JP2004194663A - 機能性食品 - Google Patents
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Abstract
【課題】腸壁を刺激してその腸壁を傷めたり、あるいは腸の蠕動運動を妨げるような副作用を伴う従来の薬物やハーブの代わりに、穏やかな作用で長期間常用することができる、実際に効き目のある便秘解消ないし軽減のための機能性食品を提供する。
【解決手段】熱処理を施した後、粉砕することによって得られる大豆粉末、ヨーグルト粉末およびヤーコン粉末から選ばれる2種または3種の成分が混ぜ合わされている、機能性食品。
【選択図】なし
【解決手段】熱処理を施した後、粉砕することによって得られる大豆粉末、ヨーグルト粉末およびヤーコン粉末から選ばれる2種または3種の成分が混ぜ合わされている、機能性食品。
【選択図】なし
Description
本発明は機能性食品に関し、特に便通を良くする機能性食品に関する。
健康に対する人々の関心は最近益々高まってきていて、現在では様々な自然食品、栄養補助食品および機能性食品が市場に提供されており、例えば、今日では広く普及している豆乳は、大豆を原料としているために、良質の植物性タンパク質を豊富に含んでいるばかりでなく、レシチン、ビタミンE、サポニン、イソフラボンおよび繊維質等のそれぞれ健康の維持または促進に役立つ大豆に特有な有用成分も多量に含むため、栄養補助食品または機能性食品として人気が定着している。
周知のように、大豆に特に多く含まれるタンパク質は植物性のものとして貴重な栄養源であり、レシチンには神経細胞の働きをスムーズにして、老化防止に役立つ作用があり、ビタミンEには酸化を防ぐ働きがあって、例えば癌や動脈硬化を誘発する過酸化脂質の生成を抑制する作用がある。
また、サポニンには順調な血行を促して皮膚の新陳代謝を活発にする他、活性酸素の有害な作用から身体を守る等の作用があり、そしてイソフラボンには骨粗鬆症の予防、更年期障害の不快症状の緩和、および動脈硬化の予防等の生理機能があるので、大豆およびこの大豆の上記成分を有効に含むように製造された豆乳は栄養補助食品としてばかりでなく、機能性食品としての性格を持つものとして一般に受け入れられている。
しかし、豆乳には大豆に特有な青臭い臭いや苦渋味があるために、栄養分や有効成分から見て豆乳が好ましい食品であることが分かっていても、その青臭い臭いや苦渋味が豆乳の利用の妨げとなっている。
また、近年では、加工食品の発達や普及および日本食以外の所謂洋食を摂る傾向が盛んとなったという食生活の変化や運動不足等が原因となって、便秘のような便通の不良に悩む人々が増える傾向にある。
この便秘を解消するために現在様々な薬物やハーブが使われているけれども、これらは、腸壁を刺激して腸壁を傷めるか、または腸の蠕動運動を妨げたり、あるいは場合によっては腹痛を起こすような副作用を伴うばかりでなく、不意に便意に襲われるという問題もあり、更にこれらの薬物やハーブの効果は一時的なもので、腸を傷めずに長期的に常用するには不向きであるという問題があった。
上記の薬物やハーブ以外には、例えばフスマやその他の繊維質に富む材料から作られた機能性食品等も使われているが、これらの食品は上記のような急激な作用がないために上記のような不都合な問題を起こさないものの、一般に便秘を解消するほどの作用には乏しいという問題があった。
それで、便秘を直すために従来使われてきた薬物やハーブにおける前述のような問題を起こさずに、また同様な目的で従来使われてきた機能性食品よりも効き目のある機能性食品が望まれていた。
本発明者らは、熱風乾燥または熱風−水蒸気処理等の熱処理を施した後、粉砕することによって得られる大豆粉末は、前述のような好ましい栄養分や機能性成分に富んでいるばかりでなく、特に、豆乳には見られない優れた便通改善効果を発揮し、しかもこの効果は、前記の薬物やハーブによるような問題を伴わずに、腸に本来備わっている健全な蠕動運動を促す自然で穏やかな作用によるものであり、また、この大豆粉末では、従来の豆乳に感じられる青臭い臭いや苦渋味等の好ましくない味や風味が殆どないこと、更に、ヨーグルトおよびヤーコンもそれぞれ腸の健全な働きおよび蠕動運動にそれぞれ寄与することに着目して、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、
