JP2004207528A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ゲート容量を小さくして高速化用途に適した半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る半導体装置は、支持基板11、埋め込み酸化膜12及び単結晶Si層13を有するSOI基板14において、単結晶Si層内に形成された埋め込み酸化膜24と、単結晶Si層上に形成されたゲート酸化膜19と、このゲート酸化膜上に形成されたゲート電極15と、このゲート電極の両端下の単結晶Si層に形成されたソース/ドレイン領域の拡散層17,18と、ゲート電極下の単結晶Si層13に形成されたボディー領域と、単結晶Si層に形成され、埋め込み酸化膜に隣接して形成され、ボディー領域に埋め込み酸化膜の下側の単結晶Si層を介して繋げられ電気的に接続されたボディーコンタクト領域26と、を具備するものである。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明に係る半導体装置は、支持基板11、埋め込み酸化膜12及び単結晶Si層13を有するSOI基板14において、単結晶Si層内に形成された埋め込み酸化膜24と、単結晶Si層上に形成されたゲート酸化膜19と、このゲート酸化膜上に形成されたゲート電極15と、このゲート電極の両端下の単結晶Si層に形成されたソース/ドレイン領域の拡散層17,18と、ゲート電極下の単結晶Si層13に形成されたボディー領域と、単結晶Si層に形成され、埋め込み酸化膜に隣接して形成され、ボディー領域に埋め込み酸化膜の下側の単結晶Si層を介して繋げられ電気的に接続されたボディーコンタクト領域26と、を具備するものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に係わり、特に、ゲート容量を小さくして高速化用途に適した半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からSOI(Silicon On Insulator)基板は、半導体素子の動作速度や集積度に優れていることから、MOSトランジスタその他の半導体素子に適用されている。このような半導体素子のうち、いわゆる部分空乏型のものは、SOI基板の半導体層が加工されて島状とされ、周囲と電気的に遮断された素子活性領域に形成されたものであるため、α線やラッチアップに強く、接合リーク、容量が小さい等の種々の利点を有する。しかしながら、その反面、素子活性領域が電気的に浮遊状態となるためにその電位変化が半導体素子の動作に影響を与える。この問題に対処するには、半導体層の素子活性領域の近傍に導電領域(ボディコンタクト領域)を設け、この領域を通じて電気的に遮断された素子活性領域へ電気的コンタクトをとり、素子動作を安定化させる必要がある。
【0003】
図5(A)は、従来の半導体装置を示す平面図であり、図5(B)は、図5(A)に示す5B−5B線に沿った断面図である。この半導体装置は、nチャネルMOSFETを例に挙げて説明することとする。
まず、単結晶シリコンからなる支持基板111と、この支持基板111上に形成された埋め込み酸化膜(BOX層)112と、この埋め込み酸化膜112上に形成された単結晶Si層113と、から構成されたSOI基板114を準備する。次いで、単結晶Si層113にトレンチを形成し、トレンチ内にシリコン酸化膜を埋め込むことにより、BOX層112上の素子分離領域にはシリコン酸化膜からなる素子分離酸化膜116が形成される。次いで、単結晶Si層113にP―型不純物をイオン注入する。
【0004】
次いで、単結晶Si層113の表面に熱酸化法によりゲート酸化膜119を形成し、このゲート酸化膜119上に図5(A)に示すようなハンマーヘッド部分を有するゲート電極115を形成する。次いで、ゲート電極を含む全面上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、ボディーコンタクト領域及びハンマーヘッドの一端を覆うレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターン及びゲート電極115をマスクとして低濃度のN型不純物イオンをイオン注入する。次いで、前記レジストパターンを除去する。次に、ゲート電極115の側壁にシリコン酸化膜からなるサイドウオール120を形成する。
【0005】
この後、サイドウオール120を含む全面上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、ボディーコンタクト領域及びハンマーヘッドの一端を覆うレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターン、サイドウオール120及びゲート電極115をマスクとしてN型不純物イオンをイオン注入する。次いで、前記レジストパターンを除去する。
次いで、ゲート電極を含む全面上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、ハンマーヘッドの一端を除いたゲート電極及びソース/ドレイン領域を覆うレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターン及びハンマーヘッドをマスクとしてボディーコンタクト領域にP+型不純物をイオン注入する。次いで、SOI基板114にアニールを施す。これにより、単結晶Si層113には低濃度のN型拡散層121及びソース/ドレイン領域のN型拡散層117,118、ボディーコンタクト領域のP+型不純物拡散層126が形成される。なお、ゲート電極115の下方の単結晶Si層113がボディー領域であり、このボディー領域はP+型不純物拡散層126からなるボディーコンタクト領域と繋げられ電気的に接続されている。ボディーコンタクト領域126は、ゲート電極115のハンマーヘッド側の単結晶Si層113に形成されている。ボディーコンタクト領域126に所定の電圧を印加することにより、ボディー電位を固定して基板浮遊効果を抑制する。これにより、トランジスタの動作を安定化することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の半導体装置では、ボディー電位を固定するためのボディーコンタクト領域126を形成している。このため、ボディー領域を引き出すために、ゲート電極の一端にハンマーヘッドと呼ばれる面積の広い部分を形成している。したがって、このハンマーヘッドによってゲート容量が大きくなってしまうので(言い換えるとハンマーヘッドの部分だけゲート容量が大きくなってしまうので)、上記半導体装置は高速化用途に対して適していなかった。
