JP2004200063A - 膜電極接合体の製造方法および固体高分子電解質形燃料電池 - Google Patents

膜電極接合体の製造方法および固体高分子電解質形燃料電池 Download PDF

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正樹 市川
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Abstract

【課題】固体高分子電解質形燃料電池の発電性能、耐久性を改善する。
【解決手段】固体高分子電解質膜1aと燃料極2を接合して膜燃料極接合体4を形成し、固体高分子電解質膜1bと酸化剤極3を接合して膜酸化剤極接合体5を形成し、膜燃料極接合体4と膜酸化剤極接合体5をそれぞれの固体高分子電解質膜1a、1bを対向させて接合して膜電極接合体10を形成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は膜電極接合体の製造方法および固体高分子電解質形燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、固体高分子電解質形燃料電池は低温で作動し出力密度が高く小型軽量電源としての研究と自動車、住生活、レジャー、その他への応用が展開されつつあり、その性能レベルは実用域に達しているが、長期間の信頼性確保が課題となっている。
【0003】
固体高分子電解質形燃料電池は固体高分子電解質膜を燃料極と酸化剤極で挟持して接合した膜電極接合体を、燃料極側に燃料ガスを供給するセパレータと酸化剤極側に酸化剤ガスを供給するセパレータとで挟んだ単セルを多数積層して構成されている。固体高分子電解質膜は固体高分子電解質形燃料電池の電解質であると同時に燃料極側の燃料ガスと酸化剤極側の酸化剤ガスを分離するガスシールの役割を担っている。
【0004】
図8は一般的な固体高分子電解質形燃料電池の単セルの概略断面図である。固体高分子電解質形燃料電池の単セルは固体高分子電解質膜11を燃料極12と酸化剤極13でホットプレス等で接合して挟持した膜電極接合体20を燃料ガス又は酸化剤ガスの通流溝を有し膜電極接合体20で発電した電気を外部に取り出す機能を有するセパレータ14a、14bで挟んだ構造をしている。
【0005】
固体高分子電解質膜11の電極12、13との接合部である発電領域16の周辺部17を利用してシールリング15で燃料ガスと酸化剤ガスをシールしている。
【0006】
燃料極12では燃料ガス中の水素が触媒に接触することにより下記の反応が生ずる。
【0007】
2H → 4H +4e
は、固体高分子電解質膜11中を移動し酸化剤極13の触媒に達し酸化剤ガス中の酸素と反応して水となる。これらの反応により発電する。
【0008】
4H +4e +O → 2H
固体高分子電解質膜は、Hを移動させる媒体であると同時に燃料ガスと酸化剤ガスが混合しないように遮断する機能を有している。燃料ガスや酸化剤ガスが固体高分子電解質膜を通ってリークすると、固体高分子電解質形燃料電池の発電性能が低下する。
【0009】
従来技術1として、特許文献1には、触媒担持カーボンをシート化した電極を固体高分子電解質膜の両面にホットプレスで接合した膜電極接合体が開示されている。
【0010】
従来技術2として、特許文献2には、カーボンペーパーに触媒を塗布したガス拡散電極を固体高分子電解質膜の両面にホットプレスで接合した膜電極接合体が開示されている。
【0011】
【特許文献1】
特開平6−203852号公報(段落[0007]〜[0009]、図1)
【0012】
【特許文献2】
特開2001−15137号公報(段落[0042])
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術1や従来技術2は、触媒担持カーボンやカーボンペーパーの突起部がイオン交換膜に突き刺さり、燃料ガスや酸化剤ガスがリークし、発電性能や耐久性の低下する問題点があった。
【0014】
