JP2001311951A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2001311951A
JP2001311951A JP2000127948A JP2000127948A JP2001311951A JP 2001311951 A JP2001311951 A JP 2001311951A JP 2000127948 A JP2000127948 A JP 2000127948A JP 2000127948 A JP2000127948 A JP 2000127948A JP 2001311951 A JP2001311951 A JP 2001311951A
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Japan
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wiring
crystal display
display device
substrate
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Application number
JP2000127948A
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English (en)
Inventor
Yasushi Kawada
靖 川田
Hiroko Kitsu
裕子 岐津
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】マルチドメイン型VANモードにおいて、十分
に高い光透過率を確保するとともに、配線抵抗を軽減す
ることが可能な液晶表示装置を提供することを目的とす
る。 【解決手段】アレイ基板1と対向基板2との間に挟持さ
れた液晶材料に含まれる液晶分子の動作を制御する液晶
表示装置において、対向基板2は、低抵抗配線110
と、スリットを有する対向電極6とを備えている。この
スリットは、アレイ基板1側の線幅の広い配線3と平行
に形成された連続スリット部8と、線幅の狭い配線4と
平行に形成された不連続部9aを有する不連続スリット
部9とを備えている。低抵抗配線110は、スリットの
不連続部9aを経由するとともに、連続スリット部8と
ほぼ平行な方向に連続的に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、マルチドメイン
型液晶表示装置に係り、特に、薄膜トランジスタなどの
能動素子により駆動される高精細型液晶表示装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、軽量、薄型、低消費電
力などの特徴を有するために、OA機器、情報端末、時
計、テレビ等のさまざまな分野に応用されている。特
に、薄膜トランジスタすなわちTFTを用いた液晶表示
装置は、その応答性から携帯テレビやコンピュータなど
多くの情報を含むデータの表示用モニタに用いられてい
る。
【0003】近年、情報量の増加に伴い、画像の精細度
や表示速度の向上が要求され始めている。精細度の向上
には、TFTアレイ構造の微細化により対応がなされて
いる。一方、光のスイッチングを行う液晶層では、画素
の微細化に伴い、単位時間当たりの動作速度が短くなる
ために、液晶材料の応答速度が現在のモードより2倍〜
数十倍速いものが要求される。これらの要求を満たす液
晶モードとして、ネマチック液晶を用いたOCBモー
ド、VANモード、HANモード、π配列モード、スメ
クチック液晶を用いた界面安定型強誘電性液晶(SSF
LC)モード、反強誘電性液晶モードが検討されてい
る。
【0004】特に、VANモードは、従来のツイストネ
マチック型(TN)モードより速い応答速度が得られる
ことや、垂直配向処理の採用により、従来静電気破壊な
どの不良原因の発生が危惧されていたラビング配向処理
工程を削除可能なことから、近年注目されている液晶表
示モードである。さらに、VANモードでは、視野角の
補償設計が比較的容易なことから、広い視野角を実現す
るためのマルチドメイン型VANモードが注目されてい
る。
【0005】ここで、液晶分子のチルト方向を制御する
ための手段としては、液晶分子に電場を印加するための
電極の一部または周囲が電気的な欠落を示す構造(以
下、スリット構造と言う)が挙げられる。この場合、ス
リット上またはその近傍では、液晶表示装置の基板間に
印加される電場の揺らぎにより液晶分子を構成する材料
の誘電異方性に対応した傾き方向を一義的に決定するこ
