JP2004191557A - 表示装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】液晶分子の配向規制力を有する透明導電層を備え、高品位な表示が可能な表示装置及びその簡便な製造方法を提供する。
【解決手段】表示装置は、液晶層と、液晶層を介して互いに対向する一対の電極層と、表面が液晶層と接するように設けられ、液晶層と接する表面は液晶分子の配向方向を規制する機能を有するバインダー層14とを有する。一対の電極層の少なくとも一方は透明導電層15を有する。透明導電層15は、導電性微粒子含有層13と、バインダー層14のうちの前記導電性微粒子含有層13上に位置する部分とを有する。導電性微粒子含有層13は、導電性微粒子と、バインダー層14のバインダーと同じバインダーとを含む。
【選択図】 図6
【解決手段】表示装置は、液晶層と、液晶層を介して互いに対向する一対の電極層と、表面が液晶層と接するように設けられ、液晶層と接する表面は液晶分子の配向方向を規制する機能を有するバインダー層14とを有する。一対の電極層の少なくとも一方は透明導電層15を有する。透明導電層15は、導電性微粒子含有層13と、バインダー層14のうちの前記導電性微粒子含有層13上に位置する部分とを有する。導電性微粒子含有層13は、導電性微粒子と、バインダー層14のバインダーと同じバインダーとを含む。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置及びその製造方法、特に、液晶分子の配向を規制する機能(以下、「配向規制力」とする)を有する透明導電層を備えた液晶表示装置及びその製造方法に関している。
【0002】
【従来の技術】
一般的に液晶表示装置は、一対の基板とこれらの基板に挟まれた液晶層とから構成される。基板に設けられる素子や電極等の構成は、その装置の表示方式(アクティブマトリクス表示あるいはパッシブマトリクス表示)によって異なる。例えば、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor)を用いたアクティブマトリクス表示による装置では、一方の基板に、液晶層に電圧を印加するための画素電極と、画素毎に設けられたスイッチング素子としての薄膜トランジスタとが形成され、他方の基板には対向電極が設けられている。また、液晶層と接する各基板表面は、液晶分子の配向を規制するための配向膜で覆われている。このような構成の表示装置では、薄膜トランジスタによって選択された画素電極に所望の信号電荷が与えられ、画素電極と対向電極との間の液晶層の液晶分子の方向が制御される。
【0003】
従来、画素電極の形成方法としては、スパッタリング法により透明導電膜を成膜し、フォトマスクを用いてパターニングしていた。これに対し、特許文献1等には、透明導電性微粒子分散液等の塗布型の透明導電膜材料を使用し、塗布によって透明導電膜を形成する方法が開示されている。
【0004】
特許文献1に開示された技術によれば、薄膜トランジスタが形成された基板上に、塗布によってパターニングされた透明導電膜を形成することができる。この透明導電膜上にポリイミド膜を成膜し、このポリイミド膜にラビング処理を施して配向膜を形成することにより、表示装置の薄膜トランジスタ側の基板が製造される。
【0005】
一方、特許文献2には、面内応答型液晶表示装置において、電極が形成されている基板に対向する基板(対向基板)上に、導電性と配向規制力とを併せ持つ配向膜を備える構成が記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−77832号公報
【特許文献2】
特開平10−133205号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1には、塗布型の透明導電膜材料として、導電性微粒子とバインダーとを混合させた溶液を用いる場合(1液性)、及び導電性微粒子とバインダーとを別の溶液に分けて用いる場合(2液性)が記載されている。しかし、1液性の材料を用いると、透明導電膜の面抵抗が高くなり、所望の導電性が得られない。一方、2液性の材料を使用すれば、面抵抗は低減できるが、導電性粒子層を形成する工程及びバインダー層を形成する工程が必要となり、工程数が増加し、生産コストの増大につながる可能性がある。
【0008】
また、特許文献2に開示された構成では、導電性を有する配向膜は、対向基板上の電荷を分散させることにより、残像の原因となる電荷の局所的な蓄積を防止することを目的として設けられている。そのため、この配向膜の厚さは80nm程度と小さく、面抵抗は106Ω/□以上1013Ω/□以下と高いので、この配向膜を当該表示装置の電極として用いると高品位な表示は得られない。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、液晶分子の配向規制力を備えた透明導電膜を有し高品位な表示が可能な表示装置を提供することにある。また、そのような表示装置を、工程数を増やすことなく簡便に製造する方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明による表示装置は、液晶層と、前記液晶層を介して互いに対向する一対の電極層と、表面が前記液晶層と接するように設けられ、前記液晶層と接する前記表面は液晶分子の配向方向を規制する機能を有するバインダー層とを備え、前記一対の電極層の少なくとも一方は透明導電層を有し、前記透明導電層は、導電性微粒子と前記バインダー層のバインダーと同じバインダーとを含む導電性微粒子含有層と、前記バインダー層のうちの前記導電性微粒子含有層上に位置する部分とを有することを特徴とし、そのことによって上記目的が達成される。
【0011】
ある好ましい実施形態において、前記導電性微粒子含有層が基板上に設けられており、前記バインダー層が前記基板の略全面に形成されている。
【0012】
ある好ましい実施形態において、前記透明導電層の厚さが150nm以上600nm以下である。
【0013】
ある好ましい実施形態において、前記バインダー層のうち、前記透明導電層に含まれる部分の厚さが100nm以上400nm以下である。
【0014】
前記バインダーはポリイミドを含んでもよい。
【0015】
前記少なくとも一方の電極層は、画素ごとに設けられた複数の画素電極を含むことができる。また、前記少なくとも一方の電極層は、前記複数の画素電極に対向する対向電極を含むことができる。
【0016】
