JP2004184770A - マルチビーム画像形成装置および画像ズレ修復方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】各レーザビームで形成された画像を容易に判別可能な特定パターン画像を生成し、画像読み取り手段での生成画像からの濃度検出により各レーザビームの主走査方向の画素ズレを補正することが可能な特定パターン画像を用いたマルチビーム画像形成装置および画素ズレを修復する方法を提供すること。
【解決手段】画像形成する画像信号を読み取る画像読み取り手段と、複数のレーザビームを出射するマルチビーム光学系と、前記レーザビームを駆動させる画像信号を生成する画像信号生成手段とを有し、前記レーザビームを感光体面上に照射した画像を記録媒体である印画紙上に形成するマルチビーム画像形成装置において、前記画像信号生成手段により特定パターン画像を生成し、前記特定パターン画像を印画紙に画像形成させ、前記印画紙上に形成した特定パターンの出力画像濃度を前記画像読み取り手段により検出することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】画像形成する画像信号を読み取る画像読み取り手段と、複数のレーザビームを出射するマルチビーム光学系と、前記レーザビームを駆動させる画像信号を生成する画像信号生成手段とを有し、前記レーザビームを感光体面上に照射した画像を記録媒体である印画紙上に形成するマルチビーム画像形成装置において、前記画像信号生成手段により特定パターン画像を生成し、前記特定パターン画像を印画紙に画像形成させ、前記印画紙上に形成した特定パターンの出力画像濃度を前記画像読み取り手段により検出することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のレーザビームを感光体上に照射して画像を形成するマルチビーム画像形成装置に関し、例えば、デジタル複写機、レーザファクシミリ等に適用されるマルチビーム画像形成装置に関し、さらに本発明は、および画像ズレ修復方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
デジタル複写機やデジタルファクシミリ装置などの画像形成装置では、高品質の画像を高速に記録することができるように、半導体レーザなどのレーザビームを光源として利用し潜像画像を形成する電子写真方式の画像形成装置が普及している。
【0003】
このような画像形成装置は、更なる高速化、画像の高精細化の要求が高まりつつある。電子写真方式の画像形成装置においては、潜像形成体である感光体への画像の書き出し位置、すなわち感光体へのレーザビームの照射開始位置を決定させる同期信号は、フォトセンサなどの光学センサを用いて検出されている。このような画像領域外に取付けられた光学センサは、光学系上の光路長が記録媒体である感光体上と等価な位置に設置されている。この光学センサにレーザビームが通過した時に前記書き出し位置を示す同期信号を発生させ、この信号に基づいて主走査方向の画像位置の制御を行っている。画像の高精細化を実現させるためには、この書き出し基準位置タイミングとなる同期信号を生成する部分が非常に重要となる。この同期信号の検出タイミングに乱れが生じると、記録紙に出力される画像の各ライン毎の書き出し位置が乱れ、各ライン毎に主走査方向に画像ズレが生じ、画像全体に縦線揺らぎが生じるような画像品質に対して大きな不具合が発生する。
【0004】
画像形成装置の高速化に伴ない、光学系を構成するレーザビームを単一のものから、複数のレーザビームを出射点として使用するマルチビーム光学系を使用する傾向がある。レーザビームを複数個使用することにより、処理速度をレーザビームの数の分程度速くすることができる。このようなマルチビーム光学系を使用した場合に、上記の書き出し位置乱れによる主走査方向への画素ズレ防止の為には、使用されるレーザビームの全ての同期をとるために同期信号検出タイミングを一定にする必要がある。従来の単一レーザビーム光学系の様に、レーザビームに対し、同期信号検出用の光学センサ(同期検出センサ)を一つ用意した構成をそのままマルチビーム光学系へ展開すると、使用されるレーザビームと同数の複数の同期検出センサを光学系内に取付ける必要がある。しかしながら、この同期検出センサの取付け位置をバラツいて設置してしまうと、各レーザビームの同期信号検出タイミングにバラツキによる影響を与え、光学系の構成にバラツキが増加する傾向がある。
【0005】
そこで、複数レーザビームの同期信号検出用センサを共通の同期検出センサを用い手構成するマルチビーム光学系が開発されている。この構成を採用すると、複数のレーザビームが主走査方向に書き出すタイミング(即ち前記同期信号)を同一の同期検出センサにより検出する仕組みになっている。同期検出センサにはセンサが応答する入射レーザビーム光量のスレッショルドレベル(閾値)がある。このスレッショルドレベル以上のレーザビーム光量がセンサに入射すると同期検出センサ出力がアクティブ出力となる。構成上、マルチビームの各レーザビームが主走査方向において互いに十分に離れている場合には、前記同期検出センサが応答する入射レーザビーム光量のスレッショルドレベルを各レーザビームが走査し、各レーザビームが単一にてセンサに入射したタイミングでセンサ出力がアクティブになるので、各レーザビームの走査により同期検出センサで発生する同期信号が、各レーザビーム毎に完全に分離したタイミングで検出される。従って、各レーザビームの同期信号が正確なタイミングで得られる。
【0006】
しかしながら、各レーザビームが主走査方向において十分離れていない場合には、先行のレーザビームの同期信号は正確なタイミングで出力されるが、後行レーザビームの同期信号は、先行レーザビームの後端部と後行のレーザビームとが重なって同期検出センサに入射してくる為、前記同期検出センサが応答する入射レーザビーム光量のスレッショルドレベルを、先行レーザビームと後行レーザビームとが重ねあわされて同期検出センサに入射してしまう場合がある。この場合には、後行レーザビームの同期信号が、先行レーザビームと後行レーザビームとが重ねあわされてカウントされるため、このセンサは、後行ビームによってスレッショルドレベルを越えたと同じ信号を出力され、後行ビームは所定のタイミングよりも速くスレッショルド値に達したものとして検出されてしまい、その結果、先行レーザビームと後行レーザビームの画像書き出し位置が乱れ、主走査方向へ各レーザビームにて画素ズレが発生する。
【0007】
なお、マルチビーム走査装置の従来例として、特許文献2の特開平10−239606号公報には、複数レーザビームを共通の同期検出センサにより受光、検出して、検出された検出タイミングに基づいて各レーザビームの同期信号を生成する構成により、上記の様な画像書き出し位置の乱れを防止するため、複数レーザビーム間の同期検出センサへの到達時間を把握し、この到達時間に基づいて書き込み開始位置のズレ補正を可能にする方法が提案されている。また、特許文献3の特開2001−66526号公報には、特許文献2と同様の構成により、複数のレーザビームを同期検出センサを用いて順次検出する同期信号の時間間隔が理想値になるように、同期検出センサが複数のレーザビームを受光するタイミングに、複数レーザビームの一つのレーザビーム光強度を制御することにより、上記の画像書き出し位置の乱れを防止する方法が提案されている。
【0008】
上記したような従来技術では、同期検出センサ部での同期信号検出タイミングを複数レーザビーム間で各レーザビームに対応した同期信号の時間間隔を検出することにより、画像形成装置の出力となる出力画像の主走査方向への画素ズレを補正している。
前述した通り、同期検出センサは画像領域外で同期信号を検出する必要があるため、光学系上の光路長が画像形成される感光体上と等価になる画像領域外に取付けられる。
しかしながら、光学系を構成する部品、特に光学系全体を収納した光学系ハウジングの歪みや、同期検出センサが取り付けられた角度のバラツキによって、入射レーザビームの検出のタイミングがばらついたり、またマルチビーム光学系と感光体との相互位置関係のバラツキにより、せっかく同期検出センサ部での各レーザビームの同期信号の時間間隔を検出しても、光学系を通過し感光体上に照射されるレーザビームのタイミングが各レーザビーム毎に異なる可能性がある。
【0009】
また、画像読み取り手段で画像形成するには、読み込まれた画像信号に基づいて制御信号を発生させ、この発生させた信号を制御してレーザビームを感光体表面に照射することにより静電潜像を形成している。この形成された潜像は、現像ユニットを通してトナーが付着され可視像化される。可視像化されたトナーは、ローラにより搬送されてきた記録媒体である印画紙上に転写される。像が転写された印画紙は感光体と分離されて定着ユニットに送られる。定着ユニットでは加圧ローラにより加圧され定着温度まで加熱されて印画紙上に画像が定着される。このような工程を通して印画紙上に画像が形成されるが、画像読み取り手段による読み取り位置のバラツキや各ローラの形状のバラツキ、さらに圧力のアンバランス等により、画像読み取り手段で読み取った原稿画像と印画紙上に形成された出力画像、又は感光体上に形成された静電潜像と印画紙上に形成された画像との間に差異が発生する可能性がある。
【0010】
また、従来のものでは、別途濃度検出手段を設けることにより、特定パターンの出力画像の濃度を検出している為、部品追加、構造の複雑化が生じる。
【0011】
本発明特に請求項1〜3に記載の発明は、上記問題を解消するために、特定パターンの画像を生成し、印画紙上に形成された画像から、特定パターン画像の濃度を、画像形成装置上の画像読み取り手段により検出して、複数レーザビームの主走査方向における画素ズレを補正するように制御することによって、主走査方向の書き出し位置の画素ズレを検出するようにした。つまり、先行レーザビームと後行レーザビームにより形成される特定パターンの画像濃度信号により、マルチビーム光学系を構成している各画像信号の生成タイミングを制御し、主走査方向へのビーム間隔に合わせるように制御する。前記生成タイミングを複数のレーザビーム間の主走査方向へのビーム間隔のバラツキも含められる。これにより、同期検出センサ部での各レーザビームの画素ズレだけでなく、マルチビーム光学系と感光体との相互関係や感光体と最終出力となる印画紙上の画像、所謂実画像との相互関係、及び画像読み取り手段での読み取り位置と読み取り後の画像信号との相互関係を含めて各々レーザビーム間の画素ズレを補正することができる。また、本発明では画像濃度検出手段を一般的な画像形成装置に搭載されている画像読み取り手段を用いることができ、これにより、部品点数の増加を必要とせずに達成することができる。
