JP2004183860A - 駆動力伝達装置、駆動装置及び画像形成装置 - Google Patents

駆動力伝達装置、駆動装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】金属製無端ベルトをプーリ間に適切なテンションで張架させることを可能とし、かつ、脱輪や蛇行の発生を抑制することである。
【解決手段】減速装置81は、駆動モータMに接続されるモータ軸82に固定された入力プーリ83と、感光体ドラムのドラム軸20aに接続される駆動出力軸86に固定された出力プーリ85とに張架されたスチールベルト84を介して、ドラム軸に回転駆動力を伝達する。モータ軸及び駆動出力軸はそれぞれ第1フレーム88aと第2フレーム88bとに軸受けされている。これらのフレームは、ドラム軸を支持する側板29とは別体に構成されているので、側板よりもずっと小さいフレームに軸受部88c,88d用の孔を加工することができる。よって、高性能な加工装置を用いて軸受部用の孔を加工できる。したがって、モータ軸と駆動出力軸との間の軸間距離や軸間平行度の精度を高めることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動源からの駆動力を金属製ベルトによって被駆動部材に伝達するための駆動力伝達装置並びにこれを備える駆動装置及び画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1には、記録材料の記録面上に画像を記録する記録ヘッドを主走査方向に移動させるための駆動力を、一対のプーリ間に巻き掛けられたスチールベルト(金属製無端ベルト)によって伝達する画像記録装置が開示されている。また、特許文献2には、一対のプーリ間にスチールベルトを巻き掛けた変速段を含む変速装置が開示されている。また、特許文献3には、画像形成装置の被駆動部材に原動機からの回転を伝える駆動伝達機構の摩擦伝動体として使用される金属製無端ベルト及びその製造方法が開示されている。
このようにプーリ間に張架された無端ベルトを介して駆動力を伝達する構成とすれば、複数のギヤを互いに噛み合わせて駆動力を伝達する構成で問題となっていた噛み合い周期に応じたジターの発生がない。そして、その無端ベルトとして剛性の高い金属製の無端ベルトを用いることで、一般に使用されている樹脂製の無端ベルトを用いる場合に比べて、稼働時におけるベルト伸びが生じにくい。よって、ベルト伸びによるベルト周長の誤差が少なく、駆動源からの駆動力を被駆動部材に対してより正確に伝えることが可能となる。したがって、金属製無端ベルトを用いれば、被駆動部材の駆動速度や駆動位置の精度を高めることが可能となる。
【0003】
【特許文献1】
特開昭64−19867号公報
【特許文献2】
特開平6−174021号公報
【特許文献3】
特開2001−330081号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
プーリ間に張架した無端ベルトを介して駆動力を伝達する場合、その無端ベルトが樹脂製であれば、そのプーリ間の軸間距離に多少の誤差が生じていても、この誤差をベルトの伸びにより吸収できる。よって、プーリ間の軸間距離に多少の誤差があっても、樹脂製の無端ベルトであれば、これをプーリ間に適切なテンションで張架させることができる。しかし、金属製の無端ベルトの場合、上述したように樹脂製の無端ベルトに比べてベルトの伸びが少ないので、そのプーリ間の軸間距離の誤差がベルトの伸びによってほとんど吸収されることはない。そのため、金属製の無端ベルトをプーリ間に適切なテンションで張架させるためには、プーリ間の軸間距離について極めて高い精度が要求される。
【0005】
また、無端ベルトをプーリ間に張架するとき、これらの間の接触部分における接触圧がベルト幅方向において均一でないと、無端ベルトが蛇行したり、プーリから脱輪したりすることになる。特に、無端ベルトとして金属製の無端ベルトを用いた場合、その剛性の高さから、ベルト幅方向における接触圧の不均一さが、すぐに脱輪や蛇行の発生につながる。よって、金属製の無端ベルトを用いる場合には、樹脂製の無端ベルトを用いる場合に比べて、その接触圧を均一にすることが重要となる。この接触圧を均一にするには、例えば互いに平行な軸をもつ一対のプーリ間に金属製無端ベルトを張架する場合、そのプーリ軸の平行度について高い精度が要求される。ここで、プーリ軸の平行度の精度を高くするためには、そのプーリ軸を両端で支持する各支持板にそれぞれ形成される軸受用孔の間の相対位置精度を高めることが重要となる。しかし、金属製無端ベルトを利用して駆動力を伝達する従来の装置では、プーリ軸の少なくとも一端を画像形成装置などの本体側板(被駆動部材支持部材)で支持している。この本体側板は、一般に大きな板状部材で構成されているので、このように大きな板状部材に対して各プーリ軸の軸受用孔を、金属製無端ベルトに要求される高い相対位置精度で加工するのは、通常の加工装置では困難である。
【0006】
