JP2004210382A - インフレーションフィルムを用いた製袋充填機および包装体の製造方法 - Google Patents

インフレーションフィルムを用いた製袋充填機および包装体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インフレーションフィルムを用いながらも製袋と充填まで包装体を効率よく生産する。
【解決手段】被包装物を投入する投入ノズル7a,7bは、インフレーション法によって製造されたフィルム60の一側縁に、サイドスリッター10により形成された開口部からフィルム60の内側に侵入している。投入ノズル7a,7bがフィルム60に侵入している部分の下方には、フィルム60の開口部をフィルム60の長手方向に沿って熱シールする縦シール機構40が配置される。投入ノズル7a,7bの下端は縦シール機構40より下方に位置しており、さらにその下方には、フィルム60をその幅方向全幅にわたって熱シールする横シール機構50が配置されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インフレーションフィルムを用いて製袋および被包装物の充填を同時に行う製袋充填機、および包装体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液状あるいはペースト状の被包装物を充填した包装体を製造するのに、縦型製袋充填機が用いられている。
【0003】
縦型製袋充填機は、一般に、長尺のシート状フィルムを筒状にフォーミングする製袋ガイドと、筒状にフォーミングされたフィルムの端縁部同士の合わせ面をフィルムの長手方向に沿って熱溶着して筒状とされたフィルムを形成する縦シール機構と、この筒状のフィルムを幅方向全域にわたって熱溶着する横シール機構と、筒状のフィルム内に被包装物を投入する投入パイプとを有する(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
被包装物は、縦シール機構よりも下方でかつ横シール機構よりも上方の位置でフィルム内に投入される。フィルムを一定のピッチで間欠送りしながら、縦シール機構によりフィルムを筒状に熱融着し、その中に被包装物を投入し、横シール機構でフィルムを幅方向に熱溶着することで、内部に被包装物が封入された包装体が製造される。
【0005】
なお、縦型製袋充填包装機では、包装体が連続して製造されるので、横シール機構によるフィルムの熱融着後、この熱融着された部分でフィルムを幅方向に切断し、1袋ずつ分離する。
【0006】
また、被包装物の定量性を向上させるため、あるいは包装体中に空気が存在することによる被包装物の腐敗を防止するために、被包装物が存在している位置で筒状フィルムを外側から挟んで被包装物を分割するシゴキローラを有する場合もある。被包装物はシゴキローラよりも上方の位置まで投入され、その後、シゴキローラを閉じることで、被包装物が分割される。シゴキローラを閉じた状態でシゴキローラを回転させてフィルムを下方に送ると、シゴキローラで挟まれつつ送られたフィルムの部分に、フィルムが密着した空充填部が形成される。横シール機構は、この空充填部でフィルムを熱溶着し、これにより、定量性が向上し、内部に空気が混入しない包装体が得られる。
【0007】
この種の製袋充填包装機では、包装材としてシート状のフィルムを用いており、包装袋の外面だけでなく内面に相当する面も空気中にさらされることになる。そのため、被包装物が食品や飲料などの場合は特に、フィルムに異物や細菌などが付着しないように、衛生管理が十分になされた雰囲気中で製袋充填包装機を稼動させる必要がある。
【0008】
そこで、包装袋の内面への異物や細菌などの付着を防止するために、特許文献2には、インフレーションフィルムを用いた包装袋が開示されている。特許文献2によれば、この包装袋は、扁平状に折り畳まれたインフレーションフィルムの一方の側縁をその長手方向に切り開き、その後、切り開かれたフィルムの合わせ面に口栓を挟んで熱シールするとともに、口栓を挟んだ両側においてフィルムをその幅方向に熱シールすることによって製造される。インフレーションフィルムは、高温中でチューブ状に形成され、直ちに扁平状に折り畳まれて内面同士が密着しているので、内側は極めて清浄である。
【0009】
【特許文献1】
特許第2598879号明細書
【特許文献2】
