JP2004219341A - トルクセンサ - Google Patents

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Osamu Yanai
理 谷内
Kotaro Shiino
高太郎 椎野
Toshiaki Nakamura
俊晃 中村
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Abstract

【課題】各種の誤差や外乱による構成部材のずれ等の影響を受けることなく、常時精度の高いトルク検出を実現する。
【解決手段】トーションバーの両端部に夫々遮光板8,9を固設し、遮光板8,9に窓13,14を円周方向等ピッチに形成し、遮光板8,9の相対回動に応じて窓のオーバーラップLを変化させる。遮光板8,9を間に挟む軸方向位置にLED11とフォトダイオード12を配設し、オーバーラップLを通ってフォトダイオード12で検出される光量からトルクを求める。このようなトルクセンサにおいて、フォトダイオード12の受光面12aを両遮光板8,9の窓13,14のオーバーラップL部分の径方向幅よりも小さい径方向幅に形成し、その受光面12aをオーバーラップL部分の最大径方向位置と最小径方向位置の間に配置する。両遮光板8,9の相対的な軸ずれが検出光量に影響しなくなる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、光学的な手段によってトルクを検出するトルクセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のトルクセンサとして、次のようなものが案出されている。
【0003】
このトルクセンサは、トーションバーの捩り弾性を利用して入力トルクを回動変位に変換し、その回動変位を光学的に検出するようにしたものであり、具体的には、入力側部材と出力側部材とに結合されたトーションスプリングの両端部に夫々遮光板が固設され、この各遮光板に、両者の相対回動に応じて互いのオーバーラップ面積が変化するように夫々開口部が形成される一方で、両遮光板を間に挟む軸方向位置に、発光器と光検出器とが配置されている。また、両遮光板の開口部は、円周方向に沿って等ピッチとなるように複数設けられ、入力部材と出力部材がいずれの回転位置で相対回動したとしても、一様の光量変化を得られるようになっている。
【0004】
このトルクセンサの場合、両開口部のオーバーラップ部分を通過して光検出器で検出される光量が入力トルクに応じて変化するため、この光検出器によって検出される検出値から入力トルクを求めることができる。
【0005】
【特許文献1】
特開昭61−280535号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この従来のトルクセンサの場合、光検出器の受光面が両遮光板の開口部のオーバーラップ部分よりも大きい径方向幅に形成されているため、両遮光板の軸心に相対的なずれがあると、光検出器の実質的な受光面積(受光光量)が変化してしまう。つまり、両遮光板の軸心の相対的なずれによって両者の開口部相互の径方向位置が変化すると、その変化位置におけるオーバーラップ部分の径方向幅が変化し、光検出器の実質的な受光面積が変わってしまう。したがって、このことが原因してトルクの検出精度が低下することが懸念される。
【0007】
そこでこの出願の発明は、各種の誤差や外乱による構成部材のずれ等の影響を受けることなく、常時精度の高いトルク検出を実現することのできるトルクセンサを提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するための手段として、この出願の発明は、光検出器の受光面を両遮光板の開口部のオーバーラップ部分の径方向幅よりも小さい径方向幅に形成すると共に、その受光面を前記オーバーラップ部分の最大径方向位置と最小径方向位置の間に配置するようにした。
【0009】
