JP2004185806A - クリーニングテープ - Google Patents
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Abstract
【課題】高感度磁気ヘッドであるMRヘッドをクリーニングするのに適したクリーニングテープとして、MRヘッドの静電破壊を防止でき、良好なヘッドあたりが得られるクリーニングテープを実現する。
【解決手段】非磁性支持体上の一方の面に設けられたクリーニング層の表面固有抵抗を3×103 〜1×108 Ω/cm2 に設定することにより、MRヘッドの静電破壊や動作不良を防止する。
【選択図】なし
【解決手段】非磁性支持体上の一方の面に設けられたクリーニング層の表面固有抵抗を3×103 〜1×108 Ω/cm2 に設定することにより、MRヘッドの静電破壊や動作不良を防止する。
【選択図】なし
Description
本発明は、磁気記録再生装置に備えられる主として磁気ヘッドをクリーニングするためのクリーニングテープに関する。
オーデイオ用、ビデオ用あるいはコンピューター用などの磁気記録再生装置において磁気テープを繰り返し走行させていると、磁気ヘッド(以下、単に「ヘッド」ともいう)の表面(磁気テープとの接触面)やガイドロールなどのテープ走行系に汚れが付着する。この種の汚れを放置しておくと、例えば正確なテープの走行が阻害されたり再生出力が低下したりするなど、種々の問題を誘発する原因となる。そこで、このような不具合を回避し、磁気記録再生装置の信頼性を維持すべく、定期的にヘッドやテープ走行系をクリーニングする必要がある。
このような場合に使用されるクリーニングテープ(ここでは、有機溶剤を使用しない乾式クリーニングテープをいう、以下同じ)は、一般に非磁性支持体上の一方の面に、磁性粉末と研磨剤とカーボンブラック(帯電防止剤)と潤滑剤と結合剤を含有するクリーニング層を設けた構成である。そして、使用に際しては磁気ヘッド等の表面にクリーニング層を接触させた状態で当該クリーニングテープを走行させる。このようにすると、クリーニング層における研磨剤によって磁気ヘッド等の表面が研磨され、その結果、当該磁気ヘッド等の表面に付着している汚れが削り落とされて除去される。このとき、磁気ヘッドの表面を傷付けたり、磁気ヘッドと磁気テープの接触状態(いわゆるヘッドあたり)を変化させてしまったりしないように、磁気ヘッドの表面にクリーニングテープを磁気テープと同じような状態で接触させて摺動させなければならない。すなわち、クリーニングテープにおいても磁気テープと同じヘッドあたりを再現する必要がある。このような要請は、感度の高いMRヘッド(磁気抵抗素子を用いた磁気ヘッド)の採用に伴って近年、よりいっそう厳しくなる傾向にある(これについては後述する)。感度の高いMRヘッドを使用するシステムには図1に示すような1リールカセットが主に使用される。本発明のクリーニングテープはMRヘッドを使用した1リールカセットのヘッドシステムのクリーニングに特に好適である。ここで、図1に示した1リールカセットの構造について説明すると、この1リールカセットは、上下ケース1a・1bを蓋合わせ状に接合してなる角箱状のケース本体1を有し、ケース本体1の内部に配置した1個のリール2にクリーニングテープ3を巻装している。ケース本体1の前壁6の一側端には、テープ引出口4が開口されている。テープ引出口4は、スライド開閉可能なドア5で開閉できるようになっている。リール2に巻装したクリーニングテープ3をケース外へ引き出し操作するために、クリーニングテープ3の繰り出し端にテープ引出具7が連結されている。符号20は、ドア5を閉じ勝手に移動付勢するためのドアばねを示す。
ところで、上記のようなクリーニングテープは、主に製造コスト上の理由から、クリーニングテープ専用のラインで製造されるのではなく、磁気テープの製造ラインを用いて製造されるのが通例である(例えば、特開2000−57541号公報参照)。すなわち、磁気テープで用いられているものとほぼ同じ材料を使用し、磁気テープとほぼ同様の工程を経て製造される。このため、クリーニングテープにおいても、磁気テープの場合と同様、例えば、非磁性支持体とクリーニング層(磁気テープの場合は磁性層)との間に下塗層を設けたり、非磁性支持体の裏面に(クリーニング層が形成される面とは反対側の面)にバックコート層を形成したりする場合がある。クリーニングテープと磁気テープとの主たる相違点としては前者では所要のクリーニング効果を得るためにクリーニング層中に研磨剤が比較的多く含有されていることや、例えば製造工程におけるカレンダー処理の省略あるいは設定変更によって表面が比較的粗い状態とされていること、さらには、テープの長さ寸法が磁気テープよりも短い場合があるといった点があげられる。
また、従来においては、磁気ヘッドの過剰なクリーニングを防止する目的で、あらかじめクリーニング層の表層部にモニタリング用のデータを記録しておき、クリーニング時に磁気ヘッドによって読み取られる前記データの出力変化から、磁気ヘッドが適正にクリーニングされたか否かを判断できるようにしたクリーニングテープが知られている(例えば、特開平6−274839号公報や特開2000−11340号公報参照)。また、クリーニングテープの使用した領域に信号を記録しておき、常に未使用の領域でクリーニングできるようにしたクリーニングテープがある。上述の1リールカセットのクリーニングシステムでは、このようなクリーニングテープが使用されている。このようなクリーニングテープでは、読み取られたデータからクリーニング状態、あるいは使用領域を的確に判断できるように所定の出力特性および電磁変換特性を有していることが望ましいから、これらの点からも磁気テープで用いられているものとほぼ同様の材料が採用される。
一方、近年の磁気記録再生装置および磁気記録媒体の分野では、記録密度の向上などを図るため、短記録波長化と媒体であるテープの薄手長尺化が進んでいる。このため、これまで以上に磁気テープのヘッドあたりが適正な状態(磁気ヘッドの表面に磁気テープが所定の密接した状態)に維持されなければ、十分な再生出力を得ることができない。
加えて、最近では再生用の磁気ヘッドとして先に述べたMRヘッドを備えた磁気テープ記録再生装置が実用されるに至っているが、MRヘッドは、これに帯電の大きいものが接触した場合に静電破壊を引き起こす一方、過度に導電性の良いものが接触すると磁気ヘッドからテープに流れる電流による磁界でテープからの磁界が乱れてMRヘッドにノイズが発生し、正常に機能しないという特徴がある。このため、MRヘッドをクリーニングするクリーニングテープにおいても、テープの導電性に対する要求が特に厳しくなっている。また、磁気ヘッドの表面に付着した汚れについても従来のMIGヘッド(メタル・イン・ギャップ方式磁気ヘッド)などに対する以上に厳しい管理が必要とされている。
ところが、先に述べたように近年の磁気記録の分野において記録波長の短波長化や媒体であるテープの薄手長尺化が進んでいるにもかかわらず、従来のクリーニングテープでは、このような技術的な変化に十分対応しきれていないのが実情である。
