JP2004197471A - ハンガー部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】天井スラブに取り付けられた吊りボルトと天井板などを支持する天井バーとを強固に緊結でき、かつそれ自体の強度も優れたハンガー部材を提供する。
【解決手段】ハンガー本体20および引掛金具22の鉤状部26,38の少なくともいずれか一方の天井バー14の吊持用凸条14cの側面と当接する内面側に設けられた凸部28,40が、天井バー14の吊持用凸条14cの側面に食い込まれるようになるので、天井バー14とハンガー部材10とをズレや滑りなく強固に結合することができる。また、ハンガー本体20の両側縁に設けられたリブ32の上端部と水平部30の両側縁基部とが一体となるように補強されているので、ハンガー本体20自体の強度を向上させるとともに、水平部30の曲折部分の強度も向上させることができる。
【選択図】 図2
【解決手段】ハンガー本体20および引掛金具22の鉤状部26,38の少なくともいずれか一方の天井バー14の吊持用凸条14cの側面と当接する内面側に設けられた凸部28,40が、天井バー14の吊持用凸条14cの側面に食い込まれるようになるので、天井バー14とハンガー部材10とをズレや滑りなく強固に結合することができる。また、ハンガー本体20の両側縁に設けられたリブ32の上端部と水平部30の両側縁基部とが一体となるように補強されているので、ハンガー本体20自体の強度を向上させるとともに、水平部30の曲折部分の強度も向上させることができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、システム天井における吊りボルトと天井バーとを強固に緊結するシステム天井のハンガー部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、システム天井においては、天井部材取り付け用の水平片と、この水平片から立設され、その上端に吊持用凸条が設けられた垂直片とで構成された断面略逆T字状の天井バーを組み合わせて天井枠組み構造を形成し、この天井枠組み構造を形成する天井バーの吊持用凸条を、天井スラブに垂設された吊りボルトに固定したハンガー部材で挟持・固定することによって、吊りボルトにて天井バーを吊持していた。そして、天井枠組み構造を形成する天井バーの水平片の上面に天井板や空調設備などの天井部材を載置することによって、システム天井を完成させていた。
【0003】
このシステム天井に用いられるハンガー部材として、図6に示すように、下端側に天井バー(2)の吊持用凸条(2a)の一方片面側を保持する鉤状部(3a)が設けられた板状のハンガー本体(3)と、下端側に当該天井バー(2)の吊持用凸条(2a)の他方片面側を保持する鉤状部(5a)が設けられ、上部に突起(7)が設けられた引掛金具(5)とで構成されているものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
このハンガー部材(1)では、引掛金具(5)の突起(7)を支点として引掛金具(5)をシーソー揺動させることによって引掛金具(5)の鉤状部(5a)をハンガー本体(3)の鉤状部(3a)に近接する方向に保持できるので、結合ビス(9)を大幅に締め付けなくてもテコの原理を利用して天井バー(2)の吊持用凸条(2a)とハンガー部材(1)とを固定できる。
【0005】
しかしながら、このハンガー本体(3)の鉤状部(3a)と引掛金具(5)の鉤状部(5a)とは、単に平板を略コ字状に折り曲げて形成しているものにすぎず、これらによって天井バー(2)の吊持用凸条(2a)を挟持し、天井バー(2)とハンガー部材(1)とを結合した場合、強い地震などによって横揺れが発生し天井バー(2)に水平方向の引張力が働くと、天井バー(2)の吊持用凸条(2a)がハンガー部材(1)の鉤状部(3a)(5a)の間から水平方向にスライドし易くなる。その結果、天井バー(2)とハンガー部材(1)との緊結力が緩まって、天井バー(2)で構成された天井枠組み構造が変形することもあるという問題があった。
【0006】
また、ハンガー本体(3)自体も単に平板を折り曲げたり孔を開けたりして形成されたものであるため、上述したハンガー部材(1)と天井バー(2)の結合力のみならず、ハンガー本体(3)自体の強度についても強い地震に対する耐久性が望まれていた。このため、ハンガー本体(3)自体の強度を向上させる技術として、図7に示すようにハンガー本体(3)の両側縁を折り曲げてリブ(3b)を形成する技術が知られており、この技術によれば、ハンガー本体(3)自体の強度をある程度向上できる。
【0007】
しかしながら、天井スラブに取り付けられた吊りボルトを接続するため、ハンガー本体(3)の上端側が水平方向に曲成されている水平部(3c)の曲折基部の強度を向上させることはできず、強い地震などによって縦揺れが発生しハンガー本体(3)に上下方向の強い力が作用した場合、この水平部(3c)の曲折基部が変形することによって、上述した横揺れの場合と同様に、天井バー(2)で構成された天井枠組み構造が変形することもあるという問題があった。つまり、いずれのハンガー部材においても強い地震などに対するシステム天井の耐震性を十分満足させることができなかった。
【0008】
【特許文献1】
登録実用新案第2579033号公報(第1−4頁、第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