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、金属製無端ベルトをプーリ間に適切なテンションで張架させることを可能とし、かつ、脱輪や蛇行の発生を抑制することが可能な駆動力伝達装置、駆動装置及び画像形成装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、駆動源に接続される駆動入力軸に固定された入力プーリと、被駆動部材に接続される駆動出力軸に固定された出力プーリとに張架される金属製無端ベルトを介して、該駆動源からの回転駆動力を該被駆動部材に伝達する駆動力伝達装置において、上記被駆動部材を支持する被駆動部材支持部材とは別体に構成され、上記駆動入力軸の一端及び上記駆動出力軸の一端をそれぞれ軸受する軸受部を有する第1支持部材と、該被駆動部材支持部材とは別体に構成され、該駆動入力軸の他端及び該駆動出力軸の他端をそれぞれ軸受する軸受部を有する第2支持部材と、上記入力プーリ、上記出力プーリ及び上記金属製無端ベルトを収容するスペースを空けて該第1支持部材及び該第2支持部材を互いに固定する固定部材と、該被駆動部材に該駆動出力軸を接続する接続部材とを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の駆動力伝達装置において、上記固定部材は、上記第1支持部材と上記第2支持部材との間で互いに熱交換が行われるように構成されており、該第1支持部材及び該第2支持部材を、互いに等しい熱膨張係数をもった材料で形成したことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1の駆動力伝達装置において、上記第1支持部材及び上記第2支持部材のうち上記駆動源に近接する側のものと該駆動源との間に、断熱部材を配置したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2又は3の駆動力伝達装置において、上記入力プーリ及び上記出力プーリを含む上記金属製無端ベルトを張架するプーリのうちの少なくとも1つのプーリの軸の傾きを調節する調節手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の駆動力伝達装置において、上記金属製無端ベルトの幅方向位置を検知する検知手段を設け、該検知手段による検知に基づいて、該金属製無端ベルトの幅方向位置を所定の幅方向位置に修正するように、上記調節手段を制御することを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4又は5の駆動力伝達装置において、上記出力プーリとして、上記入力プーリの径よりも大きい径を有するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、回転駆動力を発生させる駆動源と、該駆動源からの回転駆動力を被駆動部材に伝達する駆動力伝達装置とを備えた駆動装置において、上記駆動力伝達装置として、請求項1、2、3、4、5又は6の駆動力伝達装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、回転駆動力を発生させる駆動源と、該駆動源からの回転駆動力によって表面移動する像担持体と、該駆動源からの回転駆動力を該像担持体に伝達する駆動力伝達装置とを備え、該像担持体上の可視像を記録材上に転移させて該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、上記駆動力伝達装置として、請求項1、2、3、4、5又は6の駆動力伝達装置を用いたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項1乃至6の駆動力伝達装置、並びに、請求項7の駆動装置及び請求項8の画像形成装置においては、第1支持部材及び第2支持部材を被駆動部材支持部材に取り付け、駆動出力軸と被駆動部材を接続部材によって接続することで、駆動源からの回転駆動力を被駆動部材に伝達することができる。駆動入力軸及び駆動出力軸の各端を軸受する第1支持部材と第2支持部材は、被駆動部材を支持する被駆動部材支持部材とは別体に構成されている。駆動入力軸及び駆動出力軸を軸受部で支持しているのは、第1支持部材及び第2支持部材であって、被駆動部材支持部材ではない。よって、駆動入力軸と駆動出力軸との間の軸間距離や軸間平行度の精度は、被駆動部材支持部材に関係なく、第1支持部材及び第2支持部材にそれぞれ形成される駆動入力軸及び駆動出力軸の軸受部間の相対位置精度によって決まる。
ここで、被駆動部材支持部材が支持する被駆動部材は、一般に駆動力伝達装置よりも寸法が大きく重量も重い。また、被駆動部材を支持する被駆動部材支持部材は更に別の部材をも支持する場合もある。これに対し、第1支持部材及び第2支持部材は、駆動入力軸及び駆動出力軸を支持できるものであればよいので、被駆動部材支持部材よりも小さい寸法で構成することができる。このように第1支持部材及び第2支持部材を小寸法化できることで、通常の加工装置によって、駆動入力軸及び駆動出力軸の各軸受部を高い相対位置精度で加工することが可能となる。したがって、このように高い相対位置精度で軸受部が形成された第1支持部材及び第2支持部材を正確に対向させ、これらを固定部材によって固定することで、駆動入力軸及び駆動出力軸の間における軸間距離及び平行度の精度を高めることが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、画像形成装置としての電子写真複写機(以下、単に「複写機」という。)に適用した一実施形態について説明する。本実施形態の複写機は、各色ごとに潜像担持体としての感光体ドラムを備えたいわゆるタンデム型のカラー複写機であるが、これに限られるものではない。
【0010】
まず、本実施形態に係る複写機全体の構成について説明する。
