JP2004211726A - シリンダ及びマニホールド - Google Patents
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Abstract
【課題】構造が簡単で安価に製作することができるとともに、チューブを挟持した状態で、ヘッド側カバー及びロッド側カバー間を簡単に連結固定することができるシリンダを提供する。
【解決手段】ヘッド側カバー32とロッド側カバー33との間にチューブ34を配設し、チューブ34内に収容したピストンから延びるピストンロッド37をロッド側カバー33の挿通孔38に貫設する。ヘッド側カバー32の外側面とロッド側カバー33と外側面とを板状の連結部材42により連結固定する。
【選択図】 図1
【解決手段】ヘッド側カバー32とロッド側カバー33との間にチューブ34を配設し、チューブ34内に収容したピストンから延びるピストンロッド37をロッド側カバー33の挿通孔38に貫設する。ヘッド側カバー32の外側面とロッド側カバー33と外側面とを板状の連結部材42により連結固定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、エアシリンダ等のシリンダ及びそのシリンダを複数連結したマニホールドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のシリンダとしては、例えば図21〜図23に示すような構成が知られている。
【0003】
すなわち、図21の第1従来構成においては、ヘッド側カバー71及びロッド側カバー72の内端部に雄ネジ部71a,72aが形成されるとともに、チューブ73の両端部内面に雌ネジ部73aが形成されている。そして、チューブ73内に収容されたピストン74から延びるピストンロッド75がロッド側カバー72の孔に貫通された状態で、雌ネジ部73aに両カバー71,72の雄ネジ部71a,72aが螺合されている。この螺合により、ヘッド側カバー71とロッド側カバー72との間にチューブ73が挟着固定されている。
【0004】
また、図22の第2従来構成においては、ヘッド側カバー71及びロッド側カバー72の内端部に嵌合部71b,72bが突設されている。そして、チューブ73の内のピストン74から延びるピストンロッド75がロッド側カバー72の孔に貫通された状態で、これらの嵌合部71b,72bにチューブ73の両端部が凹凸嵌合されている。この状態で、チューブ73の外側において、ヘッド側カバー71とロッド側カバー72との間に複数のネジ76が挿通されるとともに、ナット77にて締め付けられることにより、ヘッド側カバー71とロッド側カバー72との間にチューブ73が挟着固定されている。
【0005】
さらに、図23の第3従来構成においては、前記第2従来構成と同様に、ピストン74から延びるピストンロッド75がロッド側カバー72の孔に貫通された状態で、ヘッド側カバー71及びロッド側カバー72の内端部の嵌合部71b,72bにチューブ73の両端部が嵌合されている。この状態で、チューブ73の両端部が嵌合部71b,72bに対してかしめ付け78されることにより、ヘッド側カバー71とロッド側カバー72との間にチューブ73が挟着固定されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、これらの従来のシリンダでは、次のような問題があった。
まず、第1従来構成においては、両カバー71,72の内端部及びチューブ73の両端部内面に高精度のネジ加工を施す必要があるため、製造が繁雑でコスト高になった。また、チューブ73の両端部内面に雌ネジ部73aを形成する分だけ、チューブ73の肉厚を大きくする必要があって、製造コストが一層高くなるとともに、重量が増してしまうものであった。
【0007】
次いで、第2従来構成においては、ヘッド側カバー71とロッド側カバー72とがチューブ73の外側において複数のネジ76及びナット77により締め付け固定されている。このため、ヘッド側カバー71及びロッド側カバー72を大径状に形成する必要があって、シリンダ全体が大型になるばかりでなく、全体の重量が図21の場合よりさらに増してしまうものであった。また、複数の長いネジをピストンの軸線方向に挿通して組み付けを行う必要があるため、その組み付け作業が面倒であった。
【0008】
さらに、第3従来構成においては、チューブ73の両端部を両カバー71,72の嵌合部71b,72bに対してかしめ付け78しているため、チューブ73の両端部から両カバー71,72を取り外すことができず、メンテナンスや修理が困難であった。
【0009】
しかも、前記第1〜第3のいずれの従来構成においても、複数のシリンダをそれらの軸線と直交する方向に並設した状態で連結してマニホールドを構成する場合、専用の連結部品を用意する必要があって、部品点数が増え、構成が複雑になるとともに組み付けが面倒であった。また、前記連結部品が専用で、シリンダの連結数に対応しているため、マニホールドを構成するシリンダの連結数を変更することが困難であった。
【0010】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その主たる目的は、構造が簡単で安価に製作することができるとともに、チューブを挟持した状態で、ヘッド側カバー及びロッド側カバー間を容易かつ確実に連結固定することができるシリンダを提供することにある。
【0011】
また、この発明のその上の目的は、専用の連結部品を用意する必要がなく、複数のシリンダを連結して容易に組み付け構成することができるマニホールドを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ヘッド側カバーとロッド側カバーとの間にチューブを配設し、チューブ内に収容したピストンから延びるピストンロッドをロッド側カバーの挿通孔に貫設してなるシリンダにおいて、前記ヘッド側カバーの外側面とロッド側カバーの外側面とを板状の連結部材により連結したことを特徴とするものである。
【0013】
従って、この請求項1に記載の発明によれば、従来構成とは異なり、ヘッド側カバー、ロッド側カバー及びチューブに高精度のネジ加工を施す必要がなく、構造が簡単で安価に製作することができる。また、チューブを挟持した状態で、ヘッド側カバー及びロッド側カバー間を連結部材により簡単かつ確実に連結固定することができる。また、連結部材によりシリンダを防護することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記連結部材が断面ほぼチャンネル状に形成されていることを特徴とするものである。
従って、この請求項2に記載の発明によれば、連結部材の強度を向上でき、ヘッド側カバー及びロッド側カバーを両側面において堅固に連結固定することができて、シリンダ全体の強度をアップできる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記連結部材の両端部にはヘッド側カバー及びロッド側カバーの外端面に当接する折曲部が形成されていることを特徴とするものである。
【0016】
