JP2004198863A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】定着部から排出された高温の用紙を十分に冷却することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置1の本体2内には、定着部10と、用紙搬送部20と、冷却部30とが備えられている。用紙搬送部20は定着部10のすぐ下流に設けられ、搬送ベルト21が本体2の筐体3の側壁内面に接近し且つ平行するように配置されている。冷却部30は、冷却ファン31と、吸引ファン32とで構成される。冷却ファン31は、搬送ベルト21と平行する筐体3の内面に配置され、この筐体3の壁には通気孔33が設けられる。吸引ファン32には、吸引ダクト34が、定着部10のすぐ下流で搬送ベルト21に内側から接触するように配置されている。
【選択図】 図1
【解決手段】画像形成装置1の本体2内には、定着部10と、用紙搬送部20と、冷却部30とが備えられている。用紙搬送部20は定着部10のすぐ下流に設けられ、搬送ベルト21が本体2の筐体3の側壁内面に接近し且つ平行するように配置されている。冷却部30は、冷却ファン31と、吸引ファン32とで構成される。冷却ファン31は、搬送ベルト21と平行する筐体3の内面に配置され、この筐体3の壁には通気孔33が設けられる。吸引ファン32には、吸引ダクト34が、定着部10のすぐ下流で搬送ベルト21に内側から接触するように配置されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱ローラ定着方式を用いる定着部を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の画像形成装置においては、ニップを形成するローラ対の少なくとも一方のローラに熱源を内蔵させ、この熱源によって加熱されたローラ対のニップに未定着トナー画像を担持した用紙を挿通することによって用紙にトナーを定着する熱ローラ定着方式が広く用いられている。
【0003】
近年の複写機等に代表される画像形成装置においては、高画質化とともに高速化が強く要求されている。しかし、トナーを用紙に定着させるためには一定の熱量が必要であり、高速化が進むと、トナー定着後の用紙の冷却が十分に行われないという現象が生じる。これにより、例えば両面印刷時の用紙のストック部において、排出された用紙が高温であるため、重なり合う用紙のトナー同士が溶着してしまうという問題が起こる。また、一度利用した用紙の裏面を、再利用して印刷する場合にも同様の問題が起こる。
【0004】
これを改善するために、ローラとベルトを利用した冷却装置を設け、これらのローラとベルトを用紙に接触させることにより、定着部から排出された用紙の熱を奪う画像形成装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−254285号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1記載の画像形成装置においては、用紙から奪った熱が、ローラとベルトに蓄積されるという問題がある。このため、複数あるローラのうちの1本は冷却ファンを備えているものの、他のローラやベルトには熱が蓄積され、冷却性能が悪い。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、熱ローラ定着方式を用いる定着部を備えた画像形成装置において、定着部から排出された高温の用紙を十分に冷却することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明は、用紙上の未定着トナーを定着する定着部材と、この定着部材に当接して用紙を挿通させるニップを形成する加圧部材と、で構成される定着部を、本体内に備えた画像形成装置において、前記定着部から排出された用紙を搬送するための搬送ベルトを備え、この搬送ベルトの一部が、前記本体の筐体の内面に接近し且つ平行することとした。
【0009】
この構成によれば、搬送ベルトの周長を長くとることができる。その結果、搬送ベルトの熱容量が大きいので、用紙から吸熱し易い。さらに、搬送ベルトの一部が、本体筐体の内面に接近し且つ平行して配置されるので、用紙から奪った熱を筐体及び筐体外側の空気に伝達し易い。したがって、搬送ベルトに熱が蓄積されることがないので、用紙を十分に冷却することが可能である。
