薄型、低消費電力という特性からOA機器、情報端末、時計、テレビのような様々な分野で応用されている。一般に、液晶表示装置は液晶層が一対の電極基板間に挟持された構造を有する。例えばアクティブマトリクス型カラー液晶表示装置では、一方の電極基板がアモルファスシリコンやポリシリコン半導体層を用いた薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)からなるスイッチング素子、並びにこのスイッチング素子に接続された画素電極、走査線、信号線を有するアレイ基板として形成され、他方の電極基板がカラーフィルタおよび対向電極を有する対向基板として形成される。アレイ基板および対向基板は基板間に配置されるスペーサにより一定の距離に保たれ、さらに液晶材料を封止する外縁シール部材として基板の外縁に沿って配置される接着剤で貼り合わされる。このような液晶表示装置は薄膜トランジスタを用いて画素のスイッチングを行うことにより優れた応答性を得ることができるため、多くの画像情報を表示しなくてはならない携帯テレビあるいはコンピュータの表示モニタとして利用されている。
【0003】
近年では、液晶表示装置の精細度および表示速度の向上が情報量の増大に伴って要求され始めている。精細度の向上はTFTアレイ構造を微細化して画素数を増大することにより行われる。この場合、画素数の増大に伴って液晶分子の配列をより短い時間内に遷移させるために、現在の2倍から数十倍という液晶分子の応答速度を得られるような液晶表示モードが必要となる。この液晶表示モードとしては、例えばネマチック液晶を用いたOCB(Optically Compensated Birefringence)モード、VAN(Vertically Aligned Nematic)モード、 HAN(Hybrid Aligned Nematic)モード、およびπ配列モード、並びにスメクチック液晶を用いた界面安定型強誘電性液晶(SSFLC: Surface−Stabilized Ferroelectric Liquid Crystal)モードおよび反強誘電性液晶(AFLC: Anti−Ferroelectric Liquid Crystal)モードが検討されている。
【0004】
特にVANモードは、従来のツイストネマチック(TN)モードよりも速い応答速度が得られることや、静電気破壊のような不良発生の原因となる従来のラビング工程を垂直配向処理の採用により不要にできることから近年注目されている。さらに、このVANモードは視野角の補償設計が容易であり、視野角は液晶分子のチルト方向が互いに異なる複数のドメインに液晶層の画素領域を分割するマルチドメイン構造により広げることができる。
【0005】
液晶表示装置の画素がVANモードのマルチドメイン構造である場合、電極スリット、絶縁性構造体、あるいは電極起伏のようなチルト制御部がアレイ基板および対向基板の少なくとも一方に形成される。このチルト制御部は画素電極および対向電極から液晶層の画素領域に印加される電場に揺らぎを生成し、この電場の揺らぎにより液晶材料の誘電率異方性に対応させてチルト方向を一律に規定することにより複数のドメインを得る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のチルト制御部が例えばアレイ基板および対向基板の両方に形成される場合、正確にこれら基板の位置合せをして貼り合わせないと、視野角補償用にアレイ基板上および対向基板上に配置されるチルト制御部によってそれぞれ得られるドメイン相互間で大きな面積差が生じ、これが表示ムラあるいは透過率低下などの原因となる。近年では、例えばカラーフィルタをアレイ基板側においてスイッチング素子および画素電極間に形成してアレイ基板および対向基板の貼り合わせに必要な位置合せ精度の低減および開口率の向上を図ることがある。図20はアレイ基板側に形成されるカラーフィルタCFのレイアウトを示す。このカラーフィルタCFは画素電極の行方向に繰り返し並べられて各々列方向に並ぶ1列の画素電極に割り当てられるストライプ状の赤色フィルタ層R、緑色フィルタ層G、青色フィルタ層Bにより構成される。各画素電極PEは例えばこのカラーフィルタCF上に図21および図22に示すように形成され、コンタクトホールHLを介して下方のスイッチング素子に電気的に接続される。しかしながら、チルト制御部がアレイ基板および対向基板の両方に配置される限り、ドメイン相互間の面積差による上述の問題が生じる。
【0007】
そこで、本発明者等はドメイン分割用のチルト制御部をアレイ基板側のみに配置することについて検討した。この結果、画像表示中に指で押すなどして液晶表示装置に機械的衝撃を与えたときに、電極スリットと同様な欠落部である画素電極間の間隙の影響により表示ムラが発生し、この表示ムラが無くなるまでに長い時間を必要とするという問題があることがわかった。
【0008】
VANモードのマルチドメイン構造では、電圧無印加時に液晶分子LQがすべて図23に示すようにアレイ基板に対して略垂直な状態にある。これら液晶分子LQは電圧印加時に画素電極PE間の間隙に依存した電場の揺らぎ、すなわち電気力線ELの傾きにより図24に示すような所定の配列状態になる。ここでは、液晶分子LQの配列方向がアレイ基板に平行な平面内で周囲の液晶分子LQの配列に整合しているが、液晶分子LQはどの方向へも等価に配列し得る。従って、液晶分子LQの配列状態が外力により例えば図25に示すように乱されると、図24および図25に星印で示すドメインの境界BDが移動し、ドメイン面積が大きく変化する。表示ムラはこれに伴う視角特性の変化により視認されることになる。
【0009】
本発明の目的は上述の問題点に鑑み、機械的衝撃に伴って画素電極間の間隙の影響により生じる表示ムラを軽減して表示品位を向上できる液晶表示装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、複数の画素電極を含むアレイ基板と、画素電極に対向する対向電極を含む対向基板と、アレイ基板および対向基板間に挟持され、画素電極および対向電極間の画素領域においてアレイ基板に対して略垂直に配向される液晶分子を含み、液晶分子配列が画素電極および対向電極間の電圧により制御される液晶層と、液晶分子の配向方向を規制する電場の揺らぎを生成して画素領域を液晶分子のチルト方向の異なる複数のドメインに分割するためにアレイ基板上に配置されるチルト制御部とを備え、アレイ基板は複数の画素電極の間隙を覆って配置される遮光性配線部、および遮光性配線部により遮光されない画素電極の部分に対応した画素表示領域を取り囲むように配置される絶縁性凸部を含む液晶表示装置が提供される。
【0011】
この液晶表示装置では、絶縁性凸部が画素表示領域を取り囲んで形成される。画素表示領域の周囲では、液晶分子が電圧無印加時に絶縁性凸部の傾斜でのプレチルト角により基板面内方向について制御され、電圧印加時に画素電極間の間隙に依存した電場による基板面に対して垂直方向の傾き角の制御が加わる。これにより、本来の所定の配列状態のみが安定化される。従って、画像表示中に指で押すなどして液晶表示装置に機械的衝撃を与えて、この配列状態を一時的に乱しドメインの境界が一時的に移動することがあっても、速やかに元の配列状態に戻ることができる。すなわち、機械的衝撃に伴って画素電極間の間隙の影響により生じる表示ムラを軽減して表示品位を向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施の形態に係るアクティブマトリクス型液晶表示装置について添付図面を参照して説明する。この液晶表示装置は例えば駆動回路を内蔵した液晶表示パネル100として構成される。
【0013】
図1は液晶表示パネル100の外観を示し、図2は図1に示す液晶表示パネル100の回路構造を概略的に示し、図3は図1に示す画素電極周辺の平面構造を示す。
【0014】
図1に示すように、液晶表示パネル100はアレイ基板101と、アレイ基板101に対向する対向基板102と、アレイ基板101および対向基板102間に保持される液晶組成物を含む液晶層190とを備える。アレイ基板101と対向基板102とは液晶層190を取り囲むように配置される外縁シール部材106により貼り合わされる。液晶表示パネル100では、画像を表示するための表示領域103が外縁シール部材106の内側に配置され、駆動回路を配置するための周辺領域104がこの表示領域103の周囲に配置される。この周辺領域104は図3に示す外縁シール部材106の内側において表示領域103を取り囲む額縁状の遮光領域141を含む。液晶組成物はアレイ基板101と対向基板102との貼合わせ後に液晶注入口132から注入され、この注入後に封止部材133により封止される。
【0015】
アレイ基板101は、表示領域103において、図2に示すように、マトリクス状に配置されたm×n個の画素電極151、これら画素電極151の行に沿って配置されたm本の走査線Y(Y1〜Ym)、これら画素電極151の列方向に沿って配置されたn本の信号線X(X1〜Xn)、m×n個の画素電極151に対応して走査線Y1〜Ymおよび信号線X1〜Xnの交差位置近傍に画素スイッチング素子として配置されたm×n個の薄膜トランジスタ(画素TFT)121を有し、さらに画素電極151の行に沿って配置されるm本の補助容量線152を有する。走査線Y1〜Ymは信号線X1〜Xnと略直交し、補助容量線152と略平行に配置される。各補助容量線152は対向電極駆動回路等から対向電位VCOMとして得られる所定電位に設定され、対応行の画素電極151と容量結合してそれぞれ補助容量を構成する。