具体的には例えば上述したテープの導電性の問題があげられる。すなわち、MRヘッドをクリーニングするクリーニングテープでは、接触による静電破壊を防止するために帯電を抑える必要がある一方で、磁気ヘッドとの接触による電流を発生させないために導電性を高くしすぎてもいけないが、従来のクリーニングテープ(表面固有抵抗:1010Ω/cm2 台〜1013Ω/cm2 台)では、このような点について何ら考慮されていなかったため、MRヘッドとの接触によりヘッドの静電破壊を引き起こす可能性があった。
また、従来のクリーニングテープでは、テープの薄手化に伴うヘッドあたりの悪化のため、これを用いて磁気ヘッドをクリーニングした場合に磁気ヘッドを偏磨耗させる可能性があった。すなわち、テープ厚みとヘッドあたりは密接な関係があることから、磁気テープが薄手化されれば、その薄手化された磁気テープと同じヘッドあたりが得られるよう、クリーニングテープを薄手化する必要がある。しかし、クリーニングテープは磁気テープよりも研磨性が高いので、単にクリーニングテープを薄手化しただけでは、当該テープの薄手化に伴うヘッドあたりの悪化によって磁気ヘッドを偏磨耗させる可能性がある。
本発明は、このような現状に鑑みてなされたもので、高感度磁気ヘッドであるMRヘッドをクリーニングするのに適したクリーニングテープとして、MRヘッドの静電破壊や電流の発生による動作不良を防止できるクリーニングテープを実現することを目的とする。即ち、上記のように従来のクリーニングテープの表面固有抵抗は1010Ω/cm2 台〜1013Ω/cm2 台であり、従来のクリーニングテープではMRヘッドの静電破壊を引き起こす場合があった。本発明は、表面固有抵抗が高すぎる場合の静電破壊と表面固有抵抗が低すぎる場合の電流の発生という問題の解決を目的とする。また、本発明は、このようなクリーニングテープにおいて、良好なヘッドあたりが得られるようにし、ひいては磁気ヘッドの偏磨耗を生じさせないことを目的とする。
本発明は、非磁性支持体の一方の面に、磁性粉末、研磨剤、カーボンブラック、潤滑剤および結合剤を含有するクリーニング層が形成され、他方の面にバックコート層が形成されたクリーニングテープにおいて、当該クリーニングテープの全厚を3〜9μm、前記クリーニング層の残留磁束密度と厚さの積(Br・δ)を0.05〜0.08μTm、前記バックコート層の表面粗さRaを3〜10nmとしたうえで、前記クリーニング層の表面固有抵抗(JIS C6240−1970/7頁に準拠)を3×103 〜5×108 Ω/cm2 とすることにより、前記MRヘッドの静電破壊と、前記MRヘッドから前記クリーニング層に電流が流れることによる前記MRヘッドの動作不良の発生とを防止することを特徴とする(請求項1)。クリーニング層の表面固有抵抗を3×103 〜5×108 Ω/cm2 としたのは、この表面固有抵抗が3×103 Ω/cm2 に満たないと、クリーニングテープがMRヘッド等の磁気ヘッドに接触したときに当該ヘッドから電流が流れて動作不良を引き起こす可能性が高くなり、5×108 Ω/cm2 を超えると、帯電性が高まるために磁気ヘッドとの接触により当該ヘッドの静電破壊を引き起こす可能性があるからである。磁気ヘッドの静電破壊と磁気ヘッドからの電流の発生を防止するのにさらに好ましい範囲は5×103 〜1×108 Ω/cm2 で、1×104 〜1×108 Ω/cm2 が特に好ましい。
クリーニング層の中心線平均表面粗さは、良好な研磨効果(つまりクリーニング効果)を得るため、通常の磁気テープにおける磁性層の中心線平均表面粗さよりも粗くする。具体的には5nm〜30nmに設定するのが好ましい。10nm〜30nmがより好ましく、12nm〜25nmがさらに好ましい。クリーニング層の中心線平均表面粗さが5nmに満たないと、クリーニング効果が小さく、30nmを超えると、研磨面が悪くなったり、ヘッドの寿命が短くなる。クリーニング層の中心線平均表面粗さを上記の範囲(5nm〜30nm)に設定するには通常カレンダ処理条件の設定により行う。キュア前にカレンダ処理を行う場合には、温度40〜75℃、カレンダ線圧50〜150kg/cmが好ましく、キュア後にカレンダ処理を行う場合にはクリーニング層が硬化しているので、キュア前よりも強いカレンダ条件に設定される。具体的には、温度50〜80℃、カレンダ線圧50〜150kg/cmが好ましい。
クリーニング層は単層で構成してもよいし、2層以上の層で構成してもよい(請求項6)。クリーニング層を2層以上で構成する場合、そのうちの下側の層の成分を調節(例えばカーボンブラックの量を多くするなど)して当該下側の層に所要の導電性を付与しておけば、磁気ヘッドと接触する上層側で生じる静電気の一部を下側の層に逃がすことができ、したがって上層側における帯電量の増大を防止することができる。また、クリーニング層と非磁性支持体との間に非磁性の下塗層を設けることがMR対応クリーニングテープとして好ましい。
本発明のクリーニングテープにおいて、テープ長手方向のヤング率(MD)は7GPa〜15GPaであることが好ましい。クリーニングテープの長手方向のヤング率が7GPaに満たないと、クリーニング効果が小さく、15GPaを超えるとヘッドあたりがきつくなり、傷、偏磨耗の原因になるためである。
また、クリーニングテープの全厚をT、テープ長手方向のヤング率をEとした時(MD=E)のET3 が、4×10-7Pa・m3 〜1.1×10-5Pa・m3 の範囲となるように、テープ全厚とテープ長手方向のヤング率とを設定することによっても良好なヘッドあたりを確保することができる。この場合、ET3 が4×10-7Pa・m3 に満たないと、テープが切れやすく、1.1×10-5Pa・m3 を超えるとヘッドが偏磨耗する可能性がある。
クリーニングテープの全厚は3μm〜9μmとする。全厚が3μmに満たないと製膜が難しく、9μmを超えると1巻あたりのテープ長さが短くなるからである。
なお、クリーニングテープの走行性の向上等を図るため、非磁性支持体上におけるクリーニング層とは反対側の面にバックコート層を設けておくことができる。この種のバックコート層については後述する。
本発明によれば、MRヘッドをクリーニングするためのクリーニングテープにおいて、クリーニング層の表面固有抵抗が3×103 〜5×108 Ω/cm2 としたことにより、クリーニング層の帯電を少なくすることができるので、高感度磁気ヘッドであるMRヘッドと接触しても静電破壊を生じることがなく、しかも導電性が必要以上に高くなく適切な範囲となるので、ヘッドからの電流による動作不良も防止することができる。
また、クリーニングテープのヤング率およびET3 を上述した特定範囲に設定した場合には、良好なヘッドあたりを確保でき、ひいてはクリーニング時における磁気ヘッドの偏磨耗を防止することができる。
次に、本発明のクリーニングテープを実施する際に採用しうる材料などについて更に詳細に説明する。
〈非磁性支持体〉