本発明による半導体装置の製造方法は、一対の基板と、前記一対の基板の間に形成された液晶層とを備え、前記一対の基板の少なくとも一方の所定の位置に導電性微粒子を付与して導電性微粒子層を形成する工程と、前記導電性微粒子層上を含む前記少なくとも一方の基板の略全面にバインダーを付与する工程であって、前記導電性微粒子層に前記バインダーを含浸させて導電性微粒子含有層を形成すると同時に、前記導電性微粒子層上を含む前記少なくとも一方の基板の略全面に前記バインダーを含むバインダー層とを形成する工程と、前記バインダー層の表面に液晶分子の配向を規制する力を与える工程とを含むことを特徴とし、そのことによって上記目的が達成される。
【0017】
ある好ましい実施形態において、前記透明導電層の厚さが150nm以上600nm以下である。
【0018】
ある好ましい実施形態において、前記バインダー層のうち、前記透明導電層に含まれる部分の厚さが100nm以上400nm以下である。
【0019】
前記バインダーがポリイミドを含んでもよい。
【0020】
前記配向規制力を与える工程がラビング処理を含んでもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0022】
本実施形態の表示装置は、液晶層と、液晶層を介して互いに対向する一対の電極層と、表面が液晶層と接するように設けられたバインダー層とを有している。液晶層と接するバインダー層表面は、液晶分子の配向方向を規制する機能を有している。上記一対の電極層のうち、少なくとも一方は透明導電層を有している。すなわち、画素ごとに設けられた複数の画素電極を含む電極層、画素電極に対向する対向電極を含む電極層又はその両方が透明導電層を有している。
【0023】
複数の画素電極を含む電極層が透明導電層を有する場合、図6(b)に示すように、例えば基板上に形成された薄膜トランジスタ等の回路要素の上に形成される。
【0024】
以下、図6(b)を参照して、透明導電層15の構成を説明する。
【0025】
透明導電層15は、導電性微粒子含有層13とバインダー層14のうちの導電性微粒子含有層13上に位置する部分とを有している。導電性微粒子含有層13は、導電性微粒子と、バインダー層14のバインダーと同じバインダーとを含んでいる。典型的には、このバインダーはポリイミドである。また、バインダー層14の表面は、液晶層の液晶分子の配向方向を規制する機能(配向規制力)を有しており、当該表面が液晶層と接している。
【0026】
また、図6(b)に示す構成の場合は、導電性微粒子含有層12が基板1の所定位置に設けられており、バインダー層14が導電性微粒子含有層12の上を含む基板の略全面に形成されている。
【0027】
本実施形態では、上記表示装置は以下の方法で製造される。
【0028】
まず、図6(a)に示すように、基板1の所定の位置に導電性微粒子を付与して導電性微粒子層12を形成する。次に、図6(b)に示すように、導電性微粒子層12上を含む基板1の略全面にバインダーを付与する。この工程により、導電性微粒子層12にバインダーを含浸し、導電性微粒子含有層13を形成すると同時に、基板1の略全面にバインダー層14を形成することができる。その後、このバインダー層の表面に、ラビング処理等により液晶分子の配向を規制する力を与える。
【0029】
本実施形態の表示装置及び製造方法によれば、バインダー層14に含まれるバインダーと導電性微粒子含有層13に含まれるバインダーとは同じものであるため、バインダー層14と導電性微粒子含有層13とを一体的に形成することができる。また、透明導電層15の上面が配向規制力を有しているため、透明導電層15の上方に別個の配向膜を設ける必要がない。
【0030】
例えば、対向電極を含む電極層が透明導電層15を有する場合には、基板の略全面に配向規制力を有する透明導電層15を形成することにより、基板表面に亘って別個の配向膜を設ける必要がない。また、複数の画素電極を含む電極層が透明導電層15を有する場合でも、バインダー層14を導電性微粒子含有層13の上のみでなく基板の略全面に形成すると、バインダー層14は基板略全面で配向膜として機能する。そのため、基板表面に亘って別個の配向膜を設ける必要がなくなる。
【0031】
従って、工程数を増やすことなく、2液性の材料を用いた透明導電層15を有する表示装置を形成することができる。
【0032】
透明導電層15の厚さは、好ましくは150nm以上600nm以下である。後述するように、厚さを150nm以上600nm以下にすれば、透明導電層15の面抵抗を低く抑えつつ、光の透過率を高めることでき、より高品位の表示が可能となる。
【0033】
また、バインダー層14のうち、透明導電層15に含まれる部分の厚さは、100nm以上400nm以下が好ましい。上記厚さを100nm以上とするのは、導電性微粒子の影響を受けずに、バインダー層14の表面により均質に配向規制力を付与するためである。一方、400nm以下とするのは、透明導電層15の光の透過率の低下を抑えるとともに、面抵抗を低く維持するためである。
【0034】
以下に、本発明の装置をアクティブマトリクス表示による装置として用いた実施形態を説明する。本実施形態の表示装置は、スイッチング素子として複数の薄膜トランジスタ等の回路要素を備えた基板(以下、「TFT基板」とする)と、対向電極を有する対向基板とを備えている。このうちTFT基板の表面に、配向規制力を有する透明導電層が設けられ、画素電極を構成している。
【0035】
図1〜図6は、本実施形態の装置のTFT基板の構成及び製造方法を示す図である。簡単化のため、これらの図は、薄膜トランジスタが設けられた部分(以下、「TFT部」とする)、画素となる部分(以下、「画素部」とする)、及びソース配線とゲート配線とが交差する部分(以下、「G−S交差部」とする)のそれぞれの構成を示す断面図を並べた模式図である。
【0036】
以下、本実施形態のTFT基板の製造方法を説明する。
【0037】
まず、図1(a)に示すように、ガラス基板1上にゲート電極膜2’を形成する。ゲート電極膜2’の形成は、例えばクロム、アルミニウム、タンタル等の金属をスパッタリング法等によって堆積させることによって行われる。その後、ゲート電極膜2’上にレジストを塗布し、フォトマスクを用いた紫外線照射によって、パターニングされたレジスト層3を形成する(図1(b))。次に、図1(c)に示すように、ゲート電極膜2’の不要な金属部分をエッチングによって除去し、ゲート電極膜2’をパターニングする。これにより、ゲート電極2が得られる。その後、レジスト層3は、剥離液を用いるか、或いはアッシング工程等によって除去される。
【0038】
続いて、図2(a)に示すように、ゲート電極2上に、ゲート絶縁膜4、第1半導体層5、第2半導体膜6及びソース・ドレイン電極膜7を連続して成膜する。成膜は、例えばプラズマCVD法、スパッタリング法によって行う。ゲート絶縁膜2は、例えば窒化シリコン(SiNx)を含む。また、第1半導体膜5は、例えばアモルファスシリコン(a−Si)を含み、第2半導体膜6は、例えばn型不純物を高濃度でドープしたシリコン(n+−Si)を含む。ソース・ドレイン電極膜7は、例えばクロム、アルミニウム、タンタル等の金属を用いて形成する。
