JP2004199479A - 買い目情報提供システム及び買い目情報提供プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、様々な賭式における様々な目についてのオッズ情報を効率的且つ正確に提供することができると共に、予測配当額をも提供することのできる買い目情報提供システムを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明による買い目情報提供システムは、競技者のオッズ情報を記憶保持するオッズ情報データベースと、前記オッズ情報の検索条件を入力するための入力手段と、前記オッズ情報を表示するための表示手段と、前記検索条件に基づき前記オッズ情報記憶手段から前記オッズ情報を検索して前記表示手段に表示させる検索手段とを備え、前記検索手段は、前記入力手段に「１着流し」または「２着流し」なる検索条件が入力されると、選択された競技者についての「１着流し」または「２着流し」における全ての賭式分についてのオッズ情報を検索して表示する構成である。
【選択図】 図１
【解決手段】本発明による買い目情報提供システムは、競技者のオッズ情報を記憶保持するオッズ情報データベースと、前記オッズ情報の検索条件を入力するための入力手段と、前記オッズ情報を表示するための表示手段と、前記検索条件に基づき前記オッズ情報記憶手段から前記オッズ情報を検索して前記表示手段に表示させる検索手段とを備え、前記検索手段は、前記入力手段に「１着流し」または「２着流し」なる検索条件が入力されると、選択された競技者についての「１着流し」または「２着流し」における全ての賭式分についてのオッズ情報を検索して表示する構成である。
【選択図】 図１
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、公営競技における様々な目についてのオッズ情報をファンに提供するための買い目情報提供システムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来におけるオッズ情報を提供するシステムとしては、公知のトータリゼータシステムがある。
図１１に示すオッズ情報出力装置１は、トータリゼータシステムに用いられているものであり、モニタ等の出力装置２にオッズ情報を出力するものである。このオッズ情報出力装置１は、オッズ情報データベース３と、設定手段４と、取得手段５と、抽出手段６と、出力手段７とを備える。
【０００３】
このオッズ情報データベース３は、各レースにおける各賭式の示すオッズ情報を管理する。設定手段４は、出力対象の競技番号及び賭式を設定する。取得手段５は、オッズ情報データベース３を参照することで、設定手段４の設定する競技番号及び賭式の指すオッズ情報を取得する。
【０００４】
抽出手段６は、投票対象毎に、取得手段５の取得するオッズ情報の中から、投票対象を含んだ組合せのうちの最高配当率を示すオッズ情報と最低配当率を示すオッズ情報とを抽出する。出力手段７は、投票対象と対応をとりつつ、抽出手段６の抽出するオッズ情報を出力装置２に出力する。
【０００５】
このような構成のオッズ情報出力装置において、抽出手段６は、投票対象の入着順位別に、投票対象を含む組合せの最高配当率を示すオッズ情報と最低配当率を示すオッズ情報とを抽出することがあり、このときには、出力手段７は、投票対象及びその投票対象の入着順位と対応をとりつつ、抽出手段６の抽出するオッズ情報を出力装置２に出力する。
【０００６】
このように構成される本発明のオッズ情報出力装置１では、設定手段４が出力対象の競技番号及び賭式を設定し、取得手段５がその設定された競技番号及び賭式の指すオッズ情報を取得すると、抽出手段６は、投票対象毎に、その取得されたオッズ情報の中から、投票対象を含む組合せのうちの最高配当率を示すオッズ情報と最低配当率を示すオッズ情報とを抽出する。
【０００７】
ここで、公営競技における賭式は、例えば競輪を例に挙げれば、１着と２着の選手を着順通りに的中させる車券である車番連勝単式（以下、２車単と略す）、１着と２着の選手のいる枠を的中させる車券であって１着と２着の順番が逆でも構わない枠番連勝複式（以下、２枠複と略す）、車番で１、２、３着を順番通りに的中させる車券である車番３連勝単式（以下、３連単と略す）、車番で順番にかかわらず１〜３着を的中させる車券である車番３連勝複式（以下、３連複と略す）、車番で順番にかかわらず１〜２着を的中させる車券である車番２連勝複式（以下、２車複と略す）、枠番で１、２着を順番通りに的中させる車券である枠番２連勝単式（以下、２枠単と略す）、車番で１〜３着内の２車を順番にかかわらず的中させる車券である拡大２連勝複式（以下、ワイドと略す）等の様々なものがある。
【０００８】
上述のシステムでは、例えば、３連単の賭式が設定される場合には、例えば、投票対象の“１”を含んだ組み合わせ（以下、このような着順の組合せを「目」と称し、「１−Ｍ−Ｎ」、「Ｍ−１−Ｎ」、「Ｍ−Ｎ−１」のように表す）のオッズ情報の中から、最高配当率を示すオッズ情報と最低配当率を示すオッズ情報とを抽出し、投票対象の“１”を含む目のオッズ情報の中から、最高配当率を示すオッズ情報の６００倍と、最低配当率を示すオッズ情報の５０倍とを抽出し、その投票対象の“１”を含む全ての目のオッズ情報を包括的に「５０倍〜６００倍」と表示している。
【０００９】
このように抽出されたオッズ情報をディスプレイに表示すること等により、車券を購入するファンに対してオッズ情報を提供している（例えば、特許文献１参照。）。
【００１０】
【特許文献１】
特開平２００２−２１５８３２号公報（第００１３段落〜第００２７段落）
【００１１】
【発明が解決しようとする課題】
従来の装置は以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。
即ち、上述のように、特定の投票対象（上述の例の場合は“１”）を含む全ての目のオッズ情報を包括的に範囲として提供することはできたが、その投票対象を含む各目のオッズ情報を正確に（オッズ情報の範囲ではなく特定の値として）提供することはできなかった。また、上述のように特定の投票対象を含む目のオッズ情報を範囲を持たせて提供する構成であるために、特定の目の配当の予測値を算出することはできず、さらに表示することもスペース的に困難であった。
【００１２】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、様々な賭式における様々な目についてのオッズ情報を効率的且つ正確に提供することができると共に、予測配当額をも提供することのできる買い目情報提供システムを提供することを目的とする。
【００１３】
【課題を解決するための手段】
本発明の買い目情報提供システムは、トータリゼータシステムから受信するオッズ情報を記憶保持するオッズ情報データベースと、前記オッズ情報の検索条件を入力するための入力手段と、前記オッズ情報を表示するための表示手段と、前記検索条件に基づき前記オッズ情報記憶手段から前記オッズ情報を抽出して前記表示手段に表示させる抽出手段とを備え、前記抽出手段は、前記入力手段に「１着流し」または「２着流し」なる検索条件が入力されると、選択された競技者についての「１着流し」または「２着流し」における全ての賭式分についてのオッズ情報を検索して表示することを特徴とする。
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明による買い目情報提供システムの好適な実施の形態について詳細に説明する。
【００１５】
図１に示すように、本発明の買い目情報提供システムは、オッズ情報データベース１１、入力手段１２、買い目メモ登録情報管理手段１３、検索手段１４、配当予測手段１５、表示手段１６を備える。なお、図１は、本システムを公営競技の一つである競輪に適用した場合の構成例である。この構成例において、入力手段１２及び表示手段１６以外は、競輪場や場外観戦場に設置されたサーバ側に備えられており、入力手段１２及び表示手段１６は前記サーバと接続されて客席等に設置されたタッチ式パネル端末として表してある。
また、競輪では、車または枠に対して賭けるので、特許請求の範囲における競技者とは、実際は車のことを指すこととなる。
【００１６】
また、本発明のシステム構成はこのような形態に限定されるものではなく、同様の機能を果たせるものであれば他の形態であってもよい。従って、客席等に設置されたタッチ式パネル端末は携帯型の端末であってもよく、通路の客溜まりに設置され、不特定多数の人が使用可能な端末であってもよい。後者の場合は、ＩＤ等で本人確認すれば不特定多数人の情報を管理できる。
【００１７】
このような本発明の買い目情報提供システムにおいて、オッズ情報データベース１１は、トータリゼータシステム１０から所定時間毎にオッズ情報を受信して記憶保持する。入力手段１２は、賭式や目を入力すると共に、後述する検索条件等を入力するための手段である。買い目メモ登録情報管理手段１３は、後述する買い目メモに登録した目に関する情報を管理する手段であり、登録した目の賭式、その目を表す組番、金額、予測配当額を登録して管理する。
【００１８】
検索手段１４は、入力手段１２によって入力されたレースや賭式の条件に基づいてオッズ情報データベース１１からオッズ情報を検索し、表示手段１６に表示させる手段である。また、配当予測手段１５は、買い目メモに登録された購入予定の金額と、検索手段１４を介してオッズ情報データベース１１から取得したオッズ情報とに基づき（購入予定の金額とオッズの値を乗算して）配当の予測額（以下、予測配当額と称す）を演算する手段である。
【００１９】
このような本発明の買い目情報提供システムにおいて、客席のタッチ式パネルには、初期段階において図２に示す出走表画面が表示される。この出走表画面には、車番「１」〜「９」及び枠番「１」〜「６」に分けて、発走予定選手名、出身地、班級、年齢、期別、ギア比、脚質、Ｂ回数、直近４ヶ月の成績等が表示されている。これらの表示の左側には、各賭式を選択するためのボタンが表示されており、同様に下側には、詳細結果、競争結果、ギア変更、欠車、開催情報、開催場選択等の各種情報を呼び出すためのボタンが表示されている。
