以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態では、デジタル複写機からなる画像形成装置を例に説明する。
デジタル複写機1は、図1に示すように、リーダ部7と、プリンタ部8と、コア部2とを備える。リーダ部7は、原稿の画像を読み取り、原稿画像に応じた画像データをプリンタ部8およびコア部3へ出力する。プリンタ部8はリーダ部7およびコア部2からの画像データに応じた画像を記録紙上に記録する。コア部2はリーダ部7を接続するとともに、ハードディスク3、ネットワークインターフェース部(以下、ネットワークI/F部という)4、操作部5、フォーマッタ部6を接続する。
ハードディスク3は、各種制御プログラム、画像データなどを格納する。
ネットワークI/F部4は、コア部2をネットワークに接続するためのインタフェイスを有する。このネットワークはイントラネットからなり、該イントラネットにはクライアント9およびイントラネットWWWサーバ10が接続されているとともに、インターネット網と接続されている。インターネット網には膨大な数のインターネットWWWサーバ11が存在し、各WWWサーバ10,11はホームページを公開している。本実施の形態におけるデジタル複写機1では、ネットワークI/F部4を介して各WWWサーバ10,11からそれぞれのホームページの情報を取得することができる。
操作部5は、本デジタル複写機1における各機能モードの設定に関する入力操作を行う各種キーおよび設定状態を表示する表示部を有する。
フォーマッタ部6は、ネットワークI/F部7に接続されたコンピュータから転送される画像を表すコードデータをプリンタ部2で印刷可能なフォーマットの画像データに変換する。
コア部2については後述するが、コア部2はリーダ部7、プリンタ部8、ハードディスク3、ネットワークI/F部4、操作部5、フォーマッタ部6の各ブロック間のデータの流れを制御する。
次に、リーダ部7およびプリンタ部8の構成について図2を参照しながら説明する。図2はリーダ部7およびプリンタ部8を一体的に設けた画像入出力デバイスの構成を示す断面図である。
リーダ部7には、図2に示すように、原稿給送装置101が搭載され、原稿給送装置101は、原稿を最終頁から順に1枚ずつプラテンガラス102上へ給送し、この原稿の読取り動作終了後、プラテンガラス102上の原稿を排出するように構成されている。
原稿がプラテンガラス102上に搬送されると、ランプ103が点灯され、スキャナユニット104の移動が開始される。このスキャナユニット104の移動により原稿が露光走査され、この露光走査時の原稿からの反射光は、ミラー105、106、107、およびレンズ108を介してCCDイメージセンサ(以下、CCDという)109へ導かれる。このように、走査された原稿の画像はCCD109によって読み取られ、CCD109は光学的に読み取った画像を光電変換により画像データに変換して出力する。CCD109から出力された画像データは、所定の処理が施された後、プリンタ部8およびコア部2へビデオバス(図示せず)を介して転送される。
プリンタ部8では、リーダ部7から出力された画像データをレーザドライバ201に入力する。レーザドライバ201は入力した画像データに基づきレーザ発光部221を駆動する。すなわち、リーダ部7から出力された画像データに応じたレーザ光を発光させるようにレーザ発光部221を駆動する。このレーザ光は感光ドラム202上に走査されながら照射され、感光ドラム202にはレーザ光に応じた静電潜像が形成される。
この感光ドラム202の静電潜像は、現像器203から供給される現像剤によって現像剤像として可視像化される。また、レーザ光の照射開始と同期したタイミングで、カセット204およびカセット205のいずれか一方から記録紙が給紙され、この記録紙は感光ドラム202と転写部206との間に搬送される。感光ドラム202に形成された現像剤像は転写部206により給紙された記録紙上に転写される。
現像剤像が転写された記録紙は定着部207に搬送され、定着部207は記録紙を熱圧することによって現像剤像を記像紙に定着させる。定着部207を通過した記録紙は排出ローラ208によって排出され、ソータ220は排出された記録紙をそれぞれのビンに収納して記録紙の仕分けを行う。なお、ソータ220は、仕分けが設定されていない場合には最上ビンに記録紙を収納するように動作する。また、両面記録が設定されている場合には、排出ローラ208の位置まで記録紙を搬送した後に排出ローラ208の回転方向を逆転させ、フラッパ209によって再給紙搬送路210へ導くように設定されている。多重記録が設定されている場合には、記録紙を排出ローラ208まで搬送しないようにフラッパ209を切り換えて再給紙搬送路210へ導くように設定されている。再給紙搬送路210へ導かれた記録紙は、上述したタイミングで、感光ドラム202と転写部206との間に再度給紙される。
次に、コア部2の構成について図3を参照しながら説明する。図3は図1の画像形成装置のコア部2の構成を示すブロック図である。
コア部2は、リーダ部7とのI/F部121を有し、リーダ部7から転送された画像データはI/F部121およびコア部メインバス125を介してデータ処理部124へ転送されるとともに、リーダ部7からの制御コマンドはCPU122へ転送される。データ処理部124は必要に応じて入力された画像データに対し画像の回転処理、変倍処理などの画像処理を施し、データ処理部124で画像処理が施された画像データは、リーダ部7から転送された制御コマンドに応じて、I/F部120を介してハードディスク3、ネットワークI/F部4へ転送される。
また、クライアント9からネットワークI/F部4を介して入力された画像を表すコードデータは、データ処理部124に転送された後にフォーマッタ部6へ転送されて画像データに展開され、この画像データはデータ処理部124に転送された後にI/F部121を介してプリンタ部8へ転送される。
CPU122はメモリ123に格納されている制御プログラムおよびリーダ部7から転送された制御コマンドに従って各ブロック間のデータの転送制御を行うとともに、データ処理部124による画像処理の実行を制御する。また、メモリ123は、CPU122の作業領域としても使われる。
このように、コア部2を中心に、原稿画像の読取り、画像のプリント、コンピュータからのデータの入出力などの各機能を複合させた処理を行うことが可能である。
次に、ネットワークI/F部4におけるプログラム構成について図4を参照しながら説明する。図4は図1の画像形成装置のネットワークI/F部におけるプログラム構成を示す図である。
ネットワークI/F部4におけるプログラムは、図4に示すように、IP(Internet Protocol)405、TCP(Transmission Control Protocol),UDP(User Datagram Protocol)404、アプリケーション階層のプロトコル401、および複数のアプリケーションから構成されている。
IP405は発信ホストから宛先ホストへルータなどの中継ノードと連携しながらメッセージを送り届けるサービスを提供するインターネットのプロトコル階層である。メッセージを送り届けるのに一番重要な情報は、発信、宛先のアドレスであり、この発信、宛先のアドレスはIP405により管理される。メッセージをアドレス情報に従ってインターネット網内をどのような経路で宛先ホストまで届けるかというルーティングはIP405で行う。