この発明の場合、両遮光板の軸心が相対的に多少ずれることがあっても、光検出器の受光面は、予め、そのずれ分を見込んだ径方向範囲内に配置しておきさえすれば、確実に開口部のオーバーラップ部分の内側領域内に位置されることとなる。このため、光検出器の受光面は、両遮光板の軸心のずれに拘らず常に径方向の全幅で光を受けることとなり、両遮光板の相対回動量が受光面の光量変化に正確に反映されるようになる。したがって、この出願の発明によれば、常時精度の高いトルク検出を実現することができる。
【0010】
また、発光器と光検出器の対から成る検出ユニットを二組設け、その二組の検出ユニットを軸回り方向にほぼ180°ずらした位置に配置し、両検出ユニットの光検出器によって検出される光量の和からトルクを求めるようにしても良い。
【0011】
この場合、両遮光板の軸心がトーションバーの回転軸に対してずれることがあっても、二組の検出ユニットが軸回り方向にほぼ180°ずれた位置に配置されているため、一方の検出ユニット側の検出光量の変化分を他方の検出ユニットの検出光量の変化によって相殺することができる。
【0012】
また、光検出器の受光面の周方向幅を、遮光板の隣接する開口部間のピッチ角と同じになるように設定した場合には、発光器と光検出器の対から成る検出ユニットを二組設け、前記遮光板の隣接する開口部間のピッチ角を1ピッチとしたときに、前記二組の検出ユニットを軸回り方向に2分の1ピッチの奇数倍ずらした位置に配置し、両検出ユニットの光検出器によって検出される光量の和からトルクを求めることが望ましい。
【0013】
この場合、受光面の周方向幅が開口部間のピッチ角と同じになるように設定されているため、光検出器の受光面に対して開口されるオーバーラップ部分の周方向幅は、入力側部材と出力側部材の相対回動量が一定であれば、両部材の絶対回転位置に拘らず常に一定となる。しかし、入出力部材の絶対回転位置によっては、一つのオーバーラップ部分が受光面の周方向幅の中心付近で全幅分開口する場合と、二つのオーバーラップ部分が、両者の周方向幅の和が一つオーバーラップ部分の全幅分となるように受光面の周方向の両端部付近で部分的に開口する場合とがある。このとき、例えば、発光器の中心が受光面の周方向幅の中心付近にあるとすれば、一つの光検出器で検出される光量は、オーバーラップ部分の周方向の開口幅が同じであっも発光器の光量分布のばらつきのために前者の方が後者よりも大きくなってしまう。
【0014】
この発明においては、二組の検出ユニットを軸回り方向に2分の1ピッチの奇数倍ずらした位置に配置したため、一方の検出ユニット側で一つのオーバーラップ部分が受光面の中心付近で全幅分開口するときには、他方の検出ユニット側は二つのオーバーラップ部分が受光面の両端部で開口し、逆に、一方の検出ヨニット側で二つのオーバラップ部分が両端部で開口するときには、他方の検出ユニット側は一つのオーバーラップ部分が受光面の中央付近で開口する。したがって、両検出ユニットの検出光量の総和は常にほぼ一定となるため、発光器の光量分布のばらつきに起因する検出精度の低下は生じなくなる。
【0015】
また、前記各遮光板の開口部を奇数個に設定し、前記二組の検出ユニットを軸回り方向に180°ずらした位置に配置するようにしても良い。
【0016】
この場合、各遮光板には、奇数個の開口部が等ピッチで形成されているため、二組の検出ユニットは、軸心を挟んだ相反位置で相互に2分の1ピッチの奇数倍ずれることとなる。したがって、両遮光板の軸心のずれに起因する検出精度の低下と、発光器の光量分布のばらつきに起因する検出精度の低下を併せて防止することができる。
【0017】
また、さらに発光器から発された光を遮光板の相対回動に拘らず一定受光面積で受ける補正用光検出器を光検出器に近接させて配設し、光検出器で検出された光量を補正用光検出器で検出された光量によって除算するようにしても良い。
【0018】