【0007】
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、ゲート容量を小さくして高速化用途に適した半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る半導体装置は、支持基板と、この支持基板上に形成された絶縁膜と、この絶縁膜上に形成された単結晶Si層と、を有するSOI基板において、
前記単結晶Si層内に形成された埋め込み絶縁膜と、
前記単結晶Si層上に形成されたゲート絶縁膜と、
このゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、
このゲート電極の両端下の単結晶Si層に形成されたソース/ドレイン領域の拡散層と、
前記ゲート電極下の単結晶Si層に形成されたボディー領域と、
前記単結晶Si層に形成され、前記埋め込み絶縁膜に隣接して形成され、前記ボディー領域に前記埋め込み絶縁膜の下側の単結晶Si層を介して繋げられ電気的に接続されたボディーコンタクト領域と、
を具備し、
前記埋め込み絶縁膜は前記ソース領域の拡散層又は前記ドレイン領域の拡散層の下に位置することを特徴とする。
【0009】
上記半導体装置によれば、単結晶Si層にボディー電位を固定するためのボディーコンタクト領域を形成し、このボディーコンタクト領域をソース領域又はドレイン領域の下の埋め込み絶縁膜の下側を介してボディー領域に電気的に接続している。このように埋め込み絶縁膜の下側を用いてボディーコンタクト領域とボディー領域とを電気的に接続しているため、従来技術のようにゲート電極の一端にハンマーヘッドと呼ばれる面積の広い部分を形成する必要がない。したがって、従来技術に比べてハンマーヘッドの面積分だけゲート容量を小さくすることができ、その結果、全体のゲート容量を小さくすることができる。よって、高速化用途に対して適したボディーコンタクト付きSOIデバイスを作製することができる。
【0010】
また、本発明に係る半導体装置においては、前記ゲート電極、ソース/ドレイン領域の拡散層及びボディーコンタクト領域それぞれの上に形成された金属シリサイド膜をさらに含むことが好ましい。
【0011】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、支持基板と、この支持基板上に形成された絶縁膜と、この絶縁膜上に形成された単結晶Si層と、を有するSOI基板を準備する工程と、
前記単結晶Si層内に、ソース領域又はドレイン領域の下に位置する埋め込み絶縁膜を形成する工程と、
前記単結晶Si層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
このゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、
第1導電型不純物を単結晶Si層に導入して、該単結晶Si層にソース/ドレイン領域の拡散層を形成する工程と、
第2導電型不純物を単結晶Si層に導入して、該単結晶Si層に前記埋め込み絶縁膜に隣接するボディーコンタクト領域を形成する工程と、
を具備し、
前記ゲート電極下の単結晶Si層は、前記埋め込み絶縁膜の下側の単結晶Si層を介して前記ボディーコンタクト領域に繋げられ電気的に接続されることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、支持基板と、この支持基板上に形成された第1絶縁膜と、第1絶縁膜上に形成された第1単結晶Si層と、第1単結晶Si層上に形成された第2絶縁膜と、第2絶縁膜上に形成された第2単結晶Si層と、を有するSOI基板を準備する工程と、
前記第2単結晶Si層上にハードマスクを形成する工程と、
このハードマスクをマスクとして第2単結晶Si層及び第2絶縁膜をエッチングする工程と、
前記ハードマスク及び第1単結晶Si層の上にSi層を形成する工程と、
このSi層及びハードマスクをCMPで研磨することにより、Si層内にソース領域又はドレイン領域の下に位置する第2絶縁膜からなる埋め込み絶縁膜を形成する工程と、
Si層に素子分離膜を形成する工程と、
前記単結晶Si層に第1導電型不純物を導入する工程と、
前記単結晶Si層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
このゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、
第2導電型不純物を単結晶Si層に導入して、該単結晶Si層にソース/ドレイン領域の拡散層を形成する工程と、
第1導電型不純物を単結晶Si層に導入して、該単結晶Si層に前記埋め込み絶縁膜に隣接するボディーコンタクト領域を形成する工程と、
を具備し、
前記ゲート電極下の単結晶Si層は、前記埋め込み絶縁膜の下側の単結晶Si層を介して前記ボディーコンタクト領域に繋げられ電気的に接続されることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る半導体装置の製造方法においては、前記ボディーコンタクト領域を形成する工程の後に、ゲート電極、ソース/ドレイン領域の拡散層及びボディーコンタクト領域それぞれの上に金属シリサイド膜を形成する工程をさらに含むことが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1(A)は、本発明の実施の形態による半導体装置を示す平面図であり、図1(B)は、図1(A)に示す1B−1B線に沿った断面図である。この半導体装置は、nチャネルMOSFETを例に挙げて説明することとする。
SOI基板14は、単結晶シリコンからなる支持基板11と、この支持基板11上に形成された埋め込み酸化膜(BOX層)12と、この埋め込み酸化膜12上に形成された単結晶Si層13と、から構成されている。
【0015】
単結晶Si層13には素子分離酸化膜16が形成されている。また、単結晶Si層13の表面にはゲート酸化膜19が形成されており、このゲート酸化膜19上にはゲート電極15が形成されている。このゲート電極15の側壁にはサイドウオール20が形成されており、このサイドウオール下の単結晶Si層13には図1(B)に示すように低濃度の不純物拡散層21が形成されている。単結晶Si層13には低濃度拡散層21に隣接してソース/ドレイン領域の拡散層17,18が形成されている。
