JP2004201438A - 回転電機の固定子 - Google Patents
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Abstract
【課題】コアの半径が大きく及び/又は磁極ピッチが長い場合でも、導体セグメントの接合片や接合部が、コアの内周面側に張り出したり、半径方向外向きに移動することが防止された、回転電機の固定子を提供することである。
【解決手段】第1スロット34aの最内層41に連続し端面視でコア端面33の湾曲に沿って一方向に延びた外導体セグメント40の一方接合片45が、第2スロット34bの内層52に連続し第2方向に延びた内導体セグメント50の他方接合片57と第1接合部71で接合されている。また、第1スロット34aの外層51に連続し端面視でコア端面33の湾曲に沿って一方向に延びた内導体セグメント50の一方接合片55が、第2スロット34bの最外層42に連続し第2方向に延びた外導体セグメント40の他方接合片47と第2接合部72で接合されている。
【選択図】図5
【解決手段】第1スロット34aの最内層41に連続し端面視でコア端面33の湾曲に沿って一方向に延びた外導体セグメント40の一方接合片45が、第2スロット34bの内層52に連続し第2方向に延びた内導体セグメント50の他方接合片57と第1接合部71で接合されている。また、第1スロット34aの外層51に連続し端面視でコア端面33の湾曲に沿って一方向に延びた内導体セグメント50の一方接合片55が、第2スロット34bの最外層42に連続し第2方向に延びた外導体セグメント40の他方接合片47と第2接合部72で接合されている。
【選択図】図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は回転電機の固定子、特にその導体コイルの接合片の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の交流発電機や電気自動車の発電電動機等の回転電機の固定子は、円筒形状で複数のスロットが円周方向に隔設されたコアと、スロットに収容された導体コイルとから成る。一本の継ぎ目のない連続線から成る導体コイルもあるが、複数の導体セグメントを接合して成る導体コイルが本願出願人により提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
例えば、松葉形状の外導体セグメントと、これに囲まれる松葉形状の内導体セグメントとを複数使用して、各スロット内に4つの層が構成されている場合を考える。図12において外導体セグメントの一方収容部151及び内導体セグメントの一方収容部161がコア170の第1スロット171内に収容され、最内層(第1層)及び外層(第3層)が形成されている。また、外導体セグメントの他方収容部153及び内導体セグメントの他方収容部163が第1スロット171から所定磁極ピッチ離れた第2スロット173内に収容され、最外層(第4層)及び内層(第2層)が形成されている。
【0004】
第1スロット171の最内層151に連続した一方接合片152は時計方向に延び、第2スロット173の内層163に連続し反時計方向に延びた他方接合片164と接合されている。また、第1スロット171の外層161に連続し時計方向に延びた一方接合片162は、第2スロット173の最外層153に連続し反時計方向に延びた他方接合片154と接合部で接合されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−37132号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
多数の接合片対152及び164と、162及び154とをコアの側方の空間内で整列させるため、接合片152,154,162及び164に治具等で外力を加えて変形させる。所定の磁極ピッチが短い場合、スロット171と173との距離が比較的短いので、接合片152と164とが接合される接合部175及び接合片162と154とが接合される接合部177は、コア170の内周面178よりも半径方向外方に位置する。
【0007】
しかし、図13に示すように、磁極ピッチ が長い場合は、接合片152,154,162及び164がスロット171及び173における接線方向に対して半径方向内向きに傾斜し、接合部152,154,162及び164が半径方向内方に移動する。その結果、最も内側の接合部175や内側から2番目の接合部177等がコア170の内周面178を超えて半径方向内向きに張出す。これでは、固定子の中空部への回転子の挿入が困難になる。
【0008】
一方、図14に示すように、所定磁極ピッチがそれ程長くなくても、コア170の内外径が大きい場合は、接合片152,154,162及び164がスロット171及び173における接線方向又は接線方向に対してに対して僅かに半径方向外向きに傾斜し、接合部175及び177が半径方向外方に移動する。接合部175及び177が半径方向内向きに移動した上記場合と異なり、回転子の挿入が困難になる問題はない。しかし、接合部175及び177同士が互いに干渉したり、最も外側の接合部175や外側から2番目の接合部175等が、スロット171と173との中間に位置するスロット179の外縁付近に位置し、周辺の部品と干渉する虞れがある。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、コアの半径が大きく及び/又は磁極ピッチが長い場合でも、導体セグメントの接合片や接合片同士が接合された接合部が、コアの内周面側に張り出して回転子の挿入を妨げたり、スロットの外縁付近迄半径方向外向きに移動して周辺の機器と干渉することが防止された、回転電機の固定子を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本願の発明者は、コアの端面の側方で接合片及び接合部が干渉する条件を分析して本発明を完成した。図10を参照しつつ、コアCの半径が大きい場合の接合部の干渉を検討する。他方接合片Bは固定して考え、一方接合片Aがこの他方接合片Bと干渉する条件を調べる。rはコアCの内周面Caの内径であり、Hは一方接合片Aの内周面Caからの突出高さである。θは、一方接合片Aの一端Aaに対する内周面Caとの接線と、他端Abに対する内周面Caとの接線とが成す角度である。このとき、一方接合片Aの突出高さHは、 H+r=r/cos(θ/2) より、 H={1/cos(θ/2)−1}×r で求まる。
【0011】
これから明らかなように、突出高さHはコアCの内周面C1の半径rに比例する。よって、半径rが大きいほど接合部が干渉し易いことが分かる。
【0012】
図11を参照しつつ、磁極数が少なく磁極ピッチが長い場合の接合片の干渉について検討する。他方接合片Bは固定して考え、一方接合片Aがこの他方接合片Bと干渉する条件を調べる。r、H及びθの意義は図10の場合と同じである。ここでは、他方接合部Bに対する一方接合部Aの開き角(重なり角)θ/2と接合部の干渉との関係を探る。θと磁極数Pとの間には θ=360度/P の関係がある。
【0013】
これより、スロットの磁極ピッチが大きくなるとθが大きくなり、上記重なり角は小さくなる。よって、接合片AとBとを重ねるためには、内周側に張り出す状態で接合することが必要となる。
【0014】
従来の車両用交流発電機では、コアCの内周面Caの半径が比較的小さく突出高さHが比較的低いことに加えて、磁極数が16前後と比較的多かった。そのために、開き角θ/2が11.25度程度と小さく、接合面を治具により平行に密着させることは容易であった。しかし、コアCの内周面Caの半径が大きい及び/又は磁極数が8程度と少ないときは、コイルの開き角θ/2が25度程度と大きくなり、接合部が内周側に張り出すことになる。