それゆえに、本発明の主たる課題は、システム天井の耐震性を向上させるため、天井スラブに取り付けられた吊りボルトに取り付けられたハンガー部材と天井板などを支持する天井バーとを強固に緊結でき、かつそれ自体の強度も優れたハンガー部材を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、「ハンガー本体(20)と、結合ビス(24)にてハンガー本体(20)に取り付けられる引掛金具(22)とで構成され、前記ハンガー本体(20)の上端側が天井スラブ(16)から垂設された吊りボルト(18)に取り付けられ、天井部材取付用水平片(14a)に立設された天井バー(14)の垂直片(14b)に設けられた吊持用凸条(14c)をハンガー本体(20)と引掛金具(22)の下端部分で挟持して前記天井バー(14)を吊持するハンガー部材(10)であって、
(a)ハンガー本体(20)の下端側には略コ字状に曲折され前記吊持用凸条(14c)の一方片面側を保持する鉤状部(26)が形成され、上端側には水平方向に曲折され、吊りボルト挿通孔(30a)を有する水平部(30)が形成され、
(b)引掛金具(22)の下端側には略コ字状に曲折され前記吊持用凸条(14c)の他方片面側を保持する鉤状部(38)が形成され、
(c)前記ハンガー本体(20)および前記引掛金具(22)の鉤状部(26)(38)の少なくともいずれか一方の前記天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の側面と当接する内面側に1乃至複数個の凸部(28)(40)が設けられている」ことを特徴とする。
【0011】
本発明のハンガー部材(10)では、ハンガー本体(20)および引掛金具(22)の鉤状部(26)(38)で天井バー(14)の吊持用凸条(14c)を挟持し、結合ビス(24)を締め付けてハンガー本体(20)と引掛金具(22)とを固定すると、ハンガー本体(20)および引掛金具(22)の鉤状部(26)(38)の少なくともいずれか一方の天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の側面と当接する内面側に設けられた凸部(28)(40)が、天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の側面に食い込まれるようになるので、天井バー(14)とハンガー部材(10)とをズレや滑りなく強固に結合することができる。このため、強い地震などによって横揺れが発生し天井バー(14)に水平方向の引張力が働いたとしても、天井バー(14)がハンガー部材(10)の鉤状部(26)(38)の間から水平方向にスライドしないため、天井バー(14)で構成された天井枠組み構造が大きく変形する心配はない。
【0012】
請求項2記載の発明は、「ハンガー本体(20)と、結合ビス(24)にてハンガー本体(20)に取り付けられる引掛金具(22)とで構成され、前記ハンガー本体(20)の上端側が天井スラブ(16)から垂設された吊りボルト(18)に取り付けられ、天井部材取付用水平片(14a)に立設された天井バー(14)の垂直片(14b)に設けられた吊持用凸条(14c)をハンガー本体(20)と引掛金具(22)の下端部分で挟持して前記天井バー(14)を吊持するハンガー部材(10)であって、
(a)ハンガー本体(20)の下端側には略コ字状に曲折され前記吊持用凸条(14c)の一方片面側を保持する鉤状部(26)が形成され、上端側には水平方向に曲折され、吊りボルト挿通孔(30a)を有する水平部(30)が形成され、
(b)引掛金具(22)の下端側には略コ字状に曲折され前記吊持用凸条(14c)の他方片面側を保持する鉤状部(38)が形成され、
(c)前記ハンガー本体(20)の両側縁にはリブ(32)が設けられ、前記リブ(32)の上端部と前記水平部(30)の両側縁基部とが一体となるように形成されている」ことを特徴とする。
【0013】
本発明のハンガー部材(10)では、ハンガー本体(20)の両側縁にリブ(32)が設けられるとともに、リブ(32)の上端部と水平部(30)の両側縁基部とが一体となるように形成されて補強されているので、ハンガー本体(20)自体の強度を向上させるとともに、水平部(30)の曲折部分の強度も向上させることができる。このため、地震などによりハンガー部材(10)に対して上下方向の引張荷重が加わったとしても、ハンガー本体(20)の上端部を曲成して形成した水平部(30)の前記曲折部分が変形しないため、天井バー(14)で構成された天井枠組み構造が大きく変形する心配はない。
【0014】
請求項3記載の発明は「引掛金具(22)には、上端両角がハンガー本体(20)側に向けて曲成された屈曲部(44)が形成されている」ことを特徴とするものである。本発明のハンガー部材(10)では、ハンガー本体(20)と引掛金具(22)とを結合ビス(24)で締め付けると、引掛金具(22)の屈曲部(44)によって引張金具(22)の鉤状部(38)がハンガー本体(20)の鉤状部(26)側に向けてより一層押圧されるようになる。その結果、ハンガー本体(20)および引掛金具(22)の鉤状部(26)(38)が天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の両側面を良好に締め付けるとともに、凸部(28)(40)を天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の側面により深く食い込ませることができ、天井バー(14)とハンガー部材(10)とをより一層強固に固定することができる。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、ハンガー本体および引掛金具の鉤状部で天井バーの吊持用凸条を挟持し、結合ビスを締め付けてハンガー本体と引掛金具とを固定するだけで、鉤状部に設けられた凸部が天井バーの吊持用凸条の側面に食い込んで、天井バーとハンガー部材とをズレや滑りなく強固に結合することができ、地震などによる強い揺れが発生してもシステム天井の変形を防止することができる。
