JP2004197722A - パティキュレートフィルタの再生装置及びエンジンの排気ガス浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】パティキュレートフィルタを再生すべき時期を的確に判定し、パティキュレートフィルタを保護する。
【解決手段】フィルタ前後差圧ΔPdpfに基づいて第1のパティキュレート堆積量PMaを推定するとともに(S102)、パティキュレート排出量Qpmを積算して第2のパティキュレート堆積量PMbを推定する(S108)。そして、最終的に推定されるべきパティキュレート堆積量PMとして、これらPMa及びPMbのうち大きい方の値を選択する(S109〜111)。
【選択図】図3
【解決手段】フィルタ前後差圧ΔPdpfに基づいて第1のパティキュレート堆積量PMaを推定するとともに(S102)、パティキュレート排出量Qpmを積算して第2のパティキュレート堆積量PMbを推定する(S108)。そして、最終的に推定されるべきパティキュレート堆積量PMとして、これらPMa及びPMbのうち大きい方の値を選択する(S109〜111)。
【選択図】図3
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、主にディーゼルエンジンの排気ガスの後処理のために使用されるパティキュレートフィルタの再生装置、及びこれを用いたエンジンの排気ガス浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルパティキュレートフィルタには、セラミック等をハニカム状モノリスに成形して構成されるパティキュレート捕集装置があり、一般的にディーゼルエンジンから排出される粒子状物質(以下「パティキュレート」という。)を排気ガスから除去するために使用される。運転中にこのディーゼルパティキュレートフィルタにパティキュレートが刻々と堆積していき、やがてその堆積量が許容量を上回ると、目詰まりが生じて排圧を上昇させ、運転性に悪影響を及ぼす。このため、堆積したパティキュレートを定期的に除去し、目詰まりを生じさせないようにする必要がある。
【0003】
ここで、ディーゼルパティキュレートフィルタを再生すべき時期を判定する方法として、次の2つのものが知られている。
第1は、ディーゼルパティキュレートフィルタ前後の排気通路内圧力を測定してこれらの差圧を算出するとともに、算出された差圧と排気ガス流量(吸入空気流量等に基づいて算出することができる。)とからパティキュレート堆積量を推定し、これがある規定量に達したときに、再生すべき時期であると判定する方法である(下記特許文献1)。
【0004】
第2は、エンジンの運転状態に応じた単位時間当たりのパティキュレート排出量を算出するとともに、算出されたパティキュレート排出量を積算してパティキュレート堆積量を推定し、これが同様の規定量に達したときに、再生すべき時期であると判定する方法である(下記特許文献2:パティキュレート排出量に相当する指標として「みかけ上の稼動時間」が採用されている。)。
【0005】
そして、ディーゼルパティキュレートフィルタを再生すべき時期であると判定したときは、再生処理として、排気ガスを通常時よりも昇温させるなどの制御を行うことで、堆積しているパティキュレートを燃焼温度以上に加熱し、ディーゼルパティキュレートフィルタを再生させる。
【0006】
【特許文献1】
特開平07−034853号公報(段落番号0003,0004)
【特許文献2】
特開平06−229226号公報(段落番号0022,0023)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、パティキュレートフィルタを再生すべき時期を、パティキュレートフィルタ前後の差圧等から求めたパティキュレート堆積量により定める第1の方法には、次のような問題がある。
【0008】
すなわち、パティキュレートがパティキュレートフィルタ内で均一に堆積していない状態にあるときは、一定の排気ガス流量のもとで形成される差圧が設定値から変化し、パティキュレート堆積量を正確に推定することができなくなるので、再生時期の判定を誤ることである。パティキュレートの不均一な堆積は、典型的には、再生中にアイドル領域や低速走行領域に移行し、再生に必要な温度に排気ガスを昇温させることができなくなり、再生が中断されることにより発生する。パティキュレートが不均一に堆積している状態では、パティキュレート堆積量が実際よりも少ない量として推定される傾向にあるが、実際よりも少ない量として推定されたパティキュレート堆積量により判定された再生時期のもとでは、特にパティキュレートが集中している部分でパティキュレートフィルタへの加熱が過剰となり、パティキュレートフィルタの耐久性を低下させてしまう。
【0009】
一方、パティキュレートフィルタを再生すべき時期を、単位時間当たりのパティキュレート排出量を積算して求めたパティキュレート堆積量により定める第2の方法には、次のような問題がある。
【0010】
すなわち、直前の再生処理でパティキュレートが完全に除去されなかった場合に、その残りのパティキュレートの量を含んでパティキュレート堆積量を推定することができないので、再生時期の判定を誤ることである。そして、残りのパティキュレートの量が含まれない結果、パティキュレート堆積量が実際よりも少ない量として推定されるので、再生時にパティキュレートフィルタが過剰に加熱され、やはり耐久性を低下させるおそれがある。
【0011】
そこで、本発明は、パティキュレートフィルタ前後の差圧によるパティキュレート堆積量の推定と、パティキュレート排出量の積算によるパティキュレート堆積量の推定とを組み合わせ、両者の欠点を相互に補完することのできる構成とすることで、パティキュレートフィルタを再生すべき時期をより的確に判定し、パティキュレートフィルタを保護することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明では、パティキュレートフィルタに堆積しているパティキュレートの量(以下「パティキュレート堆積量」という。)を推定し、推定されたパティキュレート堆積量が規定量に達したときに、パティキュレートフィルタを再生すべき時期であると判定し、パティキュレートを燃焼させるための再生時制御を行うこととする。このとき、再生時期の判定において、パティキュレートフィルタ前後の差圧に基づいてパティキュレート堆積量を推定するとともに、エンジンから単位時間当たりに排出される運転状態に応じたパティキュレートの量(以下「パティキュレート排出量」という。)を積算してパティキュレート堆積量を推定し、推定された各パティキュレート堆積量のうち大きい方の値をそのときのパティキュレート堆積量として選択する。
【0013】
