JP2004214794A - 画像形成装置,画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】原稿台上に載置された原稿がカラー原稿であるか白黒原稿であるかを自動的に判定する機能と,前記原稿から読み込まれた画像データを一枚の記録紙上に複数集約する機能とを有する画像形成装置において,白黒原稿がカラー印刷されることにより生ずるトナーの浪費及び処理時間の増大,或いはカラー原稿が白黒印刷されることにより生ずる画像品質の低下を防止すること。
【解決手段】前記原稿から読み込まれた前記画像データを一枚の前記記録紙上に集約するに当たり,前記原稿種別判定手段による判定結果に基づいて,前記画像データを各原稿種別毎に集約するよう構成する。
【選択図】図2
【解決手段】前記原稿から読み込まれた前記画像データを一枚の前記記録紙上に集約するに当たり,前記原稿種別判定手段による判定結果に基づいて,前記画像データを各原稿種別毎に集約するよう構成する。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,原稿台上に載置された原稿がカラー原稿であるか白黒原稿であるかを自動的に判定する原稿種別判定機能と,前記原稿から読み込まれた画像データを一枚の記録紙上に複数集約する原稿集約機能とを備え,所定の枚数毎に集約された状態で前記画像データに基づく画像を前記記録紙上に形成する画像形成装置に係り,詳しくは,前記原稿台に載置された前記原稿の原稿種別毎に前記画像データが集約されるよう構成することで,各原稿種別に応じた画像処理を行うことによる画像品質の向上と,白黒原稿がカラー原稿として処理されることを回避することによるトナー等の消耗品の節約とを実現し得る画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のカラー複写機には,ADF(自動原稿搬送装置)等により原稿台上に順次搬送される原稿が白黒原稿であるかカラー原稿であるかを自動的に判定する原稿種別判定機能の設けられたものが多い。
この機能を備えることで,カラー原稿と白黒原稿とが混在した原稿を複写することを所望する利用者は,該原稿を前記ADFに収容した後に,複写を開始させる操作を行うだけで,その原稿種別に応じた処理が自動的に施された高品質な画像を複写することが可能である。
一方で,前記原稿から読み込まれた前記画像データを一枚の記録紙上に複数集約した状態で前記画像データに基づく画像を複写する,いわゆる集約コピー機能の設けられたものも多い。
この機能を備えることで,複数の原稿を複写することを所望する利用者は,複数の原稿を一枚の記録紙上に集約して複写可能であるため,所定量の原稿を複写する際の前記記録紙を節約することが可能である。
ところで,上述した両機能を同時に利用する状況,つまりは,カラー原稿と白黒原稿が混在している原稿を集約コピーする状況においては,一枚に集約される原稿にカラー原稿と白黒原稿が混在するため,その印刷処理をどのように行うかが問題となる。
なぜならば,一般的にカラー印刷は白黒印刷よりも高コストであるため,原稿にカラー原稿があるからといって,利用者が常にカラー印刷を望むとは限らず,その利用状況によって,画質を優先してカラー印刷を優先させるか,コスト削減を優先して白黒印刷を優先させるかが不定であることによる。
つまり,カラー複写機を利用する利用者の中には,集約される原稿に一枚でもカラー原稿が存在すれば,画質を優先するべくカラー印刷を選択したいと考える利用者もいれば,一方では,集約される原稿が全てカラー原稿のとき以外にはコストを優先するべく白黒印刷を選択したいと考える利用者もいるためである。
そのような要望に応え得るのとしては,例えば,特許文献1において開示された技術がある。
ここで,特許文献1においては,原稿中にカラー原稿とモノクロ原稿とが混在しているときには,該原稿をカラー印刷するか白黒印刷するかを,該原稿に占めるカラー原稿の割合に基づいて自動的に切り替える技術が開示されている。
このような技術によれば,カラー原稿と白黒原稿とが混在する原稿を一枚の複写紙に出力する際に,繁雑な操作によることなくユーザの意図を反映させて自動的に複写を行なうことができる。
【0003】
【特許文献1】
特許第3327075号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,特許文献1により開示された技術では,以下のような問題が生じ得る。
先ず,特許文献1により開示された技術が適用されたカラー複写機においては,その利用者が,画質を優先してカラー印刷を望む場合であっても,集約される原稿中のカラー原稿の割合が低ければ,その原稿は白黒原稿であるとして白黒印刷される。その結果,利用者は画質を優先することを望んでいるにも拘わらず,本来カラー印刷されるべきカラー原稿が白黒印刷される不都合が生じ,使用性/利便性を著しく損なう。
逆に,その利用者が,コストを優先して白黒印刷を望む場合でも,集約される原稿中のカラー原稿の割合が高ければ,その原稿はカラー原稿であるとしてカラー印刷される。その結果,利用者はコストを優先することを望んでいるにも拘わらず,本来白黒画像として印刷されるべき白黒原稿がカラー印刷される不都合が生じ,トナー等の消耗品を無駄に浪費し,処理時間が増大させ,ひいては,消費電力の増大を招き,実用上好ましくない。
そこで,本発明は,前記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは原稿台上に載置された原稿がカラー原稿であるか白黒原稿であるかを自動的に判定する機能と,前記原稿から読み込まれた画像データを一枚の記録紙上に複数集約する機能とを有する画像形成装置において,色黒原稿とカラー原稿が混在する原稿を集約コピーする場合に,カラー原稿が白黒印刷されることによる不都合や,白黒原稿がカラー印刷されることにより生ずるトナーの浪費,或いは処理時間の増大を防ぎ得る画像形成装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために,本発明は,原稿台上に載置された原稿がカラー原稿であるか白黒原稿であるかを自動的に判定する原稿種別判定手段と,前記原稿から読み込まれた画像データを一枚の記録紙上に複数集約する原稿集約手段と,を具備し,所定の枚数毎に集約された状態で前記画像データに基づく画像を前記記録紙上に形成する画像形成装置において,前記原稿から読み込まれた前記画像データを一枚の前記記録紙上に集約するに当たり,前記原稿種別判定手段による判定結果に基づいて,前記画像データが各原稿種別毎に集約されるよう前記原稿集約手段を制御する集約制御手段を具備してなることを特徴とする画像形成装置として構成される。
