JP2004209504A - レーザ加工装置及びレーザ加工方法 - Google Patents

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JP2004209504A JP2002380982A JP2002380982A JP2004209504A JP 2004209504 A JP2004209504 A JP 2004209504A JP 2002380982 A JP2002380982 A JP 2002380982A JP 2002380982 A JP2002380982 A JP 2002380982A JP 2004209504 A JP2004209504 A JP 2004209504A
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Sadanobu Osako
貞伸 大迫
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Abstract

【課題】高精度で高速なレーザ加工を行うことができるレーザ加工装置及びレーザ加工方法を提供することを目的とする。
【解決手段】レーザ光を出射するレーザ発振器33、加工対象物51を固定させる加工ステージ37、及びレーザヘッド35を制御する数値制御装置31と、所定時間毎に前記加工対象物と前記レーザヘッドとの相対位置を計測する位置センサ34と、前記位置センサから計測された位置情報により、前記数値制御装置31から出力された前記レーザ発振器33、前記加工ステージ37、又は前記レーザヘッド35への制御信号の調整を行う調整装置32とを有することにより、上記課題を解決する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ加工装置及びレーザ加工方法に係り、特に、オンザフライ制御による高精度な加工を行うためのレーザ加工装置及びレーザ加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、加工対象物の穴あけ、溶接、又は切断等に用いられるレーザ加工装置において、一定速度での加工を要求されるものや、レーザ光の出力を制御して加工を行うもの等、様々な加工処理が求められている。また、レーザ加工装置の速度変動がある場合、レーザ光の出力をそれに合わせて制御しないと加工の安定性が得られないものが多くなっている。
【0003】
そこで、最近では、加工に必要な作業の工程をそれに対応する数値情報の指令によりレーザ加工の自動制御を行うNC(Numerical Control:数値制御)装置を備え、加工地点の移動、レーザ光の照射タイミング等を移動コマンド、動作コマンド等のコマンド指令により制御を行うことで加工を行っている。
【0004】
また、従来では、レーザ制御をNC装置を用いて行う場合、NC装置に設けられた操作パネル等の入力装置を用いて、作業員が移動コマンドや、動作コマンド等のコマンドを入力することによりレーザヘッド、レーザ発振器等へ制御信号が送られて、レーザ加工装置の各種動作が行われている。
【0005】
ここで、NC装置からのコマンド指令におけるレーザ加工装置の動作について図を用いて説明する。図1は、コマンド指令におけるレーザ加工装置の動作の様子を説明するための一例の図である。なお、図1では、レーザ加工装置に設けられた、レーザ光を加工対象物に照射するレーザヘッドの動作について説明するが、動作手段としてはこの限りではなく、加工対象物とレーザヘッドとの相対的な移動が行われればよく、例えば、レーザヘッドを固定し、加工対象物を載置させた加工ステージを移動してもよい。
【0006】
図1では、レーザ加工装置に設けられた移動可能なレーザヘッド11が一定速度Vm/min(例えば、30m/min)で移動しながらレーザヘッド11から加工対象物13の加工地点に対してオンザフライ制御により順次レーザ光12を照射して、加工対象物13への加工を行っている。
【0007】