このようにすれは、パティキュレートフィルタ内でパティキュレートが偏在し、パティキュレートフィルタ前後の差圧に基づく方法ではパティキュレート堆積量を正確に推定することが困難であるときは、パティキュレート排出量を積算する方法によりパティキュレート堆積量を正確に推定することができる。一方、直前の再生処理でパティキュレートが完全に燃焼せず、燃え残りがあったため、パティキュレート排出量を積算する方法ではパティキュレート堆積量を正確に推定することが困難であるときは、パティキュレートフィルタ前後の差圧に基づく方法によりパティキュレート堆積量を正確に推定することができる。従って、いずれの場合においても再生時期を的確に判定することが可能となり、パティキュレートフィルタを過剰な加熱から保護することができる。
【0014】
また、本発明は、このようなパティキュレートフィルタの再生装置を含んでエンジンの排気ガス浄化装置を構成する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る直噴ディーゼルエンジン(以下「エンジン」という。)1の構成図である。
【0016】
吸気通路2の導入部には、エアクリーナ(図示せず)が取り付けられており、このエアクリーナにより吸入空気中の粉塵が除去される。エアクリーナの下流には、可変ノズルターボチャージャ(以下「ターボチャージャ」という。)3のコンプレッサ部3aが設置されており、エアクリーナを通過した吸入空気は、このコンプレッサ部3aにより圧縮されて送り出される。コンプレッサ部3aの下流には、インタークーラ4が設置されており、コンプレッサ部3aから圧送された吸入空気は、このインタークーラ4で冷却される。さらに、サージタンク5のすぐ上流に絞り弁6が設置されており、冷却された吸入空気は、この絞り弁6を通過してサージタンク5に流入し、マニホールド部で各気筒に分配される。
【0017】
エンジン本体において、インジェクタ7は、気筒毎に燃焼室上部略中央に臨むようにシリンダヘッドに固定されている。エンジン1の燃料系は、コモンレール8を含んで構成され、図示しない燃料ポンプにより圧送された燃料が、コモンレール8を介して各インジェクタに供給される。インジェクタ7は、電子制御ユニット(以下「ECU」という。)21からの燃料噴射制御信号により作動する。インジェクタ7による燃料噴射は、複数回に分けて行われ、インジェクタ7は、エンジン1のトルクを制御するためのメイン噴射以外に、発生するパティキュレートを減少させるためのパイロット噴射、及び後述するディーゼルパティキュレートフィルタ12の再生時に排気ガスを昇温させるためのポスト噴射を行う。パイロット噴射は、メイン噴射よりも進角させて行われ、ポスト噴射は、メイン噴射から遅角させて行われる。
【0018】
一方、排気通路9には、マニホールド部の下流にターボチャージャ3のタービン部3bが設置されており、その可動ベーンのベーン角は、ECU21からの過給圧制御信号により運転状態に応じて制御される。タービン部3bの下流には、排気ガスの後処理のため、パティキュレートフィルタとしてのディーゼルパティキュレートフィルタ12が設置されている。排気ガス中のパティキュレートは、このディーゼルパティキュレートフィルタ12を通過する際に排気ガスから除去される。また、排気通路9と吸気通路2(ここでは、サージタンク5)との間に排気還流(以下「EGR」という。)のためのEGR管10が接続され、このEGR管10にEGR制御弁11が介装されている。EGR制御弁11がECU21からのEGR制御信号により作動することで、開度に応じた適量の排気ガスが吸気通路2に還流される。
【0019】
本実施形態に係るエンジン1の排気ガス浄化装置は、ディーゼルパティキュレートフィルタ12と、その再生装置を構成するECU21及びセンサとを含んで構成される。ディーゼルパティキュレートフィルタ12の再生のためにECU21に入力される信号には、ディーゼルパティキュレートフィルタ12前後の差圧(以下「フィルタ前後差圧」という。)ΔPdpfを検出するためのセンサ31、ディーゼルパティキュレートフィルタ12の入口部における排気ガス温度(以下「排気ガス温度」という。)Texhinを検出するためのセンサ32、このセンサ32の近傍における排気ガス圧力(以下「排気ガス圧力」という。)Pexhを検出するためのセンサ33、排気ガスの酸素濃度O2を検出するためのセンサ34、エアフローメータ35、クランク角センサ36及びアクセル開度センサ37が含まれる。
【0020】
次に、ディーゼルパティキュレートフィルタ12の再生に関するECU21の動作をフローチャートにより説明する。
まず、ECU21は、ディーゼルパティキュレートフィルタ12を再生すべき時期を図2のフローチャートに従って判定し、再生すべき時期であると判定した場合にのみS5へ進み、ディーゼルパティキュレートフィルタ12を再生させるための処理を行う。
【0021】
S1では、再生時判定フラグFが0であるか否かを判定する。0であると判定したときは、S2へ進み、0でないと判定したときは、S5へ進む。再生時判定フラグFは、エンジン1の始動時に0に設定され、ディーゼルパティキュレートフィルタ12の再生時に1に設定される。S2では、後述する図3のフローチャートに従って、ディーゼルパティキュレートフィルタ12に堆積しているパティキュレートの量であるパティキュレート堆積量PMを推定する。そして、S3では、推定されたPMが第1の規定量PM1に達したか否かを判定する。PM1に達したと判定したときは、S4へ進み、PM1に達していないと判定したときは、本ルーチンをリターンする。第1の規定量PM1は、ディーゼルパティキュレートフィルタ12のパティキュレート許容堆積量の上限を示すものとして予め設定される。S4では、再生時判定フラグFを1に設定する。S5では、後述する図4及び5のフローチャートに従ってディーゼルパティキュレートフィルタ12を再生させる。
【0022】
次に、パティキュレート堆積量PMを推定するための上記S2の処理を、図3のフローチャートにより説明する。
S101では、フィルタ前後差圧ΔPdpf及び排気ガス流量Qexhを読み込む。ΔPdpfは、センサ31による検出差圧を採用してもよいが、正確さを期するには、検出されたΔPdpfを排気ガス温度Texhin及び排気ガス圧力Pexhにより補正し、この補正差圧をΔPdpfとして読み込むようにするとよい。また、Qexhは、エアフローメータ35により検出される吸入空気流量Qa、燃料流量Qf、排気ガス温度Texhin及び排気ガス圧力Pexhに基づいて算出することができる。S102では、読み込まれたΔPdpf及びQexhから第1のパティキュレート堆積量PMaを推定する。PMaの推定は、ΔPdpf及びQexhに応じてPMaを割り付けたマップを参照して行う。PMaは、このマップから検索して、一定の排気ガス流量Qexhのもとでフィルタ前後差圧ΔPdpfが大きいときほど大きな値として推定される。
【0023】