図3は、本実施形態に係る複写機全体の概略構成図である。この複写機は、複写機本体100と、この複写機本体を載置する給紙テーブル200と、その複写機本体上に取り付けるスキャナ300と、このスキャナの上部に取り付けられる原稿自動搬送装置(ADF)400とから構成されている。
【0011】
図4は、複写機本体100部分の構成を示す拡大図である。複写機本体100には、無端ベルト状の像担持体としての中間転写体である中間転写ベルト10が設けられている。この中間転写ベルト10は、3つの支持ローラ14,15,16に張架された状態で、図4中時計回り方向に回転駆動される。支持ローラのうちの第1支持ローラ14と第2支持ローラ15との間のベルト張架部分には、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの画像形成ユニット18Y,18C,18M,18Kが並んで配置されている。これらの画像形成ユニット18Y,18C,18M,18Kの上方には、図3に示すように、露光装置21が設けられている。この露光装置21は、スキャナ300で読み取った原稿の画像情報に基づいて、各画像形成ユニットに設けられる潜像担持体としての感光体ドラム20Y,20C,20M,20K上に静電潜像を形成するためのものである。また、支持ローラのうちの第3支持ローラ16に対向する位置には、2次転写装置22が設けられている。この2次転写装置22は、2つのローラ23a,23b間に無端ベルト状の2次転写ベルト24が張架した構成を有する。そして、中間転写ベルト10上のトナー像を転写紙上に2次転写する際には、2次転写ベルト24を第3支持ローラ16に巻回された中間転写ベルト10部分に押し当てて2次転写を行う。なお、2次転写装置22は、2次転写ベルト24を用いた構成でなくても、例えば転写ローラや非接触の転写チャージャを用いた構成としてもよい。また、2次転写装置22の2次転写ベルト24による転写紙搬送方向下流側には、転写紙上に転写されたトナー像を定着させるための定着装置25が設けられている。この定着装置25は、加熱ローラ26に加圧ローラ27を押し当てた構成となっている。また、中間転写ベルト10の支持ローラのうちの第2支持ローラ15に対向する位置には、ベルトクリーニング装置17が設けられている。このベルトクリーニング装置17は、記録材としての転写紙に中間転写ベルト10上のトナー像を転写した後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去するためのものである。
【0012】
次に、画像形成ユニット18Y,18C,18M,18Kの構成について説明する。以下の説明では、黒色のトナー像を形成する画像形成ユニット18Kを例に挙げて説明するが、他の画像形成ユニット18Y,18C,18Mも同様の構成を有する。
図5は、隣り合う2つの画像形成ユニット18M,18Kの構成を示す拡大図である。なお、図中の符号では、色の区別を示す「M」及び「K」の記号を省略しており、以下の説明でも記号は適宜省略する。
画像形成ユニット18には、感光体ドラム20の周囲に、帯電装置60、現像装置61及び感光体クリーニング装置63が設けられている。また、感光体ドラム20に対して中間転写ベルト10を介して対向する位置には、1次転写装置62が設けられている。
【0013】
上記帯電装置60は、帯電ローラを採用した接触帯電方式のものであり、感光体ドラム20に接触して電圧を印加することにより感光体ドラム20の表面を一様に帯電する。この帯電装置60には、非接触のスコロトロンチャージャなどを採用した非接触帯電方式のものも採用できる。
【0014】
また、上記現像装置61は、一成分現像剤を使用してもよいが、本実施形態では、磁性キャリアと非磁性トナーからなる二成分現像剤を使用している。この現像装置61は、攪拌部66と現像部67に大別できる。攪拌部66では、二成分現像剤(以下、単に「現像剤」という。)が攪拌されながら搬送されて現像剤担持体としての現像スリーブ65上に供給される。この攪拌部66は、平行な2本のスクリュ68が設けられており、2本のスクリュ68の間には、両端部で互いが連通するように仕切るための仕切り板が設けられている。また、現像ケース70には現像装置内の現像剤のトナー濃度を検知するためのトナー濃度センサ71が取り付けられている。一方、現像部67では、現像スリーブ65に付着した現像剤のうちのトナーが感光体ドラム20に転移される。この現像部67には、現像ケース70の開口を通して感光体ドラム20と対向する現像スリーブ65が設けられており、その現像スリーブ65内には図示しないマグネットが固定配置されている。また、現像スリーブ65に先端が接近するようにドクタブレード73が設けられている。
【0015】
この現像装置61では、現像剤を2本のスクリュ68で攪拌しながら搬送循環し、現像スリーブ65に供給する。現像スリーブ65に供給された現像剤は、マグネットにより汲み上げて保持される。現像スリーブ65に汲み上げられた現像剤は、現像スリーブ65の回転に伴って搬送され、ドクタブレード73により適正な量に規制される。なお、規制された現像剤は攪拌部66に戻される。このようにして感光体ドラム20と対向する現像領域まで搬送された現像剤は、マグネットにより穂立ち状態となり、磁気ブラシを形成する。現像領域では、現像スリーブ65に印加されている現像バイアスにより、現像剤中のトナーを感光体ドラム20上の静電潜像部分に移動させる現像電界が形成される。これにより、現像剤中のトナーは、感光体ドラム20上の静電潜像部分に転移し、感光体ドラム20上の静電潜像は可視像化され、トナー像が形成される。現像領域を通過した現像剤は、マグネットの磁力が弱い部分まで搬送されることで現像スリーブ65から離れ、攪拌部66に戻される。