非磁性支持体には、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、芳香族ポリアミド、芳香族ポリイミドなどを用いることができる。非磁性支持体の厚さは、通常2.0μm〜8μm、より好ましくは2.5μm〜6μmである。非磁性支持体の厚さが2μm未満では製膜が難しく、またテープ強度が小さくなるからであり、8μmを超えるとテープ全厚が厚くなり、良好なヘッドあたりを確保しにくくなるからである。なお、磁気テープにおいて8μmを超える非磁性支持体を使用すると、テープ全厚が厚くなり、テープ1巻あたりの記憶容量が小さくなるので、これ以下の厚みの非磁性支持体を使用するのが望ましいが、本発明のクリーニングテープを磁気テープの製造ラインを用いて製造する場合には、磁気テープに用いる素材と同じ素材を用いるのが一般的であるから、磁気テープ用の非磁性支持体の厚さとして望ましいという意味でもクリーニングテープ用の非磁性支持体の厚さを前記の範囲に設定するのがよい。このような事情は、磁気テープとクリーニングテープとで相違する点、すなわち研磨剤の量や、最上層の表面の粗さ等を除き、以下の素材等についても同様である。
非磁性支持体には、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、芳香族ポリアミド、芳香族ポリイミドなどを用いることができる。非磁性支持体の厚さは、通常2.0μm〜8μm、より好ましくは2.5μm〜6μmである。非磁性支持体の厚さが2μm未満では製膜が難しく、またテープ強度が小さくなるからであり、8μmを超えるとテープ全厚が厚くなり、良好なヘッドあたりを確保しにくくなるからである。なお、磁気テープにおいて8μmを超える非磁性支持体を使用すると、テープ全厚が厚くなり、テープ1巻あたりの記憶容量が小さくなるので、これ以下の厚みの非磁性支持体を使用するのが望ましいが、本発明のクリーニングテープを磁気テープの製造ラインを用いて製造する場合には、磁気テープに用いる素材と同じ素材を用いるのが一般的であるから、磁気テープ用の非磁性支持体の厚さとして望ましいという意味でもクリーニングテープ用の非磁性支持体の厚さを前記の範囲に設定するのがよい。このような事情は、磁気テープとクリーニングテープとで相違する点、すなわち研磨剤の量や、最上層の表面の粗さ等を除き、以下の素材等についても同様である。
また、薄手クリーニングテープ(3μm〜7μm未満)に使用する非磁性支持体は、その長手方向のヤング率が10.13GPa以上で、かつ長手方向のヤング率/幅方向のヤング率が、0.4〜0.8であるものが好ましい。より好ましくは、長手方向のヤング率が11.14GPa以上、長手方向のヤング率/幅方向のヤング率が、0.55〜0.75の範囲がよい。非磁性支持体のヤング率10.13GPa以上がよいのは、長手方向のヤング率が10.13GPa未満では、E・T3 が小さくテープが弱くなり、また、走行が不安定になるためである。長手方向のヤング率/幅方向のヤング率が、0.4〜0.8の特異的範囲がよいのは、0.4未満または0.8を超えると、メカニズムは現在のところ不明であるが、薄手クリーニングテープにおいて、前記特異的範囲から外れると、クリーニングテープ自身の特性、およびクリーニング後に走行させる磁気テープの特性、トラックの入り側から出側間の出力のばらつき(フラットネス)が悪くなるためである。このばらつきは長手方向のヤング率/幅方向のヤング率が0.70付近で最小になる。このような特性を満足する非磁性支持体には二軸延伸の芳香族ポリアミドフィルム、芳香族ポリイミドフィルム等がある。
〈クリーニング層〉
クリーニング層の厚さは、下塗層がある場合はこれも含めて1.0μm〜5.0μmが好ましく、2μm〜3μmがより好ましい。この範囲が好ましいのは1.0μm未満では、製膜が難しく、5.0μmを超えると、コストが高くなるばかりでなく、テープ剛性が高くなりすぎるからである。また、クリーニングテープに信号を記録し、MRヘッドで再生する場合は、クリーニング層の残留磁束密度(Br)と厚さ(δ)との積(Br・δ)を0.005〜0.08μTmとするのが好ましい。0.005μTm未満では、再生出力が小さく、0.08μTmを超えると、MR素子の感度を超えており、再生歪の原因になる。0.01〜0.07μTmが好ましく、0.01〜0.065μTmがさらに好ましい。
クリーニング層の厚さは、下塗層がある場合はこれも含めて1.0μm〜5.0μmが好ましく、2μm〜3μmがより好ましい。この範囲が好ましいのは1.0μm未満では、製膜が難しく、5.0μmを超えると、コストが高くなるばかりでなく、テープ剛性が高くなりすぎるからである。また、クリーニングテープに信号を記録し、MRヘッドで再生する場合は、クリーニング層の残留磁束密度(Br)と厚さ(δ)との積(Br・δ)を0.005〜0.08μTmとするのが好ましい。0.005μTm未満では、再生出力が小さく、0.08μTmを超えると、MR素子の感度を超えており、再生歪の原因になる。0.01〜0.07μTmが好ましく、0.01〜0.065μTmがさらに好ましい。
〈磁性粉末〉
クリーニング層に含有させる磁性粉末には強磁性鉄系金属粉、板状六方晶フェライト系粉末を用いることができる。強磁性鉄系金属粉の平均軸長としては、0.03〜0.30μmが好ましく、0.03〜0.25μmがより好ましく、0.03〜0.20μmがさらに好ましい。この範囲が好ましいのは、平均軸長が0.03μm未満であると、クリーニング層形成用塗料を調製する際に磁性粉末の凝集力が増大するために塗料中への分散が困難になり、0.3μmより大きくなると、保磁力が低下し、粒子の大きさに基づく粒子ノイズが大きくなるからである。板状六方晶フェライト系粉末を用いる場合には同様の理由で、板径が0.001〜0.5μmが好ましい。なお、上記の平均軸長は、走査型電子顕微鏡(SEM)にて撮影した写真の粒子サイズを実測し、100個の平均値により求めたものである。また、この強磁性鉄系金属粉のBET比表面積は、35m2 /g以上が好ましく、40m2 /g以上がより好ましく、50m2 /g以上がもっとも好ましい。
クリーニング層に含有させる磁性粉末には強磁性鉄系金属粉、板状六方晶フェライト系粉末を用いることができる。強磁性鉄系金属粉の平均軸長としては、0.03〜0.30μmが好ましく、0.03〜0.25μmがより好ましく、0.03〜0.20μmがさらに好ましい。この範囲が好ましいのは、平均軸長が0.03μm未満であると、クリーニング層形成用塗料を調製する際に磁性粉末の凝集力が増大するために塗料中への分散が困難になり、0.3μmより大きくなると、保磁力が低下し、粒子の大きさに基づく粒子ノイズが大きくなるからである。板状六方晶フェライト系粉末を用いる場合には同様の理由で、板径が0.001〜0.5μmが好ましい。なお、上記の平均軸長は、走査型電子顕微鏡(SEM)にて撮影した写真の粒子サイズを実測し、100個の平均値により求めたものである。また、この強磁性鉄系金属粉のBET比表面積は、35m2 /g以上が好ましく、40m2 /g以上がより好ましく、50m2 /g以上がもっとも好ましい。
なお、磁性粉末として、本発明クリーニングテープのクリーニング層と磁気テープの磁性層とで同じ強磁性鉄系金属粉末を使用する場合には、強磁性鉄系金属粉末の保磁力は、120kA/m〜280kA/m(1,500〜3,500Oe)が好ましく、140kA/m〜240kA/mがさらに好ましい。飽和磁化量は、120〜200A・m2 /kg(120〜200emu/g)が好ましい。板状六方晶フェライト系粉末では、保磁力の好ましい範囲は上記と同様で、飽和磁化量は、50〜65A・m2 /kg(50〜65emu/g)が好ましい。なお、これらの値は、試料振動形磁束計を用いて外部磁場1.28MA/m(16kOe)の条件で測定した場合のものである。