【0016】
また、アレイ基板101は、周辺領域104において、走査線Y1〜Ymを駆動する走査線駆動回路118、信号線X1〜Xnを駆動する信号線駆動回路119を有する。各画素TFT121は対応走査線Yおよび対応信号線Xに接続され、この走査線Yからの駆動電圧により導通し、信号線Xからの信号電圧を対応画素電極151に印加する。
【0017】
図3は画素電極151周辺の平面構造を示す。図3に示すように、画素電極151は信号線Xおよび補助容量線152によって区画される領域に配置され、電気的に絶縁してこれら信号線Xおよび補助容量線152に僅かに重なる。画素電極151はITO等の透明導電部材からなり、信号線Xおよび補助容量線152は金属等の遮光性導電部材からなる。図3に示す画素表示領域PDは画素電極151のうちでこれら信号線Xおよび補助容量線152によって遮光されずに実際の表示に寄与する領域であり、非表示領域NDはこれら信号線Xおよび補助容量線152によって遮光される周辺領域である。
【0018】
図4は図3に示す画素電極151の詳細な形状を示す。すなわち、画素電極151は各々略正方形である一対のサブピクセル電極部1、液晶層190内に電場の揺らぎ生成する欠落部として形成されるスリット2、これらサブピクセル電極部1相互を電気的に接続する配線として形成されるブリッジ配線部3、および薄膜トランジスタ121とのコンタクトをとるために補助容量線152側の非表示領域NDに延出する延出電極部151’を有する。
【0019】
図5は図3に示すV−V線に沿って液晶表示パネル100の断面構造を概略的に示すものであるが、液晶表示パネル100の端部の構造を示すため図3のV−V線にはない外縁シール材106及び遮光層SPも示している。また、図6は図3に示すVi−Vi線に沿ってアレイ基板101の断面構造を詳細に示す。
【0020】
図5に示すアレイ基板101では、m×n個の画素TFT121がガラス基板などの光透過性絶縁基板111A上に形成され、カラーフィルタ124により覆われる。カラーフィルタ124は各々1列の画素電極151に割り当てられ画素電極151の行方向に繰り返し並べられるストライプ状の赤色フィルタ層R、緑色フィルタ層G、青色フィルタ層Bにより構成される。m×n個の画素電極151はこのカラーフィルタ124上に形成される。また、複数の柱状スペーサ131がこれら画素電極151相互間においてカラーフィルタ124上に形成される。カラーフィルタ124、画素電極151、および柱状スペーサ131は配向膜113Aにより全体的に覆われる。配向膜113Aは、液晶層190の液晶組成物に含まれる液晶分子をアレイ基板101に対して略垂直な方向に配向する。アレイ基板101は、さらに周辺領域104において、遮光領域141に対応して光透過性絶縁基板111上に形成される遮光層SPを備える。また、アレイ基板101では、偏光板PL1が液晶層190とは反対側となる絶縁基板111Aの表面に貼り付けられる。
【0021】
他方、対向基板102では、対向電極153がガラス基板などの透明な絶縁基板111B上に形成され、配向膜113Bがこの対向電極153を覆って形成される。対向電極153は、アレイ基板101側の複数の画素電極151全体に対向するように配置されるITO等のITO等の透明導電部材からなる。配向膜113Bは、液晶層190の液晶組成物に含まれる液晶分子を対向基板102に対して略垂直な方向に配向する。また、対向基板102では、偏光板PL2が液晶層190とは反対側となる絶縁基板111Bの表面に貼り付けられる。
【0022】
図6により詳細に示すように、アレイ基板101では、ポリシリコン半導体層112が絶縁基板111A表面のアンダーコーティング層160上に形成され、画素TFT121用にパターニングされ、さらにゲート絶縁膜162により覆われる。画素TFT121はゲート絶縁膜162を介して半導体層112の上方に配置されるゲート電極163、このゲート電極163に重なる半導体層112の部分からなるチャネル領域112C、このチャネル領域112Cの両側において半導体層112に不純物をドープすることにより形成されるドレイン領域112Dおよびソース領域112S、ドレイン領域112Dに接続されるドレイン電極188、並びにソース領域112Sに接続されるソース電極189を有する。
【0023】
信号線X、走査線Y、および補助容量線152等の配線部、画素TFT121のゲート電極163、ドレイン電極188、およびソース電極189は、アルミニウムや、モリブデン−タングステンなどの遮光性導電部材によって形成される。具体的には、走査線Y、補助容量線152、およびゲート電極163がゲート絶縁膜162を覆って形成される例えばモリブデン−タングステンの導電層をパターニングすることによりそれぞれ形成される。ここで、ゲート電極163は走査線Yと一体に形成される。信号線X、ドレイン電極188、およびソース電極189は走査線Y、補助容量線152、ゲート電極163、およびゲート絶縁膜162を覆う層間絶縁膜176上に形成される例えばアルミニウムの導電層をパターニングすることによりそれぞれ形成される。ここで、ドレイン電極188はゲート絶縁膜162および層間絶縁膜176を貫通するコンタクトホール177内でドレイン領域112Dにコンタクトして信号線Xと一体に形成され、ソース電極189はゲート絶縁膜162および層間絶縁膜176を貫通するコンタクトホール178内でソース領域112Sにコンタクトして形成され、層間絶縁膜176を介して補助容量線152の一部に対向する。
【0024】
信号線X、ドレイン電極188、ソース電極189、および層間絶縁膜176はカラーフィルタ124で覆われる。画素電極151は、延出電極部151’が非表示領域NDにおいてカラーフィルタ124を貫通するコンタクトホール126内で画素TFT121のソース電極189にコンタクトするように形成される。
【0025】
ちなみに、この液晶表示装置はカラーフィルタ124が画素TFT121および画素電極151のアレイと共にアレイ基板101上に形成されるCOA(Colorfilter On Array)構造である。このCOA構造は、カラーフィルタ124を対向基板102上に配置する場合に基板相互をずれなく貼り合わせるために必要とされる位置合わせを不要にできるため、製造上、材料コストの点からも好ましい。液晶表示装置が上述のように透過型である場合には、カラーフィルタ124の材料がアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ノボラック系樹脂などの透明樹脂であることが透過率、色合いの観点から好ましい。
【0026】
画素電極151はITOなどからなる透明電極であり、画素TFT121はアモルファスシリコン(a−Si)やポリシリコン(poly−Si)などの半導体層と、Al、Mo、Cr、Cu、Ta等の金属層との積層構造を有する能動素子として構成可能である。ブリッジ配線部3はスリット2により画素電極151を分割して得られる一対のサブピクセル電極部1間を接続する配線であることからAl、Mo、Cuなどの導電性金属を用いることができるが、これらサブピクセル電極部1と同じ材質である方が製造工程を増やさないという観点において好ましい。このため、ブリッジ配線部3はカラーフィルタ124上にITOの透明導電部材層を形成し、この透明導電部材層をパターニングすることによりサブピクセル電極部1と一体に形成される。
【0027】
また、全ての表示領域PDはアレイ基板101上で格子状に配置される絶縁性凸部4により囲まれる。図7は画素電極151の下地となるカラーフィルタ124のレイアウトを示す。絶縁性凸部4は図7に示すViii−Viii線に平行な行方向において遮光層SP、赤色フィルタ層R、緑色フィルタ層G、および青色フィルタ層Bの重なりにより得られ、図7に示すiX−iX線に平行な列方向において遮光層SPと赤色フィルタ層R、緑フィルタ層G、および青色フィルタ層Gの各々との重なり、並びにコンタクトホール126にそれぞれ隣接して赤色フィルタ層R、緑フィルタ層G、青色フィルタ層Gを横断するよう非表示領域NDに沿って形成される透明絶縁層Cと赤色フィルタ層R、緑フィルタ層G、および青色フィルタ層Gの各々との重なりにより得られる。
【0028】
図8は図7に示すViii−Viii線に沿ったカラーフィルタ124近傍の断面構造を示し、図9は図7に示すiX−iX線に沿ったカラーフィルタ124近傍の断面構造を示す。これら断面構造は、遮光層SP、緑色フィルタ層G、赤色フィルタ層R、青色フィルタ層B、透明絶縁層Cをこの順序で形成しパターニングすることにより得られる。例えば図8に示す断面では、赤色フィルタ層Rが遮光層SPの端部および緑色フィルタ層Gの端部を覆い、青色フィルタ層Gが緑色フィルタ層Gの端部および赤色フィルタ層Rの端部を覆う。他方、図9に示す断面では、赤色フィルタ層Rが遮光層SPの端部を覆い、透明絶縁層Cがコンタクトホール126に隣接した赤色フィルタ層Rの一部を覆う。緑および青用画素列における断面構成は、赤色フィルタ層Rを緑色フィルタ層Gおよび青色フィルタ層Bに置き換えることを除いて上述した赤用画素列の断面構成と同様である。