このように構成によれば,一枚の原稿に集約される原稿(画像データ)は,各原稿種別毎に区分されるため,原稿から読み込まれた前記画像データが,自らの原稿種別と異なる原稿種別として複写処理されることを避けることが可能となる。
その結果,カラー原稿が白黒印刷されることにより生ずる画像品質の低下を防止すると共に,白黒原稿をカラー原稿として印刷することにより生ずるトナーの浪費を防止し,更には処理時間の増大を防止でき,作業効率を向上させ得る。
【0006】
また,前述した画像形成装置に適用され,原稿集約方法に特徴点を有する画像形成方法として捉えることで,本発明は,原稿台上に載置された原稿がカラー原稿であるか白黒原稿であるかを自動的に判定する原稿種別判定工程と,前記原稿から読み込まれた画像データを一枚の記録紙上に複数集約する原稿集約工程と,を具備し,所定の枚数毎に集約された状態で前記画像データに基づく画像を前記記録紙上に形成する画像形成方法において,前記原稿から読み込まれた前記画像データを一枚の前記記録紙上に集約するに当たり,前記原稿種別判定工程による判定結果に基づいて,前記画像データが各原稿種別毎に集約されるよう前記原稿集約工程を制御する集約制御工程を具備してなることを特徴とする画像形成方法として考えることも可能である。
尚,その作用については前述した画像形成装置と同様であるため,ここでは説明を省略する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態及び実施例について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施形態に係る画像形成装置の画像形成部における要部断面図,図2は原稿の集約コピーに関する処理の流れを示すフローチャート,図3は原稿の集約コピーが行われる状況を模式的に示す図である。
【0008】
図1を用いて,本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成について説明する。
ここに,図1は,本発明の実施形態に係るカラー複写機Xの画像形成部における要部断面図である。
当該カラー複写機Xは,一対のローラ間に張架された搬送ベルト1を備えており,この搬送ベルト1上を,記録紙2が図中の矢印線方向に搬送されるよう構成されている。また,搬送ベルト1上には,右から順に,モノクロ(黒)画像形成領域B,シアン画像形成領域C,マゼンタ画像形成領域M,及びイエロー画像形成領域Yが設けられており,各画像形成領域のそれぞれに,感光体ドラム5が配置され,該感光体ドラムそれぞれに対向するように,搬送ベルト1の下側に転写ローラ6が配置されている。(尚,前記画像形成領域B,C,M,Yの配置順は特に限定されるものではなく,この配置は,適宜変更し得るものである。)
【0009】
前記各画像形成領域において,前記感光体ドラム5の周囲には,主帯電器7,画像露光のための光学系8,及び各画像形成領域に対応する色のトナー用の現像器がこの順に配置されている。即ち,モノクロ画像形成領域Bでは,黒トナーが充填されたモノクロ現像器9B,シアン画像形成領域Cでは,シアントナーが充填されたシアン現像器9C,マゼンタ画像形成領域Mでは,マゼンタトナーが充填されたマゼンタ現像器9M,イエロー画像形成領域Yでは,イエロートナーが充填されたイエロー現像器9Yが設けられている。更に,転写ローラ6が設けられている領域と主帯電器7との間には,除電器(不図示)及びクリーニング装置10が配置されている。
当該カラー複写機Xは,図1に示す画像形成部以外にも,一般的な4連タンデム方式のカラー複写機が備える機器,を具備しているが,特に特徴をなすものではないのでここでは説明を省略する。
【0010】
前記各画像形成領域での画像形成サイクルを,モノクロ画像形成領域Bを例にとって説明する。
先ず,コロナ帯電器或いは接触帯電ローラ等から成る前記主帯電器7により,前記感光体ドラム5が,所定極性に一様に帯電される。次いで,LED等の光学系8からの光照射により画像露光が行われ,前記感光体ドラム5表面に静電潜像が形成される。尚,該光学系8による光照射は,スキャナ装置12によって原稿から読み取られる画像データに基づいて制御装置13により演算された制御指令に応じて行われる。これにより,前記感光体ドラム5表面には,複写するべく前記スキャナに載置された原稿に基く静電潜像が形成される。
そして,この静電潜像が,黒トナーが充填された前記モノクロ現像器9Bによるトナーの転写によって現像されることで,前記感光体ドラム5表面には,トナー像が形成される。このトナー像の帯電極性は,いわゆる反転現像により現像を行う場合には,前記主帯電器7によって帯電される前記感光体ドラム5の帯電極性と同極性であり,いわゆる正規現像により現像を行う場合には,前記感光体ドラム5の帯電極性と逆極性となる。
このようにして前記感光体ドラム5表面に形成されたトナー像は,前記転写ローラ6と対面する領域(転写領域)において,前記搬送ベルト1上を搬送されてきた記録紙2上に転写される。この転写は,前記転写ローラ6に,トナー像とは逆極性のバイアス電圧を印加することにより行われる。また,前記転写ローラ6を用いる代わりに,コロナ帯電器を用い,記録紙2の背面をトナー像とは逆極性に帯電させることにより転写を行うこともできる。転写終了後は,図示されていない除電器及び前記クリーニング装置10により,前記感光体ドラム5の除電及び該感光体ドラム5表面に残存するトナーのクリーニングが行われ,次の画像形成サイクルが行われる。
【0011】
