JP2004186624A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】直列接続されたトランジスタの接続部分の寄生抵抗を低減させることが可能な半導体装置を提供する。
【解決手段】基板のシリコン表面に、相互に直列接続された第1及び第2のトランジスタが設けられている。第1及び第2のトランジスタの各々は、ソース及びドレインとなる一対の不純物拡散領域とゲート電極とを含んで構成される。第1のトランジスタの一方の不純物拡散領域が、基板の表層部に配置された不純物拡散領域を介して第2のトランジスタの一方の不純物拡散領域まで連続して共通拡散領域を構成している。第1のトランジスタの一対の不純物拡散領域のうち、共通拡散領域を構成していない方の不純物拡散領域の表面上に金属シリサイド膜が配置されている。金属シリサイド膜の表面に電極が形成されている。共通拡散領域の表面上には金属シリサイドからなる膜が配置されていない。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特にトランジスタが直列に接続された電流経路を有する半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図28(A)に、一般的な2入力NAND回路の等価回路図を示す。NMOSトランジスタTrとTrとが相互に直列に接続され、この直列回路が、接地線Vssと出力信号線Soutとの間に挿入されている。PMOSトランジスタTrとTrとが、電源線Vddと出力信号線Soutとの間に並列に接続されている。一方の入力端子SinがトランジスタTrとTrのゲート電極に接続され、他方の入力端子SinがトランジスタTrとTrのゲート電極に接続されている。
【0003】
図28(B)に、トランジスタTrとTrとの断面図を示す。シリコン基板500の表層部に素子分離領域501が形成され、活性領域が画定されている。活性領域上に、NMOSトランジスタTr及びTrが形成されている。活性領域の表層部に形成された不純物拡散領域502が、トランジスタTrのソース領域とトランジスタTrのドレイン領域とを兼ねている。
【0004】
トランジスタTrのドレイン領域503、トランジスタTrのソース領域504、及び2つのトランジスタで共有される不純物拡散領域502の表面上に金属シリサイド膜505が形成されている。
【0005】
トランジスタTr及びTrを覆うように、基板上に層間絶縁膜510が形成されている。層間絶縁膜510を貫通する導電性プラグ511が、ドレイン領域503上の金属シリサイド膜505に接続され、導電性プラグ512が、ソース領域504上の金属シリサイド膜505に接続されている。ソース及びドレイン領域等の不純物拡散領域の表層部に金属シリサイド膜を形成することにより、不純物拡散領域と導電性プラグとの接触抵抗を低くすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図28(B)に示した不純物拡散領域502のシート抵抗が、図28(A)に示したトランジスタTrとTrとの間に挿入された寄生抵抗Rpの要因になる。動作速度向上を図るために、この寄生抵抗Rpを低減させることが望まれている。
【0007】
不純物拡散領域502の不純物濃度を高めることにより、寄生抵抗Rpを小さくすることができる。ところが、不純物濃度を高めると、不純物拡散領域502が拡がり、短チャネル効果によるパンチスルー現象が発生しやすくなる。
【0008】
本発明の目的は、直列接続されたトランジスタの接続部分の寄生抵抗を低減させることが可能な半導体装置及びその製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の一観点によると、シリコン表面を有する基板と、前記基板のシリコン表面に設けられ、相互に直列接続された第1及び第2のトランジスタであって、該第1及び第2のトランジスタの各々は、ソース及びドレインとなる一対の不純物拡散領域とゲート電極とを含んで構成され、かつ該第1のトランジスタの一方の不純物拡散領域が、前記基板の表層部に配置された不純物拡散領域を介して前記第2のトランジスタの一方の不純物拡散領域まで連続して共通拡散領域を構成している第1及び第2のトランジスタと、前記第1のトランジスタの一対の不純物拡散領域のうち、前記共通拡散領域を構成していない方の不純物拡散領域の表面上に配置された金属シリサイド膜と、前記金属シリサイド膜の表面に形成された電極とを有し、前記共通拡散領域の表面上には金属シリサイドからなる膜が配置されていない半導体装置が提供される。
【0010】
共通拡散領域の表面上に金属シリサイドからなる層を配置しないことにより、電流経路の寄生抵抗を小さくすることができる。
本発明の他の観点によると、出力信号が現れる出力信号線と、第1の電源電圧が印加される第1の電源線と、第2の電源電圧が印加される第2の電源線と、前記出力信号線と前記第1の電源線とを接続し、複数の第1導電型の第1のトランジスタが直列に接続された直列回路と、前記第2の電源線と前記出力信号線とを接続し、前記第1のトランジスタの各々に対応して1つずつ配置され、相互に並列に接続された第2導電型の第2のトランジスタを含む並列回路と、前記第1のトランジスタの各々に対応して配置され、対応する第1のトランジスタのゲート電極と、対応する第2のトランジスタのゲート電極とに入力信号を印加する入力信号線とを有し、前記第1のトランジスタの各々が、半導体基板の表面のチャネル領域の両側に配置された一対の不純物拡散領域と、該チャネル領域上に配置されたゲート電極とを含み、該第1のトランジスタのうち相互に直接接続された2つのトランジスタの一方の不純物拡散領域同士が相互に共有されており、前記直列回路の両端の2つの不純物拡散領域の各々の表面上に、金属シリサイドで形成された金属シリサイド膜が配置されており、前記出力信号線が、前記直列回路の一方の端部の不純物拡散領域上の金属シリサイド膜に接続され、前記第1の電源線が、前記直列回路の他方の端部の不純物拡散領域上の金属シリサイド膜に接続されており、前記直列回路を構成する第1のトランジスタの不純物拡散領域のうち、両端の不純物拡散領域以外の不純物拡散領域の表面上には金属シリサイドからなる層が配置されていない半導体装置が提供される。
【0011】
直列回路を構成する第1のトランジスタの不純物拡散領域のうち、両端の不純物拡散領域以外の不純物拡散領域の表面に金属シリサイドからなる層を配置しないことにより、直列回路の寄生抵抗を小さくすることができる。これにより、半導体装置の動作速度を速くすることが可能になる。
【0012】
本発明の他の観点によると、2つのトランジスタが直列に接続されたサーチ回路であって、該トランジスタの各々が、半導体基板の表面のチャネル領域の両側に配置された一対の不純物拡散領域と、該チャネル領域上に配置されたゲート電極とを含み、該トランジスタの一方の不純物拡散領域同士が相互に共有されている前記サーチ回路と、前記サーチ回路の一方の端部に接続されたマッチラインと、前記サーチ回路の他方の端部に接続されたグランドラインと、前記サーチ回路を構成する一方のトランジスタのゲート電極に接続されたデータバスラインと、前記サーチ回路を構成する他方のトランジスタのゲート電極に接続され、記憶されている情報に対応する電圧をゲート電極に印加する記憶素子と、前記記憶素子に、記憶すべき情報に対応する電圧を印加するためのビットラインと、前記ビットラインに印加されている電圧を、前記記憶素子に記憶させる契機となる信号を該記憶素子に印加するワードラインとを有し、前記サーチ回路の両端の2つの不純物拡散領域の各々の表面上に、金属シリサイドで形成された金属シリサイド膜が配置されており、前記マッチラインが、一方の端部の前記金属シリサイド膜に接触し、前記グランドラインが、他方の端部の前記金属シリサイド膜に接触し、前記サーチ回路を構成する2つのトランジスタで共有された不純物拡散領域の表面上には金属シリサイドからなる層が配置されていない半導体装置が提供される。
【0013】
この半導体装置は連想記憶メモリとして動作する。サーチ回路を構成する2つのトランジスタで共有された不純物拡散領域の表面上に金属シリサイドからなる層を配置しないことにより、連想記憶メモリの読出し時間を短くすることができる。
【0014】
本発明の他の観点によると、各々が、直列に接続された複数のセルトランジスタ、及び該セルトランジスタの直列接続された回路の少なくとも一方の端部に接続された選択トランジスタを含む複数の電流経路であって、該セルトランジスタ及び選択トランジスタの各々が、半導体基板の表面のチャネル領域の両側に配置された一対の不純物拡散領域、及び該チャネル領域上に配置されたゲート電極を含み、該セルトランジスタ及び選択トランジスタのうち相互に直接接続された2つのトランジスタの一方の不純物拡散領域同士が相互に共有されている前記電流経路と、各行の前記電流経路ごとに、該電流経路を構成する複数のセルトランジスタに通し番号を振ったとき、同一の通し番号のセルトランジスタのゲート電極同士を接続するワードラインと、各行の前記電流経路の選択トランジスタのゲート電極同士を接続する選択ゲートラインと、前記電流経路の列の各々に対応して配置され、対応する列の電流経路の端部のうち、前記選択トランジスタ側の端部に接続されたビットラインと、前記電流経路の端部のうち、前記ビットラインの接続されていない方の端部同士を接続するソースラインと、前記電流経路の両端の2つの不純物拡散領域の各々の表面上に配置され、金属シリサイドで形成された金属シリサイド膜とを有し、前記ビットライン及び選択ゲートラインの各々が、前記電流経路の対応する端部側の金属シリサイド膜に接続されており、前記電流経路を構成するセルトランジスタ及び選択トランジスタの不純物拡散領域のうち、前記電流経路の両端の不純物拡散領域以外の不純物拡散領域の表面上には金属シリサイドからなる膜が形成されていない半導体装置が提供される。
【0015】
この半導体装置は、NAND型メモリとして動作する。電流経路の両端の不純物拡散領域以外の不純物拡散領域の表面に金属シリサイドからなる膜を配置しないことにより、動作速度の向上を図ることができる。
【0016】
本発明の他の観点によると、(a)半導体基板の表層部に素子分離領域を形成して、活性領域を画定する工程と、(b)前記活性領域上に、該活性領域を横切る複数のゲート電極を形成する工程と、(c)前記ゲート電極をマスクとして、前記活性領域の表層部に不純物を注入する工程と、(d)相互に隣り合う2つのゲート電極の間の活性領域の表面を、絶縁材料からなるマスク膜で覆う工程と、(e)前記活性領域の表面のうち、最も外側の2つのゲート電極よりもさらに外側の領域上に、金属シリサイド膜を形成する工程とを有する半導体装置の製造方法が提供される。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を説明する前に、不純物拡散領域の表面上に形成された金属シリサイド膜がシート抵抗に与える影響について説明する。
【0018】
図29(A)に、2つのMIS型トランジスタで共有される不純物拡散領域の断面図を示す。シリコン基板の表面上に、2つのゲート電極Gが形成されている。ゲート電極Gの間隔をLとする。ゲート電極Gの側壁上にサイドウォールスペーサSWが形成されている。
【0019】
2つのゲート電極Gに挟まれた領域の基板表層部に、不純物拡散領域520が形成されている。不純物拡散領域520は、2つのゲート電極Gの各々の直下のチャネル領域に接するエクステンション領域ERと、2つのエクステンション領域ER同士の間に配置された深い領域DRで構成される。深い領域DRは、エクステンション領域ERよりも深い。基板表面のうち、2つのサイドウォールスペーサSWに挟まれた領域上に、金属シリサイド膜MSが形成されている。
【0020】
チャネル領域とエクステンション領域ERとの境界線から、エクステンション領域ERと深い領域DRとの境界線までの距離Wを50nmとする。エクステンション領域ERと深い領域DRとの境界線から、金属シリサイド膜MSの縁までの距離Wを30nmとする。