ここで、加工スタート地点Aから加工ストップ地点Bへの移動を行う場合、移動コマンド投入におけるレーザヘッド11の実際の移動速度と、時間との関係は図1下に示すグラフのようになる。なお、ここでの移動速度は、レーザヘッド11と加工対象物13との相対移動速度と言い換えることもできる。まず、NC装置からレーザ加工装置に移動コマンド指令が送られた時点(図1において、T)には、一定速度Vになるまでレーザヘッド11が加速して行く。次に、時間Tにて速度Vに達すると、定速移動を行いながらレーザ光を順次照射してオンザフライ加工を行い、更に加工の終了地点に近づくと予め設定された加工ストップ地点Bで停止するように、加工ストップ地点Bに到達前の早い時間(図1において、T)にNC装置は停止動作コマンドを出力する。レーザ加工装置は、NC装置からの停止信号によりレーザヘッダ11を除々に減速させて時間Tにて移動を停止させる。
【0008】
ところで、NC装置における制御によってレーザ加工装置に移動コマンド指令が出された後、設定された速度に達するまでの立ち上がり時間(T−T)と、停止コマンド指令が出されてから速度がゼロになるまでの時間(T−T)には、コマンド指令から実際のコマンド指定通りになるまでの差、いわゆる応答送れが存在するが、レーザ発振器からのレーザ光の出力ビームの出力指令に対するレーザ光照射制御指令に対する応答遅れは殆どなく、特にオンザフライ加工を行っている場合には、移動制御の応答遅れにより加工穴の深さ、位置等のレーザ加工の加工精度が低下してしまう。
【0009】
そこで、上述の問題における加工精度の低下を防ぐ1つの方法として、レーザ加工装置を駆動させるモータの回転数に同調してレーザ出力を変化させるよう制御する方法がある(例えば、特許文献1)。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−320146号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、レーザ加工装置の速度変化に応じて、レーザ光のエネルギーを変化させる場合に、レーザ発振器に負荷がかかってしまう。
【0012】
また、特許文献1に記載の発明のように、モータの回転数に同調させてレーザ出力を変化させたとしても速度が低下している分、レーザ加工に余分な時間を要してしまう。
【0013】
更に、オンザフライ制御におけるレーザ加工を高精度で高速に行うためには、レーザ加工装置(レーザヘッド)の移動速度に応じたレーザ光の出力強度の調整と、正確な移動方向と加工位置にレーザ加工が行われているかの確認が必要になる。ここで、従来のNC装置を設けたレーザ加工装置においても位置センサを設けてレーザ加工の位置補正を行うものは存在したが、NC装置内にてソフトウェアによる制御を行っているため、他の制御信号との関係でかかり、位置補正が行われる前にレーザ光が照射されてしまい加工精度の品質を低下させてしまう。
【0014】
本発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであり、オンザフライ制御によるレーザ加工において高精度で高速な加工を行うためのレーザ加工装置及びレーザ加工方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本件発明は、以下の特徴を有する課題を解決するための手段を採用している。
【0016】
請求項1に記載された発明は、加工対象物における複数の加工地点に対して、前記加工対象物とレーザ光を照射するレーザヘッドとが相対移動しながら、レーザ光を照射して加工を行うレーザ加工装置において、前記レーザ光を出射するレーザ発振器、前記加工対象物を固定させる加工ステージ、及び前記レーザヘッドを制御する数値制御装置と、所定時間毎に前記加工対象物と前記レーザヘッドとの相対位置を計測する位置センサと、前記位置センサから計測された位置情報により、前記数値制御装置から出力された前記レーザ発振器、前記加工ステージ、又は前記レーザヘッドへの制御信号の調整を行う調整装置とを有することを特徴とする。
【0017】
請求項1記載の発明によれば、数値制御信号に対する実際の加工作業における誤差を瞬時に補正して高精度なレーザ加工を行うことができる。また、速度変動があった場合、自動的に条件を切り換えて安定した加工が可能になるため、高速で高精度な加工を実現することができる。また、NC装置の他に調整装置を有することにより、NC装置の制御内容を増加させることがなく、調整装置によるレーザ光の出力強度と、移動速度又は移動方向を調整する制御信号を迅速に生成することができ、高精度で高速なレーザ加工を実現することができる。