従って、この請求項3に記載の発明によれば、チューブを挟持した状態で、ヘッド側カバー及びロッド側カバーを軸線方向に確実に位置決め固定することができるとともに、折曲部により、ヘッド側カバー及びロッド側カバーを防護できる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記連結部材の端部にクレビスピンを設けたことを特徴とするものである。
従って、請求項4に記載の発明によれば、クレビスピンを支軸として、シリンダを回動可能に支持することができる。
【0018】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のうちのいずれか一項に記載の発明において、前記連結部材がヘッド側カバー及びロッド側カバーに対してネジにより固定され、ヘッド側カバー及びロッド側カバーにはネジの挿通する部分を避けて肉盗み部が形成されていることを特徴とするものである。
【0019】
従って、この請求項5に記載の発明によれば、ヘッド側カバー及びロッド側カバーを軽量化することができるとともに、それらのカバーの成形時に巣が発生するのを抑制することができる。
【0020】
請求項6に記載のマニホールドに係る発明は、請求項1〜請求項5のうちのいずれか一項に記載のシリンダを、前記連結部材を介して複数個連結したことを特徴とするものである。
【0021】
従って、この請求項6に記載の発明によれば、専用の連結部品を用意する必要がなく、複数のシリンダを連結してマニホールドを容易に組み付け構成することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下に、この発明の第1実施形態を、図1〜図5に基づいて説明する。
【0023】
図1及び図2に示すように、この実施形態のシリンダ31には、金属材料で成形された四角ブロック状のヘッド側カバー32及びロッド側カバー33と、金属または合成樹脂材料で形成された断面ほぼ長円形状のチューブ34とが備えられている。ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33の内端には嵌合孔32a,33aが形成され、これらの嵌合孔32a,33aにはチューブ34の両端がシールリング35を介して嵌合されている。
【0024】
前記チューブ34内にはチューブ34と同じ断面形状のピストン36が摺動可能に収容され、その一側面にはピストンロッド37が突設されている。ロッド側カバー33の中央には挿通孔38が形成され、この挿通孔38にはピストンロッド37がシールリング39を介して挿通されている。ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33には圧力ポート40,41が形成され、これらの圧力ポート40,41からピストン36の両側のシリンダ室にエアが出し入れされることにより、ピストン36が突出または没入動作されるようになっている。なお、前記チューブ34の断面形状及びピストン36の形状は、円形、あるいは他の形状であってもよい。
【0025】
図1〜図4に示すように、前記ヘッド側カバー32、チューブ34及びロッド側カバー33の外側には、金属板よりなる断面ほぼチャンネル状の連結部材42が嵌着されている。連結部材42の両側壁42aの両端部、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33には挿通孔43,44が相互に対応するように貫通形成され、これらの挿通孔43,44には一対のボルトよりなるネジ45がそれぞれ挿通されている。
【0026】
そして、これらのネジ45の先端部にナット46が螺合されることにより、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33がそれらの両側外面において、連結部材42に対して連結固定されている。従って、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33が連結部材42を介して連結されている。また、この状態で、図3に示すように、断面ほぼ長円形状をなすチューブ34の両側偏平面34aが連結部材42の両側壁42aの内面に当接され、チューブ34の両側偏平面34aの外側への膨出が抑制されるようになっている。
【0027】
よって、この実施形態のシリンダ31を組み付ける場合には、ヘッド側カバー32とロッド側カバー33との間にチューブ34を挟着するとともに、チューブ34内のピストン36から延びるピストンロッド37をロッド側カバー33の挿通孔38に挿通させる。この状態で、両カバー32,33及びチューブ34を連結部材42の両側壁42a間に嵌合させ、両側壁42a及び両カバー32,33の挿通孔43,44に一対のネジ45を挿通するとともに、それらのネジ45の先端部にナット46を螺合させる。この螺合により、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33がチューブ34を挟持した状態で、連結部材42を介して堅固に連結固定されている。
【0028】
また、複数のシリンダ31によりマニホールドを構成する場合には、図5に示すように、所定個数のシリンダ31をそれらの軸線と直交する方向に並設して、隣接する連結部材42の側壁42aを互いに接合させる。この状態で、複数のシリンダ31の横幅に相当する長さのネジ45を、それらのシリンダ31の挿通孔43,44に挿通してナット46で締め付ける。この締め付けにより、複数のシリンダ31が連結部材42を介して並設状態で連結固定されて、マニホールド47が組み付け構成されている。
【0029】
よって、専用の連結部品を用意する必要がなく、ネジ45を長さの異なったものと変更するのみで、マニホールド47を容易に組み付け構成することができる。また、このマニホールド47において、シリンダ31の連結個数が変更された場合にも、ネジ45を長さの異なったものと変更するのみで、容易に対応することができる。
【0030】
従って、この実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1) このシリンダ31においては、ヘッド側カバー32とロッド側カバー33との間にチューブ34が配設され、チューブ34内に収容されたピストン36から延びるピストンロッド37がロッド側カバー33に貫設されている。そして、ヘッド側カバー32の外側面とロッド側カバー33と外側面とが板状の連結部材42により連結されている。
【0031】
このため、従来構成とは異なり、ヘッド側カバー32、ロッド側カバー33及びチューブ34に高精度のネジ加工を施す必要がなく、構造が簡単で安価に製作することができる。また、チューブ34を挟持した状態で、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33間を連結部材42により簡単かつ確実に連結固定することができる。さらに、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33やチューブ34を連結部材42により防護することができる。
【0032】
