JP2004197868A - 熱動弁 - Google Patents

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Shinobu Kano
忍 加納
Masami Ishihara
正巳 石原
Koichi Ueno
浩一 上野
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Mitsubishi Kagaku Sanshi Corp
Kitamura Alloy Manufacturing Co Ltd
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Mitsubishi Kagaku Sanshi Corp
Kitamura Alloy Manufacturing Co Ltd
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Abstract

【課題】通電を継続することなく弁体を開放状態に保持することができ、この結果、消費電力を低減して経済的に使用することができる熱動弁を提供する。
【解決手段】流路23を開閉する弁体16を含む弁機構15と、加熱により変形して弁機構15の弁体16を開放動作させる変形機構17と、その変形機構17によって開放動作された弁体16を開放状態に機械的に保持する保持機構18とを備える。変形機構17は、形状記憶合金よりなる熱応動素子35と、その熱応動素子35にバイアス力を付与する付勢部材39とより構成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば床暖房装置等において温水等の熱媒体の流れを制御するために、熱媒体の流路に設けられる熱動弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の熱動弁としては、例えば特許文献1に開示されるような構成のものが知られている。この従来構成においては、本体が、ボディーとそのボディー上に連結されたケースとから構成されている。ボディー内には流体の流路を開閉するための弁体を含む弁機構が設けられている。ケース内には、温度変化により変形して弁体を開放動作させるワックスサーモエレメント等の熱応動素子と、通電により発熱する正特性サーミスタ等の発熱体とが配設されている。
【0003】
そして、発熱体に対して通電されたときには、その発熱体の発熱により熱応動素子が変形して、弁機構の弁体が開放動作され、通電が継続されている間、その開放状態に保持されるようになっている。また、発熱体に対する通電が断たれた時には、その発熱体の放冷により熱応動素子が元の形状に戻って、弁体が閉成動作され、その閉成状態に保持されるようになっている。
【0004】
このような構成の熱動弁では、熱応動素子が比較的緩慢に変形動作するため、弁体の開閉時にその部分で機械的な開閉作動作音が発生したり、ウォーターハンマー現象が発生するのを抑制することができる。このため、床暖房装置等において温水等の熱媒体の流れを制御する制御弁として、この種の熱動弁が広く使用されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−37338号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この従来の熱動弁においては、弁体を開放状態に保持するために発熱体に対する通電を継続する必要があるので、消費電力が多くなって不経済であるという問題があった。
【0007】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、通電を継続することなく弁体を開放状態に保持することができ、消費電力を低減することができて経済的に使用することができる熱動弁を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、流路を開閉する弁体を含む弁機構と、加熱により変形して前記弁機構の弁体を開放動作させる変形手段と、その変形手段によって開放動作された弁体を開放状態において機械的に保持する保持手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0009】