【0016】
また、ハンガー本体の両側縁にリブが設けられるとともに、リブの上端部と水平部の両側縁基部とが一体となるように形成されて補強されているので、水平部の曲折基部を含むハンガー部材全体の強度を向上させることができる。
【0017】
したがって、本発明のハンガー部材は天井スラブに取り付けられた吊りボルトに対して天井板などを支持する天井バーを強固に吊持することができ、システム天井の耐震性を向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示実施例に従って詳述する。図1および図2に示すハンガー部材(10)は、図3に示すようなシステム天井(A)において、天井板(12)などを支持する略逆T字状の天井バー(14)を、天井スラブ(16)に取り付けられた吊りボルト(18)に吊り下げて固定するためのものであり、ハンガー本体(20)、引掛金具(22)およびこれらを結合する結合ビス(24)によって構成される。
【0019】
ハンガー本体(20)は、引掛金具(22)と協働して天井バー(14)を挟持し固定するため、鉄またはステンレス等のような固い金属材によって形成された板状の部材である。
【0020】
このハンガー本体(20)の下端側には、天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の一方片面側を保持するようにハンガー本体(20)を略コ字状に曲設した鉤状部(26)が形成されており、天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の側面が当接するこの鉤状部(26)の内面側には2つの凸部(28)が突設されている。
【0021】
また、ハンガー本体(20)の上端側には、ハンガー本体(20)を水平方向に曲設した略L字状の水平部(30)が形成されており、この水平部(30)には吊りボルト(18)を挿通させるための吊りボルト挿通孔(30a)が穿設されている。
【0022】
さらに、鉤状部(26)と水平部(30)との間のハンガー本体(20)の両側縁には、ハンガー本体(20)を補強するためのリブ(32)が形成されており、このリブ(32)の上端部は水平部(30)の両側縁基部と溶接や一体成型などの公知の手段により隙間なく一体化されている。
【0023】
そして、鉤状部(26)上部のハンガー本体(20)には結合ビス(24)と螺合する雌ネジ(34)が螺設されており、雌ネジ(34)の上部には略T字状の支持孔(36)が貫通されている。
【0024】
引掛金具(22)は、ハンガー本体(20)と協働して天井バー(14)を挟持し固定するため、鉄またはステンレス等のような固い金属材によって形成された板状の部材である。
【0025】
この引掛金具(22)の下端側には、天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の他方片面側を保持するように引掛金具(22)を略コ字状に曲設した鉤状部(38)が形成されており、天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の側面が当接するこの鉤状部(38)の内面側には2つの凸部(40)が突設されている。
【0026】
また、引掛金具(22)の上端中央部には、ハンガー本体(20)の支持孔(36)にスライド支持される略T字状のフック片(42)が設けられており、引掛金具(22)の上端両角には、ハンガー本体(20)側に向けて本体部(22a)が曲げられた屈曲部(44)が形成されている。
【0027】
そして引掛金具(22)の中央部には結合ビス(24)の雄ネジ部(24a)を挿通させるための挿通孔(46)が貫通されている。
【0028】
本発明のハンガー部材(10)を取り付ける際には、まず、天井スラブ(16)に取り付けられた吊りボルト(18)をハンガー本体(20)の水平部(30)に穿設された吊りボルト挿通孔(30a)に挿通し、吊りボルト(18)にナット(18a)を螺着することによって、ハンガー本体(20)を吊りボルト(18)の所定の高さに固定する(図4(A)参照)。
【0029】
次に、ハンガー本体(20)の鉤状部(26)に天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の一方片面側を当接し、天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の他方片面側に引掛金具(22)の鉤状部(38)が当接する位置に引掛金具(22)を位置決めする。この位置決めの際に、引掛金具(22)のフック片(42)をハンガー本体(20)の支持孔(36)に挿通させてスライド支持させると、容易かつ自動的に引掛金具(22)の鉤状部(38)を天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の他の片面側に当接する位置に位置決めできるとともに、引掛金具(22)の挿通孔(46)をハンガー本体(20)の雌ネジ(34)の近傍に位置決めできる。また、予め、引掛金具(22)のフック片(42)をハンガー本体(20)の支持孔(36)に挿通させて、フック片(42)を支持孔(36)にスライド支持させておき、ハンガー本体(20)の鉤状部(26)と引掛金具(22)の鉤状部(38)とで構成される隙間に天井バー(14)の吊持用凸条(14c)を挟み込んで掛止するようにしてもよい。このようにすることで天井バー(14)が複数本長尺に繋がれて天井枠組み構造を形成した天井バー(14)の吊持用凸条(14c)をハンガー部材(10)に仮止めすることができ、天井バー(14)の施工作業が容易となる。