とができる構成が特願平6−43461号により提案さ
れている。これら電場の揺らぎが多方向成分を持つこと
で複数のドメインを形成し、液晶表示装置の視野角を広
げることができる。
【0006】これらのチルト方向の制御要因は、視野角
を広げるためのドメインの境界を形成すると同時に、透
過率の急激な変化をもたらすドメインバウンダリを誘起
することが知られている。このドメインバウンダリは、
ノーマリブラックに設定された液晶モードでは輝度低下
要因として働く。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】マルチドメイン型VA
Nモードでは、ドメイン分割により誘起されるドメイン
バウンダリなどの発生により、光の透過率を十分に確保
し難いことや、能動素子の対向面上の電極抵抗値、すな
わちシート抵抗が大きくなりがちであることなどが指摘
されている。
【0008】この発明は、上述した問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、マルチドメイン型VAN
モードにおいて、十分に高い光透過率を確保するととも
に、配線抵抗を軽減することが可能な液晶表示装置を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、請求項1に記載の液晶表示装置は、一
対の基板間に挟持された液晶材料に含まれる液晶分子の
動作を制御する液晶表示装置において、前記一対の基板
の一方または双方において、液晶表示装置の画素構成に
対して複数の画素間にわたって共通に形成されていると
ともに、液晶分子のチルト方向を制御するチルト方向制
御手段と、前記一対の基板の一方または双方において、
前記チルト方向制御手段の不連続部位を経由するととも
に、前記チルト方向制御手段の連続部位とほぼ平行な方
向に連続的に形成された配線構造と、を備えたことを特
徴とする。
【0010】この発明の液晶表示装置によれば、複数の
画素間にわたって形成される連続的なチルト方向制御構
造及び不連続なチルト方向制御構造により、生産時にお
ける一対の基板の位置合わせに関する精度マージンを上
昇することができる。また、連続的なチルト方向制御構
造と平行して配線構造を形成することにより、透過輝度
の低下を伴うことなくシート抵抗を下げることができ
る。これにより、十分に高い光透過率を確保するととも
に、応答速度の損失のない液晶表示装置を提供できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の液晶表示装置の
一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0012】図1に示すように、液晶表示装置は、図示
したような画素電極配置を持つアレイ基板1と、これに
対向して配置される透明電極付きの対向基板2とを備え
ている。アレイ基板1は、基板上の行方向に延出された
幅の広い配線(ゲート線)3、基板上の列方向に延出さ
れた配線3より幅の細い配線(信号線)4、配線3及び
4によって区画される所定の画素領域に配置された画素
電極5などを備えている。
【0013】対向基板2は、基板上の表示領域に設けら
れた透明な対向電極6、基板上の行方に延出された低抵
抗配線110などを備えている。この対向基板2は、対
向電極6にスリットを備えている。このスリットは、対
向基板2がアレイ基板1に対向配置された際に、各画素
電極5の所定位置にスリットの交差点7が配置されるよ
うに連続的に形成された連続スリット部8を有するとと
もに、低抵抗配線110との交差部付近で不連続部9a
を有するように形成された不連続スリット部9を有して
いる。
【0014】ここで、アレイ基板1上の配線3が配線4
に対して幅が広いため、連続スリット部8は、アレイ基
板1上の配線3と平行な方向成分を持ち、なおかつアレ
イ基板1上の配線4と交差する位置関係を持って対向基
板2上に形成される。加えて、不連続スリット部9は、
アレイ基板1の配線4と平行な成分を持ち、なおかつ配
線3と交差する位置関係を持って対向基板2上に形成さ
れる。
【0015】低抵抗配線110は、対向基板2上に形成
されたスリットの不連続部9aを経由し、なおかつ連続
スリット部8と平行な成分を持って形成される。
【0016】対向配置されたアレイ基板1と対向基板2
との間には、液晶材料が充填されることにより電気的に
制御可能な液晶表示装置が提供される。
【0017】上述した液晶表示装置において、対向基板
2は、以下のようにして製造される。
【0018】すなわち、図2に示すように、透明ガラス