従って、この請求項1に記載の発明によれば、弁体を開放状態に機械的に保持することができる。よって、弁体の開放のために通電を継続する必要がなく、消費電力を低減することができて、経済的に使用することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記変形手段が、形状記憶合金よりなる熱応動素子と、その熱応動素子にバイアス力を付与する付勢手段とよりなることを特徴とするものである。
【0011】
従って、この請求項2に記載の発明によれば、形状記憶合金よりなる熱応動素子の加熱変形により、弁体を容易に開放動作させることができるとともに、付勢手段のバイアス力により、弁体を確実に閉成動作させることができる。つまり、付勢手段のバイアス力を用いることにより、熱応動素子を2方向動作させることができて、少ない部品点数により弁体の開閉を確実の行うことができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記保持手段が、変形手段の変形動作ごとに、弁体を開放させる第1位置と、弁体を閉成させる第2位置とに交互に作動されることを特徴とするものである。
【0013】
従って、この請求項3に記載の発明によれば、変形手段の同一の変形動作で、弁体を開放状態と閉成状態とに確実に切換保持することができ、構成が簡単になる。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下に、この発明の第1実施形態を、図1〜図5に基づいて説明する。
【0015】
図1に示すように、この実施形態の熱動弁10では、本体11がほぼ円筒状のボディー12と、そのボディー12上に連結されたほぼ円筒状のケース13とから構成され、ケース13の端部にはキャップ14が螺着されている。ボディー12内には、流体の流路を開閉するための弁体16を含む弁機構15が配設されている。ケース13内には、加熱により変形して弁体16を開放動作させるための変形手段としての変形機構17と、その変形機構17によって開放動作された弁体16を開放状態に機械的に保持するための保持手段としての保持機構18とが配設されている。
【0016】
前記弁機構15において、ボディー12の外周には流体入口21が形成されるとともに、ボディー12の端部には流体出口22が形成されている。流体入口21から流体出口22に至る流路23の途中に位置するように、ボディー12内には弁座24が形成されている。弁座24の近傍において、ボディー12内には軸支筒25がシールリング26を介して嵌合固定されている。軸支筒25には弁軸27が一対のシールリング28を介して軸線方向へ移動可能に挿通支持され、その先端に前記弁体16が取り付けられている。そして、弁軸27の移動により弁体16が弁座24に対して接触または離間されることにより、流路23が閉成または開放されるようになっている。なお、図5は、この実施形態の熱動弁10を組み込んだ回路図を示す。この図5のように、熱動弁10が1部屋分のみの床暖房装置52に接続されたり、複数の床暖房装置52の最終のものに接続される場合は、前記のように流体入口21が1つの熱動弁10が用いられる。また、後続に別の床暖房装置52が存在する床暖房装置52に用いられる熱動弁10は、その後続の床暖房装置52に温水を供給するために、前記流体入口21が余分に設けられ、合計2つ設けられたものが用いられる。
【0017】
前記変形機構17において、ケース13内には作動軸31が弁軸27と同一軸線上で上下移動可能に支持され、その一端がネジ部32を介して弁軸27に連結固定されている。また、この作動軸31は、図示しないキー等の手段により、自身の軸線を中心とした回動が拘束されている。作動軸31の他端には、前記保持機構18の保持部材33が単独で回転及び上下動可能に挿通支持され、ナット34により抜け止めされている。作動軸31の外周の大径部31aと軸支筒25の端部との間において、弁体16の作動軸線と同一軸線上に配置されるように、作動軸31の外周には形状記憶合金よりなるコイル状の熱応動素子35が挿通支持されている。
【0018】
また、この実施形態においては、前記熱応動素子35によって発熱体が兼用され、その両端には一対の給電端子36が接合配置されている。各給電端子36には給電線37が接続され、ボディー12及びケース13に形成された透孔38を介して外部に引き出されている。そして、これらの給電線37から給電端子36を介して熱応動素子35に通電されたとき、その熱応動素子35自体の電気抵抗により熱応動素子35が発熱して、言い換えれば加熱されて伸張変形される。このため、作動軸31及び弁軸27が図1の上方に移動され、この作動軸31及び弁軸27を介して、弁体16が弁座24から離間する開放位置に作動されるようになっている。