〈研磨剤〉
クリーニング層に含有させる研磨剤としては、α−アルミナ、β−アルミナ、溶融アルミナ、クロムグリーン、炭化ケイ素、酸化セリウム、α−酸化鉄、コランダム、人造ダイヤモンド、窒化ケイ素、チタンカーバイト、酸化チタン、二酸化ケイ素、窒化ホウ素など、主としてモース硬度6以上のものを使用することができる。これらは単独でも使用できるが、優れたクリーニング効果を得るには2種以上を組み合わせて使用するのがよい。なかでも、アルミナ、クロムグリーンは、高硬度であり、少量の添加でヘッドクリーニング効果に優れるため、これらを組み合わせて使用するのが好ましい。研磨剤の粒径としては、通常平均粒径で0.02〜0.7μmとすることが好ましく、粒径0.05〜0.6μmがより好ましい。研磨剤の添加量は、強磁性鉄系金属粉(磁性粉末)に対して、10〜30重量%が好ましく、15〜25重量%がさらに好ましい。
クリーニング層に含有させる研磨剤としては、α−アルミナ、β−アルミナ、溶融アルミナ、クロムグリーン、炭化ケイ素、酸化セリウム、α−酸化鉄、コランダム、人造ダイヤモンド、窒化ケイ素、チタンカーバイト、酸化チタン、二酸化ケイ素、窒化ホウ素など、主としてモース硬度6以上のものを使用することができる。これらは単独でも使用できるが、優れたクリーニング効果を得るには2種以上を組み合わせて使用するのがよい。なかでも、アルミナ、クロムグリーンは、高硬度であり、少量の添加でヘッドクリーニング効果に優れるため、これらを組み合わせて使用するのが好ましい。研磨剤の粒径としては、通常平均粒径で0.02〜0.7μmとすることが好ましく、粒径0.05〜0.6μmがより好ましい。研磨剤の添加量は、強磁性鉄系金属粉(磁性粉末)に対して、10〜30重量%が好ましく、15〜25重量%がさらに好ましい。
〈カーボンブラック〉
クリーニング層には導電性向上と表面潤滑性向上を目的に従来公知のカーボンブラック(以下、CBとも言う)を添加することができる。これらのCBとしては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック等を使用できる。粒子径が5nm〜200nmのものが使用されるが、粒径10nm〜100nmのものが好ましい。この範囲が好ましいのは、粒径が10nm以下になるとCBの分散が難しく、100nm以上では多量のCBを添加することが必要になり、クリーニング層が脆弱になってしまうからである。DBP吸油量は、70〜600cc/100gが好ましい。より好ましくは、100〜600cc/100gで、100〜500cc/100gがさらに好ましい。添加量は強磁性粉末に対して1〜20重量%が好ましい。より好ましくは1〜15重量%で、2〜10重量%がさらに好ましい。
クリーニング層には導電性向上と表面潤滑性向上を目的に従来公知のカーボンブラック(以下、CBとも言う)を添加することができる。これらのCBとしては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック等を使用できる。粒子径が5nm〜200nmのものが使用されるが、粒径10nm〜100nmのものが好ましい。この範囲が好ましいのは、粒径が10nm以下になるとCBの分散が難しく、100nm以上では多量のCBを添加することが必要になり、クリーニング層が脆弱になってしまうからである。DBP吸油量は、70〜600cc/100gが好ましい。より好ましくは、100〜600cc/100gで、100〜500cc/100gがさらに好ましい。添加量は強磁性粉末に対して1〜20重量%が好ましい。より好ましくは1〜15重量%で、2〜10重量%がさらに好ましい。
〈結合剤〉
クリーニング層(後述する下塗層においても同様)に含有させる結合剤としては、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−ビニルアルコール共重合樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合樹脂、塩化ビニル−水酸基含有アルキルアクリレート共重合樹脂、ニトロセルロースなどの中から選ばれる少なくとも1種とポリウレタン樹脂との組み合わせがある。中でも、塩化ビニル−水酸基含有アルキルアクリレート共重合樹脂とポリウレタン樹脂を併用するのが好ましい。ポリウレタン樹脂には、ポリエステルポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン、ポリエーテルポリエステルポリウレタン、ポリカーボネートポリウレタン、ポリエステルポリカーボネートポリウレタンなどがある。
クリーニング層(後述する下塗層においても同様)に含有させる結合剤としては、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−ビニルアルコール共重合樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合樹脂、塩化ビニル−水酸基含有アルキルアクリレート共重合樹脂、ニトロセルロースなどの中から選ばれる少なくとも1種とポリウレタン樹脂との組み合わせがある。中でも、塩化ビニル−水酸基含有アルキルアクリレート共重合樹脂とポリウレタン樹脂を併用するのが好ましい。ポリウレタン樹脂には、ポリエステルポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン、ポリエーテルポリエステルポリウレタン、ポリカーボネートポリウレタン、ポリエステルポリカーボネートポリウレタンなどがある。
官能基としてCOOH,SO3 M、OSO2 M,P=O(OM)3 、O−P=O(OM)2 ,[Mは水素原子、アルカリ金属塩基又はアミン塩]、OH、NR' R''、N+ R''' R''''R''''' [R' 、R''、R''' 、R''''、R''''' は水素または炭化水素基]、エポキシ基を有する高分子からなるウレタン樹脂等の結合剤が使用される。このような結合剤を使用するのは、上述のように磁性粉等の分散性が向上するためである。2種以上の樹脂を併用する場合には、官能基の極性を一致させるのが好ましく、中でも−SO3 M基どうしの組み合わせが好ましい。
これらの結合剤は、強磁性粉末100重量部に対して、7〜50重量部、好ましくは10〜35重量部の範囲で用いられる。特に、結合剤として、塩化ビニル系樹脂5〜30重量部とポリウレタン樹脂2〜20重量部とを複合して用いるのが最も好ましい。
これらの結合剤とともに、結合剤中に含まれる官能基などと結合させて架橋する熱硬化性の架橋剤を併用するのが望ましい。この架橋剤としては、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどや、これらのイソシアネート類とトリメチロールプロパンなどの水酸基を複数個有するものとの反応生成物、上記イソシアネート類の縮合生成物などの各種のポリイソシアネートが好ましい。これらの架橋剤は、結合剤100重量部に対して、通常10〜50重量部の割合で用いられる。より好ましくは15〜35重量部である。