【0012】
また請求項4に記載の発明は、前記したのと同様の問題点を解決すべく成されている。
この請求項では、複数レーザビームを有するマルチビーム画像形成装置において、画像形成された画像の濃度より主走査方向への画素ズレを検出するために、各レーザビームで形成されるドットの単位当たりの濃度レベルが均一である必要があるという問題点がある。
【0013】
本発明、特に請求項4では上記問題を解消するため、各レーザビームで形成された画像信号のドット単位当たりの画像濃度を一定とする特定パターン画像を生成することを目的とする。
また請求項5乃至6に記載の発明も前記同様の問題点を解決すべくなされたものである。
この発明はまた、複数レーザビームを有するマルチビーム画像形成装置において、画像形成された画像の濃度より主走査方向の画像ズレを検出するために、各々のレーザビームで形成される画像の濃度信号を各レーザビームに対応させる必要があるという問題点に鑑みて成されたものである。
濃度信号より画像ズレを補正するためには、各々のレーザビームで形成された画像の濃度信号に基づいて各レーザビームの画像信号のタイミングを調整する必要がある。
【0014】
【特許文献】
特開2000−284194号公報
【特許文献2】
特開平10−239606号公報
【特許文献3】
特開2001−066526号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明では上記課題を達成するため、各レーザビームで形成された画像を容易に判別可能な特定パターン画像を生成し、画像読み取り手段での生成画像からの濃度検出により各レーザビームの主走査方向の画素ズレを補正することが可能な特定パターン画像を生成することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、画像形成する画像信号を読み取る画像読み取り手段と、複数のレーザビームを出射するマルチビーム光学系と、前記レーザビームを駆動させる画像信号を生成する画像信号生成手段とを有し、前記レーザビームを感光体面上に照射した画像を記録媒体である印画紙上に形成するマルチビーム画像形成装置において、前記画像信号生成手段により特定パターン画像を生成し、前記特定パターン画像を印画紙に画像形成させ、前記印画紙上に形成した特定パターンの出力画像濃度を前記画像読み取り手段により検出することを特徴とするマルチビーム画像形成装置である。
【0017】
請求項2に記載の発明は、さらに前記マルチが造形性装置は、前記画像読み取り手段により得られた印画紙上の前記特定パターン画像濃度信号に基づいてマルチビーム間の画素ズレを検出する検出手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のマルチビーム画像形成装置の発明である。
【0018】
請求項3に記載の発明は、さらに前記マルチが造形性装置は、前記画像読み取り手段により得られた印画紙上の前記特定パターン画像の濃度信号に基づいて前記画像信号生成手段により生成される各レーザビーム毎の画像信号の出力タイミングを補正する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のマルチビーム画像形成装置の発明である。
【0019】
請求項4に記載の発明は、前記特定パターンは、主走査方向に1ドットの幅の単位で、副走査方向に1ラインの幅の単位に生成された画像であり、1ドット単位当たりのドット形成濃度が一定であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマルチビーム画像形成装置の発明である。
【0020】
請求項5に記載の発明は、前記特定パターン画像は、同一レーザビームで走査される副走査方向のラインに対し、主走査方向の位置に形成される1ドット幅の副走査方向へのドット配列を基準として形成される画像であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマルチビーム画像形成装置の発明である。
【0021】
請求項6に記載の発明は、前記特定パターン画像は、前記副走査方向への基準となるドット配列に対し、主走査方向にドットを所定ライン数で周期的に形成した画像であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマルチビーム画像形成装置の発明である。
【0022】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置を用いて、主走査方向に1ドットの幅の単位で、副走査方向に1ラインの幅の単位に生成して、1ドット単位当たりのドット形成濃度を一定にした画像を用いて画素ズレを修復することを特徴とする画像ズレ修復方法の発明である。
【0023】
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置を用いて、同一レーザビームで走査される副走査方向のラインに対し、主走査方向の位置に形成される1ドット幅の副走査方向へのドット配列を基準として形成される画像を用いて画素ズレを修復することを特徴とする画像ズレ修復方法の発明である。
【0024】
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置を用いて、副走査方向への基準となるドット配列に対し、主走査方向にドットを所定ライン数で周期的に形成した画像を用いて画素ズレを修復することを特徴とする画像ズレ修復方法の発明である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
図1は本発明に係わるマルチビーム画像形成装置のブロック図であり、図2は本発明に係わるマルチビーム光学系の構成図であり、図3は本発明に係る主走査方向画素ズレ検出用画像パターンの概略図であり、図4は本発明に係わる主走査方向画素ズレ検出用画像パターンの出力画像結果の一例であり、図5は本発明に係わる主走査方向画素ズレ検出、補正のフローチャートである。
【0026】
本発明は、複数のレーザビームを光源として使用し、感光体ドラム面上にレーザビームを照射させて印画紙への画像記録を行うマルチビーム画像形成装置に使用される。
図2に、デジタル複写機に用いられるマルチビーム走査光学系の構成概略図を示す。
図2においてマルチビーム走査光学装置は、光源ユニット1と第1ミラー・レンズ群2、光偏光器3、第2ミラー・レンズ群4、感光体ドラム5、及び同期検知群6を備えており、レーザプリンタなどの画像記録装置に適用される。
【0027】
光源ユニット1は内部にレーザ光源となる半導体レーザと光強度を検出するフォトダイオード(たとえば1つ)を一つの素子に内蔵したレーザダイオードを使用している。マルチビーム画像形成装置では前記レーザダイオードを複数個使用している。各レーザダイオードから出射された発散性ビームを平行性ビームに変換するため、各レーザダイオードに対応したコリメートレンズが、レーザダイオードと一対一に取付けられている。各コリメートレンズから出射した平行性ビームは、ビームスプリッタやビームプリズムなどの光学系により出射方向が合成された後、光源ユニット1から出射される。
【0028】
第1ミラー・レンズ群2は、第1シリンドリカルレンズ21、第1ミラー22、結像レンズ23を備えており、光源ユニット1から出射されたレーザビームが第1シリンドリカルレンズに入射される。第1シリンドリカルレンズは、副走査方向に定まった屈折率を有しており、光源ユニット1から出射された平行性ビームを副走査方向に集光し、第1ミラー22に入射させる。第1ミラー22は、第1シリンドリカルレンズ2−1から入射されるレーザビームを結像レンズ23に反射し、結像レンズ23は、第1ミラー22で反射された平行性ビームを収束性ビームに変換して光偏光器3に入射させる。
【0029】
光偏光器3は、平板型モータ及びポリゴンミラー32などを備えている。ポリゴンミラー32は回転多面鏡であり、平板型モータにより、図2中では矢印A方向に高速回転駆動される。ポリゴンミラー32の反射面に結像レンズからのレーザビームが入射される。光偏光器は平板型モータによりポリゴンミラーを高速回転させて、ポリゴンミラー32の反射面に入射されるレーザビームを主走査方向に偏向させて、第2ミラー・レンズ群4に反射させる。
【0030】
第2ミラー・レンズ群4は、第2ミラー41と第2シリンドリカルレンズ42などを備えており、第2ミラー41は、ポリゴンミラー32で反射偏向されたレーザビームを第2シリンドリカルレンズ42方向に反射する。第2シリンドリカルレンズ42は、第2ミラー41で反射されたレーザビームを感光体ドラム5上に結像させる。
【0031】
同期検知群6は、第3ミラー61、集光レンズ、及び同期検知基板63などを備えており、第3ミラー61は、ポリゴンミラー32で反射偏向されたレーザビームの感光体ドラム5上への走査領域外の位置にあって、ポリゴンミラー32で反射偏向されたレーザビームが入射される位置に配設されている。第3ミラー61は、ポリゴンミラー32で反射偏向されて入射されるレーザビームを同期検知板63に向けて反射し、集光レンズは第3ミラー61から入射されるレーザビームを同期検知板63に集光する。
【0032】
同期検知板63には、フォトダイオードなどの受光素子が同期検出センサとして配設されており、同期検出センサは入射されるレーザビームを光電変換して、画像を感光体ドラム5上に書き込む主走査方向の開始位置を一定に保つための電気信号である同期信号に変換する。
【0033】
図1にマルチビーム画像形成装置のブロック図を示す。説明の都合上、マルチビーム画像形成装置は、2つのレーザダイオードで構成されるマルチビーム光学系を用いた装置とする。本発明では、2以上のレーザビームを用いる構成であれば限定されるものではなく、3つ以上のマルチビーム光学系を用いた装置であっても2ビーム構成と同様の動作で実施可能である。