基板上40に、スパッタ蒸着装置を用いて、アルミニウ
ム(Al)薄膜を150nmの膜厚に成膜する。そし
て、所定のマスタパターンを用いてアルミニウム薄膜を
パターニングすることにより、幅5μmのストライプパ
ターンを形成し、液晶表示装置の有効画素面内における
低抵抗配線110を形成する。
【0019】続いて、ガラス基板40の低抵抗配線11
0が形成された面上に、スパッタ蒸着装置を用いてイン
ジウム−ティン−オキサイド(ITO)などの透明導電
膜を100nmの膜厚に成膜して、対向電極6を形成す
る。
【0020】続いて、対向基板2における画素有効範囲
内において、対向電極6を所定のマスクパターンを用い
てパターニングすることにより、低抵抗配線110と平
行な成分を持つような連続スリット部8、および連続ス
リット部8と交差するような不連続スリット部9を形成
する。
【0021】続いて、対向基板2における画素有効範囲
内には、液晶材料に含まれる液晶分子を基板面に対して
垂直な方向に配向するための配向制御層を70nmの膜
厚に成膜する。
【0022】これにより、対向基板2が製造される。
【0023】このようにして製造された対向基板2を用
いた液晶表示装置は、図3の(a)及び(b)に示すよ
うに構成される。
【0024】すなわち、アレイ基板1上には、互いに直
交するように配置された配線3及び4、画素電極5、及
び、配線3と配線4との交差部付近に配置された能動素
子としての薄膜トランジスタすなわちTFT10が設け
られている。配線3は、線幅30μmであり、配線4
は、線幅8μmで設計されている。
【0025】一方の対向基板2上には、低抵抗配線11
0、及び、配線3に平行に配置された連続スリット部8
と配線4に平行に配置された不連続部9aを含む不連続
スリット部9が設けられている。また、それぞれの基板
の液晶材料56と直接接する面には、液晶分子を基板面
に対してほぼ垂直に配向させるための配向制御層55が
設けられている。
【0026】これらの基板は、対向基板2側の連続スリ
ット部8と、これと平行するような配置を持ってパター
ニングされた低抵抗配線110とが、アレイ基板1側の
配線3と平行な位置関係を持って、なおかつ連続スリッ
ト部8と不連続スリット部9の交差点7がアレイ基板1
上の画素電極5の所定位置に配置されるように位置合わ
せをした後に、熱硬化型接着層を用いて張り合わせられ
る。この時、幅の広い方の配線3の配線幅を30μmに
設計したため、スリットと画素との位置合わせマージン
は、5μm以上取ることができ、殆ど合わせずれの影響
がない状態で接着することができる。
【0027】両基板を接着後、常法により基板間に誘電
異方性が負である液晶材料56を注入し、封止する。
【0028】さらに、偏光軸が互いに直交する配置に設
定した偏光フィルム58,59を各基板の外面に張り合
わせることにより、液晶表示装置が製造される。
【0029】上述したような液晶表示装置において、対
向基板2の対向電極6とアレイ基板1の画素電極5との
間に電場を印加することにより、液晶材料56も含まれ
る液晶分子56aは、基板面に対して平行な配列へと変
形する。このとき、対向基板2の対向電極6に形成され
たスリット部とアレイ基板1上の画素電極5との間のそ
れぞれの漏れ電界の効果により、図3の(a)及び
(b)に示すような状態に液晶分子56aのチルトが制
御され、複数のドメイン構造を形成する。
【0030】すなわち、図4に模式的に示すように、ア
レイ基板1の背面から入射された光は、アレイ基板1上
に形成された配線3、4により遮光される。一方、対向
基板2上における対向電極6に形成されたスリット部
8,9、並びにアレイ基板1上の画素電極5により制御
された液晶分子は、電場の横成分の効果により、各画素
上において分割ドメイン37を形成する。分割ドメイン
37に隣接する各画素でも同様のドメインが形成される
ため、隣接画素の境界領域に液晶分子の立ち上がり方向
の異なるドメインバウンダリ38が形成される。
【0031】これらドメインバウンダリ38は、ノーマ
リホワイト設定の液晶表示装置では、黒い線状の領域と
して認識されるが、上述したような素子構成を採用する
ことにより、アレイ基板1の遮光領域である配線3、4
上および対向基板2のスリット部8、9上に誘起され
る。このため、ドメインバウンダリ38は、液晶表示装
置の光透過率を単独に低下させる要因として働かず、表
示状態に与える影響を最小限に抑えることができる。こ
のため、輝度の高い液晶表示装置を提供することができ
る。
【0032】一方、対向基板2上に形成されたスリット