前記大豆粉末、ヨーグルト粉末およびヤーコン粉末のうちのいずれか2種または3種を混ぜ合わせると、これらの材料の腸に対するそれぞれの働きが個々に、かつ相乗的に作用することにより、比較的広範囲の人々に対して、穏やかで、かつ効き目のある作用で整腸作用と腸の蠕動運動を促すことによる優れた便通改善効果を発揮するとともに、栄養分にも富んだ、すなわち栄養補助食品としても利用できる優れた機能性食品が得られること、を見い出した。
本発明はこのような知見に基づいて発明されたもので、
熱処理を施した後、粉砕することによって得られる大豆粉末、ヨーグルト粉末およびヤーコン粉末のうちのいずれか2種または3種を含んでなる機能性食品、
に係わるものである。
熱処理を施した後、粉砕することによって得られる大豆粉末、ヨーグルト粉末およびヤーコン粉末のうちのいずれか2種または3種を含んでなる機能性食品、
に係わるものである。
本発明によれば、便秘の一時的な解消のために従来使われてきた薬物やハーブ等による不都合な作用を伴うことなく、穏やかな作用で比較的広範囲の人々に対して便秘の解消ないし軽減を達成することができ、したがって腸壁を傷めたり、あるいは腸の蠕動運動を妨げるような副作用を起こさずに長期間にわたって常用できる便通改善に役立つ機能性食品が提供される。
本発明の機能性食品はどのような状態であってもよいが、一般に粉末状、顆粒状、液状(流動状)、ペースト状、ゼリー状またはガム状のような状態に仕上げられる。
本発明で用いられる大豆粉末は、そのまま食べることができる程度に、例えば熱風乾燥もしくは水蒸気雰囲気に曝す熱処理またはこの両方の熱処理のような、生の大豆を生でなく、しかも細かく粉砕するのに適した大豆とする熱処理が施されたものを粉砕した大豆粉末であるならば、一般にどのような大豆粉末でもよいが、例えば、原料大豆を乾燥機で熱風により、例えば45〜80℃のような温度で乾燥処理して脱皮させた後、または40〜60℃のような温度で熱風乾燥して脱皮させてから密閉容器内で水蒸気が存在する雰囲気の下に熱風で処理し、ついでこの熱風−水蒸気処理した大豆を再び熱風乾燥させた後、これらの大豆をそれぞれ微粉砕機で粉砕し、その結果得られた粉末を適当な粒度範囲に分級ことによって得られる大豆粉末、例えば、特開平7−241179号公報および特開2001−169741号公報に開示されたような方法によって製造された大豆粉末が好ましく用いられる。
本願発明で用いられる大豆粉末の粒度は特に制限されるものではないが、それの大きさは製造技術上の制約はあるものの、通常、微細であるほど好ましく、例えば、その粉末の粒度分布における中央値(以下、これを単に粒度と称する。)は9〜15μmであるのが一般に好ましく、そしてこの中央値は9〜13μmであるのがより好ましく、また9〜11μmであるのが特に好ましい。
前述のように熱処理が施された後、粉砕されることによって得られる大豆粉末には、それに特有な前記の貴重な成分が損なわれずに保持されているとともに、大豆に特有な青臭い臭気や苦渋味が除かれて、栄養補助食品の材料として有利な特性を具えているばかりでなく、便通を整えて便秘を解消する上で優れた作用を示すことが本発明者によって見い出された。
本発明で用いられるヨーグルト粉末としては、例えば、粉霧乾燥や凍結乾燥によって固形化されたヨーグルトを粉砕することによって得られるものが好ましく用いられ、また、従来技術によって既に製造されているものを利用することもでき、そして本発明による機能性食品が粉末状または顆粒状の状態で提供される場合に使われるヨーグルト粉末は、大豆粉末の場合と同様に、細かいほど一般に有利であるが、この粉末の粒度は、例えば、9〜20μmであるのが一般に好ましく、9〜15μmであるのがより好ましく、9〜12μmであるのが特に好ましい。