このような動作の繰り返しにより、攪拌部66内のトナー濃度が薄くなると、それをトナー濃度センサ71が検知し、その検知結果に基づいて攪拌部66にトナーが補給される。
【0016】
また、上記1次転写装置62は、1次転写ローラを採用しており、中間転写ベルト10を挟んで感光体ドラム20に押し当てるようにして設置されている。1次転写装置62は、ローラ形状のものでなくても、導電性のブラシ形状のものや、非接触のコロナチャージャなどを採用してもよい。
また、上記感光体クリーニング装置63は、先端を感光体ドラム20に押し当てられるように配置される、例えばポリウレタンゴム製のクリーニングブレード75を備えている。また、本実施形態では、クリーニング性能を高めるために感光体ドラム20に接触する導電性のファーブラシ76を併用している。このファーブラシ76には、金属製の電界ローラ77からバイアスが印加されており、その電界ローラ77にはスクレーパ78の先端が押し当てられている。そして、クリーニングブレード75やファーブラシ76により感光体ドラム20から除去されたトナーは、感光体クリーニング装置63の内部に収容される。その後、回収スクリュ79により感光体クリーニング装置63の片側に寄せられ、図示しないトナーリサイクル装置を通じて現像装置61へと戻され、再利用する。
また、除電装置64は、除電ランプで構成されており、光を照射して感光体ドラム20の表面電位を初期化する。
【0017】
以上の構成をもつ画像形成ユニット18では、感光体ドラム20の回転とともに、まず帯電装置60で感光体ドラム20の表面を一様に帯電する。次いでスキャナ300により読み取った画像情報に基づいて露光装置21からレーザやLED等による書込光Lを照射し、感光体ドラム20上に静電潜像を形成する。その後、現像装置61により静電潜像が可視像化されてトナー像が形成される。このトナー像は、1次転写装置62により中間転写ベルト10上に1次転写される。1次転写後に感光体ドラム20の表面に残留した転写残トナーは、感光体クリーニング装置63により除去され、その後、感光体ドラム20の表面は、除電装置64により除電されて、次の画像形成に供される。
【0018】
次に、本実施形態における複写機の動作について説明する。
上記構成をもつ複写機を用いて原稿のコピーをとる場合、まず、図3に示した原稿自動搬送装置400の原稿台30に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じてそれで押さえる。その後、ユーザーが図示しないスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときには、原稿がコンタクトガラス32上に搬送される。そして、スキャナ300が駆動して第1走行体33および第2走行体34が走行を開始する。これにより、第1走行体33からの光がコンタクトガラス32上の原稿で反射し、その反射光が第2走行体34のミラーで反射されて、結像レンズ35を通じて読取センサ36に案内される。このようにして原稿の画像情報を読み取る。
【0019】
また、ユーザーによりスタートスイッチが押されると、図示しない駆動モータが駆動し、支持ローラ14,15,16のうちの1つが回転駆動して中間転写ベルト10が回転駆動する。また、これと同時に、各画像形成ユニット18Y,18C,18M,18Kの感光体ドラム20Y,20C,20M,20Kも回転駆動する。なお、感光体ドラム20Y,20C,20M,20Kの駆動機構の詳細は後述する。その後、スキャナ300の読取センサ36で読み取った画像情報に基づいて、露光装置21から、各画像形成ユニット18Y,18C,18M,18Kの感光体ドラム20Y,20C,20M,20K上に書込光Lがそれぞれ照射される。これにより、各感光体ドラム20Y,20C,20M,20Kには、それぞれ静電潜像が形成され、現像装置61Y,61C,61M,61Kにより可視像化される。そして、各感光体ドラム20Y,20C,20M,20K上には、それぞれ、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックのトナー像が形成される。このようにして形成された各色トナー像は、各1次転写装置62Y,62C,62M,62Kにより、順次中間転写ベルト10上に重なり合うようにそれぞれ1次転写される。これにより、中間転写ベルト10上には、各色トナー像が重なり合った合成トナー像が形成される。なお、2次転写後の中間転写ベルト10上に残留した転写残トナーは、ベルトクリーニング装置17により除去される。
【0020】
また、ユーザーによりスタートスイッチが押されると、ユーザーが選択した転写紙に応じた給紙テーブル200の給紙ローラ42が回転し、給紙カセット44の1つから転写紙が送り出される。送り出された転写紙は、分離ローラ45で1枚に分離して給紙路46に入り込み、搬送ローラ47により複写機本体100内の給紙路48まで搬送される。このようにして搬送された転写紙は、レジストローラ49に突き当たったところで止められる。なお、給紙カセット44にセットされていない転写紙を使用する場合、手差しトレイ51にセットされた転写紙を給紙ローラ50により送り出し、手差し給紙路53を通って搬送される。そして、同じくレジストローラ49に突き当たったところで止められる。
【0021】