TCP,UDP404は、発信アプリケーションプロセスから受信アプリケーションプロセスにメッセージを送り届けるサービスを提供するトランスポート階層である。TCPはコネクション型サービスであって、通信の高度な信頼性を保証するが、UDPはコネクションレス型のサービスであって、信頼性の保証を行なわない。
アプリケーション階層のプロトコル401は複数のプロトコルを規定し、このプロトコルには、リモートログインサービスであるTELNET、ファイル転送サービスであるFTP、ネットワーク管理プロトコルであるSNMP、プリンタ印刷用のサーバプロトコルであるLPD、WWW(World Wide Web)サーバのプロトコルであるHTTPdなどが存在する。
アプリケーションとしては、WWWサーバのデータ取得するHTTPクライアント403、取得したHTML形式のデータおよび画像データを記録紙上に印刷するためのデータフォーマットに変換するHTML Parser402が設けられている。
本実施例の形態では、デジタル複写機1が能動的にWWWサーバにアクセスし、WWWサーバ内のHTML形式のデータを取得して自らのプリンタ部8で印刷を行う機能を有し、以後のこの機能をウェブプルプリント(Web Pull Print)と呼ぶ。ユーザによるデジタル複写機1に対するウェブプルプリント要求は、クライアント9上で動作している専用プログラム(以下、プリントユーティリティという)を通じて行われる。このプリントユーティリティは、ウェブプルプリントに関する各種設定を行うとともに、後述するパケットを使用してその設定内容をデジタル複写機1に送信するためのプログラムである。このパケットを受信したデジタル複写機1では、パケットの内容を解析し、その指示内容に従ってウェブプルプリント動作を開始する。
また、デジタル複写機1は、プリントユーティリティから受けた複数のウェブプルプリント要求をジョブという形でスプールする機能を有し、プリントユーティリティは、後述するパケットを使用してデジタル複写機1と通信を行い、デジタル複写機1内部にスプールされているジョブに関する情報を取得したり、または特定のジョブを削除したりすることができる。
次に、ユーザがプリントユーティリティを用いて設定可能な項目について表1を参照しながら説明する。表1は、プリントユーティリティを用いて設定可能な項目の一覧を示す。
(1)「印刷文書タイトル」
印刷結果のヘッダ部分に印字する文書タイトル。ユーザが編集することも可能。
(2)「URL」
印刷したいホームページが格納されたWWWサーバのドメイン名、及び取得するHTML形式のデータのファイル名を指定する。
(3)「プリンタアドレス」
ウェブプルプリント要求を送るデジタル複写機1のネットワークアドレス。
(4)「ユーザ名」
任意のユーザ名を入力できる。デジタル複写機1は、このユーザ名からウェブプルプリント要求の送り主を特定する。
(5)「オプションファイル」
本プリントユーティリティにて設定した全ての内容が保存されたファイル。予めユーザ毎のオプションファイルを作成しておき、本設定項目にて何れかのファイルを指定することで、全ての設定項目に対して一括して設定を行うことが可能。
(6)「リンクレベル」
本実施の形態のデジタル複写機では、印刷指定したホームページにハイパーリンクが設定されていた場合、そのリンクを辿ってリンク先のホームページも印刷することができる。この際、何階層までリンクを辿るかを本項目にて指定する。
(7)「最大印刷ページ数」
印刷するホームページが複数ページにまたがる際に、印刷するページ数の上限値。
(8)「最大印刷ページ数を超えて印刷」
印刷する1つのホームページが複数ページにまたがり、且つ途中のページが(7)「最大印刷ページ数」に当たる場合、そのホームページの最後まで印刷するか否かを指定する。
(9)「他サイトの印刷」
上記設定項目(6)の「リンクレベル」の指定が1以上で、且つリンク先が他のサイトであった際、そのリンク先も印刷するか否かを指定する。
(10)「リンクマップの印刷」
本実施の形態のデジタル複写機では、リンクを辿ってホームページを印刷した際のリンク関係を表すリンクマップを作成/印刷することができる。このリンクマップをホームページの印刷の最終ページとして印刷するか否かを指定する。
(11)「ページ番号の印刷」
印刷結果のフッタ部分にページ番号を印刷するか否かを指定する。
(12)「日付の印刷」
印刷結果のフッタ部分に印刷実行日付を印刷するか否かを指定する。
(13)「URLの印刷」
印刷結果のフッタ部分にURLを印刷するか否かを指定する。
(14)「文書タイトルの印刷」
上記設定項目(1)の「文書タイトル」を印刷結果のヘッダ部分に印刷するか否かを指定する。
(15)「印刷するヘッダの内容」
印刷結果のヘッダ部分に印刷する任意の文字列。
(16)「印刷するヘッダの位置」
上記設定項目(15)の「印刷するヘッダの内容」にて指定した文字列を印刷する位置。
(17)「バックグラウンドの印刷」
ホームページ内でバックグラウンド描画用の画像が指定されていた場合、それを印刷するか否かを指定する。ホームページのバックグラウンドカラーが黒等で設定されていた場合、カラーディスプレイ上で表示する場合は問題なくても白黒プリンタで印刷すると、テキスト部分も黒、バックグラウンドも黒くなりテキストが判断できなくなることを防ぐための設定である。
(18)「<H>タグへの番号付け」
ホームページ内の見出し文の先頭に見出し番号を付加する否かを指定する。
(19)「リンク文書を先に印刷」
2以上のリンクレベルが指定された際、読み出したリンクの順番に印刷するか、または同一リンクレベルを先に印刷するかを指定する。
(20)「拡大率/縮小率」
ホームページを拡大/縮小して印刷する際の拡大率/縮小率。
(21)「ページ境界時の縮小率」
本実施の形態のデジタル複写機では、ホームページ上の画像がページ境界にかかる場合、ページ内に収まるように画像を縮小して印刷することができる。この際の縮小率を指定する。
(22)「フォント名」
HTMLテキストデータを印刷する際に使用するフォント。
(23)「フォントサイズ」
ホームページ内の見出し文字列を印刷する際に使用するフォントサイズ。
(24)「フォントの太さ」
ホームページ内の見出し文字列を印刷する際に使用するフォントの太さ。
(25)「スタイルシートの使用」
下記設定項目(26)の「スタイルシート名」にて指定したファイルを使用するか否かを指定する。
(26)「スタイルシート名」
上記項目(22)の「フォント名」、(23)の「フォントサイズ」、(24)の「フォントの太さ」の設定内容を格納したファイル(スタイルシート)が予め存在する場合、そのファイル名を指定する。これにより、ユーザは個々の項目を設定することなく、これらフォントに関する設定を行うことが可能。
(27)「印刷用紙サイズ」
印刷する際に使用する用紙のサイズ。
(28)「印刷用紙方向」
印刷する際の用紙の方向としてPortraitとLandscapeの何れかを指定する。
(29)「左/右/上/下マージン」
印刷する際の用紙端からのマージン。
(30)「印刷部数」
本項目を設定することで複数部の印刷が可能。
(31)「ソータ」