【0021】
2つのチャネル領域間の抵抗は、エクステンション領域ERのシート抵抗Rse、金属シリサイド膜MSのシート抵抗Rsh、深い領域DRのシート抵抗Rsd、及び金属シリサイド膜MSと深い領域DRとの接触抵抗Rcを用いて表すことができる。接触抵抗Rcは、通常10〜50Ωμmである。
【0022】
図29(B)に、金属シリサイド膜を形成していない場合の不純物拡散領域の断面図を示す。この場合には、チャネル間の抵抗は、エクステンション領域ERのシート抵抗Rseと深い領域DRのシート抵抗Rsdにより表すことができる。
【0023】
図30に、シリコン基板に、加速エネルギ15keV、ドーズ量2×1015cm−2の条件でリン(P)イオンを注入して形成した不純物拡散領域の深さ方向に関するリンの濃度分布を示す。横軸はシリコン基板の表面からの深さを単位「μm」で表し、縦軸は、リン濃度を単位「cm−3」で表す。図中の丸記号は金属シリサイド膜を形成していない場合のリン濃度を示し、三角記号は不純物拡散領域の表層部をシリサイド化して金属シリサイド膜を形成した場合のリン濃度を示す。金属シリサイド膜は、深さ約0.045μmの位置まで達している。
【0024】
不純物拡散領域のシート抵抗Rsは、深さyの位置の不純物濃度をN(y)、電子の移動度をμ、単位電荷をqとすると、
【0025】
【数1】
Figure 2004186624
で表される。ここで、積分は、不純物拡散領域の厚さ方向に関して行う。
【0026】
金属シリサイド膜を形成していない場合の不純物拡散領域のシート抵抗は、108Ω/□であった。金属シリサイド膜を形成した場合に、金属シリサイド膜と不純物拡散領域との境界よりも深い領域において積分して得られた不純物拡散領域のシート抵抗は、294Ω/□であった。なお、例えば、CoSiからなる金属シリサイド膜のシート抵抗は、約5Ω/□である。
【0027】
図31(A)に、図29(A)及び(B)に示したチャネル間の抵抗の計算結果を示す。横軸は、ゲート電極Gの間隔Lを単位「nm」で表し、縦軸は、チャネル間の抵抗を単位「Ωμm」で表す。図中の丸記号、四角記号、及び三角記号は、図29(A)に示したように金属シリサイド膜MSを形成した場合の抵抗を示し、菱形記号は、図29(B)に示したように金属シリサイド膜を形成していない場合の抵抗を示す。
【0028】
丸記号は、深い領域DRのシート抵抗Rsdを294Ω/□、接触抵抗Rcを15Ωμmとした場合の抵抗を示し、四角記号は、シート抵抗Rsdを294Ω/□、接触抵抗Rcを30Ωμmとした場合の抵抗を示し、三角記号は、シート抵抗Rsdを400Ω/□、接触抵抗Rcを30Ωμmとした場合の抵抗を示す。なお、金属シリサイド膜を形成していない場合の深い領域DRのシート抵抗Rsdは108Ω/□とし、エクステンション領域ERのシート抵抗Rseは379Ω/□とし、金属シリサイド膜MSのシート抵抗Rshは5Ω/□とした。
【0029】
金属シリサイド膜を形成していない場合には、寄生抵抗が間隔Lの増加とともに線形に増加している。これに対し、金属シリサイド膜MSを形成している場合には、間隔Lが増加するに従って、寄生抵抗の増加率は徐々に小さくなっている。
【0030】
例えば、深い領域のシート抵抗Rsdが294Ω/□、接触抵抗Rcが15Ωμmの場合(丸記号)と、金属シリサイド膜を形成していない場合(菱形記号)とを比較すると、間隔Lが1500nmよりも長い領域では、金属シリサイド膜を形成した方が、寄生抵抗が小さくなるが、間隔Lが1500nm以下の領域では、金属シリサイド膜を形成しない方が、寄生抵抗が小さくなる。
【0031】
三角記号及び四角記号で示したように、接触抵抗Rcが30Ωμmの場合には、間隔Lが2000nm以下の全領域にわたって、金属シリサイド膜を形成しない場合の方が、寄生抵抗が小さくなる。これは、シート抵抗の低い金属シリサイド膜を形成することによる抵抗低減の効果よりも、接触抵抗Rcが発生することによる抵抗増大の効果の方が大きいためである。
【0032】
図31(A)では、N型不純物のリンを注入した不純物拡散領域の典型的な数値を例にとって、寄生抵抗を計算した結果を示した。次に、不純物拡散領域をP型にした場合について説明する。
【0033】
図31(B)に、P型不純物としてボロン(B)を添加した場合のチャネル間の寄生抵抗の計算結果を示す。横軸及び縦軸は、図31(A)の場合と同じである。図29(A)に示した金属シリサイド膜MSが形成されている場合の深い領域DRのシート抵抗Rsdを284Ω/□とした。図29(B)に示した金属シリサイド膜がない場合の深い領域DRのシート抵抗Rsdを133Ω/□とした。
【0034】
図中の丸記号及び四角記号は、金属シリサイド膜が形成されている場合の寄生抵抗を示し、それぞれ接触抵抗Rcを15Ωμm及び30Ωμmとした場合に対応する。図中の菱形記号は、金属シリサイド膜を形成していない場合の寄生抵抗を示す。
【0035】
不純物拡散領域の導電型がP型になっても、グラフの傾向はN型不純物拡散領域の場合と同様である。すなわち、間隔Lが特定の値よりも短い領域において、金属シリサイド膜を形成しない場合の方が、寄生抵抗が小さくなっている。
【0036】
従来は、金属シリサイド膜を形成することによって寄生抵抗を低減することができると考えられていた。ところが、上述のように、MIS型トランジスタが直列接続されており、一方のトランジスタのチャネル領域から、不純物拡散領域を通って他方のトランジスタのチャネル領域に電流が流れるような場合には、金属シリサイド膜を形成しない方が、寄生抵抗が低くなる場合があることがわかった。なお、図28(B)に示した不純物拡散領域503及び504のように、導電性プラグ511や512に接続される場合には、接触抵抗の低減を図るために、表面に金属シリサイド膜505を形成することが好ましい。
【0037】
図1〜図4を参照して、第1の実施例による半導体装置及びその製造方法について説明する。
図1は、第1の実施例による半導体装置の断面図を示す。シリコンからなる半導体基板1の表層部に、酸化シリコンからなる素子分離絶縁領域2が形成され、活性領域が画定されている。この活性領域は、P型ウェル3内に配置されている。活性領域の表面上に、NチャネルのMIS型トランジスタ10及び20が形成されている。なお、基板上の他の領域には、N型ウェルが形成され、その表面にPチャネルMIS型トランジスタが形成されている。
【0038】
トランジスタ10は、P型ウェル3の表層部に、チャネル領域を挟むように配置された一対のN型の不純物拡散領域11、12(一方がソース、他方がドレインに相当)、チャネル領域の上にゲート絶縁膜13を介して形成された多結晶シリコンからなるゲート電極14を含んで構成される。ゲート電極14の上に、コバルトダイシリサイド等からなる金属シリサイド膜15が形成されている。ゲート電極14の側壁上に、酸化シリコンからなるサイドウォールスペーサ16が形成されている。
【0039】
不純物拡散領域11及び12は、チャネル領域に接するエクステンション領域ERと、エクステンション領域ERに連続し、それよりも深い領域DRとを含む。深い領域DRのチャネル領域側の先端近傍に、P型のポケット領域PRが形成されている。
【0040】
トランジスタ20の構成は、トランジスタ10の構成と同様である。トランジスタ20の一方の不純物拡散領域は、トランジスタ10の一方の不純物拡散領域12と共通である。トランジスタ20は、不純物拡散領域12と、他方の不純物拡散領域22、及びゲート絶縁膜23、ゲート電極24、金属シリサイド膜25、サイドウォールスペーサ26を含んで構成される。トランジスタ10と20とは、両者が直列に接続され、トランジスタ10の不純物拡散領域11から、チャネル領域、2つのトランジスタで共有される不純物拡散領域12、及びトランジスタ20のチャネル領域を経由して、不純物拡散領域22に至る電流経路を構成している。
【0041】
この電流経路の両端の不純物拡散領域11及び22の表面上に、それぞれ金属シリサイド膜17及び27が配置されている。
不純物拡散領域12の表面のうち、2つのゲート電極14及び24の相互に対向する側壁上に形成されたサイドウォールスペーサ16及び26に挟まれた領域が、酸化シリコン等の絶縁材料からなるマスク膜30で覆われている。なお、マスク膜30は、その両側のサイドウォールスペーサ16及び26の表面の途中まで延在している。
【0042】
トランジスタ10及び20を覆うように、半導体基板1の上に、酸化シリコンからなる層間絶縁膜31が形成されている。金属シリサイド膜17及び27に対応する位置に、層間絶縁膜31を貫通するビアホールが形成されている。このビアホール内に、タングステン等からなる導電性プラグ32及び33が充填されている。導電性プラグ32及び33は、それぞれ金属シリサイド膜17及び27に接触している。2つのトランジスタ10及び20で構成された電流経路に、導電性プラグ32及び33を介して電流が流れる。
【0043】
上記第1の実施例による半導体装置においては、2つのトランジスタ10及び20で共有される不純物拡散領域12の表層部に金属シリサイド膜が形成されていない。このため、図31に示したように、ゲート電極14と24との間隔が、ある基準値よりも狭い場合において、金属シリサイド膜を形成した場合よりもトランジスタ間の寄生抵抗を小さくすることができる。
【0044】
この基準値は、不純物拡散領域12の深い領域DRのシート抵抗、及び図29(A)に示した金属シリサイド膜MSと深い領域DRとの接触抵抗Rc等によって変動する。一般的には、2つのトランジスタ10及び20のチャネル領域間の寄生抵抗が、金属シリサイド膜17や27の形成と同様の条件で、不純物拡散領域12の表層部に金属シリサイド膜を形成した場合の寄生抵抗よりも小さいときに、不純物拡散領域12の表層部に金属シリサイド膜を形成しない第1の実施例の構成とする効果が得られる。
【0045】
次に、図2〜図4を参照して、第1の実施例による半導体装置の製造方法について説明する。
図2(A)に示すように、シリコンからなる半導体基板1の表層部に、シャロートレンチアイソレーション(STI)技術を用いて素子分離絶縁領域2を形成する。素子分離絶縁領域2で囲まれた活性領域が画定される。素子分離絶縁領域2の幅は、例えば0.2μmである。NチャネルMIS型トランジスタを形成すべき領域にP型不純物を注入して、P型ウェル3を形成する。図には示されていないが、PチャネルMIS型トランジスタを形成すべき領域に、N型不純物を注入してN型ウェルを形成する。必要に応じて、MIS型トランジスタの閾値制御用の不純物注入を行う。
【0046】
活性領域の表面を熱酸化することにより、ゲート絶縁膜となる酸化シリコン膜を形成する。この酸化シリコン膜の上に、ゲート電極となる多結晶シリコン膜を、化学気相成長(CVD)により形成する。多結晶シリコン膜と酸化シリコン膜とをパターニングし、ゲート絶縁膜13、23、及びゲート電極14、24を残す。多結晶シリコン膜と酸化シリコン膜とのパターニングは、周知のフォトリソグラフィ及びドライエッチングにより行うことができる。ゲート長は、例えば0.13μmである。
【0047】
ゲート電極14及び24をマスクとして、活性領域の表層部に、加速エネルギ5keV、ドーズ量1×1015cm−2、注入角度0°の条件で砒素(As)イオンを注入する。これにより、不純物拡散領域11、12、及び22のエクステンション領域ERが形成される。次に、加速エネルギ10keV、ドーズ量1×1013cm−2の条件とし、注入角度30°で四方向からボロン(B)イオンを注入する。これにより、ポケット領域PRが形成される。
【0048】
PチャネルMIS型トランジスタを形成する領域では、例えば加速エネルギ0.8keV、ドーズ量1×1015cm−2の条件で、Bイオンを注入することによりエクステンション領域を形成し、加速エネルギ60keV、ドーズ量1×1013cm−2の条件で、Asイオンを注入することにより、ポケット領域PRを形成する。
