JP2004198537A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】定着部材11を外部側から加熱する発熱体13に対し、インバータ回路31を介して電力を供給する。定着部材11に付設された温度検知素子16及び記録材通過検知素子17からの検知信号に基づき、制御回路34はスイッチング素子32をPWM制御することで発熱体13に供給する電力を連続的に変化させる。これにより、外部加熱方式においても定着部材11が急激に設定温度以上となってしまうこと及び急速な温度低下を防止でき、定着部材を設定温度に安定して維持する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置に関し、さらに詳しく言えば、定着部材を外部から加熱する方式の定着装置を備える画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平9−54510号公報
【特許文献2】特開平10−63352号公報
電子写真方式の画像形成装置においては、記録媒体上に転写した未定着トナー像を定着するための定着装置を備えている。その定着装置として、従来はヒートロール方式の定着装置が広く用いられてきた。
【0003】
ヒートロール方式の定着装置は、内部にハロゲンヒータ等の熱源を有する定着ローラに加圧ローラを圧接させてニップを形成し、該ニップに記録材を通過させて未定着トナー像を定着する。定着ローラは熱容量が比較的大きいため、定着ローラを室温から設定温度まで加熱するのに必要な立ち上がり時間は長くなる。
【0004】
そこで、ヒートロール方式に比べて、広いニップ幅を得られる、立ち上がり時間が短い、等の利点を有するベルト定着方式が提案され実用化されてきている。ベルト定着方式では立ち上がり時間をかなり短縮することはできるものの、従来のベルト定着装置は、定着ベルトを加熱する熱源がベルトのループ内に配置されているため、ベルトの内面から表面まで熱伝導で熱が伝わるので時間のロスがある。これにより、さらなる立ち上がり時間の短縮化に対応できない、通紙時における温度低下からの復帰に時間がかかるという問題がある。
【0005】
この対策として、定着ローラあるいは定着ベルトなどの定着部材の表側(外側)に熱源を配置し、定着部材表面を直接加熱する外部加熱方式が提案されている。例えば、特許文献1には、熱ローラの外周面に近接して設けられた表面加熱装置を備える熱定着ローラ装置が開示されている。この熱定着ローラ装置では、表面加熱装置は放電管から放射された電磁波で熱ローラを加熱するように構成している。
【0006】
外部加熱方式では、加熱が本当に必要とされる定着部材の表層のみを加熱するため、立ち上がり時間が非常に速く、また通紙時における温度低下からの復帰のレスポンスも優れている。
【0007】
ところで、定着装置においては、定着部材の温度を安定して制御するという課題がある。従来の定着装置では、サーミスタ等の温度検知手段により定着部材の表面温度を検知し、該検知温度が所定温度よりも低い場合は定着ヒータをONにし、検知温度が所定温度より高くなるとヒータをOFFにする、ON/OFF制御によって定着部材を設定温度に制御するようにしていた。
【0008】
このON/OFF制御において、内部に熱源を有する定着ローラやベルト定着装置の場合は内側から加熱されているので、基材及び弾性層も設定温度に達することにより、ヒータがOFFになっても基材及び弾性層に蓄熱された熱が表層に伝わってくるため、温度の低下は緩やかである。また、ヒータがONした時も基材及び弾性層を通して熱が伝わっていくため温度変化は急激ではない。
【0009】
しかし、外部加熱方式においては熱容量の小さい定着部材表層のみを加熱するので、ヒータをONにすると一気に設定温度以上に加熱され、ヒータをOFFにするとすぐに温度が下がってしまい、従来のON/OFF制御では定着部材を設定温度に安定して維持することができなかった。このため定着部材の温度にムラができ、温度ムラに対応した部分的な定着不良、光沢ムラ、ホットオフセットが発生するという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1には、熱ローラの温度を安定して制御するための方法が具体的には記載されておらず、外部加熱方式の定着装置において定着部材の温度リップルが発生する恐れがあるという問題があった。
【0011】
そして、特許文献2には、電源交流を整流器で整流した電源電圧を、ハロゲンヒータ又はハロゲンランプの負荷にスイッチング素子を直列接続したインバータに供給し、かつPWM制御部と位相制御部を備える電力制御装置を備えるものが開示されている。この装置では、整流器の脈竜電圧に応じてPWM制御部と位相制御部を切り替えるようにしている。このほか、ハロゲンヒータとインバータ回路を組み合わせた電力制御については多数の出願があるが、通電する際のノイズや突入電流の低減が課題であるものが多く、外部加熱方式の定着装置において定着部材の温度リップルを有効に低減させることができないという問題があった。