この場合、開口部のオーバーラップに応じた光検出器の実受光面積と、補正用光検出器の一定の受光面積との比を演算し、その面積比を基にしてトルクを求めるため、発光器自体の光量の変化や、発光器と光検出器の間の距離変化等による光量変化の影響を受けることなく、常に、安定したトルクの検出を行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、この出願の発明の実施形態について説明する。
【0020】
まず、この出願の発明の第1の実施形態を図1〜図9に基いて説明する。図2は、この発明にかかるトルクセンサ1を車両用パワーステアリング装置の操舵トルク検出部に適用した一例を示すものであり、パワーステアリング装置は、以下のような概略構成となっている。
【0021】
即ち、車体に支持固定されるハウジング2には、ステアリングホイール側の入力シャフト3(入力側部材)と、ホイール操舵用のラックに連係される出力シャフト4(出力側部材)が夫々軸受5を介して回動自在に支持されており、入力シャフト3と出力シャフト4はトーションバー6を介して連結され、両者間に作用するトルクがトーションバー6の捩り量に変換されるようになっている。出力シャフト4の軸方向中間位置の外周にはアシスト用ギヤ7が取り付けられ、そのギヤ7に、入力トルクに応じたアシスト力を付与するための電動モータの出力ギヤ(図示せず)が噛合されている。この発明にかかるトルクセンサ1は、入力シャフト3と出力シャフト4の突き合わせ部に設けられ、前記トーションバー6の捩りによる両シャフト3,4の相対回動量を光学的に検出し、その信号を電動モータの制御部に出力するようになっている。
【0022】
トルクセンサ1は、入力シャフト3と出力シャフト4の突き合わせ部に夫々固定された第1遮光板8と第2遮光板9と、ハウジング2側に固定設置された二組の検出ユニット10A,10Bから構成され、各検出ユニット10A,10Bは、軸方向に離間した2位置で両遮光板8,9を間に挟むように配置された発光器としてのLED11と光検出器としてのフォトダイオード12とを備えている。
【0023】
図1に示すように、第1遮光板8と第2遮光板9は夫々円板状の基面を有し、その各基面には、略扇状の窓13,14(開口部)が円周方向に等ピッチに複数個(この例の場合、8個)形成されている。第1遮光板8の基面は第2遮光板9の基面よりも一回り小さく(小径に)形成され、第2遮光板9の各窓14は第1遮光板8の基面の径方向外側領域まで延長されている。また、両遮光板8,9の各窓13,14の中心角と隣接する窓13,13(14,14)間の遮光部の中心角は同角度に設定され、初期組付状態(トーションバー6に作用するトルクがほぼ0の状態)においては、両遮光板8,9の窓13,14のオーバーラップL部分の中心角が各遮光板8,9の窓13,14の中心角ちょうど半分の角度となっている。尚、第2遮光板9の窓14の径方向外側領域は、第1遮光板8の外側に位置されるため、両遮光板8,9の相対回動位置に拘らず常に一定の開口面積となる。
【0024】
ここで、各検出ユニット10A,10Bと遮光板8,9による回動角検出の基本原理を図3〜図5を参照して簡単に説明する。尚、図3,図4は、原理の理解を容易にするため各遮光板8,9の窓13,14を4個に減らしてあるが、基本機能は8個の窓の場合と同様である。
【0025】
第1遮光板8と第2遮光板9には、同じ中心角の窓13,14が等ピッチで同数形成され(図3A参照。)、初期組付状態において、両遮光板8,9の窓13,14のオーバーラップLがちょうど窓一つの中心角の半分になるように設定されている(図3B参照。)ため、この状態から両遮光板8,9が相対回動すると、窓13,14のオーバーラップLの中心角(周方向幅)は初期組付状態を中心に両遮光板8,9の相対回動角度に応じて増減変化する(図3C参照)。したがって、このときにおけるオーバーラップL部分の円周方向幅の増減変化(中心角の変化)を検出すれば、両遮光板8,9の相対回動角度を求めることができる。各検出ユニット10A,10Bは、LED11から発され、オーバーラップL部分を通過した光の光量をフォトダイオード12で出力電圧として検出し、その結果を基に前記相対回動角度を求めるようにしている。