【0010】
また、前記搬送ベルトと平行する筐体壁に通気孔を設けることとした。
【0011】
この構成によれば、搬送ベルトが用紙から奪った熱を、さらに筐体外側に放出し易くなる。その結果、さらに搬送ベルトが冷却されやすいので、高温の用紙をより十分に冷却することが可能である。
【0012】
また、前記通気孔に空気を強制的に流通させる冷却ファンを設けることとした。
【0013】
この構成によれば、冷却ファンによって空気を吹き付ける、或いは吸引することで、搬送ベルトを強制的に冷却することができる。その結果、搬送ベルトを急激に冷却することが可能となり、これにより、用紙に対する高い冷却効果を得ることが可能である。
【0014】
また、前記搬送ベルトの内側に、前記定着部から排出された用紙を搬出ベルトに吸着させる吸引ファンを配置することとした。
【0015】
この構成によれば、用紙が搬送ベルトに密着するので、用紙の熱を搬送ベルトに伝達し易くなる。その結果、搬送ベルトが用紙からさらに多くの熱を奪うことになる。
【0016】
また、前記吸引ファンから排出される空気が、前記搬送ベルトを巻き掛けたプーリに当たるように、吸引ファンの排気ダクトを配置することとした。
【0017】
この構成によれば、搬送ベルトに巻き掛けたプーリを冷却することができる。その結果、このプーリを介して搬送ベルトを冷却することができるので、用紙冷却効率をさらに高めることが可能である。
【0018】
また、前記搬送ベルト上を搬送される用紙の上面に空気を当てる冷却ダクトを配置することとした。
【0019】
この構成によれば、高温の用紙を直接冷却することができる。その結果、用紙冷却効率をさらに高めることが可能である。
【0020】
また、前記搬送ベルトの一部が前記本体の筐体と平行をなす箇所に、この搬送ベルトに当接し、その一部が本体筐体外側に露出する放熱ローラを設けることとした。
【0021】
この構成によれば、搬送ベルトの熱を、本体筐体の外側に放出し易くなる。その結果、搬送ベルトにおける熱の蓄積をさらに低減することが可能である。また、ファン等の装置を利用するわけではないので、安価で簡単な構造によって搬送ベルトを冷却することが可能であるとともに、さらに静かである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づき説明する。
【0023】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置を示す部分断面図である。画像形成装置1の本体2内には、定着部10と、用紙搬送部20と、冷却部30とが備えられている。定着部10から、用紙搬送部20を経たその先には、本体2の筐体3の外側に排出用紙トレイ4が備えられている。用紙搬送部20と排出用紙トレイ4の間には、両面印刷を行うための用紙反転部(図示せず)へ用紙を送るための経路切換え爪5が備えられている。経路切換え爪5から用紙反転部に至るまでには、両面印刷用紙ガイド6が備えられている。
【0024】
定着部10は、定着部材である定着ローラ11と、加圧部材である加圧ローラ12とで構成される。定着ローラ11には熱源(図示せず)が内蔵され、この定着ローラ11と加圧ローラ12とが当接してできるニップに、未定着トナーを載せた用紙を挿通させることによって定着が行われる。この結果、熱ローラ定着方式では定着後の用紙が高温になる。
【0025】
用紙搬送部20は、定着部10のすぐ下流に設けられ、搬送ベルト21が、プーリ22〜24に巻き掛けられることで構成されている。搬送ベルト21は、熱伝導性の良いゴム等で構成され、プーリ23と24の間の部分が本体2の筐体3の側壁内面に接近して平行となるように配置されている。この搬送ベルト21における筐体3との平行部分は、十分な放熱作用が生じるだけの所定の長さを有する。また、搬送ベルト21には、一面に小孔が設けられている(図3参照)。プーリ22〜24は、合成樹脂や金属等の熱伝導性が良い材料で構成され、搬送ベルト21の幅に合わせた幅広いローラ状である。
【0026】
次に、冷却部30について説明する。図2は、図1に示す画像形成装置の本体の筐体に設けられた通気孔の斜視図である。図3は、図1に示す画像形成装置の冷却部及び用紙搬送部の上面図である。
【0027】