【0034】
デジタル複写機では、スキャナ部(画像読み取り部)によって、CCDなどにより読み込まれた画像による画像信号が、また、デジタルスキャナでは、スキャナを介して転送された画像信号が画像信号生成部101に入力される。画像信号生成部101では、入力された画像信号に対し、各画像信号の種別(文字、写真など)に適した様々な画像処理が施された後、各レーザダイオード用の画像信号として分離され、分離された信号は後段のブロックへ出力される。すなわち、本実施形態の説明では、2ビームのマルチビーム光学系を用いた装置であるから、先行レーザダイオード用の奇数ライン画像信号と、後行レーザダイオード用の偶数ライン画像信号とに分離される。また、この画像信号と共に後段のレーザダイオードを動作させる画素クロック信号、及び制御信号が出力される。
【0035】
画像信号生成部の後段にある画素ズレ補正部に、前段の画像読み取り部から検出された画像濃度信号と、画素ズレ補正部の後段の同期検出センサを有する同期検知部6からの同期信号DETPとが入力される。画素ズレ補正部では入力された同期信号DETP、及び画像読み取り部からの画像濃度信号に基づいて、タイミングが制御された画像信号が出力される。この画素ズレ補正部の後段にあるレーザ駆動部には、前記画素ズレ補正部からの画像信号と、画素クロック信号と、制御信号とが入力され、画像信号の種類に応じて各種画像信号に対する様々な変調処理を施すと共に、画像信号、及び制御信号に応じて各レーザダイオード(すなわち先行レーザダイオード(第1LD)と、後行レーザダイオード(第2LD)と)を制御して点灯、消灯動作させる。
【0036】
第1LD、第2LDから出射されたレーザビームは、図2で説明した第1シリンドリカルレンズ21、第1ミラー22、及び結像レンズ23を介して光偏光器のポリゴンミラー32に入射され、ポリゴンミラー32で反射されて、感光体ドラム5上に偏向走査される。その際、ポリゴンミラー32の各ミラー面先端部において反射されるレーザビームが、同期検出センサ63に同期信号検出のために入射される。感光体5上に偏向走査されたレーザビームにより感光体5上には静電潜像が形成される。この潜像に現像ユニットを通してトナーが付着して可視像化され、搬送ローラにより所定のタイミングで搬送された記録媒体である印画紙上に像が転写される(現像)。像が転写された印画紙は、感光体と分離され、定着ユニットへ搬送される。定着ユニットにより、加圧、加温されて印画紙上にトナーが定着される。このようにして最終出力である印画紙上に出力画像が形成される。出力された印画紙上の画像を画像読み取り部に配置されたCCD等の画素濃度検出部にて画素濃度を検出することができる。画像読み取り部で検出され出力された画素濃度信号が、後段の画素ズレ補正部102に入力される。
【0037】
前段の画像信号生成部101は、前段の画像読み取り部1000と独立したパターン生成部100からのパターン画像を入力することができる。パターン生成部100では特定のパターンを作成し、画像信号生成部101へパターン画像の画像信号と制御信号を出力することにより、画像信号生成部101において通常の前段からの画像信号と同様に後段の制御ブロックを動作させる。前記パターン生成部では、主走査方向への画素ズレを検出するための主走査方向画素ズレ検出用パターンを生成し、その主走査画素ズレ検出用パターン画像の制御信号を前段の画像読み取り部1000に配置された画素濃度検出部1001に出力する。この制御信号により画素濃度検出部1001では、パターン生成部100で生成された主走査画素ズレ検出用パターンの読み取りタイミングに応じて印画紙上に生成された画素ズレ検出用パターン画像より画素濃度を検出して画素濃度信号を画素ズレ補正部102にフィードバックする。
【0038】
図3に主走査方向画素ズレ検出用パターン画像を示す。図3に示すパターン画像は主走査方向をx軸、副走査方向を−y軸に取った座標系であり、点線のマス目(4角の網目状に形成されたマス目)が1ドット幅を示し、マス目で形成された副走査方向1列が1ライン幅を示す。主走査先端部(第1ライン)に、図3の第1ラインに示すように、1ドット幅で副走査方向へ一定長さの黒ドットが連なってラインが形成され、主走査方向途中以降に規則的に配列した黒ドットのパターン画像が形成されている。
【0039】
図3に示すように、規則的に配列した黒ドットのドット配列はマルチビーム光学系を構成する2つのレーザダイオードの内、先行レーザダイオードで形成されるラインに対して、1ドット幅で、y座標が同一(主走査方向位置が同一)でx座標(副走査方向)が異なる位置に黒ドットを形成し、副走査方向に先行レーザダイオードで形成されるラインのみを、黒ドットを描いたパターンである。即ち、2つのレーザビームで構成されたマルチビーム光学系の場合、図3に示すように、1ライン毎に先行レーザダイオードの黒ドットが主走査方向同一位置に配列している。換言すれば、第3ラインから第6ラインのパターンが、その後のラインに、同一のパターンで配列されている。このパターンの内容を説明すると、第5ラインの副走査方向の前半部には、後行レーザダイオードで形成されるラインに前記先行レーザダイオードのみの縦線ラインの黒ドット(第4ラインの前半の黒白交互ドットパターン)に対し主走査方向へ1ドット分増加シフトした位置、即ち1ドット右側に黒ドットが形成されている。逆に第6ラインの副走査方向の後半部には、後行レーザダイオードで形成されるラインに、前記先行レーザダイオードのみの縦線ラインの黒ドットに対し、主走査方向へ1ドット分減少シフトした位置、即ち1ドット左側に黒ドットが形成されている。「尚、主走査先端部の1ドット幅で形成された黒ドットラインは、前述の規則的に配列したパターン中で後行レーザビームの黒ドットが先行レーザビームの黒ドットの右側に配置されている副走査範囲を示し、逆に左側に配置されている範囲では白ドットラインにて副走査範囲を示している。」また、副走査方向の先端部には、前記規則的配列パターン中の先行レーザダイオードのみで縦線ラインを形成した主走査方向位置に対し、黒ドットが配列している。この様な主走査画素ズレ検出用パターンをパターン生成部100で生成し、画像信号生成部に提供する。
【0040】
パターン生成部100は、前記図3の主走査画素ズレ検出用パターンを生成し画像信号生成部101に出力し、図1の構成ブロック図の各ブロック(各部)を通して、印画紙上に検出用パターンを印字する。それと同時に、パターン生成部100より画素ズレ検出用パターンの制御信号を画像読み取り部1000に配置された画素濃度検出部1001に出力する。画素濃度検出部1001ではパターン生成部100より出力された制御信号に基づいて画素ズレ検出用パターンが印画紙上から読み込まれるタイミングを算出し、そのタイミングで生成された印画紙上の画素濃度を検出する。ここで、主走査方向へのレーザダイオードの画素ズレが全く無かった、即ち、画素ズレが±0.0ドットの場合には、図3に示した入力となる画素ズレ検出用パターンの画素濃度と、出力となる画像読み取り部1000に配置された画素濃度検出部1001で検出された出力画像からの濃度信号が一致する。
【0041】
一方、主走査方向へのレーザダイオード間の画素ズレが、先行レーザビームに対し後行レーザビームが0.5ドット速く生じていた場合には、図3の画素ズレ検出用パターンの入力に対し、図4に示したような出力画像が印画紙上に形成される。このような出力画像により、画像読み取り部1000に配置された画素濃度検出部1001では、副走査方向先端部に位置付けられた主走査方向への1ドット幅の黒ドットパターン、及び主走査方向先端部に位置付けられた副走査方向への1ドット幅の黒白パターンに着目する。副走査方向先端部に配置された黒画素を濃度認識し、その黒画素が検出された副走査方向への縦線ラインの画素濃度を即座に検出する(この濃度認識は、通常の方法により行うことができる。)。即ち、この縦線ラインは入力となる画素ズレ検出用パターンでは先行レーザビームのみの縦線が描かれていた箇所である。前記縦線ライン濃度検出の際、主走査方向先端部に配置された黒画素を濃度認識し、黒画素が検出された範囲と白画素が検出された範囲との前記縦線ラインの画素濃度を別々に検出し、その検出結果を濃度信号として画素ズレ補正部102にフィードバックする。
【0042】
画素ズレ補正部102では、画素濃度検出部1001で検出された濃度信号により画素ズレを補正する。この時、画素濃度検出部1001から入力される濃度信号は濃度に比例した数値で出力されるものとする。つまり、濃度が濃いほど数値は高く、濃度が薄いほど数値が低く出力される。画素ズレ補正部102には画素濃度検出部1001により、主走査方向先端部に黒画素を認識した範囲での縦線ラインの濃度信号:Nbと、主走査先端部に白画素を認識した範囲での縦線ラインの濃度信号:Nwとが、濃度信号として入力される。画素ズレ検出部(画素濃度検出部)では、このNbとNwのどちらが大きいかを比較する。図4の場合には、Nb>Nwとなる。つまり、Nbの濃度検出範囲に、先行レーザビームのみで縦線ラインが形成されている画素ズレ検出用パターン中に、本来独立しているはずの1ドット分主走査方向後方にあるべき後行レーザビームの黒ドットの一部が入り込んできているために、Nb>Nwとなってしまっている。換言すれば、これは先行レーザビームに対し後行レーザビームの位置が正しい位置よりも主走査方向手前にズレが生じているためと解釈できるのである。このことにより、先行レーザビームのみの縦線ラインの1ドット後方に後行レーザビームのみの縦線ラインが形成された範囲(主走査先端部:黒画素認識範囲)の濃度信号:Nbが、先行レーザビームのみの縦線ラインの1ドット前方に後行レーザビームのみの縦線ラインが形成された範囲(主走査先端部:白画素認識範囲)の濃度信号:Nwに比べて大きい場合、先行レーザビーム位置を基準とすると後行レーザビーム位置が実際のビームピッチよりも短く画像形成されていると認識されることができる。
【0043】