【0039】
次に、図2(b)に示すように、ソース・ドレイン電極膜7上にレジストパターン8を形成する。レジストパターン8は、レジストを塗布した後、紫外線照射を行うことにより形成される。例えば、まず全体にレジストを塗布した後、スリットマスク等を用いて露光量を調整しながら紫外線照射を行うことにより、1回のレジスト塗布で図1(b)のような複数段階の厚さを有するパターンを形成することができる。レジストパターン8は、画素部には形成せず、G−S交差部及びTFT部に形成する。レジストパターン8の厚さについては、G−S交差部の厚さをD1とすると、TFT素子部の厚さはD1よりも大きくなるように設けるが、TFT素子部のゲート電極膜2の上方、すなわちチャネル部5aに相当する部分の上方には、D1より小さい厚さ(D2)を有する薄肉部分8aを設ける。
【0040】
その後、図2(c)に示すように、レジストパターン8に覆われていない部分のゲート絶縁膜4、第1半導体層5、第2半導体層6及びソース・ドレイン電極膜7を全てエッチングによって除去する。
【0041】
残存しているレジストパターン8は、チャネル部5aの上方に位置するソース・ドレイン電極膜7の表面が露出するまでアッシングにより厚さを減少させる(図3(a))。
【0042】
次に、残存しているレジストパターン8を利用して、図3(b)に示すように、第1半導体層5が所定の厚さとなるまでエッチングを行う。このエッチングにより、ソース・ドレイン電極7がソース電極とドレイン電極とに分離され、チャネル部5aでは、第2半導体層6は消失する。エッチング後、レジストパターン8を除去する(図3(c))。
【0043】
次に、図4(a)に示すように、基板の全面にパッシベーション膜9を形成する。パッシベーション膜9は、例えば窒化シリコン等を含む膜であり、スパッタリング法等によって形成される。
【0044】
パッシベーション膜9の上に感光性樹脂、例えば感光性アクリル系樹脂を塗布すると、図4(b)に示すように、表面が平坦化された電気絶縁膜である感光性樹脂層10が得られる。この感光性樹脂層10を、80℃以上100℃以下の温度でプリベークする。さらにその上に撥水性透明樹脂、例えばフッ素系樹脂を塗布し、80℃以上100℃以下の温度でプリベークして、撥水性樹脂層11を形成する(図4(c))。
【0045】
次に、感光性樹脂層10を図5aに示すようにパターニングし、画素電極が形成される領域(以下、「画素電極形成領域」とする)10aを設け、画素電極形成領域内の所定位置にはコンタクトホール10bを設ける。パターニング方法は、例えばスリットマスク等を用いて露光量を調整し、撥水性樹脂層11を透過させて感光性樹脂層10のハーフトーン露光を行う。撥水性樹脂層11としてフッ素系樹脂を用いた場合は、透明で、紫外線透過率が90%以上であり、紫外線を照射すると撥水性樹脂層11を透過して感光性樹脂層10が露光する。多段階の露光を行うと、感光性樹脂層10に、部分的に硬化した部分、未硬化部分及び硬化部分を設けることができる。露光後、ウェットエッチング等の現像処理を行う。このエッチングにより、感光性樹脂層10に、画素電極形成領域10a(部分的に硬化した部分に対応)と、コンタクトホール10b(未硬化部分に対応)とが形成される。また、このエッチングの過程において、リフトオフと同様のプロセスによって、画素電極形成領域10a及びコンタクトホール10bから、撥水性樹脂も除去される。さらに、このエッチングによって、コンタクトホール10bの位置で、パッシベーション膜9も除去されて、ソース・ドレイン電極膜7が露出する。なお、画素電極形成領域10aを除く部分では、感光性樹脂層10がエッチングされないので、撥水性樹脂層11も残存する。
【0046】
上記のようにして得られた感光性樹脂層10上に透明導電層を形成する。以下に、透明導電層の形成方法を説明する。
【0047】
まず、塗布型透明導電層材料を塗布し、導電性微粒子層12を形成する。本実施形態では、粒径1nm以上150nm以下のITO微粒子をメタノールや水等の溶媒に混合した溶液(以下、「ITO溶液」とする)を塗布する。ITO溶液におけるITO粒子の質量百分率は、例えば1w%以上50w%以下である。なお、塗布型透明導電層材料は、ITO溶液に限定するものではなく、SnO2等の他の導電性金属酸化物を用いることもできる。
【0048】
塗布型透明導電層材料の塗布方法は、スピンコート方式、バーコーター方式等があり限定するものではないが、以下にスピンコート方式による塗布方法を説明する。
【0049】
まず、基板上にITO溶液を滴下する。滴下直後、基板を低速(50rpm以上100rpm以下)で5秒間回転させることによって、基板全体に導電層材料を広げる。次に、基板を高速(500rpm以上1000rpm以下)で30秒間回転させて、所望の厚さの導電性粒子層を得る。これにより、ITO溶液が感光性樹脂層10の画素形成領域10a(コンタクトホール10bを含む)の表面に塗布される。撥水性樹脂は、撥水性によってITO溶液を弾くので、導電層材料は撥水性樹脂層11上には塗布されない。
【0050】
その後、塗布された導電層材料を70℃以上80℃以下の温度で乾燥させ、図5(b)に示すような導電性微粒子層12を形成する。得られた導電性微粒子層の厚さは、好ましくは50nm以上150nm以下である。その後、図6(a)に示すように、撥水性樹脂層11をアッシング等によって除去する。
【0051】
次に、導電性微粒子層12を含む基板全面にバインダーを付与する。バインダーとしては、ポリイミド、ブチラール樹脂等を用いることができる。また、バインダーの付与は、フレキソ印刷、ダイコーター等によって行う。
【0052】
図6(b)に示すように、導電性微粒子層12上に付与されたバインダーは、導電性微粒子層12中のITO微粒子の間に入り込む。その結果、導電性微粒子とバインダーとを含む層13が形成される(以下、「導電性微粒子含有層」という)。これと同時に、導電性微粒子含有層13を含む基板全面には、バインダー層14が形成される。このように、導電性微粒子含有層13及びバインダー層14が一体的に形成される。このうち、導電性微粒子含有層13及び画素形成領域10aに形成されたバインダー層14は、画素電極となる透明導電層15を構成する。なお、導電性微粒子含有層13の好適な厚さは、導電性微粒子層12の厚さに対応して、50nm以上200nm以下である。
【0053】
