JP5939088B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、車両等に搭載されて電動機や発電機として使用される回転電機に関する。
従来の回転電機として、周方向に配列された複数のスロットを有する円環状の固定子鉄心と、スロット内で複数の電気導体が径方向に並ぶようにして固定子鉄心に巻装された固定子巻線と、スロットの内壁面と電気導体との間に介装された絶縁シート部材とを有する固定子を備えたものが知られている。
そして、特許文献1には、1枚の絶縁シート部材をスロットの断面形状に合わせて角筒状に折り曲げることが開示されている。この絶縁シート部材は、例えば刃物の刃先を押し付けつけることにより軸方向に延びる折り目を形成しておき、その折り目に沿って角筒状に折り曲げられる。この場合、折り目は、絶縁シート部材の軸方向両端の端縁に到達するように形成されている。このようにして角筒状に折り曲げられた絶縁シート部材は、軸方向両端部が固定子鉄心の軸方向端面からスロット外部に突出するように配置される。
また、特許文献1には、スロットに配置された絶縁シート部材の軸方向への抜けを防止するために、絶縁シート部材の軸方向端部に、軸方向反対側へ折り返す折り返し部を設けることが開示されている。
特許第3351387号公報
ところで、上記特許文献1に開示された回転電機では、固定子鉄心の軸方向両側に形成されたコイルエンド部において、固定子鉄心の軸方向端面からスロット外部に延出する電気導体を周方向に折り曲げることによって斜行部が形成されている。そのため、固定子鉄心の軸方向端面からスロット外部に突出した絶縁シート部材の軸方向端部の特に角部においては、折り曲げられた電気導体に引っ張られることにより折り目を起点として破れが発生し易い。このようにして破れが発生すると、破れがスロット内部にまで進行したり、固定子鉄心と固定子巻線の間の絶縁沿面距離が不足したりする場合があり、十分な絶縁性を確保できなくなる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、固定子鉄心のスロットに配置された絶縁シート部材の軸方向両端部での破れ発生を防止し得るようにした回転電機を提供することを解決すべき課題とするものである。
上記課題を解決するためになされた本発明は、回転子(3)と、該回転子(3)と径方向に対向配置され、軸方向に延び周方向に配列された複数のスロット(25)を有する固定子鉄心(22)、前記スロット(25)内で断面が矩形の複数の電気導体(23)が径方向に並ぶようにして前記固定子鉄心(22)に巻装された固定子巻線(21)、および、前記スロット(25)の断面形状に合わせて角筒状に折り曲げられて前記スロット(25)の内壁面と前記電気導体(23)との間に介装された絶縁シート部材(24)を有する固定子(2)と、を備えた回転電機において、前記スロット(25)に径方向に配列された複数の前記電気導体(23)のうち、最内径側に配置された電気導体(231a)は、前記スロット(25)から外部に延出して周方向の何れか一方側へ折れ曲がる折れ曲がり部(23m)において、前記周方向の何れか一方側へ折れ曲がる側の側面と内径側の側面とが交わる内径側角部(A1)に、他の三つの角部の曲率半径(R1,R4)よりも大きな曲率半径(R2,R3)の曲面で形成されたR面取り部(27)または平面状のC面取り部(28)を有し、最外径側に配置された電気導体(231b)は、前記スロット(25)から外部に延出して周方向の何れか一方側へ折れ曲がる折れ曲がり部(23n)において、前記周方向の何れか一方側へ折れ曲がる側の側面と外径側の側面とが交わる外径側角部(B1)に、他の三つの角部の曲率半径(R1,R4)よりも大きな曲率半径(R2,R3)の曲面で形成されたR面取り部(27)または平面状のC面取り部(28)を有することを特徴とする。
本発明によれば、スロットの最内径側に配置された電気導体は、スロットから外部に延出して周方向の何れか一方側へ折れ曲がる折れ曲がり部の内径側角部に、他の三つの角部の曲率半径R1よりも大きな曲率半径R2の曲面で形成されたR面取り部または平面状のC面取り部を有する。これにより、折れ曲がり部の内径側角部が絶縁シート部材の軸方向端部の折り曲げ角部に当接したときに、折り曲げ角部に対する内径側角部の押圧力が緩和されるので絶縁シート部材の破れ発生が防止される。
また、スロットの最外径側に配置された電気導体は、スロットから外部に延出して周方向の何れか一方側へ折れ曲がる折れ曲がり部の外径側角部に、他の三つの角部の曲率半径R1よりも大きな曲率半径R2の曲面で形成されたR面取り部を有する。これにより、折れ曲がり部の外径側角部が絶縁シート部材の軸方向端部の折り曲げ角部に当接したときに、折り曲げ角部に対する外径側角部の押圧力が緩和されるので絶縁シート部材の破れ発生が防止される。
