JP2004204508A - 階段の構築方法及び階段用型枠 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄筋コンクリート構造物で、階段巾調節が容易な打ち込み型枠により階段を構築して、階段工事の簡略化・工期の短縮を図る。
【解決手段】階段の進行方向に沿った幅Dの溝状の型枠本体1の上縁は、踏板支持部4と蹴上げ部7が連続した階段状に形成される。間隔Dで並列した型枠本体1、1を、踏板支持部4、4の位置に架設される連結材29、30で連結して、階段用型枠35を構成する。上下階の梁用型枠50、50に、階段用型枠35を架設し、梁用型枠50等の案内部材53に型枠本体1を嵌挿して固定する。この状態で、作業用階段として安全に使用できる。次に必要な配筋をして躯体と共に、階段用型枠35内にコンクリート打設する。階段用型枠35は打ち込み型枠として残置され、床の仕上げ工事等に併せて、連結材29、30上に踏板40、40を取付け、階段の構築が完了する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、鉄筋コンクリート構造物における階段の構築方法及び階段を構築する為の階段用型枠に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄筋コンクリート構造物では、階段の形状に合わせて、階段用の型枠を組立、型枠内に鉄筋を配置して、躯体用のコンクリートを打設する際に、階段用の型枠内にコンクリートを打設していた。この場合、現場での型枠加工が煩雑で、時間を要するので、特許文献1のように、鋼製の型枠を予め組み、現場でこれを架設する工法も提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開平11−50625号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の技術では、階段の全幅に亘って、コンクリートを打設するので、重量が多くなり、型枠の鋼板の厚さを薄くできず、施工に際して重機を必要とし、取扱い難い問題点があった。また、コンクリート打設後にはコンクリートの重量も加わり、更に重量が増すので、階段を受ける躯体の梁の強度を高める必要があった。
【0005】
また前記従来の技術では、表面仕上げ加工を施した踏板を塞ぎ部材として使用しているので、コンクリート充填前の不安定な下地に踏板を取り付けるため、仕上げをした踏板を傷つけるおそれがあった。また、逆に傷つけることを防止するためには、養生をしなければならない問題点があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
然るにこの発明では、階段幅より狭い溝状の型枠本体を使用し、あるいは型枠本体を連結材で連結して階段用型枠を構成するので、前記問題点を解決した。
【0007】
即ちこの発明の内、方法の発明は、以下の手順で、階段を構築することを特徴とする階段の構築方法である。
(1) 階段の進行方向に沿った溝状で、両側板の下縁を底板で連結して型枠本体の前記両側板の上縁に、横方向の踏板支持部を形成し、該踏板支持部を結ぶ蹴上げに相当する縦方向の蹴上げ部を形成して階段用型枠を形成する。
(2) 躯体の梁用型枠間に、該梁用型枠に連通するように、前記階段用型枠を架設する。
(3) 躯体の梁用型枠その他の型枠内にコンクリートを打設すると共に、前記階段用型枠にコンクリートを打設する。
(4) 踏板支持部間に踏板を架設し、前記踏板支持部に前記踏板を固定する。
【0008】
また、この発明の内、型枠の発明は、以上のような構成で形成したことを特徴とする階段用型枠である。
(1) 階段幅より狭い間隔で並列した側板の下縁を底板で連結して、階段の進行方向に沿った溝状の型枠本体を形成する。
(2) 型枠本体の上下両端部に躯体の型枠との連結部を形成する。
