JPH07167037A - 形状記憶合金アクチュエータ - Google Patents

形状記憶合金アクチュエータ

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JPH07167037A
JPH07167037A JP31694793A JP31694793A JPH07167037A JP H07167037 A JPH07167037 A JP H07167037A JP 31694793 A JP31694793 A JP 31694793A JP 31694793 A JP31694793 A JP 31694793A JP H07167037 A JPH07167037 A JP H07167037A
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JP
Japan
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shape memory
memory alloy
fixed
holder
coil spring
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Application number
JP31694793A
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English (en)
Inventor
Isamu Suzuki
木 勇 鈴
Hiromi Kurokuzu
葛 博 美 黒
Masayuki Ohashi
橋 正 幸 大
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Sanki Engineering Co Ltd
Venn Co Ltd
Keihin Hatsujyo Co Ltd
Original Assignee
Sanki Engineering Co Ltd
Venn Co Ltd
Keihin Hatsujyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 形状記憶合金素子を直接、あるいはヒータに
よって間接加熱するための給電端子を固定状態に配設す
ることができ、リード線の断線や出力ロスを生じること
なく円滑な作動が可能な形状記憶合金アクチュエータを
提供する。 【構成】 形状記憶合金製コイルばね10をスパイラル
コイル状導線あるいはスパイラルコイル状電熱線9の外
側に同心状に配設し、両者の一端側を接続して可動ホル
ダ8に固定すると共に、両者の他端側を互いに絶縁した
状態で固定ホルダ5に固定し、それぞれ給電端子T1 ,
T2 に接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、形状記憶合金素子を加
熱して形状回復させ、このときの変位出力を駆動源とし
て、例えばバルブやダンパー、ロボットの関節などを作
動させるのに利用される形状記憶合金アクチュエータに
係わり、さらに詳しくは、その形状記憶合金素子を加熱
して形状回復させるための加熱構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】形状記憶合金アクチュエータは、形状記
憶合金の形状記憶特性を利用したものであって、例えば
バイアススプリングにより変形させておいた形状記憶合
金素子をそのAf点以上に加熱することによって、あら
かじめ記憶処理しておいた形状に復帰させ、このときの
変位を適当な手段によって取り出し、ロボットの腕や指
の関節やバルブなどを作動させるようにしたものであ
る。
【0003】そして、前記形状記憶合金素子を加熱する
には、例えば図5(a)に示すように、当該形状記憶合
金素子に直接電流を流すことによって素子自体のジュー
ル発熱を利用する直接通電方式が実用化されている。
【0004】すなわち、図5(a)に示す形状記憶合金
アクチュエータ100は、シリンダ状のケーシング10
1内に上下動可能に収納された円板102と、該円板1
02に取付けられた出力ロッド103と、円板102の
下方側、すなわち前記ケーシング101の底部に収納さ
れた形状記憶合金製コイルばね104と、円板102の