冷却部30は、冷却ファン31と、吸引ファン32とで構成される。冷却ファン31は、搬送ベルト21と平行する筐体3の内面に備えられる。また、この冷却ファン31が備えられる筐体3の壁には、通気孔33が設けられる(図2)。吸引ファン32には、搬送ベルト21に接触する吸引ダクト34が設けられ、この吸引ダクト34が、搬送ベルト21の内側で、定着部10のすぐ下流に配置されている(図1及び図3)。
【0028】
ここで、定着部10から排出された用紙は、定着部10のすぐ下流に位置する用紙搬送部20へ送られる。用紙搬送部20では、用紙は搬送ベルト21の上に載せられる。搬送ベルト21には一面に小孔が設けられているので、吸引ファン32による吸引によって、用紙が搬送ベルト21の上面に密着する。これにより、用紙が搬送し易くなるとともに、用紙の熱が搬送ベルト21に奪われ、また、搬送ベルト21の小孔を通る空気流によって用紙が直接冷却される。その後、両面印刷を実行する場合、用紙は経路切換え爪5によって用紙反転部へと続く両面印刷用紙ガイド6の方向へ送られる。用紙が、搬送ベルト21と筐体3とが平行する箇所に送られてくると、筐体3の壁に備えられた冷却ファン31から吹き付ける空気によって冷却される。
【0029】
このように、搬送ベルト21の周長を長くとり、その一部が本体筐体3の内面に接近し且つ平行になるように配置して、そこへ冷却ファン31を配置することによって、搬送ベルト21や用紙を急激に冷却することが可能である。これにより、用紙に対する高い冷却効果を得ることが可能である。
【0030】
図4は、本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置を示す部分断面図である。第2の実施形態においては、吸引ファン35と、吸引ダクト36と、排気ダクト37とが搬送ベルト21の内側に配置される。吸引ダクト36は、定着部10のすぐ下流の搬送ベルト21に接触するように配置されている。そして、排気ダクト37は、吸引ファン35から排出される空気をプーリ23及び24とこれらのプーリ間の搬送ベルト21に当てるように配置されている。プーリ23及び24と搬送ベルト21の冷却に利用された空気は、通気孔33を通って機外へ排出される。
【0031】
吸引ファン35は、定着部10のすぐ下流の搬送ベルト21を吸引によって冷却するとともに、プーリ23及び24と搬送ベルト21をその排気によって冷却する。これにより、単独のファンを用いるだけで、その吸引と排気によって2箇所の搬送ベルト21を冷却することができる。その結果、搬送される用紙を十分に冷却することが可能である。
【0032】
図5は、本発明の第3の実施形態に係る画像形成装置を示す部分断面図である。画像形成装置1の基本的構成は、前記第2の実施形態と同じである。第3の実施形態においては、冷却ダクト38が、定着部10のすぐ下流の搬送ベルト21の上方に、搬送ベルト21の上流から下流に向かって斜めに空気が当たるように配置されている。搬送ベルト21上を搬送される用紙の上面に斜めに空気を当てることにより、用紙がバタつくことがなく、且つ直接空気を当てて冷却することができる。これにより、より高い冷却効果を得ることが可能である。
【0033】
図6は、本発明の第4の実施形態に係る画像形成装置を示す部分断面図である。図7は、図6に示す画像形成装置の本体の筐体に設けられたカバーの斜視図である。画像形成装置1の基本的構成は、前記第2の実施形態と同じである。第4の実施形態においては、搬送ベルト21の一部が、筐体3と平行をなす箇所に、搬送ベルト21に当接し、その一部が筐体3の外側に露出する放熱ローラ39が備えられる。放熱ローラ39は、合成樹脂や金属等の熱伝導性が良い材料で構成され、搬送ベルト21の幅に合わせた円筒状のものであるが、円筒の所々の直径が小さくなっているようなものであっても構わない。放熱ローラ39には、これを覆うカバー40が備えられている。そして、カバー40には通気孔41が設けられている。
【0034】
この構成によれば、前記吸引ファン35による冷却作用に加えて、放熱ローラ39が搬送ベルト21の熱を奪い、その熱が通気孔41から放出されるので、高い冷却効果を得ることが可能である。また、放熱ローラ39に対し冷却ファンを別途設けても良い。
【0035】
図8は、本発明の第5の実施形態に係る画像形成装置を示す部分断面図である。画像形成装置1の基本的構成は、前記第3及び第4の実施形態と同じであり、用紙に直接空気を当てる冷却ダクト38と、搬送ベルト21に当接し、その一部が筐体3の外側に露出する放熱ローラ39とが備えられる。この構成によれば、さらに高い冷却効果を得ることが可能である。
