JP2004204468A - 耐震可撓継手 - Google Patents
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Abstract
【課題】マンホール径を大きくすることなく優れた震動吸収機能を発揮して接続対象となる管をマンホールの接続孔に直接接続する耐震可撓継手を提供する。
【解決手段】固定バンド21の締結部31を、円弧状部材21aの周方向端部外面に設けた掛合条311、311と、円弧状部材21a、21a間の接近する両掛合条311に沿ってスライド掛合して両条311、311同士を挟持固定する留め具用移動体312とを備えた構成にして、レール機能を有する掛合条311、311とその掛合条311、311にスライド掛合する留め具用移動体312とで全高を低く抑制できる締結部31で構成し、接続対象となる管Bに接近する位置から締結力を付与して震動吸収リング部材11全域を均一な圧力で同管Bに圧接する。
【選択図】 図3
【解決手段】固定バンド21の締結部31を、円弧状部材21aの周方向端部外面に設けた掛合条311、311と、円弧状部材21a、21a間の接近する両掛合条311に沿ってスライド掛合して両条311、311同士を挟持固定する留め具用移動体312とを備えた構成にして、レール機能を有する掛合条311、311とその掛合条311、311にスライド掛合する留め具用移動体312とで全高を低く抑制できる締結部31で構成し、接続対象となる管Bに接近する位置から締結力を付与して震動吸収リング部材11全域を均一な圧力で同管Bに圧接する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒューム管、塩ビ管、レジンパイプ等の管をマンホールに接続する際に使用される耐震可撓継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の耐震可撓継手には、ヒューム管、塩ビ管、レジンパイプ等の管の端部周面に設けた数本の平行な震動吸収用リング部材を固定バンドで締結し、該固定バンドを周方向に分割する複数の円弧状部材で構成し、各円弧状部材の端部から立ち上げた隣接するフランジ同士をボルト・ナットで締結し、前記固定バンドをそのボルト・ナットと共に、マンホールの接続孔に挿入しモルタル接合する構成のものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−256582号公報(第1頁〜第3頁、図2、図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記特許文献1は、マンホールの接続孔に接続対象となる管を差し込み、両者間にモルタルを充填してその管を固定する在来工法の問題点(耐震性が無く地震による損傷、接続孔から外れる)を解消することができる。
しかしながら、前記特許文献1では、ボルトの締結操作のための操作スペースを接続対象となる管の回りに確保する必要上、必然的にボルトが同管から離間した位置に設けられ、立ち上げ高さが高い大形なフランジを必要とする。そのため、マンホールの接続孔に接続する際、立ち上げ高さの高い大形なフランジが接続孔内でスペースを占有して、マンホールに接続できる管の径が制限される。そのため、必要な管径に対してマンホールの径を大きくする必要が生じ、無用に広い設置スペースを占有し、コストも高騰する問題があった。
また、そのボルト・ナットは、締結操作をするため、接続対象となる管の外面から離れたフランジ端寄りの位置に設けられる傾向にあり、フランジの基端側(接続対象となる管に接近する側)の締め付けが甘くなって震動吸収用リング部材全域の管外面への均一圧接を難くし、施工に注意が必要であった。
【0005】
本発明は上記従来事情に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、マンホール径を大きくすることなく震動吸収機能を発揮して接続対象となる管をマンホールの接続孔に直接接続する耐震可撓継手を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を解決するために講じた技術的手段は、マンホールに接続される管端部の外周に巻装される震動吸収用リング部材と、その震動吸収用リング部材外側に締結する固定バンドとを備え、該固定バンドを、周方向に分割する複数の円弧状部材の隣接する端部同士を締結して構成し、その締結による固定バンドの縮径により前記震動吸収用リング部材を前記管の外周面に圧接し、該固定バンドをその締結部と共にマンホールの接続孔に挿入し接合材で接続する耐震可撓継手において、前記固定バンドの前記締結部を、前記円弧状部材の周方向端部外面に設けた掛合条と、円弧状部材相互間の接近する両掛合条にスライド掛合して両条同士を挟持固定する留め具用移動体とを備えた構成にしてあることを特徴とする耐震可撓継手である(請求項1)。
前記する震動吸収リング部材は、地震による曲げ、水平移動、その他地盤の変位を吸収する部材である。