本発明は上記課題を解決したもので、発電性能、耐久性に優れた固体高分子電解質形燃料電池を提供する。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決するために、本発明の請求項1において講じた技術的手段(以下、第1の技術的手段と称する。)は、固体高分子電解質膜と燃料極を接合して膜燃料極接合体を形成する膜燃料極接合工程と、固体高分子電解質膜と酸化剤極を接合して膜酸化剤極接合体を形成する膜酸化剤極接合工程と、前記膜燃料極接合体と前記膜酸化剤極接合体をそれぞれの固体高分子電解質膜を対向させて接合する膜接合工程が設けられていることを特徴とする膜電極接合体の製造方法である。
【0016】
上記第1の技術的手段による効果は、以下のようである。
【0017】
すなわち、膜燃料極接合体、膜酸化剤極接合体を製造する工程で、電極中の突起物が固体高分子電解質膜に突き刺さっても、後工程で固体高分子電解質膜同士を接合しているので、接合された固体高分子電解質膜を電極の突起物が貫通する可能性が極端に減少し、燃料ガスや酸化剤ガスが固体高分子電解質膜を通ってリークする可能性が極端に減少するため、発電性能、耐久性に優れた固体高分子電解質形燃料電池ができる。
【0018】
上記技術的課題を解決するために、本発明の請求項2において講じた技術的手段(以下、第2の技術的手段と称する。)は、前記燃料極、前記酸化剤極の少なくとも一方が、触媒成分を担持した触媒担体がシート状に形成されたものであることを特徴とする請求項1記載の膜電極接合体の製造方法である。
【0019】
上記第2の技術的手段による効果は、以下のようである。
【0020】
すなわち、少なくとも接合時にはガス拡散層がないので、固体高分子電解質膜を突き刺す突起物が減少し、燃料ガスや酸化剤ガスが固体高分子電解質膜を通ってリークする可能性が極端に減少するため、発電性能、耐久性に優れた固体高分子電解質形燃料電池ができる。
【0021】
上記技術的課題を解決するために、本発明の請求項3において講じた技術的手段(以下、第3の技術的手段と称する。)は、前記燃料極、前記酸化剤極の少なくとも一方が、ガス拡散層に触媒成分が設けられているものであることを特徴とする請求項1記載の膜電極接合体の製造方法である。
【0022】
上記第3の技術的手段による効果は、以下のようである。
【0023】
すなわち、ガス拡散層に触媒成分が設けられているので、セル組立時の部品点数が減少し、低コスト化できる。
【0024】
上記技術的課題を解決するために、本発明の請求項4において講じた技術的手段(以下、第4の技術的手段と称する。)は、前記膜燃料極接合工程、前記膜酸化剤極接合工程、前記膜接合工程はホットプレスが使用され、前記膜接合工程のホットプレス圧力は前記膜燃料極接合工程、前記膜酸化剤極接合工程のホットプレス圧力より低いことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の膜電極接合体の製造方法である。
【0025】
上記第4の技術的手段による効果は、以下のようである。
【0026】
すなわち、膜接合工程のホットプレス圧力が膜燃料極接合工程、膜酸化剤極接合工程のホットプレス圧力よりも低いので、膜燃料極接合接合体や膜酸化剤極接合体でそれぞれの固体高分子電解質膜に突き刺さった突起物が対向する接合体の固体高分子電解質膜に突き刺さる可能性をさらに減少させることができ、発電性能、耐久性に優れた固体高分子電解質形燃料電池ができる。
【0027】
上記技術的課題を解決するために、本発明の請求項4において講じた技術的手段(以下、第4の技術的手段と称する。)は、請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法で製造された膜電極接合体が設けられていることを特徴とする固体高分子電解質形燃料電池である。
【0028】
上記第4の技術的手段による効果は、以下のようである。
【0029】
