JP2017043263A - アクチュエータ - Google Patents

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紘輔 浅野
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紘輔 浅野
宏 久野
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宏 久野
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Abstract

【課題】長手方向の長さを短縮することができ、小型化を図ることが可能なアクチュエータの提供にある。【解決手段】外筒体20と、外筒体20に挿入され、長手方向に対して往復移動するシャフト24と、シャフト24と連結され、外筒体20の内部に収容される内筒体23と、外筒体20と内筒体23との間に配置され、内筒体23をシャフト24の往動方向に付勢する第1コイルばねとしてのバイアスばね25と、内筒体23とシャフト24との間に配置され、内筒体23をシャフト24の復動方向に付勢する第2コイルばねとしての形状記憶コイルばね26と、外筒体20および内筒体23の内部を流通する流体の流通空間部と、を備え、バイアスばね25および形状記憶コイルばね26はシャフト24の軸心を中心に同心状に少なくとも軸方向の一部が重なるように配置される。【選択図】 図2

Description

この発明は、アクチュエータに関する。
例えば、特許文献1に開示されたアクチュエータは、ハウジングと、ハウジングに形成された入口ポートおよび出口ポートと、ハウジング内に配設された螺旋形の記憶金属体を備えている。記憶金属体の一端はハウジングの内壁に固定され、他端はスプリングの付勢力を受ける作動板に固定され、作動板からはプランジャが外部へと延出する。記憶金属体とスプリングとは、ハウジング内に直列に配置された状態にある。記憶金属体は、記憶金属から形成され、低温域ではその原型を維持し、高温域では柔軟になる性質を有している。入口ポートからはエンジンの冷却水が流入し、ハウジング内を流通して出口ポートから流出する。プランジャには、リンクを介してラジエータグリルが回動可能に連結されている。
記憶金属体は、ハウジング内を流通するエンジン冷却水の温度域によって作動状態が異なる。例えば、入口ポートを介してハウジング内に高温域のエンジン冷却水が流入すると、該高温流体にさらされた記憶金属体は柔軟となり、スプリングの付勢力を受けて作動板とプランジャが上方へ移動し、アクチュエータは作動状態となる。アクチュエータが作動状態となることにより、ラジエータグリルは全開となり、冷気が十分に吸入されることによりラジエータの放熱効率が高められる。
一方、入口ポートを介してハウジング内に低温域のエンジン冷却水が流入すると、記憶金属体はスプリングの付勢力に抗して原形に戻り、作動板とプランジャが下方へ移動し、アクチュエータは非作動状態となる。アクチュエータが非作動状態となることにより、ラジエータグリルは全閉となる。
特開昭58−28003号公報
しかし、特許文献1に開示されたアクチュエータにおいては、記憶金属体とスプリングとがハウジング内に直列に配置された状態にあり、プランジャの長手方向のスペースが必要となり、アクチュエータが大型化する問題がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、長手方向の長さを短縮することができ、小型化を図ることが可能なアクチュエータの提供にある。
上記の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、有底筒状の外筒体と、前記外筒体に挿入され、前記外筒体の長手方向に対して往復移動するシャフトと、前記シャフトと連結され、前記外筒体の内部に収容される有底筒状の内筒体と、前記シャフトの径方向における前記外筒体と前記内筒体との間に配置され、前記内筒体を前記シャフトの往動方向に付勢する第1コイルばねと、前記シャフトの径方向における前記内筒体と前記シャフトとの間に配置され、前記内筒体を前記シャフトの復動方向に付勢する前記第2コイルばねと、前記外筒体および前記内筒体の内部に熱媒体としての流体を流通する流通空間部と、を備え、前記第1コイルばねおよび前記第2コイルばねは前記シャフトの軸心を中心に同心状に少なくとも軸方向の一部が重なるように配置され、前記第1コイルばねおよび前記第2コイルばねのいずれか一方は、形状記憶金属により形成される形状記憶コイルばねであることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、外筒体内に配置される第1コイルばねおよび第2コイルばねは、シャフトの軸心を中心に同心状に少なくとも軸方向の一部が重なるように配置されているので、従来技術のように、第1コイルばねおよび第2コイルばねが直列に配置された場合と比較して、長手方向の長さを短縮することができ、アクチュエータの小型化を図ることが可能である。