本実施例のデジタル複写機に接続されているソータの動作モードを指定する。動作モードには、ノーマルソート、ステープルソート、グループソートがあり、ノーマルソートを選択すると複数部数の印刷物をソータ(図2の220)のビン毎に1部ずつ仕分けして排出する。ステープルソートを選択するとソートした印刷物をホチキス留めするように設定される。グループソートを選択すると複数部数の原稿を同一ページの印刷物は同一ビンに排出されるように設定される。
(32)「解像度」
印刷解像度。
(33)「両面印刷」
両面印刷を行うか否かの指定。
(34)「スケジュール印刷設定」
本実施の形態のデジタル複写機では、指定された時刻にウェブプルプリント動作を開始したり、またはユーザからのウェブプルプリント要求を定期的に繰り返すことができる。具体的には、即時実行モード/時刻指定モード/定期巡回モード(曜日指定)/定期巡回モード(日付指定)/定期巡回(間隔指定)の5つのモードがあり、本項目ではこれらの中の何れかのモードを指定する。
(35)「曜日指定」
上記設定項目(34)の「スケジュール印刷設定」にて定期巡回モード(曜日指定)が指定された際、実行する曜日を指定する。
(36)「日付指定」
上記設定項目(34)の「スケジュール印刷設定」にて定期巡回モード(日付指定)が指定された際、実行する日付を指定する。また、定期巡回モード(間隔指定)が指定された際、実行時間間隔を日で指定する。
(37)「時刻指定」
上記設定項目(34)の「スケジュール印刷設定」にて時刻指定モードが指定された際、実行する時刻を指定する。また、定期巡回モード(間隔指定)が指定された際、実行時間間隔を指定する。
(38)「更新文書のみ印刷」
定期巡回モードで実行する際、前回の印刷時以降に更新されたホームページのみを印刷するか否かを指定する。
次に、クライアント9におけるプリントユーティリティの操作画面について図5ないし図11を参照しながら説明する。図5ないし図11は図1のクライアント9におけるプリントユーティリティの操作画面例を示す図である。
クライアント9上でプリントユーティリティが起動されると、まず、図5に示す操作画面が表示される。この操作画面上には、上記設定項目(1)〜(5)に対応する入力欄501〜505が表示される。上記設定項目(6)〜(38)の設定を行う場合、本操作画面上の“Print Setup”ボタン601を押下することで図6の操作画面が新たに表示される。この操作画面では、上記設定項目(6)〜(16)に対応する入力欄506〜516が表示される。さらにこの操作画面上部のタグ“HTML Print Style”、“Post Script Option”、“Schedule”を押下することで、図7、図8、図9にそれぞれ示す操作画面へ移動することができる。図7に示す操作画面では、上記設定項目(17)〜(26)に対応する入力欄517〜526が表示される。図8に示す操作画面では、上記設定項目(27)〜(33)に対応する入力欄527〜533が、図9に示す操作画面では、上記設定項目(34)〜(38)に対応する入力欄534〜538が表示される。また、図6ないし図9の操作画面にて“OK”ボタン604、“Cancel”ボタン605を押下することで、図5の操作画面へ戻ることができる。
また、図5の操作画面右上の“Bookmark”ボタン602を押下することによって、図10に示すブックマーク画面が新たに表示される。ここで、ブックマークとは、ホームページのURLとそのタイトルをリストにしたもので、既に登録されたブックマークが存在する場合、本画面上にそのリストの内容が表示される。リスト内からURLを指定する場合は、目的のURLを選択して反転表示させた状態で“OK”ボタン604を押下することで、図5の操作画面上の501,502に選択したタイトルとURLが反映される。新たにタイトルとURLを追加する場合は、図5の操作画面上の501、502にタイトルとURLを入力した後、“Add Bookmark”ボタンを押下することで上述のリストにそれらが追加される。
ユーザは、上述の方法で図5ないし図9の各操作画面を開き、必要な項目に対して設定を行うことができる。そして全ての設定が終了した後に図5の操作画面上の“Print”ボタンを押下すると、プリントユーティリティはデジタル複写機1に対して設定内容を送信する。
さらに、図5の操作画面上で“Monitor”ボタン603を押下すると、図11の操作画面が表示される。この際、プリントユーティリティはデジタル複写機1と通信を行い、デジタル複写機1内にスプールされているジョブに関する情報を取得して操作画面上に表示する。ユーザは、この表示内容を参照することで、スプールされているジョブの処理経過を把握することができる。また、ユーザはスプールされているジョブを削除することもできる。この場合、ユーザは操作画面上に表示されているジョブ情報の中から削除したいジョブを選択して反転表示させ、“Delete”ボタンを押下する。この“Delete”ボタンの押下により、プリントユーティリティは、指定されたジョブのジョブ番号を含んだ削除要求をデジタル複写機1に対して送信し、この削除要求を受信したデジタル複写機1は、スプールしているジョブの中からジョブ番号が一致するものを削除する。
次に、WWWサーバのホームページを印刷する手順について図12ないし図16を参照しながら説明する。図12は図1のクライアント9のプリントユーティリティからデジタル複写機1へ送信されるコントロールファイルの構成の一例を示す図、図13は図1のクライアント9のプリントユーティリティからのウェブプルプリント要求/ジョブ情報要求/ジョブ削除要求に対するLPRコマンド/LPQコマンド/LPRMコマンドの変換後のフォーマットを示す図、図14は図1の画像形成装置におけるWWWサーバのホームページを印刷する処理手順を示すフローチャート、図15は図14のステップS502のコマンド受け取り処理の手順を示すフローチャート、図16は図1の画像形成装置におけるスケジュールジョブ処理の手順を示すフローチャートである。
クライアント9のプリントユーティリティからデジタル複写機1に対してコマンドを発行する際には、クライアント9上のプリントユーティリティとデジタル複写機1との間で、TCP/IPの上位プロトコルであるLPRプロトコルを使用して通信が行われる。デジタル複写機1のネットワークI/F部4ではLPD(Line Printer Daemon)が動作しており、プリントユーティリティからのウェブプルプリント要求/ジョブ情報要求/ジョブ削除要求のコマンドが発行されると、図14に示すように、それぞれLPRコマンド/LPQコマンド/LPRMコマンドとして、デジタル複写機1のネットワークI/F部4で動作しているLPD(Line Printer Daemon)が受け取る(ステップS501)。この際、プリントユーティリティにて設定した各パラメータは、LPRコマンドパケット内のデータファイルの中に文字列データとして格納されてLPDに送られる。このLPRコマンドパケット内のデータファイルの一例を表2に示す。
本例では、文字列データが「START_OF_NETRETRIEVER_PARAMETERS」で始まり、「END_OF_NETRETRIEVER_PARAMETERS」で終わる。また、各パラメータは「パラメータ名=値」の形式で記述されている。なお、表2中の右側の番号は、上述したプリントユーティリティの設定項目の内容説明における通し番号と対応付けるためのものであり、実際のデータファイルには記述されない。また、プリントユーティリティにて設定したパラメータの中で「印刷文書タイトル」「ユーザ名」だけはLPRコマンドパケット内のコントロールファイルの中に格納される。このコントロールファイルの一例を図12に示す。LPRコマンドパケットとしてネットワーク上を流れるデータは、印刷に必要な設定パラメータのみであるため、従来例のようにホームページデータを印刷可能なフォーマットに変換したデータをネットワークに流す場合と比較して、そのデータ量は極めて少なくて済む。