本発明による機能性食品が液状、ペースト状もしくはゼリー状のような非固体状の状態またはガム状のような柔らかい固体状の状態で提供される場合には、上記のヨーグルト粉末の代わりに液状(流動状)のヨーグルトを使用することもでき、そして前記ヨーグルト粉末の、例えば、3〜12倍の重量の液状ヨーグルトが前記ヨーグルト粉末の量に相当している。
ヨーグルトは、周知のように、カルシウムのような栄養上重要な成分や乳酸菌のような腸の働きにとって重要な微生物まで含んでいるので、本発明が目的とする便秘の解消において、大豆粉末の同様な作用を一層高めるのに役立つことができ、また、このヨーグルトは一般に好まれる爽やかな風味を元来具えているので、比較的風味の劣る大豆粉末およびヤーコン粉末が配合される本発明の食品で、その風味を向上させるのにも役立つものである。
本発明で用いられるヤーコン粉末としては、例えば、乾燥させたヤーコンを粉砕することによって得られるものが用いられ、また、従来技術によって既に製造されていたり、市販されているものを利用することもでき、それの粒度は、大豆粉末およびヨーグルト粉末の場合と同様に、細かいほど一般に有利であるが、この粒度は、例えば9〜15μmであるのが一般に好ましく、9〜13μmであるのがより好ましく、9〜11μmであるのが特に好ましい。
ヤーコン粉末は、腸内に生息するビフィズス菌の増殖因子として働くフラクトオリゴ糖や繊維質を豊富に含んでいるので、このヤーコン粉末が本発明の食品中に含まれることによって、前記の大豆粉末およびヨーグルトの同様な作用と共同して本発明の目的とする便秘の解消のために役立つ成分となっている。
本発明の機能性食品は、前述のとおり、どのような状態で仕上げられていてもよいが、一般に、粉末状、顆粒状、液状(流動状)、ペースト状、ゼリー状またはガム状のような形で提供され、これを粉末状とする場合には、例えば、前に述べたようなそれぞれの粉末を適当な混合装置で混合することによって製造される。
本発明の食品が顆粒状で提供される場合には、例えば、上記のようにして製造された粉末状の混合物を適当な造粒機で粒状化してもよいし、あるいはこれらの粉末を同様に適宜の大きさにそれぞれ粒状化した後、得られた顆粒を互いに混合することによって製造してもよい。
本発明の食品が液状(流動状)またはペースト状で提供される場合には、例えば、上記のようにして製造された粉末状の混合物または混合前のそれぞれの粉末を、必要に応じて温度が高められた適当量の水とともに攪拌機または捏和機により混合するか、あるいは粉末ヨーグルトの代わりに液状のヨーグルトを用いて同様に製造してもよく、また、はぺースト状とする場合には、必要に応じてペクチンのような適当な増粘剤を加えてもよい。
本発明の食品がゼリー状で提供される場合には、例えば、上記のようにして製造された粉末状の混合物または混合前のそれぞれの粉末を、必要に応じて温度が高められた適当量の水の中で寒天、ゼラチンまたはペクチンのような適当なゲル化剤(凝固剤)の存在下に、例えば攪拌機または捏和機を用いて混合するか、または同様に、ヨーグルト以外の成分からなる粉末を液状のヨーグルトと混合し、ついで常温または常温よりも低い温度で放置することによって製造され、また、ガム状で提供される場合は、ガム状の菓子を製造する従来の周知技術に従い、上記の方法に類似した方法で製造される。
以上の機能性食品、例えば、粉末状、顆粒状、液状(流動状)、ペースト状、ゼリー状またはガム状の状態にあるような機能性食品を製造する場合には、必要に応じて前記のような果物、木の実、野菜、調味料および風味料のような成分が適宜な製造段階で、基本的な原料成分である、大豆粉末、粉末状または液状のヨーグルトおよびヤーコン粉末のうちのいずれか、もしくはこれらの混合物に添加される。
本発明の機能性食品において、前記大豆粉末の100重量部に対するヨーグルト粉末の割合が30重量部未満になると、一般に、便秘解消効果が不十分になるばかりでなく、味および風味の質が低下し、一方、その割合が120重量部を超えると、やはり便秘解消効果が不十分になる傾向があるところから、本発明では大豆粉末100重量部に対してヨーグルト粉末の配合割合が30〜120重量部であるのが好ましい。
