JP5196532B2 - 平角電線 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば電気車両やハイブリッド車両において採用されるモータコイルの作製に用いられる平角電線に関する。
一般に、モータコイルは、所定の断面形状を有する線状の導体とこの導体の表面を覆う絶縁皮膜とからなる絶縁電線を、必要回数だけ同心状や1層以上の螺旋状に巻回することによって構成されている。このような絶縁電線の一種として、例えば特許文献1に開示された真四角絶縁電線が知られている。この真四角絶縁電線は、断面形状が略正方形である導体と、該導体の外周に電着塗装法によって形成された第一絶縁層と、該第一絶縁層の外周にディッピング法によって形成された第二絶縁層とを有するものである。
この真四角絶縁電線は、第一絶縁層の表面に相対的に生じた凹凸がディッピングの膜形成特性に従って形成された第二絶縁層によって平坦化されることにより、コーナー部での絶縁層の厚みが薄くならず、導体占積率を低下させたり、導体占積率を確保するためには平坦部の耐電圧特性を極端に低くする必要がある。
ところで、車両に装備されるモータにおいては、インバータのスイッチングが行われた際に瞬間的に高い電圧が掛かると、図5に示すように、モータコイルを構成する電線の隣接した絶縁皮膜2、2間のギャップ部11に電位差が発生し、そのギャップ部11においてある条件を満たすと部分放電が発生する。図6の曲線13は、一例として、絶縁皮膜2のコーナー部及び平坦部の厚みを110μm、絶縁皮膜2のコーナー部及び平坦部の比誘電率を3.5として、モータコイルにある電圧を印加した際のギャップ部11における絶縁皮膜2、2間のギャップ距離と電位差との関係を計算した結果を示すものである。
部分放電は、絶縁皮膜2、2間のギャップ距離と電位差との関係(曲線13)がパッシェン曲線(放電の起こる電圧に関するパッシェンの法則に基づいて算出されたギャップ距離と電位差の関係を示す曲線)12よりも高電圧にあるときに発生することが知られており、この曲線13がパッシェン曲線12と接するときの印加電圧が部分放電開始電圧(以下、「PDIV」という。)となる。そのため、PDIV以上の電圧をモータコイルに印加すると、部分放電の発生により絶縁皮膜2が侵食され、やがては絶縁破壊に至るため、絶縁を確保するためには部分放電の発生を無くす(絶縁皮膜間のギャップ距離と電位差との関係(曲線13)がパッシェン曲線12と交わらない)ことが重要である。このように平角電線の平坦部においてはPDIV以上となる最適な皮膜厚を確保しなければならない。
また、平角電線を用いて作製したコイルにおいては、隣接した平角電線間のコーナー部に導電異物が付着したときに導体1、5間に高電圧が加わると、導体異物3自体の電位が接触している平角電線側の導体5の電位に近くなるため、導体異物3と他方の導体1との間に通常時(導体異物3が付着していないとき)に対してより高い電圧が加わることになる。そのため、絶縁皮膜2の絶縁性能に影響を与えるPDIVが低下し、部分放電が発生し易くなる。よって、平角電線のコーナー部においても絶縁性能の向上が求められる。
特開2006−252942号公報
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、平角電線におけるコーナー部の絶縁性能を向上させ得るようにすることを解決すべき課題とするものである。
上記課題を解決する本発明は、(1)断面形状が矩形の導体と、該導体の外周に被覆された外周面形状が矩形の絶縁皮膜とからなる平角電線において、前記絶縁皮膜は、コーナー部の厚みが平坦部の厚み以上に大きくされていると共に、前記コーナー部の誘電率が前記平坦部の誘電率よりも小さくされていることを特徴としている。
なお、本発明においては、導体のコーナー部を被覆する絶縁皮膜の部位を絶縁皮膜のコーナー部とし、導体の平坦部を被覆する絶縁皮膜の部位を絶縁皮膜の平坦部と定義する。