【0019】
前記キャップ14の内面と保持部材33との間において、弁体16の作動軸線と同一軸線上に配置されるように、キャップ14内面の突起14aとナット34との間にはコイルスプリングよりなる付勢手段としての付勢部材39が配設されている。そして、この付勢部材39により、作動軸31を介して熱応動素子35にバイアス力が付与されて、熱応動素子35の温度が低下したとき、この熱応動素子35を収縮させて、弁体16を弁座24に接触する閉成位置に向かって移動させるようになっている。
【0020】
図1〜図4に示すように、前記保持機構18において、保持部材33とケース13との間には、弁体16を開放状態と閉成状態とに交互に切換保持するための保持部40が設けられている。また、作動軸31の端部と保持部材33との間には、保持部40を前記熱応動素子35の伸張変形動作ごとに切換作動させるための作動部41が設けられている。
【0021】
すなわち、図2及び図3に示すように、前記保持機構18の保持部40として、ケース13の内周段差面には複数(実施形態では6つ)の鋸刃状の係止突起42が形成されている。なお、図3は、保持部40を展開して示した図である。各係止突起42の傾斜した上面の一端部には、軸線方向(高さ)位置の異なった係止面43及び係止溝44が交互に形成されている。各係止突起42の係止面43及び係止溝44と係合可能に対応するように、保持部材33の外周には複数(実施形態では3つ)の係合片45が等間隔おきに形成されている。
【0022】
そして、前記保持部材33の軸線方向(上下方向)の移動及び円周方向の回転にともなって、前記係合片45が前記係止突起42の傾斜面上を移動する。そして、この移動により、図3に実線で示すように、各係合片45が係止突起42の係止面43に当接する第1位置P1に配置されたときには、保持部材33が上方位置に保持されて、その保持部材33の下方の作動軸31、すなわち弁体16が弁座24から離間した開放状態に保持されることが可能な状態になる。また、図3に鎖線で示すように、各係合片45が係止突起42の係止溝44に係入する第2位置P2に切換配置されたときには、作動軸31、すなわち弁体16が弁座24に接触した閉成状態に保持されることが可能な状態になる。
【0023】
図4の展開図に示すように、前記保持機構18の作動部41として、作動軸31の上端部には複数の鋸刃状の作動突起46が形成されている。作動突起46と係合可能に対応するように、保持部材33の下端面には複数の鋸刃状の被動突起47が形成されている。そして、保持部材33の係合片45が前記第1位置P1及び第2位置P2に位置しているとき、作動軸31の各作動突起46の頂点が保持部材33の被動突起47の頂点近くの斜面に対向する。従って、この状態で前記熱応動素子35の伸張変形動作に伴って作動軸31が軸線方向の上方に移動されたとき、保持部材33がその軸線方向に移動されながら、各作動突起46及び被動突起47のカム作用により、保持部材33が円周方向の一方向に回転されるようになっている。
【0024】
次に、前記のように構成された熱動弁10の動作を説明する。
さて、図1に示す状態では、熱応動素子35に対する通電が断たれ、その熱応動素子35が付勢部材39のバイアス力を受けて収縮されている。また、この状態では、図3に鎖線で示すように、保持機構18の各係合片45が係止突起42の係止溝44に係入した第2位置P2に配置されている。このため、作動軸31及び弁軸27が下方位置に切換配置されて、弁機構15の弁体16が弁座24に接触する閉成状態にあり、付勢部材39の付勢力によりこの閉成位置に保持されている。
【0025】
この弁体16の閉成状態において、熱応動素子35に通電されると、その熱応動素子35が加熱して付勢部材39の付勢力に抗して伸張変形され、作動軸31及び弁軸27が付勢部材39の付勢力に抗して、図1の軸線方向の上方側に移動される。この移動により、弁体16が弁座24に接触した閉成位置から、弁座24より離間した開放位置に切換配置される。
【0026】
このとき、前記作動軸31の軸線方向の上方への移動に伴って、図4に示すように、作動突起46及び被動突起47の係合を介して保持機構18の保持部材33が上方へ移動されながら、円周方向に回転される。この上方移動及び回転により、図3に実線で示すように、保持機構18の各係合片45が係止突起42の係止溝44に係入した第2位置P2から、隣接する係止突起42の係止面43に当接した上方側の第1位置P1に切換配置される。このため、作動軸31及び弁軸27は弁機構15の開放位置に保持される。
