JP2004189095A - 船外機 - Google Patents
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Abstract
【課題】マニュアルハンドルとリモコン装置の専用仕様とすることがなくなり、低コストで、かつ組付時間を短縮できる。
【解決手段】船体15に搭載される推進ユニット2と、航走方向を変える操舵操作を行うマニュアルハンドル21とを備える船外機1において、マニュアルハンドル21には、手動操作部と、電気的操作部と、警報手段とを備え、推進ユニット2側には、手動操作部の機械的連結を行う機械的連結部と、電気的操作部及び警報手段との電気的接続を行う電気的接続部とを備え、マニュアルハンドル21側の機械的連結部及び電気的接続部は、遠隔操作を行うリモコン装置81側の手動操作部、電気的操作部及び警告手段とを選択して接続可能とした。
【選択図】図6
【解決手段】船体15に搭載される推進ユニット2と、航走方向を変える操舵操作を行うマニュアルハンドル21とを備える船外機1において、マニュアルハンドル21には、手動操作部と、電気的操作部と、警報手段とを備え、推進ユニット2側には、手動操作部の機械的連結を行う機械的連結部と、電気的操作部及び警報手段との電気的接続を行う電気的接続部とを備え、マニュアルハンドル21側の機械的連結部及び電気的接続部は、遠隔操作を行うリモコン装置81側の手動操作部、電気的操作部及び警告手段とを選択して接続可能とした。
【選択図】図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、船体に搭載される推進ユニットと、航走方向を変える操舵操作を行なうマニュアルハンドルとを備える船外機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図8及び図9に示すように、船外機100は推進ユニット101を有し、この推進ユニット101の上部にはエンジン102が搭載され、下部にはエンジン102によって回転駆動されるプロペラ103が設けられている(例えば、特許文献1)。
【0003】
この船外機100は船体104の後端部に取付けられるが、船体104の後尾板104aにはクランプブラケット105が固定され、このクランプブラケット105にはスイベルブラケット106がチルト軸107によって回動自在に枢着され、このスイベルブラケット106には推進ユニット101が操舵軸108回りに回動自在に枢着されている。
【0004】
チルト軸107の上部にはステアリングブラケット111が固定され、このステアリングブラケット111にはマニュアルハンドル110の基端部が軸112で上下回動可能に枢着され、このマニュアルハンドル110の先端部にはスロットルグリップ113が回動自在に取付けられると共に、このスロットルグリップ113の近傍のマニュアルハンドル110の外側面にはシフトレバー114が前後回動自在に枢着されている。
【0005】
このマニュアルハンドル110では、マニュアルハンドル110の操船者側と反対側に向いた外側面にシフトレバー114が枢着されると共に、シフトレバー114の前寄りのマニュアルハンドル110の外側面にスロットルフリクション115が設けられると共に、シフトレバー114の前寄りのマニュアルハンドル110の後部にストップスイッチ116が設けられているものもある。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−208589号公報(第1頁〜第8頁、図1、図8、図9)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のマニュアルハンドル110では、シフトの中立を検出するニュートラルスイッチ、エンジンの異常を知らせるブザー、パイロットライト等の推進ユニットの遠隔操作を行なうリモコン装置にある機能が無いため、推進ユニットをマニュアルハンドル仕様にする時はマニュアルハンドル以外にリモコン装置にある機能と同様の部品(ニュートラルスイッチ、ブザー、パイロットライト等)を別途推進ユニットに取り付けていた。
【0008】
このため、マニュアルハンドルとリモコン装置、それぞれが多種の接続形状が必要で付属部品が多く存在し、製作コストが嵩み、組付けに時間を要する等の問題があった。
【0009】
この発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、マニュアルハンドルとリモコン装置の専用仕様とすることがなくなり、低コストで、かつ組付時間を短縮できる船外機を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
【0011】
請求項1に記載の発明は、船体に搭載される推進ユニットと、
航走方向を変える操舵操作を行うマニュアルハンドルとを備える船外機において、
前記マニュアルハンドルには、手動操作部と、電気的操作部と、警報手段とを備え、
前記推進ユニット側には、前記手動操作部の機械的連結を行う機械的連結部と、
前記電気的操作部及び前記警報手段との電気的接続を行う電気的接続部とを備え、
前記マニュアルハンドル側の機械的連結部及び電気的接続部は、遠隔操作を行うリモコン装置側の手動操作部、電気的操作部及び警告手段とを選択して接続可能としたことを特徴とする船外機である。
【0012】
この請求項1に記載の発明においては、マニュアルハンドル側の手動操作部、電気的操作部及び警報手段と、リモコン装置側の手動操作部、電気的操作部及び警告手段とを選択して接続することで、マニュアルハンドルとリモコン装置の専用仕様とすることがなくなり、低コストで、かつ組付時間を短縮できる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、前記マニュアルハンドル側の手動操作部には、
前進、後進、中立を切り替えるシフトレバーと、
スロットル開度を制御するスロットルグリップとを備えたことを特徴とする請求項1に記載の船外機である。
【0014】