【0036】
なお、前記通気孔33、吸引ファン32及び35、冷却ダクト38、放熱ローラ39は、前記実施形態における搬送ベルト21に対して各々単独に適用することが可能である。
【0037】
上記のように本発明の実施形態を示したが、この他、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
【0038】
【発明の効果】
本発明の上記の構成によれば、搬送ベルトの周長を長くとることができる。その結果、搬送ベルトの熱容量が大きいので、用紙から吸熱し易い。さらに、搬送ベルトの一部が、本体筐体の側壁内面に接近し且つ平行して配置されるので、用紙から奪った熱を筐体及び筐体外側の空気に伝達し易い。したがって、搬送ベルトに熱が蓄積されることがないので、用紙を十分に冷却することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置を示す部分断面図
【図2】図1に示す画像形成装置の筐体に設けられた通気孔の斜視図
【図3】図1に示す画像形成装置の冷却部及び用紙搬送部の上面図
【図4】本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置を示す部分断面図
【図5】本発明の第3の実施形態に係る画像形成装置を示す部分断面図
【図6】本発明の第4の実施形態に係る画像形成装置を示す部分断面図
【図7】図6に示す画像形成装置の筐体に設けられたカバーの斜視図
【図8】本発明の第5の実施形態に係る画像形成装置を示す部分断面図
【符号の説明】
1 画像形成装置
2 本体
3 筐体
10 定着部
20 用紙搬送部
21 搬送ベルト
22、23、24 プーリ
30 冷却部
31 冷却ファン
32、35 吸引ファン
33、41 通気孔
34、36 吸引ダクト
37 排気ダクト
38 冷却ダクト
39 放熱ローラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱ローラ定着方式を用いる定着部を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の画像形成装置においては、ニップを形成するローラ対の少なくとも一方のローラに熱源を内蔵させ、この熱源によって加熱されたローラ対のニップに未定着トナー画像を担持した用紙を挿通することによって用紙にトナーを定着する熱ローラ定着方式が広く用いられている。
【0003】
近年の複写機等に代表される画像形成装置においては、高画質化とともに高速化が強く要求されている。しかし、トナーを用紙に定着させるためには一定の熱量が必要であり、高速化が進むと、トナー定着後の用紙の冷却が十分に行われないという現象が生じる。これにより、例えば両面印刷時の用紙のストック部において、排出された用紙が高温であるため、重なり合う用紙のトナー同士が溶着してしまうという問題が起こる。また、一度利用した用紙の裏面を、再利用して印刷する場合にも同様の問題が起こる。
【0004】
これを改善するために、ローラとベルトを利用した冷却装置を設け、これらのローラとベルトを用紙に接触させることにより、定着部から排出された用紙の熱を奪う画像形成装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−254285号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1記載の画像形成装置においては、用紙から奪った熱が、ローラとベルトに蓄積されるという問題がある。このため、複数あるローラのうちの1本は冷却ファンを備えているものの、他のローラやベルトには熱が蓄積され、冷却性能が悪い。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、熱ローラ定着方式を用いる定着部を備えた画像形成装置において、定着部から排出された高温の用紙を十分に冷却することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明は、用紙上の未定着トナーを定着する定着部材と、この定着部材に当接して用紙を挿通させるニップを形成する加圧部材と、で構成される定着部を、本体内に備えた画像形成装置において、前記定着部から排出された用紙を搬送するための搬送ベルトを備え、この搬送ベルトの一部が、前記本体の筐体の内面に接近し且つ平行することとした。
