JP4734159B2 - 回転電機のステータの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は回転電機のステータの製造方法に関するものである。
交流発電機もしくは電動モータに用いられる回転電機のステータは、磁性体にて円環状に形成されており、内周に開口を有する複数のスロット内にコイルが周期的に巻装されている。このコイルは、所定角度ずれたスロットに複数相巻装されており、内周に設けられる回転子を含めた各スロットの周りに適宜磁路が形成される。
この円環状のステータコアの内周側からスロット内にコイルを巻装させるには、作業が複雑となり、コイルを傷付けてしまう可能性があることに加え、スロット内のコイルの占積率を大きくできないといった問題があった。また、コイルを傷付けないようスロット数を減らさずにスロットの開口幅を広く形成した場合には、内周に設けられる回転子との間で磁路が形成しずらくなってしまい出力性能が劣ってしまうといった問題が生じてしまう。このため、コイルの巻装が容易であり、かつ、回転子との間で磁路が形成しやすいステータが望まれている。
特許文献1には、長手方向に周期的に成形されたコイルを直方体のステータコアに形成された複数のスロット内に挿入し、その後、ステータコアを円環状に変形させて端部同士を溶接して接合するものが開示されている。このようにすれば、ステータコアが直方体のときにスロットの開口幅を十分確保でき、円環状に変形させたときにスロットの開口幅を小さくすることができる。
特表2003−520559号公報
特許文献1記載のステータでは、各スロット内のコイルの巻線数を均一とするために長手方向に成形されたコイルの両端側を同一のスロット内に挿入する、つまり、オーバーラップ部分が必要である。しかしながら、このオーバーラップ部分は、ステータコアを円環状に変形させた後にスロット内に挿入せざるを得ないことからコイルを傷付けて絶縁被覆が剥がれやすく、また、スロット数を減らさずにスロットの開口幅を所定以上、狭くすることはできないため、回転子との間で磁路が形成しづらくなってしまうといった問題は解決できない。
本発明の目的は、コイルの巻装が容易であり、かつ、回転子との間で磁路が形成しやすい回転電機のステータの製造方法を提供することにある。
上記目的は、コイルが巻装された回転電機のステータの製造方法であって、複数の溝を長手方向に有するコイル成形治具の前記溝内に周期的にコイルを巻装すると共に、コイルの巻き付け方向端となる前記溝にて折り返して更に巻装する工程と、外周側に開口するスロットを周方向に複数有する磁性体からなるインナーコアの前記スロット内に、前記コイル成形治具に巻装された前記コイルを巻き付け方向両端が同一の前記スロットとなるよう転写する工程と、前記スロット外周側開口部に磁性体からなるアウターコアを固定する工程と、からなる回転電機のステータの製造方法により達成される。
本発明によれば、コイルの巻装が容易であり、かつ、回転子との間で磁路を形成しやすくすることができる。
本発明における回転電機が用いられる一実施の形態として、自動車用交流発電機を説明する。図1は自動車用交流発電機の全体構成の側面断面図である。
駆動軸1の一端側には、回転伝達部材としてのプーリー2がボルト3により一体的に回転するよう固定されており、駆動源としてのエンジン等からベルト等の無端伝達帯を介してプーリー2に回転力が伝達される。尚、回転伝達部材をスプロケットとし、無端伝達帯をチェーンとすることも可能である。
駆動軸1の軸方向略中央の部位には、所定間隔を開けて2つのセレーション4a,4bが形成されており、これらのセレーション4a,4bには回転子としてのランデル型鉄心5が一体回転可能に挿入されている。このランデル型鉄心5は、2つの磁性部材5a,
5bによって構成され、夫々の磁性部材5a,5bは、駆動軸1における夫々のセレーション4a,4bと噛み合って相対回転を規制する挿入穴6a,6bを有する軸部7a,
7bと、該軸部7a,7bの軸部の一端に設けられたプレート部8a,8bと、該プレート部8a,8bから略軸方向に伸びる先細り形状の複数の爪9(実施例では夫々のプレート部8a,8bから5本ずつ設けられている。)を有し、夫々の磁性部材5a,5bは、互いに向き合うよう爪9が交互に配置されると共に、軸部7a,7bの端部同士が当接して駆動軸1に固定される。尚、夫々の磁性部材5a,5bは、両端の材料を駆動軸1に形成された環状溝10a,10bに塑性流動させることにより軸方向の移動が規制されている。
