JP2004197139A - スパッタリング装置 - Google Patents

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保 森本
Masayuki Fuse
昌之 布施
Susumu Yanagisawa
享 柳澤
Takeshi Moriwaki
健 森脇
Takuji Oyama
卓司 尾山
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Abstract

【課題】スパッタリングにおける汚染源を排除して基体上に高品質な薄膜を形成し得るスパッタリング装置の提供。
【解決手段】基体2とそれに対向配置されたターゲット3とが配設され、該ターゲットのスパッタリングによって発生する粒子を基体の成膜面に付着させ成膜する、真空排気可能な成膜室5を含むスパッタリング装置において、前記成膜室の前記粒子が付着する部分のうち前記基体以外の構成部材が粗面化処理されてなり、かつその表面が、Al,Ti,Mo,Cr,Fe,NiおよびCuからなる群から選択される少なくとも1種の金属の酸化物または前記金属の1種以上を含む合金の酸化膜で被覆されていることを特徴とするスパッタリング装置1。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基体に高品質の膜を成膜し得るスパッタリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来よりスパッタリング技術は、種々の基体上に、Ag,Al,Cu,Crなどの金属薄膜を成膜するために広く用いられている。
Ag薄膜は反射膜、電磁遮蔽膜などの低比抵抗を要求される製品などに使用され、反射率や導電性、光透過性を向上させる目的で、薄膜中の不純物量を可能な限り低くすることが高品質のAg薄膜を成膜するために有効である。
Cr薄膜はTFT液晶素子のゲート電極材や有機EL素子の電極材などの表示素子用電極材、半導体素子用電極材などとして幅広く使用されており、このCr薄膜にあっては低抵抗かつ薄膜化が課題となっている。
Al薄膜は反射膜、回路基板等の配線膜として、またCu薄膜は同じく配線膜として使用されており、これらAl薄膜とCu薄膜にあっては、電気特性のより一層の向上が望まれている。
【0003】
従来、スパッタリング法によって高品質の金属薄膜を成膜するために種々の技術が提案されている。
例えば、アルミニウムターゲットと基板を設けた超高真空に排気可能な成膜室と、水に対する大きな排気速度を持つ真空ポンプと、高度に純化されたアルゴンガスを成膜室内へ供給するガス供給系とを備えたスパッタリング装置を用意し、基板にアルミニウム膜を成膜する時のアルゴンガス中の残留水分量を少なくとも1ppm以下として成膜するスパッタリング成膜方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載されたスパッタリング装置は、電解研磨処理を施した内壁を有し、また該内壁を加熱クリーニングするためのヒーターを備えている。
また、別な方法として、スパッタリングで金属薄膜を形成する際の雰囲気ガスとして、還元性ガスと希釈ガスとの混合ガスを用いる金属薄膜の形成方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
更に別な方法として、基体上に銀を主成分とするターゲットを用いて、スパッタリング法により厚さが1〜30nmの銀系透明導電体薄膜を成膜するにあたり、成膜時のスパッタリング雰囲気を酸素ガスを有する雰囲気とした銀系透明導電体薄膜の製造方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−271918号公報
【特許文献2】
特開2001−316814号公報
【特許文献3】
特開2002−25362号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
基体上に高品質の金属薄膜をスパッタリング法によって形成しようとする場合、成膜室内の雰囲気ガスを清浄にする必要がある。成膜室内の主な汚染源としては、水分を主体としたガスや微粒子(パーティクル)が挙げられる。
また別な汚染源として、成膜室のスパッタリングによって放出された粒子が、成膜室内の構成部材(例えばターゲット固定用治具、基体固定用治具、長尺の基体を移動させつつ連続的に成膜する際に用いるローラ等の基体移動用治具など)の表面に付着し、不要な堆積物が形成されると、スパッタリング時に剥離して基体上の成膜に巻き込まれる可能性がある。この堆積物の剥離を防止するためには構成部材の表面をサンドブラスト加工等によって粗面化し、堆積物の密着性を高めることが有効である。しかしサンドブラスト加工を施した粗面は、その細かな凹凸に水分や微粒子が残留し易くなり、スパッタリング時に雰囲気ガスを汚染するという問題が生じる。