部8,9は、ITO等の透明な対向電極6をエッチング
などにより除去することによって形成される。これらス
リット部8,9では、導電性が除去されるため、対向基
板2全体でのシート抵抗を上昇させる要因となる。シー
ト抵抗の上昇は、画面中央部など給電端から離れた部位
での電圧降下を引き起こすとともに、時定数の上昇によ
る応答速度の低下などを引き起こす。
【0033】これに対して、この液晶表示装置では、ス
リット構造を連続スリット部8と不連続スリット部9と
によって構成することで、アレイ基板1との位置合わせ
を容易にすることができるとともに、不連続部9aに低
抵抗配線110を形成することでシート抵抗の上昇を回
避し、さらにドメインバウンダリ38の発生する部位
に、これらの低抵抗配線110とアレイ基板上の各配線
3,4を位置させることで透過率の低下をも同時に回避
することができる。
【0034】このため、垂直配向型モード(VANモー
ド)の液晶表示装置の特性である高速応答性と広い視野
角を保つことができる。
【0035】次に、この発明の液晶表示装置に係る他の
実施の形態について説明する。なお、同一の構成につい
ては、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0036】すなわち、図5に示す液晶表示装置は、図
1の構成により画素内ドメインを分割する際に、画素内
部を図1の場合よりもさらに細かく分割することによっ
て構成されている。アレイ基板1上には、それぞれ配線
3,4、画素電極5が形成されており、対向基板2上に
は、スリットを有する対向電極6が形成されている。こ
のスリットは、連続スリット部8および不連続スリット
部9からなる。
【0037】スリットは、図5に示すように、アレイ基
板1に対向基板2が対向配置された際に、それぞれの画
素電極5に対してスリットの交差点29が複数配置され
るような構成で対向基板2上に形成されている。これに
より、図1に示した例より、液晶ドメインを複数形成す
ることが可能となる。
【0038】ここで、図1と同様に配線3は、配線4よ
り幅が広いため、連続スリット部8は、配線3に平行な
成分を持って、なおかつ配線4と交差する位置関係を持
って形成されている。加えて、不連続スリット部9は、
配線4と平行な成分を持って、なおかつ配線3と交差す
る位置関係を持って形成されている。さらに、低抵抗配
線110は、不連続スリット部9を経由して連続スリッ
ト部8に平行な方向に形成されている。
【0039】このような液晶表示装置においても、上述
した実施の形態の液晶表示装置と同様の効果を得ること
ができる。
【0040】なお、これらの実施の形態は、この発明の
理解を容易にする目的で掲載されるものであり、この発
明を限定するものではない。また、この発明は、その要
旨の範囲内で種々変更して用いることができることは言
うまでもない。
【0041】(比較例1)図6に示すように、透明ガラ
ス基板上60に、スパッタ蒸着装置を用いて、ITOな
どの透明導電膜を100nmの膜厚に成膜して、対向電
極61を形成する。
【0042】続いて、対向基板65における画素有効範
囲内において、対向電極61を所定のマスクパターンを
用いてパターニングすることにより、基板の列方向に沿
った縦方向スリット部62、及び、基板の行方向に沿っ
た横方向スリット部63を形成する。これら縦方向スリ
ット部62及び横方向スリット部63は、不連続部64
aを有するとともに、交差点64bにおいて交差する。
【0043】続いて、対向基板65における画素有効範
囲内には、液晶材料に含まれる液晶分子を基板面に対し
て垂直な方向に配向するための配向制御層を70nmの
膜厚に成膜する。
【0044】このようにして、個々に独立に存在するよ
うなチル卜制御構造が形成された対向基板65が製造さ
れる。
【0045】次に、図7の(a)及び(b)に示すよう
なアレイ基板70と対向基板65とを用いて液晶表示装
置を構成する。アレイ基板70上には、配線72,73
および画素電極74さらに能動素子を構成する積層構造
が設けられている。配線72は、幅30μmであり、配
線73は、幅8μmである。
【0046】一方の対向基板65上には、対向電極61
において、縦方向スリット部62と横方向スリット部6
3とが形成されている。それぞれの基板の液晶材料76
と直接接する面には、液晶分子76aを垂直に配向させ
るためのポリイミド配向制御層75が設けられている。
【0047】これらの基板は、縦方向スリット部62と
横方向スリット部63との交差点64bがアレイ基板7
0上の画素電極74の所定位置になるように位置合わせ
