JP2004188776A - Vベルトの製造方法 - Google Patents

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Takeru Takahashi
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Abstract

【課題】底面がゴムになることを防ぐVベルトの製造方法を提供する。
【解決手段】底ゴムシートの一方の面に圧力を加えて下コグ24及び溝25を形成する。帆布23aの一方の面のみに糊ゴム23bの層を形成する。帆布部23の糊ゴム23b側の面をエンボスシートの底面に対向させる。帆布部23をエンボスシートの底面に沿わせる。帆布部23を金型の外周面に対向させた状態で、エンボスシートを金型に巻く。エンボスシートの両端を互いに突き合わせて接着する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、Vベルトの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、2輪車・バギー・スノーモービル等の変速機に用いられる変速ベルトとして、ゴム製のコグドVベルトが知られている。コグドVベルトは、底面(内周)の長手方向に沿って下コグが一定ピッチで形成されたものである。
【0003】
また、上述の変速機は駆動プーリ及び従動プーリを有している。それぞれのプーリは、軸に固定された固定プーリ部と、軸の長手方向に移動自在に固定された移動プーリ部とから成る。そして、従動プーリの移動プーリ部に設けられたスプリング等によりベルトの側面に推力を与えることで、ベルトが張る。それにより、駆動プーリから従動プーリに対して動力を伝達することができる。
【0004】
ここで、変速機の変速を行うには、駆動プーリの移動プーリ部の位置を移動すればよい。そして、変速機をLOW状態にするためには、駆動プーリの固定プーリ部と移動プーリ部との幅、すなわち、駆動プーリの開き量を大きくすればよい。
【0005】
だが、駆動プーリの開き量が大きくなるとベルトが緩み、ベルトの底面が駆動プーリの軸にこすられる。特に、ベルトの底面がゴムである場合には、ベルトの底面が軸にこすられ続けることで、ベルトの底面ゴムが軸に粘着するおそれがある。このとき、例えば、変速機をHI状態にするために駆動プーリの開き量を小さくすると、ベルトの底面ゴムが軸に粘着しているために、移動プーリがうまく摺動できないことがあった。
【0006】
この弊害を取り除くために、ベルトの底面を帆布で覆ったものが開発された(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−153558号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来において、このベルトを製造する際には、図5に示すように、金型101の外周面に糊ゴム103をまず巻き付け、それから帆布105を金型101に巻き付けていた。金型101に最初に糊ゴム103を巻き付けるのは、金型101に帆布105を引っ付けなければ、ベルトの成形を行うことができないからである。その後、その上からゴムシートを巻き付け、ベルトを形成していた。
【0009】
しかし、この製法を用いて成形されたベルトの底面は結局ゴムとなり、ベルトの底面糊ゴムが軸に粘着するおそれがある。
【0010】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、底面がゴムになることを防ぐVベルトの製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るVベルトの製造方法は、帆布の一方の面のみに粘着性を有するゴム層を形成する工程と、ゴムシートの少なくとも底面に上記ゴム層を介して帆布を付着することにより帆布付ゴムシートを形成する工程と、底面を内側にした状態で帆布付ゴムシートを筒状の金型の外周面に巻く工程と、巻いたゴムシートの一端と他端とをつなぐ工程と、を備えているものである。
【0012】
