JP2004184739A - 画像形成装置および定着装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】加圧手段3Aの加圧部PNを通過した後の像担持ベルト1Aと記録用紙9を重ね合わせたままの状態で冷却する冷却手段4Aと、この冷却手段4Aを通過した後の記録用紙9をトナー像T1とともに像担持ベルト1Aから剥離させる剥離部5A等を備えた画像形成装置等において、加圧部PNから剥離部5Aまでの間における記録用紙9が100℃よりも低い温度になるよう設定する。また、加圧部PNから剥離部5Aまでの間におけるトナーの粘度の逆数を時間で積分した積分値GがG>8×10−5となる温度条件に設定する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トナーからなる画像を形成するプリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機等に使用される画像形成装置および定着装置に係り、特に、回転する無端状の像担持ベルトや定着ベルトにトナー像を挟んだ状態で記録用紙を密着させたままで冷却した後に記録用紙をトナー像とともに剥離する方式を採用する画像形成装置および定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像情報に応じて形成される未定着のトナー像を担持して張架状態で回転する中間転写ベルト等の像担持ベルトに対し、記録用紙を重ね合わせて加熱加圧した後、その像担持ベルトと記録用紙とを重ね合わせたままで冷却し、そのベルトと用紙間に挟まれた状態のトナー像を固化するとともに記録用紙に転写定着し、最後に、像担持ベルトから記録用紙をトナー像とともに剥離する方式の画像形成装置が提案されている。
【0003】
このような画像形成装置では、特に、トナー像が像担持ベルトの平滑面にそって固化するため均質な光沢感をもちかつトナーの透明性に優れた高画質の画像が得られるという利点がある。その反面で、以下のような剥離ブリスターという現象に起因した光沢むらが発生することもある。
【0004】
すなわち、像担持ベルトに密着した記録用紙に含まれる水分が加熱により気化膨張して用紙の外部に抜け出て(記録用紙の非画像部と)像担持ベルトとの間に水蒸気として溜まり、その水蒸気の蒸気圧の作用を受けて記録用紙が像担持ベルトから剥離することがある(この現象を剥離ブリスターと称する)。この現象は、記録用紙として両面塗工紙のように通気性が低いものを使用した場合に用紙外部に一旦抜け出た前記水蒸気が像担持ベルトと塗工層との間に溜まり易くなりために発生しやすいという傾向にある。この剥離したトナー像部分は、像担持ベルトの平滑面にならって固化せずトナー像表面が本来もつ凹凸感が残り、剥離しない部分のトナー像と対比した場合に光沢の差を生じ、これが光沢むらとなって現われるのである。
【0005】
そこで、本出願人は、かかる剥離ブリスターの発生のない高画質な画像の形成を可能にするための画像形成装置および定着装置について提案をしている。
【0006】
それは、前記したような方式の画像形成装置において、加圧ロール等の加圧手段により像担持ベルトと記録用紙とが加圧される加圧位置からその用紙がベルトから剥離される剥離位置までの間で像担持ベルトの移動方向にそってそのベルトに重ね合わされた記録用紙を支持しながらその移動方向と同じ方向に移動する用紙支持ベルトと、記録用紙がその用紙支持ベルトに支持されて移動する途中の位置で用紙支持ベルトと像担持ベルトを挟んで押圧することにより像担持ベルトに記録用紙を密着させる押圧密着ロールを設けたものである。
【0007】
また、その定着装置としては、回転する定着ベルトに対し、定着対象のトナー像が担持された記録用紙を重ね合わせて加熱加圧した後、その定着ベルトと記録用紙とを重ね合わせたままで冷却して、そのベルトと用紙間に挟まれた状態のトナー像を固化するとともに記録用紙に定着し、しかる後、定着ベルトから記録用紙を剥離する定着装置において、前記したような用紙支持ベルトと押圧密着ロールをほぼ同様に設けたものである。
【0008】
この提案による画像形成装置等では、たとえ通気性の低い用紙を使用する場合であっても、剥離ブリスターの発生が抑制された高画質の画像を得ることができるようになる。
【0009】
一方、本出願人は、前記したような方式の画像形成装置として光沢むら等の発生を低減することが可能な以下の画像形成装置の提案も行っている。
【0010】
1つは、中間転写ベルトとしての像担持ベルトとトナー像および記録用紙を密着させて加熱および加圧した後、その像担持ベルトから記録用紙側にむかって凸状に湾曲した表面を有し、その表面で像担持ベルトと摺接する第1の部材と、その第1の部材と対向して配備され像担持ベルトおよび記録用紙を第1の部材に押し付ける第2の部材とからなる押し付け手段を設けた画像形成装置の提案である(特許文献1)。また1つは、像担持ベルト上のトナー像を記録用紙と重ね合わせて加熱加圧した後に、その加熱加圧した部位から記録用紙の像担持ベルトからの剥離部との間で像担持ベルトと記録用紙との密着状態を維持する圧接手段を設けた画像形成装置の提案である(特許文献2)。
【0011】
【特許文献1】特開平09−330006号公報
【特許文献2】特開2001−1666610号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した剥離ブリスターの防止を主な課題として提案した画像形成装置等では、剥離ブリスターの発生が抑制されて光沢むらの発生が低減されるようになるが、剥離ブリスターをより簡易かつ確実に防止する等の観点から検討した場合、未だ改良の余地を残すものであった。
【0013】
一方、光沢むらの低減を主な課題として提案した画像形成装置では、特に前者のもの(特許文献1)にあっては、その加熱加圧部を通過した直後に記録用紙の温度が高くなり、その高温により記録用紙から水蒸気が多量に抜け出て押し付け手段に達する前に用紙が変形している場合があり、さらにこの変形は押し付け手段の通過形状に一層増大するおそれがある。そして、この用紙の変形状態を押し付け手段の通過後で剥離前の間に元の平面状態に回復させることが難しく、あらたな光沢むらが発生するおそれがある。しかも、その変形状態を復元させようとすると、その用紙に押し付け手段から十分な圧力を加える必要があり、かかる圧力増加に伴う負荷が像担持ベルトの回転駆動を困難なものとし、ひいてはベルトの磨耗を発生させてその長寿命化を妨げてしまう。
【0014】
また、後者のもの(特許文献2)にあっては、加熱加圧の直後で水蒸気が多量に抜け出た記録用紙を圧接手段にて像担持ベルトに密着させているため用紙の変形が修正されず残るおそれがある。また、圧接手段が冷却手段の手前位置に配置されている場合には、その圧接手段を通過した直後に再び剥離ブリスターが発生してしまうおそれもある。
【0015】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その主な目的とするところは、用紙支持ベルトなどを設置しなくとも、光沢むらの原因である剥離ブリスターの発生をより簡易かつ確実に防止できる画像形成装置および定着装置を提供することにある。