を行い、熱硬化型接着層を用いて張り合わせられる。こ
の時、アレイ基板70上の配線72,73のうち、配線
73は、幅8μmの設計としたため、横方向スリット部
63と画素との位置合わせマージンは、1.5μm以下
となり、一部にずれを生じたまま接着された。
【0048】両基板を接着後、常法により基板間に誘電
異方性が負である液晶材料76を注入し、封止する。
【0049】さらに、偏光軸が互いに直交する配置に設
定した偏光フィルム77,78を各基板の外面に張り合
わせることにより、液晶表示装置が製造される。
【0050】先に説明した実施の形態と同じ条件で駆動
した場合、ドメイン分割及びドメインバウンダリ79が
確認された。図8にスリットと画素電極とのずれにより
生じた配列乱れに起因する表示不良のイメージ図を示
す。不連続スリット部の終端と画素電極とのずれた部分
に透過率の低下した配向乱れ領域101,102が見ら
れる。
【0051】(比較例2)図9に示すように、まず、透
明ガラス基板上80に、スパッタ蒸着装置を用いて、ア
ルミニウム薄膜を150nmの膜厚に成膜する。そし
て、所定のマスクパターンを用いてアルミニウム薄膜を
パターニングすることにより、幅5μmのストライプパ
ターンを形成し、液晶表示装置の有効画素面内における
低抵抗配線81を形成する。この低抵抗配線81は、基
板の列方向に沿って延出されている。
【0052】続いて、ガラス基板80の低抵抗配線81
が形成された面上に、スパッタ蒸着装置を用いてITO
透明導電膜を100nmの膜厚に成膜して、対向電極8
2を形成する。
【0053】続いて、対向電極85における画素有効範
囲内において、対向電極82を所定のマスクパターンを
用いてパターニングすることにより、低抵抗配線81と
平行な成分を持つように基板の列方向に沿った連続スリ
ット部83、および連続スリット部83と交差するよう
に基板の行方向に沿った不連続スリット部84を形成す
る。不連続スリット部84は、不連続部84aを含む。
【0054】続いて、対向基板85における画素有効範
囲内には、液晶材料に含まれる液晶分子を基板面に対し
て垂直な方向に配向するための配向制御層を70nmの
膜厚に成膜する。
【0055】これにより、対向基板85が製造される。
【0056】次に、図10の(a)及び(b)に示すよ
うなアレイ基板90と対向基板85とを用いて液晶表示
装置を構成する。アレイ基板90上には、配線92,9
3および画素電極94さらに能動素子を構成する積層構
造が設けられている。配線92は、幅30μmであり、
配線93は、幅8μmである。
【0057】一方の対向基板85上には、対向電極82
において、連続スリット部83、不連続スリット部8
4、並びに低抵抗配線81が形成されている。それぞれ
の基板の液晶材料95と直接接する面には、液晶分子9
5aを垂直に配向させるための配向制御層95が設けら
れている。
【0058】これらの基板は、連続スリット部83と、
これと平行するような配置を持ってパターニングされた
低抵抗配線81とが、アレイ基板90の幅の狭いほうの
配線93と平行な位置関係を持って、なおかつ、連続ス
リット部83と不連続スリット部84との交差点86が
アレイ基板90上の画素電極94の所定位置になるよう
に位置合わせを行い、熱硬化型接着層を用いて張り合わ
せられる。この時、アレイ基板90上の配線92,93
のうち、幅の狭い方の配線93の配線幅を8μmに設計
したため、スリット部と画素との位置合わせマージン
は、1.5μm以下となり、一部にずれを生じたまま接
着された。
【0059】両基板を接着後、常法により基板間に誘電
異方性が負である液晶材料95を注入し、封止する。
【0060】さらに、偏光軸が互いに直交する配置に設
定した偏光フィルム97,98を各基板の外面に張り合
わせることにより、液晶表示装置が製造される。
【0061】先に説明した実施の形態と同じ条件で駆動
した場合、ドメイン分割を形成し、ドメインバウンダリ
99を誘起した。図11にスリットと画素電極とのずれ
により生じた配列乱れに起因する表示不良のイメージ図
を示す。不連続スリット部終端と画素電極とのずれた部
分に透過率の低下した配向乱れ領域111が見られる。
【0062】この発明の実施の形態に係る液晶表示装置
では、アレイ基板と対向基板との位置合わせずれに起因
する表示の乱れを生じることがなく、高い透過率を確保
し、さらに低抵抗配線によるシート抵抗の上昇を回避す
ることができ、高速応答性を有するとともに広い視野角
を有する液晶表示装置を提供することができる。特に、
図1に示した実施の形態と図5に示した実施の形態とで
