JP2004200125A - 電極材および固体酸化物形燃料電池用燃料極並びに固体酸化物形燃料電池 - Google Patents

電極材および固体酸化物形燃料電池用燃料極並びに固体酸化物形燃料電池 Download PDF

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武久 福井
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牧男 内藤
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清 野城
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Abstract

【課題】低温においても十分高い電池性能を発揮させられる電極材を提供すること。
【解決手段】金属からなる第一微粒子Aと、少なくともイオン導電性を有する第二微粒子Bとが焼成されてなり、前記第一微粒子Aおよび前記第二微粒子Bが集合して二次粒子Cを形成し、前記二次粒子Cが集合して、小気孔P1を有する多孔構造の二次粒子群Dを形成し、前記二次粒子群Dが集合して、大気孔P2を有する多孔構造を形成する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell、以下、SOFCと呼ぶ。)用燃料極、各種センサ用電極、イオンポンプ用電極等に用いられる電極材、および、その電極材からなる燃料極を備えた燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
高効率でクリーンな発電システムとして期待されている上記SOFCの多くは、NiO、CoO、CuO等からなる金属酸化物粒子と、YSZ(イットリウム安定化ジルコニウム)、YbSZ(イッテルビウム安定化ジルコニウム)、SDC(サマリウムドープドセリア)、GDC(ガリウムドープドセリア)、YDC(イットリウムドープドセリア)等の酸素イオン伝導性を有するセラミックス粒子とを混合した複合粉体を焼成した焼成層で構成される燃料極を備えている。
尚、SOFC用燃料極を構成する焼成層中のNiO等の金属酸化物は、SOFCの運転中に還元されてNi等の金属粒子に変換される。
このようなSOFC用燃料極材料となる上記複合粉体としては、一般的に、上記金属酸化物粒子と上記セラミックス粒子とをボールミル等により混合してこれを適度に焼結することにより複合化するボールミル法や、金属成分とセラミックス成分を液中で混合してこれを熱分解することにより複合化する噴霧熱分解法等により製造されたものが知られている(特許文献1〜6参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−103985号公報
【特許文献2】
特開平8−287927号公報
【特許文献3】
特開平9−302438号公報
【特許文献4】
特開平10−21931号公報
【特許文献5】
特開平11−297333号公報
【特許文献6】
特開2001−102061号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
SOFCは、その燃料極の特性により、1000℃程度の作動温度で運転されることが多いが、その作動温度では、SOFCの構成材料が劣化しやすく、その耐久性に問題があった。また、上記作動温度に適合させるためには、SOFCの構成材料の材質が限定されるという問題もあった。
近年、作動温度を例えば800℃程度に下げることができるSOFCの実現が検討されており、低温作動SOFCの実現には、800℃程度で十分な性能を有する高性能な燃料極の開発が必要不可欠である。
【0005】
一般に、電極材における電極反応は、前記電極材を構成する金属粒子と、イオン導電性粒子と、接触するガスとの三者が介在する界面を活性点として生起する。電極材が低温で十分な性能を発揮するためには、少なくともこのような活性点が十分に存在することが必要となる。
上述のような製造方法により得られた電極材は、粒子径の大きな母粒子に対して、粒子径の小さな子粒子を付着させて二次粒子を形成し、形成した二次粒子を集合した粒子分散構造や、ネットワーク構造となっており、前記活性点は前記母粒子と子粒子との接点に形成させられる。