【0016】
また、本発明の他の目的は、剥離ブリスターの防止とともに光沢度の向上やオフセットの防止等なども併せて達成できる画像形成装置および定着装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の画像形成装置は、図1に概念的に例示するように、外周面に未定着のトナー像T1を担持して張架状態で回転する像担持ベルト1Aと、この像担持ベルト1A上のトナー像を加熱する加熱手段2Aと、この加熱手段2Aで加熱される像担持ベルト1Aを前記トナー像T1が介在するように記録用紙9と重ね合わせた状態で加圧する加圧手段3Aと、この加圧手段3Aの加圧部PNを通過した後の像担持ベルト1Aと記録用紙9を重ね合わせたままの状態で冷却する冷却手段4Aと、この冷却手段4Aを通過した後の記録用紙9をトナー像T1とともに前記像担持ベルト1Aから剥離させる剥離部5Aとを備えた画像形成装置において、前記加圧部PNから剥離部5Aまでの間における記録用紙9が100℃よりも低い温度になるよう設定されていることを特徴とするものである。この場合には、用紙9中の水分が気化膨張することに加えて気化膨張しても用紙外部に抜け出ることも発生しにくくなり、これにより、記録用紙9がたとえ両面塗工紙のような通気性の悪い塗工紙(例えば透気度で25000秒以上)であったとしても剥離ブリスターの発生を抑制することが可能となる。
【0018】
また、この画像形成装置においては、前記加圧部PNから剥離部5Aまでの間におけるトナーの粘度の逆数を時間で積分した積分値GがG>9×10−5となる温度条件に設定するとよい。この場合には、剥離ブリスターの発生を抑制できるうえに、画像の光沢度の向上を図ることもできるようになる。
【0019】
上記積分値Gとなる温度条件に設定する画像形成装置においては、トナーの温度が急激に低下してトナーの粘度が急激に高くなることを容易に回避できる観点から、冷却手段4Aにその冷却度合いを調整する冷却調整手段6Aを設けるとよい。また、この冷却調整手段6Aを設ける場合、その冷却調整手段6Aは、冷却手段4Aの像担持ベルト回転方向の上流側端部および下流側端部の一方または双方における冷却度合いを調整するように構成するとよい。
【0020】
さらに、以上のような各画像形成装置においては、前記加圧部PNから剥離部5Aまでの間の像担持ベルト1Aの移動所要時間が0.6秒以上になるよう設定するとよい。これにより、剥離ブリスターの発生を抑制できることなどに加え、オフセットの発生を防止することができる。
【0021】
一方、上記目的を達成する本発明の定着装置は、同じく図1に概念的に例示するように、張架状態で回転する定着ベルト1Bと、この定着ベルト1Bを加熱する加熱手段2Bと、この加熱手段2Bで加熱される定着ベルト1Bを未定着のトナー像T2が担持された記録用紙9とそのトナー像担持面側で重ね合わせた状態で加圧する加圧手段3Bと、この加圧手段3Bの加圧部PNを通過した後の定着ベルト1Bと記録用紙9を重ね合わせたままの状態で冷却する冷却手段4Bと、この冷却手段4Bを通過した後の記録用紙9をトナー像T2とともに定着ベルト1Bから剥離させる剥離部5Bとを備えた定着装置において、前記加圧部PNから剥離部5Bまでの間における記録用紙9が100℃よりも低い温度になるよう設定されていることを特徴とするものである。この場合には、用紙9中の水分が気化膨張することに加えて気化膨張しても用紙外部に抜け出ることも発生しにくくなり、これにより、記録用紙9がたとえ両面塗工紙のような通気性の悪い塗工紙(例えば透気度で25000秒以上)であったとしても剥離ブリスターの発生を抑制することが可能となる。
【0022】
また、この定着装置においては、前記加圧部PNから剥離部5Bまでの間におけるトナーの粘度の逆数を時間で積分した積分値GがG>9×10−5となる温度条件に設定するとよい。この場合には、剥離ブリスターの発生を抑制できるうえに、画像の光沢度の向上を図ることもできるようになる。
【0023】
上記積分値Gとなる温度条件に設定する定着装置においては、トナーの温度が急激に低下してトナーの粘度が急激に高くなることを容易に回避できる観点から、冷却手段4Bにその冷却度合いを調整する冷却調整手段6Bを設けるとよい。また、この冷却調整手段6Bを設ける場合、その冷却調整手段6Bは、冷却手段4Bの定着ベルト回転方向の上流側端部および下流側端部の一方または双方における冷却度合いを調整するように構成するとよい。
【0024】
さらに、以上のような各画像形成装置においては、前記加圧部PNから剥離部5Bまでの間の定着ベルト1Bの移動所要時間が0.6秒以上になるよう設定するとよい。これにより、剥離ブリスターの発生を抑制できることなどに加え、オフセットの発生を防止することができる。
【0025】
本発明は、以下のような本発明者らによる考察過程を主に経て完成されたものである。
【0026】
まず、剥離ブリスターの発生について以下のような考察を行った。剥離ブリスターは、前述したように記録用紙9に含まれる水分が熱により気化し、その水蒸気が特にその像担持ベルト1Aや定着ベルト1Bのベルト1側に抜き出て記録用紙9とベルト1の間に溜まり、その水蒸気の圧力(水蒸気圧)が記録用紙9をベルト1から剥がす方向の力として働くために発生すると推測されている。このため、剥離ブリスターの発生は、記録用紙9とベルト1との間に溜まる水蒸気の量と相関があるものと考えられる。一方、その用紙9とベルト1の間に溜まる水蒸気の量は用紙9内における水蒸気圧に依存しており、さらにその水蒸気圧は用紙9の温度に依存することになる。
【0027】
そこで、図2に模式図として示すように、記録用紙9の塗工層91が微小な孔91aの集まりからなるものであると単純化すると、水蒸気は記録用紙9(内部圧力P1)から前記孔91aを通って用紙9とベルト1の間(圧力P0)に通気する。水蒸気の各孔91aでの流速をq、水蒸気の密度をρとして水蒸気を完全流体と仮定すると、ベルヌーイの定理によって次式で表される。
P0+ρq2/2=P1 …(a)
【0028】
この式(a)を流速qについて求める式に変形すると次式のとおりになる。
q=√[2(P1−P0)/ρ] …(b)
【0029】
また、水蒸気の単位時間あたりの通気量は、孔91aの総面積Sh、縮脈の係数をkとした場合、次式で表される。
(単位時間あたりの通気量)=kqSh …(c)
【0030】
このとき単純化のために孔の総面積Shを一定にすると、式(c)は次のような比例関係にある式であるとみなすことができる。
(単位時間あたりの通気量)∝√(P1−P0) …(c´)
【0031】
本発明者らは、この式(c´)を根拠にすると、画像形成装置の加圧部PNから剥離部5までの間で記録用紙9内の水蒸気圧(P1)が用紙9とベルト1との間の圧力(P0)を超えなければ、水蒸気の通気が起こることがなく、剥離ブリスターの発生を抑制できるものと考えた。そして、用紙とベルトの間の圧力(P0)が大気圧に等しいとすれば、上記の水蒸気圧(P1)がその圧力(P0)を超えないということは、用紙9の温度が水の沸点(1気圧下で100℃)よりも低い状態にあることを意味する。