上方側に配設されたバイアススプリング105とから主
に構成されている。
【0005】前記形状記憶合金製コイルばね104は、
伸長状態に形状記憶処理されており、その両端はスイッ
チSを介して電源Eに接続されている。
【0006】このような構造のアクチュエータ100に
おいて、スイッチSが開放され、形状記憶合金製コイル
ばね104に電流が流れていないとき、すなわち当該形
状記憶合金製コイルばね104の温度が常温(Mf点以
下)となっている場合には、前記形状記憶合金製コイル
ばね104はバイアスススプリング105の弾性力によ
って圧縮状態に変形しており、前記出力ロッド103
は、図に示すように引込み状態に位置することになる。
【0007】この状態において、スイッチSを閉じる
と、形状記憶合金製コイルばね104に電流が供給さ
れ、形状記憶合金製コイルばね104が自身のジュ−ル
発熱によって加熱される。 そして、当該形状記憶合金
製コイルばね104の温度がAf点に達すると、形状記
憶合金製コイルばね104がバイアスススプリング10
5の弾性力に抗して形状記憶処理された伸長状態に形状
回復するので、図中に仮想線で示すように、円板102
が押し上げられ、出力ロッド103が押し出し作動す
る。 そして、前記スイッチSを開くことによって形状
記憶合金製コイルばね104への通電を遮断すると、当
該コイルばね104の温度が低下し、Mf点以下に下が
った時点において、前記バイアスススプリング105に
よって圧縮状態に再び変形され、前記出力ロッド103
が実線で示すように引込み作動する。
【0008】したがって、前記アクチュエータ100の
出力ロッド103を、例えばバルブに接続すれば、前記
スイッチSの開閉操作によって当該バルブを遠隔操作す
ることが可能になる。
【0009】一方、上記のような形状記憶合金アクチュ
エータ100において、例えばバルブを作動させるに十
分な駆動力を得るには、素線径が十分に太い形状記憶合
金製コイルばね104を使用する必要があり、このよう
な太径の形状記憶合金製コイルばね104を直接通電に
よって加熱するにはかなりの大電流を流さなくてはなら
なくなる。
【0010】図5(b)に示す形状記憶合金アクチュエ
ータ110は、直接通電方式のアクチュータにおける上
記難点に対処したものであって、形状記憶合金製コイル
ばね104の内側に細径の電熱線111からなるヒータ
を配設した構造を有し、スイッチSのオン操作に基づく
比較的低い電流の供給によって、形状記憶合金製コイル
ばね104を加熱することにより、前記直接通電方式の
形状記憶合金アクチュータ100と同様の作動を可能に
することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5
(a)に示した直接通電方式の形状記憶合金アクチュエ
ータ100においては、形状記憶合金製コイルばね10
4の固定側端部(図中下側)と可動側端部(図中上側)
の両方に給電端子およびリード線を設ける必要があり、
当該アクチュエータ100の作動の度ごとに可動側端部
への給電端子やリード線が移動するので、可動側のリー
ド線が断線したり、出力ロスの原因となったりするとい
う問題があった。
【0012】また、図5(b)に示した間接加熱方式の
形状記憶合金アクチュエータ110においては、ケーシ
ング101の底部に固定されたヒータによって形状記憶
合金製コイルばね104を加熱するようにしているの
で、上記のような問題はないが、ヒータの全長を形状記
憶合金製コイルばね104の収縮時の全長より長くする
ことができないので、伸長時の形状記憶合金製コイルば
ね104の全体を均一に加熱保持することができないと
いう問題点がある。 したがって、ヒータの電熱線11
1の上端側を円板102の側に固定することによって、
電熱線111を形状記憶合金製コイルばね104と共に
伸縮させるようにすることが望ましいが、この場合に
は、電熱線111への給電端子およびリード線を可動状
態に設置しなければならないため、上記直接通電方式の
アクチュエータ100と全く同様な問題が生じ、これら
の問題点の解決が、形状記憶合金素子の加熱による形状
回復を確実に行い、当該形状記憶合金アクチュエータを
円滑に作動させるための課題となっていた。
【0013】
