JP2004200558A - 半導体ウェハの劈開方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】劈開面を有する半導体ウェハの生産性が良好な半導体ウェハの劈開方法を提供するものである。
【解決手段】本発明に係る半導体ウェハの劈開方法は、単結晶インゴット11から劈開面15を有する半導体ウェハ14を製造する際、円柱状の上記単結晶インゴット11の一端面11aに劈開溝21を形成し、その劈開溝21を起点に劈開を生じさせて単結晶インゴット11の一部周面に劈開面13を形成した後、その劈開面13を有する単結晶インゴット12aにスライス加工を施して複数枚の半導体ウェハ14を形成するものである。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明に係る半導体ウェハの劈開方法は、単結晶インゴット11から劈開面15を有する半導体ウェハ14を製造する際、円柱状の上記単結晶インゴット11の一端面11aに劈開溝21を形成し、その劈開溝21を起点に劈開を生じさせて単結晶インゴット11の一部周面に劈開面13を形成した後、その劈開面13を有する単結晶インゴット12aにスライス加工を施して複数枚の半導体ウェハ14を形成するものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェハの劈開方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図6(a)に示す単結晶インゴット61から、劈開面を有する半導体ウェハを製造するには、図6(b)に示すように、先ず、単結晶インゴット61にスライス加工を施して複数枚のウェハ62を形成し、その後、ダイヤモンドペンなど(図示せず)で各ウェハ62に切り込みKを入れ、その切り込みKに劈開応力を集中させることで切り込みKを起点に割断し、図6(c)に示す周面に劈開面63を有する半導体ウェハ64を形成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の半導体ウェハ64の劈開方法は、各ウェハ62毎に切り込みKを形成し、その切り込みKを起点に割断することで製造していたため、ウェハ64の製造枚数の増加に比例して、切り込みKの形成工程数および割断工程数も増加してしまう。
【0004】
つまり、従来の半導体ウェハ64の劈開方法は、製造効率があまり良好でなく、また、半導体ウェハ64の製造枚数の増加に比例して製造に要する手間が増大し、製造時間が長くなるという問題があった。
【0005】
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、劈開面を有する半導体ウェハの生産性が良好な半導体ウェハの劈開方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく本発明に係る半導体ウェハの劈開方法は、単結晶インゴットから劈開面を有する半導体ウェハを製造する方法において、円柱状の上記単結晶インゴットの一端面に劈開溝を形成し、その劈開溝を起点に劈開を生じさせて単結晶インゴットの一部周面に劈開面を形成した後、その劈開面を有する単結晶インゴットにスライス加工を施して複数枚の半導体ウェハを形成するものである。
【0007】
また、単結晶インゴットから劈開面を有する半導体ウェハを製造する方法において、円柱状の上記単結晶インゴットの一端面に劈開溝を形成し、単結晶インゴットの一端面上に、板部材同士を微小隙間を有して突き合わせて設けると共に、その突き合わせ部を上記劈開溝の直上に位置させた状態で、温水に浸漬した時の膨潤率が小さな接着剤を用いて単結晶インゴットと各板部材とを固着し、その後、劈開溝と板部材同士とで形成される空間に、温水に浸漬した時の膨潤率が大きな接着剤を充填し、その後、全体を温水に浸漬して、膨潤率が大きな接着剤の膨潤・膨張により、板部材同士の突き合わせ部に板部材を離反させる方向の力を生じさせ、その力により劈開溝を起点に劈開を生じさせて単結晶インゴットの周面に劈開面を形成し、その後、劈開面を有する単結晶インゴットにスライス加工を施して複数枚の半導体ウェハを形成するものである。
【0008】
具体的には、請求項3に示すように、上記温水に浸漬した時の膨潤率が小さな接着剤としてアクリル系接着剤を用い、温水に浸漬した時の膨潤率が大きな接着剤としてエポキシ系接着剤を用いる。
【0009】
本発明に係る半導体ウェハの劈開方法によれば、インゴットの状態で劈開面を形成しているため、インゴットをスライスしてなる各半導体ウェハ毎に劈開面を形成する必要がなくなり、劈開面を有する半導体ウェハの生産性が良好となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適一実施の形態を添付図面に基いて説明する。
【0011】
本発明に係る半導体ウェハの劈開方法を説明するための斜視図を図1に示す。ここで、図1(a)は劈開前の単結晶インゴットを、図1(b)は劈開後の単結晶インゴットを、図1(c)は劈開後の単結晶インゴットにスライス加工を施した状態を示している。