は、連続スリット部のパターンと配線幅との組み合わせ
が異なるため、合わせずれの回避を目的とした連続スリ
ット部パターンがアレイ基板の配線幅の狭いパターンと
交差する配置での不連続スリット部パターン終端部の影
響による配向乱れを容易に回避している結果が得られて
おり、この発明が表示特性、並びに生産性の向上に大き
く寄与することが判る。
【0063】以上詳述したように、この発明の液晶表示
装置によれば、一方またはそれぞれの基板面に形成され
た液晶分子のチルト方向を制御するための手段を具備す
るマルチドメイン型液晶表示装置において、従来からの
素子形態を大きく変更することなく、チルト方向を制御
するための手段を液晶表示装置の画素構成に対して多画
素間に渡って共通に形成し、更に多画素間に渡って形成
されたチルト方向制御手段に対して略平行な方向成分を
持って、一方または双方の基板面に形成された配線構造
を有することにより高い光透過率と低い配線抵抗(シー
ト抵抗)を確保した液晶表示装置を提供できる。
【0064】今回、提案者らは、ドメインバウンダリを
形成するチルト制御構造と光透過率との関係を検討した
結果、チルト制御構造の形状やチルト制御の方向による
輝度低下率と比較してチルト制御構造が液晶表示装置の
画素内に占める絶対的な割合による輝度低下率の方が大
きいことを見出した。この検討結果より、一般的な液晶
表示装置の画素構造である縦長な長方形では、基板上の
縦横方向(行列方向)の配線構造に平行なスリット構造
が最も効率良く光を透過し、さらにドメイン分割を容易
に行えることを見出した。
【0065】アレイ基板側の配線に平行なスリット構造
は、各画素毎に形成しても差し支え無いが、液晶表示装
置の画素構成として信号線と呼ばれる比較的細い配線と
ゲート線と呼ばれる比較的幅の広い配線により縦方向
(列方向)と横方向(行方向)の配線が構成されること
から、幅の細い配線である信号線方向におけるスリット
のパターン精度が歩留まりに重要な要因となる。
【0066】従って、このような縦横の配線構造におい
て平均的な配線幅に差が生じるような構造においては、
配線幅の平均値が大きい配線方向と平行な方向にチルト
制御構造を画素間に渡って連続的に形成することが好ま
しく、生産時の歩留まりに対して飛躍的な効果を示すこ
とを確認した。
【0067】この時、連続的に形成されたスリット構造
は、電極面内において特定方向への配線抵抗を上昇させ
る働きを示すが、この連続的に形成されたスリット構造
と平行な方向に、電気的に抵抗の低い金属や半導体、あ
るいは有機導電体などの材料により、低抵抗な配線構造
を形成することで、基板面内における電気抵抗を低い値
に維持することができる。
【0068】低抵抗配線の材料としては、アルミニウム
(Al)、銅(Cu)、金(Au)、モリブデン(M
o)、タンタル(Ta)などの金属、ITO、IZ0な
どの半導体、ポリアニリンなどの有機導電体などを用い
ることができるが、基本的には基板面内の配線抵抗を下
げられる材料であれば用いることができる。
【0069】ここで、この低抵抗配線は、アレイ基板側
に形成された配線のうち、幅の広い配線に重なるように
平行して形成されるため、線幅設計やパターン精度の設
計が容易になるとともに、および画素を構成する配線に
より予め遮光された領域を利用するための素子の光透過
率へ殆ど影響することがない。
【0070】以上、述べた構成により、チルト制御構造
とこれに平行な方向成分を持つ配線を形成することによ
り、アレイ基板と、これに対向位置される対向基板との
間での位置合わせ精度マージンが増え、更には合わせず
れを隠すような遮光要因が不要になることから、透過率
が比較的高く、基板面内の電気的抵抗が低く、駆動電圧
の損失が少ない液晶表示装置を提供することができる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、マルチドメイン型VANモードにおいて、十分に高
い光透過率を確保するとともに、配線抵抗を軽減するこ
とが可能な液晶表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の実施の形態に係る液晶表示
装置の構成を概略的に示す平面図である。
【図2】図2は、図1に示した液晶表示装置に適用され
る対向基板の構成を概略的に示す斜視図である。
【図3】図3の(a)は、図1に示した液晶表示装置に
おける行方向に沿った低抵抗配線上の断面構造を概略的
に示す図であり、(b)は、列方向に沿った断面構造を
概略的に示す図である。
【図4】図4は、図1に示した液晶表示装置におけるマ
ルチドメイン構造を説明するための概念図である。