ランデル型鉄心5の軸部7a,7bと爪9の間には絶縁被覆が施された界磁コイル11が巻装されており、この界磁コイル11の両端末線は、駆動軸1の他端側に設けられた2つのスリップリング12にそれぞれ接続され、ブラシ13を介して必要な発電が得られるべく制御された界磁電流が外部から供給される。界磁コイル11に電流が供給されると界磁コイル11の周りに磁界が生じてランデル型鉄心5に磁路が形成される。
回転子としてのランデル型鉄心5の外周には、所定の隙間を介して磁性体からなるステータコア14が配置されており、該ステータコア14の周方向に複数設けられたスロット15内には複数相(本実施形態においては3相が2対設けられている。)の絶縁被覆が施されたステータコイル16が巻装されている。このため、界磁コイル11に電流が供給されるとランデル型鉄心5とステータコア14に跨って磁路が形成されるため、回転子が回転することによってステータコイル16には交流電圧が発生する。尚、ステータコイル
16の断面は円形である。
ステータコイル16に発生した3相交流電圧は、プーリー2と軸方向反対側に設けられた整流素子としての正側ダイオードと負側ダイオードによって整流され、出力端子28からは直流電圧が取り出される。尚、負側ダイオードは、負極側放熱板17aに設けられ、正側ダイオードは、負極側放熱板17aに絶縁された状態で重ねられる正極側放熱板17bに固定されている。
ステータコア14は、プーリー1側に設けられた椀状のフロントハウジング18及びスリップリング12側に設けられた椀状のリヤハウジング19間に図外のボルトによって挟持固定されている。フロントハウジング18及びリヤハウジング19の外周側には、車両に固定するためのブラケット18a,19aが夫々のハウジング18,19に設けられると共に、内周側には駆動軸1を回転自在に支持するための軸受としてのボールベアリング21a,21bが夫々のハウジング18,19に固定されている。また、リヤハウジング19には、スリップリング12,ブラシ13,整流素子,負極側放熱板17a,正極側放熱板17b等を保護するべく内部に収容するリヤカバー20がボルトによって固定されている。これらのフロントハウジング18及びリヤハウジング19及びリヤカバー20は、非磁性体のアルミニウム合金にて成形されている。
次に本発明の第1の実施例としてのステータの詳細を図2,図3,図4に基づいて説明する。図2は、ステータコイルが巻装されたステータの斜視図であり、図3(a)は、ステータにおけるインナーコアの斜視図、図3(b)は、ステータにおけるアウターコアの斜視図である。また、図4は、ステータのスロット部を断面として拡大した図である。
図2及び図3の(a),(b)に示すようにステータ22は、内周に配置されるインナーコア14aと、インナーコア14aの外周に配置されるアウターコア14bとからなるステータコア14と、インナーコア14aに巻装されるステータコイル16とによって構成されている。
インナーコア14aは、外周側に放射状に開口する溝形状のスロット15が周方向に複数(本実施例では72)設けられており、内周側にて各溝間に位置するティース23同士が連結されている。尚、内周側での各ティース23同士の連結は、界磁コイル11に通電することにより生じる磁路をステータコイル16のまわりに周回させる必要があるため、図4に示すよう各ティース23同士の内周を連結する連結部の連結面積をできるだけ小さくするべく連結部の幅を小さくしている。このようにしてステータコイル16のまわりに磁路を周回させやすくすることができるが、各ティース23が離れないような強度とする必要がある。
スロット15は、ステータコイル16の1本分の幅より大きく、ステータコイル16の2本分の幅より小さい幅、つまり、ステータコイル16がスロット15内で一列に並ぶような幅に形成されている。
このようなインナーコア14aは、絶縁材を表面に被膜した鋼板を積層した積層鋼板によって構成されている。
アウターコア14bは、環状の円筒形状、つまり、円環状に形成され、内周側におけるインナーコア14aの各ティース22の対応部分には全て内周側に開口する凹部24が放射状に形成されている。このアウターコア14bは圧粉磁心にて構成されている。