また、震動吸収用リング部材は、幅広ならば1〜2本、幅狭ならば3〜5本使用してマンホールへの接続対象となる管の端部に設けられて、径等に起因して増減するマンホール壁厚に対応して配置される。その震動吸収用リング部材は、中実でも、中空でも良いが中空の場合、より大きな震動を吸収することができる。
また、前記掛合条、留め具用移動体は、留め具用移動体のスライド掛合によって固定バンドを縮径させて前記震動吸収用リング部材を管に圧接する締め代を有する構成ならば、いかなる構成のものでも良い。その例としては、前記両掛合条で末広がり状の掛合部を形成する一方、留め具用移動体にその掛合部と同じ傾斜角度の対向挟持面を形成し、該掛合部に留め具用移動体を強制的にスライドさせて掛合部に対向挟持面全面を掛合させて固定バンドを縮径する構成、前記両掛合条で掛合面を平行とする掛合部を形成する一方、留め具用移動体に前記掛合部に掛合する対向面を形成し、その対向面に小凸部を突設し、留め具用移動体の強制的なスライド時に掛合面にその小凸部が圧接されて両掛合条を挟持固定して固定バンドを縮径する構成、その小凸部が板バネ等で支持された構成等が挙げられる。
そして、前記する掛合条及びそれに掛合する留め具用移動体は堅牢な金属製とし、その留め具用移動体としては、前記掛合条を被覆するカバーを兼務する構成にしても良いものである。
【0007】
前記手段によれば、そのレール機能を有する掛合条とその掛合条にスライド掛合する留め具用移動体とで全高を低く抑制される締結部を構成する。
そして、接続対象となる管に接近する位置から締結力を付与して固定リングを縮径して震動吸収リング部材全域を均一な圧力で同管に圧接させる。
【0008】
また、短尺掛合条を必要数前記円弧状部材の周方向端部外面に設けて前記掛合条を構成するようになし、円弧状部材相互間の接近する短尺掛合条各対毎に留め具用移動体をスライド掛合して短尺掛合条を各対毎に挟持固定する構成を採用すると好適なものである(請求項2)。
マンホール壁厚はその径等によって増減し、マンホール径が大きくなると、接続される管の径も大径になり、地震時の管路変動(曲げ変位、軸方向伸縮等)に対しても優れた震動吸収性を必要とする。
震動は、マンホール壁とそのマンホール壁に接続される管との接続部に集中するため、マンホール壁厚範囲で震動吸収する必要が出てくる。そのため、マンホール壁厚に対応して設けられる必要数の圧接された震動吸収リング部材で、管を支持している。また、その震動吸収リング部材を締結する固定バンドは、管をマンホールの接続孔に接続した際、マンホールの内面に沿う管端面形状と同じ形状に形成される。
そのため、配設範囲がマンホール壁厚で異なる震動吸収リング部材を圧接し接合材を介してマンホールの接続孔に接続するに際し、締結部の長さに応じた掛合条を多数種製作用意する必要が生じ、成形コストが嵩み、在庫スペースも占有してしまう。
【0009】
前記手段によれば、短尺掛合条を必要数前記円弧状部材の周方向端部外面に設けて掛合条を構成するようにすることで、長さを異にする掛合条を製作用意する必要性を解消させる。
【0010】
また、前記円弧状部材の周方向端部外面に設ける所定長さの標準用掛合条1体または前記円弧状部材の周方向端部外面に設ける同標準用掛合条2体で前記掛合条を構成し、円弧状部材相互間の接近する標準掛合条1対で末広がり状の掛合部を構成すると共に、留め具用移動体に前記掛合部と同傾斜の対向挟持面を形成して、前記掛合部の幅狭側端部からの留め具用移動体のスライド掛合で両標準掛合条を挟持固定するようになし、掛合条を標準掛合条2体で構成する場合、前記1対の標準掛合条各々を前記掛合部の幅広側の端部を背中合わせ状にして設ける構成にしてある場合も好適なものである(請求項3)。
前記のように締結部の長さに応じた掛合条を製作用意する必要性を無くす観点から考慮すると、掛合条も少ない本数でしかも共通部材を使用するのが好適である。
そのため、円弧状部材相互間の接近する標準掛合条1対で末広がり状の掛合部を構成させるようにし、標準用掛合条1対で締結部の短寸法部分に使用し、2対で締結部の長寸法部分に使用するようにした。マンホール径による最小壁厚、最大壁厚各々で設定される震動吸収リング部材の配置域を若干超えた程度を最小寸法、最大寸法とし、その両者の中間寸法程度の長さをもってその標準掛合条の長さを設定している。マンホール径の最小壁厚、最大壁厚によって固定バンドの締結部長さ寸法は変化するが、この標準掛合条1対または2対の使用によって、配設される震動吸収リング部材を圧接した上に円弧状部材の隣接する端部全長またはほぼ全長を連結することができる。
尚、径が大径なマンホールにあっては、締結部が短寸法であっても、標準掛合条を2対必要とする場合には、標準掛合条を2対設けることとする。
【0011】
前記手段によれば、留め具用移動体の対向挟持面全面が末広がり状の掛合部に面掛合して強固な締結部を共通部材(標準掛合条1対)で構成する。
そして、その標準掛合条1対または2対でマンホール径で変化する固定バンドの短寸法部分、長寸法部分の締結部に適用させる。
【0012】