すなわち、固体高分子電解質形燃料電池の発電特性、耐久性に優れた膜電極接合体を使用しているので、発電性能、耐久性に優れた固体高分子電解質形燃料電池ができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明は、固体高分子電解質膜と燃料極を接合して膜燃料極接合体を形成し、固体高分子電解質膜と酸化剤極を接合して膜酸化剤極接合体を形成し、膜燃料極接合体と膜酸化剤極接合体をそれぞれの固体高分子電解質膜を対向させて接合して膜電極接合体を製造する製造方法、この製造方法で製造された膜電極接合体が設けられている燃料電池である。これにより、膜燃料極接合体、膜酸化剤極接合体を製造する工程で、電極中の突起物が固体高分子電解質膜に突き刺さっても、後工程で固体高分子電解質膜同士を接合しているので、接合された固体高分子電解質膜を電極の突起物が貫通する可能性が極端に減少し、燃料ガスや酸化剤ガスが固体高分子電解質膜を通ってリークする可能性が極端に減少する。このため、燃料電池の初期発電性能も耐久性も向上する。
【0031】
以下、本発明の実施例について、図面に基づいて説明する。
【0032】
(実施例1)
図1は実施例1の膜電極接合体の模式断面図である。実施例1の膜電極接合体10は、固体高分子電解質膜1が燃料極2と酸化剤極3で挟持され接合されている。燃料極2はガス拡散層22の固体高分子電解質膜1側の面に触媒層21が設けられている。酸化剤極3はガス拡散層32の固体高分子電解質膜1側の面に触媒層31が設けられている。触媒層21、31は、白金触媒を担持したカーボン粒子をペースト化し層状に塗布したものである。
【0033】
固体高分子電解質膜1は、第1固体高分子電解質膜1aと第2固体高分子電解質膜1bが接合されたものである。膜電極接合体10は、はじめに第1固体高分子電解質膜1aと燃料極2を接合した膜燃料極接合体4と、第2固体高分子電解質膜1bと酸化剤極3を接合した膜酸化剤極接合体5を形成したのち、第1固体高分子電解質膜1aと第2固体高分子電解質膜1bを対向させて膜燃料極接合体4と膜酸化剤極接合体5を接合して製造される。以下、膜電極接合体10の製造方法を詳述する。
【0034】
ガス拡散層22、32の基材として、カーボンペーパー(東レ株式会社製、トレカTGP−060、172mmX132mm、厚さ180μm)を使用した。カーボンペーパーはカーボン繊維をシート状に成形したものである。このカーボンペーパーをテトラフルオロエチレン(以下、PTFEと称する。)含有濃度が60%のディスパージョン原液(ダイキン工業株式会社製、POLYFLON、D1グレード)をPTFE含有濃度が15wt%になるように水で希釈して作製したPTFE処理液に投入して、十分にPTFE処理液を含浸させた。次に80℃の温度に保った乾燥炉で余分な水分を蒸発させた後、焼結温度390℃で60分保持してPTFEを焼結し、ガス拡散層22、32を作製した。
【0035】
白金担持カーボン(白金含有量40wt%)と5wt%Nafion溶液(アルドリッチケミカル社製)を白金担持カーボンが5wt%となるように混合し触媒ペーストを作製した。この触媒ペーストをガス拡散層22の一方面に0.5mg/cm−Ptとなるように塗布し乾燥して触媒層21を形成し、燃料極2を作製した。同様に上記の触媒ペーストをガス拡散層32の一方面に0.5mg/cm−Ptとなるように塗布し乾燥して触媒層31を形成し、酸化剤極3を作製した。
【0036】
第1固体高分子電解質膜1a、第2固体高分子電解質膜1bは、Nafion112(デュポン社製)を185mmX145mmの大きさに切り出して使用した。第1固体高分子電解質膜1aの一方面の中央に触媒層21が当接するように燃料極2を合わせ、厚さ0.1mmのPTFEシートに挟んで、10MPa、140℃でホットプレスして膜燃料極接合体4を作製した(膜燃料極接合工程)。同様に第2固体高分子電解質膜1bの一方面の中央に触媒層31が当接するように酸化剤極3を合わせ、厚さ0.1mmのPTFEシートに挟んで、10MPa、140℃でホットプレスして膜酸化剤極接合体5を作製した(膜燃料極接合工程)。その後、膜燃料極接合体4と膜酸化剤極接合体5を第1固体高分子電解質膜1aと第2固体高分子電解質膜1bの面が一致するように合わせ、厚さ0.1mmのPTFEシートに挟んで、5MPa、140℃にてホットプレスすることにより接合し膜電極接合体10を作製した(膜接合工程)。