【0026】
また、フォトダイオード12の受光面12aは、図1,図4に示すように、各遮光板8,9の隣接する窓13,13(14,14)のピッチ角Pと合致するようにその円周方向幅(中心角)が設定され、入力シャフト3の回転によって両遮光板8,9がいずれの回転位置に変化しても、同様にオーバーラップ変化を検出できるようになっている。
【0027】
即ち、今、両遮光板8,9が一定のオーバーラップのまま回転しているものとすると、図5に示すように、ある瞬間では一つのオーバーラップLが周方向幅全域で受光面12aに開口する(図5中のa,b参照。)ものの、その後はそのオーバーラップLの開口幅は次第に減少し(図5中のa,b参照)、それと同時に次のオーバーラップLの開口幅が次第に増大していく(図5中のb,c参照。)。したがって、一つのオーバーラップLが周方向幅の全域で受光面12aに開口する場合と、二つのオーバーラップLが一部ずつ受光面12aに開口する場合でオーバーラップLの総開口幅は常に同じになり、その結果、フォトダイオード12からは常に一定の出力電圧vが得られることとなる。
【0028】
ところで、このトルクセンサの場合、各フォトダイオード12の受光面12aは、図1に示すように(図4の場合も同様)オーバーラップL部分の径方向幅よりも小さく、かつ、オーバーラップL部分の最大径方向位置と最小径方向位置の間に位置されるように設置されている。より正確には、受光面12aは、両遮光板13,14の相対的な軸ずれの可能性を考慮に入れ、仮に、軸ずれがあったとしても受光面12の全径方向幅で光を取り入れることのできる領域に設置されている。したがって、このフォトダイオード12の出力は、両遮光板8,9の相対的な軸ずれの影響を受けることなく、常にオーバーラップLの周方向幅の変化を正確に反映させたものとなる。
【0029】
また、LED11の照射面積上の光量は、全域において均一であることが理想であるが、実際にはレンズ特性の影響等によって、例えば、図6に示すようなばらつきのある分布となる。この光量分布は、通常、LED11の中心付近の光量が最も大きくなり、外側に広がるほどその光量が減少する傾向にある。したがって、図7(A)で示すように、一つのオーバーラップLが周方向の全幅で受光面12aに開口する場合(LED11の中心部付近で光量を検出する場合)と、図7(B)で示すように、二つのオーバーラップLが夫々部分的に受光面12aに開口する場合(LED11の周辺部で光量を検出する場合)では、開口面積が同じであっても光量分布のばらつきによって検出光量に相違が生じてしまう。
【0030】
しかし、このトルクセンサ1においては、二つの検出ユニット10A,10Bのフォトダイオード12の受光面12aが2分の1ピッチの奇数倍ずれる位置に設置され、両検出ユニット10A,10Bのフォトダイオード12によって検出される光量(出力電圧)の総和からトルクを求めるようにしており、このため、前述の光量分布のばらつきの影響を受けるようなことはない。つまり、このトルクセンサ1の場合、図8に示すように、一方の検出ユニット10Aの受光面12aがLED11の中心部付近で光量を検出しているときには、他方の検出ユニット10Bの受光面12aはLED11の周辺部で光量を検出することとなるため、両検出ユニット10A,10Bの光量分布のばらつきは相互に相殺され、検出光量の総和としては常に一定になる。
【0031】
さらに、この実施形態のトルクセンサ1においては、二つの検出ユニット10A,10Bは円周方向にほぼ180°ずれた位置に配置されており、そのために以下のようなさらなる効果を得ることができる。
【0032】
即ち、このトルクセンサ1の場合、二つの検出ユニット10A,10Bが円周方向のほぼ相反位置に配置されているため、両遮光板8,9が回転軸に対して軸ずれすることがあっても、軸ずれによる一方の検出ユニット10A側での検出光量の増大分を、他方の検出ユニット10B側の検出光量の減少分で相殺することができる。このため、回転軸に対する両遮光板8,9の軸ずれによる検出結果の変動を無くすことができる。