【0032】
以上のことから、剥離ブリスターの発生を抑制するためには、画像形成装置の加圧部PNから剥離部5までの間で記録用紙9の温度を100℃よりも低い温度に保持することが必要となることを見出した。
【0033】
ただし、この記録用紙9の温度は、その用紙の厚さ方向の中心部における温度をいう。この温度は実測が難しいため、後述するような手法により算出することになる。また、この記録用紙9の温度が80℃よりも低い温度になると、加熱されたトナーが相対的に温度の低い状態の記録用紙9によって吸熱されてしまい、この結果、トナーの粘性が高くなり、トナーの加熱に伴う流動現象によりトナー像の表面が十分に平滑化されなくなって凹凸感が残ってしまう。つまり、トナー像がその平滑化される前に像担持ベルト1から剥離されることとなって光沢感に劣るものになる。また、このトナーの温度低下によりベルトに対する接着力が高くなり、後述するようなオフセットも発生しやすくなる。
【0034】
次に、像担持ベルトの平滑面になってトナー像の表面も平滑化されて光沢が発現されることについて考察する。
【0035】
図3aは、画像形成装置における加圧部PNを通過した直後のベルト1とトナー像T1、T2と記録用紙9の状態を模式的に示すものである。同図に示すように、トナー像の表面(像担持ベルトとの接触面)は、加圧部PNの突入前におけるトナー像T1の厚みむらや用紙9の凹凸の存在により、平滑な状態ではない。それが、加熱手段2からの加熱により粘度が低下して流動的になるトナーが、ベルト1の本来の平滑な表面状態に倣おうような方向に徐々に移動する。この移動により、トナー像T1の表面は同図bに示すように平滑になる。
【0036】
このことから、画像の光沢度は、加圧部PNの通過後におけるトナーの移動量と相関があるもと考えられる。また、応力を受けたときのトナーの移動量は、トナーの粘度に依存しており、さらにそのトナーの粘度はトナーの温度に依存することになる。
【0037】
そこで、トナーの変形量をS、トナーの厚さをhとすると、トナーのひずみ量γはγ=S/hとなる。また、ひずみ速度をdγ/dt、トナーにかかる応力をσ、トナーの粘度をεとして、トナーをニュートン粘性体であると仮定すると、粘度の定義式から次式が得られる。
σ=ε・dγ/dt=ε/h・dS/dt …(d)
【0038】
そして、トナーの変形量Sは単純化のため、応力を一致として積分すると次式で表されることになる。
S=∫(σ・h・ε)dt …(e)
【0039】
この式(e)は、トナーの厚さhが一定であれば、以下のような比例関係にある式とみなすことができる。
S∝∫(1/ε)dt …(e´)
【0040】
一方、トナーの粘度は温度に依存し、例えば図4に示すように温度が上昇するとほぼ比例して低下する関係にある。
【0041】
そこで、本発明者らは、トナーの粘度の逆数について、加圧部PNから剥離部5までの(移動所要)時間で積分したときの積分値Gが、画像の光沢度と相関があり、この積分値Gが一定の値以上を満たしたときに所望の光沢度を得ることができるものと考えた。そして、後述する試験結果で示すような一定の値を見出すことができた。ただし、トナーの温度は、トナー像(層)の厚さ方向の中心部における温度をいう。この温度は実測が難しいため、後述するような手法により算出することになる。
【0042】
しかも、この積分値Gの条件は、加圧部から剥離部の間での用紙9の温度が100℃以上にならないように併せて調整することによって、後述する試験結果に示されるように剥離ブリスターと画像の光沢度を両立させることができる。
【0043】
また、この積分値Gを大きくするためには、加圧部PNから剥離部5までの間でトナーの粘度が急激に高くならないように(換言すればトナーの温度が急激に低くならないように)しておくことが重要である。そのためには、加圧部から剥離部までの間でトナーがある程度の温度で維持されていることが必要となる。このことから、加圧部PNを通過後におけるトナーの温度の変動に最も影響を冷却手段4の冷却度合いを調整することが有効であると考えた。
【0044】
ちなみに、本発明において要求する光沢度は以下のものを想定している。
【0045】
すなわち、前記した剥離グリスターが発生しやすいとした両面塗工紙は、コート剤が両面にコーティングされているため、その表面の平滑度が高く、光沢度も高いものとなる。両面塗工紙として印刷に多用されるものとして、OKトップコート(王子製紙)、OK金藤(王子製紙)が知られている。これらの印刷用両面塗工紙の光沢度は、後述するような光沢度計(測定角度60°)で測定した場合、そのいずれも40程度である。
【0046】
そこで、このような両面塗工紙に対して例えば後述する実施の形態に係る画像形成装置により、加熱温度の変更することで光沢度の異なるテスト画像を形成し、得られた各画像について官能評価を行った。その結果、形成する画像の光沢度が用紙の光沢度よりも10以上低くなると、画像が沈みこんだように見えてしまい、印刷物として受け入れられないことが確認された。
【0047】
このことから、光沢度計(測定角度60°)で測定したときの画像の光沢度が30以上であれば、その画像は印刷物としても許容できる十分な光沢を有するものであると考えた。
【0048】
また、以上のような検討過程において、加圧部PNから剥離部5までの間のベルト移動所要時間が一定の時間より短いと、オフセットが発生することが判明した。オフセットとは、トナーがベルト1と用紙9の間で分断してベルト側にも残留付着してしまう現象であり、特に画像のエッジ部で顕著に発生するものである。このオフセットが発生すると画像は著しく劣化してしまう。このオフセットの発生メカニズムについては、上記積分値Gを短い時間で満たすためには剥離部5でのトナーの粘度が比較的低くなり、これによりベルト1とトナーの接着力が高くなって、用紙9が像担持ベルト1から剥離される際にトナーが用紙9側にのみ接着されることがなく、その一部が上記ベルト1との接着力により分断されるようにしてベルト1側に接着したまま残ることになるものと推測している。
【0049】
ここで、上記像担持ベルト1Aは、例えば中間転写ベルト、感光ベルト等のトナー像を担持し得るベルトであり、複数の支持ロールに所定の張力でもって張架された状態で回転するものである。像担持ベルト1Aが中間転写ベルトである場合には、画像情報に応じたトナー像を形成する作像手段からそのトナーが中間転写ベルトに転写されることになる。また、感光ベルトである場合には、その感光ベルト上で画像情報に応じたトナー像が形成されることになる。
【0050】
上記加熱手段2Aは、像担持ベルト1A上のトナー像T1を例えば転写定着に適した溶融状態になるまで加熱できるものであればよく、また、上記加熱手段2Bは、定着ベルト1Bを定着温度に近い温度になるまで加熱できるものであればよい。これらの加熱手段2A,2Bはいずれも、通常は像担持ベルト1Aまたは定着ベルト1Bの内周面側に設置されるが、必要であればその外周面側に設置してもよい。この加熱手段2は、加圧手段3の加圧部PNよりもベルト回転方向上流側に近傍位置に配置することが好ましいが、加圧手段3に組み込むようにしたり、あるいは、その上流側位置に配置するとともに加圧手段3に組み込むようにしてもよい。