【0012】
本発明に係る半導体ウェハの劈開方法は、図1(a)に示す円柱状の単結晶インゴット11の一端面(図1(a)中では上面)11aに、図2に示すように劈開溝21を形成する。その劈開溝21を起点に劈開を生じさせることで、図1(b)に示すように、インゴット本体12aと割断部12bとに分割され、本体12aの周面の一部に劈開面13を形成する。その後、図1(c)に示すように、本体12aにスライス加工を施し、複数枚(図1(c)中では7枚)の劈開面15を有する半導体ウェハ14を形成するものである。
【0013】
具体的には、先ず、予め形成しておいた円柱状の単結晶インゴット11の一端面11aに、図2に示すように劈開溝21を形成する。劈開溝21は、所定の劈開方向に沿って形成される。
【0014】
次に、図3に示すように、単結晶インゴット11の一端面11a上に板部材31a,31bを載置する。この時、板部材31a,31bは微小隙間(例えば、約1mm前後)41を有した状態で突き合わせて設けられ、突き合わせ部42が劈開溝21に沿って、かつ、劈開溝21の直上に位置するように配設される。その後、温水に浸漬した時の膨潤率が小さな接着剤(例えば、アクリル系接着剤)43を用いて、単結晶インゴット11と板部材31a,31bとを固着する。その後、劈開溝21と板部材31a,31bとで形成される空間S内に、温水に浸漬した時の膨潤率が大きな接着剤(例えば、エポキシ系接着剤)44を充填する。
【0015】
次に、図5に示すように、単結晶インゴット11及び板部材31a,31b(全体)を温水51に浸漬すると、接着剤44は温水51により膨潤し易いため、空間Sを押し拡げるように作用する。接着剤44の膨潤・膨張により、板部材31a,31b同士の突き合わせ部42に板部材31a,31bを離反させる方向の力が生じる。ここで、接着剤43は温水51で殆ど膨潤しないため、単結晶インゴット11と板部材31a,31bとはリジッドに固着されたままである。その結果、劈開溝21を中心にした板部材31a,31bを離反させる方向の剪断力F,F(図5中では左右方向の力)が生じ、単結晶インゴット11は劈開溝21を起点に劈開され、図1(b)に示すインゴット本体12aと割断部12bとに分割され、本体12aの一部周面に劈開面13が形成される。この時、劈開溝21は劈開方向に沿って形成されたものであるため、接着剤44の膨潤・膨張による僅かな剪断力F,Fであっても、容易に劈開溝21を起点に劈開させることができる。
【0016】
次に、板部材31aが貼り付いたインゴット本体12a及び板部材31bが貼り付いた割断部12bを溶剤(例えば、アセトン等)中に浸漬することで、板部材31a,31bをインゴット本体12a及び割断部12bから剥がす。
【0017】
次に、インゴット本体12a(劈開面を形成した単結晶インゴット)にスライス加工を施すことで、図1(c)に示す複数枚の劈開面15を有する半導体ウェハ14が得られる。
【0018】
ここで、板部材31a,31bの構成材としては、硬化した接着剤44より硬質で、かつ、温水51に浸漬した時に熱膨張しない(又は殆ど熱膨張しない)ものが好ましく、例えば、石膏、セラミックスなどが挙げられる。
【0019】
本発明に係る半導体ウェハの劈開方法においては、単結晶インゴット11を劈開溝21を起点に劈開してインゴット本体12aと割断部12bとに割断することで、インゴットの状態で予め劈開面13を形成している。その後、インゴット本体12aをスライスすることで、劈開面13が分割され、各半導体ウェハ14の劈開面15が形成される。
【0020】
また、単結晶インゴット11をインゴット本体12aと割断部12bとに割断する際の剪断力F,Fは、接着剤44の膨潤・膨張によるものであるため、割断の際に単結晶インゴット11に過剰な応力が負荷されることはなく、得られたインゴット本体12aに悪影響が及ぶことはない。
【0021】
以上、本発明に係る半導体ウェハの劈開方法によれば、半導体ウェハ14の製造枚数に関わらず、劈開面13の形成は1回の作業(工程)で済むため、生産性(製造効率)が非常に良好であり、また、半導体ウェハ14の製造枚数が増加したとしても、製造に要する手間(工程数)が増えることはなく、また、製造時間が長くなるということもない。その結果、複数枚の、劈開面15を有する半導体ウェハ14を、短時間で、容易かつ安価に得ることができる。
【0022】
以上、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のものが想定されることは言うまでもない。
【0023】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、インゴットの状態で劈開面を形成しているため、インゴットをスライスしてなる各半導体ウェハ毎に劈開面を形成する必要がなくなり、劈開面を有する半導体ウェハの生産性が良好となるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体ウェハの劈開方法を説明するための斜視図である。