そして、前記震動吸収リング部材は、前記分割された複数の円弧状部材の内面毎に分割されて接着一体化され、締結時に隣接する端面同士が密接するようにさせている(請求項4)。
前記震動吸収リング部材は、管に嵌合させるのも良いが、予め同震動吸収リング部材を構成する円弧状部材毎に分割して接着一体化させておくことにより、震動吸収リング部材の施工現場でのセット作業を無くすことができる。
【0013】
次に、本発明の実施の形態を説明する。
図面は、本発明耐震可撓継手の実施の形態を示している。符号1がその耐震用可撓継手、Aがマンホール、Bがそのマンホールに接続される管である。
【0014】
耐震用可撓継手1は、図1、図2に示すように、管B外周に震動吸収用リング部材11を固定バンド21で締結し、該固定バンド21の締結部31を掛合条311、311とその掛合条311、311にスライド掛合する留め具用移動体312とで構成し、固定バンド21をその締結部31と共にマンホールAの接続孔aに挿入し接合材41で接続して構成されている。
【0015】
前記固定バンド21は、本実施の形態では周方向に3体に分割された円弧状部材21a…で形成されている。
この円弧状部材21a…は、SS400等の金属製であり、端部同士を締結して震動吸収用リング部材11を管B外周に圧接するようになっている。
【0016】
前記震動吸収用リング部材11は、ゴム質のもので、図面では接続対象となる管B端部の外面に3本平行に巻装されるようになっており、本実施の形態では分割された複数の円弧状部材21a…毎に分割させてその内面に接着一体化させてある。
【0017】
前記掛合条311各々は、図3、図4に示すように固定バンド21と同様に鋼製とされ、マンホールAの最小壁厚、最大壁厚各々で設定される震動吸収リング部材11の配置域を若干超えた程度に設定された最小寸法、最大寸法の中間寸法程度の長さをもって形成された標準用掛合条311a1体または2体で構成されている。
この標準用掛合条311aは、本実施の形態では前記円弧状部材21aの周方向端部外面各々に溶接等の適宜手段で固定されている。
【0018】
前記標準用掛合条311aは、図3、図4に示すように、円弧状部材21aの端部外面に溶接等で固定する取付座311a−1全長から逆L型をもって掛合構成部311a−2を立設し、該掛合構成部311a−2における水平板部311a−3の長辺部を傾斜面2で各々形成している。
そして、標準用掛合条311aは円弧状部材21a、21aの端部に掛合構成部311a−2、311a−2を背中合わせ状に1対固定することによって、両水平板部311a−3、311a−3で末広がり状の掛合部311a−4を構成するようになっている。
【0019】
この標準用掛合条311a、311aを2対使用する場合には、図4に示すように両標準用掛合条311a、311aを前記掛合部311a−4、311a−4の幅広側の端部を背中合わせ状にして、円弧状部材21aの周方向端部外面各々に管軸方向に沿って設けることによって、2対の掛合構成部311a−2、311a−2のその水平板部311a−3、311a−3で構成される掛合部311a−4各々を逆向きにして配設させてある。
尚、前記背中合わせ状とは、前記掛合部311a−4、311a−4の幅広側の端部同士が間隔をおいて背中合わせとなる態様も包含するものである。
【0020】
即ち、固定バンド21のマンホールA側の端部は、管BをマンホールAの接続孔aに接続した際、マンホールAの内面に沿う形状になるため、円弧状部材21同士の締結部31として長短が生じるが、その短い部分に1対の標準用掛合条311a、311aで掛合条311を、長い部分に2対の標準用掛合条311a、311aを使用して掛合条311を各々構成するようにできる(図3、図4参照)。
【0021】
前記留め具用移動体312は、同じく鋼製とされ、図3、図4、図5に示すように、標準用掛合条311aと同一長さまたはほぼ同一長さを有してなり、前記掛合部311a−4にスライド掛合する掛合溝312aを全長に亘って形成すると共にその掛合溝312aの対向する対向挟持面3、3を掛合部311a−4の傾斜面2、2と同傾斜とした扁平ブロック体であり、掛合部311a−4の傾斜面2、2に対向挟持面3、3を強制的にスライド掛合させた際、その掛合部311a−4が丁度隠れる平面視矩形に形成されている。
前記する掛合溝312aの一端側の溝幅は、本実施の形態では掛合部311a−4の幅広部とほぼ同一寸法、他端側の溝幅は、同掛合部311a−4の幅狭部とほぼ同一寸法にしてある。
そして、掛合条311を2対の標準用掛合条311a、311aで構成している場合には、留め具用移動体312、312を各々の掛合部311a−4、311a−4に幅狭部側から各々スライド掛合させるようになっている(図4参照)。
【0022】
図6は、掛合条311に留め具用移動体312をスライド掛合させるその治具(専用ジャッキ)5の一例を示し、フレーム15内に掛合条311と留め具用移動体312を収容し、そのフレーム構成短辺部151に螺嵌するボルト6の先端のプッシャー16でその留め具用移動体312を強制的に前進させることによって掛合条311の掛合部311a−4に留め具用移動体312の掛合溝312aを強固に挟持固定するようになっている。