そのため、上述のような構造における単位体積あたりの活性点量は、幾何学的にあまり多くならず、活性点量を増やすためには各粒子の充填率を高くする必要がある。しかし、単純に各粒子の充填率を高めると、前記粒子同士の間にできる気孔が少なくなり、通気性が低下し、反応すべきガスが活性点に到達しにくくなって、有効に働く活性点の量は逆に減少してしまう。
また、粒子自体を微細に構成し、全粒子の総表面積を増やせば、単位体積あたりの活性点量が増加させられるものと考えられる。しかし、金属粒子が、二次粒子の生成時に大きく成長することや、微細粒子を原材料とするにも、入手可能な粒子の径を細かくするのに限界があることから、活性点の量を増加させることは困難な状況にあった。
【0006】
従って、本発明の目的は、上記実情に鑑み、低温においても十分高い電池性能を発揮させられる電極材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明の電極材の特徴構成は、
金属からなる第一微粒子と、少なくともイオン導電性を有する第二微粒子とが焼成されてなる電極材であって、
前記第一微粒子および前記第二微粒子が集合して二次粒子を形成し、前記二次粒子が集合して、小気孔を有する多孔構造の二次粒子群を形成し、前記二次粒子群に大気孔を有する多孔構造を形成している点にある。
【0008】
つまり、このような電極材は、第一微粒子と第二微粒子とが集合して互いの界面を多く形成する二次粒子を備える。また、その二次粒子が小気孔に臨む二次粒子群を形成するから、前記小気孔内のガスと前記第一粒子、第二粒子との界面を多数有することになって、活性点を多数有する構造を形成することができる。また、前記二次粒子群は、大気孔を有しているから、前記小気孔に対しては、前記大気孔を通じて反応ガスが容易に進入できる構成となる。
従って、前記電極材が反応ガス中に配置されると、前記反応ガスは容易に活性点に達し、前記電極材の温度を従来のものほど上昇させなくても、反応を開始しやすくなる。そのため、低温においても十分高い電池性能を発揮しうる電極材を提供することができるようになった。
【0009】
また、前記第一微粒子の平均粒子径と前記第二微粒子の平均粒子径との比が1:1〜3:1であることが好ましい。前記第一微粒子と第二微粒子との粒径が比較的近似していれば、前記二次粒子を構成する前記第一微粒子および第二微粒子の界面が大きく形成され、活性点量を増加させるのに寄与する。
前記金属酸化物粒子から前記第一微粒子を形成する際には、焼成、還元を経る際に粒子が成長して、大きくなりがちであることが知られている。そこで、たとえば、前記第一微粒子粒径をきわめて小さく設定できる粉砕・造粒技術を用いて、前記第一微粒子、第二微粒子を複合化すれば、前記第一微粒子と第二微粒子とが隣接して複合粒子を構成する割合が増えることになる。そのため、前記第一微粒子が焼成、還元によっては成長しにくくなるとともに、前記第一微粒子の平均粒子径と前記第二微粒子の平均粒子径との比が、1:1〜3:1に設定され、上述の活性点量を増加させられる。
【0010】
尚、前記小気孔の平均孔径が前記二次粒子の平均粒子径よりも小さいと、前記二次粒子群に対する二次粒子の充填率がきわめて大きくなっていることになり、活性点を多数形成するのに役立つとともに、限られた電極の大きさの中で空間が有効に利用されることになる。
【0011】
上述のような構成を実現するための具体的な構成としては、前記第一微粒子および第二微粒子が、平均粒子径50nm〜1000nmであることが好ましく、
前記小気孔の平均孔径が、50nm〜1000nmであることが好ましく、
前記大気孔の平均孔径が、1μm〜10μmであることが好ましい。
また、気孔率が20%〜40%であることが好ましい。
【0012】
つまり、第一微粒子および第二微粒子の平均粒子径が、十分に細かいと、上述のように、二次粒子を形成する際の第一、第二微粒子の表面積を大きくし、単位容積に占める充填率を高め、前記活性点を形成する界面の形成に有利である。そのため、各微粒子の平均粒子径は、1000nm以下とすることによって、活性点を十分量形成させられる。一方、50nm以上としておくことによって、第一、第二微粒子の形成を容易に達成することができる。
