JP2004206530A - 情報処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】情報処理装置においてデバイス待機時の消費電力を削減するとともに、そのためにユーザーの利便性を損わないようにする。
【解決手段】情報処理装置1において、デバイス4に係る使用状態と省電力状態との間の移行について許否を判定する判定手段2と、該判定手段からの指示を受けてデバイス4を省電力状態に移行させる場合に該デバイスへの電力供給を遮断して該デバイスを再帰可能な状態で一時的に停止させるとともに、その後、該デバイスを使用状態へと移行させる場合に電力供給を行って遮断時の原状に復帰させる電力供給制御手段3を設ける。省電力状態においてデバイス4への電力供給を遮断し、また、デバイス4を使用したい場合には、電力供給を再開して該デバイスを遮断時の原状に復帰させることにより、該デバイスを速やかに使用可能な状態に戻すようにした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータ等の情報処理装置において、デバイスの待機電力をゼロにすることで省電力化を図るための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータシステムに用いられる補助記憶装置には、ディスク状記録媒体を用いた各種の記録再生装置が使用される。例えば、光学読取式ディスクのドライブ装置やハードディスクドライブ装置(セカンドハードディスク等)を備えた携帯型コンピュータ等が知られている。
【0003】
そして、省電力対策として以下の方法が提案されている。
【0004】
・AC電源使用時とバッテリー使用時とを判別し、バッテリー使用時にはドライブ装置を低速動作モードに切り替えて省電力化を図る形態(例えば、特許文献1参照。)
・省電力モード時には、制御部間の通信を遮断するとともに、通信の遮断を検出した制御手段が各部への電源供給を遮断して該制御手段自身がスリープモードに移行する形態(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−87818号公報(段落番号0017、図2)
【特許文献2】
特開2002−290802号公報(段落番号0041、図2、図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の装置にあっては、デバイス(補助記憶用デバイス等)の待機時、つまり、ユーザーが使用していないときに電力が消費されてしまうことが問題である。特に該デバイスを本体部に内蔵した構成においてバッテリー駆動で使用される頻度の多い装置では、バッテリーでの使用時間が短くなってしまう。
【0007】
尚、装置において上記デバイスを取り外すことが可能な構成形態(所謂リムーバブルタイプ)の場合には、該デバイスを取り外すことで電力消費を抑えることが可能であるが、電力削減のためにユーザーがデバイスをいちいち取り外さねばならないという点で面倒である。
【0008】
そこで、本発明は、情報処理装置においてデバイス待機時の消費電力を削減するとともに、そのためにユーザーの利便性を損わないようにすることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した課題を解決するために、下記に示す構成要素を備えたものである。
【0010】
・デバイスに係る使用状態と省電力状態との間の移行について許否を判定する判定手段。
【0011】
・判定手段からの指示を受けてデバイスを省電力状態に移行させる場合にデバイスへの電力供給を遮断して該デバイスを再帰可能な状態で一時的に停止させるとともに、その後、該デバイスを使用状態へと移行させる場合に電力供給を行って遮断時の原状に復帰させる電力供給制御手段。
【0012】
従って、本発明によれば、デバイスの省電力状態において該デバイスへの電力供給が遮断されるので、無駄な電力が消費されることがない。また、デバイスを使用したい場合には、電力供給を再開して該デバイスを遮断時の原状に復帰させることにより、該デバイスを速やかに使用可能な状態に戻すことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明は、デバイス(省電力対象デバイス)と装置システムとの整合性を図りつつ該デバイスの電源を遮断して消費電力ゼロの状態を作り出すことで、装置の待機電力を低減することを目的とする。
【0014】
尚、本明細書において、「省電力対象デバイス」とは、待機電力を消費するデバイスであり、本発明において省電力制御の対象とされるデバイスを意味する。
例えば、コンピュータ機器への適用においては、光学式メディア(光ディスク、光磁気ディスク等)のドライブ装置や、ハードディスクドライブ(HDD)等の磁気的な記録再生装置、テープストリーマ等のストレージデバイス、モデムやネットワーク接続装置等の通信用デバイスが挙げられる。
【0015】
図1は、本発明の基本構成を示す概念図である。
【0016】
情報処理装置1は、判定手段2及び電力供給制御手段3を備えている。
【0017】
判定手段2は、省電力対象デバイス4に係る使用状態と省電力状態との間の移行について許否を判定するものである。例えば、省電力対象デバイス4の使用中であるか否かを判定し、該デバイスが当分の間使用される予定がないこと、あるいは、ユーザの操作等によって使用しない設定がなされた場合に、使用状態から省電力状態への移行が許可される。
【0018】
電力供給制御手段3は、省電力対象デバイス4への電力供給を制御するものであり、電源部5(例えば、バッテリーやAC電源等)からの電源電圧を省電力対象デバイス4に供給するか否かを規定する。尚、図1では、省電力対象デバイス4が、情報記録媒体4aを用いた補助記憶装置とされており、該情報記録媒体4aの有無を検出する検出手段4bと、情報記録媒体4aのイジェクトボタン等を含む操作部4cが設けられている。