【0029】
絶縁性凸部4の抵抗率ρは液晶層190の抵抗率と同等以上であることが必要であり、1012Ωcm以上が好ましく、さらに1013Ωcm以上であることが好ましい。また、液晶層190内の電場が適切に弱まるよう絶縁性凸部4を作用させるために、絶縁性凸部4の誘電率、高さ、および断面積によって決まるキャパシタンスを、その絶縁性凸部4上の液晶層190の誘電率、厚さ、および断面積に依存したキャパシタンスに比べて約10倍以下の値にすることが好ましい。絶縁性凸部4の誘電率εが約3であるとすれば、これは約10である液晶層190の誘電率のほぼ1/3となる。他方、絶縁性凸部4の高さが画素電極151表面から約0.1μmであるとすれば、これは約3.5μmである液晶層190の厚さのほぼ1/35となる。従って、絶縁性凸部4に依存したキャパシタンスは、絶縁性凸部4上にある液晶層190に依存したキャパシタンスの約10倍となり、液晶層190内の電場分布に影響を与えることができる。すなわち、絶縁性凸部4は誘電率が液晶層190の誘電率よりも小さいものほど好ましく、厚さが大きいものほど好ましい。絶縁性凸部4は約3の誘電率および0.1μm以上の高さを画素電極151表面に対して有すればよいが、絶縁性凸部4の高さをさらに1〜2μm程度に設定することにより、絶縁性凸部4の斜面形状を利用して一層好ましい作用を得ることができる。透明絶縁層Cの具体的な材料としては、カラーフィルタ124の材料であるアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ノボラック系樹脂などを用いることが可能である。ここでは、透明絶縁層Cがこれら樹脂材料を用いて透明に形成されたが、非表示領域NDに形成されることから遮光性絶縁層に置き換えられてもよい。
【0030】
本実施形態では、図8および図9に示すような絶縁性凸部4が画素表示領域PDを取り囲んで形成される。画素表示領域PDの周囲では、図10に示すように液晶分子5が電圧無印加時に絶縁性凸部4の傾斜でのプレチルト角により基板面内方向について制御され、電圧印加時に画素電極151間の間隙に依存した電場による基板垂直方向に対しての傾き角の制御が加わる。これにより、図11に示すような本来の所定の配列状態のみが安定化される。従って、画像表示中に指で押すなどして液晶表示装置に機械的衝撃を与えて、この配列状態を一時的に乱しドメインの境界7が一時的に移動することがあっても、図12に示すように元の配列状態に戻ることができる。
【0031】
実際に、画素電極151および対向電極153から液晶層190に電場が印加されると、液晶分子5はアレイ基板101および対向基板102の基板面に平行な配列へと変形する。ここで、液晶表示装置の前面(面積20mm2)に対して荷重400gを5秒間負荷した後の表示ムラを観察したところ、この表示ムラは90秒後に視認されなくなった。
【0032】
図13は図9に示す絶縁性凸部4の変形例を示す。この変形例では、絶縁性凸部4が行方向に伸びることについて上述の実施例と同様であるが、遮光層SPの形成後において赤色フィルタ層R、緑色フィルタ層G、および青色フィルタ層Bの形成に先行して透明絶縁層Cを行方向の非表示領域NDに形成することにより得られる。コンタクトホール126はこの透明絶縁層Cの一部に形成される。この場合、2つの絶縁性凸部4が非表示領域NDにおいてコンタクトホール126の両側に配置されるため、画素電極151の延出電極部151’がこれら絶縁性凸部4の一方を乗り越えるようにしてコンタクトホール126まで伸びることになる。この延出電極部151’はこの絶縁性凸部4の一部を覆うだけであるため、プレチルト角の制御に対する影響は少ない。
【0033】
次に本発明の第2実施形態に係るアクティブマトリクス型液晶表示装置について説明する。この液晶表示装置は赤色フィルタ層R、緑色フィルタ層G、および青色フィルタ層Bが図14に示すように配置されることを除いて第1実施形態と同様に構成される。このため、第1実施形態と同様部分を同一参照符号で示し、その説明を省略する。
【0034】
この液晶表示装置では、赤、緑および青用画素列の各々について、赤色フィルタ層R、緑色フィルタ層G、および青色フィルタ層Bのいずれかである対応色のフィルタ層が画素表示領域PDに配置され、この対応色のフィルタ層とは異なる色のフィルタ層が非表示領域NDに配置される。遮光層SP、赤色フィルタ層R、緑色フィルタ層G、および青色フィルタ層Bは第1実施形態と同様にこの順序で形成され、後続のフィルタ層が先行のフィルタ層あるいは遮光層の端部に重ねられる。図14では、赤用画素列が赤色フィルタ層Rを画素表示領域PDに配置して緑色フィルタ層Gを非表示領域NDに配置することにより得られ、緑用画素列が緑色フィルタ層Gを画素表示領域PDに配置して赤色フィルタ層Rを非表示領域NDに配置することにより得られ、青用画素列が青色フィルタ層Bを画素表示領域PDに配置して緑色フィルタ層Gを非表示領域NDに配置することにより得られる。
【0035】
図15は図14に示すXV−XV線に沿ったカラーフィルタ124近傍の断面構造を示し、図16は図14に示すXVi−XVi線に沿ったカラーフィルタ124近傍の断面構造を示し、図17は図14に示すXVii−XVii線に沿ったカラーフィルタ124近傍の断面構造を示す。赤色フィルタ層R、緑色フィルタ層G、および青色フィルタ層Bは行方向において画素表示領域PDに対してこの順序で繰り返し並べられ、これらフィルタ層R,G,Bの端部が互いに重なるため、絶縁性凸部4が図15に示すように行方向において各画素表示領域PDの両側に得られる。また、赤用画素列では、赤色フィルタ層Rが画素列に共通な1本のストライプではなく、列方向において非表示領域ND毎に配置される緑色フィルタ層Gの端部に重なる複数の部分的なストライプとなるため、絶縁性凸部4が図16に示すように列方向において各画素表示領域PDの両側に得られる。緑用画素列では、緑色フィルタ層Gが画素列に共通な1本のストライプではなく、列方向において非表示領域ND毎に配置される赤色フィルタ層Rの端部に重なる複数の部分的なストライプとなるため、絶縁性凸部4が図17に示すように列方向において各画素表示領域PDの両側に得られる。青用画素列については、青色フィルタ層Bが画素列に共通な1本のストライプではなく、列方向において非表示領域ND毎に配置される赤色フィルタ層Rの端部に重なる複数の部分的なストライプとなるため、絶縁性凸部4が赤用画素列と同様に列方向において各画素表示領域PDの両側に得られる。
【0036】
本実施形態では、赤、緑および青用画素列の各々について、赤色フィルタ層R、緑色フィルタ層G、および青色フィルタ層Bのいずれかである対応色のフィルタ層が画素表示領域PDに配置され、この対応色のフィルタ層とは異なる色のフィルタ層が非表示領域NDに配置される。このため、絶縁性凸部4が第1実施例で使用された透明絶縁層Cを必要とせずにこれらフィルタ層の重なりにより画素表示領域PDの両側に得ることができる。すなわち、この絶縁性凸部4がカラーフィルタ124の製造工程で同時に得られるため、基板の貼り合わせに高い精度を必要とせずに機械的衝撃に伴って生じる表示ムラを軽減して表示品位を向上できるだけでなく、製造コストの増大も防止できる。
【0037】
実際に、画素電極151および対向電極153から液晶層190に電場が印加されると、液晶分子5はアレイ基板101および対向基板102の基板面に平行な配列へと変形する。ここで、液晶表示装置の前面(面積20mm2)に対して荷重400gを5秒間負荷した後の表示ムラを観察したところ、この表示ムラは90秒後に視認されなくなった。
【0038】
尚、比較例1として、図20〜図22に示すカラーフィルタCFを用い上述の絶縁凸部4を持たない構造の液晶表示装置を上述の実施形態と同様の製造プロセスで製造した。実際に、画素電極151および対向電極153から液晶層190に電場が印加されると、液晶分子5はアレイ基板101および対向基板102の基板面に平行な配列へと変形する。ここで、液晶表示装置の前面(面積20mm2)に対して荷重400gを5秒間負荷した後の表示ムラを観察したところ、この表示ムラは240秒後に視認されなくなった。
【0039】
図18は図4に示す画素電極151の第1変形例を示す。この第1変形例では、各サブピクセル電極部1に、複数の溝部9がスリット2の代わりに図18に示すようなパターンで配置される。これら溝部9はカラーフィルタ124に溝状の開口部を設けることにより得られる。この場合、複数のドメインが各サブピクセル電極部1の起伏に依存した電場の揺らぎにより生成される。
【0040】
図18に示す画素電極151および図7〜図9に示すカラーフィルタ124を用い上述の絶縁凸部4を持つ構造の液晶表示装置を上述の実施形態と同様の製造プロセスで製造した。実際に、画素電極151および対向電極153から液晶層190に電場が印加されると、液晶分子5はアレイ基板101および対向基板102の基板面に平行な配列へと変形する。ここで、液晶表示装置の前面(面積20mm2)に対して荷重400gを5秒間負荷した後の表示ムラを観察したところ、この表示ムラは60秒後に視認されなくなった。