【0015】
以上の検討に基づき、本願の第1発明による回転電機の固定子は、請求項1に記載したように、円筒形状を持ちm個のスロットが円周方向に隔設されたコアと、m個のセグメント組を有し該スロットに収容された導体コイルと、から成り、m個のセグメント組は松葉形状のm個の外導体セグメントと松葉形状で外導体セグメントに囲まれたm個の内導体セグメントから成り、第k外導体セグメントの一方直線部が第kスロットの最内層を形成すると共に他方直線部が第kスロットから第1円周方向に所定磁極ピッチ離れた第lスロットの最外層を形成し、第k内導体セグメントの一方直線部が第kスロットの外層を形成すると共に他方直線部が第lスロットの内層を形成し;第kスロットの最内層に連続し端面視でコア端面の湾曲に沿って第1円周方向に延びた第k外導体セグメントの一方接合片が、第lスロットの内層に連続し端面視でコア端面の湾曲に沿って第2円周方向に延びた第k内導体セグメントの他方接合片と第1接合部で接合され;第kスロットの外層に連続し端面視でコア端面の湾曲に沿って第1円周方向に延びた第k内導体セグメントの一方接合片が、第lスロットの最外層に連続し端面視でコア端面の湾曲に沿って第2円周方向に延びた第k外導体セグメントの他方接合片と第2接合部で接合されていることを特徴とする。但し、mはk、lよりも大きく、kとlとの大小は問わない。
【0016】
この回転電機の固定子において、第k導体セグメントの一方接合片及び第l導体セグメントの他方接合片も、第l導体セグメントの一方接合片及び第k導体セグメントの他方接合片も、端面視でコアの湾曲に沿って第1円周方向又は第2円周方向に延びている。
【0017】
請求項2の固定子は、請求1において、m個のセグメント組と同じ構成の少なくともm個の追加セグメント組を含み、追加セグメント組の第k外導体セグメントの一方接合部と第k内導体セグメントの他方接合部とが、セグメント組の第k外導体セグメントの一方接合片及び第k内導体セグメントの他方接合片と同様に接合され;追加セグメント組の第k外導体セグメントの他方接合部と第k内導体セグメントの一方接合部とが、セグメント組の第k外導体セグメントの他方接合片及び該第k内導体セグメントの一方接合片と同様に接合されている。
【0018】
請求項3の固定子は、請求項1又は2において、第k外導体セグメントの一方接合片及び他方接合片、並びに前記第k内導体セグメントの一方接合片及び他方接合片は、端面視で前記コアの端面の曲率と同じ曲率で湾曲している。請求項4の固定子は、請求項3において、外導体セグメントの一方接合片及び内導体セグメントの一方接合片はコアの内周面の半径の1.0から1.5倍の半径で湾曲し、外導体セグメントの他方接合片及び内導体セグメントの他方接合片はコアの内周面の半径の1.0から1.5倍の半径で湾曲している。請求項5の固定子は、請求項4において、最も内周側の第1接合部はコアの内周面よりも半径方向外側に位置している。
【0019】
第2発明は、請求項6に記載したように、円筒形状を持ちm個のスロットが円周方向に隔設されたコアと、m個の導体セグメントから成りスロットに収容された導体コイルと、から成り;第k導体セグメントの一方直線部が第kスロット内で内層を形成すると共に他方直線部が第kスロットから円周方向に所定磁極ピッチ離れた第lスロット内で外層を形成し;第kスロットの内層に連続し端面視でコア端面の湾曲に沿って第1円周方向に延びた一方接合片が、第lスロットの外層に連続し端面視で端面の湾曲に沿って第2円周方向に延びた他方接合片と接合部で接合されていることを特徴とする。
【0020】
この回転電機の固定子において、第k導体セグメントの一方接合部も他方接合部も端面視でコア端面の湾曲に沿って延びて第1円周方向又は第2円周方向に延びている。
【0021】
【発明の実施の形態】
<回転電機、回転子>
回転電機は自動車やトラックの交流発電機、電気自動車の発電電動機(MG)、及び一般産業車両の電動機等を含む。ハウジングに固定された固定子(ステータ)と、固定子と対向する状態で回転軸に取り付けられた回転子(ロータ)とから成る。
<固定子>
固定子は鉄心(コア)と、導体コイルとから成る。
(1) コア
コアは複数枚の薄い後半を積層して成り、全体として円筒形状で、所定幅で半径方向及び軸方向に延びる多数のスロットを備えている。コアの内径及び外径は任意に選定できる。磁極数を2Pとすると、スロットの個数は、相数が3のとき6Pn(n≧1)となる。後述するように、各スロットには4の倍数又は2の倍数の直線部が収容され層を成している。
(2) 導体コイル
▲1▼導体コイルは多数のセグメント組から成る。各セグメント組は松葉形状の多数の外導体セグメントと、該外導体セグメントに取り囲まれた、外導体セグメントと同数の内導体セグメントとを含む。ある外導体セグメントの一方直線部及び他方直線部は所定の磁極ピッチ離れた二つのスロットにかけて(またがって)収容される。この外導体セグメントに取り囲まれた内導体セグメントの一方直線部は外導体セグメントの一方直線部と同じスロットに、他方直線部は外導体セグメントの他方直線部と同じスロットに収容される。
【0022】
外導体セグメントの一方接合片と内導体セグメントの他方接合部とは円周方向で互いに近づく方向に延び、接合部で接合される。外導体セグメントの他方接合片と内導体セグメントの一方接合部とは円周方向で互いに近づく方向に延び、接合部で接合される。
▲2▼本発明の実施の形態(基本概念)を説明する。本発明は1つのスロット内に4つの層を形成する第1タイプと、2つの層を形成する第2タイプとを含む。
【0023】
先ず第1タイプ(いわゆる重ね巻)に付き、図7を参照しつつ詳述する。第1外導体セグメントの横断面矩形状の一方直線部121がコア135の第1スロット136内に収容され最内層を形成すると共に、第1内導体セグメントの横断面矩形状の一方直線部136が第1スロット136内に収容され外層を形成している。また、第1外導体セグメントの横断面矩形状の他方直線部123が第1スロット136から時計方向に所定磁極ピッチ離れた第2スロット137内に収容され最外層を形成するとともに、第1内導体セグメントの横断面矩形状の他方直線部128が第2スロット137内に収容され内層を形成している。
【0024】
コア135の端面138から突出した第1外導体セグメントの一方接合片122及び他方接合片124、及び第1内導体セグメントの一方接合片127及び他方接合片129は屈曲されて接合部139a及び139bで接合されている。
【0025】
第1スロット136の最内層121に連続し端面視で端面138の湾曲に沿って第1円周方向に延びた第1外導体セグメントの一方接合片122が、第2スロット137内の内層128に連続し端面138の湾曲に沿って第2円周方向に延びた第1内導体セグメントの他方接合片129と接合部139aで接合されている。
【0026】
また、第1スロット136の外層126に連続し端面視で端面138の湾曲に沿って第1円周方向に延びた第1内導体セグメントの一方接合片127が、第2スロット137の最外層123に連続し端面の湾曲に沿って第2円周方向に延びた第1外導体セグメントの他方接合片124と接合部139bで接合されている。尚、一方接合片122、127及び他方接合片129、124を半径方向外側から中心に向かって見たとき(径方向視)、スロットの軸線方向に対して所定角度を成して傾斜している。接合部139a及び139bは1極1相当たりのスロットピッチの中央部付近に位置している。
【0027】