【0049】
ゲート電極14及び24の側壁上に、それぞれ酸化シリコンからなるサイドウォールスペーサ16及び26を形成する。サイドウォールスペーサ16及び26は、基板全面上に酸化シリコン膜を堆積させた後、異方性エッチングを行うことにより形成される。サイドウォールスペーサ16及び26の横方向の厚さは、例えば80nmである。
【0050】
ゲート電極14、24、及びサイドウォールスペーサ16、26をマスクとして、加速エネルギ15keV、ドーズ量2×1015cm−2、注入角度0°の条件で、リン(P)イオンを注入する。これにより、不純物拡散領域11、12、及び22の深い領域DRが形成される。PチャネルMIS型トランジスタを形成する領域では、例えば加速エネルギ5keV、ドーズ量2×1015cm−2、注入角度0°の条件で、Bイオンを注入することにより、深い領域を形成する。これらのイオン注入後、注入された不純物を活性化するための熱処理を行う。
【0051】
図2(B)に示すように、ゲート電極14、24、サイドウォールスペーサ16、26、及び半導体基板1の表面を、厚さ20nmの酸化シリコン膜30で覆う。酸化シリコン膜30は、後のシリサイド工程の前処理で除去されない程度の厚さであればよい。
【0052】
図3(C)に示すように、ゲート電極14及び24の相互に対向する側壁上に形成されたサイドウォールスペーサ16及び26に挟まれた領域上の酸化シリコン膜30をレジストパターン35で覆う。なお、レジストパターン35は、位置合わせ余裕を確保するために、その両側のサイドウォールスペーサ16及び26の一部に掛かり、ゲート電極14及び24までは達していない。
【0053】
図3(D)に、図3(C)に示した状態の平面図を示す。図3(D)の一点鎖線C3−C3における断面図が図3(C)に相当する。素子分離絶縁領域2が格子状に配置され、長方形の活性領域が画定されている。ゲート電極14及び24が相互に平行に配置され、活性領域を横切っている。ゲート電極14及び24の両脇に、それぞれサイドウォールスペーサ16及び26が配置されている。
【0054】
活性領域のうち、ゲート電極14と24とに挟まれた部分に、2つのトランジスタ10及び20で共有される不純物拡散領域12が配置されている。レジストパターン35の外周が、ゲート電極14及び24の相互に対向する側壁上のサイドウォールスペーサ16及び26、及びゲート電極14及び24と交差する素子分離絶縁領域2の内部に位置している。
【0055】
図4(E)に示すように、レジストパターン35をマスクとして、酸化シリコン膜30をエッチングし、レジストパターン35で覆われていた領域に、酸化シリコンからなるマスク膜30を残す。その後、レジストパターン35を除去する。
【0056】
マスク膜30の材料を、サイドウォールスペーサ16及び26の材料とはエッチング特性の異なるものにしてもよい。例えば、一方を酸化シリコンで形成し、他方を窒化シリコンで形成してもよい。これにより、サイドウォールスペーサ16及び26に対して、マスク膜30を選択的にエッチングすることが可能になる。
【0057】
図4(F)に示すように、2つのトランジスタ10及び20で構成された電流経路の両端に位置する不純物拡散領域11及び22の露出した表面、及びゲート電極14及び24の上面に、それぞれコバルトダイシリサイド(CoSi)からなる金属シリサイド膜17、27、15、及び25を形成する。以下、金属シリサイド膜の形成方法について説明する。
【0058】
まず、基板全面を覆うように、コバルト膜を堆積させる。熱処理を行うことにより、コバルト膜とその下のシリコン表層部とを反応させ、コバルトシリサイド膜を形成する。未反応のコバルト膜を除去した後、2回目の熱処理を行い、コバルトダイシリサイド膜を形成する。なお、コバルト以外に、シリコンとシリサイド反応するチタン等の金属を用いてもよい。
【0059】
ゲート電極14と24との間の不純物拡散領域12の表面はマスク膜30で覆われているため、この表面上には金属シリサイド膜が形成されない。
その後、図1に示したように、層間絶縁膜31の形成、及びビアホールの形成を行い、導電性プラグ32及び33をビアホール内に埋め込む。
【0060】
次に、図5及び図6を参照して、図4(E)に示したマスク膜30の好ましい大きさについて説明する。
図5(A)に、図4(F)に示した断面図と同じ図を再掲する。ゲート電極14とマスク膜30との横方向の間隔をLoutとし、サイドウォールスペーサ16の縁(横方向の先端)から、マスク膜30の、ゲート電極14側の縁までの横方向の間隔をLinとする。サイドウォールスペーサ16の横方向に関する厚さが、Lout+Linになる。
【0061】
図5(B)及び(C)に、マスク膜30の位置ずれが生じた場合のシリサイド反応後の断面図を示す。マスク膜30がゲート電極14に近づく方向にずれている。このずれ量が距離Lout以下であれば、図5(B)に示すように、マスク膜30はゲート電極14に掛からない。ずれ量が距離Loutを超えると、図5(C)に示すように、マスク膜30がゲート電極14の上面の一部に掛かる。ずれ量が距離Linを超えると、不純物拡散領域12の表面のうちゲート電極24側の一部が露出する。シリサイド化を行う工程で、この露出した領域に、金属シリサイド膜18が形成されてしまう。なお、図5(C)は、図5(B)のマスク膜30の幅を広げた場合を示している。このため、図5(C)の金属シリサイド膜18の幅は、図5(B)のそれよりも狭くなっている。
【0062】
図5(C)に示したように、マスク膜30がゲート電極14に掛かると、ゲート電極40の上面のうちマスク膜30で覆われた領域に金属シリサイド膜15が形成されなくなる。ゲート電極上に金属シリサイド膜が形成されないと、ゲート電極の電気抵抗が高くなり、ゲート電極を介して伝搬する信号の遅延時間が長くなってしまう。
【0063】
また、不純物拡散領域12の表面の一部が露出して、その部分に金属シリサイド膜18が形成されると、2つのトランジスタ10と20との間の寄生抵抗が増加する。ただし、電流の流れる方向に関する金属シリサイド膜18の幅は、2つのトランジスタ10と20とのチャネル領域間の長さに比べて僅かである。このため、寄生抵抗の増分も僅かである。
【0064】
距離Loutを短くし、距離Linを長くすると、不純物拡散領域12の表面が露出しにくくなり、金属シリサイド膜18の形成を防止することができる。ただし、距離Loutが短いため、図5(C)に示すように、マスク膜30がゲート電極14に掛かりやすくなり、ゲート電極14の上面に、金属シリサイド膜の形成されない領域が発生しやすくなる。
【0065】
逆に、距離Loutを長くし、距離Linを短くすると、図5(B)に示すように、不純物拡散領域12の表面に金属シリサイド膜18が形成されやすくなるが、マスク膜30がゲート電極14に掛かりにくくなる。
【0066】
2つのトランジスタ10と20との間の寄生抵抗の増大は、ゲート電極上に金属シリサイド膜が形成されないことによる信号遅延時間の増大に比べて、素子特性に与える影響が小さい。マスク膜30がゲート電極14に掛かりにくくするために、距離Loutを距離Linよりも長くすることが好ましい。言い換えると、マスク膜30が、不純物拡散領域12の露出している領域を覆い、サイドウォールスペーサ16及び26の横方向の厚さの中間点を越えないような設計にすることが好ましい。
【0067】
次に、図6及び図7を参照して、第2の実施例による半導体装置の製造方法について説明する。
図6(A)に示した構成は、第1の実施例による半導体装置の製造方法の図2(A)に示した構成と同一である。図6(A)の状態に至るまでの製造工程は、第1の実施例の製造工程と同様である。
【0068】
図6(B)に示すように、サイドウォールスペーサ16及び26の側壁上に、2層目のサイドウォールスペーサ19及び29を形成する。サイドウォールスペーサ19及び29は、基板の全面上に酸化シリコン膜を堆積させた後、異方性エッチングを行うことにより形成することができる。2つのゲート電極14と24とに挟まれた領域に形成されたサイドウォールスペーサ16、19、26及び29が、不純物拡散領域12の表面を覆いつくすように、2層目のサイドウォールスペーサ19及び29の厚さが設定されている。2つのトランジスタ10及び20で構成された電流経路の両端の不純物拡散領域11及び22の表面の一部は、露出された状態を維持する。
【0069】
図7(C)に示すように、不純物拡散領域11及び22の露出した表面、ゲート電極14及び24の上面に、それぞれ金属シリサイド膜17、27、15、及び25を形成する。2つのトランジスタ10及び20で共有される不純物拡散領域12の表面は、サイドウォールスペーサ16、19、26及び29で覆われているため、シリサイド化されない。
【0070】
図7(D)に示すように、層間絶縁膜31、導電性プラグ32及び33を形成する。
第2の実施例では、図7(C)に示したシリサイド化工程の前に、不純物拡散領域12の表面が4層のサイドウォールスペーサ16、19、26及び29で完全に覆われる。このため、第1の実施例の図3(C)に示したレジストパターン35を形成するためのフォトリソグラフィ工程を省略することができる。
【0071】
第2の実施例の場合には、金属シリサイド膜を形成しない不純物拡散領域を挟む2つのゲート電極の間隔を統一しておくことが好ましい。この間隔を統一しておくことにより、金属シリサイド膜を形成しない不純物拡散領域の表面を再現性よくサイドウォールスペーサで覆うことができる。周期的なパターンが繰り返されるメモリ素子において、第2の実施例の構成を採用することが特に有効である。
【0072】
次に、図8〜図11を参照して、第3の実施例による半導体装置の製造方法について説明する。
図8(A)に示すように、半導体基板1の表層部に素子分離絶縁領域2、P型ウェル3、ゲート絶縁膜13、23、ゲート電極14、24、不純物拡散領域11、12、22のエクステンション領域ER、ポケット領域PR、サイドウォールスペーサ16、26を形成する。ここまでの工程は、図2(A)を参照して説明した第1の実施例の場合と同様である。第3の実施例では、図2(A)に示した深い領域DRが形成されていない。
【0073】
図8(B)に示すように、基板の全面上に厚さ20nmの酸化シリコン膜30を形成し、ゲート電極14、24、及びサイドウォールスペーサ16、26を覆う。
【0074】
図9(C)に示すように、ゲート電極14及び24の相互に対向する側壁上に形成されたサイドウォールスペーサ16及び26に挟まれた領域上の酸化シリコン膜30をレジストパターン36で覆う。なお、レジストパターン36は、位置合わせ余裕を確保するために、その両側のサイドウォールスペーサ16及び26の一部に掛かり、ゲート電極14及び24までは達していない。レジストパターン36の平面形状は、第1の実施例の図3(D)に示したレジストパターン35の平面形状と同一である。
【0075】
図9(D)に示すように、レジストパターン36、ゲート電極14、24、及びサイドウォールスペーサ16、26をマスクとして、活性領域の表層部にリンイオンを注入する。注入条件は、図2(A)に示した深い領域DRを形成するための注入条件と同一である。これにより、2つのトランジスタ10及び20で構成された電流経路の両端の不純物拡散領域11及び22に、深い領域DRが追加される。
【0076】
電流経路の中間の不純物拡散領域12の上方にレジストパターン36が配置されているため、不純物拡散領域12には追加の注入が行われない。このため、不純物拡散領域12は、浅いエクステンション領域ERのみにより構成される。
【0077】
図9(E)に示すように、レジストパターン36をマスクとして酸化シリコン膜30をエッチングし、レジストパターン36の形成されていた領域にマスク膜30を残す。その後、レジストパターン36を除去する。
【0078】