〈下塗層〉
本発明のクリーニングテープにおいては、非磁性支持体とクリーニング層との間に下塗層を設けてもよい。このような下塗層を有するクリーニングテープは、例えば、下塗層を有する磁気テープを製造するラインで下塗層上の磁性層に代えてクリーニング層を形成することにより製造することができる。この種のクリーニングテープにおいて、クリーニング層よりもヤング率の小さい下塗層にすると、クッション効果により、MRヘッド等を過度に研磨することを防ぐことができる。また、下塗層によって表面固有抵抗を低くすることができる。
本発明のクリーニングテープにおいては、非磁性支持体とクリーニング層との間に下塗層を設けてもよい。このような下塗層を有するクリーニングテープは、例えば、下塗層を有する磁気テープを製造するラインで下塗層上の磁性層に代えてクリーニング層を形成することにより製造することができる。この種のクリーニングテープにおいて、クリーニング層よりもヤング率の小さい下塗層にすると、クッション効果により、MRヘッド等を過度に研磨することを防ぐことができる。また、下塗層によって表面固有抵抗を低くすることができる。
下塗層を有する磁気テープの磁性層のみをクリーニング層に代えることでクリーニングテープを製造する場合には、下塗層に特定の粒径以下のアルミナを特定量含有させるのが望ましい。このようにすると、磁気テープの場合では平滑度の低い非磁性支持体を使用した場合にも、短波長記録特性に優れ、広幅の原反を所定幅のテープにスリットした際のテープエッジの波うちによる出力のばらつきを小さくすることとができる。このような特性は、クリーニングテープでは必ずしも必要ではないが、磁気テープにとっては必要とされるものであるから、磁性層を形成する磁気テープの中間品と、クリーニング層を形成する前のクリーニングテープの中間品とを共通なものとする場合に有効である。
この場合において、下塗層に添加するアルミナの粒径は、0.1μm以下が好ましく、添加量は、下塗層のカーボンブラックを含む全無機粉体の重量を基準にして2〜30重量%が好ましい。0.1μm以下のアルミナがよいのは、粒径が0.1μmを超えると、下塗層表面の平滑性が損なわれるためである。下塗層のアルミナは粒径0.01〜0.1μmがより好ましく、0.03〜0.09μmがさらに好ましく、0.05〜0.09μmが一層好ましい。また、アルミナの添加量について、上記の範囲が好ましいのは、2重量%未満では下塗層用塗料の流動性が不十分であり、30重量%を超えると下塗層の剛性が高くなりすぎて、テープを製造する場合に反りが大きくなるからである。下塗層のアルミナの添加量は6〜25重量%がより好ましく、8〜20重量%がさらに好ましく、10〜20重量%が一層好ましい。なお、上記粒径のアルミナと共に、3重量%未満の0.1〜0.8μmのアルミナを添加することを排除するものではない。
このように、下塗層に上記アルミナを、上記量含有させると、下塗層とクリーニング層界面の凹凸が小さくなり、テープエッジの波うち(エッジウィーブ)が改善される。特に、コランダム相を主体とするアルミナを添加すると、その効果が大きい。上記粒径と量のアルミナの他に、導電性の調節を目的にカーボンブラックを、強度を調節する目的で非磁性の酸化鉄を添加する。
下塗層に添加するカーボンブラック(CB)としては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック等を使用できる。粒子径が5nm〜200nmのものが使用されるが、粒径10〜100nmのものが好ましい。この範囲が好ましいのは、カーボンブラックがストラクチャーを持っているため、粒径が10nm未満になるとCBの分散が難しく、100nmを超えると平滑性が悪くなるためである。DBP吸油量は、30〜300cc/100gが好ましい。より好ましくは、30〜200cc/100gで、50〜150cc/100gがさらに好ましい。CB添加量は、CBの粒子径によって異なるが、下塗層のCBを含む無機粉末のうち、25〜50重量%が好ましい。この範囲が好ましいのは、25重量%未満では導電性向上効果が乏しく、50重量%を超えると効果が飽和するためである。粒径15nm〜80nmのCBを15〜35重量%使用するのがより好ましく、粒径20nm〜50nmのCBを20〜30重量%用いるのがさらに好ましい。このような粒径・量のカーボンブラックを添加することにより電気抵抗が低減され、静電ノイズの発生やテープ走行むらが小さくなる。
下塗層に添加する非磁性の酸化鉄としては、粒径0.05〜0.40μmのものが好ましく、添加量は、35〜83重量%が好ましい。この範囲の粒径が好ましいのは、粒径0.05μm未満では均一分散が難しく、0.40μmを超えると下塗層とクリーニング層の界面の凹凸が増加するためである。また、上記範囲の添加量が好ましいのは、35重量%未満では塗膜強度向上効果が小さく、83重量%を超えるとかえって塗膜強度が低下するためである。
また、前記した下塗層とクリーニング層からなる塗布層を形成した場合、塗布層のヤング率にも適正範囲がある。すなわち、塗布層のヤング率を非磁性支持体の長手方向と幅方向のヤング率の平均値の40〜100%の範囲にすると、テープの耐久性が大きく、かつテープ対ヘッド間のタッチ、つまりヘッドあたりがよくなる(磁気テープの場合では、これによってヘリカルスキャンタイプの磁気ヘッドのトラック入り側から出側間の出力のばらつき(フラットネス)が小さくなる)。50〜100%の範囲がより好ましく、60〜90%の範囲がさらに好ましい。この範囲が好ましいのは、40%未満では塗布層の耐久性が弱くなり、100%を超えるとヘッドあたりが悪くなるためである。なお、本発明では塗布層のヤング率を制御する方法の一つとしてカレンダ条件による制御法を用いた。
さらに、下塗層のヤング率は、クリーニング層のヤング率の80〜99%が好ましい。このように下塗層のヤング率がクリーニング層のそれより低い方がよいのは、下塗層が一種のクッションの作用をするためである。
下塗層とクリーニング層からなる塗布層に、役割の異なる潤滑剤を使用する。下塗層には全粉体に対して0.5〜4.0重量%の高級脂肪酸を含有させ、0.2〜3.0重量%の高級脂肪酸のエステルを含有させると、回転ヘッドの場合では、テープと回転シリンダとの摩擦係数が小さくなるので好ましい。この範囲の高級脂肪酸添加が好ましいのは、0.5重量%未満では、摩擦係数低減効果が小さく、4.0重量%を超えると下塗層が可塑化してしまい強靭性が失われるからである。また、この範囲の高級脂肪酸のエステル添加が好ましいのは、0.5重量%未満では、摩擦係数低減効果が小さく、3.0重量%を超えるとクリーニング層への移入量が多すぎるため、テープと回転シリンダが貼り付く等の副作用があるからである。高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸などが使用される。脂肪酸エステルとしては、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸アミル、ステアリン酸イソオクチル、ミリスチン酸オクチル、ステアリン酸ブトキシエチル、モノ- ステアリン酸無水ソルビタン、ジ- ステアリン酸無水ソルビタン、トリ- ステアリン酸無水ソルビタンなどが使用される。