この請求項2に記載の発明においては、マニュアルハンドル側の手動操作部は、シフトレバーと、スロットルグリップとを含むことで、手動操作部はマニュアルハンドルとリモコン装置の専用仕様とすることがなくなり、低コストである。
【0015】
請求項3に記載の発明は、前記マニュアルハンドル側の電気的操作部には、
電源を接続するメインスイッチと、
推進ユニットを水平回動軸を中心に上下に回動させるパワーチルト及びトリムスイッチと、
エンジンを強制的に停止するエンジンストップスイッチとを備えたことを特徴とする請求項1に記載の船外機である。
【0016】
この請求項3に記載の発明においては、マニュアルハンドル側の電気的操作部は、メインスイッチと、パワーチルト及びトリムスイッチと、エンジンストップスイッチとを含むことで、電気的操作部はマニュアルハンドルとリモコン装置の専用仕様とすることがなくなり、低コストである。
【0017】
請求項4に記載の発明は、前記マニュアルハンドル側の警報手段には、
エンジンの異常を知らせる異常警告手段と、
推進機作動の正常を知らせる正常告知手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の船外機である。
【0018】
この請求項4に記載の発明においては、マニュアルハンドル側の警報手段は、異常警告手段と、正常告知手段とを含むことで、警報手段はマニュアルハンドルとリモコン装置の専用仕様とすることがなくなり、低コストである。
【0019】
請求項5に記載の発明は、前記電気的接続はカプラーを介して行うことを特徴とする請求項1に記載の船外機である。
【0020】
この請求項5に記載の発明においては、電気的接続はカプラーを介して行うことで、推進ユニット側と簡単に着脱可能であり、マニュアルハンドルとリモコン装置の取り付けが単純で分かり易く短時間で行える。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の船外機の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は船外機の側面図、図2は船外機の前側上部の断面及びマニュアルハンドルの平面図、図3はマニュアルハンドルの斜視図、図4はマニュアルハンドルの断面図、図5はマニュアルハンドルの平面図、図6はマニュアルハンドル仕様の船外機を搭載した船舶の平面図、図7はリモコン装置仕様の船外機を搭載した船舶の平面図である。
【0022】
まず始めに、図1及び図2に基づき船外機1の全体構造について説明する。船外機1は、推進ユニット2を有し、推進ユニット2は、上側から順番にアッパーカウリング3、ロワーカウリング4、アッパーケーシング5及びロワーケーシング6からなるハウジングで覆われている。アッパーカウリング3及びロワーカウリング4からなるカウリング内にエンジン7が載置され、エンジン7の駆動でドライブシャフト8が回転する。
【0023】
ドライブシャフト8はアッパーケーシング5の内部を上下方向に貫通して配置され、その下端はロワーケーシング6の下部に達しており、傘歯車などのシフト機構9を介して、後端部にプロペラ10が取り付けられているプロペラシャフト11を回転駆動している。
【0024】
シフト機構9は、シフトロッド12の操作により前進、中立または後進に切り換えるように構成され、このシフトロッド12は、上下方向に延在しており、その上端部はロワーカウリング4を貫通して、カウリング内に突出している。
【0025】
小型船舶の船体15の後尾板15aには、クランプブラケット19が取り付けられている。一方、推進ユニット2の前部には、ステアリング軸13を介して取付ブラケット14が設けられている。
【0026】
クランプブラケット19に対して水平回転軸17を介して取付ブラケット14が上下に回動可能に枢支されている。ステアリング軸13には、ステアリングブラケット16が設けられている。
【0027】
ステアリングブラケット16の前端には、取付部材20が固定されている。マニュアルハンドル21の後部左側面には、取付用ブラケット21aが―体に形成されており、この取付用ブラケット21aが、回動軸22により取付部材20に回動可能に取り付けられている。このマニュアルハンドル21は、取付部材20を介して、ステアリングブラケット16に対して上下方向に回動可能に取り付けられている。
【0028】
ロワーカウリング4の前端部の左側には、図2に示すように、ケーブル導入口30が、また、マニュアルハンドル21の後端部にはケーブル導出口31が形成されており、前後方向に延在する船外機1の中心線L1に対して、ケーブル導入口30は左側に、ケーブル導出口31は右側に配置され、ケーブル導入口30とケーブル導出口31とは左右に振り分けて配置されている。
【0029】
そして、スロットル用プッシュプルケーブル32の前端は、マニュアルハンドル21内に配されており、―方、スロットル用プッシュプルケーブル32の後端は、ケーブル導出口31から船外機1の外の空間に導き出され、ケーブル導入口30からロワーカウリング4内に導かれ、吸気装置33に連結されている。
【0030】
また、マニュアルハンドル21は、船外機1の中心線L1に対して、傾斜して配置されている。例えば、この実施の形態では前側が左側となるように傾斜している。このマニュアルハンドル21の前端部には、スロットルグリップ23が回動可能に取り付けられており、スロットルグリップ23とスロットル用プッシュプルケーブル32の前端とは、スロットル用伝動機構40により連結されており、スロットルグリップ23を回動すると、スロットル用プッシュプルケーブル32の前端部が、略前後方向に移動するようになっている。
【0031】
スロットル用伝動機構40は、図4に示すように、可動体41、回転軸42、支持体43から構成される。スロットル用プッシュプルワイヤー32の端部32aが可動体41に連結され、この可動体41はスロットルグリップ23と一体に回転する回転軸42の操作により操作軸99を中心に回転する。回転軸42は支持体43を介してハウジング70に支持され、このハウジング70は上ケース71と下ケース72からなっている。
【0032】
