JP2004218047A - 光学素子の製造方法 - Google Patents

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哲蔵 伊藤
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Abstract

【課題】蛍石等の光学基板にダメージを与えることなく、成膜直前に光学基板の洗浄を行うこと。
【解決手段】加熱蒸着で加熱された光学基板を実質的に外気に触れさせることなく成膜槽に搬入する工程と、成膜槽内で酸素プラズマを生成し光学基板を洗浄する工程と、成膜槽内の酸素ガスを掃気する工程と、成膜槽内で光学基板に光学薄膜を成膜する工程とを有することを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光学素子の製造方法に関し、特に真空紫外域で用いる光学素子への光学薄膜の成膜工程に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体素子のさらなる集積度向上のために、半導体素子の製造工程中のリソグラフィー工程に用いる縮小投影露光装置の高解像力化の要求が高まっている。より高い解像力を実現するために、次世代の露光装置で着目されているのはF2レーザーを光源として使用し、波長157nmの真空紫外光を露光光として利用するものである。F2レーザーを光源として利用する露光装置では、この波長領域で十分な透過率を持っている光学素子として蛍石が使用されている。
【0003】
このような露光装置では、レーザー光源から半導体回路パターンが露光されるウエハまでの間に、数十枚にも及ぶ様々な用途の光学素子が配置されており、これらの光学素子表面にはそれぞれ目的に応じたフッ化物薄膜がコートされている。光学素子やフッ化物薄膜には光吸収があるので、最終的にウエハに到達する光量を十分なものにするために、光学素子及び薄膜の光吸収をできるだけ小さくしなくてはならない。
【0004】
しかしながら、有機物をはじめとする汚れの吸収・散乱・干渉は短波長になるほど顕著になり、157nmの波長においては微小な汚染でレンズの透過率等の光学特性を著しく低下させる。また、付着物を起点として膜のレーザーダメージが発生し、レーザー使用時にその光学特性が著しく劣化していく問題がある。
【0005】
このような光学素子に付着している有機物などの汚れを効果的に取り除く方法として、紫外線/オゾン洗浄法(特許文献1)やプラズマ洗浄法、または光洗浄方法(特許文献2)がある。これらの方法により、基板に付着した有機物等の汚染を除去できることが確認されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−293442号公報
【特許文献2】
特開2000−82856号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば真空蒸着で成膜を行う場合、成膜前に洗浄していたとしても、真空への排気中や基板の加熱時、及び搬入時に汚れが再付着するという問題がある。このような汚染が付着したまま成膜を行うと、汚染が基板と膜の界面に挟まれてしまうため、吸収損失が増大し光学素子の特性を劣化させる。
【0008】
成膜直前に基板を洗浄する手法として、可視領域対応の光学薄膜の製法では、蒸着室内にイオンガンを設置しイオンビームを基板に照射して汚染を除去する方法がある。この手法は、アルゴン等のプラズマをイオンガンで照射することにより、基板表面を削り取って洗浄を行うものである。SiO2等のガラス基板はダメージが入りにくいので、100eV以上の高エネルギーイオンを照射しても光学特性に影響はでないが、蛍石の場合には加熱基板(250℃)に高エネルギーをあてるとダメージが入るという問題が指摘されている。特に蛍石表面の化学結合が切られることによって生じるカラーセンターは蛍石の吸収率増大の原因になる。これによって紫外領域における光学吸収損失が増大し、透過率が著しく劣化する。よって蛍石基板においては、可視領域用の光学素子で利用されているこの方法をそのまま適用することはできない。
【0009】