【0051】
上記加圧手段3A,3Bは、特に制約されるものではなく、例えば図示するようにベルト1を挟んで圧接するように設置される1対の加圧ロールにて構成される。上記冷却部4A,4Bは、上記したような冷却を行ってベルト1と記録用紙9の間にあるトナー像を冷却固化させることができるものであればよく、自然冷却する構成のものであっても、あるいは強制的(人工的に)に冷却する構成のものであってもよい。
【0052】
上記剥離部5A,5Bは、上記したような記録用紙9のベルト1からの剥離を実現できるものであればよい。その剥離部5としては、例えば、ベルト1を比較的小径のベルト支持部材にて支持することにより曲率半径の比較的小さい湾曲状態で走行させ、その湾曲状態のベルト部分で記録用紙がそれ自身の腰の強さによりベルトから分離して進行しようとする作用(いわゆるセルフストリッピング)を発揮させる構成とすればよい。記録用紙9は、トナー像の転写定着または定着が可能なものであればよく、例えば、塗工紙を含む各種の用紙、OHPシート、厚紙等である。
【0053】
上記冷却調整手段6A,6Bとしては、冷却手段4の冷却性能を調整するものや、その冷却性能は変更せず逆に加熱などを行うことで調整するものなどが使用される。
【0054】
【発明の実施の形態】
《実施の形態1》
図5は、本発明の実施の形態1に係るカラー画像形成装置の要部を示すものである。
【0055】
このカラー画像形成装置は、その本体100内に、主に、電子写真方式により画像情報に基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色成分のトナー像をそれぞれ形成する4つの作像ユニット10Y,10M,10C,10Kと、この各作像ユニット10Y,10M,10C,10Kで形成される各トナー像が転写される中間転写ベルト20と、この中間転写ベルト20上のトナー像を加熱する加熱板25と、この加熱板25を通過した後の中間転写ベルト20を挟むような状態で対向して圧接配置される一対の加圧ロール31、32と、中間転写ベルト20等を冷却する冷却装置35と、この冷却装置35の冷却度合いを調整する冷却調整装置36、37、複数枚の記録用紙9を収容して1枚ずつ中間転写ベルト20と加圧ロール32とのニップ部PNに向けて送出供給する用紙トレイ45等が装備されたものである。図中の矢付一点鎖線は記録用紙9の搬送経路を示す。
【0056】
上記作像ユニット10Y、10M、10C、10Kは、そのいずれも同様の構成からなるものである。すなわち、各作像ユニット10(Y,M,C,K)はいずれも、矢印A方向に所定の速度で回転駆動する感光ドラム11と、この感光ドラム11の表面を一様に帯電する帯電装置12と、この帯電装置12にて帯電された感光ドラム11の表面に画像情報に対応した光Hを露光して静電潜像を形成する潜像形成装置13と、この潜像形成装置13にて形成された感光ドラム11上の静電潜像を所定の色のトナーを供給して現像する現像装置14と、感光ドラム1上のトナー像を中間転写ベルト20に転写する一次転写装置15とでその主要部が構成されている。
【0057】
このうち、感光ドラム11は、無機感光材料又は有機感光材料からなる感光層をドラム状回転体の外周面に配置させるように形成したものである。帯電装置12としては、コロナ放電器のような非接触式のものや、帯電ロール等の接触部材を感光ドラムに接触させて帯電する接触式の帯電装置が使用される。潜像形成装置13は、半導体レーザや発光ダイオード等の光源から画像情報の処理信号に応じて変調されて発する光Hを、走査光学系を介して感光ドラム11上に走査露光するように構成されるものである。本例では、画像情報の濃度信号に応じて光ビームパルス幅変調装置によってオンオフされる光ビーム走査装置(ROS)が使用している。また、その走査露光に際しては、光ビームHの径を45μmとし、線数200本/インチの垂直万線のスクリーンを用いて行った。画像情報は、ホストコンピュータ等の外部接続機器や情報記憶媒体から入力されて画像処理された後のものや、原稿読取装置から入力されて画像処理された後のものが使用される。現像装置14は、通常二成分現像装置が使用されるが、可能であれば一成分現像装置を使用しても構わない。一次転写器15としては、コロナ放電器のような非接触式のものや、転写ロール等の接触部材を使用する接触式のものが使用される。
【0058】
上記中間転写ベルト20は、回転駆動する駆動ロール21と加圧ロール31と、従動回転してベルト20を支持する複数の支持ロール22a〜22d等に張架されるとともに、一部の区間で前記各作像ユニット10の感光ドラム11の転写位置に接触して通過するような状態で矢印B方向に回転するように配置されている。支持ロール22bは、半径が比較的小さい小径ロールであり、このロールに張架された中間転写ベルト20から記録用紙9を剥離させる剥離部を構成するものである、また、支持ロール22cは中間転写ベルト20を所定の張力で張架するためのテンションロール、支持ロール22dは中間転写ベルト20の加圧ロール31に対するラップ量を調整するためのラップ調整ロールである。
【0059】
中間転写ベルト20としては、ベルト基材に表面層を形成した2層構造のものが使用される。ベルト基材としては、厚さが10〜300μm程度の耐熱性に優れたものが使用可能である。また、表面層としては、例えば、転写定着を行うときにトナー像を挟んで中間転写ベルト20と用紙9との密着性を良くするためにシリコーン共重合体からなる層を形成している。シリコーン共重合体は、弾性をもちその表面が常温でトナーに対して粘着性を示し、さらに溶融したトナーを剥離しやすい特性を有するため用紙9に効率的に移行させることができる。また、この表面層は、感光ドラム11上のトナー像が効率よく中間転写ベルト20に転写されるようにする観点から、その体積抵抗率が1014Ωcm程度となるように調整するとよい。
【0060】
この例では、ベルト基材として、例えばカーボンブラックを添加した厚さ50μmのポリイミドフィルムであって、トナー像の感光ドラム11から中間転写ベルト20に静電的に画像乱れなく良好に一次転写されるようにするため体積抵抗率が1010Ωcm程度となるように調整されたものを使用している。その表面層として、特にゴム硬度が47度のシリコーン共重合体(東レダウシリコーン製:DX35−547A/B)からなる厚さ80μmの樹脂層を形成している。
【0061】
また、中間転写ベルト20は、テンションロールである支持ロール22cによりベルト1m当たり14.7kgf(144.1N)となる張力で張架した。さらに、中間転写ベルト20は、400mm/secのプロセス速度となるように回転駆動させるように設定した。
【0062】