(3) 前記両側板の上縁に、踏板を略水平に支持固定できる横方向の踏板支持部を形成し、該踏板支持部を結ぶ蹴上げに相当する縦方向の蹴上げ部を形成する。
(4) 前記両側板の蹴上げ部に、縦方向の蹴上げ塞ぎ板を架設固定する。
【0009】
また、他の型枠の発明は、以上のような構成で形成したことを特徴とする階段用型枠である。
(1) 両側板の下縁を底板で連結して、階段の進行方向に沿った溝状の型枠本体を形成する。
(2) 型枠本体の上下両端部に躯体の型枠との連結部を形成する。
(3) 前記両側板の上縁に、踏板を略水平に支持固定できる横方向の踏板支持部を形成し、該踏板支持部を結ぶ蹴上げに相当する縦方向の蹴上げ部を形成する。
(4) 前記型枠本体を所定間隔を空けて並列して配置し、両型枠本体を連結材で連結する。
(5) 前記各型枠本体の前記両側板の蹴上げ部に、夫々縦方向の蹴上げ塞ぎ板を架設固定する。
【0010】
また、前記各階段用型枠の発明において、底板は、長さ方向に沿って分割して、2つの底板片を連結して底板を構成することが望ましい。
【0011】
前記における階段用型枠は、上下スラブ間に中間踊り場を設けて折り返す階段や、折り返さずに直進する階段等、適用する階段の構造は任意である。
【0012】
【発明の実施の形態】
(1) 所定間隔Dを空けて側板2、2を並列し、側板2、2の下縁3を底板4で連結して、溝状の型枠本体1を形成する。
(2) 型枠本体1の両側板3、3の上下両端部に、躯体の型枠との連結部する際にボルトを挿通する貫通孔11を形成する。また、両側板3、3を貫通孔11と連通する鋼管12を固定する。
(3) 両側板3、3の上縁は、踏板を略水平に支持固定できる横方向の踏板支持部4、4、踏板支持部4、4を結ぶ蹴上げに相当する縦方向の蹴上げ部7、7を形成する。踏板支持部4と蹴上げ部7との連続で、型枠本体1の側板3、3の上縁は階段状に形成される。
(4) 型枠本体1、1を所定間隔Dを空けて並列して配置し、両型枠本体1、1を連結材29、30で連結する。連結材29、30は踏板支持部4、4の位置に架設される。
(5) 前記各型枠本体1の両側板3の蹴上げ部7に、夫々縦方向の蹴上げ塞ぎ板23を架設固定する。以上のようにして、階段用型枠35を構成する(図1(a)(b))。階段用型枠35の各踏板支持部4、4で、連結材29、30上に踏板40、40を固定できる。
(6) コンクリート打設が完了している基準階では、直上階の梁用型枠50との間に直上階に向かう階段用型枠35が構築されている。
(7) 続いて、直上階の梁用型枠50と直上階の次階の梁用型枠とに、踏板40を固定する前の階段用型枠35を架設する。梁用型枠50等の開口52に案内部材53が固定され、案内部材53に梁用型枠35の端部が固定される。この状態で、階段用型枠35を作業用階段として安全に使用できる。
(8) 続いて、直上階のスラブまでのコンクリート打設する。以下同様に、階段用型枠35を仮設とコンクリート打設を繰り返す。
(9) コンクリート打設が完了し、固化発現した適宜時期に、階段用型枠35、35に踏板40、40を取付ける。通常は、床の仕上げ工事に併せて踏板40、40を取付ける。
コンクリートが固化発現後、踏板を取り付けた後に、階段用型枠35を残置した状態で、階段の構築が完了する。
【0013】
【実施例1】
図1〜図5に基づきこの発明の階段用型枠の実施例を説明する。
【0014】
(1) 上縁に踏板40を載置でき、階段の進行方向の全長に亘る長さで、側板2を形成する。2枚の側板2、2を所定幅Dで配置し、両側板2、2の下縁3を底板14で覆い、断面略U字状の型枠本体1を形成する。側板2の下縁3は、階段の進行方向に沿って傾斜して形成される傾斜縁3aと、上下端部は水平状に形成された水平縁3b、3bとからなる。
【0015】