【0009】
この構成によれば、搬送ベルトの周長を長くとることができる。その結果、搬送ベルトの熱容量が大きいので、用紙から吸熱し易い。さらに、搬送ベルトの一部が、本体筐体の内面に接近し且つ平行して配置されるので、用紙から奪った熱を筐体及び筐体外側の空気に伝達し易い。したがって、搬送ベルトに熱が蓄積されることがないので、用紙を十分に冷却することが可能である。
【0010】
また、前記搬送ベルトと平行する筐体壁に通気孔を設けることとした。
【0011】
この構成によれば、搬送ベルトが用紙から奪った熱を、さらに筐体外側に放出し易くなる。その結果、さらに搬送ベルトが冷却されやすいので、高温の用紙をより十分に冷却することが可能である。
【0012】
また、前記通気孔に空気を強制的に流通させる冷却ファンを設けることとした。
【0013】
この構成によれば、冷却ファンによって空気を吹き付ける、或いは吸引することで、搬送ベルトを強制的に冷却することができる。その結果、搬送ベルトを急激に冷却することが可能となり、これにより、用紙に対する高い冷却効果を得ることが可能である。
【0014】
また、前記搬送ベルトの内側に、前記定着部から排出された用紙を搬出ベルトに吸着させる吸引ファンを配置することとした。
【0015】
この構成によれば、用紙が搬送ベルトに密着するので、用紙の熱を搬送ベルトに伝達し易くなる。その結果、搬送ベルトが用紙からさらに多くの熱を奪うことになる。
【0016】
また、前記吸引ファンから排出される空気が、前記搬送ベルトを巻き掛けたプーリに当たるように、吸引ファンの排気ダクトを配置することとした。
【0017】
この構成によれば、搬送ベルトに巻き掛けたプーリを冷却することができる。その結果、このプーリを介して搬送ベルトを冷却することができるので、用紙冷却効率をさらに高めることが可能である。
【0018】
また、前記搬送ベルト上を搬送される用紙の上面に空気を当てる冷却ダクトを配置することとした。
【0019】
この構成によれば、高温の用紙を直接冷却することができる。その結果、用紙冷却効率をさらに高めることが可能である。
【0020】
また、前記搬送ベルトの一部が前記本体の筐体と平行をなす箇所に、この搬送ベルトに当接し、その一部が本体筐体外側に露出する放熱ローラを設けることとした。
【0021】
この構成によれば、搬送ベルトの熱を、本体筐体の外側に放出し易くなる。その結果、搬送ベルトにおける熱の蓄積をさらに低減することが可能である。また、ファン等の装置を利用するわけではないので、安価で簡単な構造によって搬送ベルトを冷却することが可能であるとともに、さらに静かである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づき説明する。
【0023】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置を示す部分断面図である。画像形成装置1の本体2内には、定着部10と、用紙搬送部20と、冷却部30とが備えられている。定着部10から、用紙搬送部20を経たその先には、本体2の筐体3の外側に排出用紙トレイ4が備えられている。用紙搬送部20と排出用紙トレイ4の間には、両面印刷を行うための用紙反転部(図示せず)へ用紙を送るための経路切換え爪5が備えられている。経路切換え爪5から用紙反転部に至るまでには、両面印刷用紙ガイド6が備えられている。
【0024】
定着部10は、定着部材である定着ローラ11と、加圧部材である加圧ローラ12とで構成される。定着ローラ11には熱源(図示せず)が内蔵され、この定着ローラ11と加圧ローラ12とが当接してできるニップに、未定着トナーを載せた用紙を挿通させることによって定着が行われる。この結果、熱ローラ定着方式では定着後の用紙が高温になる。
【0025】
用紙搬送部20は、定着部10のすぐ下流に設けられ、搬送ベルト21が、プーリ22〜24に巻き掛けられることで構成されている。搬送ベルト21は、熱伝導性の良いゴム等で構成され、プーリ23と24の間の部分が本体2の筐体3の側壁内面に接近して平行となるように配置されている。この搬送ベルト21における筐体3との平行部分は、十分な放熱作用が生じるだけの所定の長さを有する。また、搬送ベルト21には、一面に小孔が設けられている(図3参照)。プーリ22〜24は、合成樹脂や金属等の熱伝導性が良い材料で構成され、搬送ベルト21の幅に合わせた幅広いローラ状である。