【0019】
電力供給制御手段3は、判定手段2からの指示を受けて下記のように制御を行う。
【0020】
(A)省電力対象デバイスを省電力状態に移行させる場合において、該デバイスへの電力供給を遮断すること(該デバイスを再帰可能な状態で一時的に停止させる)。
【0021】
(B)電力供給の遮断後に、省電力対象デバイスを使用状態へと移行させる場合において、該デバイスへの電力供給を行って遮断時の原状に復帰させること。
【0022】
つまり、(A)において、省電力状態へ移行させる場合に、省電力対象デバイス4への電源供給を単に遮断しただけでは、その後において該デバイスを使用したい場合に不都合が起きる虞がある。例えば、デバイスの電源を切ったために、該デバイスをシステムが認識できなくなったり、あるいは、デバイスを使用したい場合にシステムの再起動等が必要になってしまう。
【0023】
そこで、上記(B)に示すように、電力供給の再開時には省電力対象デバイスを遮断時の原状に復帰させることが必要である(この点については、後で詳述する。)。
【0024】
以下では、本発明をコンピュータ機器に適用した例について説明する。尚、本発明の適用においては、特定のオペレーティング・システム(以下、「OS」という。)に限定されることはないが、説明の具体化のため、「Windows」(マイクロソフト社の商標)を例にして説明する。
【0025】
図2はハードウェアに係る構成例の要部を示したものであり、下記の要素を有する(括弧内の数字は各部に付した符号を示す。)。
【0026】
・CPU(6)
・第一制御部(7)
・メインメモリ(8)
・グラフィックカード(9)
・第二制御部(10)
・第三制御部(11)
・ハードディスクドライブ装置(12、12)
・光学式ディスクのドライブ装置(13、13)
・デバイス制御部(14)
・ACアダプター(15)
・バッテリーパック(16)。
【0027】
尚、図には、入力操作装置(キーボードやマウス等)、表示装置(液晶式ディスプレイや陰極線管(CRT)等)といった各種装置の図示を一切省略している。また、補助記憶装置としては、ハードディスク等の磁気ディスクドライブ装置や、光学式ディスクドライブ装置(光ディスクや光磁気ディスク等、光学読取式ディスクのドライブ装置)を示しており、省電力対象デバイスとして、例えば、CD−ROMやDVD−RAM等が挙げられる。
【0028】
第一乃至第三制御部(7、10、11)は、CPU(中央処理装置)6から近い順に番号を付して区別している。
【0029】
先ず、第一制御部(MCH)7はメモリ制御やシステムバスとのリンク等の役目をもつチップセット(LSI:大規模集積回路)であり、所謂「システムコントローラ」と称されるものである。AT互換機では「ノースブリッジ」と呼ばれ、CPU6とメインメモリ8、グラフィックカード9、各種バス(PCI、AGP等)を接続する役割を有する。
【0030】
また、第二制御部(ICH)10は、デバイスのバスリンクやパワー(電力)制御等を行うためのチップセットである。AT互換機では「サウスブリッジ」と呼ばれ(別名「PCI to ISA bridge」)、ノースブリッジに繋がっているバス(PCI:Peripheral Component Interconnect bus)を、低速なバス(ISA:Industry Standard Architecture bus等)に橋渡しする役目をもち、ISAコントローラ、IDE(Integrated Drive Electronics)コントローラ等の機能をもつ回路部が内蔵されている。
【0031】
尚、図には、説明の便宜上、第二制御部10のIDEコントローラ「IDE HC」にハードディスクドライブ装置12や光学式ディスクのドライブ装置13が接続された状態と、デバイス制御部14にハードディスクドライブ装置12や光学式ディスクのドライブ装置13が接続された状態を示している。デバイス制御部14は、「IEEE 1394」規格(シリアルデバイスをコンピュータに追加するためのハードウェアの仕様を定義する。)に従ってサポートされるデバイスを制御するものであり、第二制御部10に接続されている。
【0032】
第三制御部11は、本例では「EC」(Embedded Controller:組み込みコントローラ)とされ、各種デバイスへの電力供給制御等を行うものである。例えば、ECは、ACアダプター15や、二次電池等を用いたバッテリーパック16の接続や装着の状態を検出して把握する等の役目をもっている。
【0033】
省電力対象デバイスの電力供給制御に関して、下記の2通りの形態が挙げられる。
【0034】
(I)ユーザーによる省電力機能の設定を尊重し、所定の条件を満たす場合に電力遮断等の制御を行う形態
(II)デバイスの省電力状態や使用状態等の如何を、ユーザーに全く意識させることなく、背後で制御する形態。
【0035】
尚、形態(I)における「所定の条件」とは、例えば、バッテリーから電源供給がなされている場合や、省電力対象デバイスが情報記録媒体を用いた補助記憶装置であって該装置に情報記録媒体が装着されていない場合等が挙げられる。つまり、バッテリー駆動時のように、電源容量の限られた状況では、ユーザーによる設定を参照して、デバイスを省電力状態へと移行させることが好ましい。また、このことは、ユーザーが省電力対象デバイスを当分使用することが予定されない場合においても同様である。
【0036】
上記形態(II)では、ユーザーによる設定を必要とせずに自動的に制御が行われる。つまり、ユーザーの操作や関与は不要であり、ユーザーが制御モードの区別に煩わされることがない。
【0037】
尚、(I)、(II)の各形態は、相反するものではなく、状況やユーザーの好み等に応じて任意に設定したり変更することができる。