【発明の目的】本発明は、従来の形状記憶合金アクチュ
エータにおける上記課題に着目してなされたものであっ
て、形状記憶合金素子を直接、あるいはヒータによって
間接加熱するための給電端子を固定状態に配設すること
ができ、リード線の断線や出力ロスを生じることなく円
滑な作動が可能な形状記憶合金アクチュエータを提供す
ることを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の第1請求項に係
わる形状記憶合金アクチュエータは、直接通電方式のア
クチュエータに関するものであって、固定ホルダと可動
ホルダの間に保持された形状記憶合金製コイルばねの加
熱に基づく形状回復を駆動源とする形状記憶合金アクチ
ュエータにおいて、前記形状記憶合金製コイルばねにス
パイラルコイル状の導線を略同心状に配設すると共に、
当該形状記憶合金製コイルばねと前記スパイラルコイル
状導線の一端側を電気的に接続した状態で前記可動ホル
ダに固定し、かつ前記形状記憶合金製コイルばねとスパ
イラルコイル状導線の他端側を互いに絶縁状態で前記固
定ホルダに固定し、それぞれ給電端子に接続してなる構
成としたことを特徴としており、本発明の第2請求項に
係わる形状記憶合金アクチュエータは、間接加熱方式の
アクチュエータに関するものであって、同じく固定ホル
ダと可動ホルダの間に保持された形状記憶合金製コイル
ばねの加熱に基づく形状回復を駆動源とする形状記憶合
金アクチュエータにおいて、前記形状記憶合金製コイル
ばねにスパイラルコイル状の電熱線を略同心状に配設す
ると共に、当該形状記憶合金製コイルばねと前記スパイ
ラルコイル状電熱線の一端側を電気的に接続した状態で
前記可動ホルダに固定し、かつ前記形状記憶合金製コイ
ルばねとスパイラルコイル状電熱線の他端側を互いに絶
縁状態で前記固定ホルダに固定し、それぞれ給電端子に
接続してなる構成としたことを特徴としており、このよ
うな形状記憶合金アクチュエータの構成を前述した従来
の課題を解決するための手段としている。
【0015】
【発明の作用】本発明に係わる直接通電方式の形状記憶
合金アクチュエータにおいては、形状記憶合金製コイル
ばねとスパイラルコイル状導線とが同心状に配置され、
両者の一端側が電気的に接続されて可動ホルダに固定さ
れると共に、両者の他端側が互いに絶縁された状態でそ
れぞれ固定ホルダに固定されている。 すなわち、給電
端子およびリード線を可動側に設ける必要がなく、これ
ら給電端子およびリード線がすべて固定ホルダの側に集
中して配設されているので、給電端子を経て供給された
電流が固定ホルダの側から、形状記憶合金製コイルばね
に直列に接続された導線を介して当該形状記憶合金製コ
イルばねに確実に流れることになるので、導線の電気抵
抗を形状記憶合金製コイルばねよりも十分に小さいもの
とすることによって、形状記憶合金製コイルばねが自身
のジュール発熱によって速やかに加熱されることから、
当該アクチュエータの作動が円滑なものとなり、出力ロ
スが生じることもない。
【0016】また、本発明に係わる間接加熱方式の形状
記憶合金アクチュエータにおいては、形状記憶合金製コ
イルばねとスパイラルコイル状電熱線とが同様に同心状
に配置され、可動ホルダおよび固定ホルダに同様に固定
されているので、給電端子およびリード線を可動側に設
ける必要がなく、給電端子を経て供給された電流が固定
ホルダの側から、スパイラルコイル状電熱線に直列に接
続された形状記憶合金製コイルばねを介して当該電熱線
に確実に流れることになる。 したがって、前記直接通
電方式の形状記憶合金アクチュエータと同様に出力ロス
やリード線の断線が防止されるばかりでなく、電熱線の
電気抵抗を形状記憶合金製コイルばねよりも十分に大き
なものにすることによって、比較的小さな電流で形状記
憶合金製コイルばねが確実に加熱されるようになると共
に、スパイラルコイル状電熱線が形状記憶合金製コイル
ばねと共に伸縮するので、電力を無駄にすることなく形
状記憶合金製コイルばねの全体が均一に加熱されること
となる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて具体的に説明
する。
【0018】図1ないし図3は、本発明の一実施例に係
わる形状記憶合金アクチュエータの構造を説明するため