【００２０】
このタッチ式パネルに表示されている画面において、賭式を指定してオッズ情報を見る場合には、まず、いずれかの賭式ボタンを押す必要がある。例えば、３連単ボタンを押すと図３に示す３連単画面が表示され、各目毎にオッズが表示される（なお、図３には、１着が車番「１」の場合の情報しか示していないが、実際には３連単画面は車番「２」ないし「９」までの９枚の画面で構成される）。
【００２１】
また、２車単ボタンを押した場合には、図４に示す２車単画面が表示される。この２車単画面には１画面内に７２通りの全ての目についてのオッズが表示される。そして、このような３連単画面または２車単画面において、いずれかの目の購入を希望する場合は、その目のオッズに触れることにより図５に示す買い目メモに登録することができる。
【００２２】
なお、買い目メモへの登録方法の詳細については後述するが、買い目メモとは、入力手段１２によって指定された目のオッズ情報、賭式、購入予定額及び予測配当額を登録・管理する買い目情報メモ手段のことであり、実際に車券を購入するためには、この買い目メモに登録された内容をマークカードに記載して車券売り場に行く必要がある。
また、他の賭式（２枠複、２枠単、２車複、ワイド、３連複）を指定する場合の操作も同様である。
【００２３】
次に、本発明の買い目情報提供システムの特徴である下記の処理について説明する。
本発明の買い目情報提供システムにおける特徴として、▲１▼任意の一車または一枠を選択し、そこから「１着流し」または「２着流し」における全ての賭式分についてのオッズ情報を検索する、▲２▼任意の複数車または複数枠を選択して「ボックス買い」したときの全ての賭式分についてのオッズ情報を検索する、または、▲３▼任意の一目を選択し、その目を表す賭式とは異なる賭式において、その目と同時に的中となる目である「からみ」のオッズ情報を検索する、の３通りの検索条件のうちのいずれかを設定できることが挙げられる。
従って、本発明の買い目情報提供システムを利用するファンは、これらの３通りの検索条件を駆使して、「買い」と思われる目（本明細書中ではこのような目を買い目と称す）を見分けることができる。
【００２４】
ここで、「１着流し」または「２着流し」とは、１着または２着になると予想される一人の軸になる選手を決め、そのときに２着または１着になる選手を残りの選手から選んで組み合わせた車券を複数買うことをいう。なお、選手ではなく、枠について「１着流し」または「２着流し」による車券を買うこともできる。例えば、「３」の選手を軸とした場合に「２」、「４」、「６」、「９」の選手を選んで「１着流し」の車券を買う場合は、「３−２」、「３−４」、「３−６」、「３−９」の４通りの２車単の車券を買うことになる。なお、「２着流し」の場合は、前述の例において１着と２着を入れ替えたものとなる。
【００２５】
また、「ボックス買い」とは、２人以上の選手を選択した場合に、その２人以上の選手によって組合せることのできる全ての２車単の車券を買うことをいう。例えば、「１」、「３」、「６」の３選手についての「ボックス買い」をする場合は、「１−３」、「３−１」、「１−６」、「６−１」、「３−６」、「６−３」の６通りの２車単の車券を買うことになる。
【００２６】
また、「からみ」とは、上述のように、任意の一目に対して、その目を表す賭式とは異なる賭式において、その目と同時に的中となる目のことをいうものとする。具体的には、２枠複における「４−５」を指定した場合に、同時に的中となるのは、（４枠は車番４、５で構成され、５枠は車番６、７で構成されるため）２車複での「４−６」、「４−７」、「５−６」及び「５−７」、ワイドでの「４−６」、「４−７」、「５−６」及び「５−７」、２車単での・・・（詳細は図６参照につき、２車単以下の目は列挙を省略）をいう。
即ち、２枠複における「４−５」を指定した場合における「からみ」は図６に表示される全ての目をいう。
【００２７】
この「からみ」を一般式で表すと下記の通りになる。
まず、２枠複での目を「Ｘ−Ｙ」とし、Ｘ枠及びＹ枠に含まれる車番をそれぞれ、ｘｋ・・・ｘｎ、ｙｌ・・・ｙｎ（ｋ、ｌ、ｎは自然数）とした場合における２枠複での「Ｘ−Ｙ」なる目に対する「からみ」について説明する。
２枠単では「Ｘ−Ｙ」及び「Ｙ−Ｘ」をいう。
２車複では、「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）」で表される全ての組み合わせをいう。
２車単では「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）」で表される全ての組み合わせ、及び、「（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）」で表される全ての組み合わせをいう。
【００２８】
また、３連複では、ｚをｘｋ・・・ｘｎ及びｙｌ・・・ｙｎに含まれない車番とすると、ｘｋ＜ｙｌ＜ｚのときは「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−ｚ」で表される全ての組み合わせ、ｘｋ＜ｚ＜ｙｌのときは「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−ｚ−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）」で表される全ての組み合わせ、及び、ｚ＜ｘｋ＜ｙｌのときは、「ｚ−（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）」で表される全ての組み合わせをいう。
【００２９】
また、３連単では、ｚをｘｋ・・・ｘｎ、ｙｌ・・・ｙｎに含まれない車番とすると、「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−ｚ」で表される全ての組み合わせ、及び、「（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−ｚ」で表される全ての組合せをいう。
ワイドでは、「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）」で表される全ての組合せをいう。
以上が２枠複の「Ｘ−Ｙ」なる目に対する「からみ」である。
【００３０】
次に、２枠単での目を「Ｘ−Ｙ」とし、Ｘ枠及びＹ枠に含まれる車番をそれぞれ、ｘｋ・・・ｘｎ、ｙｌ・・・ｙｎとした場合における２枠単での「Ｘ−Ｙ」なる目に対する「からみ」について説明する。
２枠複では、Ｘ＜Ｙのときは「Ｘ−Ｙ」、Ｘ＞Ｙのときは「Ｙ−Ｘ」をいう。
２車複では、Ｘ＜Ｙのときは「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）」で表される全ての組合せ、Ｘ＞Ｙのときは「（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）」 で表される全ての組合せをいう。
【００３１】
２車単では、「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）」で表される全ての組合せをいう。
３連複では、ｚをｘｋ・・・ｘｎ 、ｙｌ・・・ｙｎに含まれない車番とすると、Ｘ＜Ｙの場合において、ｘｋ＜ｙｌ＜ｚのときは「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−ｚ」で表される全ての組合せ、ｘｋ＜ｚ＜ｙｌのときは「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−ｚ−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）」で表される全ての組合せ、及び、ｚ＜ｘｋ＜ｙｌのときは「ｚ−（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）」で表される全ての組合せをいい、また、Ｘ＞Ｙの場合において、ｙｌ＜ｘｋ＜ｚのときは「（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−ｚ」で表される全ての組合せ、ｙｌ＜ｚ＜ｘｋのときは「（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−ｚ−（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）」で表される全ての組合せ、及び、ｚ＜ｙｌ＜ｘｋのときは「ｚ−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）」で表される全ての組合せをいう。
【００３２】
３連単では、ｚをｘｋ・・・ｘｎ 、ｙｌ・・・ｙｎに含まれない車番とすると、「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−ｚ」で表される全ての組合せ、及び、「（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−ｚ」で表される全ての組合せをいう。
ワイドでは、Ｘ＜Ｙのときは「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）」で表される全ての組合せ、Ｘ＞Ｙのときは「（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）」で表される全ての組合せをいう。
以上が２枠単における「Ｘ−Ｙ」なる目に対する「からみ」である。
【００３３】
次に、２車複での目を「ｘ−ｙ」とし、車番ｘがＸ枠に含まれ、車番ｙがＹ枠に含まれる場合における２車複での「ｘ−ｙ」なる目に対する「からみ」について説明する。
２枠複では「Ｘ−Ｙ」であるが、Ｘ＝Ｙのとき（ｘ、ｙが同枠の場合）は「Ｘ−Ｘ」をいう。