次に、バインダー層14の表面に液晶分子の配向を規制する力を付与する。例えば、バインダー層14の表面を、ロールに巻き付けたラビング布で一定方向に擦ることにより、バインダー層14の表面に微細な溝を形成する。これにより、画素電極形成領域10aには、導電性と配向規制力とを併せ持つ透明導電層15が形成され、その他の領域には、配向規制力を有するバインダー層14が形成されたTFT基板が完成する。
【0054】
このように、バインダー層14に直接配向規制力が付与されるため、バインダー層14は配向膜としても機能する。従って、特許文献1のように、透明導電層上に別個の配向膜を成膜する必要はない。
【0055】
なお、画素電極形成領域10aに形成され、透明導電層15の上層となるバインダー層14の厚さは、100nm以上400nm以下が好ましい。厚さを100nm以上とするのは、導電性微粒子の影響を受けずに、バインダー層14の表面により均質に配向規制力を付与するためである。一方、厚さを400nm以下とするのは、透明導電層15の透過率の低下を抑えるためである。また、バインダー層14は絶縁層なので、厚さが大きくなるにつれ、面抵抗が高くなる。そのため、面抵抗を低く維持するためには、バインダー層14の厚さを、400nm以下とすることが好ましいからである。
【0056】
また、画素電極形成領域10a以外の領域に形成されたバインダー層14の厚さは、100nm以上200nm以下であることが好ましい。安定した配向膜を維持するためである。
【0057】
一方、透明導電層15の好適な厚さ(すなわち導電性微粒子含有層13及びその上に形成されたバインダー層14の厚さの合計)は、以下に説明するように透明導電層15が所望の面抵抗及び光の透過率を有するように設定される。
【0058】
図7は、透明導電層15の厚さを変化させた複数のTFT基板を上記方法により作製し、各透明導電層の面抵抗及び透過率の測定を行なった結果を示す。面抵抗の測定は、四端子法測定機により、透過率の測定は分光光度計により行った。
【0059】
図7から、透明導電層15の厚さが大きくなるほど面抵抗が低下し、かつ透過率が低下することがわかる。面抵抗の低下は、透明導電層15のうちの導電性微粒子含有層13の厚さが大きくなることにより起こる。面抵抗は低い方が望ましく、好ましい面抵抗は1×105Ω/□以下である。面抵抗が1×105Ω/□を超えると、対応する画素の液晶層に充分な電圧を印加することができず、表示不良を引き起こす可能性があるからである。一方、透過率の低下は、導電性微粒子含有層13及びその上のバインダー層14の厚さが大きくなることにより起こる。透過率は高いほど望ましく、好ましい透過率は90%以上である。透過率が90%未満になると、近年の要望に応え得る高品位の表示が困難となる可能性があるからである。
【0060】
従って、透明導電層15の厚さは、上記の面抵抗及び透過率の条件をいずれも満たすように設定されることが望ましく、具体的には、150nm以上600nm以下、より好ましくは、200nm以上500nm以下に設定される。
【0061】
なお、本発明は、上記の実施形態の構成及び製造方法に限定されず、適用することができる。例えば、上記実施形態では、ボトムゲート型のTFT基板を用いているが、トップゲート型のTFT基板を用いてもよい。その場合は、半導体層に不純物をドープする際に、ゲート電極をマスクとして利用してもよい。
【0062】
また、上記実施形態では、透明導電層を画素電極として用いているが、当該透明導電層を用いて対向電極を構成することもできる。
【0063】
さらに、上記の実施形態では、スイッチング素子として薄膜トランジスタを用いているが、MIM(Metal Insulator Metal)を用いることもできる。
【0064】
本発明は、パッシブマトリクス表示タイプの表示装置にも適用することができる。この場合は、導電性微粒子含有層をストライプ(短冊状)に形成し、その上にバインダー層を形成し、バインダー層表面に配向規制力を与えた基板を上下に設け、その間に液晶層を有する構成としてもよい。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、液晶分子の配向規制力を有する透明導電層を備え、高品位な表示が可能な表示装置を提供することができる。また、そのような表示装置を、工程数を増やすことなく簡便に製造することができる。
【0066】
本発明は、透過型液晶表示装置に限らず、反射型液晶表示装置をはじめ、電極と配向規制力を有する層とを備えた表示装置全てに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)から(c)は、本発明による透明導電層を有する基板の製造方法の実施形態を示す工程断面模式図である。
【図2】(a)から(c)は、本発明による透明導電層を有する基板の製造方法の実施形態を示す工程断面模式図である。
【図3】(a)から(c)は、本発明による透明導電層を有する基板の製造方法の実施形態を示す工程断面模式図である。
【図4】(a)から(c)は、本発明による透明導電層を有する基板の製造方法の実施形態を示す工程断面模式図である。
【図5】(a)から(b)は、本発明による透明導電層を有する基板の製造方法の実施形態を示す工程断面模式図である。
【図6】(a)から(b)は、本発明による透明導電層を有する基板の製造方法の実施形態を示す工程断面模式図である。
【図7】透明導電層の厚さと面抵抗及び透過率との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板
2’ ゲート電極膜
2 ゲート電極
3 レジスト層
4 ゲート絶縁膜
5 第1半導体層
5a チャネル部
6 第2半導体層
7 ソース・ドレイン電極膜
8 レジストパターン
9 パッシベーション膜
10 感光性樹脂層
10a 画素電極形成領域
10b コンタクトホール
11 撥水性樹脂層
12 導電性微粒子層
13 導電性微粒子含有層
14 バインダー層
15 透明導電層
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置及びその製造方法、特に、液晶分子の配向を規制する機能(以下、「配向規制力」とする)を有する透明導電層を備えた液晶表示装置及びその製造方法に関している。
【0002】
【従来の技術】
一般的に液晶表示装置は、一対の基板とこれらの基板に挟まれた液晶層とから構成される。基板に設けられる素子や電極等の構成は、その装置の表示方式(アクティブマトリクス表示あるいはパッシブマトリクス表示)によって異なる。例えば、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor)を用いたアクティブマトリクス表示による装置では、一方の基板に、液晶層に電圧を印加するための画素電極と、画素毎に設けられたスイッチング素子としての薄膜トランジスタとが形成され、他方の基板には対向電極が設けられている。また、液晶層と接する各基板表面は、液晶分子の配向を規制するための配向膜で覆われている。このような構成の表示装置では、薄膜トランジスタによって選択された画素電極に所望の信号電荷が与えられ、画素電極と対向電極との間の液晶層の液晶分子の方向が制御される。