これにより、画素ズレ補正部では同期検知からの同期信号DETPに対する後行レーザビームの画像信号を出力するタイミングを主走査方向へある一定時間分遅延させるように制御する制御信号を送出する。こうすることにより、2ビーム間の同期信号のタイミングを変更すること無く、画像信号のみの出力タイミングを補正することで出力画像として形成された生成画像でのレーザビーム毎の画素ズレを補正することができる。すなわち、タイミング検出のための光路あるいはタイミングを検出するための回路の設定位置を変更せずに、正しい画像を形成(印刷)することが可能となる。
【0044】
図4とは逆に、レーザダイオード間の画素ズレが先行レーザビームに対し後行レーザビームが遅く生じていた場合には、Nb<Nwとなる。即ち、主走査先端部に白画素が認識された範囲で先行レーザビームのみの縦線ラインに、本来1ドット分、主走査方向前方にあるべき後行レーザビームの黒画素の1部が入り込んできているためである。この場合、先行レーザビーム位置を基準とすると後行レーザビームの位置が実際のビームピッチよりも長く画像形成されているので、画素ズレ補正部では同期信号DETPに対する後行レーザビームの画像信号を出力するタイミングを主走査方向へある一定時間分速めるように制御する。こうすることにより、レーザダイオードビーム間の画素ズレを補正することができる。
【0045】
図5に、本発明に係るマルチビーム形成装置を用いた主走査方向画素ズレ検出/補正の動作の流れを示すフローチャートを示す。最初に、パターン生成部100により図3に示す主走査画素ズレ検出用パターン画像を生成し(ステップS1)、画像信号生成部101を通して出力する(ステップS2)。マルチビーム光学系を通じて画像が生成された出力画像を画像読み取り部1000に配置された画素濃度検出部1001で前記主走査画素ズレ検出用パターン中の特定縦線ラインの画素濃度を検出する(ステップS3)。検出された濃度信号を画素ズレ補正部102にフィードバックし、前述したのと同様の方法(図3および図4を参照して説明した方法)に基づき、縦線ラインの濃度信号を、先行レーザビームのみで形成されている正常な場合と、前後の後行レーザビームの配列が1ドット前方か1ドット後方か異常な場合のいずれであるかを判定し(ステップS4)、異常である場合には両者(正常な場合の信号と、異常な場合の信号と)の差分信号を基に画素ズレ方向を認識する(ステップS5)。認識された画素ズレ方向にて画素ズレを後行レーザビームの画像信号出力タイミングにて補正する(ステップS6またはステップS7)。つまり後行レーザビームが先行レーザビームに対し主走査方向に1ドット後方に配置された範囲での濃度信号:Nbと1ドット前方に配置された範囲での濃度信号:Nwにおいて、Nb>Nwの場合、画像形成のレーザビーム間が実際のビームピッチよりも短く形成されているので、後行レーザビームの画像信号出力タイミングを同期信号に対し遅延させる。逆にNb<Nwの場合、実際のビームピッチよりも長く画像形成されているので、同期信号に対し後行レーザビームの画像信号出力タイミングを速める様に制御する。
【0046】
この補正ループを形成することにより、濃度信号の対象である先行レーザビームのみで形成されるはずの縦線ラインと、後行レーザビームのみで構成される前後の縦線ラインとの主走査方向の距離が前後で同一になり、先行レーザビームのみの縦線ラインに前後の後行レーザビームの黒画素が入り込むこと無く形成されるようになり、図3のような画素ズレ検出パターン入力画像と同一の出力画像が得られるようにマルチビームの主走査方向へのレーザダイオード間の画素ズレを補正することができる。
【0047】
このような補正後、またステップS1に戻り、前記したフローに従い処理が行われる。そして、本フローチャートでは、示さなかったが、本フローでは、印画紙の最終ラインにおける走査の終了(停止)は、様々な処方に従って行われる。たとえば印画紙の設定、ライン数の設定(ライン数等の入力設定も含む)、同期検知部からの信号等による設定などであり、いずれにせよ、これらを確認後、動作が終了する。
【0048】
本フローでは、図3に示すようなパターン(基準パターン:基準パターン信号)に基づいてこのパターンを画像読み取り部1000、パターン生成部100、および図1に示すようなそれ以降の各ブロック(各部(画像生成部101〜レーザ駆動部)およびマルチビーム走査光学系)のうち、特にマルチビーム走査光学系を介して、基準パターンが信号化され、この信号化されたパターンは、マルチビーム走査光学系の物理情報が入力されているパターン信号となっている。このマルチビーム走査光学系の物理情報が入力されたパターン信号と、基準パターン信号とを比較すると、本発明では、主にマルチビームの主走査方向へのレーザダイオード間の画素ズレ情報が得られることとなる。本発明では、マルチビーム走査光学系の物理情報が入力されたパターン信号をさらに印刷等して、画像化することにより、図4に示すような画像を得ることができるが、本発明では、この処理は、省略することができる。すなわち、画素濃度を検出して、この検出された信号と、基準パターン信号とを比較して、NbがNwと同一か、大きいかあるいは小さいかが求められればよく、検出化された信号を画像化しなくてもよく、あるいは表示画面等に、画像化することもでき、結果を表示することもできるよう、構成することもできる。またステップS4とステップS5とは、その順番を変更することもできる。すなわち、正常か異常かを判定せずに「NbがNwより大きいか小さいかのいずれかに属するか否か」を判定(ステップS4の変形)し、属する場合には、さらに「NbがNwより大きい?」を実行して、ステップS6に進むようにすることもできる。
【0049】
【発明の効果】
以上、説明してきたように、本発明によれば各請求項の内容に対して以下に示す効果と作用を得ることが可能となる。
請求項1の発明によれば、複数のレーザビームを光源として使用し、レーザビームを照射させて画像形成するマルチビーム画像形成装置において、ある特定のパターン画像を生成、出力し、その出力された印画紙上のパターン画像の画素濃度を画像読み取り手段にて検出することによって、出力画像の画素濃度を検出するための新たな検出手段を配置すること無く、既存の画像読み取り手段で原稿読み取り用に使用している画素濃度検出手段にて代用することにより部品点数の増加を必要とせずに出力画像の画素濃度を検出可能なマルチビーム画像形成装置を提供することができる。
【0050】
請求項2の発明によれば、複数のレーザビームを光源として使用し、レーザビームを照射させて画像形成するマルチビーム画像形成装置において、ある特定の画素ズレ検出用のパターン画像を生成、出力し、その生成されたパターン画像の画素濃度を画像読み取り手段にて検出することによって、パターン画像を生成した複数のレーザビーム間の主走査方向への画素ズレを検出可能なマルチビーム画像形成装置を提供することができる。また、画素ズレ検出のために画素濃度検出手段を新たに配置することなく、既存の画像読み取り手段で原稿読み取りに使用している画素濃度検出手段にて代用することにより部品点数の増加を必要とせずに上記の画素ズレ検出を達成することができる。
【0051】
請求項3の発明によれば、複数のレーザビームを光源として使用し、レーザビームを照射させて画像形成するマルチビーム画像形成装置において、ある特定の画素ズレ検出パターン画像を出力し、そのパターン画像の画素濃度を画像読み取り手段にて検出することによって、複数のレーザビーム間の主走査方向への画素ズレを検出し、その画素濃度信号に基づいて複数のレーザビーム間の主走査方向への画素形成位置を合わせるように制御することにより、レーザダイオードの走査位置を最適に補正するマルチビーム光学系と、出力画像を形成する印画紙上の画像と画像読み取り手段での読み取り位置との相互関係、及び出力画像を形成するまでの画像形成装置内部での紙搬送に関わるバラツキをも吸収し、マルチビーム間の主走査方向の画素ズレを補正することが可能なマルチビーム画像形成装置を提供することができる。
【0052】
また請求項4、5及び6のいずれかの発明によれば、複数のレーザビームを光源として使用し、レーザビームを照射させて画像形成するマルチビーム画像形成装置において、複数のレーザビームで形成された画像がどのレーザダイオードにより出射したレーザビームにて形成されたかを容易に判別可能なパターン画像を形成し、画像形成された画素の濃度より複数のレーザビーム間の画素ズレを容易に検出可能なパターン画像を形成し、検出された濃度信号により前記画素ズレを補正することが可能なパターン画像を出力するマルチビーム画像形成装置を提供することができる。
【0053】
また請求項7〜9に記載の発明によれば、画素ズレを補正することが可能なパターン画像を出力することによって、画素ズレを光学系の位置合わせなど複雑な変更をせずに、画素ズレを容易に修復することのできる方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマルチビーム画像形成装置のブロック図である。
【図2】本発明に係るマルチビーム光学系の構成図である。
【図3】主走査方向画素ズレ検出用画像パターンの概略図である。
【図4】主走査方向画素ズレ検出用画像パターンの出力画像結果の一例である。
【図5】走査方向画素ズレ検出、補正の方法の流れを説明したフローチャートである。
【符号の説明】
1 光源ユニット
2 第1ミラー・レンズ群
3 光偏光器
4 第2ミラー・レンズ群
5 感光体ドラム
6 同期検知群(同期検知部)
100 パターン生成部
101 画像信号生成部
102 画素ズレ補正部
103 レーザ駆動部
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のレーザビームを感光体上に照射して画像を形成するマルチビーム画像形成装置に関し、例えば、デジタル複写機、レーザファクシミリ等に適用されるマルチビーム画像形成装置に関し、さらに本発明は、および画像ズレ修復方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
デジタル複写機やデジタルファクシミリ装置などの画像形成装置では、高品質の画像を高速に記録することができるように、半導体レーザなどのレーザビームを光源として利用し潜像画像を形成する電子写真方式の画像形成装置が普及している。
【0003】