２枠単では「Ｘ−Ｙ」及び「Ｙ−Ｘ」であるが、Ｘ＝Ｙのとき（ｘ、ｙが同枠の場合）は「Ｘ−Ｘ」のみをいう。
２車単では「ｘ−ｙ」及び「ｙ−ｘ」をいう。
【００３４】
３連複では、ｚをｘ 、ｙに含まれない車番とすると、ｘ＜ｙ＜ｚのときは「ｘ−ｙ−ｚ」で表される全ての組合せをいい、ｘ＜ｚ＜ｙのときは「ｘ−ｚ−ｙ」で表される全ての組合せをいい、ｚ＜ｘ＜ｙのときは「ｚ−ｘ−ｙ」で表される全ての組合せをいう。
３連単では、ｚをｘ、ｙに含まれない車番とすると「ｘ−ｙ−ｚ」で表される全ての組合せ、及び、「ｙ−ｘ−ｚ」で表される全ての組合せをいう。
ワイドでは「ｘ−ｙ」をいう。
以上が２車複での「ｘ−ｙ」なる目に対する「からみ」である。
【００３５】
次に、２車単での目を「ｘ−ｙ」とし、車番ｘがＸ枠に含まれ、車番ｙがＹ枠に含まれる場合における２車単での「ｘ−ｙ」なる目に対する「からみ」について説明する。
２枠複では、Ｘ＜Ｙのとき「Ｘ−Ｙ」、Ｘ＝Ｙのとき「Ｘ−Ｘ」、Ｘ＞Ｙのとき「Ｙ−Ｘ」をいう。
２枠単では、「Ｘ−Ｙ」をいうが、Ｘ＝Ｙのとき（ｘ、ｙが同枠の場合）は「Ｘ−Ｘ」のみをいう。
【００３６】
２車複では、ｘ＜ｙのとき「ｘ−ｙ」、ｘ＞ｙのとき「ｙ−ｘ」をいう。
３連複では、ｚをｘ 、ｙに含まれない車番とすると、ｘ＜ｙ＜ｚのときは「ｘ−ｙ−ｚ」で表される全ての組合せ、ｘ＜ｚ＜ｙのときは「ｘ−ｚ−ｙ」で表される全ての組合せ、及び、ｚ＜ｘ＜ｙのときは「ｚ−ｘ−ｙ」で表される全ての組合せをいう。
３連単では、ｚをｘ、ｙに含まれない車番とすると「ｘ−ｙ−ｚ」で表される全ての組合せ、及び、「ｙ−ｘ−ｚ」で表される全ての組合せをいう。
ワイドでは、「ｘ−ｙ」をいう。
以上が２車単での「ｘ−ｙ」なる目に対する「からみ」である。
【００３７】
次に、３連複での目を「ｘ−ｙ−ｚ」とし、車番ｘがＸ枠に含まれ、車番ｙがＹ枠に含まれ、車番ｚがＺ枠に含まれる場合における３連複での「ｘ−ｙ−ｚ」なる目に対する「からみ」について説明する。
２枠複では、「Ｘ−Ｙ」、「Ｘ−Ｚ」及び「Ｙ−Ｚ」をいうが、Ｘ＝Ｙのとき（ｘ、ｙが同枠の場合）は「Ｘ−Ｘ」及び「Ｘ−Ｚ」をいい、Ｙ＝Ｚのとき（ｙ、ｚが同枠の場合）は「Ｘ−Ｙ」及び「Ｙ−Ｙ」をいい、Ｘ＝Ｙ＝Ｚのとき（ｘ、ｙ、ｚが同枠の場合）は「Ｘ−Ｘ−Ｘ」をいう。
【００３８】
２枠単では、「Ｘ−Ｙ」、「Ｙ−Ｘ」、「Ｘ−Ｚ」、「Ｚ−Ｘ」、「Ｙ−Ｚ」及び「Ｚ−Ｙ」をいうが、Ｘ＝Ｙのときは「Ｘ−Ｘ」、「Ｘ−Ｚ」及び「Ｚ−Ｘ」のみをいい、Ｙ＝Ｚのときは「Ｘ−Ｙ」、「Ｙ−Ｘ」及び「Ｙ−Ｙ」のみをいい、Ｘ＝Ｙ＝Ｚのときは「Ｘ−Ｘ−Ｘ」のみをいう。
２車複では、「ｘ−ｙ」、「ｘ−ｚ」及び「ｙ−ｚ」をいう。
２車単では、「ｘ−ｙ」、「ｙ−ｘ」、「ｘ−ｚ」、「ｚ−ｘ」、「ｙ−ｚ」及び「ｚ−ｙ」をいう。
３連単では、「ｘ−ｙ−ｚ」、「ｘ−ｚ−ｙ」、「ｙ−ｘ−ｚ」、「ｙ−ｚ−ｘ」、「ｚ−ｘ−ｙ」及び「ｚ−ｙ−ｘ」をいう。
ワイドでは、「ｘ−ｙ」、「ｘ−ｚ」及び「ｙ−ｚ」をいう。
以上が３連複での「ｘ−ｙ−ｚ」なる目に対する「からみ」である。
【００３９】
次に、３連単での目を「ｘ−ｙ−ｚ」とし、車番ｘがＸ枠に含まれ、車番ｙがＹ枠に含まれ、車番ｚがＺ枠に含まれる場合における３連単での「ｘ−ｙ−ｚ」なる目に対する「からみ」について説明する。
２枠複では、Ｘ＜Ｙのとき「Ｘ−Ｙ」、Ｘ＝Ｙのとき「Ｘ−Ｘ」、及び、Ｘ＞Ｙのとき「Ｙ−Ｘ」をいう。
２枠単では、「Ｘ−Ｙ」をいうが、Ｘ＝Ｙのときは「Ｘ−Ｘ」をいう。
２車複では、ｘ＜ｙのときは「ｘ−ｙ」をいい、ｘ＞ｙのときは「ｙ−ｘ」をいう。
２車単では、「ｘ−ｙ」をいう。
【００４０】
３連複では、ｘ＜ｙ＜ｚのときは「ｘ−ｙ−ｚ」、ｘ＜ｚ＜ｙのときは「ｘ−ｚ−ｙ」、ｙ＜ｘ＜ｚのときは「ｙ−ｘ−ｚ」、ｙ＜ｚ＜ｘのときは「ｙ−ｚ−ｘ」、ｚ＜ｘ＜ｙのときは「ｚ−ｘ−ｙ」、及び、ｚ＜ｙ＜ｘのときは「ｚ−ｙ−ｘ」をいう。
ワイドでは、ｘ＜ｙ＜ｚのときは「ｘ−ｙ」、「ｘ−ｚ」及び「ｙ−ｚ」をいい、ｘ＜ｚ＜ｙのときは「ｘ−ｚ」、「ｘ−ｙ」及び「ｚ−ｙ」をいい、ｙ＜ｘ＜ｚのときは「ｙ−ｘ」、「ｙ−ｚ」及び「ｘ−ｚ」をいい、ｙ＜ｚ＜ｘのときは「ｙ−ｚ」、「ｙ−ｘ」及び「ｚ−ｘ」をいい、ｚ＜ｘ＜ｙのときは「ｚ−ｘ」、「ｚ−ｙ」及び「ｘ−ｙ」をいい、ｚ＜ｙ＜ｘのときは「ｚ−ｙ」、「ｚ−ｘ」及び「ｙ−ｘ」をいう。
以上が３連単での「ｘ−ｙ−ｚ」なる目に対する「からみ」である。
【００４１】
次に、ワイドでの目を「ｘ−ｙ」とし、車番ｘがＸ枠に含まれ、車番ｙがＹ枠に含まれる場合におけるワイドでの「ｘ−ｙ」なる目に対する「からみ」について説明する。
２枠複では、「Ｘ−Ｙ」をいうが、Ｘ＝Ｙのとき（ｘ、ｙが同枠の場合）は「Ｘ−Ｘ」をいう。
２枠単では、「Ｘ−Ｙ」及び「Ｙ−Ｘ」をいうが、Ｘ＝Ｙのとき（ｘ、ｙが同枠の場合）は「Ｘ−Ｘ」のみをいう。
２車複では、「ｘ−ｙ」をいう。
２車単では、「ｘ−ｙ」及び「ｙ−ｘ」をいう。
【００４２】
３連複では、ｚをｘ 、ｙに含まれない車番とすると、ｘ＜ｙ＜ｚのときは「ｘ−ｙ−ｚ」で表される全ての組合せ、ｘ＜ｚ＜ｙのときは「ｘ−ｚ−ｙ」で表される全ての組合せ、及び、ｚ＜ｘ＜ｙのときは「ｚ−ｘ−ｙ」で表される全ての組合せをいう。
３連単では、ｚをｘ、ｙに含まれない車番とすると、「ｘ−ｙ−ｚ」で表される全ての組合せ、及び、「ｙ−ｘ−ｚ」で表される全ての組合せをいう。
以上が本発明の買い目情報提供システムにおける「からみ」の内容である。
【００４３】
このような本発明の買い目情報提供システムにおいて、上述の▲１▼〜▲３▼の検索を行うためには、次のように操作を行う。
まず、図７Ａ、図７Ｂのフローチャートに示すように、▲１▼の「１着流し」または「２着流し」による検索を行うためには、まず軸になる選手を選定し、その選手名のボタンを押す（ステップＳ１）。このとき、２名以上の選手名ボタンが押されたか否かが判定される（ステップＳ２）。ここでは車番「９」の選手のボタンを押したものとする。選手名ボタンを押すと図示しない「１着流し」または「２着流し」ボタンが表示される（ステップＳ３）。続くステップＳ４では、いずれかのボタンが押されたか否かが判定される。いずれかのボタンが押された場合は、画面が「１着流し」または「２着流し」表示画面に切り替わる（ステップＳ５）。
【００４４】
ステップＳ５で例えば「１着流し」ボタンが押された場合は、画面が図８及び図９に示す１着流し画面に切り替わる。図８は、車番「９」の「１着流し」を２枠複、２枠単、２車複、２車単、ワイドの賭式について表示した画面を示しており、図９は、同様に、車番「９」の「１着流し」を３連複及び３連単の賭式について表示した画面を示している。これらの図に示すように、各賭式における各目についてオッズ情報が表示されており、各オッズ情報がその目の選択ボタンになっている。そして、ファンによって希望の目のオッズ情報ボタンが押されると（ステップＳ６）、「買い目メモ」ボタン及び後述する「からみ」ボタンが表示される（ステップＳ７）。ここで、「買い目メモ」ボタンが押されると、選択された目に関する情報が、図５に示す買い目メモに登録され、買い目メモ確認画面に表示される（ステップＳ８）。
なお、ステップＳ４で所定時間内にいずれのボタンも押されなかった場合は、「１着流し」ボタン及び「２着流し」ボタンは表示されなくなり、初期状態の出走表画面に復帰する（ステップＳ９）。
【００４５】
また、買い目メモ確認画面には変更ボタンと削除ボタンとが表示されており、一度登録した目を変更・削除することができる。この機能は、後述する▲２▼の「ボックス買い」及び▲３▼の「からみ」においても同様である。
【００４６】
以上のようにして、軸選手に関する「１着流し」または「２着流し」のオッズ情報を集約してみることができ、さらに登録した目は買い目メモに表示されるので、ファンは、登録した目のオッズ情報や予測配当額をいつでも確認でき、また、複数ある賭式の中から最も効率よく払い戻しを受けられる賭式を簡単に見分けることができる。さらに、最新のオッズ情報に基づく様々な賭式における予測配当額が得られるので、ポートフォリオ的な分析を行うことができる。
【００４７】
次に、▲２▼の「ボックス買い」の検索について説明する。
上述したステップＳ２において、２名以上の選手名ボタンが押された場合には、ステップＳ１３において「ボックス買い」ボタンが表示される。
続くステップＳ１４では、「ボックス買い」ボタンが押されたか判定され、押された場合は、画面が図１０に示すボックス買い表示画面に切り替わる（ステップＳ１５）。
【００４８】
図１０に示すボックス買い表示画面は、車番「１」、「２」、「３」、「４」の４選手を選択した場合における各目及び対応するオッズ情報を示している。
各オッズ情報がその目の選択ボタンになっているので、ファンによって希望の目のオッズ情報ボタンが押されると（ステップＳ１６）、「買い目メモ」ボタン及び後述する「からみ」ボタンが表示される（ステップＳ７）。ここで、「買い目メモ」ボタンが押されると、選択された目に関する情報が、図５に示す買い目メモに登録され、買い目メモ確認画面に表示される（ステップＳ８）。
なお、ステップＳ１４で所定時間内にいずれのボタンも押されなかった場合は、「ボックス買い」ボタンは表示されなくなり、初期状態の出走表画面に復帰する（ステップＳ９）。
【００４９】
以上のようにして、「ボックス買い」のオッズ情報を集約して見ることができるので、ファンは、登録した目のオッズ情報や予測配当額をいつでも確認でき、また、複数ある賭式の中から最も効率よく払い戻しを受けられる賭式を簡単に見分けることができる。さらに、最新のオッズ情報に基づく様々な賭式における予測配当額が得られるので、ポートフォリオ的な分析を行うことができる。
【００５０】
次に▲３▼の「からみ」の検索について説明する。
本発明の買い目情報提供システムにおける「からみ」とは上述の説明の通りであるが、実際の検索は図７及び図８に示すフローチャートに従って行う。