【0038】
以下では、省電力対象デバイスとして、光学式メディア(例えば、CD-ROM/DVD-ROM/CD-R/RW等)のドライブ装置を例にして説明する。尚、該デバイスが装置本体部に内蔵されるデバイスである形態には限らないので、例えば、装置本体部の筐体外に設けられる機器であっても、電源供給制御が可能な通信接続手段により本体部内の電力供給制御手段と接続されている場合には、本発明を適用することが可能である。
【0039】
図3は上記実施形態(I)に関するシステム構成例の要部を示すダイアグラムであり、基本的には2つの制御ブロックから構成されている(括弧内の数字は符号を示す。)。
【0040】
・電力制御部(17)
・論理デバイス制御部(18)
電力制御部17(上記電力供給制御手段3を構成する。)は、ユーティリティ19、ドライバー(Driver)20、GPIO(General Purpose Input/Output)21及びこれに接続された電力供給部(Power Supply Circuit)22から構成される。
【0041】
ユーティリティ(プログラム)19及びドライバー20がソフトウェア階層を構成しており、ユーティリティ19からの制御指令がドライバー20を介してGPIO21に渡され、実際に電源の供給又は遮断を行うのはハードウェア下層の電力供給部22である。尚、GPIO21は、上記EC又はICH等に設けられる。
【0042】
論理デバイス制御部18は、ユーティリティ19、OS(Operating System)から提供された制御API(Application Program Interface)23、そして該APIを経由してデバイスが接続されたバスを制御するバスコントローラ(Bus Controller)24から構成される。尚、本例では、光ディスク等の光学メディアのドライブ装置13が、IDE、IEEE1394、USB(Universal Serial Bus)等で接続されている。
【0043】
本例では、図4の状態遷移図に示すように、3つの状態を有している。
【0044】
・通常状態
・省電力試行状態
・省電力状態。
【0045】
先ず、「通常状態」とは、省電力対象デバイスに電力供給がなされた状態であり、例えば、アクセス等によりデバイスが使用され、電力が消費されている状態である。つまり、該デバイスの使用状態や、実際に使用されていなくても使用することが可能な状態(使用可能状態)が含まれる。
【0046】
また、「省電力状態」とは、装置システムの状態を維持しつつ省電力対象デバイスへの電力供給を遮断して該デバイスの電力消費がゼロとされた状態である。
つまり、該デバイスを再帰可能な状態で電源を切って一時的に停止させた状態であり、システム全体や装置全体としてみた場合に消費電力が抑制された状態とされる。
【0047】
「省電力試行状態」とは、通常状態から省電力状態に移行する途中状態であり、例えば、ユーザーからの省電力要求を受けた場合に省電力試行状態に遷移し、省電力状態への移行に成功した場合には省電力状態となるが、省電力状態への移行に失敗した場合には通常状態に戻る。
【0048】
省電力状態において、省電力対象デバイスの使用要求がなされた場合に、通常状態に移行する。
【0049】
このように、省電力対象デバイスを使用することができる「通常状態」と、省電力状態に遷移する途中の「省電力試行状態」、そして、省電力対象デバイスの電源が切断されている「省電力状態」が存在し、ユーザーからの省電力要求やデバイスの使用要求、省電力試行の成功や失敗に応じて、各状態間で遷移が行われる。
【0050】
本形態(I)において、基本的には上記ユーティリティ19(図3参照)が主体となって動作が行われ(CPU6及びユーティリティ19等により上記判定手段2が構成される。)、論理デバイス制御部18や電力制御部17を制御することで省電力の機能が実現される。
【0051】
先ず、通常状態から省電力試行状態への遷移については、下記の2形態が挙げられる。
【0052】
(1)常駐ユーティリティ上のプロファイルによる省電力要求により状態遷移を行う形態
(2)上記(1)において、さらに使用メディアの有無を検出して該メディアの未装着時に状態遷移を行う形態。
【0053】
基本となる形態(1)について、図5及び図6を用いて説明する。
【0054】
図5は、常駐ユーティリティ上のプロファイルにおいて、省電力状態への遷移に関し、ユーザーによる明示的な操作によりオン/オフ状態を設定できるようにした場合の表示画面例を概略的に示したものである。
【0055】
即ち、プロファイルの一つに「省電力状態へ遷移することを有効又は無効にする設定」を設け、例えば、バッテリー駆動時にこのプロファイルへ遷移させるようにしておく。つまり、装置がACアダプターから電源供給を受けている状況では、省電力状態への遷移を行う必要性はないが、装置がバッテリーで駆動される状況では、その状態検出を行うことで、上記プロファイルに切り替わり、かつ、上記設定が有効(省電力状態へ遷移させること)である場合に、通常状態から省電力試行状態に遷移させる。
【0056】
尚、図5では、右側の表示枠内に示される項目の下階層として、破線枠で囲んで示すように、「内蔵CD/DVDのドライブの使用」が「オフ」に設定されているので、省電力試行状態から省電力状態への移行に成功した場合に、光学メディアのドライブ装置への電源供給が遮断されることになる。
【0057】
図6は、常駐ユーティリティの処理 (プロファイル切り替え処理の要部)について例示したフローチャート図である。
【0058】
先ず、ステップS1において、装置がバッテリー駆動状態か否かを判断する(図3において、ACアダプター15やバッテリーパック16の接続や装着状態をECが把握している。)。そして、バッテリー駆動時には、ステップS2に進むが、バッテリー駆動でない場合(AC駆動時)には、ステップS3に進む。
【0059】