特開2000−313076号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2に開示された方法は、製袋工程のみであり、被包装物を充填せずに内部を密封している。そのため、被包装物は、製袋工程とは別工程で口栓から注入することになるので、充填工程で口栓のキャップを開閉する工程が必要となり、その分だけ工程数が増えてしまう。また、被包装物を口栓から充填することにより単位時間当たりの充填量が制限されるので、充填時間も長くなってしまう。さらに、通常、口栓のキャップはスクリュ式であるので、キャップを閉める際の締め付けトルクを適切に管理しないと、被包装物の充填後にキャップが緩んで包装袋から被包装物が漏れたり、逆にキャップが開かなくなったりするおそれがある。
【0011】
また、口栓が付属していない包装袋を製造する場合は、包装工程で、切り開いたフィルムの側縁から被包装物を充填し、その後、フィルムの側縁部を熱シールすることになる。したがって、フィルムの側縁を切り開いてから熱シールするまでの間に、切り開いた部分から異物や細菌などが侵入するおそれがあり、インフレーションフィルムを用いた意味合いが薄れてしまう。これを防止するためには、製袋工程でフィルムを切り開かず、充填工程でフィルムを切り開くことが考えられる。しかしこの場合は、充填工程では包装袋は既に製造されているので、製袋工程と同様にしてフィルムを切り開くことはできず、被包装物の投入用の開口部を包装袋に形成するためには、包装袋の上縁部を切除する必要がある。それに伴い、切除したフィルムの処理が必要になるなど、充填工程が煩雑になってしまう。
【0012】
そこで本発明は、インフレーションフィルムを用いながらも製袋から充填まで包装体を効率よく生産する製袋充填機、および包装体の製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明の製袋充填機は、インフレーション法によって製造されロール状に巻かれたフィルムを繰り出しながら、前記フィルム内に被包装物が充填された包装体を製造する製袋充填機であって、
フィルムを下向きに送るフィルム送り手段と、フィルム送り手段によるフィルムの送りに伴ってフィルムの一側縁をフィルムの長手方向に沿って切断し開口部を形成する切断開口手段と、開口部からフィルムの内側に被包装物を投入する投入ノズルと、フィルムの送り方向について切断開口手段と投入ノズルの下端との間に配置され、開口部をフィルムの長手方向に沿って熱シールする縦シール手段と、投入ノズルの下方に配置され、フィルムをその幅方向全幅にわたって熱シールする横シール手段とを有する。
【0014】
また、本発明の包装体の製造方法は、インフレーション法によって製造されロール状に巻かれたフィルムを繰り出しながら、フィルム内に被包装物が充填された包装体を製造する方法であって、
フィルムの一側縁をフィルムの長手方向に沿って切断し開口部を形成する工程と、開口部からフィルムの内側に被包装物を投入する工程と、開口部をフィルムの長手方向に沿って熱シールする工程と、被包装物が投入されかつ長手方向に熱シールされたフィルムをその幅方向全幅にわたって熱シールする工程とを有する。
【0015】
本発明の製袋充填機および包装体の製造方法では、インフレーション法によって製造されたフィルムを用い、その一側縁を切断することによって形成された開口部から被包装物を投入し、その開口部をフィルムの長手方向に沿って熱シールするように構成することで、インフレーション法によってチューブ状に形成されたフィルムを用いながらも、製袋と充填を同時に行い、包装体が効率よく製造される。
【0016】
本発明において、開口部をフィルムの長手方向に沿って熱シールする前に口栓を溶着することで、口栓付きの包装体が得られる。また、フィルムの他方の側縁部もフィルムの長手方向に沿って熱シールすることで、全周にわたって熱シールが施された、いわゆる四方シールタイプの包装体が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態による製袋充填機の正面図、図2は、図1に示す製袋充填機の左側面図である。
【0019】
この製袋充填機1は、インフレーション法によって製造されて扁平状に折り畳まれたフィルム60を用い、液状またはペースト状の被包装物が充填され、かつ、内部の被包装物を外部に注出するための口栓70が一体に設けられた包装体を製造するものである。製袋充填機1は、フィルム供給部1aと、フィルム供給部1aから供給されたフィルム60を鉛直方向下向きに間欠的に送りながら製袋および被包装物の充填を行う製袋充填部1bとに大別される。
【0020】