(2) このシリンダ31においては、前記連結部材42が断面チャンネル状に形成されている。このため、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33を両側面において堅固に連結固定することができる。
【0033】
(3) このシリンダ31においては、チューブ34が断面ほぼ長円形状に形成されるものの、その両側偏平面34aが連結部材42の両側内面に当接されて支持されている。このため、チューブ34の両側偏平面34aが外側に膨出するのを抑制することができ、ピストン36とチューブ34との間のエア漏洩等を防止することができる。
【0034】
(4) このシリンダ31においては、前記連結部材42がヘッド側カバー32及びロッド側カバー33に対してネジ45により固定されている。このため、組み付け作業はネジ締めのみでよく、その作業を容易に行うことができるとともに、ネジ45を外せば、チューブ34の両端から両カバー32,33を簡単に取り外すことができて、シリンダ31のメンテナンスや修理を容易に行うことができる。
【0035】
(5) この実施形態では、前記のような構成のシリンダ31を、連結部材42を介して軸線と直交する方向へ複数個連結して、マニホールド47が構成されるようになっている。このため、ネジ45以外の専用の連結部品を用意する必要がなく、マニホールド47を容易に組み付け構成することができる。また、ネジ45以外の専用の連結部品を使用していないため、マニホールド47を構成するシリンダ31の連結個数が変更された場合には、ネジ45を長さの異なるものと交換すればよく、容易に対応することができる。
【0036】
(第2実施形態)
次に、この発明の第2実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0037】
さて、この第2実施形態においては、図6〜図8に示すように、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33が円柱状に形成されるとともに、チューブ34が断面円形状に形成されている。ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33の内端には嵌合部32b,33bが突出形成され、これらの嵌合部32b,33bがチューブ34の両端にシールリング35を介して嵌合されるようになっている。
【0038】
また、連結部材42の一方の側壁42aには一対の挿通孔43が形成されるとともに、他方の側壁42aには一対のネジ孔51が形成されている。そして、両カバー32,33及びチューブ34が連結部材42の両側壁42a間に嵌合された状態で、一方の側壁42a及び両カバー32,33の挿通孔43,44から他方の側壁42aのネジ孔51に皿ネジよりなる一対のネジ45が螺合される。これにより、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33がそれらの両側外面において、連結部材42を介して連結固定されている。
【0039】
従って、この第2実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)、(2)、(4)及び(5)に記載の効果と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
次に、この発明の第3実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0040】
さて、この第3実施形態においては、図9に示すように、連結部材42が2枚の連結板52から構成されている。そして、両カバー32,33及びチューブ34が一対の連結板52間に挟持された状態で、それらの連結板52及び両カバー32,33の挿通孔43,44に各一対のネジ45が挿通され、ナット46により締め付けられている。この締め付けにより、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33がそれらの両側外面において、一対の連結板52を介して連結固定されている。
【0041】
従って、この第3実施形態においても、前記第1実施形態における(1)及び(3)〜(5)に記載の効果と同様の効果を得ることができるが、特に、この第3実施形態においては、以下の効果を得ることができる。
【0042】
(6) すなわち、連結部材42が単なる板材であるため、その連結部材42の構成や製造が簡単で、しかもシリンダ31の厚さ(2枚の連結板52間の間隔)の変化に対して自在に対応できる。
【0043】
(第4実施形態)
次に、この発明の第4実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0044】
さて、この第4実施形態においては、図10に示すように、前記第3実施形態と同様で、連結部材42が2枚の連結板52から構成され、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33がこれらの連結板52を介して連結固定されている。各連結板52の両端部には折曲部53が形成され、これらの折曲部53がヘッド側カバー32及びロッド側カバー33の外端面に当接されることにより、両カバー32,33が軸線方向に位置決め固定されるようになっている。
【0045】
従って、この第4実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)及び(3)〜(5)及び第3実施形態における(6)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
【0046】
(7) このシリンダ31においては、前記連結部材42の両端部にヘッド側カバー32及びロッド側カバー33の外端面と当接する折曲部53が形成されている。このため、チューブ34を挟持した状態で、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33をシリンダ31の軸線方向において確実に位置決め固定することができるとともに、シリンダ31の組付け状態が強固になり、しかも折曲部53においてヘッド側カバー32及びロッド側カバー33を防護することができる。
【0047】
(第5実施形態)
次に、この発明の第5実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0048】
さて、この第5実施形態においては、図11及び図12に示すように、前記第3実施形態と同様で、連結部材42が2枚の連結板52から構成されている。一方の連結板52の両端には係合孔54が形成され、これらの係合孔54にはヘッド側カバー32及びロッド側カバー33の一側面に形成された係合突起55が係合されている。そして、この状態で両連結板52及び両カバー32,33の挿通孔43,44に一対のネジ45が挿通されるとともに、ナット46にて締め付けられることによって、両カバー32,33が連結板52を介して連結固定されている。
【0049】