【0012】
本発明は、従来の外部加熱方式の定着装置における上述の問題を解決し、定着部材の安定した温度制御が可能であり、立ち上がり時間が短く且つ加熱効率の良い定着装置及びこれを備える画像形成装置を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記の課題は、本発明により、定着部材と、該定着部材が圧接される加圧部材と、前記定着部材を加熱する加熱手段と、前記定着部材の温度を検知する温度検知手段と、該温度検知手段の検知信号に基づいて前記加熱手段に供給する電力を制御する電力制御手段を有し、前記定着部材と加圧部材の圧接により形成される定着ニップに記録材を通過させて未定着トナーの定着を行う定着装置において、前記加熱手段が前記定着部材を定着部材の外部側から加熱する発熱体を有し、前記電力制御手段は前記発熱体に供給する電力を連続的に変化させることにより解決される。
【0014】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記電力制御手段は、商用交流電力を整流回路により整流し、該整流回路の出力をインバータ回路を介して前記発熱体に供給し、前記インバータ回路のスイッチング素子をPWM制御により駆動することで前記発熱体に供給される電力を連続的に変化させることを提案する。
【0015】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記発熱体が前記定着部材に非接触な輻射ヒータであることを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記輻射ヒータは、カーボンを主成分とするフィラメントを用いるカーボンランプヒータであることを提案する。
【0016】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記発熱体が前記定着部材に接触する面状発熱体であることを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記面状発熱体が回動可能に支持されたエンドレスベルトを介して前記定着部材に接触することを提案する。
【0017】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記温度検知手段が前記加熱手段の熱を直接受けない位置に配置され、前記温度検知手段による前記定着部材の温度検知位置が前記加熱手段の熱を直接受けない位置に設定されていることを提案する。
【0018】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記定着部材は、基材上に断熱層,蓄熱層,離型層を順に積層した構成であることを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、記録材が前記ニップを通過したことを検知する記録材検知手段を設け、該記録材検知手段により記録材の通過を検知した場合に前記電力制御手段により前記発熱体に供給する電力を制御することを提案する。
【0019】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記記録材検知手段が、前記ニップの出口近傍における前記定着部材の温度を検知する温度検知手段であることを提案する。
【0020】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記定着部材が回転又は回動する部材として構成され、該定着部材の回転又は回動が停止した場合に前記発熱体への電力供給が遮断されることを提案する。
【0021】
また、前記の課題は、本発明により、請求項1〜11のいずれか1項に記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置により解決される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る定着装置の一例が装着された画像形成装置の断面構成図である。この画像形成装置の全体的な構成と動作については後述するとして、先に定着装置について説明する。
【0023】
図2は、第1実施例の定着装置10Aの要部構成を示す断面図である。この図に示す定着装置10Aは、定着ローラとして構成された定着部材11,加圧ローラとして構成された加圧部材12,外部加熱手段15,温度検知素子16,17等からなり、これらが図示しない定着ケーシングに収められている。
【0024】