【0006】
上述した従来技術のうち、特許文献2及び3に記載された技術は、スパッタリング時の雰囲気ガスに還元ガスや酸素を混入することで、基体上に高品質の金属薄膜を成膜することを企図しており、これらの公報には、上述したスパッタリング時の汚染源(水分、微粒子)の排除や上記構成部材表面に形成される不要な堆積物の剥離を防止するための具体的な手段は記載されていない。従ってこれらの従来技術では、スパッタリング時の雰囲気ガス中に含まれている汚染源(水分、微粒子など)、または上記堆積物の剥離片によって形成される膜が汚染され、高品質な膜が得られない可能性がある。
特に、特許文献3に記載されたように、高分子フィルムに電磁波シールド及び近赤外線カットを目的とした銀系透明導電体を成膜する場合には、スパッタリングの際、基体として用いる高分子フィルムから水分などのスパッタリング汚染ガスが放出されるため、高清浄雰囲気下での成膜を実施し得るガラス基体を用いたスパッタリングに比べ、高品質の薄膜を形成するのが困難であった。従って、これまでは高分子フィルム基体を用いたスパッタリングでは、均一性、緻密性に劣る薄膜しか得られないとの見方が一般的であり、高分子フィルム基体を用いたスパッタリングにおいて高品質の薄膜を形成するために、スパッタリング時の汚染源(水分、微粒子)の排除や上記構成部材表面に形成される不要な堆積物の剥離を防止するための具体的な手段は考慮されていなかった。
【0007】
一方、特許文献1に記載された技術では、成膜の前に成膜室を高真空排気した後、高純度のアルゴンガス(スパッタリングガス)を供給し、スパッタリング時の雰囲気ガス中に含まれている汚染源(水分、微粒子など)を排除すること、および成膜室内壁に電解研磨処理を施して、汚染源(水分、微粒子など)の発生を防止することを企図している。しかし、電解研磨処理を施すと構成部材の表面が平滑化されて微粒子の発生は低減できるものの、この表面に不要な堆積物が生じた場合、その堆積物が剥離し易くなるために、スパッタリング時にこの堆積物が剥離して成膜に巻き込まれる可能性がある。また、上記構成部材のうちターゲット固定治具や基体固定治具は付着した堆積物を除去するために、時折表面処理して堆積物を除去しているが、電解研磨処理はコストと手間がかかるため、スパッタリング装置のメンテナンスの手間とコストが増加する問題がある。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、スパッタリングにおける汚染源を排除して基体上に高品質な薄膜を形成し得るスパッタリング装置の提供を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、基体とそれに対向配置されたターゲットとが配設され、該ターゲットのスパッタリングによって発生する粒子を基体の成膜面に付着させ成膜する、真空排気可能な成膜室を含むスパッタリング装置において、前記成膜室の前記粒子が付着する部分のうち前記基体以外の構成部材が粗面化処理されてなり、かつその表面が、Al,Ti,Mo,Cr,Fe,NiおよびCuからなる群から選択される少なくとも1種の金属の酸化物または前記金属の1種以上を含む合金の酸化膜で被覆されていることを特徴とするスパッタリング装置を提供する。
本発明のスパッタリング装置において、前記酸化膜は、Al,Ti,Mo,Cr,Fe,NiおよびCuからなる群から選択される少なくとも1種の金属または前記金属の1種以上を含む合金で形成されかつ粗面化処理された前記構成部材を、酸性処理液で化学研磨処理することにより形成されることが好ましい。
また、前記酸性処理液が硫酸とリン酸との少なくとも一方を主成分として含む酸性処理液であることが好ましい。
さらに、前記構成部材の表面が、凹部および/または凸部を有していることが好ましい。
また、前記基体が高分子フィルムであり、前記成膜室に長尺の該高分子フィルムの成膜面を前記ターゲットに対向させた状態で搬送する搬送手段が設けられた構成とするのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明によるスパッタリング装置の一実施形態を示す図である。このスパッタリング装置1は、基体として用いる高分子フィルム基体2(以下、フィルム基体と記す)とそれに対向配置された多数のターゲット3a〜3eとが配設され、該ターゲット3a〜3eのスパッタリングによって発生する粒子を、メインローラ4に接したフィルム基体2の外面側(成膜面)に付着させて成膜する(スパッタリングによって発生する粒子と雰囲気ガス中の反応性ガスとの反応生成物を付着させて成膜する場合を含む)高度真空排気が可能な成膜室5と、該成膜室5と連通して、フィルム基体2の移動方向左右に設けられたフィルム基体2供給用の巻出室6と成膜後のフィルム基体2保管用の巻取室8と、成膜室5と巻出室6との間に設けられた前処理室7とを主な構成要素として備えて構成されている。