尚、図示しないが、前記ボルト6に代えてジャッキ等を使用することは任意なものである。
【0023】
次に本実施の形態耐震可撓継手の施工手順を簡単に説明すると、まず、マンホールAの接続孔aに接続される管Bの端部周面に、分割された震動用吸収リング部材11を内面に接着一体化させた円弧状部材21a…を当接させ、円弧状部材21aの周方向端部外面に固定した接近する1対の標準用掛合条311a、311a間または接近する2対の両標準用掛合条311a、311a間にシール材7を介在した状態で前記のように留め具用移動体312を強制的にスライド掛合させて固定バンド21を締結して同固定バンド21を縮径する。
【0024】
前記1対の標準用掛合条311a、311a、2対の標準用掛合条311a、311aは、円弧状部材21a…のマンホールとの接面の長短に合わせてその外面に予め固定されている。
これによってマンホール径の大小に関わらず配設された震動吸収リング部材11全域を均一に管B外面に圧接させるように円弧状部材21a、21aの端部全長またはほぼ全長を締結することができる。
【0025】
そして、固定バンド21をその締結部31と共にマンホールAの接続孔aに挿入し接合材(モルタル、又は樹脂等)41で接続する。
これによって接続対象となる管Bのマンホール接続孔aへの接続は完結する(図1、図2参照)。
【0026】
尚、本実施の形態では図示しないが、前記する掛合条を、短尺掛合条必要数で構成するようにしても自由である。その場合には、円弧状部材相互間の接近する短尺掛合条複数対で構成される掛合部を平行な掛合面を両側に有する形状とし、その掛合面に掛合する対向面を短尺な留め具用移動体の掛合溝各々に形成し、その対向面に小凸部を突設し、短尺な留め具用移動体の強制的なスライド時に掛合面にその小凸部が圧接されて短尺掛合条を各対毎に挟持固定する構成、その小凸部が板バネ等で支持された構成等にするのが好適なものである。
【0027】
【発明の効果】
本発明は以上のようにレール機能を有する掛合条とその掛合条にスライド掛合する留め具用移動体とで全高を低く抑制する締結部を構成するから、マンホールの接続孔内でその締結部がスペースを占有しない。
そのため、マンホール径を大きくして対処する必要がなく、設置スペースが広くなることもなければ、コストが高騰することもない。
しかも、その締結部は、接続対象となる管に接近する位置から締結力を付与して震動吸収リング部材全域を均一な圧力で同管に圧接させる構成であるから、地震時の管路変動(曲げ変位、軸方向伸縮等)に対しても優れた震動吸収性を発揮し、また、その震動吸収リング部材が局部的にへたりが生じるような虞れもなく、耐久性を低下させない。
【0028】
また、短尺掛合条を製作用意し、該短尺掛合条を締結部の長さ寸法に応じて必要数使用するようにした場合には、締結部の長さに応じた掛合条を多数種製作用意して対処する必要がなく、成形コストが嵩むこともなければ、在庫スペースも占有することなく、管理も簡単である。
【0029】
更に、末広がり状の掛合部を構成する所定長さの標準掛合条を製作用意すると、これ1対で締結部の短い寸法部分に、2対で締結部の長い寸法部分に各々使用できるようになり、短尺掛合条を使用する場合と比べて掛合条の固定作業が面倒になることもないし、留め具用移動体の対向挟持面全面が前記掛合部に面掛合して強固な締結部も形成できる上、留め具用移動体をスライド掛合させるのも2対の標準掛合条別に行え、締結作業も簡単である。
【0030】
また、震動吸収リング部材を、前記分割された複数の円弧状部材の内面毎に分割されて接着一体化した場合には、震動吸収リング部材を施工現場でセットする必要が無くなり、より一層の現場作業性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態耐震可撓性継手の使用状態を示す側面図で一部切欠して示す。
【図2】図1の要部の縦断面図で拡大して示す。
【図3】1対の掛合条に留め具用移動体をスライド掛合させる状態を示す斜視図で、(a)は掛合させる前の状態、(b)は掛合させた状態を各々示す。
【図4】2対の掛合条に留め具用移動体をスライド掛合させる状態を示す斜視図で、(a)は掛合させる前の状態、(b)は掛合途中状態、(c)は掛合させた状態を各々示す。
【図5】留め具用移動体の裏面側からの斜視図。
【図6】留め具用移動体を1対の掛合条に掛合させるための使用する治具の斜視図。
【符号の説明】
1: 耐震可撓継手 A:マンホール
a: 接続孔 B:管(接続対象となる管)
11: 震動吸収用リング部材 21:固定バンド
21a: 円弧状部材 311:掛合条
312: 留め具用移動体 311a:標準掛合条
311a−4: 掛合部 3、3:対向挟持面
31: 締結部 2、2:傾斜面