レジストローラ49は、上述のようにして中間転写ベルト10上に形成された合成トナー画像が2次転写装置22の2次転写ベルト24に対向する2次転写部に搬送されるタイミングに合わせて回転を開始する。ここで、レジストローラ49は、一般的には接地されて使用されることが多いが、転写紙の紙粉除去のためにバイアスを印加するようにしてもよい。レジストローラ49により送り出された転写紙は、中間転写ベルト10と2次転写ベルト24との間に送り込まれ、2次転写装置22により、中間転写ベルト10上の合成トナー像が転写紙上に2次転写される。その後、転写紙は、2次転写ベルト24に吸着した状態で定着装置25まで搬送され、定着装置25で熱と圧力が加えられてトナー像の定着処理が行われる。定着装置25を通過した転写紙は、排出ローラ56により排紙トレイ57に排出されスタックされる。なお、トナー像が定着された面の裏面にも画像形成を行う場合には、定着装置25を通過した転写紙の搬送経路を切換爪55により切り換える。そして、その転写紙は、2次転写装置22の下方に位置するシート反転装置28に送り込まれ、そこで反転し、再び2次転写部に案内される。
【0022】
次に、本発明の特徴部分である、感光体ドラム20Y,20C,20M,20Kにそれぞれ設けられる駆動装置80の構成及び動作について説明する。なお、以下の説明では、色の区別を示す「Y」、「C」、「M」及び「K」の記号を省略する。
図1は、本実施形態における駆動装置80を感光体ドラム20の軸方向に切断したときの断面図である。
図2は、駆動装置80に設けられる減速装置の内部を感光体ドラム20の軸方向から見たときの正面図である。
本実施形態における駆動装置80は、駆動源である駆動モータMと、この駆動モータからの回転駆動力を減速して感光体ドラム20に伝達する駆動力伝達装置としての減速装置81とから構成されている。駆動モータMは、図示しない電力源から電力供給を受けることで、回転駆動力を発生させ、この回転駆動力によって、駆動入力軸であるモータ軸82が回転する。このモータ軸82には、入力プーリ83が固定されており、モータ軸82が回転することにより、入力プーリ83がモータ軸82を中心に回転する。この入力プーリ83が回転すると、これに張架されている金属製無端ベルトであるスチールベルト84が無端移動する。このようにしてスチールベルト84が無端移動すると、これを張架する出力プーリ85が回転することになる。この出力プーリ85は、被駆動部材である感光体ドラム20に接続される駆動出力軸としての出力軸86に固定されている。よって、出力プーリ85が回転することにより出力軸86が回転する。このようにして、駆動モータMからの回転駆動力が出力軸86に伝達される。
【0023】
本実施形態では、出力プーリ85の径は、入力プーリ83の径よりも大きい。この大きさの比は、必要とする減速比に応じて決定される。なお、本実施形態では、減速装置を例に挙げているので出力プーリ85の径が入力プーリ83の径よりも大きいが、その用途に応じて出力プーリ85の径を入力プーリ83の径よりも小さくしたり、同じ大きさにしたりしてもよい。
また、本実施形態では、図2に示すように、スチールベルト84に適正なテンションを付与するためのテンション手段であるテンショナー90が設けられている。このテンショナー90は、スチールベルト84を、その内周面から外方に向けて付勢しつつこれを張架するプーリとして機能している。スチールベルト84であっても、経時的な使用により伸びが発生する。スチールベルト84の場合、一度の伸びが発生すると元には戻らないが、このままでは必要なテンションが得られず、適正なベルト駆動が困難になる。しかし、本実施形態によれば、スチールベルト84に伸びが発生しても、テンショナー90によって適正なテンションが保たれるので、経時的に適正なベルト駆動が実現できる。
【0024】
上記出力軸86は、接続部材としてのカップリング87によって、感光体ドラム20から延びるドラム軸20aと接続されている。このカップリング87は、ドラム軸20a側に固定される部分87aと、出力軸86側に固定される部分87bとを弾性材87cを介して接続した構造を有する。ドラム軸20aは、本複写機の本体内部にある被駆動部材支持部材としての側板29によって支持されている。側板29には軸受部29aが設けられており、この軸受部29aに挿通されたドラム軸20aは回転自在に支持されている。
【0025】
本実施形態において、モータ軸82及び出力軸86は、第1支持部材としての第1フレーム88aと第2支持部材としての第2フレーム88bとによって支持されている。各フレーム88a,88bには、それぞれモータ軸82及び出力軸86を軸受けする軸受部88c,88dが設けられており、これらの軸受部88c,88dに挿通された各軸82,86は回転自在に支持されている。そして、第1フレーム88aと第2フレーム88bは、入力プーリ83、出力プーリ85及びスチールベルト84を収容するスペースを空けて、固定部材であるステー89によって固定されている。
【0026】
本実施形態における減速装置81は、第1フレーム88a、第2フレーム88b及びステー89によってユニット化されており、側板29とは別個独立な構成となっている。このような構成においては、モータ軸82と出力軸86との間の軸間距離や軸間平行度の精度は、側板29に関係なく、第1フレーム88a及び第2フレーム88bにそれぞれ形成される軸受部88c,88d間の相対位置精度によって決まることになる。