以上のようにして,モノクロ画像形成領域Bでは,記録紙2上に黒トナーから成るモノクロ画像が形成され,同様の工程を経ることで,該記録紙2上には,シアン画像形成領域Cでは,シアントナーから成るシアン色画像,マゼンタ画像形成領域Mでは,マゼンタトナーからなるマゼンタ色画像,及びイエロー画像形成領域Yでは,イエロートナーから成る黄色画像が形成される。即ち,モノクロ画像を形成する場合には,モノクロ画像形成領域Bにおいてのみ,上述した画像形成サイクルが実行されて記録紙2上にモノクロ画像が形成される。また,フルカラー画像を形成する場合には,各画像形成領域B,C,M,Yにおいて,前述した画像形成サイクルがそれぞれ実行され,各色の単色トナー像が重ね合わされて,記録紙2上にフルカラー画像が形成される。このようにして画像が形成された記録紙2は,前記搬送ベルト1から排出され,前記定着装置11に導入され,画像の定着が行われて排紙される。
【0012】
また,当該カラー複写機Xにおいて,各現像器9B,9C,9M,9Yには,それぞれ,前記感光体ドラム5に対向するように,現像ローラ9Br,9Cr,9Mr,9Yrが設けられており,この現像ローラの駆動回転によって,前記各現像器内に充填されているトナーが,前記各現像ローラにより前記感光体ドラム5と対面している部分に搬送され,このトナーによって静電潜像の現像が行われる。
尚,前記各現像器9B,9C,9M,9Yのうち,黒トナー用の前記現像器9Bは,いわゆる2成分現像方式であり,残りのカラー(有彩色)用の前記現像器9C,9M,9Yは,いわゆる非磁性1成分現像方式である。
そのため,非磁性1成分現像方式のカラー現像器9C,9M,9Yでは,絶縁性トナー(現像剤)のみが用いられるのに対し,2成分現像方式のモノクロ現像器9Bでは,トナー(基本的に非磁性である)と磁性キャリアとからなり,磁性キャリアにより形成された磁気ブラシに帯電したトナーが保持されたものが用いられる。
【0013】
当該カラー複写機Xでは,各画像形成領域に配置されている前記感光体ドラム5は,前記転写ベルト1の搬送方向に並置されているため,フルカラー画像及びモノクロ,シアン,マゼンタ,イエローの単色画像のいずれを形成する場合でも,4つの感光ドラム5全てが回転駆動するように設定されている。
また,前記モノクロ現像器9Bは,2成分現像方式であるため,対向する前記感光ドラム5の回転中は,トナー転写を行うか否かに関わらずこれに合わせて回転駆動するよう設定されている。これは,磁性キャリアが前記感光体ドラム5表面を傷つけないようにするためである。
一方,シアン,マゼンタ,イエローの各カラー現像器9C,9M,9Yは,磁性キャリアの存在しない非磁性1成分現像方式であるため,各色トナーを感光体ドラム5に転写する場合には,前記感光体ドラム5に合わせて動作させる(現像ローラ9Cr,9Mr,9Yrを回転駆動させる)が,各色トナーを転写しない場合には,前記感光体ドラム5が回転しているか否かに関わらず,その動作(現像ローラ9Cr,9Mr,9Yrの回転駆動)を停止させるよう制御される。
このような各現像ローラ9Br,9Cr,9Mr,9Yrの制御は,CPU及びその周辺装置からなる制御装置13により行われる。
【0014】
以上のような構成を有することで,当該カラー複写機Xにおいては,スキャナ装置12の原稿台上に載置された原稿から読み取られた画像データに基づく画像を一枚の記録紙上に形成することを可能とする。このような運転モードは,以下説明する集約コピー機能と区別するために,通常コピー機能と呼ばれる。
この通常コピー機能に加えて,当該カラー複写機Xは,前記原稿台上に載置された原稿から読み込まれた所定枚数の画像データを一枚の記録紙上に集約した状態で画像形成するいわゆる集約コピー機能を有する。
この集約コピー機能としては,2枚の原稿を1枚の記録紙上に集約して画像形成する2in1コピー,或いは4枚の原稿を集約する4in1コピー等が一般的である。
例えば,4in1コピーが選択された場合には,読み込まれた画像データは画像形成処理に利用される前に1/4に縮小され,縮小された画像データを4枚づつ利用して一つの画像データが作成される。つまり,4in1コピーが選択された場合には,4枚画像データを集約して(貼り付けて)作成された画像データに基づく画像が一枚の記録紙上に形成されるため,一枚の記録紙上には4枚の原稿を集約した画像が形成される。
尚,このような運転モードの切替は,不図示であって装置前面等に設けられる表示操作部を操作することにより行われ,更に,その選択された各運転モードに応じた制御は,所定のプログラムに従って制御装置13により実現される。
この集約コピー機能を実現し得る処理自体は周知であるので,ここでは,通常の集約コピー機能,即ち,読み込まれた画像データを,その読み込まれ順に集約する場合と異なる部分について焦点を当てて説明する。
【0015】
本実施形態に係るカラー複写機Xにおいて集約コピーが選択された場合,前記制御装置13において,図2に示すフローチャートのような制御が実行される。
以下に,図2を参照しつつ,本実施形態の特徴点である,前記制御装置13によるプログラムに従った集約コピー時の制御動作について,詳説する。尚,以下S1,S2,,は処理手順(ステップ)の番号であり,図2に示す番号と対応するものである。
(S1)
先ず,原稿から画像データの読み込みが行われる。尚,ステップS1における画像データの読み込みには,前記スキャナ装置12が備えるADF(Automatic Document Feeder:自動原稿搬送装置)が利用され,該ADFにより画像読み取り部の原稿台上に順次搬送される原稿の画像データが,例えばCCDを一例とするイメージセンサにより読み取られた後,前記制御装置13に入力される。
(S2)
前記ステップS1において前記制御装置13に入力された画像データは,該画像データに基いて原稿種別の判定が行われる。
尚,ステップS2における原稿種別の判定処理は,従来公知であるためここでは詳細な説明は省略するが,前記イメージセンサにより読み取られる画像データにおけるR(Red),G(Green),B(Blue)の明度分布等に基づいて原稿種別を判定可能である。
(S3)
前記ステップS2において,その原稿種別が判定された画像データは,前記制御装置13において所定の画像処理が施された後に,不図示である画像メモリに一旦記憶される。
ここで,前記画像メモリに記憶される画像データには,前記ステップS2により判定された原稿種別に関する情報(フラグ)が関連付けられた状態で記憶される。
(S4)
そして,ステップS4では,前記スキャナ装置12が備える前記ADF上の全原稿の読み込みが完了しているかどうかの確認が行われる。
このステップS4においてNoと判定された場合(つまりは,前記ADFに原稿が残っている場合)には,処理はステップS1に戻され,次の原稿から画像データを読み取る処理が行われる。