【0011】
成膜室5には、該成膜室5を超高真空に排気するための図示しない排気手段と成膜室5とを接続する排気口9と、該成膜室5内にスパッタリングガスとして高純度Arガスを供給する図示しないArガス供給源と成膜室5とを接続するArガス入口10が設けられている。なお上記Arガス入口10は、成膜室5ではなく巻出室6,前処理室7,巻取室8のいずれかに設けることができるし、排気口9も成膜室5と前処理室7以外に設けることができる。
該成膜室5を高真空に排気するための排気手段としては、例えば必要に応じてブースターポンプと組み合わせ、拡散ポンプ、クライオポンプ、ターボ分子ポンプ、水選択排気ポンプなどの高真空排気が可能な高性能ポンプを用いることが望ましい。
またArガス入口10から供給されるArガスは、水分や微粒子が実質上含まれない高純度Arガスを用いることが望ましい。スパッタリングの際に成膜室5に導入されるArガスの圧力は0.1〜0.8Pa程度とされる。
【0012】
成膜室5内に固定配置された多数のターゲット3a〜3eは、フィルム基体2上に成膜する所望の薄膜の材質に応じて選択使用でき、例えばAg,Au,Pt,Cu,Al,Cr,Ti,Zn,Sn,Zr,Hf,Nb,Mo,Ta,W,In,Si等の1種または2種以上の金属、ITO,SnO,In,ZnO,Ga添加ZnO,Al添加ZnO,SiO,SiN等の酸化物または窒化物、Fe,Co,Ni等の強磁性金属、および強磁性合金等の磁性材料等を挙げることができる。複数のターゲット3a〜3eは、フィルム基体2が巻回状態で移動するメインローラ4を包囲するように配置されている。それらのターゲット3a〜3eは、それぞれ同一のターゲット材料(例えば高純度Ag)をセットすることもできるし、それぞれ異なるターゲット材料を、例えばフィルム基体2の移動方向上流から下流に向けて、Ag等の金属、ZnO等の酸化物、Ag等の金属、ZnO等の酸化物、Ag等の金属、ZnO等の酸化物のように配置し、フィルム基体2の成膜面上にこれらのターゲット材料を順次積層できるようにしてもよい。これらのターゲット3a〜3eの配置個数は特に限定されず、成膜の目的や条件に応じて適宜設定される。
【0013】
図2はターゲット3a〜3eの固定治具を例示する断面図である。ターゲット3a〜3eは、成膜室5内に固定配置された支持部25のメインローラ4側の面上に、セラミック板等からなるインシュレータ24を介して設置され、該ターゲット3a〜3eは周縁部をクランプ26で挟むことによって支持部25に着脱可能に固定されている。ターゲット3a〜3eの外側には、メインローラ4側に向けて開いた開口を有するグランドシールド27と、さらにその外側のチムニー28とが設けられている。各ターゲット3a〜3eは電源11に接続されている。電源11は使用するスパッタリング法およびその条件に応じて適宜選択され、スパッタリング法としては、RF(高周波)マグネトロンスパッタリング法、DC(直流)マグネトロンスパッタリング法などを使用できる。スパッタリングによりターゲット3a〜3eから発生した粒子は、図2中の符号29を付した矢印で示すようにターゲット3a〜3e表面からメインローラ4側に向けて飛び出し、メインローラ4上のフィルム基体2の成膜面に達する。ターゲット3a〜3e表面からフィルム基体2の成膜面までの間隔は、通常50〜100mm、好ましくは80mm程度とされる。
【0014】
前記フィルム基体2としては、透明で可撓性のある高分子フィルムが挙げられ、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、トリアセチルセルロースフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリレートフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルムなどが用いられる。フィルム基体2のフィルム厚さは特に制限されないが、通常10〜250μm程度である。フィルム基体2の片面または両面には、ハードコート層を設けてもよい。ハードコート材としては紫外線硬化樹脂、熱硬化性樹脂を用いることができる。紫外線硬化樹脂としては、エステル系、アクリル系、ウレタン系、アミド系、シリコーン系、エポキシ系、アクリル・ウレタン系、アクリル・エポキシ系などのモノマーやオリゴマーに光重合開始剤を配合したものが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、フェノール系、尿素系、メラミン系、不飽和ポリエステル系、ポリウレタン系、エポキシ系などの樹脂に、必要に応じて架橋剤、重合開始剤、重合促進剤、溶剤、粘度調節剤などを配合したものなどが挙げられる。