また、小気孔の平均孔径は、1000nm以下とすることにより、小気孔は前記第一微粒子および第二微粒子の平均粒子径よりも小さく設定される。また、50nm以上とすることによって、活性点に向かってガスが容易に小気孔内に進入できる。
また、大気孔の平均孔径を1μm〜10μmとしておくと、十分な通気性を確保できる。
尚、本発明にいう粒子径、孔径は、電子顕微鏡等の観測手段により、無作為に選ばれる部分における粒子径、孔径を直接的に求め、算術的に平均したものである。
そして、気孔率を20〜40%としておくと、第一、第二微粒子の充填率が相対的に十分高くなり、活性点を十分量形成させるのに役立つ。
尚、本発明にいう気孔率は、アルキメデス法により求められた電極材全体としての値であるが、気孔率を水銀圧入法、顕微鏡画像解析法等で求めたとしても、アルキメデス法による測定値に換算して気孔率20〜40%となるものであれば、本発明にいう気孔率20〜40%を満たすものとして取り扱う。
【0013】
また、本発明のSOFC用燃料極およびSOFCの特徴構成は、
Ni、Co、Cuから選ばれる第一微粒子と、YSZ、YbSZ、SDC、GDC、YDCから選ばれる第二微粒子とからなる電極材を主成分とし、
前記電極材において、前記金属微粒子の平均粒子径とイオン導電性微粒子の平均粒子径との比が1:1〜3:1であり、
前記第一微粒子および前記第二微粒子が集合して二次粒子を形成し、前記二次粒子が集合して、小気孔を有する多孔構造の二次粒子群を形成し、前記二次粒子が集合して、小気孔を有する多孔構造の二次粒子群を形成し、前記二次粒子群に大気孔を有するものであることにある。
【0014】
つまり、上述の第一微粒子および第二微粒子の焼成一体化された複合粒子は、燃料電池用燃料ガス(水素)と容易に反応して燃料極材料として働くことが知られている。その複合粒子として上述のように活性の高い電極材を用いると、きわめて低温でも燃料ガスとの反応が生起し、低温作動可能なSOFC用燃料極となり、高性能なSOFCの製造に役立てられる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明によれば、平均粒子径が0.3〜30μmのNiO又はCoO等の金属酸化物粒子を母粒子とし、平均粒子径が50〜1000nmのYSZ又はYbSZ又はSDC等の酸素イオン伝導性を有するセラミックス粒子を子粒子として、これらの混合粉体に、例えば、図1及び図2に示す粉体処理装置により、強力な加圧力とせん断力とを付与して粉砕混合しながら前記母粒子と前記子粒子とを複合化して前記複合粉体を製造する。
また、本発明に係るSOFC用燃料極は、上記燃料極材料製造方法により製造された複合粉体を、例えば、1200℃〜1400℃程度の焼成温度で焼成後、還元することにより、前記金属酸化物からなる母粒子が平均粒子径50nm〜1000nmの金属の第一微粒子Aとなり、前記セラミックスからなる子粒子が平均粒子径50nm〜1000nmの第二微粒子Bとなり、電極材が製造される。
【0016】
即ち、上記処理装置により混合粉体に強力な加圧力とせん断力とを付与することで、比較的脆性な母粒子が粉砕されて母粒子の微細化及び均質化を図ることができ、更に、その粉砕により母粒子表面に生じた高活性の界面に微細な子粒子を良好に複合化した複合粉体が得られる。このような複合粉体を焼成、還元することにより、前記第一微粒子Aと第二微粒子Bとの粒径比を1:1〜3:1となるように選択してあれば、図3に示すように、前記第一微粒子Aおよび前記第二微粒子Bが集合して二次粒子Cを形成する。さらにこの前記二次粒子Cが集合して、小気孔P1を有する多孔構造の二次粒子群Dを形成する。前記二次粒子群Dは、マクロ的に観察すると大気孔P2を有する。尚、前記小気孔P1の平均孔径は、前記二次粒子Cの平均粒子径よりも小さい。これは、従来の電極材(図4)が、ボールミルにより複合化され、焼成、還元されて1〜3μmの第一微粒子Aと、0.6〜2μmの第二微粒子Bとからなる、前記第一微粒子Aと第二微粒子Bとの間に形成される活性点をあまり有さないのに対して、きわめて多数の活性点を有する構造であることを示すものである。また、その活性点に通気容易な大気孔を多数有することから、前記活性点に対するガスの進入経路も十分確保できており、前記活性点が十分に活用される構造をとっている。さらに、二次粒子の前記第一、第二微粒子A,Bの接続は密に形成されており、電子の通路となる金属粒子間結合部、イオンの通路となるセラミックス粒子間結合部が緻密に形成されて電極性能の向上に寄与している。