一方,このステップS4においてYesと判定された場合(つまりは,前記ADFに原稿が残っていない場合)には,処理はステップS5に移行される。
つまり,前記スキャナ装置12が備える前記ADFに原稿が残っている間は,前記ステップS1〜S4の処理が繰り返される。
(S5)
次に,ステップS5では,前記ステップS3において,前記画像メモリに記憶されている画像データのソート処理が行われる。
ここで,ソート処理とは,画像データを原稿種別毎に纏める(並べ替える)処理であり,該画像データに関連付けられた情報(フラグ)により行われる。
(S6)
そして,ステップS6においては,前記ステップS5におけるソート結果に基づいて,一枚の記録紙上に同一種別の複数の原稿が配置された一つの画像データとして集約される。
尚,このステップS6における画像データの集約は,利用者により選択された集約コピーの種別に応じた処理が実行される。例えば,2in1コピーが選択されている場合には,2つの画像データ(無論,同じ原稿種別である)が,夫々1/2に縮小された後に,一つの画像データとして集約される。
(S7)
最後に,ステップS7において,前記ステップS6により作成された集約後の画像データに基づいて,所定の画像形成処理が実行され,一枚の記録紙上には常に同一種別(カラー原稿か白黒データのいずれか一方)の複数の原稿を集約した画像が形成される。
【0016】
次に,前述説明した制御方法に基づいて集約コピーが行われた場合の前記制御装置13における前記画像メモリ内の画像データの状態について図3を参照しつつ,詳説する。
ここに,図3は,当該カラー複写機Xにおいて,4in1コピーが選択された場合の画像データの処理状態を模式的に示すものである。
(S10)
先ず,ステップS10は,図2における前記ステップS1〜S4が実行された後の状態を示すものであって,前記ADFを利用して読み込まれた画像データがその順番(ページ順)に設けられる前記画像メモリに記憶されている状態である。尚,同図では,カラー原稿を網掛け(▲2▼,▲3▼,▲6▼)により示し,白黒原稿は白抜き(▲1▼,▲4▼,▲5▼)により示す。
(S11)
そして,ステップS11は,図2における前記ステップS5が実行された後の状態を示すものであって,前記画像メモリ内に記憶された前記画像データがその原稿種別毎に並べ替えらた(ソートされた)状態である。
(S12)
最後に,ステップS12は,図2における前記ステップS6が実行された後の状態を示すものであって,前記ステップS11により並べ替えられた前記画像データが,選択された集約コピーの種別(今回は4in1コピー)に応じて縮小された(今回は1/4縮小)後に,所定の印刷可能領域Zに対して配置(貼り付けられ)一つの画像データとして集約された状態である。
尚,このように一つの集約された画像データが,前記画像メモリから順次読み出され,前記光学系8に入力されることにより該画像データに応じた静電潜像が前記感光体ドラム5表面に形成される後の処理については,前述説明した通常コピー時と同様である。
このように,当該カラー複写機Xにおいては,前記制御装置13において上述説明した一連の処理(プログラム)が実行されることにより,集約コピーが行われる際には,集約される原稿の原稿種別毎に集約された状態で複写画像が形成されることが理解される。
その結果,白黒原稿とカラー原稿が混在するような原稿を集約コピーする状況において,当該カラー複写機Xによれば,カラー原稿はカラー原稿同士で集約され,白黒原稿は白黒原稿同士で集約されるため,トナー等の消耗品を無駄に浪費することのない効率的な集約コピーを実現し得る。
特には,殆どが白黒原稿であってまばらにカラー原稿が混在するような原稿を集約コピーする場合にその奏する効果は著しい。
つまり,そのような原稿を画質優先で複写しようとすると,従来構成のカラー複写機であれば,原稿の集約具合によっては全ての原稿がカラー印刷され,トナー等の消耗品の浪費だけでなく,処理時間の増大が問題となっていた。
これに対し,当該カラー複写機Xによれば,原稿が原稿種別毎に集約されるため,その殆どを占める白黒原稿は白黒原稿として高速且つ高品質に白黒印刷されるため,トナー等の消耗品の浪費を防止だけでなく,高い処理(印刷)速度を実現可能である。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,原稿台上に載置された原稿がカラー原稿であるか白黒原稿であるかを自動的に判定する原稿種別判定機能による判定結果に応じて,一枚の記録紙上に集約する画像データを区別することで,白黒原稿がカラー原稿として印刷されることにより生ずるトナーの浪費を防止すると共に,処理速度の向上を実現し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の画像形成部における要部断面図。
【図2】原稿の集約コピーに関する処理の流れを示すフローチャート。
【図3】原稿の集約コピーが行われる状況を模式的に示す図。
【符号の説明】
X…カラー複写機
1…搬送ベルト
2…記録紙
5…感光体ドラム
6…転写ローラ
7…主帯電器
8…光学系
9B…モノクロ現像器
9C…シアン現像器
9M…マゼンタ現像器
9Y…イエロー現像器
9Br…現像ローラ
9Cr…現像ローラ
9Mr…現像ローラ
9Yr…現像ローラ
10…クリーニング装置
11…定着装置
12…スキャナ装置
13…制御装置
S1,S2,,…処理手順(ステップ)の番号
【発明の属する技術分野】
本発明は,原稿台上に載置された原稿がカラー原稿であるか白黒原稿であるかを自動的に判定する原稿種別判定機能と,前記原稿から読み込まれた画像データを一枚の記録紙上に複数集約する原稿集約機能とを備え,所定の枚数毎に集約された状態で前記画像データに基づく画像を前記記録紙上に形成する画像形成装置に係り,詳しくは,前記原稿台に載置された前記原稿の原稿種別毎に前記画像データが集約されるよう構成することで,各原稿種別に応じた画像処理を行うことによる画像品質の向上と,白黒原稿がカラー原稿として処理されることを回避することによるトナー等の消耗品の節約とを実現し得る画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のカラー複写機には,ADF(自動原稿搬送装置)等により原稿台上に順次搬送される原稿が白黒原稿であるかカラー原稿であるかを自動的に判定する原稿種別判定機能の設けられたものが多い。