また、前記各連結板52のロッド側カバー33側の端部にはへこみ壁部56が形成され、そのへこみ壁部56には挿通孔57が形成されている。連結板52のへこみ壁部56と対応するように、ロッド側カバー33には肉盗み部である切欠部58が形成されている。そして、図11に示すように、連結板52の挿通孔57にクレビスピン59が挿通されることにより、シリンダ31全体がクレビスピン59を中心にして回動可能に支持されるようになっている。すなわち、クレビスピン59が図示しない支持部材の支持孔に挿通支持されることにより、このクレビスピン59がシリンダ31に回動軸になる。
【0050】
従って、この第5実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)〜(5)及び第3実施形態における(6)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
【0051】
(8) このシリンダ31においては、前記連結部材42の端部にシリンダ31全体を回動可能に支持するためのクレビスピン59の挿通孔57が形成されている。このため、ヘッド側カバー32やロッド側カバー33がアルミニウム等の比較的弱い材料で形成されている場合でも、クレビスピン59の挿通孔57の部分が破損するおそれを確実に防止することができる。すなわち、挿通孔57をヘッド側カバー32やロッド側カバー33に設ける場合、そのヘッド側カバー32やロッド側カバー33がアルミニウム等で形成されていると、クレビスピン59に過大な負荷が作用した場合に、挿通孔57の部分が破損するおそれがある。
【0052】
(9) このシリンダ31においては、ヘッド側カバー32やロッド側カバー33に切欠部58が形成されているため、ヘッド側カバー32やロッド側カバー33、ひいてはシリンダ31全体の軽量化に寄与できる。
【0053】
(第6実施形態)
次に、この発明の第6実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0054】
さて、この第6実施形態においては、図13及び図14に示すように、ロッド側カバー33にネジ45及びピストンロッド37の挿通する部分を避けて、肉盗み部60が形成されている。また、図示しないが、ヘッド側カバー32においても同様に、ネジ45の挿通する部分を避けて肉盗み部60が形成されている。
【0055】
従って、この第6実施形態によれば、前記第5実施形態と同様に、以下のような効果を得ることができる。
(10) このシリンダ31においては、肉盗み部60により、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33を軽量化することができる。
【0056】
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 図15に示すように、前記第6実施形態において、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33に幅狭部61を形成するとともに、連結部材42の両側壁42aの端部に括れ部62を形成すること。このように構成すれば、連結部材42によりヘッド側カバー32及びロッド側カバー33の外周を包むようにして締め付け連結することができる。
【0057】
・ 図16に示すように、前記第1及び第2実施形態において、断面ほぼU字状の連結部材42の両端に折曲部53を形成し、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33の外端面に当接させるように構成すること。このように構成すれば、前記第4実施形態と同様に、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33を連結状態で軸線方向にも位置決め固定することができるとともに、それら32,33を防護することができる。
【0058】
・ 図17に示すように、前記第3実施形態において、連結部材42を1枚の平板状の連結板52により構成すること。
・ 図18に示すように、前記第1及び第2実施形態において、連結部材42を断面ほぼL字状に形成すること。
【0059】
・ 図19に示すように、前記第1及び第2実施形態において、断面ほぼU字状の連結部材42の底部を円弧凸面状に形成して、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33の底部外面に当接させるように構成すること。
【0060】
・ 図20に示すように、前記第3実施形態において、連結部材42を構成する一対の連結板52の中央部を円弧凸面状に形成して、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33の中央部外面に当接させるように構成すること。このようにすれば、連結部材42の強度を向上することができる。
【0061】
・ 前記第5実施形態において、連結部材42のヘッド側カバー32側の端部に、クレビスピン59を挿通するための挿通孔57を形成すること。
【0062】
【発明の効果】
以上、実施形態で例示したように、この発明においては、構造が簡単で安価に製作することができるとともに、チューブを挟持した状態で、ヘッド側カバー及びロッド側カバー間を容易かつ確実に連結固定することができる。また、この発明においては、マニホールドを構成する場合、専用の連結部品を用意する必要がなく、複数のシリンダを連結して簡単に組み付け構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のシリンダを示す斜視図。
【図2】図1のシリンダの拡大断面図。
【図3】図2の3−3線における断面図。
【図4】図2の4−4線における断面図。
【図5】複数のシリンダを組み付けてマニホールドを構成した状態を示す斜視図。
【図6】第2実施形態のシリンダを示す分解斜視図。
【図7】図6のシリンダの拡大断面図。
【図8】図7の8−8線における断面図。
【図9】第3実施形態のシリンダを示す斜視図。
【図10】第4実施形態のシリンダを示す斜視図。
【図11】第5実施形態のシリンダを示す要部斜視図。
【図12】図11のシリンダの要部分解斜視図。
【図13】第6実施形態のシリンダを示す要部断面図。
【図14】図13の14−14線における断面図。
【図15】実施形態の変更例を示す断面図。
【図16】別の変更例を示す要部斜視図。
【図17】別の変更例を示す断面図。
【図18】別の変更例を示す断面図。
【図19】別の変更例を示す断面図。
【図20】別の変更例を示す断面図。
【図21】従来のシリンダを示す断面図。
【図22】従来のシリンダの別の構成を示す断面図。
【図23】従来のシリンダの別の構成を示す断面図。
【符号の説明】
31…シリンダ、32…ヘッド側カバー、33…ロッド側カバー、34…チューブ、36…ピストン、37…ピストンロッド、38…挿通孔、42…連結部材、43…挿通孔、44…挿通孔、45…ネジ、47…マニホールド、52…連結板、53…折曲部、57…挿通孔、59…クレビスピン、60…肉盗み部。
【発明の属する技術分野】
この発明は、エアシリンダ等のシリンダ及びそのシリンダを複数連結したマニホールドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のシリンダとしては、例えば図21〜図23に示すような構成が知られている。