まず、いずれかの賭式（２枠複、２枠単、２車複、２車単、３連複、３連単、ワイド）における表示画面において好みの目のオッズ情報ボタンが押された場合、または、上述のステップＳ６またはステップＳ１６において好みの目のオッズ情報ボタンが押された場合には、フローはステップＳ７に進行し、「買い目メモ」ボタン及び後述する「からみ」ボタンが表示される。
【００５１】
そして「買い目メモ」ボタンが押されないと判定されると、続くステップＳ２０で「からみ」ボタンが押されたかが判定される。ここで「からみ」ボタンが押されたと判定されると、フローはステップＳ２１に進行し、図６に示すからみ表示画面が表示される。図６に示すからみ表示画面は、２枠複の「４−５」なる目のオッズ情報ボタンが押されることによって表示されたものであり、２枠複における「４−５」と同時に的中となるのは、２車複での「４−６」、「４−７」、「５−６」及び「５−７」、ワイドでの「４−６」、「４−７」、「５−６」及び「５−７」、２車単等の図６に示す全ての目である。
【００５２】
図６に示すからみ表示画面において、好みの目のオッズ情報ボタンが押されると（ステップＳ２２）、フローはＳ７に進行し、「買い目メモ」ボタン及び「からみ」ボタンが表示される。ここで、「買い目メモ」ボタンが押されると、選択された目に関する情報が、図５に示す買い目メモに登録され、買い目メモ確認画面に表示される（ステップＳ８）。
なお、ステップＳ２０で所定時間内に「からみ」ボタンが押されなかった場合は、「からみ」ボタンは表示されなくなり、初期状態の出走表画面に復帰する（ステップＳ９）。
【００５３】
このように、本発明の買い目情報提供システムによれば、任意の一目に対して、その目を表す賭式とは異なる賭式において、その目と同時に的中となる目（「からみ」）についてのオッズ情報を効率的に見ることができるので、ファンは、複数ある賭式の中から最も効率よく払い戻しを受けられる賭式を簡単に見分けることができる。また、最新のオッズ情報に基づく予測配当額が得られるので、ポートフォリオ的な分析を行うことができる。
【００５４】
また、買い目メモに登録した情報をマークカードに印刷する印刷装置を備えていてもよい。すなわち、買い目メモを表示している画面において、マークカードへの印刷を予約できるようにすれば、ファンが買い目メモの内容を書き写す必要がなくなり、利便性の高い買い目情報提供システムを提供することができる。この場合、マークカードの印刷機は客席や客溜まりとなる通路等の様々な場所に設置することができる。
【００５５】
また、タッチ式パネルに発券機を接続することもできる。このような構成の場合は、入力手段１２への入力情報に基づき車券を発券できるので、マークカードを発行する必要がなくなり、ファンは簡単に発券手続を行うことができる。また、施行者はマークカードの発行費用を削減することができる。また、この場合、銀行口座に予納しておくキャッシュレス投票とは異なるため、インフラの整備が不要であると共に、現行の法規制を受けることがない。
【００５６】
また、以上の説明では、本発明の買い目情報提供システムを公営競技の一つである競輪に適用した場合について説明したが、競馬、競艇、オートレースにも同様に適用可能である。この場合、特許請求の範囲における競技者とは、競馬では馬をいい、競艇及びオートレースでは、舟及び車に相当する。
【００５７】
以上、本発明の買い目情報提供システムは、上述のような構成により以下のような効果を奏する。
公営競技においては、車番や枠番の組合せによって選択可能となる膨大な数の目に対応するオッズ情報があり、しかも同一の目であっても賭式によって的中する確率が異なるが、本発明の買い目情報提供システムによれば、ファンの好みに応じて「１着流し」または「２着流し」のオッズ情報、「ボックス買い」のオッズ情報、または、「からみ」のオッズ情報を効率的にまとめて最新のオッズ情報を表示することができるので、ファンは複数ある賭式の中から最も効率よく払い戻しを受けられる賭式を容易に見分けることができる。
【００５８】
また、オッズ情報に購入予定額を乗算して予測配当額を演算する配当予測手段１５を備えるので、最新のオッズ情報に基づく様々な賭式における予測配当額が得られ、ポートフォリオ的な分析を行うことができる。
【００５９】
また、入力手段１２によって指定された目のオッズ情報、賭式、購入予定額及び予測配当額を登録・管理する買い目情報メモ手段を備えるので、登録した目のオッズ情報や予測配当額をいつでも確認でき、また、複数ある賭式の中から最も効率よく払い戻しを受けられる賭式を簡単に見分けることができる。
【００６０】
また、買い目情報メモ手段は、登録情報の変更または削除を行うための変更機能または削除機能を備えるので、使い勝手の良い買い目情報メモ手段を備える買い目情報提供システムを提供できる。
【００６１】
また、買い目情報メモ手段に登録された目、賭式及び購入予定額を印刷する印刷手段をさらに備えるので、ファンが買い目メモの内容を書き写す必要がなくなり、利便性の高い買い目情報提供システムを提供することができる。
【００６２】
また、図１に示す本発明の買い目情報提供システムにおいて、タッチ式パネルに発券機を接続することもできる。このような構成では、ファンは、タッチ式パネルで買い目を決定し、このタッチ式パネルに接続された発券機で車券を購入することができる。入力手段１２では、ファンが決定した買い目を購入ＩＤ等の識別コードで特定し、この識別コードに基づいて購入内容がサーバに登録され、さらにこの識別コードに基づいてサーバから発券機に購入内容が伝送されることにより、発券機から車券が発券される。このように構成することにより、マークカードを発行する必要がなくなり、ファンは簡単に発券手続を行うことができる。また、施行者はマークカードの発行費用を削減することができる。また、この場合、銀行口座に予納しておくキャッシュレス投票とは異なるため、インフラの整備が不要であると共に、現行の法規制を受けることがない。
【００６３】
また、本発明の買い目情報提供プログラムは、前述の買い目情報提供システムに用いられるので、ファンの好みに応じて「１着流し」、「２着流し」、「ボックス買い」または「からみ」のオッズ情報を効率的にまとめて最新のオッズ情報を表示することができるので、ファンは複数ある賭式の中から最も効率よく払い戻しを受けられる賭式を容易に見分けることができる。
【００６４】
【発明の効果】
本発明の買い目情報提供システムは、トータリゼータシステムから受信するオッズ情報を記憶保持するオッズ情報データベースと、前記オッズ情報の検索条件を入力するための入力手段と、前記オッズ情報を表示するための表示手段と、前記検索条件に基づき前記オッズ情報記憶手段から前記オッズ情報を検索して前記表示手段に表示させる検索手段とを備え、前記検索手段は、前記入力手段に「１着流し」または「２着流し」なる検索条件が入力されると、選択された競技者または枠についての「１着流し」または「２着流し」における全ての賭式分についてのオッズ情報を検索して表示するので、ファンは、「１着流し」または「２着流し」について複数ある賭式の中から最も効率よく払い戻しを受けられる賭式を簡単に見分けることができる。さらに、最新のオッズ情報に基づく様々な賭式における予測配当額が得られるので、ポートフォリオ的な分析を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による買い目情報提供システムのシステム構成を概略的に示す構成図である。
【図２】本発明による買い目情報提供システムの出走表画面を概略的に示す構成図である。
【図３】本発明による買い目情報提供システムの３連単画面を概略的に示す構成図である。
【図４】本発明による買い目情報提供システムの２車単画面を概略的に示す構成図である。
【図５】本発明による買い目情報提供システムの買い目メモ確認画面を概略的に示す構成図である。
【図６】本発明による買い目情報提供システムのからみ表示画面を概略的に示す構成図である。
【図７Ａ】本発明による買い目情報提供システムにおける処理を示すフローチャートである。
【図７Ｂ】本発明による買い目情報提供システムにおける処理を示すフローチャートである。
【図８】本発明による買い目情報提供システムの流し表示画面▲１▼を概略的に示す構成図である。
【図９】本発明による買い目情報提供システムの流し表示画面▲２▼を概略的に示す構成図である。
【図１０】本発明による買い目情報提供システムのボックス表示画面を概略的に示す構成図である。
【図１１】従来のオッズ情報提供システムの構成を概略的に示す構成図である。
【符号の説明】
１０ トータリゼータシステム、１１ オッズ情報データベース、１２ 入力手段、１３ 買い目メモ登録情報管理手段、１４ 検索手段、１５ 配当予測手段、１６ 表示手段。
【発明の属する技術分野】
本発明は、公営競技における様々な目についてのオッズ情報をファンに提供するための買い目情報提供システムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来におけるオッズ情報を提供するシステムとしては、公知のトータリゼータシステムがある。
図１１に示すオッズ情報出力装置１は、トータリゼータシステムに用いられているものであり、モニタ等の出力装置２にオッズ情報を出力するものである。このオッズ情報出力装置１は、オッズ情報データベース３と、設定手段４と、取得手段５と、抽出手段６と、出力手段７とを備える。
【０００３】
このオッズ情報データベース３は、各レースにおける各賭式の示すオッズ情報を管理する。設定手段４は、出力対象の競技番号及び賭式を設定する。取得手段５は、オッズ情報データベース３を参照することで、設定手段４の設定する競技番号及び賭式の指すオッズ情報を取得する。
【０００４】
抽出手段６は、投票対象毎に、取得手段５の取得するオッズ情報の中から、投票対象を含んだ組合せのうちの最高配当率を示すオッズ情報と最低配当率を示すオッズ情報とを抽出する。出力手段７は、投票対象と対応をとりつつ、抽出手段６の抽出するオッズ情報を出力装置２に出力する。
【０００５】