この機能を備えることで,カラー原稿と白黒原稿とが混在した原稿を複写することを所望する利用者は,該原稿を前記ADFに収容した後に,複写を開始させる操作を行うだけで,その原稿種別に応じた処理が自動的に施された高品質な画像を複写することが可能である。
一方で,前記原稿から読み込まれた前記画像データを一枚の記録紙上に複数集約した状態で前記画像データに基づく画像を複写する,いわゆる集約コピー機能の設けられたものも多い。
この機能を備えることで,複数の原稿を複写することを所望する利用者は,複数の原稿を一枚の記録紙上に集約して複写可能であるため,所定量の原稿を複写する際の前記記録紙を節約することが可能である。
ところで,上述した両機能を同時に利用する状況,つまりは,カラー原稿と白黒原稿が混在している原稿を集約コピーする状況においては,一枚に集約される原稿にカラー原稿と白黒原稿が混在するため,その印刷処理をどのように行うかが問題となる。
なぜならば,一般的にカラー印刷は白黒印刷よりも高コストであるため,原稿にカラー原稿があるからといって,利用者が常にカラー印刷を望むとは限らず,その利用状況によって,画質を優先してカラー印刷を優先させるか,コスト削減を優先して白黒印刷を優先させるかが不定であることによる。
つまり,カラー複写機を利用する利用者の中には,集約される原稿に一枚でもカラー原稿が存在すれば,画質を優先するべくカラー印刷を選択したいと考える利用者もいれば,一方では,集約される原稿が全てカラー原稿のとき以外にはコストを優先するべく白黒印刷を選択したいと考える利用者もいるためである。
そのような要望に応え得るのとしては,例えば,特許文献1において開示された技術がある。
ここで,特許文献1においては,原稿中にカラー原稿とモノクロ原稿とが混在しているときには,該原稿をカラー印刷するか白黒印刷するかを,該原稿に占めるカラー原稿の割合に基づいて自動的に切り替える技術が開示されている。
このような技術によれば,カラー原稿と白黒原稿とが混在する原稿を一枚の複写紙に出力する際に,繁雑な操作によることなくユーザの意図を反映させて自動的に複写を行なうことができる。
【0003】
【特許文献1】
特許第3327075号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,特許文献1により開示された技術では,以下のような問題が生じ得る。
先ず,特許文献1により開示された技術が適用されたカラー複写機においては,その利用者が,画質を優先してカラー印刷を望む場合であっても,集約される原稿中のカラー原稿の割合が低ければ,その原稿は白黒原稿であるとして白黒印刷される。その結果,利用者は画質を優先することを望んでいるにも拘わらず,本来カラー印刷されるべきカラー原稿が白黒印刷される不都合が生じ,使用性/利便性を著しく損なう。
逆に,その利用者が,コストを優先して白黒印刷を望む場合でも,集約される原稿中のカラー原稿の割合が高ければ,その原稿はカラー原稿であるとしてカラー印刷される。その結果,利用者はコストを優先することを望んでいるにも拘わらず,本来白黒画像として印刷されるべき白黒原稿がカラー印刷される不都合が生じ,トナー等の消耗品を無駄に浪費し,処理時間が増大させ,ひいては,消費電力の増大を招き,実用上好ましくない。
そこで,本発明は,前記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは原稿台上に載置された原稿がカラー原稿であるか白黒原稿であるかを自動的に判定する機能と,前記原稿から読み込まれた画像データを一枚の記録紙上に複数集約する機能とを有する画像形成装置において,色黒原稿とカラー原稿が混在する原稿を集約コピーする場合に,カラー原稿が白黒印刷されることによる不都合や,白黒原稿がカラー印刷されることにより生ずるトナーの浪費,或いは処理時間の増大を防ぎ得る画像形成装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために,本発明は,原稿台上に載置された原稿がカラー原稿であるか白黒原稿であるかを自動的に判定する原稿種別判定手段と,前記原稿から読み込まれた画像データを一枚の記録紙上に複数集約する原稿集約手段と,を具備し,所定の枚数毎に集約された状態で前記画像データに基づく画像を前記記録紙上に形成する画像形成装置において,前記原稿から読み込まれた前記画像データを一枚の前記記録紙上に集約するに当たり,前記原稿種別判定手段による判定結果に基づいて,前記画像データが各原稿種別毎に集約されるよう前記原稿集約手段を制御する集約制御手段を具備してなることを特徴とする画像形成装置として構成される。
このように構成によれば,一枚の原稿に集約される原稿(画像データ)は,各原稿種別毎に区分されるため,原稿から読み込まれた前記画像データが,自らの原稿種別と異なる原稿種別として複写処理されることを避けることが可能となる。
その結果,カラー原稿が白黒印刷されることにより生ずる画像品質の低下を防止すると共に,白黒原稿をカラー原稿として印刷することにより生ずるトナーの浪費を防止し,更には処理時間の増大を防止でき,作業効率を向上させ得る。
【0006】
また,前述した画像形成装置に適用され,原稿集約方法に特徴点を有する画像形成方法として捉えることで,本発明は,原稿台上に載置された原稿がカラー原稿であるか白黒原稿であるかを自動的に判定する原稿種別判定工程と,前記原稿から読み込まれた画像データを一枚の記録紙上に複数集約する原稿集約工程と,を具備し,所定の枚数毎に集約された状態で前記画像データに基づく画像を前記記録紙上に形成する画像形成方法において,前記原稿から読み込まれた前記画像データを一枚の前記記録紙上に集約するに当たり,前記原稿種別判定工程による判定結果に基づいて,前記画像データが各原稿種別毎に集約されるよう前記原稿集約工程を制御する集約制御工程を具備してなることを特徴とする画像形成方法として考えることも可能である。
尚,その作用については前述した画像形成装置と同様であるため,ここでは説明を省略する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態及び実施例について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施形態に係る画像形成装置の画像形成部における要部断面図,図2は原稿の集約コピーに関する処理の流れを示すフローチャート,図3は原稿の集約コピーが行われる状況を模式的に示す図である。