本発明の平角電線は、絶縁皮膜のコーナー部の厚みが平坦部の厚み以上に大きくされていると共に、コーナー部の誘電率が平坦部の誘電率よりも小さくされていることにより、コーナー部の絶縁性能が大幅に高められている。そのため、本発明の平角電線により作製されたコイルは、隣接した平角電線間のコーナー部に導電異物が付着した際にも、コーナー部において良好な絶縁性能が発揮されることによりPDIVの低下が抑制されるため、部分放電の発生が効果的に抑制される。これにより、部分放電による絶縁皮膜の破壊が回避される。
なお、絶縁皮膜のコーナー部の厚みが平坦部の厚みよりも大きくされている場合には、コーナー部の厚みが平坦部の厚みよりも確実に大きくされているので、コーナー部のより良好な絶縁性能を確保することが可能となるので好ましい。特に、絶縁皮膜の平坦部の厚みに対するコーナー部の厚みの比率を大きくするとよい。この比率を大きくすることによって、PDIVを通常時(導体異物が付着していない時)と同等にすることが可能であるため、コーナー部の絶縁性能を通常時の絶縁性能と同等レベル以上にすることが可能となる。
本発明における導体は、その長手方向に垂直な断面形状が矩形のものであり、平角電線の芯線として利用可能なものであればよい。導体の材料としては、平角電線の芯線材料として従来より公知のものを採用することができ、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス等が挙げられる。
本発明における絶縁皮膜は、導体の絶縁性を確保できるものであれば特に限定されることはなく、従来より公知の材料や製造方法を採用して形成することができる。絶縁皮膜としては、例えば、エナメル等を塗装する方法や熱可塑性を押し出し成形する方法が挙げられる。この絶縁皮膜は、単層構造に形成されていても、二層以上の複層構造に形成されていてもよい。絶縁皮膜が複層構造の場合には、コーナー部及び平坦部の厚みは、全部の層の厚みを総合した厚みである。一方、コーナー部及び平坦部の誘電率は、絶縁皮膜の各層を形成する材料の誘電率に依存するため、その部位での各層の厚みとの関係を考慮して適宜設定することができる。
本発明の好適な態様として、(2)上記(1)に記載の平角電線において、絶縁皮膜は、コーナー部の厚みが平坦部の厚みよりも大きくされている。このようにすれば、絶縁皮膜のコーナー部の厚みが平坦部の厚みよりも確実に大きくされているので、コーナー部のより良好な絶縁性能を確保することができる。
本発明の他の好適な態様として、(3)上記(1)に記載の平角電線において、前記絶縁皮膜は、第1絶縁層と第2絶縁層とからなり、前記第1絶縁層のコーナー部の厚みをt1とし、前記第2絶縁層のコーナー部の厚みをt2とし、前記第1絶縁層の平坦部の厚みをt3とし、前記第2絶縁層の平坦部の厚みをt4としたときに、t1+t2≧t3+t4、t2/t1>t4/t3の条件を満たすと共に、前記第1絶縁層の誘電率が前記第2絶縁層の誘電率よりも大きくされている。
なお、本発明においては、導体のコーナー部を被覆する第1絶縁層の部位を第1絶縁層のコーナー部とし、導体のコーナー部を被覆する第2絶縁層の部位を第2絶縁層のコーナー部とし、導体の平坦部を被覆する第1絶縁層の部位を第1絶縁層の平坦部とし、導体の平坦部を被覆する第2絶縁層の部位を第2絶縁層の平坦部と定義する。
本発明においては、絶縁皮膜が第1絶縁層と第2絶縁層とからなる二層構造の場合においても、絶縁皮膜のコーナー部の厚みが平坦部の厚み以上に大きくされている状態が確保され、且つ絶縁皮膜のコーナー部の誘電率が平坦部の誘電率よりも小さくされている状態が確保されるので、絶縁皮膜のコーナー部の良好な絶縁性能を確保することができる。
本発明のその他の好適な態様として、(4)上記(3)に記載の平角電線において、第1絶縁層は導体の外周に被覆されたものであり、第2絶縁層は前記第1絶縁層の外周に被覆されたものとされている。このようにすれば、厚みが大きく誘電率が小さい第2絶縁層を、絶縁皮膜のコーナー部における外周側に位置するように配置できることから、絶縁皮膜のコーナー部の絶縁性能向上を有利に達成することができる。