スロットルグリップ23は、図4及び図5に示すように、グリップ筒体23aとグリップ握り部23bからなり、グリップ筒体23aとグリップ握り部23bは一体に回転可能になっている。グリップ筒体23aは、回転軸42の先端部42aに、ボルト44により連結され、ボルト44はガイド45にねじ込まれている。回転軸42の先端部42aは、上ケース71の保持部71dに保持され、この保持部71dとガイド45側のプレート48との間にスプリング49が配置されている。このスプリング49が縮設されていることで、回転軸42をスロットルグリップ23側に引くように付勢し、可動体41とスロットル用プッシュプルワイヤー32を引く方向にしている。
【0033】
このように、マニュアルハンドル21のハウジング70の先端部に回動自在に取付けられたスロットルグリップ23を備え、このスロットルグリップ23を右方向、あるいは左方向に回転することで、ボルト44を介して回転軸42が回転し、可動体41が操作軸99を中心に回転してスロットル用プッシュプルワイヤー32を操作し、吸気装置33のスロットル開度を制御する。
【0034】
このスロットルグリップ23を所定の位置に保持するスロッ卜ルフリクション24がハウジング70に配置されている。この実施の形態のスロッ卜ルフリクション24は、保持部24aと、操作部24bとを有している。この操作部24bを回すことで、保持部24aが回転軸42を回らないように保持する。操作部24bは、ハウジング70の左側部から突出しており、操作部24bを手で回してスロッ卜ルフリクション24を効かせることができる。
【0035】
また、シフトロッド12は、回転可能に支持されており、その上端部にはリンク機構50が備えられ、このリンク機構50には、シフト用プッシュプルケーブル51の後端と連結されている。
【0036】
そして、スロットル用プッシュプルケーブル32と同様に、シフト用プッシユプルケーブル51の前端は、マニュアルハンドル21内に配されており、―方、シフト用プッシュプルケーブル51の後端は、ケーブル導出口31から船外機1の外の空間に導き出され、ケーブル導入口30からロワーカウリング4内に導かれている。また、マニュアルハンドル21の側部には、シフトレバー60が略前後方向に住復動可能に取り付けられており、このシフトレバー60とシフト用プッシュプルケーブル51の前端とは、シフト用伝動機構61により連結されており、シフトレバー60を移動すると、シフト用プッシュプルケーブル51の前端部が、略前後方向に移動するようになっている。
【0037】
シフト用伝動機構61は、図4に示すように、回転軸62、連結リンク63からなり、回転軸62はハウジング70に回動可能に支持され、この回転軸62にシフトレバー60が固定されている。また、回転軸62に連結リンク63が固定され、連結リンク63にシフト用プッシュプルケーブル51の後端51aが連結されている。
【0038】
シフトレバー60は、図4及び図5は、中立位置であり、シフトレバー60を後方へ移動させると後進し、前方へ移動すると前進する。シフトレバー60の中立位置は、ニュートラルスイッチSW4によって検知される。ニュートラルスイッチSW4は、信号線82により推進ユニット2側と接続される。
【0039】
また、ハウジング70には、パワーチルト及びトリムスイッチSW1が配置され、このパワーチルト及びトリムスイッチSW1は、信号線83により推進ユニット2側と接続される。このパワーチルト及びトリムスイッチSW1の操作で所定の航走状態を維持する制御を、マニュアルハンドル21による推進ユニット2を水平回転軸17を中心に上下に回転させることができる。
【0040】
取付部材20の左側には、メインスイッチSW2が配置され、このメインスイッチSW2は、信号線84により推進ユニット2側と接続される。このメインスイッチSW2の上側には、エンジン7の各部の作動が正常であることを知らせるパイロットライトPLが配置され、このパイロットライトPLは、電源線85により推進ユニット2側と接続される。
【0041】
また、取付部材20の前側上面には、エンジン7を強制的に停止するストップスイッチSW3が配置され、このストップスイッチSW3は、信号線86により推進ユニット2側と接続される。ストップスイッチSW3の前側には、エンジンの異常を知らせるブザーBZが配置され、このブザーBZは電源線87により推進ユニット2側と接続される。ストップスイッチSW3にはランヤード80が取り付けられる。
【0042】
このように、船外機1では、小型船舶の船体15に搭載される推進ユニット2と、航走方向を変える操舵操作を行なうマニュアルハンドル21とを備えている。このマニュアルハンドル21には、図7に示すように、手動操作部と、電気的操作部と、警報手段とを備え、推進ユニット2の遠隔操作を行なう操作部を有するリモコン装置81と同じ機能の操作部を備えている。
【0043】
図6及び図7に示すように、推進ユニット2には、運転を行なう機械ケーブルの機械的連結部90,91と、運転状態の警報を行なう電気ケーブルの電気的接続部93とが備えられている。この機械的接続部90,91と電気的接続部93とに、マニュアルハンドル21の操作部と、リモコン装置81の操作部とを選択して接続可能に構成され、図6はマニュアルハンドル21の操作部を接続した状態を示し、図7はリモコン装置81の操作部を接続した状態を示している。
【0044】
この実施の形態のマニュアルハンドル21の手動操作部には、前進、後進、中立に切り換えるシフトレバー60と、スロットル開度を制御するスロットルグリップ23と、スロットルグリップ23を所定の位置に保持するスロッ卜ルフリクション24とを備えている。
【0045】
また、マニュアルハンドル21側の電気的操作部には、推進ユニット2の運転を行なう制御スイッチSWである電源を接続するメインスイッチSW2と、推進ユニット2を水平回動軸を中心に上下に回動させるパワーチルト及びトリムスイッチSW1と、エンジンを強制的に停止するエンジンストップスイッチSW3と、シフトの中立を検出するニュートラルスイッチSW4とを備えている。
【0046】
また、マニュアルハンドル21側の警報手段Kには、エンジンの異常を知らせる異常警告手段と、推進機作動の正常を知らせる正常告知手段とを備え、異常警告手段は、エンジンの異常を知らせるブザーBZであり、正常告知手段は、エンジン7の作動の正常を知らせるパイロットライトPLで構成される。