【0003】
従来、画素電極の形成方法としては、スパッタリング法により透明導電膜を成膜し、フォトマスクを用いてパターニングしていた。これに対し、特許文献1等には、透明導電性微粒子分散液等の塗布型の透明導電膜材料を使用し、塗布によって透明導電膜を形成する方法が開示されている。
【0004】
特許文献1に開示された技術によれば、薄膜トランジスタが形成された基板上に、塗布によってパターニングされた透明導電膜を形成することができる。この透明導電膜上にポリイミド膜を成膜し、このポリイミド膜にラビング処理を施して配向膜を形成することにより、表示装置の薄膜トランジスタ側の基板が製造される。
【0005】
一方、特許文献2には、面内応答型液晶表示装置において、電極が形成されている基板に対向する基板(対向基板)上に、導電性と配向規制力とを併せ持つ配向膜を備える構成が記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−77832号公報
【特許文献2】
特開平10−133205号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1には、塗布型の透明導電膜材料として、導電性微粒子とバインダーとを混合させた溶液を用いる場合(1液性)、及び導電性微粒子とバインダーとを別の溶液に分けて用いる場合(2液性)が記載されている。しかし、1液性の材料を用いると、透明導電膜の面抵抗が高くなり、所望の導電性が得られない。一方、2液性の材料を使用すれば、面抵抗は低減できるが、導電性粒子層を形成する工程及びバインダー層を形成する工程が必要となり、工程数が増加し、生産コストの増大につながる可能性がある。
【0008】
また、特許文献2に開示された構成では、導電性を有する配向膜は、対向基板上の電荷を分散させることにより、残像の原因となる電荷の局所的な蓄積を防止することを目的として設けられている。そのため、この配向膜の厚さは80nm程度と小さく、面抵抗は106Ω/□以上1013Ω/□以下と高いので、この配向膜を当該表示装置の電極として用いると高品位な表示は得られない。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、液晶分子の配向規制力を備えた透明導電膜を有し高品位な表示が可能な表示装置を提供することにある。また、そのような表示装置を、工程数を増やすことなく簡便に製造する方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明による表示装置は、液晶層と、前記液晶層を介して互いに対向する一対の電極層と、表面が前記液晶層と接するように設けられ、前記液晶層と接する前記表面は液晶分子の配向方向を規制する機能を有するバインダー層とを備え、前記一対の電極層の少なくとも一方は透明導電層を有し、前記透明導電層は、導電性微粒子と前記バインダー層のバインダーと同じバインダーとを含む導電性微粒子含有層と、前記バインダー層のうちの前記導電性微粒子含有層上に位置する部分とを有することを特徴とし、そのことによって上記目的が達成される。
【0011】
ある好ましい実施形態において、前記導電性微粒子含有層が基板上に設けられており、前記バインダー層が前記基板の略全面に形成されている。
【0012】
ある好ましい実施形態において、前記透明導電層の厚さが150nm以上600nm以下である。
【0013】
ある好ましい実施形態において、前記バインダー層のうち、前記透明導電層に含まれる部分の厚さが100nm以上400nm以下である。
【0014】
前記バインダーはポリイミドを含んでもよい。
【0015】
前記少なくとも一方の電極層は、画素ごとに設けられた複数の画素電極を含むことができる。また、前記少なくとも一方の電極層は、前記複数の画素電極に対向する対向電極を含むことができる。
【0016】
本発明による半導体装置の製造方法は、一対の基板と、前記一対の基板の間に形成された液晶層とを備え、前記一対の基板の少なくとも一方の所定の位置に導電性微粒子を付与して導電性微粒子層を形成する工程と、前記導電性微粒子層上を含む前記少なくとも一方の基板の略全面にバインダーを付与する工程であって、前記導電性微粒子層に前記バインダーを含浸させて導電性微粒子含有層を形成すると同時に、前記導電性微粒子層上を含む前記少なくとも一方の基板の略全面に前記バインダーを含むバインダー層とを形成する工程と、前記バインダー層の表面に液晶分子の配向を規制する力を与える工程とを含むことを特徴とし、そのことによって上記目的が達成される。
【0017】
ある好ましい実施形態において、前記透明導電層の厚さが150nm以上600nm以下である。
【0018】
ある好ましい実施形態において、前記バインダー層のうち、前記透明導電層に含まれる部分の厚さが100nm以上400nm以下である。
【0019】
前記バインダーがポリイミドを含んでもよい。
【0020】
前記配向規制力を与える工程がラビング処理を含んでもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0022】
本実施形態の表示装置は、液晶層と、液晶層を介して互いに対向する一対の電極層と、表面が液晶層と接するように設けられたバインダー層とを有している。液晶層と接するバインダー層表面は、液晶分子の配向方向を規制する機能を有している。上記一対の電極層のうち、少なくとも一方は透明導電層を有している。すなわち、画素ごとに設けられた複数の画素電極を含む電極層、画素電極に対向する対向電極を含む電極層又はその両方が透明導電層を有している。
【0023】
複数の画素電極を含む電極層が透明導電層を有する場合、図6(b)に示すように、例えば基板上に形成された薄膜トランジスタ等の回路要素の上に形成される。
【0024】
以下、図6(b)を参照して、透明導電層15の構成を説明する。
【0025】
透明導電層15は、導電性微粒子含有層13とバインダー層14のうちの導電性微粒子含有層13上に位置する部分とを有している。導電性微粒子含有層13は、導電性微粒子と、バインダー層14のバインダーと同じバインダーとを含んでいる。典型的には、このバインダーはポリイミドである。また、バインダー層14の表面は、液晶層の液晶分子の配向方向を規制する機能(配向規制力)を有しており、当該表面が液晶層と接している。
【0026】