フィルム供給部1aは、ロール状に巻かれたフィルム60を保持するフィルム供給軸5を有する。フィルム供給軸5に保持されたフィルム60は、複数のローラを経由しつつ繰り出され、蛇行がない状態とされて、製袋充填部1bへ供給される。
【0021】
製袋充填部1bは、送りローラ8を有し、フィルム供給部1aから供給されたフィルム60は、送りローラ8によって下向きに送られる。さらに、製袋充填部1bは、フィルム60の送りに伴って、扁平状に折り畳まれたフィルム60の一側縁をフィルム60の長手方向に沿って切り開くサイドスリッター10と、切り開かれたフィルム60の開口部からフィルム60内に被包装物を投入する2本の投入パイプ7a,7bと、切り開かれたフィルム60の開口部に口栓70を溶着する口栓溶着ユニット30と、口栓70が溶着された後にフィルム60の開口した一側縁部をフィルム60の長手方向に沿って熱シールする縦シール機構40と、被包装物が投入されたフィルム60をその幅方向全幅にわたって熱シールする横シール機構50とを有する。
【0022】
サイドスリッター10は、図3に示すように、フィルム60の幅方向と平行に配置された2本のスライダ軸13に沿って移動可能に支持されたスライダ12を有し、このスライダ12に、フィルム切断用のカット刃11が取付けられている。カット刃11は、その刃先が、フィルム60の送り方向に対して上流側を向けて、フィルム60の一側縁部の通過経路中に臨ませて取付けられる。さらに、フィルム60の送り方向に対して上流側および下流側には、それぞれフィルム60の送りをガイドするガイドローラ15,16が設けられており、この間でフィルム60は真っ直ぐに送られる。したがって、フィルム60は、その送りに伴い、一側縁の折り曲げ部でフィルム60の長手方向に沿って切断され、これによってフィルム60が切り開かれる。なお、スライダ12の位置は、幅の異なる種々のフィルムにも対応できるように、ハンドル14の回転によって調整することができる。
【0023】
再び図1および図2を参照すると、サイドスリッター10の下方には、サイドスリッター10によって切り開かれたフィルム60の開口部を広げた状態に維持するためのフィルム間隔保持部材6が配置されている。フィルム間隔保持部材6は、フィルム60の幅方向と平行に延びた棒状の部材であり、切り開かれたフィルム60の開口部内に侵入させて配置される。間隔保持部材6は、開口部におけるフィルム60の間隔が、投入ノズル7a,7bおよび口栓70をフィルム60の開口部内に侵入させるのに十分な間隔となるように、寸法が決定される。
【0024】
間隔保持部材6の先端部には、鉛直方向下向き、すなわちフィルム60の送り方向に沿って延びたプレート状の部材であり、フィルム60の内側からフィルム60の他方の側縁に接触する幅ガイド7が固定されている。このように幅ガイド7を設けることで、製袋充填部1bにおけるフィルム60の他方の側縁の水平方向位置(フィルム60の幅方向の位置)が規制され、フィルム60の蛇行が防止される。
【0025】
投入ノズル7a,7bは、フィルム60の送り方向についてサイドスリッター10と口栓溶着ユニット30との間からフィルム60の内側に侵入し、フィルム60の内側で下向きに延びている。投入ノズル7a,7bからは、例えばスープと食用油のように、互いに混ざり合い難い2種類の被包装物がそれぞれ投入される。このように2本の投入ノズル7a,7bを用いることによって、互いに混ざり合い難い2種類の被包装物であっても、所望の割合で投入することができる。なお、投入ノズルの数は、被包装物の種類に応じて増減することができる。
【0026】
口栓溶着ユニット30は、口栓供給ユニット20から供給された口栓70をフィルム60の外側から挟んで加熱することによって、口栓70をフィルム60の開口部に溶着する。以下に、口栓供給ユニット20について、図1および図2を参照しつつ、図4を用いて説明する。
【0027】
口栓供給ユニット20は、図4に拡大して示すように、複数の口栓70を保持する口栓ホルダ21と、口栓ホルダ21に保持された口栓70を、口栓溶着機構30の位置へ移送する口栓移送ユニット25とを有する。ここで、口栓70は、フィルム60に溶着されるフランジ部を備えた口栓本体71と、口栓本体71に着脱自在に取付けられるキャップ72とを有し、キャップ72が口栓本体71に取付けられた状態で口栓ホルダ21に保持される。
【0028】