【0026】
次に、冷却部30について説明する。図2は、図1に示す画像形成装置の本体の筐体に設けられた通気孔の斜視図である。図3は、図1に示す画像形成装置の冷却部及び用紙搬送部の上面図である。
【0027】
冷却部30は、冷却ファン31と、吸引ファン32とで構成される。冷却ファン31は、搬送ベルト21と平行する筐体3の内面に備えられる。また、この冷却ファン31が備えられる筐体3の壁には、通気孔33が設けられる(図2)。吸引ファン32には、搬送ベルト21に接触する吸引ダクト34が設けられ、この吸引ダクト34が、搬送ベルト21の内側で、定着部10のすぐ下流に配置されている(図1及び図3)。
【0028】
ここで、定着部10から排出された用紙は、定着部10のすぐ下流に位置する用紙搬送部20へ送られる。用紙搬送部20では、用紙は搬送ベルト21の上に載せられる。搬送ベルト21には一面に小孔が設けられているので、吸引ファン32による吸引によって、用紙が搬送ベルト21の上面に密着する。これにより、用紙が搬送し易くなるとともに、用紙の熱が搬送ベルト21に奪われ、また、搬送ベルト21の小孔を通る空気流によって用紙が直接冷却される。その後、両面印刷を実行する場合、用紙は経路切換え爪5によって用紙反転部へと続く両面印刷用紙ガイド6の方向へ送られる。用紙が、搬送ベルト21と筐体3とが平行する箇所に送られてくると、筐体3の壁に備えられた冷却ファン31から吹き付ける空気によって冷却される。
【0029】
このように、搬送ベルト21の周長を長くとり、その一部が本体筐体3の内面に接近し且つ平行になるように配置して、そこへ冷却ファン31を配置することによって、搬送ベルト21や用紙を急激に冷却することが可能である。これにより、用紙に対する高い冷却効果を得ることが可能である。
【0030】
図4は、本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置を示す部分断面図である。第2の実施形態においては、吸引ファン35と、吸引ダクト36と、排気ダクト37とが搬送ベルト21の内側に配置される。吸引ダクト36は、定着部10のすぐ下流の搬送ベルト21に接触するように配置されている。そして、排気ダクト37は、吸引ファン35から排出される空気をプーリ23及び24とこれらのプーリ間の搬送ベルト21に当てるように配置されている。プーリ23及び24と搬送ベルト21の冷却に利用された空気は、通気孔33を通って機外へ排出される。
【0031】
吸引ファン35は、定着部10のすぐ下流の搬送ベルト21を吸引によって冷却するとともに、プーリ23及び24と搬送ベルト21をその排気によって冷却する。これにより、単独のファンを用いるだけで、その吸引と排気によって2箇所の搬送ベルト21を冷却することができる。その結果、搬送される用紙を十分に冷却することが可能である。
【0032】
図5は、本発明の第3の実施形態に係る画像形成装置を示す部分断面図である。画像形成装置1の基本的構成は、前記第2の実施形態と同じである。第3の実施形態においては、冷却ダクト38が、定着部10のすぐ下流の搬送ベルト21の上方に、搬送ベルト21の上流から下流に向かって斜めに空気が当たるように配置されている。搬送ベルト21上を搬送される用紙の上面に斜めに空気を当てることにより、用紙がバタつくことがなく、且つ直接空気を当てて冷却することができる。これにより、より高い冷却効果を得ることが可能である。
【0033】
図6は、本発明の第4の実施形態に係る画像形成装置を示す部分断面図である。図7は、図6に示す画像形成装置の本体の筐体に設けられたカバーの斜視図である。画像形成装置1の基本的構成は、前記第2の実施形態と同じである。第4の実施形態においては、搬送ベルト21の一部が、筐体3と平行をなす箇所に、搬送ベルト21に当接し、その一部が筐体3の外側に露出する放熱ローラ39が備えられる。放熱ローラ39は、合成樹脂や金属等の熱伝導性が良い材料で構成され、搬送ベルト21の幅に合わせた円筒状のものであるが、円筒の所々の直径が小さくなっているようなものであっても構わない。放熱ローラ39には、これを覆うカバー40が備えられている。そして、カバー40には通気孔41が設けられている。
【0034】