加熱板25は、厚さ2mmで中間転写ベルト20の回転方向の長さが220mmの湾曲したアルミニウム放熱板の裏面全面にシリコンラバーヒータを取り付けたものであり、そのアルミニウム板がベルト内周面に接触した状態で設置されている。この加熱板25による加熱温度は、中間転写ベルト20上のトナー像が加圧ロールのニップ部PNに達するまでの間にそのトナーの溶融温度以上に加熱されるように設定しかつ制御される。加熱板25としては、この他にもセラミックヒータなどが使用可能である。
【0063】
加圧ロール31、32は、金属ロール上にシリコーンゴム等の耐熱弾性層を被覆したものが使用される。この例では、アルミニウムの中空ロールにゴム硬度45度のシリコーンゴムを厚さ3mmで積層して外径が50mmのロールとしたものを使用している。また、この加圧ロール31、32の外径、弾性層の硬度及び厚さ等については、両ロールの圧接している部位で形成される加圧部(ニップ部)PNが平板状になるように選定し、しかもニップ部PNの幅(ロール回転方向の長さ寸法)が所望の値以上になるように荷重を調整している。この2本の加圧ロール31、32の一方または双方のロール内部にハロゲンランプ等の加熱源を配置してもよい。この例では、その双方に配置している。
【0064】
冷却装置35は、厚さ2mm、ベルト回転方向の長さが300mm、ベルト幅よりも広い寸法からなるアルミニウム板(冷却板)を中間転写ベルト20のニップ部PNとベルト支持ロール22bとの間となる内周面に接触させるようにして配置したものである。この冷却装置35は、中間転写ベルト20上のトナーを所定の温度になるまで適宜冷却するように設定されている。この例では、ニップ部PNからベルト支持ロール22bで支持される60部分である用紙剥離部(QN)までの長さを484mmに設定した。
【0065】
冷却調整装置36、37は、シリコンラバーヒータからなるものであり、冷却装置35のアルミニウム板のベルト回転方向上流側および下流側となる部位にベルトの幅方向にわたって配置されている。これにより、冷却装置35である冷却板の上記上流側および下流側となる部位での各温度が所定の温度となるように加熱動作して冷却装置35の冷却度合いを調整するように設定されている。
【0066】
このようなカラー画像形成装置による画像形成は、次のようにして行われる。
【0067】
まず、各作像ユニット10において、矢印A方向に回転する感光ドラム11が、帯電装置12によって所望の帯電電位となるように一様に帯電された後、その帯電表面に潜像形成装置13から色分解された画像データに応じた光(例えばレーザビーム)Hが走査露光されることによって所望の潜像電位からなる静電潜像が形成され、しかる後、その潜像が現像装置14から供給される所定の色成分のトナーにより現像される。このような作像プロセスが前記4色分だけ同様に繰り返されることにより、各感光ドラム11上にはイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー像が個別に順次形成される。その後、各感光ドラム11上の4色のトナー像は、一次転写部において一次転写装置15の静電的な転写作用により中間転写ベルト20の表面に重ね合わせられるようにして順次一次転写される。
【0068】
次いで、中間転写ベルト20に一次転写されたトナー像は、そのベルト20の回転移動に伴って搬送され、はじめに加熱板25を通過する際に加熱溶融される。この溶融されたトナーは、加圧ロール31に支持される中間転写ベルト20と加圧ロール32との間で形成されるニップ部PNにおいて、収容トレイ45から用紙搬送ロール46、レジストロール47等を介して所定のタイミングで供給される記録用紙9と重ね合わせられて(加熱)加圧される。トナー像を挟んで中間転写ベルト20に重ね合わせられた用紙9は、用紙支持ベルト40に支持されて中間転写ベルト20に密接した状態に保たれながら冷却調整装置36、37を備えた冷却装置35を通過することによりトナー像と共々冷却される。この冷却装置35を通過した後の用紙9は、支持ロール22bにおける剥離部において中間転写ベルト20からトナー像とともに剥離される。これにより、中間転写ベルト20上のトナー像が記録用紙9に転写定着される。この中間転写ベルト20から剥離された用紙9は、用紙搬送装置48等を介して本体100の外部にある排出トレイ49に排出される。
【0069】
このようにして記録用紙に定着トナー像からなる画像が形成される。この画像は、中間転写ベルト20の表面にならい平滑化されて光沢感に富む画像として得られる。その画像の光沢は、剥離ブリスター発生による光沢むらのない均一なものとなる。
【0070】
次に、この画像形成装置の加圧部PNから支持ロール22bで支持されている中間転写ベルト20部分(剥離部QN)までの区間におけるトナー(像)の温度および記録用紙9の温度の算出方法について説明する。
【0071】
すなわち、上記区間におけるトナーの温度は、そのトナーがベルト20と用紙9の間に挟まれた状態にあるため、外部より測定することができない。また、上記区間における用紙9の温度についても、外部より測定することができない。つまり、用紙9は、ベルト20に接している側の用紙表面と雰囲気下に接している側の用紙表面とで温度が異なり、その用紙の厚さ方向中心部の温度を測定することはできない。
【0072】
そこで、上記区間における中間転写ベルト20の回転に伴って移動する際のプロセスを有限な量に分割し、その分割したプロセスごとについて熱伝導方程式を当てはめることによってトナー及び用紙の温度を算出するようにした。それぞれの温度については厚さ方向の中心部を代表として求めることとした。
【0073】
ここで、トナーを担持する中間転写ベルト20は、加熱板25に接触しながら移動し、加圧ロール31、32がベルトを挟んで圧接する加圧部PNで用紙9と重ねられる。その後、これら(トナー、ベルトおよび用紙)は一体となって冷却装置35に接触した後に支持ロール22bが存在する剥離部に到達する。この全プロセスに対して、中間転写ベルト20、トナーおよび記録用紙9の温度変化について計算(シミュレーション)する。
【0074】
このときの境界条件については、以下の3種類に分類できる。
1)ロールとの従動(固体との接触:密着状態)。
2)加熱板、放熱板との摺擦(個体との接触、空隙あり)。
3)空気との接触(流体との接触)。
【0075】
また、中間転写ベルトとトナーと用紙の間の各境界(固体との接触:密着状態)は、境界温度を求めながら同時に計算する。
【0076】
上記計算に使用する各構成部材の物理量や境界条件に関係する物理量(初期温度、厚さ、熱物性)を表1に示す。表中の初期温度については、加熱制御する構成部材にあってはその設定値、その加熱制御を行わない構成部材にあっては画像出力の直前における測定温度とした。また、表中の熱物性については既知の値を用いた。
【0077】
【表1】
【0078】
また、上記計算に当たり、空気に接触するときの境界温度については測定値を用い、空気の伝導率には気体の対流の値である25(J/℃・m2・sec)を用いた。さらに、中間転写ベルト20の加熱板25と冷却板35とに摺擦するときの接触熱抵抗については以下の実験や計算によって求めた値である2.5(℃・m2・sec/J)を用いた。また、時間積分の時間刻みについては1/1000秒として計算した。