口栓ホルダ21は、製袋充填機1のフレームに固定された取付けベース2に取付けられたブラケット22によって、水平方向に対して傾斜して支持されている。これによって口栓ホルダ21は、キャップ72を下に向けて、口栓70を一列に整列させて保持する。口栓ホルダ21には、口栓70の整列状態を保つために、口栓本体71のフランジ部をガイドするガイド溝21aが設けられている。また、口栓ホルダ21の下端には、口栓70が落下しないように下側から支持する支持部材23が取付けられている。
【0029】
口栓移送ユニット25は、シャフト26を中心に旋回可能に取付けベース2に設けられている。口栓移送ユニット25の先端部には、口栓70のキャップ72を把持するフィンガ27が設けられている。フィンガ27の構造としては、物品を把持する一般的な構造を適用可能であるが、それ自身の弾性変形を利用して把持するものが最も簡単である。
【0030】
不図示の駆動手段によって口栓移送ユニット25を口栓ホルダ21の位置まで図示反時計回りに回転させると、口栓ホルダ21に保持された最下位置の口栓70が、フィンガ27によって把持される。その後、口栓移送ユニット25を時計回りに回転させることで、フィンガ27に把持された口栓70は口栓ホルダ21から引き出され、口栓移送ユニット25の回転とともに、一点鎖線で示した軌跡を通って、切り開かれたフィルム60の間の位置へ移送される。一方、口栓ホルダ21の下端から口栓70が引き出されると、残りの口栓70はガイド溝21aに沿って滑り落ち、最下位置のものが支持部材23上に支持される。次回の動作では、この最下位置の口栓70が引き出される。
【0031】
図1および図2を参照すると、口栓溶着ユニット30は、サイドスリッター10によって切り開かれたフィルム60の開口部側に位置しており、フィルム60を間において対向配置され、それぞれ水平方向に対向移動される2つの加圧プレート31を有する。各加圧プレート31は、それぞれ電熱ヒータ等の加熱手段を内蔵している。口栓70は、図4にも示したように、口栓本体71にフランジ部を有し、各加圧プレート31の互いの対向面には、加圧プレート31を閉じたときにこのフランジ部を受け入れる凹部が、フランジ部の外形に合致した形状で形成されている。
【0032】
前述した口栓供給ユニット20により口栓70がフィルム60の間に供給された後、不図示の駆動源で加圧プレート31を閉じることにより、口栓70のフランジ部とフィルム60が加圧されつつ加熱され、口栓70は、フィルム60に挟まれた状態でフィルム60の一側縁部に熱溶着される。
【0033】
縦シール機構40は、口栓溶着ユニット30の下方に配置され、フィルム60の一側縁部が通過する領域においてフィルム60を間において対向配置される縦ヒーターバー41および縦ヒーター受けバー42を有する。これら縦ヒーターバー40および縦ヒーター受けバー42で、フィルム60の一側縁部の口栓70が溶着されていない部位を加圧および加熱することで、フィルム60の開口部が熱シールされ、フィルム60はチューブ状となる。投入ノズル7a,7bの下端は、縦シール機構40よりも下方の位置まで延びており、投入された被充填物は、フィルム60の内側に保持される。
【0034】
投入ノズル7a,7bの下端の直下には、フィルム60を間において対向配置され、送りローラ8の回転と同期して回転される一対のシゴキローラ9が配置されている。シゴキローラ9は、不図示の駆動源により対向移動され、被包装物が投入されたフィルム60を挟み込みつつ回転することで、被包装物を分割する。
【0035】
横シール機構50は、シゴキローラ9の下方に配置されており、フィルム60を間において対向配置された横ヒーターバー51および横ヒーター受けバー52を有する。横ヒーターバー51および横ヒーター受けバー52は、不図示の駆動源により対向移動され、これらでフィルム60を加圧および加熱することで、フィルム60が熱シールされる。横シール機構50は、前述したようにフィルム60をその幅方向全幅にわたって熱シールするものであるので、横ヒーターバー51および横ヒーター受けバー52は、フィルム60の幅方向に沿って延び、かつ、フィルム60の幅方向全幅を加圧および加熱するのに十分な長さを有している。
【0036】
また、図5に拡大して示すように、横ヒーター受けバー52には、横シール機構50によって熱シールされた部分をフィルム60の幅方向全幅にわたって切断する横カッタ55が、横ヒーター受けバー52の、横ヒーターバー51と対向する面に対して進退移動可能に設けられ散る。それに伴い、横ヒーターバー51には、横カッタ55を受け入れるための凹部51aが形成されている。
【0037】