【0003】
すなわち、図21の第1従来構成においては、ヘッド側カバー71及びロッド側カバー72の内端部に雄ネジ部71a,72aが形成されるとともに、チューブ73の両端部内面に雌ネジ部73aが形成されている。そして、チューブ73内に収容されたピストン74から延びるピストンロッド75がロッド側カバー72の孔に貫通された状態で、雌ネジ部73aに両カバー71,72の雄ネジ部71a,72aが螺合されている。この螺合により、ヘッド側カバー71とロッド側カバー72との間にチューブ73が挟着固定されている。
【0004】
また、図22の第2従来構成においては、ヘッド側カバー71及びロッド側カバー72の内端部に嵌合部71b,72bが突設されている。そして、チューブ73の内のピストン74から延びるピストンロッド75がロッド側カバー72の孔に貫通された状態で、これらの嵌合部71b,72bにチューブ73の両端部が凹凸嵌合されている。この状態で、チューブ73の外側において、ヘッド側カバー71とロッド側カバー72との間に複数のネジ76が挿通されるとともに、ナット77にて締め付けられることにより、ヘッド側カバー71とロッド側カバー72との間にチューブ73が挟着固定されている。
【0005】
さらに、図23の第3従来構成においては、前記第2従来構成と同様に、ピストン74から延びるピストンロッド75がロッド側カバー72の孔に貫通された状態で、ヘッド側カバー71及びロッド側カバー72の内端部の嵌合部71b,72bにチューブ73の両端部が嵌合されている。この状態で、チューブ73の両端部が嵌合部71b,72bに対してかしめ付け78されることにより、ヘッド側カバー71とロッド側カバー72との間にチューブ73が挟着固定されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、これらの従来のシリンダでは、次のような問題があった。
まず、第1従来構成においては、両カバー71,72の内端部及びチューブ73の両端部内面に高精度のネジ加工を施す必要があるため、製造が繁雑でコスト高になった。また、チューブ73の両端部内面に雌ネジ部73aを形成する分だけ、チューブ73の肉厚を大きくする必要があって、製造コストが一層高くなるとともに、重量が増してしまうものであった。
【0007】
次いで、第2従来構成においては、ヘッド側カバー71とロッド側カバー72とがチューブ73の外側において複数のネジ76及びナット77により締め付け固定されている。このため、ヘッド側カバー71及びロッド側カバー72を大径状に形成する必要があって、シリンダ全体が大型になるばかりでなく、全体の重量が図21の場合よりさらに増してしまうものであった。また、複数の長いネジをピストンの軸線方向に挿通して組み付けを行う必要があるため、その組み付け作業が面倒であった。
【0008】
さらに、第3従来構成においては、チューブ73の両端部を両カバー71,72の嵌合部71b,72bに対してかしめ付け78しているため、チューブ73の両端部から両カバー71,72を取り外すことができず、メンテナンスや修理が困難であった。
【0009】
しかも、前記第1〜第3のいずれの従来構成においても、複数のシリンダをそれらの軸線と直交する方向に並設した状態で連結してマニホールドを構成する場合、専用の連結部品を用意する必要があって、部品点数が増え、構成が複雑になるとともに組み付けが面倒であった。また、前記連結部品が専用で、シリンダの連結数に対応しているため、マニホールドを構成するシリンダの連結数を変更することが困難であった。
【0010】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その主たる目的は、構造が簡単で安価に製作することができるとともに、チューブを挟持した状態で、ヘッド側カバー及びロッド側カバー間を容易かつ確実に連結固定することができるシリンダを提供することにある。
【0011】
また、この発明のその上の目的は、専用の連結部品を用意する必要がなく、複数のシリンダを連結して容易に組み付け構成することができるマニホールドを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ヘッド側カバーとロッド側カバーとの間にチューブを配設し、チューブ内に収容したピストンから延びるピストンロッドをロッド側カバーの挿通孔に貫設してなるシリンダにおいて、前記ヘッド側カバーの外側面とロッド側カバーの外側面とを板状の連結部材により連結したことを特徴とするものである。
【0013】
従って、この請求項1に記載の発明によれば、従来構成とは異なり、ヘッド側カバー、ロッド側カバー及びチューブに高精度のネジ加工を施す必要がなく、構造が簡単で安価に製作することができる。また、チューブを挟持した状態で、ヘッド側カバー及びロッド側カバー間を連結部材により簡単かつ確実に連結固定することができる。また、連結部材によりシリンダを防護することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記連結部材が断面ほぼチャンネル状に形成されていることを特徴とするものである。
従って、この請求項2に記載の発明によれば、連結部材の強度を向上でき、ヘッド側カバー及びロッド側カバーを両側面において堅固に連結固定することができて、シリンダ全体の強度をアップできる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記連結部材の両端部にはヘッド側カバー及びロッド側カバーの外端面に当接する折曲部が形成されていることを特徴とするものである。
【0016】
従って、この請求項3に記載の発明によれば、チューブを挟持した状態で、ヘッド側カバー及びロッド側カバーを軸線方向に確実に位置決め固定することができるとともに、折曲部により、ヘッド側カバー及びロッド側カバーを防護できる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記連結部材の端部にクレビスピンを設けたことを特徴とするものである。
従って、請求項4に記載の発明によれば、クレビスピンを支軸として、シリンダを回動可能に支持することができる。
【0018】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のうちのいずれか一項に記載の発明において、前記連結部材がヘッド側カバー及びロッド側カバーに対してネジにより固定され、ヘッド側カバー及びロッド側カバーにはネジの挿通する部分を避けて肉盗み部が形成されていることを特徴とするものである。
【0019】
従って、この請求項5に記載の発明によれば、ヘッド側カバー及びロッド側カバーを軽量化することができるとともに、それらのカバーの成形時に巣が発生するのを抑制することができる。
【0020】
請求項6に記載のマニホールドに係る発明は、請求項1〜請求項5のうちのいずれか一項に記載のシリンダを、前記連結部材を介して複数個連結したことを特徴とするものである。
【0021】