インナーコア14aは、図4に示すよう各ティース23の外周側がアウターコア14bの凹部24に夫々、圧入にて固定されるが、その際、内部には5本分のステータコイル
16が絶縁紙25を巻いた状態で一列に整列されて挿入される。尚、ティース23は、出来るだけ磁路が形成しやすいよう凹部24の底面部及び側面部分に完全に接触した状態とすることが望ましい。更にインナーコア14aとアウターコア14bの一方の部材を他方の部材に対して柔らかい材料にて形成し、互いに押付けられた状態で固定されると、よりインナーコア14aとアウターコア14bが密着して磁路が形成しやすくなる。
次にステータコイルの成形について図5,図6,図7に基づいて説明する。図5は、インナーコアに装着する前に成形された1相分のステータコイルの斜視図であり、図6は、仮に1相分のステータコイルをインナーコアに装着した状態の斜視図である。また、図7は、6本分のステータコイルを成形して、巻き始めの部分をスロット内に挿入した図である。
図5に示すようにステータコイル16は、まず、13個のスロットに挿入される分を波巻きにて成形し、13個目のスロット15に挿入されるステータコイル16の位置にて巻き始めに向けて折り返し、波巻きを行う。更に、巻き始めの位置にて折り返して波巻きを繰り返す。このように2往復、波巻きを繰り返し、更に巻き始めから12番目の位置、つまり、折り返す位置の1つ手前で成形を終了する。このため、スロット15に挿入される位置におけるコイルの束は、巻き始めでは3本の束、折り返す位置では2本の束、その他の位置では各5本ずつの束となる。
このように成形されたステータコイル16は、一列に整列した状態でスロット15に挿入されることになるが、図6に示すように巻き始めと折り返しの位置は、同一のスロット15内に重なるように挿入されるので、各スロット15内には5本のコイルの束が配置されることになる。
以上、1本分のステータコイル16について説明したが、本実施例は、3相のステータコイル16が2対設けられる構成となっているため、合計6本のステータコイル16がインナーコア14aに巻装される。図7に示すよう6本のステータコイル16における夫々のコイルの束を1つずつずれたスロット15に挿入できるように同時に6本のステータコイル16を成形する。このように成形した6本のステータコイルをインナーコア14aの各スロット15内に外周側から夫々挿入する。このため、全てのスロット15内に5本のコイルの束が挿入されることとなる。
次にステータの製造方法について図7,図8,図9,図10に基づいて説明する。図8は、コイル成形治具に巻装されたステータコイルをスロットに転写している状態の図であり、図9は、インナーコアに6本分のステータコイルが完全に巻装されている状態の図である。また、図10は、インナーコアとアウターコアの固定についての図である。
3相のステータコイル16を2対、つまり、6本のステータコイル16をコイル成形治具26に巻装して成形する。このコイル成形治具26は、平面上で長手方向に延びる略長方形に形成されており、表面には、長手方向と略直角方向に延びる溝27がスロット15と同一数、設けられている。このようにステータコイル16が巻装されたコイル成形治具26を図8に示すようにスロット15と溝27の位置が合致するようにインナーコア14aの外周に配置し、溝27に沿って一列に整列した5本のステータコイル16の束を転写する。更にインナーコア14aを回転させると共に、コイル成形治具26をインナーコア
14aの回転に伴って移動させることにより、夫々のスロット15と溝27を次々に合致させてステータコイル16の束をスロット15毎に次々に転写する。このように転写することにより図9に示すようにインナーコア14aに6本分のステータコイル16が完全に巻装されることとなるが、前述したようにステータコイル16の巻き始めと折り返しの位置は重なるようにスロット15内に挿入される。尚、スロット15と溝27の幅は、挿入の容易性を考えてスロット15の幅より溝27の幅を小さくするとよい。
ステータコイル16が巻装されたインナーコア14aの外周には、図10(a)に示すよう軸方向からアウターコア14bが圧入される。このため、図10(b)に示すようなステータ14となる。
次に図1と図4に基づいて、自動車用交流発電機の作動及びステータコアに形成される磁路について説明する。