次に、第1スロット136とこれから第2円周方向に所定磁極ピッチ離れた第3スロット138との間での接合片同士の接合について説明する。第1スロット136の内層128に連続し端面から突出し端面138の湾曲に沿って第2円周方向に延びた第2内導体セグメントの他方接合片129と、第3スロット138の最内層121に連続し端面から突出し端面138の湾曲に沿って第1円周方向に延びた第2外導体セグメントの一方接合片122と、接合部139aで接合されている。
【0028】
また、第1スロット136の最外層123に連続し端面138の湾曲に沿って第2円周方向に延びた第2外導体セグメントの他方接合片124と、第3スロット138の外層126に連続し端面138の湾曲に沿って第1円周方向に延びた第2内導体セグメントの一方接合片127とが、接合部139bで接合されている。
▲3▼次に第2タイプ(いわゆる波巻き)に付き、図8を参照しつつ説明する。導体セグメントの一方直線部141が第1スロット148内で内層を形成すると共に、他方直線部143が第1スロット148から所定磁極ピッチだけ第1円周方向に離れた第2スロット149で外層を形成している。第1スロット148の内層141に連続し端面視でコア端面の湾曲に沿って第1円周方向に延びた一方接合片142が、第2スロット149の外層143に連続し端面視で端面の湾曲に沿って第2円周方向に延びた他方接合片144と接合部146で接合されている。
【0029】
尚、第1スロットと第2スロットとにかけて、更に、上記導体セグメントと同形状の少なくとも一周分(m個)の追加導体セグメントを収容することができる。追加導体セグメントの一方接合部と他方接合部とは、上記導体セグメントの一方接合部及び他方接合部と同様に接合される。
▲4▼尚、第1タイプでも第2タイプでも、コアの内周面の半径をrとするとき、接合片は1.0rから1.5rの半径で湾曲していることが望ましい。内周寄りの接合片は1.0r又はこれに近い半径を持ち、外周寄りの接合片は1.5r又はこれに近い半径を持ち、その間で半径が漸増していることが望ましい。外周側の接合片の半径が1.5rよりも大き過ぎると、接合部を密着させるための加工工数が増えるとともに、接合片に無理な力がかかる。一方、内周側の接合片の半径が1.0rよりも小さすぎると、接合片が周方向に引っ張られ、加工困難(接合片の密着不能)になる。
【0030】
但し、図9に示すように、スロット内の所定の層からほぼ接線方向に延びる直線状の一方接合片122,124又は142と、他方方接合片124,129又は144とを採用することもできる。先端の接合部139a139b又は146は他方接合片124,129又は144に対して所定角度を成すように曲げた直線部又は僅かに湾曲した湾曲部から成る。尚、接合部は一方接合片124,129又は144に対して所定角度を成すように曲げた直線部又は僅かに湾曲した湾曲部から成ることもできる。
【0031】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図1、図2及び図3を参照しつつ説明する。
<第1実施例>
(構成)
図1に示す電気自動車用電動機は、固定子30、回転子10及びフレーム18等を含んで構成されている。このうち、固定子30は、固定子鉄心(コア)32と、固定子巻線(導体コイル)68を構成する二種類の多数の導体セグメント40,50と、コア32と各導体セグメント40,50との間を電気絶縁する絶縁材28とを備えている。
【0032】
この電動機は固定子30のコア32のスロット34の個数が108、1磁極ピッチが9で、極数が12である。各スロット34の内には4つの層が形成されている。コア32の半径は比較的小さく、スロット34の磁極ピッチ間距離は比較的長い。固定子30の詳細については後述する。
【0033】
回転子10は、回転軸12と、該回転軸に固定された回転子鉄心(コア)14と、絶縁処理された導線を円筒状に巻いた界磁巻線16とを有する。界磁巻線はコア14を構成する一対のポールコアにより両側から挟持されている。
【0034】
フレーム18は、固定子30及び回転子10を収容し、回転子10の回転軸12を回転可能に支持するとともに、ポールコアの外周側に所定の隙間を介して固定子30が固定されている。
【0035】
図1及び図2に示すように、固定子30のコア32は円筒形状を持ち、軸方向及び半径方向に延びる複数(108個)のスロット34が円周方向に隔設されている。全てのスロット34は同形状で、各スロット34の横断面形状は半径方向に細長い矩形状であり、内周側が開口している。
【0036】
108個の外導体セグメント40等と108個の内導体セグメント50等とにより108個のセグメント組60等が構成されている。108個の外導体セグメント40等及び108個の内導体セグメント50等は、一部の異形線を除き同形状である。108個のセグメント組60等により導体コイル68が構成される。
【0037】
以下、第90セグメント組60を例にとって説明する。図3に示すように、第90外導体セグメント40は中間の横断面矩形状の一対の直線部41及び42と、一端のU字形状のターン部43と、他端の一対の接合片45及び47とから成り松葉形状を持つ。ターン部43は板厚方向及び板厚と直交する方向に捻られ、コア32の一端面36から突出している。一方直線部41と他方直線部42とは所定間隔を保って互いに平行である。一方の接合片45と他方接合片47とは長手方向と直交する方向(コアの円周方向)で互いに離れる方向に屈曲されている。
【0038】
第90内導体セグメント50も、第90外導体セグメント40と同様に中間の横断面矩形状の一対の直線部51及び52と、一端のターン部53、他端の一対の接合片55及び57とを含み、松葉形状を持つ。内導体セグメント50は外導体セグメント40の内側に位置して取り囲まれている。よって、上記ターン部43と同様に捻られたターン部53は上記ターン部43よりも小さく、コア32の一端面36から突出している。各セグメント組のターン部43,53等が一端側コイルエンド群を形成している。
【0039】
一方直線部51及び他方直線部53は上記一方直線部41及び他方直線部43と長さは同じであるが間隔は狭い。また、一方の接合片55及び他方接合片57は長手方向と直交する方向で互いに近づく方向に屈曲されている。
【0040】
なお、セグメント組60等はターン部43及び53を捻ってコア32の所定のスロット34a、34b等に軸方向に挿入される。直線部41,51がスロット34aに収容され、直線部42,52がスロット34bに収容され、ターン部43及び53が一端面36から突出し、接合片45,55及び47,57が他端面33から突出する。
【0041】
次に、接合片45,55及び47,57の接合について図4,図5を参照しつつ説明する。例えば、第90スロット(第kスロット)34aの最内層41に連続した第90外導体セグメント40の一方接合片45は、コア32の他端面33側でコア32の湾曲に沿ってコア32の内周面37の半径の1.0倍の半径で湾曲して反時計方向に延びている。一方、第99スロット(第lスロット)34bの内層52に連続した第99内導体セグメント50の他方接合片57は他端面33でコア32の湾曲に沿ってコア32の内周面37の半径の1.05倍の半径で湾曲して反時計方向に延びている。そして、一方接合片45と他方接合片57とは接合部71で接合されている。
【0042】
また、第90スロット34aの外層51に連続しコア32の湾曲に沿って時計方向に延びた第90内導体セグメント50の一方接合片55は、第99スロット34bの最外層42に連続し反時計方向に延びた第99外導体セグメント40の他方接合片47と、接合部72で接合されている。
