JP2004214237A - 処理装置 - Google Patents

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崇 菅井
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Abstract

【課題】基板に傷等の損傷を与えにくく、気泡による処理不良が低減され、しかも基板を水平で処理する応用例に適した陽極化成装置等の処理装置を提供する。
【解決手段】陽極化成槽110の底部に開口112を設ける。陽極化成槽110の下方には、シャワー式の電流経路形成機構を配置する。該機構は、圧力容器140を備え、圧力容器140の上部にはシャワーヘッド141が設けられている。シャワーヘッド141からシャワー状の導電液が噴射或いは放出され、基板101の裏面に液体電極171が形成される。これにより、陰極120と陽極150との間に電流が流れ、基板101が陽極化成される。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、陽極化成等の処理に好適な処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
第1基板(シード基板)と第2基板(ハンドル基板)とを貼り合わせて中間基板としての貼り合わせ基板(結合基板)を作製し、これを分割等することによりSOI(Silicon On Insulator 又は Semiconductor On Insulator)基板を製造する方法が、特開平5−21338号公報、特開平7−302889号公報に開示されている。このようなSOI基板の製造工程において、第1基板を陽極化成することによってその表面に多孔質層を形成する陽極化成装置が使用されうる。
【0003】
一般に、陽極化成装置は、陽極化成槽の中に陰極及び陽極を有する。陽極化成処理は、このような陽極化成槽を電解液で満たし、陰極と陽極との間に基板を配置し、陰極と陽極との間に電流を流すことにより実施される。このような陽極化成装置が、特開平10−275798号公報、特開平11−195639号公報、特開平11−214353号公報、特開平11−195640号公報、特開2000−336499号公報、特開2000−277484号公報、特開2000−273699号公報に開示されている。このような陽極化成装置では、特に基板を水平に配置する構成においては、基板の裏面に気泡が溜まることによる化成不良(例えば、形成される多孔質層の厚さ分布の不良)の発生が懸念される。
【0004】
基板の裏面に気泡が溜まる問題を解決した陽極化成装置として、固体電極を使用し、固体電極を基板の裏面に接触させた状態で基板を処理する装置が特開2000−277478号公報に開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−21338号公報
【特許文献2】
特開平7−302889号公報
【特許文献3】
特開平10−275798号公報
【特許文献4】
特開平11−195639号公報
【特許文献5】
特開平11−195640号公報
【特許文献6】
特開平11−214353号公報
【特許文献7】
特開2000−273699号公報
【特許文献8】
特開2000−277484号公報
【特許文献9】
特開2000−336499号公報
【特許文献10】
特開2000−277478号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、固体電極を使用する方法は、基板の裏面に傷等の損傷を与える原因になりうるので、この点では基板裏面と電極との間を導電性の薬液(例えば、電解液)で満たす構成の方が優れている。すなわち、基板の裏面に導電性の薬液を接触させる方法には、基板裏面に気泡が溜まる問題があり、基板裏面に固体電極を接触させる方法には、基板裏面に傷等の損傷を与える原因になりうるという問題がある。
【0007】
また、近年は、基板は水平な状態で処理又は操作されることが多く、装置間における基板の搬送の容易化の観点において、陽極化成装置も基板を水平な状態で処理することが好ましい。
【0008】
本発明は、上記の背景に鑑みてなされたものであり、例えば、基板に傷等の損傷を与えにくく、気泡による処理不良が低減され、しかも基板を水平で処理する応用例に適した処理装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の処理装置は、第1電極及び第2電極を有し、前記第1電極と前記第2電極との間に基板を配置し、前記第1電極と前記第2電極との間に薬液及び前記基板を通して電流を流すことにより前記基板を処理する処理装置に係る。この処理装置は、前記第1電極と前記基板との間に配置され、前記基板に向かうシャワー状の薬液流を形成するシャワーヘッドを備えており、前記シャワーヘッドによって形成されるシャワー状の薬液流によって前記第1電極と前記第2電極との間の電流経路の一部が形成される。