【0033】
また、この実施形態のトルクセンサ1は、温度変化等に伴うLED11の光量変化やLED11とフォトダイオード12の間隔変化、LED11の経時劣化等による検出トルクの狂いを補正するための補正用フォトダイオード15(補正用光検出器)が設けられている。この補正用フォトダイオード15は、二つの検出ユニット10A,10Bに夫々設けられ、各検出ユニット10A,10Bのフォトダイオード12の径方向外側位置に近接配置されている。そして、各検出ユニット10A,10Bの補正用フォトダイオード15は、隣接する窓14,14間のピッチ角と同ピッチ角の受光面15a(以下、「補正用受光面15a」と呼ぶ。)を有し、LED11から発され、第2遮光板9の窓14の第1遮光板8よりも外側にある領域(以下、「補正用窓領域L」と呼ぶ。)を通過した光の光量を補正用出力電圧として出力するようになっている。尚、補正用受光面15aは、隣接する窓14,14間のピッチ角と同ピッチ角に形成されているため、入力シャフト3の回転位置に拘らず補正用受光面15aに開口する補正用窓領域Lの周方向幅の総和は常に一定となる。また、LED11は、図1に示すようにオーバーラップL部分と補正用窓領域Lのほぼ中間の径方向位置に配置されている。
【0034】
このトルクセンサにおいては、補正用受光面15aで検出された光量(出力電圧)を以下のようにして補正に用いている。
【0035】
即ち、フォトダイオード12の受光面12aで検出された光量(出力電圧)は、補正用受光面15aで検出された光量(出力電圧)で除算することにより、オーバーラップL部分の面積変化(正確には、受光面12aで実質的に光を受ける部分の面積変化。)以外の光量変化の要因を排除するようにしている。つまり、オーバーラップL部分の面積と受光面12aでの検出光量は比例関係にあるが、その検出光量にはLED11自体の光量変化(図9参照。)やLED11と受光面12aの間の距離変化等の変動要因の影響が含まれてしまう。これに対し、受光面12aで検出された光量を補正用受光面15aで検出された光量で除算した場合には、一定面積の補正用窓領域Lに対するオーバーラップL部分の面積比が求まり、そこには面積変化以外の変動要因の影響が含まれなくなる。したがって、このトルクセンサにおいては、このような原理によりオーバーラップの面積変化(周方向幅の変化)を正確に求めることができるため、トルクの検出精度をより高めることができる。
【0036】
このトルクセンサ1は、以上説明したように入力シャフト3の回転位置に拘らず入力トルクを正確に検出することができるが、このトルク検出は基本的に前述のオーバーラップL部分の面積を基に求めるものであるため、入力シャフト3が回転しているときは勿論のこと、回転が停止している場合であっても同様にトルク検出を行うことができる。
【0037】
つづいて、図10〜図12に示す第2の実施形態について説明する。尚、第1の実施形態と同一部分には同一符号を用い、重複する部分については説明を省略するものとする。
【0038】
このトルクセンサ101は基本的な構成は第1の実施形態のものと同様であるが、LED11から発された光が通過する第1,第2遮光板108,109の開口部の形状と、その開口部の数が第1の実施形態のものと異なっている。
【0039】
この実施形態の場合、両遮光板108,109の開口部は径方向外側に開いた略コ字状の切欠き113,114によって構成されており、これらの遮光板108,109の各切欠き113,114の数は15個に設定されている。図10は、トーションバーに作用するトルクがほぼ0である初期組付状態を示し、図11,図12は、夫々正トルクと負トルクの入力時を示している。これらの図に示すように、この実施形態のトルクセンサ101の場合にも、切欠き113,114のオーバーラップL部分は初期組付状態を中心に両遮光板108,109の回動に応じて増減変化する。そして、光検出器であるフォトダイオード11は、やはりオーバーラップL部分の径方向幅よりも小さい径方向幅に形成され、両遮光板113,114の相対的な軸ずれを見込んでオーバーラップL部分の最大径方向位置と最小径方向位置の間に配置されている。