【0017】
〔粉体処理装置〕
本発明に用いる粉体処理装置の概略を図1及び図2に示す。
当該処理装置は、図1に示すように、主に、基台1に設置された略円筒形状のケーシング2、及び、当該ケーシング2の内部に設けられた略円筒形状の筒状回転体3、当該筒状回転体3との間に加圧力とせん断力を発生させて上記母粒子と上記子粒子との混合粉体4を処理すべく前記筒状回転体3の内部に配設されたプレスヘッド5とからなる。前記混合粉体4は、通常、粉体状の原料を用いるが、スラリー原料や懸濁液状の原料を用いることも可能である。
【0018】
前記筒状回転体3は、図2も参照して、軸心周りに回転自在に設けられ、筒状回転体3を回転させることで、当該筒状回転体3の内周面に形成した受け面6とプレスヘッド5とを相対回転させ、受け面6とプレスヘッド5との間の空間7に存する混合粉体4に加圧力及びせん断力を付与して、混合粉体4中の母粒子を粉砕しながら母粒子と子粒子とを粉砕、混合、複合化し、SOFC用燃料極材料となる複合粉体を製造方法することができる。
【0019】
前記プレスヘッド5によって加圧力等を付与された前記混合粉体4は、主に前記筒状回転体3の周壁8に設けた孔部9を介して外方に排出され、前記周壁8の外周部に形成した羽根部材10によって再び前記筒状回転体3の内部に循環させる。本構成により、プレスヘッド5と受け面6との間に挟まれた混合粉体4を積極的に流動・循環させ、前記受け面6に対する混合粉体4の付着量を少なくすることができる。
【0020】
上述のように、孔部9を介して混合粉体4を循環させる構成とすると、混合粉体4に作用させる加圧力等を適宜加減することができる。
例えば、前記孔部9の開口面積を広く設定しておけば、混合粉体4は筒状回転体3の外部に容易に排出されるから、混合粉体4に対するプレスヘッド5の作用時間が短くなり、混合粉体4に作用する加圧力が結果的に弱まる。逆に、前記孔部9の開口面積を狭く設定しておけば、混合粉体4に対するプレスヘッド5の作用時間が長くなり、前記加圧力は強まる。
【0021】
このように、本構成の処理装置は、混合粉体4に作用させる加圧力等を任意に変更して最適な粉体処理条件を提供でき、優れた品質の複合粉体を製造できる。
【0022】
【実施例】
以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
(1) 金属酸化物であるNiOからなり、平均粒径1μmの母粒子(焼成、還元を経て第一微粒子Aになる)と、酸素イオン伝導性を有するセラミックスであるYSZからなり、平均粒径0.1μmの子粒子(第二微粒子Bになる)とを、NiO:YSZ=65.6:34.4(重量比)で混合した混合粉体を、前述の処理装置により、筒状回転体3の回転数1800rpm、プレスヘッド5と受け面6とのクリアランス1.5mmの条件で加圧力とせん断力とを付与して粉砕混合しながら複合化して複合粉体を作製した。
【0023】
また、上記実施例の複合粉体に、ポリエチレングリコールを複合粉体:ポリエチレングリコール=3:1(重量比)となるように混合してペースト状とし、これを、スクリーン印刷により固体電解質(YSZペレット)表面に塗布した後に1350℃で焼成後、還元して、本発明に係るSOFC用燃料極を作製した。
【0024】
得られたSOFC用燃料極を電子顕微鏡で観察したところ、図5(イ)の写真が得られた。図中、多角形状、表面なめらかで、つながっている粒子がYSZ微粒子(第二微粒子B)である。また、球状で表面がざらざらした質感の粒子がNi微粒子(第一微粒子A)である(図5(ロ)参照)。
図5より、前記第一微粒子の平均粒子径と前記第二微粒子の平均粒子径とが、ともに200nm〜400nm程度であり、二次粒子Cの径が1500nm程度であることがわかる。また、前記小気孔P1の平均孔径が、200nm〜300nm程度であることが読みとれる。
【0025】
また、上述の燃料極の気孔率を、アルキメデス法により求めると、20%〜40%であった。