【0016】
単結晶Si層13には埋め込み酸化膜(埋め込み絶縁膜)24が形成されており、この埋め込み酸化膜24はソース領域の拡散層17及びそれに隣接する低濃度不純物拡散層21の下に位置している。また、埋め込み酸化膜24は単結晶Si層13の深さ方向の中央付近に形成されている。但し、埋め込み酸化膜24の形成位置は、単結晶Si層13の表面側又は底面側に偏っていても良い。
【0017】
ゲート電極15の下方の単結晶Si層13がボディー領域であり、このボディー領域は埋め込み酸化膜24の下側を介してP+型不純物拡散層からなるボディーコンタクト領域26と繋げられ電気的に接続されている。ボディーコンタクト領域26はソース領域の拡散層17に隣接して形成されている。また、ゲート電極15、ソース/ドレイン領域の拡散層17,18及びボディーコンタクト領域26それぞれの上には金属シリサイド膜32が形成されている。
【0018】
ゲート電極を含む全面上には層間絶縁膜22が形成されている。この層間絶縁膜22には、ボディーコンタクト領域26上に位置するコンタクトホール23が形成されている。このコンタクトホール内及び層間絶縁膜22上にはAl合金層などの導電層からなる配線28が形成されている。この配線28は金属シリサイド膜32を介してソース領域の拡散層17及びボディーコンタクト領域26に電気的に接続されている。配線28からボディーコンタクト領域26に所定の電圧を印加することにより、ボディー電位を固定して基板浮遊効果を抑制している。これにより、トランジスタの動作を安定化することができる。
【0019】
上記実施の形態による半導体装置によれば、単結晶Si層13にボディー電位を固定するためのボディーコンタクト領域26を形成し、このボディーコンタクト領域26をソース領域の拡散層17の下の埋め込み酸化膜24の下側を介してボディー領域に電気的に接続している。このように埋め込み酸化膜24の下側を用いてボディーコンタクト領域とボディー領域とを電気的に接続しているため、従来技術のようにゲート電極の一端にハンマーヘッドと呼ばれる面積の広い部分を形成する必要がない。したがって、従来技術に比べてハンマーヘッドの面積分だけゲート容量を小さくすることができ、その結果、全体のゲート容量を小さくすることができる。よって、高速化用途に対して適したボディーコンタクト付きSOIデバイスを作製することができる。
【0020】
図2乃至図4は、図1に示す半導体装置を製造する方法であって製造工程を順に示す断面図である。
まず、図2(A)に示すように、SOI層を2重に積層したSOI基板14を準備する。
【0021】
このSOI基板14は、単結晶シリコンからなる支持基板11と、この支持基板11上に形成された第1の埋め込み酸化膜(BOX層,第1絶縁膜)12と、第1の埋め込み酸化膜12上に形成された第1の単結晶Si層13aと、第1の単結晶Si層13a上に形成された第2の埋め込み酸化膜(BOX層,第2絶縁膜J)24と、第2の埋め込み酸化膜24上に形成された第2の単結晶Si層13bと、から構成されている。なお、SOI基板14は、種々の製造方法により製造することが可能であり、例えば、張り合わせ法、SIMOX(separation byImplanted oxygen)などにより製造することも可能である。
【0022】
次に、図2(B)に示すように、第2の単結晶Si層13b上にシリコン窒化膜をCVD(chemical vapor deposition)法により堆積する。次いで、このシリコン窒化膜をパターニングすることにより、第2の単結晶Si層13b上にはシリコン窒化膜からなるハードマスク25が形成される。次いで、このハードマスク25をマスクとして第2の単結晶Si層13b及び第2の埋め込み酸化膜24を選択的にエッチングする。
【0023】
この後、図2(C)に示すように、ハードマスク25を含む全面上にSi層27cをエピタキシャル成長法により形成する。
次に、図3(D)に示すように、Si層27c及びハードマスク25をCMP(Chemical Mechanical Polishing)により研磨する。このようにして埋め込み酸化膜24が埋め込まれた単結晶Si層13、BOX層12及び支持基板11からなるSOI基板14が形成される。なお、図3(D)に示す単結晶Si層13は、第1の単結晶Si層13a、Si層27c及び第2の単結晶Si層13bを一体的に図示している。
【0024】
この後、図3(E)に示すように、単結晶Si層13の上にシリコン窒化膜をCVD法により形成する。次いで、このシリコン窒化膜をパターニングすることにより、単結晶Si層13上にはシリコン窒化膜からなるマスクパターン27が形成される。次いで、このマスクパターン27をマスクとして単結晶Si層13を選択的にエッチングすることにより、単結晶Si層13にはトレンチ27a,27bが形成される。
【0025】
次に、図3(F)に示すように、トレンチ内及びマスクパターン27上にCVDで酸化膜29を堆積する。
この後、図4(G)に示すように、酸化膜29及びマスクパターン27をCMPにより研磨する。これにより、トレンチ内に酸化膜が埋め込まれ、BOX層12上の素子分離領域には酸化膜からなる素子分離酸化膜16が形成される。
【0026】
次に、図4(H)に示すように、単結晶Si層13にP―型不純物をイオン注入する。次いで、単結晶Si層13の表面に熱酸化法によりゲート酸化膜(ゲート絶縁膜)19を形成する。次に、このゲート酸化膜19を含む全面上にCVD法によりポリシリコン膜を堆積し、このポリシリコン膜をパターニングすることにより、ゲート酸化膜19上にはハンマーヘッド部分を有しないゲート電極15が形成される。次いで、ゲート電極を含む全面上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、ボディーコンタクト領域を覆うレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターン及びゲート電極15をマスクとして低濃度のN型不純物イオンをイオン注入する。次に、ゲート電極15を含む全面上にCVD法によりシリコン酸化膜を堆積し、このシリコン酸化膜を全面エッチングすることにより、ゲート電極15の側壁にはシリコン酸化膜からなるサイドウオール20が形成される。