【0079】
上記接触熱抵抗は、前記熱伝導方程式から得られる計算温度と下記実験による測定温度とを比較し、その両者の温度差の2乗和が最小となるような接触熱抵抗を求めた。この接触熱抵抗を求める実験および計算は、加熱板25や冷却板35にほぼ相当するアルミニウム板(厚さ3mm、ベルト回転移動方向の長さ300mm)を95℃の温度に加熱保持し、この板上を接触して通過する前記中間転写ベルト20の所定の9点における表面温度を測定するとともに、計算で求めた。このときの中間転写ベルト20の初期温度は30℃、その回転速度は400mm/secとした。
【0080】
次に、このカラー画像形成装置を用いて行った各種試験について説明する。
【0081】
<試験1>
まず試験1として、後述する実験条件下で所定のテスト画像形成を行い、そのときの前記区間における用紙9の温度(ピーク値)と前記区間におけるトナーの粘度の逆数に関する時間積分値Gを前記各算出方法で求めるとともに、得られた画像における剥離ブリスター(光沢むら)の発生状況とその画像光沢度とについて後述するように調べた。
【0082】
この試験1では、トナーとして、前記各4色の各色素を含有させたポリエステルのバイダー樹脂からなる平均粒径5μmのトナーを使用した。このトナーは、図4に示すような粘度特性を示すものである。図4に示すトナーの粘度特性は、島津製作所(株)製のフローテスター(CFT500C)を用い、その開始温度70℃、最高温度150℃、昇温速度3℃/min、予熱時間300sec、シリンダー圧力10kgf/cm2、およびダイ寸法1.0mm×1.0mmとした条件で測定したものである。そして、この各色トナーの記録用紙上での量は、その色素の含有量により0.3〜0.6mg/cm2程度となるように前記像露光条件や現像条件を設定した。試験では、このトナー量を各色とも0.45mg/cm2に設定した。
【0083】
記録用紙9としては、印刷用両面塗工紙である王子製紙製のOKトップコート紙を用いた。このOKトップコート紙の十点平均厚さは1360μm、その通気度は44070秒、坪量は157g/m2であった。
【0084】
そして、この試験1における画像形成は、上記トナーおよび記録用紙を用いるとともに、図6に示すように画像形成装置における加熱板25の加熱温度、加圧ロール31の加熱温度、冷却板35の上流側および下流側における温度となるような条件(実験条件1〜10)にそれぞれ調整設定したうえで行った。
【0085】
また、上記区間(加圧部から剥離部までの間)におけるトナーの粘度の逆数に関する時間積分値Gについては、前記した表1における初期条件や、境界条件、設定温度条件の値を式(e)に代入して計算することで求めた。また、上記区間における用紙9の温度(ピーク値)は、前記した熱状態方程式による計算により求めた。参考までに、この計算で求められる用紙の裏面(ベルト接触面とは反対側の面)の温度と、実施にその用紙裏面の温度を測定した値とを比較したところ、両者は一致することを確認した。また、加圧部PNから剥離部までのベルト回転移動所要時間はいずれも1.2秒である。
【0086】
ここで、図8aは上記計算により求められる実験条件1、2、6における上記区間での用紙の温度推移を示すグラフ図であり、また同図bは上記用紙の温度を計算により求める際に同時に得られる実験条件1、2、6における上記区間でのトナーの温度推移を示すグラフ図である。この双方のグラフ図において、その横軸の時間0秒の位置が加圧部(の上流端部分)に、その横軸の時間1.2秒の位置が剥離部(の最終端部分)にそれぞれ相当する関係にある。また、同図の結果から、用紙の温度とトナーの温度はいずれも、加圧部を通過した後にピーク値が訪れ、冷却板35を通過する間に急速に低下していく傾向にあることがわかる。さらに、トナーの温度については、加圧部において一時的に低下する部分があるが、これは相対的に温度の低い記録用紙9との接触により吸熱される結果によるものと推測される。
【0087】
図9は、図8bで得られたトナーの温度推移の情報(実験条件6のものを除く)を、図4で示したトナーの粘度特性のデータに当てはめて得られる上記区間におけるトナー粘度の逆数について図示したものである。また、この図9において各実験条件のデータ曲線と横軸および縦軸で囲まれる領域の面積が、前記したトナー粘度の逆数の時間積分値Gに相当する。
【0088】
上記剥離ブリスターの発生状況については、剥離ブリスターによる光沢むらが認識されるか否かの官能試験を無作為に選んだ20人に対して行い、そのときの結果を以下の基準で評価した。
○:まったく発生していないと認識された場合。
△:実際には少し発生しているが、認識されない場合。
×:認識された場合。
【0089】
上記画像の光沢度については、出力したテスト画像のうちでシアン色の100%画像領域部分をマイクロトリグロス(BKYガードナー社製)により測定角度60°での光沢度として測定した。
【0090】
図7は試験1の結果を示すものである。
【0091】
この結果から明らかように、上記区間における記録用紙の温度が100℃を超えている場合(実験条件1、3〜5、7〜8)には剥離ブリスターが発生するが、その記録用紙の温度が100℃よりも低い場合(実験条件2、6、9〜10)には剥離ブリスターが発生しない。
【0092】
また、この試験1で得られたトナー粘度の逆数の時間積分値Gと画像光沢度との相関関係を図10に示した。
【0093】
この結果から明らかなように、トナー粘度の逆数の時間積分値Gと画像光沢度の間には線形な相関があり(図中の点線は回帰直線)、その積分値Gが9×10−5以上になると画像光沢度が許容レベルの30以上になる。そして、この積分値Gを9×10−5以上にした場合には、剥離ブリスターの発生を防止することができると同時に画像光沢度を許容レベル以上に向上させることができることが可能になる(実験条件6)。
【0094】
<試験2>
試験1の実験条件6の画像形成装置をベースにし、図11に示すようにその冷却板35の長さと剥離部となる支持ロール22bの位置を変更して加圧部PNから剥離部QNまでの長さを調整することで、その加圧部から剥離部までのベルトの移動所要時間を実験条件6とは異なる種々の条件(実験条件11〜14)に設定した画像形成装置を用意した。
【0095】
そして、その各条件に設定した画像形成装置により、積分値Gが9×10−5以上となるような条件で試験1と同じテスト画像を出力し、そのときに得られた画像における光沢度とオフセットの発生状況とについて調べた。
【0096】
画像光沢度については試験1と同様にして測定した。一方、オフセットの発生状況については、テスト画像を出力した後に同じ定着ベルト面に画像を形成しない白紙の記録用紙を通紙し、そのベルトに付着するオセットトナーが認識されるか否かの官能試験を無作為に選んだ20人に対して行い、そのときの結果を以下の基準で評価した。
○:まったく発生していないと認識された場合。
△:実際には少し発生しているが、認識されない場合。