【図5】図5は、この発明の他の実施の形態に係る液晶
表示装置の構成を概略的に示す平面図である。
【図6】図6は、比較例1に係る液晶表示装置に適用さ
れる対向基板の構成を概略的に示す斜視図である。
【図7】図7の(a)は、比較例1における行方向に沿
った断面構造を概略的に示す図であり、(b)は、列方
向に沿った断面構造を概略的に示す図である。
【図8】図8は、比較例1の構成による液晶表示装置に
誘起される表示欠陥のイメージである。
【図9】図9は、比較例2に係る液晶表示装置に適用さ
れる対向基板の構成を概略的に示す斜視図である。
【図10】図10の(a)は、比較例2における行方向
に沿った断面構造を概略的に示す図であり、(b)は、
列方向に沿った断面構造を概略的に示す図である。
【図11】図11は、比較例2の構成による液晶表示装
置に誘起される表示欠陥のイメージである。
【符号の説明】
1…アレイ基板 2…対向基板 3…配線(ゲート線) 4…配線(信号線) 5…画素電極 6…対向電極 7…交差点 8…連続スリット部 9…不連続スリット部 9a…不連続部 10…能動素子(薄膜トランジスタ) 37…ドメイン 38…ドメインバウンダリ 55…配向制御層 56…液晶材料 56a…液晶分子 58…偏光フィルム 59…偏光フィルム 110…低抵抗配線
フロントページの続き Fターム(参考) 2H090 LA04 LA09 MA01 MA07 MA10 MA15 2H092 GA25 GA26 HA06 JA24 MA05 NA01 NA28 PA02 PA11 5C094 AA04 AA10 AA12 AA24 AA48 AA53 BA03 BA43 CA19 DA13 DB01 DB04 EA04 EA05 EA07 EB02 ED20 FA01 FA02 FB12 FB14 FB15

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の基板間に挟持された液晶材料に含ま
    れる液晶分子の動作を制御する液晶表示装置において、 前記一対の基板の一方または双方において、液晶表示装
    置の画素構成に対して複数の画素間にわたって共通に形
    成されているとともに、液晶分子のチルト方向を制御す
    るチルト方向制御手段と、 前記一対の基板の一方または双方において、前記チルト
    方向制御手段の不連続部位を経由するとともに、前記チ
    ルト方向制御手段の連続部位とほぼ平行な方向に連続的
    に形成された配線構造と、 を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】前記一方の基板は、線幅が異なるとともに
    互いに直交して配置された第1及び第2配線を有し、 前記チルト方向制御手段は、前記一方の基板上に形成さ
    れた線幅の広い配線と平行な方向に形成されることを特
    徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】前記第1配線は、前記第2配線より広い線
    幅を有し、 前記チルト方向制御手段の連続部位は、前記第1配線と
    平行な方向に形成されるとともに、前記チルト方向制御
    手段の不連続部位は、前記第2配線と平行な方向に形成
    されたことを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装
    置。
  4. 【請求項4】前記配線構造は、前記第1配線と平行な方
    向に形成されたことを特徴とする請求項3に記載の液晶
    表示装置。
  5. 【請求項5】前記チルト方向制御手段は、前記一方の基
    板に対向配置された他方の基板の電極の一部に形成され
    たスリット構造であることを特徴とする請求項1に記載
    の液晶表示装置。
  6. 【請求項6】前記配線構造は、金属薄膜、半導体薄膜、
    誘起導電体層のいずれかによって形成されることを特徴
    とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  7. 【請求項7】前記一方の基板上に形成された配線は、前
    記チルト方向制御手段により液晶分子のチルト方向が制
    御されることによって分割されるドメインの境界領域に
    重畳することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装
    置。
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