側板2、2の下端部に、躯体の梁用型枠と固定するボルト用の貫通孔(連結部)11、11が夫々穿設されている。両側板2、2間に、対応する貫通孔11、11に連通するように、鋼管12を架設固定する。
【0016】
側板2の上縁は、水平とした踏板支持部4を形成し、踏板支持部4の前側端(自由端)5から、下方に位置する踏板支持部4の奥側端6とに縦方向の蹴上げ部7が形成されている(図2、図3)。
【0017】
(2) 両側板2、2は同一形状で形成され、対応する蹴上げ部7、7に、蹴上げ塞ぎ板23を固定して、蹴上げ部7を塞ぐと共に、両側板2、2を連結する。蹴上げ塞ぎ板23の上縁には、上方に位置する階段支持部側に、略水平に突出した固定片24を形成する。同様に、蹴上げ塞ぎ板23の下縁にも、下方に位置するの踏板支持部4側に、略水平に突出する固定片25を形成する。両固定片254、25には、透孔26、26が穿設され、固定片24、25の下面で、各透孔26と同軸にナット27が固着されている(図2、図3)。
【0018】
(3) 前記において、型枠本体1は、一方の側板2と該一方の側板2側の底板14の底板片15とが断面L字状の鋼板から一体に形成され、他方の側板2と該他方の側板2側の底板14の底板片15aとは断面L字状の鋼板から一体に形成されている。両鋼板を底板片15、15aの中央部分で重ねて、重ね代18、18aをボルト・ナットで固定してある。また、重ね代18、18aは、上に凸となるように屈曲して形成され、底板14の下面16側から上に向けた凹溝19となり、ナットが凹溝19内に収容され、底板14の下面16から下方に突出しないように形成されている(図2、図3(c))。
【0019】
(4) 形成予定の踏板40の階段幅Dに対応させて、所定間隔Dに型枠本体1、1を並列して、踏板支持部4、4の前側5に、山形鋼からなる連結材29を架設する。同様に、踏板支持部4、4の奥側6にも山形鋼からなる連結材29を架設する。前側5の連結材29は、横片32を踏板支持部4の前側5に、縦片31を蹴上げ部7の上端部8に沿わせて、横片32の透孔33から、蹴上げ塞ぎ板23の固定片(上側)24の透孔26に向けてボルト28を打ちナット27に螺合緊結する。また、奥側6の連結材30は、横片32を踏板支持部4の奥側6、縦片31を蹴上げ部7の下端部9に沿わせ、横材32の透孔33から、固定片(下側)25の透孔26に向けてボルト28打ち、ナット27に螺合緊結する(図1(a)、図3)。
【0020】
以上のようにして、この発明の階段用型枠35を構成する(図1(a)(b))。前記側板2、2及び底板14の内面には、ほぼ全面に亘って、鋼線からなるメッシュ21、21が固定されている。また、この状態で、踏板支持部4、4で、連結材29、30間は、上方に開口している。
【0021】
(5) この発明の実施に使用する踏板40は、幅Dで、セメント系材料により成型された盤状で、上面41、下面42、段鼻側の前面43、前面43の対向他側の背面44の各面を有する。
【0022】
踏板40は上面41で、前面43側に、滑り止め用の溝45、45が幅方向に形成され、また背面44と下面42の隅部46を隅切りしてある。
【0023】
また、前面43側に軸を縦方向に配置した長ナット47、47が、端縁を下面42に露出して埋設されている。また、背面44側に、軸を横方向に配置した長ナット48が、端縁を背面44に露出して埋設してある。長ナット47、48は、踏板40の幅方向の両端部に夫々埋設されている(図2)。
【0024】
(6) 次に、前記階段用型枠35の踏板支持部4、4、連結材29、30上に、踏板40を配置し、連結材29の横片32の下方からボルト37を縦方向に挿通して、長ナット47の螺孔内に螺合緊結する。また、連結材30の横片32の奥側からボルト38を横方向から挿通して、長ナット48の螺孔に螺合緊結する。各踏板支持部4、4で、同様に踏板40を固定する(図2、図3(c))。
【0025】