LPDは、プリントユーティリティからのLPRコマンド/LPQコマンド/LPRMコマンドを図13に示すフォーマットへそれぞれ変換してコア部2に送る。コア部2ではLPDからの要求コマンドを受けるためのコマンド受け取り処理が常時動作しており、LPDからの要求コマンドを受けると、コマンド受け取り処理を実行する(ステップS502)。このフォーマットの先頭には、図13に示すように、コマンド種別(LPR/LPQ/LPRM)を表す識別子が付加されており、コマンド受け取り処理では、その識別子を参照してコマンド種別を判断し、それぞれのフォーマットに合わせてコマンドの中身を解析する。
また、操作部5にもクライアント9上のプリントユーティリティと同等の印刷パラメータ設定機能があり、操作部5上で印刷パラメータを設定した後にスタートボタンを押下することによりコア部2のコマンド受け取り処理へ要求コマンドを送ることが可能である。さらに、要求コマンドは後述するスケジュールジョブ処理からも発行される。
操作部5からのプリント指示命令、スケジュールジョブ処理からのプリント指示命令は、クライアント9からのプリント指示命令と同一データフォーマット(図9参照)であるため、コマンド受け取り処理(ステップS502)はこれら3カ所からのプリント要求指示命令を統一的に扱うことができる。
クライアント9、および操作部5からはプリント指示命令の他にジョブの問い合わせ命令やスケジュールジョブの削除命令、即時ジョブリストの削除命令が発行される。
コマンド受け取り処理では、図15に示すように、まず、ステップS520において、受け取ったコマンドがスケジュールジョブの問い合わせ命令であるか否かを判定し、受け取ったコマンドがスケジュールジョブの問い合わせ命令であると、ステップS521に進み、スケジュールジョブリストの取得を行い、続くステップS524で、スケジュールジョブの問い合わせ命令を発した宛先に取得したスケジュールジョブリストをメッセージとして送信して処理を終了する。ここで、スケジュールジョブの問い合わせ命令の発行元がプリントユーティリティであるときには、プリントユーティリティの操作画面(図11に示す)上に受け取ったデータを表示する。
受け取ったコマンドがスケジュールジョブの問い合わせ命令でないときには、ステップS522に進み、受け取ったコマンドがスケジュールジョブの削除命令であるか否かを判定する。受け取ったコマンドがスケジュールジョブの削除命令であるときには、ステップS523に進み、スケジュールジョブの削除命令により指定されたジョブをスケジュールリストから削除し、続くステップS524で、コマンドを発した宛先に削除したスケジュールリストをメッセージとして送信して処理を終了する。
受け取ったコマンドがスケジュールジョブの削除命令でないときには、ステップS525に進み、受け取ったコマンドが即時ジョブの削除命令であるか否かを判定する。受け取ったコマンドが即時ジョブの削除命令であるときには、ステップS526に進み、即時ジョブリストを取得し、指定されたジョブがHTTPクライアント403またはHTML Parser402により実行中であるか否かを判定する。指定されたジョブが実行中でないときには、ステップS527に進み、即時ジョブリストから指定されたジョブを削除し、続くステップS524で、削除したジョブリストをコマンドを発した宛先にメッセージとして送信して処理を終了する。削除するように指示されたジョブがHTTPクライアント403またはHTML Parser402により実行中であるときには、ステップS529に進み、キャンセルフラグを立てて処理を終了する。
受け取ったコマンドが即時ジョブ削除命令でないときには、ステップS528に進み、受け取ったコマンドが即時プリントジョブ命令であるか否かを判定し、受け取ったコマンドが即時プリントジョブ命令でないときには、スケジュールジョブのプリントコマンドであると判断してステップS530で、このジョブをスケジュールジョブに登録して処理を終了する。
受け取ったコマンドが即時ジョブプリントコマンドであるときには、図14に示すステップS504のHTTPクライアント403の処理へ移行する。HTTPクライアント403、HTML Parser402は、メモリを大量に消費しないように、1度に複数のジョブを並列的に処理することは行わず、既に別の処理が動作中である場合には、この即時ジョブプリントコマンドジョブにより指定されたジョブは、即時ジョブリストに登録され、処理が終り次第実行されることになる。
図14に示すステップS504においては、HTTPクライアント403によりWWWサーバからホームページのデータであるHTMLデータ、画像データなどを取得するための動作を実行する。
このHTTPクライアント403による動作が終了すると、ステップS505に進み、キャンセルフラグが立っているか否かを判定する。ここで、キャンセルフラグが立っていた場合には、ステップS509に進み、印刷中止処理を実行し、続くステップS510で、プリントをキャンセルしたことを示すメッセージをジョブ発行元に送信して終了をする。キャンセルフラグが立っていない場合には、ステップS506に進み、HTML Parser402による処理を開始する。HTML Parser402の処理では、WWWサーバから取得したデータに基づきプリンタ部8が印刷可能な画像データを生成する。
HTML Parser402の処理終了後、ステップS507に進み、再度キャンセルフラグが立っているか否かを判定する。ここで、キャンセルフラグが立っていた場合には、上述したように、ステップS509で印刷中止処理を実行し、続くステップS510で、プリントをキャンセルしたことを示すメッセージをジョブ発行元に送信して終了をする。キャンセルフラグが立っていない場合には、ステップS508に進み、HTML Parser402で作成した画像データをコア部10へ送信して処理を終了する。画像データを受け取ったコア部2はリーダ部7を介してプリンタ部8へ転送し、プリンタ部8では、カセット204またはカセット205から対応するサイズの用紙を給紙し、この用紙に印刷を行う。
次に、スケジュールジョブ処理について図16を参照しながら説明する。
スケジュールジョブ処理は、毎分1回定期的に起動される。スケジュールジョブとは、実行の日時がセットされたジョブである。
スケジュールジョブ処理では、図16に示すように、まず、ステップS541において、スケジュールジョブがあるか否かを判定し、スケジュールジョブがないときには、本処理を終了する。スケジュールジョブがあるときには、ステップS542に進み、このスケジュールジョブに対して設定された印刷時刻が到来したか否かを判定し、スケジュールジョブに対して設定された印刷時刻が到来していないときには、処理を終了する。スケジュールジョブに対して設定された印刷時刻が到来しているときには、ステップS543に進み、プリント指示コマンドを送信して処理を終了する。このプリント指示コマンドが送信されると、上述したように、即時プリントジョブが上記ステップS502のコマンド受け取り処理で受信され、このコマンドにより上記S511において指定された時刻にWWWサーバをアクセスしてホームページの印刷が行われることになる。