【0043】
多数の接合部71、72で接合された多数の一方接合片44,55及び多数の他方接合片47,57が他端側コイルエンド群を形成している。
【0044】
108個のセグメント組から成る導体コイル68の配線図の一部を図2及び図4に示す。外導体セグメント40が実線で示され、内導体セグメント50が破線で示されている。例えば、第90外導体セグメント40と第90内導体セグメント50から成る第90セグメント組60(以下、外導体セグメントの一方直線部及び内導体セグメントの一方直線部が収容されたスロットの番号で呼ぶ)に注目する。第90外導体セグメント40の一方直線部41は第90スロット34aの最内層を成し、一方接合片45は左方に屈曲している。他方直線部42は第99スロット34bの最外層を成し、他方接合片47は右方に屈曲している。
【0045】
第90内導体セグメント50の一方直線部51は第90スロット34aの外層を成し、一方接合片55は半径方向視で左方に屈曲している。他方直線部52は第99スロット34bの内層を成し、他方接合片57は半径方向視で右方に屈曲している。
【0046】
以上の構成は第91セグメント組62及び第89セグメント組64についても同様である。第90セグメント組60、第91グメント組62及び第89セグメント組64は直列に接続されU相を形成している。尚、V相及びW相はU相と同様に構成されている。
(作用効果)
電動機の作動自体は公知であり、また本発明に直接関係ないので、説明を割愛する。
【0047】
接合片45,55及び47,57の接合に関し、図5から明らかなように、磁極ピッチが大きく対応するスロット34aと34bとの間の距離が長い。しかし、第90外導体セグメント40の一方接合片45及び他方接合片47も、第90内導体セグメント50の一方接合片55及び他方接合片57もコア32の内周面37の半径の1.07倍の半径でR状に湾曲している。
【0048】
その結果、一方接合片45及び他方接合片47、一方接合片55及び他方接合片57、並びに第1接合部71及び第2接合部72はコア32の内周面37よりも半径方向外方に位置しており、回転子10の挿入を妨げることがない。加えて、コア32の他端面33の側方の空間内で、多数の接合部71,72を円周方向及び半径方向において、均等に配置することができ、連続的な接合(溶接)作業が可能となり、生産性が向上する。
<第2実施例>
次に、本発明の第2実施例に付いて図6を参照しつつ説明する。第2実施例はコア80の半径が大きく、1つのスロット内に収納されている直線部の個数が第1実施例よりも多い。詳述すると、コア80の第1スロット84aに4つの層構造105,106,107及び108が挿入されている。最も内側の層構造105は前記スロット34a内の層構造と同様に、最内層91、内層100、外層97及び最外層94から成る。内側から第2番目の層構造106、第3番目の層構造107及び最も外側の層構造108は追加的な層構造であり、最も内側の層構造105と同じ構造を持つ。
【0049】
第1スロット84aから所定磁極ピッチ離れた第2スロット84bには4群の層構造111,112,113及び114が挿入されている。各層構造は前記スロット34b内の層構造と同様の層構造を持つ。
【0050】
この実施例では、例えば第1スロット84a内に収容された16個の層から8つの接合片(不図示)が時計方に延び、第2スロット84b内に収容された16個の層から8つの接合片(不図示)が反時計方向に延びている。これら全ての接合片は端面視でコア端面の湾曲に沿ってR状に湾曲している。
【0051】
よって、コア80の半径が大きいにも関わらず、半径方向で最も外方に位置する接合片や接合部等が周辺の機器と干渉する虞れはない。
【0052】
【発明の効果】
以上述べてきたように、第1発明の回転電機の固定子によれば、コアの各スロット内に導体セグメントの4つの直線部(層)の収容された固定子において、接合部の干渉や張出しを防止しつつ、コアの半径即ち固定子の半径を増大させることができ、及び/又は磁極数を減少させて磁極ピッチを長くすることができる。
【0053】
請求項2の固定子によれば、コアの各スロット内に4の倍数の直線部(層)の収容された場合において、請求項1の固定子と同様の効果が得られる。請求項3の固定子によれば、接合部の干渉や張出しを確実に防止することができる。
【0054】
請求項4の固定子によれば、接合部の干渉や張出しをより確実に防止することができる。請求項5の固定子によれば、接合部による回転子の挿入の妨害、及び接合部と周辺の機器との干渉が防止できる。
【0055】
また、第2発明の回転電機の固定子によれば、コアの各スロット内に導体セグメントの2の倍数の直線部(層)の収容された固定子において、接合部の干渉や張出しを防止しつつ、コアの半径即ち固定子の半径を増大させることができ、及び/又は磁極数を減少させて磁極ピッチを長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す全体正面断面図である。
【図2】コアの横断面図であり、スロットに収容された直線部(層)を示す。
【図3】スロットに収容された外導体セグメント及び内導体セグメントを示す斜視図である。
【図4】第1実施例の配線を示す説明図である。
【図5】図1のコアの他端面視面である。
【図6】本発明の第2実施例を示す、第2に対応する説明図である。
【図7】第1の実施の形態を示す説明図である。
【図8】第2の実施の形態を示す説明図である。
【図9】第3の実施の形態を示す説明図である。
【図10】コアの半径が小さく、磁極ピッチが短い固定子における接合片の接合を説明する説明図である。
【図11】コアの半径が大きい場合の接合部の干渉を説明する説明図である。
【図12】磁極ピッチが長い場合の接合部の干渉を説明する説明図である。
【図13】コアの半径が大きい第1従来例を示す端面視図である。
【図14】磁極ピッチが長い第2従来例を示す端面視図である。
【符号の説明】
10:回転子 18:フレーム
30:固定子 32:コア
34a,34b:スロット 40:外導体セグメント
41、51:一方直線部 42、52:他方直線部
43、53:ターン部 50:内導体セグメント
45,55:一方接合片 47,7:他方接合片
60、62,64:セグメント組 68:導体コイル
【発明の属する技術分野】
本発明は回転電機の固定子、特にその導体コイルの接合片の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の交流発電機や電気自動車の発電電動機等の回転電機の固定子は、円筒形状で複数のスロットが円周方向に隔設されたコアと、スロットに収容された導体コイルとから成る。一本の継ぎ目のない連続線から成る導体コイルもあるが、複数の導体セグメントを接合して成る導体コイルが本願出願人により提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
例えば、松葉形状の外導体セグメントと、これに囲まれる松葉形状の内導体セグメントとを複数使用して、各スロット内に4つの層が構成されている場合を考える。図12において外導体セグメントの一方収容部151及び内導体セグメントの一方収容部161がコア170の第1スロット171内に収容され、最内層(第1層)及び外層(第3層)が形成されている。また、外導体セグメントの他方収容部153及び内導体セグメントの他方収容部163が第1スロット171から所定磁極ピッチ離れた第2スロット173内に収容され、最外層(第4層)及び内層(第2層)が形成されている。
【0004】