【0027】
次に、ゲート電極を含む全面上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、ボディーコンタクト領域を覆うレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターン、サイドウオール20及びゲート電極15をマスクとしてN型不純物イオンをイオン注入した後、SOI基板14にアニールを施す。これにより、単結晶Si層13には低濃度のN型拡散層21及びソース/ドレイン領域のN型拡散層17,18が形成される。ソース領域の拡散層17及びそれに隣接する低濃度不純物拡散層21は、埋め込み酸化膜24上に形成される。
【0028】
次に、サイドウオール20を含む全面上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、ソース/ドレイン領域及びゲート電極を覆うレジストパターンが形成される。この後、図4(I)に示すように、このレジストパターンをマスクとして単結晶Si層のボディーコンタクト領域26にP+型不純物をイオン注入する。次いで、前記レジストパターンを除去する。次いで、ゲート電極15を含む全面上にスパッタリングによりTi、Co、Niなどの金属膜(図示せず)を堆積する。次いで、SOI基板14に熱処理を施すことにより、ゲート電極15のポリシリコン及び単結晶Si層13それぞれと金属膜とが反応する。これにより、ゲート電極15、ソース/ドレイン領域の拡散層17,18及びボディーコンタクト領域26それぞれの上に自己整合的に金属シリサイド膜32が形成される。次に、残存する金属膜を剥離する。なお、ゲート電極15の下方の単結晶Si層13がボディー領域であり、このボディー領域は埋め込み酸化膜24の下側を介してボディーコンタクト領域26と繋げられ電気的に接続される。ボディーコンタクト領域26はソース領域の拡散層17に隣接して形成される。
【0029】
この後、図1(B)に示すように、ゲート電極15を含む全面上にシリコン酸化膜等からなる層間絶縁膜22をCVD法により形成する。次いで、この層間絶縁膜22上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、層間絶縁膜上にはレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターンをマスクとして層間絶縁膜22をエッチングすることにより、該層間絶縁膜22にはコンタクトホール23が形成される。このコンタクトホール23はボディーコンタクト領域26上に位置する。
【0030】
次いで、コンタクトホール23内及び層間絶縁膜22上に導電層を形成し、この導電層をパターニングすることにより、該層間絶縁膜22上には配線28が形成される。配線28は金属シリサイド32を介してボディーコンタクト領域26及びソース領域の拡散層17に電気的に接続される。なお、配線を構成する導電層は、種々の導電層を用いることができ、単層構造でも積層構造でも良く、例えばAl合金層、W層、Ti層、TiN層などを用いることも可能である。配線28からボディーコンタクト領域26に所定の電圧を印加することにより、ボディー電位を固定して基板浮遊効果を抑制することができる。
【0031】
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態による半導体装置を説明する図。
【図2】図1に示す半導体装置を製造する方法を示す断面図。
【図3】図1に示す半導体装置を製造する方法を示す断面図。
【図4】図1に示す半導体装置を製造する方法を示す断面図。
【図5】従来の半導体装置を示す図。
【符号の説明】
11,111…支持基板、12,112…埋め込み酸化膜(BOX層)、13,113…単結晶Si層、13a…第1の単結晶Si層、13b…第2の単結晶Si層、14,114…SOI基板、15,115…ゲート電極、16,116…素子分離酸化膜、17,18,117,118…ソース/ドレイン領域の拡散層、19,119…ゲート酸化膜、20,120…サイドウオール、21,121…低濃度不純物拡散層、22…層間絶縁膜、23…コンタクトホール、24…埋め込み酸化膜、25…ハードマスク、26,126…ボディーコンタクト領域、27…マスクパターン、27a,27b…トレンチ、27c…Si層、28…配線、29…酸化膜、32…金属シリサイド
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に係わり、特に、ゲート容量を小さくして高速化用途に適した半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からSOI(Silicon On Insulator)基板は、半導体素子の動作速度や集積度に優れていることから、MOSトランジスタその他の半導体素子に適用されている。このような半導体素子のうち、いわゆる部分空乏型のものは、SOI基板の半導体層が加工されて島状とされ、周囲と電気的に遮断された素子活性領域に形成されたものであるため、α線やラッチアップに強く、接合リーク、容量が小さい等の種々の利点を有する。しかしながら、その反面、素子活性領域が電気的に浮遊状態となるためにその電位変化が半導体素子の動作に影響を与える。この問題に対処するには、半導体層の素子活性領域の近傍に導電領域(ボディコンタクト領域)を設け、この領域を通じて電気的に遮断された素子活性領域へ電気的コンタクトをとり、素子動作を安定化させる必要がある。
【0003】
図5(A)は、従来の半導体装置を示す平面図であり、図5(B)は、図5(A)に示す5B−5B線に沿った断面図である。この半導体装置は、nチャネルMOSFETを例に挙げて説明することとする。
まず、単結晶シリコンからなる支持基板111と、この支持基板111上に形成された埋め込み酸化膜(BOX層)112と、この埋め込み酸化膜112上に形成された単結晶Si層113と、から構成されたSOI基板114を準備する。次いで、単結晶Si層113にトレンチを形成し、トレンチ内にシリコン酸化膜を埋め込むことにより、BOX層112上の素子分離領域にはシリコン酸化膜からなる素子分離酸化膜116が形成される。次いで、単結晶Si層113にP―型不純物をイオン注入する。
【0004】