このような画像形成装置は、更なる高速化、画像の高精細化の要求が高まりつつある。電子写真方式の画像形成装置においては、潜像形成体である感光体への画像の書き出し位置、すなわち感光体へのレーザビームの照射開始位置を決定させる同期信号は、フォトセンサなどの光学センサを用いて検出されている。このような画像領域外に取付けられた光学センサは、光学系上の光路長が記録媒体である感光体上と等価な位置に設置されている。この光学センサにレーザビームが通過した時に前記書き出し位置を示す同期信号を発生させ、この信号に基づいて主走査方向の画像位置の制御を行っている。画像の高精細化を実現させるためには、この書き出し基準位置タイミングとなる同期信号を生成する部分が非常に重要となる。この同期信号の検出タイミングに乱れが生じると、記録紙に出力される画像の各ライン毎の書き出し位置が乱れ、各ライン毎に主走査方向に画像ズレが生じ、画像全体に縦線揺らぎが生じるような画像品質に対して大きな不具合が発生する。
【0004】
画像形成装置の高速化に伴ない、光学系を構成するレーザビームを単一のものから、複数のレーザビームを出射点として使用するマルチビーム光学系を使用する傾向がある。レーザビームを複数個使用することにより、処理速度をレーザビームの数の分程度速くすることができる。このようなマルチビーム光学系を使用した場合に、上記の書き出し位置乱れによる主走査方向への画素ズレ防止の為には、使用されるレーザビームの全ての同期をとるために同期信号検出タイミングを一定にする必要がある。従来の単一レーザビーム光学系の様に、レーザビームに対し、同期信号検出用の光学センサ(同期検出センサ)を一つ用意した構成をそのままマルチビーム光学系へ展開すると、使用されるレーザビームと同数の複数の同期検出センサを光学系内に取付ける必要がある。しかしながら、この同期検出センサの取付け位置をバラツいて設置してしまうと、各レーザビームの同期信号検出タイミングにバラツキによる影響を与え、光学系の構成にバラツキが増加する傾向がある。
【0005】
そこで、複数レーザビームの同期信号検出用センサを共通の同期検出センサを用い手構成するマルチビーム光学系が開発されている。この構成を採用すると、複数のレーザビームが主走査方向に書き出すタイミング(即ち前記同期信号)を同一の同期検出センサにより検出する仕組みになっている。同期検出センサにはセンサが応答する入射レーザビーム光量のスレッショルドレベル(閾値)がある。このスレッショルドレベル以上のレーザビーム光量がセンサに入射すると同期検出センサ出力がアクティブ出力となる。構成上、マルチビームの各レーザビームが主走査方向において互いに十分に離れている場合には、前記同期検出センサが応答する入射レーザビーム光量のスレッショルドレベルを各レーザビームが走査し、各レーザビームが単一にてセンサに入射したタイミングでセンサ出力がアクティブになるので、各レーザビームの走査により同期検出センサで発生する同期信号が、各レーザビーム毎に完全に分離したタイミングで検出される。従って、各レーザビームの同期信号が正確なタイミングで得られる。
【0006】
しかしながら、各レーザビームが主走査方向において十分離れていない場合には、先行のレーザビームの同期信号は正確なタイミングで出力されるが、後行レーザビームの同期信号は、先行レーザビームの後端部と後行のレーザビームとが重なって同期検出センサに入射してくる為、前記同期検出センサが応答する入射レーザビーム光量のスレッショルドレベルを、先行レーザビームと後行レーザビームとが重ねあわされて同期検出センサに入射してしまう場合がある。この場合には、後行レーザビームの同期信号が、先行レーザビームと後行レーザビームとが重ねあわされてカウントされるため、このセンサは、後行ビームによってスレッショルドレベルを越えたと同じ信号を出力され、後行ビームは所定のタイミングよりも速くスレッショルド値に達したものとして検出されてしまい、その結果、先行レーザビームと後行レーザビームの画像書き出し位置が乱れ、主走査方向へ各レーザビームにて画素ズレが発生する。
【0007】
なお、マルチビーム走査装置の従来例として、特許文献2の特開平10−239606号公報には、複数レーザビームを共通の同期検出センサにより受光、検出して、検出された検出タイミングに基づいて各レーザビームの同期信号を生成する構成により、上記の様な画像書き出し位置の乱れを防止するため、複数レーザビーム間の同期検出センサへの到達時間を把握し、この到達時間に基づいて書き込み開始位置のズレ補正を可能にする方法が提案されている。また、特許文献3の特開2001−66526号公報には、特許文献2と同様の構成により、複数のレーザビームを同期検出センサを用いて順次検出する同期信号の時間間隔が理想値になるように、同期検出センサが複数のレーザビームを受光するタイミングに、複数レーザビームの一つのレーザビーム光強度を制御することにより、上記の画像書き出し位置の乱れを防止する方法が提案されている。
【0008】
上記したような従来技術では、同期検出センサ部での同期信号検出タイミングを複数レーザビーム間で各レーザビームに対応した同期信号の時間間隔を検出することにより、画像形成装置の出力となる出力画像の主走査方向への画素ズレを補正している。
前述した通り、同期検出センサは画像領域外で同期信号を検出する必要があるため、光学系上の光路長が画像形成される感光体上と等価になる画像領域外に取付けられる。
しかしながら、光学系を構成する部品、特に光学系全体を収納した光学系ハウジングの歪みや、同期検出センサが取り付けられた角度のバラツキによって、入射レーザビームの検出のタイミングがばらついたり、またマルチビーム光学系と感光体との相互位置関係のバラツキにより、せっかく同期検出センサ部での各レーザビームの同期信号の時間間隔を検出しても、光学系を通過し感光体上に照射されるレーザビームのタイミングが各レーザビーム毎に異なる可能性がある。
【0009】
また、画像読み取り手段で画像形成するには、読み込まれた画像信号に基づいて制御信号を発生させ、この発生させた信号を制御してレーザビームを感光体表面に照射することにより静電潜像を形成している。この形成された潜像は、現像ユニットを通してトナーが付着され可視像化される。可視像化されたトナーは、ローラにより搬送されてきた記録媒体である印画紙上に転写される。像が転写された印画紙は感光体と分離されて定着ユニットに送られる。定着ユニットでは加圧ローラにより加圧され定着温度まで加熱されて印画紙上に画像が定着される。このような工程を通して印画紙上に画像が形成されるが、画像読み取り手段による読み取り位置のバラツキや各ローラの形状のバラツキ、さらに圧力のアンバランス等により、画像読み取り手段で読み取った原稿画像と印画紙上に形成された出力画像、又は感光体上に形成された静電潜像と印画紙上に形成された画像との間に差異が発生する可能性がある。
【0010】
また、従来のものでは、別途濃度検出手段を設けることにより、特定パターンの出力画像の濃度を検出している為、部品追加、構造の複雑化が生じる。
【0011】
本発明特に請求項1〜3に記載の発明は、上記問題を解消するために、特定パターンの画像を生成し、印画紙上に形成された画像から、特定パターン画像の濃度を、画像形成装置上の画像読み取り手段により検出して、複数レーザビームの主走査方向における画素ズレを補正するように制御することによって、主走査方向の書き出し位置の画素ズレを検出するようにした。つまり、先行レーザビームと後行レーザビームにより形成される特定パターンの画像濃度信号により、マルチビーム光学系を構成している各画像信号の生成タイミングを制御し、主走査方向へのビーム間隔に合わせるように制御する。前記生成タイミングを複数のレーザビーム間の主走査方向へのビーム間隔のバラツキも含められる。これにより、同期検出センサ部での各レーザビームの画素ズレだけでなく、マルチビーム光学系と感光体との相互関係や感光体と最終出力となる印画紙上の画像、所謂実画像との相互関係、及び画像読み取り手段での読み取り位置と読み取り後の画像信号との相互関係を含めて各々レーザビーム間の画素ズレを補正することができる。また、本発明では画像濃度検出手段を一般的な画像形成装置に搭載されている画像読み取り手段を用いることができ、これにより、部品点数の増加を必要とせずに達成することができる。
【0012】
また請求項4に記載の発明は、前記したのと同様の問題点を解決すべく成されている。
この請求項では、複数レーザビームを有するマルチビーム画像形成装置において、画像形成された画像の濃度より主走査方向への画素ズレを検出するために、各レーザビームで形成されるドットの単位当たりの濃度レベルが均一である必要があるという問題点がある。
【0013】
本発明、特に請求項4では上記問題を解消するため、各レーザビームで形成された画像信号のドット単位当たりの画像濃度を一定とする特定パターン画像を生成することを目的とする。
また請求項5乃至6に記載の発明も前記同様の問題点を解決すべくなされたものである。
この発明はまた、複数レーザビームを有するマルチビーム画像形成装置において、画像形成された画像の濃度より主走査方向の画像ズレを検出するために、各々のレーザビームで形成される画像の濃度信号を各レーザビームに対応させる必要があるという問題点に鑑みて成されたものである。
濃度信号より画像ズレを補正するためには、各々のレーザビームで形成された画像の濃度信号に基づいて各レーザビームの画像信号のタイミングを調整する必要がある。
【0014】
【特許文献】
特開2000−284194号公報
【特許文献2】
特開平10−239606号公報
【特許文献3】
特開2001−066526号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明では上記課題を達成するため、各レーザビームで形成された画像を容易に判別可能な特定パターン画像を生成し、画像読み取り手段での生成画像からの濃度検出により各レーザビームの主走査方向の画素ズレを補正することが可能な特定パターン画像を生成することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、画像形成する画像信号を読み取る画像読み取り手段と、複数のレーザビームを出射するマルチビーム光学系と、前記レーザビームを駆動させる画像信号を生成する画像信号生成手段とを有し、前記レーザビームを感光体面上に照射した画像を記録媒体である印画紙上に形成するマルチビーム画像形成装置において、前記画像信号生成手段により特定パターン画像を生成し、前記特定パターン画像を印画紙に画像形成させ、前記印画紙上に形成した特定パターンの出力画像濃度を前記画像読み取り手段により検出することを特徴とするマルチビーム画像形成装置である。