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒューム管、塩ビ管、レジンパイプ等の管をマンホールに接続する際に使用される耐震可撓継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の耐震可撓継手には、ヒューム管、塩ビ管、レジンパイプ等の管の端部周面に設けた数本の平行な震動吸収用リング部材を固定バンドで締結し、該固定バンドを周方向に分割する複数の円弧状部材で構成し、各円弧状部材の端部から立ち上げた隣接するフランジ同士をボルト・ナットで締結し、前記固定バンドをそのボルト・ナットと共に、マンホールの接続孔に挿入しモルタル接合する構成のものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−256582号公報(第1頁〜第3頁、図2、図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記特許文献1は、マンホールの接続孔に接続対象となる管を差し込み、両者間にモルタルを充填してその管を固定する在来工法の問題点(耐震性が無く地震による損傷、接続孔から外れる)を解消することができる。
しかしながら、前記特許文献1では、ボルトの締結操作のための操作スペースを接続対象となる管の回りに確保する必要上、必然的にボルトが同管から離間した位置に設けられ、立ち上げ高さが高い大形なフランジを必要とする。そのため、マンホールの接続孔に接続する際、立ち上げ高さの高い大形なフランジが接続孔内でスペースを占有して、マンホールに接続できる管の径が制限される。そのため、必要な管径に対してマンホールの径を大きくする必要が生じ、無用に広い設置スペースを占有し、コストも高騰する問題があった。
また、そのボルト・ナットは、締結操作をするため、接続対象となる管の外面から離れたフランジ端寄りの位置に設けられる傾向にあり、フランジの基端側(接続対象となる管に接近する側)の締め付けが甘くなって震動吸収用リング部材全域の管外面への均一圧接を難くし、施工に注意が必要であった。
【0005】
本発明は上記従来事情に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、マンホール径を大きくすることなく震動吸収機能を発揮して接続対象となる管をマンホールの接続孔に直接接続する耐震可撓継手を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を解決するために講じた技術的手段は、マンホールに接続される管端部の外周に巻装される震動吸収用リング部材と、その震動吸収用リング部材外側に締結する固定バンドとを備え、該固定バンドを、周方向に分割する複数の円弧状部材の隣接する端部同士を締結して構成し、その締結による固定バンドの縮径により前記震動吸収用リング部材を前記管の外周面に圧接し、該固定バンドをその締結部と共にマンホールの接続孔に挿入し接合材で接続する耐震可撓継手において、前記固定バンドの前記締結部を、前記円弧状部材の周方向端部外面に設けた掛合条と、円弧状部材相互間の接近する両掛合条にスライド掛合して両条同士を挟持固定する留め具用移動体とを備えた構成にしてあることを特徴とする耐震可撓継手である(請求項1)。
前記する震動吸収リング部材は、地震による曲げ、水平移動、その他地盤の変位を吸収する部材である。
また、震動吸収用リング部材は、幅広ならば1〜2本、幅狭ならば3〜5本使用してマンホールへの接続対象となる管の端部に設けられて、径等に起因して増減するマンホール壁厚に対応して配置される。その震動吸収用リング部材は、中実でも、中空でも良いが中空の場合、より大きな震動を吸収することができる。
また、前記掛合条、留め具用移動体は、留め具用移動体のスライド掛合によって固定バンドを縮径させて前記震動吸収用リング部材を管に圧接する締め代を有する構成ならば、いかなる構成のものでも良い。その例としては、前記両掛合条で末広がり状の掛合部を形成する一方、留め具用移動体にその掛合部と同じ傾斜角度の対向挟持面を形成し、該掛合部に留め具用移動体を強制的にスライドさせて掛合部に対向挟持面全面を掛合させて固定バンドを縮径する構成、前記両掛合条で掛合面を平行とする掛合部を形成する一方、留め具用移動体に前記掛合部に掛合する対向面を形成し、その対向面に小凸部を突設し、留め具用移動体の強制的なスライド時に掛合面にその小凸部が圧接されて両掛合条を挟持固定して固定バンドを縮径する構成、その小凸部が板バネ等で支持された構成等が挙げられる。
そして、前記する掛合条及びそれに掛合する留め具用移動体は堅牢な金属製とし、その留め具用移動体としては、前記掛合条を被覆するカバーを兼務する構成にしても良いものである。
【0007】
前記手段によれば、そのレール機能を有する掛合条とその掛合条にスライド掛合する留め具用移動体とで全高を低く抑制される締結部を構成する。
そして、接続対象となる管に接近する位置から締結力を付与して固定リングを縮径して震動吸収リング部材全域を均一な圧力で同管に圧接させる。
【0008】
また、短尺掛合条を必要数前記円弧状部材の周方向端部外面に設けて前記掛合条を構成するようになし、円弧状部材相互間の接近する短尺掛合条各対毎に留め具用移動体をスライド掛合して短尺掛合条を各対毎に挟持固定する構成を採用すると好適なものである(請求項2)。