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のアクチュエータにおいて、前記第2コイルばねと前記シャフトとの間に配置され、前記第2コイルばねの内径よりも小さな外径を有する円柱状の保持部材を設けることを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、第2コイルばねは内筒体と第2コイルばねの内径よりも小さな外径を有する円柱状の保持部材間に挟まれて配置されている。よって、第2コイルばねが伸縮する際、第2コイルばねが径方向へ曲がることを抑制することが可能である。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載のアクチュエータにおいて、前記内筒体に複数の貫通孔を設けることを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、内筒体に設けられた複数の貫通孔により、流体は外筒体内および内筒体内を流通することが可能である。すなわち、流体が複数の貫通孔を流通することにより、内筒体と外筒体との間を流通する流体の流動抵抗を軽減することが可能である。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアクチュエータにおいて、前記流体はラジエータを流通するエンジンの冷却水であり、前記シャフトにおける前記外筒体から突出する突出端部は、前記ラジエータへの送風を制御するグリルシャッター装置と連結され、前記シャフトの往復移動により、前記グリルシャッター装置が備えるシャッターを開閉することを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、アクチュエータはエンジンの冷却水(流体)の温度域(高温域又は低温域)に応じてシャフトを往復移動させ、シャッターの開閉を行うことが可能なので、ラジエータへの外気の通過量を調整して、ラジエータにおける冷却水の熱交換を適切に行うことが可能である。
本発明によれば、長手方向の長さを短縮することができ、アクチュエータの小型化を図ることが可能である。
(a)は本発明の実施形態に係るグリルシャッター装置の概略構成を示す斜視図であり、(b)はグリルシャッター装置の側面図である。 本発明の実施形態に係るアクチュエータの概略断面図である。 (a)は流体が高温域にあるときのアクチュエータの作動状態を示すアクチュエータの断面図であり、(b)は流体が低温域にあるときのアクチュエータの作動状態を示すアクチュエータの断面図である。 別例に係るアクチュエータの概略断面図である。
以下、本発明の実施形態に係るアクチュエータについて図1〜図3に基づき説明する。
本実施形態のアクチュエータは車両に搭載されるグリルシャッター装置に用いられている。
図1(a)、図1(b)に示すように、図示しない車両のエンジンルームの前方にはラジエータ11が配置され、ラジエータ11内にはエンジンを冷却する冷却水が循環している。車両の走行などにより、多量の外気がラジエータ11に吹き付けられ、吹き付けられる外気によりラジエータ11内を循環する冷却水は冷やされる。ラジエータ11の前方には、ラジエータ11への送風を制御するグリルシャッター装置10が配置されている。グリルシャッター装置10は、フロントグリル12の通風口12Aを覆うシャッター13と、シャッター13と連結されたリンク機構14と、リンク機構14と連結されたアクチュエータ15とを備えている。アクチュエータ15の作動により、リンク機構14を介してシャッター13の開閉を行う。なお、図1(a)において、シャッター13の長手方向が左右方向であり、図面における上下方向が車両の上下方向であり、左右方向と上下方向に直交する方向が前後方向である。
リンク機構14は、図1(a)に示すように、左右両側に設けられたアーム16、17とアーム16、17を回動可能に支持する支軸18とを備えている。アーム16、17の前端部はシャッター13にそれぞれピンで回動可能に連結されている。アーム16、17は連結棒19により連結されている。アーム17は、支軸18に対して後方に延出された延出部17Aを有し、延出部17Aの後端部はアクチュエータ15と連結されている。
アクチュエータ15の上下方向への作動により、アーム16、17は支軸18を中心として回動し、アーム16、17と連結されたシャッター13は開閉動作を行う。なお、図1(b)において、実線で示すシャッター13の位置は、通風口12Aを閉じた状態を示し、二点鎖線で示すシャッター13の位置は、通風口12Aを開いた状態を示す。