以上のようにして、階段用型枠35に踏板40、40を固定する。この状態で、踏板40の背面44は、連結材30の縦片31に密着し、前面43は、連結材29の縦片31より横方向へ突出している。また踏板の下面42で、背面44側は、連結材30の横片32に密着している。
【0026】
(7)他の実施例
【0027】
前記実施例において、階段本体は、階段幅Dの幅方向の両端に形成して、「型枠本体1、1の幅D」=「階段幅D」、としたので、両端の型枠本体の一外面に手すりの取付が容易であり、また型枠本体1の他外面と階段室壁とに隙間が生じないので仕上げ工事がし易く、両側の階段本体1、1間に天井ボード等の仕上げ工事も施工し易いの有利である。しかし、両端から内側に入った位置に形成する(D>D)とこともできる(図示していない)。また、階段幅が大きい場合には、中央部に更に階段本体1を1つ又は複数形成することもできる(図示していない)。また、構造強度が許せば、型枠本体1は、幅方向の中央部に1つ形成することもできる(図示していない)。
【0028】
また、前記実施例において、型枠本体1は、側板2と底板片15、15aとから形成したので、型枠本体1の幅Dを大きくする場合には、同じ材料を使用して、底板の重ね代間に別の平板を介装すれば、容易に幅Dを調節できる。例えば、階段巾が標準的な1.2mの場合、型枠本体1は、幅D(=120mm程度)、高さ250mm程度が必要最小限度の断面形状となる。構造計算上、許容されれば、適宜断面形状を変えることができる。
【0029】
また、型枠本体1は、底板14、両側板2、2を一体とした断面U字状とすることもできる(図示していない)。尚、これらの場合には、型枠本体1の断面形状に対応して梁用型枠50の案内部材53も変える必要がある。
【0030】
【実施例2】
鉄筋コンクリート建造物で、階段を構築する場合について説明する。構造物に基準階とその直上階との間に階段を構築する場合について説明する。
【0031】
(1) 基準階では、梁用型枠をはじめ、柱・壁・床等の型枠(図示していない)が構築されている。
【0032】
(2) 階段用型枠35に踏板40、40を固定しない状態で、構築現場に搬送される。
【0033】
躯体の梁型枠50の側板51に、階段用型枠35の型枠本体1を連結する開口52が形成されており、開口52に沿って、型枠本体1の下端部の断面形状に合わせて形成された断面U字状の案内部材53が突設されている。案内部材53は、型枠本体1の側板2に対応した側板54、底板14に対応した底板55から形成される(図4、図5)。
【0034】
(3) 基準階の梁型枠50及び上方階の梁型枠(図示していない)に、階段用型枠35を架設して、両型枠の案内部材53に、階段用型枠35の型枠本体1の端部を嵌挿載置する(図5)。
【0035】
突設された案内部材53に、階段用型枠35の側板2、2を重ね、案内部材53の側板51、51の貫通孔56から型枠本体1の側板2、2の貫通孔11及び鋼管にボルト57を挿通して、ナット58を螺合緊結して、梁用型枠と階段用型枠を固定する。階段用型枠35の上端部側でも同様に、直上階の梁型枠の開口の案内部材にも同様に連結する(図示していない)。
【0036】
この状態で、階段用型枠35を仮設作業用階段として使用できる。階段用型枠35は、梁型枠50の案内部材53に、階段用型枠35の型枠本体1の端部を嵌挿載置するので、ボルトで固定しない仮置き状態でも、階段用型枠35が落下したり、左右にずれたりすることなく安定して設置でき、仮置き後に直ちに安全な仮設用通路として使用することができる。
【0037】
(4) 次に梁用型枠50の開口52から階段用型枠35内に定着用の鉄筋を入れ、その他、躯体用型枠を構築すると共に、必要な鉄筋を配筋する(図示していない)。その後、型枠50、35等内にコンクリートを打設する。この際、階段用型枠35では、鋼管12、蹴上げ塞ぎ板23によりコンクリート打設時に側板2、2に作用する側圧に対抗できる。
【0038】