【図2】単結晶インゴットに劈開溝を形成した状態を示す斜視図である。
【図3】単結晶インゴットに板部材を載置・固着した状態を示す斜視図である。
【図4】図3の4−4線断面図である。
【図5】図4の劈開溝を起点に劈開を生じさせる際の断面模式図である。
【図6】従来の半導体ウェハの劈開方法を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
11 単結晶インゴット
11a 単結晶インゴットの一端面
12a インゴット本体(劈開面を有する単結晶インゴット)
13 劈開面
14 半導体ウェハ
15 劈開面
21 劈開溝
31a,31b 板部材
41 微小隙間
42 突き合わせ部
43 膨潤率が小さな接着剤
44 膨潤率が大きな接着剤
51 温水
F 剪断力(力)
S 空間
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェハの劈開方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図6(a)に示す単結晶インゴット61から、劈開面を有する半導体ウェハを製造するには、図6(b)に示すように、先ず、単結晶インゴット61にスライス加工を施して複数枚のウェハ62を形成し、その後、ダイヤモンドペンなど(図示せず)で各ウェハ62に切り込みKを入れ、その切り込みKに劈開応力を集中させることで切り込みKを起点に割断し、図6(c)に示す周面に劈開面63を有する半導体ウェハ64を形成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の半導体ウェハ64の劈開方法は、各ウェハ62毎に切り込みKを形成し、その切り込みKを起点に割断することで製造していたため、ウェハ64の製造枚数の増加に比例して、切り込みKの形成工程数および割断工程数も増加してしまう。
【0004】
つまり、従来の半導体ウェハ64の劈開方法は、製造効率があまり良好でなく、また、半導体ウェハ64の製造枚数の増加に比例して製造に要する手間が増大し、製造時間が長くなるという問題があった。
【0005】
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、劈開面を有する半導体ウェハの生産性が良好な半導体ウェハの劈開方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく本発明に係る半導体ウェハの劈開方法は、単結晶インゴットから劈開面を有する半導体ウェハを製造する方法において、円柱状の上記単結晶インゴットの一端面に劈開溝を形成し、その劈開溝を起点に劈開を生じさせて単結晶インゴットの一部周面に劈開面を形成した後、その劈開面を有する単結晶インゴットにスライス加工を施して複数枚の半導体ウェハを形成するものである。
【0007】
また、単結晶インゴットから劈開面を有する半導体ウェハを製造する方法において、円柱状の上記単結晶インゴットの一端面に劈開溝を形成し、単結晶インゴットの一端面上に、板部材同士を微小隙間を有して突き合わせて設けると共に、その突き合わせ部を上記劈開溝の直上に位置させた状態で、温水に浸漬した時の膨潤率が小さな接着剤を用いて単結晶インゴットと各板部材とを固着し、その後、劈開溝と板部材同士とで形成される空間に、温水に浸漬した時の膨潤率が大きな接着剤を充填し、その後、全体を温水に浸漬して、膨潤率が大きな接着剤の膨潤・膨張により、板部材同士の突き合わせ部に板部材を離反させる方向の力を生じさせ、その力により劈開溝を起点に劈開を生じさせて単結晶インゴットの周面に劈開面を形成し、その後、劈開面を有する単結晶インゴットにスライス加工を施して複数枚の半導体ウェハを形成するものである。
【0008】
具体的には、請求項3に示すように、上記温水に浸漬した時の膨潤率が小さな接着剤としてアクリル系接着剤を用い、温水に浸漬した時の膨潤率が大きな接着剤としてエポキシ系接着剤を用いる。
【0009】
本発明に係る半導体ウェハの劈開方法によれば、インゴットの状態で劈開面を形成しているため、インゴットをスライスしてなる各半導体ウェハ毎に劈開面を形成する必要がなくなり、劈開面を有する半導体ウェハの生産性が良好となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適一実施の形態を添付図面に基いて説明する。
【0011】
本発明に係る半導体ウェハの劈開方法を説明するための斜視図を図1に示す。ここで、図1(a)は劈開前の単結晶インゴットを、図1(b)は劈開後の単結晶インゴットを、図1(c)は劈開後の単結晶インゴットにスライス加工を施した状態を示している。
【0012】