【0010】
更に、本発明の処理装置は、もう1つのシャワーヘッドを備えてもよい。すなわち、本発明の処理装置は、前記第2電極と前記基板との間に配置され、前記基板に向かうシャワー状の薬液流を形成する他のシャワーヘッドを備えてもよく、この場合、2つの前記シャワーヘッドによって形成されるシャワー状の薬液流によって前記第1電極と前記第2電極との間の電流経路の一部が形成される。
【0011】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記シャワーヘッドは、複数の開口が形成された部材を有し、前記複数の開口を通してシャワー状の薬液が噴射或いは放出されることが好ましい。
【0012】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記部材の、前記複数の開口が形成された面は、前記基板に対してほぼ平行に配置されることが好ましい。
【0013】
本発明の好適な実施の形態によれば、本発明の処理装置は、前記シャワーヘッドから噴射或いは放出された薬液を回収し、再び前記シャワーヘッドに供給する循環機構を更に備えることが好ましい。
【0014】
本発明の他の側面は、第1電極と第2電極との間に基板を配置し、前記第1電極と前記第2電極との間に薬液及び前記基板を通して電流を流すことにより前記基板を処理する処理方法に係り、該方法は、前記第1電極と前記基板との間及び前記第2電極と前記基板との間の少なくとも一方にシャワーヘッドを配置し、前記シャワーヘッドにより前記基板に向かうシャワー状の薬液流を形成し、該シャワー状の薬液流によって前記第1電極と前記第2電極との間の電流経路の一部を形成する工程を含む。
【0015】
本発明の更に他の側面は、第1電極と第2電極との間に基板を配置し、前記第1電極と前記第2電極との間に薬液及び前記基板を通して電流を流すことにより前記基板を陽極化成する陽極化成方法に係り、該方法は、前記第1電極と前記基板との間及び前記第2電極と前記基板との間の少なくとも一方にシャワーヘッドを配置し、前記シャワーヘッドにより前記基板に向かうシャワー状の薬液流を形成し、該シャワー状の薬液流によって前記第1電極と前記第2電極との間の電流経路の一部を形成する工程を含む。
【0016】
本発明の半導体基板の製造方法は、上記の陽極化成方法に従って第1基板を陽極化成することにより多孔質層を形成する工程と、前記多孔質層の上に非多孔質層を形成する工程と、前記非多孔質層が形成された前記第1基板を絶縁層を介して第2基板に貼り合わせて貼り合わせ基板を作製する工程と、前記貼り合わせ基板を処理又は加工して前記第2基板の上に前記多孔質層の少なくとも一部が残留した状態とする工程とを含む。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を説明する。
【0018】
図1は、本発明の好適な実施の形態の陽極化成装置(処理装置)の概略構成を示す図である。図1に示す陽極化成装置100は、処理対象の基板101を水平に保持して処理する。このように基板を水平に保持して処理することは、例えば、基板を水平に保持して処理又は操作(例えば、搬送)する他の装置との基板の受け渡しの際に基板を回動させる必要がない点で優れている。ただし、本発明は、基板面を水平以外の向き(例えば、鉛直方向)に保持して処理する装置にも適用可能である。
【0019】
処理対象の基板101は、陽極化成槽110の底部に、表面を上に向けて水平に保持される。陽極化成槽110の底部には、基板110を保持するための保持機構111として、例えば、基板を真空吸着するための環状の吸着溝(吸着機構)が設けられている。保持機構111に保持された基板101の上方には、陰極(第2電極)120が配置される。この陽極化成装置100は、陰極120を移動させる不図示の陰極駆動機構を備えており、基板101を陽極化成槽110の底部に配置する際及び処理済みの基板101を陽極化成槽110の底部から取り出す際には、陰極120は、陰極駆動機構によって基板101の操作に邪魔にならない位置に移動される。
【0020】