【0015】
本例示において長尺のフィルム基体2は、巻出室6内に設けられた巻出しローラ12に巻回された状態で供給され、ここから導出されたフィルム基体2は、前処理室7を通って成膜室5に入り、メインローラ4に係合されてターゲット3と対向しながらメインローラ4の外周面に沿って移動し、スパッタリング成膜された後、成膜室5から導出され、巻取室8に入って巻取ローラ13に巻き取られる。図1中、符号16〜23は、このフィルム基体2を連続的に移動させるために装置内の適所に配置された移動用ローラ(搬送手段)である。
【0016】
成膜室5と巻出室6の間に設けられた前処理室7には、巻出室6から成膜室5に向けて移動するフィルム基体2に紫外線を照射する紫外線照射器14と、フィルム基体2にイオンビームソースでAr,He,Kr,Neから選択される不活性ガスに酸素を加えたイオン化ガスを照射するイオンビーム照射器15とのいずれか一方又は両方が設けられている。
【0017】
上記紫外線照射器14に用いられる紫外線源としては、水分脱離に必要な結合エネルギーである5.5eV以上の光子エネルギーを有しかつ熱源となる赤外線領域の発光のない紫外線光源が用いられ、好ましくは波長200nm以下の真空紫外線を発するエキシマランプ、重水素(D)ランプなどを用いることができる。波長200nm以下の真空紫外線は、酸素等により直ちに吸収されるため、空気中では伝搬しないが、真空雰囲気中またはスパッタリングガス雰囲気中であれば該ランプからフィルム基体2に照射される。照射された紫外線はフィルム基体2に存在する水(HO)に作用し、H−OH間結合を切断して揮発し脱水する。
【0018】
また上記イオンビーム照射器15は、イオンビームソースでAr,He,Kr,Neから選択される不活性ガスに酸素を加えたイオン化ガスを照射する従来公知のイオンビーム照射装置を使用できる。このイオン化ガスの照射によってフィルム基体2の有機汚染物質や水分が除去される。また特にHe,Kr,Neなどの不活性ガスイオンの照射により、基体の透過率を劣化させることなくフィルム基体2の表面を精密に粗面化することができ、成膜される金属等の薄膜とフィルム基体2との密着性を改善できる。
【0019】
このスパッタリング装置1にあっては、成膜室5の粒子が付着する部分のうちフィルム基体2以外の構成部材、例えば図2に例示したグランドシールド27やチムニー28などのターゲット固定治具(以下、構成部材30と記す)が、粗面化処理されてなり、かつその表面が、Al,Ti,Mo,Cr,Fe,NiおよびCuからなる群から選択される少なくとも1種の金属の酸化物または前記金属の1種以上を含む合金(特に好ましくはAl、TiまたはAl合金)の酸化膜からなるガス放出抑制層31を形成したことを特徴としている。このガス放出抑制層31は構成部材30の表面を化学研磨処理した際に構成部材30表面に形成される薄い緻密な酸化膜である。構成部材30は、Al,Ti,Mo,Cr,Fe,NiおよびCuからなる群から選択される少なくとも1種の金属または前記金属の1種以上を含む合金からなることが好ましい。
【0020】
なお、成膜室5内の他の部材、例えばメインローラ4やフィルム基体2移動用のローラ21,22および成膜室5の内壁についても、粒子の堆積量が大きく、時折表面に堆積した粒子の層を取り除く処理が必要がある場合には、上記構成部材30と同じ表面構造としてよい。一方、これらの他の部材表面に堆積する粒子が僅かであり、表面に堆積した粒子の層を取り除く処理が不要または長期間不要である場合には、これらメインローラ4、フィルム基体2移動用のローラ21,22および成膜室5の内壁等は、ステンレス鋼、炭素鋼、銅合金などの汎用金属材料で構成し、かつ従来より実施されている電解研磨処理を施しておくことが望ましい。本発明における粗面化処理は、本発明における構成部材を粗面化できるものであればどのような方法でも採用することができる。該粗面化処理としては、サンドブラスト処理が好ましく、特にアルミナによるサンドブラスト処理が好ましい。
【0021】
図3(a)〜(c)は、構成部材30の表面に(a)サンドブラスト処理のみ施した場合、(b)サンドブラスト処理後、酸性処理液により化学研磨処理を施した場合、(c)サンドブラスト処理後、電解研磨処理(従来法)を施した場合の構成部材30表面を示す拡大図である。