のものであって、図1および図4には、当該アクチュエ
ータの形状記憶合金素子が冷却および加熱された状態が
それぞれ示してある。
【0019】すなわち、図1に示す形状記憶合金アクチ
ュエータ1は、円筒形のケーシング2と、該ケーシング
2の下端開口部を閉塞する蓋体3と、該蓋体3のケーシ
ング内部側に取付けられた樹脂製の固定ベース4と、該
固定ベース4上に金属製の電極プレート5aを介して固
定された銅合金製の固定ホルダ5と、前記蓋体3,固定
ベース4および固定ホルダ5の中心部にそれぞれ形成し
た貫通孔内に上下動自在に挿通された出力ロッド6と、
該出力ロッド6の図中上端部に樹脂製の可動円板7を介
して固定された銅合金製の可動ホルダ8を備えており、
当該可動ホルダ8と前記固定ホルダ5との間には、スパ
イラルコイル状に成形された電熱線9と、伸長状態に形
状記憶処理された形状記憶合金製コイルばね(形状記憶
合金素子)10が同心状に配設してあると共に、前記可
動円板7の上方には、ケーシング2との間にバイアスス
プリング11が設けてあって、当該可動円板7を可動ホ
ルダ8および出力ロッド6とともに図中下方側に付勢す
るようになっている。
【0020】前記スパイラルコイル状電熱線9は、形状
記憶合金製コイルばね10より細径のものであって、そ
の上端側は、図2(a)に拡大して示すように、前記可
動ホルダ8に形成したおねじ部8aに螺着され、当該お
ねじ部8aに螺合するコイルばね状の金属製インサート
12(可動ホルダ側インサート)によって前記おねじ部
8aの谷底部分に固定されている。
【0021】一方、形状記憶合金製コイルばね10の上
端側は、同じく図2(a)に示すように、前記インサー
ト12の外周側に螺着され、さらにその外周をストッパ
リング13によって締め付けることによって当該可動ホ
ルダ8に固定されており、これら形状記憶合金製コイル
ばね10およびスパイラルコイル状電熱線9は前記イン
サート12を介して電気的に導通状態にある。
【0022】また、前記スパイラルコイル状電熱線9の
下端側は、図2(b)に拡大して示すように、樹脂製の
チューブ14を被覆した状態で前記固定ホルダ5のおね
じ部5bに形成した溝5c内に嵌挿し、前記インサート
12と同様の形状の固定ホルダ側インサート15を前記
おねじ部5bに螺着することによって当該固定ホルダ5
に固定され、さらに固定ベース4に設けた配線孔4aを
通して外部配線コネクタ16の一方の給電端子T1 に接
続されている(図1参照)。
【0023】形状記憶合金製コイルばね10の下端側
は、同じく図2(b)に示すように、前記インサート1
5の外周側に螺着され、さらにその外周をストッパリン
グ13によって締め付けることによって固定ホルダ5に
固定されており、当該形状記憶合金製コイルばね10の
下端側は、インサート15,固定ホルダ5,該固定ホル
ダ5と固定ベース4の間に挟着された電極プレート5a
と前記コネクタ16の他方の給電端子T2 との間を結ぶ
リード線17を介して外部配線に接続されている(図1
参照)。
【0024】前記インサート12および15は、図3
(a)および(b)に示すように、ステンレス鋼あるい
はりん青銅からなる菱形断面の線材をスパイラル状に巻
いたコイルばね状のものであって、固定ホルダ5および
可動ホルダ8のおねじ部のピッチや径に応じて適度に弾
性変形することによって電熱線9を強固に固定すると共
に、外周部に形成されるおねじ状部分に形状記憶合金製
コイルばね10の端部をしっかりと螺着させることがで
きる。 なお、この実施例においては、上記のような菱
形断面のインサートを使用したが、必ずしも菱形断面に
限定されるわけではなく、固定する線材径などに応じて
他の断面形状のものを使用することができる。
【0025】また、前記形状記憶合金製コイルばね10
のインサート12および15への螺着に際しては、当該
形状記憶合金製コイルばね10の両端部の径を前記イン
サート12および15の径よりも若干小さめに形状記憶
処理しておくことが望ましく、これによってより一層強
固な螺着が可能になる。
【0026】このような構造を備えた形状記憶合金アク
チュエータ1のコネクタ16に外部配線を接続して電流
を供給すると、例えば給電端子T1 から電熱線9,イン
サート12,形状記憶合金製コイルばね10,インサー