S103では、エンジン1から単位時間当たりに排出されるパティキュレートの量であるパティキュレート排出量Qpmを読み込む。Qpmは、エンジン1の運転状態(例えば、燃料噴射量Tp及びエンジン回転数Ne)に応じてQpmを割り付けたマップから検索され、エンジン1の運転状態が高負荷及び高回転側の領域にあるときほど大きな値として推定される。S104では、排気ガス温度Texhinを読み込む。そして、S105では、読み込まれたTexhinが規定温度Texh1以上であるか否かを判定する。Texh1以上であると判定したときは、S106へ進み、Texh1未満であると判定したときは、S107へ進む。Texh1は、ディーゼルパティキュレートフィルタ12を再生させるための特別な処理を行わずとも、そのときの排気ガスからの受熱によりパティキュレートが燃焼を開始する燃焼温度以上の温度として、例えば、350℃に設定される。S106では、単位時間当たりに燃焼して減少するパティキュレートの量(以下「パティキュレート燃焼速度」という。)ΔPMを推定する。ΔPMの推定は、センサ34により検出された酸素濃度O2、排気ガス温度Texhin及びパティキュレート堆積量PM(ここでは、第2のパティキュレート堆積量PMbが採用される。)から次式(1)により算出することができる。なお、kpm,α及びβを係数とする。S107では、パティキュレート燃焼速度ΔPMを0に設定する。
【0024】
ΔPM=kpm×O2×(Texhin^α)×(PMb^β) ・・・(1)
そして、S108では、パティキュレート排出量Qpmを積算する次式(2)により第2のパティキュレート堆積量PMbを算出する。なお、Δtを演算周期とする。
【0025】
PMb=PMb+Qpm×Δt−ΔPM×Δt ・・・(2)
S109では、第1のパティキュレート堆積量PMaと第2のパティキュレート堆積量PMbとを比較し、PMaがPMbよりも大きいか否かを判定する。PMbよりも大きいと判定したときは、S110へ進み、PMb以下であると判定したときは、S111へ進む。S110では、最終的に推定されるべきパティキュレート堆積量PMとしてPMaを選択する。S111では、PMとしてPMbを選択する。
【0026】
次に、ディーゼルパティキュレートフィルタ12を再生させるための処理(図2のS5)を、図4及び5のフローチャートにより説明する。
ディーゼルパティキュレートフィルタ12を再生すべき時期であると判定すると、ECU21は、堆積しているパティキュレートを燃焼させて除去すべく、図4のフロチャートに従って排気ガスを昇温させる。
【0027】
S11では、排気ガスを昇温させるための各種デバイス(以下「再生時被制御デバイス」という。)のデバイス制御量増減値dCONTを設定する。dCONTは、エンジン制御のために設定されるデバイス制御量基本値CONTに対する増減値として設定され、運転状態(例えば、燃料噴射量Tp及びエンジン回転数Ne)に応じてdCONTを割り付けたマップから検索される。本実施形態に係る再生時被制御デバイスにはインジェクタ7、ターボチャージャ3、EGR制御弁11及び吸気絞り弁6が含まれ、dCONTを設定することによりインジェクタ7のメイン噴射時期、ポスト噴射時期及びポスト噴射量、ターボチャージャ3のベーン角、EGR制御弁11の開度、並びに吸気絞り弁6の開度のいずれか1又は複数が調整される。ここで、排気ガスを昇温させる場合のdCONT及びその制御内容を示す。
【0028】
【表1】
【0029】
デバイス制御量増減値dCONTがどの再生時被制御デバイス(単一のデバイスである場合と、複数のデバイスである場合とがあり得る。)について設定されるかは、運転状態により異なる。本実施形態では、堆積しているパティキュレートを完全に燃焼させることができる排気ガス温度が得られるように、運転状態に応じた1又は複数の再生時被制御デバイスについてdCONTが設定される。S12では、デバイス制御量基本値CONTにデバイス制御量増減値dCONTを加えて、最終的なデバイス制御量CONT(=CONT+dCONT)を決定する。
【0030】
ディーゼルパティキュレートフィルタ12に堆積しているパティキュレートを以上のようにして燃焼させるとともに、ECU21は、再生が終了したことを図5のフローチャートに従って判定する。
【0031】
S21では、酸素濃度O2、排気ガス温度Texhin、及び現時点で推定されるパティキュレート堆積量PMから、前述のS106と同様にパティキュレート燃焼速度ΔPMを推定する。S22では、パティキュレート堆積量PMから燃焼により除去されたパティキュレートの量を減じて、パティキュレート残量PM(=PM−ΔPM×Δt:Δtを演算周期とする。)を算出する。そして、S23では、PMが第2の規定量PM2(<PM1)に減じたか否かを判定する。PM2に減じたと判定したときは、S24ヘ進み、PM2に減じていないと判定したときは、本ルーチンをリターンする。PM2は、パティキュレートが完全に除去されたことを示すものとして予め設定される。S24では、再生時判定フラグFを0に設定するとともに、第2のパティキュレート堆積量PMbを0にリセットし、フィルタ前後差圧センサ31の零点を校正する。そして、以後の処理により排気ガスを通常温度に復帰させることとなる。
【0032】
本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
再生中に排気ガスが本来的に低温であり、パティキュレートを燃焼させるのに必要な温度に昇温させることが困難なアイドル領域や低速走行領域に移行すると、パティキュレートの燃焼が停止し、再生が中断される。その後パティキュレートの捕集が再開され、パティキュレート堆積量が規定量PM1に達したと判定されると、再び再生が行われるが、ここでも同様にして再生が中断される場合がある。このようにして再生及びその中断が繰り返されると、ディーゼルパティキュレートフィルタ12内でパティキュレートが均一に堆積しなくなり、フィルタ周辺部にパティキュレートが偏在するようになる。パティキュレートが偏在した状態では、フィルタ前後差圧ΔPdpfに基づいて推定される第1のパティキュレート堆積量PMaは正確なものとはならず、実際よりも少ない量となる傾向にある。そして、実際よりも少ない量として推定されたPMaにより判定された再生時期のもとでは、特にパティキュレートが集中しているフィルタ周辺部への加熱が過剰となり、ディーゼルパティキュレートフィルタ12の耐久性を低下させるおそれがある。
【0033】
本実施形態によれば、ディーゼルパティキュレートフィルタ12内でパティキュレートが偏在している場合は、最終的に推定されるべきパティキュレート堆積量PMとして、パティキュレート排出量Qpmを積算して推定された第2のパティキュレート堆積量PMbを選択することで、PMを正確に推定し、再生時期を的確に判定することができる。このQpmを積算する方法によれば、ディーゼルパティキュレートフィルタ12に流入するパティキュレートの量から第2のパティキュレート堆積量PMbが推定されるので、パティキュレートの偏在による影響を受けることがないからである。