【0030】
そして、引掛金具(22)の挿通孔(46)に結合ビス(24)の雄ネジ部(24a)を挿通し、この雄ネジ部(24a)をハンガー本体(20)の雌ネジ(34)に螺合して締め付け、ハンガー本体(20)に引掛金具(22)を押し当てながらこれらを固定する(図4(B)参照)。すると、図5に示すように、ハンガー本体(20)と引掛金具(22)の鉤状部(26)(38)に設けられた凸部(28)(40)が、天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の両側面を押圧して食い込むようになる。また、引掛金具(22)の本体部(22a)の上端両角には屈曲部(44)が設けられており、これにより引張金具(22)の鉤状部(38)が天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の側面側に向けてより一層押圧されるようになり、ハンガー本体(20)と引掛金具(22)の両鉤状部(26)(38)が天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の側面を良好に締め付けるとともに、凸部(28)(40)が天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の側面により深く食い込まれるようになる。
【0031】
この実施例のハンガー部材(10)によれば、ハンガー本体(20)と引掛金具(22)の両鉤状部(26)(38)に設けられた凸部(28)(40)が、天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の両側面を押圧して食い込むようになるので、天井バー(14)に水平方向の引張力が働いたとしても天井バー(14)がハンガー部材(1)の鉤状部(3a)(5a)の間から水平方向にスライドせず、天井バー(14)で構成された天井枠組み構造が変形する心配はない。
【0032】
また、引掛金具(22)の屈曲部(44)によって引張金具(22)の鉤状部(38)が天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の側面側に向けてより一層押圧されるので、天井バー(14)とハンガー部材(10)とを一層強固に固定することができる。
【0033】
そして、ハンガー本体(20)の両側縁にはリブ(32)が設けられるとともに、リブ(32)の上端部と水平部(30)の両側縁基部とが一体となるように溶接されているので、ハンガー本体(20)自体の強度を向上させることができるとともに、水平部(30)の曲折部分の強度も向上させることができ、地震などによりハンガー部材(10)に対して上下方向の引張荷重が加わったとしても、水平部(30)の曲折部分が変形しないため、天井バー(14)で構成された天井枠組み構造が変形する心配はない。
【0034】
したがって、本実施例のハンガー部材(10)では、天井スラブ(16)に取り付けられた吊りボルト(18)と天井バー(14)とを強固に緊結でき、地震などの強い揺れに対してもハンガー部材(10)の破損や天井バー(14)で構成された天井枠組み構造の変形を防止し、システム天井(A)の耐震性を向上させることができる。
【0035】
なお、上述の実施例では、ハンガー本体(20)と引掛金具(22)の鉤状部(26)(38)にそれぞれ2つの凸部(28)(40)を設けた例を示したが、凸部が天井バー(14)の吊持用凸条(14c)に食い込んで、天井バー(14)に水平方向の引張力が働いたとしても天井バー(14)がハンガー部材(10)に固定され動かないようにできるものであれば、凸部は、ハンガー本体(20)および引掛金具(22)の鉤状部(26)(38)のいずれか一方のみに設けるようにしてもよいし、1個もしくは3個以上設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のハンガー部材を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施例のハンガー部材を示す分解斜視図である。
【図3】本発明の一実施例のハンガー部材の使用態様を示す説明図である。
【図4】本発明の一実施例のハンガー部材の取り付け工程を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施例のハンガー部材の要部を示す拡大平面図である。
【図6】従来のハンガー部材を示す斜視図である。
【図7】従来のハンガー部材を示す斜視図である。
【符号の説明】
(10)…ハンガー部材
(12)…天井板
(14)…天井バー
(14c)…(天井バーの)吊持用凸条
(16)…天井スラブ
(18)…吊りボルト
(20)…ハンガー本体
(22)…引掛金具
(24)…結合ビス
(26)…(ハンガー本体の)鉤状部
(28)…凸部
(30)…水平部
(32)…リブ
(34)…雌ネジ
(36)…支持孔
(38)…(引掛金具の)鉤状部
(40)…凸部
(42)…フック片
(44)…屈曲部
【産業上の利用分野】
本発明は、システム天井における吊りボルトと天井バーとを強固に緊結するシステム天井のハンガー部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、システム天井においては、天井部材取り付け用の水平片と、この水平片から立設され、その上端に吊持用凸条が設けられた垂直片とで構成された断面略逆T字状の天井バーを組み合わせて天井枠組み構造を形成し、この天井枠組み構造を形成する天井バーの吊持用凸条を、天井スラブに垂設された吊りボルトに固定したハンガー部材で挟持・固定することによって、吊りボルトにて天井バーを吊持していた。そして、天井枠組み構造を形成する天井バーの水平片の上面に天井板や空調設備などの天井部材を載置することによって、システム天井を完成させていた。