このような構成のオッズ情報出力装置において、抽出手段６は、投票対象の入着順位別に、投票対象を含む組合せの最高配当率を示すオッズ情報と最低配当率を示すオッズ情報とを抽出することがあり、このときには、出力手段７は、投票対象及びその投票対象の入着順位と対応をとりつつ、抽出手段６の抽出するオッズ情報を出力装置２に出力する。
【０００６】
このように構成される本発明のオッズ情報出力装置１では、設定手段４が出力対象の競技番号及び賭式を設定し、取得手段５がその設定された競技番号及び賭式の指すオッズ情報を取得すると、抽出手段６は、投票対象毎に、その取得されたオッズ情報の中から、投票対象を含む組合せのうちの最高配当率を示すオッズ情報と最低配当率を示すオッズ情報とを抽出する。
【０００７】
ここで、公営競技における賭式は、例えば競輪を例に挙げれば、１着と２着の選手を着順通りに的中させる車券である車番連勝単式（以下、２車単と略す）、１着と２着の選手のいる枠を的中させる車券であって１着と２着の順番が逆でも構わない枠番連勝複式（以下、２枠複と略す）、車番で１、２、３着を順番通りに的中させる車券である車番３連勝単式（以下、３連単と略す）、車番で順番にかかわらず１〜３着を的中させる車券である車番３連勝複式（以下、３連複と略す）、車番で順番にかかわらず１〜２着を的中させる車券である車番２連勝複式（以下、２車複と略す）、枠番で１、２着を順番通りに的中させる車券である枠番２連勝単式（以下、２枠単と略す）、車番で１〜３着内の２車を順番にかかわらず的中させる車券である拡大２連勝複式（以下、ワイドと略す）等の様々なものがある。
【０００８】
上述のシステムでは、例えば、３連単の賭式が設定される場合には、例えば、投票対象の“１”を含んだ組み合わせ（以下、このような着順の組合せを「目」と称し、「１−Ｍ−Ｎ」、「Ｍ−１−Ｎ」、「Ｍ−Ｎ−１」のように表す）のオッズ情報の中から、最高配当率を示すオッズ情報と最低配当率を示すオッズ情報とを抽出し、投票対象の“１”を含む目のオッズ情報の中から、最高配当率を示すオッズ情報の６００倍と、最低配当率を示すオッズ情報の５０倍とを抽出し、その投票対象の“１”を含む全ての目のオッズ情報を包括的に「５０倍〜６００倍」と表示している。
【０００９】
このように抽出されたオッズ情報をディスプレイに表示すること等により、車券を購入するファンに対してオッズ情報を提供している（例えば、特許文献１参照。）。
【００１０】
【特許文献１】
特開平２００２−２１５８３２号公報（第００１３段落〜第００２７段落）
【００１１】
【発明が解決しようとする課題】
従来の装置は以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。
即ち、上述のように、特定の投票対象（上述の例の場合は“１”）を含む全ての目のオッズ情報を包括的に範囲として提供することはできたが、その投票対象を含む各目のオッズ情報を正確に（オッズ情報の範囲ではなく特定の値として）提供することはできなかった。また、上述のように特定の投票対象を含む目のオッズ情報を範囲を持たせて提供する構成であるために、特定の目の配当の予測値を算出することはできず、さらに表示することもスペース的に困難であった。
【００１２】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、様々な賭式における様々な目についてのオッズ情報を効率的且つ正確に提供することができると共に、予測配当額をも提供することのできる買い目情報提供システムを提供することを目的とする。
【００１３】
【課題を解決するための手段】
本発明の買い目情報提供システムは、トータリゼータシステムから受信するオッズ情報を記憶保持するオッズ情報データベースと、前記オッズ情報の検索条件を入力するための入力手段と、前記オッズ情報を表示するための表示手段と、前記検索条件に基づき前記オッズ情報記憶手段から前記オッズ情報を抽出して前記表示手段に表示させる抽出手段とを備え、前記抽出手段は、前記入力手段に「１着流し」または「２着流し」なる検索条件が入力されると、選択された競技者についての「１着流し」または「２着流し」における全ての賭式分についてのオッズ情報を検索して表示することを特徴とする。
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明による買い目情報提供システムの好適な実施の形態について詳細に説明する。
【００１５】
図１に示すように、本発明の買い目情報提供システムは、オッズ情報データベース１１、入力手段１２、買い目メモ登録情報管理手段１３、検索手段１４、配当予測手段１５、表示手段１６を備える。なお、図１は、本システムを公営競技の一つである競輪に適用した場合の構成例である。この構成例において、入力手段１２及び表示手段１６以外は、競輪場や場外観戦場に設置されたサーバ側に備えられており、入力手段１２及び表示手段１６は前記サーバと接続されて客席等に設置されたタッチ式パネル端末として表してある。
また、競輪では、車または枠に対して賭けるので、特許請求の範囲における競技者とは、実際は車のことを指すこととなる。
【００１６】
また、本発明のシステム構成はこのような形態に限定されるものではなく、同様の機能を果たせるものであれば他の形態であってもよい。従って、客席等に設置されたタッチ式パネル端末は携帯型の端末であってもよく、通路の客溜まりに設置され、不特定多数の人が使用可能な端末であってもよい。後者の場合は、ＩＤ等で本人確認すれば不特定多数人の情報を管理できる。
【００１７】
このような本発明の買い目情報提供システムにおいて、オッズ情報データベース１１は、トータリゼータシステム１０から所定時間毎にオッズ情報を受信して記憶保持する。入力手段１２は、賭式や目を入力すると共に、後述する検索条件等を入力するための手段である。買い目メモ登録情報管理手段１３は、後述する買い目メモに登録した目に関する情報を管理する手段であり、登録した目の賭式、その目を表す組番、金額、予測配当額を登録して管理する。
【００１８】
検索手段１４は、入力手段１２によって入力されたレースや賭式の条件に基づいてオッズ情報データベース１１からオッズ情報を検索し、表示手段１６に表示させる手段である。また、配当予測手段１５は、買い目メモに登録された購入予定の金額と、検索手段１４を介してオッズ情報データベース１１から取得したオッズ情報とに基づき（購入予定の金額とオッズの値を乗算して）配当の予測額（以下、予測配当額と称す）を演算する手段である。
【００１９】
このような本発明の買い目情報提供システムにおいて、客席のタッチ式パネルには、初期段階において図２に示す出走表画面が表示される。この出走表画面には、車番「１」〜「９」及び枠番「１」〜「６」に分けて、発走予定選手名、出身地、班級、年齢、期別、ギア比、脚質、Ｂ回数、直近４ヶ月の成績等が表示されている。これらの表示の左側には、各賭式を選択するためのボタンが表示されており、同様に下側には、詳細結果、競争結果、ギア変更、欠車、開催情報、開催場選択等の各種情報を呼び出すためのボタンが表示されている。
【００２０】
このタッチ式パネルに表示されている画面において、賭式を指定してオッズ情報を見る場合には、まず、いずれかの賭式ボタンを押す必要がある。例えば、３連単ボタンを押すと図３に示す３連単画面が表示され、各目毎にオッズが表示される（なお、図３には、１着が車番「１」の場合の情報しか示していないが、実際には３連単画面は車番「２」ないし「９」までの９枚の画面で構成される）。
【００２１】
また、２車単ボタンを押した場合には、図４に示す２車単画面が表示される。この２車単画面には１画面内に７２通りの全ての目についてのオッズが表示される。そして、このような３連単画面または２車単画面において、いずれかの目の購入を希望する場合は、その目のオッズに触れることにより図５に示す買い目メモに登録することができる。
【００２２】
なお、買い目メモへの登録方法の詳細については後述するが、買い目メモとは、入力手段１２によって指定された目のオッズ情報、賭式、購入予定額及び予測配当額を登録・管理する買い目情報メモ手段のことであり、実際に車券を購入するためには、この買い目メモに登録された内容をマークカードに記載して車券売り場に行く必要がある。
また、他の賭式（２枠複、２枠単、２車複、ワイド、３連複）を指定する場合の操作も同様である。
【００２３】
次に、本発明の買い目情報提供システムの特徴である下記の処理について説明する。
本発明の買い目情報提供システムにおける特徴として、▲１▼任意の一車または一枠を選択し、そこから「１着流し」または「２着流し」における全ての賭式分についてのオッズ情報を検索する、▲２▼任意の複数車または複数枠を選択して「ボックス買い」したときの全ての賭式分についてのオッズ情報を検索する、または、▲３▼任意の一目を選択し、その目を表す賭式とは異なる賭式において、その目と同時に的中となる目である「からみ」のオッズ情報を検索する、の３通りの検索条件のうちのいずれかを設定できることが挙げられる。
従って、本発明の買い目情報提供システムを利用するファンは、これらの３通りの検索条件を駆使して、「買い」と思われる目（本明細書中ではこのような目を買い目と称す）を見分けることができる。
【００２４】
ここで、「１着流し」または「２着流し」とは、１着または２着になると予想される一人の軸になる選手を決め、そのときに２着または１着になる選手を残りの選手から選んで組み合わせた車券を複数買うことをいう。なお、選手ではなく、枠について「１着流し」または「２着流し」による車券を買うこともできる。例えば、「３」の選手を軸とした場合に「２」、「４」、「６」、「９」の選手を選んで「１着流し」の車券を買う場合は、「３−２」、「３−４」、「３−６」、「３−９」の４通りの２車単の車券を買うことになる。なお、「２着流し」の場合は、前述の例において１着と２着を入れ替えたものとなる。
【００２５】
また、「ボックス買い」とは、２人以上の選手を選択した場合に、その２人以上の選手によって組合せることのできる全ての２車単の車券を買うことをいう。例えば、「１」、「３」、「６」の３選手についての「ボックス買い」をする場合は、「１−３」、「３−１」、「１−６」、「６−１」、「３−６」、「６−３」の６通りの２車単の車券を買うことになる。