【0008】
図1を用いて,本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成について説明する。
ここに,図1は,本発明の実施形態に係るカラー複写機Xの画像形成部における要部断面図である。
当該カラー複写機Xは,一対のローラ間に張架された搬送ベルト1を備えており,この搬送ベルト1上を,記録紙2が図中の矢印線方向に搬送されるよう構成されている。また,搬送ベルト1上には,右から順に,モノクロ(黒)画像形成領域B,シアン画像形成領域C,マゼンタ画像形成領域M,及びイエロー画像形成領域Yが設けられており,各画像形成領域のそれぞれに,感光体ドラム5が配置され,該感光体ドラムそれぞれに対向するように,搬送ベルト1の下側に転写ローラ6が配置されている。(尚,前記画像形成領域B,C,M,Yの配置順は特に限定されるものではなく,この配置は,適宜変更し得るものである。)
【0009】
前記各画像形成領域において,前記感光体ドラム5の周囲には,主帯電器7,画像露光のための光学系8,及び各画像形成領域に対応する色のトナー用の現像器がこの順に配置されている。即ち,モノクロ画像形成領域Bでは,黒トナーが充填されたモノクロ現像器9B,シアン画像形成領域Cでは,シアントナーが充填されたシアン現像器9C,マゼンタ画像形成領域Mでは,マゼンタトナーが充填されたマゼンタ現像器9M,イエロー画像形成領域Yでは,イエロートナーが充填されたイエロー現像器9Yが設けられている。更に,転写ローラ6が設けられている領域と主帯電器7との間には,除電器(不図示)及びクリーニング装置10が配置されている。
当該カラー複写機Xは,図1に示す画像形成部以外にも,一般的な4連タンデム方式のカラー複写機が備える機器,を具備しているが,特に特徴をなすものではないのでここでは説明を省略する。
【0010】
前記各画像形成領域での画像形成サイクルを,モノクロ画像形成領域Bを例にとって説明する。
先ず,コロナ帯電器或いは接触帯電ローラ等から成る前記主帯電器7により,前記感光体ドラム5が,所定極性に一様に帯電される。次いで,LED等の光学系8からの光照射により画像露光が行われ,前記感光体ドラム5表面に静電潜像が形成される。尚,該光学系8による光照射は,スキャナ装置12によって原稿から読み取られる画像データに基づいて制御装置13により演算された制御指令に応じて行われる。これにより,前記感光体ドラム5表面には,複写するべく前記スキャナに載置された原稿に基く静電潜像が形成される。
そして,この静電潜像が,黒トナーが充填された前記モノクロ現像器9Bによるトナーの転写によって現像されることで,前記感光体ドラム5表面には,トナー像が形成される。このトナー像の帯電極性は,いわゆる反転現像により現像を行う場合には,前記主帯電器7によって帯電される前記感光体ドラム5の帯電極性と同極性であり,いわゆる正規現像により現像を行う場合には,前記感光体ドラム5の帯電極性と逆極性となる。
このようにして前記感光体ドラム5表面に形成されたトナー像は,前記転写ローラ6と対面する領域(転写領域)において,前記搬送ベルト1上を搬送されてきた記録紙2上に転写される。この転写は,前記転写ローラ6に,トナー像とは逆極性のバイアス電圧を印加することにより行われる。また,前記転写ローラ6を用いる代わりに,コロナ帯電器を用い,記録紙2の背面をトナー像とは逆極性に帯電させることにより転写を行うこともできる。転写終了後は,図示されていない除電器及び前記クリーニング装置10により,前記感光体ドラム5の除電及び該感光体ドラム5表面に残存するトナーのクリーニングが行われ,次の画像形成サイクルが行われる。
【0011】
以上のようにして,モノクロ画像形成領域Bでは,記録紙2上に黒トナーから成るモノクロ画像が形成され,同様の工程を経ることで,該記録紙2上には,シアン画像形成領域Cでは,シアントナーから成るシアン色画像,マゼンタ画像形成領域Mでは,マゼンタトナーからなるマゼンタ色画像,及びイエロー画像形成領域Yでは,イエロートナーから成る黄色画像が形成される。即ち,モノクロ画像を形成する場合には,モノクロ画像形成領域Bにおいてのみ,上述した画像形成サイクルが実行されて記録紙2上にモノクロ画像が形成される。また,フルカラー画像を形成する場合には,各画像形成領域B,C,M,Yにおいて,前述した画像形成サイクルがそれぞれ実行され,各色の単色トナー像が重ね合わされて,記録紙2上にフルカラー画像が形成される。このようにして画像が形成された記録紙2は,前記搬送ベルト1から排出され,前記定着装置11に導入され,画像の定着が行われて排紙される。
【0012】
また,当該カラー複写機Xにおいて,各現像器9B,9C,9M,9Yには,それぞれ,前記感光体ドラム5に対向するように,現像ローラ9Br,9Cr,9Mr,9Yrが設けられており,この現像ローラの駆動回転によって,前記各現像器内に充填されているトナーが,前記各現像ローラにより前記感光体ドラム5と対面している部分に搬送され,このトナーによって静電潜像の現像が行われる。
尚,前記各現像器9B,9C,9M,9Yのうち,黒トナー用の前記現像器9Bは,いわゆる2成分現像方式であり,残りのカラー(有彩色)用の前記現像器9C,9M,9Yは,いわゆる非磁性1成分現像方式である。
そのため,非磁性1成分現像方式のカラー現像器9C,9M,9Yでは,絶縁性トナー(現像剤)のみが用いられるのに対し,2成分現像方式のモノクロ現像器9Bでは,トナー(基本的に非磁性である)と磁性キャリアとからなり,磁性キャリアにより形成された磁気ブラシに帯電したトナーが保持されたものが用いられる。
【0013】
当該カラー複写機Xでは,各画像形成領域に配置されている前記感光体ドラム5は,前記転写ベルト1の搬送方向に並置されているため,フルカラー画像及びモノクロ,シアン,マゼンタ,イエローの単色画像のいずれを形成する場合でも,4つの感光ドラム5全てが回転駆動するように設定されている。
