JP2004217163A - 建設機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】キャブの外側から電装品の点検作業、交換作業等を簡単に行なえるようにし、作業性を向上する。
【解決手段】キャブ4内の前側に設けられたインストルメントパネル18には、ドア11と対向する入口12側の側面が開口19Aとなる電装品収容部19を設け、この電装品収容部19にはリレー21、ヒューズ22等の電装品を収容する構成とする。従って、リレー21、ヒューズ22等の点検作業、交換作業等を行なう場合には、キャブ4のドア11を開いて蓋体25を取外すだけで、電装品収容部19が目の前に現れるから、無理な姿勢をとることなく、楽な立ち姿勢のままでキャブ4の外部からリレー21の点検作業等を行なうことができる。
【選択図】 図5
【解決手段】キャブ4内の前側に設けられたインストルメントパネル18には、ドア11と対向する入口12側の側面が開口19Aとなる電装品収容部19を設け、この電装品収容部19にはリレー21、ヒューズ22等の電装品を収容する構成とする。従って、リレー21、ヒューズ22等の点検作業、交換作業等を行なう場合には、キャブ4のドア11を開いて蓋体25を取外すだけで、電装品収容部19が目の前に現れるから、無理な姿勢をとることなく、楽な立ち姿勢のままでキャブ4の外部からリレー21の点検作業等を行なうことができる。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばリフトトラック、ホイールローダ等のキャブを備えた建設機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、建設機械としては、例えば地上から高所への荷物の運搬作業等を行なうリフトトラック、土砂の積み降ろし作業等を行なうホイールローダ等が知られている。
【0003】
これらの建設機械は、自走可能な車体と、該車体に設けられたキャブと、該キャブ内に設けられ、オペレータが着座する運転席とを備えている。また、運転席の前方には、前記キャブの内面に位置してインストルメントパネル(以下、インパネという)が設けられ、該インパネには走行動作、作業動作等に関する情報をオペレータに知らせる計器類が配置されている。
【0004】
さらに、キャブには、機器の制御に必要な電装品、例えばエンジンの点火系、前照灯等の接点を開閉するリレー、これらを高電流から保護するヒューズ等の電装品が取付けられている。そして、リレー、ヒューズ等の電装品は、例えば自動車の場合には、助手席側に位置してインパネの奥まった位置に配設されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−101295号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術によるものでは、リレー、ヒューズ等の電装品を例えばインパネの奥まった位置に配設しているから、電装品を点検、交換する場合には、作業者はシートとインパネとの間の狭い空間に入り込むような無理な姿勢で作業を行なわなくてはならない。また、建設機械では、電装品のその他の配置場所として、運転席の下側、運転席の後側等が挙げられるが、これらの配置場所においても、キャブ内でかがんだり、キャブと運転席との間に身体を押し入れたり、無理な姿勢で作業を行なわなくてはならない。
【0007】
従って、電装品の点検作業、交換作業等を行なう場合には、労力や時間を要してしまい、作業性が悪いという問題がある。
【0008】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、キャブの外側から電装品の点検作業、交換作業を簡単に行なうことができ、作業性を向上することができるようにした建設機械を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による建設機械は、自走可能な車体と、該車体に設けられ側面に開閉可能なドアを有するキャブと、該キャブ内に設けられオペレータが着座する運転席と、該運転席の前方に位置して前記キャブの内面に設けられ計器類が配置されたインストルメントパネルとを備えている。
【0010】
そして、上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、インストルメントパネルにはドアと対向する入口側の側面が開口した電装品収容部を設け、該電装品収容部には機器の制御に必要な電装品を収容する構成としたことにある。
【0011】
このように構成したことにより、電装品の点検作業等を行なう場合、キャブのドアを開くことによって電装品を収容した電装品収容部の開口が目の前に現れるから、無理な姿勢をとることなく、キャブの外部から電装品の点検作業等を行なうことができる。
【0012】
請求項2の発明によると、電装品収容部の内部には電装品が取付けられる取付ブラケットを設け、該取付ブラケットよりも外側には電装品を覆って防護する電装品防護カバーを設け、電装品収容部の開口側には当該開口を覆う蓋体を設ける構成としたことにある。
【0013】
このように構成したことにより、キャブのドアを開け放った状態で作業を行なうことがあるが、この場合でも、蓋体と電装品防護カバーとの二重構造により取付ブラケットに取付けられた電装品を外部からの衝撃や塵埃に対して防護することができる。
【0014】
請求項3の発明によると、電装品防護カバーには、車体を検査するときに必要な情報を得るための外部機器が接続可能なコネクタ端子を取付ける構成としたことにある。これにより、電装品の防護用に設けられた電装品防護カバーを利用して車体情報を取出すコネクタ端子を取付けることができる。
【0015】
請求項4の発明によると、蓋体は電装品防護カバーに着脱可能に取付ける構成としたことにある。これにより、電装品の防護用に設けられた電装品防護カバーを利用して蓋体を着脱可能に取付けることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に適用される建設機械として、地上から高所への荷物の運搬作業等を行なうリフトトラックを例に挙げ、図1ないし図7に従って詳細に説明する。