【００２６】
また、「からみ」とは、上述のように、任意の一目に対して、その目を表す賭式とは異なる賭式において、その目と同時に的中となる目のことをいうものとする。具体的には、２枠複における「４−５」を指定した場合に、同時に的中となるのは、（４枠は車番４、５で構成され、５枠は車番６、７で構成されるため）２車複での「４−６」、「４−７」、「５−６」及び「５−７」、ワイドでの「４−６」、「４−７」、「５−６」及び「５−７」、２車単での・・・（詳細は図６参照につき、２車単以下の目は列挙を省略）をいう。
即ち、２枠複における「４−５」を指定した場合における「からみ」は図６に表示される全ての目をいう。
【００２７】
この「からみ」を一般式で表すと下記の通りになる。
まず、２枠複での目を「Ｘ−Ｙ」とし、Ｘ枠及びＹ枠に含まれる車番をそれぞれ、ｘｋ・・・ｘｎ、ｙｌ・・・ｙｎ（ｋ、ｌ、ｎは自然数）とした場合における２枠複での「Ｘ−Ｙ」なる目に対する「からみ」について説明する。
２枠単では「Ｘ−Ｙ」及び「Ｙ−Ｘ」をいう。
２車複では、「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）」で表される全ての組み合わせをいう。
２車単では「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）」で表される全ての組み合わせ、及び、「（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）」で表される全ての組み合わせをいう。
【００２８】
また、３連複では、ｚをｘｋ・・・ｘｎ及びｙｌ・・・ｙｎに含まれない車番とすると、ｘｋ＜ｙｌ＜ｚのときは「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−ｚ」で表される全ての組み合わせ、ｘｋ＜ｚ＜ｙｌのときは「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−ｚ−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）」で表される全ての組み合わせ、及び、ｚ＜ｘｋ＜ｙｌのときは、「ｚ−（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）」で表される全ての組み合わせをいう。
【００２９】
また、３連単では、ｚをｘｋ・・・ｘｎ、ｙｌ・・・ｙｎに含まれない車番とすると、「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−ｚ」で表される全ての組み合わせ、及び、「（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−ｚ」で表される全ての組合せをいう。
ワイドでは、「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）」で表される全ての組合せをいう。
以上が２枠複の「Ｘ−Ｙ」なる目に対する「からみ」である。
【００３０】
次に、２枠単での目を「Ｘ−Ｙ」とし、Ｘ枠及びＹ枠に含まれる車番をそれぞれ、ｘｋ・・・ｘｎ、ｙｌ・・・ｙｎとした場合における２枠単での「Ｘ−Ｙ」なる目に対する「からみ」について説明する。
２枠複では、Ｘ＜Ｙのときは「Ｘ−Ｙ」、Ｘ＞Ｙのときは「Ｙ−Ｘ」をいう。
２車複では、Ｘ＜Ｙのときは「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）」で表される全ての組合せ、Ｘ＞Ｙのときは「（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）」 で表される全ての組合せをいう。
【００３１】
２車単では、「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）」で表される全ての組合せをいう。
３連複では、ｚをｘｋ・・・ｘｎ 、ｙｌ・・・ｙｎに含まれない車番とすると、Ｘ＜Ｙの場合において、ｘｋ＜ｙｌ＜ｚのときは「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−ｚ」で表される全ての組合せ、ｘｋ＜ｚ＜ｙｌのときは「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−ｚ−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）」で表される全ての組合せ、及び、ｚ＜ｘｋ＜ｙｌのときは「ｚ−（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）」で表される全ての組合せをいい、また、Ｘ＞Ｙの場合において、ｙｌ＜ｘｋ＜ｚのときは「（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−ｚ」で表される全ての組合せ、ｙｌ＜ｚ＜ｘｋのときは「（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−ｚ−（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）」で表される全ての組合せ、及び、ｚ＜ｙｌ＜ｘｋのときは「ｚ−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）」で表される全ての組合せをいう。
【００３２】
３連単では、ｚをｘｋ・・・ｘｎ 、ｙｌ・・・ｙｎに含まれない車番とすると、「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−ｚ」で表される全ての組合せ、及び、「（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−ｚ」で表される全ての組合せをいう。
ワイドでは、Ｘ＜Ｙのときは「（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）−（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）」で表される全ての組合せ、Ｘ＞Ｙのときは「（ｙｌ・・・ｙｎの中の１つ）−（ｘｋ・・・ｘｎの中の１つ）」で表される全ての組合せをいう。
以上が２枠単における「Ｘ−Ｙ」なる目に対する「からみ」である。
【００３３】
次に、２車複での目を「ｘ−ｙ」とし、車番ｘがＸ枠に含まれ、車番ｙがＹ枠に含まれる場合における２車複での「ｘ−ｙ」なる目に対する「からみ」について説明する。
２枠複では「Ｘ−Ｙ」であるが、Ｘ＝Ｙのとき（ｘ、ｙが同枠の場合）は「Ｘ−Ｘ」をいう。
２枠単では「Ｘ−Ｙ」及び「Ｙ−Ｘ」であるが、Ｘ＝Ｙのとき（ｘ、ｙが同枠の場合）は「Ｘ−Ｘ」のみをいう。
２車単では「ｘ−ｙ」及び「ｙ−ｘ」をいう。
【００３４】
３連複では、ｚをｘ 、ｙに含まれない車番とすると、ｘ＜ｙ＜ｚのときは「ｘ−ｙ−ｚ」で表される全ての組合せをいい、ｘ＜ｚ＜ｙのときは「ｘ−ｚ−ｙ」で表される全ての組合せをいい、ｚ＜ｘ＜ｙのときは「ｚ−ｘ−ｙ」で表される全ての組合せをいう。
３連単では、ｚをｘ、ｙに含まれない車番とすると「ｘ−ｙ−ｚ」で表される全ての組合せ、及び、「ｙ−ｘ−ｚ」で表される全ての組合せをいう。
ワイドでは「ｘ−ｙ」をいう。
以上が２車複での「ｘ−ｙ」なる目に対する「からみ」である。
【００３５】
次に、２車単での目を「ｘ−ｙ」とし、車番ｘがＸ枠に含まれ、車番ｙがＹ枠に含まれる場合における２車単での「ｘ−ｙ」なる目に対する「からみ」について説明する。
２枠複では、Ｘ＜Ｙのとき「Ｘ−Ｙ」、Ｘ＝Ｙのとき「Ｘ−Ｘ」、Ｘ＞Ｙのとき「Ｙ−Ｘ」をいう。
２枠単では、「Ｘ−Ｙ」をいうが、Ｘ＝Ｙのとき（ｘ、ｙが同枠の場合）は「Ｘ−Ｘ」のみをいう。
【００３６】
２車複では、ｘ＜ｙのとき「ｘ−ｙ」、ｘ＞ｙのとき「ｙ−ｘ」をいう。
３連複では、ｚをｘ 、ｙに含まれない車番とすると、ｘ＜ｙ＜ｚのときは「ｘ−ｙ−ｚ」で表される全ての組合せ、ｘ＜ｚ＜ｙのときは「ｘ−ｚ−ｙ」で表される全ての組合せ、及び、ｚ＜ｘ＜ｙのときは「ｚ−ｘ−ｙ」で表される全ての組合せをいう。
３連単では、ｚをｘ、ｙに含まれない車番とすると「ｘ−ｙ−ｚ」で表される全ての組合せ、及び、「ｙ−ｘ−ｚ」で表される全ての組合せをいう。
ワイドでは、「ｘ−ｙ」をいう。
以上が２車単での「ｘ−ｙ」なる目に対する「からみ」である。
【００３７】
次に、３連複での目を「ｘ−ｙ−ｚ」とし、車番ｘがＸ枠に含まれ、車番ｙがＹ枠に含まれ、車番ｚがＺ枠に含まれる場合における３連複での「ｘ−ｙ−ｚ」なる目に対する「からみ」について説明する。
２枠複では、「Ｘ−Ｙ」、「Ｘ−Ｚ」及び「Ｙ−Ｚ」をいうが、Ｘ＝Ｙのとき（ｘ、ｙが同枠の場合）は「Ｘ−Ｘ」及び「Ｘ−Ｚ」をいい、Ｙ＝Ｚのとき（ｙ、ｚが同枠の場合）は「Ｘ−Ｙ」及び「Ｙ−Ｙ」をいい、Ｘ＝Ｙ＝Ｚのとき（ｘ、ｙ、ｚが同枠の場合）は「Ｘ−Ｘ−Ｘ」をいう。
【００３８】
２枠単では、「Ｘ−Ｙ」、「Ｙ−Ｘ」、「Ｘ−Ｚ」、「Ｚ−Ｘ」、「Ｙ−Ｚ」及び「Ｚ−Ｙ」をいうが、Ｘ＝Ｙのときは「Ｘ−Ｘ」、「Ｘ−Ｚ」及び「Ｚ−Ｘ」のみをいい、Ｙ＝Ｚのときは「Ｘ−Ｙ」、「Ｙ−Ｘ」及び「Ｙ−Ｙ」のみをいい、Ｘ＝Ｙ＝Ｚのときは「Ｘ−Ｘ−Ｘ」のみをいう。
２車複では、「ｘ−ｙ」、「ｘ−ｚ」及び「ｙ−ｚ」をいう。
２車単では、「ｘ−ｙ」、「ｙ−ｘ」、「ｘ−ｚ」、「ｚ−ｘ」、「ｙ−ｚ」及び「ｚ−ｙ」をいう。
３連単では、「ｘ−ｙ−ｚ」、「ｘ−ｚ−ｙ」、「ｙ−ｘ−ｚ」、「ｙ−ｚ−ｘ」、「ｚ−ｘ−ｙ」及び「ｚ−ｙ−ｘ」をいう。
ワイドでは、「ｘ−ｙ」、「ｘ−ｚ」及び「ｙ−ｚ」をいう。
以上が３連複での「ｘ−ｙ−ｚ」なる目に対する「からみ」である。
【００３９】
次に、３連単での目を「ｘ−ｙ−ｚ」とし、車番ｘがＸ枠に含まれ、車番ｙがＹ枠に含まれ、車番ｚがＺ枠に含まれる場合における３連単での「ｘ−ｙ−ｚ」なる目に対する「からみ」について説明する。