(5) コンクリートが固化発現した状態で、躯体に固定された階段を構築する。階段用型枠35は、打ち込み型枠として、残置される。尚、床の仕上げ工事の時期等の適宜時期に階段用型枠35、35に踏板40、40を取付ける。踏板は、仕上げ工事に合わせて設置できるので、踏板40を傷つけるおそれがない。また、この際、鋼板製の型枠本体1が桁の役割をし、上下階の梁間で、踏板40、40を安全に保持できる。
【0039】
また、型枠本体1を厚さ2.3mm程度の鋼板を使用すれば、型枠本体1内に鉄筋を配筋しなくても型枠本体1で充分な強度を確保できる。鋼板を薄くした場合、階段の長さが長い場合等では、必要な鉄筋を配置し、あるいは、型枠内に必要なリブを形成することもできる(図示していない)。
【0040】
【実施例3】
次に、図6〜図9に基づき、他の階段用型枠35の実施例について説明する。前記実施例1では、取付用の螺孔(長ナット47、48)を有する踏板40を使用する構成について説明したが、螺孔を有さない構成の踏板を使用する実施例である。
【0041】
(1) 実施例1と同様に、上縁に踏板40を載置でき、階段の進行方向の全長に亘る長さで、側板2を形成する。2枚の側板2、2を所定幅Dで配置し、両側板2、2の下縁3を底板14で覆い、断面略U字状の型枠本体1を形成する。側板2の下縁3は、階段の進行方向に沿って傾斜して形成される傾斜縁3aと、上下端部は水平状に形成された水平縁3b、3bとからなる。
【0042】
側板2、2の下端部に、躯体の梁用型枠と固定するボルト用の貫通孔(連結部)11、11が夫々穿設されている。両側板2、2間に、対応する貫通孔11、11に連通するように、鋼管12を架設固定する。
【0043】
側板2の上縁は、水平とした踏板支持部4を形成し、踏板支持部の前側端(自由端)5から、下方に位置する踏板支持部4の奥側端6とに縦方向の蹴上げ部7が形成されている(図7)。
【0044】
(2) 両側板2、2の内面に、山形鋼からなる取付材60の縦片61を固定し、横片62の上面を側板2の踏板支持部4の縁と面一とする。以上のようにして、型枠本体1を構成する。取付材60の横片62には、連結材63を固定する為の透孔が穿設されている。
【0045】
前記において、型枠本体1は、一方の側板2と該一方の側板2側の底板14の底板片15とが断面略L字状の鋼板から一体に形成され、他方の側板2と該他方の側板2側の底板14の底板片15aとは断面L字状の鋼板から一体に形成されている。両鋼板を底板片15、15aの中央部分を上方に立ち上げて重ねて、重ね代18、18aをボルト・ナットで固定してある。底板14の下面16はほぼ面一に形成されている(図7、図8、図9)。
【0046】
(3) 使用する踏板40の幅Dに対応させた幅を有し、踏板支持部4に対応して形成した横板64の一縁(前側)を下方に折り曲げて、押さえ板66を形成し、他縁(奥側)を上方に向けて立ち上げて、蹴上げ部7に対応した縦板65を形成して、連結材63とする。
【0047】
連結材の幅Dに対応させて、幅Dで並列して配置した型枠本体1の側板2の上縁に、下の段から順に、連結材63、63を載せ、横板64の端部の透孔からボルト69を挿通し、取付材60の透孔を貫通させてナット70を螺合緊結して、両型枠本体1、1を連結材63、63で固定する。
【0048】
以下同様に、下方に位置する連結材63の縦板65の上縁部を、上方に位置しする連結材63の押さえ板66で押さえながら、順次の連結材63、63を載置し、同様にボルト69・ナット70で固定する。また、最下端の連結材63は、押さえ板66に代わり、横板64の先端を上方に向けて屈曲して、仕切板67を形成してある。また、最上段の連結材にも仕切板67を形成してある(図示していない)。
【0049】
以上のようにして、階段用型枠35を構成する(図6〜図8)。
【0050】
(4) 次に、上記階段用型枠35を使用した階段の構築方法について説明する。