したがって、本発明によれば、固定子鉄心のスロットに配置された絶縁シート部材の軸方向両端部での破れ発生を防止することができる。
実施形態1に係る回転電機の軸方向断面図である。 実施形態1に係る固定子の全体斜視図である。 実施形態1において固定子鉄心のスロットに導体セグメントを挿入する状態を示す説明図である。 実施形態1において用いられる導体セグメントの模式的斜視図である。 実施形態1に係る固定子の部分的な断面図である。 実施形態1において各スロット内で最内径側に配置された電気導体を示す図であって、(a)は接合側エンド部の折れ曲がり部を接合側エンド部側から見た断面図であり、(b)はターン側エンド部の折れ曲がり部をターン側エンド部側から見た断面図である。 実施形態1において各スロット内で最外径側に配置された電気導体を示す図であって、(a)は接合側エンド部の折れ曲がり部を接合側エンド部側から見た断面図であり、(b)はターン側エンド部の折れ曲がり部をターン側エンド部側から見た断面図である。 実施形態1に係る固定子の接合側エンド部の一部を示す斜視図である。 実施形態1において導体セグメントが収容される固定子鉄心のスロットを説明するための固定子の部分断面図である。 実施形態2において各スロット内で最内径側に配置された電気導体を示す図であって、(a)は接合側エンド部の折れ曲がり部を接合側エンド部側から見た断面図であり、(b)はターン側エンド部の折れ曲がり部をターン側エンド部側から見た断面図である。 実施形態2において各スロット内で最外径側に配置された電気導体を示す図であって、(a)は接合側エンド部の折れ曲がり部を接合側エンド部側から見た断面図であり、(b)はターン側エンド部の折れ曲がり部をターン側エンド部側から見た断面図である。 実施形態3において各スロット内で最内径側に配置された電気導体を示す図であって、(a)は接合側エンド部の折れ曲がり部を接合側エンド部側から見た断面図であり、(b)はターン側エンド部の折れ曲がり部をターン側エンド部側から見た断面図である。 実施形態3において各スロット内で最外径側に配置された電気導体を示す図であって、(a)は接合側エンド部の折れ曲がり部を接合側エンド部側から見た断面図であり、(b)はターン側エンド部の折れ曲がり部をターン側エンド部側から見た断面図である。
以下、本発明に係る回転電機の実施形態について図面を参照して具体的に説明する。
〔実施形態1〕
本実施形態に係る回転電機1は、車両用交流発電機として用いられるものであって、図1に示すように、電機子として働く固定子2と、界磁として働く回転子3と、固定子2および回転子3を収容し、締結ボルト4cによって連結、固定されたフロントハウジング4aおよびリアハウジング4bと、交流電力を直流電力に変換する整流器5等を含んで構成されている。
固定子2は、図2に示すように、固定子鉄心22と、複数の導体セグメント23により構成されたセグメント型の固定子巻線21と、固定子鉄心22および固定子巻線21間を電気絶縁する絶縁シート部材24とを備えている。この固定子2は、フロントハウジング4aおよびリアハウジング4b間で挟持されることにより固定されており、回転子3の外周側に所定のエアギャップG(図5参照)を介して配置されている。固定子2の詳細な構造については後述する。
回転子3は、図1に示すように、フロントハウジング4aおよびリアハウジング4bに回転可能に支持されたシャフト33と一体になって回転するもので、ランデル型ポールコア32と、界磁巻線31とを備えている。なお、シャフト33の前端部には、自動車に搭載された走行用のエンジン(図示せず)に図示しないベルト等を介して連結されたプーリ20が固定されている。
ランデル型ポールコア32は、フロント側およびリア側の一組のポールコア32a、32bを組み合わせて構成されている。各ポールコア32a、32bは、それぞれが6個の爪状磁極部32cを有し、絶縁処理された銅線を円筒状かつ同心状に巻回して構成された界磁巻線31を前後両側から挟み込むようにシャフト33に嵌挿されている。本実施形態では、ポールコア32a、32bは、各8個の磁極を持ち、即ち、16極の回転子3を形成している。
フロントハウジング4aの軸方向端面(前端面)およびリアハウジング4bの軸方向端面(後端面)には、吸入孔42a、42bがそれぞれ設けられている。そして、フロント側の吸入孔42aから吸い込んだ冷却風を軸方向および径方向に吐き出すための斜流ファン35がフロント側のポールコア32aの前端面に溶接等により固着されている。同様に、リア側の吸入孔42bから吸い込んだ冷却風を径方向に吐き出すための遠心ファン36がリア側のポールコア32bの後端面に溶接等により固着されている。また、フロントハウジング4aおよびリアハウジング4bには、固定子鉄心22の軸方向両端から突出した固定子巻線21のコイルエンド部に対向した部分に冷却風の吐出孔41がそれぞれ設けられている。