図3(a)に示したように、構成部材30表面をサンドブラスト処理すると、構成部材30の表面には大小様々な凹凸が形成される。これらの凹凸のうち、比較的小さな凹凸(通常約1μm以下)は、スパッタリング時に微粒子の発生源となり、また粗面の表面積が大きくなって水分が残りやすいため、構成部材30の表面をサンドブラスト処理したままの状態では、スパッタリング時の清浄雰囲気を悪化させ、形成される膜の品質を悪化させる汚染物質(微粒子や水分)の発生源となって、高品質の膜が得られない可能性が高い。
【0022】
一方、本発明の好ましい態様では、グランドシールド27やチムニー28などの構成部材30をAl,Ti,Mo,Cr,Fe,NiおよびCuからなる群から選択される少なくとも1種の金属または前記金属の1種以上を含む合金で構成するとともに、該構成部材の表面をサンドブラスト処理後、酸性処理液に浸漬して化学研磨処理を施すことで、図3(b)に示すように、構成部材30表面の比較的小さい凹凸を無くすとともに、構成部材30の表面に該金属の酸化膜からなるガス放出抑制層31が形成される。この化学研磨処理するための処理液としては、硫酸とリン酸の少なくとも一方を主成分として含む酸性処理液を用いることが好ましい。特に、本発明における構成部材の好ましい金属であるAlまたはAl合金の場合、硫酸とリン酸との混合処理液であることが好ましい。硫酸のみでなくリン酸を含むことで、硫酸による著しい表面荒れが防止できる。この化学研磨処理によって、サンドブラスト処理で粗面化された構成部材30の表面の凹凸のうち比較的大きな凹凸は残されるが、スパッタリング時に微粒子の発生源となる比較的小さい凹凸は化学研磨される。構成部材30表面に形成されるガス放出抑制層31の厚みは、構成部材30を構成する金属材料の種類、化学研磨処理の条件(処理液の組成、処理時間、処理温度など)によって変更可能であり、好ましくは10〜100nm、より好ましくは10〜20nm程度とする。ガス放出抑制層31の厚みが上記範囲内であれば、構成部材30から水分やその他のスパッタリング汚染ガスおよび微粒子がスパッタリング時に放出され、スパッタリングガス雰囲気を汚染するのを防止できる。
【0023】
図3(c)は、サンドブラスト処理した構成部材30に電解研磨処理を施した場合を示しており、この電解研磨処理によって、比較的小さな凹凸が無くなり、さらに比較的大きい凹凸もなだらかに研磨されている。電解研磨処理はコストと手間がかかるため、頻繁に堆積物の除去を実施せねばならない構成部材30の表面処理には適当でない。また電解研磨処理によって、構成部材30の表面の比較的小さな凹凸が無くなり、スパッタリング時の清浄雰囲気を悪化させ、膜の品質を悪化させる汚染物質(微粒子や水分)の発生を低減できる一方、構成部材30表面の比較的大きな凹凸も平坦化されるので、フィルム基体2と不要な堆積物との結合が弱くなり、該堆積物が剥離し易くなる。
【0024】
本発明における構成部材30は、スパッタリングによりガス放出抑制層31の表面にターゲット3から発生した粒子の不要な堆積物が溜まり、1回または複数回のスパッタリングの後、構成部材30表面の凹凸によって該堆積物を繋ぎ止めできなくなる(すなわちスパッタリング時に剥離し易くなる)までの間に、成膜室5から取り出して該堆積物を除去する必要がある。この堆積物を除去するには、通常、堆積物を溶解するための適当な処理液、例えば堆積物がAg等の金属である場合には硫酸、硝酸などの強酸溶液の中に構成部材30を浸漬することによって実施できる。この場合、緻密な酸化物からなるガス放出抑制層31がバリア層となるため、ガス放出抑制層31より内部の材料をおかすことなく、堆積物を容易に除去できる。
【0025】
本発明における構成部材30は、サンドブラスト加工等の粗面化処理により形成された凹凸のうち比較的大きな凹凸構造を残したことによって、構成部材30の表面を電解研磨処理によって仕上げた部材と比べ、該構成部材30表面に堆積物を繋ぎ止める作用(アンカー作用)が大きくなり、スパッタリング時にこの堆積物の剥離片が成膜に混入する不具合を防止できるとともに、該堆積物を除去するために構成部材30を処理する余分な操作の頻度を減少することができ、作業効率を向上できる。
また構成部材30をAl,Ti,Mo,Cr,Fe,NiおよびCuからなる群から選択される少なくとも1種の金属または前記金属の1種以上を含む合金(特に好ましくはAl、TiまたはAl合金)で形成し、かつ構成部材30の表面に該金属の酸化膜からなるガス放出抑制層31を形成したことによって、スパッタリングに先立って、成膜室内の水分等の汚染源を排除するために成膜室内を高真空に排気すると、構成部材30の水分等の汚染源が気散除去され易く、その後のスパッタリング時に構成部材30から水分やその他のスパッタリング汚染ガスおよび微粒子がスパッタリング時に放出されてスパッタリングガス雰囲気を汚染するのを防止できる。従って、本実施形態のスパッタリング装置1は、スパッタリングにおける汚染源を排除して基体上に高品質な薄膜を形成することができる。