次いで、単結晶Si層113の表面に熱酸化法によりゲート酸化膜119を形成し、このゲート酸化膜119上に図5(A)に示すようなハンマーヘッド部分を有するゲート電極115を形成する。次いで、ゲート電極を含む全面上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、ボディーコンタクト領域及びハンマーヘッドの一端を覆うレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターン及びゲート電極115をマスクとして低濃度のN型不純物イオンをイオン注入する。次いで、前記レジストパターンを除去する。次に、ゲート電極115の側壁にシリコン酸化膜からなるサイドウオール120を形成する。
【0005】
この後、サイドウオール120を含む全面上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、ボディーコンタクト領域及びハンマーヘッドの一端を覆うレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターン、サイドウオール120及びゲート電極115をマスクとしてN型不純物イオンをイオン注入する。次いで、前記レジストパターンを除去する。
次いで、ゲート電極を含む全面上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、ハンマーヘッドの一端を除いたゲート電極及びソース/ドレイン領域を覆うレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターン及びハンマーヘッドをマスクとしてボディーコンタクト領域にP+型不純物をイオン注入する。次いで、SOI基板114にアニールを施す。これにより、単結晶Si層113には低濃度のN型拡散層121及びソース/ドレイン領域のN型拡散層117,118、ボディーコンタクト領域のP+型不純物拡散層126が形成される。なお、ゲート電極115の下方の単結晶Si層113がボディー領域であり、このボディー領域はP+型不純物拡散層126からなるボディーコンタクト領域と繋げられ電気的に接続されている。ボディーコンタクト領域126は、ゲート電極115のハンマーヘッド側の単結晶Si層113に形成されている。ボディーコンタクト領域126に所定の電圧を印加することにより、ボディー電位を固定して基板浮遊効果を抑制する。これにより、トランジスタの動作を安定化することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の半導体装置では、ボディー電位を固定するためのボディーコンタクト領域126を形成している。このため、ボディー領域を引き出すために、ゲート電極の一端にハンマーヘッドと呼ばれる面積の広い部分を形成している。したがって、このハンマーヘッドによってゲート容量が大きくなってしまうので(言い換えるとハンマーヘッドの部分だけゲート容量が大きくなってしまうので)、上記半導体装置は高速化用途に対して適していなかった。
【0007】
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、ゲート容量を小さくして高速化用途に適した半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る半導体装置は、支持基板と、この支持基板上に形成された絶縁膜と、この絶縁膜上に形成された単結晶Si層と、を有するSOI基板において、
前記単結晶Si層内に形成された埋め込み絶縁膜と、
前記単結晶Si層上に形成されたゲート絶縁膜と、
このゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、
このゲート電極の両端下の単結晶Si層に形成されたソース/ドレイン領域の拡散層と、
前記ゲート電極下の単結晶Si層に形成されたボディー領域と、
前記単結晶Si層に形成され、前記埋め込み絶縁膜に隣接して形成され、前記ボディー領域に前記埋め込み絶縁膜の下側の単結晶Si層を介して繋げられ電気的に接続されたボディーコンタクト領域と、
を具備し、
前記埋め込み絶縁膜は前記ソース領域の拡散層又は前記ドレイン領域の拡散層の下に位置することを特徴とする。
【0009】
上記半導体装置によれば、単結晶Si層にボディー電位を固定するためのボディーコンタクト領域を形成し、このボディーコンタクト領域をソース領域又はドレイン領域の下の埋め込み絶縁膜の下側を介してボディー領域に電気的に接続している。このように埋め込み絶縁膜の下側を用いてボディーコンタクト領域とボディー領域とを電気的に接続しているため、従来技術のようにゲート電極の一端にハンマーヘッドと呼ばれる面積の広い部分を形成する必要がない。したがって、従来技術に比べてハンマーヘッドの面積分だけゲート容量を小さくすることができ、その結果、全体のゲート容量を小さくすることができる。よって、高速化用途に対して適したボディーコンタクト付きSOIデバイスを作製することができる。
【0010】
また、本発明に係る半導体装置においては、前記ゲート電極、ソース/ドレイン領域の拡散層及びボディーコンタクト領域それぞれの上に形成された金属シリサイド膜をさらに含むことが好ましい。
【0011】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、支持基板と、この支持基板上に形成された絶縁膜と、この絶縁膜上に形成された単結晶Si層と、を有するSOI基板を準備する工程と、
前記単結晶Si層内に、ソース領域又はドレイン領域の下に位置する埋め込み絶縁膜を形成する工程と、
前記単結晶Si層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
このゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、
第1導電型不純物を単結晶Si層に導入して、該単結晶Si層にソース/ドレイン領域の拡散層を形成する工程と、
第2導電型不純物を単結晶Si層に導入して、該単結晶Si層に前記埋め込み絶縁膜に隣接するボディーコンタクト領域を形成する工程と、
を具備し、
前記ゲート電極下の単結晶Si層は、前記埋め込み絶縁膜の下側の単結晶Si層を介して前記ボディーコンタクト領域に繋げられ電気的に接続されることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、支持基板と、この支持基板上に形成された第1絶縁膜と、第1絶縁膜上に形成された第1単結晶Si層と、第1単結晶Si層上に形成された第2絶縁膜と、第2絶縁膜上に形成された第2単結晶Si層と、を有するSOI基板を準備する工程と、