図10(F)に示すように、電流経路の両端の不純物拡散領域11、22の露出している表面、及びゲート電極14、24の上面に、それぞれ金属シリサイド膜17、27、15、及び25を形成する。2つのゲート電極14及び24に挟まれた不純物拡散領域12の表面は、マスク膜30で覆われているためシリサイド化されない。
【0079】
図10(G)に示すように、層間絶縁膜31、導電性プラグ32及び33を形成する。
不純物拡散層の表面に形成された金属シリサイド膜の一部が、不純物拡散領域の底面のPN接合界面よりも深い領域まで達すると、リーク電流が増加してしまう。このリーク電流増加を防止するために、一般的に、表面上に金属シリサイド膜が形成される不純物拡散領域を深くする必要がある。図10(G)に示した不純物拡散領域12の表面には金属シリサイド膜が形成されない。このため、不純物拡散領域12が浅くても、金属シリサイド膜に起因するリーク電流の増加は生じない。
【0080】
第3の実施例では、電流経路の中間の不純物拡散領域12を、両端の不純物拡散領域11及び22よりも浅くしている。これにより、短チャネル効果によるパンチスルー現象の発生を抑制することができる。
【0081】
次に、図11及び図12を参照して、第4の実施例による半導体装置の製造方法について説明する。
図11(A)に示した構成は、第3の実施例による半導体装置の製造方法の図8(A)に示した構成と同一である。図11(A)の状態に至るまでの製造工程は、第3の実施例の製造工程と同様である。
【0082】
図11(B)に示すように、サイドウォールスペーサ16及び26の側壁上に、それぞれ酸化シリコンからなる2層目のサイドウォールスペーサ41及び51を形成する。サイドウォールスペーサ41及び51は、基板の全面上に酸化シリコン膜を堆積させた後、異方性エッチングを行うことにより形成することができる。2つのゲート電極14と24とに挟まれた領域に形成されたサイドウォールスペーサ16、41、26及び51が、不純物拡散領域12の表面を覆いつくすように、2層目のサイドウォールスペーサ41及び51の厚さが設定されている。2つのトランジスタ10及び20で構成された電流経路の両端の不純物拡散領域11及び22の表面の一部は、露出された状態を維持する。
【0083】
なお、1層目のサイドウォールスペーサ16及び26と、2層目のサイドウォールスペーサ41及び51とを、1回の酸化シリコン膜の堆積と、異方性エッチングにより形成してもよい。
【0084】
1回の絶縁膜の堆積と異方性エッチングによって形成されるサイドウォールスペーサの厚さはゲート電極の高さに依存する。ゲート電極の高さに比べて2つのゲート電極の間隔が広いと、1回のサイドウォールスペーサ形成工程では、不純物拡散領域12の表面を完全に覆うことができない場合がある。このような場合には、上記実施例のように、サイドウォールスペーサの形成を2回に分けることにより、サイドウォールスペーサの合計の厚さを厚くし、不純物拡散領域12の表面を完全に覆うことができる。
【0085】
図12(C)に示すように、サイドウォールスペーサ16、26、41、51、及びゲート電極14、24をマスクとして、活性領域の表層部にリンイオンを注入する。注入条件は、図2(A)に示した深い領域DRを形成するための注入条件と同一である。これにより、電流経路の両端の不純物活性領域11及び22に、深い領域DRが追加形成される。
【0086】
電流経路の中間の不純物拡散領域12は、4層のサイドウォールスペーサ14、24、41、及び51で覆われているため、不純物拡散領域12には追加の注入が行われない。このため、不純物拡散領域12は、浅いエクステンション領域ERのみにより構成される。
【0087】
図12(D)に示すように、電流経路の両端の不純物拡散領域11、22の露出した表面、及びゲート電極14、24の上面に、それぞれ金属シリサイド膜17、27、15、及び25を形成する。電流経路の中間の不純物拡散領域12の表面は、4層のサイドウォールスペーサ16、26、41及び51で覆われているため、シリサイド化されない。
【0088】
第4の実施例では、2つのゲート電極14と24とに挟まれた領域を覆う4層のサイドウォールスペーサ16、26、41及び51が、図12(C)に示したイオン注入工程、及び図12(C)に示したシリサイド工程において、マスクとして作用する。このため、第3の実施例の図9(C)に示したレジストパターン36を形成するためのフォトリソグラフィ工程を省略することができる。
【0089】
次に、図13〜図17を参照して、第5の実施例による半導体装置の製造方法について説明する。
図13(A)に示すように、半導体基板1の表面上にMIS型トランジスタ10及び20を形成する。図13(A)に示した状態は、第1の実施例の図2(A)に示した状態と同一であり、ここまでの製造工程は、第1の実施例の場合と同様である。
【0090】
図13(B)に示すように、基板の全面上にレジスト膜40を形成する。ゲート電極14及び24で挟まれた領域の不純物拡散領域12の表面が露出するように、レジスト膜40に開口41を形成する。位置ずれ余裕を確保するために、開口41は、ゲート電極14と24との相互に対向する側壁上に形成されたサイドウォールスペーサ16及び26の一部に掛かっている。
【0091】
図14(C)に示すように、開口41内に露出しているサイドウォールスペーサ16、26、及びレジスト膜40をマスクとして、加速エネルギ5keV、ドーズ量1×1015cm−2、注入角度0°の条件で、Pイオンを注入する。これにより、不純物拡散領域12の表層部に、リン濃度の高い高濃度領域42が形成される。なお、PチャネルMIS型トランジスタを形成する場合には、加速エネルギ1.5keV、ドーズ量1×1015cm−2、注入角度0°の条件で、Bイオンを注入する。
【0092】
図14(D)に示すように、レジスト膜40を除去する。その後、注入された不純物を活性化するための熱処理を行う。
図15(E)に示すように、酸化シリコンからなる厚さ20nmのマスク膜43を形成する。図15(F)に示すように、マスク膜43の表面のうち高濃度領域42の上方の領域をレジストパターン44で覆う。レジストパターン44は、高濃度領域42の両側のサイドウォールスペーサ16及び26の一部と重なっている。
【0093】
図16(G)に示すように、レジストパターン44をマスクとしてマスク膜43をエッチングする。図16(H)に示すように、2つのトランジスタ10及び20で構成された電流経路の両端の不純物拡散領域11及び22の露出した表面、及びゲート電極14及び24の上面に、それぞれ金属シリサイド膜17、27、15及び25を形成する。電流経路の中間の不純物拡散領域12の表層部に形成された高濃度領域42はマスク膜43で覆われているため、高濃度領域42の表面には金属シリサイド膜が形成されない。
【0094】
図17に示すように、基板の上に層間絶縁膜31、導電性プラグ32及び33を形成する。導電性プラグ32は、金属シリサイド膜17に接続され、導電性プラグ33は、金属シリサイド膜27に接続されている。
【0095】
第5の実施例では、電流経路の中間の不純物拡散領域12の表層部に高濃度領域42が形成されているため、2つのトランジスタ10及び20のチャネル領域間の寄生抵抗を、より低減させることができる。また、高濃度領域42は不純物拡散領域12よりも浅いため、高濃度領域42が、短チャネル効果によるパンチスルー現象発生の要因にはならない。
【0096】
次に、図18及び図19を参照して、第6の実施例による半導体装置の製造方法について説明する。
図18(A)に示すように、半導体基板1の表面上に、NチャネルMIS型トランジスタ10及び20を形成する。2つのトランジスタ10及び20のゲート電極14及び24の間に配置された不純物拡散領域12の表層部に、高濃度領域42を形成する。ここまでの製造工程は、第5の実施例の図13(A)から図14(D)までの製造工程と同様である。
【0097】
乾燥酸素雰囲気中で900℃、20分間の熱処理を行うことにより、露出しているシリコン表面を酸化する。これにより、2つのトランジスタ10及び20で構成される電流経路の両端の不純物拡散領域11及び22の表面上に、酸化シリコン膜51が形成される。ゲート電極14及び24の表面上に、酸化シリコン膜52が形成される。さらに、高濃度領域42の表面上に酸化シリコン膜53が形成される。
【0098】
シリコン中の電子濃度が高い領域の酸化速度は、電子濃度が低い領域の酸化速度よりも速い。例えば、不純物濃度が2×1020cm−3、及び4×1020cm−3の高濃度領域の酸化速度は、それぞれ低濃度領域の酸化速度の約2倍及び約4倍になることが知られている(VLSI Technology (McGRAW−Hill Book Company), p.113, Figure 7, 1998)。
【0099】
上述の熱処理条件で、例えば、酸化シリコン膜51及び52の厚さが約6nmになり、酸化シリコン膜53の厚さが約12nmになる。
図18(B)に示すように、不純物拡散領域11及び22の表面上の酸化シリコン膜51をエッチングし、不純物拡散領域11及び22の表面を露出させる。このエッチングは、例えば、酸化シリコン膜を8nmエッチングする条件で行う。このエッチングにより、ゲート電極14及び24の上に形成されていた酸化シリコン膜52もエッチングされ、ゲート電極14及び24の表面が露出する。高濃度領域42の上に形成されていた厚さ12nmの酸化シリコン膜53もエッチングされて薄くなるが、高濃度領域42の表面は露出せず、厚さ4nmの酸化シリコン膜53が残る。
【0100】
図19(C)に示すように、不純物拡散領域11及び22の露出した表面、及びゲート電極14及び24の上面に、それぞれ金属シリサイド膜17、27、15及び25を形成する。高濃度領域42は酸化シリコン膜53で覆われているため、高濃度領域42の上には、金属シリサイド膜が形成されない。
【0101】
第6の実施例では、第5の実施例における図15(F)に示したレジストパターン44を形成するためのフォトリソグラフィ工程を行うことなく、高濃度領域42の表面のみを酸化シリコン膜53で覆うことができる。また、第6の実施例では、電子濃度の高い不純物拡散領域の酸化速度が、電子濃度の低い不純物拡散領域の酸化速度よりも速くなる現象を利用している。このため、NチャネルMIS型のトランジスタで構成された電流経路を含む半導体装置を製造する場合に有効である。
【0102】
図20(A)に、第7の実施例による半導体装置の断面図を示す。上記第1〜第6の実施例では、シリコンからなる半導体基板を用いた半導体装置について説明したが、第7の実施例では、シリコンオンインシュレータ(SOI)基板を使用する。
【0103】
図20(A)に示すように、シリコンからなる下地基板61の上に積層された酸化シリコンからなる絶縁層62及びシリコンからなる半導体層63により、SIO基板60が形成されている。SOI基板60の半導体層63に形成された素子分離絶縁領域2により活性領域が画定されている。活性領域内に、MIS型トランジスタ10及び20が形成されている。
【0104】
トランジスタ10及び20が相互に直列に接続されて1つの電流経路を構成している。この電流経路の構造は、図1に示した第1の実施例による半導体装置の電流経路の構造と同一である。図20(A)の各構成部分には、図1の半導体装置の対応する構成部分に付された符号と同一の符号が付されている。
【0105】
第7の実施例では、不純物拡散領域11、12及び22が、半導体層63と絶縁層62との界面まで達している。第1の実施例の場合と同様に、電流経路の中間に位置する不純物拡散領域12の表面に金属シリサイド膜が形成されていない。
【0106】
図20(B)に、従来のSOI基板上の半導体装置の一例を示す。電流経路の両端の不純物拡散領域11及び22のみではなく、中間に位置する不純物拡散領域12の表層部にも金属シリサイド膜65が形成されている。
【0107】