【0017】
1は本実施の形態に適用される建設機械としてのリフトトラックで、該リフトトラック1は、自走可能なホイール式の車体2と、後述のフロント3、キャブ4、運転席13、インストルメントパネル18等により大略構成されている。
【0018】
ここで、車体2は、厚肉な鋼板を組合せて前,後方向に延びるように形成されたフレーム2Aと、該フレーム2Aの前,後に取付けられた4個の車輪2B(左側のみ図示)とによって大略構成されている。また、車体2には、エンジン、制御弁、前照灯(いずれも図示せず)等が設けられている。
【0019】
3は車体2のフレーム2Aに起伏可能に設けられたフロントで、該フロント3は、基端側がフレーム2Aの後部上端側にピン結合され、前,後方向に延びた伸縮式(テレスコピック式)のブーム3Aと、該ブーム3Aの先端側に回動可能に取付けられたフォーク式の荷役具3Bと、フレーム2Aとブーム3Aとの間に設けられ、車体2に対してブーム3Aを起伏させるブーム起伏シリンダ3Cと、ブーム3Aと荷役具3Bとの間に設けられ、ブーム3Aに対して荷役具3Bを回動させるフォークシリンダ3Dと、前記ブーム3Aを伸長、縮小するブーム伸縮シリンダ3Eとにより大略構成されている。
【0020】
そして、フロント3は、例えば図1中に実線で示すブーム3Aの伏せ位置において荷役具3Bに荷物を積載した後、ブーム起伏シリンダ3Cによってブーム3Aを二点鎖線で示す起立位置へと移動させつつ、ブーム伸縮シリンダ3Eによって該ブーム3Aを伸長させることにより、荷物を地上から高所へと運搬するものである。
【0021】
4は車体2に設けられ、内部に運転室を画成するキャブで、該キャブ4は、前,後の車輪2B,2B間に位置してフレーム2Aから左側に張出した支持ブラケット(図示せず)に支持されている。また、キャブ4は、図2、図3に示す如く、後述する左側面部5、右側面部6、前面部7、後面部8、上面部9、下面部10によって略箱形状に形成されている。
【0022】
5はキャブ4の左側面部で、該左側面部5は、長さ方向の複数箇所に所望の曲げ加工を施すことにより角枠状に形成されたパイプフレーム5Aと、該パイプフレーム5Aの前,後方向中間部に位置して上,下方向に延び、端部がパイプフレーム5Aに固着されたセンタピラー5Bと、該センタピラー5Bの後側に位置して該センタピラー5Bとパイプフレーム5Aとの間に取付けられた左側面ガラス5Cとによって大略構成されている。また、センタピラー5Bの前側には後述のドア11が開閉可能に取付けられている。
【0023】
6はキャブ4の右側面部で、該右側面部6は、図3に示す如く、下向きに開口する略コ字状に折曲げて形成されたパイプフレーム6Aと、該パイプフレーム6Aの下側に取付けられたステップ状の右側面パネル6B(図4、図5参照)と、該右側面パネル6Bとパイプフレーム6Aとの間に取付けられた右側面ガラス6Cとによって大略構成されている。
【0024】
7はキャブ4の前面部で、該前面部7は、左側面部5のパイプフレーム5Aと右側面部6のパイプフレーム6Aとの間を左,右方向に延びて設けられ、両者を連結する前側連結フレーム7Aと、該前側連結フレーム7Aの下側に位置してオペレータの足元の前側を覆う前面パネル7Bと、前記前側連結フレーム7Aの上側に取付けられた前面ガラス7Cとによって大略構成されている。また、前側連結フレーム7Aと前面パネル7Bとには、後述のインストルメントパネル18が取付けられている。
【0025】
8はキャブ4の後面部で、該後面部8は、側面部5,6のパイプフレーム5A,6A間を左,右方向に延びて設けられ、両者を連結する後側連結フレーム8Aと、該後側連結フレーム8Aの下側に位置してステップ状に形成された後面パネル8Bと、前記後側連結フレーム8Aの上側に取付けられた後面ガラス8Cとによって大略構成されている。
【0026】
9はキャブ4の上面部で、該上面部9は、側面部5,6のパイプフレーム5A,6A間を前,後方向に延びて設けられた天面パネル9Aと、該天面パネル9Aの前,後方向の途中に上側に突出して設けられた突出部9Bとによって大略構成されている。
【0027】
また、10はキャブ4の下面部で、該下面部10は、側面部5,6のパイプフレーム5A,6A間に位置して前側寄りに配置された床板10Aと、該床板10Aの後側に位置して1段高く形成され、後述の運転席13が搭載される運転席支持台10Bとによって大略構成されている。
【0028】
11はキャブ4の左側面部5に設けられたドアで、該ドア11は、センタピラー5Bの前側に形成されたキャブ4内に乗込むための入口12を開閉するものである。また、ドア11は、前記入口12のほぼ下側半分を開閉する下部ドア11Aと、入口12の残りの上側半分を下部ドア11Aと独立して開閉する上部ドア11Bとにより構成されている。そして、下部ドア11A、上部ドア11Bはそれぞれセンタピラー5Bに回動可能に取付けられている。
【0029】
次に、13はキャブ4内に設けられた運転席で、該運転席13は、下面部10の運転席支持台10B上に取付けられた台座13Aと、該台座13A上に取付けられたシート位置調整機構13Bと、該調整機構13B上に搭載され、オペレータが着座するシート13Cとによって大略構成されている。
【0030】
また、運転席13の右側には作業操作部14が設けられている。ここで、作業操作部14は、右側面部6の右側面パネル6B上面に傾転操作可能に設けられたメイン操作レバー14A、サブ操作レバー14B、各種表示器(図示せず)等によって構成されている。一方、運転席13の左側には、乗降時の誤操作を防止するゲートロックレバー15が設けられている。
【0031】
さらに、運転席13の前方には走行操作部をなすステアリング16が設けられ、前方の足元には図3、図5に示すようにアクセルペダル、ブレーキペダル等の走行用のペダル17が取付けられている。