本発明に係る半導体ウェハの劈開方法は、図1(a)に示す円柱状の単結晶インゴット11の一端面(図1(a)中では上面)11aに、図2に示すように劈開溝21を形成する。その劈開溝21を起点に劈開を生じさせることで、図1(b)に示すように、インゴット本体12aと割断部12bとに分割され、本体12aの周面の一部に劈開面13を形成する。その後、図1(c)に示すように、本体12aにスライス加工を施し、複数枚(図1(c)中では7枚)の劈開面15を有する半導体ウェハ14を形成するものである。
【0013】
具体的には、先ず、予め形成しておいた円柱状の単結晶インゴット11の一端面11aに、図2に示すように劈開溝21を形成する。劈開溝21は、所定の劈開方向に沿って形成される。
【0014】
次に、図3に示すように、単結晶インゴット11の一端面11a上に板部材31a,31bを載置する。この時、板部材31a,31bは微小隙間(例えば、約1mm前後)41を有した状態で突き合わせて設けられ、突き合わせ部42が劈開溝21に沿って、かつ、劈開溝21の直上に位置するように配設される。その後、温水に浸漬した時の膨潤率が小さな接着剤(例えば、アクリル系接着剤)43を用いて、単結晶インゴット11と板部材31a,31bとを固着する。その後、劈開溝21と板部材31a,31bとで形成される空間S内に、温水に浸漬した時の膨潤率が大きな接着剤(例えば、エポキシ系接着剤)44を充填する。
【0015】
次に、図5に示すように、単結晶インゴット11及び板部材31a,31b(全体)を温水51に浸漬すると、接着剤44は温水51により膨潤し易いため、空間Sを押し拡げるように作用する。接着剤44の膨潤・膨張により、板部材31a,31b同士の突き合わせ部42に板部材31a,31bを離反させる方向の力が生じる。ここで、接着剤43は温水51で殆ど膨潤しないため、単結晶インゴット11と板部材31a,31bとはリジッドに固着されたままである。その結果、劈開溝21を中心にした板部材31a,31bを離反させる方向の剪断力F,F(図5中では左右方向の力)が生じ、単結晶インゴット11は劈開溝21を起点に劈開され、図1(b)に示すインゴット本体12aと割断部12bとに分割され、本体12aの一部周面に劈開面13が形成される。この時、劈開溝21は劈開方向に沿って形成されたものであるため、接着剤44の膨潤・膨張による僅かな剪断力F,Fであっても、容易に劈開溝21を起点に劈開させることができる。
【0016】
次に、板部材31aが貼り付いたインゴット本体12a及び板部材31bが貼り付いた割断部12bを溶剤(例えば、アセトン等)中に浸漬することで、板部材31a,31bをインゴット本体12a及び割断部12bから剥がす。
【0017】
次に、インゴット本体12a(劈開面を形成した単結晶インゴット)にスライス加工を施すことで、図1(c)に示す複数枚の劈開面15を有する半導体ウェハ14が得られる。
【0018】
ここで、板部材31a,31bの構成材としては、硬化した接着剤44より硬質で、かつ、温水51に浸漬した時に熱膨張しない(又は殆ど熱膨張しない)ものが好ましく、例えば、石膏、セラミックスなどが挙げられる。
【0019】
本発明に係る半導体ウェハの劈開方法においては、単結晶インゴット11を劈開溝21を起点に劈開してインゴット本体12aと割断部12bとに割断することで、インゴットの状態で予め劈開面13を形成している。その後、インゴット本体12aをスライスすることで、劈開面13が分割され、各半導体ウェハ14の劈開面15が形成される。
【0020】
また、単結晶インゴット11をインゴット本体12aと割断部12bとに割断する際の剪断力F,Fは、接着剤44の膨潤・膨張によるものであるため、割断の際に単結晶インゴット11に過剰な応力が負荷されることはなく、得られたインゴット本体12aに悪影響が及ぶことはない。
【0021】
以上、本発明に係る半導体ウェハの劈開方法によれば、半導体ウェハ14の製造枚数に関わらず、劈開面13の形成は1回の作業(工程)で済むため、生産性(製造効率)が非常に良好であり、また、半導体ウェハ14の製造枚数が増加したとしても、製造に要する手間(工程数)が増えることはなく、また、製造時間が長くなるということもない。その結果、複数枚の、劈開面15を有する半導体ウェハ14を、短時間で、容易かつ安価に得ることができる。
【0022】
以上、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のものが想定されることは言うまでもない。
【0023】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、インゴットの状態で劈開面を形成しているため、インゴットをスライスしてなる各半導体ウェハ毎に劈開面を形成する必要がなくなり、劈開面を有する半導体ウェハの生産性が良好となるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体ウェハの劈開方法を説明するための斜視図である。
【図2】単結晶インゴットに劈開溝を形成した状態を示す斜視図である。
【図3】単結晶インゴットに板部材を載置・固着した状態を示す斜視図である。
【図4】図3の4−4線断面図である。