【0037】
作製した膜電極接合体10を用いて、図8と同様に固体高分子形燃料電池単セルを作製し、燃料極側に燃料ガスとして純水素を常圧で供給するとともに、酸化剤極側に酸化剤ガスとして空気を常圧で供給し発電試験を実施した。燃料ガスの水素利用率は68%、酸化剤ガスの酸素利用率は40%とした。燃料ガスには水素1モルに対し0.2モルの水蒸気を含有させている。酸化剤ガスには空気1モルに対し0.2モルの水蒸気を含有させている。単セル温度は76℃とした。発電試験は初期発電特性評価(以後、発電特性と称する。)と耐久性評価を行った。発電特性は電流密度に対する出力電圧で評価した。耐久性は電流密度0.2A/cm一定として運転を続けたときの出力電圧の変化で評価した。
【0038】
(比較例1)
実施例1と同様にして燃料極2および酸化剤極3を作製した。第1固体高分子電解質膜1a、第2固体高分子電解質膜1bを互いの一方面が一致するように合わせ、第1固体高分子電解質膜1aの他方面の中央に触媒層21が当接するように燃料極2を合わせ、第2固体高分子電解質膜1bの他方面の中央に触媒層31が当接するように酸化剤極3を合わせて、厚さ0.1mmのPTFEシートに挟んで、10MPa、140℃にてホットプレスすることにより接合し膜電極接合体10を作製した。なお、固体高分子電解質膜を2枚接合したのは、実施例1と比較するためである。作製した膜電極接合体を使用して実施例1と同様の固体高分子電解質形燃料電池単セルを作製し、実施例1と同様に発電試験を実施した。
【0039】
(実施例2)
図2は実施例2の膜電極接合体の模式断面図である。実施例2の膜電極接合体50は、固体高分子電解質膜51が燃料極52と酸化剤極53で挟持され接合されている。燃料極52および酸化剤極53は触媒成分(白金)を担持した触媒担体(カーボンブラック)をシート状に形成して作製したものである。
【0040】
固体高分子電解質膜1は、第1固体高分子電解質膜51aと第2固体高分子電解質膜51bが接合されたものである。膜電極接合体50は、はじめに第1固体高分子電解質膜51aと燃料極52を接合した膜燃料極接合体54と、第2固体高分子電解質膜51bと酸化剤極53を接合した膜酸化剤極接合体55を形成したのち、第1固体高分子電解質膜51aと第2固体高分子電解質膜51bを対向させて膜燃料極接合体54と膜酸化剤極接合体55を接合して製造される。以下、膜電極接合体50の製造方法を詳述する。
【0041】
白金担持カーボン(白金含有量40wt%)と5wt%Nafion溶液(アルドリッチケミカル社製)を白金担持カーボンが5wt%となるように混合し触媒ペーストを作製した。この触媒ペーストを圧延ロールで0.5mg/cm−Ptとなるようにシート化し乾燥して燃料極52を作製した。同様にして酸化剤極53を作製した。
【0042】
第1固体高分子電解質膜51a、第2固体高分子電解質膜51bは、実施例1と同様、Nafion112(デュポン社製)を185mmX145mmの大きさに切り出して使用した。第1固体高分子電解質膜1aの一方面の中央に燃料極52を合わせ、厚さ0.1mmのPTFEシートに挟んで、10MPa、140℃でホットプレスして膜燃料極接合体54を作製した(膜燃料極接合工程)。同様に第2固体高分子電解質膜51bの一方面の中央に酸化剤極53を合わせ、厚さ0.1mmのPTFEシートに挟んで、10MPa、140℃でホットプレスして膜酸化剤極接合体5を作製した(膜燃料極接合工程)。その後、膜燃料極接合体54と膜酸化剤極接合体55を第1固体高分子電解質膜51aと第2固体高分子電解質膜51bの面が一致するように合わせ、厚さ0.1mmのPTFEシートに挟んで、5MPa、140℃にてホットプレスすることにより接合し膜電極接合体50を作製した(膜接合工程)。
【0043】