【0034】
また、第2のパティキュレート堆積量PMbの推定に際して、排気ガスがパティキュレートの燃焼温度以上の温度であり、排気ガスを昇温させずともパティキュレートが燃焼して減少するときは、減少するパティキュレートの量(すなわち、パティキュレート通常時減少量)を推定し、これをパティキュレート排出量積算値から減算することとした。これにより、パティキュレート堆積量PMが実際よりも多い量として推定され、再生時期の早過ぎる判定を防止することが可能となるので、再生時において充分な排気ガス圧力を形成し、排気ガスを良好な再生に必要な温度に昇温させ、パティキュレートを均一に燃焼させることができる。
【0035】
一方、直前の再生処理でパティキュレートが完全に燃焼せず、燃え残りがあった場合は、以上のようにパティキュレート排出量Qpmを積算して推定する方法では、この燃え残りが捕集再開時におけるPMbの初期値に含まれないので、パティキュレート堆積量を正確に推定することができない。そして、燃え残りがPMbの初期値に含まれずにQpmが積算されていく結果、PMbが実際よりも少ない量として算出されることとなる。このため、PMbが規定量PM1に達したとして再生時期であると判定したときには、既に過剰な量のパティキュレートが堆積した状態となっており、やはりディーゼルパティキュレートフィルタ12の耐久性を低下させるおそれがある。
【0036】
本実施形態によれば、直前の再生処理でパティキュレートの燃え残りがあった場合は、最終的に推定されるべきパティキュレート堆積量PMとして、フィルタ前後差圧ΔPdpfに基づいて推定された第1のパティキュレート堆積量PMaを選択することで、パティキュレート堆積量PMを正確に推定し、再生時期を的確に判定することができる。ΔPdpfに基づいて推定する方法によれば、そのときのΔPdpfが問題となるので、燃え残りの有無に拘わりなくパティキュレート堆積量を推定することができるからである。
【0037】
なお、本実施形態では、センサ31がフィルタ前後差圧検出手段を構成し、図3のフローチャートの各ステップのうち、S102が第1のパティキュレート堆積量推定手段を、S103がパティキュレート排出量算出手段を、S104〜108が第2のパティキュレート堆積量推定手段を(S108で算出される「ΔPM×Δt」がパティキュレート通常時減少量に相当する。)、S109〜111がパティキュレート堆積量選択手段を構成する。従って、図3のフローチャート全体に対応する図2のフローチャートのS2、及び同フローチャートのS3が再生時期判定手段を構成する。
【0038】
また、図4のフローチャートのS11及び12が再生時制御手段を構成する。以上では、再生時における昇温後の排気ガス温度を特に変化させていないが、この排気ガス温度は、運転状態に応じて異ならせるとよい。すなわち、ディーゼルパティキュレートフィルタ12に堆積しているパティキュレートを完全に燃焼させることが可能な温度(例えば、640℃)に排気ガスを昇温させることのできるときは、そのような第1の温度に、完全に燃焼させることはできないが、ディーゼルパティキュレートフィルタ12に流入するパティキュレートとほぼ同量のパティキュレートを燃焼させることが可能な温度(例えば、450℃)に排気ガスを昇温させることのできるときは、そのような第2の温度に、排気ガスを昇温させるように再生時被制御デバイスを選択するとともに、デバイス制御量増減値dCONTを設定する。
【0039】
本発明の他の実施形態として、図4のフローチャートを図6のフローチャートと入れ換え、再生時における昇温後の排気ガス温度(以下「目標排気ガス温度」という。)に対する実際の排気ガス温度の差を算出し、排気ガス温度が目標排気ガス温度に一致するようにフィードバック制御を行うようにするとよい。
【0040】
S31では、図4のフローチャートのS11と同様に、運転状態に応じたデバイス制御量基本値CONTに対するデバイス制御量増減値dCONTを設定する。S32では、排気ガス温度Texhinを読み込む。S33では、目標排気ガス温度tTexh(例えば、640℃)とTexhinとの差に応じたフィードバック補正係数Kfbを設定する。Kfbは、tTexhとTexhinとが一致するときを1として、両者の差(=tTexh−Texhin)が大きいときほど大きな値(ただし、0よりも大きい。)に設定する。S34では、デバイス制御量増減値dCONTにKfbを乗じて、dCONTを補正する(dCONT=dCONT×Kfb)。S35では、デバイス制御量基本値CONTにデバイス制御量増減値dCONTを加えて、最終的なデバイス制御量CONTを決定する。
【0041】
ディーゼルパティキュレートフィルタ12の再生装置にこのようなフィードバック機能を持たせることで、ディーゼルパティキュレートフィルタ12を再生時における設定温度に正確に昇温させることが可能となる。
【0042】
なお、本実施形態では、図6のフローチャートのS31〜35が再生時制御手段を構成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るディーゼルエンジンの構成図
【図2】同上実施形態に係る再生時期判定ルーチンのフロチャート
【図3】同じくパティキュレート堆積量推定ルーチンのフローチャート
【図4】同じく再生時制御ルーチンのフロチャート
【図5】同じく再生終了判定ルーチンのフローチャート
【図6】本発明の他の実施形態に係る再生時制御ルーチンのフローチャート
【符号の説明】
1…ディーゼルエンジン、2…吸気通路、3…可変ノズルターボチャージャ、6…吸気絞り弁、7…インジェクタ、8…コモンレール、9…排気通路、11…EGR制御弁、12…パティキュレートフィルタとしてのディーゼルパティキュレートフィルタ、21…電子制御ユニット、31…フィルタ前後差圧検出手段としての差圧センサ。
【発明が属する技術分野】
本発明は、主にディーゼルエンジンの排気ガスの後処理のために使用されるパティキュレートフィルタの再生装置、及びこれを用いたエンジンの排気ガス浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルパティキュレートフィルタには、セラミック等をハニカム状モノリスに成形して構成されるパティキュレート捕集装置があり、一般的にディーゼルエンジンから排出される粒子状物質(以下「パティキュレート」という。)を排気ガスから除去するために使用される。運転中にこのディーゼルパティキュレートフィルタにパティキュレートが刻々と堆積していき、やがてその堆積量が許容量を上回ると、目詰まりが生じて排圧を上昇させ、運転性に悪影響を及ぼす。このため、堆積したパティキュレートを定期的に除去し、目詰まりを生じさせないようにする必要がある。
【0003】
ここで、ディーゼルパティキュレートフィルタを再生すべき時期を判定する方法として、次の2つのものが知られている。