【0027】
よって、この状態で熱応動素子35に対する通電を停止しても、弁体16は保持機構18により開放状態に機械的に保持されている。このため、熱応動素子35に対する通電を継続させて、その熱応動素子35を伸張変形状態に維持する必要がなく、消費電力を低減することができる。
【0028】
その後、前記熱応動素子35に再び通電されると、前記の場合と同様に、熱応動素子35が加熱して伸張変形され、作動軸31及び弁軸27が付勢部材39の付勢力に抗して、図1の軸線方向の上方に移動される。すると、図4に示すように、保持機構18の保持部材33が上方に移動されながら、作動突起46及び被動突起47の係合を介して円周方向に回転される。
【0029】
これにより、図3に鎖線で示すように、保持機構18の各係合片45が係止突起42の係止面43に当接した第1位置P1から、隣接する係止突起42の係止溝44に係入した第2位置P2に切換配置されて、弁体16が開放位置での保持状態から解除される。このため、弁体16は付勢部材39の付勢力により、弁座24より離間した開放位置から、弁座24に接触した閉成位置に切換配置される。
【0030】
次に、前記のように構成された熱動弁10の使用例について説明する。
さて、この熱動弁10は、例えば図5に示すように、ボイラー51から床暖房装置52への温水の供給管路53の途中に接続して使用される。熱動弁10には前記熱応動素子35が内装されるとともに、室温あるいは床温の温度が所定値よりも低いときに、温度センサ(図示しない)の検出動作により閉じられるスイッチ56が付設されている。
【0031】
前記床暖房装置52にはリモートコントローラ57が装備され、そのリモートコントローラ57内には起動スイッチ59が接続配置されている。そして、熱動弁10の熱応動素子35と前記スイッチ56及び電源58とが直列接続されるとともに、その直列回路がリモートコントローラ57の起動スイッチ59に対して直列に接続されている。
【0032】
そして、この床暖房装置52において、リモートコントローラ57の起動スイッチ59が閉じられたときに、室温あるいは床温が所定値よりも低くて、温度センサの動作に基づいてスイッチ56が閉じられると、熱動弁10の熱応動素子35に通電されて、その熱動弁10が開閉動作される。そして、熱動弁10の開放時には、ボイラー51からの温水が熱動弁10の流体入口21及び流体出口22を通って床暖房装置52に供給される。
【0033】
従って、この実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(a) この熱動弁10においては、流路23を開閉する弁体16を含む弁機構15と、加熱により変形して弁体16を開放動作させる変形機構17とが設けられ、この変形機構17によって開放動作された弁体16を開放状態に機械的に保持する保持機構18が設けられている。
【0034】
このため、弁体16の開放時に、通電を継続させて変形機構17を変形状態に維持する必要がなく、保持機構18により弁体16の開放状態を機械的に維持することができる。よって、消費電力を低減することができて、経済的に使用することができる。
【0035】
(b) この熱動弁10においては、前記変形機構17が、形状記憶合金よりなる熱応動素子35と、その熱応動素子35にバイアス力を付与する付勢部材39とから構成されている。このため、熱応動素子35と付勢部材39との2部品により、熱応動素子35に対して2方向性を付与することができ、熱応動素子35の熱変形により、弁体16を容易に開放動作させることができるとともに、弁体16を確実に閉成動作させることができ、簡単な構成を達成できる。
【0036】
(c) この熱動弁10においては、前記保持機構18が、変形機構17の変形動作ごとに、弁体16を開放させる第1位置P1と、弁体16を閉成させる第2位置P2とに交互に作動されるようになっている。このため、変形機構17の同一変形動作、すなわち熱応動素子35の伸張動作のみで、弁体16を開放状態と閉成状態とに確実に切換保持することができ、構成が簡単になるとともに、確実な動作を得ることができる。
【0037】
(d) この熱動弁10においては、前記変形機構17の熱応動素子35がコイル状に形成され、弁体16の作動軸線上において作動軸31の周囲に配置されている。このため、熱応動素子35を外側に張り出すことなく弁体16に対して適切に連係配置することができて、熱動弁10全体をコンパクトに構成することができる。
【0038】