さらに、横ヒーターバー51および横ヒーター受けバー52の下方には、それぞれ横ヒーターバー51および横ヒーター受けバー52でフィルム60を挟み込むのに先立って、フィルム60の幅方向両側部を保持しながらフィルム60を幅方向外側に引っ張るフィルム押さえ53,54が設けられている。このようなフィルム押さえ53,54を設けることで、熱シール時に横ヒーターバー51と横ヒーター受けバー52とでフィルム60を挟み込む前にフィルム60がその幅方向に引っ張られるので、被包装物の重量によりフィルム60にシワが生じるのを防止することができる。
【0038】
なお、本実施形態では、図5に示したような横シール機構50を用いたが、フィルム60をその幅方向全幅にわたって熱シールする機構は、これに限られるものではなく、同様の目的で用いられる種々のシール機構を適用することができる。
【0039】
次に、本実施形態の製袋充填機1による製袋充填工程について説明する。
【0040】
フィルム供給軸5に保持されたフィルム60は、送りローラ8の回転によって繰り出され、フィルム供給部1aを経由して製袋充填部1bへ送られる。フィルム60は、口栓70の溶着、縦シール機構40による熱シールおよび横シール機構50による熱シールのため、一時的に送りを停止する必要があるので、間欠的に送られる。フィルム供給部1aでは、この際にフィルム60に加わる張力の変動を吸収したり、フィルム60の送り方向を安定させる。
【0041】
製袋充填部1bに送られたフィルム60は、まず、サイドスリッター10によって、フィルム60の一側縁に沿って切り開かれ、さらに、フィルム間隔保持部材6によって、切り開かれたフィルム60の開口部における間隔が広げられる。フィルム60は、インフレーション法によって製造されたフィルムであり、この時点で初めて、フィルム60の内面が外気と触れる。
【0042】
フィルム60がさらに送られると、口栓供給ユニット20によってフィルム60の開口部内に口栓70が供給され、ここでフィルム60の送りが一時停止され、供給された口栓70が口栓溶着ユニット30によってフィルム60に溶着される。口栓70がフィルム60に溶着されたら、フィルム60は再び間欠送りされ、縦シール機構40によって、フィルム60の開口部が熱シールされ、フィルム60はチューブ状となる。
【0043】
一方、被包装物は、投入ノズル7a,7bによって、フィルム60のチューブ状となった部分に投入される。そして、被包装物が投入されたフィルム60の部分を横シール機構50によって熱シールすることで、被包装物が充填された包装体が製造される。ここで、横シール機構50による熱シール動作について図6(a)〜(d)を参照してさらに詳しく説明する。なお、図6(a)〜(d)では、被包装物を斜線で示している。
【0044】
初期状態では、図6(a)に示すように、シゴキローラ9が開いているとともに、横シール機構50の横ヒーターバー51および横ヒーター受けバー52が開いている。フィルム60内には、被包装物が投入されている。
【0045】
この状態のまま、フィルム60を下方に送り、口栓70が溶着された部分がシゴキローラ9の間を通過する所定の量だけフィルム60が送られたら、図6(b)に示すように、シゴキローラ9を閉じ、被包装物を分割する。シゴキローラ9を閉じたままフィルム60を下方に送る(このとき、シゴキローラ9も回転する)と、図6(c)に示すように、フィルム60には被包装物が存在せずフィルム60の対向する面同士が密着した空充填部60aが形成される。
【0046】
そのままフィルム60を下方に送り、空充填部60aの下端部が横ヒーターバー51および横ヒーター受けバー52の間に達したら、図6(d)に示すように、横ヒーターバー51および横ヒーター受けバー52を閉じ、フィルム60を空充填部60aで熱シールする。また、横ヒーターバー51によるフィルム60の加熱と同時または加熱後に、横カッタ55を前進させ、フィルム60を切断する。
【0047】
その後、横ヒーターバー51および横ヒーター受けバー52を開くとともに、シゴキローラ9を開く。横ヒーターバー51および横ヒーター受けバー52を開くことによって、これらによるフィルム60の保持が解除され、横カッタ55で切断された部分から下の部分が落下し、1つの包装体が得られる。また、上記の動作によって、図6(a)に示したのと同じ状態となり、図6(a)〜(d)に示した一連の動作を繰り返すことで、包装体を連続して生産することができる。
【0048】