ヨーグルト粉末の代わりに、液状(流動状)のヨーグルトを用いる場合には、このヨーグルト粉末の上記配合量に相当する量の液状(流動状)のヨーグルトを用いればよい。
本発明の機能性食品において、前記大豆粉末100重量部に対するヤーコン粉末の割合が35重量部未満になると、一般に便秘解消効果が不十分になる傾向がある一方、その割合が180重量部を超えると、やはり便秘解消効果が不十分になる傾向があるところから、本発明では大豆粉末100重量部に対してヤーコン粉末の配合割合が35〜180重量部であるのが好ましい。
大豆粉末を含む本発明の食品においては、この大豆粉末100重量部に対するヨーグルト粉末の配合量は40〜100重量部であるのがより好ましく、50〜80重量部であるのが特に好ましい。また、この食品の場合、大豆粉末100重量部に対するヤーコン粉末の配合量は60〜140重量部であるのがより好ましく、80〜120重量部であるのが特に好ましい。
大豆粉末を含まない本発明の食品においては、ヨーグルト粉末100重量部に対するヤーコン粉末の配合量は80〜400重量部であるのが一般に好ましく、90〜250重量部であるのがより好ましい。
本発明の機能性食品には、ビタミン、ミネラル、繊維質およびその他の有効成分に富む種々の果物や木の実またはほうれん草、人参、カボチャ等の野菜を必要に応じて適当量加えてもよく、特に、繊維質に富んで便通の改善に寄与することが期待される上に、消費者に喜ばれる風味も提供するバナナ、りんご、パイナップルまたはプルーンを適当量添加するのが好ましく、これらの添加物は、本発明の食品の状態、すなわち、例えば、粉末状、顆粒状、液状(流動状)、ペースト状、ゼリー状またはガム状のような状態に仕上げられるいずれかの状態に応じて、例えば、乾燥した粉末の状態またはこの粉末または生の原料に由来する液状の状態で、その機能性食品の製造工程のいずれかの段階において添加される。
また、バナナ、りんご、パイナップルおよびプルーンにおけるような便通改善効果は期待されなくても、風味を与えるのに役立つ風味料、例えば、ココア、バニラもしくは果汁のような天然材料による風味料、またはバナナ風味、りんご風味もしくはパイナップル風味のような風味を与える人工の風味料、あるいは更に味を改善するのに役立つ種々の甘味料、例えば蔗糖、ぶどう糖または転化糖または適宜の調味料を本発明の食品に適宜添加してもよい。
したがって、本発明の機能性食品は、便通を良くする食品としてだけでなく、前述のような栄養素を多く含む大豆、ヨーグルト、ヤーコン、あるは更に同様に貴重な栄養素に富む果物、木の実および野菜のうちのいずれかを添加することもできるので、種々の栄養素をバランス良く含む栄養補助食品としても利用できるものとすることができる。
本発明の機能性食品を消費者の利用に便利な商品とするためには一般にどのような形態であってもよいが、この食品を、例えば、小袋に分けて封入するか、またはプラスチックや紙等で作られたチューブに充填すれば、外出時にも持ち歩きに便利であり、また、幼児や高齢者、または障害者にとっても摂取が容易な商品とすることができる。
ついで、実施例を参照して本発明を説明するが、本発明は勿論これらの実施例によって限定されない。
以下の実施例中に記載されている百分率は、特に断られていない限り、全て重量%を意味する。
以下の実施例中に記載されている百分率は、特に断られていない限り、全て重量%を意味する。
前述のように熱風乾燥および空気−水蒸気処理を経て製造された粒度10μmの大豆粉末80gと、粒度12μmのヨーグルト粉末50gとを攪拌機付きの混合装置で混合することによって粉末状の本発明試料1を製造した。この試料1を口に入れたところ、大豆に特有な味や臭いは殆ど感じられなかった。
実施例1で用いた大豆粉末80g、粒度10μmのヤーコン粉末90gおよびバナナ粉末60gを攪拌機付きの混合装置で混合することによって粉末状の本発明試料2を製造した。この試料2を口に入れたところ、大豆およびヤーコンに特有な味や臭いは殆ど感じられず、バナナの味と風味が感じられた。