従って、この請求項6に記載の発明によれば、専用の連結部品を用意する必要がなく、複数のシリンダを連結してマニホールドを容易に組み付け構成することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下に、この発明の第1実施形態を、図1〜図5に基づいて説明する。
【0023】
図1及び図2に示すように、この実施形態のシリンダ31には、金属材料で成形された四角ブロック状のヘッド側カバー32及びロッド側カバー33と、金属または合成樹脂材料で形成された断面ほぼ長円形状のチューブ34とが備えられている。ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33の内端には嵌合孔32a,33aが形成され、これらの嵌合孔32a,33aにはチューブ34の両端がシールリング35を介して嵌合されている。
【0024】
前記チューブ34内にはチューブ34と同じ断面形状のピストン36が摺動可能に収容され、その一側面にはピストンロッド37が突設されている。ロッド側カバー33の中央には挿通孔38が形成され、この挿通孔38にはピストンロッド37がシールリング39を介して挿通されている。ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33には圧力ポート40,41が形成され、これらの圧力ポート40,41からピストン36の両側のシリンダ室にエアが出し入れされることにより、ピストン36が突出または没入動作されるようになっている。なお、前記チューブ34の断面形状及びピストン36の形状は、円形、あるいは他の形状であってもよい。
【0025】
図1〜図4に示すように、前記ヘッド側カバー32、チューブ34及びロッド側カバー33の外側には、金属板よりなる断面ほぼチャンネル状の連結部材42が嵌着されている。連結部材42の両側壁42aの両端部、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33には挿通孔43,44が相互に対応するように貫通形成され、これらの挿通孔43,44には一対のボルトよりなるネジ45がそれぞれ挿通されている。
【0026】
そして、これらのネジ45の先端部にナット46が螺合されることにより、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33がそれらの両側外面において、連結部材42に対して連結固定されている。従って、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33が連結部材42を介して連結されている。また、この状態で、図3に示すように、断面ほぼ長円形状をなすチューブ34の両側偏平面34aが連結部材42の両側壁42aの内面に当接され、チューブ34の両側偏平面34aの外側への膨出が抑制されるようになっている。
【0027】
よって、この実施形態のシリンダ31を組み付ける場合には、ヘッド側カバー32とロッド側カバー33との間にチューブ34を挟着するとともに、チューブ34内のピストン36から延びるピストンロッド37をロッド側カバー33の挿通孔38に挿通させる。この状態で、両カバー32,33及びチューブ34を連結部材42の両側壁42a間に嵌合させ、両側壁42a及び両カバー32,33の挿通孔43,44に一対のネジ45を挿通するとともに、それらのネジ45の先端部にナット46を螺合させる。この螺合により、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33がチューブ34を挟持した状態で、連結部材42を介して堅固に連結固定されている。
【0028】
また、複数のシリンダ31によりマニホールドを構成する場合には、図5に示すように、所定個数のシリンダ31をそれらの軸線と直交する方向に並設して、隣接する連結部材42の側壁42aを互いに接合させる。この状態で、複数のシリンダ31の横幅に相当する長さのネジ45を、それらのシリンダ31の挿通孔43,44に挿通してナット46で締め付ける。この締め付けにより、複数のシリンダ31が連結部材42を介して並設状態で連結固定されて、マニホールド47が組み付け構成されている。
【0029】
よって、専用の連結部品を用意する必要がなく、ネジ45を長さの異なったものと変更するのみで、マニホールド47を容易に組み付け構成することができる。また、このマニホールド47において、シリンダ31の連結個数が変更された場合にも、ネジ45を長さの異なったものと変更するのみで、容易に対応することができる。
【0030】
従って、この実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1) このシリンダ31においては、ヘッド側カバー32とロッド側カバー33との間にチューブ34が配設され、チューブ34内に収容されたピストン36から延びるピストンロッド37がロッド側カバー33に貫設されている。そして、ヘッド側カバー32の外側面とロッド側カバー33と外側面とが板状の連結部材42により連結されている。
【0031】
このため、従来構成とは異なり、ヘッド側カバー32、ロッド側カバー33及びチューブ34に高精度のネジ加工を施す必要がなく、構造が簡単で安価に製作することができる。また、チューブ34を挟持した状態で、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33間を連結部材42により簡単かつ確実に連結固定することができる。さらに、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33やチューブ34を連結部材42により防護することができる。
【0032】
(2) このシリンダ31においては、前記連結部材42が断面チャンネル状に形成されている。このため、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33を両側面において堅固に連結固定することができる。
【0033】
(3) このシリンダ31においては、チューブ34が断面ほぼ長円形状に形成されるものの、その両側偏平面34aが連結部材42の両側内面に当接されて支持されている。このため、チューブ34の両側偏平面34aが外側に膨出するのを抑制することができ、ピストン36とチューブ34との間のエア漏洩等を防止することができる。
【0034】
(4) このシリンダ31においては、前記連結部材42がヘッド側カバー32及びロッド側カバー33に対してネジ45により固定されている。このため、組み付け作業はネジ締めのみでよく、その作業を容易に行うことができるとともに、ネジ45を外せば、チューブ34の両端から両カバー32,33を簡単に取り外すことができて、シリンダ31のメンテナンスや修理を容易に行うことができる。
【0035】
(5) この実施形態では、前記のような構成のシリンダ31を、連結部材42を介して軸線と直交する方向へ複数個連結して、マニホールド47が構成されるようになっている。このため、ネジ45以外の専用の連結部品を用意する必要がなく、マニホールド47を容易に組み付け構成することができる。また、ネジ45以外の専用の連結部品を使用していないため、マニホールド47を構成するシリンダ31の連結個数が変更された場合には、ネジ45を長さの異なるものと交換すればよく、容易に対応することができる。