【図5】図4の劈開溝を起点に劈開を生じさせる際の断面模式図である。
【図6】従来の半導体ウェハの劈開方法を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
11 単結晶インゴット
11a 単結晶インゴットの一端面
12a インゴット本体(劈開面を有する単結晶インゴット)
13 劈開面
14 半導体ウェハ
15 劈開面
21 劈開溝
31a,31b 板部材
41 微小隙間
42 突き合わせ部
43 膨潤率が小さな接着剤
44 膨潤率が大きな接着剤
51 温水
F 剪断力(力)
S 空間
Claims (3)
- 単結晶インゴットから劈開面を有する半導体ウェハを製造する方法において、円柱状の上記単結晶インゴットの一端面に劈開溝を形成し、その劈開溝を起点に劈開を生じさせて単結晶インゴットの一部周面に劈開面を形成した後、その劈開面を有する単結晶インゴットにスライス加工を施して複数枚の半導体ウェハを形成することを特徴とする半導体ウェハの劈開方法。
- 単結晶インゴットから劈開面を有する半導体ウェハを製造する方法において、円柱状の上記単結晶インゴットの一端面に劈開溝を形成し、単結晶インゴットの一端面上に、板部材同士を微小隙間を有して突き合わせて設けると共に、その突き合わせ部を上記劈開溝の直上に位置させた状態で、温水に浸漬した時の膨潤率が小さな接着剤を用いて単結晶インゴットと各板部材とを固着し、その後、劈開溝と板部材同士とで形成される空間に、温水に浸漬した時の膨潤率が大きな接着剤を充填し、その後、全体を温水に浸漬して、膨潤率が大きな接着剤の膨潤・膨張により、板部材同士の突き合わせ部に板部材を離反させる方向の力を生じさせ、その力により劈開溝を起点に劈開を生じさせて単結晶インゴットの周面に劈開面を形成し、その後、劈開面を有する単結晶インゴットにスライス加工を施して複数枚の半導体ウェハを形成することを特徴とする半導体ウェハの劈開方法。
- 上記温水に浸漬した時の膨潤率が小さな接着剤としてアクリル系接着剤を用い、温水に浸漬した時の膨潤率が大きな接着剤としてエポキシ系接着剤を用いる請求項2記載の半導体ウェハの劈開方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002369594A JP2004200558A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | 半導体ウェハの劈開方法 |
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JP2002369594A JP2004200558A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | 半導体ウェハの劈開方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004200558A true JP2004200558A (ja) | 2004-07-15 |
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ID=32765770
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JP2002369594A Pending JP2004200558A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | 半導体ウェハの劈開方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004200558A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011023749A1 (de) * | 2009-08-31 | 2011-03-03 | Gebr. Schmid Gmbh & Co. | Verfahren zur herstellung von wafern |
CN112665943A (zh) * | 2020-12-31 | 2021-04-16 | 山东大学 | 一种氧化镓晶体的亚表面损伤快速检测方法 |
-
2002
- 2002-12-20 JP JP2002369594A patent/JP2004200558A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011023749A1 (de) * | 2009-08-31 | 2011-03-03 | Gebr. Schmid Gmbh & Co. | Verfahren zur herstellung von wafern |
CN112665943A (zh) * | 2020-12-31 | 2021-04-16 | 山东大学 | 一种氧化镓晶体的亚表面损伤快速检测方法 |
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