以上より、本実施の形態では、クライアント9上で動作しているプリントユーティリティからのウェブプリント要求に基づきネットワーク上のWWWサーバにアクセスしてこのWWWサーバのデータを取得し、印刷を行うから、クライアント9を介さずにネットワーク上のWWWサーバのデータを直接取得することができるとともに、WWWサーバから取得したデータを印刷する際にネットワークに掛かる負荷を軽減させることができる。また、クライアント9上で動作しているプリントユーティリティからウェブプリント要求をデジタル複写機1に対して発行することによって、ウェブプルプリントを実行することができ、WWWサーバから取得したデータの印刷に関する操作性を向上することができる。
なお、本実施の形態では、ネットワークの通信プロトコルにTCP/IPを用いて説明したが、IPX/SPX、Apple Talkなどの通信プロトコルを用いても同様の効果が得られる。また、クライアントPC11との通信プロトコルにLPR,LPDを用いているが、これに代えて、HTTP、FTPなどの通信プロトコルを用いても同様の効果が得られる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について図17ないし図30を参照しながら説明する。図17は本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。なお、上述の第1の実施の形態と同じブロックには同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態の画像形成装置は、図17に示すように、リーダ部7と、プリンタ部8と、画像入出力制御部301とを備える。画像入出力制御部301はリーダ部7を接続するとともに、ファクシミリ部304、ファイル部305、ネットワークI/F部307、フォーマッタ部308、イメージメモリ部309およびコア部310を有する。
ファクシミリ部304は、電話回線を介して受信した圧縮画像データを伸長し、伸長した画像データをコア部310へ転送し、また、コア部310から転送された画像データを圧縮し、圧縮された圧縮画像データを電話回線を介して送信する回路である。ファクシミリ部304にはハードディスク312が接続され、ハードディスク312には受信した圧縮画像データを一時的に保存することが可能である。
ファイル部305には光磁気ディスクドライプ306が接続され、ファイル部305はコア部310から転送された画像データを圧縮し、その画像データを検索するためのキーワードとともに光磁気ディスクドライブ306にセットされた光磁気ディスクに書き込む。また、ファイル部305はコア部310を介して転送されたキーワードに基づき光磁気ディスクに記憶されている圧縮画像データを検索し、検索した圧縮画像データを読み出して伸長し、伸長した画像データをコア部310へ転送する。
ネットワークI/F部307は、画像入出力制御部301をネットワークに接続するためのインタフェイスを有する。このネットワークはイントラネットからなり、該イントラネットにはクライアント9および複数のWWWサーバ10が接続されているとともに、インターネット網と接続されている。インターネット網には膨大な数のインターネットWWWサーバ11が存在し、各WWWサーバ10,11はホームページを公開している。本実施の形態における画像形成装置では、上述の実施の第1形態と同様に、ネットワークI/F部307を介して各WWWサーバ10,12からそれぞれのホームページの情報を取得することができる。このネットワークI/F部307におけるプログラム構成は、上述の実施の第1形態と同じであり、その説明を省略する。
フォーマッタ部308は、ネットワークI/F部307に接続されたコンピュータから転送される画像を表すコードデータをプリンタ部8で印刷可能な画像データに展開する。
イメージメモリ部309は、画像データを一時的に記憶する回路である。
コア部310は、リーダ部7、プリンタ部8、ファクシミリ部304、ファイル部305、ネットワークI/F部307、フォーマッタ部308、イメージメモリ部309の各ブロック間のデータの流れを制御し、このコア部310の制御により、原稿画像の読取り、画像のプリント、画像の送受信、画像の保存、コンピュータからのデータの入出力などの各機能を複合させた処理を行うことが可能である。
リーダ部7には、操作部(図示せず)が設けられ、操作部は、各機能モードに関する設定を行うための各種キーおよび設定状態を示す情報を表示する表示部が設けられている。
この操作部の構成について図18を参照しながら説明する。図18は図1のリーダ部7に設けられている操作部の構成およびその画面例を示す図、図19は操作部に表示される用紙選択、ソータ処理設定画面である。
操作部は、図18に示すように、タッチパネルが設けられた液晶表示部と、複数のハードキー338〜341とを有する。この液晶表示部には、例えばコピーモード設定時には、現在の状態を表示するウィンドウ320と、各種設定を行うためのソフトキー321〜336とが表示される。本図では、ウィンドウ320に、現在コピーができる状態にあり、A4用紙サイズで拡大率100%、1部印刷することが表示されている。
ソフトキー321はガイドキーであり操作がわからないときに適切なアドバイスの表示を指示するキーである。ソフトキー322〜324はモード変更キーであり、ソフトキー322が押下されるとコピーモードが選択され、ソフトキー323でFAXモード、ソフトキー324でWebプリントモード(ウェブプルプリントモードを示す)がそれぞれ選択される。ソフトキー325は現在表示されていない他のモードキーを表示するためのキーであり、このキーが押下されるとプリンタモードキー、FILEモードキーが表示される。
ソフトキー326は用紙選択キーであり、このキーを押下すと、図19(a)に示す用紙選択入力画面が表示され、用紙選択入力画面上での入力操作により用紙のサイズが選択される。この用紙のサイズが選択されると、この選択されたサイズの用紙を収容しているカセット204,205から給紙が行われることになる。ソフトキー327は画像処理に関わる設定を行う処理メニュー画面を表示するためのキーであり、このキーにより表示された処理メニュー画面を用いてトリミング、マスキング、ネガ/ポジ反転、影処理などの設定を行うことができる。ソフトキー328は両面印刷に関わる処理設定を行うメニュー画面を表示するためのキーであり、このキーにより表示されたメニュー画面を用いて片面原稿から片面原稿、片面原稿から両面原稿、両面原稿から両面原稿にコピーをする3つの設定から1つの設定を選択することができる。ソフトキー329は、縦と横の拡大率を変更することができるように設定するメニュー画面を表示する応用ズームキーである。
ソフトキー330はソータキーであり、このキーを押下すると、図19(b)に示すソータ220に関するメニュー画面を表示する。このメニュー画面上でソートを選択すると、複数部数の印刷物をソータ220のビン毎に1部ずつ仕分けして排出する。ステープルソートを選択すると、ソートした印刷物をホチキス留めするように設定される。グループソートを選択すると複数部数の原稿を同一ページの印刷物は同一ビンに排出されるように設定される。