マンホール壁厚はその径等によって増減し、マンホール径が大きくなると、接続される管の径も大径になり、地震時の管路変動(曲げ変位、軸方向伸縮等)に対しても優れた震動吸収性を必要とする。
震動は、マンホール壁とそのマンホール壁に接続される管との接続部に集中するため、マンホール壁厚範囲で震動吸収する必要が出てくる。そのため、マンホール壁厚に対応して設けられる必要数の圧接された震動吸収リング部材で、管を支持している。また、その震動吸収リング部材を締結する固定バンドは、管をマンホールの接続孔に接続した際、マンホールの内面に沿う管端面形状と同じ形状に形成される。
そのため、配設範囲がマンホール壁厚で異なる震動吸収リング部材を圧接し接合材を介してマンホールの接続孔に接続するに際し、締結部の長さに応じた掛合条を多数種製作用意する必要が生じ、成形コストが嵩み、在庫スペースも占有してしまう。
【0009】
前記手段によれば、短尺掛合条を必要数前記円弧状部材の周方向端部外面に設けて掛合条を構成するようにすることで、長さを異にする掛合条を製作用意する必要性を解消させる。
【0010】
また、前記円弧状部材の周方向端部外面に設ける所定長さの標準用掛合条1体または前記円弧状部材の周方向端部外面に設ける同標準用掛合条2体で前記掛合条を構成し、円弧状部材相互間の接近する標準掛合条1対で末広がり状の掛合部を構成すると共に、留め具用移動体に前記掛合部と同傾斜の対向挟持面を形成して、前記掛合部の幅狭側端部からの留め具用移動体のスライド掛合で両標準掛合条を挟持固定するようになし、掛合条を標準掛合条2体で構成する場合、前記1対の標準掛合条各々を前記掛合部の幅広側の端部を背中合わせ状にして設ける構成にしてある場合も好適なものである(請求項3)。
前記のように締結部の長さに応じた掛合条を製作用意する必要性を無くす観点から考慮すると、掛合条も少ない本数でしかも共通部材を使用するのが好適である。
そのため、円弧状部材相互間の接近する標準掛合条1対で末広がり状の掛合部を構成させるようにし、標準用掛合条1対で締結部の短寸法部分に使用し、2対で締結部の長寸法部分に使用するようにした。マンホール径による最小壁厚、最大壁厚各々で設定される震動吸収リング部材の配置域を若干超えた程度を最小寸法、最大寸法とし、その両者の中間寸法程度の長さをもってその標準掛合条の長さを設定している。マンホール径の最小壁厚、最大壁厚によって固定バンドの締結部長さ寸法は変化するが、この標準掛合条1対または2対の使用によって、配設される震動吸収リング部材を圧接した上に円弧状部材の隣接する端部全長またはほぼ全長を連結することができる。
尚、径が大径なマンホールにあっては、締結部が短寸法であっても、標準掛合条を2対必要とする場合には、標準掛合条を2対設けることとする。
【0011】
前記手段によれば、留め具用移動体の対向挟持面全面が末広がり状の掛合部に面掛合して強固な締結部を共通部材(標準掛合条1対)で構成する。
そして、その標準掛合条1対または2対でマンホール径で変化する固定バンドの短寸法部分、長寸法部分の締結部に適用させる。
【0012】
そして、前記震動吸収リング部材は、前記分割された複数の円弧状部材の内面毎に分割されて接着一体化され、締結時に隣接する端面同士が密接するようにさせている(請求項4)。
前記震動吸収リング部材は、管に嵌合させるのも良いが、予め同震動吸収リング部材を構成する円弧状部材毎に分割して接着一体化させておくことにより、震動吸収リング部材の施工現場でのセット作業を無くすことができる。
【0013】
次に、本発明の実施の形態を説明する。
図面は、本発明耐震可撓継手の実施の形態を示している。符号1がその耐震用可撓継手、Aがマンホール、Bがそのマンホールに接続される管である。
【0014】
耐震用可撓継手1は、図1、図2に示すように、管B外周に震動吸収用リング部材11を固定バンド21で締結し、該固定バンド21の締結部31を掛合条311、311とその掛合条311、311にスライド掛合する留め具用移動体312とで構成し、固定バンド21をその締結部31と共にマンホールAの接続孔aに挿入し接合材41で接続して構成されている。
【0015】
前記固定バンド21は、本実施の形態では周方向に3体に分割された円弧状部材21a…で形成されている。
この円弧状部材21a…は、SS400等の金属製であり、端部同士を締結して震動吸収用リング部材11を管B外周に圧接するようになっている。
【0016】
前記震動吸収用リング部材11は、ゴム質のもので、図面では接続対象となる管B端部の外面に3本平行に巻装されるようになっており、本実施の形態では分割された複数の円弧状部材21a…毎に分割させてその内面に接着一体化させてある。
【0017】
前記掛合条311各々は、図3、図4に示すように固定バンド21と同様に鋼製とされ、マンホールAの最小壁厚、最大壁厚各々で設定される震動吸収リング部材11の配置域を若干超えた程度に設定された最小寸法、最大寸法の中間寸法程度の長さをもって形成された標準用掛合条311a1体または2体で構成されている。