第7の実施例では、不純物拡散領域12の表層部に金属シリサイド膜が形成されていないため、2つのトランジスタ10と20との間の寄生抵抗を小さくすることができる。SOI基板を用いた場合には、通常のシリコン基板を用いた場合に比べて、不純物拡散領域12が薄くなる。このため、不純物拡散領域12の表層部に金属シリサイド膜を形成することによる抵抗増加が顕著である。従って、シリコン基板を用いる場合に比べて、より大きな寄生抵抗削減効果が期待される。
【0108】
SOI基板60上に形成されたMIS型トランジスタ10及び20は、そのチャネル領域が部分的に空乏化した部分空乏(Partial Deplete)型のものであってもよいし、チャネル領域が完全に空乏化した完全空乏(Fully Deplete)型のものであってもよい。
【0109】
図21を参照して、第8の実施例による2入力NAND型の半導体装置について説明する。
図21(A)に、2入力NAND回路の等価回路図を示す。この等価回路図は、図28(A)に示した等価回路図と基本的に同一であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0110】
トランジスタTrとTrとが相互に直列に接続されて1つの電流経路を構成している。この電流経路は、上記第1〜第7の実施例による半導体装置のいずれかの電流経路と同じ構成である。すなわち、トランジスタTrとTrとを接続する配線75が、第1〜第7の実施例による半導体装置における2つのトランジスタ10及び20で共有される不純物拡散領域12に対応する。
【0111】
図21(B)に、NAND型半導体装置の平面図を示す。素子分離絶縁領域で囲まれた活性領域70と71とが、ある間隔を隔てて配置されている。ゲート電極72及び73の各々が、活性領域70及び71と交差する。ゲート電極72と活性領域71との交差箇所、ゲート電極73と活性領域71との交差箇所、ゲート電極72と活性領域70との交差箇所、及びゲート電極73と活性領域70との交差箇所に、それぞれトランジスタTr、Tr、Tr、及びTrが配置される。
【0112】
活性領域71のうち、2本のゲート電極72及び73よりも外側に配置された不純物拡散領域77及び78の表面に、金属シリサイド膜が形成されている。ゲート電極72と73とに挟まれた不純物拡散領域76(第1〜第7の実施例による半導体装置の不純物拡散領域12に対応)の表面には金属シリサイド膜が形成されていない。活性領域70のうち、ゲート電極72及び73で区分された3つの不純物拡散領域の表面には、すべて金属シリサイド膜が形成されている。
【0113】
2つのトランジスタTrとTrとで共有される不純物拡散領域76の表面に金属シリサイド膜が形成されていないため、図21(A)に示した配線75の抵抗を低減させることができる。配線75の抵抗を小さくすることにより、NAND回路の動作速度向上を図ることができる。NAND回路が複数段接続されている場合に、動作速度向上の効果が特に顕著に現れる。
【0114】
図21(A)に示されたトランジスタTrとTrとの直列回路を3つ以上のトランジスタで構成し、トランジスタTrとTrとの並列回路を、直列回路と同数のトランジスタで構成することにより、3入力以上のNAND回路を得ることができる。この場合には、直列回路の両端の不純物拡散領域以外の全ての不純物拡散領域の表面上に金属シリサイド膜を形成しないようにすればよい。
【0115】
次に、図22を参照して、第9の実施例による2入力NOR型半導体装置について説明する。
図22(A)に、2入力NOR型半導体装置の等価回路図を示す。PMOSトランジスタTr11とTr12とが相互に直列に接続され、この直列回路が、電源線Vddと出力信号線Soutとの間に挿入されている。NMOSトランジスタTr13とTr14とが、他の電源線(接地線)Vssと出力信号線Soutとの間に並列に接続されている。一方の入力端子SinがトランジスタTr11とTr13のゲート電極に接続され、他方の入力端子SinがトランジスタTr12とTr14のゲート電極に接続されている。
【0116】
相互に直列に接続されたトランジスタTr11とTr12とで構成される電流経路が、上記第1〜第7の実施例による半導体装置のいずれかの電流経路と同一の構成を有する。すなわち、トランジスタTr11とTr12とを接続する配線85が、第1〜第7の実施例による半導体装置における2つのトランジスタ10及び20で共有される不純物拡散領域12に対応する。なお、第1〜第7の実施例のトランジスタ10及び20はNチャネルMIS型トランジスタであったが、第9の実施例においては、2つのトランジスタTr11及びTr12がPチャネルMIS型トランジスタである。
【0117】
図22(B)に、NOR型半導体装置の平面図を示す。素子分離絶縁領域で囲まれた活性領域80と81とが、ある間隔を隔てて配置されている。ゲート電極82及び83の各々が、活性領域80及び81と交差する。ゲート電極82と活性領域80との交差箇所、ゲート電極83と活性領域80との交差箇所、ゲート電極82と活性領域81との交差箇所、及びゲート電極83と活性領域81との交差箇所に、それぞれトランジスタTr11、Tr12、Tr13、及びTr14が配置される。
【0118】
活性領域80のうち、2本のゲート電極82及び83よりも外側に配置された不純物拡散領域87及び88の表面に、金属シリサイド膜が形成されている。ゲート電極82と83とに挟まれた不純物拡散領域86(第1〜第7の実施例による半導体装置の不純物拡散領域12に対応)の表面には金属シリサイド膜が形成されていない。活性領域81のうち、ゲート電極82及び83で区分された3つの不純物拡散領域の表面には、すべて金属シリサイド膜が形成されている。
【0119】
2つのトランジスタTr11とTr12とで共有される不純物拡散領域86の表面に金属シリサイド膜が形成されていないため、図22(A)に示した配線85の抵抗を低減させることができる。配線85の抵抗を小さくすることにより、NOR回路の動作速度向上を図ることができる。NOR回路が複数段接続されている場合に、動作速度向上の効果が特に顕著に現れる。
【0120】
図22(A)に示されたトランジスタTr11とTr12との直列回路を3つ以上のトランジスタで構成し、トランジスタTr13とTr14との並列回路を、直列回路と同数のトランジスタで構成することにより、3入力以上のNOR回路を得ることができる。この場合には、直列回路の両端の不純物拡散領域以外の全ての不純物拡散領域の表面上に金属シリサイド膜を形成しないようにすればよい。
【0121】
次に、図23を参照して、第10の実施例による半導体装置について説明する。第10の実施例による半導体装置は、連想記憶メモリ(CAM:Content Addressable Memory)である。
【0122】
図23(A)にCAMの1つのセルの等価回路図の一例を示す。半導体基板上に、図23(A)に示したセルが行列状に配置されている。1つのセルは、繰り返し単位UDとUMとで構成される。2つの繰り返し単位UDとUMとは、相互に対称的な関係を有する。
【0123】
繰り返し単位UDの構成について説明する。繰り返し単位UDは、第1のサーチトランジスタTr21、第2のサーチトランジスタTr22、セルトランジスタTr25、及びキャパシタCを含む。これらのトランジスタは、NチャネルMIS型トランジスタである。
【0124】
セルの各行に対応して、マッチラインML及びワードラインWLが配置され、各列に対応して、データ用ビットラインBLD、マスク用ビットラインBLM、データ用バスラインSBD、及びマスクデータ用バスラインSBMが配置されている。
【0125】
第1のサーチトランジスタTr21と第2のサーチトランジスタTr22とが相互に直列に接続されている。この直列回路の第1のサーチトランジスタTr21側の端部がマッチラインMLに接続され、第2のサーチトランジスタTr22側の端部が接地側の電源線Vssに接続されている。
【0126】
セルトランジスタTr25が、第2のサーチトランジスタTr22のゲート電極とデータ用ビットラインBLDとを接続する。第2のサーチトランジスタTr22のゲート電極とセルトランジスタTr25との相互接続点にキャパシタCの一方の電極が接続されている。キャパシタCの他方の電極は接地されている。セルトランジスタTr25とキャパシタCとが、1ビットのDRAMセルを構成する。
【0127】
第1のサーチトランジスタTr21のゲート電極がデータ用バスラインSBDに接続され、セルトランジスタTr25のゲート電極がワードラインWLに接続されている。
【0128】
繰り返し単位UMは、第1のサーチトランジスタTr23、第2のサーチトランジスタTr24、セルトランジスタTr26、及びキャパシタCを含み、これらはそれぞれ繰り返し単位UDの第1のサーチトランジスタTr21、第2のサーチトランジスタTr22、セルトランジスタTr25、及びキャパシタCに対応する。繰り返し単位UMにおいては、繰り返し単位UDにおけるデータ用ビットラインBLD及びデータ用バスラインSBDの代わりにマスク用ビットラインBLM及びマスクデータ用バスラインSBMが配置されている。マッチラインML及びワードラインWLは、繰り返し単位UDとUMとで共通である。
【0129】
図23(B)に、1つのセル内の各素子の平面配置図を示す。半導体基板の表面上に、活性領域100、101、及び102が画定されている。サーチトランジスタTr22、Tr21、Tr23、及びTr24が、この順番に並んで活性領域100内に配置されている。活性領域101及び102内に、それぞれセルトランジスタTr25及びTr26が配置されている。
【0130】
サーチトランジスタTr22のゲート電極と、セルトランジスタTr25の一方の不純物拡散領域とが、キャパシタCの一方の電極に接続されている。サーチトランジスタTr24のゲート電極と、セルトランジスタTr26の一方の不純物拡散領域とが、キャパシタCの一方の電極に接続されている。
【0131】
サーチトランジスタTr22とサーチトランジスタTr21とで共有される不純物拡散領域105、及びサーチトランジスタTr24とサーチトランジスタTr23とで共有される不純物拡散領域106の表面上には、金属シリサイド膜が形成されていない。このため、サーチトランジスタTr21とTr22との直列回路に内在する寄生抵抗、及びサーチトランジスタTr23とTr24との直列回路に内在する寄生抵抗を低減させることができる。
【0132】
寄生抵抗が低減されるため、CAMの各セルからの信号読出し速度を速くすることが可能になる。
図24に、第10の実施例の変形例によるCAMの1つのセルの等価回路図を示す。図23に示したCAMにおいては、繰り返し単位UD及びUM内の記憶素子としてDRAMセルが用いられていたが、図24に示した変形例では、それぞれSRAMセルSC及びSCが用いられている。なお、図23に示したCAMでは、第1のサーチトランジスタTr21がマッチラインMLに接続され、第2のサーチトランジスタTr22が接地されていたが、図24に示した変形例では、第1のサーチトランジスタTr21が接地され、第2のサーチトランジスタTr22がマッチラインMLに接続されている。
【0133】
図24に示した変形例では、SRAMセルSCにデータを書き込むために、データ用ビットラインBLDに加えて、反転データ用ビットライン/BLDが配置されている。同様に、マスクデータ用ビットラインBLMに加えて、反転マスクデータ用ビットライン/BLMが配置されている。
【0134】
変形例においても、サーチトランジスタTr21とTr22とで共有される不純物拡散領域、及びサーチトランジスタTr23とTr24とで共有される不純物拡散領域の表面上に金属シリサイド膜が形成されていない。これにより、データの読出し速度の向上を図ることができる。
【0135】
図25に、第11の実施例による半導体装置の断面図を示す。上記第1の実施例では、2つのトランジスタが直列接続されて1つの電流経路を構成する場合を説明したが、第11の実施例では、3つのトランジスタによって1つの電流経路が構成される。
【0136】