外部加熱手段15は本例では定着ローラ11に非接触な加熱手段として構成され、輻射ヒータ13,反射板14を有している。輻射ヒータ13は、定着ローラ11を外部から輻射熱により加熱する。輻射ヒータ13の輻射熱が定着ローラ11側に反射するよう、反射板14が設けられている。輻射ヒータ13としては一般的なハロゲンヒータを用いることができるが、フィラメントとして蒸発しにくいカーボンを主成分とするカーボンランプヒータを用いることで、ヒータの寿命を延ばすことができる。定着ローラ11と加圧ローラ12とが互いに圧接されて定着ニップが形成される。定着ローラ11は図中時計回りに、加圧ローラ12は図中反時計回りに回転され、定着ニップ内に記録紙Pを通過させることにより、記録紙上の未定着トナー像を紙上に定着させる。
【0025】
定着ローラ11及び加圧ローラ12は金属製芯金上に断熱層、蓄熱層、離型層を積層した構成になっている。断熱層としては空気層を含むものが良く、樹脂やエラストマーの発泡体、中空のカプセルや糸を層構成にしたものやこれを樹脂やエラストマーに混入したものを用いると高い断熱効果を得られる。蓄熱層としては薄肉の金属スリーブやソリッドのエラストマーなどを用いることができるが、カラー画像に対応する場合はトナー層と定着ローラの密着性を良くする必要があるので、柔軟性のあるソリッドのエラストマーが適している。離型層としてはフッソ樹脂のチューブまたはコーティングが一般的である。ローラをこのような構成にすることで表面側から供給された熱は離型層及び蓄熱層に伝えられ、断熱層、芯金にはあまり熱が伝わらないようになり、立ち上がり時間を短くすることができる。
【0026】
定着ニップの入口近傍に配置した温度検知素子16は、定着ローラ11の温度を検知するためのもので、例えば接触式のサーミスタや熱電対、あるいは非接触式の赤外線センサを用いることができる。この温度検知素子16は外部加熱手段15の輻射熱を直接受けると、正確に定着ローラ11の温度を測定することができないので、輻射ヒータ13及び反射板14からなる外部加熱手段15から死角となる位置に、温度検知素子16を設けてある。
【0027】
ところで、定着ローラ11の温度をニップ入口近傍に配置した温度検知素子16のみで検知した場合、記録材がニップを通過することによる定着ローラ11の温度低下を検知するのに定着ローラ約1回転ほどのタイムラグが発生する。このタイムラグ(による加熱の遅れ)による定着不良を防止するため、本例ではニップ出口側に記録材の通過を検知するための検知素子17を設けてある。本例の場合、記録材通過検知手段としては、定着ローラ11の表面温度を検知する温度検知素子を用いており、定着ローラ11の温度が低下するタイミングにより記録材の通過を検知するようにしている。この記録材通過検知素子17の検出信号による温度低下のタイミングと低下した温度の値とに基づいて、電力制御回路30で輻射ヒータ13に供給する電力(温度低下した場合の電力増加量と増加させるタイミング)をコントロールする。なお、本例では記録材通過検知素子17として温度検知素子を用いたため、記録材通過検知素子17も外部加熱手段15から死角となる位置に配置している。
【0028】
図3は、定着装置とその電力制御部の構成を模式的に示すブロック図である。この図に示すように、商用交流電源36を整流回路35により整流し、その出力をインバータ回路31のスイッチング素子32を介して外部加熱手段の発熱体13に供給している。インバータ回路31は上記スイッチング素子32及びPWM制御回路33を有しており、定着装置の温度検知素子16,17(温度検知素子16及び記録材通過検知素子としての温度検知素子17)からの信号に基づき制御回路34によりスイッチング素子32をPWM制御することで輻射ヒータ13に供給する電力を連続的に変化させることできる。
【0029】
本実施例においては、定着部材(定着ローラ11)を外部から加熱する外部加熱手段の輻射ヒータ13に供給する電力を連続的に変化させるので、定着部材を外部から加熱する方式においても定着部材が急激に設定温度以上となってしまうこと及び急速な温度低下を防止でき、定着部材を設定温度に安定して維持することができる。このため、定着部材の温度ムラによる部分的な定着不良や光沢ムラあるいはホットオフセットなどの発生を防ぐことができる。
【0030】
図4は、第2実施例の定着装置10Bの要部構成を示す断面図である。この図に示す定着装置10Bは、第1実施例の定着装置10Aとは外部加熱手段の構成が異なっている。これ以外の構成は同様であるため、重複する説明は省略する。
【0031】
図4に示すように、第2実施例の定着装置10Bでは、定着部材(定着ローラ11)を外部から加熱する外部加熱手段として、定着部材に接触式の外部加熱装置20を用いている。この外部加熱装置20は、面状発熱体21,エンドレスベルト(加熱ベルト)22,発電機23,リレー24等から構成されている。
【0032】
