JP2004195009A - スロットマシン用メダル、スロットマシン、及びメダル貸出機 - Google Patents

Abstract

【課題】各メダルの有する遊技価値を変えることで、例えばスロットマシンの遊技状態に適合した枚数分の遊技価値を１枚のメダルに付加可能とする。
【解決手段】メダル１に無線タグ２を埋設する。その無線タグ２のＩＣには、遊技価値情報として、１枚分若しくは３枚分のメダル１を示す情報を記憶する。各遊技価値に対応する情報内容は、店舗毎にルールを決めて構わない。
【選択図】 図２

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチスロ機などのスロットマシンで使用されるメダル、及び当該メダル用のメダル貸出機及びスロットマシンに関する。
【０００２】
【従来の技術】
スロットマシンとしてパチスロ機を例に挙げると、パチスロ機では、遊技者が、メダルを投入しスタートレバーを倒すことで３つのリールが回転して遊技が開始され、各リール対応のストップボタンを押すことで各リールの回転が停止する。そして、前面の開口部に見える３つのリールの図柄のうち、横方向などの特定の有効ライン上に位置する３つの図柄が特定の図柄の組合せで揃うことにより、メダルの払出や特定の遊技状態に移行する。
【０００３】
上記有効ラインの本数は、１回の遊技における、投入されるメダル数に応じて付与され、３枚で通常５ライン付与される。このため、１遊技当たり３枚のメダルが投入されることが多い。
ここで、従来のメダルの遊技価値は、特許文献１に記載のように、各メダルの遊技価値は固定であり、その遊技価値は１枚分の価値となっている。
【０００４】
【特許文献１】
特開平６−６３２１０号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来のメダルは、１枚のメダルで１枚分の遊技価値しか持っていないので、例えば５つの有効ラインを確保したい場合には、１遊技当たり３枚のメダルをパチスロ機に投入する必要がある。このため、手間が掛かり、遊技効率も落ちる。
本発明は、上記のような点に着目したもので、各メダルの遊技価値を変更可能として、スロットマシンの遊技状態に適合した枚数分の遊技価値を１枚のメダルに付加可能とすることを課題とするスロットマシン用メダル、スロットマシン、及びメダル貸出機を提供することを課題としている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のうち請求項１に記載した発明は、スロットマシンに投入され、当該投入に応じて所定の遊技価値をスロットマシンに付与する遊技価値媒体としてのメダルにおいて、
上記メダルに対し、外部から読み取り可能な情報を記憶する記憶部を設け、その記憶部に対し、少なくとも遊技価値情報を記憶したことを特徴とするものである。
【０００７】
上記遊技価値としては、例えば、対応するメダル枚数がある。
次に、請求項２に記載した発明は、請求項１に記載した構成に対し、上記記憶部は無線タグからなることを特徴とするものである。
次に、請求項３に記載した発明は、請求項１又は請求項２に記載した構成に対し、上記記憶部には、遊技価値情報と共に日付情報が記憶されることを特徴とするものである。
【０００８】
次に、請求項４に記載した発明は、上記請求項１〜請求項３のいずれか１項に記載されたメダルを貸し出すメダル貸出機であって、払出口に払い出されるメダルの記憶部に対し、遊技価値情報及び貸出し日付情報の少なくとも一方の情報を書き込む書込み装置を備えることを特徴とするものである。
次に、請求項５に記載した発明は、上記請求項１〜請求項３のいずれか１項に記載されたメダルが投入されるスロットマシンであって、投入されたメダルの記憶部から少なくとも遊技価値情報を読みとる読み取り装置を備えることを特徴とするものである。
【０００９】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図１及び図２は、本実施形態に係るパチスロ機用メダルを示す図である。
各メダル１には、無線タグ２が埋設されている。
無線タグ２は、記憶部を構成する半導体メモリ（ＩＣチップ等）及びアンテナ（ループアンテナ等）からなるボタン形状やカード形状のものであって、電磁誘導により電力が供給されて電池レスで動作すると共に、非接触で、電磁誘導電波によって半導体メモリの内容を読み書き可能となっている。なお、電磁誘導方式に限定されず、電磁結合方式やマイクロ波方式その他の公知の方式からなる無線タグ２を使用することができる。
【００１０】
上記メダル１には、表面が金色と銀色との２種類のメダルがある（図１参照）。金色のメダル１の半導体メモリには３枚分の遊技価値情報に対応する情報が記録されると共に、表面に「３」と表示されている（図１（ｂ）参照）。銀色のメダル１には１枚分の遊技価値情報に対応する情報が記録されると共に表面に「１」と表示されている。