図2に示すように、アクチュエータ15は、有底筒状の外筒体20と、外筒体20に挿入され、外筒体20の長手方向に対して往復移動するシャフト24と、シャフト24と連結され、外筒体20の内部に収容される有底筒状の内筒体23と、を備えている。また、アクチュエータ15は、シャフト24の径方向における外筒体20と内筒体23との間に配置され、内筒体23をシャフト24の往動方向に付勢する第1コイルばねとしてのバイアスばね25と、シャフト24の径方向における内筒体23とシャフト24との間に配置され、内筒体23をシャフト24の復動方向に付勢する第2コイルばねとしての形状記憶コイルばね26とを備えている。なお、バイアスばね25は非形状記憶コイルばねに相当する。さらに、アクチュエータ15は、外筒体20および内筒体23の内部に熱媒体としての流体に相当するエンジンの冷却水を流通する流通空間部34を備えている。なお、図2において図面の上側がアクチュエータ15の上方に相当し、図面の下側がアクチュエータ15の下方に相当する。
外筒体20は有底筒状の形状を有し、円筒状の壁部20Aと、壁部20Aの下端部を塞ぐ底部20Bと、壁部20Aの上端部にて開口する開口部20Cを備えている。外筒体20の壁部20Aの径は所定の大きさを有し、外筒体20の長手方向の長さは所定の大きさを有している。図示しないが外筒体20は車体に固定されている。外筒体20には、流体としてのエンジンの冷却水を外筒体20内に導入する導入口21と、外筒体20内を流通した冷却水を排出する排出口22とを備えている。外筒体20における開口部20C側の壁部20Aの外周面には、円環状の補助部材33が設けられ、補助部材33は外筒体20の壁部20Aに一体化固定されている。なお、補助部材33は壁部20Aの端部から一部が軸方向に突出するように設けられている。外筒体20を形成する材料は、アルミニウムである。外筒体20はステンレス鋼(SUS)により形成されてもよい。
外筒体20の内側には円柱状の保持部材27が設けられている。保持部材27は長手方向(軸方向)に延在する円柱状の保持部27Aと、保持部27Aの上方の端部に外径方向に突出して形成されたフランジ部27Bとを有している。フランジ部27Bの外径面は段差部27Dを有している。また、保持部材27における径方向の中心部には、軸方向に貫通する挿通孔27Cが形成されている。保持部材27は、保持部27Aを外筒体20内に挿入させ、フランジ部27Bの段差部27Dを外筒体20の開口部20Cに嵌め込んで固定される。フランジ部27Bは、外筒体20の開口部20Cを塞ぐ蓋としての機能を有している。また、挿通孔27Cにはシャフト24が挿通される。挿通孔27Cの内径はシャフト24の外径よりも少し大きく設定されている。保持部材27の長手方向の長さは、外筒体20の長手方向の長さの半分程度の長さに設定されている。
図2に示すように、保持部材27の挿通孔27Cの上方の端部にはOリング溝29が形成されている。Oリング溝29にはOリング30が嵌め込まれ、上方よりカバー体31で押圧固定されている。また、外筒体20の上方の端部における補助部材33の内周側にはOリング32が嵌め込まれフランジ部27Bの段差部27Dで押圧固定されている。Oリング30、32により、外筒体20内の冷却水の外部への漏れを防止している。
シャフト24は丸棒により形成されている。シャフト24は保持部材27の挿通孔27Cに挿通されている。シャフト24の下方の端部には後述する内筒体23の底部23Bと連結される連結端部としての小径部24Bが形成されている。小径部24Bの表面には雄ねじが形成されている。シャフト24は、挿通孔27Cを通って外筒体20外に突出している。シャフト24における外筒体20外に突出した突出端部24Aは、図1(a)、図1(b)に示すように、アーム17の延出部17Aに連結されている。図2に示すように、シャフト24の突出端部24A付近にはストッパー28が設けられている。ストッパー28によりシャフト24の移動が規制されている。シャフト24は、外筒体20の長手方向に対して往復移動可能に配設されている。図2において、シャフト24の往動方向とは上向きに移動する方向であり、シャフト24の復動方向とは下向きに移動する方向である。