【0018】
請求項2に記載された発明は、前記調整装置は、前記位置情報から前記加工対象物と前記レーザヘッドとにおける移動速度を算出する速度算出部と、前記数値制御装置から出力される前記加工ステージ及び前記レーザヘッドへの移動速度制御信号と前記速度算出部で得られる速度情報とを比較する速度比較部と、前記数値制御装置から出力される前記加工ステージ及び前記レーザヘッドへの位置制御信号と前記位置情報の比較を行う位置比較部と、前記速度比較部及び前記位置比較部とから得られる比較結果により、前記通知制御装置からの制御信号の調整を行う加工調整部とを有することを特徴とする。
【0019】
請求項2記載の発明によれば、数値演算装置により移動を行うレーザヘッドや加工ステージの実際の移動位置、移動速度を容易に取得することができる。また、加工調整部により自動的に調整されるため、作業員の負担を軽減し、作業効率を向上させることができる。
【0020】
請求項3に記載された発明は、前記加工調整部は、前記加工ステージ又は前記レーザヘッドにおける移動速度又は移動位置の調整を行うことを特徴とする。
【0021】
請求項3記載の発明によれば、制御信号と比較を行った結果から、移動速度又は移動位置を調整することで、数値制御装置からの制御内容と同一の信号を生成することで、高精度な加工を行うことができる。
【0022】
請求項4に記載された発明は、前記加工調整部は、前記レーザ発振器から出射されるレーザ光の出力強度、又はレーザ光の出射タイミングを調整することを特徴とする。
【0023】
請求項4記載の発明によれば、制御された位置に高精度なレーザ加工を行うことができる。
【0024】
請求項5に記載された発明は、加工対象物における複数の加工地点に対して、前記加工対象物とレーザ光を照射するレーザヘッドとが相対移動しながら、レーザ光を照射して加工を行うレーザ加工方法において、前記レーザ光を出射するレーザ発振器、前記加工対象物を固定させる加工ステージ、及び前記レーザヘッドを制御する数値制御段階と、位置センサにより所定時間毎に前記加工対象物と前記レーザヘッドとの相対位置を計測する計測段階と、前記位置センサから計測された位置情報により、前記数値制御装置から出力された前記レーザ発振器、前記加工ステージ、又は前記レーザヘッドへの制御信号の調整を行う調整段階とを有することを特徴とする。
【0025】
請求項5記載の発明によれば、数値制御信号に対する実際の加工作業における誤差を瞬時に補正して高精度なレーザ加工を行うことができる。また、速度変動があった場合、自動的に条件を切り換えて安定した加工が可能になるため、高速で高精度な加工を実現することができる。また、NC装置の他に調整装置を有することにより、NC装置の制御内容を増加させることがなく、調整装置によるレーザ光の出力強度と、移動速度又は移動方向を調整する制御信号を迅速に生成することができ、高精度で高速なレーザ加工を実現することができる。
【0026】
請求項6に記載された発明は、前記調整段階は、前記位置情報から前記加工対象物と前記レーザヘッドとにおける移動速度を算出する速度算出段階と、前記数値制御段階から出力される前記加工ステージ及び前記レーザヘッドへの移動速度制御信号及び前記速度算出段階で得られる速度情報とを比較する速度比較段階と、前記数値制御段階から出力される前記加工ステージ及び前記レーザヘッドへの位置制御信号と前記位置情報の比較を行う位置比較段階と、前記速度比較段階及び前記位置比較段階から得られる比較結果により、前記通知制御装置からの制御信号の調整を行う加工調整段階とを有することを特徴とする。
【0027】
請求項6記載の発明によれば、数値演算装置により移動を行うレーザヘッドや加工ステージの実際の移動位置、移動速度を容易に取得することができる。また、加工調整部により自動的に調整されるため、作業員の負担を軽減し、作業効率を向上させることができる。
【0028】
請求項7に記載された発明は、前記加工調整段階は、前記加工ステージ又は前記レーザヘッドにおける移動速度又は移動位置の調整を行うことを特徴とする。
【0029】