クリーニング層には、強磁性粉末に対して0.5〜3.0重量%の脂肪酸アミドを含有させ、0.2〜3.0重量%の高級脂肪酸のエステルを含有させると、回転ヘッドの場合では、テープと回転シリンダとの摩擦係数が小さくなるので好ましい。この範囲の脂肪酸アミドが好ましいのは、0.2重量%未満ではヘッド/クリーニング層界面での直接接触が起りやすく焼付き防止効果が小さく、3.0重量%を超えるとブリードアウトしてしまい、テープの走行が不安定になるからである。脂肪酸アミドとしてはパルミチン酸、ステアリン酸等のアミドが使用可能である。また、上記範囲の高級脂肪酸のエステル添加が好ましいのは、0.2重量%未満では摩擦係数低減効果が小さく、3.0重量%を越えるとテープと回転シリンダが貼り付く等の副作用があるためである。下塗層を設けないクリーニングテープでは、クリーニング層に含有させる上記の潤滑剤に加えて、高級脂肪酸を添加することができる。なお、クリーニング層の潤滑剤と下塗層の潤滑剤の相互移動を排除するものではない。
〈バックコート層〉
本発明のクリーニングテープにおいては、前述したごとく走行性向上を目的として非磁性支持体におけるクリーニング層とは反対側の面にバックコート層を設ける。バックコート層は、厚さ0.2〜0.8μmの従来公知のバックコートを使用できる。この範囲が良いのは、0.2μm未満では、走行性向上効果が不充分で、0.8μmを超えるとテープ全厚が厚くなり、1巻当たりのテープ長さが短くなるためである。バックコート層にはカーボンブラック(CB)を添加することができる。この場合のカーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック等を使用できる。通常、小粒径カーボンと大粒径カーボンを使用する。小粒径カーボンには、粒子径が5nm〜200nmのものが使用されるが、粒径10nm〜100nmのものがより好ましい。この範囲がより好ましいのは、粒径が10nm未満になるとCBの分散が難しく、粒径が100nmを超えると多量のCBを添加することが必要になり、何れの場合も表面が粗くなって、バックコート層からの粉落ちが多くなり、クリーニング層への転移や、テープ走行経路の汚染が発生するためである。大粒径カーボンとして、小粒径カーボンの5〜15重量%、粒径300〜400nmの大粒径カーボンを使用すると、表面も粗くならず、走行性向上効果も大きくなる。小粒径カーボンと大粒径カーボン合計の添加量は無機粉体(α−Fe2 O3 、BaSO4 )の重量を基準にして60〜98重量%が好ましく、70〜95重量%がより好ましい。バックコート層の表面粗さRaは3〜10nmが好ましく、4〜9nmがより好ましい。
本発明のクリーニングテープにおいては、前述したごとく走行性向上を目的として非磁性支持体におけるクリーニング層とは反対側の面にバックコート層を設ける。バックコート層は、厚さ0.2〜0.8μmの従来公知のバックコートを使用できる。この範囲が良いのは、0.2μm未満では、走行性向上効果が不充分で、0.8μmを超えるとテープ全厚が厚くなり、1巻当たりのテープ長さが短くなるためである。バックコート層にはカーボンブラック(CB)を添加することができる。この場合のカーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック等を使用できる。通常、小粒径カーボンと大粒径カーボンを使用する。小粒径カーボンには、粒子径が5nm〜200nmのものが使用されるが、粒径10nm〜100nmのものがより好ましい。この範囲がより好ましいのは、粒径が10nm未満になるとCBの分散が難しく、粒径が100nmを超えると多量のCBを添加することが必要になり、何れの場合も表面が粗くなって、バックコート層からの粉落ちが多くなり、クリーニング層への転移や、テープ走行経路の汚染が発生するためである。大粒径カーボンとして、小粒径カーボンの5〜15重量%、粒径300〜400nmの大粒径カーボンを使用すると、表面も粗くならず、走行性向上効果も大きくなる。小粒径カーボンと大粒径カーボン合計の添加量は無機粉体(α−Fe2 O3 、BaSO4 )の重量を基準にして60〜98重量%が好ましく、70〜95重量%がより好ましい。バックコート層の表面粗さRaは3〜10nmが好ましく、4〜9nmがより好ましい。
また、バックコート層には、強度向上を目的に、粒子径が0.1μm〜0.6μmの酸化鉄を添加するのが好ましく、0.2μm〜0.5μmがより好ましい。添加量は前記無機粉体重量を基準にして2〜40重量%が好ましく、5〜30重量%がより好ましい。
〈有機溶剤〉
クリーニング層形成用塗料や下塗層形成用塗料およびバックコート層形成用塗料の溶剤には、従来公知の磁気テープの磁性層形成用塗料に使用されるものを使用することができる。具体的には、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、テトラハイドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル系溶剤などを単独または混合して使用することができ、さらにトルエンなどと混合して使用することができる。
クリーニング層形成用塗料や下塗層形成用塗料およびバックコート層形成用塗料の溶剤には、従来公知の磁気テープの磁性層形成用塗料に使用されるものを使用することができる。具体的には、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、テトラハイドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル系溶剤などを単独または混合して使用することができ、さらにトルエンなどと混合して使用することができる。
以下に実施例によって本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例、比較例の部は重量部を示す。
実施例1
《下塗層用塗料成分》
(1)
酸化鉄粉末(粒径:0.11×0.02μm) 60部
アルミナ(α化率:50%、粒径:0.07μm) 10部
カーボンブラック(粒径:25nm、吸油量:50cc/100g) 30部
ステアリン酸 2.0部
塩化ビニル−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体 10部
(含有−SO3 Na基:0.7×10-4当量/g)
ポリエステルポリウレタン樹脂 4.5部
(Tg:40℃、含有−SO3 Na基:1×10-4当量/g)
シクロヘキサノン 25部
メチルエチルケトン 40部
トルエン 10部
(2)
ステアリン酸ブチル 1部
シクロヘキサノン 70部
メチルエチルケトン 50部
トルエン 20部
(3)
ポリイソシアネート(日本ポリウレタン社製コロネートL) 4.5部
シクロヘキサノン 10部
メチルエチルケトン 15部
トルエン 10部
《下塗層用塗料成分》
(1)
酸化鉄粉末(粒径:0.11×0.02μm) 60部
アルミナ(α化率:50%、粒径:0.07μm) 10部