外筒体20の内部には内筒体23が収容されており、内筒体23は外筒体20に対して往復移動可能に配置されている。内筒体23は有底筒状の形状を有し、円筒状の壁部23Aと、壁部23Aの下端部を塞ぐ底部23Bと、壁部23Aの上端部にて開口する端部に外径方向に突出して形成されたフランジ部23Cとを備えている。壁部23Aの外周径は外筒体20の壁部20Aの内周径よりも小さく設定されている。内筒体23の長手方向(軸方向)の長さは、外筒体20の長手方向(軸方向)の長さよりも小さく設定されている。フランジ部23Cの外周径は外筒体20の内周径よりもわずかに小さく設定されている。内筒体23は外筒体20内において長手方向(軸方向)に移動可能に配置されている。内筒体23の底部23Bが下方に位置し、フランジ部23Cが上方に位置する。内筒体23の壁部23Aおよび底部23Bには複数の貫通孔23Dが形成されている。複数の貫通孔23Dは外筒体20内を流通する冷却水を内筒体23の内部に流通させ易くするための孔である。内筒体23の底部23Bの中心部には、シャフト24を固定するためのねじ孔23Eが形成されている。シャフト24の小径部24Bは内筒体23の底部23Bに形成されたねじ孔23Eに螺合されることにより、シャフト24は内筒体23に連結され固定されている。内筒体23を形成する材料は、アルミニウムである。内筒体23はステンレス鋼(SUS)により形成されてもよい。
バイアスばね25は、外筒体20の壁部20Aと内筒体23の壁部23A間に配置され、バイアスばね25の一方の端部25Aは外筒体20の底部20Bに当接し、バイアスばね25の他方の端部25Bは内筒体23のフランジ部23Cに当接している。バイアスばね25は、所定のばね定数を有する圧縮コイルばねである。バイアスばね25が配設されていることにより、内筒体23は外筒体20に対して上方向に付勢された状態にある。すなわち、バイアスばね25は、内筒体23をシャフト24の往動方向である上方向に付勢している。バイアスばね25の材料は、防錆性を有するステンレス鋼(SUS)などの一般的なばね材料である。
形状記憶コイルばね26は、内筒体23の壁部23Aと保持部材27の保持部27A間に配置されている。形状記憶コイルばね26の内径は、保持部材27の保持部27Aの外径よりも大きく設定されている。形状記憶コイルばね26の外径は、バイアスばね25の内径よりも小さく設定されている。形状記憶コイルばね26の一方の端部26Aは内筒体23の底部23Bに当接し、形状記憶コイルばね26の他方の端部26Bは保持部材27のフランジ部27Bに当接している。形状記憶コイルばね26が配設されていることにより、内筒体23は外筒体20に対して下方向に付勢された状態にある。すなわち、形状記憶コイルばね26は、内筒体23をシャフト24の復動方向である下方向に付勢している。形状記憶コイルばね26は、形状記憶金属から形成された圧縮コイルばねである。形状記憶コイルばね26は、所定の温度以上の高温域では、記憶された形状に復元するように変形し、ばね定数が増大しバイアスばね25のばね定数よりも大きくなる性質を有する。一方、形状記憶コイルばね26は、所定の温度以下の低温域では、ばね定数が減少しバイアスばね25のばね定数よりも小さくなる性質を有する。形状記憶コイルばね26の材料は、Ti−Ni系合金である。
図2に示すように、バイアスばね25および形状記憶コイルばね26は、シャフト24の軸心を中心に同心状に少なくとも軸方向の一部が重なるように配置されている。すなわち、バイアスばね25および形状記憶コイルばね26は、バイアスばね25を径方向の外径側に配置し形状記憶コイルばね26を径方向の内径側に配置した状態にある。また、バイアスばね25および形状記憶コイルばね26は、長手方向における内筒体23のフランジ部23Cと内筒体23の底部23B間の領域で径方向に重なった状態にあり、少なくとも軸方向の一部の領域で重なるように配置されている。
図示しないがエンジン(ウォータジャケット)とラジエータ11とを連結する冷却水の循環経路にバイパス経路が設けられ、外筒体20の導入口21および排出口22は、それぞれホースでバイパス経路に接続されている。エンジンを循環した冷却水は、ラジエータ11へ向かう途中で、その一部がバイパス経路を流れ、導入口21から外筒体20内に流入し、外筒体20内を流通したのち、排出口22から排出されバイパス経路を通って循環経路に戻る。なお、ラジエータ11を通過した冷却水の一部をアクチュエータ15に流通させるようにしてもよい。
次に、本実施形態のアクチュエータ15の作動について説明する。
図3(a)、図3(b)に示すように、外筒体20の導入口21から冷却水Wが外筒体20内の流通空間部34に流入し、流通空間部34を流通したのち、外筒体20の排出口22から冷却水Wが排出される。
内筒体23の壁部23Aおよび底部23Bには複数の貫通孔23Dが形成されていることにより、外筒体20内および内筒体23内を冷却水Wが流通する。すなわち、冷却水Wが複数の貫通孔23Dを流通することにより、内筒体23と外筒体20との間を流通する冷却水Wの流動抵抗が軽減される。導入口21から外筒体20内に流入した冷却水Wは、上方から下方に向かって内筒体23内を流れると共に、壁部23Aの貫通孔23Dおよび底部23Bの貫通孔23Dを通って外筒体20内を流通する。冷却水Wは内筒体23内に配置されている形状記憶コイルばね26と充分に接触する。冷却水Wは、形状記憶コイルばね26と接触し熱交換を行ったのち、外筒体20の排出口22から外部に排出される。なお、図3(a)、図3(b)においては、冷却水Wの流通経路を矢印で表している。