【0047】
推進ユニット2にマニュアルハンドル21を接続する場合には、図6に示すように、マニュアルハンドル21の操作部を構成するスロットルグリップ23は、機械式ケーブルのスロットル用プッシュプルケーブル32が機械的接続部90を構成する連結部90a,90bにより推進ユニット2側と着脱可能に接続される。
【0048】
マニュアルハンドル21の操作部を構成するシフトレバー60は、機械式ケーブルのシフト用プッシュプルケーブル51が機械的接続部91を構成する連結部91a,91bにより推進ユニット2側と着脱可能に接続される。
【0049】
また、制御スイッチSW及び警報手段Kを構成するニュートラルスイッチSW4の信号線82、パワーチルト及びトリムスイッチSW1の信号線83、メインスイッチSW2の信号線84、パイロットライトPLの電源線85、ストップスイッチSW3の信号線86、ブザーBZの電源線87等を束にした電装系の電気ケーブル88は、電気的接続部93を構成するカプラ93a,93bにより推進ユニット側と着脱可能に接続する。
【0050】
推進ユニット2にリモコン装置81を接続する場合には、図7に示すように、リモコン装置81の操作部は、機械式ケーブルのスロットル用プッシュプルケーブル32aが機械的接続部90を構成する連結部90a,90cにより推進ユニット2側と着脱可能に接続される。
【0051】
リモコン装置81の操作部は、機械式ケーブルのシフト用プッシュプルケーブル51aが機械的接続部91を構成する連結部91a,91cにより推進ユニット2側と着脱可能に接続される。
【0052】
また、制御スイッチSW及び警報手段Kの電装系の電気ケーブル88aは、電気的接続部93を構成するカプラ93a,93cにより推進ユニット側と着脱可能に接続する。このカプラ93a,93cとしては、10ピンカプラが好ましく用いられる。
【0053】
このように、マニュアルハンドル21には、手動操作部と、電気的操作部と、警報手段とを備え、推進ユニット側には、手動操作部の機械的連結を行う機械的連結部90,91と、電気的操作部及び警報手段との電気的接続を行う電気的接続部93とを備え、マニュアルハンドル21側の機械的連結部90,91及び電気的接続部93は、遠隔操作を行うリモコン装置81側の手動操作部、電気的操作部及び警告手段とを選択して接続可能としたことにより、マニュアルハンドル21とリモコン装置81の専用仕様とすることがなくなり、低コストで、かつ組付時間を短縮できる。
【0054】
また、マニュアルハンドル21の操作部は、シフトレバー60と、スロットルグリップ23と、制御スイッチSWと、スロッ卜ルフリクション24と、警報手段Kとを含み、かつシフトレバー60及びスロットルグリップ23は、機械式ケーブルにより推進ユニット2側と簡単に着脱可能であり、マニュアルハンドル21とリモコン装置81の取り付けが単純で分かり易く短時間で行え、また制御スイッチSW及び警報手段Kは、電気ケーブルのカプラにより推進ユニット2側と簡単に着脱可能であり、マニュアルハンドル21とリモコン装置81の取り付けが単純で分かり易く短時間で行える。
【0055】
【発明の効果】
前記したように、請求項1に記載の発明では、マニュアルハンドル側の手動操作部、電気的操作部及び警報手段と、リモコン装置側の手動操作部、電気的操作部及び警告手段とを選択して接続することで、マニュアルハンドルとリモコン装置の専用仕様とすることがなくなり、低コストで、かつ組付時間を短縮できる。
【0056】
請求項2に記載の発明では、マニュアルハンドル側の手動操作部は、シフトレバーと、スロットルグリップとを含むことで、手動操作部はマニュアルハンドルとリモコン装置の専用仕様とすることがなくなり、低コストである。
【0057】
請求項3に記載の発明では、マニュアルハンドル側の電気的操作部は、メインスイッチと、パワーチルト及びトリムスイッチと、エンジンストップスイッチとを含むことで、電気的操作部はマニュアルハンドルとリモコン装置の専用仕様とすることがなくなり、低コストである。
【0058】
請求項4に記載の発明では、マニュアルハンドル側の警報手段は、異常警告手段と、正常告知手段とを含むことで、警報手段はマニュアルハンドルとリモコン装置の専用仕様とすることがなくなり、低コストである。
【0059】
請求項5に記載の発明では、電気的接続はカプラーを介して行うことで、推進ユニット側と簡単に着脱可能であり、マニュアルハンドルとリモコン装置の取り付けが単純で分かり易く短時間で行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】船外機の側面図である。
【図2】船外機の前側上部の断面及びマニュアルハンドルの平面図である。
【図3】マニュアルハンドルの斜視図である。
【図4】マニュアルハンドルの断面図である。
【図5】マニュアルハンドルの平面図である。
【図6】マニュアルハンドル仕様の船外機を搭載した船舶の平面図である。
【図7】リモコン装置仕様の船外機を搭載した船舶の平面図である。
【図8】従来の船外機の側面図である。
【図9】従来の船外機の平面図である。
【符号の説明】
1 船外機
2 推進ユニット
7 エンジン
10 プロペラ
15 船体
21 マニュアルハンドル
23 スロットルグリップ
24 スロッ卜ルフリクション
60 シフトレバー
70 ハウジング
81 リモコン装置
90,91 機械的連結部
93 電気的接続部
【発明の属する技術分野】
この発明は、船体に搭載される推進ユニットと、航走方向を変える操舵操作を行なうマニュアルハンドルとを備える船外機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図8及び図9に示すように、船外機100は推進ユニット101を有し、この推進ユニット101の上部にはエンジン102が搭載され、下部にはエンジン102によって回転駆動されるプロペラ103が設けられている(例えば、特許文献1)。
【0003】