本発明の更に他の好適な態様として、(5)上記(1)〜(4)の何れかに記載の平角電線において、導体及び絶縁皮膜のそれぞれのコーナー部外周面にはアールが設けられ、前記絶縁皮膜のコーナー部外周面の角Rが前記導体のコーナー部外周面の角Rよりも小さくされている。このようにすれば、絶縁皮膜のコーナー部の厚みを平坦部の厚みよりも確実に大きくすることができる。なお、本明細書において、コーナー部の角Rとは、コーナー部の外周面を形成する曲面の曲率半径(R)のことを言う。
本発明の更にその他の好適な態様として、(6)上記(1)〜(4)の何れかに記載の平角電線において、導体のコーナー部に面取り部が設けられている。このようにすれば、絶縁皮膜のコーナー部の厚みを確実に大きくすることができる。
本発明に係る平角電線は、絶縁皮膜のコーナー部の絶縁性能を大幅に高めることができるため、コーナー部の絶縁性能を向上することができる。そのため、本発明の平角電線を巻回して作製したコイルにおいては、隣接した平角電線間のコーナー部に導電異物が付着した際に、良好な絶縁性能を発揮してPDIVの低下を抑制することができ、部分放電による絶縁皮膜の破壊を効果的に回避することができる。また、平坦部の厚みに対するコーナー部の厚みの比率を大きくすることにより、PDIVを通常時(導体異物が付着していない時)と同等にすることができるので、コーナー部の絶縁性能を通常時の絶縁性能と同等レベル以上にすることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔実施形態1〕
図1は実施形態1に係る平角電線の断面図である。本実施形態の平角電線は、図1に示すように、断面形状が矩形の銅線よりなる導体1と、導体1の外周に被覆された第1絶縁層2aと該第1絶縁層2aの外周に被覆された第2絶縁層2bとからなる絶縁皮膜2とにより構成されている。導体1の4箇所の各コーナー部は、所定の曲率半径(R1)で形成された曲面とされている。
絶縁皮膜2の第1絶縁層2aは、絶縁材料としてのエナメル(比誘電率ε:3.5)を塗装することにより形成されている。第1絶縁層2aの4箇所の各コーナー部の外周面は、導体1の各コーナー部の角R1よりも大きい曲率半径(R2)で形成された曲面とされている。これにより、第1絶縁層2aの各コーナー部の厚みt1が4箇所の各平坦部の厚みt3よりも小さくなるようにされている(t1<t3)。
第2絶縁層2bは、絶縁材料としてエナメルよりも比誘電率が低い熱可塑性樹脂を押し出し成形することにより形成されている。第2絶縁層2bの4箇所の各コーナー部の外周面(絶縁皮膜2の各コーナー部外周面に相当する)は、導体1の各コーナー部の角R1よりも小さい曲率半径(R3)で形成された曲面とされている。これにより、第2絶縁層2bの各コーナー部の厚みt2が4箇所の各平坦部の厚みt4よりも大きくなるようにされている(t2>t4)。
即ち、本実施形態の平角電線においては、二層構造にされている絶縁皮膜2のコーナー部全体の厚みT1(t1+t2)が、絶縁皮膜2の平坦部全体の厚みT2(t3+t4)以上に大きくなるようにされている(T1≧T2(t1+t2≧t3+t4))。具体的には、コーナー部全体の厚みT1(t1+t2)は、絶縁皮膜2の平坦部全体の厚みT2(t3+t4)の約2倍の大きさにされている。また、t2/t1>t4/t3となる条件も満たしている。そして、絶縁皮膜2のコーナー部全体の誘電率ε1は、絶縁皮膜2の平坦部全体の誘電率ε2よりも小さくなるようにされている。