【0017】
請求項2に記載の発明は、さらに前記マルチが造形性装置は、前記画像読み取り手段により得られた印画紙上の前記特定パターン画像濃度信号に基づいてマルチビーム間の画素ズレを検出する検出手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のマルチビーム画像形成装置の発明である。
【0018】
請求項3に記載の発明は、さらに前記マルチが造形性装置は、前記画像読み取り手段により得られた印画紙上の前記特定パターン画像の濃度信号に基づいて前記画像信号生成手段により生成される各レーザビーム毎の画像信号の出力タイミングを補正する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のマルチビーム画像形成装置の発明である。
【0019】
請求項4に記載の発明は、前記特定パターンは、主走査方向に1ドットの幅の単位で、副走査方向に1ラインの幅の単位に生成された画像であり、1ドット単位当たりのドット形成濃度が一定であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマルチビーム画像形成装置の発明である。
【0020】
請求項5に記載の発明は、前記特定パターン画像は、同一レーザビームで走査される副走査方向のラインに対し、主走査方向の位置に形成される1ドット幅の副走査方向へのドット配列を基準として形成される画像であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマルチビーム画像形成装置の発明である。
【0021】
請求項6に記載の発明は、前記特定パターン画像は、前記副走査方向への基準となるドット配列に対し、主走査方向にドットを所定ライン数で周期的に形成した画像であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマルチビーム画像形成装置の発明である。
【0022】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置を用いて、主走査方向に1ドットの幅の単位で、副走査方向に1ラインの幅の単位に生成して、1ドット単位当たりのドット形成濃度を一定にした画像を用いて画素ズレを修復することを特徴とする画像ズレ修復方法の発明である。
【0023】
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置を用いて、同一レーザビームで走査される副走査方向のラインに対し、主走査方向の位置に形成される1ドット幅の副走査方向へのドット配列を基準として形成される画像を用いて画素ズレを修復することを特徴とする画像ズレ修復方法の発明である。
【0024】
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置を用いて、副走査方向への基準となるドット配列に対し、主走査方向にドットを所定ライン数で周期的に形成した画像を用いて画素ズレを修復することを特徴とする画像ズレ修復方法の発明である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
図1は本発明に係わるマルチビーム画像形成装置のブロック図であり、図2は本発明に係わるマルチビーム光学系の構成図であり、図3は本発明に係る主走査方向画素ズレ検出用画像パターンの概略図であり、図4は本発明に係わる主走査方向画素ズレ検出用画像パターンの出力画像結果の一例であり、図5は本発明に係わる主走査方向画素ズレ検出、補正のフローチャートである。
【0026】
本発明は、複数のレーザビームを光源として使用し、感光体ドラム面上にレーザビームを照射させて印画紙への画像記録を行うマルチビーム画像形成装置に使用される。
図2に、デジタル複写機に用いられるマルチビーム走査光学系の構成概略図を示す。
図2においてマルチビーム走査光学装置は、光源ユニット1と第1ミラー・レンズ群2、光偏光器3、第2ミラー・レンズ群4、感光体ドラム5、及び同期検知群6を備えており、レーザプリンタなどの画像記録装置に適用される。
【0027】
光源ユニット1は内部にレーザ光源となる半導体レーザと光強度を検出するフォトダイオード(たとえば1つ)を一つの素子に内蔵したレーザダイオードを使用している。マルチビーム画像形成装置では前記レーザダイオードを複数個使用している。各レーザダイオードから出射された発散性ビームを平行性ビームに変換するため、各レーザダイオードに対応したコリメートレンズが、レーザダイオードと一対一に取付けられている。各コリメートレンズから出射した平行性ビームは、ビームスプリッタやビームプリズムなどの光学系により出射方向が合成された後、光源ユニット1から出射される。
【0028】
第1ミラー・レンズ群2は、第1シリンドリカルレンズ21、第1ミラー22、結像レンズ23を備えており、光源ユニット1から出射されたレーザビームが第1シリンドリカルレンズに入射される。第1シリンドリカルレンズは、副走査方向に定まった屈折率を有しており、光源ユニット1から出射された平行性ビームを副走査方向に集光し、第1ミラー22に入射させる。第1ミラー22は、第1シリンドリカルレンズ2−1から入射されるレーザビームを結像レンズ23に反射し、結像レンズ23は、第1ミラー22で反射された平行性ビームを収束性ビームに変換して光偏光器3に入射させる。
【0029】
光偏光器3は、平板型モータ及びポリゴンミラー32などを備えている。ポリゴンミラー32は回転多面鏡であり、平板型モータにより、図2中では矢印A方向に高速回転駆動される。ポリゴンミラー32の反射面に結像レンズからのレーザビームが入射される。光偏光器は平板型モータによりポリゴンミラーを高速回転させて、ポリゴンミラー32の反射面に入射されるレーザビームを主走査方向に偏向させて、第2ミラー・レンズ群4に反射させる。
【0030】
第2ミラー・レンズ群4は、第2ミラー41と第2シリンドリカルレンズ42などを備えており、第2ミラー41は、ポリゴンミラー32で反射偏向されたレーザビームを第2シリンドリカルレンズ42方向に反射する。第2シリンドリカルレンズ42は、第2ミラー41で反射されたレーザビームを感光体ドラム5上に結像させる。
【0031】
同期検知群6は、第3ミラー61、集光レンズ、及び同期検知基板63などを備えており、第3ミラー61は、ポリゴンミラー32で反射偏向されたレーザビームの感光体ドラム5上への走査領域外の位置にあって、ポリゴンミラー32で反射偏向されたレーザビームが入射される位置に配設されている。第3ミラー61は、ポリゴンミラー32で反射偏向されて入射されるレーザビームを同期検知板63に向けて反射し、集光レンズは第3ミラー61から入射されるレーザビームを同期検知板63に集光する。
【0032】
同期検知板63には、フォトダイオードなどの受光素子が同期検出センサとして配設されており、同期検出センサは入射されるレーザビームを光電変換して、画像を感光体ドラム5上に書き込む主走査方向の開始位置を一定に保つための電気信号である同期信号に変換する。
【0033】
図1にマルチビーム画像形成装置のブロック図を示す。説明の都合上、マルチビーム画像形成装置は、2つのレーザダイオードで構成されるマルチビーム光学系を用いた装置とする。本発明では、2以上のレーザビームを用いる構成であれば限定されるものではなく、3つ以上のマルチビーム光学系を用いた装置であっても2ビーム構成と同様の動作で実施可能である。
【0034】
デジタル複写機では、スキャナ部(画像読み取り部)によって、CCDなどにより読み込まれた画像による画像信号が、また、デジタルスキャナでは、スキャナを介して転送された画像信号が画像信号生成部101に入力される。画像信号生成部101では、入力された画像信号に対し、各画像信号の種別(文字、写真など)に適した様々な画像処理が施された後、各レーザダイオード用の画像信号として分離され、分離された信号は後段のブロックへ出力される。すなわち、本実施形態の説明では、2ビームのマルチビーム光学系を用いた装置であるから、先行レーザダイオード用の奇数ライン画像信号と、後行レーザダイオード用の偶数ライン画像信号とに分離される。また、この画像信号と共に後段のレーザダイオードを動作させる画素クロック信号、及び制御信号が出力される。
【0035】
画像信号生成部の後段にある画素ズレ補正部に、前段の画像読み取り部から検出された画像濃度信号と、画素ズレ補正部の後段の同期検出センサを有する同期検知部6からの同期信号DETPとが入力される。画素ズレ補正部では入力された同期信号DETP、及び画像読み取り部からの画像濃度信号に基づいて、タイミングが制御された画像信号が出力される。この画素ズレ補正部の後段にあるレーザ駆動部には、前記画素ズレ補正部からの画像信号と、画素クロック信号と、制御信号とが入力され、画像信号の種類に応じて各種画像信号に対する様々な変調処理を施すと共に、画像信号、及び制御信号に応じて各レーザダイオード(すなわち先行レーザダイオード(第1LD)と、後行レーザダイオード(第2LD)と)を制御して点灯、消灯動作させる。
【0036】
第1LD、第2LDから出射されたレーザビームは、図2で説明した第1シリンドリカルレンズ21、第1ミラー22、及び結像レンズ23を介して光偏光器のポリゴンミラー32に入射され、ポリゴンミラー32で反射されて、感光体ドラム5上に偏向走査される。その際、ポリゴンミラー32の各ミラー面先端部において反射されるレーザビームが、同期検出センサ63に同期信号検出のために入射される。感光体5上に偏向走査されたレーザビームにより感光体5上には静電潜像が形成される。この潜像に現像ユニットを通してトナーが付着して可視像化され、搬送ローラにより所定のタイミングで搬送された記録媒体である印画紙上に像が転写される(現像)。像が転写された印画紙は、感光体と分離され、定着ユニットへ搬送される。定着ユニットにより、加圧、加温されて印画紙上にトナーが定着される。このようにして最終出力である印画紙上に出力画像が形成される。出力された印画紙上の画像を画像読み取り部に配置されたCCD等の画素濃度検出部にて画素濃度を検出することができる。画像読み取り部で検出され出力された画素濃度信号が、後段の画素ズレ補正部102に入力される。