２枠複では、Ｘ＜Ｙのとき「Ｘ−Ｙ」、Ｘ＝Ｙのとき「Ｘ−Ｘ」、及び、Ｘ＞Ｙのとき「Ｙ−Ｘ」をいう。
２枠単では、「Ｘ−Ｙ」をいうが、Ｘ＝Ｙのときは「Ｘ−Ｘ」をいう。
２車複では、ｘ＜ｙのときは「ｘ−ｙ」をいい、ｘ＞ｙのときは「ｙ−ｘ」をいう。
２車単では、「ｘ−ｙ」をいう。
【００４０】
３連複では、ｘ＜ｙ＜ｚのときは「ｘ−ｙ−ｚ」、ｘ＜ｚ＜ｙのときは「ｘ−ｚ−ｙ」、ｙ＜ｘ＜ｚのときは「ｙ−ｘ−ｚ」、ｙ＜ｚ＜ｘのときは「ｙ−ｚ−ｘ」、ｚ＜ｘ＜ｙのときは「ｚ−ｘ−ｙ」、及び、ｚ＜ｙ＜ｘのときは「ｚ−ｙ−ｘ」をいう。
ワイドでは、ｘ＜ｙ＜ｚのときは「ｘ−ｙ」、「ｘ−ｚ」及び「ｙ−ｚ」をいい、ｘ＜ｚ＜ｙのときは「ｘ−ｚ」、「ｘ−ｙ」及び「ｚ−ｙ」をいい、ｙ＜ｘ＜ｚのときは「ｙ−ｘ」、「ｙ−ｚ」及び「ｘ−ｚ」をいい、ｙ＜ｚ＜ｘのときは「ｙ−ｚ」、「ｙ−ｘ」及び「ｚ−ｘ」をいい、ｚ＜ｘ＜ｙのときは「ｚ−ｘ」、「ｚ−ｙ」及び「ｘ−ｙ」をいい、ｚ＜ｙ＜ｘのときは「ｚ−ｙ」、「ｚ−ｘ」及び「ｙ−ｘ」をいう。
以上が３連単での「ｘ−ｙ−ｚ」なる目に対する「からみ」である。
【００４１】
次に、ワイドでの目を「ｘ−ｙ」とし、車番ｘがＸ枠に含まれ、車番ｙがＹ枠に含まれる場合におけるワイドでの「ｘ−ｙ」なる目に対する「からみ」について説明する。
２枠複では、「Ｘ−Ｙ」をいうが、Ｘ＝Ｙのとき（ｘ、ｙが同枠の場合）は「Ｘ−Ｘ」をいう。
２枠単では、「Ｘ−Ｙ」及び「Ｙ−Ｘ」をいうが、Ｘ＝Ｙのとき（ｘ、ｙが同枠の場合）は「Ｘ−Ｘ」のみをいう。
２車複では、「ｘ−ｙ」をいう。
２車単では、「ｘ−ｙ」及び「ｙ−ｘ」をいう。
【００４２】
３連複では、ｚをｘ 、ｙに含まれない車番とすると、ｘ＜ｙ＜ｚのときは「ｘ−ｙ−ｚ」で表される全ての組合せ、ｘ＜ｚ＜ｙのときは「ｘ−ｚ−ｙ」で表される全ての組合せ、及び、ｚ＜ｘ＜ｙのときは「ｚ−ｘ−ｙ」で表される全ての組合せをいう。
３連単では、ｚをｘ、ｙに含まれない車番とすると、「ｘ−ｙ−ｚ」で表される全ての組合せ、及び、「ｙ−ｘ−ｚ」で表される全ての組合せをいう。
以上が本発明の買い目情報提供システムにおける「からみ」の内容である。
【００４３】
このような本発明の買い目情報提供システムにおいて、上述の▲１▼〜▲３▼の検索を行うためには、次のように操作を行う。
まず、図７Ａ、図７Ｂのフローチャートに示すように、▲１▼の「１着流し」または「２着流し」による検索を行うためには、まず軸になる選手を選定し、その選手名のボタンを押す（ステップＳ１）。このとき、２名以上の選手名ボタンが押されたか否かが判定される（ステップＳ２）。ここでは車番「９」の選手のボタンを押したものとする。選手名ボタンを押すと図示しない「１着流し」または「２着流し」ボタンが表示される（ステップＳ３）。続くステップＳ４では、いずれかのボタンが押されたか否かが判定される。いずれかのボタンが押された場合は、画面が「１着流し」または「２着流し」表示画面に切り替わる（ステップＳ５）。
【００４４】
ステップＳ５で例えば「１着流し」ボタンが押された場合は、画面が図８及び図９に示す１着流し画面に切り替わる。図８は、車番「９」の「１着流し」を２枠複、２枠単、２車複、２車単、ワイドの賭式について表示した画面を示しており、図９は、同様に、車番「９」の「１着流し」を３連複及び３連単の賭式について表示した画面を示している。これらの図に示すように、各賭式における各目についてオッズ情報が表示されており、各オッズ情報がその目の選択ボタンになっている。そして、ファンによって希望の目のオッズ情報ボタンが押されると（ステップＳ６）、「買い目メモ」ボタン及び後述する「からみ」ボタンが表示される（ステップＳ７）。ここで、「買い目メモ」ボタンが押されると、選択された目に関する情報が、図５に示す買い目メモに登録され、買い目メモ確認画面に表示される（ステップＳ８）。
なお、ステップＳ４で所定時間内にいずれのボタンも押されなかった場合は、「１着流し」ボタン及び「２着流し」ボタンは表示されなくなり、初期状態の出走表画面に復帰する（ステップＳ９）。
【００４５】
また、買い目メモ確認画面には変更ボタンと削除ボタンとが表示されており、一度登録した目を変更・削除することができる。この機能は、後述する▲２▼の「ボックス買い」及び▲３▼の「からみ」においても同様である。
【００４６】
以上のようにして、軸選手に関する「１着流し」または「２着流し」のオッズ情報を集約してみることができ、さらに登録した目は買い目メモに表示されるので、ファンは、登録した目のオッズ情報や予測配当額をいつでも確認でき、また、複数ある賭式の中から最も効率よく払い戻しを受けられる賭式を簡単に見分けることができる。さらに、最新のオッズ情報に基づく様々な賭式における予測配当額が得られるので、ポートフォリオ的な分析を行うことができる。
【００４７】
次に、▲２▼の「ボックス買い」の検索について説明する。
上述したステップＳ２において、２名以上の選手名ボタンが押された場合には、ステップＳ１３において「ボックス買い」ボタンが表示される。
続くステップＳ１４では、「ボックス買い」ボタンが押されたか判定され、押された場合は、画面が図１０に示すボックス買い表示画面に切り替わる（ステップＳ１５）。
【００４８】
図１０に示すボックス買い表示画面は、車番「１」、「２」、「３」、「４」の４選手を選択した場合における各目及び対応するオッズ情報を示している。
各オッズ情報がその目の選択ボタンになっているので、ファンによって希望の目のオッズ情報ボタンが押されると（ステップＳ１６）、「買い目メモ」ボタン及び後述する「からみ」ボタンが表示される（ステップＳ７）。ここで、「買い目メモ」ボタンが押されると、選択された目に関する情報が、図５に示す買い目メモに登録され、買い目メモ確認画面に表示される（ステップＳ８）。
なお、ステップＳ１４で所定時間内にいずれのボタンも押されなかった場合は、「ボックス買い」ボタンは表示されなくなり、初期状態の出走表画面に復帰する（ステップＳ９）。
【００４９】
以上のようにして、「ボックス買い」のオッズ情報を集約して見ることができるので、ファンは、登録した目のオッズ情報や予測配当額をいつでも確認でき、また、複数ある賭式の中から最も効率よく払い戻しを受けられる賭式を簡単に見分けることができる。さらに、最新のオッズ情報に基づく様々な賭式における予測配当額が得られるので、ポートフォリオ的な分析を行うことができる。
【００５０】
次に▲３▼の「からみ」の検索について説明する。
本発明の買い目情報提供システムにおける「からみ」とは上述の説明の通りであるが、実際の検索は図７及び図８に示すフローチャートに従って行う。
まず、いずれかの賭式（２枠複、２枠単、２車複、２車単、３連複、３連単、ワイド）における表示画面において好みの目のオッズ情報ボタンが押された場合、または、上述のステップＳ６またはステップＳ１６において好みの目のオッズ情報ボタンが押された場合には、フローはステップＳ７に進行し、「買い目メモ」ボタン及び後述する「からみ」ボタンが表示される。
【００５１】
そして「買い目メモ」ボタンが押されないと判定されると、続くステップＳ２０で「からみ」ボタンが押されたかが判定される。ここで「からみ」ボタンが押されたと判定されると、フローはステップＳ２１に進行し、図６に示すからみ表示画面が表示される。図６に示すからみ表示画面は、２枠複の「４−５」なる目のオッズ情報ボタンが押されることによって表示されたものであり、２枠複における「４−５」と同時に的中となるのは、２車複での「４−６」、「４−７」、「５−６」及び「５−７」、ワイドでの「４−６」、「４−７」、「５−６」及び「５−７」、２車単等の図６に示す全ての目である。
【００５２】
図６に示すからみ表示画面において、好みの目のオッズ情報ボタンが押されると（ステップＳ２２）、フローはＳ７に進行し、「買い目メモ」ボタン及び「からみ」ボタンが表示される。ここで、「買い目メモ」ボタンが押されると、選択された目に関する情報が、図５に示す買い目メモに登録され、買い目メモ確認画面に表示される（ステップＳ８）。
なお、ステップＳ２０で所定時間内に「からみ」ボタンが押されなかった場合は、「からみ」ボタンは表示されなくなり、初期状態の出走表画面に復帰する（ステップＳ９）。
【００５３】
このように、本発明の買い目情報提供システムによれば、任意の一目に対して、その目を表す賭式とは異なる賭式において、その目と同時に的中となる目（「からみ」）についてのオッズ情報を効率的に見ることができるので、ファンは、複数ある賭式の中から最も効率よく払い戻しを受けられる賭式を簡単に見分けることができる。また、最新のオッズ情報に基づく予測配当額が得られるので、ポートフォリオ的な分析を行うことができる。
【００５４】
また、買い目メモに登録した情報をマークカードに印刷する印刷装置を備えていてもよい。すなわち、買い目メモを表示している画面において、マークカードへの印刷を予約できるようにすれば、ファンが買い目メモの内容を書き写す必要がなくなり、利便性の高い買い目情報提供システムを提供することができる。この場合、マークカードの印刷機は客席や客溜まりとなる通路等の様々な場所に設置することができる。
【００５５】
また、タッチ式パネルに発券機を接続することもできる。このような構成の場合は、入力手段１２への入力情報に基づき車券を発券できるので、マークカードを発行する必要がなくなり、ファンは簡単に発券手続を行うことができる。また、施行者はマークカードの発行費用を削減することができる。また、この場合、銀行口座に予納しておくキャッシュレス投票とは異なるため、インフラの整備が不要であると共に、現行の法規制を受けることがない。
【００５６】
また、以上の説明では、本発明の買い目情報提供システムを公営競技の一つである競輪に適用した場合について説明したが、競馬、競艇、オートレースにも同様に適用可能である。この場合、特許請求の範囲における競技者とは、競馬では馬をいい、競艇及びオートレースでは、舟及び車に相当する。
【００５７】