【0026】
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態に限定されることなく、種々の変更が可能である。上記実施形態では基体をフィルム基体2とし、成膜室5にフィルム基体2の成膜面をターゲット3に対向させた状態で一方向に向け移動させつつスパッタリングを行って、長尺のフィルム基体2に連続的に薄膜形成する装置構成を例示したが、基体としてガラス基板、セラミック基板、金属基板、硬質合成樹脂厚板等の可撓性を持たない基体を用い、ターゲット上にガラス基板等を固定状態で配置してスパッタリングを行う構成としてもよい。
【0027】
本発明のスパッタリング装置は、制限されることなしに、例えば以下の用途に適用できる。
本発明のスパッタリング装置は、プラズマディスプレイパネル用光学フィルターに用いられるAg電磁波遮蔽膜を成膜するのに使用でき、光学的、電気的特性に優れたAg薄膜を提供し得る。
また本発明のスパッタリング装置は、TFT液晶表示装置におけるゲート電極用Cr薄膜を成膜するのに使用でき、比抵抗の小さい優れたCr薄膜を提供し得る。
さらに本発明のスパッタリング装置は、液晶表示装置やプロジェクターなどに利用可能なAl反射膜を成膜するのに使用でき、酸化度の低い高反射のAl薄膜を提供し得る。
また本発明のスパッタリング装置は、有機EL表示素子用の平滑ITO膜上にCr膜を成膜するために使用でき、ITO膜−Cr膜間の密着性を改善し、かつ比抵抗の小さい優れたCr膜を提供し得る。
【0028】
【実施例】
図1に示すスパッタリング装置1を作製した。スパッタリング装置1は、成膜室5、巻出室6、前処理室7および巻取室8とを備え、成膜室5にはターボ分子ポンプと水選択排気ポンプとを連結した真空排気系を接続した。また成膜室5にはスパッタリングガスとして高純度Arガスのボンベから精製器を介してArガス供給路を接続し、所定量のArガスを供給可能とした。成膜室5内には、フィルム基体2を巻き付けて移動させるためのメインローラ4と、それに対向させて図2に示す構造をもったターゲット固定治具を設置した。これらのターゲット固定治具は、支持部25上にポリテトラフルオロエチレン製のインシュレータ24を介してターゲット3a〜3eを置き、その周縁部をクランプ26で固定し、開口を有するグランドシールド27とチムニー28を組み合わせた構造になっている。ターゲット3a〜3eは各種材料を設置可能であり、直方体形状のものを用いた。前処理室7には紫外線照射器14とイオンビーム照射器15を配置し、成膜室5内に導入される直前のフィルム基体の水分及び表面の有機汚染物質を除去できる構成とした。フィルム基体2としてポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、これを巻出ローラ12に巻回し、巻出室6内に設置した。巻取室8にも同様の大きさの空の巻取ローラ13を配置し、巻出ローラ12からフィルム基体2を引き出し、前処理室7にて、重水素ランプにより紫外線を照射して、成膜室5のメインローラ4に接触させて巻取室8に通し、その先端を巻取ローラ13で巻き取った。フィルム基体2は、成膜室5のメインローラ4に密着した状態で冷却もしくは加熱されながら、各ターゲット3a〜3eからの粒子を堆積させて成膜される。このフィルム基体2は、各ローラを回転駆動させることにより、約1m/分でスパッタリング装置内を移動可能とした。
【0029】
成膜室5の内壁は、ステンレス鋼の板材で形成し、その内壁面はサンドブラスト処理後、電解複合研磨処理を施した。
ターゲット3a〜3eのスパッタリングで発生する粒子(以下、スパッタ粒子と記す)がフィルム基体以外の部分に多く付着し剥離するおそれがあり、かつスパッタ粒子による加熱が大きくなるグランドシールド27とチムニー28(構成部材30)は、熱膨張係数の小さなチタン材で構成した。このチタン製のグランドシールド27とチムニー28は、アルミナ46番を使用し、圧力5kg/mGでのサンドブラスト処理により表面を粗面化した後、20質量%硫酸を主成分とする80℃の酸浴に30〜60分間浸漬して化学研磨処理した。この化学研磨処理によって、グランドシールド27とチムニー28の表面には、薄いTi酸化膜からなるガス放出抑制層31が形成された。