前記第2単結晶Si層上にハードマスクを形成する工程と、
このハードマスクをマスクとして第2単結晶Si層及び第2絶縁膜をエッチングする工程と、
前記ハードマスク及び第1単結晶Si層の上にSi層を形成する工程と、
このSi層及びハードマスクをCMPで研磨することにより、Si層内にソース領域又はドレイン領域の下に位置する第2絶縁膜からなる埋め込み絶縁膜を形成する工程と、
Si層に素子分離膜を形成する工程と、
前記単結晶Si層に第1導電型不純物を導入する工程と、
前記単結晶Si層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
このゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、
第2導電型不純物を単結晶Si層に導入して、該単結晶Si層にソース/ドレイン領域の拡散層を形成する工程と、
第1導電型不純物を単結晶Si層に導入して、該単結晶Si層に前記埋め込み絶縁膜に隣接するボディーコンタクト領域を形成する工程と、
を具備し、
前記ゲート電極下の単結晶Si層は、前記埋め込み絶縁膜の下側の単結晶Si層を介して前記ボディーコンタクト領域に繋げられ電気的に接続されることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る半導体装置の製造方法においては、前記ボディーコンタクト領域を形成する工程の後に、ゲート電極、ソース/ドレイン領域の拡散層及びボディーコンタクト領域それぞれの上に金属シリサイド膜を形成する工程をさらに含むことが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1(A)は、本発明の実施の形態による半導体装置を示す平面図であり、図1(B)は、図1(A)に示す1B−1B線に沿った断面図である。この半導体装置は、nチャネルMOSFETを例に挙げて説明することとする。
SOI基板14は、単結晶シリコンからなる支持基板11と、この支持基板11上に形成された埋め込み酸化膜(BOX層)12と、この埋め込み酸化膜12上に形成された単結晶Si層13と、から構成されている。
【0015】
単結晶Si層13には素子分離酸化膜16が形成されている。また、単結晶Si層13の表面にはゲート酸化膜19が形成されており、このゲート酸化膜19上にはゲート電極15が形成されている。このゲート電極15の側壁にはサイドウオール20が形成されており、このサイドウオール下の単結晶Si層13には図1(B)に示すように低濃度の不純物拡散層21が形成されている。単結晶Si層13には低濃度拡散層21に隣接してソース/ドレイン領域の拡散層17,18が形成されている。
【0016】
単結晶Si層13には埋め込み酸化膜(埋め込み絶縁膜)24が形成されており、この埋め込み酸化膜24はソース領域の拡散層17及びそれに隣接する低濃度不純物拡散層21の下に位置している。また、埋め込み酸化膜24は単結晶Si層13の深さ方向の中央付近に形成されている。但し、埋め込み酸化膜24の形成位置は、単結晶Si層13の表面側又は底面側に偏っていても良い。
【0017】
ゲート電極15の下方の単結晶Si層13がボディー領域であり、このボディー領域は埋め込み酸化膜24の下側を介してP+型不純物拡散層からなるボディーコンタクト領域26と繋げられ電気的に接続されている。ボディーコンタクト領域26はソース領域の拡散層17に隣接して形成されている。また、ゲート電極15、ソース/ドレイン領域の拡散層17,18及びボディーコンタクト領域26それぞれの上には金属シリサイド膜32が形成されている。
【0018】
ゲート電極を含む全面上には層間絶縁膜22が形成されている。この層間絶縁膜22には、ボディーコンタクト領域26上に位置するコンタクトホール23が形成されている。このコンタクトホール内及び層間絶縁膜22上にはAl合金層などの導電層からなる配線28が形成されている。この配線28は金属シリサイド膜32を介してソース領域の拡散層17及びボディーコンタクト領域26に電気的に接続されている。配線28からボディーコンタクト領域26に所定の電圧を印加することにより、ボディー電位を固定して基板浮遊効果を抑制している。これにより、トランジスタの動作を安定化することができる。
【0019】
上記実施の形態による半導体装置によれば、単結晶Si層13にボディー電位を固定するためのボディーコンタクト領域26を形成し、このボディーコンタクト領域26をソース領域の拡散層17の下の埋め込み酸化膜24の下側を介してボディー領域に電気的に接続している。このように埋め込み酸化膜24の下側を用いてボディーコンタクト領域とボディー領域とを電気的に接続しているため、従来技術のようにゲート電極の一端にハンマーヘッドと呼ばれる面積の広い部分を形成する必要がない。したがって、従来技術に比べてハンマーヘッドの面積分だけゲート容量を小さくすることができ、その結果、全体のゲート容量を小さくすることができる。よって、高速化用途に対して適したボディーコンタクト付きSOIデバイスを作製することができる。
【0020】
図2乃至図4は、図1に示す半導体装置を製造する方法であって製造工程を順に示す断面図である。
まず、図2(A)に示すように、SOI層を2重に積層したSOI基板14を準備する。
【0021】
このSOI基板14は、単結晶シリコンからなる支持基板11と、この支持基板11上に形成された第1の埋め込み酸化膜(BOX層,第1絶縁膜)12と、第1の埋め込み酸化膜12上に形成された第1の単結晶Si層13aと、第1の単結晶Si層13a上に形成された第2の埋め込み酸化膜(BOX層,第2絶縁膜J)24と、第2の埋め込み酸化膜24上に形成された第2の単結晶Si層13bと、から構成されている。なお、SOI基板14は、種々の製造方法により製造することが可能であり、例えば、張り合わせ法、SIMOX(separation byImplanted oxygen)などにより製造することも可能である。
【0022】
次に、図2(B)に示すように、第2の単結晶Si層13b上にシリコン窒化膜をCVD(chemical vapor deposition)法により堆積する。次いで、このシリコン窒化膜をパターニングすることにより、第2の単結晶Si層13b上にはシリコン窒化膜からなるハードマスク25が形成される。次いで、このハードマスク25をマスクとして第2の単結晶Si層13b及び第2の埋め込み酸化膜24を選択的にエッチングする。