実施例1で用いた大豆粉末80g、実施例2で用いたヤーコン粉末80gおよびりんご粉末80gを攪拌機付きの混合装置で混合することによって粉末状の本発明試料3を製造した。この試料3を口に入れたところ、大豆およびヤーコンに特有な味や臭いは殆ど感じられず、りんごの風味が感じられた。
実施例1で用いたヨーグルト粉末45gおよび実施例2で用いたヤーコン粉末60gを攪拌機付きの混合装置で混合することによって粉末状の本発明試料4を製造した。この試料4を口に入れたところ、ヤーコンに特有な味や臭いは殆ど感じられなかった。
実施例1で用いた大豆粉末80g、ヨーグルト粉末60gおよび実施例2で用いたヤーコン粉末80gを攪拌機付きの混合装置で混合することによって粉末状の本発明試料5を製造した。この試料5を口に入れたところ、大豆およびヤーコンに特有な味や臭いは殆ど感じられなかった。
前記ヨーグルト粉末60gの代わりに液状のヨーグルト300gを用いて実施例5のような手順を繰り返すことによって液状の本発明試料6を製造した。この試料6を口に入れたところ、大豆およびヤーコンに特有な味や臭いは殆ど感じられなかった。
実施例1で用いた大豆粉末80gおよびヨーグルト粉末55g、並びに実施例2で用いたヤーコン粉末90gおよびバナナ粉末60gを攪拌機付きの混合装置で混合することによって、粉末状の本発明試料6を製造した。この試料6を口に入れたところ、大豆およびヤーコンに特有な味や臭いは殆ど感じられず、バナナの味がした。
実施例1で用いた大豆粉末80gおよびヨーグルト粉末60g、実施例2で用いたヤーコン粉末90gおよびカボチャ粉末60gを攪拌機付きの混合装置で混合することによって、粉末状の本発明試料7を製造した。この試料7を口に入れたところ、大豆およびヤーコンに特有な味や臭いは殆ど感じられなかった。
実施例2で用いた大豆粉末80g、ヤーコン粉末80g、バナナ粉末80gおよびゲル化剤としての粉末状寒天20gを水400mlの中で混合しながら沸騰温度近くまで加熱して均一な混合物を形成させた後、得られた液状混合物を常温で放置し、ついで5〜6℃の温度の雰囲気に曝すことによって、ゼリー状の本発明試料9を製造した。この試料には大豆およびヤーコンに特有な味や臭いは殆ど感じられず、バナナの風味と味があった。
それぞれ20台から30台までの年齢にあって、普段から便秘気味か、または便通が不規則であった男性6人および女性9人で構成される合計15人の各被験者に、実施例2で得られた本発明試料2を1日当たり30gづつ食間に2週間にわたり摂取して貰うことによって、本発明による食品の生理的な効果を調べた。
摂取期間の2週間が経過した後では、上記のような不都合のある15人のうちの3人において便秘または便通の不規則が殆ど解消され、そして残りのうちの5人はこの2週間の間に次第に良好となっていく排便を経験することができた。
本発明試料3を用いて実施例10と同様な試験を繰り返したところ、実施例10の場合と同様な効果が得られた。
本発明試料1または4をそれぞれ用いて実施例10と同様な試験を繰り返したところ、実施例10の場合とは若干効果が劣るものの、実施例10の場合に大体似た効果が観察された。
それぞれ20台から30台までの年齢にあって、普段から便秘気味か、または便通が不規則であった男性2人および女性8人から構成される合計10人の各被験者に、実施例6で得られた本発明試料5を1日当たり80gづつ食間に2週間間にわたり摂取して貰うことによって、本発明による食品の生理的な効果を調べた。
摂取期間の2週間が経過した後では、上記のような不都合のある10人のうちの3人において便秘または便通の不規則が殆ど解消され、そして残りのうちの5人はこの2週間の間に次第に良好となっていく排便を経験することができた。
本発明試料5または9をそれぞれ用いて実施例13と同様な試験を繰り返したところ、実施例13の場合と同様な効果が得られた。