【0032】
18は運転席13の前方に位置し、キャブ4の内面に左,右方向に延びて設けられたインストルメントパネルで(以下、インパネ18という)を示している。ここで、インパネ18は、前面部7の前側連結フレーム7Aの上側から運転席13側に向けて張出した上側パネル部18Aと、該上側パネル部18Aの先端から前面パネル7Bの下側に向けて斜めに形成された足元パネル部18Bとによって大略構成されている。また、インパネ18の上側パネル部18Aには、ステアリング16に対応するほぼ中央部に位置してメータフード18Cが設けられ、該メータフード18C内には、速度計、燃料計等の計器類(図示せず)が配置されている。
【0033】
19はインパネ18の内部空間を利用して左側(ドア11側)に設けられた電装品収容部で(図5中に図示)、該電装品収容部19は、ドア11と対向する入口12側の側面が開口19Aとなっている。そして、電装品収容部19は、後述する取付ブラケット20、リレー21、ヒューズ22、電装品防護カバー23、コネクタ端子24等を収容するものである。また、電装品収容部19は、後述の蓋体25を取外したり、取付けたりすることにより開口19Aを開閉することができる。
【0034】
20は電装品収容部19内に位置して前面部7の前面パネル7B内側に取付けられた取付ブラケットで、該取付ブラケット20は、図5、図6に示す如く、電装品収容部19の開口19Aから奥まった位置に設けられ、上,下方向と前,後方向とに延びる縦置き状態に配置されている。また、取付ブラケット20には、電装品収容部19の開口19A側となる左面側に後述のリレー21、ヒューズ22等が取付けられている。
【0035】
21は取付ブラケット20にリレーケース21Aを介して取付けられた電装品としての複数個のリレーで、該各リレー21は、例えばエンジンの点火系、前照灯等の接点を開閉するものである。また、22は取付ブラケット20に取付けられた電装品としての例えば2個のヒューズで、該各ヒューズ22は、電気部品を高電流から保護するものである。
【0036】
そして、エンジン等の機器の制御に必要な各リレー21、ヒューズ22は、後述する蓋体25等を取外した状態で点検、整備できるように、取付ブラケット20の左面(電装品収容部19の開口19A側)に取付けられている。
【0037】
23は電装品収容部19内に位置して取付ブラケット20よりも外側(開口19A側)に配設された電装品防護カバーで、該電装品防護カバー23は、取付ブラケット20とほぼ平行になるように縦置き状態に設けられ、前面部7の前面パネル7B内側に着脱可能にねじ止めされている。そして、電装品防護カバー23は、各リレー21の大部分を覆って防護するもので、ほぼ逆L字状の板体として形成されている。
【0038】
ここで、電装品防護カバー23の上端部には、後述する蓋体25の係合爪25Aが係合する例えば2個の係合溝23Aが間隔をもって形成され、電装品防護カバー23の下部側には、蓋体25に設けられている固定具26のロック部26Bが挿通またはロック(係合)する長穴23Bが形成されている。
【0039】
24は電装品防護カバー23の下側寄りに取付けられたコネクタ端子で、該コネクタ端子24は、例えば上,下方向に3個並べて配置されている。そして、各コネクタ端子24は、リフトトラック1を検査するときに必要な情報、例えばエンジン、油圧ポンプ、制御弁、各種アクチュエータ等の稼動時間、動作状態、故障箇所等の情報を取出すための外部機器(図示せず)を接続するものである。
【0040】
ここで、上述した外部機器としては、各種の計測器具の他に、作業現場でコネクタ端子24に接続して稼動時間、故障箇所等の情報を取出すパーソナルコンピュータ等の端末機器、コネクタ端子24に接続して情報を通信回線を利用して建設機械を統括する本部に送信する携帯端末、携帯電話等の通信機器がある。
【0041】
25はインパネ18の左側に位置して電装品収容部19の開口19Aを閉塞する蓋体で、該蓋体25は、電装品防護カバー23の外側を覆うことにより該電装品防護カバー23と一緒に二重構造で取付ブラケット20に取付けられた各リレー21等を防護している。また、蓋体25は、インパネ18の入口12側の形状に対応してほぼ逆三角形状に形成され、その上端部には、図7に示すように電装品防護カバー23の各係合溝23Aに係合する2個の係合爪25Aが突設されている。さらに、蓋体25の下側寄りには固定具26が取付けられている。
【0042】
ここで、固定具26は、蓋体25の外面側から回動操作するつまみ部26Aと、蓋体25の内面側に位置して該つまみ部26Aと一緒に回動し、電装品防護カバー23の長穴23Bに挿通し、または抜止め状態にロック(係合)するロック部26Bとによって構成されている。
【0043】
これにより、蓋体25は、各係合爪25Aを電装品防護カバー23の各係合溝23Aに下側から係合させ、この状態で蓋体25の下側を電装品防護カバー23側に押付ける。このときに固定具26のロック部26Bを電装品防護カバー23の長穴23Bに挿通させ、つまみ部26Aを例えば90°程度回動することにより、長穴23Bにロック部26Bを係合させることができる。このように、蓋体25は電装品防護カバー23(インパネ18側)に取付けることができ、この状態では電装品収容部19の開口19A側を閉塞し、外観上の見栄えを良好にすることができる。一方、上述した取付作業の手順と逆の手順で作業を行うことにより、電装品防護カバー23から蓋体25を取外すことができる。
【0044】
本実施の形態によるリフトトラック1は上述の如き構成を有するもので、次に、その動作について説明する。
【0045】
まず、オペレータはドア11を開いて入口12からキャブ4内に乗込み、運転席13のシート13Cに着座する。この状態でアクセルペダル、ブレーキペダル等のペダル17を操作しながらステアリング16を操作することにより車体2を走行させることができる。
【0046】
また、作業操作部14の各操作レバー14A,14B等を操作し、フロント3を起伏させることにより、地上から高所への荷物の運搬作業等を行なうことができる。