第1は、ディーゼルパティキュレートフィルタ前後の排気通路内圧力を測定してこれらの差圧を算出するとともに、算出された差圧と排気ガス流量(吸入空気流量等に基づいて算出することができる。)とからパティキュレート堆積量を推定し、これがある規定量に達したときに、再生すべき時期であると判定する方法である(下記特許文献1)。
【0004】
第2は、エンジンの運転状態に応じた単位時間当たりのパティキュレート排出量を算出するとともに、算出されたパティキュレート排出量を積算してパティキュレート堆積量を推定し、これが同様の規定量に達したときに、再生すべき時期であると判定する方法である(下記特許文献2:パティキュレート排出量に相当する指標として「みかけ上の稼動時間」が採用されている。)。
【0005】
そして、ディーゼルパティキュレートフィルタを再生すべき時期であると判定したときは、再生処理として、排気ガスを通常時よりも昇温させるなどの制御を行うことで、堆積しているパティキュレートを燃焼温度以上に加熱し、ディーゼルパティキュレートフィルタを再生させる。
【0006】
【特許文献1】
特開平07−034853号公報(段落番号0003,0004)
【特許文献2】
特開平06−229226号公報(段落番号0022,0023)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、パティキュレートフィルタを再生すべき時期を、パティキュレートフィルタ前後の差圧等から求めたパティキュレート堆積量により定める第1の方法には、次のような問題がある。
【0008】
すなわち、パティキュレートがパティキュレートフィルタ内で均一に堆積していない状態にあるときは、一定の排気ガス流量のもとで形成される差圧が設定値から変化し、パティキュレート堆積量を正確に推定することができなくなるので、再生時期の判定を誤ることである。パティキュレートの不均一な堆積は、典型的には、再生中にアイドル領域や低速走行領域に移行し、再生に必要な温度に排気ガスを昇温させることができなくなり、再生が中断されることにより発生する。パティキュレートが不均一に堆積している状態では、パティキュレート堆積量が実際よりも少ない量として推定される傾向にあるが、実際よりも少ない量として推定されたパティキュレート堆積量により判定された再生時期のもとでは、特にパティキュレートが集中している部分でパティキュレートフィルタへの加熱が過剰となり、パティキュレートフィルタの耐久性を低下させてしまう。
【0009】
一方、パティキュレートフィルタを再生すべき時期を、単位時間当たりのパティキュレート排出量を積算して求めたパティキュレート堆積量により定める第2の方法には、次のような問題がある。
【0010】
すなわち、直前の再生処理でパティキュレートが完全に除去されなかった場合に、その残りのパティキュレートの量を含んでパティキュレート堆積量を推定することができないので、再生時期の判定を誤ることである。そして、残りのパティキュレートの量が含まれない結果、パティキュレート堆積量が実際よりも少ない量として推定されるので、再生時にパティキュレートフィルタが過剰に加熱され、やはり耐久性を低下させるおそれがある。
【0011】
そこで、本発明は、パティキュレートフィルタ前後の差圧によるパティキュレート堆積量の推定と、パティキュレート排出量の積算によるパティキュレート堆積量の推定とを組み合わせ、両者の欠点を相互に補完することのできる構成とすることで、パティキュレートフィルタを再生すべき時期をより的確に判定し、パティキュレートフィルタを保護することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明では、パティキュレートフィルタに堆積しているパティキュレートの量(以下「パティキュレート堆積量」という。)を推定し、推定されたパティキュレート堆積量が規定量に達したときに、パティキュレートフィルタを再生すべき時期であると判定し、パティキュレートを燃焼させるための再生時制御を行うこととする。このとき、再生時期の判定において、パティキュレートフィルタ前後の差圧に基づいてパティキュレート堆積量を推定するとともに、エンジンから単位時間当たりに排出される運転状態に応じたパティキュレートの量(以下「パティキュレート排出量」という。)を積算してパティキュレート堆積量を推定し、推定された各パティキュレート堆積量のうち大きい方の値をそのときのパティキュレート堆積量として選択する。
【0013】
このようにすれは、パティキュレートフィルタ内でパティキュレートが偏在し、パティキュレートフィルタ前後の差圧に基づく方法ではパティキュレート堆積量を正確に推定することが困難であるときは、パティキュレート排出量を積算する方法によりパティキュレート堆積量を正確に推定することができる。一方、直前の再生処理でパティキュレートが完全に燃焼せず、燃え残りがあったため、パティキュレート排出量を積算する方法ではパティキュレート堆積量を正確に推定することが困難であるときは、パティキュレートフィルタ前後の差圧に基づく方法によりパティキュレート堆積量を正確に推定することができる。従って、いずれの場合においても再生時期を的確に判定することが可能となり、パティキュレートフィルタを過剰な加熱から保護することができる。
【0014】
また、本発明は、このようなパティキュレートフィルタの再生装置を含んでエンジンの排気ガス浄化装置を構成する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る直噴ディーゼルエンジン(以下「エンジン」という。)1の構成図である。
【0016】
吸気通路2の導入部には、エアクリーナ(図示せず)が取り付けられており、このエアクリーナにより吸入空気中の粉塵が除去される。エアクリーナの下流には、可変ノズルターボチャージャ(以下「ターボチャージャ」という。)3のコンプレッサ部3aが設置されており、エアクリーナを通過した吸入空気は、このコンプレッサ部3aにより圧縮されて送り出される。コンプレッサ部3aの下流には、インタークーラ4が設置されており、コンプレッサ部3aから圧送された吸入空気は、このインタークーラ4で冷却される。さらに、サージタンク5のすぐ上流に絞り弁6が設置されており、冷却された吸入空気は、この絞り弁6を通過してサージタンク5に流入し、マニホールド部で各気筒に分配される。
【0017】
エンジン本体において、インジェクタ7は、気筒毎に燃焼室上部略中央に臨むようにシリンダヘッドに固定されている。エンジン1の燃料系は、コモンレール8を含んで構成され、図示しない燃料ポンプにより圧送された燃料が、コモンレール8を介して各インジェクタに供給される。インジェクタ7は、電子制御ユニット(以下「ECU」という。)21からの燃料噴射制御信号により作動する。インジェクタ7による燃料噴射は、複数回に分けて行われ、インジェクタ7は、エンジン1のトルクを制御するためのメイン噴射以外に、発生するパティキュレートを減少させるためのパイロット噴射、及び後述するディーゼルパティキュレートフィルタ12の再生時に排気ガスを昇温させるためのポスト噴射を行う。パイロット噴射は、メイン噴射よりも進角させて行われ、ポスト噴射は、メイン噴射から遅角させて行われる。