また成膜室5の内壁には、スパッタ粒子が該内壁に付着するのを防ぐため、取り外し可能な防着板(図示せず)を設置した。この防着板へのスパッタ粒子の付着量は上記グランドシールド27とチムニー28と比べて格段に少ない。この防着板はAl合金(5052番または6063番)で作製し、その表面を前記と同条件でサンドブラスト処理により粗面化した後、100℃の日本表面科学社製ケミライト51(硫酸43%を含む化学研磨剤)中に浸漬して化学研磨処理を施し、該Al合金の酸化膜を形成した。なお、この化学研磨処理に先立ち、50g/Lの水酸化ナトリウム溶液によるアルカリ洗浄と180g/Lの硫酸溶液による酸洗浄を施した。
これらのチタン材からなるグランドシールド27とチムニー28及びAl合金材からなる防着板のそれぞれの化学研磨処理の後、若干残留する薬液を除去するため、純水での水洗を行いオーブンで乾燥後、最終乾燥として真空中にて80℃に加熱する真空ベーキングを行った。
【0030】
上記したスパッタリング装置について、メンテナンス等の目的で成膜室を12時間大気開放し、新たに上記チタン材からなるグランドシールド27とチムニー28及びAl合金材からなる防着板を装着し、成膜室5内の真空引きを行ったところ、初期排気特性に改善が見られた。
図4は、上記チタン材からなるグランドシールド27とチムニー28及びAl合金材からなる防着板を装着したスパッタリング装置(実施例という)と、上記各部材の表面をアルミナ46番を使用し、圧力5kg/cmGでサンドブラスト処理したままの状態で装着したスパッタリング装置(比較例1という)のそれぞれを比較した排気特性を示す。比較例1においては真空引き開始から約200分間で1×10−4Paに到達するのに対し、実施例では真空引き開始から1×10−4Paに到達する時間が約40分間と大幅に短縮された。所定時間の真空引きで到達真空度が1桁改善されたことは、成膜室内の残留水分が減少していることを示す。
【0031】
図5は、上記比較例1と実施例の各装置を真空引き後、装置内の残留ガスの質量分析結果を示す。水のピーク(M/e=18)強度は、比較例1と比べて実施例では1桁以上小さくなっていることが確認された。
以下、実施例のスパッタリング装置、比較例1および後述の比較例2のスパッタリング装置で成膜を行い、得られた膜の品質を各種試験により比較した。
【0032】
(異常放電発生回数の比較試験)
本発明の装置によれば真空度を改善しかつ剥離防止を抑制できる。図6は、上述した実施例、比較例1の各スパッタリング装置と、サンドブラスト処理後に電解研磨処理を施したグランドシールド27とチムニー28及び防着板を装着したスパッタリング装置(比較例2という)を用い、フィルム基体を固定した状態でCrを連続成膜した場合、その経過時間と異常放電回数との関係を示すグラフである。構成部材に電解研磨処理を施した比較例2は、構成部材から堆積膜の破片が剥がれて混入しやすくなり、短時間で多くの異常放電が観測された。構成部材の表面がサンドブラスト処理のみの比較例1は、真空引きを行っても水分の除去が不充分となり、残留した水分によってターゲット周辺に金属酸化物等が付着し、異常放電が徐々に増加した。一方、実施例では、サンドブラスト処理後、化学研磨処理した構成部材を用いたことで、真空引きにより残留水分が少なくなり、清浄な雰囲気下でスパッタリングが実行され、金属薄膜成膜時にターゲット周辺に付着する金属酸化物の生成が抑制され、異常放電を減少させることができた。
【0033】
(シート抵抗値の比較試験)
次に、この実施例のスパッタリング装置を使用したCr成膜における効果を検証した。
まず、成膜室内をターボ分子ポンプと水選択排気ポンプにより1×10−5Pa以下まで排気した後、精製器で水分を除去したArガスを導入し、装置内圧が0.6Paとなるように調整した。この状態でCrターゲットにDC電圧を印加して基板上に100〜200nmのCrを成膜した。得られたCr膜のシート抵抗を四探針法にて測定した。
比較のため、比較例1のスパッタリング装置を用い、実施例と同様にCrを成膜し、シート抵抗を測定した。実施例及び比較例1の装置で成膜したCr膜のシート抵抗と膜厚の関係を図7にまとめて記した。
図7から判るように、本発明に従う実施例のスパッタリング装置により、抵抗値が低い高品質の膜が形成できた。
【0034】
(耐食性の比較試験)
Ag成膜における本発明の適用による耐食性の向上効果について検証した。実施例のスパッタリング装置を用い、Pd1質量%をドープしたAg合金をターゲットとして、Ag膜を誘電体でサンドイッチした積層膜とした。誘電体にはAlを3質量%ドープしたZnOターゲットを純Arのスパッタリングガス雰囲気中でスパッタリングして40nm成膜した。Ag合金層の厚みは10nmとなるよう調整した。
比較のために、比較例1のスパッタリング装置を用い、実施例と同じ条件で成膜を行った。