×:認識された場合。
【0097】
結果を図11に示す。
【0098】
この結果から明らかなように、加圧部から剥離部までの所要時間が0.6秒以下になる場合には、たとえ積分値Gが9×10−5以上となって光沢度が30以上であったとしても、許容レベル(上記評価が「○」の場合)に達しないオフセットが発生する。このことから、剥離ブリスターはもとより(画像光沢も十分であり)、オフセットも発生しない良好な画像を得るためには、上記所要時間が0.6秒以上となるように設定する必要性があることが確認された。
【0099】
《実施の形態2》
図5は、本発明の実施の形態2に係る定着装置の要部を示すものである。
【0100】
この定着装置は、主に、回転する定着ベルト60と、この定着ベルト60を加熱する加熱板65と、この加熱板65を通過した後の定着ベルト60を挟むような状態で対向して圧接配置される一対の加圧ロール71、72と、定着ベルト60等を冷却する冷却装置75と、この冷却装置75の冷却度合いを調整する冷却調整装置76、77等が装備されたものである。図中の符号9は電子写真方式の画像形成装置等により形成された未定着のトナー像T2を担持する記録用紙であり、矢付一点鎖線はその記録用紙9の搬送経路を示す。
【0101】
上記定着ベルト60は、複数の支持ロール62a〜c等に張架された状態で矢印C方向に回転するように配置されている。支持ロール62cは定着ベルト60を所定の張力で張架するためのテンションロール、支持ロール62dは駆動ロールである。
【0102】
定着ベルト60としては、ベルト基材に表面層を形成した2層構造のものが使用される。ベルト基材としては、厚さが10〜500μm程度の耐熱性に優れたものが使用可能である。表面層としては、例えば、転写定着を行うときにトナー像を挟んで定着ベルト60と用紙Pとの密着性を良くするためにシリコーン共重合体からなる層を形成している。シリコーン共重合体は、弾性をもちその表面が常温でトナーに対して粘着性を示し、さらに溶融したトナーを剥離しやすい特性を有するため用紙Pに効率的に移行させることができる。この例では、ベルト基材として、例えば厚さ50μmのポリイミドフィルムを使用している。また表面層として、特にゴム硬度が47度のシリコーン共重合体(東レダウシリコーン製:DX35−547A/B)からなる厚さ80μmの樹脂層を形成している。
【0103】
加熱板65は、実施の形態1における加熱板25とほぼ同様の構成からなるものである。この加熱板65による加熱温度は、定着ベルト60がトナー像の溶融温度以上になるように設定されている。加圧ロール71、72は、実施の形態1における加圧ロール31、32とほぼ同じ構成からなるものである。また、この加圧ロール71、72の双方には、その内部に実施の形態1の場合と同様に、そのロール内部にハロゲンランプ等の熱源を設置している。冷却装置75と冷却調整装置76、77は、実施の形態1における冷却装置35や冷却調整装置36、37と同じ構成になっている。
【0104】
また、定着ベルト60は、支持ロール62cによりベルト1m当たり14.7kgf(144.1N)となる張力で張架され、また400mm/secの速度で回転駆動される。さらに、そのニップ部PNからベルト支持ロール66cで支持されるベルト60部分である剥離部(QN)までの長さを484mmに設定した。
【0105】
このような定着装置による定着は、次のようにして行われる。なお、この定着装置は、例えばプリンタ、複写機等の画像形成装置の定着装置として組み合わせて使用される。
【0106】
まず、定着ベルト60は加熱板75を通過する際に加熱される。一方、定着対象のトナー像T2が転写された記録用紙9が、その像担持面をうえにした状態で、加圧ロール71に支持される定着ベルト60と加圧ロール72との間で形成されるニップ部PNに送り込まれる。そして、その記録用紙9は、加熱された定着ベルト60とは、加圧ロール71に支持される定着ベルト60と加圧ロール72の間で形成されるニップ部PNにおいてトナー像とともに加熱加圧される。トナー像を挟んで定着ベルト60に重ね合わせられた用紙9は、定着ベルト60に密接した状態に保たれながら冷却調整装置76、77で冷却度合いを調整された冷却装置75と接する部位を通過することによりトナー像と共々冷却される。この冷却装置75を通過した後の用紙Pは、支持ロール62cのある剥離部において定着ベルト60からトナー像とともに剥離される。これにより、トナー像が記録用紙9に転写定着される。
【0107】
このようにしてトナー像が記録用紙に定着される。このようにして定着された画像は、定着ベルト60の表面にならい平滑化された光沢感に富む画像として得られる。また、このときの画像の光沢は、剥離ブリスター発生による光沢むらのない均一なものとなる。
【0108】
ちなみに、この定着装置の加圧部PNから支持ロール22bで支持されている中間転写ベルト20部分(剥離部QN)までの区間におけるトナー(像)の温度および記録用紙9の温度の算出についても、実施の形態1の場合と同様の算出方法で求めた。
【0109】
次に、この定着装置を用いて以下の試験3、4を行った。
【0110】
<試験3>
試験3は、実施の形態1における試験1と同様のものである。すなわち、定着装置の各条件について実施の形態1に係る画像形成装置と同様の実験条件(表1)に設定した。そして、加圧部PNから剥離部QNまでの区間における記録用紙9の温度(ピーク値)とその区間におけるトナーの粘度の逆数に関する時間積分値Gを実施の形態1と同じ各算出方法で求めるとともに、定着で得られた画像における剥離ブリスター(光沢むら)の発生状況とその画像光沢度とについて後述するように調べた。
【0111】
実験条件のうちで、表1における中間転写ベルトの情報は定着ベルト60の条件となり、その加圧ロール31の情報は加圧ロール71の条件となる。なお、トナー像の形成と記録用紙9への転写は、実施の形態1に係る画像形成装置における作像ユニット10などを備えた中間転写方式のプリンタを用いて行った。
【0112】
この試験3の結果を図13に示す。
【0113】
この結果から明らかように、上記区間における記録用紙の温度が100℃を超えている場合(実験条件1、3〜5、7〜8)には剥離ブリスターが発生するが、その記録用紙の温度が100℃よりも低い場合(実験条件2、6、9〜10)には剥離ブリスターが発生しない。また、実験条件6のように、その積分値Gを9×10−5以上に設定した場合には、画像光沢度が許容レベルの30以上になり、剥離ブリスターの発生を防止することができると同時に画像光沢度を許容レベル以上に向上させることができるようになる。
【0114】
<試験4>
試験4は、実施の形態1における試験2と同様のものである。すなわち、試験3の実験条件6の定着装置をベースにし、図14に示すようにその冷却板75の長さと剥離部となる支持ロール62cの位置を変更して加圧部PNから剥離部QNまでの長さを調整することで、その加圧部から剥離部までのベルトの移動所要時間を実験条件6とは異なる種々の条件(実験条件11〜14)に設定した定着装置を用意した。そして、その各条件に設定した定着装置により、積分値Gが9×10−5以上となるような条件で試験3と同じテスト画像を出力し、そのときの定着で得られた画像における光沢度とオフセットの発生状況について調べた。