【0036】
(第2実施形態)
次に、この発明の第2実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0037】
さて、この第2実施形態においては、図6〜図8に示すように、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33が円柱状に形成されるとともに、チューブ34が断面円形状に形成されている。ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33の内端には嵌合部32b,33bが突出形成され、これらの嵌合部32b,33bがチューブ34の両端にシールリング35を介して嵌合されるようになっている。
【0038】
また、連結部材42の一方の側壁42aには一対の挿通孔43が形成されるとともに、他方の側壁42aには一対のネジ孔51が形成されている。そして、両カバー32,33及びチューブ34が連結部材42の両側壁42a間に嵌合された状態で、一方の側壁42a及び両カバー32,33の挿通孔43,44から他方の側壁42aのネジ孔51に皿ネジよりなる一対のネジ45が螺合される。これにより、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33がそれらの両側外面において、連結部材42を介して連結固定されている。
【0039】
従って、この第2実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)、(2)、(4)及び(5)に記載の効果と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
次に、この発明の第3実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0040】
さて、この第3実施形態においては、図9に示すように、連結部材42が2枚の連結板52から構成されている。そして、両カバー32,33及びチューブ34が一対の連結板52間に挟持された状態で、それらの連結板52及び両カバー32,33の挿通孔43,44に各一対のネジ45が挿通され、ナット46により締め付けられている。この締め付けにより、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33がそれらの両側外面において、一対の連結板52を介して連結固定されている。
【0041】
従って、この第3実施形態においても、前記第1実施形態における(1)及び(3)〜(5)に記載の効果と同様の効果を得ることができるが、特に、この第3実施形態においては、以下の効果を得ることができる。
【0042】
(6) すなわち、連結部材42が単なる板材であるため、その連結部材42の構成や製造が簡単で、しかもシリンダ31の厚さ(2枚の連結板52間の間隔)の変化に対して自在に対応できる。
【0043】
(第4実施形態)
次に、この発明の第4実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0044】
さて、この第4実施形態においては、図10に示すように、前記第3実施形態と同様で、連結部材42が2枚の連結板52から構成され、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33がこれらの連結板52を介して連結固定されている。各連結板52の両端部には折曲部53が形成され、これらの折曲部53がヘッド側カバー32及びロッド側カバー33の外端面に当接されることにより、両カバー32,33が軸線方向に位置決め固定されるようになっている。
【0045】
従って、この第4実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)及び(3)〜(5)及び第3実施形態における(6)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
【0046】
(7) このシリンダ31においては、前記連結部材42の両端部にヘッド側カバー32及びロッド側カバー33の外端面と当接する折曲部53が形成されている。このため、チューブ34を挟持した状態で、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33をシリンダ31の軸線方向において確実に位置決め固定することができるとともに、シリンダ31の組付け状態が強固になり、しかも折曲部53においてヘッド側カバー32及びロッド側カバー33を防護することができる。
【0047】
(第5実施形態)
次に、この発明の第5実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0048】
さて、この第5実施形態においては、図11及び図12に示すように、前記第3実施形態と同様で、連結部材42が2枚の連結板52から構成されている。一方の連結板52の両端には係合孔54が形成され、これらの係合孔54にはヘッド側カバー32及びロッド側カバー33の一側面に形成された係合突起55が係合されている。そして、この状態で両連結板52及び両カバー32,33の挿通孔43,44に一対のネジ45が挿通されるとともに、ナット46にて締め付けられることによって、両カバー32,33が連結板52を介して連結固定されている。
【0049】
また、前記各連結板52のロッド側カバー33側の端部にはへこみ壁部56が形成され、そのへこみ壁部56には挿通孔57が形成されている。連結板52のへこみ壁部56と対応するように、ロッド側カバー33には肉盗み部である切欠部58が形成されている。そして、図11に示すように、連結板52の挿通孔57にクレビスピン59が挿通されることにより、シリンダ31全体がクレビスピン59を中心にして回動可能に支持されるようになっている。すなわち、クレビスピン59が図示しない支持部材の支持孔に挿通支持されることにより、このクレビスピン59がシリンダ31に回動軸になる。
【0050】
従って、この第5実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)〜(5)及び第3実施形態における(6)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
【0051】
(8) このシリンダ31においては、前記連結部材42の端部にシリンダ31全体を回動可能に支持するためのクレビスピン59の挿通孔57が形成されている。このため、ヘッド側カバー32やロッド側カバー33がアルミニウム等の比較的弱い材料で形成されている場合でも、クレビスピン59の挿通孔57の部分が破損するおそれを確実に防止することができる。すなわち、挿通孔57をヘッド側カバー32やロッド側カバー33に設ける場合、そのヘッド側カバー32やロッド側カバー33がアルミニウム等で形成されていると、クレビスピン59に過大な負荷が作用した場合に、挿通孔57の部分が破損するおそれがある。