ステップS2では、プロファイルをバッテリー(駆動)プロファイルに切り替える。これにより、上記した有効の設定がなされていれば、省電力試行状態に遷移する。尚、バッテリープロファイルへの切り替え時に、いきなり省電力試行状態へと移行させない理由は、ユーザーが省電力対象デバイスを使用できなくなる虞が生じるためである(省電力状態への移行理由を把握できないユーザーの困惑を回避できる。)。
【0060】
また、ステップS3では、プロファイルをAC駆動プロファイルに切り替える。商用交流電源の供給時においては、省電力化に係る設定を行えるように構成しても良いし、または常に無効でも良い(省電力化しない場合)。
【0061】
上記形態(2)では、基本的に形態(1)の場合と同じであるが、省電力対象デバイスを使用していないときに、無条件に省電力状態へと遷移する訳ではなく、省電力対象デバイスがメディアを使用するデバイスである場合に、該メディアの有り無し(ドライブへの装着の有無)をトリガーとして利用する点で異なる。
【0062】
つまり、形態(1)では、バッテリー駆動時に、「省電力状態へ遷移することを有効又は無効にする設定」が有効であることのみをもって省電力試行状態への移行がなされたが、形態(2)では、その設定が有効であって、かつ、コンパクトディスク(CD)等のメディアがドライブ装置に入っていないときに、省電力試行状態へと遷移する。
【0063】
図7は、常駐ユーティリティの処理について例示したフローチャート図であり、メディア検出及びイジェクト検出をトリガーとした例を示す。
【0064】
先ず、ステップS11では、プロファイルにおける省電力状態への遷移の設定が有効とされているかどうかを判断し、該設定が有効とされている場合に、次ステップS12に進み、メディアの有無を判別する(メディアの装着については、光センサー等を用いて検出される。例えば、図1の検出手段4bを参照。)。
【0065】
ドライブ装置にメディアが装着されていない場合には、S13に進んで省電力試行状態へと遷移するが、メディアが装着されている場合には、ステップS14に進み、省電力状態の如何を判断する。
【0066】
そして、現在省電力状態である場合には、次ステップS15に進むが、省電力状態でない場合にはステップS11に戻る。
【0067】
ステップS15において、ドライブ装置のイジェクト(Eject)ボタンが押されたか否かを調べ、該ボタンが押された場合には、ステップS16に進むが、該ボタンが押されなければ、ステップS11に戻る。
【0068】
本例では、「省電力状態から通常状態への遷移」において、イジェクトボタンが押圧されたことを検出し、イジェクトボタンの操作による動作要求と同時に、省電力対象デバイスに電源を投入する。
【0069】
ステップS16では、メディアのイジェクト処理を行う。つまり、メディアのイジェクト機構がある場合において、開閉蓋等を開ける処理が行われる。
【0070】
そして、S17で通常状態へと移行するが、この場合デバイスへの電源供給は既に行われているので、バス接続処理等が行われる。
【0071】
次に、省電力試行状態から省電力状態への遷移時における、ユーティリティの処理例について図8に示すフローチャート図を用いて説明する。
【0072】
本例では、省電力対象デバイスがIDEバス上に接続されていることを想定しているため、省電力状態への移行時にバスを無効化してからデバイスへの電力供給を遮断している(尚、省電力状態から通常状態への復帰時には、電源投入の後にバスを有効化する。)。
【0073】
先ず、ステップS21では、IDEコントローラを無効化する。つまり、IDEコントローラのディセーブル(Disable)処理を行うが、IDEに限らず、IEEE1394やUSBなどの場合は、デバイスが接続されているホストコントローラに係る無効化(Disable)処理が行われる。尚、実際の処理としては、例えば、OS(ウインドウズ)の「Configuration Manager」というソフトウェアレイヤが提供するAPIをコールすること(ファンクションコール)で行われる。
【0074】
次ステップS22では、バスコントローラの無効化に成功したかどうかを判断する。つまり、上記APIをコールした結果、失敗の場合(省電力対象デバイスが使用中等)には、省電力試行状態から通常状態へ戻る。その際、必要であれば、ステップS24に示すように、省電力状態への遷移に失敗したことをユーザーに通知した後、S25の通常状態に戻る。尚、この場合の試行回数については、1回に限らないので、必要に応じた回数をもって再試行を繰り返しても良い。
【0075】
ステップS22において無効化に成功した場合には、ステップS23に進み、所定の待ち(Wait)時間の後、ステップS26に進んでデータバスを切断する。
そして、次ステップS27において省電力対象デバイスの電源を切断し、S28の省電力状態となる。
【0076】
実際の省電力対象デバイスの電源切断処理としては、例えば、ユーティリティ19からドライバーやシステムBIOS(Basic Input/Output System)、AML(機種固有の中間言語でシステムBIOSの一部として保存されており、ウインドウズ等のACPI(Advanced Configuration and Power Interface)機構が解釈して実行するプログラム)をコールすることで行う。つまり、ドライバーやシステムBIOS、AMLでは、図3の電力供給部(Power Supply Circuit)22に接続されているGPIO21の出力をハイ(High)レベル、ロー(Low)レベルにする等により、電源供給及び遮断の制御を実現できる。
【0077】