(e) この熱動弁10においては、前記変形機構17の熱応動素子35が発熱体を兼用するようになっている。このため、発熱体を別に設ける必要がなく、熱応動素子35を直接通電して加熱変形させることができ、構造を簡単にすることができる。しかも、発熱体から熱応動素子35への熱伝導が不要になるため、発熱体と熱応動素子35との間の熱伝導による時間的ロス及びエネルギーロスを避けることができて、熱応動素子35の作動応答性を向上できるとともに、さらなる経済的な運転が可能になる。
【0039】
(f) この熱動弁10においては、前記変形機構17の付勢部材39がコイルスプリングからなり、弁体16の作動軸線上において作動軸31の延長線上に配置されている。このため、付勢部材39を弁体16に対して適切に連係配置することができて、熱動弁10全体を細く、コンパクトに構成することができる。
【0040】
(g) この熱動弁10においては、前記保持機構18が弁体16の作動軸線上に配置されている。このため、広い配置スペースを要することなく、保持機構18を弁体16に対して適切に連係配置することができて、熱動弁10全体を細くコンパクトに構成することができる。
【0041】
(第2実施形態)
次に、この発明の第2実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0042】
さて、この第2実施形態においては、図6及び図7に示すように、ケース13が有蓋円筒状に形成され、その頂部内面に突部61が形成されている。また、作動軸31が円筒状に形成され、その一端がネジ部32を介して弁軸27に連結されるとともに、他端がケース13の突部61に摺動可能に嵌合されている。そして、ケース13の突部61の外周において、ケース13の頂部内面と作動軸31の大径部31aとの間に、コイルスプリングよりなる付勢部材39が配設されている。
【0043】
さらに、この実施形態においては、弁体16を開放状態に機械的に保持するための保持機構18が、作動軸31の大径部31aの一側外面に形成された保持用カム62と、その保持用カム62に係合する保持ピン63とから構成されている。保持ピン63は基端の折曲支持部63aにおいて軸支筒25に揺動可能に取り付けられ、その先端には保持用カム62に係合する係合部63bが折曲形成されている。
【0044】
図7に示すように、前記保持用カム62はほぼ逆ハート形の溝カム状に形成され、そのカム経路中には第1係止部62a及び第2係止部62bが弁体16の作動軸線方向に所定の間隔をおいて設けられている。また、保持用カム62のカム経路中には、両係止部62a,62bを両側にて接続する接続部62c,62dが設けられている。そして、弁体16が弁座24と接触する閉成位置に切換配置された状態では、図7(a)に示すように、保持ピン63の係合部63bが保持用カム62の第2係止部62bと係合する第2位置P2に配置されている。
【0045】
この状態で、熱応動素子35の通電に伴う伸張変形により、弁軸27及び作動軸31が図6の軸線方向の上方側に移動されると、保持用カム62も軸線方向に移動される。これにより、図7(b)〜図7(d)に示すように、保持ピン63の係合部63bが保持用カム62の第2係止部62bから離脱し、一側接続部62cを介して第1係止部62aと係合する第1位置P1に切換配置される。このため、弁体16は弁座24と接触する閉成位置より、弁座24から離間する開放位置に切り換えられて、その開放状態に機械的に保持される。
【0046】
その後、熱応動素子35が通電により再び伸張変形されると、前記の場合と同様に弁軸27及び作動軸31が軸線方向に移動されて、保持用カム62も同方向に移動される。これにより、図7(e)、図7(f)及び図7(a)に示すように、保持ピン63の係合部63bが保持用カム62の第1係止部62aから離脱し、他側接続部62dを介して第2係止部62bと係合する第2位置P2に切換配置される。このため、弁体16は開放位置の保持状態から解除されて、付勢部材39の付勢力により、弁座24から離間する開放位置より、弁座24と接触する閉成位置に切り換えられる。
【0047】
従って、この第2実施形態によれば、前記第1実施形態における(a)〜(c)及び(e)〜(g)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
【0048】
(h) この熱動弁10においては、前記保持機構18が、変形機構17の変形動作ごとに、弁体16を開放状態と閉成状態とに交互に切換保持する保持用カム62と、その保持用カム62に係合する保持ピン63とから構成されている。このため、保持ピン63は単なる扁平U形状に形成すればよく、構成が簡単で、製作コストを抑えることができる。