自動車用交流発電機が発電を行うには、まず、プーリー2にエンジン等の駆動源からベルトを介して回転力を伝達する。このプーリー2の回転により駆動軸1を介して回転子としてのランデル型鉄心5とその内部に装着された界磁コイル11がステータコア14に対して回転する。このように単に回転子が回転している状態では、発電は行われないが、外部からブラシ13及びスリップリング12を介して界磁コイル11に直流電流が供給されると界磁コイル11の周りに磁界が形成される。そこで界磁コイル11を囲むようにランデル型鉄心5が設けられ、爪9が軸方向両端側から周方向に交互に延びているので、周方向に隣り合う爪9同士には、異なった磁極が形成される。
ここで、ランデル型鉄心5に形成される磁束は、爪9の先端で行き場を失うため、周方向に隣り合う爪9に流れようとするが、周方向に隣り合う爪9の間の隙間よりも爪9の外周面と対向するインナーコア14aとの間の隙間の方が小さいため、ほとんどの磁束は、インナーコア14a側に流れる。
また、インナーコア14aに流れた磁束は、ティース23とアウターコア14bを経由して別のティース23に流れ、更に回転子としてのランデル型鉄心5に戻るような磁路が形成される。このようにステータコイル16周りに磁路が形成されることによってステータコイル16には電圧が生じる。尚、ランデル型鉄心5は、回転しており、ステータコイル16は3相となっているため、発電される電圧は3相交流電圧となるが整流回路によって全波整流され、直流電圧に変換される。このように発電された直流電圧は、出力端子
28を介して図外のバッテリーに供給される。
また、バッテリーの残量に応じて、界磁コイル11に供給される電流が適宜制御され、過剰に電力を供給することによるバッテリーの寿命の低下を防止している。このようにステータコイル16に生じる電圧は、バッテリーの状態や回転数等に応じて可変するようになっている。
以上、実施例1について説明したが、実施例1の作用効果を以下に示す。
実施例1のステータは、外周側に開口するスロットを周方向に複数有するインナーコアと、該インナーコアの外周側に配置されるアウターコアと、スロットに周期的に巻装されると共に、巻始めのスロットにて折り返してスロット内の巻線数が同一となるように巻装されるステータコイルとから構成されているので、ステータコイルをインナーコアの外周から挿入でき、長手方向に成形されたコイルの両端にオーバーラップ部分があったとしても容易、かつ、干渉なく装着することができる。このため、スロットの幅を必要以上に大きくしなくてもよく、スロット内でのステータコイルの占積率を増加させることができると共に、回転子との間で磁路が形成しづらくなってしまうこともない。
また、ステータコイルは、巻き始めのスロットにて折り返して成形されているので、スロットの周方向側にステータコイルの復元力が若干なりとも働く。特にコイルエンド部分を短くしようとした際には、顕著にあらわれる。このため、各スロットには、周方向両側から荷重が働いている状態となる。実施例1は、コアをインナーコアとアウターコアで構成しているが、回転子との間に磁路が形成されるとインナーコアは、回転子側に引っ張られる。このため、インナーコアとアウターコアの結合部が離れようとする力が生じるがインナーコアのティースは、ステータコイルの復元力による荷重によって挟まれた状態となっているのでインナーコアとアウターコアの結合部が離れるのを防止する効果がある。
また、実施例1は、複数の溝を長手方向に有するコイル成形治具を用いてコイルを成形し、その後、スロット内に転写したので円筒状のインナーコアに直接、コイルを巻くよりも容易にコイルを巻くことができる。
また、実施例1は、コイル成形治具の溝の幅をスロットの幅より小さくしたので転写する際にスロットに引っかかってしまうことを防止できるので確実に転写することが可能である。
また、実施例1は、スロット内に径方向に一列に巻装されているのでステータコイルの径とスロットの幅を調整するだけで占積率の向上を望める。
以上、実施例1は、回転電機として自動車用交流発電機を用いて説明したが、発電機に限らずモータにて適用することが可能である。
また、実施例1のインナーコアには、図8に示すようにスロットの内周側に凹部を設け、隣接するティースとの間で磁路が形成されずらくなるようにすることも可能である。また、凹部内には、コイルが挿入されることも可能であり、その際、コイルの位置決め及び占積率の向上が望める。