面状発熱体21は、加熱ベルト22を介して定着ローラ11に接触しており、定着ローラ11を外部から熱伝導により加熱する。加熱ベルト22は定着ローラ11に従動回転し、その加熱ベルト22のループ内に配置した発電機23がベルト22の回転により発電するように構成されている。また、ベルト22が回転したときの発電機23による起電力によって、リレー24が閉じるように構成されている。リレー24が開放している状態では電力制御回路30からの電力は面状発熱体21には供給されず、リレー24が閉じた状態でのみ面状発熱体21に電力が供給されるようになっている。すなわち、本実施例においては、定着ローラ11が回転した時(=加熱ベルト22が回動した時)のみ外部加熱装置の発熱体21が発熱するように構成されている。発電機23は、ベルト22ではなく定着ローラ11の軸の回転により発電するようにしても良い。
【0033】
なお、面状発熱体21を定着ローラ11に直接接触するよう設けることもできるが、エンドレス(ループ状)の加熱ベルト22を介して定着ローラ11に接触させることで、加熱ベルト22と定着ローラ11は互いに回転することにより定着ローラ11の磨耗を防ぐことができる(面状発熱体21を定着ローラ11に直接接触させると、固定した面状発熱体21により定着ローラ11表面が擦られることになる)。
【0034】
図5は、本実施例における定着装置とその電力制御部の構成を模式的に示すブロック図である。この図に示すように、スイッチング素子32と面状発熱体21の間にリレー24が配されており、定着ローラ11の回転が停止すると発電機23による起電力が得られず、リレー24が開放されて面状発熱体21への通電が遮断される。
【0035】
外部加熱方式では定着ローラの回転が停止した状態で発熱体に通電すると、定着ローラが局所的に加熱され数秒で過昇温してしまうが、本実施例では上記のように定着ローラ11が回転した時のみ外部加熱装置の発熱体21が発熱するように構成したので、定着ローラ11の回転停止時における面状発熱体21への通電を確実に遮断することができる。
【0036】
なお、第1実施例の非接触式の外部加熱装置15においても、定着ローラ11が停止した場合にはヒータ13への電力供給を遮断するような構成、例えば、第2実施例と同様に定着ローラ11の回転により発電機23が発電してリレーを閉じる(定着ローラ11の回転が停止した場合はリレーが開く)構成を設けることが可能である。
【0037】
図6は、第3実施例の定着装置10Cの要部構成を示す断面図である。この図に示す定着装置10Cはベルト定着方式のものであり、外部加熱手段としては第1実施例の定着装置10Aと同じ非接触式の外部加熱装置15を用いている。第1実施例の定着装置10Aと同様の部分については説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
【0038】
図6に示すように、定着ベルト26は定着ローラ11と断熱ローラ25とに掛け渡されている。断熱ローラ25と対向するように、第1の外部加熱装置15aが定着ベルト26のループ外に配置して設けられている。また、定着ローラ11に圧接される加圧ローラ12に対しても、第2の外部加熱装置15bがローラ外に配置して設けられている。定着ローラ11,加圧ローラ12及び外部加熱装置15の構成は第1実施例の定着装置10Aと同じである。
【0039】
本実施例の定着装置では、第1外部加熱装置15aにより定着ベルト26を加熱するとともに、第2外部加熱装置15bにより加圧ローラ12を加熱し、定着ベルト26と加圧ローラ12とが圧接されて形成される定着ニップ内に記録材Pを通過させて定着を行う。なお、図示を省略しているが、本実施例でも定着ニップの入口近傍と出口近傍に温度検知素子16,17(温度検知素子16及び記録材通過検知素子としての温度検知素子17)が設けてある。
【0040】
第1及び第2外部加熱装置15a,bは、前記第1及び第2実施例の定着装置と同様の電力制御回路30(図3,図5参照)により制御され、温度検知素子16,17からの信号に基づきスイッチング素子をPWM制御することで外部加熱装置15a,bの輻射ヒータ13,13に供給する電力を連続的に変化させることできる。
【0041】
本実施例において、外部加熱装置として前記第2実施例の接触式外部加熱装置20を用いることができる。また、定着ベルト26及び加圧ローラ12の回転が停止した場合に第1及び第2外部加熱装置15a,bのそれぞれの輻射ヒータ13への電力供給を遮断する構成を設けることができる。
【0042】
最後に、上記各実施例の定着装置を装着可能な画像形成装置の一例として、図1のプリンタの概略構成と動作について簡単に説明する。なお、図1では、図2に示す第1実施例の定着装置10Aを備えるものとする。
【0043】