【0003】
このシステム天井に用いられるハンガー部材として、図6に示すように、下端側に天井バー(2)の吊持用凸条(2a)の一方片面側を保持する鉤状部(3a)が設けられた板状のハンガー本体(3)と、下端側に当該天井バー(2)の吊持用凸条(2a)の他方片面側を保持する鉤状部(5a)が設けられ、上部に突起(7)が設けられた引掛金具(5)とで構成されているものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
このハンガー部材(1)では、引掛金具(5)の突起(7)を支点として引掛金具(5)をシーソー揺動させることによって引掛金具(5)の鉤状部(5a)をハンガー本体(3)の鉤状部(3a)に近接する方向に保持できるので、結合ビス(9)を大幅に締め付けなくてもテコの原理を利用して天井バー(2)の吊持用凸条(2a)とハンガー部材(1)とを固定できる。
【0005】
しかしながら、このハンガー本体(3)の鉤状部(3a)と引掛金具(5)の鉤状部(5a)とは、単に平板を略コ字状に折り曲げて形成しているものにすぎず、これらによって天井バー(2)の吊持用凸条(2a)を挟持し、天井バー(2)とハンガー部材(1)とを結合した場合、強い地震などによって横揺れが発生し天井バー(2)に水平方向の引張力が働くと、天井バー(2)の吊持用凸条(2a)がハンガー部材(1)の鉤状部(3a)(5a)の間から水平方向にスライドし易くなる。その結果、天井バー(2)とハンガー部材(1)との緊結力が緩まって、天井バー(2)で構成された天井枠組み構造が変形することもあるという問題があった。
【0006】
また、ハンガー本体(3)自体も単に平板を折り曲げたり孔を開けたりして形成されたものであるため、上述したハンガー部材(1)と天井バー(2)の結合力のみならず、ハンガー本体(3)自体の強度についても強い地震に対する耐久性が望まれていた。このため、ハンガー本体(3)自体の強度を向上させる技術として、図7に示すようにハンガー本体(3)の両側縁を折り曲げてリブ(3b)を形成する技術が知られており、この技術によれば、ハンガー本体(3)自体の強度をある程度向上できる。
【0007】
しかしながら、天井スラブに取り付けられた吊りボルトを接続するため、ハンガー本体(3)の上端側が水平方向に曲成されている水平部(3c)の曲折基部の強度を向上させることはできず、強い地震などによって縦揺れが発生しハンガー本体(3)に上下方向の強い力が作用した場合、この水平部(3c)の曲折基部が変形することによって、上述した横揺れの場合と同様に、天井バー(2)で構成された天井枠組み構造が変形することもあるという問題があった。つまり、いずれのハンガー部材においても強い地震などに対するシステム天井の耐震性を十分満足させることができなかった。
【0008】
【特許文献1】
登録実用新案第2579033号公報(第1−4頁、第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
それゆえに、本発明の主たる課題は、システム天井の耐震性を向上させるため、天井スラブに取り付けられた吊りボルトに取り付けられたハンガー部材と天井板などを支持する天井バーとを強固に緊結でき、かつそれ自体の強度も優れたハンガー部材を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、「ハンガー本体(20)と、結合ビス(24)にてハンガー本体(20)に取り付けられる引掛金具(22)とで構成され、前記ハンガー本体(20)の上端側が天井スラブ(16)から垂設された吊りボルト(18)に取り付けられ、天井部材取付用水平片(14a)に立設された天井バー(14)の垂直片(14b)に設けられた吊持用凸条(14c)をハンガー本体(20)と引掛金具(22)の下端部分で挟持して前記天井バー(14)を吊持するハンガー部材(10)であって、
(a)ハンガー本体(20)の下端側には略コ字状に曲折され前記吊持用凸条(14c)の一方片面側を保持する鉤状部(26)が形成され、上端側には水平方向に曲折され、吊りボルト挿通孔(30a)を有する水平部(30)が形成され、
(b)引掛金具(22)の下端側には略コ字状に曲折され前記吊持用凸条(14c)の他方片面側を保持する鉤状部(38)が形成され、
(c)前記ハンガー本体(20)および前記引掛金具(22)の鉤状部(26)(38)の少なくともいずれか一方の前記天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の側面と当接する内面側に1乃至複数個の凸部(28)(40)が設けられている」ことを特徴とする。
【0011】
本発明のハンガー部材(10)では、ハンガー本体(20)および引掛金具(22)の鉤状部(26)(38)で天井バー(14)の吊持用凸条(14c)を挟持し、結合ビス(24)を締め付けてハンガー本体(20)と引掛金具(22)とを固定すると、ハンガー本体(20)および引掛金具(22)の鉤状部(26)(38)の少なくともいずれか一方の天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の側面と当接する内面側に設けられた凸部(28)(40)が、天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の側面に食い込まれるようになるので、天井バー(14)とハンガー部材(10)とをズレや滑りなく強固に結合することができる。このため、強い地震などによって横揺れが発生し天井バー(14)に水平方向の引張力が働いたとしても、天井バー(14)がハンガー部材(10)の鉤状部(26)(38)の間から水平方向にスライドしないため、天井バー(14)で構成された天井枠組み構造が大きく変形する心配はない。