また、図6(b)に示す構成の場合は、導電性微粒子含有層12が基板1の所定位置に設けられており、バインダー層14が導電性微粒子含有層12の上を含む基板の略全面に形成されている。
【0027】
本実施形態では、上記表示装置は以下の方法で製造される。
【0028】
まず、図6(a)に示すように、基板1の所定の位置に導電性微粒子を付与して導電性微粒子層12を形成する。次に、図6(b)に示すように、導電性微粒子層12上を含む基板1の略全面にバインダーを付与する。この工程により、導電性微粒子層12にバインダーを含浸し、導電性微粒子含有層13を形成すると同時に、基板1の略全面にバインダー層14を形成することができる。その後、このバインダー層の表面に、ラビング処理等により液晶分子の配向を規制する力を与える。
【0029】
本実施形態の表示装置及び製造方法によれば、バインダー層14に含まれるバインダーと導電性微粒子含有層13に含まれるバインダーとは同じものであるため、バインダー層14と導電性微粒子含有層13とを一体的に形成することができる。また、透明導電層15の上面が配向規制力を有しているため、透明導電層15の上方に別個の配向膜を設ける必要がない。
【0030】
例えば、対向電極を含む電極層が透明導電層15を有する場合には、基板の略全面に配向規制力を有する透明導電層15を形成することにより、基板表面に亘って別個の配向膜を設ける必要がない。また、複数の画素電極を含む電極層が透明導電層15を有する場合でも、バインダー層14を導電性微粒子含有層13の上のみでなく基板の略全面に形成すると、バインダー層14は基板略全面で配向膜として機能する。そのため、基板表面に亘って別個の配向膜を設ける必要がなくなる。
【0031】
従って、工程数を増やすことなく、2液性の材料を用いた透明導電層15を有する表示装置を形成することができる。
【0032】
透明導電層15の厚さは、好ましくは150nm以上600nm以下である。後述するように、厚さを150nm以上600nm以下にすれば、透明導電層15の面抵抗を低く抑えつつ、光の透過率を高めることでき、より高品位の表示が可能となる。
【0033】
また、バインダー層14のうち、透明導電層15に含まれる部分の厚さは、100nm以上400nm以下が好ましい。上記厚さを100nm以上とするのは、導電性微粒子の影響を受けずに、バインダー層14の表面により均質に配向規制力を付与するためである。一方、400nm以下とするのは、透明導電層15の光の透過率の低下を抑えるとともに、面抵抗を低く維持するためである。
【0034】
以下に、本発明の装置をアクティブマトリクス表示による装置として用いた実施形態を説明する。本実施形態の表示装置は、スイッチング素子として複数の薄膜トランジスタ等の回路要素を備えた基板(以下、「TFT基板」とする)と、対向電極を有する対向基板とを備えている。このうちTFT基板の表面に、配向規制力を有する透明導電層が設けられ、画素電極を構成している。
【0035】
図1〜図6は、本実施形態の装置のTFT基板の構成及び製造方法を示す図である。簡単化のため、これらの図は、薄膜トランジスタが設けられた部分(以下、「TFT部」とする)、画素となる部分(以下、「画素部」とする)、及びソース配線とゲート配線とが交差する部分(以下、「G−S交差部」とする)のそれぞれの構成を示す断面図を並べた模式図である。
【0036】
以下、本実施形態のTFT基板の製造方法を説明する。
【0037】
まず、図1(a)に示すように、ガラス基板1上にゲート電極膜2’を形成する。ゲート電極膜2’の形成は、例えばクロム、アルミニウム、タンタル等の金属をスパッタリング法等によって堆積させることによって行われる。その後、ゲート電極膜2’上にレジストを塗布し、フォトマスクを用いた紫外線照射によって、パターニングされたレジスト層3を形成する(図1(b))。次に、図1(c)に示すように、ゲート電極膜2’の不要な金属部分をエッチングによって除去し、ゲート電極膜2’をパターニングする。これにより、ゲート電極2が得られる。その後、レジスト層3は、剥離液を用いるか、或いはアッシング工程等によって除去される。
【0038】
続いて、図2(a)に示すように、ゲート電極2上に、ゲート絶縁膜4、第1半導体層5、第2半導体膜6及びソース・ドレイン電極膜7を連続して成膜する。成膜は、例えばプラズマCVD法、スパッタリング法によって行う。ゲート絶縁膜2は、例えば窒化シリコン(SiNx)を含む。また、第1半導体膜5は、例えばアモルファスシリコン(a−Si)を含み、第2半導体膜6は、例えばn型不純物を高濃度でドープしたシリコン(n+−Si)を含む。ソース・ドレイン電極膜7は、例えばクロム、アルミニウム、タンタル等の金属を用いて形成する。
【0039】
次に、図2(b)に示すように、ソース・ドレイン電極膜7上にレジストパターン8を形成する。レジストパターン8は、レジストを塗布した後、紫外線照射を行うことにより形成される。例えば、まず全体にレジストを塗布した後、スリットマスク等を用いて露光量を調整しながら紫外線照射を行うことにより、1回のレジスト塗布で図1(b)のような複数段階の厚さを有するパターンを形成することができる。レジストパターン8は、画素部には形成せず、G−S交差部及びTFT部に形成する。レジストパターン8の厚さについては、G−S交差部の厚さをD1とすると、TFT素子部の厚さはD1よりも大きくなるように設けるが、TFT素子部のゲート電極膜2の上方、すなわちチャネル部5aに相当する部分の上方には、D1より小さい厚さ(D2)を有する薄肉部分8aを設ける。
【0040】
その後、図2(c)に示すように、レジストパターン8に覆われていない部分のゲート絶縁膜4、第1半導体層5、第2半導体層6及びソース・ドレイン電極膜7を全てエッチングによって除去する。
【0041】
残存しているレジストパターン8は、チャネル部5aの上方に位置するソース・ドレイン電極膜7の表面が露出するまでアッシングにより厚さを減少させる(図3(a))。
【0042】
次に、残存しているレジストパターン8を利用して、図3(b)に示すように、第1半導体層5が所定の厚さとなるまでエッチングを行う。このエッチングにより、ソース・ドレイン電極7がソース電極とドレイン電極とに分離され、チャネル部5aでは、第2半導体層6は消失する。エッチング後、レジストパターン8を除去する(図3(c))。
【0043】
次に、図4(a)に示すように、基板の全面にパッシベーション膜9を形成する。パッシベーション膜9は、例えば窒化シリコン等を含む膜であり、スパッタリング法等によって形成される。
【0044】