また、実施例1のインナーコアは、各ティースを内周で連結した構成としたがアウターコアとの結合を確実に行うことができればティース毎に切り離すことも可能である。例えば、インナーコアをアウターコアに圧入後、インナーコアとアウターコアの当接部を溶接し、更にティースの内周を切削して切り離すことが考えられる。
また、実施例1では、アウターコアの内周にインナーコアのティースが挿入される凹部を形成したが、凹部が無くとも、互いを固定することは可能である。
また、実施例1では、ステータコイルの断面を円形としたが、断面を多角形状とすることも可能である。特に断面を四角形状とすることにより、スロット内でのステータコイルの占積率を向上させることができる。
また、実施例1では、アウターコアを圧粉磁心で構成したが、夫々の面同士が絶縁した状態で積層された積層鋼板によって構成することも可能である。この場合、圧粉磁心に対して、各部の強度を向上させることができる。
また、実施例1では、ステータコイルの束をスロット毎に転写したが、ステータコイルを予め、インナーコアの外周に沿った円弧に仮成形した後、スロットに転写するようにしてもよい。この場合、ステータコイルにおけるコイルエンドの長さを極力小さくすることができる。
次に本発明の実施例2のステータを図11に基づいて説明する。図11は、実施例2のステータにおけるスロット部を断面として拡大した図である。尚、実施例1と共通する部位については、同一称呼,同一の符号で表す。
実施例1と実施例2の相違点は、インナーコア14a外周のスロット15開口部の両端をなだらかに幅広とし、アウターコア14bにおける凹部24もそれに合わせて同一形状とした点である。つまり、ティース23の外周端及び凹部24が断面半円形状となっている。
このようにしたことによって、ステータコイル16をスロット15内に挿入する際、多少のずれがあったとしてもステータコイル16の絶縁被覆を傷付けることなく円弧面に沿って確実に挿入させることができる。また、インナーコア14aとアウターコア14bの密着性が上がるため、磁束の集中を防止でき、磁束透過ロスを小さくすることができる。
次に本発明の実施例3のステータを図12に基づいて説明する。図12は、実施例3のステータにおけるスロット部を断面として拡大した図である。尚、他の実施例と共通する部位については、同一称呼,同一の符号で表す。
実施例2と実施例3の相違点は、インナーコア14a外周のスロット15開口部の両端をテーパ状に幅広とし、アウターコア14bにおける凹部24もそれに合わせて同一形状とした点である。つまり、ティース23の外周端及び凹部24が断面台形状となっている。
このようにしたことによって、実施例2と同様の作用効果が得られると共に、先端に面を有するため、インナーコア14aにアウターコア14bを圧入させた際に確実に当接する部位を確保することができる。
次に本発明の実施例4のステータを図13に基づいて説明する。図13(a)は、実施例4において、ステータコイル16を挿入する前にインナーコア14aにコイル成形治具26を取り付けた状態の図である。また、図13(b)は、ステータコイル16をスロット15内に挿入している状態の図である。また、図13(c)は、ステータコイル16がスロット15内に挿入された状態の図である。尚、他の実施例と共通する部位については、同一称呼,同一の符号で表す。
本実施例は、図13(a)に示すようにインナーコア14aにおけるティース23の先端に小さな略V字形状の窪み29を形成しており、この窪み29には、コイル成形治具
26に設けられた突起30を嵌合させている。この状態で図13(b)に示すようステータコイル16をスロット15内に挿入する。このため、図13(c)に示すようスロット15内にステータコイル16が装着される。尚、ティース23の先端に設けられた略V字形状の窪み29と、該窪み29に嵌合するコイル成形治具26に設けられた突起30とで倒れ防止手段が構成される。
本実施例は、このようにしてステータコイル16を装着したので、インナーコア14aにおけるティース23がステータコイル16を挿入する際に曲がってしまうことを防止できる。このため、不良率を低減できるといった作用効果が得られる。尚、ティース23の先端に窪みを設けなくとも、例えば、ティース側に突起を設け、コイル成形治具側に窪みを設けてもよい。また、突起及び窪みの形状は任意に決めることができる。更には、実施例2及び実施例3においてコイル成形治具の方にティースの先端形状に合わせた窪みを設けても同様の作用効果が得られる。