尚、ACPIは、コンピュータの電源管理を行うためのインターフェイスである。また、システム記述用言語ASL(ACPI Source Language)のソースファイルをコンパイルすることにより、中間言語AML(ACPI Machine Language)のコード(中間コード)が作成され、これを解釈して実行するACPI機構の本体部が、ウインドウズでは「ACPI.SYS」である。AMLのプログラム(デバイス電源のオン/オフ処理に係るメソッドが含まれている。)がBIOSの一部として含まれており、ユーティリティプログラムから所定のドライバーを経由して「ACPI.SYS」に打診することで、AML記述のメソッドが処理される。AMLの使用は、ハードウェアの抽象化の観点から好ましく、機器構成の特殊性を隠蔽できる。但し、図3のようにユーティリティ19経由、ドライバー20経由でGPIO21へ隠蔽せずにアクセスしても良い。
【0078】
図8のステップS26では、バス切断の際に、データバス(Data Bus)を「Hi-Z」(ハイ・インピーダンス状態)に設定しているが、これは安全策のために入れたものである。即ち、このこと自体は必須ではないが、例えば、IDEバスに接続される省電力対象デバイスの場合、IDEホストコントローラ(IDE Host Controller)の設定を変更したり、バスSW(スィッチ)を介することによって設定を行うことができ、上記した電力供給及び遮断の制御と同様に、ドライバーやシステムBIOS、AMLを用いて実現できる(例えば、図3ではドライバー20からバスコントローラ24への制御指令によって設定できる。)。
【0079】
省電力対象デバイスの電源切断によって省電力状態とされた後に、該デバイスの使用要求により、省電力状態から通常状態に遷移する場合の処理を、上記形態(1)、(2)のそれぞれについて説明する。
【0080】
先ず、形態(1)において、省電力状態から通常状態への遷移には、例えば、下記に示す方法が挙げられる。
【0081】
・ACアダプターが接続されて該アダプターから装置への電源供給が行われ、AC駆動時のプロファイル(AC駆動プロファイル)に切り替わったとき等、省電力設定が無効になった場合に通常状態へと遷移させる方法
・表示画面上でのユーザーへの通知領域(例えば、通称「タスクトレイ」と呼ばれる領域等)にアイコン等を表示して、省電力対象デバイスを以後に使用する旨を通知し、メニュー経由で通常状態へと遷移させる方法。
【0082】
図9は、省電力状態から通常状態へ遷移させるときの、ユーティリティの処理例を示すフローチャート図である。
【0083】
先ず、ステップS31では、ドライバーやシステムBIOS、AML経由で省電力対象デバイスの電源状態を確認する。次ステップS32において、省電力対象デバイスの電源がオフである時には、ステップS33に進み、ドライバーやシステムBIOS、AML経由で省電力対象デバイスの電源を投入する(オン状態にする)。そして、次ステップS34での待ち時間を経てステップS35に進む。
【0084】
ステップS32において省電力対象デバイスの電源がオン状態である時には、そのままステップS35に進んで、データバスを接続する。具体的には、省電力試行状態において、前記のように、Hi-Z(ハイ・インピーダンス)状態に設定されたデータバスを元の状態に戻す処理を行う。この処理は上記したように省電力状態での安全策を考慮した場合に必要とされるが、勿論、省電力状態への移行時にバスをHi-Z状態にしないのであれば不要である。
【0085】
省電力対象デバイスに対してアクセスが可能になったら、ステップS36に進み、バスコントローラを有効化する。例えば、「Configuration Manager」経由でIDEコントローラを有効にし、S37の通常状態へと移行させる。
【0086】
尚、本発明の適用において、IDEコントローラの使用に限られる訳ではないので、省電力対象デバイスが接続されるバスのホストコントローラ(IEEE1394 やUSB等)をイネーブル(Enable)にして有効化すれば良い。
【0087】
上記形態(2)では、形態(1)のプロファイル切り替わり時に加えて、前述の通りメディアのドライブ装置に設けられたイジェクトボタンの押圧を検出して、通常状態への遷移を行っても良い。つまり、省電力状態ではメディアがドライブに装着されていないので、イジェクトボタンの押圧は、ユーザーがメディアを装着して使用しようとする意思を示唆している。
【0088】
図10のステップS41において、省電力状態でドライブ装置のイジェクトボタンが押下されると、次ステップS42に進み、デバイスの電源がオン状態であるか否かが判断される。
【0089】
図10のS42乃至S46の各ステップにおける処理は、図9のステップS32乃至S36の各ステップと同様であり、デバイスの電源がオフ状態の場合には、ステップS43で該デバイスに電源を投入してからステップS44での待ち時間を経てステップS45に進む。
【0090】
デバイスの電源がオン状態の場合にはステップS42からステップS45に進み、データバスの接続の後、ステップS46でバスコントローラを有効化する。
そして、次ステップS47では、メディアのイジェクト機構がある場合において、蓋開け等の処理を行い、S48の通常状態へと移行する。
【0091】
このように、省電力状態であっても、イジェクトボタンが押されたことがシステムに通知された場合には、省電力対象デバイスに電源を投入する必要があり、また、その際、ユーザーによるメディア装着の蓋然性が高いことを考慮して通常状態へ遷移させることが好ましい。
【0092】
上記の形態(I)では、バッテリー駆動時等において、ユーティリティ上のプロファイルが切り替わった場合に、省電力試行状態へと遷移し、試行に成功したときに省電力状態へと遷移することになる。その際、ユーザーが省電力状態に切り替わったことを知らない状況が発生することや、ユーザーがデバイスを使いたいにも関わらず省電力状態へ遷移してしまった場合に、ユーザーが意図的に通常状態へと遷移させるための操作を行う必要がある。
【0093】