ここで、高い相対位置精度で軸受部88c,88dを形成するには、高い位置精度で軸受部88c,88d用の孔を加工できる高性能な穿孔機等の加工装置が必要である。このような加工装置は、通常、小寸法のものを加工対象としている。モータ軸82及び出力軸86を側板29に対して直接組み付ける従来装置の場合、側板29に軸受部88c,88d用の孔を加工しなければならないが、この側板29は、高性能な加工装置の加工対象となり得る寸法よりもはるかに大きい。そのため、この従来装置においては、軸受部88c,88d用の孔を高性能な加工装置で加工できず、大寸法のものを加工対象とする位置精度が悪い加工装置で加工していた。その結果、側板29に対して軸受部88c,88dを高い相対位置精度で形成することができず、モータ軸82と出力軸86との間の軸間距離や軸間平行度の精度が悪いものとなる。したがって、このような従来装置では、スチールベルトを用いた場合、これをプーリ間に適切なテンションで張架させることが困難であり、また脱輪や蛇行も発生しやすい。
これに対し、本実施形態における駆動装置80では、第1フレーム88a及び第2フレーム88bに軸受部88c,88d用の孔を加工する。各フレーム88a,88bは、側板29に比べてはるかに小さい寸法であり、高性能な加工装置の加工対象となり得る。よって、各フレーム88a,88bに軸受部88c,88d用の孔を加工する際には、高性能な加工装置を用いることができる。したがって、本実施形態における駆動装置80においては、各フレーム88a,88bに軸受部88c,88d用の孔を高い位置精度で形成することができるので、モータ軸82と出力軸86との間の軸間距離や軸間平行度の精度は高いものとなる。
【0027】
側板29に支持されている感光体ドラム20のドラム軸20aに対して、駆動装置80を組み付ける場合、まず、第1フレーム88a、第2フレーム88b及びステー89によってユニット化される駆動装置80を組み立てておく。そして、駆動装置80から突出した出力軸86の一端と、側板29から突出したドラム軸20aとをカップリング87によって接続する。なお、この接続時には、出力軸86とドラム軸20aとの間で多少の位置ズレが生じても、そのズレ分は弾性材87cによって吸収される。その後、駆動装置80の第1フレーム88aを本体ステー29bによって側板29に取り付ける。これにより、駆動装置80は、側板29に固定される。
【0028】
なお、駆動装置80を組み付ける方法は、これに限られず、他の方法を採用することもできる。例えば、まず、ドラム軸20aと出力軸86をカップリング87によって接続し、出力軸86を軸受けした状態の第1フレーム88aを本体ステー29bによって側板29に取り付ける。そして、この状態の第1フレーム88a及び出力軸86に対し、入力プーリ83、出力プーリ85及び駆動モータMのモータ軸を、第2フレーム88bとともに、ステー89によって固定する。この場合、駆動装置80の組み立てと側板29への組み付けとを同じ場所で行うことができる。
【0029】
上記スチールベルト84は、入力プーリ83、出力プーリ85及びテンショナー90に張架された状態で回転駆動する。このとき、モータ軸82及び出力軸86の平行度が僅かにズレているだけで、ベルトの蛇行が発生してしまう。本実施形態では、上述のように高い精度でモータ軸82と出力軸86との間の平行度が確保されているが、それでも組み付け誤差などによって平行度がズレてベルトの蛇行が発生することがある。
【0030】
そこで、本実施形態では、スチールベルト84を張架する入力プーリ83のプーリ軸の傾きを調節する調節手段としての移動軸受を用いて、モータ軸82を軸受けしている。なお、本実施形態では、モータ軸82を軸受けする軸受部88dのうち、第2フレーム88bに設けられた軸受部88dが移動軸受で構成されている。この移動軸受で構成された軸受部88dは、ネジを回すことによって、モータ軸82と出力軸86との結ぶ仮想直線上を第2フレーム88bに沿って移動することができる。よって、このネジを回すことで、入力プーリ83のプーリ軸の傾きを調節することができる。したがって、本駆動装置80を上述のようにして組み付けた後、ベルトの蛇行を抑制する方向にネジを回してプーリ軸の傾きを調節し、その後ネジを固定することで、ベルトの蛇行の発生を抑制することができる。
なお、本実施形態では、モータ軸82を軸受けする軸受部88dを移動させることで、入力プーリ83のプーリ軸の傾きを調節する場合について説明したが、出力プーリ85やテンショナー90におけるプーリ軸の傾きを調節する構成としてもよい。また、プーリ軸の傾きを調節する手段は、入力プーリ83、出力プーリ85及びテンショナー90の一部だけに設けても、これらの全てに設けてもよい。
【0031】
また、本実施形態では、駆動モータMとしてパルスモータが利用されており、連続駆動時には50℃程度まで温度上昇する。これにより発生する熱は、隣接する第2フレーム88bに伝搬することになる。このように熱の伝搬を受けると、第2フレーム88bは熱膨張し、第2フレーム88bに形成された2つの軸受部88c,88d用の孔の相対位置が変化する。このとき、第1フレーム88aの温度が第2フレーム88bの温度と大きく異なったものであると、各フレーム88a,88bの2つの軸受部88c,88d用の孔の間隔が、フレーム間で互いに異なったものとなってしまう。その結果、上述のように高い相対位置精度で2つの軸受部88c,88d用の孔を形成したとしても、モータ軸82と出力軸86との間の平行度がズレてしまう。