図1において、プリンタ本体のほぼ中央部には、感光体ドラム1を中心とする作像部が配設されている。感光体ドラム1の周囲には、帯電手段2,現像装置3,転写手段4,クリーニング手段5及び除電手段6等が配設されている。作像部の上方には公知の光書込み装置8が設けられている。作像部の下方には、給紙カセット9が配置されている。また、作像部の図において左方には、上記の定着装置10(10A)が配設されている。転写手段4と定着装置10の間は搬送ベルト7により連絡されている。なお、定着装置10Aに代えて、上記第2、第3実施例の定着装置を用いることもできる。
【0044】
このように構成されたプリンタにおいて、書き込みのための信号は図示しないホストマシーン、例えばコンピュータから送られてくる。受信した画像信号に基づいて露光装置8が駆動され、露光装置のレーザ光源からの光は、モータにより回転駆動されるポリゴンミラーによって走査され、ミラー等を経て、帯電手段2により一様に帯電された感光体ドラム1に照射され、感光体1上に書き込み情報に対応した潜像を形成する。感光体ドラム1上に形成された潜像は、現像装置3で現像され、トナー像となって該感光体ドラム1の表面に形成・保持される。
【0045】
一方、給紙カセット9内に収納された用紙束の最上位の用紙が給紙ローラ41により給送され、レジストローラ42により感光体ドラム1のトナー像とのタイミングを取って送出される。
【0046】
感光体ドラム1上のトナー像は、転写手段4により、用紙上に転写される。トナー像転写後の感光体ドラム1の表面に残留するトナーは、クリーニング手段5によってクリーニングされ、その後感光体ドラム1は除電手段6で除電され次の作像サイクルに備える。
【0047】
トナー像転写後の用紙は搬送ベルト7により定着装置10に送られ、熱と圧力とによりトナー像が用紙上に定着される。トナー像定着後の用紙は、排紙ローラ43によりトレイ44上に排出されスタックされる。
【0048】
以上、本発明を図示例により説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の範囲内で適宜の変更が可能である。例えば、外部加熱手段の構成は適宜な構成で構わない。また、定着部材の停止時に加熱手段への通電を遮断する構成も任意である。もちろん、画像形成装置としては複写機以外のプリンタやファクシミリであっても良いことは言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の定着装置及び画像形成装置によれば、定着部材を外部側から加熱する発熱体に供給する電力を連続的に変化させるので、外部加熱方式においても定着部材が急激に設定温度以上となってしまうこと及び急速な温度低下を防止でき、定着部材を設定温度に安定して維持することができる。このため、定着部材の温度ムラによる部分的な定着不良や光沢ムラあるいはホットオフセットなどの発生を防ぐことができる。また、定着部材が記録材と接触する側から加熱することにより立ち上がり時間も短縮できる。さらに、発熱体への供給電力の調整をきめ細かく行うことができ、定着温度のリップルを小さくすることができる。
【0050】
請求項2の構成により、発熱体に供給する電力の連続的な変化を実現することができる。
請求項3の構成により、発熱体が定着部材に非接触な輻射ヒータであるので、定着部材が磨耗することがなく、定着部材の耐久性を向上させることができる。
【0051】
請求項4の構成により、輻射ヒータとしてカーボンを主成分とするフィラメントを用いるカーボンランプヒータを用いることにより、ヒータの耐久性を向上させることができる。また、定着部材の温度を安定して制御することができる。
【0052】
請求項5の構成により、発熱体が定着部材に接触する面状発熱体であるので、定着部材に対して接触による熱伝導で加熱を行うことにより、熱のロスが少なく熱効率を高めることができる。したがって、エネルギーを節約することができる。
【0053】
請求項6の構成により、面状発熱体が回動可能に支持されたエンドレスベルトを介して定着部材に接触するので、定着部材の磨耗を防ぎ、定着部材の損傷を防止することができる。
【0054】
請求項7の構成により、温度検知手段が加熱手段の熱を直接受けない位置に配置され、その温度検知手段による定着部材の温度検知位置も加熱手段の熱を直接受けない位置に設定されているので、定着部材の温度を正確に検知することができる。
【0055】
請求項8の構成により、定着部材は基材上に断熱層,蓄熱層,離型層を順に積層した構成であるので、定着部材の表面側(外部)から供給された熱が断熱層の内側まで伝わることを抑制でき、基材等により熱が奪われることがなく、熱効率を高めるとともに応答性を速めることができる。また、蓄熱層を有することにより、通紙による定着部材の温度低下を抑えることができる。
【0056】
