JP2004210185A - ベビーカー - Google Patents

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Abstract

【課題】リクライニング角度変更用ベルトとヘッドレスト支持ベルトとを一本のベルトにより構成し、少ない部材点数により従来と同様な作用を行うことができるようにしたベビーカーを得ること。
【解決手段】ベビーカー本体10に装着されたシートの背当て部23の傾斜角度を変更可能とするとともに、上記背当て部23の頂端縁部にヘッドレスト24を起伏可能に連接したベビーカーに関する。上記へッドレスト24と左右のハンドルパイプ17との間に張設されたヘッドレスト支持ベルト31の両端を延長し、その延長部を上記シートの背当て部23に装着して背当て部23のリクライニング角度変更用ベルト32とした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベビーカー本体に装着されたシートの背当て部の傾斜角度を選択的に変更可能とするとともに、上記背当て部の頂端縁部にヘッドレストを起伏可能に連接したベビーカーに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、乳幼児を散歩や買い物等のために屋外に連れ出す場合に使用するベビーカーにおいては、必要に応じてシートの背当て部のリクライニング角度を変更することができるようにしたものが提案されている。すなわち、手押し杆の左右のハンドルパイプ間に上記背当て部を支持するリクライニング角度変更用ベルトが張設されており、そのリクライニング角度変更用ベルトに設けられた調節器具を操作してそのリクライニング角度変更用ベルトの長さを調節することにより背当て部の傾斜角度を変えることができるようにしたものがある。
【0003】
図4は、従来のベビーカーの概略構成を示す図であって、ベビーカー本体10は、双輪式の前輪11を有する左右一対の前脚12、双輪式の後輪13を有する左右一対の後脚14、ほぼ逆U字状に屈曲された手押し杆15、左右一対のアームレスト16によって構成されている。また上記手押し杆15を構成する左右のハンドルパイプ17の先端部にはそれぞれ連結杆18が枢着されており、その連結杆18の前端部が前脚12に枢着されている。そして、上記ベビーカー本体10にシート20が装着されている。
【0004】
すなわち、上記シート20は座面部22とその座面部22に連接された背当て部23とを有し、さらに上記背当て部23の上縁部にヘッドレスト24が起伏可能に連接されており、その座面部22の両端部が上記連結杆18に装着され、背当て部23及びヘッドレスト24の両側部21が手押し杆15を構成するハンドルパイプ17に装着支持されている。
【0005】
上記ヘッドレスト24の裏面側には、図5に示すように、ヘッドレスト支持ベルト25が装着されており、そのヘッドレスト支持ベルト25の両端が上記背当て部23及びヘッドレスト24の両側部21とともにハンドルパイプ17に固着されている。一方、背当て部23の裏面側にはその左右部に筒状に縫製された開口部26が形成されており、両開口部26にはそれぞれ一端にバックル27が取り付けられたリクライニング角度変更用ベルト28が挿通装着されている。上記リクライニング角度変更用ベルト28の他端には紐29が縫い付けられており、その各紐29が上記背当て部23の裏面側に形成された穴30からそれぞれ外方に引き出され、両方の紐29を結ぶことにより或いは図示しない調節器具によりリクライニング角度変更用ベルト28の長さを調節することができるようにしてある。
【0006】
しかして、ハンドルパイプ17に固着された図示しないフックにリクライニング角度変更用ベルト28のバックル27を係合させると、図4に示すように、背当て部23がリクライニング角度変更用ベルト28により支持されヘッドレスト24とほぼ同一平面状態となる。そこで、リクライニング角度変更用ベルト28の紐29を緩め長さを調節することにより、背当て部23のリクライニング角度すなわち傾斜角度を変更調節することができる。
【0007】