そこで、本実施形態における駆動装置80では、第1フレーム88a及び第2フレーム88bが互いに等しい熱膨張係数をもった材料で形成している。そして、第1フレーム88aと第2フレーム88bとの間を、ステー89によって互いに熱交換が行われる構成とした。本実施形態では、第1フレーム88a、第2フレーム88b及びステー89を、鉄、アルミニウム、ステンレス等の熱伝導性の高い材料を用いてダイキャスト工程などにより形成している。このような構成により、駆動モータMで発生した熱が第2フレーム88bに伝搬しても、その熱はステー89を通じて第1フレーム88aにも迅速に伝わる。その結果、第1フレーム88a及び第2フレーム88bの温度を常にほぼ等しい状態にすることができる。よって、熱膨張により変化する2つの軸受部88c,88d用の孔の間隔は、第1フレーム88a及び第2フレーム88bの間でほぼ等しくなり、モータ軸82と出力軸86との間の平行度を保つことができる。なお、第1フレーム88a、第2フレーム88b及びステー89間の熱伝導効率を上げるためには、これらを一体成形した構成としてもよい。また、駆動モータMから第2フレーム88bに伝搬する熱量を少なくするために、駆動モータMの表面に放熱フィンを設けるなどして、駆動モータMの放熱対策を施してもよい。
【0032】
〔変形例1〕
次に、上記実施形態における駆動装置の変形例(以下、本変形例を「変形例1」という。)について説明する。
図6は、本変形例1における駆動装置180を、感光体ドラム20の軸方向に切断したときの断面図である。この駆動装置180の基本的構成は、上記実施形態と同様であるが、駆動モータMの発熱により生じるモータ軸82と出力軸86との間の平行度のズレに対する対策が異なっている。すなわち、本変形例1では、図示のように、駆動モータMと第2フレーム88bとの間に、ゴムやプラスチック等からなる熱伝導性の低い断熱部材191を設けている。これにより、駆動モータMで発生した熱が第2フレーム88bに伝搬しにくくなる。その結果、第2フレーム88bが熱膨張しにくく、2つの軸受部88c,88d用の孔の間隔は、上述のように高い相対位置精度で加工された加工時からほとんど変化しない。したがって、モータ軸82と出力軸86との間の平行度を保つことができる。
更に、本変形例1では、駆動モータMの表面に放熱フィン192を設けている。これにより、駆動モータMで発生した熱の一部を、放熱フィン192を通じて放熱しやすくなり、第2フレーム88b側に伝わる熱量を少なくできる。よって、第2フレーム88bは更に熱膨張しにくくなり、モータ軸82と出力軸86との間の平行度をより安定して保つことができる。
【0033】
〔変形例2〕
次に、上記実施形態における駆動装置の他の変形例(以下、本変形例を「変形例2」という。)について説明する。
本変形例2における駆動装置は、移動軸受を用いて僅かな平行度のズレを調節することでベルト蛇行の発生を抑制する点では上記実施形態と同様である。しかし、本変形例2では、駆動装置の運転時にベルト蛇行の発生を検知し、その検知結果に基づいて移動軸受の移動を制御する点で、組み付け時に移動軸受を移動させる上記実施形態とは異なっている。
【0034】
図7は、本変形例2における移動軸受で構成されるモータ軸82の軸受部288dの移動制御に関する説明図である。本変形例2の駆動装置80には、出力プーリ85に張架されるスチールベルト84のベルト部分におけるベルト幅方向の位置ズレを検知する検知手段としてのエリアセンサ293が設けられている。このエリアセンサ293は、スチールベルト84のベルト幅方向端部が出力プーリ85のベルト接触面の端部に近づいたことを検知し、その結果を制御部294に出力する。また、モータ軸82を図示しない第1フレーム88aで軸受けする軸受部は移動軸受288dとなっており、この移動軸受288dはモータ軸82と出力軸86との結ぶ仮想直線上を第1フレーム88aに沿って移動することができる。具体的には、図示しない駆動モータMが取り付けられた端部とは反対側のモータ軸82の端部には、支点295aを揺動中心として揺動可能な揺動プレート295が取り付けられている。この揺動プレート295には、軸受移動用モータ296のモータ軸が取り付けられており、軸受移動用モータ296が駆動してモータ軸が回転すると、揺動プレート295が支点295aを揺動中心として揺動することができる。この揺動によって、移動軸受288dはモータ軸82と出力軸86との結ぶ仮想直線上を第1フレーム88aに沿って移動する。
【0035】
ベルトの蛇行が発生すると、出力プーリ85に張架されたスチールベルト84の部分がベルト幅方向に移動し、これがエリアセンサ293に検知される。その検知結果が制御部294に送られると、制御部294は、軸受移動用モータ296を制御して、出力プーリ85に張架されたスチールベルト84の部分のベルト幅方向端部が出力プーリ85のベルト面に対して適切な位置に戻るように、移動軸受288dを移動させる。このようにして移動軸受288dが移動すると、入力プーリ83のベルト接触面とスチールベルト84の内周面との接触角が変化し、スチールベルト84は、逆方向に蛇行し始める。これにより、出力プーリ85に張架されたスチールベルト84の部分のベルト幅方向端部は出力プーリ85のベルト面に対して適切な位置に戻ることができる。
【0036】
なお、本変形例2では、軸受移動用モータ296を用いて移動軸受288dを移動させる構成について説明したが、移動軸受288dを移動させる距離は極めて短いので、このような移動制御に適した他の構成を採用してもよい。例えば、移動軸受288dを移動させる移動機構にピエゾ素子を接続し、ピエゾ素子に印加する電圧値を制御して移動軸受288dを移動させる構成を採用することができる。この構成であれば、軸受移動用モータ296を利用する場合に比べて、装置の小型化を図ることが可能となる。