請求項7記載の発明によれば、制御信号と比較を行った結果から、移動速度又は移動位置を調整することで、数値制御装置からの制御内容と同一の信号を生成することで、高精度な加工を行うことができる。
【0030】
請求項8に記載された発明は、前記加工調整段階は、前記レーザ発振器から出射されるレーザ光の出力強度、又はレーザ光の出射タイミングを調整することを特徴とする。
【0031】
請求項8記載の発明によれば、制御された位置に高精度なレーザ加工を行うことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明は、レーザ加工装置に位置センサからの位置情報を取得し、移動位置と移動速度とに基づいてレーザ加工に対するレーザヘッド、レーザ発振器、又は加工ステージに対する制御信号への調整を行う調整装置を設けることにより、例えば、移動を行うレーザヘッドの移動速度に対応してNC装置からの加工制御信号を調整して高速で高精度なレーザ加工を行う。
【0033】
更に詳細に説明すれば、レーザ加工装置の加工ステージ面におけるX軸、Y軸の位置を測定する位置センサから加工対象物に対するレーザ光の照射地点のX軸、Y軸における位置座標を計測し、その計測情報をNC装置で取得するのとは別に上述した調整装置で取得し、調整装置で前記位置情報における実際の移動位置と実際の速度を算出し、算出して結果に基づいて移動位置とレーザ発振器からのレーザ光の出力強度を調整し、レーザヘッド又は加工ステージの移動方向を調整することにより、高速で高精度なレーザ加工を実現することができる。
【0034】
また、NC装置の他に調整装置を有することにより、NC装置に対する制御内容を増加に伴う負荷を与えることがなく、調整装置によるレーザ光の出力強度と、移動速度又は移動方向を調整する制御信号を迅速に生成することができるため、特に、オンザフライ制御におけるレーザ加工においては、高速なレーザ加工が要求されているため、本発明の内容を使用することで高速で高精度なレーザ加工を実現することができる。なお、以下に示す本発明の実施の形態において、調整装置はNC装置とレーザ加工付近に設置されている位置センサとの間に設置しているが、本発明における調整装置の設置場所はこの限りではない。
【0035】
ここで、位置情報からの速度の取得について説明する。図2は、本発明における速度取得方法を説明するための一例の図である。
【0036】
図2には、レーザヘッド21から照射されるレーザ光22の光軸上に位置センサ23が設けられている。ここで、加工ステージ24上に固定されている加工対象物25において、地点Pから地点Pに対してオンザフライ制御におけるレーザ加工を行う場合、位置センサ23は、加工対象物25において基準点との相対的なXY座標位置を設定時間毎に計測する。通常、そこで得られる計測された信号はNC装置に出力されるが、その内容をNC装置と調整装置に入力し、調整装置はNC装置からの制御コマンド信号に対する実動作とのずれをなくすよう調整を行う。これにより高精度なレーザ加工を実現することができる。
【0037】
ここで、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0038】
図3は、本発明におけるレーザ加工装置の概要を示す一例の図である。
【0039】
図3のレーザ加工装置30は、NC装置31と、調整装置32と、レーザ発振器33と、位置センサ34と、レーザヘッダ35と、CCDカメラ36と、加工ステージ37とを有するよう構成されている。
【0040】
また、調整装置32には、計測値バッファ41と、設定値バッファ42と、位置比較部43と、速度算出部44と、速度比較部45と、加工調整部46とを有するよう構成されている。また、レーザヘッド35には、レーザ発振器33から出射されたレーザ光を加工ステージ37上に載置されている加工対象物51の方向に偏光させるための反射ミラー47と、レーザ光を集光させて加工対象物51に照射させる集光レンズ48とを有するよう構成されている。また、レーザヘッド35及び加工ステージ37には、調整部45からの制御信号によりX−Y軸方向に移動可能な駆動手段を有している。
【0041】