【0026】
(2) 実施例(1)で作製した複合粉体に、溶媒としてエタノールを加え、複合粉体:溶媒=60:40(重量比)となるように分散させた分散液を得る。この分散液100重量部に対して、バインダーとしてのPVB20重量部、ポリエチレンビーズ5重量部を加えてスラリーとする。前記スラリーを用いて、ドクターブレード法により燃料極テープを作製した。この燃料極テープにドクターブレード法によりYSZ電解質を積層して、1350℃で焼成後、還元した。さらに、得られた積層テープにLaSrMnO3をスクリーン印刷し、1200℃で焼成して空気極を形成し、SOFCを形成した。
【0027】
この積層テープの燃料極を、電子顕微鏡で観察したところ、図6のようになった。
図6(ロ)より、前記燃料極では、前記多数の小気孔が形成される中、随所に二次粒子どうしが大気孔を形成する多孔質構造を形成しながら三次元的に集合し、ガスの進入する通路を有する二次粒子群を形成していることが読みとれる。図6(イ)より、この大気孔の平均孔径は、1μm〜10μmであり、電極材全体としての通気性が十分に確保され、高い通気性を示すとともに、前記二次粒子同士の間に形成される小気孔に対する反応ガスの進入経路をなすものと考えられる。
つまり、前記大気孔から前記小気孔へのガスの進入が容易に行われ、前記電極材内部に形成される活性点が均等に活用されることになるから、反応開始温度を低下させるのに役立てられるようになった。また、このような大気孔が形成された場合に、前記ガスの反応によって生じた電子は、前記二次粒子群に沿って容易に伝達され、電極材としての導電特性が良好に設定される。
【0028】
〔別実施例〕
上述の電極材は、第一微粒子、第二微粒子を適宜変更することにより、酸素センサ、水素センサ、COセンサ、酸素イオンポンプ等の電極として利用可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】粉体処理装置の縦断側面図
【図2】粉体処理装置の横断平面図
【図3】本発明の電極材の微細構造を示すモデル図
【図4】従来の電極材の微細構造を示すモデル図
【図5】本発明の電極材のSEM写真
【図6】本発明の電極材のSEM写真
【符号の説明】
A 第一微粒子
B 第二微粒子
C 二次粒子
D 二次粒子群
P1 小気孔
P2 大気孔

Claims (9)

  1. 金属からなる第一微粒子と、少なくともイオン導電性を有する第二微粒子とが焼成されてなる電極材であって、
    前記第一微粒子および前記第二微粒子が集合して二次粒子を形成し、前記二次粒子が集合して、小気孔を有する多孔構造の二次粒子群を形成し、前記二次粒子群に大気孔を有する多孔構造を形成している電極材。
  2. 前記第一微粒子の平均粒子径と前記第二微粒子の平均粒子径との比が1:1〜3:1である請求項1記載の電極材。
  3. 前記小気孔の平均孔径が前記二次粒子の平均粒子径よりも小さい請求項1又は2に記載の電極材。
  4. 前記第一微粒子および第二微粒子が、平均粒子径50nm〜1000nmである請求項1〜3のいずれか一項に記載の電極材。
  5. 前記小気孔の平均孔径が、50nm〜1000nmである請求項1〜4のいずれか一項に記載の電極材。
  6. 前記大気孔の平均孔径が、1μm〜10μmである請求項1〜5のいずれか一項に記載の電極材。
  7. 気孔率が20%〜40%である請求項1〜6のいずれか一項に記載の電極材。
  8. Ni、Co、Cuから選ばれる第一微粒子と、YSZ、YbSZ、SDC、GDC、YDCから選ばれる第二微粒子とからなる電極材を主成分とする固体酸化物形燃料電池用燃料極であって、
    前記電極材において、前記金属微粒子の平均粒子径とイオン導電性微粒子の平均粒子径との比が1:1〜3:1であり、
    前記第一微粒子および前記第二微粒子が集合して二次粒子を形成し、前記二次粒子が集合して、小気孔を有する多孔構造の二次粒子群を形成し、前記二次粒子群に大気孔を有する多孔構造を形成しているものである固体酸化物形燃料電池用燃料極。
  9. 請求項8記載の燃料極を備えた固体酸化物形燃料電池。
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