例えば、冷却水Wが所定の温度以上の高温域にある場合には、高温域にある冷却水Wと形状記憶コイルばね26との間で熱交換が行われることにより、冷却水Wと形状記憶コイルばね26とは同じ高温域の温度となる。形状記憶コイルばね26は、所定の温度以上の高温域では、記憶された形状へ復元するように伸長し、形状記憶コイルばね26のばね定数が増大しバイアスばね25のばね定数よりも大きくなる。
図3(a)に示すように、形状記憶コイルばね26のばね定数が増大することにより、内筒体23はバイアスばね25の付勢力に抗して下方へ向かう方向の付勢力を受け、下方へ向かって移動する。それに伴い内筒体23の底部23Bに固定されているシャフト24は、シャフト24の復動方向である下方へ向かって移動する。なお、図3(a)では、シャフト24の復動方向を矢印F2で表している。そして、図1(a)、図1(b)に示すように、リンク機構14を介して連結されたシャッター13は、支軸18を中心として右回り方向に回動されることにより、開いた状態となりフロントグリル12の通風口12Aが開口状態となる。通風口12Aが開口状態となることにより、外気の通過量が多くなり、ラジエータ11における冷却水の冷却が促進される。なお、図3(a)では、シャフト24が最も下方に移動した状態を示す。
一方、冷却水Wが所定の温度以下の低温域にある場合には、低温域にある冷却水Wと形状記憶コイルばね26との間で熱交換が行われることにより、冷却水Wと形状記憶コイルばね26とは同じ低温域の温度となる。形状記憶コイルばね26は、所定の温度以下の低温域では、形状記憶コイルばね26のばね定数が減少しバイアスばね25のばね定数よりも小さくなる。
図3(b)に示すように、形状記憶コイルばね26のばね定数がバイアスばね25のばね定数よりも小さくなることにより、内筒体23は形状記憶コイルばね26の付勢力に抗して上方へ向かう方向の付勢力を受け、上方へ向かって移動する。それに伴い内筒体23の底部23Bに固定されているシャフト24は、シャフト24の往動方向である上方へ向かって移動する。なお、図3(b)では、シャフト24の往動方向を矢印F1で表している。そして、図1(a)、図1(b)に示すように、リンク機構14を介して連結されたシャッター13は、支軸18を中心として左回り方向に回動されることにより、閉じた状態となりフロントグリル12の通風口12Aが閉口状態となる。通風口12Aが閉口状態となることにより、外気の通過量が減少し、ラジエータ11における冷却水の冷却が抑制される。なお、図3(b)では、シャフト24が最も上方に移動した状態を示す。
なお、図3(a)において、ストロークLは、シャフト24の上下方向の往復移動距離(移動範囲)を示している。
本発明の実施形態に係るアクチュエータ15によれば、以下の効果を奏する。
(1)外筒体20内に配置されるバイアスばね25および形状記憶コイルばね26は、シャフト24の軸心を中心に同心状に少なくとも軸方向の一部が重なるように配置されているので、従来技術のように、バイアスばねおよび形状記憶ばねが直列に配置された場合と比較して、長手方向(軸方向)の長さを短縮することができ、アクチュエータの小型化を図ることが可能である。
(2)形状記憶コイルばね26は、内筒体23の壁部23Aと保持部材27の保持部27A間に配置されている。よって、形状記憶コイルばね26は内筒体23の壁部23Aと保持部材27の保持部27A間に挟まれて配置されていることにより、形状記憶コイルばね26が伸縮する際、形状記憶コイルばね26が径方向へ曲がることを抑制することが可能である。
(3)内筒体23の壁部23Aおよび底部23Bには複数の貫通孔23Dが形成されていることにより、冷却水Wは外筒体20内および内筒体23内を流通することが可能である。すなわち、冷却水Wが複数の貫通孔23Dを流通することにより、内筒体23と外筒体20との間を流通する冷却水Wの流動抵抗を軽減することが可能である。
(4)アクチュエータ15はエンジンの冷却水Wの温度域(高温域又は低温域)に応じてシャフト24を往復移動させ、シャッター13の開閉を行うことが可能なので、ラジエータ11への外気の通過量を調整して、ラジエータ11における冷却水の熱交換を適切に行うことが可能である。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更しても良い。