この船外機100は船体104の後端部に取付けられるが、船体104の後尾板104aにはクランプブラケット105が固定され、このクランプブラケット105にはスイベルブラケット106がチルト軸107によって回動自在に枢着され、このスイベルブラケット106には推進ユニット101が操舵軸108回りに回動自在に枢着されている。
【0004】
チルト軸107の上部にはステアリングブラケット111が固定され、このステアリングブラケット111にはマニュアルハンドル110の基端部が軸112で上下回動可能に枢着され、このマニュアルハンドル110の先端部にはスロットルグリップ113が回動自在に取付けられると共に、このスロットルグリップ113の近傍のマニュアルハンドル110の外側面にはシフトレバー114が前後回動自在に枢着されている。
【0005】
このマニュアルハンドル110では、マニュアルハンドル110の操船者側と反対側に向いた外側面にシフトレバー114が枢着されると共に、シフトレバー114の前寄りのマニュアルハンドル110の外側面にスロットルフリクション115が設けられると共に、シフトレバー114の前寄りのマニュアルハンドル110の後部にストップスイッチ116が設けられているものもある。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−208589号公報(第1頁〜第8頁、図1、図8、図9)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のマニュアルハンドル110では、シフトの中立を検出するニュートラルスイッチ、エンジンの異常を知らせるブザー、パイロットライト等の推進ユニットの遠隔操作を行なうリモコン装置にある機能が無いため、推進ユニットをマニュアルハンドル仕様にする時はマニュアルハンドル以外にリモコン装置にある機能と同様の部品(ニュートラルスイッチ、ブザー、パイロットライト等)を別途推進ユニットに取り付けていた。
【0008】
このため、マニュアルハンドルとリモコン装置、それぞれが多種の接続形状が必要で付属部品が多く存在し、製作コストが嵩み、組付けに時間を要する等の問題があった。
【0009】
この発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、マニュアルハンドルとリモコン装置の専用仕様とすることがなくなり、低コストで、かつ組付時間を短縮できる船外機を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
【0011】
請求項1に記載の発明は、船体に搭載される推進ユニットと、
航走方向を変える操舵操作を行うマニュアルハンドルとを備える船外機において、
前記マニュアルハンドルには、手動操作部と、電気的操作部と、警報手段とを備え、
前記推進ユニット側には、前記手動操作部の機械的連結を行う機械的連結部と、
前記電気的操作部及び前記警報手段との電気的接続を行う電気的接続部とを備え、
前記マニュアルハンドル側の機械的連結部及び電気的接続部は、遠隔操作を行うリモコン装置側の手動操作部、電気的操作部及び警告手段とを選択して接続可能としたことを特徴とする船外機である。
【0012】
この請求項1に記載の発明においては、マニュアルハンドル側の手動操作部、電気的操作部及び警報手段と、リモコン装置側の手動操作部、電気的操作部及び警告手段とを選択して接続することで、マニュアルハンドルとリモコン装置の専用仕様とすることがなくなり、低コストで、かつ組付時間を短縮できる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、前記マニュアルハンドル側の手動操作部には、
前進、後進、中立を切り替えるシフトレバーと、
スロットル開度を制御するスロットルグリップとを備えたことを特徴とする請求項1に記載の船外機である。
【0014】
この請求項2に記載の発明においては、マニュアルハンドル側の手動操作部は、シフトレバーと、スロットルグリップとを含むことで、手動操作部はマニュアルハンドルとリモコン装置の専用仕様とすることがなくなり、低コストである。
【0015】
請求項3に記載の発明は、前記マニュアルハンドル側の電気的操作部には、
電源を接続するメインスイッチと、
推進ユニットを水平回動軸を中心に上下に回動させるパワーチルト及びトリムスイッチと、
エンジンを強制的に停止するエンジンストップスイッチとを備えたことを特徴とする請求項1に記載の船外機である。
【0016】
この請求項3に記載の発明においては、マニュアルハンドル側の電気的操作部は、メインスイッチと、パワーチルト及びトリムスイッチと、エンジンストップスイッチとを含むことで、電気的操作部はマニュアルハンドルとリモコン装置の専用仕様とすることがなくなり、低コストである。
【0017】
請求項4に記載の発明は、前記マニュアルハンドル側の警報手段には、
エンジンの異常を知らせる異常警告手段と、
推進機作動の正常を知らせる正常告知手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の船外機である。
【0018】
この請求項4に記載の発明においては、マニュアルハンドル側の警報手段は、異常警告手段と、正常告知手段とを含むことで、警報手段はマニュアルハンドルとリモコン装置の専用仕様とすることがなくなり、低コストである。
【0019】
請求項5に記載の発明は、前記電気的接続はカプラーを介して行うことを特徴とする請求項1に記載の船外機である。
【0020】
この請求項5に記載の発明においては、電気的接続はカプラーを介して行うことで、推進ユニット側と簡単に着脱可能であり、マニュアルハンドルとリモコン装置の取り付けが単純で分かり易く短時間で行える。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の船外機の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は船外機の側面図、図2は船外機の前側上部の断面及びマニュアルハンドルの平面図、図3はマニュアルハンドルの斜視図、図4はマニュアルハンドルの断面図、図5はマニュアルハンドルの平面図、図6はマニュアルハンドル仕様の船外機を搭載した船舶の平面図、図7はリモコン装置仕様の船外機を搭載した船舶の平面図である。