図7に、得られた包装体の正面図を示す。包装体80は、三方シールタイプと呼ばれるもので、一方の側縁部に縦シール部81が形成されているとともに、上端部および下端部にそれぞれ横シール部82が形成されている。縦シール部81は、製袋充填機1の縦シール機構40によって形成された部分であり、横シール部82は、横シール機構50によって形成された部分である。また、縦シール部81において口栓70が溶着されており、包装体80の内部に充填された被包装物は、この口栓70を介して注出することができる。
【0049】
以上説明したように、本実施形態によれば、包装材料としてインフレーション法によって製造されたフィルム60を用い、これを切り開いて形成された開口部から内部に投入パイプ7a,7bを挿入し、開口部を熱シールしてチューブ状となった部分に被包装物を投入して包装体80を製造している。これにより、フィルム60の内側と外気が連通するのは、サイドスリッター10フィルム60が切り開かれてから縦シール機構40により熱シールされるまでの間、すなわちサイドスリッター10から縦シール機構40までの間の極めて限られた領域だけとなる。したがって、製袋から充填までの衛生設備および衛生管理を簡略化しても、フィルム60の内側(包装体80の内部)に異物や細菌等が侵入し難い極めて衛生的な条件で効率よく簡易に包装体80を製造することができる。
【0050】
また、インフレーション法で製造されたフィルム60を用いているので、シート状のフィルムを用いる従来の縦型製袋充填機に備えられている製袋ガイドは不要である。製袋ガイドは、シート状のフィルムをチューブ状にフォーミングしたり、幅方向に2つ折りしたりするのに用いられるもので、蛇行することなくフィルムを送るために、高い寸法精度で作製され、しかも、厳密な設置位置が要求される。このような製袋ガイドを不要としたことで、製袋充填機の構成を簡略化することができ、さらに、高さ寸法も抑制することができる。
【0051】
本実施形態では、口栓70を備えた包装体80を製造するための製袋充填機1を示したが、上述したように、横シール機構50によるフィルム60の熱シールを行う前に被包装物を投入しているので、口栓70がなくても、被包装物が充填された包装体を製造することができる。口栓70のない包装体を製造する場合は、図1に示した製袋充填包装機1において、口栓70を溶着するための機構、具体的には口栓供給ユニット20および口栓溶着ユニット30を省略すればよい。また、本実施形態では、三方シールタイプの包装体80の製造を例に挙げて説明したが、フィルム60の他方の側縁部が通過する経路上に縦シール機構40と同様のシール機構を配置することにより、全周にわたって熱シール部が形成された四方シールタイプの包装体を製造することができる。
【0052】
ところで、包装体の連続生産において、フィルム60のロールがなくなったら、新たなフィルムのロールと交換される。このとき、使用中のフィルムがなくなった後に、新たなフィルムのロールをセットしたのでは、再度フィルムのセットを初めからやり直さなければならず、それによって製袋充填包装機の稼働率が低下し、包装体の生産効率が悪くなる。そのため、一般には、使用中のフィルムがなくなる前に、新たなフィルムを継ぎ合わせることが行われている。
【0053】
フィルムの継ぎ合わせは、シート状のフィルムであれば、単に使用中のフィルムの末端部と新たなフィルムの先端部を重ねて行うことができる。しかし本発明では、インフレーション法で製造されたフィルムを用いており、しかも、フィルムの一側縁をフィルムの長手方向に沿って切り開くので、シート状フィルムの場合と同様に重ね合わせただけでは、新たなフィルムに対して開口部を形成することはできない。
【0054】
そこで、本発明においては、まず、新たなフィルムの先端部において、開口部が形成される一側縁を予め数cm程度切り開いておき、この切り開かれたフィルムの部分に、使用中のフィルムの末端部を挿入し、テープなどで使用中のフィルムと新たなフィルムを固定する。そして、この状態で包装機を動作させ、フィルムを送る。フィルムの継ぎ合わせの部分では被包装物の充填を行わないようにすれば、フィルムの無駄を最小限に抑えつつ、フィルムを短時間で包装機にセットすることができる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、インフレーション法によって製造されたフィルムを用い、その一側縁を切断することによって形成された開口部から被包装物を投入し、その開口部をフィルムの長手方向に沿って熱シールすることで、インフレーション法によってチューブ状に形成されたフィルムを用いながらも、製袋と充填を同時に行い、口栓の有無に関係なく包装体を効率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による製袋充填機の正面図である。