この構成によれば、前記吸引ファン35による冷却作用に加えて、放熱ローラ39が搬送ベルト21の熱を奪い、その熱が通気孔41から放出されるので、高い冷却効果を得ることが可能である。また、放熱ローラ39に対し冷却ファンを別途設けても良い。
【0035】
図8は、本発明の第5の実施形態に係る画像形成装置を示す部分断面図である。画像形成装置1の基本的構成は、前記第3及び第4の実施形態と同じであり、用紙に直接空気を当てる冷却ダクト38と、搬送ベルト21に当接し、その一部が筐体3の外側に露出する放熱ローラ39とが備えられる。この構成によれば、さらに高い冷却効果を得ることが可能である。
【0036】
なお、前記通気孔33、吸引ファン32及び35、冷却ダクト38、放熱ローラ39は、前記実施形態における搬送ベルト21に対して各々単独に適用することが可能である。
【0037】
上記のように本発明の実施形態を示したが、この他、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
【0038】
【発明の効果】
本発明の上記の構成によれば、搬送ベルトの周長を長くとることができる。その結果、搬送ベルトの熱容量が大きいので、用紙から吸熱し易い。さらに、搬送ベルトの一部が、本体筐体の側壁内面に接近し且つ平行して配置されるので、用紙から奪った熱を筐体及び筐体外側の空気に伝達し易い。したがって、搬送ベルトに熱が蓄積されることがないので、用紙を十分に冷却することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置を示す部分断面図
【図2】図1に示す画像形成装置の筐体に設けられた通気孔の斜視図
【図3】図1に示す画像形成装置の冷却部及び用紙搬送部の上面図
【図4】本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置を示す部分断面図
【図5】本発明の第3の実施形態に係る画像形成装置を示す部分断面図
【図6】本発明の第4の実施形態に係る画像形成装置を示す部分断面図
【図7】図6に示す画像形成装置の筐体に設けられたカバーの斜視図
【図8】本発明の第5の実施形態に係る画像形成装置を示す部分断面図
【符号の説明】
1 画像形成装置
2 本体
3 筐体
10 定着部
20 用紙搬送部
21 搬送ベルト
22、23、24 プーリ
30 冷却部
31 冷却ファン
32、35 吸引ファン
33、41 通気孔
34、36 吸引ダクト
37 排気ダクト
38 冷却ダクト
39 放熱ローラ
Claims (7)
- 用紙上の未定着トナーを定着する定着部材と、この定着部材に当接して用紙を挿通させるニップを形成する加圧部材と、で構成される定着部を、本体内に備えた画像形成装置において、
前記定着部から排出された用紙を搬送するための搬送ベルトを備え、この搬送ベルトの一部が、前記本体の筐体の内面に接近し且つ平行することを特徴とする画像形成装置。 - 前記搬送ベルトと平行する筐体壁に通気孔を設けることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記通気孔に空気を強制的に流通させる冷却ファンを設けることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記搬送ベルトの内側に、前記定着部から排出された用紙を搬出ベルトに吸着させる吸引ファンを配置することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記吸引ファンから排出される空気が、前記搬送ベルトを巻き掛けたプーリに当たるように、吸引ファンの排気ダクトを配置することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記搬送ベルト上を搬送される用紙に空気を当てる冷却ダクトを配置することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記搬送ベルトの一部が前記本体の筐体と平行をなす箇所に、この搬送ベルトに当接し、その一部が本体筐体外側に露出する放熱ローラを設けることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
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