カーボンブラック(粒径:25nm、吸油量:50cc/100g) 30部
ステアリン酸 2.0部
塩化ビニル−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体 10部
(含有−SO3 Na基:0.7×10-4当量/g)
ポリエステルポリウレタン樹脂 4.5部
(Tg:40℃、含有−SO3 Na基:1×10-4当量/g)
シクロヘキサノン 25部
メチルエチルケトン 40部
トルエン 10部
(2)
ステアリン酸ブチル 1部
シクロヘキサノン 70部
メチルエチルケトン 50部
トルエン 20部
(3)
ポリイソシアネート(日本ポリウレタン社製コロネートL) 4.5部
シクロヘキサノン 10部
メチルエチルケトン 15部
トルエン 10部
《クリーニング層用塗料成分》
(1)
強磁性鉄系金属粉 100部
(Al/Fe:5重量%、
Co/Fe:20重量%、
Y/Fe:2重量%、
σs :135A・m2 /kg(135emu/g)、
Hc:2300Oe、
長軸長:0.10μm)
塩化ビニル−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体 11部
(含有−SO3 Na基:0.7×10-4当量/g)
ポリエステルポリウレタン樹脂 5部
(含有−SO3 Na基:1.0×10-4当量/g)
アルミナ(粒径:0.3μm) 10部
クロムグリーン(粒径:0.5μm) 10部
カーボンブラック 1.0部
(平均粒径:40nm、DBP吸油量:180cc/100g)
メチルアシッドホスフェート 2部
パルミチン酸アミド 1.5部
ステアリン酸n−ブチル 1.5部
テトラヒドロフラン 65部
メチルエチルケトン 245部
トルエン 85部
(2)
ポリイソシアネート 4部
シクロヘキサノン 167部
(1)
強磁性鉄系金属粉 100部
(Al/Fe:5重量%、
Co/Fe:20重量%、
Y/Fe:2重量%、
σs :135A・m2 /kg(135emu/g)、
Hc:2300Oe、
長軸長:0.10μm)
塩化ビニル−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体 11部
(含有−SO3 Na基:0.7×10-4当量/g)
ポリエステルポリウレタン樹脂 5部
(含有−SO3 Na基:1.0×10-4当量/g)
アルミナ(粒径:0.3μm) 10部
クロムグリーン(粒径:0.5μm) 10部
カーボンブラック 1.0部
(平均粒径:40nm、DBP吸油量:180cc/100g)
メチルアシッドホスフェート 2部
パルミチン酸アミド 1.5部
ステアリン酸n−ブチル 1.5部
テトラヒドロフラン 65部
メチルエチルケトン 245部
トルエン 85部
(2)
ポリイソシアネート 4部
シクロヘキサノン 167部
上記の下塗層用塗料成分において(1)をニーダで混練したのち、(2)を加えて攪拌の後サンドミルで所定の時間で分散処理を行い、これに(3)を加え攪拌・濾過した後、下塗層用塗料とした。これとは別に、上記のクリーニング層用塗料成分(1)をニーダで混練したのち、サンドミルで所定の時間で分散し、これにクリーニング層用塗料成分(2)を加え攪拌・濾過後、クリーニング層用塗料とした。上記の下塗層用塗料を、ポリエチレンナフタレートフイルム(厚さ6.0μm、MD=7.5GPa、TD=MD×0.8(−20%)、商品名:テイジンテオネックス、帝人社製)からなる支持体上に、乾燥後の厚さが1.8μmとなるように塗布し、この下塗層上に、さらに上記のクリーニング層用塗料を乾燥後のクリーニング層の厚さが0.2μmとなるように塗布し、クリーニングシートを得た。塗布速度は150m/分とした。クリーニング層の残留磁束密度(Br)と厚さ(δ)との積(Br・δ)は0.060μTmであった。
《バックコート層用塗料成分》
カーボンブラック(粒径:25nm) 80部
カーボンブラック(粒径:370nm) 10部
酸化鉄(粒径:0.4μm) 10部
ニトロセルロース 45部
ポリウレタン樹脂(SO3 Na基含有) 30部
シクロヘキサノン 260部
トルエン 260部
メチルエチルケトン 525部
カーボンブラック(粒径:25nm) 80部
カーボンブラック(粒径:370nm) 10部
酸化鉄(粒径:0.4μm) 10部
ニトロセルロース 45部
ポリウレタン樹脂(SO3 Na基含有) 30部
シクロヘキサノン 260部
トルエン 260部
メチルエチルケトン 525部
上記バックコート層用塗料成分をサンドミルで所定の時間で分散をした後、ポリイソシアネート15部を加えてバックコート層用塗料を調整し濾過後、上記で作製したクリーニングシートのクリーニング層の反対面に、乾燥後の厚みが0.5μmとなるように塗布し、乾燥した。
このようにして得られたクリーニングシートをコアに巻いた状態で60℃で48時間エージングしたのち、カレンダ(金属ロール、温度70℃、線圧120kg/cm)を行い、DAT幅および1/2インチ幅に裁断し、これを200m/分で走行させながらクリーニング層表面をラッピングテープ研磨、表面拭き取りの後処理を行い、クリーニングテープを作製した。この時、ラッピングテープにはK20000、表面拭き取りにはトレシーを用いて処理を行った。上記のようにして得られたクリーニングテープを、カートリッジに組み込み、カートリッジ式クリーニングテープを作製した。
実施例2〜6
クリーニング層のCB量、厚み、非磁性支持体の種類および下塗層の有無などを表1の条件に変更したことを除き、実施例1と同様にして実施例2〜6のクリーニングテープを作製した。
クリーニング層のCB量、厚み、非磁性支持体の種類および下塗層の有無などを表1の条件に変更したことを除き、実施例1と同様にして実施例2〜6のクリーニングテープを作製した。
比較例1
一部条件を表1の条件に変更したことを除き、実施例1と同様にして比較例1のクリーニングテープを作製した。
一部条件を表1の条件に変更したことを除き、実施例1と同様にして比較例1のクリーニングテープを作製した。
評価の方法は、以下のように行った。評価結果を表1に示す。
〈クリーニング層の表面固有抵抗〉
JIS C6240−1970(7)9.4.1" 表面固有抵抗" に準拠して測定した。
〈クリーニング層の表面固有抵抗〉
JIS C6240−1970(7)9.4.1" 表面固有抵抗" に準拠して測定した。
〈クリーニング層の中心線平均表面粗さ(Ra:単位はnm)〉
表面粗さ計SE−3FA(小坂研究所社製)を用いて測定した。バックコート層塗布表面を平滑な半円筒状ガラス上に張り付け、クリーニング層塗布表面を触針5μmR、倍率縦10万倍、カットオフ0.08mmの条件で行った。
表面粗さ計SE−3FA(小坂研究所社製)を用いて測定した。バックコート層塗布表面を平滑な半円筒状ガラス上に張り付け、クリーニング層塗布表面を触針5μmR、倍率縦10万倍、カットオフ0.08mmの条件で行った。
〈クリーニングテープのヤング率〉
試料は幅12.65mm、長さ150mmのテープを準備し、インストロンタイプ万能引張り試験機にて荷重−伸び曲線を測定し、長手方向のヤング率(MD、GPa)および幅方向のヤング率(TD、GPa)を求めた。チャック間隔100mm、引張り速度20mm/minにて引張り、記録されたチャートの0.3%伸びの荷重からヤング率を計算した。