以上、本発明の買い目情報提供システムは、上述のような構成により以下のような効果を奏する。
公営競技においては、車番や枠番の組合せによって選択可能となる膨大な数の目に対応するオッズ情報があり、しかも同一の目であっても賭式によって的中する確率が異なるが、本発明の買い目情報提供システムによれば、ファンの好みに応じて「１着流し」または「２着流し」のオッズ情報、「ボックス買い」のオッズ情報、または、「からみ」のオッズ情報を効率的にまとめて最新のオッズ情報を表示することができるので、ファンは複数ある賭式の中から最も効率よく払い戻しを受けられる賭式を容易に見分けることができる。
【００５８】
また、オッズ情報に購入予定額を乗算して予測配当額を演算する配当予測手段１５を備えるので、最新のオッズ情報に基づく様々な賭式における予測配当額が得られ、ポートフォリオ的な分析を行うことができる。
【００５９】
また、入力手段１２によって指定された目のオッズ情報、賭式、購入予定額及び予測配当額を登録・管理する買い目情報メモ手段を備えるので、登録した目のオッズ情報や予測配当額をいつでも確認でき、また、複数ある賭式の中から最も効率よく払い戻しを受けられる賭式を簡単に見分けることができる。
【００６０】
また、買い目情報メモ手段は、登録情報の変更または削除を行うための変更機能または削除機能を備えるので、使い勝手の良い買い目情報メモ手段を備える買い目情報提供システムを提供できる。
【００６１】
また、買い目情報メモ手段に登録された目、賭式及び購入予定額を印刷する印刷手段をさらに備えるので、ファンが買い目メモの内容を書き写す必要がなくなり、利便性の高い買い目情報提供システムを提供することができる。
【００６２】
また、図１に示す本発明の買い目情報提供システムにおいて、タッチ式パネルに発券機を接続することもできる。このような構成では、ファンは、タッチ式パネルで買い目を決定し、このタッチ式パネルに接続された発券機で車券を購入することができる。入力手段１２では、ファンが決定した買い目を購入ＩＤ等の識別コードで特定し、この識別コードに基づいて購入内容がサーバに登録され、さらにこの識別コードに基づいてサーバから発券機に購入内容が伝送されることにより、発券機から車券が発券される。このように構成することにより、マークカードを発行する必要がなくなり、ファンは簡単に発券手続を行うことができる。また、施行者はマークカードの発行費用を削減することができる。また、この場合、銀行口座に予納しておくキャッシュレス投票とは異なるため、インフラの整備が不要であると共に、現行の法規制を受けることがない。
【００６３】
また、本発明の買い目情報提供プログラムは、前述の買い目情報提供システムに用いられるので、ファンの好みに応じて「１着流し」、「２着流し」、「ボックス買い」または「からみ」のオッズ情報を効率的にまとめて最新のオッズ情報を表示することができるので、ファンは複数ある賭式の中から最も効率よく払い戻しを受けられる賭式を容易に見分けることができる。
【００６４】
【発明の効果】
本発明の買い目情報提供システムは、トータリゼータシステムから受信するオッズ情報を記憶保持するオッズ情報データベースと、前記オッズ情報の検索条件を入力するための入力手段と、前記オッズ情報を表示するための表示手段と、前記検索条件に基づき前記オッズ情報記憶手段から前記オッズ情報を検索して前記表示手段に表示させる検索手段とを備え、前記検索手段は、前記入力手段に「１着流し」または「２着流し」なる検索条件が入力されると、選択された競技者または枠についての「１着流し」または「２着流し」における全ての賭式分についてのオッズ情報を検索して表示するので、ファンは、「１着流し」または「２着流し」について複数ある賭式の中から最も効率よく払い戻しを受けられる賭式を簡単に見分けることができる。さらに、最新のオッズ情報に基づく様々な賭式における予測配当額が得られるので、ポートフォリオ的な分析を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による買い目情報提供システムのシステム構成を概略的に示す構成図である。
【図２】本発明による買い目情報提供システムの出走表画面を概略的に示す構成図である。
【図３】本発明による買い目情報提供システムの３連単画面を概略的に示す構成図である。
【図４】本発明による買い目情報提供システムの２車単画面を概略的に示す構成図である。
【図５】本発明による買い目情報提供システムの買い目メモ確認画面を概略的に示す構成図である。
【図６】本発明による買い目情報提供システムのからみ表示画面を概略的に示す構成図である。
【図７Ａ】本発明による買い目情報提供システムにおける処理を示すフローチャートである。
【図７Ｂ】本発明による買い目情報提供システムにおける処理を示すフローチャートである。
【図８】本発明による買い目情報提供システムの流し表示画面▲１▼を概略的に示す構成図である。
【図９】本発明による買い目情報提供システムの流し表示画面▲２▼を概略的に示す構成図である。
【図１０】本発明による買い目情報提供システムのボックス表示画面を概略的に示す構成図である。
【図１１】従来のオッズ情報提供システムの構成を概略的に示す構成図である。
【符号の説明】
１０ トータリゼータシステム、１１ オッズ情報データベース、１２ 入力手段、１３ 買い目メモ登録情報管理手段、１４ 検索手段、１５ 配当予測手段、１６ 表示手段。
Claims (11)
- トータリゼータシステムから受信するオッズ情報を記憶保持するオッズ情報記憶手段と、
前記オッズ情報の検索条件を入力するための入力手段と、
前記オッズ情報を表示するための表示手段と、
前記検索条件に基づき前記オッズ情報記憶手段から前記オッズ情報を検索して前記表示手段に表示させる検索手段と
を備え、前記検索手段は、前記入力手段に「１着流し」または「２着流し」なる検索条件が入力されると、選択された競技者または枠についての「１着流し」または「２着流し」における全ての賭式分についてのオッズ情報を検索して表示することを特徴とする買い目情報提供システム。 - トータリゼータシステムから受信するオッズ情報を記憶保持するオッズ情報記憶手段と、
前記オッズ情報の検索条件を入力するための入力手段と、
前記オッズ情報を表示するための表示手段と、
前記検索条件に基づき前記オッズ情報記憶手段から前記オッズ情報を検索して前記表示手段に表示させる検索手段と
を備え、前記検索手段は、前記入力手段に「ボックス買い」なる検索条件が入力されると、選択された複数競技者または複数枠について「ボックス買い」したときの全ての賭式分についてのオッズ情報を検索して表示することを特徴とする買い目情報提供システム。 - トータリゼータシステムから受信するオッズ情報を記憶保持するオッズ情報記憶手段と、
前記オッズ情報の検索条件を入力するための入力手段と、
前記オッズ情報を表示するための表示手段と、
前記検索条件に基づき前記オッズ情報記憶手段から前記オッズ情報を検索して前記表示手段に表示させる検索手段と
を備え、前記検索手段は、前記入力手段に「からみ」なる検索条件が入力されると、選択された目を表す賭式とは異なる賭式において、その目と同時に的中となる目についてのオッズ情報を検索して表示することを特徴とする買い目情報提供システム。 - 前記オッズ情報に購入予定額を乗算して予測配当額を演算する配当予測手段をさらに備えることを特徴とする請求項１ないし３のいずれか１項に記載の買い目情報提供システム。
- 前記入力手段によって指定された目のオッズ情報、賭式、購入予定額及び予測配当額を登録・管理する買い目情報メモ手段をさらに備えることを特徴とする請求項４に記載の買い目情報提供システム。
- 前記買い目情報メモ手段は、登録情報の変更または削除を行うための変更機能または削除機能を備えることを特徴とする請求項５に記載の買い目情報提供システム。
- 前記買い目情報メモ手段に登録された目、賭式及び購入予定額を印刷する印刷手段をさらに備えることを特徴とする請求項５または６に記載の買い目情報提供システム。
- 前記入力手段及び前記表示手段には発券機が接続されており、前記入力手段への入力情報に基づいて、前記発券機から発券できることを特徴とする請求項１ないし７のいずれか１項に記載の買い目情報提供システム。
- オッズ情報を検索して表示するためにコンピュータを、
トータリゼータシステムから受信するオッズ情報を記憶保持するオッズ情報記憶手段、及び、
「１着流し」または「２着流し」なる検索条件が指定されると、選択された競技者または枠についての「１着流し」または「２着流し」における全ての賭式分についてのオッズ情報を前記オッズ情報記憶手段から検索する検索手段、
として機能させるための買い目情報提供プログラム。 - オッズ情報を検索して表示するためにコンピュータを、
トータリゼータシステムから受信するオッズ情報を記憶保持するオッズ情報記憶手段、及び、
「ボックス買い」なる検索条件が指定されると、選択された複数競技者または複数枠について「ボックス買い」したときの全ての賭式分についてのオッズ情報を前記オッズ情報記憶手段から検索する検索手段、
として機能させるための買い目情報提供プログラム。 - オッズ情報を検索して表示するためにコンピュータを、
トータリゼータシステムから受信するオッズ情報を記憶保持するオッズ情報記憶手段、及び、
「からみ」なる検索条件が指定されると、選択された目を表す賭式とは異なる賭式において、その目と同時に的中となる目についてのオッズ情報を前記オッズ情報記憶手段から検索する検索手段、
として機能させるための買い目情報提供プログラム。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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| JP2004199479A true JP2004199479A (ja) | 2004-07-15 |
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