陽極化成槽110は、例えば、本体槽110aとオーバーフロー槽110bとを有するオーバーフロー式の槽として構成することができる。陽極化成槽110は、陽極化成のための処理液、すなわち化成液(薬液)130が所定のレベル(すなわち、本体槽110aの上端)まで満たされる。本体槽110aから溢れた処理液130は、オーバーフロー槽110bによって回収され、その後、ポンプ131及びフィルタ132を通して、本体槽110aに戻される。すなわち、この実施の形態では、処理液130の循環系が構成されている。処理液(薬液)130は、例えば、フッ化水素(HF)を含む液体である。
【0021】
陰極120は、例えば耐食性に優れた材料(例えば、白金)、又は、処理対象の基板101への汚染が少ない材料(例えば、基板101の構成材料と同質の材料)で構成されることが好ましい。典型的には、基板101はシリコン基板であり、処理液130はフッ化水素を含むので、陰極120は、フッ化水素酸に対して高い耐食性を有する白金、又は、基板101と同材料のシリコンであることが好ましい。
【0022】
陽極化成槽110の底部には、開口112が設けられており、底部に保持された基板101の裏面は、開口112を通して下方に露出する。開口112は、以下で説明するように、基板101を通る電流経路を形成するために使用される。
【0023】
基板110の裏面側には、シャワー式の電流経路形成機構が採用されている。電流経路形成機構は、圧力容器(導電液槽)140を備え、圧力容器140の上部、すなわち、陽極化成槽110の下部に対向する部分には、シャワーヘッド(シャワー形成部材)141が設けられている。シャワーヘッド141には、複数の開口142が設けられていて、複数の開口142を通して基板110の裏面に向けて、電流経路を構成するための導電液(第2薬液)160がシャワー状に噴射或いは放出される。
【0024】
ここで、シャワーヘッド141からの導電液160の噴射は、基板101の裏面に沿って導電液160が広がって基板101の裏面を覆う液体電極171を形成するように、設定されることが好ましい。このような設定は、例えば、開口142の寸法、複数の開口142の配列間隔(ピッチ)等の配置、導電液160に与える圧力、基板の裏面とシャワーヘッド141との間隔等に依存する。ここで、開口142の径は、例えば、0.1〜1mm程度が好適であり、開口142の配列間隔(ピッチ)は、例えば、2〜5mm程度が好適であり、基板の裏面とシャワーヘッド141との間隔は、例えば、2〜100mm程度が好適である。シャワーヘッド141は、典型的には、基板101に対して実質的に平行に配置される。
【0025】
シャワーヘッド141から噴射された導電液160は、回収槽143によって回収される。回収槽143によって回収された導電液160は、ポンプ161及びフィルタ162を通して圧力容器160に戻される。この際、例えば、ポンプ161によって圧力容器140内の導電液160に対して噴流の形成のために必要な圧力が加えられうる。ただし、このような圧力は、種々の方法によって与えることができる。例えば、このような圧力は、ポンプによって導電液を所定の高さまで汲み上げて高低差(落差)を利用して与えることもできるし、圧力容器140の容積を変更することによって与えることもできるし、その他、圧力を与えるための種々の公知の方法を採用することができる。
【0026】
導電液160には、基板101を通して所望の電流値の電流を流すことができるように、陰極120に印加される電圧よりも高い電圧が与えられる。例えば、この実施の形態では、圧力容器140の内部に陽極(第1電極)150が配置され、陽極150と陰極との間に電位差が与えられる。導電液160への電位の印加は、例えば、圧力容器140の内壁の全体又は一部を陽電極とすることによって実現することもできるし、シャワーヘッド141を陽電極とすることによって実現することもできる。
【0027】
導電液160は、導電性を有する液体(例えば、フッ化水素酸等の電解液)であれば如何なる液体であってもよく、また、処理液130と濃度、組成、特性等が同一であってもよいし異なってもよい。
【0028】
陽極150は、例えば耐食性に優れた材料(例えば、白金)、又は、処理対象の基板101への汚染が少ない材料(例えば、基板101の構成材料と同質の材料)で構成されることが好ましい。典型的には、基板101はシリコン基板であり、処理液130及び導電液160はフッ化水素を含むので、陰極120は、フッ化水素酸に対して高い耐食性を有する白金、又は、基板101と同材料のシリコンであることが好ましい。
【0029】
