JP2004192051A - 共用端子制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】CPU2にアクセスされるアドレスデコード部9と汎用入出力ポートコントローラ11とを有し、CPUが実行するプログラムを記憶したSDカード5のインターフェースとして作動する共用端子8を設け、共用端子8が、SDカード5、ICカード4、ROM3のいずれかのインターフェース及び汎用入出力ポートコントローラ11のインターフェースとして作動する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、端子共用により端子数が削減され、かつ複数の記憶装置からのブートが可能な共用端子制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の情報技術の進展に伴い多種多様な外部装置が提案されている。このような多種多様な外部装置に対応可能な(多種多様な外部装置に接続可能な)デバイスを設計する場合は、それぞれの外部装置のインターフェースに対応するため、デバイス側の端子数増加は避けることができない。しかしながら、端子数の増加は、チップサイズの増加を招き、最終的にはそのデバイスのコスト増につながるという問題があった。
従来、多種多様な外部装置との接続に対する汎用性を高めるため、アドレス信号又はチップセレクト信号を出力する共用端子を選択的に使用するにあたって、共用端子をアドレス信号用又はチップセレクト信号用として使用するかを示すデータをレジスタに保持させ、そのデータに基づき、共用端子をアドレス信号用又はチップセレクト信号用として選択的に使用するという技術があった(例えば、特許文献1参照。)。
多種多様な外部装置に対応可能にするという場合でも、大抵の場合は対応しているすべての外部装置を同時に使用することはないので、上述の従来技術のようにして端子の共用を行い、その端子を特定のモードで使いたい場合に端子を切替えるということがしばしば行われていた。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−181899号公報(第1−2頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
共用端子における外部装置の切替えはデバイス内部の信号に起因するが、その信号の切替えはデバイス内部のプロセッサがソフトウェアにしたがい処理を実行して行われる。しかし、ソフトウェアにより切替える場合は、そのソフトウェアが立上がり、動作可能状態になっていなければ切替え自体を行えないという欠点がある。例えば、外部装置として多種多様な記憶装置の接続形態があり、プログラムのブートを行う記憶装置の切替え等は、ソフトウェアの実行前に決定しておかないとブートが行えなくなってしまう。
【0005】
この発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、端子共用による端子数の削減とともに、端子切替え用のソフトウェアがデバイス内部で起動していない場合でも、端子の切替えを可能にすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の目的を達成するため、CPUにアクセスされる手段と汎用入出力制御手段とを有し、上記CPUが実行するプログラムを記憶した複数の記憶装置のインターフェースとして作動する共用端子を設けた共用端子制御装置であって、共用端子が、上記いずれか1つの記憶装置のインターフェース及び上記汎用入出力制御手段のインターフェースとして作動する共用端子制御装置を特徴とする。
この共用端子制御装置は、上記共用端子の端子モードを上記記憶装置モード又は汎用入出力モードに切替えて設定する切替手段を設けるとよい。
また、共用端子の初期端子モードが汎用入出力モードに設定されていることが好ましい。
さらに、共用端子の端子モードを上記記憶装置モードに設定するブートモード信号を出力するブートモード設定手段を設け、該手段がブートモード信号を出力したときは、上記共用端子の端子モードが記憶装置モードに設定されるとよい。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はこの発明による共用端子制御装置1と、その周辺の回路を含むブロック図である。この回路は、共用端子制御装置1を中心として、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)2と、プログラムが記憶されているROM(READ ONLY MEMORY)3と、プログラムが記憶され着脱可能なICカード4と、プログラムが記憶され着脱可能なSDカード5と、プログラムが実行する際に使用する計算式やデータを記憶するSDRAM6とを有して構成されている。