ソフトキー331は原稿混載キーであって、異なるサイズの原稿が混載されているか、同一サイズの原稿だけが積載されているかを指示するキーである。異なるサイズの原稿混載が指定されると、スキャニングするたびに原稿サイズのチェックが行われ、原稿混載が指定されていなければ、最初のページのみ原稿サイズのチェックを行うように設定される。ソフトキー334は、拡大率を100%の設定に戻す等倍キーであり、ソフトキー335,336は、拡大率、縮小率をセットするメニューをそれぞれ表示するための縮小、拡大キーである。
ハードキーとしては、テンキー338、スタートキー339、リセットキー340、STOPキー341が設けられている。本画面例では、テンキー338は印刷部数の入力に用いられる。リセットキー340が押されると、コピーに必要なパラメータはデフォルト値に戻される。コピーに必要なパラメータはコピー開始前にセットされ、各必要なパラメータのセット後にスタートキー339を押下すると、コピー動作が開始される。コピー開始後STOPキー341、リセットキー340を押下することによってコピー動作は中断される。
次に、操作部に表示されるWEBプリントモードの操作画面例について図20ないし図28および図29を参照しながら説明する。図20ないし図26および図29は操作部に表示されるWebプリントモードの操作画面例を示す図である。
WEBプリントモードを設定する際には、図20に示すように、まず、ソフトキー324(Webプリントモードキー)が押下され、WEBプリントモードの現在の状態を表示するウィンドウ320が液晶表示部に表示される。本例では、ウィンドウ320にはA4用紙サイズで印刷、拡大率100%、1部印刷することを表示している。また、液晶表示部には、コピーモード時と同じ設定指示を行う各ソフトキー321〜326,330と、コピーモード時と異なる設定指示を行う各ソフトキー352〜359が表示される。
ソフトキー359は,両面印刷にかかわる処理設定を行うメニュー画面を表示するためのキーであり、このキーにより表示されたメニュー画面を用いて、イントラネット上のWWWサーバ10、インターネット上のWWWサーバ11などの各WWWサーバからのデータを印刷する際に片面で印刷するか両面で印刷するかを設定することができる。なお、このソフトキー359による両面印刷に関わる設定内容はコピーモード時の画面(図18に示す)のソフトキー328による設定内容と異なるが、FAXモード時、プリンタモード時においては、このソフトキー359と同じ内容が設定される。また、本画面例においては、テンキー338はコピーモード時の画面と同様に、印刷部数をセットするために用いられる。
ソフトキー351はURLキーであり、このURLキーは各WWWサーバのドメイン名、取得するHTML形式のデータのファイル名を入力する入力画面を兼ねる。このソフトキー351を押下すると、仮想アルファベットキーボード(図示せず)が表示され、この仮想アルファベットキーボードを用いて上述のデータを指定するための文字列が入力される。
ソフトキー352は印刷時刻キーであり、印刷時刻キーはWWWサーバにアクセスしてHTML形式のデータ、画像ファイルなどを取得する日付、時間を設定するウィンドウを開くためのキーである。このソフトキー352が押下されると、図21に示すウィンドウが開かれる。このウィンドウでは、図21に示すように、まず、印刷日付370の入力を促すようにカーソルが点滅し、テンキー338から数値を入力することにより印刷を行う日付のセットを行う。印刷日付370の入力が終了すると、カーソルが印刷時間371の入力欄に移動し、入力を促すために点滅する。印刷日付370への入力と同様に、テンキー338から印刷時刻を示す数値が入力され、印刷時間がセットされる。印刷時間371の入力を終了すると、OKキー372が表示され、OKキー372を押すことにより印刷時刻がセットされて再度図18の画面への切換えが行われる。ネットワークトラフィックが多い時間帯ではWWWサーバのデータを正しく取得することができないことがあるから、このように印刷時刻を指定することにより、この時間帯を避けることができる。
ソフトキー353は、定期的にWWWサーバにアクセスし、印刷実行するための定期巡回キーであり、この定期巡回キーを押下すると、図22に示すウィンドウが表示される。このウィンドウでは、図22に示すように、曜日キー380、間隔(日)キー381、間隔(月)キー382および印刷時間キー383を含む各ソフトキーを表示し、曜日キー380、間隔(日)キー381、間隔(月)キー382の各ソフトキーにより、WWWサーバを定期的に巡回する間隔を曜日単位で入力するか、日単位で入力するか、月単位で入力するか選択することができる。これら3つのソフトキー380,381,382の内アクティブとなるソフトキーは1つだけであり、1つのキーを選択すると、他のキーによる設定項目はキャンセルされる。例えば、曜日キー380を選択した場合、月キー384から日キー380までの7つのキーが有効となる。これらのキーは複数選択が可能であり、選択されると、黒く表示され、選択済みの状態で再度押されると、選択が解除されて白く表示される。間隔(日)キー381が選択されると、カーソルが日の入力欄391に移動して点滅し、入力欄391にテンキー338から数値を入力することによりWWWサーバをアクセスする日付の間隔がセットされる。間隔(月)キー382が選択されると、カーソルが月の入力欄392に移動して点滅し、この入力欄392にテンキー338から数値を入力することによりWWWサーバをアクセスする月の間隔がセットされる。
印刷時間キー383が押下されると、時間の入力欄393にカーソルが移動して点滅し、この入力欄393にテンキー338から数値を入力することによりWWWサーバをアクセスする時間がセットされる。
このようにして各データがセットされてOKキー382が押下されると、定期巡回のパラメータが確定され、再度図18の画面への切換えが行われる。
ソフトキー334は、図23に示すBOOK MARKウィンドウを表示するためのBook Markキーであり、このキーを押下すると、BOOK MARKウィンドウが開かれる。このウィンドウには、図23に示すように、既に登録済みである各URLを記載したリスト(1画面で690〜695までの5つの登録済みURLを表示可能)が表示され、このウィンドウにおいて上矢印キー696を押すと、URLリストは上にスクロールし、下矢印キー697を押すと、URLリストは下にスクロールする。登録キー695を押下すると、図20に示すソフトキー351(URLキー)で入力したWWWサーバのURLがこのリストに追加登録される。また、URLリスト上の各URLの記載部分690〜694のいずれかを押すと、押した記載部分のURLが選択されてソフトキー351(URLキー)にデータがセットされる。削除キー698を押下すると、URLリスト上の各URLの記載部分690〜694を押すことにより選択されたURLがURLリストから削除される。