【0040】
したがって、この実施形態のトルクセンサ101の場合にも、両遮光板113,114の相対的な軸ずれに起因する検出精度の低下を防止することができる。また、このトルクセンサ101の場合にも、補正用窓領域Lと補正用フォトダイオード15が設けられており、第1の実施形態と同様にオーバーラップL部分の面積変化以外の光量変化の要因を排除できるようになっている。
【0041】
また、この実施形態の場合、図10に示すように二つ検出ユニット110A,110Bを円周方向にちょうど180°ずれた位置に配置するようにすれば、両遮光板113,114の回転軸に対する軸ずれの影響を完全に無くすことができる。そして、このようにした場合には、切欠き113,114の数が奇数の15個であるため、円周方向にちょうど180°ずれた位置が2分の1ピッチの奇数倍となり、このことからLED11の光量のばらつきによる受光光量の変化をも第1の実施形態と同様に無くすことができる。
【0042】
尚、この出願の発明の実施形態は以上で説明したものに限るものでなく、例えば、発光器と光検出器はLEDとフォトダイオード以外のものであっても良く、また、トルクセンサの適用もパワーステアリング装置以外の装置であっても良い。
【0043】
次に、上記の各実施形態から把握し得る請求項に記載以外の発明について、以下にその作用効果と共に記載する。
【0044】
(イ) 入力側部材と出力側部材とに結合されたトーションバーの両端部に夫々遮光板を固設し、この各遮光板に、複数の開口部を円周方向等ピッチに設け、両遮光板の相対回動に応じて両者の開口部のオーバーラップ面積が変化するようにし、さらに前記両遮光板を間に挟む軸方向位置に発光器と光検出器とを配設し、両遮光板の開口部のオーバーラップ部分を通って光検出器に検出される光量からトルクを求めるトルクセンサにおいて、
発光器と光検出器の対から成る検出ユニットを二組設け、その二組の検出ユニットを軸回り方向にほぼ180°ずらした位置に配置し、両検出ユニットの光検出器によって検出される光量の和からトルクを求めることを特徴とするトルクセンサ。
【0045】
この場合、両遮光板の軸心がトーションバーの回転軸に対してずれたときに、両遮光板の回転位置によってトルクの検出結果が異なってしまう不具合を解決することができる。つまり、二つの検出ユニットが軸回り方向にほぼ180°ずれた位置に配置されているため、一方の検出ユニット側の検出光量の変化分を他方の検出ユニットの検出光量の変化によって相殺し、両遮光板の回転位置に拘らず常に正確なトルクを検出することができる。
【0046】
(ロ) 入力側部材と出力側部材とに結合されたトーションバーの両端部に夫々遮光板を固設し、この各遮光板に、複数の開口部を円周方向等ピッチに設け、両遮光板の相対回動に応じて両者の開口部のオーバーラップ面積が変化するようにし、さらに前記両遮光板を間に挟む軸方向位置に発光器と光検出器とを配設し、両遮光板の開口部のオーバーラップ部分を通って光検出器に検出される光量からトルクを求めるトルクセンサであって、光検出器の受光面の周方向幅を、前記遮光板の隣接する開口部間のピッチ角と同じになるように設定したものにおいて、
発光器と光検出器の対から成る検出ユニットを二組設け、前記遮光板の隣接する開口部間のピッチ角を1ピッチとしたときに、前記二組の検出ユニットを軸回り方向に2分の1ピッチの奇数倍ずらした位置に配置し、両検出ユニットの光検出器によって検出される光量の和からトルクを求めることを特徴とするトルクセンサ。
【0047】
この場合、発光器の光量分布のばらつきによって検出精度が低下する不具合を解消することができる。つまり、二つの検出ユニット部分で検出光量のばらつきを相互に相殺することができるため、光量分布のばらつきによる検出精度の低下を確実に防止することができる。