この標準用掛合条311aは、本実施の形態では前記円弧状部材21aの周方向端部外面各々に溶接等の適宜手段で固定されている。
【0018】
前記標準用掛合条311aは、図3、図4に示すように、円弧状部材21aの端部外面に溶接等で固定する取付座311a−1全長から逆L型をもって掛合構成部311a−2を立設し、該掛合構成部311a−2における水平板部311a−3の長辺部を傾斜面2で各々形成している。
そして、標準用掛合条311aは円弧状部材21a、21aの端部に掛合構成部311a−2、311a−2を背中合わせ状に1対固定することによって、両水平板部311a−3、311a−3で末広がり状の掛合部311a−4を構成するようになっている。
【0019】
この標準用掛合条311a、311aを2対使用する場合には、図4に示すように両標準用掛合条311a、311aを前記掛合部311a−4、311a−4の幅広側の端部を背中合わせ状にして、円弧状部材21aの周方向端部外面各々に管軸方向に沿って設けることによって、2対の掛合構成部311a−2、311a−2のその水平板部311a−3、311a−3で構成される掛合部311a−4各々を逆向きにして配設させてある。
尚、前記背中合わせ状とは、前記掛合部311a−4、311a−4の幅広側の端部同士が間隔をおいて背中合わせとなる態様も包含するものである。
【0020】
即ち、固定バンド21のマンホールA側の端部は、管BをマンホールAの接続孔aに接続した際、マンホールAの内面に沿う形状になるため、円弧状部材21同士の締結部31として長短が生じるが、その短い部分に1対の標準用掛合条311a、311aで掛合条311を、長い部分に2対の標準用掛合条311a、311aを使用して掛合条311を各々構成するようにできる(図3、図4参照)。
【0021】
前記留め具用移動体312は、同じく鋼製とされ、図3、図4、図5に示すように、標準用掛合条311aと同一長さまたはほぼ同一長さを有してなり、前記掛合部311a−4にスライド掛合する掛合溝312aを全長に亘って形成すると共にその掛合溝312aの対向する対向挟持面3、3を掛合部311a−4の傾斜面2、2と同傾斜とした扁平ブロック体であり、掛合部311a−4の傾斜面2、2に対向挟持面3、3を強制的にスライド掛合させた際、その掛合部311a−4が丁度隠れる平面視矩形に形成されている。
前記する掛合溝312aの一端側の溝幅は、本実施の形態では掛合部311a−4の幅広部とほぼ同一寸法、他端側の溝幅は、同掛合部311a−4の幅狭部とほぼ同一寸法にしてある。
そして、掛合条311を2対の標準用掛合条311a、311aで構成している場合には、留め具用移動体312、312を各々の掛合部311a−4、311a−4に幅狭部側から各々スライド掛合させるようになっている(図4参照)。
【0022】
図6は、掛合条311に留め具用移動体312をスライド掛合させるその治具(専用ジャッキ)5の一例を示し、フレーム15内に掛合条311と留め具用移動体312を収容し、そのフレーム構成短辺部151に螺嵌するボルト6の先端のプッシャー16でその留め具用移動体312を強制的に前進させることによって掛合条311の掛合部311a−4に留め具用移動体312の掛合溝312aを強固に挟持固定するようになっている。
尚、図示しないが、前記ボルト6に代えてジャッキ等を使用することは任意なものである。
【0023】
次に本実施の形態耐震可撓継手の施工手順を簡単に説明すると、まず、マンホールAの接続孔aに接続される管Bの端部周面に、分割された震動用吸収リング部材11を内面に接着一体化させた円弧状部材21a…を当接させ、円弧状部材21aの周方向端部外面に固定した接近する1対の標準用掛合条311a、311a間または接近する2対の両標準用掛合条311a、311a間にシール材7を介在した状態で前記のように留め具用移動体312を強制的にスライド掛合させて固定バンド21を締結して同固定バンド21を縮径する。
【0024】
前記1対の標準用掛合条311a、311a、2対の標準用掛合条311a、311aは、円弧状部材21a…のマンホールとの接面の長短に合わせてその外面に予め固定されている。
これによってマンホール径の大小に関わらず配設された震動吸収リング部材11全域を均一に管B外面に圧接させるように円弧状部材21a、21aの端部全長またはほぼ全長を締結することができる。
【0025】
そして、固定バンド21をその締結部31と共にマンホールAの接続孔aに挿入し接合材(モルタル、又は樹脂等)41で接続する。
これによって接続対象となる管Bのマンホール接続孔aへの接続は完結する(図1、図2参照)。
【0026】
尚、本実施の形態では図示しないが、前記する掛合条を、短尺掛合条必要数で構成するようにしても自由である。その場合には、円弧状部材相互間の接近する短尺掛合条複数対で構成される掛合部を平行な掛合面を両側に有する形状とし、その掛合面に掛合する対向面を短尺な留め具用移動体の掛合溝各々に形成し、その対向面に小凸部を突設し、短尺な留め具用移動体の強制的なスライド時に掛合面にその小凸部が圧接されて短尺掛合条を各対毎に挟持固定する構成、その小凸部が板バネ等で支持された構成等にするのが好適なものである。