ト15,固定ホルダ5,電極プレート5a,およびリー
ド線17を介して他方給電端子T2 へと電流が流れるの
で、形状記憶合金製コイルばね10よりも十分に電気抵
抗の大きい電熱線9が発熱して形状記憶合金製コイルば
ね10を加熱する。 そして、形状記憶合金製コイルば
ね10の温度がAf点以上に達すると、バイアススプリ
ング11によって圧縮状態に変形されていた形状記憶合
金製コイルばね10が、前記バイアススプリング11の
弾性力に抗して記憶処理された伸長状態に形状回復する
ので、図4に示すように、可動ホルダ8が図中上方に押
し上げられ、当該可動ホルダ8に連結された出力ロッド
6が引込み作動する。給電が中止されると、形状記憶合
金製コイルばね10の放熱が開始され、形状記憶合金製
コイルばね10の温度がMf点以下に低下すると、当該
形状記憶合金製コイルばね10はバイアススプリング1
1の弾性力によって容易に変形するようになり、再び図
1に示すような収縮状態となって、前記出力ロッド6が
押出し作動する。
【0027】すなわち、給電をオン・オフすることによ
って前記出力ロッド6が引込みおよび押出し作動するの
で、当該出力ロッド6に、例えばバルブに接続すれば、
当該バルブを遠隔操作することが可能になる。
【0028】このとき、電熱線9は電気抵抗が大きいの
で当該アクチュエータ1の作動電流を比較的小さなもの
とすることができると共に、前記電熱線9が形状記憶合
金製コイルばね10と共に伸長するので、比較的小さな
電流によって、収縮状態および伸長状態にある形状記憶
合金コイルばね10の全長を無駄なく均一に加熱するこ
とができ、給電が継続されているあいだは形状記憶合金
製コイルばね10の伸長状態を維持することができる。
【0029】さらに、給電端子T1 ,T2 およびリード
線17がすべて固定ホルダ5の側に集中して配設するこ
とができるので断線や出力ロスが解消され、当該形状記
憶合金アクチュエータ1の作動が円滑かつ確実なものと
なる。
【0030】なお、上記実施例においては、形状記憶合
金製コイルばね10の内側に電熱線9を配設した、いわ
ゆる間接加熱方式のものを例示したが、前記電熱線9に
代えて、形状記憶合金製コイルばね10よりも電気抵抗
が十分に小さい導線を設けることによって、形状記憶合
金製コイルばね10を自身のジュール発熱によって加熱
する直接通電方式のアクチュエータとすることができ
る。 また、前記電熱線9の抵抗値を形状記憶合金製コ
イルばね10と同等なものにすれば、形状記憶合金製コ
イルばね10の自己発熱と間接加熱とを併用することも
できる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わる形
状記憶合金アクチュエータは、上記構成、すなわち形状
記憶合金製コイルばねとスパイラルコイル状導線あるい
はスパイラルコイル状電熱線とを同心状に配設し、両者
の一端側を接続して可動ホルダに固定すると共に、両者
の他端側を互いに絶縁した状態で固定ホルダに固定した
ものであるから、給電端子やリード線をすべて固定状態
に配設することができ、前記形状記憶合金製コイルばね
あるいは電熱線への電流供給が安定したものとなって、
当該アクチュエータの信頼性を格段に向上させることが
できるという極めて優れた効果をもたらすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる形状記憶合金アクチュエータの
一実施例を示す断面説明図である。
【図2】(a) 図1に示した形状記憶合金アクチュエ
ータにおける形状記憶合金製コイルばねとスパイラルコ
イル状電熱線の可動ホルダへの固定構造を示す拡大断面
説明図である。 (b) 図1に示した形状記憶合金アクチュエータにお
ける形状記憶合金製コイルばねとスパイラルコイル状電
熱線の固定ホルダへの固定構造を示す拡大断面説明図で
ある。
【図3】(a)および(b)は図1に示した形状記憶合
金アクチュエータに用いるインサートの形状を示すそれ
ぞれ上面図および正面図である。
【図4】図1に示した形状記憶合金アクチュエータの作
動状態を示す断面説明図である。
【図5】(a) 直接通電方式の形状記憶合金アクチュ
エータの従来例を示す概略説明図である。 (b) 間接加熱方式の形状記憶合金アクチュエータの