次に本発明の実施例5のステータを図14に基づいて説明する。図14は、実施例5のステータにおけるスロット部を断面として拡大した図である。尚、他の実施例と共通する部位については、同一称呼,同一の符号で表す。
本実施例は、図14に示すようにインナーコア14aにおけるティース23の外周端とアウターコア14bの凹部24との間に磁性材料31を充填した状態で圧入固定している。磁性材料31としては、例えば、磁性粉末や磁性接着剤等が考えられ、磁性粉体を用いた場合には、アウターコア14bの凹部24に磁性粉体を付着させて、インナーコア14aにおけるティース23の外周端を圧入する。このため、磁性粉体は、圧縮した状態で、アウターコア14bの凹部24とインナーコア14aのティース23間に充填され、微小な隙間をも磁性材料にて埋めることができる。このようにすることにより、アウターコア
14bとインナーコア14a間の磁路形成が容易になる。
また、磁性材料31に磁性接着剤を用いた場合には、接着効果も得られることになるので、強度や磁性材料31の付着性を向上させることができる。
回転電機としての自動車用交流発電機の全体構成の側面断面図である。 実施例1におけるステータコイルが巻装されたステータの斜視図である。 実施例1におけるステータにおけるインナーコア及びアウターコアの斜視図である。 実施例1におけるステータのスロット部を断面として拡大した図である。 実施例1におけるインナーコアに装着する前に成形された1相分のステータコイルの斜視図である。 実施例1において仮に1相分のステータコイルをインナーコアに装着した状態の斜視図である。 実施例1において6本分のステータコイルを成形して、巻き始めの部分をスロット内に挿入した図である。 実施例1におけるコイル成形治具に巻装されたステータコイルをスロットに転写している状態の図である。 実施例1におけるインナーコアに6本分のステータコイルが完全に巻装されている状態の図である。 実施例1におけるインナーコアとアウターコアの固定についての図である。 実施例2のステータにおけるスロット部を断面として拡大した図である。 実施例3のステータにおけるスロット部を断面として拡大した図である。 実施例4においてインナーコアにコイル成形治具を取り付けた状態でステータコイルを挿入する説明図である。 実施例5のステータにおけるスロット部を断面として拡大した図である。
符号の説明
14a…インナーコア、14b…アウターコア、15…スロット、16…ステータコイル、23…ティース、24…凹部、29…窪み(倒れ防止手段)、30…突起(倒れ防止手段)、31…磁性材料。

Claims (5)

  1. コイルが巻装された回転電機のステータの製造方法であって、
    複数の溝を長手方向に有するコイル成形治具の前記溝内に周期的にコイルを巻装すると共に、コイルの巻き付け方向端となる前記溝にて折り返して更に巻装する工程と、
    外周側に開口するスロットを周方向に複数有する磁性体からなるインナーコアの前記スロット内に前記コイル成形治具に巻装された前記コイルを巻き付け方向両端が同一の前記スロットとなるよう転写する工程と、
    前記スロット外周側開口部に磁性体からなるアウターコアを固定する工程と、
    からなる回転電機のステータの製造方法。
  2. 請求項において、
    前記コイルは、前記スロット毎に転写することを特徴とする回転電機のステータの製造方法。
  3. 請求項において、
    前記コイルは、予め前記インナーコア外周に沿った円弧に仮成形した後、前記スロットに転写することを特徴とする回転電機のステータの製造方法。
  4. 請求項において、
    前記アウターコアは、内周に複数の凹部を有する円環状に形成され、前記凹部内に前記インナーコアの外周部が圧入されて固定されることを特徴とする回転電機のステータの製造方法。
  5. 請求項において、
    前記スロット間に設けられたティース部には、前記コイルを前記インナーコアに転写する際に前記ティース部の倒れを防止する倒れ防止手段が設けられていることを特徴とする回転電機のステータの製造方法。
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