【0018】
一方、排気通路9には、マニホールド部の下流にターボチャージャ3のタービン部3bが設置されており、その可動ベーンのベーン角は、ECU21からの過給圧制御信号により運転状態に応じて制御される。タービン部3bの下流には、排気ガスの後処理のため、パティキュレートフィルタとしてのディーゼルパティキュレートフィルタ12が設置されている。排気ガス中のパティキュレートは、このディーゼルパティキュレートフィルタ12を通過する際に排気ガスから除去される。また、排気通路9と吸気通路2(ここでは、サージタンク5)との間に排気還流(以下「EGR」という。)のためのEGR管10が接続され、このEGR管10にEGR制御弁11が介装されている。EGR制御弁11がECU21からのEGR制御信号により作動することで、開度に応じた適量の排気ガスが吸気通路2に還流される。
【0019】
本実施形態に係るエンジン1の排気ガス浄化装置は、ディーゼルパティキュレートフィルタ12と、その再生装置を構成するECU21及びセンサとを含んで構成される。ディーゼルパティキュレートフィルタ12の再生のためにECU21に入力される信号には、ディーゼルパティキュレートフィルタ12前後の差圧(以下「フィルタ前後差圧」という。)ΔPdpfを検出するためのセンサ31、ディーゼルパティキュレートフィルタ12の入口部における排気ガス温度(以下「排気ガス温度」という。)Texhinを検出するためのセンサ32、このセンサ32の近傍における排気ガス圧力(以下「排気ガス圧力」という。)Pexhを検出するためのセンサ33、排気ガスの酸素濃度O2を検出するためのセンサ34、エアフローメータ35、クランク角センサ36及びアクセル開度センサ37が含まれる。
【0020】
次に、ディーゼルパティキュレートフィルタ12の再生に関するECU21の動作をフローチャートにより説明する。
まず、ECU21は、ディーゼルパティキュレートフィルタ12を再生すべき時期を図2のフローチャートに従って判定し、再生すべき時期であると判定した場合にのみS5へ進み、ディーゼルパティキュレートフィルタ12を再生させるための処理を行う。
【0021】
S1では、再生時判定フラグFが0であるか否かを判定する。0であると判定したときは、S2へ進み、0でないと判定したときは、S5へ進む。再生時判定フラグFは、エンジン1の始動時に0に設定され、ディーゼルパティキュレートフィルタ12の再生時に1に設定される。S2では、後述する図3のフローチャートに従って、ディーゼルパティキュレートフィルタ12に堆積しているパティキュレートの量であるパティキュレート堆積量PMを推定する。そして、S3では、推定されたPMが第1の規定量PM1に達したか否かを判定する。PM1に達したと判定したときは、S4へ進み、PM1に達していないと判定したときは、本ルーチンをリターンする。第1の規定量PM1は、ディーゼルパティキュレートフィルタ12のパティキュレート許容堆積量の上限を示すものとして予め設定される。S4では、再生時判定フラグFを1に設定する。S5では、後述する図4及び5のフローチャートに従ってディーゼルパティキュレートフィルタ12を再生させる。
【0022】
次に、パティキュレート堆積量PMを推定するための上記S2の処理を、図3のフローチャートにより説明する。
S101では、フィルタ前後差圧ΔPdpf及び排気ガス流量Qexhを読み込む。ΔPdpfは、センサ31による検出差圧を採用してもよいが、正確さを期するには、検出されたΔPdpfを排気ガス温度Texhin及び排気ガス圧力Pexhにより補正し、この補正差圧をΔPdpfとして読み込むようにするとよい。また、Qexhは、エアフローメータ35により検出される吸入空気流量Qa、燃料流量Qf、排気ガス温度Texhin及び排気ガス圧力Pexhに基づいて算出することができる。S102では、読み込まれたΔPdpf及びQexhから第1のパティキュレート堆積量PMaを推定する。PMaの推定は、ΔPdpf及びQexhに応じてPMaを割り付けたマップを参照して行う。PMaは、このマップから検索して、一定の排気ガス流量Qexhのもとでフィルタ前後差圧ΔPdpfが大きいときほど大きな値として推定される。
【0023】
S103では、エンジン1から単位時間当たりに排出されるパティキュレートの量であるパティキュレート排出量Qpmを読み込む。Qpmは、エンジン1の運転状態(例えば、燃料噴射量Tp及びエンジン回転数Ne)に応じてQpmを割り付けたマップから検索され、エンジン1の運転状態が高負荷及び高回転側の領域にあるときほど大きな値として推定される。S104では、排気ガス温度Texhinを読み込む。そして、S105では、読み込まれたTexhinが規定温度Texh1以上であるか否かを判定する。Texh1以上であると判定したときは、S106へ進み、Texh1未満であると判定したときは、S107へ進む。Texh1は、ディーゼルパティキュレートフィルタ12を再生させるための特別な処理を行わずとも、そのときの排気ガスからの受熱によりパティキュレートが燃焼を開始する燃焼温度以上の温度として、例えば、350℃に設定される。S106では、単位時間当たりに燃焼して減少するパティキュレートの量(以下「パティキュレート燃焼速度」という。)ΔPMを推定する。ΔPMの推定は、センサ34により検出された酸素濃度O2、排気ガス温度Texhin及びパティキュレート堆積量PM(ここでは、第2のパティキュレート堆積量PMbが採用される。)から次式(1)により算出することができる。なお、kpm,α及びβを係数とする。S107では、パティキュレート燃焼速度ΔPMを0に設定する。
【0024】
ΔPM=kpm×O2×(Texhin^α)×(PMb^β) ・・・(1)
そして、S108では、パティキュレート排出量Qpmを積算する次式(2)により第2のパティキュレート堆積量PMbを算出する。なお、Δtを演算周期とする。
【0025】
PMb=PMb+Qpm×Δt−ΔPM×Δt ・・・(2)
S109では、第1のパティキュレート堆積量PMaと第2のパティキュレート堆積量PMbとを比較し、PMaがPMbよりも大きいか否かを判定する。PMbよりも大きいと判定したときは、S110へ進み、PMb以下であると判定したときは、S111へ進む。S110では、最終的に推定されるべきパティキュレート堆積量PMとしてPMaを選択する。S111では、PMとしてPMbを選択する。
【0026】
次に、ディーゼルパティキュレートフィルタ12を再生させるための処理(図2のS5)を、図4及び5のフローチャートにより説明する。
ディーゼルパティキュレートフィルタ12を再生すべき時期であると判定すると、ECU21は、堆積しているパティキュレートを燃焼させて除去すべく、図4のフロチャートに従って排気ガスを昇温させる。