構造例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 形状記憶合金アクチュエータ 5 固定ホルダ 5b おねじ部 8 可動ホルダ 8a おねじ部 9 電熱線 10 形状記憶合金製コイルばね 12 可動ホルダ側インサート 13 ストッパリング 14 チューブ(絶縁体) 15 固定ホルダ側インサート T1 ,T2 給電端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒 葛 博 美 神奈川県相模原市橋本台2丁目2番38号 フジ電装株式会社内 (72)発明者 大 橋 正 幸 神奈川県横須賀市浦郷町5−2931 京浜発 條株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定ホルダと可動ホルダの間に保持され
    た形状記憶合金製コイルばねの加熱に基づく形状回復を
    駆動源とする形状記憶合金アクチュエータにおいて、 前記形状記憶合金製コイルばねにスパイラルコイル状の
    導線を略同心状に配設すると共に、当該形状記憶合金製
    コイルばねと前記スパイラルコイル状導線の一端側を電
    気的に接続した状態で前記可動ホルダに固定し、かつ前
    記形状記憶合金製コイルばねとスパイラルコイル状導線
    の他端側を互いに絶縁状態で前記固定ホルダに固定し、
    それぞれ給電端子に接続してなることを特徴とする形状
    記憶合金アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 固定ホルダと可動ホルダの間に保持され
    た形状記憶合金製コイルばねの加熱に基づく形状回復を
    駆動源とする形状記憶合金アクチュエータにおいて、 前記形状記憶合金製コイルばねにスパイラルコイル状の
    電熱線を略同心状に配設すると共に、当該形状記憶合金
    製コイルばねと前記スパイラルコイル状電熱線の一端側
    を電気的に接続した状態で前記可動ホルダに固定し、か
    つ前記形状記憶合金製コイルばねとスパイラルコイル状
    電熱線の他端側を互いに絶縁状態で前記固定ホルダに固
    定し、それぞれ給電端子に接続してなることを特徴とす
    る形状記憶合金アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記スパイラルコイル状導線の一端が金
    属製の可動ホルダに設けたおねじ部に螺合した状態でコ
    イルばね状の導電体からなる可動ホルダ側インサートに
    より当該可動ホルダに固定されると共に、他端が金属製
    の固定ホルダに設けたおねじ部に同じくコイルばね状の
    導電体からなる固定ホルダ側インサートにより絶縁体を
    介して固定され、 前記形状記憶合金製コイルばねの両端が前記可動ホルダ
    および固定ホルダのおねじ部にそれぞれ装着された可動
    ホルダ側インサートおよび固定ホルダ側インサートの外
    周部にそれぞれ螺合した状態でストッパリングにより当
    該可動ホルダおよび固定ホルダにそれぞれ固定されてな
    ることを特徴とする請求項1記載の形状記憶合金アクチ
    ュエータ。
  4. 【請求項4】 前記スパイラルコイル状電熱線の一端が
    金属製の可動ホルダに設けたおねじ部に螺合した状態で
    コイルばね状の導電体からなる可動ホルダ側インサート
    により当該可動ホルダに固定されると共に、他端が金属
    製の固定ホルダに設けたおねじ部に同じくコイルばね状
    の導電体からなる固定ホルダ側インサートにより絶縁体
    を介して固定され、 前記形状記憶合金製コイルばねの両端が前記可動ホルダ
    および固定ホルダのおねじ部にそれぞれ装着された可動
    ホルダ側インサートおよび固定ホルダ側インサートの外
    周部にそれぞれ螺合した状態でストッパリングにより当
    該可動ホルダおよび固定ホルダにそれぞれ固定されてな
    ることを特徴とする請求項2記載の形状記憶合金アクチ
    ュエータ。
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