第1スロット171の最内層151に連続した一方接合片152は時計方向に延び、第2スロット173の内層163に連続し反時計方向に延びた他方接合片164と接合されている。また、第1スロット171の外層161に連続し時計方向に延びた一方接合片162は、第2スロット173の最外層153に連続し反時計方向に延びた他方接合片154と接合部で接合されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−37132号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
多数の接合片対152及び164と、162及び154とをコアの側方の空間内で整列させるため、接合片152,154,162及び164に治具等で外力を加えて変形させる。所定の磁極ピッチが短い場合、スロット171と173との距離が比較的短いので、接合片152と164とが接合される接合部175及び接合片162と154とが接合される接合部177は、コア170の内周面178よりも半径方向外方に位置する。
【0007】
しかし、図13に示すように、磁極ピッチ が長い場合は、接合片152,154,162及び164がスロット171及び173における接線方向に対して半径方向内向きに傾斜し、接合部152,154,162及び164が半径方向内方に移動する。その結果、最も内側の接合部175や内側から2番目の接合部177等がコア170の内周面178を超えて半径方向内向きに張出す。これでは、固定子の中空部への回転子の挿入が困難になる。
【0008】
一方、図14に示すように、所定磁極ピッチがそれ程長くなくても、コア170の内外径が大きい場合は、接合片152,154,162及び164がスロット171及び173における接線方向又は接線方向に対してに対して僅かに半径方向外向きに傾斜し、接合部175及び177が半径方向外方に移動する。接合部175及び177が半径方向内向きに移動した上記場合と異なり、回転子の挿入が困難になる問題はない。しかし、接合部175及び177同士が互いに干渉したり、最も外側の接合部175や外側から2番目の接合部175等が、スロット171と173との中間に位置するスロット179の外縁付近に位置し、周辺の部品と干渉する虞れがある。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、コアの半径が大きく及び/又は磁極ピッチが長い場合でも、導体セグメントの接合片や接合片同士が接合された接合部が、コアの内周面側に張り出して回転子の挿入を妨げたり、スロットの外縁付近迄半径方向外向きに移動して周辺の機器と干渉することが防止された、回転電機の固定子を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本願の発明者は、コアの端面の側方で接合片及び接合部が干渉する条件を分析して本発明を完成した。図10を参照しつつ、コアCの半径が大きい場合の接合部の干渉を検討する。他方接合片Bは固定して考え、一方接合片Aがこの他方接合片Bと干渉する条件を調べる。rはコアCの内周面Caの内径であり、Hは一方接合片Aの内周面Caからの突出高さである。θは、一方接合片Aの一端Aaに対する内周面Caとの接線と、他端Abに対する内周面Caとの接線とが成す角度である。このとき、一方接合片Aの突出高さHは、 H+r=r/cos(θ/2) より、 H={1/cos(θ/2)−1}×r で求まる。
【0011】
これから明らかなように、突出高さHはコアCの内周面C1の半径rに比例する。よって、半径rが大きいほど接合部が干渉し易いことが分かる。
【0012】
図11を参照しつつ、磁極数が少なく磁極ピッチが長い場合の接合片の干渉について検討する。他方接合片Bは固定して考え、一方接合片Aがこの他方接合片Bと干渉する条件を調べる。r、H及びθの意義は図10の場合と同じである。ここでは、他方接合部Bに対する一方接合部Aの開き角(重なり角)θ/2と接合部の干渉との関係を探る。θと磁極数Pとの間には θ=360度/P の関係がある。
【0013】
これより、スロットの磁極ピッチが大きくなるとθが大きくなり、上記重なり角は小さくなる。よって、接合片AとBとを重ねるためには、内周側に張り出す状態で接合することが必要となる。
【0014】
従来の車両用交流発電機では、コアCの内周面Caの半径が比較的小さく突出高さHが比較的低いことに加えて、磁極数が16前後と比較的多かった。そのために、開き角θ/2が11.25度程度と小さく、接合面を治具により平行に密着させることは容易であった。しかし、コアCの内周面Caの半径が大きい及び/又は磁極数が8程度と少ないときは、コイルの開き角θ/2が25度程度と大きくなり、接合部が内周側に張り出すことになる。
【0015】
以上の検討に基づき、本願の第1発明による回転電機の固定子は、請求項1に記載したように、円筒形状を持ちm個のスロットが円周方向に隔設されたコアと、m個のセグメント組を有し該スロットに収容された導体コイルと、から成り、m個のセグメント組は松葉形状のm個の外導体セグメントと松葉形状で外導体セグメントに囲まれたm個の内導体セグメントから成り、第k外導体セグメントの一方直線部が第kスロットの最内層を形成すると共に他方直線部が第kスロットから第1円周方向に所定磁極ピッチ離れた第lスロットの最外層を形成し、第k内導体セグメントの一方直線部が第kスロットの外層を形成すると共に他方直線部が第lスロットの内層を形成し;第kスロットの最内層に連続し端面視でコア端面の湾曲に沿って第1円周方向に延びた第k外導体セグメントの一方接合片が、第lスロットの内層に連続し端面視でコア端面の湾曲に沿って第2円周方向に延びた第k内導体セグメントの他方接合片と第1接合部で接合され;第kスロットの外層に連続し端面視でコア端面の湾曲に沿って第1円周方向に延びた第k内導体セグメントの一方接合片が、第lスロットの最外層に連続し端面視でコア端面の湾曲に沿って第2円周方向に延びた第k外導体セグメントの他方接合片と第2接合部で接合されていることを特徴とする。但し、mはk、lよりも大きく、kとlとの大小は問わない。
【0016】
この回転電機の固定子において、第k導体セグメントの一方接合片及び第l導体セグメントの他方接合片も、第l導体セグメントの一方接合片及び第k導体セグメントの他方接合片も、端面視でコアの湾曲に沿って第1円周方向又は第2円周方向に延びている。
【0017】
請求項2の固定子は、請求1において、m個のセグメント組と同じ構成の少なくともm個の追加セグメント組を含み、追加セグメント組の第k外導体セグメントの一方接合部と第k内導体セグメントの他方接合部とが、セグメント組の第k外導体セグメントの一方接合片及び第k内導体セグメントの他方接合片と同様に接合され;追加セグメント組の第k外導体セグメントの他方接合部と第k内導体セグメントの一方接合部とが、セグメント組の第k外導体セグメントの他方接合片及び該第k内導体セグメントの一方接合片と同様に接合されている。
【0018】
請求項3の固定子は、請求項1又は2において、第k外導体セグメントの一方接合片及び他方接合片、並びに前記第k内導体セグメントの一方接合片及び他方接合片は、端面視で前記コアの端面の曲率と同じ曲率で湾曲している。請求項4の固定子は、請求項3において、外導体セグメントの一方接合片及び内導体セグメントの一方接合片はコアの内周面の半径の1.0から1.5倍の半径で湾曲し、外導体セグメントの他方接合片及び内導体セグメントの他方接合片はコアの内周面の半径の1.0から1.5倍の半径で湾曲している。請求項5の固定子は、請求項4において、最も内周側の第1接合部はコアの内周面よりも半径方向外側に位置している。
【0019】