また,前記モノクロ現像器9Bは,2成分現像方式であるため,対向する前記感光ドラム5の回転中は,トナー転写を行うか否かに関わらずこれに合わせて回転駆動するよう設定されている。これは,磁性キャリアが前記感光体ドラム5表面を傷つけないようにするためである。
一方,シアン,マゼンタ,イエローの各カラー現像器9C,9M,9Yは,磁性キャリアの存在しない非磁性1成分現像方式であるため,各色トナーを感光体ドラム5に転写する場合には,前記感光体ドラム5に合わせて動作させる(現像ローラ9Cr,9Mr,9Yrを回転駆動させる)が,各色トナーを転写しない場合には,前記感光体ドラム5が回転しているか否かに関わらず,その動作(現像ローラ9Cr,9Mr,9Yrの回転駆動)を停止させるよう制御される。
このような各現像ローラ9Br,9Cr,9Mr,9Yrの制御は,CPU及びその周辺装置からなる制御装置13により行われる。
【0014】
以上のような構成を有することで,当該カラー複写機Xにおいては,スキャナ装置12の原稿台上に載置された原稿から読み取られた画像データに基づく画像を一枚の記録紙上に形成することを可能とする。このような運転モードは,以下説明する集約コピー機能と区別するために,通常コピー機能と呼ばれる。
この通常コピー機能に加えて,当該カラー複写機Xは,前記原稿台上に載置された原稿から読み込まれた所定枚数の画像データを一枚の記録紙上に集約した状態で画像形成するいわゆる集約コピー機能を有する。
この集約コピー機能としては,2枚の原稿を1枚の記録紙上に集約して画像形成する2in1コピー,或いは4枚の原稿を集約する4in1コピー等が一般的である。
例えば,4in1コピーが選択された場合には,読み込まれた画像データは画像形成処理に利用される前に1/4に縮小され,縮小された画像データを4枚づつ利用して一つの画像データが作成される。つまり,4in1コピーが選択された場合には,4枚画像データを集約して(貼り付けて)作成された画像データに基づく画像が一枚の記録紙上に形成されるため,一枚の記録紙上には4枚の原稿を集約した画像が形成される。
尚,このような運転モードの切替は,不図示であって装置前面等に設けられる表示操作部を操作することにより行われ,更に,その選択された各運転モードに応じた制御は,所定のプログラムに従って制御装置13により実現される。
この集約コピー機能を実現し得る処理自体は周知であるので,ここでは,通常の集約コピー機能,即ち,読み込まれた画像データを,その読み込まれ順に集約する場合と異なる部分について焦点を当てて説明する。
【0015】
本実施形態に係るカラー複写機Xにおいて集約コピーが選択された場合,前記制御装置13において,図2に示すフローチャートのような制御が実行される。
以下に,図2を参照しつつ,本実施形態の特徴点である,前記制御装置13によるプログラムに従った集約コピー時の制御動作について,詳説する。尚,以下S1,S2,,は処理手順(ステップ)の番号であり,図2に示す番号と対応するものである。
(S1)
先ず,原稿から画像データの読み込みが行われる。尚,ステップS1における画像データの読み込みには,前記スキャナ装置12が備えるADF(Automatic Document Feeder:自動原稿搬送装置)が利用され,該ADFにより画像読み取り部の原稿台上に順次搬送される原稿の画像データが,例えばCCDを一例とするイメージセンサにより読み取られた後,前記制御装置13に入力される。
(S2)
前記ステップS1において前記制御装置13に入力された画像データは,該画像データに基いて原稿種別の判定が行われる。
尚,ステップS2における原稿種別の判定処理は,従来公知であるためここでは詳細な説明は省略するが,前記イメージセンサにより読み取られる画像データにおけるR(Red),G(Green),B(Blue)の明度分布等に基づいて原稿種別を判定可能である。
(S3)
前記ステップS2において,その原稿種別が判定された画像データは,前記制御装置13において所定の画像処理が施された後に,不図示である画像メモリに一旦記憶される。
ここで,前記画像メモリに記憶される画像データには,前記ステップS2により判定された原稿種別に関する情報(フラグ)が関連付けられた状態で記憶される。
(S4)
そして,ステップS4では,前記スキャナ装置12が備える前記ADF上の全原稿の読み込みが完了しているかどうかの確認が行われる。
このステップS4においてNoと判定された場合(つまりは,前記ADFに原稿が残っている場合)には,処理はステップS1に戻され,次の原稿から画像データを読み取る処理が行われる。
一方,このステップS4においてYesと判定された場合(つまりは,前記ADFに原稿が残っていない場合)には,処理はステップS5に移行される。
つまり,前記スキャナ装置12が備える前記ADFに原稿が残っている間は,前記ステップS1〜S4の処理が繰り返される。
(S5)
次に,ステップS5では,前記ステップS3において,前記画像メモリに記憶されている画像データのソート処理が行われる。
ここで,ソート処理とは,画像データを原稿種別毎に纏める(並べ替える)処理であり,該画像データに関連付けられた情報(フラグ)により行われる。
(S6)
そして,ステップS6においては,前記ステップS5におけるソート結果に基づいて,一枚の記録紙上に同一種別の複数の原稿が配置された一つの画像データとして集約される。
尚,このステップS6における画像データの集約は,利用者により選択された集約コピーの種別に応じた処理が実行される。例えば,2in1コピーが選択されている場合には,2つの画像データ(無論,同じ原稿種別である)が,夫々1/2に縮小された後に,一つの画像データとして集約される。
(S7)
最後に,ステップS7において,前記ステップS6により作成された集約後の画像データに基づいて,所定の画像形成処理が実行され,一枚の記録紙上には常に同一種別(カラー原稿か白黒データのいずれか一方)の複数の原稿を集約した画像が形成される。
【0016】
次に,前述説明した制御方法に基づいて集約コピーが行われた場合の前記制御装置13における前記画像メモリ内の画像データの状態について図3を参照しつつ,詳説する。
ここに,図3は,当該カラー複写機Xにおいて,4in1コピーが選択された場合の画像データの処理状態を模式的に示すものである。
(S10)