○ 本発明の実施形態では、第1ばねをバイアスばね25とし、第2ばねを形状記憶コイルばね26として説明したが、第1ばねを形状記憶コイルばねとし、第2ばねをバイアスばねとしてもよい。図4に示す別例に係るアクチュエータ40では、第1ばねを形状記憶コイルばね41とし、第2ばねをバイアスばね42として構成している。この場合には、アクチュエータ40の作動方向が本発明の実施形態におけるアクチュエータ15と逆方向となる。すなわち、冷却水が所定の温度以上の高温域にある場合には、形状記憶コイルばね41のばね定数が増大することにより、内筒体23はバイアスばね42の付勢力に抗して上方へ向かって移動する。そして、図示しないリンク機構を介して連結されたシャッターは、開く方向に回動される。一方、冷却水が所定の温度以下の低温域にある場合には、形状記憶コイルばね41のばね定数が減少しバイアスばね42のばね定数よりも小さくなることにより、内筒体23は形状記憶コイルばね41の付勢力に抗して下方へ向かって移動する。そして、図示しないリンク機構を介して連結されたシャッターは、閉じる方向に回動される。
○ 上記の実施形態では、第2ばねの内側に円柱状の保持部材27を設けるとして説明したが、保持部材27を設けない構成であってもよい。
○ 上記の実施形態では、内筒体23の壁部23Aおよび底部23Bに複数の貫通孔23Dを設けるとして説明したが、底部23Bにのみ貫通孔23Dを設ける構成であってもよい。
○ 上記の実施形態では、車両用のグリルシャッター装置に適用するアクチュエータとして説明したが、車両以外にも適用可能であり、流体の温度を感知して作動するアクチュエータとして使用可能である。また、流体は、冷却水以外にオイルであってもよい。
○ 上記の実施形態では、バイアスばねおよび形状記憶コイルばねは圧縮コイルばねとして説明したが、引張りコイルばねであっても構わない。引張りコイルばねの場合には、圧縮コイルばねの場合とばねの付勢力の方向が逆方向となる。
○ 上記の実施形態では、外筒体20は円筒状として説明したが、角筒状であってもよい。
○ 上記の実施形態では、冷却水Wが導入口21から流通空間部34に流入し、排出口22から排出されるとしたが、導入口21と排出口22の関係は逆であってもよい。すなわち、排出口22に流入し導入口21から排出される流路であってもよい。
10 グリルシャッター装置
11 ラジエータ
13 シャッター
14 リンク機構
15、40 アクチュエータ
20 外筒体
20A 壁部
21 導入口
22 排出口
23 内筒体
23A 壁部
23D 貫通孔
24 シャフト
25、42 バイアスばね
26、41 形状記憶コイルばね
27 保持部材
34 流通空間部
W 冷却水
F1 往動方向
F2 復動方向

Claims (4)

  1. 有底筒状の外筒体と、
    前記外筒体に挿入され、前記外筒体の長手方向に対して往復移動するシャフトと、
    前記シャフトと連結され、前記外筒体の内部に収容される有底筒状の内筒体と、
    前記シャフトの径方向における前記外筒体と前記内筒体との間に配置され、前記内筒体を前記シャフトの往動方向に付勢する第1コイルばねと、
    前記シャフトの径方向における前記内筒体と前記シャフトとの間に配置され、前記内筒体を前記シャフトの復動方向に付勢する前記第2コイルばねと、
    前記外筒体および前記内筒体の内部に熱媒体としての流体を流通する流通空間部と、を備え、
    前記第1コイルばねおよび前記第2コイルばねは前記シャフトの軸心を中心に同心状に少なくとも軸方向の一部が重なるように配置され、
    前記第1コイルばねおよび前記第2コイルばねのいずれか一方は、形状記憶金属により形成される形状記憶コイルばねであることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記第2コイルばねと前記シャフトとの間に配置され、前記第2コイルばねの内径よりも小さな外径を有する円柱状の保持部材を設けることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記内筒体に複数の貫通孔を設けることを特徴とする請求項1又は2に記載のアクチュエータ。
  4. 前記流体はラジエータを流通するエンジンの冷却水であり、
    前記シャフトにおける前記外筒体から突出する突出端部は、前記ラジエータへの送風を制御するグリルシャッター装置と連結され、
    前記シャフトの往復移動により、前記グリルシャッター装置が備えるシャッターを開閉することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のアクチュエータ。
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