【0037】
前段の画像信号生成部101は、前段の画像読み取り部1000と独立したパターン生成部100からのパターン画像を入力することができる。パターン生成部100では特定のパターンを作成し、画像信号生成部101へパターン画像の画像信号と制御信号を出力することにより、画像信号生成部101において通常の前段からの画像信号と同様に後段の制御ブロックを動作させる。前記パターン生成部では、主走査方向への画素ズレを検出するための主走査方向画素ズレ検出用パターンを生成し、その主走査画素ズレ検出用パターン画像の制御信号を前段の画像読み取り部1000に配置された画素濃度検出部1001に出力する。この制御信号により画素濃度検出部1001では、パターン生成部100で生成された主走査画素ズレ検出用パターンの読み取りタイミングに応じて印画紙上に生成された画素ズレ検出用パターン画像より画素濃度を検出して画素濃度信号を画素ズレ補正部102にフィードバックする。
【0038】
図3に主走査方向画素ズレ検出用パターン画像を示す。図3に示すパターン画像は主走査方向をx軸、副走査方向を−y軸に取った座標系であり、点線のマス目(4角の網目状に形成されたマス目)が1ドット幅を示し、マス目で形成された副走査方向1列が1ライン幅を示す。主走査先端部(第1ライン)に、図3の第1ラインに示すように、1ドット幅で副走査方向へ一定長さの黒ドットが連なってラインが形成され、主走査方向途中以降に規則的に配列した黒ドットのパターン画像が形成されている。
【0039】
図3に示すように、規則的に配列した黒ドットのドット配列はマルチビーム光学系を構成する2つのレーザダイオードの内、先行レーザダイオードで形成されるラインに対して、1ドット幅で、y座標が同一(主走査方向位置が同一)でx座標(副走査方向)が異なる位置に黒ドットを形成し、副走査方向に先行レーザダイオードで形成されるラインのみを、黒ドットを描いたパターンである。即ち、2つのレーザビームで構成されたマルチビーム光学系の場合、図3に示すように、1ライン毎に先行レーザダイオードの黒ドットが主走査方向同一位置に配列している。換言すれば、第3ラインから第6ラインのパターンが、その後のラインに、同一のパターンで配列されている。このパターンの内容を説明すると、第5ラインの副走査方向の前半部には、後行レーザダイオードで形成されるラインに前記先行レーザダイオードのみの縦線ラインの黒ドット(第4ラインの前半の黒白交互ドットパターン)に対し主走査方向へ1ドット分増加シフトした位置、即ち1ドット右側に黒ドットが形成されている。逆に第6ラインの副走査方向の後半部には、後行レーザダイオードで形成されるラインに、前記先行レーザダイオードのみの縦線ラインの黒ドットに対し、主走査方向へ1ドット分減少シフトした位置、即ち1ドット左側に黒ドットが形成されている。「尚、主走査先端部の1ドット幅で形成された黒ドットラインは、前述の規則的に配列したパターン中で後行レーザビームの黒ドットが先行レーザビームの黒ドットの右側に配置されている副走査範囲を示し、逆に左側に配置されている範囲では白ドットラインにて副走査範囲を示している。」また、副走査方向の先端部には、前記規則的配列パターン中の先行レーザダイオードのみで縦線ラインを形成した主走査方向位置に対し、黒ドットが配列している。この様な主走査画素ズレ検出用パターンをパターン生成部100で生成し、画像信号生成部に提供する。
【0040】
パターン生成部100は、前記図3の主走査画素ズレ検出用パターンを生成し画像信号生成部101に出力し、図1の構成ブロック図の各ブロック(各部)を通して、印画紙上に検出用パターンを印字する。それと同時に、パターン生成部100より画素ズレ検出用パターンの制御信号を画像読み取り部1000に配置された画素濃度検出部1001に出力する。画素濃度検出部1001ではパターン生成部100より出力された制御信号に基づいて画素ズレ検出用パターンが印画紙上から読み込まれるタイミングを算出し、そのタイミングで生成された印画紙上の画素濃度を検出する。ここで、主走査方向へのレーザダイオードの画素ズレが全く無かった、即ち、画素ズレが±0.0ドットの場合には、図3に示した入力となる画素ズレ検出用パターンの画素濃度と、出力となる画像読み取り部1000に配置された画素濃度検出部1001で検出された出力画像からの濃度信号が一致する。
【0041】
一方、主走査方向へのレーザダイオード間の画素ズレが、先行レーザビームに対し後行レーザビームが0.5ドット速く生じていた場合には、図3の画素ズレ検出用パターンの入力に対し、図4に示したような出力画像が印画紙上に形成される。このような出力画像により、画像読み取り部1000に配置された画素濃度検出部1001では、副走査方向先端部に位置付けられた主走査方向への1ドット幅の黒ドットパターン、及び主走査方向先端部に位置付けられた副走査方向への1ドット幅の黒白パターンに着目する。副走査方向先端部に配置された黒画素を濃度認識し、その黒画素が検出された副走査方向への縦線ラインの画素濃度を即座に検出する(この濃度認識は、通常の方法により行うことができる。)。即ち、この縦線ラインは入力となる画素ズレ検出用パターンでは先行レーザビームのみの縦線が描かれていた箇所である。前記縦線ライン濃度検出の際、主走査方向先端部に配置された黒画素を濃度認識し、黒画素が検出された範囲と白画素が検出された範囲との前記縦線ラインの画素濃度を別々に検出し、その検出結果を濃度信号として画素ズレ補正部102にフィードバックする。
【0042】
画素ズレ補正部102では、画素濃度検出部1001で検出された濃度信号により画素ズレを補正する。この時、画素濃度検出部1001から入力される濃度信号は濃度に比例した数値で出力されるものとする。つまり、濃度が濃いほど数値は高く、濃度が薄いほど数値が低く出力される。画素ズレ補正部102には画素濃度検出部1001により、主走査方向先端部に黒画素を認識した範囲での縦線ラインの濃度信号:Nbと、主走査先端部に白画素を認識した範囲での縦線ラインの濃度信号:Nwとが、濃度信号として入力される。画素ズレ検出部(画素濃度検出部)では、このNbとNwのどちらが大きいかを比較する。図4の場合には、Nb>Nwとなる。つまり、Nbの濃度検出範囲に、先行レーザビームのみで縦線ラインが形成されている画素ズレ検出用パターン中に、本来独立しているはずの1ドット分主走査方向後方にあるべき後行レーザビームの黒ドットの一部が入り込んできているために、Nb>Nwとなってしまっている。換言すれば、これは先行レーザビームに対し後行レーザビームの位置が正しい位置よりも主走査方向手前にズレが生じているためと解釈できるのである。このことにより、先行レーザビームのみの縦線ラインの1ドット後方に後行レーザビームのみの縦線ラインが形成された範囲(主走査先端部:黒画素認識範囲)の濃度信号:Nbが、先行レーザビームのみの縦線ラインの1ドット前方に後行レーザビームのみの縦線ラインが形成された範囲(主走査先端部:白画素認識範囲)の濃度信号:Nwに比べて大きい場合、先行レーザビーム位置を基準とすると後行レーザビーム位置が実際のビームピッチよりも短く画像形成されていると認識されることができる。
【0043】
これにより、画素ズレ補正部では同期検知からの同期信号DETPに対する後行レーザビームの画像信号を出力するタイミングを主走査方向へある一定時間分遅延させるように制御する制御信号を送出する。こうすることにより、2ビーム間の同期信号のタイミングを変更すること無く、画像信号のみの出力タイミングを補正することで出力画像として形成された生成画像でのレーザビーム毎の画素ズレを補正することができる。すなわち、タイミング検出のための光路あるいはタイミングを検出するための回路の設定位置を変更せずに、正しい画像を形成(印刷)することが可能となる。
【0044】
図4とは逆に、レーザダイオード間の画素ズレが先行レーザビームに対し後行レーザビームが遅く生じていた場合には、Nb<Nwとなる。即ち、主走査先端部に白画素が認識された範囲で先行レーザビームのみの縦線ラインに、本来1ドット分、主走査方向前方にあるべき後行レーザビームの黒画素の1部が入り込んできているためである。この場合、先行レーザビーム位置を基準とすると後行レーザビームの位置が実際のビームピッチよりも長く画像形成されているので、画素ズレ補正部では同期信号DETPに対する後行レーザビームの画像信号を出力するタイミングを主走査方向へある一定時間分速めるように制御する。こうすることにより、レーザダイオードビーム間の画素ズレを補正することができる。
【0045】
図5に、本発明に係るマルチビーム形成装置を用いた主走査方向画素ズレ検出/補正の動作の流れを示すフローチャートを示す。最初に、パターン生成部100により図3に示す主走査画素ズレ検出用パターン画像を生成し(ステップS1)、画像信号生成部101を通して出力する(ステップS2)。マルチビーム光学系を通じて画像が生成された出力画像を画像読み取り部1000に配置された画素濃度検出部1001で前記主走査画素ズレ検出用パターン中の特定縦線ラインの画素濃度を検出する(ステップS3)。検出された濃度信号を画素ズレ補正部102にフィードバックし、前述したのと同様の方法(図3および図4を参照して説明した方法)に基づき、縦線ラインの濃度信号を、先行レーザビームのみで形成されている正常な場合と、前後の後行レーザビームの配列が1ドット前方か1ドット後方か異常な場合のいずれであるかを判定し(ステップS4)、異常である場合には両者(正常な場合の信号と、異常な場合の信号と)の差分信号を基に画素ズレ方向を認識する(ステップS5)。認識された画素ズレ方向にて画素ズレを後行レーザビームの画像信号出力タイミングにて補正する(ステップS6またはステップS7)。つまり後行レーザビームが先行レーザビームに対し主走査方向に1ドット後方に配置された範囲での濃度信号:Nbと1ドット前方に配置された範囲での濃度信号:Nwにおいて、Nb>Nwの場合、画像形成のレーザビーム間が実際のビームピッチよりも短く形成されているので、後行レーザビームの画像信号出力タイミングを同期信号に対し遅延させる。逆にNb<Nwの場合、実際のビームピッチよりも長く画像形成されているので、同期信号に対し後行レーザビームの画像信号出力タイミングを速める様に制御する。