【0027】
S11では、排気ガスを昇温させるための各種デバイス(以下「再生時被制御デバイス」という。)のデバイス制御量増減値dCONTを設定する。dCONTは、エンジン制御のために設定されるデバイス制御量基本値CONTに対する増減値として設定され、運転状態(例えば、燃料噴射量Tp及びエンジン回転数Ne)に応じてdCONTを割り付けたマップから検索される。本実施形態に係る再生時被制御デバイスにはインジェクタ7、ターボチャージャ3、EGR制御弁11及び吸気絞り弁6が含まれ、dCONTを設定することによりインジェクタ7のメイン噴射時期、ポスト噴射時期及びポスト噴射量、ターボチャージャ3のベーン角、EGR制御弁11の開度、並びに吸気絞り弁6の開度のいずれか1又は複数が調整される。ここで、排気ガスを昇温させる場合のdCONT及びその制御内容を示す。
【0028】
【表1】
【0029】
デバイス制御量増減値dCONTがどの再生時被制御デバイス(単一のデバイスである場合と、複数のデバイスである場合とがあり得る。)について設定されるかは、運転状態により異なる。本実施形態では、堆積しているパティキュレートを完全に燃焼させることができる排気ガス温度が得られるように、運転状態に応じた1又は複数の再生時被制御デバイスについてdCONTが設定される。S12では、デバイス制御量基本値CONTにデバイス制御量増減値dCONTを加えて、最終的なデバイス制御量CONT(=CONT+dCONT)を決定する。
【0030】
ディーゼルパティキュレートフィルタ12に堆積しているパティキュレートを以上のようにして燃焼させるとともに、ECU21は、再生が終了したことを図5のフローチャートに従って判定する。
【0031】
S21では、酸素濃度O2、排気ガス温度Texhin、及び現時点で推定されるパティキュレート堆積量PMから、前述のS106と同様にパティキュレート燃焼速度ΔPMを推定する。S22では、パティキュレート堆積量PMから燃焼により除去されたパティキュレートの量を減じて、パティキュレート残量PM(=PM−ΔPM×Δt:Δtを演算周期とする。)を算出する。そして、S23では、PMが第2の規定量PM2(<PM1)に減じたか否かを判定する。PM2に減じたと判定したときは、S24ヘ進み、PM2に減じていないと判定したときは、本ルーチンをリターンする。PM2は、パティキュレートが完全に除去されたことを示すものとして予め設定される。S24では、再生時判定フラグFを0に設定するとともに、第2のパティキュレート堆積量PMbを0にリセットし、フィルタ前後差圧センサ31の零点を校正する。そして、以後の処理により排気ガスを通常温度に復帰させることとなる。
【0032】
本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
再生中に排気ガスが本来的に低温であり、パティキュレートを燃焼させるのに必要な温度に昇温させることが困難なアイドル領域や低速走行領域に移行すると、パティキュレートの燃焼が停止し、再生が中断される。その後パティキュレートの捕集が再開され、パティキュレート堆積量が規定量PM1に達したと判定されると、再び再生が行われるが、ここでも同様にして再生が中断される場合がある。このようにして再生及びその中断が繰り返されると、ディーゼルパティキュレートフィルタ12内でパティキュレートが均一に堆積しなくなり、フィルタ周辺部にパティキュレートが偏在するようになる。パティキュレートが偏在した状態では、フィルタ前後差圧ΔPdpfに基づいて推定される第1のパティキュレート堆積量PMaは正確なものとはならず、実際よりも少ない量となる傾向にある。そして、実際よりも少ない量として推定されたPMaにより判定された再生時期のもとでは、特にパティキュレートが集中しているフィルタ周辺部への加熱が過剰となり、ディーゼルパティキュレートフィルタ12の耐久性を低下させるおそれがある。
【0033】
本実施形態によれば、ディーゼルパティキュレートフィルタ12内でパティキュレートが偏在している場合は、最終的に推定されるべきパティキュレート堆積量PMとして、パティキュレート排出量Qpmを積算して推定された第2のパティキュレート堆積量PMbを選択することで、PMを正確に推定し、再生時期を的確に判定することができる。このQpmを積算する方法によれば、ディーゼルパティキュレートフィルタ12に流入するパティキュレートの量から第2のパティキュレート堆積量PMbが推定されるので、パティキュレートの偏在による影響を受けることがないからである。
【0034】
また、第2のパティキュレート堆積量PMbの推定に際して、排気ガスがパティキュレートの燃焼温度以上の温度であり、排気ガスを昇温させずともパティキュレートが燃焼して減少するときは、減少するパティキュレートの量(すなわち、パティキュレート通常時減少量)を推定し、これをパティキュレート排出量積算値から減算することとした。これにより、パティキュレート堆積量PMが実際よりも多い量として推定され、再生時期の早過ぎる判定を防止することが可能となるので、再生時において充分な排気ガス圧力を形成し、排気ガスを良好な再生に必要な温度に昇温させ、パティキュレートを均一に燃焼させることができる。
【0035】
一方、直前の再生処理でパティキュレートが完全に燃焼せず、燃え残りがあった場合は、以上のようにパティキュレート排出量Qpmを積算して推定する方法では、この燃え残りが捕集再開時におけるPMbの初期値に含まれないので、パティキュレート堆積量を正確に推定することができない。そして、燃え残りがPMbの初期値に含まれずにQpmが積算されていく結果、PMbが実際よりも少ない量として算出されることとなる。このため、PMbが規定量PM1に達したとして再生時期であると判定したときには、既に過剰な量のパティキュレートが堆積した状態となっており、やはりディーゼルパティキュレートフィルタ12の耐久性を低下させるおそれがある。
【0036】
本実施形態によれば、直前の再生処理でパティキュレートの燃え残りがあった場合は、最終的に推定されるべきパティキュレート堆積量PMとして、フィルタ前後差圧ΔPdpfに基づいて推定された第1のパティキュレート堆積量PMaを選択することで、パティキュレート堆積量PMを正確に推定し、再生時期を的確に判定することができる。ΔPdpfに基づいて推定する方法によれば、そのときのΔPdpfが問題となるので、燃え残りの有無に拘わりなくパティキュレート堆積量を推定することができるからである。
【0037】
なお、本実施形態では、センサ31がフィルタ前後差圧検出手段を構成し、図3のフローチャートの各ステップのうち、S102が第1のパティキュレート堆積量推定手段を、S103がパティキュレート排出量算出手段を、S104〜108が第2のパティキュレート堆積量推定手段を(S108で算出される「ΔPM×Δt」がパティキュレート通常時減少量に相当する。)、S109〜111がパティキュレート堆積量選択手段を構成する。従って、図3のフローチャート全体に対応する図2のフローチャートのS2、及び同フローチャートのS3が再生時期判定手段を構成する。