【0027】
【発明の効果】
本発明は以上のようにレール機能を有する掛合条とその掛合条にスライド掛合する留め具用移動体とで全高を低く抑制する締結部を構成するから、マンホールの接続孔内でその締結部がスペースを占有しない。
そのため、マンホール径を大きくして対処する必要がなく、設置スペースが広くなることもなければ、コストが高騰することもない。
しかも、その締結部は、接続対象となる管に接近する位置から締結力を付与して震動吸収リング部材全域を均一な圧力で同管に圧接させる構成であるから、地震時の管路変動(曲げ変位、軸方向伸縮等)に対しても優れた震動吸収性を発揮し、また、その震動吸収リング部材が局部的にへたりが生じるような虞れもなく、耐久性を低下させない。
【0028】
また、短尺掛合条を製作用意し、該短尺掛合条を締結部の長さ寸法に応じて必要数使用するようにした場合には、締結部の長さに応じた掛合条を多数種製作用意して対処する必要がなく、成形コストが嵩むこともなければ、在庫スペースも占有することなく、管理も簡単である。
【0029】
更に、末広がり状の掛合部を構成する所定長さの標準掛合条を製作用意すると、これ1対で締結部の短い寸法部分に、2対で締結部の長い寸法部分に各々使用できるようになり、短尺掛合条を使用する場合と比べて掛合条の固定作業が面倒になることもないし、留め具用移動体の対向挟持面全面が前記掛合部に面掛合して強固な締結部も形成できる上、留め具用移動体をスライド掛合させるのも2対の標準掛合条別に行え、締結作業も簡単である。
【0030】
また、震動吸収リング部材を、前記分割された複数の円弧状部材の内面毎に分割されて接着一体化した場合には、震動吸収リング部材を施工現場でセットする必要が無くなり、より一層の現場作業性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態耐震可撓性継手の使用状態を示す側面図で一部切欠して示す。
【図2】図1の要部の縦断面図で拡大して示す。
【図3】1対の掛合条に留め具用移動体をスライド掛合させる状態を示す斜視図で、(a)は掛合させる前の状態、(b)は掛合させた状態を各々示す。
【図4】2対の掛合条に留め具用移動体をスライド掛合させる状態を示す斜視図で、(a)は掛合させる前の状態、(b)は掛合途中状態、(c)は掛合させた状態を各々示す。
【図5】留め具用移動体の裏面側からの斜視図。
【図6】留め具用移動体を1対の掛合条に掛合させるための使用する治具の斜視図。
【符号の説明】
1: 耐震可撓継手 A:マンホール
a: 接続孔 B:管(接続対象となる管)
11: 震動吸収用リング部材 21:固定バンド
21a: 円弧状部材 311:掛合条
312: 留め具用移動体 311a:標準掛合条
311a−4: 掛合部 3、3:対向挟持面
31: 締結部 2、2:傾斜面
Claims (4)
- マンホールに接続される管端部の外周に巻装される震動吸収用リング部材と、その震動吸収用リング部材外側に締結する固定バンドとを備え、該固定バンドを、周方向に分割する複数の円弧状部材の隣接する端部同士を締結して構成し、その締結による固定バンドの縮径により前記震動吸収用リング部材を前記管の外周面に圧接し、該固定バンドをその締結部と共にマンホールの接続孔に挿入し接合材で接続する耐震可撓継手において、前記固定バンドの前記締結部を、前記円弧状部材の周方向端部外面に設けた掛合条と、円弧状部材相互間の接近する両掛合条にスライド掛合して両条同士を挟持固定する留め具用移動体とを備えた構成にしてあることを特徴とする耐震可撓継手。
- 短尺掛合条を必要数前記円弧状部材の周方向端部外面に設けて前記掛合条を構成するようになし、円弧状部材相互間の接近する短尺掛合条各対毎に留め具用移動体をスライド掛合して短尺掛合条を各対毎に挟持固定することを特徴とする請求項1記載の耐震可撓継手。
- 前記円弧状部材の周方向端部外面に設ける所定長さの標準用掛合条1体または前記円弧状部材の周方向端部外面に設ける同標準用掛合条2体で前記掛合条を構成し、円弧状部材相互間の接近する標準掛合条1対で末広がり状の掛合部を構成すると共に、留め具用移動体に前記掛合部と同傾斜の対向挟持面を形成して、前記掛合部の幅狭側端部からの留め具用移動体のスライド掛合で両標準掛合条を挟持固定するようになし、掛合条を標準掛合条2体で構成する場合、前記1対の標準掛合条各々を前記掛合部の幅広側の端部を背中合わせ状にして設けていることを特徴とする請求項1記載の耐震可撓継手。
- 前記震動吸収リング部材は、前記分割された複数の円弧状部材の内面毎に分割されて接着一体化され、締結時に隣接する端面同士が密接することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の耐震可撓継手。
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