そこで、形態(II)では、ユーザーが省電力状態等を意識しなくても済むように、ユーザーが省電力対象デバイスを使用していない状況について、これを自動的に検出して該デバイスの電力をカットし(省電力状態への遷移)、また、ユーザーが該デバイスを使用したい状況では、自動的に該デバイスを復帰させる(通常状態への遷移)機構を提供する。尚、省電力対象デバイスの不使用状態については、後述するように、該デバイスに対する使用要求等が予め決められた時間以上に亘って到来しないことにより判断することができる。
【0094】
ウインドウズ(OS)を例にした場合、CD等のドライブ装置は、図11に示すような構成を経てシステムに認識される。
【0095】
本例ではCD−ROMドライブの場合を示しており、下記の通りである。
【0096】
・「CDROM.SYS」=>CD−ROMドライブをシステムに対して認識させるドライバー。
【0097】
・「Class PnP」=>プラグアンドプレイ(Plug & Play)に係る処理を行っており、「CDROM.SYS」と「Port Driver」との間に介在される。
【0098】
・「Port Driver」=>CD−ROMドライブが接続されているバス自身のドライバーであり、SCSI(Small Computer Systems Interface)コマンドを認識しデバイスに対し発行する。
【0099】
尚、「プラグアンドプレイ」は、ユーザーによる手動設定を必要とせずに、周辺機器デバイスをコンピュータに追加してシステムに自動認識させることを可能にする、デバイスインターフェイス規格である。
【0100】
形態(II)では、省電力対象デバイスへの電力供給が遮断されていても、該デバイスが使用状態と同等に接続されているかのように擬制される。これは、省電力対象デバイスの不在状態が生じないようにするためであり、該デバイスがみかけ上では常に「存在する」(物理的な存在ではなく、装置システムやOS等から使用可能であると認識されていることを意味する。)かのように擬制する手段として、デバイス制御に係る複数のドライバーの間に介在された中間ドライバー(以下、これを「フィルタードライバー」(Filter Driver)という。)を用いる。このドライバーは、ユーザー又はアプリケーション側からみた場合に、デバイスの不在状態を防止する役目をもつ。
【0101】
実施上では、例えば、下記に示す形態が挙げられる。
【0102】
(II−1)ポートドライバー(Port Driver)に対するフィルター処理を行う形態
(II−2)デバイスドライバー(CDROM.SYS)に対するフィルター処理を行う形態。
【0103】
先ず、形態(II−1)では、図12に示すように、ポートドライバーに対するフィルタードライバー25を、中間層のドライバーとして作成し、これをPortDriverとClass PnPとの間に介在させる。つまり、フィルタードライバー25によって、両者間の処理が仲介され、Port Driverに対する処理やPort Driverから情報のフィルタリング等を行うことができる。尚、フィルタードライバー自体はソフトウェア処理として実現されるが、図12には、分かり易さを考慮して、その制御部25aと、省電力対象とされるドライブ毎の状態や情報を格納するための格納部(状態/情報格納部)25bを有するものとしている。
【0104】
図13は、フィルタードライバーにおける具体的な処理例を示したフローチャート図である。
【0105】
先ず、ステップS51では、上層(つまり、「Class PnP」)からPort Driverへの要求(IRP等の処理要求)が来たか否かを判断する。Port Driverへの要求が来た場合にはステップS54に進むが、要求が来ない場合には、ステップS52に進み、ここで一定時間の経過を待つ。つまり、内部タイマーをもつことで、一定時間の経過を計り、この時間(待ち時間)が経過しないうちはステップS51に戻るが、待ち時間が過ぎた場合には、ステップS53に進み、省電力対象デバイスの電源を切断する(オフ状態にする。)。
【0106】
このように、省電力対象デバイスに対する要求が一定時間以上に亘って到来せず、何ら処理を行っていない状態が継続した場合には、省電力状態へと遷移する(ステップS53で、該デバイスへの電源を切り、ステップS51に戻る。)。
【0107】
ステップS54では、省電力対象デバイスに電源供給が行われているか否かを調べ、電源のオン状態と判断された場合には、ステップS55に進み、電源がオフ状態と判断された場合には、ステップS57に進む。
【0108】
ステップS55では、上層(つまり、「Class PnP」)からの要求をそのままPort Driverに引き渡して、次ステップS56では必要なデータのキャッシュを行う(つまり、フィルタードライバー25としては、ただ要求をPort Driverに中継しているに過ぎない。)。そして、ステップS51に戻る。
【0109】
ステップS57では、省電力対象デバイスの電源が切れているので、該デバイスへのアクセスが不可能であり、よって、電源オフの場合であっても、上記要求に対して情報を返すことができるか否かを判断する。つまり、該デバイスの電源供給が遮断されている状態で処理要求を受けたときに、電源遮断状態でも返送可能な情報があるので、これが状態/情報格納部25bに記憶されていれば、該情報を取り出して処理要求に対して応答することが可能である。
【0110】
省電力対象デバイスの電源を切断する直前までの情報は、状態/情報格納部25bに格納されており、電源オフの場合でも求められた情報を返送できる場合には、ステップS58に進んで、上層への応答として、必要な情報を返した上でステップS51に戻る。
【0111】