【0051】
前記実施例と同様に、基準階の躯体の梁用型枠50の案内部材53と直上階の梁用型枠(図示していない)の案内部材53、53間に、階段用型枠35を架設する。階段用型枠35の側板2、2を案内部材53の側板54に重ね、案内部材53の側板51、51の貫通孔56から型枠本体1の側板2、2の貫通孔11及び鋼管にボルト57を挿通して、ナット58を螺合緊結して、梁用型枠50と階段用型枠35とを固定する(図7、図8)。階段用型枠35の上端部側でも同様に、直上階の梁型枠の開口の案内部材に連結する(図示していない)。
【0052】
この状態で、階段用型枠35、35を仮設通路として作業に使用できる。
【0053】
次に梁用型枠50の開口52から階段用型枠35内に定着用の鉄筋を入れ、その他、躯体用型枠を構築すると共に、必要な鉄筋を配筋する(図示していない)。
【0054】
その後、型枠50、35等内にコンクリート72を打設する。この際、梁用型枠50近傍では、仕切板67までコンクリート72が打設される。この際、階段用型枠35の連結材63の縦板65が、蹴上げ部7、7間を塞いでいるので、実施例1の蹴上げ部塞ぎ板23と同様の機能を成す。
【0055】
コンクリート72が固化発現した後に、階段用型枠35は、打ち込み型枠として、残置される。続いて、踏板を形成する部分、即ち上下の仕切板66の間の連結板63、63上に、高さ調節用にモルタル73、73を充填して、横板64に所望の高さに踏板40、及び縦板65、65に所定の水平位置に蹴上げ板71、71を取付ける。モルタル73、73が固化発現後、踏板40及び蹴込み板71が固定された階段が構築される(図6(a)(b))。
【0056】
【実施例4】
次に、図10に基づき、他の階段用型枠35の実施例について説明する。この実施例も前記実施例3と同様に、螺孔を有さない構成の踏板を使用する実施例である。
【0057】
(1) 実施例1、3と同様に、上縁に踏板40を載置でき、階段の進行方向の全長に亘る長さで、側板2を形成する。2枚の側板2、2を所定幅Dで配置し、両側板2、2の下縁3を底板14で覆い、断面略U字状の型枠本体1を形成する。側板2の下縁3は、階段の進行方向に沿って傾斜して形成される傾斜縁3aと、上下端部は水平状に形成された水平縁3b、3bとからなる。
【0058】
側板2、2の下端部に、躯体の梁用型枠と固定するボルト用の貫通孔(連結部)11、11が夫々穿設されている。両側板2、2間に、対応する貫通孔11、11に連通するように、鋼管12を架設固定する(図8参照)。
【0059】
側板2の上縁は、水平とした踏板支持部4を形成し、踏板支持部の前側端(自由端)5から、下方に位置する踏板支持部4の奥側端6とに縦方向の蹴上げ部7が形成されている。
【0060】
(2) 実施例3と同様に、両側板2、2の内面に、山形鋼からなる取付材60の縦片61を固定し、横片62の上面を側板2の踏板支持部4の縁と面一とする。以上のようにして、型枠本体1を構成する。取付材60の横片62には、連結材63を固定する為の透孔が穿設されている。
【0061】
前記において、型枠本体1は、一方の側板2と該一方の側板2側の底板14の底板片15とが断面略L字状の鋼板から一体に形成され、他方の側板2と該他方の側板2側の底板14の底板片15aとは断面L字状の鋼板から一体に形成されている。両鋼板を底板片15、15aの中央部分を上方に立ち上げて重ねて、重ね代18、18aをボルト・ナットで固定してある。底板14の下面16はほぼ面一に形成されている。
【0062】
(3) 両側板2、2は同一形状で形成され、対応する蹴上げ部7、7に、蹴上げ塞ぎ板23を固定して、蹴上げ部7を塞ぐと共に、両側板2、2を連結する。蹴上げ塞ぎ板7の上縁は上方に位置する踏板支持部4の縁と、下縁は下方に位置する踏板支持部4の縁と、夫々ほぼ面一に形成されている(図10(a))。