シャフト33の後端部近傍には、界磁コイル31の両端に電気的に接続されたスリップリング37、38が形成されており、これらのスリップリング37、38を介してブラシ装置7から界磁コイル31に対して給電が行われるようになっている。
上述した構成を有する車両用交流発電機1は、ベルト等を介してプーリ20にエンジンからの回転力が伝えられると、回転子3がシャフト33と共に所定方向に回転する。この状態で、スリップリング37、38を介してブラシ装置7から回転子3の界磁コイル31に励磁電圧を印加することにより、ポールコア32a、32bのそれぞれの爪状磁極部32cが励磁されて、回転子3の回転周方向に沿って交互にNS磁極が形成される。これにより、固定子巻線21に三相交流電圧を発生させることができ、整流器5の出力端子から所定の直流電流を取り出すことができる。
次に、固定子2の詳細について図2〜図9を参照しつつ説明する。固定子鉄心22は、円環状の複数の電磁鋼板を軸方向に積層して形成されている。この固定子鉄心22は、外周部を構成する円環状のバックコア部22aと、バックコア部22aから径方向内方へ突出し周方向に所定距離を隔てて配列された複数のティース部22bとを有する。固定子鉄心22の隣接する二つのティース部22bの間には、多相の固定子巻線21を収容できるように、断面略矩形状のスロット25が形成されている。本実施形態では、回転子3の磁極数16に対応して、2組の3相の固定子巻線21を収容するように、96個のスロット25が周方向に等間隔に配置されている。
固定子鉄心22のスロット25に装備された固定子巻線21は、接合端部23f同士が互いに接合された複数の略U字状の導体セグメント23により構成されている。導体セグメント23は、例えば銅等の金属材料よりなる導体部23jと、導体部23jの外周表面を覆う絶縁皮膜23kとからなる断面が略矩形の角線で形成されている(図6,図7参照)。
この導体セグメント23は、図3に示すように、一対の直線部23g、23gとそれぞれの直線部23g、23gの一端部同士を連結するターン部23hとからなるU字形状のものが採用されている。このU字形状の導体セグメント23は、一対の直線部23g、23gが所定のスロットピッチ離れた2個のスロット25内に軸方向一端側から挿入された後、スロット25から軸方向他端側の外部に延出する直線部23g、23gの開放端部が、周方向の何れか一方側へ所定の角度をもって斜めに斜行するように折り曲げられている。
これにより、導体セグメント23は、図4に示すように、スロット25内に収容され軸方向に沿って直線状に延びる一対のスロット収容部23a、23aと、スロット25から軸方向に露出し周方向に延び出すコイルエンド部とを有する。コイルエンド部は、各スロット収容部23a、23aの一端同士を連結するように一体に設けられてスロット25の軸方向一端側(車両用交流発電機1のリア側で図1の右側。以下、同様)から突出するターン側エンド部23bと、各スロット収容部23a、23aの他端に一体に設けられてスロット25の軸方向他端側(車両用交流発電機1のフロント側で図1の左側。以下、同様)から突出する一対の接合側エンド部23c、23cとから構成されている。
ターン側エンド部23bは、その先端に湾曲変形により形成された略V字状のターン部23hを有している。一方、接合側エンド部23cは、屈曲変形により形成されて固定子鉄心22の軸方向端面に対して所定の角度をもって斜めに斜行する接合側斜行部23eと、この接合側斜行部23eの先端に一体に形成され、屈曲変形により形成された接合端部23fとを有している。なお、この接合端部23fは、絶縁皮膜23kが剥離されて内部の導体が露出した状態になっている。
固定子鉄心22の各スロット25には、それぞれ偶数本(本実施形態では4本)の電気導体(各導体セグメント23のスロット収容部23a)が収容されている。一のスロット25内の4本の電気導体は、図5に示すように、径方向に沿って内側から内端層、内中層、外中層、外端層の順で一列に配列されている。なお、一のスロット25内の4本の電気導体は同相の固定子巻線21を形成している。
各スロット25には、スロット25の断面形状に合わせて角筒状に折り曲げられた絶縁シート部材24が各スロット25の内壁面に沿って配置されている。絶縁シート部材24は、スロット25の軸方向長さよりも少し長くされており、軸方向両端部のそれぞれがスロット25から外部に少し突出した状態に配置されている(図3参照)。角筒状に折り曲げられた絶縁シート部材24は、周方向両端部の重なり合った重なり部がスロット25の外径側に位置するように配置されている。このように配置された絶縁シート部材24によって、各スロット25に収容された4本の電気導体とスロット25の内壁面との間の電気絶縁が行われる。
各スロット25内に配列された4本の電気導体のうち、最内径側に配置された内端層の電気導体231a(図4,図5参照)は、スロット25から外部に延出して周方向の何れか一方側へ折れ曲がる折れ曲がり部23m(図4参照)において、周方向に折れ曲がる側(固定子鉄心22の軸方向端面となす角度が鋭角となる側)の側面と内径側の側面とが交わる内径側角部A1に、他の三つの角部の曲率半径R1よりも大きな曲率半径R2の曲面で形成されたR面取り部27を有する。