以上のように構成された本実施形態の平角電線は、電気車両等において採用されるモータコイルの作製に好適に用いられる。本実施形態の平角電線により作製されたコイルにおいては、図2に示すように、或る二つの平角電線の平坦部どうし及びコーナー部どうしが近接して対向した状態に配置されている。このコイルにおいて、一方の導体5側のコーナー部に導体異物3が付着したときに導体1、5間に高電圧が加わると、導体異物3自体の電位が接触している平角電線側の導体5の電位に近くなるため、導体異物3と他方の導体1との間に通常時(導体異物3が付着していないとき)に対してより高い電圧が加わることになる。
図3の曲線14は、絶縁皮膜2のコーナー部の厚みと平坦部の厚みが略同じ場合において、導体異物3と他方の導体1の絶縁皮膜2との間のギャップ距離と電位差との関係を計算した結果を示すものである。図3に示されるように、このときの曲線14はパッシェン曲線12と大きく交わるため、PDIVに換算するとPDIVは約34%低下する。
これに対して、絶縁皮膜2の平坦部の厚みに対するコーナー部の厚みを1.4倍及び2.0倍に厚くしたときの絶縁皮膜2、2間のギャップ距離と電位差との関係を図3の曲線15及び曲線16に示す。図3に示すように、コーナー部の厚み比率を増加する程、ギャップ部11の電位差は低下し、2.0倍にしたときは曲線16がパッシェン曲線12と接し、PDIVを通常時(導体異物3が付着していない時)と同等にすることが可能となる。
本実施形態の平角電線の場合には、絶縁皮膜2の平坦部の厚みT2に対するコーナー部の厚みT1が約2.0倍に大きくされ、且つ絶縁皮膜2のコーナー部全体の誘電率ε1が平坦部全体の誘電率ε2よりも小さくされていることから、絶縁皮膜2、2間のギャップ距離と電位差との関係を示す曲線は曲線16に相当している。よって、PDIVを通常時と同等にできることが解る。
なお、絶縁皮膜をエナメル層(比誘電率ε:3.5)だけの単層構造とした場合には、導体異物3が付着した時の絶縁皮膜間のギャップ距離と電位差との関係を示す曲線は、図3において曲線14よりも上方になる。
以上のように、本実施形態の平角電線は、絶縁皮膜2のコーナー部の厚みT1が平坦部の厚みT2以上に大きくされていると共に、絶縁皮膜2のコーナー部全体の誘電率ε1が平坦部全体の誘電率ε2よりも小さくされていることにより、コーナー部の絶縁性能が大幅に高められている。そのため、隣接した平角電線間のコーナー部に導電異物3が付着した際に、良好な絶縁性能を発揮してPDIVの低下を抑制することができ、部分放電による絶縁皮膜2の破壊を効果的に回避することができる。
特に、絶縁皮膜2のコーナー部の厚みT1が平坦部の厚みT2の約2倍の大きさに大きくされていることから、PDIVを通常時(導体異物3が付着していない時)と同等にすることができるので、コーナー部の絶縁性能を通常時の絶縁性能と同等レベル以上にすることができる。
また、本実施形態においては、絶縁皮膜2が第1絶縁層2aと第2絶縁層2bの二層構造とされ、絶縁皮膜2のコーナー部には、エナメル(第1絶縁層2a)よりも比誘電率の小さい熱可塑性樹脂により形成された第2絶縁層2bが外周側に配置されていることにより、絶縁皮膜2のコーナー部全体の誘電率ε1が平坦部全体の誘電率ε2よりも小さくされているため、絶縁皮膜のコーナー部の絶縁性能向上を有利に達成することができる。
また、絶縁皮膜2のコーナー部外周面の角Rが、導体1のコーナー部の角Rよりも小さくされているため、絶縁皮膜2のコーナー部の厚みT1を平坦部の厚みT2よりも確実に大きくすることができる。
なお、本実施形態の平角電線は、絶縁皮膜2が第1絶縁層2aと第2絶縁層2bよりなる二層構造のものであるが、本発明の要旨である、コーナー部と平坦部との厚みの関係、及びコーナー部と平坦部との誘電率の関係を満たしていれば、絶縁皮膜2を単層構造にしたり、三層以上の複層構造にしてもよい。
〔実施形態2〕
図4は実施形態2に係る平角電線の断面図である。本実施形態の平角電線は、図1に示す実施形態1のものと基本的構成が同じであり、導体1の4箇所の各コーナー部に面取り部1a、…、1aが設けられていることにより、絶縁皮膜2のコーナー部の厚みが平坦部の厚み以上に大きくされている点でのみ実施形態1のものと異なる。ここでの各面取り部1a、…、1aは、導体1のコーナー部に内接する円の半径R4が、第2絶縁層2bのコーナー部の曲率半径(R3)よりも大きくなるように形成されている。これにより、各面取り部1a、…、1aの十分な周方向長さが確保されている。