【0041】
図18に示す画素電極151および図14〜図17に示すカラーフィルタ124を用い上述の絶縁凸部4を持つ構造の液晶表示装置を上述の実施形態と同様の製造プロセスで製造した。実際に、画素電極151および対向電極153から液晶層190に電場が印加されると、液晶分子5はアレイ基板101および対向基板102の基板面に平行な配列へと変形する。ここで、液晶表示装置の前面(面積20mm2)に対して荷重400gを5秒間負荷した後の表示ムラを観察したところ、この表示ムラは60秒後に視認されなくなった。
【0042】
尚、比較例2として、図18に示す画素電極151および図20〜図22に示すカラーフィルタCFを用い上述の絶縁凸部4を持たない構造の液晶表示装置を上述の実施形態と同様の製造プロセスで製造した。実際に、画素電極151および対向電極153から液晶層190に電場が印加されると、液晶分子5はアレイ基板101および対向基板102の基板面に平行な配列へと変形する。ここで、液晶表示装置の前面(面積20mm2)に対して荷重400gを5秒間負荷した後の表示ムラを観察したところ、この表示ムラは180秒後に視認されなくなった。
【0043】
図19は図4に示す画素電極151の第2変形例を示す。この第2変形例では、各サブピクセル電極部1に、複数の溝部9がスリット2の代わりに図19に示すようなパターンで配置される。これら溝部9はカラーフィルタ124に溝状の開口部を設けることにより得られる。この場合、第1変形例と同様に複数のドメインが各サブピクセル電極部1の起伏に依存した電場の揺らぎにより生成される。
【0044】
図19に示す画素電極151および図7〜図9に示すカラーフィルタ124を用い上述の絶縁凸部4を持つ構造の液晶表示装置を上述の実施形態と同様の製造プロセスで製造した。実際に、画素電極151および対向電極153から液晶層190に電場が印加されると、液晶分子5はアレイ基板101および対向基板102の基板面に平行な配列へと変形する。ここで、液晶表示装置の前面(面積20mm2)に対して荷重400gを5秒間負荷した後の表示ムラを観察したところ、この表示ムラは60秒後に視認されなくなった。
【0045】
図19に示す画素電極151および図14〜図17に示すカラーフィルタ124を用い上述の絶縁凸部4を持つ構造の液晶表示装置を上述の実施形態と同様の製造プロセスで製造した。実際に、画素電極151および対向電極153から液晶層190に電場が印加されると、液晶分子5はアレイ基板101および対向基板102の基板面に平行な配列へと変形する。ここで、液晶表示装置の前面(面積20mm2)に対して荷重400gを5秒間負荷した後の表示ムラを観察したところ、この表示ムラは60秒後に視認されなくなった。
【0046】
尚、比較例3として、図19に示す画素電極151および図20〜図22に示すカラーフィルタCFを用い上述の絶縁凸部4を持たない構造の液晶表示装置を上述の実施形態と同様の製造プロセスで製造した。実際に、画素電極151および対向電極153から液晶層190に電場が印加されると、液晶分子5はアレイ基板101および対向基板102の基板面に平行な配列へと変形する。ここで、液晶表示装置の前面(面積20mm2)に対して荷重400gを5秒間負荷した後の表示ムラを観察したところ、この表示ムラは180秒後に視認されなくなった。
【0047】
すなわち、上述した実施形態および変形例の液晶表示装置は、従来技術を用いた比較例1、2および3の液晶表示装置より高い表示品位を得ることが確認された。
【0048】
尚、本発明は上述の実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲でさらに様々に変形可能である。
【0049】
上述の実施例では、上述の実施形態では、配向膜113Aおよび113Bが画素電極151および対向電極153上に配置されたが、構造によっては、用途に応じて種々な絶縁膜をこれらの電極上に介在させてもよい。この場合、絶縁膜は、例えばSiO2、SiN、Al203などの無機系薄膜、ポリイミド、フォトレジスト樹脂、高分子液晶などの有機系薄膜などを用いることができる。絶縁膜が無機系薄膜の場合には蒸着法、スパッタ法CVD(Chemical Vapor Deposition)法、あるいは溶液塗布法などによって形成できる。また、絶縁膜が有機系薄膜の場合には、有機物質を溶かした溶液またはその前駆体溶液を用いて、スピンナー塗布法、スクリーン印刷塗布法、ロール塗布法などで塗布し、所定の硬化条件(加熱、光照射など)で硬化させ形成する方法、あるいは蒸着法、スパッタ法、CVD法、などで形成したり、LB (Langumuir−Blodgett)法などで形成することもできる。
【0050】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、機械的衝撃に伴って画素電極間の間隙の影響により生じる表示ムラを軽減して表示品位を向上できる液晶表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る液晶表示装置である液晶表示パネルの外観を示す図である。
【図2】図1に示す液晶表示パネルの回路構造を概略的に示す図である。
【図3】図1に示す画素電極周辺の平面構造を示す図である。
【図4】図3に示す画素電極の詳細な形状を示す図である。
【図5】図3に示すV−V線に沿って液晶表示パネルの断面構造を概略的に示す図である。
【図6】図3に示すVi−Vi線に沿ってアレイ基板の断面構造を詳細に示す図である。
【図7】図6に示す画素電極の下地となるカラーフィルタのレイアウトを示す図である。
【図8】図7に示すViii−Viii線に沿ったカラーフィルタ近傍の断面構造を示す図である。
【図9】図7に示すiX−iX線に沿ったカラーフィルタ近傍の断面構造を示す図である。
【図10】図9に示す絶縁性凸部により電圧無印加時に得られる液晶分子の配列状態を示す図である。
【図11】図9に示す絶縁性凸部により電圧印加時に得られる液晶分子の配列状態を示す図である。
【図12】図11に示すドメイン境界が機械的衝撃により一時的に移動した後に再び得られる元の配列状態を示す図である。
【図13】図9に示す絶縁性凸部の変形例を示す断面図である。
【図14】本発明の第1実施例に係る液晶表示装置である液晶表示パネルを説明するためのもので、画素電極の下地となるカラーフィルタのレイアウトを示す平面図である。
【図15】図14に示すXV−XV線に沿ったカラーフィルタ近傍の断面構造を示す図である。
【図16】図14に示すXVi−XVi線に沿ったカラーフィルタ近傍の断面構造を示す図である。
【図17】図14に示すXVii−XVii線に沿ったカラーフィルタ近傍の断面構造を示す図である。
【図18】図4に示す画素電極の第1変形例を示す図である。
【図19】図4に示す画素電極の第2変形例を示す図である。
【図20】従来の液晶表示装置においてアレイ基板側に形成されるカラーフィルタのレイアウトを示す平面図である。
【図21】図20に示すXXi−XXi線に沿ったカラーフィルタの断面図である。
【図22】図20に示すXXii−XXii線に沿ったカラーフィルタの断面図である。
【図23】図22に示すカラーフィルタの構造で電圧無印加時に得られる液晶分子の配列状態を示す図である。
【図24】図22に示すカラーフィルタの構造で電圧印加時に得られる液晶分子の配列状態を示す図である。
【図25】図24に示すドメイン境界が機械的衝撃によって移動した場合に得られる液晶分子の配列状態を示す図である。
【符号の説明】
1…サブピクセル電極部、2…スリット、3…ブリッジ配線部、4…絶縁性凸部、5…液晶分子、6…電気力線、7…境界、8…絶縁性構造体、9…溝部、100…液晶表示パネル、101…アレイ基板、102…対向基板、121…画素TFT、124…カラーフィルタ、151…画素電極、151’…延出電極部、153…対向電極、190…液晶層、SP…遮光層、R…赤色フィルタ層、G…緑色フィルタ層、B…青色フィルタ層。
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶層が一対の電極基板間に挟持される液晶表示素子に関し、特に液晶分子のチルト方向が互いに異なる複数のドメインに分割される液晶層を持つ液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、軽量、薄型、低消費電力という特性からOA機器、情報端末、時計、テレビのような様々な分野で応用されている。一般に、液晶表示装置は液晶層が一対の電極基板間に挟持された構造を有する。例えばアクティブマトリクス型カラー液晶表示装置では、一方の電極基板がアモルファスシリコンやポリシリコン半導体層を用いた薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)からなるスイッチング素子、並びにこのスイッチング素子に接続された画素電極、走査線、信号線を有するアレイ基板として形成され、他方の電極基板がカラーフィルタおよび対向電極を有する対向基板として形成される。アレイ基板および対向基板は基板間に配置されるスペーサにより一定の距離に保たれ、さらに液晶材料を封止する外縁シール部材として基板の外縁に沿って配置される接着剤で貼り合わされる。このような液晶表示装置は薄膜トランジスタを用いて画素のスイッチングを行うことにより優れた応答性を得ることができるため、多くの画像情報を表示しなくてはならない携帯テレビあるいはコンピュータの表示モニタとして利用されている。