即ち、図6(a)に示すように、最内径側に配置された電気導体231aの接合側エンド部23cの折れ曲がり部23mでは、図6(a)の左下に位置する内径側角部A1にR面取り部27が設けられている。この場合、絶縁皮膜23kの厚みtは、周方向全域において略一定にされているとともに、導体部23jの内径側角部A1の曲率半径R2のみを他の三つの角部の曲率半径R1よりも大きくすることによってR面取り部27が形成されている。なお、他の三つの角部の曲率半径R1の曲面は、不可避的に形成された極小のものであっても、作為的に形成されたものであってもよい。以下同様である。
また、図6(b)に示すように、最内径側に配置された電気導体231aのターン側エンド部23bの折れ曲がり部23mでは、図6(b)の右上に位置する内径側角部A1にR面取り部27が設けられている。この場合にも、上記と同様に、絶縁皮膜23kの厚みtは、周方向において略一定にされているとともに、導体部23jの内径側角部A1の曲率半径R2のみを他の三つの角部の曲率半径R1よりも大きくすることによってR面取り部27が形成されている。
このように、内径側角部A1に対して、他の三つの角部よりも大きな曲率半径R2の曲面で形成されたR面取り部27が設けられていることにより、折れ曲がり部23mの内径側角部A1が絶縁シート部材24の軸方向端部の折り曲げ角部に当接したときに、折り曲げ角部に対する内径側角部A1の押圧力が緩和されるので絶縁シート部材24の破れ発生が防止される。
一方、各スロット25内に配列された4本の電気導体のうち、最外径側に配置された内端層の電気導体231b(図4,図5参照)は、スロット25から外部に延出して周方向の何れか一方側へ折れ曲がる折れ曲がり部23nにおいて、周方向に折れ曲がる側(固定子鉄心22の軸方向端面となす角度が鋭角となる側)の側面と外径側の側面とが交わる外径側角部B1に、他の三つの角部の曲率半径R1よりも大きな曲率半径R2の曲面で形成されたR面取り部27を有する。
即ち、図7(a)に示すように、最外径側に配置された電気導体231bの接合側エンド部23cの折れ曲がり部23n(図4参照)では、図7(a)の右上に位置する外径側角部B1にR面取り部27が設けられている。この場合、絶縁皮膜23kの厚みtは、周方向全域において略一定にされており、導体部23jの外径側角部B1の曲率半径R2のみを他の三つの角部の曲率半径R1よりも大きくすることによってR面取り部27が形成されている。
また、図7(b)に示すように、最外径側に配置された電気導体231bのターン側エンド部23bの折れ曲がり部23nでは、図7(b)の右下に位置する外径側角部B1にR面取り部27が設けられている。この場合にも、上記と同様に、絶縁皮膜23kの厚みtは、周方向において略一定にされており、導体部23jの外径側角部B1の曲率半径R2のみを他の三つの角部の曲率半径R1よりも大きくすることによってR面取り部27が形成されている。
このように、外径側角部B1に対して、他の三つの角部よりも大きな曲率半径R2の曲面で形成されたR面取り部27が設けられていることにより、折れ曲がり部23nの外径側角部B1が絶縁シート部材24の軸方向端部の折り曲げ角部に当接したときに、折り曲げ角部に対する外径側角部B1の押圧力が緩和されるので絶縁シート部材24の破れ発生が防止される。
各スロット25内に収容されたこれらの電気導体が所定のパターンで接続されることにより、固定子巻線21が形成される。なお、本実施形態では、スロット25内の電気導体は、軸方向一端側のターン側エンド部23bにおいては、ターン部23hを経由することにより、また、軸方向他端側の接合側エンド部23cにおいては、接合端部23f同士をアーク溶接によって接合することにより、電気的に接続されている。即ち、固定子鉄心22の軸方向一端側には、スロット25から突出した多数のターン部23hによって第1コイルエンド群が形成され、固定子鉄心22の軸方向他端側には、スロット25から突出した多数の接合側エンド部23cによって第2コイルエンド群が形成されている(図8参照)。
各スロット25内の1本の電気導体は、所定の磁極ピッチ離れた他のスロット25内の1本の他の電気導体と対をなしている。
例えば、図9に示すように、一のスロット25内の内端層の電気導体231aは、固定子鉄心22の時計回り方向に向けて1磁極ピッチ(NS磁極ピッチ)離れた他のスロット25内の外端層の電気導体231bと対をなしている。同様に、一のスロット25内の内中層の電気導体232aは、固定子鉄心22の時計回り方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロット25内の外中層の電気導体232bと対をなしている。そして、固定子鉄心22の軸方向一端側のターン側エンド部23bにおいて、これらの対をなす電気導体、すなわち内端層の電気導体231aと外端層の電気導体231bとはターン部23h(231c)を経由することにより接続され、また、内中層の電気導体232aと外中層の電気導体232bとはターン部23h(232c)を経由することにより接続されている。