第2発明は、請求項6に記載したように、円筒形状を持ちm個のスロットが円周方向に隔設されたコアと、m個の導体セグメントから成りスロットに収容された導体コイルと、から成り;第k導体セグメントの一方直線部が第kスロット内で内層を形成すると共に他方直線部が第kスロットから円周方向に所定磁極ピッチ離れた第lスロット内で外層を形成し;第kスロットの内層に連続し端面視でコア端面の湾曲に沿って第1円周方向に延びた一方接合片が、第lスロットの外層に連続し端面視で端面の湾曲に沿って第2円周方向に延びた他方接合片と接合部で接合されていることを特徴とする。
【0020】
この回転電機の固定子において、第k導体セグメントの一方接合部も他方接合部も端面視でコア端面の湾曲に沿って延びて第1円周方向又は第2円周方向に延びている。
【0021】
【発明の実施の形態】
<回転電機、回転子>
回転電機は自動車やトラックの交流発電機、電気自動車の発電電動機(MG)、及び一般産業車両の電動機等を含む。ハウジングに固定された固定子(ステータ)と、固定子と対向する状態で回転軸に取り付けられた回転子(ロータ)とから成る。
<固定子>
固定子は鉄心(コア)と、導体コイルとから成る。
(1) コア
コアは複数枚の薄い後半を積層して成り、全体として円筒形状で、所定幅で半径方向及び軸方向に延びる多数のスロットを備えている。コアの内径及び外径は任意に選定できる。磁極数を2Pとすると、スロットの個数は、相数が3のとき6Pn(n≧1)となる。後述するように、各スロットには4の倍数又は2の倍数の直線部が収容され層を成している。
(2) 導体コイル
▲1▼導体コイルは多数のセグメント組から成る。各セグメント組は松葉形状の多数の外導体セグメントと、該外導体セグメントに取り囲まれた、外導体セグメントと同数の内導体セグメントとを含む。ある外導体セグメントの一方直線部及び他方直線部は所定の磁極ピッチ離れた二つのスロットにかけて(またがって)収容される。この外導体セグメントに取り囲まれた内導体セグメントの一方直線部は外導体セグメントの一方直線部と同じスロットに、他方直線部は外導体セグメントの他方直線部と同じスロットに収容される。
【0022】
外導体セグメントの一方接合片と内導体セグメントの他方接合部とは円周方向で互いに近づく方向に延び、接合部で接合される。外導体セグメントの他方接合片と内導体セグメントの一方接合部とは円周方向で互いに近づく方向に延び、接合部で接合される。
▲2▼本発明の実施の形態(基本概念)を説明する。本発明は1つのスロット内に4つの層を形成する第1タイプと、2つの層を形成する第2タイプとを含む。
【0023】
先ず第1タイプ(いわゆる重ね巻)に付き、図7を参照しつつ詳述する。第1外導体セグメントの横断面矩形状の一方直線部121がコア135の第1スロット136内に収容され最内層を形成すると共に、第1内導体セグメントの横断面矩形状の一方直線部136が第1スロット136内に収容され外層を形成している。また、第1外導体セグメントの横断面矩形状の他方直線部123が第1スロット136から時計方向に所定磁極ピッチ離れた第2スロット137内に収容され最外層を形成するとともに、第1内導体セグメントの横断面矩形状の他方直線部128が第2スロット137内に収容され内層を形成している。
【0024】
コア135の端面138から突出した第1外導体セグメントの一方接合片122及び他方接合片124、及び第1内導体セグメントの一方接合片127及び他方接合片129は屈曲されて接合部139a及び139bで接合されている。
【0025】
第1スロット136の最内層121に連続し端面視で端面138の湾曲に沿って第1円周方向に延びた第1外導体セグメントの一方接合片122が、第2スロット137内の内層128に連続し端面138の湾曲に沿って第2円周方向に延びた第1内導体セグメントの他方接合片129と接合部139aで接合されている。
【0026】
また、第1スロット136の外層126に連続し端面視で端面138の湾曲に沿って第1円周方向に延びた第1内導体セグメントの一方接合片127が、第2スロット137の最外層123に連続し端面の湾曲に沿って第2円周方向に延びた第1外導体セグメントの他方接合片124と接合部139bで接合されている。尚、一方接合片122、127及び他方接合片129、124を半径方向外側から中心に向かって見たとき(径方向視)、スロットの軸線方向に対して所定角度を成して傾斜している。接合部139a及び139bは1極1相当たりのスロットピッチの中央部付近に位置している。
【0027】
次に、第1スロット136とこれから第2円周方向に所定磁極ピッチ離れた第3スロット138との間での接合片同士の接合について説明する。第1スロット136の内層128に連続し端面から突出し端面138の湾曲に沿って第2円周方向に延びた第2内導体セグメントの他方接合片129と、第3スロット138の最内層121に連続し端面から突出し端面138の湾曲に沿って第1円周方向に延びた第2外導体セグメントの一方接合片122と、接合部139aで接合されている。
【0028】
また、第1スロット136の最外層123に連続し端面138の湾曲に沿って第2円周方向に延びた第2外導体セグメントの他方接合片124と、第3スロット138の外層126に連続し端面138の湾曲に沿って第1円周方向に延びた第2内導体セグメントの一方接合片127とが、接合部139bで接合されている。
▲3▼次に第2タイプ(いわゆる波巻き)に付き、図8を参照しつつ説明する。導体セグメントの一方直線部141が第1スロット148内で内層を形成すると共に、他方直線部143が第1スロット148から所定磁極ピッチだけ第1円周方向に離れた第2スロット149で外層を形成している。第1スロット148の内層141に連続し端面視でコア端面の湾曲に沿って第1円周方向に延びた一方接合片142が、第2スロット149の外層143に連続し端面視で端面の湾曲に沿って第2円周方向に延びた他方接合片144と接合部146で接合されている。
【0029】
尚、第1スロットと第2スロットとにかけて、更に、上記導体セグメントと同形状の少なくとも一周分(m個)の追加導体セグメントを収容することができる。追加導体セグメントの一方接合部と他方接合部とは、上記導体セグメントの一方接合部及び他方接合部と同様に接合される。
▲4▼尚、第1タイプでも第2タイプでも、コアの内周面の半径をrとするとき、接合片は1.0rから1.5rの半径で湾曲していることが望ましい。内周寄りの接合片は1.0r又はこれに近い半径を持ち、外周寄りの接合片は1.5r又はこれに近い半径を持ち、その間で半径が漸増していることが望ましい。外周側の接合片の半径が1.5rよりも大き過ぎると、接合部を密着させるための加工工数が増えるとともに、接合片に無理な力がかかる。一方、内周側の接合片の半径が1.0rよりも小さすぎると、接合片が周方向に引っ張られ、加工困難(接合片の密着不能)になる。
【0030】
但し、図9に示すように、スロット内の所定の層からほぼ接線方向に延びる直線状の一方接合片122,124又は142と、他方方接合片124,129又は144とを採用することもできる。先端の接合部139a139b又は146は他方接合片124,129又は144に対して所定角度を成すように曲げた直線部又は僅かに湾曲した湾曲部から成る。尚、接合部は一方接合片124,129又は144に対して所定角度を成すように曲げた直線部又は僅かに湾曲した湾曲部から成ることもできる。
【0031】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図1、図2及び図3を参照しつつ説明する。
<第1実施例>
(構成)