【0049】
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記各実施形態において、変形機構17の熱応動素子35を発熱体と兼用することなく、ヒータ等の発熱体を別に設けて、熱応動素子35を間接的に加熱変形させるように構成すること。
【0050】
・ 前記各実施形態において、変形機構17の熱応動素子35を形状記憶合金に代えて、ワックスサーモエレメントから構成すること。
・ 前記各実施形態において、変形機構17の熱応動素子35、またはそれに付設した発熱体に交流電流を通電するように構成すること。
【0051】
・ この発明の熱動弁10を床暖房システム以外の流体回路に設けること。
(別の技術的思想)
さらに、上記実施形態により把握される請求項以外の技術的思想について、以下にそれらの効果とともに記載する。
【0052】
(1) 前記変形手段の熱応動素子がコイル状に形成され、弁体の作動軸線上に配置されている請求項1〜請求項3のうちのいずれか一項に記載の熱動弁。
この構成によれば、熱応動素子を弁体に対して適切に連係配置することができて、熱動弁全体をコンパクトにすることができる。
【0053】
(2) 前記変形手段の熱応動素子が発熱体を兼用している請求項1〜請求項3、前記(1)のうちのいずれか一項に記載の熱動弁。
この構成によれば、発熱体を別に設ける必要がなく、構造を簡単にすることができる。
【0054】
(3) 前記変形手段の付勢手段がコイル状に形成され、弁体の作動軸線上に配置されている請求項1〜請求項3、前記(1)、(2)のうちのいずれか一項に記載の熱動弁。
【0055】
この構成によれば、付勢手段を弁体に対して適切に連係配置することができて、熱動弁全体をコンパクトにすることができる。
(4) 前記保持手段が弁体の作動軸線上に配置されている請求項1〜請求項3、前記(1)〜(3)のうちのいずれか一項に記載の熱動弁。
【0056】
この構成によれば、広い配置スペースを要することなく、保持手段を弁体に対して適切に連係配置することができて、熱動弁全体をコンパクトにすることができる。
【0057】
【発明の効果】
以上、実施形態で例示したように、この発明においては、通電を継続することなく弁体を開放状態に保持することができる。よって、消費電力を低減することができて、経済的に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の熱動弁を示す断面図。
【図2】図1の2−2線における要部拡大断面図。
【図3】同熱動弁における保持機構の保持部の作用を説明する展開図。
【図4】同熱動弁における保持機構の作動部の作用を説明する展開図。
【図5】同熱動弁の使用例を示す回路構成図。
【図6】第2実施形態の熱動弁を示す断面図。
【図7】(a)〜(f)は同熱動弁における保持機構の作用を説明する要部断面図。
【符号の説明】
10…熱動弁、15…弁機構、16…弁体、17…変形手段としての変形機構、18…保持手段としての保持機構、23…流路、24…弁座、31…作動軸、33…保持部材、35…熱応動素子、39…付勢手段としての付勢部材、40…保持部、41…作動部、62…保持用カム、63…保持ピン、P1…第1位置、P2…第2位置。

Claims (3)

  1. 流路を開閉するための弁体を含む弁機構と、
    加熱により変形して前記弁機構の弁体を開放動作させる変形手段と、
    その変形手段によって開放動作された弁体を開放状態において機械的に保持する保持手段と
    を備えたことを特徴とする熱動弁。
  2. 前記変形手段が、形状記憶合金よりなる熱応動素子と、その熱応動素子にバイアス力を付与する付勢手段とよりなることを特徴とする請求項1に記載の熱動弁。
  3. 前記保持手段が、変形手段の変形動作ごとに、弁体を開放させる第1位置と、弁体を閉成させる第2位置とに交互に作動されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱動弁。
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JP2007327539A (ja) * 2006-06-07 2007-12-20 Nippon Thermostat Co Ltd 熱動弁の制御方法

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