さらに、背当て部23を下方に揺動し、傾斜角度を小さくすると、ヘッドレスト24の上縁部がハンドルパイプ17に対してヘッドレスト支持ベルト25により支持されているので、図6に示すように、ヘッドレスト24が背当て部23に対して起き上がり、シートに寝ている乳幼児の頭部保護板を構成するようにすることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようなものに於いては、リクライニング角度の変更に応じてヘッドレスト24を起き上がるようにする機能を縫製品のみで行うことができるけれども、バックル27に取付けたリクライニング角度変更ベルト28を2点、そのリクライニング角度変更用ベルトに連結する紐29を2点、及びリクライニング角度に応じてヘッドレスト24を起こすためのヘッドレスト支持ベルト25を1点、計5点が最低必要であり、これらを用意して縫製する必要があり、手間が掛かる等の問題がある。本発明は、このような点に鑑み、少ない部材点数により従来と同様な作用を行うことができるようにしたベビーカーを得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、ベビーカー本体に装着されたシートの背当て部の傾斜角度を変更可能とするとともに、上記背当て部の頂端縁部にヘッドレストを起伏可能に連接したベビーカーにおいて、上記背当て部の傾斜角度を変更するためのリクライニング角度変更用ベルトと、上記ヘッドレストと左右のハンドルパイプとの間に張設されたヘッドレスト支持ベルトとを一体的に形成したことを特徴とする。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、上記ヘッドレストに装着され、ヘッドレストと左右のハンドルパイプ17との間に張設されたヘッドレスト支持ベルトの両端を延長し、その延長部を上記シートの背当て部に装着してシートのリクライニング角度変更用ベルトとしたことを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、上記リクライニング角度変更用ベルトは、その両端部が上記背当て部の裏面側に筒状に縫製された開口部内に挿通され、その左右の先端部が上記背当て部の裏面に引き出され、上記リクライニング角度変更用ベルトの長さを調節することによりリクライニング角度を調節するようにしたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに係る発明において、リクライニング角度変更用ベルトはシートを構成する生地に適切な位置で縫いつけられていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図3を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0014】
図1は本発明のベビーカーの概略構成を示す図であって、ベビーカー本体10は、双輪式の前輪11を有する左右一対の前脚12、双輪式の後輪13を有する左右一対の後脚14、ほぼ逆U字状に屈曲された手押し杆15、左右一対のアームレスト16によって構成されている。また上記手押し杆15を構成する左右のハンドルパイプ17の先端部にはそれぞれ連結杆18が枢着されており、その連結杆18の前端部が前脚12に枢着されている。そして、上記ベビーカー本体10にシート20が装着されている。上記シート20はベースシート20aとそのベースシート20a上に載置装着される着脱シート20bから構成されている。
【0015】
すなわち、上記ベースシート20aは座面部22とその座面部22に連接された背当て部23とを有し、さらに上記背当て部23の上縁部にヘッドレスト24が起伏可能に連接されており、その座面部22の両端部が上記連結杆18に装着され、背当て部23及びヘッドレスト24の両側部21が手押し杆15を構成するハンドルパイプ17に装着支持されている。
【0016】
上記構成は従来のものとほぼ同一であるが、ヘッドレスト支持ベルトがリクライニング角度変更用ベルトと一体に形成されている。すなわち、図2に示すように、ヘッドレスト24の裏面側にはヘッドレスト支持ベルト31が挿通縫着されており、そのヘッドレスト支持ベルト31を介してヘッドレスト24の頂縁部がベースシート20における背当て部23及びヘッドレスト24の両側部21とともにハンドルパイプ17に連結されている。上記ヘッドレスト支持ベルト31は左右に延長され、その延長部によりリクライニング角度変更用ベルト32が形成され、そのリクライニング角度変更用ベルト32は、上記ヘッドレスト24とハンドルパイプ17間を連結するヘッドレスト支持ベルト31と交差して、背当て部23の左右部に筒状に形成された開口部26に挿通され、その先端部に縫着された紐33が背当て部23の裏面側に形成された穴30から引き出され、その紐33に長さ調節器具34が取り付けられている。