先ず,ステップS10は,図2における前記ステップS1〜S4が実行された後の状態を示すものであって,前記ADFを利用して読み込まれた画像データがその順番(ページ順)に設けられる前記画像メモリに記憶されている状態である。尚,同図では,カラー原稿を網掛け(▲2▼,▲3▼,▲6▼)により示し,白黒原稿は白抜き(▲1▼,▲4▼,▲5▼)により示す。
(S11)
そして,ステップS11は,図2における前記ステップS5が実行された後の状態を示すものであって,前記画像メモリ内に記憶された前記画像データがその原稿種別毎に並べ替えらた(ソートされた)状態である。
(S12)
最後に,ステップS12は,図2における前記ステップS6が実行された後の状態を示すものであって,前記ステップS11により並べ替えられた前記画像データが,選択された集約コピーの種別(今回は4in1コピー)に応じて縮小された(今回は1/4縮小)後に,所定の印刷可能領域Zに対して配置(貼り付けられ)一つの画像データとして集約された状態である。
尚,このように一つの集約された画像データが,前記画像メモリから順次読み出され,前記光学系8に入力されることにより該画像データに応じた静電潜像が前記感光体ドラム5表面に形成される後の処理については,前述説明した通常コピー時と同様である。
このように,当該カラー複写機Xにおいては,前記制御装置13において上述説明した一連の処理(プログラム)が実行されることにより,集約コピーが行われる際には,集約される原稿の原稿種別毎に集約された状態で複写画像が形成されることが理解される。
その結果,白黒原稿とカラー原稿が混在するような原稿を集約コピーする状況において,当該カラー複写機Xによれば,カラー原稿はカラー原稿同士で集約され,白黒原稿は白黒原稿同士で集約されるため,トナー等の消耗品を無駄に浪費することのない効率的な集約コピーを実現し得る。
特には,殆どが白黒原稿であってまばらにカラー原稿が混在するような原稿を集約コピーする場合にその奏する効果は著しい。
つまり,そのような原稿を画質優先で複写しようとすると,従来構成のカラー複写機であれば,原稿の集約具合によっては全ての原稿がカラー印刷され,トナー等の消耗品の浪費だけでなく,処理時間の増大が問題となっていた。
これに対し,当該カラー複写機Xによれば,原稿が原稿種別毎に集約されるため,その殆どを占める白黒原稿は白黒原稿として高速且つ高品質に白黒印刷されるため,トナー等の消耗品の浪費を防止だけでなく,高い処理(印刷)速度を実現可能である。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,原稿台上に載置された原稿がカラー原稿であるか白黒原稿であるかを自動的に判定する原稿種別判定機能による判定結果に応じて,一枚の記録紙上に集約する画像データを区別することで,白黒原稿がカラー原稿として印刷されることにより生ずるトナーの浪費を防止すると共に,処理速度の向上を実現し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の画像形成部における要部断面図。
【図2】原稿の集約コピーに関する処理の流れを示すフローチャート。
【図3】原稿の集約コピーが行われる状況を模式的に示す図。
【符号の説明】
X…カラー複写機
1…搬送ベルト
2…記録紙
5…感光体ドラム
6…転写ローラ
7…主帯電器
8…光学系
9B…モノクロ現像器
9C…シアン現像器
9M…マゼンタ現像器
9Y…イエロー現像器
9Br…現像ローラ
9Cr…現像ローラ
9Mr…現像ローラ
9Yr…現像ローラ
10…クリーニング装置
11…定着装置
12…スキャナ装置
13…制御装置
S1,S2,,…処理手順(ステップ)の番号
Claims (2)
- 原稿台上に載置された原稿がカラー原稿であるか白黒原稿であるかを自動的に判定する原稿種別判定手段と,前記原稿から読み込まれた画像データを一枚の記録紙上に所定枚数集約する原稿集約手段と,を具備し,所定の枚数毎に集約された状態で前記画像データに基づく画像を前記記録紙上に形成するする画像形成装置において,
前記原稿から読み込まれた前記画像データを一枚の前記記録紙上に集約するに当たり,前記原稿種別判定手段による判定結果に基づいて,前記画像データが各原稿種別毎に集約されるよう前記原稿集約手段を制御する集約制御手段を具備してなることを特徴とする画像形成装置。 - 原稿台上に載置された原稿がカラー原稿であるか白黒原稿であるかを自動的に判定する原稿種別判定工程と,前記原稿から読み込まれた画像データを一枚の記録紙上に所定枚数集約する原稿集約工程と,を具備し,所定の枚数毎に集約された状態で前記画像データに基づく画像を前記記録紙上に形成する画像形成方法において,
前記原稿から読み込まれた前記画像データを一枚の前記記録紙上に集約するに当たり,前記原稿種別判定工程による判定結果に基づいて,前記画像データが各原稿種別毎に集約されるよう前記原稿集約工程を制御する集約制御工程を具備してなることを特徴とする画像形成方法。
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JP2007329761A (ja) * | 2006-06-08 | 2007-12-20 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 画像処理装置、画像処理装置の制御方法、および画像処理装置の制御プログラム |
US8064099B2 (en) | 2007-06-28 | 2011-11-22 | Ricoh Company, Limited | Image forming apparatus, image forming method, and computer program product |
US8526060B2 (en) | 2008-10-31 | 2013-09-03 | Sharp Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus displaying just a first page of each group of consequitive color or monochromatic pages |
-
2002
- 2002-12-27 JP JP2002379707A patent/JP2004214794A/ja active Pending
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