試料は幅12.65mm、長さ150mmのテープを準備し、インストロンタイプ万能引張り試験機にて荷重−伸び曲線を測定し、長手方向のヤング率(MD、GPa)および幅方向のヤング率(TD、GPa)を求めた。チャック間隔100mm、引張り速度20mm/minにて引張り、記録されたチャートの0.3%伸びの荷重からヤング率を計算した。
〈DDS3ドライブ/ヘッドクリーニング効果〉
ヘッドが初期状態のDDS3ドライブ(HP社製)でDDS3テープ(日立マクセル社製HS−4/125S)の出力(100%)と、各実施例および比較例のクリーニングテープの出力を測定する。次に同ドライブに、ヘッドに目詰まりと汚れを発生させる試験用テープを任意の時間で走行させる。DDS3テープの出力が40%以下であることを確認してから、前記のクリーニングテープを、初期状態での出力が回復するまで走行させる。出力が回復するまでの時間から、20秒以内(○)、21秒〜45秒(△)、46秒以上(×)を評価した。また、クリーニング後にDDS3、DDS2、DDSテープを走行させて互換性を評価した。
ヘッドが初期状態のDDS3ドライブ(HP社製)でDDS3テープ(日立マクセル社製HS−4/125S)の出力(100%)と、各実施例および比較例のクリーニングテープの出力を測定する。次に同ドライブに、ヘッドに目詰まりと汚れを発生させる試験用テープを任意の時間で走行させる。DDS3テープの出力が40%以下であることを確認してから、前記のクリーニングテープを、初期状態での出力が回復するまで走行させる。出力が回復するまでの時間から、20秒以内(○)、21秒〜45秒(△)、46秒以上(×)を評価した。また、クリーニング後にDDS3、DDS2、DDSテープを走行させて互換性を評価した。
〈LTO(ultrium)ドライブ/ヘッドクリーニング効果〉
ヘッドが初期状態のLTOドライブでLTOテープ(日立マクセル社製)の出力(100%)と、各実施例および比較例のクリーニングテープの出力を測定する。次に同ドライブで、ヘッドに目詰まりと汚れを発生させる試験用テープを走行させる。LTOテープの出力が40%以下になることを確認してから、前記のクリーニングテープを初期状態での出力が回復するまで走行させる。出力が回復するまでの時間から、20秒以内(○)、21秒〜45秒(△)、46秒以上(×)を評価した。また、クリーニング中のMRヘッドへの影響について、異常なし(○)、静電気によるMR素子の破壊、あるいはそれに準ずる不具合が発生した(×)、を評価した。また、クリーニング後にLTOテープの出力を測定した。
ヘッドが初期状態のLTOドライブでLTOテープ(日立マクセル社製)の出力(100%)と、各実施例および比較例のクリーニングテープの出力を測定する。次に同ドライブで、ヘッドに目詰まりと汚れを発生させる試験用テープを走行させる。LTOテープの出力が40%以下になることを確認してから、前記のクリーニングテープを初期状態での出力が回復するまで走行させる。出力が回復するまでの時間から、20秒以内(○)、21秒〜45秒(△)、46秒以上(×)を評価した。また、クリーニング中のMRヘッドへの影響について、異常なし(○)、静電気によるMR素子の破壊、あるいはそれに準ずる不具合が発生した(×)、を評価した。また、クリーニング後にLTOテープの出力を測定した。
〈ヘッド表面の観察〉
いずれのヘッドにおいても、クリーニング前後でヘッド表面を観察した。市販の光学顕微鏡を用いて、異常なし(○)、ほぼ異常なし(△)、傷および偏磨耗等のクリーニング不良がある(×)を評価した。
いずれのヘッドにおいても、クリーニング前後でヘッド表面を観察した。市販の光学顕微鏡を用いて、異常なし(○)、ほぼ異常なし(△)、傷および偏磨耗等のクリーニング不良がある(×)を評価した。
表1から、クリーニング層の表面固有抵抗が3×103 〜5×108 Ω/cm2 の範囲にある実施例1〜6のクリーニングテープによれば、LTOドライブにおけるMR素子に対して静電気による悪影響を全く及ぼすことがなく、比較例1のクリーニングテープを用いた場合に生じるような静電破壊によるMR素子の異常を引き起こすことがないことがわかる。
LTOドライブのヘッドクリーニングにおいて、実施例1・2・4・5のクリーニングテープを用いた場合は、ヘッド表面に偏磨耗や傷を生じることが全くなく、良好なヘッドあたりを確保できることもわかる。これらの実施例に係るクリーニングテープの効果に比べると実施例3・6のクリーニングテープのそれはやや劣るものの、それでもヘッド表面における偏磨耗や傷の発生は比較例1のクリーニングテープを用いた場合と比べると僅かであり、ヘッドあたりの悪化を生じるまでには至っていない。
LTOドライブのヘッドクリーニングにおいて、比較例1のクリーニングテープを用いた場合は、クリーニング後のLTOテープの出力が78%までしか回復しなかったのに対して、実施例1〜6のクリーニングテープを用いた場合はクリーニング後のLTOテープの出力が最低でも90%にまで回復し(実施例6の場合)、最高(実施例1の場合)では初期状態のヘッドによる出力を超えて112%にまで達していることがわかる。
1 1リールカセットのケース本体
2 リール
3 クリーニングテープ
2 リール
3 クリーニングテープ
Claims (6)
- 非磁性支持体上の一方の面に、磁性粉末および結合剤を含有するクリーニング層が形成され、他方の面にバックコート層が形成された、再生ヘッドに磁気抵抗効果型ヘッド(MRヘッド)を用いるヘッドシステム用のクリーニングテープにおいて、
当該クリーニングテープの全厚が3〜9μmであり、
前記クリーニング層の残留磁束密度と厚さの積(Br・δ)が0.005〜0.08μTmであり、
前記バックコート層の表面粗さRaが3〜10nmであり、
前記クリーニング層の表面固有抵抗を3×103 〜5×108 Ω/cm2 とすることにより、前記MRヘッドの静電破壊と、前記MRヘッドから前記クリーニング層に電流が流れることによる前記MRヘッドの動作不良の発生とを防止することを特徴とするクリーニングテープ。 - 前記クリーニングテープの全厚が3〜7μmである請求項1記載のクリーニングテープ。
- クリーニング層の表面固有抵抗が5×103 〜1×108 Ω/cm2 である請求項1または2記載のクリーニングテープ。
- クリーニング層の表面固有抵抗が1×104 〜1×108 Ω/cm2 である請求項1ないし3記載のクリーニングテープ。
- クリーニング層の表面固有抵抗が3×105 〜1×107 Ω/cm2 である請求項1ないし3記載のクリーニングテープ。
- クリーニング層は、単層もしくは2層以上の層からなる請求項1ないし5のいずれかに記載のクリーニングテープ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004026597A JP2004185806A (ja) | 2000-09-13 | 2004-02-03 | クリーニングテープ |
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