【0038】
また、図4のフローチャートのS11及び12が再生時制御手段を構成する。以上では、再生時における昇温後の排気ガス温度を特に変化させていないが、この排気ガス温度は、運転状態に応じて異ならせるとよい。すなわち、ディーゼルパティキュレートフィルタ12に堆積しているパティキュレートを完全に燃焼させることが可能な温度(例えば、640℃)に排気ガスを昇温させることのできるときは、そのような第1の温度に、完全に燃焼させることはできないが、ディーゼルパティキュレートフィルタ12に流入するパティキュレートとほぼ同量のパティキュレートを燃焼させることが可能な温度(例えば、450℃)に排気ガスを昇温させることのできるときは、そのような第2の温度に、排気ガスを昇温させるように再生時被制御デバイスを選択するとともに、デバイス制御量増減値dCONTを設定する。
【0039】
本発明の他の実施形態として、図4のフローチャートを図6のフローチャートと入れ換え、再生時における昇温後の排気ガス温度(以下「目標排気ガス温度」という。)に対する実際の排気ガス温度の差を算出し、排気ガス温度が目標排気ガス温度に一致するようにフィードバック制御を行うようにするとよい。
【0040】
S31では、図4のフローチャートのS11と同様に、運転状態に応じたデバイス制御量基本値CONTに対するデバイス制御量増減値dCONTを設定する。S32では、排気ガス温度Texhinを読み込む。S33では、目標排気ガス温度tTexh(例えば、640℃)とTexhinとの差に応じたフィードバック補正係数Kfbを設定する。Kfbは、tTexhとTexhinとが一致するときを1として、両者の差(=tTexh−Texhin)が大きいときほど大きな値(ただし、0よりも大きい。)に設定する。S34では、デバイス制御量増減値dCONTにKfbを乗じて、dCONTを補正する(dCONT=dCONT×Kfb)。S35では、デバイス制御量基本値CONTにデバイス制御量増減値dCONTを加えて、最終的なデバイス制御量CONTを決定する。
【0041】
ディーゼルパティキュレートフィルタ12の再生装置にこのようなフィードバック機能を持たせることで、ディーゼルパティキュレートフィルタ12を再生時における設定温度に正確に昇温させることが可能となる。
【0042】
なお、本実施形態では、図6のフローチャートのS31〜35が再生時制御手段を構成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るディーゼルエンジンの構成図
【図2】同上実施形態に係る再生時期判定ルーチンのフロチャート
【図3】同じくパティキュレート堆積量推定ルーチンのフローチャート
【図4】同じく再生時制御ルーチンのフロチャート
【図5】同じく再生終了判定ルーチンのフローチャート
【図6】本発明の他の実施形態に係る再生時制御ルーチンのフローチャート
【符号の説明】
1…ディーゼルエンジン、2…吸気通路、3…可変ノズルターボチャージャ、6…吸気絞り弁、7…インジェクタ、8…コモンレール、9…排気通路、11…EGR制御弁、12…パティキュレートフィルタとしてのディーゼルパティキュレートフィルタ、21…電子制御ユニット、31…フィルタ前後差圧検出手段としての差圧センサ。
Claims (6)
- エンジンの排気ガス中のパティキュレートを捕集させるパティキュレートフィルタの再生装置であって、
堆積しているパティキュレートを燃焼させてパティキュレートフィルタを再生すべき時期を判定する再生時期判定手段と、
パティキュレートを燃焼させるための制御を行う再生時制御手段と、を含んで構成され、
再生時期判定手段は、
パティキュレートフィルタ前後の差圧であるフィルタ前後差圧を検出するフィルタ前後差圧検出手段と、
検出されたフィルタ前後差圧に基づいて堆積しているパティキュレートの量であるパティキュレート堆積量を推定する第1のパティキュレート堆積量推定手段と、
エンジンから単位時間当たりに排出される運転状態に応じたパティキュレートの量であるパティキュレート排出量を算出するパティキュレート排出量算出手段と、
算出されたパティキュレート排出量を積算してパティキュレート堆積量を推定する第2のパティキュレート堆積量推定手段と、
第1及び第2のパティキュレート堆積量推定手段により推定されたパティキュレート堆積量のうち大きい方の値をそのときのパティキュレート堆積量として選択するパティキュレート堆積量選択手段と、を含んで構成され、選択されたパティキュレート堆積量が規定量に達したときに、パティキュレートフィルタを再生すべき時期であると判定するパティキュレートフィルタの再生装置。 - 第1のパティキュレート堆積量推定手段は、前記検出されたフィルタ前後差圧及び排気ガス流量に基づいてパティキュレート堆積量を推定する請求項1に記載のパティキュレートフィルタの再生装置。
- 第2のパティキュレート堆積量推定手段は、パティキュレートフィルタを再生すべき時期であると判定される前の通常時において、排気ガスがパティキュレートの燃焼温度以上の温度であるときに、燃焼して減少するパティキュレートの量であるパティキュレート通常時減少量を推定するとともにこれをパティキュレート排出量積算値から減算して、パティキュレート堆積量を推定する請求項1に記載のパティキュレートフィルタの再生装置。
- 再生時制御手段は、排気ガスを通常時よりも昇温させるための制御を行う請求項1〜3のいずれかに記載のパティキュレートフィルタの再生装置。
- エンジンの排気ガス中のパティキュレートを捕集させるパティキュレートフィルタの再生装置であって、
パティキュレートフィルタに堆積しているパティキュレートの量であるパティキュレート堆積量として、パティキュレートフィルタ前後の差圧に基づいて第1のパティキュレート堆積量を推定するとともに、エンジンから単位時間当たりに排出される運転状態に応じたパティキュレートの量であるパティキュレート排出量を積算して第2のパティキュレート堆積量を推定し、推定された第1及び第2のパティキュレート堆積量のうちいずれかが規定量に達したときに、パティキュレートフィルタを再生すべき時期であると判定して、パティキュレートフィルタを再生させるための処理を行うパティキュレートフィルタの再生装置。 - エンジンの排気通路に設置され、排気ガス中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタと、
このパティキュレートフィルタを再生させるための請求項1〜5のいずれかに記載の再生装置と、を含んで構成されるエンジンの排気ガス浄化装置。
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