【0047】
次に、リレー21、ヒューズ22等の点検作業を行なう場合の手順について説明する。
【0048】
まず、オペレータは、キャブ4の左側に立ち、該キャブ4のドア11を開き、目の前の蓋体25を取外す。これにより、電装品収容部19が開放され、内部のリレー21、ヒューズ22等が現れるから、楽な立ち姿勢のままでリレー21、ヒューズ22等を点検することができる。また、例えばリレー21を交換する場合には、電装品防護カバー23を取外すことによって容易に交換することができる。
【0049】
一方、蓋体25を取外した状態では、コネクタ端子24に外部機器を接続することにより、エンジン、油圧ポンプ、制御弁、各種アクチュエータ等の稼動時間、動作状態、故障箇所等の情報を取出すことができる。
【0050】
かくして、本実施の形態によれば、キャブ4内の前側に設けられたインストルメントパネル18には、ドア11と対向する入口12側の側面が開口19Aとなる電装品収容部19を設け、該電装品収容部19にはリレー21、ヒューズ22等の電装品を収容する構成としている。
【0051】
従って、リレー21、ヒューズ22の点検作業等を行なう場合には、キャブ4のドア11を開き、蓋体25を取外すだけで、リレー21等が目の前に現れるから、無理な姿勢をとることなく、楽な立ち姿勢のままでキャブ4の外部からリレー21等の点検作業、交換作業等を行なうことができ、作業性を向上することができる。
【0052】
また、取付ブラケット20に取付けられたリレー21、ヒューズ22等は電装品防護カバー23で覆い、該電装品防護カバー23は蓋体25で覆う構成としているから、取付ブラケット20に取付けられたリレー21、ヒューズ22等は、電装品防護カバー23と蓋体25との二重構造で覆うことができる。この結果、ドア11を開け放った状態で作業を行なう場合でも、電装品収容部19内のリレー21等を外部からの衝撃や塵埃に対して防護することができ、信頼性を向上することができる。
【0053】
一方、電装品防護カバー23には、エンジン、各種アクチュエータ等の稼動時間、動作状態、故障箇所等の情報を取出すための外部機器が接続可能なコネクタ端子24を取付けているから、必要な情報を容易に得ることができる。しかも、リレー21等を防護する電装品防護カバー23を利用してコネクタ端子24を設けることができ、構成を簡略化することができる。
【0054】
さらに、蓋体25は、電装品防護カバー23を利用して着脱可能に取付けることができるから、蓋体25を取付けるためのブラケット等を別途設ける必要がなく、部品点数の削減、生産性の向上等を図ることができる。
【0055】
なお、実施の形態では、蓋体25は、電装品防護カバー23に対して着脱可能に取付ける構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば蓋体25をインパネ18にねじ部材、固定具等を用いて着脱可能に取付ける構成としてもよい。
【0056】
また、実施の形態では、建設機械としてキャブ4内の前側にインパネ18を備えたリフトトラック1を例示したが、本発明はこれに限らず、キャブ内の前側にインパネを備えた他の建設機械、例えばホイールローダ、トラクタ等に広く適用できるものである。
【0057】
【発明の効果】
以上詳述した通り、請求項1の発明によれば、運転席の前方に位置して前記キャブの内面に設けられたインストルメントパネルには、ドアと対向する入口側の側面が開口した電装品収容部を設け、該電装品収容部には機器の制御に必要な電装品を収容する構成としている。従って、電装品の点検作業等を行なう場合には、キャブのドアを開くことによって電装品を収容した電装品収容部が目の前に現れるから、無理な姿勢をとることなく、立った姿勢のままでキャブの外部から電装品の点検作業、交換作業等を行なうことができ、作業性を向上することができる。
【0058】
請求項2の発明によれば、電装品収容部の内部には電装品が取付けられる取付ブラケットを設け、該取付ブラケットよりも外側には電装品を覆って防護する電装品防護カバーを設け、電装品収容部の開口側には当該開口を覆う蓋体を設ける構成としている。これにより、キャブのドアを開け放った状態で作業を行なう場合でも、蓋体と電装品防護カバーとの二重構造により取付ブラケットに取付けられた電装品を外部からの衝撃や塵埃に対して防護することができ、信頼性を向上することができる。
【0059】
請求項3の発明によれば、電装品防護カバーには、車体を検査するときに必要な情報を得るための外部機器が接続可能なコネクタ端子を取付ける構成としているので、電装品の防護用に設けられた電装品防護カバーを利用してコネクタ端子を取付けることができ、構成を簡略化することができる。
【0060】
請求項4の発明によれば、蓋体は電装品防護カバーに着脱可能に取付ける構成としているので、電装品の防護用に設けられた電装品防護カバーを利用して蓋体を着脱可能に取付けることができ、部品点数の削減、生産性の向上等を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に適用されるリフトトラックを示す正面図である。
【図2】図1中のキャブを拡大して示す正面図である。
【図3】ドアを開いてキャブの内部を示す外観斜視図である。
【図4】蓋体が取付けられたインストルメントパネルをキャブ、ステアリング等と一緒に示す要部拡大の正面図である。
【図5】蓋体を取外して電装品収容部を開放した状態を図4と同様位置からみた要部拡大の正面図である。
【図6】取付ブラケット、リレー、ヒューズ、電装品防護カバー、コネクタ端子をインストルメントパネルを取外した状態で拡大して示す拡大斜視図である。
【図7】蓋体を単体で拡大して示す外観斜視図である。
【符号の説明】
1 リフトトラック(建設機械)
2 車体
4 キャブ
11 ドア
12 入口
13 運転席
18 インストルメントパネル
19 電装品収容部
19A 開口
20 取付ブラケット
21 リレー(電装品)