【0052】
(9) このシリンダ31においては、ヘッド側カバー32やロッド側カバー33に切欠部58が形成されているため、ヘッド側カバー32やロッド側カバー33、ひいてはシリンダ31全体の軽量化に寄与できる。
【0053】
(第6実施形態)
次に、この発明の第6実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0054】
さて、この第6実施形態においては、図13及び図14に示すように、ロッド側カバー33にネジ45及びピストンロッド37の挿通する部分を避けて、肉盗み部60が形成されている。また、図示しないが、ヘッド側カバー32においても同様に、ネジ45の挿通する部分を避けて肉盗み部60が形成されている。
【0055】
従って、この第6実施形態によれば、前記第5実施形態と同様に、以下のような効果を得ることができる。
(10) このシリンダ31においては、肉盗み部60により、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33を軽量化することができる。
【0056】
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 図15に示すように、前記第6実施形態において、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33に幅狭部61を形成するとともに、連結部材42の両側壁42aの端部に括れ部62を形成すること。このように構成すれば、連結部材42によりヘッド側カバー32及びロッド側カバー33の外周を包むようにして締め付け連結することができる。
【0057】
・ 図16に示すように、前記第1及び第2実施形態において、断面ほぼU字状の連結部材42の両端に折曲部53を形成し、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33の外端面に当接させるように構成すること。このように構成すれば、前記第4実施形態と同様に、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33を連結状態で軸線方向にも位置決め固定することができるとともに、それら32,33を防護することができる。
【0058】
・ 図17に示すように、前記第3実施形態において、連結部材42を1枚の平板状の連結板52により構成すること。
・ 図18に示すように、前記第1及び第2実施形態において、連結部材42を断面ほぼL字状に形成すること。
【0059】
・ 図19に示すように、前記第1及び第2実施形態において、断面ほぼU字状の連結部材42の底部を円弧凸面状に形成して、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33の底部外面に当接させるように構成すること。
【0060】
・ 図20に示すように、前記第3実施形態において、連結部材42を構成する一対の連結板52の中央部を円弧凸面状に形成して、ヘッド側カバー32及びロッド側カバー33の中央部外面に当接させるように構成すること。このようにすれば、連結部材42の強度を向上することができる。
【0061】
・ 前記第5実施形態において、連結部材42のヘッド側カバー32側の端部に、クレビスピン59を挿通するための挿通孔57を形成すること。
【0062】
【発明の効果】
以上、実施形態で例示したように、この発明においては、構造が簡単で安価に製作することができるとともに、チューブを挟持した状態で、ヘッド側カバー及びロッド側カバー間を容易かつ確実に連結固定することができる。また、この発明においては、マニホールドを構成する場合、専用の連結部品を用意する必要がなく、複数のシリンダを連結して簡単に組み付け構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のシリンダを示す斜視図。
【図2】図1のシリンダの拡大断面図。
【図3】図2の3−3線における断面図。
【図4】図2の4−4線における断面図。
【図5】複数のシリンダを組み付けてマニホールドを構成した状態を示す斜視図。
【図6】第2実施形態のシリンダを示す分解斜視図。
【図7】図6のシリンダの拡大断面図。
【図8】図7の8−8線における断面図。
【図9】第3実施形態のシリンダを示す斜視図。
【図10】第4実施形態のシリンダを示す斜視図。
【図11】第5実施形態のシリンダを示す要部斜視図。
【図12】図11のシリンダの要部分解斜視図。
【図13】第6実施形態のシリンダを示す要部断面図。
【図14】図13の14−14線における断面図。
【図15】実施形態の変更例を示す断面図。
【図16】別の変更例を示す要部斜視図。
【図17】別の変更例を示す断面図。
【図18】別の変更例を示す断面図。
【図19】別の変更例を示す断面図。
【図20】別の変更例を示す断面図。
【図21】従来のシリンダを示す断面図。
【図22】従来のシリンダの別の構成を示す断面図。
【図23】従来のシリンダの別の構成を示す断面図。
【符号の説明】
31…シリンダ、32…ヘッド側カバー、33…ロッド側カバー、34…チューブ、36…ピストン、37…ピストンロッド、38…挿通孔、42…連結部材、43…挿通孔、44…挿通孔、45…ネジ、47…マニホールド、52…連結板、53…折曲部、57…挿通孔、59…クレビスピン、60…肉盗み部。
Claims (6)
- ヘッド側カバーとロッド側カバーとの間にチューブを配設し、チューブ内に収容したピストンから延びるピストンロッドをロッド側カバーの挿通孔に貫設してなるシリンダにおいて、
前記ヘッド側カバーの外側面とロッド側カバーの外側面とを板状の連結部材により連結したことを特徴とするシリンダ。 - 前記連結部材が断面ほぼチャンネル状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシリンダ。
- 前記連結部材の両端部にはヘッド側カバー及びロッド側カバーの外端面に当接する折曲部が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリンダ。
- 前記連結部材の端部にクレビスピンを設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリンダ。
- 前記連結部材がヘッド側カバー及びロッド側カバーに対してネジにより固定され、ヘッド側カバー及びロッド側カバーにはネジの挿通する部分を避けて肉盗み部が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちのいずれか一項に記載のシリンダ。
- 請求項1〜請求項5のうちのいずれか一項に記載のシリンダを、前記連結部材を介して複数個連結したことを特徴とするマニホールド。
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2002
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