図1に示す電気自動車用電動機は、固定子30、回転子10及びフレーム18等を含んで構成されている。このうち、固定子30は、固定子鉄心(コア)32と、固定子巻線(導体コイル)68を構成する二種類の多数の導体セグメント40,50と、コア32と各導体セグメント40,50との間を電気絶縁する絶縁材28とを備えている。
【0032】
この電動機は固定子30のコア32のスロット34の個数が108、1磁極ピッチが9で、極数が12である。各スロット34の内には4つの層が形成されている。コア32の半径は比較的小さく、スロット34の磁極ピッチ間距離は比較的長い。固定子30の詳細については後述する。
【0033】
回転子10は、回転軸12と、該回転軸に固定された回転子鉄心(コア)14と、絶縁処理された導線を円筒状に巻いた界磁巻線16とを有する。界磁巻線はコア14を構成する一対のポールコアにより両側から挟持されている。
【0034】
フレーム18は、固定子30及び回転子10を収容し、回転子10の回転軸12を回転可能に支持するとともに、ポールコアの外周側に所定の隙間を介して固定子30が固定されている。
【0035】
図1及び図2に示すように、固定子30のコア32は円筒形状を持ち、軸方向及び半径方向に延びる複数(108個)のスロット34が円周方向に隔設されている。全てのスロット34は同形状で、各スロット34の横断面形状は半径方向に細長い矩形状であり、内周側が開口している。
【0036】
108個の外導体セグメント40等と108個の内導体セグメント50等とにより108個のセグメント組60等が構成されている。108個の外導体セグメント40等及び108個の内導体セグメント50等は、一部の異形線を除き同形状である。108個のセグメント組60等により導体コイル68が構成される。
【0037】
以下、第90セグメント組60を例にとって説明する。図3に示すように、第90外導体セグメント40は中間の横断面矩形状の一対の直線部41及び42と、一端のU字形状のターン部43と、他端の一対の接合片45及び47とから成り松葉形状を持つ。ターン部43は板厚方向及び板厚と直交する方向に捻られ、コア32の一端面36から突出している。一方直線部41と他方直線部42とは所定間隔を保って互いに平行である。一方の接合片45と他方接合片47とは長手方向と直交する方向(コアの円周方向)で互いに離れる方向に屈曲されている。
【0038】
第90内導体セグメント50も、第90外導体セグメント40と同様に中間の横断面矩形状の一対の直線部51及び52と、一端のターン部53、他端の一対の接合片55及び57とを含み、松葉形状を持つ。内導体セグメント50は外導体セグメント40の内側に位置して取り囲まれている。よって、上記ターン部43と同様に捻られたターン部53は上記ターン部43よりも小さく、コア32の一端面36から突出している。各セグメント組のターン部43,53等が一端側コイルエンド群を形成している。
【0039】
一方直線部51及び他方直線部53は上記一方直線部41及び他方直線部43と長さは同じであるが間隔は狭い。また、一方の接合片55及び他方接合片57は長手方向と直交する方向で互いに近づく方向に屈曲されている。
【0040】
なお、セグメント組60等はターン部43及び53を捻ってコア32の所定のスロット34a、34b等に軸方向に挿入される。直線部41,51がスロット34aに収容され、直線部42,52がスロット34bに収容され、ターン部43及び53が一端面36から突出し、接合片45,55及び47,57が他端面33から突出する。
【0041】
次に、接合片45,55及び47,57の接合について図4,図5を参照しつつ説明する。例えば、第90スロット(第kスロット)34aの最内層41に連続した第90外導体セグメント40の一方接合片45は、コア32の他端面33側でコア32の湾曲に沿ってコア32の内周面37の半径の1.0倍の半径で湾曲して反時計方向に延びている。一方、第99スロット(第lスロット)34bの内層52に連続した第99内導体セグメント50の他方接合片57は他端面33でコア32の湾曲に沿ってコア32の内周面37の半径の1.05倍の半径で湾曲して反時計方向に延びている。そして、一方接合片45と他方接合片57とは接合部71で接合されている。
【0042】
また、第90スロット34aの外層51に連続しコア32の湾曲に沿って時計方向に延びた第90内導体セグメント50の一方接合片55は、第99スロット34bの最外層42に連続し反時計方向に延びた第99外導体セグメント40の他方接合片47と、接合部72で接合されている。
【0043】
多数の接合部71、72で接合された多数の一方接合片44,55及び多数の他方接合片47,57が他端側コイルエンド群を形成している。
【0044】
108個のセグメント組から成る導体コイル68の配線図の一部を図2及び図4に示す。外導体セグメント40が実線で示され、内導体セグメント50が破線で示されている。例えば、第90外導体セグメント40と第90内導体セグメント50から成る第90セグメント組60(以下、外導体セグメントの一方直線部及び内導体セグメントの一方直線部が収容されたスロットの番号で呼ぶ)に注目する。第90外導体セグメント40の一方直線部41は第90スロット34aの最内層を成し、一方接合片45は左方に屈曲している。他方直線部42は第99スロット34bの最外層を成し、他方接合片47は右方に屈曲している。
【0045】
第90内導体セグメント50の一方直線部51は第90スロット34aの外層を成し、一方接合片55は半径方向視で左方に屈曲している。他方直線部52は第99スロット34bの内層を成し、他方接合片57は半径方向視で右方に屈曲している。
【0046】
以上の構成は第91セグメント組62及び第89セグメント組64についても同様である。第90セグメント組60、第91グメント組62及び第89セグメント組64は直列に接続されU相を形成している。尚、V相及びW相はU相と同様に構成されている。
(作用効果)
電動機の作動自体は公知であり、また本発明に直接関係ないので、説明を割愛する。
【0047】
接合片45,55及び47,57の接合に関し、図5から明らかなように、磁極ピッチが大きく対応するスロット34aと34bとの間の距離が長い。しかし、第90外導体セグメント40の一方接合片45及び他方接合片47も、第90内導体セグメント50の一方接合片55及び他方接合片57もコア32の内周面37の半径の1.07倍の半径でR状に湾曲している。
【0048】
その結果、一方接合片45及び他方接合片47、一方接合片55及び他方接合片57、並びに第1接合部71及び第2接合部72はコア32の内周面37よりも半径方向外方に位置しており、回転子10の挿入を妨げることがない。加えて、コア32の他端面33の側方の空間内で、多数の接合部71,72を円周方向及び半径方向において、均等に配置することができ、連続的な接合(溶接)作業が可能となり、生産性が向上する。
<第2実施例>
次に、本発明の第2実施例に付いて図6を参照しつつ説明する。第2実施例はコア80の半径が大きく、1つのスロット内に収納されている直線部の個数が第1実施例よりも多い。詳述すると、コア80の第1スロット84aに4つの層構造105,106,107及び108が挿入されている。最も内側の層構造105は前記スロット34a内の層構造と同様に、最内層91、内層100、外層97及び最外層94から成る。内側から第2番目の層構造106、第3番目の層構造107及び最も外側の層構造108は追加的な層構造であり、最も内側の層構造105と同じ構造を持つ。
【0049】
第1スロット84aから所定磁極ピッチ離れた第2スロット84bには4群の層構造111,112,113及び114が挿入されている。各層構造は前記スロット34b内の層構造と同様の層構造を持つ。