【００１１】
次に、メダル貸出機３について図３及び図４を参照して説明する。
メダル貸出機３は、紙幣を投入する紙幣投入口４から投入された紙幣の額に応じた量のメダル１を払出口１０から貸し出す。紙幣投入口４から投入された紙幣は、紙幣計数装置５でその額が検出され、その検出信号が払出コンピュータ６に出力される。また、本実施形態のメダル貸出機３は、２つのメダルストック部７，８を備え、第１のメダルストック部７には、上記金色のメダル１がストックされ、第２のメダルストック部８には、銀色のメダル１がストックされている。
【００１２】
各メダルストック部７，８には、それぞれ払出コントローラ６からの信号に応じた数だけメダル１を払出通路１１に払い出す払出装置１２が設けられている。
また、上記払出通路１１の途中には、通過するメダル１の無線タグ２内に情報を書き出す、無線タグ書込み装置１３が設置されて、払い出されるメダル１に対して情報を書き込み可能となっている。
【００１３】
また、メダル枚数スイッチ９を備え、遊技者が、払い出されるメダルの種類として、金色のメダル１若しくは銀色のメダル１を選択可能となっていて、選択されたメダル情報は払出コントローラ６に出力される。
払出コントローラ６は、紙幣の投入があると作動して、紙幣計数装置５からの信号基づき、投入された紙幣に対応する遊技価値（メダル枚数）を演算し、続いて、上記メダル枚数スイッチ９が１枚側（銀色のメダル側）になっていると判定すれば、払出装置１２を介して、演算した枚数分のメダル１を第２のメダルストックからメダル払出通路１１に払い出す。一方、上記メダル枚数スイッチ９が３枚側（金色のメダル１側）になっていると判定すれば、払出装置１２を介して、演算した枚数分の３分の１の数のメダル１を第１のメダルストックからメダル払出通路１１に払い出す。
【００１４】
さらに、払出コントローラ６は、払出通路１１を通過するメダル１に対して、無線タグ書込み装置１３を介して、貸出日付である現在の日時情報を書き込む。なお、上記日時情報を書き込む際に、遊技価値情報（何枚分のメダル相当かの情報）を再度書き込んでも良い。
なお、何枚分かの遊技価値情報は、使用する店舗だけで認識出来ればよいので、当該対応する店舗で取り決めた独自のルールに従って記憶させても構わない。すなわち、遊技価値情報は、店舗毎に異なっている場合には、他の関係ない店舗のメダル１は、その店舗では認識されないこととなる。
【００１５】
次に、パチスロ機について図５及び図６を参照して説明する。
パチスロ機の基本構成は、従来からある機構で構成されて、メダル１の処理方式が異なるだけある。本発明は、遊技自体の構成及び制御については特に限定されない。
パチスロ機は、たとえば、前面パネル２０の背後に３個の回転リール２１，２２，２３が同軸に配置されている。各リール２１，２２，２３の円周面には、円周方向に沿って複数の図柄の配列（不図示）が表示されている。その各リール２１，２２，２３は、個別のステップモータ２４，２５，２６によって回転駆動されると共に、円周面に設けられた図柄の一部（複数の図柄）が、前面パネル２０に設けられた表示窓３０に表示（出現）されるようになっている。
【００１６】
上記各モータ２４，２５，２６は、コントローラ３１からの指令によって回転駆動する。また、各リール２１，２２，２３毎に、回転位置（表示窓３０に表示されている図柄）を検出するためのホトセンサ等の位置検出センサ２７〜２９を備え、各位置検出センサ２７〜２９は、検出信号をコントローラ３１に出力する。
【００１７】
上記表示窓３０の上側には、各リール２１，２２，２３のストップを促す告知ランプ３２，３３，３４が設けられていて、コントローラ３１からの信号に応じて点灯及び消灯する。
また、前面パネル２０には、上記各リール２１，２２，２３の回転を全て開始させるためのスタートレバー３５が設けられ、そのスタートレバー３５が操作されることによるスタート信号がコントローラ３１に出力される。
【００１８】
また、各回転リール２１，２２，２３の停止を指示、つまり図柄停止部を構成する３つのストップボタン３６，３７，３８を備え、その各ストップボタン３６，３７，３８が押下されると、対応する回転リール２１，２２，２３の停止信号がコントローラ３１に出力される。
ここで、図１中、符号４０はメダル１の払出口であり、コントローラ３１からの指令に応じたメダル数がメダル払出器３０から当該払出口４０に払い出される。符号４１はメダル１の受け皿である。
【００１９】