図25に示すように、シリコンからなる半導体基板130の表層部に素子分離絶縁領域131が形成され、活性領域が画定されている。活性領域は、ウェル132内に配置されている。活性領域上に、3つのMIS型トランジスタ150、160、及び170が形成されている。トランジスタ150、160、及び170は、この順番に直列に接続され、1つの電流経路を構成している。
【0137】
トランジスタ150、160、及び170の各々は、基板表層部のチャネル領域上にゲート絶縁膜GIを介して形成されたゲート電極GE、チャネル領域の両側の基板表層部に形成された一対の不純物拡散領域を含んで構成される。トランジスタ150のチャネル領域とトランジスタ160のチャネル領域との間に配置された不純物拡散領域152が、トランジスタ150の一方の不純物拡散領域とトランジスタ160の一方の不純物拡散領域とを兼ねる。トランジスタ150の他方の不純物拡散領域151が、電流経路の一方の端部となる。
【0138】
トランジスタ160のチャネル領域とトランジスタ170のチャネル領域との間に配置された不純物拡散領域153が、トランジスタ160の一方の不純物拡散領域とトランジスタ170の一方の不純物拡散領域とを兼ねる。トランジスタ170の他方の不純物拡散領域154が、電流経路の他方の端部となる。
【0139】
電流経路の両端に対応する不純物拡散領域151及び154の表面上に、それぞれ金属シリサイド膜161及び162が形成されている。各トランジスタのゲート電極GEの上に、金属シリサイド膜MSが形成されている。電流経路の端部以外の不純物拡散領域152及び153の表面上には、金属シリサイド膜が形成されていない。
【0140】
電流経路の端部以外の不純物拡散領域152及び153の表面が、それぞれマスク膜171及び172で覆われている。マスク膜171及び172は、金属シリサイド膜161、162、及びMSを形成する時に、不純物拡散領域152及び153の表面に金属シリサイド膜が形成されることを防止する。
【0141】
トランジスタ150、160、及び170を覆うように、基板の全面上に層間絶縁膜180が形成されている。導電性プラグ181及び182が層間絶縁膜180を貫通し、それぞれ金属シリサイド膜161及び162に接続されている。
【0142】
第11の実施例では、電流経路の端部以外に配置された不純物拡散領域の表面上に金属シリサイド膜が形成されていない。このため、この電流経路に内在する寄生抵抗を低減させることができる。4つ以上のMIS型トランジスタが直列に接続されて1つの電流経路を構成する場合でも、端部以外の不純物拡散領域の表面上に金属シリサイド膜を形成しない構造とすることにより、寄生抵抗を低減させることができる。
【0143】
次に、図26を参照して、第12の実施例による半導体装置について説明する。第12の実施例による半導体装置は、NAND型マスクROMである。
図26(A)に、NAND型マスクROMの等価回路図を示す。直列接続されたMIS型の複数のセルトランジスタTrc、及びこの直列回路の両端にそれぞれ接続されたMIS型の選択トランジスタTrs及びTrsにより、1つの電流経路(セル回路)が構成されている。このセル回路が、半導体基板上に行列状に配置されている。
【0144】
セル回路の各行に対応してソースラインSLが配置され、各列に対応してビットラインBLが配置されている。セル回路の、選択トランジスタTrs側の端部が、対応する行のソースラインSLに接続され、他方の選択トランジスタTrs側の端部が、対応する列のビットラインBLに接続されている。
【0145】
セル回路の1つの行に対応して、1つのセル回路を構成するセルトランジスタTrcの個数分のワードラインWLが配置されている。セル回路ごとに、セルトランジスタTrcに通し番号を振ったとき、ワードラインの各々は、同一行のセル回路の同一の通し番号のセルトランジスタTrcのゲート電極同士を接続する。
【0146】
セル回路の1つの行に対応して2本の選択ゲートラインSGL及びSGLが配置されている。一方の選択ゲートラインSGLは、ソースラインSLに接続された選択トランジスタTrsのゲート電極同士を接続する。他方の選択ゲートラインSGLは、ビットラインBLに接続された選択トランジスタTrsのゲート電極同士を接続する。
【0147】
図26(B)に1つのセル回路の断面図を示す。半導体基板200の表層部に素子分離絶縁領域201が形成され、活性領域が画定されている。活性領域上を、選択ゲートラインSGL、複数のワードラインWL、及び選択ゲートラインSGLが通過する。選択ゲートラインSGL、複数のワードラインWL、及び選択ゲートラインSGLの直下に、それぞれ選択トランジスタTrs、セルトランジスタTrc、及び選択トランジスタTrsのチャネル領域が画定される。
【0148】
相互に隣り合うチャネル領域の間に不純物拡散領域211が形成されている。不純物拡散領域211の表面をマスク膜215が覆っている。選択ゲートラインSGLに関して、不純物拡散領域211とは反対側の表層部に、選択トランジスタTrsのもう一つの不純物拡散領域210が形成されている。選択ゲートラインSGLに関して、不純物拡散領域211とは反対側の表層部に、選択トランジスタTrsのもう一つの不純物拡散領域212が形成されている。
【0149】
不純物拡散領210及び212の表面上に、それぞれ金属シリサイド膜220及び221が形成されている。不純物拡散領域212及びその表面上の金属シリサイド膜221が、ソースラインSLを構成する。電流経路の中間に位置する不純物拡散領域211の表面上には金属シリサイド膜が形成されていない。
【0150】
トランジスタTrs、Trc、Trsを覆うように、基板の全面上に層間絶縁膜225が形成されている。層間絶縁膜225を貫通する導電性プラグ226が金属シリサイド膜220に接続されている。導電性プラグ226は、上層に配置されるビットラインBLに接続される。
【0151】
第12の実施例では、セル回路の両端以外の不純物拡散領域211の表面上に金属シリサイド膜が形成されていないため、セル回路に内在する寄生抵抗を低減させることができる。NAND型マスクROMのように、1つのセル回路に接続されるトランジスタの個数が多い場合に、寄生抵抗の低減効果が特に大きい。
【0152】
次に、図27を参照して、第13の実施例による半導体装置について説明する。第13の実施例による半導体装置は、NAND型フラッシュメモリである。
図27(A)にNAND型フラッシュメモリの等価回路図を示す。図26(A)に示したNAND型マスクROMのセルトランジスタTrcをフローティングゲート型トランジスタにすることによりNAND型フラッシュメモリが構成される。その他の構成は、NAND型マスクROMの構成と同様である。NAND型フラッシュメモリの動作原理は、例えば特開平1−132168号公報、特開平10−65028号公報、特開平10−154802号公報、特開平10−256402号公報等に説明されている。
【0153】
図27(B)に、NAND型フラッシュメモリの1つのセル回路の断面図を示す。ここでは、図26(B)に示したNAND型マスクROMとの相違点について説明する。
【0154】
セルトランジスタTrcのチャネル領域上に、ゲート絶縁膜、フローティングゲート電極FG、中間絶縁膜、制御ゲート電極が順番に積層されている。制御ゲート電極がワードラインWLを兼ねる。
【0155】
第13の実施例によるNAND型フラッシュメモリにおいても、第12の実施例のNAND型マスクROMの場合と同様に、セル回路に内在する寄生抵抗を低減させることができる。
【0156】
上記第11〜第13の実施例による半導体装置において、電流経路を構成する不純物拡散領域及びマスク膜として、第1〜6の実施例のいずれかの半導体装置の電流経路を構成する不純物拡散領域及びマスク膜(またはサイドウォールスペーサ)と同様の構成とすることができる。
【0157】
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
【0158】
上記実施例から、以下の付記に示された発明が導出される。
(付記1) シリコン表面を有する基板と、
前記基板のシリコン表面に設けられ、相互に直列接続された第1及び第2のトランジスタであって、該第1及び第2のトランジスタの各々は、ソース及びドレインとなる一対の不純物拡散領域とゲート電極とを含んで構成され、かつ該第1のトランジスタの一方の不純物拡散領域が、前記基板の表層部に配置された不純物拡散領域を介して前記第2のトランジスタの一方の不純物拡散領域まで連続して共通拡散領域を構成している第1及び第2のトランジスタと、
前記第1のトランジスタの一対の不純物拡散領域のうち、前記共通拡散領域を構成していない方の不純物拡散領域の表面上に配置された金属シリサイド膜と、
前記金属シリサイド膜の表面に形成された電極と
を有し、前記共通拡散領域の表面上には金属シリサイドからなる膜が配置されていない半導体装置。
【0159】
(付記2) 前記第1及び第2のトランジスタのゲート電極の側壁上に絶縁材料からなるサイドウォールスペーサが形成されており、
さらに、前記共通拡散領域の表面を覆う絶縁材料からなるマスク膜であって、前記第1及び第2のトランジスタのゲート電極の、該共通拡散領域側の側壁上に形成されたサイドウォールスペーサの表面の一部を覆い、ゲート電極の上面までは達しない前記マスク膜を有する付記1に記載の半導体装置。
【0160】
(付記3) 前記マスク膜は、前記サイドウォールスペーサの横方向の厚さの中間点を越えない付記2に記載の半導体装置。
(付記4) 前記第1及び第2のトランジスタのゲート電極の側壁上に絶縁材料からなるサイドウォールスペーサが形成されており、該サイドウォールスペーサが、前記共通拡散領域の表面の全面を覆う付記1に記載の半導体装置。
【0161】
(付記5) 前記第1のトランジスタの一対の不純物拡散領域のうち、前記共通拡散領域を構成していない方の不純物拡散領域が、該第1のトランジスタのチャネル領域に接する浅い領域と、該浅い領域よりもゲート電極から離れた位置に配置され、該浅い領域に連続し、該浅い領域よりも深い位置まで達する深い領域とを含み、
前記共通拡散領域が、前記浅い領域と同じ深さである付記1〜4のいずれかに記載の半導体装置。
【0162】
(付記6) 前記共通拡散領域が、前記第1及び第2のトランジスタのチャネル領域にそれぞれ接する2つの第1の領域、2つの第1の領域同士を接続し、該第1の領域よりも深い第2の領域、及び該第2の領域内の表層部に配置され、該第2の領域よりも浅く、該第2の領域よりも不純物濃度の高い第3の領域とを含む付記1に記載の半導体装置。
【0163】
(付記7) 前記第1及び第2のトランジスタの各々のゲート電極の側壁上に、絶縁材料からなるサイドウォールスペーサが形成されており、前記共通拡散領域の表面のうち、前記サイドウォールスペーサで覆われていない領域に、前記第3の領域が配置されており、該第3の領域の表面上に、酸化シリコンからなるマスク膜が配置されており、該マスク膜の縁が、前記共通拡散領域の表面のうち前記サイドウォールスペーサで覆われていない領域の外周に整合している付記6に記載の半導体装置。
【0164】
(付記8) 前記基板が、絶縁性の下地層上に配置された半導体層を含み、前記第1及び第2のトランジスタの不純物拡散領域が前記半導体層内に形成されている付記1〜7のいずれかに記載の半導体装置。
【0165】
(付記9) 前記共通拡散領域の表面には、電極が形成されていない付記1〜8のいずれかに記載の半導体装置。
(付記10) 出力信号が現れる出力信号線と、
第1の電源電圧が印加される第1の電源線と、
第2の電源電圧が印加される第2の電源線と、
前記出力信号線と前記第1の電源線とを接続し、複数の第1導電型の第1のトランジスタが直列に接続された直列回路と、
前記第2の電源線と前記出力信号線とを接続し、前記第1のトランジスタの各々に対応して1つずつ配置され、相互に並列に接続された第2導電型の第2のトランジスタを含む並列回路と、