【0022】
まず始めに、図1及び図2に基づき船外機1の全体構造について説明する。船外機1は、推進ユニット2を有し、推進ユニット2は、上側から順番にアッパーカウリング3、ロワーカウリング4、アッパーケーシング5及びロワーケーシング6からなるハウジングで覆われている。アッパーカウリング3及びロワーカウリング4からなるカウリング内にエンジン7が載置され、エンジン7の駆動でドライブシャフト8が回転する。
【0023】
ドライブシャフト8はアッパーケーシング5の内部を上下方向に貫通して配置され、その下端はロワーケーシング6の下部に達しており、傘歯車などのシフト機構9を介して、後端部にプロペラ10が取り付けられているプロペラシャフト11を回転駆動している。
【0024】
シフト機構9は、シフトロッド12の操作により前進、中立または後進に切り換えるように構成され、このシフトロッド12は、上下方向に延在しており、その上端部はロワーカウリング4を貫通して、カウリング内に突出している。
【0025】
小型船舶の船体15の後尾板15aには、クランプブラケット19が取り付けられている。一方、推進ユニット2の前部には、ステアリング軸13を介して取付ブラケット14が設けられている。
【0026】
クランプブラケット19に対して水平回転軸17を介して取付ブラケット14が上下に回動可能に枢支されている。ステアリング軸13には、ステアリングブラケット16が設けられている。
【0027】
ステアリングブラケット16の前端には、取付部材20が固定されている。マニュアルハンドル21の後部左側面には、取付用ブラケット21aが―体に形成されており、この取付用ブラケット21aが、回動軸22により取付部材20に回動可能に取り付けられている。このマニュアルハンドル21は、取付部材20を介して、ステアリングブラケット16に対して上下方向に回動可能に取り付けられている。
【0028】
ロワーカウリング4の前端部の左側には、図2に示すように、ケーブル導入口30が、また、マニュアルハンドル21の後端部にはケーブル導出口31が形成されており、前後方向に延在する船外機1の中心線L1に対して、ケーブル導入口30は左側に、ケーブル導出口31は右側に配置され、ケーブル導入口30とケーブル導出口31とは左右に振り分けて配置されている。
【0029】
そして、スロットル用プッシュプルケーブル32の前端は、マニュアルハンドル21内に配されており、―方、スロットル用プッシュプルケーブル32の後端は、ケーブル導出口31から船外機1の外の空間に導き出され、ケーブル導入口30からロワーカウリング4内に導かれ、吸気装置33に連結されている。
【0030】
また、マニュアルハンドル21は、船外機1の中心線L1に対して、傾斜して配置されている。例えば、この実施の形態では前側が左側となるように傾斜している。このマニュアルハンドル21の前端部には、スロットルグリップ23が回動可能に取り付けられており、スロットルグリップ23とスロットル用プッシュプルケーブル32の前端とは、スロットル用伝動機構40により連結されており、スロットルグリップ23を回動すると、スロットル用プッシュプルケーブル32の前端部が、略前後方向に移動するようになっている。
【0031】
スロットル用伝動機構40は、図4に示すように、可動体41、回転軸42、支持体43から構成される。スロットル用プッシュプルワイヤー32の端部32aが可動体41に連結され、この可動体41はスロットルグリップ23と一体に回転する回転軸42の操作により操作軸99を中心に回転する。回転軸42は支持体43を介してハウジング70に支持され、このハウジング70は上ケース71と下ケース72からなっている。
【0032】
スロットルグリップ23は、図4及び図5に示すように、グリップ筒体23aとグリップ握り部23bからなり、グリップ筒体23aとグリップ握り部23bは一体に回転可能になっている。グリップ筒体23aは、回転軸42の先端部42aに、ボルト44により連結され、ボルト44はガイド45にねじ込まれている。回転軸42の先端部42aは、上ケース71の保持部71dに保持され、この保持部71dとガイド45側のプレート48との間にスプリング49が配置されている。このスプリング49が縮設されていることで、回転軸42をスロットルグリップ23側に引くように付勢し、可動体41とスロットル用プッシュプルワイヤー32を引く方向にしている。
【0033】
このように、マニュアルハンドル21のハウジング70の先端部に回動自在に取付けられたスロットルグリップ23を備え、このスロットルグリップ23を右方向、あるいは左方向に回転することで、ボルト44を介して回転軸42が回転し、可動体41が操作軸99を中心に回転してスロットル用プッシュプルワイヤー32を操作し、吸気装置33のスロットル開度を制御する。
【0034】
このスロットルグリップ23を所定の位置に保持するスロッ卜ルフリクション24がハウジング70に配置されている。この実施の形態のスロッ卜ルフリクション24は、保持部24aと、操作部24bとを有している。この操作部24bを回すことで、保持部24aが回転軸42を回らないように保持する。操作部24bは、ハウジング70の左側部から突出しており、操作部24bを手で回してスロッ卜ルフリクション24を効かせることができる。
【0035】
また、シフトロッド12は、回転可能に支持されており、その上端部にはリンク機構50が備えられ、このリンク機構50には、シフト用プッシュプルケーブル51の後端と連結されている。
【0036】
そして、スロットル用プッシュプルケーブル32と同様に、シフト用プッシユプルケーブル51の前端は、マニュアルハンドル21内に配されており、―方、シフト用プッシュプルケーブル51の後端は、ケーブル導出口31から船外機1の外の空間に導き出され、ケーブル導入口30からロワーカウリング4内に導かれている。また、マニュアルハンドル21の側部には、シフトレバー60が略前後方向に住復動可能に取り付けられており、このシフトレバー60とシフト用プッシュプルケーブル51の前端とは、シフト用伝動機構61により連結されており、シフトレバー60を移動すると、シフト用プッシュプルケーブル51の前端部が、略前後方向に移動するようになっている。