また、上記表示窓３０には横３本及び斜め２本の権利付与ラインＬ１〜Ｌ５が表示されていて、ゲーム開始に先立ち遊技者が投入したメダル１の遊技価値に応じて上記複数の権利付与ラインＬ１〜Ｌ５の全部若しくは一部が有効ラインに設定される。また、ＢＥＴスイッチ４２を有していて、メダル１がクレジットされている場合には、後述のメダル投入口４３へのメダル１の投入に代えて、ＢＥＴスイッチ４２の操作によってメダル投入と同等の状態となる。
【００２０】
また、上記前面パネル２０には、遊技者がメダル１を投入するメダル投入口４３を備える。メダル投入口４３から投入されたメダル１は、メダル投入通路４４を通じてメダル格納箱４５，４６に収納される。
メダル投入通路４４の途中には、無線タグ読み取り装置４７が設置されていて、上記メダル投入通路４４内を通過するメダル１の無線タグ２内の遊技価値情報その他の情報を読み取りコントローラ３１に出力する。コントローラ３１に入力されたメダル１からの情報のうち遊技価値情報は価値判断部３１Ａに供給される。
【００２１】
価値判断部３１Ａは、入力した各メダル１毎の遊技価値情報に基づき、銀色のメダル１が通過したと判定した場合には、１枚のメダル１が通過したという検知信号をコントローラ本体３１Ｂに出力し、金色のメダル１が通過したと判定した場合には、３枚のメダル１が通過したという検知信号をコントローラ本体３１Ｂに出力する。
【００２２】
ここで、図６に示す構成にあっては、上記メダル格納箱として、金色のメダル用の第１の格納箱４５と、銀色のメダル用の第２の格納箱４６を設けておき、上記読み取り装置４７による読み取り結果に基づき、投入されたメダル１を、振り分け装置４８を介して、２つの格納箱４５，４６のいずれかに振り分けて収納させる構成となっている。
【００２３】
コントローラ本体３１Ｂは、上記価値判定部３１Ａからの信号に基づき、有効ライン数を決定して、従来通りの制御を行う。例えば、価値判定部３１Ａからの信号に基づき、メダル投入口４３から有効なメダル１の投入があったと判定した場合、又はＢＥＴスイッチ４２からの入力信号が有った場合に作動して、乱数の発生を行う。また、スタートレバー３５の操作によって発生するスタート信号が入力されると、各リール２１，２２，２３を回転状態にすると共に、上記発生させた乱数から一つの乱数値をサンプリングして図柄列決定して、従来のような各種の遊技状態とし、３つのリール２１，２２，２３が停止した際において、有効ライン上の３つの図柄が特定に組合せの場合には、メダル１を払い出したり、特定の遊技状態に移行する。
【００２４】
次に、本発明の実施形態の作用・効果について説明する。
本発明によれば、各メダル１の遊技価値が一定でなく、１枚分の価値のメダル１と３枚分の価値のメダル１とがあるので、スロットマシンの遊技状態に合った枚数分の遊技価値を付与した１枚のメダル１をパチスロ機に投入することで、複数枚分メダル１を投入したときの遊技状態を確保可能となる。本実施形態では、パチスロ機では３枚掛けが多く行われるので、金色のメダル１枚に対して３枚分の遊技価値を持たせている。この結果、遊技者における、メダル投入の手間が省け、遊技価値を向上させることができる。すなわち、１枚の金色のメダル１を投入することで、３枚掛けしたのと同等の遊技状態となる。
【００２５】
また、上記遊技価値情報は、使用する店舗で好きなようにルール付けして情報を設定可能であるので、無線タグ２の無いメダル１や無線タグ２が埋設されていても情報の設定内容が異なる場合には、他店のメダルが持ち込まれたと判定可能である。したがって、例えばパチスロ機や、景品交換場所にあるメダル計数装置において、各メダル１の上記遊技価値情報が自分の店舗の情報か否かを判定させて、他店のメダル１をはじくことも可能である。勿論、上記遊技価値情報とは別に店舗ＩＤ情報を無線タグ２に記憶させておいても良い。
【００２６】
また、上記メダル貸出機３において、各メダル１の貸出し枚数の情報をホール管理コンピュータに出力させると共に、各パチスロ機の無線タグ読み取り装置４７からの情報として、遊技価値情報と共に貸出し日付も読みとり、ホール管理コンピュータに出力させるように構成すると良い。
このように構成すると、当日より前に貸し出したメダル１の使用状況を把握可能となる。その結果、例えば、当日より前に貸し出し若しくは払い出されたメダル１の使用により発生する、ホール管理コンピュータでのデータ誤差の原因究明が容易となったり、当日貸し出したメダル１のその日の使用状況（各メダル（金色及び銀色）の使用枚数や使用機種など）等が把握可能となる。
【００２７】
このとき、各パチスロ機の払出口４０にも無線タグ書込み装置を設けておき、払出日付をメダル１に記録するようにすると良い。または、各パチスロ機の払出部で、払出日付に代えて若しくは払出日付と共にパチスロ機の台番号を払い出すメダル１の無線タグ２に記録するようにしても良い。
このようにすると、各機台毎におけるメダル１払出状況が確認可能となるため、不正の発見や不正場所の把握が可能となる。