【0003】
近年では、液晶表示装置の精細度および表示速度の向上が情報量の増大に伴って要求され始めている。精細度の向上はTFTアレイ構造を微細化して画素数を増大することにより行われる。この場合、画素数の増大に伴って液晶分子の配列をより短い時間内に遷移させるために、現在の2倍から数十倍という液晶分子の応答速度を得られるような液晶表示モードが必要となる。この液晶表示モードとしては、例えばネマチック液晶を用いたOCB(Optically Compensated Birefringence)モード、VAN(Vertically Aligned Nematic)モード、 HAN(Hybrid Aligned Nematic)モード、およびπ配列モード、並びにスメクチック液晶を用いた界面安定型強誘電性液晶(SSFLC: Surface−Stabilized Ferroelectric Liquid Crystal)モードおよび反強誘電性液晶(AFLC: Anti−Ferroelectric Liquid Crystal)モードが検討されている。
【0004】
特にVANモードは、従来のツイストネマチック(TN)モードよりも速い応答速度が得られることや、静電気破壊のような不良発生の原因となる従来のラビング工程を垂直配向処理の採用により不要にできることから近年注目されている。さらに、このVANモードは視野角の補償設計が容易であり、視野角は液晶分子のチルト方向が互いに異なる複数のドメインに液晶層の画素領域を分割するマルチドメイン構造により広げることができる。
【0005】
液晶表示装置の画素がVANモードのマルチドメイン構造である場合、電極スリット、絶縁性構造体、あるいは電極起伏のようなチルト制御部がアレイ基板および対向基板の少なくとも一方に形成される。このチルト制御部は画素電極および対向電極から液晶層の画素領域に印加される電場に揺らぎを生成し、この電場の揺らぎにより液晶材料の誘電率異方性に対応させてチルト方向を一律に規定することにより複数のドメインを得る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のチルト制御部が例えばアレイ基板および対向基板の両方に形成される場合、正確にこれら基板の位置合せをして貼り合わせないと、視野角補償用にアレイ基板上および対向基板上に配置されるチルト制御部によってそれぞれ得られるドメイン相互間で大きな面積差が生じ、これが表示ムラあるいは透過率低下などの原因となる。近年では、例えばカラーフィルタをアレイ基板側においてスイッチング素子および画素電極間に形成してアレイ基板および対向基板の貼り合わせに必要な位置合せ精度の低減および開口率の向上を図ることがある。図20はアレイ基板側に形成されるカラーフィルタCFのレイアウトを示す。このカラーフィルタCFは画素電極の行方向に繰り返し並べられて各々列方向に並ぶ1列の画素電極に割り当てられるストライプ状の赤色フィルタ層R、緑色フィルタ層G、青色フィルタ層Bにより構成される。各画素電極PEは例えばこのカラーフィルタCF上に図21および図22に示すように形成され、コンタクトホールHLを介して下方のスイッチング素子に電気的に接続される。しかしながら、チルト制御部がアレイ基板および対向基板の両方に配置される限り、ドメイン相互間の面積差による上述の問題が生じる。
【0007】
そこで、本発明者等はドメイン分割用のチルト制御部をアレイ基板側のみに配置することについて検討した。この結果、画像表示中に指で押すなどして液晶表示装置に機械的衝撃を与えたときに、電極スリットと同様な欠落部である画素電極間の間隙の影響により表示ムラが発生し、この表示ムラが無くなるまでに長い時間を必要とするという問題があることがわかった。
【0008】
VANモードのマルチドメイン構造では、電圧無印加時に液晶分子LQがすべて図23に示すようにアレイ基板に対して略垂直な状態にある。これら液晶分子LQは電圧印加時に画素電極PE間の間隙に依存した電場の揺らぎ、すなわち電気力線ELの傾きにより図24に示すような所定の配列状態になる。ここでは、液晶分子LQの配列方向がアレイ基板に平行な平面内で周囲の液晶分子LQの配列に整合しているが、液晶分子LQはどの方向へも等価に配列し得る。従って、液晶分子LQの配列状態が外力により例えば図25に示すように乱されると、図24および図25に星印で示すドメインの境界BDが移動し、ドメイン面積が大きく変化する。表示ムラはこれに伴う視角特性の変化により視認されることになる。
【0009】
本発明の目的は上述の問題点に鑑み、機械的衝撃に伴って画素電極間の間隙の影響により生じる表示ムラを軽減して表示品位を向上できる液晶表示装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、複数の画素電極を含むアレイ基板と、画素電極に対向する対向電極を含む対向基板と、アレイ基板および対向基板間に挟持され、画素電極および対向電極間の画素領域においてアレイ基板に対して略垂直に配向される液晶分子を含み、液晶分子配列が画素電極および対向電極間の電圧により制御される液晶層と、液晶分子の配向方向を規制する電場の揺らぎを生成して画素領域を液晶分子のチルト方向の異なる複数のドメインに分割するためにアレイ基板上に配置されるチルト制御部とを備え、アレイ基板は複数の画素電極の間隙を覆って配置される遮光性配線部、および遮光性配線部により遮光されない画素電極の部分に対応した画素表示領域を取り囲むように配置される絶縁性凸部を含む液晶表示装置が提供される。
【0011】
この液晶表示装置では、絶縁性凸部が画素表示領域を取り囲んで形成される。画素表示領域の周囲では、液晶分子が電圧無印加時に絶縁性凸部の傾斜でのプレチルト角により基板面内方向について制御され、電圧印加時に画素電極間の間隙に依存した電場による基板面に対して垂直方向の傾き角の制御が加わる。これにより、本来の所定の配列状態のみが安定化される。従って、画像表示中に指で押すなどして液晶表示装置に機械的衝撃を与えて、この配列状態を一時的に乱しドメインの境界が一時的に移動することがあっても、速やかに元の配列状態に戻ることができる。すなわち、機械的衝撃に伴って画素電極間の間隙の影響により生じる表示ムラを軽減して表示品位を向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施の形態に係るアクティブマトリクス型液晶表示装置について添付図面を参照して説明する。この液晶表示装置は例えば駆動回路を内蔵した液晶表示パネル100として構成される。
【0013】
図1は液晶表示パネル100の外観を示し、図2は図1に示す液晶表示パネル100の回路構造を概略的に示し、図3は図1に示す画素電極周辺の平面構造を示す。
【0014】
図1に示すように、液晶表示パネル100はアレイ基板101と、アレイ基板101に対向する対向基板102と、アレイ基板101および対向基板102間に保持される液晶組成物を含む液晶層190とを備える。アレイ基板101と対向基板102とは液晶層190を取り囲むように配置される外縁シール部材106により貼り合わされる。液晶表示パネル100では、画像を表示するための表示領域103が外縁シール部材106の内側に配置され、駆動回路を配置するための周辺領域104がこの表示領域103の周囲に配置される。この周辺領域104は図3に示す外縁シール部材106の内側において表示領域103を取り囲む額縁状の遮光領域141を含む。液晶組成物はアレイ基板101と対向基板102との貼合わせ後に液晶注入口132から注入され、この注入後に封止部材133により封止される。
【0015】
アレイ基板101は、表示領域103において、図2に示すように、マトリクス状に配置されたm×n個の画素電極151、これら画素電極151の行に沿って配置されたm本の走査線Y(Y1〜Ym)、これら画素電極151の列方向に沿って配置されたn本の信号線X(X1〜Xn)、m×n個の画素電極151に対応して走査線Y1〜Ymおよび信号線X1〜Xnの交差位置近傍に画素スイッチング素子として配置されたm×n個の薄膜トランジスタ(画素TFT)121を有し、さらに画素電極151の行に沿って配置されるm本の補助容量線152を有する。走査線Y1〜Ymは信号線X1〜Xnと略直交し、補助容量線152と略平行に配置される。各補助容量線152は対向電極駆動回路等から対向電位VCOMとして得られる所定電位に設定され、対応行の画素電極151と容量結合してそれぞれ補助容量を構成する。
【0016】
また、アレイ基板101は、周辺領域104において、走査線Y1〜Ymを駆動する走査線駆動回路118、信号線X1〜Xnを駆動する信号線駆動回路119を有する。各画素TFT121は対応走査線Yおよび対応信号線Xに接続され、この走査線Yからの駆動電圧により導通し、信号線Xからの信号電圧を対応画素電極151に印加する。