また、加工ステージ37上には、加工対象物51が固定されており、加工ステージ37は、XYZθテーブルであり、集光レンズ48に対して前後左右方向(X、Y方向)及び上下方向(Z方向)への移動が可能であり、かつ加工ステージ37を照射軸に対して傾斜角θ分傾かせることもできる。このように、加工ステージ37を移動させることで多種の加工形状を形成することが可能となる。また、レーザ発振器33から出力されるレーザ光としては、YAGレーザやエキシマレーザ、COレーザ等、レーザ加工に用いられるレーザ光を使用することができる。ここで、本実施例では、オンザフライ加工を行うため、レーザ発振器から所定の間隔毎にパルスレーザ光を出射させながらレーザヘッド35の移動を行う。
【0042】
この時、レーザヘッド35において、加工対象物51に照射される偏光されたレーザ光の光軸上にある位置センサ34により、現在の移動相対位置の取得を行う。
【0043】
更に、CCDカメラ36は、加工地点の加工の様子を撮影し、撮影した画像情報をNC装置31に送り、NC装置31に設けられたモニタ等の出力装置を用いて加工状況を容易に確認することができる。
【0044】
次に、動作について説明する。NC装置31は予め設定されている加工手順に従い、加工に対する移動コマンド指令又は動作コマンド指令による制御信号を調整装置32へ出力する。調整装置32は、入力された制御信号を設定値バッファ42に格納する。つまり、設定値バッファ42には、加工される複数の加工地点のX座標位置、Y座標位置、及び移動速度の設定値が格納される。ここで、レーザヘッド35又は加工ステージ37が停止している状態であれば、設定値に基づく制御信号を加工調整部46へ出力する。
【0045】
加工調整部46は、レーザ発振器33にレーザ光の出力強度と出射タイミングにおける制御信号を出力し、レーザヘッド35には、X−Y軸方向への移動制御信号及び速度制御信号を出力し、更に加工ステージ37には、XYZθ方向への移動制御信号及び速度制御信号を出力する。
【0046】
上述の制御信号により加工対象物51に対して加工が行われる。加工状態は、CCDカメラ36で撮影を行い、画像信号はNC装置31に送られ、出力装置で表示するか、蓄積装置に作業内容が蓄積され作業後の確認を可能にする。
【0047】
また、レーザ加工においては、加工位置の誤差が生じないように位置センサ34を用いて、レーザヘッド35と加工対象物51との相対位置の計測を随時行い、NC装置31に出力し、NC装置31にて誤差が確認された場合は、コマンド指令により補正が行われる。しかしながら、NC装置31で対応した場合は、レーザ加工装置の構成要素に対する制御を行っているが、NC装置31での制御は、ソフトウェアによる制御であり、また、レーザ加工装置全体の制御を行っているため迅速な補正を行うことができない。このため、位置センサ34からの位置情報を調整装置32で取得して、位置の補正とレーザヘッド35又は加工ステージ37の移動速度に応じたレーザ発振器33からのレーザ光の出力強度、及びレーザ光の出射タイミングの調整を行う。
【0048】
計測値バッファ41に格納された位置情報は、位置比較部43と速度算出部45に出力される。位置比較部43では、設定値バッファ42から入力される格納されている予め設定されたX−Y軸における加工基準座標と、計測値バッファ41から入力された実際の移動座標との比較を行う。なお、この時、どちらのバッファ41,42から入力される情報にもレーザ加工における制御が開始されてからの時間における座標データの情報が含まれているものとする。
【0049】
例えば、計測値バッファ41からの座標データの情報であれば、位置比較部43は、計測値バッファ41からの位置情報の入力(計測)回数をカウントする。つまり、計測値バッファ41から所定の時間間隔で送られてくる座標データの情報を含む位置情報の入力回数を随時カウントしておき、そのカウンタと時間間隔との関係からレーザ加工における制御が開始されてからの時間における座標データを取得でき、更に設定値バッファ42に格納された位置情報との比較を行うことができる。
【0050】
なお、設定値バッファ42のレーザ加工における制御が開始されてからの時間における座標データはNC装置31のソフトウェアにて算出される。位置比較部43における比較結果は、加工調整部46へ出力される。
【0051】