実施例の装置を用いて作製したAg膜を有する積層膜と、比較例1の装置を用いて作製したAg膜を有する積層膜とにそれぞれNaCl水溶液を滴下してAg膜劣化度合を測定し、それぞれのAg膜の耐食性を比較した。滴下するNaCl溶液は2質量%の水溶液とし、滴下後相対湿度60%、温度90℃の恒温高湿槽に入れ100時間放置した後、NaCl滴下部分の腐食面積を測定した。その結果を図8に示す。図8から、実施例の装置を用いて作製したAg膜は耐食性に優れていることがわかった。
【0035】
【発明の効果】
本発明のスパッタリング装置は、スパッタリング時に発生する粒子が付着し易い構成部材を粗面化処理し、かつその表面を、Al,Ti,Mo,Cr,Fe,NiおよびCuからなる群から選択される少なくとも1種の金属の酸化物または前記金属の1種以上を含む合金の酸化膜で被覆したことによって、スパッタリング時に構成部材から放出される水分やその他の汚染ガスおよび微粒子が減じられ、高清浄雰囲気下でスパッタリングを行うことができ、基体上に純度、緻密性、均一性等に優れた高品質な薄膜を形成することができる。
また粗面処理した構成部材を化学研磨処理して形成することで、構成部材表面の比較的大きな凹凸は残り、比較的小さな凹凸は平滑化され、比較的小さな凹凸が無くなることで構成部材表面に残留する水分や微粒子を減らし、高清浄雰囲気下でスパッタリングできるとともに、比較的大きな凹凸が残ることで構成部材表面に付着する不要な堆積物をつなぎ止めるアンカー効果が得られ、スパッタリング時にこの堆積物が剥離して成膜中に混入するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスパッタリング装置の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】スパッタリング装置のターゲット固定部材を例示する断面図である。
【図3】構成部材表面を(a)サンドブラスト処理、(b)サンドブラスト処理後、化学研磨処理、(c)電解研磨処理した場合の表面プロファイルを模式的に示す拡大図である。
【図4】本発明に従う実施例のスパッタリング装置における初期排気特性を示すグラフである。
【図5】同じスパッタリング装置の真空引き後の残留ガス分析結果を示すグラフである。
【図6】同じスパッタリング装置での成膜時の異常放電回数の測定結果を示すグラフである。
【図7】同じスパッタリング装置で作製したCr膜のシート抵抗値の測定結果を示すグラフである。
【図8】同じスパッタリング装置で作製したAg膜の耐食性の測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 スパッタリング装置
2 フィルム基体(基体)
3a〜3e ターゲット
4 メインローラ
5 成膜室
6 巻出室
7 前処理室
8 巻取室
9 排気口
10 Arガス入口
11 電源
12 巻出ローラ
13 巻取ローラ
14 紫外線照射器
15 イオンビーム照射器
16〜23 ローラ
24 インシュレータ
25 支持部
26 クランプ
27 グランドシールド(構成部材)
28 チムニー(構成部材)
30 構成部材
31 ガス放出抑制層

Claims (5)

  1. 基体とそれに対向配置されたターゲットとが配設され、該ターゲットのスパッタリングによって発生する粒子を基体の成膜面に付着させ成膜する、真空排気可能な成膜室を含むスパッタリング装置において、
    前記成膜室の前記粒子が付着する部分のうち前記基体以外の構成部材が粗面化処理されてなり、かつその表面が、Al,Ti,Mo,Cr,Fe,NiおよびCuからなる群から選択される少なくとも1種の金属の酸化物または前記金属の1種以上を含む合金の酸化膜で被覆されていることを特徴とするスパッタリング装置。
  2. 前記酸化膜が、Al,Ti,Mo,Cr,Fe,NiおよびCuからなる群から選択される少なくとも1種の金属または前記金属の1種以上を含む合金で形成されかつ粗面化処理された前記構成部材を、酸性処理液で化学研磨処理することにより形成される請求項1に記載のスパッタリング装置。
  3. 前記酸性処理液が硫酸とリン酸との少なくとも一方を主成分として含む酸性処理液である請求項2に記載のスパッタリング装置。
  4. 前記構成部材の表面が、凹部および/または凸部を有している請求項1〜3のいずれかに記載のスパッタリング装置。
  5. 前記基体が高分子フィルムであり、前記成膜室に長尺の該高分子フィルムの成膜面を前記ターゲットに対向させた状態で搬送する搬送手段が設けられた請求項1〜4のいずれかに記載のスパッタリング装置。
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