【0012】
請求項2記載の発明は、「ハンガー本体(20)と、結合ビス(24)にてハンガー本体(20)に取り付けられる引掛金具(22)とで構成され、前記ハンガー本体(20)の上端側が天井スラブ(16)から垂設された吊りボルト(18)に取り付けられ、天井部材取付用水平片(14a)に立設された天井バー(14)の垂直片(14b)に設けられた吊持用凸条(14c)をハンガー本体(20)と引掛金具(22)の下端部分で挟持して前記天井バー(14)を吊持するハンガー部材(10)であって、
(a)ハンガー本体(20)の下端側には略コ字状に曲折され前記吊持用凸条(14c)の一方片面側を保持する鉤状部(26)が形成され、上端側には水平方向に曲折され、吊りボルト挿通孔(30a)を有する水平部(30)が形成され、
(b)引掛金具(22)の下端側には略コ字状に曲折され前記吊持用凸条(14c)の他方片面側を保持する鉤状部(38)が形成され、
(c)前記ハンガー本体(20)の両側縁にはリブ(32)が設けられ、前記リブ(32)の上端部と前記水平部(30)の両側縁基部とが一体となるように形成されている」ことを特徴とする。
【0013】
本発明のハンガー部材(10)では、ハンガー本体(20)の両側縁にリブ(32)が設けられるとともに、リブ(32)の上端部と水平部(30)の両側縁基部とが一体となるように形成されて補強されているので、ハンガー本体(20)自体の強度を向上させるとともに、水平部(30)の曲折部分の強度も向上させることができる。このため、地震などによりハンガー部材(10)に対して上下方向の引張荷重が加わったとしても、ハンガー本体(20)の上端部を曲成して形成した水平部(30)の前記曲折部分が変形しないため、天井バー(14)で構成された天井枠組み構造が大きく変形する心配はない。
【0014】
請求項3記載の発明は「引掛金具(22)には、上端両角がハンガー本体(20)側に向けて曲成された屈曲部(44)が形成されている」ことを特徴とするものである。本発明のハンガー部材(10)では、ハンガー本体(20)と引掛金具(22)とを結合ビス(24)で締め付けると、引掛金具(22)の屈曲部(44)によって引張金具(22)の鉤状部(38)がハンガー本体(20)の鉤状部(26)側に向けてより一層押圧されるようになる。その結果、ハンガー本体(20)および引掛金具(22)の鉤状部(26)(38)が天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の両側面を良好に締め付けるとともに、凸部(28)(40)を天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の側面により深く食い込ませることができ、天井バー(14)とハンガー部材(10)とをより一層強固に固定することができる。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、ハンガー本体および引掛金具の鉤状部で天井バーの吊持用凸条を挟持し、結合ビスを締め付けてハンガー本体と引掛金具とを固定するだけで、鉤状部に設けられた凸部が天井バーの吊持用凸条の側面に食い込んで、天井バーとハンガー部材とをズレや滑りなく強固に結合することができ、地震などによる強い揺れが発生してもシステム天井の変形を防止することができる。
【0016】
また、ハンガー本体の両側縁にリブが設けられるとともに、リブの上端部と水平部の両側縁基部とが一体となるように形成されて補強されているので、水平部の曲折基部を含むハンガー部材全体の強度を向上させることができる。
【0017】
したがって、本発明のハンガー部材は天井スラブに取り付けられた吊りボルトに対して天井板などを支持する天井バーを強固に吊持することができ、システム天井の耐震性を向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示実施例に従って詳述する。図1および図2に示すハンガー部材(10)は、図3に示すようなシステム天井(A)において、天井板(12)などを支持する略逆T字状の天井バー(14)を、天井スラブ(16)に取り付けられた吊りボルト(18)に吊り下げて固定するためのものであり、ハンガー本体(20)、引掛金具(22)およびこれらを結合する結合ビス(24)によって構成される。
【0019】
ハンガー本体(20)は、引掛金具(22)と協働して天井バー(14)を挟持し固定するため、鉄またはステンレス等のような固い金属材によって形成された板状の部材である。
【0020】
このハンガー本体(20)の下端側には、天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の一方片面側を保持するようにハンガー本体(20)を略コ字状に曲設した鉤状部(26)が形成されており、天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の側面が当接するこの鉤状部(26)の内面側には2つの凸部(28)が突設されている。
【0021】
また、ハンガー本体(20)の上端側には、ハンガー本体(20)を水平方向に曲設した略L字状の水平部(30)が形成されており、この水平部(30)には吊りボルト(18)を挿通させるための吊りボルト挿通孔(30a)が穿設されている。