本発明はこのような従来例を鑑みなされたもので、光学基板にダメージを与えることなく成膜直前に光学基板の洗浄を行うことができる光学素子の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の光学素子の製造方法は、加熱槽で加熱された光学基板を実質的に外気に触れさせることなく成膜槽に搬入する工程と、成膜槽内で酸素プラズマを生成し光学基板を洗浄する工程と、成膜槽内の酸素ガスを掃気する工程と、成膜槽内で光学基板に光学薄膜を成膜する工程とを有することを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に用いる光学薄膜成膜装置の一実施形態を示す模式図である。この光学薄膜成膜装置は、次の真空チャンバーとプラズマ生成機構からなる。ここでは真空蒸着法を例にとって説明するが、本発明はスパッタリング法などの他の成膜方法にも適用可能である。
【0012】
加熱用真空チャンバー14は、その中にフッ化物よりなる光学基板4を固定し、大気圧から10−4Paまで減圧し、成膜を行う温度まで基板4を加熱するための加熱槽である。移送用真空チャンバー13は加熱された基板4を蒸着槽としての蒸着用真空チャンバー1に搬入するための移載槽である。
【0013】
蒸着用真空チャンバー1は、その中に、蒸着物質3を入れる蒸着ボート2と基板4を固定して回転させるホルダー5が備えられている。また、蒸着用真空チャンバー1内には、プラズマ生成機構としてのイオンガン6及びニュートラライザー7も設けられている。更に蒸着用真空チャンバー1には排気ポンプ12が接続されている。
【0014】
イオンガン6には、ガスボンベ9からマスフローコントローラー11を介して高純度酸素が導入される。また、イオンガン6への電子の供給及び基板4の中性化を行うニュートラライザー7へは、ガスボンベ8からマスフローコントローラー10を介してキセノンガスが供給される。酸素ガスやキセノンガスの流量はマスフローで適量に調整できる。
【0015】
ニュートラライザー7にキセノンガスを使用する理由は、イオン化エネルギーが比較的低いために、高電圧をかけずに効率よく電子を供給できるからであるが、このガスはキセノンに限定されるものではなく、例えばクリプトンやラドン等のイオン化電圧の低い他のガスを使用してもよい。
【0016】
本発明の特徴である光学基板の成膜直前の洗浄方法について図2のフローチャートに基づいて説明する。
【0017】
まず、基板4をプラズマ洗浄、ないしはUVオゾン洗浄して表面を洗浄した後、加熱用真空チャンバー14内でホルダーに固定する。加熱用真空チャンバー14を10−4Paとなるまで排気した後、基板4を成膜する温度(例えば250℃)まで加熱する(ステップS1)。
【0018】
次に基板4を移送用真空チャンバー13を通して、蒸着用真空チャンバー1に搬入し、ホルダー5に固定する(ステップS2)。この加熱時や搬入時に有機物等の汚染が基板4に再付着すると考えられる。
【0019】
マスフローコントローラー11を介してイオンガン6に酸素ガス約80sccmを導入し、電圧約20Vをかける。この時点では電子が供給されていないため、プラズマは発生しない。次にマスフローコントローラー10を介してニュートラライザー7にキセノンガスを35sccm導入する。そして電圧をかけることで、キセノンプラズマ、並びに大量の電子がニュートラライザー7の先端から発生し、これがイオンガン6に引き込まれることで、酸素プラズマの放電が起こる。この際、ホルダー5を回転させ酸素プラズマが均等に基板4に照射されるようにする。この酸素プラズマ及び混在する活性酸素で基板4を再洗浄し、有機物等による汚染を除去する(ステップS3)。
【0020】
なおニュートラライザー7から発生した電子は、蒸着用真空チャンバー1全体にも放出され、基板4が過剰に電荷を帯びることを防ぐ役割も果たす。イオンガン6やニュートラライザー7によって導入されたガスは排気ポンプ12によって排気されていくので、酸素プラズマ放電時の蒸着用真空チャンバー1の圧力は約10−2Pa程度である。
【0021】
酸素プラズマを(20Vで30秒)放射したのちに、イオンガンへの加電圧を切り、プラズマ照射を止める。このように酸素プラズマのエネルギーを極力小さくすると共に、プラズマ照射時間も短くし、蛍石よりなる基板4にほぼダメージを与えることなく有機物汚染を除去している。その後酸素ガスを止め、キセノンガスはニュートラライザーの穴がふさがってしまうのを防ぐためと、酸素ガスを蒸着用真空チャンバー1から追い出すために、15sccmで約3分間流したのちに止める(ステップS4)。
【0022】
蒸着用真空チャンバー1の真空度は約30分程度で回復するが、蒸着時に真空紫外領域で吸収原因となる酸素が蒸着用真空チャンバー1内に残っていると吸収の大きな薄膜になるので、約1時間はそのまま放置する。
【0023】
その後、蒸着ボート2に置かれたフッ素化合物からなる蒸着材料3を加熱蒸発させる(ステップS5)。
【0024】