これにより、本発明に係る製造方法により製造されたVベルトは、その底面が帆布となる。したがって、本発明によれば、製造されたVベルトの底面がゴムになることを防ぐことができる。
【0013】
【発明の効果】
本発明によれば、製造されたVベルトの底面が帆布となるため、Vベルトの底面がゴムになることを防ぐことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施形態に係るダブルコグドVベルトBを示す。ダブルコグドVベルトBは、2輪車・バギー・スノーモービル等の変速機の変速用ベルトとして用いられるものである。
【0016】
ダブルコグドVベルトBは、心線埋設部10と、心線埋設部10の内周(底面)側に一体に設けられた下コグ形成部20と、下コグ形成部20の表面を覆う帆布部23と、心線埋設部10の外周(背面)側に一体に設けられた上コグ形成部30とからなる。
【0017】
心線埋設部10は、ゴム組成物で形成された心線埋設部本体11と、ベルトの幅方向に所定ピッチの螺旋を形成するように心線埋設部本体11に埋設された心線12とからなる。
【0018】
心線埋設部本体11は、クロロプレンゴム(CR)、エチレン・プロピレン・ジエン・ターポリマーゴム(EPDM)、アルキル化クロロスルホン化ポリエチレンゴム(ACSM)、水素添加NBR(H−NBR)等のゴム組成物で形成されている。
【0019】
心線12はポリエステル(PET)繊維、PEN繊維、アラミド繊維、レーヨン繊維、PBO繊維等の撚り糸から形成され、その外径が0.8〜1.5mmのものである。
【0020】
下コグ形成部20は短繊維21が混合されたゴム組成物で形成されたものである。下コグ形成部20を形成しているゴム組成物は、クロロプレンゴム(CR)、エチレン・プロピレン・ジエン・ターポリマーゴム(EPDM)、アルキル化クロロスルホン化ポリエチレンゴム(ACSM)、水素添加NBR(H−NBR)等のゴムで構成されている。
【0021】
短繊維21は高強力ポリビニルアルコール(PVA)繊維、パラ系アラミド繊維、芳香族ポリエステル繊維、ヘテロ環含有芳香族繊維等で形成され、ベルトの幅方向に配向している。
【0022】
下コグ形成部20には、ベルト長手方向に沿って一定のピッチでベルトの幅方向に延びる下コグ24が形成されている。隣接した下コグ24の間には、ベルトの幅方向に延びる溝25が形成されている。
【0023】
帆布部23は帆布23aと糊ゴム23bとからなる。帆布23aはナイロン繊維、綿、それらの混合繊維、綿とポリエステル繊維との混合繊維、アラミド繊維等からなり、伸性を有する織布である。糊ゴム23bは、下コグ形成部20に帆布23aを付着させるために、下コグ形成部20と帆布23aとの間に介在する粘着性を有するゴムである。
【0024】
上コグ形成部30は短繊維31が混合されたゴム組成物で形成されたものである。上コグ形成部30は、クロロプレンゴム(CR)、エチレン・プロピレン・ジエン・ターポリマーゴム(EPDM)、アルキル化クロロスルホン化ポリエチレンゴム(ACSM)、水素添加NBR(H−NBR)等のゴムで構成されている。
【0025】
短繊維31は高強力ポリビニルアルコール(PVA)繊維、パラ系アラミド繊維、芳香族ポリエステル繊維、ヘテロ環含有芳香族繊維等で形成され、ベルトの幅方向に配向している。
【0026】
上コグ形成部30には、ベルト長手方向に沿って一定のピッチでベルトの幅方向に延びる上コグ34が形成されている。隣接した上コグ34の間には、ベルトの幅方向に延びる溝35が形成されている。
【0027】
ここで、本実施形態に係るダブルコグドVベルトBの製造工程を図2及び図3を用いて詳細に説明する。
【0028】
まず、図2(a)に示すように、一定の厚さを有する底ゴムシート40を用意する。なお、底ゴムシート40は後に下コグ形成部20となる。
【0029】
次に、図2(b)に示すように、平板プレス等のプレス45を用いて底ゴムシート40の一方の面に圧力を加えて、下コグ24及び溝25を形成する。それにより、図2(c)に示すように、エンボスシート(底ゴムシート)40が形成される。
【0030】
次に、帆布23aを用意し、帆布23aの一方の面のみに糊ゴム23bの層を形成する。それにより、帆布部23が形成される。
【0031】