また、計測値バッファ41に格納された位置情報は、速度算出部44へ出力され、前回計測分と今回計測分のX軸、Y軸における座標位置の差と計測間隔時間から、X軸方向の速度Vx、Y軸方向の速度Vyを算出する。また、速度Vx、Vyを用いて次式(1)によりX軸、Y軸の合成速度Vxyを算出する。
【0052】
【数1】
Figure 2004209504
次に、式(1)で得られた速度Vを速度比較部45に出力する。速度比較部44では、設定値バッファ42に入力されるNC装置31からの速度設定値と、速度算出部44から入力した速度Vとの比較を行い、比較結果を加工調整部46に出力する。
【0053】
加工調整部46では、位置比較部43より得られた位置に関する比較結果と、速度比較部45により得られる速度に関する比較結果と、設定値バッファ42より入力したNC装置31からの設定された制御信号とにより制御信号を調整して、レーザ発振器33、レーザヘッド35、又は加工ステージ37に対して調整された制御信号を出力する。これにより、加工精度を向上させ、またオンザフライ制御におけるレーザ加工にも適用できるため、高速で高精度なレーザ加工を行うことができる。なお、加工調整部46には調整内容をその都度設定しておくこともできるが、条件に応じて制御情報が容易に選定できるように対応テーブル等を有して調整装置32が容易に設定できるよう構成することができる。
【0054】
次に、上述のレーザ加工装置30の構成について、具体的な構成図と共に動作の内容を説明する。
【0055】
図4は、本発明におけるレーザ加工装置30を更に具体的な構成図を示す一例の図である。
【0056】
図4のレーザ加工装置30は、NC装置31と、調整装置32と、レーザ発振器33と、位置センサ34と、レーザヘッダ35と、CCDカメラ36と、加工ステージ37とを有するよう構成されている。また、NC装置31は、モニタ61と、入力装置62と、制御部63とを有するよう構成されている。
【0057】
例えば、レーザ加工装置30を操作する作業員は、入力装置62を用いて、予め設定された加工ステージ37上の基準点からの座標に基づいて、加工対象物51に対する加工位置、深さやレーザヘッド34の移動速度等を設定する。設定内容は、制御部63にて容易に閲覧可能な画面レイアウトに制御されてモニタ61から参照することができ、設定を正確に行うことができる。
【0058】
また、制御部63は、入力装置62からの入力情報から加工対象物51への加工処理における移動コマンド及び動作コマンド等のコマンド指令に基づく、制御信号を生成し調整装置32に出力する。
【0059】
次に、調整装置について説明する。調整装置32は、計測値バッファ41と、設定値バッファ42と、位置比較部43と、速度算出部44と、速度比較部45と、加工調整部46とを有するよう構成されている。ここで、計測値バッファ41は、X軸方向の位置情報を格納するバッファ41−1と、Y軸方向の位置情報を格納するバッファ41−2とを有する。また、位置比較部43には、位置センサ34からの位置情報の入力回数をカウントするX方向、Y方向の夫々のカウンタ64−1,64−2と、設定値バッファ42からのX方向、Y方向の夫々の位置情報と比較を行うX方向、Y方向夫々の比較器65−1、65−2とを有するよう構成されている。
【0060】
更に、速度算出部44には、速度算出用のX方向、Y方向の夫々の格納用のバッファ66−1,66−2と、ある時間における変位から速度を算出するX方向算出部67−1及びY方向算出部67−2と、X方向算出部67−1及びY方向算出部67−2からのX軸方向、Y軸方向の速度に基づいて、合成速度を算出する合成器68とを有するよう構成されている。速度比較部45には、設定値バッファ42からの速度情報と合成器68からの速度情報の比較を行う比較部69を有する。
【0061】
加工調整部46は、比較器65,69からの比較結果に基づいて、制御信号を調整してレーザ発振器33、レーザヘッド35、及び加工ステージ37に調整した制御信号を出力する。ここで、上述したように、加工調整部46に各比較条件毎の比較結果に対応させた制御内容をテーブル等で管理することにより、作業員が調整内容を容易に把握することができ、調整装置32のメンテナンス作業等の作業効率を向上させることができる。
【0062】