22 ヒューズ(電装品)
23 電装品防護カバー
24 コネクタ端子
25 蓋体
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばリフトトラック、ホイールローダ等のキャブを備えた建設機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、建設機械としては、例えば地上から高所への荷物の運搬作業等を行なうリフトトラック、土砂の積み降ろし作業等を行なうホイールローダ等が知られている。
【0003】
これらの建設機械は、自走可能な車体と、該車体に設けられたキャブと、該キャブ内に設けられ、オペレータが着座する運転席とを備えている。また、運転席の前方には、前記キャブの内面に位置してインストルメントパネル(以下、インパネという)が設けられ、該インパネには走行動作、作業動作等に関する情報をオペレータに知らせる計器類が配置されている。
【0004】
さらに、キャブには、機器の制御に必要な電装品、例えばエンジンの点火系、前照灯等の接点を開閉するリレー、これらを高電流から保護するヒューズ等の電装品が取付けられている。そして、リレー、ヒューズ等の電装品は、例えば自動車の場合には、助手席側に位置してインパネの奥まった位置に配設されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−101295号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術によるものでは、リレー、ヒューズ等の電装品を例えばインパネの奥まった位置に配設しているから、電装品を点検、交換する場合には、作業者はシートとインパネとの間の狭い空間に入り込むような無理な姿勢で作業を行なわなくてはならない。また、建設機械では、電装品のその他の配置場所として、運転席の下側、運転席の後側等が挙げられるが、これらの配置場所においても、キャブ内でかがんだり、キャブと運転席との間に身体を押し入れたり、無理な姿勢で作業を行なわなくてはならない。
【0007】
従って、電装品の点検作業、交換作業等を行なう場合には、労力や時間を要してしまい、作業性が悪いという問題がある。
【0008】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、キャブの外側から電装品の点検作業、交換作業を簡単に行なうことができ、作業性を向上することができるようにした建設機械を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による建設機械は、自走可能な車体と、該車体に設けられ側面に開閉可能なドアを有するキャブと、該キャブ内に設けられオペレータが着座する運転席と、該運転席の前方に位置して前記キャブの内面に設けられ計器類が配置されたインストルメントパネルとを備えている。
【0010】
そして、上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、インストルメントパネルにはドアと対向する入口側の側面が開口した電装品収容部を設け、該電装品収容部には機器の制御に必要な電装品を収容する構成としたことにある。
【0011】
このように構成したことにより、電装品の点検作業等を行なう場合、キャブのドアを開くことによって電装品を収容した電装品収容部の開口が目の前に現れるから、無理な姿勢をとることなく、キャブの外部から電装品の点検作業等を行なうことができる。
【0012】
請求項2の発明によると、電装品収容部の内部には電装品が取付けられる取付ブラケットを設け、該取付ブラケットよりも外側には電装品を覆って防護する電装品防護カバーを設け、電装品収容部の開口側には当該開口を覆う蓋体を設ける構成としたことにある。
【0013】
このように構成したことにより、キャブのドアを開け放った状態で作業を行なうことがあるが、この場合でも、蓋体と電装品防護カバーとの二重構造により取付ブラケットに取付けられた電装品を外部からの衝撃や塵埃に対して防護することができる。
【0014】
請求項3の発明によると、電装品防護カバーには、車体を検査するときに必要な情報を得るための外部機器が接続可能なコネクタ端子を取付ける構成としたことにある。これにより、電装品の防護用に設けられた電装品防護カバーを利用して車体情報を取出すコネクタ端子を取付けることができる。
【0015】
請求項4の発明によると、蓋体は電装品防護カバーに着脱可能に取付ける構成としたことにある。これにより、電装品の防護用に設けられた電装品防護カバーを利用して蓋体を着脱可能に取付けることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に適用される建設機械として、地上から高所への荷物の運搬作業等を行なうリフトトラックを例に挙げ、図1ないし図7に従って詳細に説明する。
【0017】
1は本実施の形態に適用される建設機械としてのリフトトラックで、該リフトトラック1は、自走可能なホイール式の車体2と、後述のフロント3、キャブ4、運転席13、インストルメントパネル18等により大略構成されている。
【0018】
ここで、車体2は、厚肉な鋼板を組合せて前,後方向に延びるように形成されたフレーム2Aと、該フレーム2Aの前,後に取付けられた4個の車輪2B(左側のみ図示)とによって大略構成されている。また、車体2には、エンジン、制御弁、前照灯(いずれも図示せず)等が設けられている。
【0019】
3は車体2のフレーム2Aに起伏可能に設けられたフロントで、該フロント3は、基端側がフレーム2Aの後部上端側にピン結合され、前,後方向に延びた伸縮式(テレスコピック式)のブーム3Aと、該ブーム3Aの先端側に回動可能に取付けられたフォーク式の荷役具3Bと、フレーム2Aとブーム3Aとの間に設けられ、車体2に対してブーム3Aを起伏させるブーム起伏シリンダ3Cと、ブーム3Aと荷役具3Bとの間に設けられ、ブーム3Aに対して荷役具3Bを回動させるフォークシリンダ3Dと、前記ブーム3Aを伸長、縮小するブーム伸縮シリンダ3Eとにより大略構成されている。