したがって、固定子鉄心22の軸方向一端側においては、内中層の電気導体232aと外中層の電気導体232bとを接続するターン部23h(232c)を、内端層の電気導体231aと外端層の電気導体231bとを接続するターン部23h(231c)が囲むこととなる。このように、固定子鉄心22の軸方向一端側においては、対をなす電気導体同士の接続部としてのターン部23h(232c)が、同じスロット25内に収容された他の対をなす電気導体同士の接続部としてのターン部23h(231c)により囲まれる。そして、内中層の電気導体232aと外中層の電気導体232bとを接続するターン部23h(232c)により中層コイルエンドが形成され、また、内端層の電気導体231aと外端層の電気導体231bとを接続するターン部23h(231c)により端層コイルエンドが形成される。
一方、一のスロット25内の内中層の電気導体232aは、固定子鉄心22の時計回り方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロット25内の内端層の電気導体231a’とも対をなしている。同様に、一のスロット25内の外端層の電気導体231b’は、固定子鉄心22の時計回り方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロット25内の外中層の電気導体232bとも対をなしている。そして、固定子鉄心22の軸方向他端側の接合側エンド部23cにおいて、これらの対をなす電気導体、すなわち内中層の電気導体232aと内端層の電気導体231a’とは、接合端部23f同士(232dと231d’)の接合により接続されている。また、外端層の電気導体231b’と外中層の電気導体232bとは、接合端部23f同士(231e’と232e)の接合により接続されている。
したがって、固定子鉄心22の軸方向他端側においては、内中層の電気導体232aおよび内端層の電気導体231a’を接続する内側接合部(接合端部232dおよび231d’により構成されるもの)と、外端層の電気導体231b’および外中層の電気導体232bを接合する外側接合部(接合端部231e’および232eにより構成されるもの)とが、径方向および周方向に互いにずれた状態で配置されている。そして、内中層の電気導体232aおよび内端層の電気導体231a’を接続する内側接合部(接合端部232dおよび231d’により構成されるもの)と、外端層の電気導体231b’および外中層の電気導体232bを接合する外側接合部(接合端部231e’および232eにより構成されるもの)とにより、異なる同心円上に配置された2つの隣接層コイルエンドが形成される。
なお、外側接合部および内側接合部の導体露出部23iやその近傍には、これらの接合部の互いの絶縁と保持のために、図示しない絶縁樹脂部材によるコーティングがなされている。
さらに、図3に示すように、内端層の電気導体231aと外端層の電気導体231bとが、一連の導電体を略U字状に成形してなる大セグメント231により提供される。そして、内中層の電気導体232aと外中層の電気導体232bとが一連の導電体を略U字状に成形してなる小セグメント232により提供される。なお、基本となる略U字状の導体セグメント23は、大セグメント231および小セグメント232によって構成される。
以上の構成を、全てのスロット25の基本となる導体セグメント23について繰り返す。なお、固定子巻線21の各相について、基本となる導体セグメント23により、固定子鉄心22の周りを2周する巻線(コイル)が形成される。しかし、固定子巻線21の各相について、出力用引き出し線および中性点用引き出し線を一体に有するセグメント、並びに1周目と2周目とを接続するターン部23hを有するセグメントは、基本となる導体セグメント23とは異なる異形セグメントで構成される。これら異形セグメントを用いて、固定子巻線21の各相の巻線端が星型結線により結線される。
以上のように構成された本実施形態の回転電機1によれば、スロット25の最内径側に配置された電気導体231aは、スロット25から外部に延出して周方向の何れか一方側へ折れ曲がる折れ曲がり部23mの内径側角部A1に、他の三つの角部の曲率半径R1よりも大きな曲率半径R2の曲面で形成されたR面取り部27を有する。これにより、折れ曲がり部23mの内径側角部A1が絶縁シート部材24の軸方向端部の折り曲げ角部に当接したときに、折り曲げ角部に対する内径側角部A1の押圧力が緩和されるので、絶縁シート部材24の破れ発生を防止することができる。