ソフトキー355は、図24に示す時刻指定リストの表示を行うための時刻指定リストキーである。この時刻指定リストには、図24に示すように、ソフトキー352(印刷時刻指定キー)またはソフトキー353(定期巡回指定キー)で指定されたジョブが登録される。時刻指定リストの表示項目は、URL705、印刷日706、印刷時刻707である。この時刻指定リストでは、1画面で710〜714までの5つの登録済みURLが表示可能であり、上矢印キー708によりリストを上に、下矢印キー709によりリストを下にそれぞれスクロールすることができる。また、リスト上の各領域部分710〜714のいずれかを押すと、押した領域部分に記載されたURLが選択され、このURLが選択された状態で削除キー715を押すと、選択されたURLは時刻指定リストから削除される。この時刻指定リストの例では、ジョブ710はソフトキー353(定期巡回指定キー)により曜日登録されたジョブであり、該ジョブには実行する曜日が対応付けて表示されている。日単位の間隔で指定されたジョブ711には指定された日数が対応付けて表示されている。月単位で指定されたジョブ713,714には指定された月数が対応付けて表示されている。ジョブ712は、ソフトキー352(印刷時刻指定キー)により登録されたジョブであり、該ジョブには、指定印刷日が対応付けて表示されている。
ソフトキー356は、図25に示す待機JOBリストウィンドウを表示するための待機JOBリストキーであり、このキーが押されると、図25に示すように、待機中のジョブのURL720〜724を記述した待機JOBリストが表示される。実行待ちのジョブが多数存在する場合、リストは上矢印キー725を押すと、上に、下矢印キー726を押すと下にそれぞれスクロールする。また、リスト上の各領域部分720〜724のいずれかを押すと、押した領域部分に記載されたジョブが選択され、このジョブが選択された状態で削除キー727を押すと、選択されたジョブは待機JOBリストから削除される。
ソフトキー357は、図26に示すログリストを表示するためのログキーであり、このログリストには、図26に示すように、WEBプリントモードによってWWWサーバをアクセスした結果が記述され、先頭から新しいジョブ順にそのアクセス結果が列挙され、最大件数を過ぎた古いものから自動的に削除される。具体的には、ログリストの表示項目は、URL737、日付738、時間739、結果表示740の各項目からなる。URL737はアクセスしたWWWサーバのURLを示し、日付738、時間739はWWWサーバをアクセスした日時を示す。WWWサーバに正常にアクセスしてこのWWWサーバから取得したデータの印刷出力を行うことができた場合には、各URL730,733,734の結果表示740のように、正常終了と記述される。これに対し、使用者がリセットキー350により印刷を中断した場合にはURL731のようにリセット終了と記述され、ネットワークの状態あるいはWWWサーバの状態などにより正常に印刷できなかった場合には、URL732のようにエラー終了と記述される。このリストは上矢印キー735により上に、下矢印キー736により下にスクロールすることが可能である。
ソフトキー358は、後述する表3に記述されているパラメータをセットするメニュー画面を表示するための詳細設定キーである。
ソフトキー360は、図29に示す結果通知先リストのウィンドウを表示するための結果通知先ストキーであり、このキーが押されると、図29に示すように、結果通知先である宛先のアドレス751〜755(ここでは、751〜753の3つのアドレスが登録されている)を記述した待機JOBリストが表示される。結果通知先である宛先が多数存在する場合、リストは上矢印キー757を押すと、上に、下矢印キー758を押すと下にそれぞれスクロールする。設定キー760を押下すると、入力された宛先のメイルアドレスがこのリストに追加登録される。また、リスト上の各領域部分751〜755のいずれかを押すと、押した領域部分に記載された宛先が選択され、この宛先が選択された状態で削除キー759を押すと、選択された宛先は結果通知先リストから削除される。
WWWサーバから受信するHTML形式のデータは別のHTMLデータにハイパーリンクすることができ、ハイパーリンクされたHTMLデータがさらに別のHTMLへハイパーリンクされている場合もある。このリンクレベルを設定するために、パラメータ1の設定が行われる。パラメータ1は指定されたURLのリンクをたどり印刷する最大のリンクレベルを設定するパラメータであり、このパラメータにより印刷するHTMLの最大リンク数が設定される。
パラメータ2は、印刷する最大のページ数を設定するパラメータであり、WWWサーバからのHTMLデータをソフトキー306(用紙選択キー)にて設定された用紙サイズにレイアウトした結果、必要となるページ数がこのパラメータ2により設定された最大のページ数を超えた場合、超えたページ以降のプリントアウトを行わないように設定される。本例では、デフォルト値としては「0」が設定され、このデフォルト値「0」では、印刷する最大のページ数を制限無しに設定する。
パラメータ3は、最大ページ数を超えても現在のHTMLデータは印刷する/しないの設定を行うためのパラメータであり、このパラメータはパラメータ2で設定された最大ページ数を超えた場合、1つのHTMLの文書に対しては最後まで印刷しないと困る場合があるから、ユーザによる選択が可能とした機能である。
パラメータ4は、他サイトのHTMLも印刷する/しないの設定を行うためのパラメータである。パラメータ1のリンクレベルを1以上に設定した場合、印刷実行したHTMLの文書が他サイトのHTMLにハイパーリンクされている場合が存在する。この場合、他サイトのHTML文書がユーザにとって全く興味がないホームページである可能性があるために、パラメータ4の設定により、ユーザが他サイトのHTMLも印刷する/しないを選択することを可能にする。
パラメータ5は、タイムアウト時間を設定するパラメータであり、このパラメータによりタイムアウト時間を設定することによって、TCP,UDP251(図5に示す)などのネットワーク関係の通信エラーが発生した場合、長時間リトライを繰り返すことが防止される。
パラメータ6は、HTMLクライアントプログラム252において通信エラーが発生した場合にそのエラー時のリトライ回数を設定するパラメータである。
パラメータ7は使用するFont名称を設定するパラメータであり、パラメータ8はFont sizeの指定を行うためのパラメータである。パラメータ9はFontの太さを設定するパラメータであり、各パラメータ7,8,9はHTMLテキストデータを印字するフォントに関する設定に用いられる。
パラメータ10は印刷のLeftマージン、パラメータ11は印刷のRightマージン、パラメータ12は印刷のTopマージン、パラメータ13は印刷のBottomマージンをそれぞれ設定するパラメータであり、各パラメータ10,11,12,13はソフトキー306(用紙選択キー)により設定された用紙サイズにおける上下左右の余白幅の規定に用いられる。
パラメータ14は、バックグラウンドも印刷する/しないを設定するためのパラメータであり、このパラメータの設定により、バックグラウンドが黒色などで描画されているホームページをカラーディスプレイ上で表示する場合は問題なくても、このホームページを白黒プリンタで印刷すると、テキスト部分も黒、バックグラウンドも黒くなり、テキストが判断できなくなることを未然に防止することが可能になる。
パラメータ15は、ヘッダ、フッタ(URL、Page番号、印刷日付)を付けて印刷するか/しないかを設定するためのパラメータであり、このパラメータの設定により、印刷レイアウトをする段階にWWWサーバ上のホームページには記述はされていないURL、Page番号、印刷日付を付け加えるか、付け加えないかを選択することができる。