【0017】
図3は画素電極151周辺の平面構造を示す。図3に示すように、画素電極151は信号線Xおよび補助容量線152によって区画される領域に配置され、電気的に絶縁してこれら信号線Xおよび補助容量線152に僅かに重なる。画素電極151はITO等の透明導電部材からなり、信号線Xおよび補助容量線152は金属等の遮光性導電部材からなる。図3に示す画素表示領域PDは画素電極151のうちでこれら信号線Xおよび補助容量線152によって遮光されずに実際の表示に寄与する領域であり、非表示領域NDはこれら信号線Xおよび補助容量線152によって遮光される周辺領域である。
【0018】
図4は図3に示す画素電極151の詳細な形状を示す。すなわち、画素電極151は各々略正方形である一対のサブピクセル電極部1、液晶層190内に電場の揺らぎ生成する欠落部として形成されるスリット2、これらサブピクセル電極部1相互を電気的に接続する配線として形成されるブリッジ配線部3、および薄膜トランジスタ121とのコンタクトをとるために補助容量線152側の非表示領域NDに延出する延出電極部151’を有する。
【0019】
図5は図3に示すV−V線に沿って液晶表示パネル100の断面構造を概略的に示すものであるが、液晶表示パネル100の端部の構造を示すため図3のV−V線にはない外縁シール材106及び遮光層SPも示している。また、図6は図3に示すVi−Vi線に沿ってアレイ基板101の断面構造を詳細に示す。
【0020】
図5に示すアレイ基板101では、m×n個の画素TFT121がガラス基板などの光透過性絶縁基板111A上に形成され、カラーフィルタ124により覆われる。カラーフィルタ124は各々1列の画素電極151に割り当てられ画素電極151の行方向に繰り返し並べられるストライプ状の赤色フィルタ層R、緑色フィルタ層G、青色フィルタ層Bにより構成される。m×n個の画素電極151はこのカラーフィルタ124上に形成される。また、複数の柱状スペーサ131がこれら画素電極151相互間においてカラーフィルタ124上に形成される。カラーフィルタ124、画素電極151、および柱状スペーサ131は配向膜113Aにより全体的に覆われる。配向膜113Aは、液晶層190の液晶組成物に含まれる液晶分子をアレイ基板101に対して略垂直な方向に配向する。アレイ基板101は、さらに周辺領域104において、遮光領域141に対応して光透過性絶縁基板111上に形成される遮光層SPを備える。また、アレイ基板101では、偏光板PL1が液晶層190とは反対側となる絶縁基板111Aの表面に貼り付けられる。
【0021】
他方、対向基板102では、対向電極153がガラス基板などの透明な絶縁基板111B上に形成され、配向膜113Bがこの対向電極153を覆って形成される。対向電極153は、アレイ基板101側の複数の画素電極151全体に対向するように配置されるITO等のITO等の透明導電部材からなる。配向膜113Bは、液晶層190の液晶組成物に含まれる液晶分子を対向基板102に対して略垂直な方向に配向する。また、対向基板102では、偏光板PL2が液晶層190とは反対側となる絶縁基板111Bの表面に貼り付けられる。
【0022】
図6により詳細に示すように、アレイ基板101では、ポリシリコン半導体層112が絶縁基板111A表面のアンダーコーティング層160上に形成され、画素TFT121用にパターニングされ、さらにゲート絶縁膜162により覆われる。画素TFT121はゲート絶縁膜162を介して半導体層112の上方に配置されるゲート電極163、このゲート電極163に重なる半導体層112の部分からなるチャネル領域112C、このチャネル領域112Cの両側において半導体層112に不純物をドープすることにより形成されるドレイン領域112Dおよびソース領域112S、ドレイン領域112Dに接続されるドレイン電極188、並びにソース領域112Sに接続されるソース電極189を有する。
【0023】
信号線X、走査線Y、および補助容量線152等の配線部、画素TFT121のゲート電極163、ドレイン電極188、およびソース電極189は、アルミニウムや、モリブデン−タングステンなどの遮光性導電部材によって形成される。具体的には、走査線Y、補助容量線152、およびゲート電極163がゲート絶縁膜162を覆って形成される例えばモリブデン−タングステンの導電層をパターニングすることによりそれぞれ形成される。ここで、ゲート電極163は走査線Yと一体に形成される。信号線X、ドレイン電極188、およびソース電極189は走査線Y、補助容量線152、ゲート電極163、およびゲート絶縁膜162を覆う層間絶縁膜176上に形成される例えばアルミニウムの導電層をパターニングすることによりそれぞれ形成される。ここで、ドレイン電極188はゲート絶縁膜162および層間絶縁膜176を貫通するコンタクトホール177内でドレイン領域112Dにコンタクトして信号線Xと一体に形成され、ソース電極189はゲート絶縁膜162および層間絶縁膜176を貫通するコンタクトホール178内でソース領域112Sにコンタクトして形成され、層間絶縁膜176を介して補助容量線152の一部に対向する。
【0024】
信号線X、ドレイン電極188、ソース電極189、および層間絶縁膜176はカラーフィルタ124で覆われる。画素電極151は、延出電極部151’が非表示領域NDにおいてカラーフィルタ124を貫通するコンタクトホール126内で画素TFT121のソース電極189にコンタクトするように形成される。
【0025】
ちなみに、この液晶表示装置はカラーフィルタ124が画素TFT121および画素電極151のアレイと共にアレイ基板101上に形成されるCOA(Colorfilter On Array)構造である。このCOA構造は、カラーフィルタ124を対向基板102上に配置する場合に基板相互をずれなく貼り合わせるために必要とされる位置合わせを不要にできるため、製造上、材料コストの点からも好ましい。液晶表示装置が上述のように透過型である場合には、カラーフィルタ124の材料がアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ノボラック系樹脂などの透明樹脂であることが透過率、色合いの観点から好ましい。
【0026】
画素電極151はITOなどからなる透明電極であり、画素TFT121はアモルファスシリコン(a−Si)やポリシリコン(poly−Si)などの半導体層と、Al、Mo、Cr、Cu、Ta等の金属層との積層構造を有する能動素子として構成可能である。ブリッジ配線部3はスリット2により画素電極151を分割して得られる一対のサブピクセル電極部1間を接続する配線であることからAl、Mo、Cuなどの導電性金属を用いることができるが、これらサブピクセル電極部1と同じ材質である方が製造工程を増やさないという観点において好ましい。このため、ブリッジ配線部3はカラーフィルタ124上にITOの透明導電部材層を形成し、この透明導電部材層をパターニングすることによりサブピクセル電極部1と一体に形成される。
【0027】
また、全ての表示領域PDはアレイ基板101上で格子状に配置される絶縁性凸部4により囲まれる。図7は画素電極151の下地となるカラーフィルタ124のレイアウトを示す。絶縁性凸部4は図7に示すViii−Viii線に平行な行方向において遮光層SP、赤色フィルタ層R、緑色フィルタ層G、および青色フィルタ層Bの重なりにより得られ、図7に示すiX−iX線に平行な列方向において遮光層SPと赤色フィルタ層R、緑フィルタ層G、および青色フィルタ層Gの各々との重なり、並びにコンタクトホール126にそれぞれ隣接して赤色フィルタ層R、緑フィルタ層G、青色フィルタ層Gを横断するよう非表示領域NDに沿って形成される透明絶縁層Cと赤色フィルタ層R、緑フィルタ層G、および青色フィルタ層Gの各々との重なりにより得られる。
【0028】
図8は図7に示すViii−Viii線に沿ったカラーフィルタ124近傍の断面構造を示し、図9は図7に示すiX−iX線に沿ったカラーフィルタ124近傍の断面構造を示す。これら断面構造は、遮光層SP、緑色フィルタ層G、赤色フィルタ層R、青色フィルタ層B、透明絶縁層Cをこの順序で形成しパターニングすることにより得られる。例えば図8に示す断面では、赤色フィルタ層Rが遮光層SPの端部および緑色フィルタ層Gの端部を覆い、青色フィルタ層Gが緑色フィルタ層Gの端部および赤色フィルタ層Rの端部を覆う。他方、図9に示す断面では、赤色フィルタ層Rが遮光層SPの端部を覆い、透明絶縁層Cがコンタクトホール126に隣接した赤色フィルタ層Rの一部を覆う。緑および青用画素列における断面構成は、赤色フィルタ層Rを緑色フィルタ層Gおよび青色フィルタ層Bに置き換えることを除いて上述した赤用画素列の断面構成と同様である。
【0029】