作製した膜電極接合体を使用して燃料極52、酸化剤極53の外側から実施例1のガス拡散層22、32の基材と同様のカーボンペーパーで挟持し、実施例1と同様の固体高分子電解質形燃料電池単セルを作製し、実施例1と同様に発電試験を実施した。
【0044】
(比較例2)
実施例2と同様にして燃料極52および酸化剤極53を作製した。第1固体高分子電解質膜51a、第2固体高分子電解質膜51bを互いの一方面が一致するように合わせ、第1固体高分子電解質膜51aの他方面の中央に燃料極52を合わせ、第2固体高分子電解質膜51bの他方面の中央に酸化剤極53を合わせて、厚さ0.1mmのPTFEシートに挟んで、10MPa、140℃にてホットプレスすることにより接合し膜電極接合体50を作製した。なお、固体高分子電解質膜を2枚接合したのは、実施例2と比較するためである。作製した膜電極接合体を使用して実施例2と同様の固体高分子電解質形燃料電池単セルを作製し、実施例1と同様に発電試験を実施した。
【0045】
(評価結果)
図3は実施例1と比較例1の発電特性のグラフ図である。図4は実施例2と比較例2の発電特性のグラフ図である。図5は実施例1、2および比較例1、2の耐久性のグラフ図である。実施例1は比較例1に比べて電流密度全域で出力電圧が高くなっている。また実施例2は比較例2に比べて電流密度全域で出力電圧が高くなっている。耐久性においても、実施例1、2は比較例1、2に比べて出力電圧が低下する割合がはるかに小さくなっている。
【0046】
本発明の膜電極接合体の製造方法が発電特性においても耐久性においても従来の製造方法より優れた膜電極接合体が得られた理由を下記のように推察している。
【0047】
図6は実施例1の膜電極接合体について説明する説明図であり、図6(a)は膜接合工程前の説明図、図6(b)は膜接合工程後の説明図である。図7は比較例1の膜電極接合体について説明する説明図である。
【0048】
実施例1では、はじめに膜燃料極接合工程、膜酸化剤極接合工程において膜燃料極接合体4、膜酸化剤極接合体5が製造される。膜燃料極接合体4、膜酸化剤極接合体5ではガス拡散層22、32のカーボン繊維の一部が突起物41〜46となって第1固体高分子電解質膜1aあるいは第2固体高分子電解質膜1bに突き刺さっている。中には突起物41、43、44、45のように第1固体高分子電解質膜1aあるいは第2固体高分子電解質膜1bを貫通しているものも存在する。図示していないが、触媒層21、31のカーボン粒子の一部も突起物として作用する。
【0049】
膜接合工程によって膜燃料極接合体4と膜酸化剤極接合体5が接合されると図6(b)のようになる。第1固体高分子電解質膜1aを貫通していた突起物41、43も第2固体高分子電解質膜1bを貫通しておらず、また第2固体高分子電解質膜1bを貫通していた突起物44、45も第1固体高分子電解質膜1aを貫通していない。これは膜燃料極接合工程、膜酸化剤極接合工程における圧力で突起物の位置が固定されたり、突起物の先端が曲げられたりしたためと考えられる。また膜接合工程における圧力が膜燃料極接合工程、膜酸化剤極接合工程における圧力よりも小さいので、突起物を相手側の固体高分子電解質膜に貫通させようとする力が小さいことも作用したと考えられる。したがって実施例1では固体高分子電解質膜1を燃料極2や酸化剤極3の突起物が貫通する可能性が極端に減少し、燃料ガスや酸化剤ガスが固体高分子電解質膜1を通ってリークする可能性が極端に減少するので、燃料電池の初期発電性能も耐久性も向上したものと考えられる。
【0050】
これに対して、比較例では図7のように、ガス拡散層22、32のカーボン繊維の一部が突起物61〜66となって固体高分子電解質膜1に突き刺さっている。中には突起物61、63、64、65のように固体高分子電解質膜1を貫通しているものも存在する。図示していないが、触媒層21、31のカーボン粒子の一部も突起物として作用する。このように膜電極接合体10を一度の接合工程で接合すると、突起物の一部が固体高分子電解質膜1を貫通し、燃料ガスや酸化剤ガスが固体高分子電解質膜1を通ってリークするため初期発電特性が低くなっていたものと考えられる。また固体高分子電解質膜1を貫通した突起物の部分が燃料電池の動作により広がり耐久性を低下させていたと考えられる。