以上のように、シャワー状の導電液160の流れによって基板101の裏面に液体電極171を形成し、これにより基板101を通る電流経路(陰極120と陽極150との間の電流経路)の一部を形成することによって、基板の裏面に気泡が溜まることによる陽極化成の不良(例えば、多孔質層の厚さ分布の不良)を防止することができる。ここで、液体電極171は、シャワー状に連続的に供給される導電液160の流れによって維持されるため、仮に液体電極171中に気泡が取り込まれたとしても、そのような気泡は速やかに除去される。
【0030】
したがって、この実施の形態によれば、陽極化成の不良を低減し、基板間での再現性を向上させることができる。
【0031】
図2は、図1に示す陽極化成装置の変形例としての陽極化成装置の概略構成を示す図である。図2に示す陽極化成装置200は、基板の保持機構が図1に示す陽極化成装置100と異なる。すなわち、図2に示す陽極化成装置200は、基板101のエッジ部、又は、エッチング及びその近傍のみで基板101を保持するエッジ保持機構113を有する点で図1に示す陽極化成装置100と異なる。
【0032】
以上の説明は、本発明を陽極化成装置として構成した具体例に関するが、本発明は、例えば、めっき処理等の他の処理にも適用されうる。
【0033】
また、図1及び図2に示す装置は、基板の裏面側にのみシャワー式の電流経路形成機構を設けた例であるが、このような電流経路形成機構は、基板の表面側にのみ、又は、基板の両側に適用されてもよい。
【0034】
[実施例]
以下、本発明のより具体的な適用例としての実施例を説明する。
【0035】
(実施例1)
図1に示す陽極化成装置100の陽極化成槽110の底部に処理対象の基板101として、8インチ、p+型のSi(100)ウェハをその表面が上になるように設置した。ウェハ101の裏面を吸着機構111によって真空吸着によって、陽極化成槽110からの薬液の漏れがないようにシールした。
【0036】
処理液(化成液)130として、49%HFとエタノールを2:1の割合で混合した薬液を用い、この処理液130をポンプ131によって陽極化成槽110の本体槽110a内に注入し、これから溢れた処理液130をオーバーフロー槽110bで回収しながら、処理液130を循環させた。
【0037】
ここで、本体槽110aは、直径が202mmの筒型とし、その外側にオーバーフロー槽(外槽)110bを設けた。陽極化成槽110(本体槽110a、オーバーフロー槽110b)の材質は、耐フッ化水素酸性に優れた四フッ化エチレン樹脂(PTFE)とした。本体槽101aの底部には、直径が160mmの開口112を設けた。陰極120は、直径が200mmの白金板で構成し、これを基板101と実質的に平行に、基板101と30mmの距離を隔てて設置した。
【0038】
圧力容器(導電液槽)140は、直径が160mmの筒状として、その外側に回収槽(外槽)143を設けた。シャワーヘッド141としては、径が0.3mm、配列ピッチが5mmの多数の開口142が形成されたパンチング板を採用した。圧力容器140の下部には、陽極150として、直径が158mmの白金板を水平に設置した。導電液160としては、1%HF水溶液を採用した。
【0039】
ポンプ161によって導電液160を圧力容器140内に注入すると、シャワーヘッド141の多数の開口142を通して導電液160がシャワー状に吹き上がり、基板101の裏面に液体電極170を形成した。
【0040】
この状態で、陰極120と陽極150との間に電圧を印加することにより、これらの間に電流を流し、基板101を陽極化成し、その表面に多孔質シリコン層を形成した。ここで、電流は3.14A(ウェハ表面側の電流密度10mAcm-2)として、8分間通電した。その後、ポンプ131、161を止めて、薬液(化成液)130、薬液(導電液)150を回収した。その後、基板101を陽極化成槽110から取り出して、洗浄し乾燥させた。
【0041】
基板101の表面に形成された多孔質層の厚さを測定したところ、基板の全面に渡って、ほぼ10μmであり、ほぼ均一であった。このような実験を多数の基板について繰り返して実施したところ、これらの多数の基板について同様の結果が得られ、基板間での再現性の良さが確認された。
【0042】
(実施例2)
陽極150として6インチのp+型Si(100)シリコン基板を採用した点以外は、実施例1と同様とした。この結果、実施例1と同様の結果が得られた。
【0043】
(実施例3)
陽極150として8インチのp+型Si(100)シリコン基板を採用し、図2に示す陽極化成装置200を採用した。圧力容器(導電液槽)140の直径は200mmとした。処理対象の基板101は、エッジ保持機構113によって、そのエッジ部のみを保持した。このような変更により、圧力容器140と陽極化成槽110との距離を短くすることができ、陰極120と陽極150との間に印加する電圧を実施例1及び2よりも小さくすることができた。また、基板101の裏面のほぼ全域が導電液160(液体電極171)と接触するので、形成された多孔質シリコン槽の膜厚均一性がさらに改善された。