共用端子制御装置1は、ブートモード設定端子7と、共用端子8と、アドレスデコード部9と、バスコントローラ10とを有し、汎用入出力ポートコントローラ11と、SDRAMコントローラ12と、レジスタコントローラ13と、セレクタ14とを有している。この共用端子制御装置1は、実行用プログラムを記憶する2種類以上の記憶装置のインターフェースとして作動する共用端子8を有していて、その共用端子8がSDカード5に接続され、そのインターフェースとして作動する端子と汎用入出力ポートのインターフェースとして作動する端子を共用している。
【0008】
ブートモード設定端子7は、ROM3、ICカード4、SDカード5のいずれからOS等のプログラムを読込みブートを行うブートモードを設定する。アドレスデコード部9は、CPU2がアクセスしてきたアドレスをデコードし、アクセスさせるアドレス空間を振り分ける。バスコントローラ10は、ROM3やICカード4への読書きを制御する。汎用入出力ポートコントローラ(以下「I/Oポートコントローラ」という)11は、アドレスデコード部9とセレクタ14との汎用入出力制御を司る。SDRAMコントローラ12はSDRAM6への読書きを制御する。レジスタコントローラ13は、内部については後述するが、図示しない内部レジスタの読書き制御や、ブートモード設定端子7の設定とレジスタ設定値とにしたがい、共用端子8をSDカード5のインターフェースとして作動する記憶装置モードと、I/Oポートコントローラ11のインターフェースとして作動する汎用入出力モードのいずれの端子モードで使用するかを決定し、その決定にかかる情報を後述するセレクト信号sdio−selによって、セレクタ14に出力する。セレクタ14は、レジスタコントローラ13からセレクト信号sdio−selを入力して、それにしたがい端子モードをSDカード信号と汎用入出力信号とで切替える。このセレクタ14には、後述するI/Oセル16,17が接続されている。
【0009】
図2は、バスコントローラ10及びI/Oポートコントローラ11と、セレクタ14内部の詳細な回路構成を示すブロック図である。
共用端子制御装置1は、バスコントローラ10とでやりとりされるSDカード信号と、I/Oポートコントローラ11とでやりとりされる汎用入出力信号をセレクタ14に入力し、その動作により最終的にはそのいずれか一方からの信号だけを共用端子8に出力する。セレクタ14で扱われる信号は双方向の場合もあることから、セレクタ14は次のように構成されている。
セレクタ14は、外部にI/Oセル16、17が接続されている。いずれも共用端子8を制御するために設けられている。I/Oセル16は入力バッファ16aと出力バッファ16bとを有し、共用端子8がSDカード5の入出力データ信号(sdd−i,sdd−o)と汎用入出力信号(io1)を共用している場合に作動する。I/Oセル17は、入力バッファ17aと出力バッファ17bとを有し、共用端子8がSDカード5のカードディテクト入力信号(sdcd)と汎用入出力信号(io1)を共用している場合に作動する。なお、I/Oセル17は、仮にSDカード5のディテクト(検出)専用の端子であれば、入力セルによって構成すればよいが、双方向入出力の汎用入出力信号を用いて端子の共用を行うため、入出力セルとなっている。
【0010】
また、セレクタ14は、その内部に出力信号を切替える内部セレクタ18と、出力イネーブルを切替える内部セレクタ19、21とを有している。SDカード5又はI/Oポートコントローラ11でやりとりされるSDカード信号及び汎用入出力信号はともに双方向信号なので、出力データ信号(sdd−o,io1−o)、入力データ信号(sdd−i,io1−i)及び出力イネーブル信号(sdd−oe、io1−oe)が存在する。そのそれぞれに対応するため、内部セレクタ18、19、21を設けている。
内部セレクタ18は、SDカード5の出力データ信号sdd−oと汎用出力信号io1−oとを入力して、セレクト信号sdio−selによりそれらの切替えを行い、その切替えた信号を出力バッファ16bの入力に接続する。