パラメータ16は、リンクマップを印刷するか/しないかを設定するためのパラメータであり、このパラメータを用いて、パラメータ1で印刷する最大リンクレベルを1以上に設定した場合、印刷したHTML文書がどのようにハイパーリンクされていたのかというリンク情報を印刷するかしないをユーザは選択することができる。
パラメータ17はスタイルシートを使用するかしないかを設定するためのパラメータであり、このスタイルシートは、HTMLのデータには印刷するフォントの名称や、フォントサイズなどが規定されていないために、ホームページをレイアウトするプログラム毎にレイアウト結果が異なることを解消するためのパラメータが記述されているデータシートである。このスタイルシートを使用する場合は、使用するシートの名称を指定する必要があり、このシートの名称を指定することによって使用するシートが指定され、この指定されたシートの情報に従ってレイアウトが行われる。
次に、HTML Parser253、HTTPクライアント252などのプログラムを実行してWWWサーバのホームページを印刷する手順について説明する。図27は図17の画像形成装置におけるコマンド受け取り処理の手順を示すフローチャート、図28は図17の画像形成装置におけるスケジュールジョブ処理の手順を示すフローチャート、図30は図28のスケジュールジョブ処理によって通知される印刷結果のメールの一例を示す図である。なお、本実施の形態においては、コマンド要求からHTML Parser253、HTTPクライアント252などのプログラムを実行してWWWサーバのホームページを印刷するまでの手順は、基本的に実施の第1形態と同じであるが、コマンド受け取り処理、スケジュールジョブ処理の手順が異なる。よって、本説明では、コマンド受け取り処理、スケジュールジョブ処理の手順について説明する。
操作部、PCクライアント9、スケジュールジョブ処理のいずれかからコマンドが発行されると、コマンド受け取り処理を実行する。
このコマンド受け取り処理では、図27に示すように、まず、ステップS520において、受け取ったコマンドがスケジュールジョブの問い合わせ命令であるか否かを判定し、受け取ったコマンドがスケジュールジョブの問い合わせ命令であると、ステップS521に進み、スケジュールジョブリスト(時刻指定リスト)の取得を行い、続くステップS524で、スケジュールジョブの問い合わせ命令を発した宛先に取得したスケジュールジョブリストをメッセージとして送信して処理を終了する。ここで、操作部がスケジュールジョブの問い合わせ命令を発行した場合には、操作部において、受け取ったメッセージに基づき図24に示す時刻指定リストを作成して表示する。
受け取ったコマンドがスケジュールジョブの問い合わせ命令でないときには、ステップS522に進み、受け取ったコマンドがスケジュールジョブの削除命令であるか否かを判定する。受け取ったコマンドがスケジュールジョブの削除命令であるときには、ステップS523に進み、スケジュールジョブの削除命令により指定されたジョブをスケジュールリストから削除し、続くステップS524で、コマンドを発した宛先に削除したスケジュールリストをメッセージとして送信して処理を終了する。ここで、操作部がスケジュールジョブの削除コマンドを発行した場合、操作部においては、受け取ったメッセージに基づき図24に示す時刻指定リストを作成して表示する。
受け取ったコマンドがスケジュールジョブの削除命令でないときには、ステップS551に進み、受け取ったコマンドが即時ジョブの問い合わせ命令であるか否かを判定する。受け取ったコマンドが即時ジョブの問い合わせ命令であるときには、ステップS552に進み、即時ジョブリストを取得し、続くステップS524でコマンドを送信してきた宛先に取得した即時ジョブリストをメッセージとして送信して処理を終了する。ここで、操作部が即時ジョブの問い合わせ命令を発行した場合、操作部においては、受け取ったデータに基づき図25に示す待機JOBリストを作成して表示する。
受け取ったコマンドが即時ジョブの問い合わせ命令でないときには、ステップS525に進み、受け取ったコマンドが即時ジョブ削除命令であるか否かを判定する。受け取ったコマンドが即時ジョブ削除命令であるときには、ステップS526に進み、指定されたジョブがHTTPクライアント403またはHTML Parser402により実行中であるか否かを判定する。指定されたジョブが実行中でないときには、ステップS527に進み、即時ジョブリストから指定されたジョブを削除し、続くステップS524で、削除したジョブリストをコマンドを発した宛先にメッセージとして送信して処理を終了する。ここで、操作部が即時ジョブの削除コマンドを発行した場合、操作部においては、受け取ったメッセージに基づき図25に示す待機JOBリストを更新して表示する。
削除するように指示されたジョブがHTTPクライアント403またはHTML Parser402により実行中であるときには、ステップS529に進み、キャンセルフラグを立てて処理を終了する。
受け取ったコマンドが即時ジョブ削除命令でないときには、ステップS528に進み、受け取ったコマンドが即時プリントジョブ命令であるか否かを判定し、受け取ったコマンドが即時プリントジョブ命令でないときには、スケジュールジョブのプリントコマンドであると判断してステップS530で、このジョブをスケジュールジョブに登録して処理を終了する。
受け取ったコマンドが即時プリントジョブ命令であるときには、図14に示すステップS504のHTTPクライアント403の処理へ移行する。
次に、スケジュールジョブ処理について図28および図30を参照しながら説明する。
スケジュールジョブ処理は、毎分1回定期的に起動される。ここで、スケジュールジョブとは、ソフトキー332(印刷時刻キー)またはソフトキー333(定期巡回キー)により実行の日時がセットされたジョブである。
スケジュールジョブ処理では、図28に示すように、まず、ステップS541において、スケジュールジョブがあるか否かを判定し、スケジュールジョブがないときには、本処理を終了する。スケジュールジョブがあるときには、ステップS542に進み、このスケジュールジョブに対して設定された印刷時刻が到来したか否かを判定し、スケジュールジョブに対して設定された印刷時刻が到来していないときには、処理を終了する。スケジュールジョブに対して設定された印刷時刻が到来しているときには、ステップS543に進み、プリント指示コマンドを送信する。このプリント指示コマンドが送信されると、上述したように、即時プリントジョブが上記ステップS502のコマンド受け取り処理で受信され、このコマンドにより上記S511において指定された時刻にWWWサーバをアクセスしてホームページの印刷が行われることになる。
次いで、ステップ544に進み、結果通知先リスト(図29に示す)を参照して結果通知先が存在するか否かを判定し、結果通知先が存在しないときには、処理を終了する。通知結果先が存在するときには、ステップ545に進み、結果通知先リストの対応する宛先へ印刷結果を示すメールを送信し処理を終了する。この印刷結果を示すメールの送信には、通信プロトコルSMTPが用いられる。また、印刷結果を示すメールの書式は、例えば、図30に示すように設定されている。
このように、本実施の形態では、ソフトキー352(印刷時刻キー)によりWEBプリントモードの実行時間を設定することによって、WEBプリントモードのジョブを予約することができる。また、その予約したジョブの実行状況をユーザは把握することができる。