【0044】
[応用例]
次いで、上記の陽極化成による多孔質層の形成の応用例としての半導体基板の製造方法を説明する。
【0045】
図3は、本発明の好適な実施の形態に係る半導体基板の製造方法を説明する図である。
【0046】
まず、図3(a)に示す工程では、第1の基板(seed wafer)10を形成するための単結晶Si基板11を用意して、上記の陽極化成装置100又は200を利用して、その主表面上に分離層としての多孔質Si層12を形成する。ここで、電解液としては、例えば、弗化水素を含む溶液、弗化水素及びエタノールを含む溶液、弗化水素及びイソプロピルアルコールを含む溶液等が好適である。より具体的な例を挙げると、電解液としては、例えば、HF水溶液(HF濃度=49wt%)とエタノールを体積比2:1で混合した混合液が好適である。
【0047】
また、多孔質Si層12を互いに多孔度の異なる2層以上の層からなる多層構造としてもよい。ここで、多層構造の多孔質Si層12は、表面側に第1の多孔度を有する第1の多孔質Si層、その下に、第1の多孔度より大きい第2の多孔度を有する第2の多孔質Si層を含むことが好ましい。このような多層構造を採用することにより、後の非多孔質層13の形成工程において、第1の多孔質Si層上に、欠陥等の少ない非多孔質層13を形成することができると共に、後の分離工程において、所望の位置で貼り合わせ基板(結合基板)を分離することができる。ここで、第1の多孔度としては、10%〜30%が好ましく、15%〜25%が更に好ましい。また、第2の多孔度としては、35%〜70%が好ましく、40%〜60%が更に好ましい。
【0048】
電解質溶液として上記の混合液(HF濃度が49wt%の弗化水素酸:エタノール=2:1)を利用する場合は、例えば、電流密度8mA/cm、処理時間5〜11minの条件で第1層(表面側)を生成し、次いで、電流密度23〜33mA/cm、処理時間80sec〜2minの条件で第2層(内部側)を生成することが好ましい。
【0049】
次いで、次の(1)〜(4)の少なくとも1つの工程を実施することが好ましい。ここで、(1)、(2)を順に実施することが好ましく、(1)、(2)、(3)を順に実施すること、或いは、(1)、(2)、(4)を順に実施することが更に好ましく、(1)、(2)、(3)、(4)を順に実施することが最も好ましい。
【0050】
(1)多孔質Si層の孔壁に保護膜を形成する工程(プリ酸化工程)
この工程では、多孔質Si層12の孔壁に酸化膜や窒化膜等の保護膜を形成し、これにより、後の熱処理による孔の粗大化を防止する。保護膜は、例えば、酸素雰囲気中で熱処理(例えば、200℃〜700℃が好ましく、300℃〜500℃が更に好ましい)を実施することにより形成され得る。その後、多孔質Si層12の表面に形成された酸化膜等を除去することが好ましい。これは、例えば、弗化水素を含む溶液に多孔質Si層12の表面を晒すことによって実施され得る。
【0051】
(2)水素ベ−キング工程(プリベーキング工程)
この工程では、水素を含む還元性雰囲気中において800℃〜1200℃で、多孔質Si層12が形成された第1の基板1に熱処理を実施する。この熱処理により、多孔質Si層12の表面の孔をある程度封止することができると共に、多孔質Si層12の表面に自然酸化膜が存在する場合には、それを除去することができる。
【0052】
(3)微量原料供給工程(プリインジェクション工程)
多孔質Si層12上に非多孔質層13を成長させる場合は、成長の初期段階で非多孔質層13の原料物質の供給を微少量として、低速度で非多孔質膜13を成長させることが好ましい。このような成長方法により、多孔質Si層12の表面の原子のマイグレーションが促進され、多孔質Si層12の表面の孔を封止することができる。具体的には、成長速度が20nm/min以下、好ましくは10nm/min以下、より好ましくは2nm/min以下になるように原料の供給を制御する。
【0053】
(4)高温ベーキング工程(中間ベーキング工程)
上記の水素ベーキング工程及び/又は微量原料供給工程における処理温度よりも高い温度で、水素を含む還元性雰囲気中で熱処理を実施することにより、多孔質Si層12の更なる封止及び平坦化が実現することができる。
【0054】
次いで、図3(b)に示す工程の第1段階では、多孔質Si層12上に第1の非多孔質層13を形成する。第1の非多孔質層13としては、単結晶Si層、多結晶Si層、非晶質Si層等のSi層、Ge層、SiGe層、SiC層、C層、GaAs層、GaN層、AlGaAs層、InGaAs層、InP層、InAs層等が好適である。