【0022】
さらに、鉤状部(26)と水平部(30)との間のハンガー本体(20)の両側縁には、ハンガー本体(20)を補強するためのリブ(32)が形成されており、このリブ(32)の上端部は水平部(30)の両側縁基部と溶接や一体成型などの公知の手段により隙間なく一体化されている。
【0023】
そして、鉤状部(26)上部のハンガー本体(20)には結合ビス(24)と螺合する雌ネジ(34)が螺設されており、雌ネジ(34)の上部には略T字状の支持孔(36)が貫通されている。
【0024】
引掛金具(22)は、ハンガー本体(20)と協働して天井バー(14)を挟持し固定するため、鉄またはステンレス等のような固い金属材によって形成された板状の部材である。
【0025】
この引掛金具(22)の下端側には、天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の他方片面側を保持するように引掛金具(22)を略コ字状に曲設した鉤状部(38)が形成されており、天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の側面が当接するこの鉤状部(38)の内面側には2つの凸部(40)が突設されている。
【0026】
また、引掛金具(22)の上端中央部には、ハンガー本体(20)の支持孔(36)にスライド支持される略T字状のフック片(42)が設けられており、引掛金具(22)の上端両角には、ハンガー本体(20)側に向けて本体部(22a)が曲げられた屈曲部(44)が形成されている。
【0027】
そして引掛金具(22)の中央部には結合ビス(24)の雄ネジ部(24a)を挿通させるための挿通孔(46)が貫通されている。
【0028】
本発明のハンガー部材(10)を取り付ける際には、まず、天井スラブ(16)に取り付けられた吊りボルト(18)をハンガー本体(20)の水平部(30)に穿設された吊りボルト挿通孔(30a)に挿通し、吊りボルト(18)にナット(18a)を螺着することによって、ハンガー本体(20)を吊りボルト(18)の所定の高さに固定する(図4(A)参照)。
【0029】
次に、ハンガー本体(20)の鉤状部(26)に天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の一方片面側を当接し、天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の他方片面側に引掛金具(22)の鉤状部(38)が当接する位置に引掛金具(22)を位置決めする。この位置決めの際に、引掛金具(22)のフック片(42)をハンガー本体(20)の支持孔(36)に挿通させてスライド支持させると、容易かつ自動的に引掛金具(22)の鉤状部(38)を天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の他の片面側に当接する位置に位置決めできるとともに、引掛金具(22)の挿通孔(46)をハンガー本体(20)の雌ネジ(34)の近傍に位置決めできる。また、予め、引掛金具(22)のフック片(42)をハンガー本体(20)の支持孔(36)に挿通させて、フック片(42)を支持孔(36)にスライド支持させておき、ハンガー本体(20)の鉤状部(26)と引掛金具(22)の鉤状部(38)とで構成される隙間に天井バー(14)の吊持用凸条(14c)を挟み込んで掛止するようにしてもよい。このようにすることで天井バー(14)が複数本長尺に繋がれて天井枠組み構造を形成した天井バー(14)の吊持用凸条(14c)をハンガー部材(10)に仮止めすることができ、天井バー(14)の施工作業が容易となる。
【0030】
そして、引掛金具(22)の挿通孔(46)に結合ビス(24)の雄ネジ部(24a)を挿通し、この雄ネジ部(24a)をハンガー本体(20)の雌ネジ(34)に螺合して締め付け、ハンガー本体(20)に引掛金具(22)を押し当てながらこれらを固定する(図4(B)参照)。すると、図5に示すように、ハンガー本体(20)と引掛金具(22)の鉤状部(26)(38)に設けられた凸部(28)(40)が、天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の両側面を押圧して食い込むようになる。また、引掛金具(22)の本体部(22a)の上端両角には屈曲部(44)が設けられており、これにより引張金具(22)の鉤状部(38)が天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の側面側に向けてより一層押圧されるようになり、ハンガー本体(20)と引掛金具(22)の両鉤状部(26)(38)が天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の側面を良好に締め付けるとともに、凸部(28)(40)が天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の側面により深く食い込まれるようになる。
【0031】
この実施例のハンガー部材(10)によれば、ハンガー本体(20)と引掛金具(22)の両鉤状部(26)(38)に設けられた凸部(28)(40)が、天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の両側面を押圧して食い込むようになるので、天井バー(14)に水平方向の引張力が働いたとしても天井バー(14)がハンガー部材(1)の鉤状部(3a)(5a)の間から水平方向にスライドせず、天井バー(14)で構成された天井枠組み構造が変形する心配はない。