【0050】
この実施例では、例えば第1スロット84a内に収容された16個の層から8つの接合片(不図示)が時計方に延び、第2スロット84b内に収容された16個の層から8つの接合片(不図示)が反時計方向に延びている。これら全ての接合片は端面視でコア端面の湾曲に沿ってR状に湾曲している。
【0051】
よって、コア80の半径が大きいにも関わらず、半径方向で最も外方に位置する接合片や接合部等が周辺の機器と干渉する虞れはない。
【0052】
【発明の効果】
以上述べてきたように、第1発明の回転電機の固定子によれば、コアの各スロット内に導体セグメントの4つの直線部(層)の収容された固定子において、接合部の干渉や張出しを防止しつつ、コアの半径即ち固定子の半径を増大させることができ、及び/又は磁極数を減少させて磁極ピッチを長くすることができる。
【0053】
請求項2の固定子によれば、コアの各スロット内に4の倍数の直線部(層)の収容された場合において、請求項1の固定子と同様の効果が得られる。請求項3の固定子によれば、接合部の干渉や張出しを確実に防止することができる。
【0054】
請求項4の固定子によれば、接合部の干渉や張出しをより確実に防止することができる。請求項5の固定子によれば、接合部による回転子の挿入の妨害、及び接合部と周辺の機器との干渉が防止できる。
【0055】
また、第2発明の回転電機の固定子によれば、コアの各スロット内に導体セグメントの2の倍数の直線部(層)の収容された固定子において、接合部の干渉や張出しを防止しつつ、コアの半径即ち固定子の半径を増大させることができ、及び/又は磁極数を減少させて磁極ピッチを長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す全体正面断面図である。
【図2】コアの横断面図であり、スロットに収容された直線部(層)を示す。
【図3】スロットに収容された外導体セグメント及び内導体セグメントを示す斜視図である。
【図4】第1実施例の配線を示す説明図である。
【図5】図1のコアの他端面視面である。
【図6】本発明の第2実施例を示す、第2に対応する説明図である。
【図7】第1の実施の形態を示す説明図である。
【図8】第2の実施の形態を示す説明図である。
【図9】第3の実施の形態を示す説明図である。
【図10】コアの半径が小さく、磁極ピッチが短い固定子における接合片の接合を説明する説明図である。
【図11】コアの半径が大きい場合の接合部の干渉を説明する説明図である。
【図12】磁極ピッチが長い場合の接合部の干渉を説明する説明図である。
【図13】コアの半径が大きい第1従来例を示す端面視図である。
【図14】磁極ピッチが長い第2従来例を示す端面視図である。
【符号の説明】
10:回転子 18:フレーム
30:固定子 32:コア
34a,34b:スロット 40:外導体セグメント
41、51:一方直線部 42、52:他方直線部
43、53:ターン部 50:内導体セグメント
45,55:一方接合片 47,7:他方接合片
60、62,64:セグメント組 68:導体コイル
Claims (6)
- 円筒形状を持ちm個のスロットが円周方向に隔設されたコアと、m個のセグメント組を有し該スロットに収容された導体コイルと、から成り、
該m個のセグメント組は松葉形状のm個の外導体セグメントと松葉形状で外導体セグメントに囲まれたm個の内導体セグメントから成り、第k外導体セグメントの一方直線部が該第kスロットの最内層を形成すると共に他方直線部が該第kスロットから第1円周方向に所定磁極ピッチ離れた第lスロットの最外層を形成し、該第k内導体セグメントの一方直線部が第kスロットの外層を形成すると共に他方直線部が該第lスロットの内層を形成し、
該第kスロットの該最内層に連続し端面視でコア端面の湾曲に沿って第1円周方向に延びた第k外導体セグメントの一方接合片が、該第lスロットの該内層に連続し端面視で該コア端面の湾曲に沿って第2円周方向に延びた該第k内導体セグメントの他方接合片と第1接合部で接合され、
該第kスロットの外層に連続し端面視で該コア端面の湾曲に沿って第1円周方向に延びた該第k内導体セグメントの一方接合片が、該第lスロットの最外層に連続し端面視で該コア端面の湾曲に沿って第2円周方向に延びた該第k外導体セグメントの他方接合片と第2接合部で接合されていることを特徴とする回転電機の固定子。 - 更に、前記m個のセグメント組と同じ構成の少なくともm個の追加セグメント組を含み、
該追加セグメント組の第k外導体セグメントの一方接合部と第k内導体セグメントの他方接合部とが、前記セグメント組の第k外導体セグメントの一方接合片及び第k内導体セグメントの他方接合片と同様に接合され、
該追加セグメント組の第k外導体セグメントの他方接合部と第k内導体セグメントの一方接合部とが、前記セグメント組の第k外導体セグメントの他方接合片及び該第k内導体セグメントの一方接合片と同様に接合されている請求項1に記載の固定子。 - 前記第k外導体セグメントの一方接合片及び他方接合片、並びに前記第k内導体セグメントの一方接合片及び他方接合片は、端面視で前記コアの端面の曲率と同じ曲率で湾曲している請求項1又は2に記載の固定子。
- 前記外導体セグメントの一方接合片及び内導体セグメントの一方接合片は前記コアの内周面の半径の1.0から1.5倍の半径で湾曲し、前記外導体セグメントの他方接合片及び内導体セグメントの他方接合片は前記コアの内周面の半径の1.0から1.5倍の半径で湾曲している請求項3に記載の固定子。
- 最も内周側の前記第1接合部は前記コアの内周面よりも半径方向外側に位置している請求項4の固定子。
- 円筒形状を持ちm個のスロットが円周方向に隔設されたコアと、m個の導体セグメントから成りスロットに収容された導体コイルと、から成り、第k導体セグメントの一方直線部が第kスロット内で内層を形成すると共に他方直線部が該第kスロットから第1円周方向に所定磁極ピッチ離れた第lスロット内で外層を形成し、
該第kスロットの内層に連続し端面視でコア端面の湾曲に沿って第1円周方向に延びた一方接合片が、該第lスロットの外層に連続し端面視で端面の湾曲に沿って第2円周方向に延びた他方接合片と接合部で接合されていることを特徴とする回転電機の固定子。
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Cited By (4)
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JP2008148431A (ja) * | 2006-12-08 | 2008-06-26 | Denso Corp | ステータの巻線の製造方法 |
JP2010011655A (ja) * | 2008-06-27 | 2010-01-14 | Denso Corp | ステータコイルの製造方法 |
JP2011529680A (ja) * | 2008-07-28 | 2011-12-08 | ダイレクト、ドライヴ、システィムズ、インク | 電気機械の巻線構成 |
WO2012011352A1 (ja) * | 2010-07-22 | 2012-01-26 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 回転電機用電機子 |
-
2002
- 2002-12-19 JP JP2002368364A patent/JP2004201438A/ja active Pending
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