次に、帆布部23の糊ゴム23b側の面をエンボスシート40の底面(下コグ24が形成された面)に対向させる。その後、図2(d)に示すように、帆布部23を押し込み冶具50等を用いてエンボスシート40の各溝25に順に押さえ込むことにより、帆布部23をエンボスシート40の底面に沿わせる。言い換えれば、エンボスシート40の底面側に糊ゴム23bを介して帆布23aを付着する。それにより、図3(a)に示すように、エンボスシート40の底面が帆布部23に覆われ、帆布付エンボスシート40が形成される。
【0032】
次に、図3(b)に示すように、帆布部23を金型60の外周面に対向させた状態で帆布付エンボスシート40を金型60に巻き付ける。言い換えれば、帆布部23を内側にした状態で帆布付エンボスシート40を金型60の外周面に巻く。金型60は略円筒状の鋳型である。金型60の外周面は、下コグ24及び溝25の形状に適合するように、波形に形成されている。
【0033】
次に、図3(c)に示すように、金型60に巻き付けた帆布付エンボスシート40の両端を互いに突き合わせて接着する。それにより、円筒状の帆布付エンボスシート40が形成される。このように帆布付エンボスシート40の両端を互いに接着できるのは、エンボスシート40がタックを有するからである。タックとは、生ゴムが有する粘着性をいう。
【0034】
その後、金型60に巻き付けた帆布付エンボスシート40の上に、接着ゴム、心線(コード)、接着ゴム、及び外ゴム(上ゴム)を順に巻き付ける。それにより、円筒状のスラブが形成される。なお、接着ゴム及び心線は後に心線埋設部10となる。また、外ゴムは後に上コグ形成部30となる。
【0035】
それから、円筒状のスラブにコグスリーブをかぶせて加硫することにより、円筒状のベルト成形体が形成される。
【0036】
最後に、円筒状のベルト成形体を金型60から外して輪切りすることにより、ダブルコグドVベルトBが形成される。
【0037】
これにより、本実施形態に係る製造方法により製造されたダブルコグドVベルトBは、その底面が帆布23aとなる。したがって、本実施形態によれば、ダブルコグドVベルトBの底面がゴムになることを防ぐことができる。
【0038】
なお、本実施形態では、ダブルコグドVベルトBを製造しているが、少なくとも底面が帆布23aで覆われたVベルトである限り、あらゆるVベルト・タイミングベルトの製造に上述の製造方法を適用することができる。例えば、ローエッジコグドVベルト、少なくとも底面が帆布に覆われたローエッジVベルト等の製造に上述の製造方法を適用することができる。
【0039】
また、本実施形態では、エンボスシート40の両端の接着面がベルトの長手方向に対して垂直な面であるが(図3(c)参照)、図4に示すように、エンボスシート40の両端の接着面がベルトの長手方向に対して斜めの面であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るダブルコグドVベルトの斜視図である。
【図2】(a)〜(d)は、実施形態に係るダブルコグドVベルトの製造工程を示す図である。
【図3】(a)〜(c)は、実施形態に係るダブルコグドVベルトの製造工程を示す図である。
【図4】実施形態に係るダブルコグドVベルトの変形例を示す図である。
【図5】従来におけるコグドVベルトの製造工程の一部を示す図である。
【符号の説明】
B ダブルコグドVベルト
10 心線埋設部
20 下コグ形成部
23a 帆布
23b 糊ゴム
30 上コグ形成部
40 底ゴムシート
50 押し込み冶具
60 金型

Claims (1)

  1. 帆布の一方の面のみに粘着性を有するゴム層を形成する工程と、
    ゴムシートの少なくとも底面に上記ゴム層を介して帆布を付着することにより帆布付ゴムシートを形成する工程と、
    底面を内側にした状態で帆布付ゴムシートを筒状の金型の外周面に巻く工程と、
    巻いた帆布付ゴムシートの一端と他端とをつなぐ工程と、
    を備えているVベルトの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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