【0023】
この後、図2(C)に示すように、ハードマスク25を含む全面上にSi層27cをエピタキシャル成長法により形成する。
次に、図3(D)に示すように、Si層27c及びハードマスク25をCMP(Chemical Mechanical Polishing)により研磨する。このようにして埋め込み酸化膜24が埋め込まれた単結晶Si層13、BOX層12及び支持基板11からなるSOI基板14が形成される。なお、図3(D)に示す単結晶Si層13は、第1の単結晶Si層13a、Si層27c及び第2の単結晶Si層13bを一体的に図示している。
【0024】
この後、図3(E)に示すように、単結晶Si層13の上にシリコン窒化膜をCVD法により形成する。次いで、このシリコン窒化膜をパターニングすることにより、単結晶Si層13上にはシリコン窒化膜からなるマスクパターン27が形成される。次いで、このマスクパターン27をマスクとして単結晶Si層13を選択的にエッチングすることにより、単結晶Si層13にはトレンチ27a,27bが形成される。
【0025】
次に、図3(F)に示すように、トレンチ内及びマスクパターン27上にCVDで酸化膜29を堆積する。
この後、図4(G)に示すように、酸化膜29及びマスクパターン27をCMPにより研磨する。これにより、トレンチ内に酸化膜が埋め込まれ、BOX層12上の素子分離領域には酸化膜からなる素子分離酸化膜16が形成される。
【0026】
次に、図4(H)に示すように、単結晶Si層13にP―型不純物をイオン注入する。次いで、単結晶Si層13の表面に熱酸化法によりゲート酸化膜(ゲート絶縁膜)19を形成する。次に、このゲート酸化膜19を含む全面上にCVD法によりポリシリコン膜を堆積し、このポリシリコン膜をパターニングすることにより、ゲート酸化膜19上にはハンマーヘッド部分を有しないゲート電極15が形成される。次いで、ゲート電極を含む全面上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、ボディーコンタクト領域を覆うレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターン及びゲート電極15をマスクとして低濃度のN型不純物イオンをイオン注入する。次に、ゲート電極15を含む全面上にCVD法によりシリコン酸化膜を堆積し、このシリコン酸化膜を全面エッチングすることにより、ゲート電極15の側壁にはシリコン酸化膜からなるサイドウオール20が形成される。
【0027】
次に、ゲート電極を含む全面上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、ボディーコンタクト領域を覆うレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターン、サイドウオール20及びゲート電極15をマスクとしてN型不純物イオンをイオン注入した後、SOI基板14にアニールを施す。これにより、単結晶Si層13には低濃度のN型拡散層21及びソース/ドレイン領域のN型拡散層17,18が形成される。ソース領域の拡散層17及びそれに隣接する低濃度不純物拡散層21は、埋め込み酸化膜24上に形成される。
【0028】
次に、サイドウオール20を含む全面上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、ソース/ドレイン領域及びゲート電極を覆うレジストパターンが形成される。この後、図4(I)に示すように、このレジストパターンをマスクとして単結晶Si層のボディーコンタクト領域26にP+型不純物をイオン注入する。次いで、前記レジストパターンを除去する。次いで、ゲート電極15を含む全面上にスパッタリングによりTi、Co、Niなどの金属膜(図示せず)を堆積する。次いで、SOI基板14に熱処理を施すことにより、ゲート電極15のポリシリコン及び単結晶Si層13それぞれと金属膜とが反応する。これにより、ゲート電極15、ソース/ドレイン領域の拡散層17,18及びボディーコンタクト領域26それぞれの上に自己整合的に金属シリサイド膜32が形成される。次に、残存する金属膜を剥離する。なお、ゲート電極15の下方の単結晶Si層13がボディー領域であり、このボディー領域は埋め込み酸化膜24の下側を介してボディーコンタクト領域26と繋げられ電気的に接続される。ボディーコンタクト領域26はソース領域の拡散層17に隣接して形成される。
【0029】
この後、図1(B)に示すように、ゲート電極15を含む全面上にシリコン酸化膜等からなる層間絶縁膜22をCVD法により形成する。次いで、この層間絶縁膜22上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、層間絶縁膜上にはレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターンをマスクとして層間絶縁膜22をエッチングすることにより、該層間絶縁膜22にはコンタクトホール23が形成される。このコンタクトホール23はボディーコンタクト領域26上に位置する。
【0030】
次いで、コンタクトホール23内及び層間絶縁膜22上に導電層を形成し、この導電層をパターニングすることにより、該層間絶縁膜22上には配線28が形成される。配線28は金属シリサイド32を介してボディーコンタクト領域26及びソース領域の拡散層17に電気的に接続される。なお、配線を構成する導電層は、種々の導電層を用いることができ、単層構造でも積層構造でも良く、例えばAl合金層、W層、Ti層、TiN層などを用いることも可能である。配線28からボディーコンタクト領域26に所定の電圧を印加することにより、ボディー電位を固定して基板浮遊効果を抑制することができる。
【0031】
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態による半導体装置を説明する図。
【図2】図1に示す半導体装置を製造する方法を示す断面図。
【図3】図1に示す半導体装置を製造する方法を示す断面図。
【図4】図1に示す半導体装置を製造する方法を示す断面図。
【図5】従来の半導体装置を示す図。
【符号の説明】