【図2】図1に示す製袋充填機の左側面図である。
【図3】図1に示すサイドスリッターの側面図および正面図である。
【図4】図1に示す口栓供給ユニットの、一部を破断した拡大図である。
【図5】図2に示す横シール機構を拡大して示す図である。
【図6】図1に示す製袋充填機による、横シールに関する一連の動作を説明する図である。
【図7】図1に示す製袋充填機によって製造される包装体の一例の正面図である。
【符号の説明】
1 製袋充填機
1a フィルム供給部
1b 製袋充填部
5 フィルム供給軸
6 フィルム間隔保持部材
7 幅ガイド
7a,7b 投入ノズル
8 送りローラ
9 シゴキローラ
10 サイドスリッター
11 カット刃
20 口栓供給ユニット
25 口栓移送ユニット
30 口栓溶着ユニット
40 縦シール機構
41 縦ヒーターバー
42 縦ヒーター受けバー
50 横シール機構
51 横ヒーターバー
52 横ヒーター受けバー
55 横カッタ
60 フィルム
70 口栓
80 包装体

Claims (9)

  1. インフレーション法によって製造されロール状に巻かれたフィルムを繰り出しながら、前記フィルム内に被包装物が充填された包装体を製造する製袋充填機であって、
    前記フィルムを下向きに送るフィルム送り手段と、
    前記フィルム送り手段によるフィルムの送りに伴って、前記フィルムの一側縁を前記フィルムの長手方向に沿って切断し、開口部を形成する切断開口手段と、
    前記開口部から前記フィルムの内側に前記被包装物を投入する投入ノズルと、
    前記フィルムの送り方向について前記切断開口手段と前記投入ノズルの下端との間に配置され、前記開口部を前記フィルムの長手方向に沿って熱シールする縦シール手段と、
    前記投入ノズルの下方に配置され、前記フィルムをその幅方向全幅にわたって熱シールする横シール手段とを有する製袋充填機。
  2. 前記切断開口手段は、前記フィルムの送り方向に対して刃先を上流側に向け、かつ前記フィルムの一側縁部の通過経路中に臨ませて配置されたカット刃と、該カット刃によって切断されて形成された開口部から前記フィルムの内側に侵入して配置された棒状部材とを有する、請求項1に記載の製袋充填機。
  3. 前記棒状部材の先端部に、前記フィルムの内側から前記フィルムの他方の側縁に接触し、前記フィルムの送り方向に沿って延びるプレート部材が設けられている、請求項2に記載の製袋充填機。
  4. 前記フィルムの一側縁部に口栓を溶着するための口栓溶着手段が、前記フィルムの送り方向について前記投入ノズルの前記フィルムへの侵入部と前記縦シール手段との間に配置されている、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の製袋充填機。
  5. 前記フィルムの他方の側縁部が通過する経路中に、前記フィルムの他方の側縁部を前記フィルムの長手方向に沿って熱シールする第2の縦シール機構を有する、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の製袋充填機。
  6. インフレーション法によって製造されロール状に巻かれたフィルムを繰り出しながら、前記フィルム内に被包装物が充填された包装体を製造する方法であって、
    前記フィルムの一側縁を前記フィルムの長手方向に沿って切断し、開口部を形成する工程と、
    前記開口部から前記フィルムの内側に前記被包装物を投入する工程と、
    前記開口部を前記フィルムの長手方向に沿って熱シールする工程と、
    前記被包装物が投入され、かつ前記長手方向に熱シールされた前記フィルムをその幅方向全幅にわたって熱シールする工程とを有する、包装体の製造方法。
  7. 前記被包装物を投入する工程は、前記フィルムが長手方向に沿って熱シールされた後の領域に前記被包装物を投入する、請求項6に記載の包装体の製造方法。
  8. 前記フィルムの開口部に口栓を溶着する工程をさらに有し、この工程の後に前記開口部の前記口栓が溶着されていない部分を前記フィルムの長手方向に沿って熱シールする、請求項6または7に記載の包装体の製造方法。
  9. 前記フィルムの他方の側縁部を前記フィルムの長手方向に沿って熱シールする工程をさらに有する、請求項6ないし8のいずれか1項に記載の包装体の製造方法。
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