パッシベーション膜9の上に感光性樹脂、例えば感光性アクリル系樹脂を塗布すると、図4(b)に示すように、表面が平坦化された電気絶縁膜である感光性樹脂層10が得られる。この感光性樹脂層10を、80℃以上100℃以下の温度でプリベークする。さらにその上に撥水性透明樹脂、例えばフッ素系樹脂を塗布し、80℃以上100℃以下の温度でプリベークして、撥水性樹脂層11を形成する(図4(c))。
【0045】
次に、感光性樹脂層10を図5aに示すようにパターニングし、画素電極が形成される領域(以下、「画素電極形成領域」とする)10aを設け、画素電極形成領域内の所定位置にはコンタクトホール10bを設ける。パターニング方法は、例えばスリットマスク等を用いて露光量を調整し、撥水性樹脂層11を透過させて感光性樹脂層10のハーフトーン露光を行う。撥水性樹脂層11としてフッ素系樹脂を用いた場合は、透明で、紫外線透過率が90%以上であり、紫外線を照射すると撥水性樹脂層11を透過して感光性樹脂層10が露光する。多段階の露光を行うと、感光性樹脂層10に、部分的に硬化した部分、未硬化部分及び硬化部分を設けることができる。露光後、ウェットエッチング等の現像処理を行う。このエッチングにより、感光性樹脂層10に、画素電極形成領域10a(部分的に硬化した部分に対応)と、コンタクトホール10b(未硬化部分に対応)とが形成される。また、このエッチングの過程において、リフトオフと同様のプロセスによって、画素電極形成領域10a及びコンタクトホール10bから、撥水性樹脂も除去される。さらに、このエッチングによって、コンタクトホール10bの位置で、パッシベーション膜9も除去されて、ソース・ドレイン電極膜7が露出する。なお、画素電極形成領域10aを除く部分では、感光性樹脂層10がエッチングされないので、撥水性樹脂層11も残存する。
【0046】
上記のようにして得られた感光性樹脂層10上に透明導電層を形成する。以下に、透明導電層の形成方法を説明する。
【0047】
まず、塗布型透明導電層材料を塗布し、導電性微粒子層12を形成する。本実施形態では、粒径1nm以上150nm以下のITO微粒子をメタノールや水等の溶媒に混合した溶液(以下、「ITO溶液」とする)を塗布する。ITO溶液におけるITO粒子の質量百分率は、例えば1w%以上50w%以下である。なお、塗布型透明導電層材料は、ITO溶液に限定するものではなく、SnO2等の他の導電性金属酸化物を用いることもできる。
【0048】
塗布型透明導電層材料の塗布方法は、スピンコート方式、バーコーター方式等があり限定するものではないが、以下にスピンコート方式による塗布方法を説明する。
【0049】
まず、基板上にITO溶液を滴下する。滴下直後、基板を低速(50rpm以上100rpm以下)で5秒間回転させることによって、基板全体に導電層材料を広げる。次に、基板を高速(500rpm以上1000rpm以下)で30秒間回転させて、所望の厚さの導電性粒子層を得る。これにより、ITO溶液が感光性樹脂層10の画素形成領域10a(コンタクトホール10bを含む)の表面に塗布される。撥水性樹脂は、撥水性によってITO溶液を弾くので、導電層材料は撥水性樹脂層11上には塗布されない。
【0050】
その後、塗布された導電層材料を70℃以上80℃以下の温度で乾燥させ、図5(b)に示すような導電性微粒子層12を形成する。得られた導電性微粒子層の厚さは、好ましくは50nm以上150nm以下である。その後、図6(a)に示すように、撥水性樹脂層11をアッシング等によって除去する。
【0051】
次に、導電性微粒子層12を含む基板全面にバインダーを付与する。バインダーとしては、ポリイミド、ブチラール樹脂等を用いることができる。また、バインダーの付与は、フレキソ印刷、ダイコーター等によって行う。
【0052】
図6(b)に示すように、導電性微粒子層12上に付与されたバインダーは、導電性微粒子層12中のITO微粒子の間に入り込む。その結果、導電性微粒子とバインダーとを含む層13が形成される(以下、「導電性微粒子含有層」という)。これと同時に、導電性微粒子含有層13を含む基板全面には、バインダー層14が形成される。このように、導電性微粒子含有層13及びバインダー層14が一体的に形成される。このうち、導電性微粒子含有層13及び画素形成領域10aに形成されたバインダー層14は、画素電極となる透明導電層15を構成する。なお、導電性微粒子含有層13の好適な厚さは、導電性微粒子層12の厚さに対応して、50nm以上200nm以下である。
【0053】
次に、バインダー層14の表面に液晶分子の配向を規制する力を付与する。例えば、バインダー層14の表面を、ロールに巻き付けたラビング布で一定方向に擦ることにより、バインダー層14の表面に微細な溝を形成する。これにより、画素電極形成領域10aには、導電性と配向規制力とを併せ持つ透明導電層15が形成され、その他の領域には、配向規制力を有するバインダー層14が形成されたTFT基板が完成する。
【0054】
このように、バインダー層14に直接配向規制力が付与されるため、バインダー層14は配向膜としても機能する。従って、特許文献1のように、透明導電層上に別個の配向膜を成膜する必要はない。
【0055】
なお、画素電極形成領域10aに形成され、透明導電層15の上層となるバインダー層14の厚さは、100nm以上400nm以下が好ましい。厚さを100nm以上とするのは、導電性微粒子の影響を受けずに、バインダー層14の表面により均質に配向規制力を付与するためである。一方、厚さを400nm以下とするのは、透明導電層15の透過率の低下を抑えるためである。また、バインダー層14は絶縁層なので、厚さが大きくなるにつれ、面抵抗が高くなる。そのため、面抵抗を低く維持するためには、バインダー層14の厚さを、400nm以下とすることが好ましいからである。
【0056】
また、画素電極形成領域10a以外の領域に形成されたバインダー層14の厚さは、100nm以上200nm以下であることが好ましい。安定した配向膜を維持するためである。
【0057】
一方、透明導電層15の好適な厚さ(すなわち導電性微粒子含有層13及びその上に形成されたバインダー層14の厚さの合計)は、以下に説明するように透明導電層15が所望の面抵抗及び光の透過率を有するように設定される。
【0058】
図7は、透明導電層15の厚さを変化させた複数のTFT基板を上記方法により作製し、各透明導電層の面抵抗及び透過率の測定を行なった結果を示す。面抵抗の測定は、四端子法測定機により、透過率の測定は分光光度計により行った。
【0059】
図7から、透明導電層15の厚さが大きくなるほど面抵抗が低下し、かつ透過率が低下することがわかる。面抵抗の低下は、透明導電層15のうちの導電性微粒子含有層13の厚さが大きくなることにより起こる。面抵抗は低い方が望ましく、好ましい面抵抗は1×105Ω/□以下である。面抵抗が1×105Ω/□を超えると、対応する画素の液晶層に充分な電圧を印加することができず、表示不良を引き起こす可能性があるからである。一方、透過率の低下は、導電性微粒子含有層13及びその上のバインダー層14の厚さが大きくなることにより起こる。透過率は高いほど望ましく、好ましい透過率は90%以上である。透過率が90%未満になると、近年の要望に応え得る高品位の表示が困難となる可能性があるからである。