請求項9の構成により、記録材がニップを通過したことを検知する記録材検知手段を設け、その記録材検知手段により記録材の通過を検知した場合に電力制御手段により発熱体に供給する電力を制御するので、記録材による定着部材の温度低下に迅速に対応でき、定着不良を防止することができる。また、温度制御を安定化させることができる。
【0057】
請求項10の構成により、記録材検知手段がニップの出口近傍における定着部材の温度を検知する温度検知手段であるので、記録材検知手段の構成を簡単にしてコストを上昇させることがない。
【0058】
請求項11の構成により、定着部材が回転又は回動する部材として構成され、その定着部材の回転又は回動が停止した場合に発熱体への電力供給が遮断されるので、定着部材の局所的な加熱が防止され、過昇温を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る定着装置の一例が装着された画像形成装置の断面構成図である。
【図2】第1実施例の定着装置の要部構成を示す断面図である。
【図3】その実施例における、定着装置と電力制御部の構成を模式的に示すブロック図である。
【図4】第2実施例の定着装置の要部構成を示す断面図である。
【図5】その実施例における、定着装置と電力制御部の構成を模式的に示すブロック図である。
【図6】第3実施例の定着装置の要部構成を示す断面図である。
【符号の説明】
10 定着装置
11 定着ローラ(定着部材)
12 加圧ローラ(加圧部材)
13 輻射ヒータ
14 反射板
15 外部加熱手段
16 温度検知素子
17 記録材通過検知素子(温度検知素子)
20 外部加熱装置
21 面状発熱体
22 エンドレスベルト(加熱ベルト)
23 発電機
24 リレー
25 断熱ローラ
26 定着ベルト
30 電力制御回路
31 インバータ回路
32 スイッチング素子
Claims (12)
- 定着部材と、該定着部材が圧接される加圧部材と、前記定着部材を加熱する加熱手段と、前記定着部材の温度を検知する温度検知手段と、該温度検知手段の検知信号に基づいて前記加熱手段に供給する電力を制御する電力制御手段を有し、前記定着部材と加圧部材の圧接により形成される定着ニップに記録材を通過させて未定着トナーの定着を行う定着装置において、
前記加熱手段が前記定着部材を定着部材の外部側から加熱する発熱体を有し、前記電力制御手段は前記発熱体に供給する電力を連続的に変化させることを特徴とする定着装置。 - 前記電力制御手段は、商用交流電力を整流回路により整流し、該整流回路の出力をインバータ回路を介して前記発熱体に供給し、前記インバータ回路のスイッチング素子をPWM制御により駆動することで前記発熱体に供給される電力を連続的に変化させることを特徴とする、請求項1に記載の定着装置。
- 前記発熱体が前記定着部材に非接触な輻射ヒータであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の定着装置。
- 前記輻射ヒータは、カーボンを主成分とするフィラメントを用いるカーボンランプヒータであることを特徴とする、請求項3に記載の定着装置。
- 前記発熱体が前記定着部材に接触する面状発熱体であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の定着装置。
- 前記面状発熱体が回動可能に支持されたエンドレスベルトを介して前記定着部材に接触することを特徴とする、請求項5に記載の定着装置。
- 前記温度検知手段が前記加熱手段の熱を直接受けない位置に配置され、前記温度検知手段による前記定着部材の温度検知位置が前記加熱手段の熱を直接受けない位置に設定されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記定着部材は、基材上に断熱層,蓄熱層,離型層を順に積層した構成であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の定着装置。
- 記録材が前記ニップを通過したことを検知する記録材検知手段を設け、該記録材検知手段により記録材の通過を検知した場合に前記電力制御手段により前記発熱体に供給する電力を制御することを特徴とする、請求項1又は2に記載の定着装置。
- 前記記録材検知手段が、前記ニップの出口近傍における前記定着部材の温度を検知する温度検知手段であることを特徴とする、請求項9に記載の定着装置。
- 前記定着部材が回転又は回動する部材として構成され、該定着部材の回転又は回動が停止した場合に前記発熱体への電力供給が遮断されることを特徴とする、請求項1に記載の定着装置。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の定着装置を備えることを特徴とする、画像形成装置。
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