【0037】
シフト用伝動機構61は、図4に示すように、回転軸62、連結リンク63からなり、回転軸62はハウジング70に回動可能に支持され、この回転軸62にシフトレバー60が固定されている。また、回転軸62に連結リンク63が固定され、連結リンク63にシフト用プッシュプルケーブル51の後端51aが連結されている。
【0038】
シフトレバー60は、図4及び図5は、中立位置であり、シフトレバー60を後方へ移動させると後進し、前方へ移動すると前進する。シフトレバー60の中立位置は、ニュートラルスイッチSW4によって検知される。ニュートラルスイッチSW4は、信号線82により推進ユニット2側と接続される。
【0039】
また、ハウジング70には、パワーチルト及びトリムスイッチSW1が配置され、このパワーチルト及びトリムスイッチSW1は、信号線83により推進ユニット2側と接続される。このパワーチルト及びトリムスイッチSW1の操作で所定の航走状態を維持する制御を、マニュアルハンドル21による推進ユニット2を水平回転軸17を中心に上下に回転させることができる。
【0040】
取付部材20の左側には、メインスイッチSW2が配置され、このメインスイッチSW2は、信号線84により推進ユニット2側と接続される。このメインスイッチSW2の上側には、エンジン7の各部の作動が正常であることを知らせるパイロットライトPLが配置され、このパイロットライトPLは、電源線85により推進ユニット2側と接続される。
【0041】
また、取付部材20の前側上面には、エンジン7を強制的に停止するストップスイッチSW3が配置され、このストップスイッチSW3は、信号線86により推進ユニット2側と接続される。ストップスイッチSW3の前側には、エンジンの異常を知らせるブザーBZが配置され、このブザーBZは電源線87により推進ユニット2側と接続される。ストップスイッチSW3にはランヤード80が取り付けられる。
【0042】
このように、船外機1では、小型船舶の船体15に搭載される推進ユニット2と、航走方向を変える操舵操作を行なうマニュアルハンドル21とを備えている。このマニュアルハンドル21には、図7に示すように、手動操作部と、電気的操作部と、警報手段とを備え、推進ユニット2の遠隔操作を行なう操作部を有するリモコン装置81と同じ機能の操作部を備えている。
【0043】
図6及び図7に示すように、推進ユニット2には、運転を行なう機械ケーブルの機械的連結部90,91と、運転状態の警報を行なう電気ケーブルの電気的接続部93とが備えられている。この機械的接続部90,91と電気的接続部93とに、マニュアルハンドル21の操作部と、リモコン装置81の操作部とを選択して接続可能に構成され、図6はマニュアルハンドル21の操作部を接続した状態を示し、図7はリモコン装置81の操作部を接続した状態を示している。
【0044】
この実施の形態のマニュアルハンドル21の手動操作部には、前進、後進、中立に切り換えるシフトレバー60と、スロットル開度を制御するスロットルグリップ23と、スロットルグリップ23を所定の位置に保持するスロッ卜ルフリクション24とを備えている。
【0045】
また、マニュアルハンドル21側の電気的操作部には、推進ユニット2の運転を行なう制御スイッチSWである電源を接続するメインスイッチSW2と、推進ユニット2を水平回動軸を中心に上下に回動させるパワーチルト及びトリムスイッチSW1と、エンジンを強制的に停止するエンジンストップスイッチSW3と、シフトの中立を検出するニュートラルスイッチSW4とを備えている。
【0046】
また、マニュアルハンドル21側の警報手段Kには、エンジンの異常を知らせる異常警告手段と、推進機作動の正常を知らせる正常告知手段とを備え、異常警告手段は、エンジンの異常を知らせるブザーBZであり、正常告知手段は、エンジン7の作動の正常を知らせるパイロットライトPLで構成される。
【0047】
推進ユニット2にマニュアルハンドル21を接続する場合には、図6に示すように、マニュアルハンドル21の操作部を構成するスロットルグリップ23は、機械式ケーブルのスロットル用プッシュプルケーブル32が機械的接続部90を構成する連結部90a,90bにより推進ユニット2側と着脱可能に接続される。
【0048】
マニュアルハンドル21の操作部を構成するシフトレバー60は、機械式ケーブルのシフト用プッシュプルケーブル51が機械的接続部91を構成する連結部91a,91bにより推進ユニット2側と着脱可能に接続される。
【0049】
また、制御スイッチSW及び警報手段Kを構成するニュートラルスイッチSW4の信号線82、パワーチルト及びトリムスイッチSW1の信号線83、メインスイッチSW2の信号線84、パイロットライトPLの電源線85、ストップスイッチSW3の信号線86、ブザーBZの電源線87等を束にした電装系の電気ケーブル88は、電気的接続部93を構成するカプラ93a,93bにより推進ユニット側と着脱可能に接続する。
【0050】
推進ユニット2にリモコン装置81を接続する場合には、図7に示すように、リモコン装置81の操作部は、機械式ケーブルのスロットル用プッシュプルケーブル32aが機械的接続部90を構成する連結部90a,90cにより推進ユニット2側と着脱可能に接続される。
【0051】
リモコン装置81の操作部は、機械式ケーブルのシフト用プッシュプルケーブル51aが機械的接続部91を構成する連結部91a,91cにより推進ユニット2側と着脱可能に接続される。
【0052】
また、制御スイッチSW及び警報手段Kの電装系の電気ケーブル88aは、電気的接続部93を構成するカプラ93a,93cにより推進ユニット側と着脱可能に接続する。このカプラ93a,93cとしては、10ピンカプラが好ましく用いられる。
【0053】
このように、マニュアルハンドル21には、手動操作部と、電気的操作部と、警報手段とを備え、推進ユニット側には、手動操作部の機械的連結を行う機械的連結部90,91と、電気的操作部及び警報手段との電気的接続を行う電気的接続部93とを備え、マニュアルハンドル21側の機械的連結部90,91及び電気的接続部93は、遠隔操作を行うリモコン装置81側の手動操作部、電気的操作部及び警告手段とを選択して接続可能としたことにより、マニュアルハンドル21とリモコン装置81の専用仕様とすることがなくなり、低コストで、かつ組付時間を短縮できる。