【0020】
そして、フロント3は、例えば図1中に実線で示すブーム3Aの伏せ位置において荷役具3Bに荷物を積載した後、ブーム起伏シリンダ3Cによってブーム3Aを二点鎖線で示す起立位置へと移動させつつ、ブーム伸縮シリンダ3Eによって該ブーム3Aを伸長させることにより、荷物を地上から高所へと運搬するものである。
【0021】
4は車体2に設けられ、内部に運転室を画成するキャブで、該キャブ4は、前,後の車輪2B,2B間に位置してフレーム2Aから左側に張出した支持ブラケット(図示せず)に支持されている。また、キャブ4は、図2、図3に示す如く、後述する左側面部5、右側面部6、前面部7、後面部8、上面部9、下面部10によって略箱形状に形成されている。
【0022】
5はキャブ4の左側面部で、該左側面部5は、長さ方向の複数箇所に所望の曲げ加工を施すことにより角枠状に形成されたパイプフレーム5Aと、該パイプフレーム5Aの前,後方向中間部に位置して上,下方向に延び、端部がパイプフレーム5Aに固着されたセンタピラー5Bと、該センタピラー5Bの後側に位置して該センタピラー5Bとパイプフレーム5Aとの間に取付けられた左側面ガラス5Cとによって大略構成されている。また、センタピラー5Bの前側には後述のドア11が開閉可能に取付けられている。
【0023】
6はキャブ4の右側面部で、該右側面部6は、図3に示す如く、下向きに開口する略コ字状に折曲げて形成されたパイプフレーム6Aと、該パイプフレーム6Aの下側に取付けられたステップ状の右側面パネル6B(図4、図5参照)と、該右側面パネル6Bとパイプフレーム6Aとの間に取付けられた右側面ガラス6Cとによって大略構成されている。
【0024】
7はキャブ4の前面部で、該前面部7は、左側面部5のパイプフレーム5Aと右側面部6のパイプフレーム6Aとの間を左,右方向に延びて設けられ、両者を連結する前側連結フレーム7Aと、該前側連結フレーム7Aの下側に位置してオペレータの足元の前側を覆う前面パネル7Bと、前記前側連結フレーム7Aの上側に取付けられた前面ガラス7Cとによって大略構成されている。また、前側連結フレーム7Aと前面パネル7Bとには、後述のインストルメントパネル18が取付けられている。
【0025】
8はキャブ4の後面部で、該後面部8は、側面部5,6のパイプフレーム5A,6A間を左,右方向に延びて設けられ、両者を連結する後側連結フレーム8Aと、該後側連結フレーム8Aの下側に位置してステップ状に形成された後面パネル8Bと、前記後側連結フレーム8Aの上側に取付けられた後面ガラス8Cとによって大略構成されている。
【0026】
9はキャブ4の上面部で、該上面部9は、側面部5,6のパイプフレーム5A,6A間を前,後方向に延びて設けられた天面パネル9Aと、該天面パネル9Aの前,後方向の途中に上側に突出して設けられた突出部9Bとによって大略構成されている。
【0027】
また、10はキャブ4の下面部で、該下面部10は、側面部5,6のパイプフレーム5A,6A間に位置して前側寄りに配置された床板10Aと、該床板10Aの後側に位置して1段高く形成され、後述の運転席13が搭載される運転席支持台10Bとによって大略構成されている。
【0028】
11はキャブ4の左側面部5に設けられたドアで、該ドア11は、センタピラー5Bの前側に形成されたキャブ4内に乗込むための入口12を開閉するものである。また、ドア11は、前記入口12のほぼ下側半分を開閉する下部ドア11Aと、入口12の残りの上側半分を下部ドア11Aと独立して開閉する上部ドア11Bとにより構成されている。そして、下部ドア11A、上部ドア11Bはそれぞれセンタピラー5Bに回動可能に取付けられている。
【0029】
次に、13はキャブ4内に設けられた運転席で、該運転席13は、下面部10の運転席支持台10B上に取付けられた台座13Aと、該台座13A上に取付けられたシート位置調整機構13Bと、該調整機構13B上に搭載され、オペレータが着座するシート13Cとによって大略構成されている。
【0030】
また、運転席13の右側には作業操作部14が設けられている。ここで、作業操作部14は、右側面部6の右側面パネル6B上面に傾転操作可能に設けられたメイン操作レバー14A、サブ操作レバー14B、各種表示器(図示せず)等によって構成されている。一方、運転席13の左側には、乗降時の誤操作を防止するゲートロックレバー15が設けられている。
【0031】
さらに、運転席13の前方には走行操作部をなすステアリング16が設けられ、前方の足元には図3、図5に示すようにアクセルペダル、ブレーキペダル等の走行用のペダル17が取付けられている。
【0032】
18は運転席13の前方に位置し、キャブ4の内面に左,右方向に延びて設けられたインストルメントパネルで(以下、インパネ18という)を示している。ここで、インパネ18は、前面部7の前側連結フレーム7Aの上側から運転席13側に向けて張出した上側パネル部18Aと、該上側パネル部18Aの先端から前面パネル7Bの下側に向けて斜めに形成された足元パネル部18Bとによって大略構成されている。また、インパネ18の上側パネル部18Aには、ステアリング16に対応するほぼ中央部に位置してメータフード18Cが設けられ、該メータフード18C内には、速度計、燃料計等の計器類(図示せず)が配置されている。
【0033】
19はインパネ18の内部空間を利用して左側(ドア11側)に設けられた電装品収容部で(図5中に図示)、該電装品収容部19は、ドア11と対向する入口12側の側面が開口19Aとなっている。そして、電装品収容部19は、後述する取付ブラケット20、リレー21、ヒューズ22、電装品防護カバー23、コネクタ端子24等を収容するものである。また、電装品収容部19は、後述の蓋体25を取外したり、取付けたりすることにより開口19Aを開閉することができる。
【0034】