【0115】
この試験4の結果を図14に示す。
【0116】
この結果から明らかなように、加圧部から剥離部までの所要時間が0.6秒以下になる場合には、たとえ積分値Gが9×10−5以上となって光沢度が30以上であったとしても、許容レベルに達しないオフセットが発生する。このことから、この定着装置においても、剥離ブリスターはもとより(画像光沢も十分であり)、オフセットも発生しない良好な画像を得るためには、上記所要時間が0.6秒以上となるように設定する必要性があることが確認された。
【0117】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像形成装置や定着装置によれば、用紙支持ベルトなどを設置しなくとも、光沢むらの原因である剥離ブリスターの発生をより簡易かつ確実に防止することができる。また、剥離ブリスターの防止とともに光沢度の向上やオフセットの防止等なども併せて達成することが可能である。
【0118】
したがって、本発明の画像形成装置や定着装置を使用することにより、剥離ブリスター発生に起因した光沢むらがないことはもちろんのこと、光沢度が向上し、さらにはオフセットの発生もない、きわめて高画質の画像をより簡易かつ確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置および定着装置の要部を示す概念図。
【図2】剥離ブリスターの発生要因を考察するための模式的な説明図。
【図3】トナー(像)の流動による変化状態を示すもので、(a)は加圧部を通過する前の状態を示す説明図、(b)は加圧部を通過した後の状態を示す説明図。
【図4】本発明で使用したトナーの粘度特定を示すグラフ図。
【図5】実施の形態1に係る画像形成装置の要部を示す概略構成図
【図6】試験1等で設定した実験条件の内容を示す図表。
【図7】試験1の結果を示す図表。
【図8】(a)は試験1で得た用紙の温度推移を示すグラフ図、(b)は試験1で得たトナーの温度推移を示すグラフ図。
【図9】試験1で得たトナー粘度の逆数の推移を示すグラフ図。
【図10】試験1で得た画像光沢度とトナー粘度の逆数の時間積分値との関係を示す相関図。
【図11】試験2の結果を示す図表。
【図12】実施の形態2に係る定着装置の要部を示す概略構成図
【図13】試験3の結果を示すグラフ図。
【図14】試験4の結果を示すグラフ図。
【符号の説明】
1A…像担持ベルト、1B,60…定着ベルト、2…加熱手段、3…加圧手段、4…冷却手段、5…剥離部、6…冷却調整手段、9…記録用紙、20…中間転写ベルト(像担持ベルト)、31,32,71,72…加圧ロール(加圧手段)、25,65…加熱板(加圧手段)、35,65…冷却板(冷却手段)、36,37,76,77…冷却調整装置、T1,T2…未定着のトナー像、PN…加圧部、QN…用紙剥離部。
Claims (10)
- 外周面に未定着のトナー像を担持して張架状態で回転する像担持ベルトと、この像担持ベルト上のトナー像を加熱する加熱手段と、この加熱手段で加熱される像担持ベルトを前記トナー像が介在するように記録用紙と重ね合わせた状態で加圧する加圧手段と、この加圧手段の加圧部を通過した後の像担持ベルトと記録用紙を重ね合わせたままの状態で冷却する冷却手段と、この冷却手段を通過した後の記録用紙をトナー像とともに前記像担持ベルトから剥離させる剥離部とを備えた画像形成装置において、
前記加圧部から剥離部までの間における記録用紙が100℃よりも低い温度になるよう設定されていることを特徴とする画像形成装置。 - 前記加圧部から剥離部までの間におけるトナーの粘度の逆数を時間で積分した積分値GがG>9×10−5となる温度条件に設定されている請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記冷却手段にその冷却度合いを調整する冷却調整手段を設けた請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記冷却調整手段は、前記冷却手段の像担持ベルト回転方向の上流側端部および下流側端部の一方または双方における冷却度合いを調整する請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記加圧部から剥離部までの間の像担持ベルトの移動所要時間が0.6秒以上になるよう設定されている請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 張架状態で回転する定着ベルトと、この定着ベルトを加熱する加熱手段と、この加熱手段で加熱される定着ベルトを未定着のトナー像が担持された記録用紙とそのトナー像担持面側で重ね合わせた状態で加圧する加圧手段と、この加圧手段の加圧部を通過した後の定着ベルトと記録用紙を重ね合わせたままの状態で冷却する冷却手段と、この冷却手段を通過した後の記録用紙をトナー像とともに定着ベルトから剥離させる剥離部とを備えた定着装置において、
前記加圧部から剥離部までの間における記録用紙が100℃よりも低い温度になるよう設定されていることを特徴とする定着装置。 - 前記加圧部から剥離部までの間におけるトナーの粘度の逆数を時間で積分した積分値GがG>9×10−5となる温度条件に設定されている請求項6に記載の定着装置。
- 前記冷却手段にその冷却度合いを調整する冷却調整手段を設けた請求項2に記載の定着装置。
- 前記冷却調整手段は、前記冷却手段の定着ベルト回転方向の上流側端部および下流側端部の一方または双方における冷却度合いを調整する請求項8に記載の定着装置。
- 前記加圧部から剥離部までの間の像担持ベルトの移動所要時間が0.6秒以上になるよう設定されている請求項6〜9のいずれかに記載の定着装置。
Priority Applications (1)
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JP2002352312A JP2004184739A (ja) | 2002-12-04 | 2002-12-04 | 画像形成装置および定着装置 |
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2002
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2538281A3 (en) * | 2011-06-22 | 2017-07-12 | Ricoh Company, Ltd. | Glossing device and image forming apparatus incorporating same |
JP2020160131A (ja) * | 2019-03-25 | 2020-10-01 | 富士ゼロックス株式会社 | 画像形成装置 |
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