【0054】
また、マニュアルハンドル21の操作部は、シフトレバー60と、スロットルグリップ23と、制御スイッチSWと、スロッ卜ルフリクション24と、警報手段Kとを含み、かつシフトレバー60及びスロットルグリップ23は、機械式ケーブルにより推進ユニット2側と簡単に着脱可能であり、マニュアルハンドル21とリモコン装置81の取り付けが単純で分かり易く短時間で行え、また制御スイッチSW及び警報手段Kは、電気ケーブルのカプラにより推進ユニット2側と簡単に着脱可能であり、マニュアルハンドル21とリモコン装置81の取り付けが単純で分かり易く短時間で行える。
【0055】
【発明の効果】
前記したように、請求項1に記載の発明では、マニュアルハンドル側の手動操作部、電気的操作部及び警報手段と、リモコン装置側の手動操作部、電気的操作部及び警告手段とを選択して接続することで、マニュアルハンドルとリモコン装置の専用仕様とすることがなくなり、低コストで、かつ組付時間を短縮できる。
【0056】
請求項2に記載の発明では、マニュアルハンドル側の手動操作部は、シフトレバーと、スロットルグリップとを含むことで、手動操作部はマニュアルハンドルとリモコン装置の専用仕様とすることがなくなり、低コストである。
【0057】
請求項3に記載の発明では、マニュアルハンドル側の電気的操作部は、メインスイッチと、パワーチルト及びトリムスイッチと、エンジンストップスイッチとを含むことで、電気的操作部はマニュアルハンドルとリモコン装置の専用仕様とすることがなくなり、低コストである。
【0058】
請求項4に記載の発明では、マニュアルハンドル側の警報手段は、異常警告手段と、正常告知手段とを含むことで、警報手段はマニュアルハンドルとリモコン装置の専用仕様とすることがなくなり、低コストである。
【0059】
請求項5に記載の発明では、電気的接続はカプラーを介して行うことで、推進ユニット側と簡単に着脱可能であり、マニュアルハンドルとリモコン装置の取り付けが単純で分かり易く短時間で行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】船外機の側面図である。
【図2】船外機の前側上部の断面及びマニュアルハンドルの平面図である。
【図3】マニュアルハンドルの斜視図である。
【図4】マニュアルハンドルの断面図である。
【図5】マニュアルハンドルの平面図である。
【図6】マニュアルハンドル仕様の船外機を搭載した船舶の平面図である。
【図7】リモコン装置仕様の船外機を搭載した船舶の平面図である。
【図8】従来の船外機の側面図である。
【図9】従来の船外機の平面図である。
【符号の説明】
1 船外機
2 推進ユニット
7 エンジン
10 プロペラ
15 船体
21 マニュアルハンドル
23 スロットルグリップ
24 スロッ卜ルフリクション
60 シフトレバー
70 ハウジング
81 リモコン装置
90,91 機械的連結部
93 電気的接続部
Claims (5)
- 船体に搭載される推進ユニットと、
航走方向を変える操舵操作を行うマニュアルハンドルとを備える船外機において、
前記マニュアルハンドルには、手動操作部と、電気的操作部と、警報手段とを備え、
前記推進ユニット側には、前記手動操作部の機械的連結を行う機械的連結部と、
前記電気的操作部及び前記警報手段との電気的接続を行う電気的接続部とを備え、
前記マニュアルハンドル側の機械的連結部及び電気的接続部は、遠隔操作を行うリモコン装置側の手動操作部、電気的操作部及び警告手段とを選択して接続可能としたことを特徴とする船外機。 - 前記マニュアルハンドル側の手動操作部には、
前進、後進、中立を切り替えるシフトレバーと、
スロットル開度を制御するスロットルグリップとを備えたことを特徴とする請求項1に記載の船外機。 - 前記マニュアルハンドル側の電気的操作部には、
電源を接続するメインスイッチと、
推進ユニットを水平回動軸を中心に上下に回動させるパワーチルト及びトリムスイッチと、
エンジンを強制的に停止するエンジンストップスイッチとを備えたことを特徴とする請求項1に記載の船外機。 - 前記マニュアルハンドル側の警報手段には、
エンジンの異常を知らせる異常警告手段と、
推進機作動の正常を知らせる正常告知手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の船外機。 - 前記電気的接続はカプラーを介して行うことを特徴とする請求項1に記載の船外機。
Priority Applications (2)
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JP2002358912A JP2004189095A (ja) | 2002-12-11 | 2002-12-11 | 船外機 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002358912A JP2004189095A (ja) | 2002-12-11 | 2002-12-11 | 船外機 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008190351A (ja) * | 2007-02-01 | 2008-08-21 | Asahi Denso Co Ltd | エンジン始動用スイッチ装置 |
-
2002
- 2002-12-11 JP JP2002358912A patent/JP2004189095A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008190351A (ja) * | 2007-02-01 | 2008-08-21 | Asahi Denso Co Ltd | エンジン始動用スイッチ装置 |
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