【0032】
また、引掛金具(22)の屈曲部(44)によって引張金具(22)の鉤状部(38)が天井バー(14)の吊持用凸条(14c)の側面側に向けてより一層押圧されるので、天井バー(14)とハンガー部材(10)とを一層強固に固定することができる。
【0033】
そして、ハンガー本体(20)の両側縁にはリブ(32)が設けられるとともに、リブ(32)の上端部と水平部(30)の両側縁基部とが一体となるように溶接されているので、ハンガー本体(20)自体の強度を向上させることができるとともに、水平部(30)の曲折部分の強度も向上させることができ、地震などによりハンガー部材(10)に対して上下方向の引張荷重が加わったとしても、水平部(30)の曲折部分が変形しないため、天井バー(14)で構成された天井枠組み構造が変形する心配はない。
【0034】
したがって、本実施例のハンガー部材(10)では、天井スラブ(16)に取り付けられた吊りボルト(18)と天井バー(14)とを強固に緊結でき、地震などの強い揺れに対してもハンガー部材(10)の破損や天井バー(14)で構成された天井枠組み構造の変形を防止し、システム天井(A)の耐震性を向上させることができる。
【0035】
なお、上述の実施例では、ハンガー本体(20)と引掛金具(22)の鉤状部(26)(38)にそれぞれ2つの凸部(28)(40)を設けた例を示したが、凸部が天井バー(14)の吊持用凸条(14c)に食い込んで、天井バー(14)に水平方向の引張力が働いたとしても天井バー(14)がハンガー部材(10)に固定され動かないようにできるものであれば、凸部は、ハンガー本体(20)および引掛金具(22)の鉤状部(26)(38)のいずれか一方のみに設けるようにしてもよいし、1個もしくは3個以上設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のハンガー部材を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施例のハンガー部材を示す分解斜視図である。
【図3】本発明の一実施例のハンガー部材の使用態様を示す説明図である。
【図4】本発明の一実施例のハンガー部材の取り付け工程を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施例のハンガー部材の要部を示す拡大平面図である。
【図6】従来のハンガー部材を示す斜視図である。
【図7】従来のハンガー部材を示す斜視図である。
【符号の説明】
(10)…ハンガー部材
(12)…天井板
(14)…天井バー
(14c)…(天井バーの)吊持用凸条
(16)…天井スラブ
(18)…吊りボルト
(20)…ハンガー本体
(22)…引掛金具
(24)…結合ビス
(26)…(ハンガー本体の)鉤状部
(28)…凸部
(30)…水平部
(32)…リブ
(34)…雌ネジ
(36)…支持孔
(38)…(引掛金具の)鉤状部
(40)…凸部
(42)…フック片
(44)…屈曲部
Claims (3)
- ハンガー本体と、結合ビスにてハンガー本体に取り付けられる引掛金具とで構成され、前記ハンガー本体の上端側が天井スラブから垂設された吊りボルトに取り付けられ、天井部材取付用水平片に立設された天井バーの垂直片に設けられた吊持用凸条をハンガー本体と引掛金具の下端部分で挟持して前記天井バーを吊持するハンガー部材であって、
(a)ハンガー本体の下端側には略コ字状に曲折され前記吊持用凸条の一方片面側を保持する鉤状部が形成され、上端側には水平方向に曲折され、吊りボルト挿通孔を有する水平部が形成され、
(b)引掛金具の下端側には略コ字状に曲折され前記吊持用凸条の他方片面側を保持する鉤状部が形成され、
(c)前記ハンガー本体および前記引掛金具の鉤状部の少なくともいずれか一方の前記天井バーの吊持用凸条の側面と当接する内面側に1乃至複数個の凸部が設けられていることを特徴とするハンガー部材。 - ハンガー本体と、結合ビスにてハンガー本体に取り付けられる引掛金具とで構成され、前記ハンガー本体の上端側が天井スラブから垂設された吊りボルトに取り付けられ、天井部材取付用水平片に立設された天井バーの垂直片に設けられた吊持用凸条をハンガー本体と引掛金具の下端部分で挟持して前記天井バーを吊持するハンガー部材であって、
(a)ハンガー本体の下端側には略コ字状に曲折され前記吊持用凸条の一方片面側を保持する鉤状部が形成され、上端側には水平方向に曲折され、吊りボルト挿通孔を有する水平部が形成され、
(b)引掛金具の下端側には略コ字状に曲折され前記吊持用凸条の他方片面側を保持する鉤状部が形成され、
(c)前記ハンガー本体の両側縁にはリブが設けられ、前記リブの上端部と前記水平部の両側縁基部とが一体となるように形成されていることを特徴とするハンガー部材。 - 前記引掛金具には、上端両角に前記ハンガー本体側に向けて曲成された屈曲部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のハンガー部材。
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JP2015074892A (ja) * | 2013-10-07 | 2015-04-20 | 清水建設株式会社 | 吊り天井構造及び吊り部材接続用金具 |
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- 2002-12-19 JP JP2002368875A patent/JP2004197471A/ja active Pending
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