【0048】
(ハ) 前記各遮光板の開口部を奇数個に設定し、前記二組の検出ユニットを軸回り方向に180°ずらした位置に配置したことを特徴とする前記(ロ)に記載のトルクセンサ。
【0049】
この場合、(イ),(ロ)の効果を同時に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の第1の実施形態を示すものであり、図2のA矢視に相当する平面図。
【図2】同実施形態を示す断面図。
【図3】同実施形態の作動原理を示す模式的平面図。
【図4】同実施形態の作動原理を示す模式的平面図。
【図5】同実施形態の窓のオーバーラップ位置と出力の関係を示すグラフ。
【図6】同実施形態の窓のオーバーラップ内における光量分布を示すグラフ。
【図7】同実施形態の窓のオーバーラップ位置の変化と受光面の受光位置の関係を示す模式図。
【図8】同実施形態の転舵角度が変化しているときにおける出力電圧の変動状態を示すグラフ。
【図9】同実施形態のLED光量が漸減したときにおける測定光量の変化を示すグラフ。
【図10】この出願の第2の実施形態を示す模式的平面図。
【図11】同実施形態の作動状態を示す模式的平面図。
【図12】同実施形態の作動状態を示す模式的平面図。
【符号の説明】
1,101…トルクセンサ
3…入力シャフト(入力側部材)
4…出力シャフト(出力側部材)
6…トーションバー
8,108…第1遮光板
9,109…第2遮光板
10A,10B,110A,110B…検出ユニット
11…LED(発光器)
12…フォトダイオード(光検出器)
13,14…窓(開口部)
15…補正用フォトダイオード(補正用光検出器)
113,114…切欠き(開口部)

Claims (5)

  1. 入力側部材と出力側部材とに結合されたトーションバーの両端部に夫々遮光板を固設し、この各遮光板に、複数の開口部を円周方向等ピッチに設け、両遮光板の相対回動に応じて両者の開口部のオーバーラップ面積が変化するようにし、さらに前記両遮光板を間に挟む軸方向位置に発光器と光検出器とを配設し、両遮光板の開口部のオーバーラップ部分を通って光検出器に検出される光量からトルクを求めるトルクセンサにおいて、
    前記光検出器の受光面を前記両遮光板の開口部のオーバーラップ部分の径方向幅よりも小さい径方向幅に形成すると共に、その受光面を前記オーバーラップ部分の最大径方向位置と最小径方向位置の間に配置したことを特徴とするトルクセンサ。
  2. 発光器と光検出器の対から成る検出ユニットを二組設け、その二組の検出ユニットを軸回り方向にほぼ180°ずらした位置に配置し、両検出ユニットの光検出器によって検出される光量の和からトルクを求めることを特徴とする請求項1に記載のトルクセンサ。
  3. 光検出器の受光面の周方向幅を、前記遮光板の隣接する開口部間のピッチ角と同じになるように設定した請求項1に記載のトルクセンサにおいて、発光器と光検出器の対から成る検出ユニットを二組設け、前記遮光板の隣接する開口部間のピッチ角を1ピッチとしたときに、前記二組の検出ユニットを軸回り方向に2分の1ピッチの奇数倍ずらした位置に配置し、両検出ユニットの光検出器によって検出される光量の和からトルクを求めることを特徴とするトルクセンサ。
  4. 前記各遮光板の開口部を奇数個に設定し、前記二組の検出ユニットを軸回り方向に180°ずらした位置に配置したことを特徴とする請求項3に記載のトルクセンサ。
  5. 前記発光器から発された光を遮光板の相対回動に拘らず一定受光面積で受ける補正用光検出器を光検出器に近接させて配設し、光検出器で検出された光量を補正用光検出器で検出された光量によって除算することで検出トルクを補正することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のトルクセンサ。
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