【0051】
実施例2、比較例2においては燃料極52や酸化剤極53のカーボン粒子が突起物として実施例1、比較例1と同様に作用していると考えられる。
【0052】
なお、実施例1のガス拡散層を有する電極はガス拡散層の一方面に触媒層を形成したものであるが、ガス拡散層中に触媒担持カーボンを含浸させたものでも、ガス拡散層に触媒を直接担持したものも、ガス拡散層に触媒成分が設けられている電極である。またガス拡散層として、カーボンペーパーを用いたが、カーボン不織布、カーボンクロス等、ガス拡散機能と導電性を有するものなら使用できる。
【0053】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、固体高分子電解質膜と燃料極を接合して膜燃料極接合体を形成する膜燃料極接合工程と、固体高分子電解質膜と酸化剤極を接合して膜酸化剤極接合体を形成する膜酸化剤極接合工程と、前記膜燃料極接合体と前記膜酸化剤極接合体をそれぞれの固体高分子電解質膜を対向させて接合する膜接合工程が設けられていることを特徴とする膜電極接合体の製造方法およびこの製造方法で製造された膜電極接合体が設けられていることを特徴とする固体高分子電解質形燃料電池であるので、固体高分子電解質形燃料電池の発電性能、耐久性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の膜電極接合体の模式断面図
【図2】実施例2の膜電極接合体の模式断面図
【図3】実施例1と比較例1の発電特性のグラフ図
【図4】実施例2と比較例2の発電特性のグラフ図
【図5】実施例1、2および比較例1、2の耐久性のグラフ図
【図6】実施例1の膜電極接合体について説明する説明図であり、図6(a)は膜接合工程前の説明図、図6(b)は膜接合工程後の説明図である。
【図7】比較例1の膜電極接合体について説明する説明図
【図8】一般的な固体高分子電解質形燃料電池の単セルの概略断面図
【符号の説明】
1…固体高分子電解質膜
1a…第1固体高分子電解質膜(固体高分子電解質膜)
1b…第2固体高分子電解質膜(固体高分子電解質膜)
2、52…燃料極
3、53…酸化剤極
4…膜燃料極接合体
5…膜酸化剤極接合体
10…膜電極接合体
21、31…触媒層
22、32…ガス拡散層
11…

Claims (5)

  1. 固体高分子電解質膜と燃料極を接合して膜燃料極接合体を形成する膜燃料極接合工程と、固体高分子電解質膜と酸化剤極を接合して膜酸化剤極接合体を形成する膜酸化剤極接合工程と、前記膜燃料極接合体と前記膜酸化剤極接合体をそれぞれの固体高分子電解質膜を対向させて接合する膜接合工程が設けられていることを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
  2. 前記燃料極、前記酸化剤極の少なくとも一方が、触媒成分を担持した触媒担体がシート状に形成されたものであることを特徴とする請求項1記載の膜電極接合体の製造方法。
  3. 前記燃料極、前記酸化剤極の少なくとも一方が、ガス拡散層に触媒成分が設けられているものであることを特徴とする請求項1記載の膜電極接合体の製造方法。
  4. 前記膜燃料極接合工程、前記膜酸化剤極接合工程、前記膜接合工程はホットプレスが使用され、前記膜接合工程のホットプレス圧力は前記膜燃料極接合工程、前記膜酸化剤極接合工程のホットプレス圧力より低いことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の膜電極接合体の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法で製造された膜電極接合体が設けられていることを特徴とする固体高分子電解質形燃料電池。
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