【0017】
しかして、上記調節器具34により紐33を介してリクライニング角度変更用ベルト32の長さを短くすると、図1に示すように、背当て部23の上部が上記リクライニング角度変更用ベルト32により持ち上げられ、その傾斜角度が大きくなるように調節され、それとともにヘッドレスト24と上記背当て部23がほぼ同一平面状になるようにされる。
【0018】
一方、調節器具34により紐33を介してリクライニング角度変更用ベルト32の長さを長くすると、図3に示すように、背当て部23が後方に倒伏されて傾斜角度が小さくなるように調節される。この場合、ヘッドレスト24はヘッドレスト支持ベルト31によってハンドルパイプ17から吊設されているので、上記背当て部23の傾斜に応じてヘッドレスト24が背当て部23に対して起き上がった状態に調整される。
【0019】
ところで、上記リクライニング角度変更用ベルト32の適宜位置をベースシート20aのハンドルパイプ17への固着部近傍においてベースシート20aの生地に縫着しておけば、ハンドルパイプ17と上記縫着部との間ではリクライニング角度変更用ベルト32が伸縮することがなく、その長さ調節が規制され、背当て部23のリクライニング角度を一定以上起こさないようにすることができる。
【0020】
なお、上記実施の形態に於いては、ベースシート20aにリクライニング角度変更用ベルト32及びヘッドレスト支持ベルト31を装着したものを示したが、ベースシート20aと着脱シート21bとが分離されていないものに於いてはシート自体に上記ベルトを直接装着してもよいことは勿論である。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、ヘッドレスト支持ベルトとリクライニング角度変更用ベルトとを一体としたので、部品点数を減少することができるとともに、縫製の手間を少なくすることができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のベビーカーの概略構成を示す図であり、背当て部の傾斜角度を大きくした状態を示す図。
【図2】シート部を背面側から見た拡大斜視図。
【図3】本発明のベビーカーの概略構成を示す図であって、背当て部が倒伏状態を示す図。
【図4】従来のベビーカーの概略構成を示す図であって、背当て部の傾斜角度を大きくした状態を示す図。
【図5】従来のベビーカーにおける背当て部の裏面側を示す斜視図。
【図6】従来のベビーカーの概略構成を示す図であって、背当て部が倒伏した状態を示す図。
【符号の説明】
10 ベビーカー本体
11 前輪
12 前脚
13 後輪
14 後脚
15 手押し杆
16 アームレスト
17 ハンドルパイプ
20a ベースシート
20b 着脱シート
22 座面部
23 背当て部
24 ヘッドレスト
26 筒状に形成された開口部
30 穴
31 ヘッドレスト支持ベルト
32 リクライニング角度変更用ベルト
33 紐
34 調節器具

Claims (4)

  1. ベビーカー本体に装着されたシートの背当て部の傾斜角度を変更可能とするとともに、上記背当て部の頂端縁部にヘッドレストを起伏可能に連接したベビーカーにおいて、上記背当て部の傾斜角度を変更するためのリクライニング角度変更用ベルトと、上記ヘッドレストと左右のハンドルパイプとの間に張設されたヘッドレスト支持ベルトとを一体的に形成したことを特徴とするベビーカー。
  2. 上記ヘッドレストに装着され、ヘッドレストと左右のハンドルパイプとの間に張設されたヘッドレスト支持ベルトの両端を延長し、その延長部を上記シートの背当て部に装着してシートのリクライニング角度変更用ベルトとしたことを特徴とする、請求項1記載のベビーカー。
  3. 上記リクライニング角度変更用ベルトは、その両端部が上記背当て部の裏面側に筒状に縫製された開口部内に挿通され、その左右の先端部が上記背当て部の裏面に引き出され、上記リクライニング角度変更用ベルトの長さを調節することによりリクライニング角度を調節するようにしたことを特徴とする、請求項1または2記載のベビーカー。
  4. リクライニング角度変更用ベルトはシートを構成する生地に適切な位置で縫いつけられていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載のベビーカー。
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