ここで、上述した加工調整部46に有するテーブルの一例を表1に示す。
【0063】
【表1】
Figure 2004209504
表1に示すような制御用のテーブルを有することにより、レーザ発振器33からのレーザ光の出射タイミングと出力強度、レーザヘッド35の移動速度及び移動位置の制御、及び、加工ステージ37の移動速度及び移動位置の制御を調整を行う。
【0064】
例えば、表1では、比較器65,69からの比較により得られた比較結果である位置データと速度データにより調整される制御信号の一例を示すものであり、各条件により制御信号の調整を行う。
【0065】
また、比較器65より得られる比較結果の値がA以上であった場合、X軸方向への調整信号である信号aを移動中のレーザヘッダ35又は加工ステージ37に出力して調整を行う。また、同時にY軸方向への補正信号bをレーザヘッダ35又は加工ステージ37に出力することにより加工位置精度を向上させることができる。また、比較器69から得られる速度がV2以上V3未満である場合は、レーザ発振器33へレーザ光の出射条件を変更する制御信号S3を出力する。これにより、オンザフライ制御におけるレーザ加工において、速度変化が生じてもレーザ光の出射強度を調整し、高精度な加工を行うことができる。
【0066】
なお、加工調整部46における加工調整処理は、表1に示す限りではなく、例えば、位置情報と速度情報により、位置情報の比較結果からレーザヘッド35又は加工ステージ37の移動位置と、設定された移動位置とに誤差が大きい場合に、レーザ発振器33に対して調整が完了するまでレーザ光の出射させないよう出射タイミングを変更させることができ、加工精度を向上させ連続した加工を行うことにより高速なレーザ加工を実現することができる。
【0067】
上述したように、本発明によれば、数値制御信号に対する実際の加工作業における誤差を瞬時に補正して高精度なレーザ加工を行うことができる。また、一定速度で移動しながら加工を行うオンザフライ制御によるレーザ加工において、高速で高精度な加工を実現することができる。更に、速度変動があった場合にも、自動的に条件を切り換えて安定した加工を行うことができる。
【0068】
また、本発明は、レーザ加工装置に位置センサからの位置情報を取得し、移動位置と移動速度とからレーザ加工に対するレーザヘッド、レーザ発振器、又は加工ステージに対する制御信号への調整を行う調整装置を設けることにより、例えば、移動を行うレーザヘッドの移動速度に対応してNC装置からの加工制御信号を調整して、高精度な高速なレーザ加工を行うことができる。
【0069】
また、NC装置の他に調整装置を有することにより、NC装置に対する制御内容を増加に伴う負荷を与えることがなく、調整装置によるレーザ光の出力強度と、移動速度又は移動方向を調整する制御信号を迅速に生成することができるため、特に、オンザフライ制御におけるレーザ加工においては、高速なレーザ加工が要求されているため、本発明の内容を使用することで高速で高精度なレーザ加工を実現することができる。
【0070】
また、加工対象物としては、プリント基板や電子部品等、精細で正確な加工が必要なもので利用することができる。
【0071】
なお、本発明は、具体的に開示された実施例に限定されるものではなく、特許請求した本発明の範囲から逸脱することなく、種々の変形例や実施例が考えられる。
【0072】
【発明の効果】
上述の如く本発明によれば、一定速度で移動しながら加工を行うオンザフライ制御によるレーザ加工において、高速で高精度な加工を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コマンド指令におけるレーザ加工装置の動作の様子を説明するための一例の図である。
【図2】本発明における速度取得方法を説明するための一例の図である。
【図3】本発明におけるレーザ加工装置の概要を示す一例の図である。
【図4】本発明におけるレーザ加工装置30を更に具体的な構成図を示す一例の図である。
【符号の説明】
11,21,35 レーザヘッド
12,22 レーザ光
13,25,51 加工対象物
23,34 位置センサ
24,37 加工ステージ
30 レーザ加工装置
31 NC装置
32 調整装置
33 レーザ発振器
36 CCDカメラ
41,66 バッファ