また、スロット25の最外径側に配置された電気導体231bは、スロット25から外部に延出して周方向の何れか一方側へ折れ曲がる折れ曲がり部23nの外径側角部B1に、他の角部の曲率半径R1よりも大きな曲率半径R2の曲面で形成されたR面取り部27を有する。これにより、折れ曲がり部23nの外径側角部B1が絶縁シート部材24の軸方向端部の折り曲げ角部に当接したときに、折り曲げ角部に対する外径側角部B1の押圧力が緩和されるので絶縁シート部材24の破れ発生を防止することができる。
したがって、本実施形態の回転電機1によれば、固定子鉄心22のスロット25に配置された絶縁シート部材24の軸方向両端部での破れ発生を防止することができる。また、本実施形態の場合には、電気導体231aの内径側角部A1および電気導体231bの外径側角部B1に、R面取り部27が設けられているので、平面状のC面取り部に比べて、より確実に破れ発生の防止効果を得ることができる。
〔実施形態2〕
実施形態2に係る回転電機は、基本的構成が実施形態1と同じであり、スロット25の最内径側および最外径側に配置された電気導体231a,231bに設けられるR面取り部127の構成のみが実施形態1と異なる。よって、実施形態1と共通する部材や構成についての詳しい説明は省略し、以下、異なる点および重要な点について図10および図11を参照して説明する。なお、実施形態1と共通する部材については同じ符号を用いる。
実施形態2において、各スロット25内に配列された4本の電気導体のうち、最内径側に配置された電気導体231aは、スロット25から外部に延出して周方向の何れか一方側へ折れ曲がる折れ曲がり部23mにおいて、周方向に折れ曲がる側(固定子鉄心22の軸方向端面となす角度が鋭角となる側)の側面と内径側の側面とが交わる内径側角部A1に、他の三つの角部の曲率半径R1よりも大きな曲率半径R2の曲面で形成されたR面取り部127を有する。
即ち、図10(a)に示すように、最内径側に配置された電気導体231aの接合側エンド部23cの折れ曲がり部23mでは、図10(a)の左下に位置する内径側角部A1にR面取り部127が設けられている。この場合、導体部23jの四つの角部は、同じ曲率半径Rの曲面で形成されているとともに、絶縁皮膜23kは、内径側角部A1の厚みt1のみが他の三つの角部を含む他の部位の厚みtよりも薄くされている。即ち、内径側角部A1の外周面(絶縁皮膜23kの外表面)の曲率半径R3が、他の三つの角部の外周面(絶縁皮膜23kの外表面)の曲率半径R4よりも大きくされている。これにより、内径側角部A1には、他の三つの角部の曲率半径R4よりも大きな曲率半径R3の曲面で形成されたR面取り部127が設けられている。
また、図10(b)に示すように、最内径側に配置された電気導体231aのターン側エンド部23bの折れ曲がり部23mでは、図10(b)の右上に位置する内径側角部A1にR面取り部127が設けられている。この場合にも、上記と同様に、導体部23jの四つの角部は、同じ曲率半径Rの曲面で形成されているとともに、絶縁皮膜23kは、内径側角部A1の厚みt1のみが他の三つの角部を含む他の部位の厚みtよりも薄くされている。即ち、内径側角部A1の外周面(絶縁皮膜23kの外表面)の曲率半径R3が、他の三つの角部の外周面(絶縁皮膜23kの外表面)の曲率半径R4よりも大きくされている。これにより、内径側角部A1には、他の三つの角部の曲率半径R4よりも大きな曲率半径R3の曲面で形成されたR面取り部127が設けられている。
このように、内径側角部A1に対して、他の三つの角部よりも大きな曲率半径R3の曲面で形成されたR面取り部127が設けられていることにより、折れ曲がり部23mの内径側角部A1が絶縁シート部材24の軸方向端部の折り曲げ角部に当接したときに、折り曲げ角部に対する内径側角部A1の押圧力が緩和されるので、絶縁シート部材24の破れ発生が防止される。
一方、図11(a)に示すように、最外径側に配置された電気導体231bの接合側エンド部23cの折れ曲がり部23nでは、図11(a)の右上に位置する外径側角部B1にR面取り部127が設けられている。この場合、導体部23jの四つの角部は、同じ曲率半径Rの曲面で形成されているとともに、絶縁皮膜23kは、内径側角部A1の厚みt1のみが他の三つの角部を含む他の部位の厚みtよりも薄くされている。即ち、外径側角部B1の外周面(絶縁皮膜23kの外表面)の曲率半径R3が、他の三つの角部の外周面(絶縁皮膜23kの外表面)の曲率半径R4よりも大きくされている。これにより、外径側角部B1には、他の三つの角部の曲率半径R4よりも大きな曲率半径R3の曲面で形成されたR面取り部127が設けられている。