前記第1のトランジスタの各々に対応して配置され、対応する第1のトランジスタのゲート電極と、対応する第2のトランジスタのゲート電極とに入力信号を印加する入力信号線と
を有し、
前記第1のトランジスタの各々が、半導体基板の表面のチャネル領域の両側に配置された一対の不純物拡散領域と、該チャネル領域上に配置されたゲート電極とを含み、該第1のトランジスタのうち相互に直接接続された2つのトランジスタの一方の不純物拡散領域同士が相互に共有されており、
前記直列回路の両端の2つの不純物拡散領域の各々の表面上に、金属シリサイドで形成された金属シリサイド膜が配置されており、
前記出力信号線が、前記直列回路の一方の端部の不純物拡散領域上の金属シリサイド膜に接続され、前記第1の電源線が、前記直列回路の他方の端部の不純物拡散領域上の金属シリサイド膜に接続されており、
前記直列回路を構成する第1のトランジスタの不純物拡散領域のうち、両端の不純物拡散領域以外の不純物拡散領域の表面上には金属シリサイドからなる層が配置されていない半導体装置。
【0166】
(付記11) 2つのトランジスタが直列に接続されたサーチ回路であって、該トランジスタの各々が、半導体基板の表面のチャネル領域の両側に配置された一対の不純物拡散領域と、該チャネル領域上に配置されたゲート電極とを含み、該トランジスタの一方の不純物拡散領域同士が相互に共有されている前記サーチ回路と、
前記サーチ回路の一方の端部に接続されたマッチラインと、
前記サーチ回路の他方の端部に接続されたグランドラインと、
前記サーチ回路を構成する一方のトランジスタのゲート電極に接続されたデータバスラインと、
前記サーチ回路を構成する他方のトランジスタのゲート電極に接続され、記憶されている情報に対応する電圧をゲート電極に印加する記憶素子と、
前記記憶素子に、記憶すべき情報に対応する電圧を印加するためのビットラインと、
前記ビットラインに印加されている電圧を、前記記憶素子に記憶させる契機となる信号を該記憶素子に印加するワードラインと
を有し、
前記サーチ回路の両端の2つの不純物拡散領域の各々の表面上に、金属シリサイドで形成された金属シリサイド膜が配置されており、前記マッチラインが、一方の端部の前記金属シリサイド膜に接触し、前記グランドラインが、他方の端部の前記金属シリサイド膜に接触し、前記サーチ回路を構成する2つのトランジスタで共有された不純物拡散領域の表面上には金属シリサイドからなる層が配置されていない半導体装置。
【0167】
(付記12) 各々が、直列に接続された複数のセルトランジスタ、及び該セルトランジスタの直列接続された回路の少なくとも一方の端部に接続された選択トランジスタを含む複数の電流経路であって、該セルトランジスタ及び選択トランジスタの各々が、半導体基板の表面のチャネル領域の両側に配置された一対の不純物拡散領域、及び該チャネル領域上に配置されたゲート電極を含み、該セルトランジスタ及び選択トランジスタのうち相互に直接接続された2つのトランジスタの一方の不純物拡散領域同士が相互に共有されている前記電流経路と、
各行の前記電流経路ごとに、該電流経路を構成する複数のセルトランジスタに通し番号を振ったとき、同一の通し番号のセルトランジスタのゲート電極同士を接続するワードラインと、
各行の前記電流経路の選択トランジスタのゲート電極同士を接続する選択ゲートラインと、
前記電流経路の列の各々に対応して配置され、対応する列の電流経路の端部のうち、前記選択トランジスタ側の端部に接続されたビットラインと、
前記電流経路の端部のうち、前記ビットラインの接続されていない方の端部同士を接続するソースラインと、
前記電流経路の両端の2つの不純物拡散領域の各々の表面上に配置され、金属シリサイドで形成された金属シリサイド膜と
を有し、
前記ビットライン及び選択ゲートラインの各々が、前記電流経路の対応する端部側の金属シリサイド膜に接続されており、
前記電流経路を構成するセルトランジスタ及び選択トランジスタの不純物拡散領域のうち、前記電流経路の両端の不純物拡散領域以外の不純物拡散領域の表面上には金属シリサイドからなる膜が形成されていない半導体装置。
【0168】
(付記13) 前記セルトランジスタの各々が、前記ゲート電極とチャネル領域との間に、電気的にフローティング状態にされたフローティングゲート電極を有する付記12に記載の半導体装置。
【0169】
(付記14) (a)半導体基板の表層部に素子分離領域を形成して、活性領域を画定する工程と、
(b)前記活性領域上に、該活性領域を横切る複数のゲート電極を形成する工程と、
(c)前記ゲート電極をマスクとして、前記活性領域の表層部に不純物を注入する工程と、
(d)相互に隣り合う2つのゲート電極の間の活性領域の表面を、絶縁材料からなるマスク膜で覆う工程と、
(e)前記活性領域の表面のうち、最も外側の2つのゲート電極よりもさらに外側の領域上に、金属シリサイド膜を形成する工程と
を有する半導体装置の製造方法。
【0170】
(付記15) 前記工程(c)の後に、さらに、
(c−1)前記ゲート電極の側壁上に、絶縁材料からなるサイドウォールスペーサを形成する工程と、
(c−2)前記ゲート電極及び前記サイドウォールスペーサをマスクとして、前記活性領域の表層部に、前記工程(c)における不純物の注入深さよりも深くなる条件で不純物を注入する工程と
を有し、
前記工程(e)において、前記最も外側の2つのゲート電極の外側の側壁上に形成されたサイドウォールスペーサよりも外側の領域上に、前記金属シリサイド膜を形成する付記14に記載の半導体装置の製造方法。
【0171】
(付記16) 前記工程(d)が、
前記ゲート電極及び前記サイドウォールスペーサを覆うように、前記半導体基板の上に、絶縁材料からなるマスク膜を形成する工程と、
相互に隣り合う2つのゲート電極の相互に対向する側壁に挟まれた第1の領域のうち、一方のサイドウォールスペーサの横方向の厚さの中間点よりも該第1の領域の中央寄りの位置から、他方のサイドウォールスペーサの横方向の厚さの中間点を越えない位置までの、前記マスク膜の表面をレジストパターンで覆う工程と、
前記レジストパターンをマスクとして前記マスク膜をエッチングする工程と、
前記レジストパターンを除去する工程と
を含む付記15に記載の半導体装置の製造方法。
【0172】
(付記17) 前記工程(c)の後に、さらに、
(c−3)前記ゲート電極の側壁上に、絶縁材料からなるサイドウォールスペーサを形成する工程と、
(c−4)前記ゲート電極及び前記サイドウォールスペーサを覆うように、前記半導体基板の上に、絶縁材料からなるマスク膜を形成する工程と、
(c−5)相互に隣り合う2つのゲート電極の相互に対向する側壁上に形成された2つのサイドウォールスペーサに挟まれた領域上の前記マスク膜の表面をレジストパターンで覆う工程と、
(c−6)前記レジストパターン、前記ゲート電極、及び前記サイドウォールスペーサをマスクとして、前記活性領域の表層部に、前記工程(c)における不純物の注入深さよりも深くなる条件で不純物を注入する工程と
を有し、
前記工程(d)において、前記レジストパターンを形成した後、前記工程(c−6)の前または後に、前記レジストパターンをマスクとして、前記マスク膜を除去する工程と、
(c−7)前記レジストパターンを除去する工程と
を含み、
前記工程(e)において、前記最も外側の2つのゲート電極の外側の側壁上に形成されたサイドウォールスペーサよりも外側の領域上に、前記金属シリサイド膜を形成する付記14に記載の半導体装置の製造方法。
【0173】
(付記18) 前記工程(d)において、前記ゲート電極の側壁上に、相互に隣り合う2つのゲート電極の間の活性領域の表面を完全に覆い尽くすように、絶縁材料からなるサイドウォールスペーサを形成する付記14に記載の半導体装置の製造方法。
【0174】
(付記19) 前記工程(d)において、前記ゲート電極の側壁上に、相互に隣り合う2つのゲート電極の間の活性領域の表面を完全に覆い尽くすように、絶縁材料からなるサイドウォールスペーサを形成することにより、該サイドウォールスペーサで構成された前記マスク膜を形成し、
前記工程(d)の後、前記ゲート電極、及び前記サイドウォールスペーサをマスクとして、前記活性領域の表層部に、前記工程(c)における不純物の注入深さよりも深くなる条件で不純物を注入する工程
を有し、
前記工程(e)において、最も外側の2つのゲート電極の外側の側壁上に形成されたサイドウォールスペーサよりも外側の領域上に、前記金属シリサイド膜を形成する付記14に記載の半導体装置の製造方法。
【0175】
(付記20) 前記工程(c)の後、
(c−8)前記ゲート電極の側壁上にサイドウォールスペーサを形成する工程と、
(c−9)前記ゲート電極及び前記サイドウォールスペーサをマスクとして、前記活性領域の表層部に、前記工程(c)における不純物の注入深さよりも深くなる条件で不純物を注入する工程と、
(c−10)最も外側の2つのゲート電極の外側の側壁上に形成されたサイドウォールスペーサよりも外側の領域を覆い、相互に隣り合う2つのゲート電極の相互に対向する側壁上に形成されたサイドウォールスペーサに挟まれた活性領域の表面を露出させるレジストパターンを形成する工程と、
(c−11)前記レジストパターンをマスクとして、前記活性領域の表層部に、前記工程(c−9)で注入される不純物と同一導電型の不純物を注入する工程と、
(c−12)前記レジストパターンを除去する工程と
を含み、
前記工程(e)において、最も外側の2つのゲート電極の外側の側壁上に形成されたサイドウォールスペーサよりも外側の領域上に、前記金属シリサイド膜を形成する付記14に記載の半導体装置の製造方法。
【0176】
(付記21) 前記工程(d)が、
前記ゲート電極及び前記サイドウォールスペーサに覆われていない前記活性領域の表層部を、前記工程(c−11)で不純物が注入された領域における酸化速度が、前記レジストパターンで覆われていた領域における酸化速度よりも速くなる条件で酸化する工程と、
前記レジストパターンで覆われていた領域上に形成された酸化膜が除去されて前記活性領域の表面が露出し、前記工程(c−11)で不純物が注入された領域上には、前記酸化膜の一部からなる前記マスク膜が残るように、前記酸化膜をエッチングする工程と
を含む付記20に記載の半導体装置の製造方法。
【0177】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電流の流れる経路の長さが、ある基準値よりも短い場合に、半導体基板の表層部に形成された不純物拡散領域の表面上に金属シリサイド膜を形成しないことにより、金属シリサイド膜を形成した場合に比べてシート抵抗を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例による半導体装置の断面図である。
【図2】第1の実施例による半導体装置の製造方法を説明するための製造途中の装置の断面図(その1)である。
【図3】第1の実施例による半導体装置の製造方法を説明するための製造途中の装置の断面図(その2)である。
【図4】第1の実施例による半導体装置の製造方法を説明するための製造途中の装置の断面図(その3)である。
【図5】第1の実施例による半導体装置のマスク膜の好ましい位置を説明するための装置の断面図である。
【図6】第2の実施例による半導体装置の製造方法を説明するための製造途中の装置の断面図(その1)である。
【図7】第2の実施例による半導体装置の製造方法を説明するための製造途中の装置の断面図(その2)である。
【図8】第3の実施例による半導体装置の製造方法を説明するための製造途中の装置の断面図(その1)である。
【図9】第3の実施例による半導体装置の製造方法を説明するための製造途中の装置の断面図(その2)である。
【図10】第3の実施例による半導体装置の製造方法を説明するための製造途中の装置の断面図(その3)である。
【図11】第4の実施例による半導体装置の製造方法を説明するための製造途中の装置の断面図(その1)である。
【図12】第4の実施例による半導体装置の製造方法を説明するための製造途中の装置の断面図(その2)である。