11,111…支持基板、12,112…埋め込み酸化膜(BOX層)、13,113…単結晶Si層、13a…第1の単結晶Si層、13b…第2の単結晶Si層、14,114…SOI基板、15,115…ゲート電極、16,116…素子分離酸化膜、17,18,117,118…ソース/ドレイン領域の拡散層、19,119…ゲート酸化膜、20,120…サイドウオール、21,121…低濃度不純物拡散層、22…層間絶縁膜、23…コンタクトホール、24…埋め込み酸化膜、25…ハードマスク、26,126…ボディーコンタクト領域、27…マスクパターン、27a,27b…トレンチ、27c…Si層、28…配線、29…酸化膜、32…金属シリサイド
Claims (5)
- 支持基板と、この支持基板上に形成された絶縁膜と、この絶縁膜上に形成された単結晶Si層と、を有するSOI基板において、
前記単結晶Si層内に形成された埋め込み絶縁膜と、
前記単結晶Si層上に形成されたゲート絶縁膜と、
このゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、
このゲート電極の両端下の単結晶Si層に形成されたソース/ドレイン領域の拡散層と、
前記ゲート電極下の単結晶Si層に形成されたボディー領域と、
前記単結晶Si層に形成され、前記埋め込み絶縁膜に隣接して形成され、前記ボディー領域に前記埋め込み絶縁膜の下側の単結晶Si層を介して繋げられ電気的に接続されたボディーコンタクト領域と、
を具備し、
前記埋め込み絶縁膜は前記ソース領域の拡散層又は前記ドレイン領域の拡散層の下に位置することを特徴とする半導体装置。 - 前記ゲート電極、ソース/ドレイン領域の拡散層及びボディーコンタクト領域それぞれの上に形成された金属シリサイド膜をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 支持基板と、この支持基板上に形成された絶縁膜と、この絶縁膜上に形成された単結晶Si層と、を有するSOI基板を準備する工程と、
前記単結晶Si層内に、ソース領域又はドレイン領域の下に位置する埋め込み絶縁膜を形成する工程と、
前記単結晶Si層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
このゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、
第1導電型不純物を単結晶Si層に導入して、該単結晶Si層にソース/ドレイン領域の拡散層を形成する工程と、
第2導電型不純物を単結晶Si層に導入して、該単結晶Si層に前記埋め込み絶縁膜に隣接するボディーコンタクト領域を形成する工程と、
を具備し、
前記ゲート電極下の単結晶Si層は、前記埋め込み絶縁膜の下側の単結晶Si層を介して前記ボディーコンタクト領域に繋げられ電気的に接続されることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 支持基板と、この支持基板上に形成された第1絶縁膜と、第1絶縁膜上に形成された第1単結晶Si層と、第1単結晶Si層上に形成された第2絶縁膜と、第2絶縁膜上に形成された第2単結晶Si層と、を有するSOI基板を準備する工程と、
前記第2単結晶Si層上にハードマスクを形成する工程と、
このハードマスクをマスクとして第2単結晶Si層及び第2絶縁膜をエッチングする工程と、
前記ハードマスク及び第1単結晶Si層の上にSi層を形成する工程と、
このSi層及びハードマスクをCMPで研磨することにより、Si層内にソース領域又はドレイン領域の下に位置する第2絶縁膜からなる埋め込み絶縁膜を形成する工程と、
Si層に素子分離膜を形成する工程と、
前記単結晶Si層に第1導電型不純物を導入する工程と、
前記単結晶Si層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
このゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、
第2導電型不純物を単結晶Si層に導入して、該単結晶Si層にソース/ドレイン領域の拡散層を形成する工程と、
第1導電型不純物を単結晶Si層に導入して、該単結晶Si層に前記埋め込み絶縁膜に隣接するボディーコンタクト領域を形成する工程と、
を具備し、
前記ゲート電極下の単結晶Si層は、前記埋め込み絶縁膜の下側の単結晶Si層を介して前記ボディーコンタクト領域に繋げられ電気的に接続されることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記ボディーコンタクト領域を形成する工程の後に、ゲート電極、ソース/ドレイン領域の拡散層及びボディーコンタクト領域それぞれの上に金属シリサイド膜を形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項3又は4に記載の半導体装置の製造方法。
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JP2002375563A JP2004207528A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | 半導体装置及びその製造方法 |
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JP2002375563A JP2004207528A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | 半導体装置及びその製造方法 |
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JP (1) | JP2004207528A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103972295A (zh) * | 2014-05-30 | 2014-08-06 | 电子科技大学 | 一种jfet器件及其制造方法 |
CN103972302A (zh) * | 2014-05-26 | 2014-08-06 | 电子科技大学 | 一种jfet器件及其制造方法 |
-
2002
- 2002-12-25 JP JP2002375563A patent/JP2004207528A/ja not_active Withdrawn
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