絶縁性凸部4の抵抗率ρは液晶層190の抵抗率と同等以上であることが必要であり、1012Ωcm以上が好ましく、さらに1013Ωcm以上であることが好ましい。また、液晶層190内の電場が適切に弱まるよう絶縁性凸部4を作用させるために、絶縁性凸部4の誘電率、高さ、および断面積によって決まるキャパシタンスを、その絶縁性凸部4上の液晶層190の誘電率、厚さ、および断面積に依存したキャパシタンスに比べて約10倍以下の値にすることが好ましい。絶縁性凸部4の誘電率εが約3であるとすれば、これは約10である液晶層190の誘電率のほぼ1/3となる。他方、絶縁性凸部4の高さが画素電極151表面から約0.1μmであるとすれば、これは約3.5μmである液晶層190の厚さのほぼ1/35となる。従って、絶縁性凸部4に依存したキャパシタンスは、絶縁性凸部4上にある液晶層190に依存したキャパシタンスの約10倍となり、液晶層190内の電場分布に影響を与えることができる。すなわち、絶縁性凸部4は誘電率が液晶層190の誘電率よりも小さいものほど好ましく、厚さが大きいものほど好ましい。絶縁性凸部4は約3の誘電率および0.1μm以上の高さを画素電極151表面に対して有すればよいが、絶縁性凸部4の高さをさらに1〜2μm程度に設定することにより、絶縁性凸部4の斜面形状を利用して一層好ましい作用を得ることができる。透明絶縁層Cの具体的な材料としては、カラーフィルタ124の材料であるアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ノボラック系樹脂などを用いることが可能である。ここでは、透明絶縁層Cがこれら樹脂材料を用いて透明に形成されたが、非表示領域NDに形成されることから遮光性絶縁層に置き換えられてもよい。
【0030】
本実施形態では、図8および図9に示すような絶縁性凸部4が画素表示領域PDを取り囲んで形成される。画素表示領域PDの周囲では、図10に示すように液晶分子5が電圧無印加時に絶縁性凸部4の傾斜でのプレチルト角により基板面内方向について制御され、電圧印加時に画素電極151間の間隙に依存した電場による基板垂直方向に対しての傾き角の制御が加わる。これにより、図11に示すような本来の所定の配列状態のみが安定化される。従って、画像表示中に指で押すなどして液晶表示装置に機械的衝撃を与えて、この配列状態を一時的に乱しドメインの境界7が一時的に移動することがあっても、図12に示すように元の配列状態に戻ることができる。
【0031】
実際に、画素電極151および対向電極153から液晶層190に電場が印加されると、液晶分子5はアレイ基板101および対向基板102の基板面に平行な配列へと変形する。ここで、液晶表示装置の前面(面積20mm2)に対して荷重400gを5秒間負荷した後の表示ムラを観察したところ、この表示ムラは90秒後に視認されなくなった。
【0032】
図13は図9に示す絶縁性凸部4の変形例を示す。この変形例では、絶縁性凸部4が行方向に伸びることについて上述の実施例と同様であるが、遮光層SPの形成後において赤色フィルタ層R、緑色フィルタ層G、および青色フィルタ層Bの形成に先行して透明絶縁層Cを行方向の非表示領域NDに形成することにより得られる。コンタクトホール126はこの透明絶縁層Cの一部に形成される。この場合、2つの絶縁性凸部4が非表示領域NDにおいてコンタクトホール126の両側に配置されるため、画素電極151の延出電極部151’がこれら絶縁性凸部4の一方を乗り越えるようにしてコンタクトホール126まで伸びることになる。この延出電極部151’はこの絶縁性凸部4の一部を覆うだけであるため、プレチルト角の制御に対する影響は少ない。
【0033】
次に本発明の第2実施形態に係るアクティブマトリクス型液晶表示装置について説明する。この液晶表示装置は赤色フィルタ層R、緑色フィルタ層G、および青色フィルタ層Bが図14に示すように配置されることを除いて第1実施形態と同様に構成される。このため、第1実施形態と同様部分を同一参照符号で示し、その説明を省略する。
【0034】
この液晶表示装置では、赤、緑および青用画素列の各々について、赤色フィルタ層R、緑色フィルタ層G、および青色フィルタ層Bのいずれかである対応色のフィルタ層が画素表示領域PDに配置され、この対応色のフィルタ層とは異なる色のフィルタ層が非表示領域NDに配置される。遮光層SP、赤色フィルタ層R、緑色フィルタ層G、および青色フィルタ層Bは第1実施形態と同様にこの順序で形成され、後続のフィルタ層が先行のフィルタ層あるいは遮光層の端部に重ねられる。図14では、赤用画素列が赤色フィルタ層Rを画素表示領域PDに配置して緑色フィルタ層Gを非表示領域NDに配置することにより得られ、緑用画素列が緑色フィルタ層Gを画素表示領域PDに配置して赤色フィルタ層Rを非表示領域NDに配置することにより得られ、青用画素列が青色フィルタ層Bを画素表示領域PDに配置して緑色フィルタ層Gを非表示領域NDに配置することにより得られる。
【0035】
図15は図14に示すXV−XV線に沿ったカラーフィルタ124近傍の断面構造を示し、図16は図14に示すXVi−XVi線に沿ったカラーフィルタ124近傍の断面構造を示し、図17は図14に示すXVii−XVii線に沿ったカラーフィルタ124近傍の断面構造を示す。赤色フィルタ層R、緑色フィルタ層G、および青色フィルタ層Bは行方向において画素表示領域PDに対してこの順序で繰り返し並べられ、これらフィルタ層R,G,Bの端部が互いに重なるため、絶縁性凸部4が図15に示すように行方向において各画素表示領域PDの両側に得られる。また、赤用画素列では、赤色フィルタ層Rが画素列に共通な1本のストライプではなく、列方向において非表示領域ND毎に配置される緑色フィルタ層Gの端部に重なる複数の部分的なストライプとなるため、絶縁性凸部4が図16に示すように列方向において各画素表示領域PDの両側に得られる。緑用画素列では、緑色フィルタ層Gが画素列に共通な1本のストライプではなく、列方向において非表示領域ND毎に配置される赤色フィルタ層Rの端部に重なる複数の部分的なストライプとなるため、絶縁性凸部4が図17に示すように列方向において各画素表示領域PDの両側に得られる。青用画素列については、青色フィルタ層Bが画素列に共通な1本のストライプではなく、列方向において非表示領域ND毎に配置される赤色フィルタ層Rの端部に重なる複数の部分的なストライプとなるため、絶縁性凸部4が赤用画素列と同様に列方向において各画素表示領域PDの両側に得られる。
【0036】
本実施形態では、赤、緑および青用画素列の各々について、赤色フィルタ層R、緑色フィルタ層G、および青色フィルタ層Bのいずれかである対応色のフィルタ層が画素表示領域PDに配置され、この対応色のフィルタ層とは異なる色のフィルタ層が非表示領域NDに配置される。このため、絶縁性凸部4が第1実施例で使用された透明絶縁層Cを必要とせずにこれらフィルタ層の重なりにより画素表示領域PDの両側に得ることができる。すなわち、この絶縁性凸部4がカラーフィルタ124の製造工程で同時に得られるため、基板の貼り合わせに高い精度を必要とせずに機械的衝撃に伴って生じる表示ムラを軽減して表示品位を向上できるだけでなく、製造コストの増大も防止できる。
【0037】
実際に、画素電極151および対向電極153から液晶層190に電場が印加されると、液晶分子5はアレイ基板101および対向基板102の基板面に平行な配列へと変形する。ここで、液晶表示装置の前面(面積20mm2)に対して荷重400gを5秒間負荷した後の表示ムラを観察したところ、この表示ムラは90秒後に視認されなくなった。
【0038】
尚、比較例1として、図20〜図22に示すカラーフィルタCFを用い上述の絶縁凸部4を持たない構造の液晶表示装置を上述の実施形態と同様の製造プロセスで製造した。実際に、画素電極151および対向電極153から液晶層190に電場が印加されると、液晶分子5はアレイ基板101および対向基板102の基板面に平行な配列へと変形する。ここで、液晶表示装置の前面(面積20mm2)に対して荷重400gを5秒間負荷した後の表示ムラを観察したところ、この表示ムラは240秒後に視認されなくなった。
【0039】
図18は図4に示す画素電極151の第1変形例を示す。この第1変形例では、各サブピクセル電極部1に、複数の溝部9がスリット2の代わりに図18に示すようなパターンで配置される。これら溝部9はカラーフィルタ124に溝状の開口部を設けることにより得られる。この場合、複数のドメインが各サブピクセル電極部1の起伏に依存した電場の揺らぎにより生成される。
【0040】
図18に示す画素電極151および図7〜図9に示すカラーフィルタ124を用い上述の絶縁凸部4を持つ構造の液晶表示装置を上述の実施形態と同様の製造プロセスで製造した。実際に、画素電極151および対向電極153から液晶層190に電場が印加されると、液晶分子5はアレイ基板101および対向基板102の基板面に平行な配列へと変形する。ここで、液晶表示装置の前面(面積20mm2)に対して荷重400gを5秒間負荷した後の表示ムラを観察したところ、この表示ムラは60秒後に視認されなくなった。
【0041】
図18に示す画素電極151および図14〜図17に示すカラーフィルタ124を用い上述の絶縁凸部4を持つ構造の液晶表示装置を上述の実施形態と同様の製造プロセスで製造した。実際に、画素電極151および対向電極153から液晶層190に電場が印加されると、液晶分子5はアレイ基板101および対向基板102の基板面に平行な配列へと変形する。ここで、液晶表示装置の前面(面積20mm2)に対して荷重400gを5秒間負荷した後の表示ムラを観察したところ、この表示ムラは60秒後に視認されなくなった。