【図13】第5の実施例による半導体装置の製造方法を説明するための製造途中の装置の断面図(その1)である。
【図14】第5の実施例による半導体装置の製造方法を説明するための製造途中の装置の断面図(その2)である。
【図15】第5の実施例による半導体装置の製造方法を説明するための製造途中の装置の断面図(その3)である。
【図16】第5の実施例による半導体装置の製造方法を説明するための製造途中の装置の断面図(その4)である。
【図17】第5の実施例による半導体装置の製造方法を説明するための製造途中の装置の断面図(その5)である。
【図18】第6の実施例による半導体装置の製造方法を説明するための製造途中の装置の断面図(その1)である。
【図19】第6の実施例による半導体装置の製造方法を説明するための製造途中の装置の断面図(その2)である。
【図20】第7の実施例による半導体装置、及び従来のSOI基板上の半導体装置の断面図である。
【図21】第8の実施例による半導体装置の等価回路図、及び平面図である。
【図22】第9の実施例による半導体装置の等価回路図、及び平面図である。
【図23】第10の実施例による半導体装置の等価回路図、及び平面図である。
【図24】第10の実施例の変形例による半導体装置の等価回路図である。
【図25】第11の実施例による半導体装置の断面図である。
【図26】第12の実施例による半導体装置の等価回路図及び断面図である。
【図27】第13の実施例による半導体装置の等価回路図及び断面図である。
【図28】従来のNAND型論理回路装置の等価回路図及び断面図である。
【図29】不純物拡散領域のシート抵抗の要因を説明するための図である。
【図30】不純物拡散領域のリン濃度の深さ方向に関する分布を、金属シリサイド膜が形成されている場合と形成されていない場合とを対比して示すグラフである。
【図31】チャネル領域に挟まれた不純物拡散領域の寄生抵抗を、チャネル領域の間隔の関数として示すグラフである。
【符号の説明】
1 半導体基板
2 素子分離絶縁領域
3 P型ウェル
10、20 MIS型トランジスタ
11、12、22 不純物拡散領域
13、23 ゲート絶縁膜
14、24 ゲート電極
15、17、18、25、27 金属シリサイド膜
16、19、26、29、41、51 サイドウォールスペーサ
30 マスク膜
31 層間絶縁膜
32、33 導電性プラグ
35、36、44 レジストパターン
40 レジスト膜
41 開口
42 高濃度領域
43 マスク膜
51、52、53 酸化シリコン膜
61 下地基板
62 絶縁層
63 半導体層
65 金属シリサイド膜
70、71、80、81 活性領域
72、73、82、83 ゲート電極
75、85 配線
76、77、78、86、87、88 不純物拡散領域
100、101、102 活性領域
105、106 不純物拡散領域
130 半導体基板
131 素子分離絶縁領域
132 ウェル
150、160、170 MIS型トランジスタ
151、152、153、154 不純物拡散領域
161、162 金属シリサイド膜
171、172 マスク膜
180 層間絶縁膜
181、182 導電性プラグ
200 半導体基板
201 素子分離絶縁領域
210、211、212 不純物拡散領域
215 マスク膜
220、221 金属シリサイド膜
225 層間絶縁膜
226 導電性プラグ

Claims (10)

  1. シリコン表面を有する基板と、
    前記基板のシリコン表面に設けられ、相互に直列接続された第1及び第2のトランジスタであって、該第1及び第2のトランジスタの各々は、ソース及びドレインとなる一対の不純物拡散領域とゲート電極とを含んで構成され、かつ該第1のトランジスタの一方の不純物拡散領域が、前記基板の表層部に配置された不純物拡散領域を介して前記第2のトランジスタの一方の不純物拡散領域まで連続して共通拡散領域を構成している第1及び第2のトランジスタと、
    前記第1のトランジスタの一対の不純物拡散領域のうち、前記共通拡散領域を構成していない方の不純物拡散領域の表面上に配置された金属シリサイド膜と、
    前記金属シリサイド膜の表面に形成された電極と
    を有し、前記共通拡散領域の表面上には金属シリサイドからなる膜が配置されていない半導体装置。
  2. 前記第1及び第2のトランジスタのゲート電極の側壁上に絶縁材料からなるサイドウォールスペーサが形成されており、
    さらに、前記共通拡散領域の表面を覆う絶縁材料からなるマスク膜であって、前記第1及び第2のトランジスタのゲート電極の、該共通拡散領域側の側壁上に形成されたサイドウォールスペーサの表面の一部を覆い、ゲート電極の上面までは達しない前記マスク膜を有する請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1及び第2のトランジスタのゲート電極の側壁上に絶縁材料からなるサイドウォールスペーサが形成されており、該サイドウォールスペーサが、前記共通拡散領域の表面の全面を覆う請求項1に記載の半導体装置。
  4. 前記第1のトランジスタの一対の不純物拡散領域のうち、前記共通拡散領域を構成していない方の不純物拡散領域が、該第1のトランジスタのチャネル領域に接する浅い領域と、該浅い領域よりもゲート電極から離れた位置に配置され、該浅い領域に連続し、該浅い領域よりも深い位置まで達する深い領域とを含み、
    前記共通拡散領域が、前記浅い領域と同じ深さである請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置。
  5. 前記共通拡散領域が、前記第1及び第2のトランジスタのチャネル領域にそれぞれ接する2つの第1の領域、2つの第1の領域同士を接続し、該第1の領域よりも深い第2の領域、及び該第2の領域内の表層部に配置され、該第2の領域よりも浅く、該第2の領域よりも不純物濃度の高い第3の領域とを含む請求項1に記載の半導体装置。
  6. 前記第1及び第2のトランジスタの各々のゲート電極の側壁上に、絶縁材料からなるサイドウォールスペーサが形成されており、前記共通拡散領域の表面のうち、前記サイドウォールスペーサで覆われていない領域に、前記第3の領域が配置されており、該第3の領域の表面上に、酸化シリコンからなるマスク膜が配置されており、該マスク膜の縁が、前記共通拡散領域の表面のうち前記サイドウォールスペーサで覆われていない領域の外周に整合している請求項5に記載の半導体装置。
  7. 出力信号が現れる出力信号線と、
    第1の電源電圧が印加される第1の電源線と、
    第2の電源電圧が印加される第2の電源線と、
    前記出力信号線と前記第1の電源線とを接続し、複数の第1導電型の第1のトランジスタが直列に接続された直列回路と、
    前記第2の電源線と前記出力信号線とを接続し、前記第1のトランジスタの各々に対応して1つずつ配置され、相互に並列に接続された第2導電型の第2のトランジスタを含む並列回路と、
    前記第1のトランジスタの各々に対応して配置され、対応する第1のトランジスタのゲート電極と、対応する第2のトランジスタのゲート電極とに入力信号を印加する入力信号線と
    を有し、
    前記第1のトランジスタの各々が、半導体基板の表面のチャネル領域の両側に配置された一対の不純物拡散領域と、該チャネル領域上に配置されたゲート電極とを含み、該第1のトランジスタのうち相互に直接接続された2つのトランジスタの一方の不純物拡散領域同士が相互に共有されており、
    前記直列回路の両端の2つの不純物拡散領域の各々の表面上に、金属シリサイドで形成された金属シリサイド膜が配置されており、
    前記出力信号線が、前記直列回路の一方の端部の不純物拡散領域上の金属シリサイド膜に接続され、前記第1の電源線が、前記直列回路の他方の端部の不純物拡散領域上の金属シリサイド膜に接続されており、
    前記直列回路を構成する第1のトランジスタの不純物拡散領域のうち、両端の不純物拡散領域以外の不純物拡散領域の表面上には金属シリサイドからなる層が配置されていない半導体装置。
  8. 2つのトランジスタが直列に接続されたサーチ回路であって、該トランジスタの各々が、半導体基板の表面のチャネル領域の両側に配置された一対の不純物拡散領域と、該チャネル領域上に配置されたゲート電極とを含み、該トランジスタの一方の不純物拡散領域同士が相互に共有されている前記サーチ回路と、
    前記サーチ回路の一方の端部に接続されたマッチラインと、
    前記サーチ回路の他方の端部に接続されたグランドラインと、
    前記サーチ回路を構成する一方のトランジスタのゲート電極に接続されたデータバスラインと、
    前記サーチ回路を構成する他方のトランジスタのゲート電極に接続され、記憶されている情報に対応する電圧をゲート電極に印加する記憶素子と、
    前記記憶素子に、記憶すべき情報に対応する電圧を印加するためのビットラインと、
    前記ビットラインに印加されている電圧を、前記記憶素子に記憶させる契機となる信号を該記憶素子に印加するワードラインと
    を有し、
    前記サーチ回路の両端の2つの不純物拡散領域の各々の表面上に、金属シリサイドで形成された金属シリサイド膜が配置されており、前記マッチラインが、一方の端部の前記金属シリサイド膜に接触し、前記グランドラインが、他方の端部の前記金属シリサイド膜に接触し、前記サーチ回路を構成する2つのトランジスタで共有された不純物拡散領域の表面上には金属シリサイドからなる層が配置されていない半導体装置。
  9. 各々が、直列に接続された複数のセルトランジスタ、及び該セルトランジスタの直列接続された回路の少なくとも一方の端部に接続された選択トランジスタを含む複数の電流経路であって、該セルトランジスタ及び選択トランジスタの各々が、半導体基板の表面のチャネル領域の両側に配置された一対の不純物拡散領域、及び該チャネル領域上に配置されたゲート電極を含み、該セルトランジスタ及び選択トランジスタのうち相互に直接接続された2つのトランジスタの一方の不純物拡散領域同士が相互に共有されている前記電流経路と、
    各行の前記電流経路ごとに、該電流経路を構成する複数のセルトランジスタに通し番号を振ったとき、同一の通し番号のセルトランジスタのゲート電極同士を接続するワードラインと、
    各行の前記電流経路の選択トランジスタのゲート電極同士を接続する選択ゲートラインと、
    前記電流経路の列の各々に対応して配置され、対応する列の電流経路の端部のうち、前記選択トランジスタ側の端部に接続されたビットラインと、
    前記電流経路の端部のうち、前記ビットラインの接続されていない方の端部同士を接続するソースラインと、
    前記電流経路の両端の2つの不純物拡散領域の各々の表面上に配置され、金属シリサイドで形成された金属シリサイド膜と
    を有し、
    前記ビットライン及び選択ゲートラインの各々が、前記電流経路の対応する端部側の金属シリサイド膜に接続されており、
    前記電流経路を構成するセルトランジスタ及び選択トランジスタの不純物拡散領域のうち、前記電流経路の両端の不純物拡散領域以外の不純物拡散領域の表面上には金属シリサイドからなる膜が形成されていない半導体装置。
  10. (a)半導体基板の表層部に素子分離領域を形成して、活性領域を画定する工程と、
    (b)前記活性領域上に、該活性領域を横切る複数のゲート電極を形成する工程と、
    (c)前記ゲート電極をマスクとして、前記活性領域の表層部に不純物を注入する工程と、
    (d)相互に隣り合う2つのゲート電極の間の活性領域の表面を、絶縁材料からなるマスク膜で覆う工程と、
    (e)前記活性領域の表面のうち、最も外側の2つのゲート電極よりもさらに外側の領域上に、金属シリサイド膜を形成する工程と
    を有する半導体装置の製造方法。
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