本実施形態の平角電線は、導体1の4箇所の各コーナー部に面取り部1a、…、1aが設けられていることによって、面取り部1a、…、1aが設けられていない場合に比べ、絶縁皮膜2のコーナー部の厚みをより確実に大きくすることができる。これにより、絶縁皮膜2のコーナー部の絶縁性能をより確実に高めることができ、本実施形態の場合にも、上記実施形態1と同様の作用及び効果を奏する。なお、実施形態1と共通する部材については同じ符号を付すのみに止めて詳しい説明は省略する。
本発明の実施形態1に係る平角電線の断面図である。 本発明の実施形態1に係る平角電線で作製されたコイルにおいて、隣接した平角電線の一方の平角電線のコーナー部に導体異物が付着したときの状態を示す説明図である。 本発明の実施形態1に係る平角電線で作製されたコイルにおいて、絶縁皮膜の平坦部の厚みに対するコーナー部の厚みを変化させた場合の導体異物が付着したときの絶縁皮膜間のギャップ距離と電位差との関係を示すモデル線図である。 本発明の実施形態2に係る平角電線の断面図である。 コイルの隣接した電線間において部分放電の発生箇所を示す説明図である。 コイルにおいて絶縁皮膜間のギャップ距離と電位差との関係により部分放電の発生条件を示すモデル線図である。
符号の説明
1、5…導体
2…絶縁皮膜
2a…第1被覆層
2b…第2被覆層
3…導体異物
11…ギャップ部
12…パッシェン曲線
13…絶縁皮膜間のギャップ距離と電位差との関係を示す曲線
14…コーナー部に導電異物が付着した時の絶縁皮膜間のギャップ距離と電位差との関係を示す曲線
15…平坦部に対するコーナー部の皮膜厚が1.4倍の場合における導電異物付着時の絶縁皮膜間のギャップ距離と電位差との関係を示す曲線
16…平坦部に対するコーナー部の皮膜厚が2.0倍の場合における導電異物付着時の絶縁皮膜間のギャップ距離と電位差との関係を示す曲線

Claims (5)

  1. 断面形状が矩形の導体と、該導体の外周に被覆された外周面形状が矩形の絶縁皮膜とからなる平角電線において、
    前記絶縁皮膜は、コーナー部の厚みが平坦部の厚み以上に大きくされていると共に、前記コーナー部の誘電率が前記平坦部の誘電率よりも小さくされていることを特徴とする平角電線。
  2. 請求項1に記載の平角電線において、前記絶縁皮膜は、第1絶縁層と第2絶縁層とからなり、前記第1絶縁層のコーナー部の厚みをt1とし、前記第2絶縁層のコーナー部の厚みをt2とし、前記第1絶縁層の平坦部の厚みをt3とし、前記第2絶縁層の平坦部の厚みをt4としたときに、t1+t2≧t3+t4、t2/t1>t4/t3の条件を満たすと共に、前記第1絶縁層の誘電率が前記第2絶縁層の誘電率よりも大きくされていることを特徴とする平角電線。
  3. 請求項2に記載の平角電線において、前記第1絶縁層は前記導体の外周に被覆されたものであり、前記第2絶縁層は前記第1絶縁層の外周に被覆されたものであることを特徴とする平角電線。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の平角電線において、前記導体及び前記絶縁皮膜のそれぞれのコーナー部外周面にはアールが設けられ、前記絶縁皮膜のコーナー部外周面の角Rが前記導体のコーナー部外周面の角Rよりも小さくされていることを特徴とする平角電線。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の平角電線において、前記導体のコーナー部に面取り部が設けられていることを特徴とする平角電線。
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