20は電装品収容部19内に位置して前面部7の前面パネル7B内側に取付けられた取付ブラケットで、該取付ブラケット20は、図5、図6に示す如く、電装品収容部19の開口19Aから奥まった位置に設けられ、上,下方向と前,後方向とに延びる縦置き状態に配置されている。また、取付ブラケット20には、電装品収容部19の開口19A側となる左面側に後述のリレー21、ヒューズ22等が取付けられている。
【0035】
21は取付ブラケット20にリレーケース21Aを介して取付けられた電装品としての複数個のリレーで、該各リレー21は、例えばエンジンの点火系、前照灯等の接点を開閉するものである。また、22は取付ブラケット20に取付けられた電装品としての例えば2個のヒューズで、該各ヒューズ22は、電気部品を高電流から保護するものである。
【0036】
そして、エンジン等の機器の制御に必要な各リレー21、ヒューズ22は、後述する蓋体25等を取外した状態で点検、整備できるように、取付ブラケット20の左面(電装品収容部19の開口19A側)に取付けられている。
【0037】
23は電装品収容部19内に位置して取付ブラケット20よりも外側(開口19A側)に配設された電装品防護カバーで、該電装品防護カバー23は、取付ブラケット20とほぼ平行になるように縦置き状態に設けられ、前面部7の前面パネル7B内側に着脱可能にねじ止めされている。そして、電装品防護カバー23は、各リレー21の大部分を覆って防護するもので、ほぼ逆L字状の板体として形成されている。
【0038】
ここで、電装品防護カバー23の上端部には、後述する蓋体25の係合爪25Aが係合する例えば2個の係合溝23Aが間隔をもって形成され、電装品防護カバー23の下部側には、蓋体25に設けられている固定具26のロック部26Bが挿通またはロック(係合)する長穴23Bが形成されている。
【0039】
24は電装品防護カバー23の下側寄りに取付けられたコネクタ端子で、該コネクタ端子24は、例えば上,下方向に3個並べて配置されている。そして、各コネクタ端子24は、リフトトラック1を検査するときに必要な情報、例えばエンジン、油圧ポンプ、制御弁、各種アクチュエータ等の稼動時間、動作状態、故障箇所等の情報を取出すための外部機器(図示せず)を接続するものである。
【0040】
ここで、上述した外部機器としては、各種の計測器具の他に、作業現場でコネクタ端子24に接続して稼動時間、故障箇所等の情報を取出すパーソナルコンピュータ等の端末機器、コネクタ端子24に接続して情報を通信回線を利用して建設機械を統括する本部に送信する携帯端末、携帯電話等の通信機器がある。
【0041】
25はインパネ18の左側に位置して電装品収容部19の開口19Aを閉塞する蓋体で、該蓋体25は、電装品防護カバー23の外側を覆うことにより該電装品防護カバー23と一緒に二重構造で取付ブラケット20に取付けられた各リレー21等を防護している。また、蓋体25は、インパネ18の入口12側の形状に対応してほぼ逆三角形状に形成され、その上端部には、図7に示すように電装品防護カバー23の各係合溝23Aに係合する2個の係合爪25Aが突設されている。さらに、蓋体25の下側寄りには固定具26が取付けられている。
【0042】
ここで、固定具26は、蓋体25の外面側から回動操作するつまみ部26Aと、蓋体25の内面側に位置して該つまみ部26Aと一緒に回動し、電装品防護カバー23の長穴23Bに挿通し、または抜止め状態にロック(係合)するロック部26Bとによって構成されている。
【0043】
これにより、蓋体25は、各係合爪25Aを電装品防護カバー23の各係合溝23Aに下側から係合させ、この状態で蓋体25の下側を電装品防護カバー23側に押付ける。このときに固定具26のロック部26Bを電装品防護カバー23の長穴23Bに挿通させ、つまみ部26Aを例えば90°程度回動することにより、長穴23Bにロック部26Bを係合させることができる。このように、蓋体25は電装品防護カバー23(インパネ18側)に取付けることができ、この状態では電装品収容部19の開口19A側を閉塞し、外観上の見栄えを良好にすることができる。一方、上述した取付作業の手順と逆の手順で作業を行うことにより、電装品防護カバー23から蓋体25を取外すことができる。
【0044】
本実施の形態によるリフトトラック1は上述の如き構成を有するもので、次に、その動作について説明する。
【0045】
まず、オペレータはドア11を開いて入口12からキャブ4内に乗込み、運転席13のシート13Cに着座する。この状態でアクセルペダル、ブレーキペダル等のペダル17を操作しながらステアリング16を操作することにより車体2を走行させることができる。
【0046】
また、作業操作部14の各操作レバー14A,14B等を操作し、フロント3を起伏させることにより、地上から高所への荷物の運搬作業等を行なうことができる。
【0047】
次に、リレー21、ヒューズ22等の点検作業を行なう場合の手順について説明する。
【0048】
まず、オペレータは、キャブ4の左側に立ち、該キャブ4のドア11を開き、目の前の蓋体25を取外す。これにより、電装品収容部19が開放され、内部のリレー21、ヒューズ22等が現れるから、楽な立ち姿勢のままでリレー21、ヒューズ22等を点検することができる。また、例えばリレー21を交換する場合には、電装品防護カバー23を取外すことによって容易に交換することができる。
【0049】
一方、蓋体25を取外した状態では、コネクタ端子24に外部機器を接続することにより、エンジン、油圧ポンプ、制御弁、各種アクチュエータ等の稼動時間、動作状態、故障箇所等の情報を取出すことができる。
【0050】
かくして、本実施の形態によれば、キャブ4内の前側に設けられたインストルメントパネル18には、ドア11と対向する入口12側の側面が開口19Aとなる電装品収容部19を設け、該電装品収容部19にはリレー21、ヒューズ22等の電装品を収容する構成としている。
【0051】