それぞれ20台から30台までの年齢にあって、普段から重症の便秘に悩まされている男性3人および女性5人から構成される合計8人の各被験者に、実施例6で得られた本発明試料6を1日当たり120gづつ食間に2週間にわたり摂取して貰うことによって、本発明による食品の生理的な効果を調べた。
摂取期間の2週間が経過した後では、上記のような重い便秘が習慣となっていた8人のうちの3人において便秘は殆ど解消され、そして残りのうちの3人ではこの10日中に次第に便通が改善されていく結果が得られた。
本発明試料7または8をそれぞれ用いて実施例15と同様な試験を繰り返したところ、実施例15の場合と同様な効果が観察された。
本発明による機能性食品は、摂取時には、嫌悪感を感じさせるような味や風味を利用者に感じさせることがなく、また携帯や摂取にも便利な商品として提供することもできる上に、一般に栄養補助食品としても利用できる。
Claims (11)
- 熱処理を施した後、粉砕することによって得られる大豆粉末、ヨーグルト粉末およびヤーコン粉末のうちのいずれか2種または3種を含んでなる機能性食品。
- 前記機能性食品が前記大豆粉末を含む場合には、前記大豆粉末100重量部に対して、30〜120重量部のヨーグルト粉末および35〜180重量部のヤーコン粉末のうちのいずれか一方または双方が配合され、そして前記機能性食品が前記大豆粉末を含まない場合には、ヨーグルト粉末100重量部に対してヤーコン粉末が30〜600重量部の割合で配合されている、請求項1記載の機能性食品。
- 前記機能性食品が、前記大豆粉末、ヨーグルト粉末およびヤーコン粉末を含む、請求項1または2に記載された機能性食品。
- 前記ヨーグルト粉末の代わりに、このヨーグルト粉末の前記配合割合に相当する量の液状ヨーグルトが用いられる、請求項1ないし3のいずれかに記載された機能性食品。
- 粉末状、顆粒状、液状、ペースト状、ゼリー状またはガム状に仕上げられている、請求項1ないし4のいずれかに記載された機能性食品。
- 果物、木の実、野菜、風味料および甘味料のうちのいずれかが添加されている、請求項1ないし5のいずれかに記載された機能性食品。
- バナナ、りんご、パイナップル、プルーン、カカオまたはバニラが添加されている、請求項6記載の機能性食品。
- バナナ風味、りんご風味またはパイナップル風味がそれぞれの風味料で付けられている、請求項6記載の機能性食品。
- 甘味料が蔗糖、ぶどう糖または転化糖である、請求項6記載の機能性食品。
- 大豆粉末の粒度分布における中央値が9〜15μmである粒度の大豆粉末が用いられる、請求項1ないし9のいずれかに記載された機能性食品。
- 消費者に渡るための商品として小袋に封入されているか、またはチューブに充填されている、請求項1ないし10のいずれかに記載された機能性食品。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006298821A (ja) * | 2005-04-20 | 2006-11-02 | Mitsui Norin Co Ltd | ビフィズス菌増殖促進剤 |
CN104041587A (zh) * | 2014-05-19 | 2014-09-17 | 何群 | 一种养生酸奶及其制备方法 |
JP2017099358A (ja) * | 2015-12-04 | 2017-06-08 | 株式会社Mizkan Holdings | 乾燥粉末食品及びその製造方法、乾燥粉末食品の分級粉舞抑制方法 |
-
2003
- 2003-11-27 JP JP2003435993A patent/JP2004194663A/ja active Pending
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JP2017099358A (ja) * | 2015-12-04 | 2017-06-08 | 株式会社Mizkan Holdings | 乾燥粉末食品及びその製造方法、乾燥粉末食品の分級粉舞抑制方法 |
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