【0011】
内部セレクタ19は、出力イネーブル信号を切替えるセレクタであり、SDカード5の出力イネーブル信号sdd−oeと汎用出力イネーブル信号io1−oeとを入力して、セレクト信号sdio−selによりそれらの切替えを行い、その切替えた信号を出力バッファ16bの出力イネーブルに接続する。
内部セレクタ21は、汎用出力イネーブル信号io2−oeを入力して、セレクト信号sdio−selによる切替えを行い、その切替えた信号を出力バッファ17bの出力イネーブルに接続する。ただし、カードディテクト入力信号sdcd−iは、入力信号であり出力モードがないから、セレクト信号sdio−selによりSDカードモードが選択された場合に、信号の出力が行われないように出力側一方の端子22がグランドに接続されている。
【0012】
一方、入力バッファ16aからは、SDカード5の入力データ信号sdd−iと汎用入力信号io1−iとを出力し、それらをセレクタを介さずそのまま接続している。また、入力バッファ17aからは、SDカード5のカードディテクト入力信号sdcd−iと汎用入力信号io2−iとを出力し、それらをセレクタを介さずそのまま接続している。
以上のように、共用端子制御装置1は、セレクタ14により、信号を切替え共用端子8に出力することにして、SDカード5のインターフェースモードと、汎用入出力モードの切替えを行い、端子の共用を行っている。この共用端子8の端子共用によって、デバイスの端子数を削減することができるから、チップサイズを縮小し、コストを安くすることができる。また、共用端子制御装置1は、セレクタ14により切替動作を行い、ソフトウェアにより切替えることはないから、ソフトウェアが内部で起動していなくても、端子の切替えを行える。そして、そのセレクタ14を構成する各内部セレクタ18,19,21に切替動作を行わせるためのセレクト信号sdio−selは、レジスタコントローラ13から出力されている。
【0013】
レジスタコントローラ13は、CPU2からのコマンドをアドレスデコード部9によりデコードし、それにより後述するチップセレクトcs等を入力して、セレクト信号sdio−selを“1”又“0”に変化させて出力する回路であって、図3に示すようにAND回路13a,13cと、セレクタ13b及び回路13dとを有している。AND回路13aは、チップセレクトcs及びライトイネーブルwenを入力し、両者の論理和をとってセレクタ13bに入力する。セレクタ13bは、回路13dの出力であるセレクト信号sdio−selを入力して、ライトデータwdataとAND回路13aの論理和出力のいずれか一方をAND回路13cに入力する。AND回路13cは、セレクタ13bの出力とリセット信号rset−nの論理和をとり、回路13dに出力する。回路13dはAND回路13cの論理和出力と、クロック信号clkを入力してセレクト信号sdio−selを出力する。
このレジスタコントローラ13は、図4のタイミングチャートにしたがい作動する。すなわち、レジスタコントローラ13は、チップセレクトcsとライトイネーブルwenの双方が“1”のときにAND回路13aの論理和出力が“1”とされ、そのときのライトデータwdataの値により、セレクト信号sdio−selが“1”又“0”に変化する。なお、同じ時間においてチップセレクトcsは1つのみがアサートされるものとされ、バスコントローラ10等の各コントローラは、すべて同じインターフェースを有している。
【0014】
一方、リセット信号rset−nは“0”のときにリセット状態である。このレジスタコントローラ13の場合、リセット時は出力されるセレクト信号sdio−selが必ず“0”になり、その後、チップセレクトcsとライトイネーブルwenが両方とも“1”になるときまでその値が保持されている。そのリセット時の共用端子8の端子モードを汎用入出力モードにするには、汎用入出力信号が“0”で選択されるように、内部セレクタ18、19、21の接続を行えばいい。
以上のように、共用端子制御装置1は、共用端子8の端子モードを切替え可能にしているから、記憶装置を装着(接続)しない汎用入出力モードや、一時的に記憶装置にアクセスする場合など様々な用途で使い分けることが可能である。また、共用端子8の初期端子モードを汎用入出力モードに設定することにより、共用端子制御装置1が実装されているボードの仕向地情報等を得たり、プログラムが正常に動作していることを示すLEDの点滅動作等を特に設定することなく実施することができる。