【００２８】
ここで、上記実施形態では、メダル１として金色のメダルと銀色のメダルの２種類を用意して、各メダル１に記憶する遊技価値情報をメダル１毎に固定としているが、これに限定されない。例えば、メダル１の表面に枚数情報を可変表示可能な表示部を設けておき、記録した枚数情報を当該表示部に表示させるようにしても良い。この場合には、一種類のメダル１を使用すれば良いので、例えば、メダル貸出機３のメダルストック部は１つで良いが、払い出す際に確実に遊技価値情報を記憶するようにする。
【００２９】
また、上記実施形態では、記憶部を無線タグ２で形成した場合を例示しているが、各メダル対応に遊技価値が固定の場合には、バーコードなどで記憶部を形成しても良い。
また、遊技価値情報として、１枚若しくは３枚のメダル数を例示しているが、これに限定されない。メダル貸出機３で貸し出す際に、１枚のメダル１に記録するメダル枚数を、利用者が（一定の範囲で）任意に選択可能に構成しても良い。
【００３０】
また、例えば、メダル貸出機３やパチスロ機からメダル１を払い出す際に、抽選を行って当たりとなった場合には、遊技価値情報として、枚数情報と共に遊技価値特典情報を書き込むようにしても良い。例えば、特定の遊技価値特典情報が記憶されたメダル１が使用された場合には、パチスロ機にて役の抽選確率を高くするようなボーナスを遊技者に与える。なお、遊技価値情報として、枚数情報は原則、利用者に分かるようにする必要があるが、上記ボーナス的な特定の遊技価値特典情報は、必ずしもメダル１の表面に表示する必要はない。
【００３１】
また、上記実施形態では、スロットマシンとしてパチスロ機を例示したが、他のスロットマシンに適用しても構わない。
また、メダル１の無線タグ２に記憶する情報は、遊技価値情報や日付情報だけに限定されず、その他の情報も一緒に記録するようにしても良い。例えば、使用履歴情報（通過したメタル貸出機やパチスロ機の番号などの履歴情報）を蓄積させても良い。
【００３２】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、各メダルの遊技価値を異ならせることが可能となり、たとえば、１枚のメダルの投入によって複数枚のメダル投入と同様な効果を持たせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に基づく実施形態に係るスロットマシン用メダルを示す図である。
【図２】本発明に基づく実施形態に係るスロットマシン用メダルを示す平面図である。
【図３】本発明に基づく実施形態に係るメダル貸出機を示す正面図である。
【図４】本発明に基づく実施形態に係るメダル貸出機の処理を説明するための概念構成図である。
【図５】本発明に基づく実施形態に係るパチスロ機を示す正面図である。
【図６】本発明に基づく実施形態に係るパチスロ機の処理を説明するための概念構成図である。
【符号の説明】
１ メダル
２ 無線タグ
３ メダル貸出機
４ 紙幣投入口
５ 紙幣計数装置
６ 払出コントローラ
７ 第１のメダルストック部
８ 第２のメダルストック部
９ メダル枚数スイッチ
１０ メダル払出口
１１ 払出通路
１２ 払出装置
１３ 無線タグ書込み装置
２０ 前面パネル
２１，２２，２３ リール
２４，２５，２６ モータ
２７，２８，２９ 位置検出センサ
３０ 表示窓
３１ コントローラ
３１Ａ 価値判定部
３１Ｂ コントローラ本体
３５ スタートレバー
３６，３７，３８ ストップボタン
４０ 払出口
４３ メダル投入口
４４ メダル投入通路
４５、４６ メダル格納箱
４７ 無線タグ読み取り装置
４８ 振り分け装置

Claims (5)

1. スロットマシンに投入され、当該投入に応じて所定の遊技価値をスロットマシンに付与する遊技価値媒体としてのメダルにおいて、
   上記メダルに対し、外部から読み取り可能な情報を記憶する記憶部を設け、その記憶部に対し、少なくとも遊技価値情報を記憶したことを特徴とするスロットマシン用メダル。
2. 上記記憶部は無線タグからなることを特徴とする請求項１に記載したスロットマシン用メダル。
3. 上記記憶部には、遊技価値情報と共に日付情報が記憶されることを特徴とする請求項１又は請求項２に記載したスロットマシン用メダル。
4. 上記請求項１〜請求項３のいずれか１項に記載されたメダルを貸し出すメダル貸出機であって、払出口に払い出されるメダルの記憶部に対し、遊技価値情報及び貸出し日付情報の少なくとも一方の情報を書き込む書込み装置を備えることを特徴とするメダル貸出機。
5. 上記請求項１〜請求項３のいずれか１項に記載されたメダルが投入されるスロットマシンであって、投入されたメダルの記憶部から少なくとも遊技価値情報を読みとる読み取り装置を備えることを特徴とするスロットマシン。

Images