従って、リレー21、ヒューズ22の点検作業等を行なう場合には、キャブ4のドア11を開き、蓋体25を取外すだけで、リレー21等が目の前に現れるから、無理な姿勢をとることなく、楽な立ち姿勢のままでキャブ4の外部からリレー21等の点検作業、交換作業等を行なうことができ、作業性を向上することができる。
【0052】
また、取付ブラケット20に取付けられたリレー21、ヒューズ22等は電装品防護カバー23で覆い、該電装品防護カバー23は蓋体25で覆う構成としているから、取付ブラケット20に取付けられたリレー21、ヒューズ22等は、電装品防護カバー23と蓋体25との二重構造で覆うことができる。この結果、ドア11を開け放った状態で作業を行なう場合でも、電装品収容部19内のリレー21等を外部からの衝撃や塵埃に対して防護することができ、信頼性を向上することができる。
【0053】
一方、電装品防護カバー23には、エンジン、各種アクチュエータ等の稼動時間、動作状態、故障箇所等の情報を取出すための外部機器が接続可能なコネクタ端子24を取付けているから、必要な情報を容易に得ることができる。しかも、リレー21等を防護する電装品防護カバー23を利用してコネクタ端子24を設けることができ、構成を簡略化することができる。
【0054】
さらに、蓋体25は、電装品防護カバー23を利用して着脱可能に取付けることができるから、蓋体25を取付けるためのブラケット等を別途設ける必要がなく、部品点数の削減、生産性の向上等を図ることができる。
【0055】
なお、実施の形態では、蓋体25は、電装品防護カバー23に対して着脱可能に取付ける構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば蓋体25をインパネ18にねじ部材、固定具等を用いて着脱可能に取付ける構成としてもよい。
【0056】
また、実施の形態では、建設機械としてキャブ4内の前側にインパネ18を備えたリフトトラック1を例示したが、本発明はこれに限らず、キャブ内の前側にインパネを備えた他の建設機械、例えばホイールローダ、トラクタ等に広く適用できるものである。
【0057】
【発明の効果】
以上詳述した通り、請求項1の発明によれば、運転席の前方に位置して前記キャブの内面に設けられたインストルメントパネルには、ドアと対向する入口側の側面が開口した電装品収容部を設け、該電装品収容部には機器の制御に必要な電装品を収容する構成としている。従って、電装品の点検作業等を行なう場合には、キャブのドアを開くことによって電装品を収容した電装品収容部が目の前に現れるから、無理な姿勢をとることなく、立った姿勢のままでキャブの外部から電装品の点検作業、交換作業等を行なうことができ、作業性を向上することができる。
【0058】
請求項2の発明によれば、電装品収容部の内部には電装品が取付けられる取付ブラケットを設け、該取付ブラケットよりも外側には電装品を覆って防護する電装品防護カバーを設け、電装品収容部の開口側には当該開口を覆う蓋体を設ける構成としている。これにより、キャブのドアを開け放った状態で作業を行なう場合でも、蓋体と電装品防護カバーとの二重構造により取付ブラケットに取付けられた電装品を外部からの衝撃や塵埃に対して防護することができ、信頼性を向上することができる。
【0059】
請求項3の発明によれば、電装品防護カバーには、車体を検査するときに必要な情報を得るための外部機器が接続可能なコネクタ端子を取付ける構成としているので、電装品の防護用に設けられた電装品防護カバーを利用してコネクタ端子を取付けることができ、構成を簡略化することができる。
【0060】
請求項4の発明によれば、蓋体は電装品防護カバーに着脱可能に取付ける構成としているので、電装品の防護用に設けられた電装品防護カバーを利用して蓋体を着脱可能に取付けることができ、部品点数の削減、生産性の向上等を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に適用されるリフトトラックを示す正面図である。
【図2】図1中のキャブを拡大して示す正面図である。
【図3】ドアを開いてキャブの内部を示す外観斜視図である。
【図4】蓋体が取付けられたインストルメントパネルをキャブ、ステアリング等と一緒に示す要部拡大の正面図である。
【図5】蓋体を取外して電装品収容部を開放した状態を図4と同様位置からみた要部拡大の正面図である。
【図6】取付ブラケット、リレー、ヒューズ、電装品防護カバー、コネクタ端子をインストルメントパネルを取外した状態で拡大して示す拡大斜視図である。
【図7】蓋体を単体で拡大して示す外観斜視図である。
【符号の説明】
1 リフトトラック(建設機械)
2 車体
4 キャブ
11 ドア
12 入口
13 運転席
18 インストルメントパネル
19 電装品収容部
19A 開口
20 取付ブラケット
21 リレー(電装品)
22 ヒューズ(電装品)
23 電装品防護カバー
24 コネクタ端子
25 蓋体
Claims (4)
- 自走可能な車体と、該車体に設けられ側面に開閉可能なドアを有するキャブと、該キャブ内に設けられオペレータが着座する運転席と、該運転席の前方に位置して前記キャブの内面に設けられ計器類が配置されたインストルメントパネルとを備えてなる建設機械において、
前記インストルメントパネルには前記ドアと対向する入口側の側面が開口した電装品収容部を設け、該電装品収容部には機器の制御に必要な電装品を収容する構成としたことを特徴とする建設機械。 - 前記電装品収容部の内部には前記電装品が取付けられる取付ブラケットを設け、該取付ブラケットよりも外側には前記電装品を覆って防護する電装品防護カバーを設け、前記電装品収容部の開口側には当該開口を覆う蓋体を設ける構成としてなる請求項1に記載の建設機械。
- 前記電装品防護カバーには、前記車体を検査するときに必要な情報を得るための外部機器が接続可能なコネクタ端子を取付ける構成としてなる請求項2に記載の建設機械。
- 前記蓋体は前記電装品防護カバーに着脱可能に取付ける構成としてなる請求項2または3に記載の建設機械。
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