【0042】
尚、比較例2として、図18に示す画素電極151および図20〜図22に示すカラーフィルタCFを用い上述の絶縁凸部4を持たない構造の液晶表示装置を上述の実施形態と同様の製造プロセスで製造した。実際に、画素電極151および対向電極153から液晶層190に電場が印加されると、液晶分子5はアレイ基板101および対向基板102の基板面に平行な配列へと変形する。ここで、液晶表示装置の前面(面積20mm2)に対して荷重400gを5秒間負荷した後の表示ムラを観察したところ、この表示ムラは180秒後に視認されなくなった。
【0043】
図19は図4に示す画素電極151の第2変形例を示す。この第2変形例では、各サブピクセル電極部1に、複数の溝部9がスリット2の代わりに図19に示すようなパターンで配置される。これら溝部9はカラーフィルタ124に溝状の開口部を設けることにより得られる。この場合、第1変形例と同様に複数のドメインが各サブピクセル電極部1の起伏に依存した電場の揺らぎにより生成される。
【0044】
図19に示す画素電極151および図7〜図9に示すカラーフィルタ124を用い上述の絶縁凸部4を持つ構造の液晶表示装置を上述の実施形態と同様の製造プロセスで製造した。実際に、画素電極151および対向電極153から液晶層190に電場が印加されると、液晶分子5はアレイ基板101および対向基板102の基板面に平行な配列へと変形する。ここで、液晶表示装置の前面(面積20mm2)に対して荷重400gを5秒間負荷した後の表示ムラを観察したところ、この表示ムラは60秒後に視認されなくなった。
【0045】
図19に示す画素電極151および図14〜図17に示すカラーフィルタ124を用い上述の絶縁凸部4を持つ構造の液晶表示装置を上述の実施形態と同様の製造プロセスで製造した。実際に、画素電極151および対向電極153から液晶層190に電場が印加されると、液晶分子5はアレイ基板101および対向基板102の基板面に平行な配列へと変形する。ここで、液晶表示装置の前面(面積20mm2)に対して荷重400gを5秒間負荷した後の表示ムラを観察したところ、この表示ムラは60秒後に視認されなくなった。
【0046】
尚、比較例3として、図19に示す画素電極151および図20〜図22に示すカラーフィルタCFを用い上述の絶縁凸部4を持たない構造の液晶表示装置を上述の実施形態と同様の製造プロセスで製造した。実際に、画素電極151および対向電極153から液晶層190に電場が印加されると、液晶分子5はアレイ基板101および対向基板102の基板面に平行な配列へと変形する。ここで、液晶表示装置の前面(面積20mm2)に対して荷重400gを5秒間負荷した後の表示ムラを観察したところ、この表示ムラは180秒後に視認されなくなった。
【0047】
すなわち、上述した実施形態および変形例の液晶表示装置は、従来技術を用いた比較例1、2および3の液晶表示装置より高い表示品位を得ることが確認された。
【0048】
尚、本発明は上述の実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲でさらに様々に変形可能である。
【0049】
上述の実施例では、上述の実施形態では、配向膜113Aおよび113Bが画素電極151および対向電極153上に配置されたが、構造によっては、用途に応じて種々な絶縁膜をこれらの電極上に介在させてもよい。この場合、絶縁膜は、例えばSiO2、SiN、Al203などの無機系薄膜、ポリイミド、フォトレジスト樹脂、高分子液晶などの有機系薄膜などを用いることができる。絶縁膜が無機系薄膜の場合には蒸着法、スパッタ法CVD(Chemical Vapor Deposition)法、あるいは溶液塗布法などによって形成できる。また、絶縁膜が有機系薄膜の場合には、有機物質を溶かした溶液またはその前駆体溶液を用いて、スピンナー塗布法、スクリーン印刷塗布法、ロール塗布法などで塗布し、所定の硬化条件(加熱、光照射など)で硬化させ形成する方法、あるいは蒸着法、スパッタ法、CVD法、などで形成したり、LB (Langumuir−Blodgett)法などで形成することもできる。
【0050】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、機械的衝撃に伴って画素電極間の間隙の影響により生じる表示ムラを軽減して表示品位を向上できる液晶表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る液晶表示装置である液晶表示パネルの外観を示す図である。
【図2】図1に示す液晶表示パネルの回路構造を概略的に示す図である。
【図3】図1に示す画素電極周辺の平面構造を示す図である。
【図4】図3に示す画素電極の詳細な形状を示す図である。
【図5】図3に示すV−V線に沿って液晶表示パネルの断面構造を概略的に示す図である。
【図6】図3に示すVi−Vi線に沿ってアレイ基板の断面構造を詳細に示す図である。
【図7】図6に示す画素電極の下地となるカラーフィルタのレイアウトを示す図である。
【図8】図7に示すViii−Viii線に沿ったカラーフィルタ近傍の断面構造を示す図である。
【図9】図7に示すiX−iX線に沿ったカラーフィルタ近傍の断面構造を示す図である。
【図10】図9に示す絶縁性凸部により電圧無印加時に得られる液晶分子の配列状態を示す図である。
【図11】図9に示す絶縁性凸部により電圧印加時に得られる液晶分子の配列状態を示す図である。
【図12】図11に示すドメイン境界が機械的衝撃により一時的に移動した後に再び得られる元の配列状態を示す図である。
【図13】図9に示す絶縁性凸部の変形例を示す断面図である。
【図14】本発明の第1実施例に係る液晶表示装置である液晶表示パネルを説明するためのもので、画素電極の下地となるカラーフィルタのレイアウトを示す平面図である。
【図15】図14に示すXV−XV線に沿ったカラーフィルタ近傍の断面構造を示す図である。
【図16】図14に示すXVi−XVi線に沿ったカラーフィルタ近傍の断面構造を示す図である。
【図17】図14に示すXVii−XVii線に沿ったカラーフィルタ近傍の断面構造を示す図である。
【図18】図4に示す画素電極の第1変形例を示す図である。
【図19】図4に示す画素電極の第2変形例を示す図である。
【図20】従来の液晶表示装置においてアレイ基板側に形成されるカラーフィルタのレイアウトを示す平面図である。
【図21】図20に示すXXi−XXi線に沿ったカラーフィルタの断面図である。
【図22】図20に示すXXii−XXii線に沿ったカラーフィルタの断面図である。
【図23】図22に示すカラーフィルタの構造で電圧無印加時に得られる液晶分子の配列状態を示す図である。
【図24】図22に示すカラーフィルタの構造で電圧印加時に得られる液晶分子の配列状態を示す図である。
【図25】図24に示すドメイン境界が機械的衝撃によって移動した場合に得られる液晶分子の配列状態を示す図である。
【符号の説明】
1…サブピクセル電極部、2…スリット、3…ブリッジ配線部、4…絶縁性凸部、5…液晶分子、6…電気力線、7…境界、8…絶縁性構造体、9…溝部、100…液晶表示パネル、101…アレイ基板、102…対向基板、121…画素TFT、124…カラーフィルタ、151…画素電極、151’…延出電極部、153…対向電極、190…液晶層、SP…遮光層、R…赤色フィルタ層、G…緑色フィルタ層、B…青色フィルタ層。
Claims (4)
- 複数の画素電極を含むアレイ基板と、前記画素電極に対向する対向電極を含む対向基板と、前記アレイ基板および対向基板間に挟持され、前記画素電極および対向電極間の画素領域において前記アレイ基板に対して略垂直に配向される液晶分子を含み、液晶分子配列が前記画素電極および前記対向電極間の電圧により制御される液晶層と、液晶分子の配向方向を規制する前記電場の揺らぎを生成して前記画素領域を液晶分子のチルト方向の異なる複数のドメインに分割するために前記アレイ基板上に配置されるチルト制御部とを備え、前記アレイ基板は前記複数の画素電極の間隙を覆って配置される遮光性配線部、および前記遮光性配線部により遮光されない前記画素電極の部分に対応した画素表示領域を取り囲むように配置される絶縁性凸部を含むことを特徴とする液晶表示装置。
- 前記アレイ基板はさらに前記複数の画素電極の下地として形成され複数色のフィルタ層からなるカラーフィルタを含むことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記複数色のフィルタ層相互は前記絶縁性凸部を得るために前記画素表示領域の周囲において重ねて形成されることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
- 前記複数色のフィルタ層はさらに前記絶縁性凸部を得るために前記画素表示領域の周囲において前記複数色のフィルタ層以外の絶縁層に重ねて形成されることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
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