42 設定バッファ
43 位置比較部
44 速度算出部
45 速度比較部
46 加工調整部
61 モニタ
62 入力装置
63 制御部
64 カウンタ
65,69 比較器
67 算出部
68 合成器

Claims (8)

  1. 加工対象物における複数の加工地点に対して、前記加工対象物とレーザ光を照射するレーザヘッドとが相対移動しながら、レーザ光を照射して加工を行うレーザ加工装置において、
    前記レーザ光を出射するレーザ発振器、前記加工対象物を固定させる加工ステージ、及び前記レーザヘッドを制御する数値制御装置と、
    所定時間毎に前記加工対象物と前記レーザヘッドとの相対位置を計測する位置センサと、
    前記位置センサから計測された位置情報により、前記数値制御装置から出力された前記レーザ発振器、前記加工ステージ、又は前記レーザヘッドへの制御信号の調整を行う調整装置とを有することを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記調整装置は、
    前記位置情報から前記加工対象物と前記レーザヘッドとにおける移動速度を算出する速度算出部と、
    前記数値制御装置から出力される前記加工ステージ及び前記レーザヘッドへの移動速度制御信号と前記速度算出部で得られる速度情報とを比較する速度比較部と、
    前記数値制御装置から出力される前記加工ステージ及び前記レーザヘッドへの位置制御信号と前記位置情報の比較を行う位置比較部と、
    前記速度比較部及び前記位置比較部とから得られる比較結果により、前記通知制御装置からの制御信号の調整を行う加工調整部とを有することを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記加工調整部は、
    前記加工ステージ又は前記レーザヘッドにおける移動速度又は移動位置の調整を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記加工調整部は、
    前記レーザ発振器から出射されるレーザ光の出力強度、又はレーザ光の出射タイミングを調整することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のレーザ加工装置。
  5. 加工対象物における複数の加工地点に対して、前記加工対象物とレーザ光を照射するレーザヘッドとが相対移動しながら、レーザ光を照射して加工を行うレーザ加工方法において、
    前記レーザ光を出射するレーザ発振器、前記加工対象物を固定させる加工ステージ、及び前記レーザヘッドを制御する数値制御段階と、
    位置センサにより所定時間毎に前記加工対象物と前記レーザヘッドとの相対位置を計測する計測段階と、
    前記位置センサから計測された位置情報により、前記数値制御装置から出力された前記レーザ発振器、前記加工ステージ、又は前記レーザヘッドへの制御信号の調整を行う調整段階とを有することを特徴とするレーザ加工方法。
  6. 前記調整段階は、
    前記位置情報から前記加工対象物と前記レーザヘッドとにおける移動速度を算出する速度算出段階と、
    前記数値制御段階から出力される前記加工ステージ及び前記レーザヘッドへの移動速度制御信号及び前記速度算出段階で得られる速度情報とを比較する速度比較段階と、
    前記数値制御段階から出力される前記加工ステージ及び前記レーザヘッドへの位置制御信号と前記位置情報の比較を行う位置比較段階と、
    前記速度比較段階及び前記位置比較段階から得られる比較結果により、前記通知制御装置からの制御信号の調整を行う加工調整段階とを有することを特徴とする請求項5に記載のレーザ加工方法。
  7. 前記加工調整段階は、
    前記加工ステージ又は前記レーザヘッドにおける移動速度又は移動位置の調整を行うことを特徴とする請求項5又は6に記載のレーザ加工方法。
  8. 前記加工調整段階は、
    前記レーザ発振器から出射されるレーザ光の出力強度、又はレーザ光の出射タイミングを調整することを特徴とする請求項5乃至7の何れか1項に記載のレーザ加工方法。
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