本実施形態で説明した成膜装置を用いて、酸素プラズマ及び活性酸素により成膜直前に基板の洗浄を行うことで、成膜直前に基板の汚染を除去することができる。これにより、低吸収で光学特性に優れた真空紫外波長領域対応の光学薄膜を作製することができる。特に膜と基板の界面の汚染を除去していることから、レーザー耐久に優れた特性をもつ光学薄膜が作製できる。
【0025】
【実施例】
上記の成膜装置を用いて成膜直前に基板洗浄を行って、実際に作製した反射防止膜の具体的な実施例について以下に説明する。
【0026】
本実施例では、蛍石よりなる基板4をプラズマ洗浄を行った後、加熱用真空チャンバー14にその基板4を固定して10−4Paまで排気し、基板4を250℃に加熱して蒸着用真空チャンバー1に搬送しホルダー5に固定した。
【0027】
次いで酸素ガス80sccmをイオンガン6から放出し、キセノンガスをニュートラライザー7に35sccm供給して酸素プラズマを放電させる。酸素プラズマは約30秒基板4に照射し、ガスを止めて1時間放置した。
【0028】
次にボート2に準備してある蒸着物質3をフッ化ガドリニュウム、フッ化マグネシュウムの順番で、157nmで反射率が最低になるように設計された膜厚で反射防止膜の成膜を行った。成膜速度は2Å/sで行った。
【0029】
この成膜前洗浄を行った成膜方法で得られた反射防止膜は、波長157nmにおいて約97%の透過率であった。成膜前洗浄を行わない反射防止膜の透過率は約96%であったので、約1%透過率が上昇している。250℃において基板を蒸着室に入れると約1%の汚染が確認されていたことから、これらの結果より、再付着した汚染がほぼ除去できたと考えることができる。
【0030】
以下に本発明の実施態様について羅列する。
(態様1)加熱槽で加熱された光学基板を実質的に外気に触れさせることなく成膜槽に搬入する工程と、該成膜槽内で酸素プラズマを生成し、前記光学基板を洗浄する工程と、前記成膜槽内の酸素ガスを掃気する工程と、前記成膜槽内で前記光学基板に光学薄膜を成膜する工程とを有することを特徴とする光学素子の製造方法。
(態様2)前記光学素子が真空紫外波長領域で用いられる素子であることを特徴とする態様1の光学素子の製造方法。
(態様3)前記光学素子は蛍石で構成されることを特徴とする態様1又は2の光学素子の製造方法。
(態様4)基板を加熱する加熱槽と、前記基板に蒸着を行う蒸着槽と、該蒸着槽に加熱された前記基板を搬入する移載槽と、前記蒸着槽内に活性酸素等を発生させるプラズマ生成機構と、プラズマ生成機構にガスを供給するガス供給機構とを有することを特徴とする光学薄膜成膜装置。
(態様5)前記プラズマ生成機構はプラズマを照射するイオンガンを有し、該イオンガンが前記蒸着槽内に設置されていることを特徴とする態様4の光学薄膜成膜装置。
(態様6)前記プラズマ生成機構によって酸素ガスをプラズマ化することを特徴とする態様4又は5の光学薄膜製膜装置。
(態様7)光学薄膜を成膜された前記基板は真空紫外波長領域で用いられる光学素子であることを特徴とする態様4〜6いずれか1項の光学薄膜製膜装置。
(態様8)前記基板は蛍石で構成されることを特徴とする態様4〜7いずれか1項の光学薄膜成膜装置。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光学素子の製造方法によれば、光学基板にダメージを与えることなく、成膜直前にその基板を洗浄することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の成膜装置の概略構成図である。
【図2】本実施形態の成膜方法のフローチャートである。
【符号の説明】
1 蒸着用真空チャンバー(蒸着槽)
2 蒸着ボート
3 蒸着物質
4 基板(光学素子)
5 ホルダー
6 イオンガン
7 ニュートラライザー
8 キセノンガスボンベ
9 酸素ガスボンベ
10 マスフローコントローラー
11 マスフローコントローラー
12 排気ポンプ
13 移送用真空チャンバー(移載槽)
14 加熱用真空チャンバー(加熱槽)

Claims (1)

  1. 加熱槽で加熱された光学基板を実質的に外気に触れさせることなく成膜槽に搬入する工程と、該成膜槽内で酸素プラズマを生成し、前記光学基板を洗浄する工程と、前記成膜槽内の酸素ガスを掃気する工程と、前記成膜槽内で前記光学基板に光学薄膜を成膜する工程とを有することを特徴とする光学素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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