【0046】
この補正ループを形成することにより、濃度信号の対象である先行レーザビームのみで形成されるはずの縦線ラインと、後行レーザビームのみで構成される前後の縦線ラインとの主走査方向の距離が前後で同一になり、先行レーザビームのみの縦線ラインに前後の後行レーザビームの黒画素が入り込むこと無く形成されるようになり、図3のような画素ズレ検出パターン入力画像と同一の出力画像が得られるようにマルチビームの主走査方向へのレーザダイオード間の画素ズレを補正することができる。
【0047】
このような補正後、またステップS1に戻り、前記したフローに従い処理が行われる。そして、本フローチャートでは、示さなかったが、本フローでは、印画紙の最終ラインにおける走査の終了(停止)は、様々な処方に従って行われる。たとえば印画紙の設定、ライン数の設定(ライン数等の入力設定も含む)、同期検知部からの信号等による設定などであり、いずれにせよ、これらを確認後、動作が終了する。
【0048】
本フローでは、図3に示すようなパターン(基準パターン:基準パターン信号)に基づいてこのパターンを画像読み取り部1000、パターン生成部100、および図1に示すようなそれ以降の各ブロック(各部(画像生成部101〜レーザ駆動部)およびマルチビーム走査光学系)のうち、特にマルチビーム走査光学系を介して、基準パターンが信号化され、この信号化されたパターンは、マルチビーム走査光学系の物理情報が入力されているパターン信号となっている。このマルチビーム走査光学系の物理情報が入力されたパターン信号と、基準パターン信号とを比較すると、本発明では、主にマルチビームの主走査方向へのレーザダイオード間の画素ズレ情報が得られることとなる。本発明では、マルチビーム走査光学系の物理情報が入力されたパターン信号をさらに印刷等して、画像化することにより、図4に示すような画像を得ることができるが、本発明では、この処理は、省略することができる。すなわち、画素濃度を検出して、この検出された信号と、基準パターン信号とを比較して、NbがNwと同一か、大きいかあるいは小さいかが求められればよく、検出化された信号を画像化しなくてもよく、あるいは表示画面等に、画像化することもでき、結果を表示することもできるよう、構成することもできる。またステップS4とステップS5とは、その順番を変更することもできる。すなわち、正常か異常かを判定せずに「NbがNwより大きいか小さいかのいずれかに属するか否か」を判定(ステップS4の変形)し、属する場合には、さらに「NbがNwより大きい?」を実行して、ステップS6に進むようにすることもできる。
【0049】
【発明の効果】
以上、説明してきたように、本発明によれば各請求項の内容に対して以下に示す効果と作用を得ることが可能となる。
請求項1の発明によれば、複数のレーザビームを光源として使用し、レーザビームを照射させて画像形成するマルチビーム画像形成装置において、ある特定のパターン画像を生成、出力し、その出力された印画紙上のパターン画像の画素濃度を画像読み取り手段にて検出することによって、出力画像の画素濃度を検出するための新たな検出手段を配置すること無く、既存の画像読み取り手段で原稿読み取り用に使用している画素濃度検出手段にて代用することにより部品点数の増加を必要とせずに出力画像の画素濃度を検出可能なマルチビーム画像形成装置を提供することができる。
【0050】
請求項2の発明によれば、複数のレーザビームを光源として使用し、レーザビームを照射させて画像形成するマルチビーム画像形成装置において、ある特定の画素ズレ検出用のパターン画像を生成、出力し、その生成されたパターン画像の画素濃度を画像読み取り手段にて検出することによって、パターン画像を生成した複数のレーザビーム間の主走査方向への画素ズレを検出可能なマルチビーム画像形成装置を提供することができる。また、画素ズレ検出のために画素濃度検出手段を新たに配置することなく、既存の画像読み取り手段で原稿読み取りに使用している画素濃度検出手段にて代用することにより部品点数の増加を必要とせずに上記の画素ズレ検出を達成することができる。
【0051】
請求項3の発明によれば、複数のレーザビームを光源として使用し、レーザビームを照射させて画像形成するマルチビーム画像形成装置において、ある特定の画素ズレ検出パターン画像を出力し、そのパターン画像の画素濃度を画像読み取り手段にて検出することによって、複数のレーザビーム間の主走査方向への画素ズレを検出し、その画素濃度信号に基づいて複数のレーザビーム間の主走査方向への画素形成位置を合わせるように制御することにより、レーザダイオードの走査位置を最適に補正するマルチビーム光学系と、出力画像を形成する印画紙上の画像と画像読み取り手段での読み取り位置との相互関係、及び出力画像を形成するまでの画像形成装置内部での紙搬送に関わるバラツキをも吸収し、マルチビーム間の主走査方向の画素ズレを補正することが可能なマルチビーム画像形成装置を提供することができる。
【0052】
また請求項4、5及び6のいずれかの発明によれば、複数のレーザビームを光源として使用し、レーザビームを照射させて画像形成するマルチビーム画像形成装置において、複数のレーザビームで形成された画像がどのレーザダイオードにより出射したレーザビームにて形成されたかを容易に判別可能なパターン画像を形成し、画像形成された画素の濃度より複数のレーザビーム間の画素ズレを容易に検出可能なパターン画像を形成し、検出された濃度信号により前記画素ズレを補正することが可能なパターン画像を出力するマルチビーム画像形成装置を提供することができる。
【0053】
また請求項7〜9に記載の発明によれば、画素ズレを補正することが可能なパターン画像を出力することによって、画素ズレを光学系の位置合わせなど複雑な変更をせずに、画素ズレを容易に修復することのできる方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマルチビーム画像形成装置のブロック図である。
【図2】本発明に係るマルチビーム光学系の構成図である。
【図3】主走査方向画素ズレ検出用画像パターンの概略図である。
【図4】主走査方向画素ズレ検出用画像パターンの出力画像結果の一例である。
【図5】走査方向画素ズレ検出、補正の方法の流れを説明したフローチャートである。
【符号の説明】
1 光源ユニット
2 第1ミラー・レンズ群
3 光偏光器
4 第2ミラー・レンズ群
5 感光体ドラム
6 同期検知群(同期検知部)
100 パターン生成部
101 画像信号生成部
102 画素ズレ補正部
103 レーザ駆動部
Claims (9)
- 画像形成する画像信号を読み取る画像読み取り手段と、複数のレーザビームを出射するマルチビーム光学系と、前記レーザビームを駆動させる画像信号を生成する画像信号生成手段とを有し、前記レーザビームを感光体面上に照射した画像を記録媒体である印画紙上に形成するマルチビーム画像形成装置において、
前記画像信号生成手段により特定パターン画像を生成し、前記特定パターン画像を印画紙に画像形成させ、前記印画紙上に形成した特定パターンの出力画像濃度を前記画像読み取り手段により検出することを特徴とするマルチビーム画像形成装置。 - さらに前記マルチが造形性装置は、前記画像読み取り手段により得られた印画紙上の前記特定パターン画像濃度信号に基づいてマルチビーム間の画素ズレを検出する検出手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のマルチビーム画像形成装置。
- さらに前記マルチが造形性装置は、前記画像読み取り手段により得られた印画紙上の前記特定パターン画像の濃度信号に基づいて前記画像信号生成手段により生成される各レーザビーム毎の画像信号の出力タイミングを補正する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のマルチビーム画像形成装置。
- 前記特定パターンは、主走査方向に1ドットの幅の単位で、副走査方向に1ラインの幅の単位に生成された画像であり、1ドット単位当たりのドット形成濃度が一定であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマルチビーム画像形成装置。
- 前記特定パターン画像は、同一レーザビームで走査される副走査方向のラインに対し、主走査方向の位置に形成される1ドット幅の副走査方向へのドット配列を基準として形成される画像であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマルチビーム画像形成装置。
- 前記特定パターン画像は、前記副走査方向への基準となるドット配列に対し、主走査方向にドットを所定ライン数で周期的に形成した画像であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマルチビーム画像形成装置。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置を用いて、主走査方向に1ドットの幅の単位で、副走査方向に1ラインの幅の単位に生成して、1ドット単位当たりのドット形成濃度を一定にした画像を用いて画素ズレを修復することを特徴とする画像ズレ修復方法。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置を用いて、同一レーザビームで走査される副走査方向のラインに対し、主走査方向の位置に形成される1ドット幅の副走査方向へのドット配列を基準として形成される画像を用いて画素ズレを修復することを特徴とする画像ズレ修復方法。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置を用いて、副走査方向への基準となるドット配列に対し、主走査方向にドットを所定ライン数で周期的に形成した画像を用いて画素ズレを修復することを特徴とする画像ズレ修復方法。
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