また、図11(b)に示すように、最外径側に配置された電気導体231bのターン側エンド部23bの折れ曲がり部23nでは、図11(b)の右上に位置する外径側角部B1にR面取り部127が設けられている。この場合にも、上記と同様に、導体部23jの四つの角部は、同じ曲率半径Rの曲面で形成されているとともに、絶縁皮膜23kは、外径側角部B1の厚みt1のみが他の三つの角部を含む他の部位の厚みtよりも薄くされている。即ち、外径側角部B1の外周面(絶縁皮膜23kの外表面)の曲率半径R3が、他の三つの角部の外周面(絶縁皮膜23kの外表面)の曲率半径R4よりも大きくされている。これにより、外径側角部B1には、他の三つの角部の曲率半径R4よりも大きな曲率半径R3の曲面で形成されたR面取り部127が設けられている。
このように、外径側角部B1に対して、他の三つの角部よりも大きな曲率半径R3の曲面で形成されたR面取り部127が設けられていることにより、折れ曲がり部23nの外径側角部B1が絶縁シート部材24の軸方向端部の折り曲げ角部に当接したときに、折り曲げ角部に対する外径側角部B1の押圧力が緩和されるので、絶縁シート部材24の破れ発生が防止される。
以上のように構成された実施形態2の回転電機によれば、スロット25の最内径側に配置された電気導体231aは、スロット25から外部に延出して周方向の何れか一方側へ折れ曲がる折れ曲がり部23mの内径側角部A1に、他の三つの角部の曲率半径R4よりも大きな曲率半径R3の曲面で形成されたR面取り部127を有する。また、スロット25の最外径側に配置された電気導体231bは、スロット25から外部に延出して周方向の何れか一方側へ折れ曲がる折れ曲がり部23nの外径側角部B1に、他の三つの角部の曲率半径R4よりも大きな曲率半径R3の曲面で形成されたR面取り部127を有する。
そのため、実施形態2の回転電機によれば、固定子鉄心22のスロット25に配置された絶縁シート部材24の軸方向両端部での破れ発生を防止することができる等、実施形態1と同様の作用および効果を奏する。
〔実施形態3〕
実施形態3に係る回転電機は、基本的構成が実施形態1と同じであり、スロット25の最内径側および最外径側に配置された電気導体231a,231bに設けられるR面取り部227の構成のみが実施形態1と異なる。よって、実施形態1と共通する部材や構成についての詳しい説明は省略し、以下、異なる点および重要な点について図12および図13を参照して説明する。なお、実施形態1と共通する部材については同じ符号を用いる。
実施形態3において、各スロット25内に配列された4本の電気導体のうち、最内径側に配置された電気導体231aは、スロット25から外部に延出して周方向の何れか一方側へ折れ曲がる折れ曲がり部23mにおいて、周方向に折れ曲がる側(固定子鉄心22の軸方向端面となす角度が鋭角となる側)の側面と内径側の側面とが交わる内径側角部A1に、平面状のC面取り部28を有する。
即ち、図12(a)に示すように、最内径側に配置された電気導体231aの接合側エンド部23cの折れ曲がり部23mでは、図12(a)の左下に位置する内径側角部A1にC面取り部28が設けられている。この場合、絶縁皮膜23kの厚みtは、周方向全域において略一定にされている。そして、図12(a)に示す断面(紙面)におけるC面取り部28の長さL1は、他の三つの角部を形成する円弧状の曲面の両端を結ぶ直線よりも大きくされている。
また、図12(b)に示すように、最内径側に配置された電気導体231aのターン側エンド部23bの折れ曲がり部23mでは、図12(b)の右上に位置する内径側角部A1にC面取り部28が設けられている。この場合にも、上記と同様に、絶縁皮膜23kの厚みtは、周方向全域において略一定にされており、図12(b)に示す断面(紙面)におけるC面取り部28の長さL2は、他の三つの角部を形成する円弧状の曲面の両端を結ぶ直線よりも大きくされている。
このように、内径側角部A1に対してC面取り部28が設けられていることにより、折れ曲がり部23mの内径側角部A1が絶縁シート部材24の軸方向端部の折り曲げ角部に当接したときに、折り曲げ角部に対する内径側角部A1の押圧力が緩和されるので、絶縁シート部材24の破れ発生が防止される。
一方、図13(a)に示すように、最外径側に配置された電気導体231bの接合側エンド部23cの折れ曲がり部23nでは、図13(a)の右上に位置する外径側角部B1にC面取り部28が設けられている。この場合にも、上記と同様に、絶縁皮膜23kの厚みtは、周方向全域において略一定にされており、図13(a)に示す断面(紙面)におけるC面取り部28の長さL3は、他の三つの角部を形成する円弧状の曲面の両端を結ぶ直線よりも大きくされている。
また、図13(b)に示すように、最内径側に配置された電気導体231bのターン側エンド部23bの折れ曲がり部23nでは、図13(b)の右下に位置する内径側角部B1にC面取り部28が設けられている。この場合にも、上記と同様に、絶縁皮膜23kの厚みtは、周方向全域において略一定にされており、図13(b)に示す断面(紙面)におけるC面取り部28の長さL4は、他の三つの角部を形成する円弧状の曲面の両端を結ぶ直線よりも大きくされている。