【0060】
従って、透明導電層15の厚さは、上記の面抵抗及び透過率の条件をいずれも満たすように設定されることが望ましく、具体的には、150nm以上600nm以下、より好ましくは、200nm以上500nm以下に設定される。
【0061】
なお、本発明は、上記の実施形態の構成及び製造方法に限定されず、適用することができる。例えば、上記実施形態では、ボトムゲート型のTFT基板を用いているが、トップゲート型のTFT基板を用いてもよい。その場合は、半導体層に不純物をドープする際に、ゲート電極をマスクとして利用してもよい。
【0062】
また、上記実施形態では、透明導電層を画素電極として用いているが、当該透明導電層を用いて対向電極を構成することもできる。
【0063】
さらに、上記の実施形態では、スイッチング素子として薄膜トランジスタを用いているが、MIM(Metal Insulator Metal)を用いることもできる。
【0064】
本発明は、パッシブマトリクス表示タイプの表示装置にも適用することができる。この場合は、導電性微粒子含有層をストライプ(短冊状)に形成し、その上にバインダー層を形成し、バインダー層表面に配向規制力を与えた基板を上下に設け、その間に液晶層を有する構成としてもよい。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、液晶分子の配向規制力を有する透明導電層を備え、高品位な表示が可能な表示装置を提供することができる。また、そのような表示装置を、工程数を増やすことなく簡便に製造することができる。
【0066】
本発明は、透過型液晶表示装置に限らず、反射型液晶表示装置をはじめ、電極と配向規制力を有する層とを備えた表示装置全てに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)から(c)は、本発明による透明導電層を有する基板の製造方法の実施形態を示す工程断面模式図である。
【図2】(a)から(c)は、本発明による透明導電層を有する基板の製造方法の実施形態を示す工程断面模式図である。
【図3】(a)から(c)は、本発明による透明導電層を有する基板の製造方法の実施形態を示す工程断面模式図である。
【図4】(a)から(c)は、本発明による透明導電層を有する基板の製造方法の実施形態を示す工程断面模式図である。
【図5】(a)から(b)は、本発明による透明導電層を有する基板の製造方法の実施形態を示す工程断面模式図である。
【図6】(a)から(b)は、本発明による透明導電層を有する基板の製造方法の実施形態を示す工程断面模式図である。
【図7】透明導電層の厚さと面抵抗及び透過率との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板
2’ ゲート電極膜
2 ゲート電極
3 レジスト層
4 ゲート絶縁膜
5 第1半導体層
5a チャネル部
6 第2半導体層
7 ソース・ドレイン電極膜
8 レジストパターン
9 パッシベーション膜
10 感光性樹脂層
10a 画素電極形成領域
10b コンタクトホール
11 撥水性樹脂層
12 導電性微粒子層
13 導電性微粒子含有層
14 バインダー層
15 透明導電層
Claims (12)
- 液晶層と、前記液晶層を介して互いに対向する一対の電極層と、表面が前記液晶層と接するように設けられ、前記液晶層と接する前記表面は液晶分子の配向方向を規制する機能を有するバインダー層とを備え、前記一対の電極層の少なくとも一方は透明導電層を有し、
前記透明導電層は、
導電性微粒子と前記バインダー層のバインダーと同じバインダーとを含む導電性微粒子含有層と、
前記バインダー層のうちの前記導電性微粒子含有層上に位置する部分と
を有する、表示装置。 - 前記導電性微粒子含有層が基板上に設けられており、前記バインダー層が前記基板の略全面に形成されている請求項1に記載の表示装置。
- 前記透明導電層の厚さが150nm以上600nm以下である請求項1または2に記載の表示装置。
- 前記バインダー層のうち前記透明導電層に含まれる部分の厚さが100nm以上400nm以下である請求項1から3のいずれかに記載の表示装置。
- 前記バインダーがポリイミドを含む請求項1から4のいずれかに記載の表示装置。
- 前記少なくとも一方の電極層は、画素ごとに設けられた複数の画素電極を含む請求項1から5のいずれかに記載の表示装置。
- 前記少なくとも一方の電極層は、前記複数の画素電極に対向する対向電極を含む請求項1から6のいずれかに記載の表示装置。
- 一対の基板と、前記一対の基板の間に形成された液晶層とを備えた表示装置の製造方法であって、
前記一対の基板の少なくとも一方の所定の位置に導電性微粒子を付与して導電性微粒子層を形成する工程と、
前記導電性微粒子層上を含む前記少なくとも一方の基板の略全面にバインダーを付与する工程であって、前記導電性微粒子層に前記バインダーを含浸させて導電性微粒子含有層を形成すると同時に、前記導電性微粒子層上を含む前記少なくとも一方の基板の略全面に前記バインダーを含むバインダー層とを形成する工程と、
前記バインダー層の表面に液晶分子の配向を規制する力を与える工程と
を含む、表示装置の製造方法。 - 前記透明導電層の厚さが150nm以上600nm以下である請求項8に記載の表示装置の製造方法。
- 前記バインダー層のうち、前記透明導電層に含まれる部分の厚さが100nm以上400nm以下である請求項8または9に記載の表示装置の製造方法。
- 前記バインダーがポリイミドを含む請求項8から10のいずれかに記載の表示装置。
- 前記配向規制力を与える工程がラビング処理を含む請求項8から11のいずれかに記載の表示装置の製造方法。
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JP2006235134A (ja) * | 2005-02-24 | 2006-09-07 | Quanta Display Japan Inc | 液晶表示装置とその製造方法 |
US8154699B2 (en) | 2008-05-29 | 2012-04-10 | Hitachi Displays, Ltd. | Liquid crystal display device |
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