【0063】
また、使用する踏板40の幅Dに対応させた幅を有し、踏板支持部4に対応して形成した横板76の一縁(前側)を上方に折り曲げ、前縦板77とし、他縁(奥側)を上方に向けて立ち上げて、後縦板78として、連結材75とする。
【0064】
連結材の幅Dに対応させて、幅Dで並列して配置した型枠本体1の側板2の踏板支持部4、4に、連結材75、75を載せ、実施例3と同様に、横板76の端部の透孔からボルト69を挿通し、取付材60の透孔を貫通させてナット70を螺合緊結して、両型枠本体1、1を連結材63、63で固定する。
【0065】
以上のようにして、階段用型枠35を構成する(図10)。連結材75の前縦板77の外面に、該外面を覆うように化粧板79が固定されている。
【0066】
(4) 次に、この発明の階段用型枠35を使用した階段の構築方法について説明する。
【0067】
この発明の実施に使用する踏板40は、幅Dで、セメント系材料により成型された盤状で、上面41、下面42、段鼻側の前面43、前面43の対向他側の背面44の各面を有する。
【0068】
(5) 前記実施例1、3と同様に、梁用型枠50の案内部材53と直上階の梁用型枠(図示していない)の案内部材53、53間に、階段用型枠35を架設し、階段用型枠35の側板2、2を案内部材53の側板54に重ね、ボルト57、ナット58で、梁用型枠50と階段用型枠35とを固定する(図7、8参照)。また、階段用型枠35の上端部側でも同様に、直上階の梁型枠の開口の案内部材に連結する(図示していない)。
【0069】
この状態で、階段用型枠35、35を仮設通路として作業に使用できる。
【0070】
次に梁用型枠50の開口52から階段用型枠35内に定着用の鉄筋を入れ、その他、躯体用型枠を構築すると共に、必要な鉄筋を配筋をし(図示していない)、型枠50、35等内にコンクリート72を打設する。コンクリート72が固化発現した後に、階段用型枠35は、打ち込み型枠として、残置される。
【0071】
続いて、連結材75の内に、高さ調節用にモルタル73を充填して、上面41を所望の高さに調節して踏板40を取付ける。モルタル73、73が固化発現後、踏板40が固定された階段が構築される(図10(a)(b))。この際、踏板の前面43が連結材の前縦板77、背面44が後縦板78に対抗し、モルタルとの接着が外れた場合であっても踏板40のずれを防止する。
【0072】
【発明の効果】
この発明の階段用型枠では、階段幅より狭い間隔で並列した側板を有する溝状の型枠本体を使用し、あるいは並列した溝状の型枠本体を連結材で連結して、型枠を構成するので、型枠本体内にコンクリートが打設させるので、型枠本体が階段進行方向の桁を構成し、少ないコンクリート量で充分な強度を発揮する階段を構成できる効果がある。
【0073】
よって、従来に比して、階段の重量を少なくでき、躯体の型枠と階段用型枠との固定を簡略化できる効果がある。従って、階段用型枠の構築を簡略化し、工期の短縮を図ることができる。
【0074】
また、階段巾の調節が容易であり、1つの型枠本体を多くの階段巾に対応できる。
【0075】
また、階段用型枠と躯体用型枠とを連通させるので、躯体と階段とを一体とした鉄筋コンクリート構造を構築できる効果がある。
【0076】
また、型枠本体の底板を長さ方向に沿って分割して、2つの底板片を連結して構成する場合には、両底板片の間に他の板材を介装すれば、型枠本体の側板間の溝巾を容易に変更できる。
【0077】
総じて、躯体の構築に打ち込み型枠を使用した構造において、特に有効な階段を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例で構築した階段で、(a)は一部平面図、(b)は一部縦断面図である。
【図2】図1(b)の中間部の一部拡大図である。
【図3】(a)は図2のA−A線における断面図、(b)は同じくB−B線における断面図、(c)は同じくC−C線における断面図である。