また、省電力対象デバイスの電源がオン状態でないと返せない情報についてはステップS59に進み、該デバイスの電源を投入した上で、次ステップS60に進んで「Busy」(仕事中)のステータスを返す(即ち、電源の切断状態から電源を投入しても直ちに必要な情報が得られないため。)。そして、ステップS51に戻る。
【0112】
本形態では、ポートドライバーに対するフィルタードライバーを作成してソフトウェアレイヤの上層側からみて、省電力対象デバイスが常に存在して稼動しているかのように擬制している(フィルタードライバーを設けない場合を考えれば明らかなように、デバイスの電源オフ時には応答がなくなってしまう。)。また、フィルタードライバー内部でタイマーを持ち、予め決められた一定時間以上に亘ってデバイスへの処理を行っていないときには、自動的に省電力状態へ遷移し、その後に処理要求(使用要求を含む。)が来た場合には、該要求と同時に通常状態へと復帰させている。従って、ユーザーやアプリケーション等から見ると、常に省電力対象デバイスが存在するかのように見えることになり、省電力状態や通常状態を全く意識することなく使用できるという利点が得られる(省電力対象デバイスに係る電源供給や遮断、バスコントローラの有効化・無効化等の制御については、フィルタードライバーが水面下で処理しているので隠蔽される。)。
【0113】
次に、上記(II−2)の形態について、図14及び図15を用いて説明する。
【0114】
本形態では、図14に示すように、CDROM.SYSに対するフィルタードライバー26を、中間層のドライバーとして作成し、これをCDROM.SYSとAPIとの間に介在させることにより、CDROM.SYSに対する処理や戻り情報についてフィルタリングすることができる。尚、図14には、分かり易さを考慮して、フィルタードライバー26の制御部26aと、省電力対象とされるドライブ毎の状態や情報を格納するための格納部(状態/情報格納部)26bを明示している。
【0115】
上記(II−1)との違いは、フィルタードライバーが設けられるレイヤー上の位置であり、基本的な処理内容については同様である。
【0116】
図15に示すフローチャート図において、図13に示した各ステップとの相違点は下記に示す通りである。
【0117】
・ステップS61において、CDROM.SYSへの要求(I/Oコントロール要求)が来たか否かが判断されること
・ステップS65では、ステップS61における要求がそのままCDROM.SYSへと引き渡されること
・ステップS68やS70において状態(ステータス)や情報等がAPIを通じて上層に返されること。
【0118】
尚、ステップS61からS62、S64に分岐し、S64でS65、S67に分岐する。そして、S67でS68、S69に分岐するが、S62、S63、S64、S66、S67、S69、S70については、図13のステップS52、S53、S54、S56、S57、S59、S60と同様である(よって、重複を避けるためにそれらの説明を省略する。)。
【0119】
本形態でも、一定時間以上に亘って省電力対象デバイスへの要求が来ないと自動的に省電力状態に遷移し、その後に処理要求(使用要求を含む。)が来た場合には、該要求と同時にデバイスが省電力状態から通常状態へと復帰する。従って、ユーザーやアプリケーション等から見ると、常に省電力対象デバイスが存在するように擬制される。
【0120】
しかして、以上の説明した構成によれば、下記に示す利点を得ることができる。
【0121】
・省電力状態において省電力対象デバイスへの電源供給を遮断することで、消費電力をゼロにすることができる。特に、これまでOSにより電力削減機能が提供されていなかったデバイス(IDE接続の光学メディアドライブ等)に対して上記の構成を適用することで省電力化を実現できる。
【0122】
・省電力対象デバイスへの供給電力自体をカットすることで、該デバイスの待機状態における消費電力よりも、さらに電力削減を行える。よって、例えば、バッテリーで駆動される機器において、無駄な消費電力を削減することで、バッテリーを長時間に亘って使用できるので、ユーザーの利便性が向上する。
【0123】
・省電力対象デバイスを用いるシステムの状態が維持されたままで、省電力状態から通常状態への復帰を行うことができ、システムの整合性が阻害されない。つまり、デバイスへの電力供給が断たれていても、該デバイスが常に存在しているかのように擬制して、その間、システム側からみて該デバイスが使用中であることが検出できるように処理することで、システムの整合性を損なわないように対処できる。また、上記した形態(II)では、ユーザーが、省電力状態への遷移や通常状態への復帰等を特に意識せずにシステムを利用できる。
【0124】
・上記した各形態については各種デバイスへの適用が可能であり、装置全体の省電力技術にとって有用である。
【0125】
・省電力化のためにユーザーがデバイスを取り外す必要がない。従って取り外しのための機構を設けることなく、本体部内蔵のデバイスについて省電力化を実現できる(小規模の電気回路の追加とソフトウェアの使用で済む)ので、コストや機構的な配置スペースの面で有利である。
【0126】
【発明の効果】
以上に記載したところから明らかなように、請求項1に係る発明によれば、省電力状態においてデバイスへの電力供給が遮断されるので、該デバイスの電力消費がゼロとなり、また、デバイスを使用したい場合には、電力供給を再開して遮断時の原状に復帰させ、該デバイスを速やかに使用可能な状態にすることができるので、ユーザーの利便性を高めることができる。
【0127】
請求項2に係る発明によれば、バッテリー駆動時に節電することができる。
【0128】
請求項3に係る発明によれば、補助記憶装装置に情報記録媒体が装着されていない状況で無駄な電力が消費されないようにすることができる。
【0129】
請求項4に係る発明によれば、デバイスに係る電力供給の遮断前にバスを無効化することで、確実かつ安全に電源切断を行うことができる。また、停止や取り外し等が想定されていないデバイスであってもバス上に接続されるデバイスであれば、本発明を適用することが可能である。