【0015】
次に、SDカード5が装着(接続)され、かつSDカード5からブートを行う場合について説明する。上述したように、共用端子8は初期モードを汎用入出力モードにすることができ、これにより、共用端子制御装置1が実装されたボードの仕向地情報等を読取ることができる。SDカード5を装着し、そのSDカード5からブートを行う場合は、リセット解除後のソフトウェアが実行される前において、共用端子8がSDカード5による記憶装置のモード(SDカード5モード)に自動的に切替わる必要がある。そのため、図5に示すように、レジスタコントローラ13にORゲート13eを追加して設け、これにブートモード設定端子7から、Boot Mode(ブートモード)信号を入力する。そして、この信号をボード上で電源又はグランドに接続しておき、そのいずれに接続されているかによって、SDカードモードからブートを行うか否かを決定する。ここでは、電源に接続したときにSDカードモードとし、SDカード5からブートを行うものとしている。図5に示すレジスタコントローラ13は、図3に示すものと比較して、ORゲート13eが追加されているが、これの一方の入力端子にBootMode信号を接続し、これにより、Boot Mode信号が“1”の場合は強制的にセレクト信号sdio−selが“1”になり、SDカードモードが選択される。このようにすると、共用端子制御装置1が強制的に記憶装置側の端子モードになることにより、SDカード5等の記憶装置からのブートを行えるようになる。
なお、以上の説明では、記憶装置として、SDカード5を例にとって説明したが、その他、ROM3、ICカード4でもよく、その他図示しないスマートメディア、コンパクトフラッシュ(登録商標)、メモリースティック、ハードディスクなどでもこの発明を適用することができる。
【0016】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明によれば、端子共用により、デバイスの端子数を削減できるから、チップサイズ縮小、コスト低減を実現でき、しかも、端子の切替えは、ソフトウェアが内部で起動していなくても行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による共用端子制御装置とその周辺の回路を含むブロック図である。
【図2】バスコントローラ及びI/Oポートコントローラと、セレクタ内部の詳細な回路構成を示すブロック図である。
【図3】レジスタコントローラの内部構成の一例を示すブロック図である。
【図4】レジスタコントローラの動作内容を示すタイミングチャートである。
【図5】別のレジスタコントローラの内部構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1:共用端子制御装置 2:CPU
3:ROM 4:ICカード
5:SDカード 6:SDRAM
7:ブートモード設定端子 8:共用端子
9:アドレスデコード部 10:バスコントローラ
11:汎用入出力ポートコントローラ
12:SDRAMコントローラ
13:レジスタコントローラ
16,17:I/Oセル
18,19,21:内部セレクタ
Claims (4)
- CPUにアクセスされる手段と、汎用入出力制御手段とを有し、前記CPUが実行するプログラムを記憶した複数の記憶装置のインターフェースとして作動する共用端子を設けた共用端子制御装置であって、
前記共用端子が、前記いずれか1つの記憶装置のインターフェース及び前記汎用入出力制御手段のインターフェースとして作動することを特徴とする共用端子制御装置。 - 請求項1記載の共用端子制御装置において、
前記共用端子の端子モードを前記記憶装置モード又は汎用入出力モードに切替えて設定する切替手段を設けたことを特徴とする共用端子制御装置。 - 前記共用端子の初期端子モードが汎用入出力モードに設定されていることを特徴とする請求項2記載の共用端子制御装置。
- 請求項2又は3記載の共用端子制御装置において、
前記共用端子の端子モードを前記記憶装置モードに設定するブートモード信号を出力するブートモード設定手段を設け、該手段がブートモード信号を出力したときは、前記共用端子の端子モードが記憶装置モードに設定されることを特徴とする共用端子制御装置。
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