【図4】図1(b)の下端部の一部拡大図である。
【図5】(a)は、図4のD−D線における断面図である。
(b)は、同じくE−E線における断面図である。
【図6】この発明の他の実施例で構築した階段で、(a)は一部平面図、(b)は一部縦断面図である。
【図7】図6(b)の下端部の一部拡大図である。
【図8】図7のF−F線における断面図である。
【図9】(a)は、図6(b)の中間部の一部拡大図である。
(b)は(a)のG−G線における断面図である。
【図10】この発明の他の実施例で構築した階段で、(a)は一部縦断面図、(b)は(a)のH−H線における一部断面図である。
【符号の説明】
1 型枠本体
2 側板
3 側板の下縁
4 踏板支持部
5 踏板支持部の前側
6 踏板支持部の奥側
7 蹴上げ部
8 蹴上げ部の上端部
9 蹴上げ部の下端部
11 側板の貫通孔
12 鋼管
14 底板
21 メッシュ
23 蹴上げ塞ぎ板
24 固定片
25 固定片
26 固定片の透孔
29 連結材
30 連結材
35 階段用型枠
40 踏板
41 踏板の上面
42 踏板の下面
43 踏板の前面
44 踏板の背面
47 踏板の長ナット
48 踏板の長ナット
50 梁用型枠
51 梁用型枠の側板
52 梁用型枠の開口
53 梁用型枠の案内部材
56 梁用型枠の貫通孔
60 取付材
61 取付材の縦片
62 取付材の横片
63 連結材
64 連結材の横板
65 連結材の縦板
66 連結材の押さえ板
67 仕切板
71 蹴上げ板
72 コンクリート
73 モルタル
75 連結材
76 連結材の横板
77 連結材の前縦板
78 連結材の後縦板

Claims (4)

  1. 以下の手順で、階段を構築することを特徴とする階段の構築方法。
    (1) 階段の進行方向に沿った溝状で、両側板の下縁を底板で連結して型枠本体の前記両側板の上縁に、横方向の踏板支持部を形成し、該踏板支持部を結ぶ蹴上げに相当する縦方向の蹴上げ部を形成して階段用型枠を形成する。
    (2) 躯体の梁用型枠間に、該梁用型枠に連通するように、前記階段用型枠を架設する。
    (3) 躯体の梁用型枠その他の型枠内にコンクリートを打設すると共に、前記階段用型枠にコンクリートを打設する。
    (4) 踏板支持部間に踏板を架設し、前記踏板支持部に前記踏板を固定する。
  2. 以上のような構成で形成したことを特徴とする階段用型枠。
    (1) 階段幅より狭い間隔で並列した側板の下縁を底板で連結して、階段の進行方向に沿った溝状の型枠本体を形成する。
    (2) 型枠本体の上下両端部に躯体の型枠との連結部を形成する。
    (3) 前記両側板の上縁に、踏板を略水平に支持固定できる横方向の踏板支持部を形成し、該踏板支持部を結ぶ蹴上げに相当する縦方向の蹴上げ部を形成する。
    (4) 前記両側板の蹴上げ部に、縦方向の蹴上げ塞ぎ板を架設固定する。
  3. 以上のような構成で形成したことを特徴とする階段用型枠。
    (1) 両側板の下縁を底板で連結して、階段の進行方向に沿った溝状の型枠本体を形成する。
    (2) 型枠本体の上下両端部に躯体の型枠との連結部を形成する。
    (3) 前記両側板の上縁に、踏板を略水平に支持固定できる横方向の踏板支持部を形成し、該踏板支持部を結ぶ蹴上げに相当する縦方向の蹴上げ部を形成する。
    (4) 前記型枠本体を所定間隔を空けて並列して配置し、両型枠本体を連結材で連結する。
    (5) 前記各型枠本体の前記両側板の蹴上げ部に、夫々縦方向の蹴上げ塞ぎ板を架設固定する。
  4. 底板は、長さ方向に沿って分割して、2つの底板片を連結して底板を構成する請求項2又は3記載の階段用型枠。
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