【0130】
請求項5に係る発明によれば、デバイスに係る省電力状態への移行又は該状態からの復帰を、ユーザーが関知する必要がない。
【0131】
請求項6や請求項7に係る発明によれば、デバイスの省電力状態において該デバイスの不在状態を防止できる。
【0132】
請求項8に係る発明によれば、装置構成やソフトウェア処理等に関して大幅な変更を伴わずに、省電力機能を実現することができる。
【0133】
請求項9や請求項10に係る発明によれば、装置本体部にデバイスや補助記憶装置が内蔵されたままの状態で省電力機能を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基本構成例を示す概念図である。
【図2】ハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】システム構成例の要部を示すダイアグラムである。
【図4】3状態間の関係を示す状態遷移図である。
【図5】常駐ユーティリティ上のプロファイルについて説明するための図である。
【図6】常駐ユーティリティの処理例を示すフローチャート図である。
【図7】常駐ユーティリティの処理について、メディア検出及びイジェクト検出を行う場合を示すフローチャート図である。
【図8】省電力試行状態から省電力状態への遷移時における処理例を示すフローチャート図である。
【図9】省電力状態から通常状態への遷移時における処理例を示すフローチャート図である。
【図10】ドライブ装置のイジェクトボタンの押圧を検出して、通常状態への遷移を行う場合の処理例を示すフローチャート図である。
【図11】ドライバー構成を例示した説明図である。
【図12】フィルタードライバーを用いた場合のドライバー構成の一例を示す説明図である。
【図13】図12のフィルタードライバーによる処理例を示すフローチャート図である。
【図14】フィルタードライバーを用いた場合のドライバー構成の別例を示す説明図である。
【図15】図14のフィルタードライバーによる処理例を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1…情報処理装置、2…判定手段、3…電力供給制御手段、4…デバイス、4a…情報記録媒体、25…ドライバー、25b…格納部、26…ドライバー、26b…格納部

Claims (10)

  1. 待機電力を消費するデバイスを備え又は該デバイスが接続された情報処理装置において、
    上記デバイスに係る使用状態と省電力状態との間の移行について許否を判定する判定手段と、
    上記判定手段からの指示を受けて、上記デバイスを省電力状態に移行させる場合に上記デバイスへの電力供給を遮断して該デバイスを再帰可能な状態で一時的に停止させるとともに、その後、該デバイスを使用状態へと移行させる場合に電力供給を行って遮断時の原状に復帰させる電力供給制御手段を備えている
    ことを特徴とする情報処理装置。
  2. 請求項1に記載した情報処理装置において、
    バッテリーから電源供給がなされている場合に、上記判定手段によって上記デバイスの省電力状態への移行についてその許否が判断される
    ことを特徴とする情報処理装置。
  3. 請求項1に記載した情報処理装置において、
    上記デバイスが情報記録媒体を用いた補助記憶装置とされ、該補助記憶装置に情報記録媒体が装着されていない場合に、上記判定手段によって該補助記憶装置の省電力状態への移行についてその許否が判断される
    ことを特徴とする情報処理装置。
  4. 請求項1に記載した情報処理装置において、
    上記デバイスがバスに接続されており、上記判定手段によって該デバイスを省電力状態に移行させる場合には、該バスが上記電力供給制御手段により無効化された後、該デバイスへの電力供給が遮断される
    ことを特徴とする情報処理装置。
  5. 請求項1に記載した情報処理装置において、
    上記デバイスに対する使用又は処理の要求が予め決められた時間以上に亘ってなされない場合に、上記判定手段によって上記デバイスの省電力状態への移行について許否が判断される
    ことを特徴とする情報処理装置。
  6. 請求項5に記載した情報処理装置において、
    上記デバイスが省電力状態へと移行してその電力供給が遮断された場合でも、該デバイスが使用状態と同等に接続されているかのように擬制される
    ことを特徴とする情報処理装置。
  7. 請求項6に記載した情報処理装置において、
    上記デバイスに対する使用又は処理の要求を受けた場合に、応答すべき情報を該情報の格納部に格納するとともに、
    上記デバイスが省電力状態へと移行し、その電力供給が遮断されている状態で上記要求を受けたときに、電力供給の遮断状態でも返送可能な情報を上記格納部から取り出して上記要求に対して応答する
    ことを特徴とする情報処理装置。
  8. 請求項6に記載した情報処理装置において、
    上記デバイスの制御に関与する複数のドライバーの間に介在されたドライバーによって、省電力状態の上記デバイスに係る処理が仲介されるとともに、上記デバイスに対する使用の要求がなされた場合に、上記デバイスが省電力状態から使用状態へと復帰する
    ことを特徴とする情報処理装置。
  9. 請求項1に記載した情報処理装置において、
    上記デバイスが装置本体部に内蔵されたデバイスである
    ことを特徴とする情報処理装置。
  10. 請求項3に記載した情報処理装置において、
    上記補助記憶装置が装置本体部に内蔵されている
    ことを特徴とする情報処理装置。
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