このように、内径側角部B1に対してC面取り部28が設けられていることにより、折れ曲がり部23nの内径側角部B1が絶縁シート部材24の軸方向端部の折り曲げ角部に当接したときに、折り曲げ角部に対する内径側角部B1の押圧力が緩和されるので、絶縁シート部材24の破れ発生が防止される。
以上のように構成された実施形態3の回転電機によれば、スロット25の最内径側に配置された電気導体231aは、スロット25から外部に延出して周方向の何れか一方側へ折れ曲がる折れ曲がり部23mの内径側角部A1にC面取り部28を有する。また、スロット25の最外径側に配置された電気導体231bは、スロット25から外部に延出して周方向の何れか一方側へ折れ曲がる折れ曲がり部23nの外径側角部B1にC面取り部28を有する。
そのため、実施形態3の回転電機によれば、固定子鉄心22のスロット25に配置された絶縁シート部材24の軸方向両端部での破れ発生を防止することができ、実施形態1と同様の作用および効果を奏する。特に、実施形態3のC面取り部28は、実施形態1のR面取り部27に比べて、作製が容易である点で有利となる。
〔他の実施形態〕
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更することが可能である。例えば、上記の実施形態の固定子巻線22は、固定子鉄心21の各スロット25内で電気導体が径方向に4本に並んだ4層構造のものであるが、電気導体の層数は任意の偶数に設定することができる。
また、上記の実施形態では、固定子巻線22を構成する導体セグメント23は、U字形状のものが採用されているが、これに代えてI字形状の導体セグメントを採用してもよい。また、固定子巻線22は、複数の導体セグメント23を接続して形成されるものではなく、連続線で形成されるものでもよい。さらに、固定子巻線22を構成する導体線は、断面形状が矩形の角線の他、円形や楕円形の丸線を採用してもよい。
また、上記の実施形態では、本発明に係る回転電機を車両用交流発電機に適用した例を説明したが、本発明は、車両に搭載される回転電機として、発電機、あるいは電動機、さらには両者を選択的に使用し得る回転電機の固定子にも利用することができる。
1…車両用交流発電機(回転電機)、 2…固定子、 3…回転子、 21…固定子巻線、 22…固定子鉄心、 23…導体セグメント(電気導体)、 231a…スロット内の最内径側に配置された電気導体、 231b’…スロット内の最外径側に配置された電気導体、 23j…導体部、 23k…絶縁皮膜、 23m,23n…折れ曲がり部、 24…絶縁シート部材、 25…スロット、 27,127…R面取り部、 28…C面取り部、 A1…内径側角部、 B1…外径側角部。

Claims (2)

  1. 回転子(3)と、該回転子(3)と径方向に対向配置され、軸方向に延び周方向に配列された複数のスロット(25)を有する固定子鉄心(22)、前記スロット(25)内で断面が矩形の複数の電気導体(23)が径方向に並ぶようにして前記固定子鉄心(22)に巻装された固定子巻線(21)、および、前記スロット(25)の断面形状に合わせて角筒状に折り曲げられて前記スロット(25)の内壁面と前記電気導体(23)との間に介装された絶縁シート部材(24)を有する固定子(2)と、を備えた回転電機において、
    前記スロット(25)に径方向に配列された複数の前記電気導体(23)のうち、
    最内径側に配置された電気導体(231a)は、前記スロット(25)から外部に延出して周方向の何れか一方側へ折れ曲がる折れ曲がり部(23m)において、前記周方向の何れか一方側へ折れ曲がる側の側面と内径側の側面とが交わる内径側角部(A1)に、他の三つの角部の曲率半径(R1,R4)よりも大きな曲率半径(R2,R3)の曲面で形成されたR面取り部(27)または平面状のC面取り部(28)を有し、
    最外径側に配置された電気導体(231b)は、前記スロット(25)から外部に延出して周方向の何れか一方側へ折れ曲がる折れ曲がり部(23n)において、前記周方向の何れか一方側へ折れ曲がる側の側面と外径側の側面とが交わる外径側角部(B1)に、他の三つの角部の曲率半径(R1,R4)よりも大きな曲率半径(R2,R3)の曲面で形成されたR面取り部(27)または平面状のC面取り部(28)を有することを特徴とする回転電機。
  2. 前記電気導体(23)は、導体部(23j)と、該導体部(23j)の外周表面を覆う絶縁皮膜(23k)とからなり、前記内径側角部(A1)および前記外径側角部(B1)に設けられる前記R面取り部(27)は、前記絶縁皮膜(23k)の厚みを他の三つの角部よりも薄くすることにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
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