【0055】
次いで、図3(b)に示す工程の第2段階では、第1の非多孔質層13の上に第2の非多孔質層としてSiO層(絶縁層)14を形成する。これにより第1の基板10が得られる。SiO層14は、例えば、O/H雰囲気、1100℃、10〜33minの条件で生成され得る。
【0056】
次いで、図3(c)に示す工程では、第2の基板(handle wafer)20を準備し、第1の基板10と第2の基板20とを、第2の基板20と絶縁層14とが面するように室温で密着させて貼り合わせ基板(結合基板)30を作製する。
【0057】
なお、絶縁層14は、上記のように単結晶Si層13側に形成しても良いし、第2の基板20上に形成しても良く、両者に形成しても良く、結果として、第1の基板と第2の基板を密着させた際に、図3(c)に示す状態になれば良い。しかしながら、上記のように、絶縁層14を活性層となる第1の非多孔質層(例えば、単結晶Si層)13側に形成することにより、第1の基板10と第2の基板20との貼り合せの界面を活性層から遠ざけることができるため、より高品位のSOI基板等の半導体基板を得ることができる。
【0058】
基板10、20が完全に密着した後、両者の結合を強固にする処理を実施することが好ましい。この処理の一例としては、例えば、1)N雰囲気、1100℃、10minの条件で熱処理を実施し、2)O/H雰囲気、1100℃、50〜100minの条件で熱処理(酸化処理)を実施する処理が好適である。この処理に加えて、或いは、この処理に代えて、陽極接合処理及び/又は加圧処理を実施してもよい。
【0059】
第2の基板20としては、Si基板、Si基板上にSiO層を形成した基板、石英等の光透過性の基板、サファイヤ等が好適である。しかし、第2の基板20は、貼り合わせ(結合)に供される面が十分に平坦であれば十分であり、他の種類の基板であってもよい。
【0060】
次いで、図3(d)に示す工程では、貼り合わせ基板(結合基板)30を機械的強度が脆弱な多孔質層12の部分で分離する。この分離方法としては、各種の方法を採用しうるが、例えば、流体を多孔質層12に打ち込む方法、或いは、流体により多孔質層12に静圧を印加する方法など、流体を利用する方法が好ましい。
【0061】
この分離工程により、第1の基板10の移設層(非多孔質層13、絶縁層14)が第2の基板20上に移設される。なお、第1の基板10の多孔質層12上に非多孔質層13のみを形成する場合の移設層は、非多孔質層13のみである。
【0062】
図3(e)に示す工程では、分離後の第2の基板20上の多孔質層12”をエッチング等により選択的に除去する。これにより、絶縁層14上に非多孔質層13を有する基板が得られる。例えば、非多孔質層13が半導体層である場合、このような半導体層は、SOI層(SemiconductorOn Insulator)と呼ばれ、また、このようなSOI層を有する基板は、SOI基板と呼ばれる。
【0063】
更に、分離後の第1の基板10’の単結晶Si基板11上の多孔質層12’をエッチング等により選択的に除去する。このようにして得られる単結晶Si基板11は、再び第1の基板10を形成するための基板、又は第2の基板20として利用され得る。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、例えば、基板に傷等の損傷を与えにくく、気泡による処理不良が低減され、しかも基板を水平で処理する応用例に適した処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】陽極化成装置として好適な本発明の第1の実施の形態の処理装置の概略図である。
【図2】陽極化成装置として好適な本発明の第2の実施の形態の処理装置の概略図である。
【図3】本発明の好適な実施の形態の半導体基板の製造方法を説明する図である。

Claims (1)

  1. 第1電極及び第2電極を有し、前記第1電極と前記第2電極との間に基板を配置し、前記第1電極と前記第2電極との間に薬液及び前記基板を通して電流を流すことにより前記基板を処理する処理装置であって、
    前記第1電極と前記基板との間に配置され、前記基板に向かうシャワー状の薬液流を形成するシャワーヘッドを備え、前記シャワーヘッドによって形成されるシャワー状の薬液流によって前記第1電極と前記第2電極との間の電流経路の一部が形成されることを特徴とする処理装置。
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