【0037】
以上のように、本実施形態における減速装置81は、駆動源である駆動モータMに接続される駆動入力軸としてのモータ軸82に固定された入力プーリ83と、被駆動部材である感光体ドラム20のドラム軸20aに接続される駆動出力軸86に固定された出力プーリ85とに張架された金属製無端ベルトであるスチールベルト84を介して、駆動モータMからの回転駆動力をドラム軸20aに伝達するものである。この減速装置81は、モータ軸82の一端及び出力軸86の一端をそれぞれ軸受する軸受部88c,88dを有する第1支持部材としての第1フレーム88aと、第2支持部材としての第2フレーム88bとを備えている。これらのフレーム88a,88bは、ドラム軸20aを支持する被駆動部材支持部材としての側板29とは別体に構成されており、入力プーリ83、出力プーリ85及びスチールベルト84を収容するスペースを空けて固定部材としてのステー89によって固定されている。また、出力軸86は、接続部材としてのカップリング87によってドラム軸20aに接続される。本減速装置81では、側板29よりもずっと小さい第1フレーム88a及び第2フレーム88bに、軸受部88c,88d用の孔を加工することができるので、高性能な加工装置を用いて軸受部88c,88d用の孔を加工できる。よって、各フレーム88a,88bに軸受部88c,88d用の孔を高い位置精度で形成することができる。したがって、モータ軸82と出力軸86との間の軸間距離や軸間平行度の精度は高いものとなり、スチールベルト84をプーリ間に適切なテンションで張架させることができ、かつ、ベルトの蛇行等を抑制することができる。
また、本実施形態においては、ステー89が第1フレーム88aと第2フレーム88bとの間で互いに熱交換が行われるように構成されており、第1フレーム88a及び第2フレーム88bを、互いに等しい熱膨張係数をもった材料で形成している。よって、駆動モータMで発生する熱等によってフレーム88a,88bが熱膨張しても、モータ軸82と出力軸86との間の平行度を保つことができる。
また、上記変形例1においては、第1フレーム88a及び第2フレーム88bのうち駆動モータMに近接する側の第2フレーム88bと駆動モータMとの間に断熱部材191を配置した構成を例示した。この構成によれば、駆動モータMで発生する熱によって第2フレーム88bが熱膨張しにくくなる。その結果、第1フレーム88aと第2フレーム88bとの間で、熱膨張による軸受部88c,88b用の孔間距離のズレがなくなり、モータ軸82と出力軸86との間の平行度を保つことができる。
また、本実施形態においては、スチールベルト84を張架する張架部材のうちの少なくとも1つである入力プーリ83のプーリ軸の傾きを調節する調節手段としての移動軸受を設けている。これにより、組み付け誤差などによって生じるモータ軸82と出力軸86との間の平行度のズレを、移動軸受を移動させることで適切に補正することが可能となり、ベルトの蛇行を抑制することができる。
また、上記変形例2においては、スチールベルト84の幅方向位置を検知する検知手段としてのエリアセンサ293を設け、その検知に基づき、制御部294によってスチールベルト84の幅方向位置を所定の幅方向位置に修正するように移動軸受288dの移動を制御している。これにより、稼働中にベルトの蛇行が生じても、これを修正することができ、ベルトの蛇行をより適切に抑制することができる。
また、本実施形態では、出力プーリ85として、入力プーリ83の径よりも大きい径を有するものを用いているので、スチールベルト84をプーリ間に適切なテンションで張架させることができ、かつ、ベルトの蛇行等を抑制することができる減速装置を提供することができる。
【0038】
尚、本実施形態では、感光体ドラム20に駆動力を伝達する減速装置81、これを備える駆動装置80について説明したが、中間転写ベルト10を張架する駆動ローラに駆動力を伝達する駆動機構としても同様に適用することができる。また、本実施形態では、画像形成装置に利用される駆動力伝達装置及び駆動装置について説明したが、これに限らず、被駆動部材を備える様々な装置について適用することができる。
【0039】
【発明の効果】
請求項1乃至8の発明によれば、金属製無端ベルトをプーリ間に適切なテンションで張架させることを可能とし、かつ、脱輪や蛇行の発生を抑制することが可能となるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る複写機の感光体ドラムを駆動する駆動装置を感光体ドラムの軸方向に切断したときの断面図。
【図2】同駆動装置に設けられる減速装置の内部を感光体ドラムの軸方向から見たときの正面図。
【図3】同複写機全体の概略構成図。
【図4】同複写機本体部分の構成を示す拡大図。
【図5】同複写機における隣り合う2つの画像形成ユニットの構成を示す拡大図。
【図6】変形例1における駆動装置を感光体ドラムの軸方向に切断したときの断面図。
【図7】変形例2における移動軸受で構成されるモータ軸の軸受部の移動制御に関する説明図。
【符号の説明】
10 中間転写ベルト
18Y,18C,18M,18K 画像形成ユニット
20Y,20C,20M,20K 感光体ドラム
20a ドラム軸
29 側板
29b 本体ステー
29a 軸受部
80,180 駆動装置
81 減速装置
82 モータ軸
83 入力プーリ
84 スチールベルト
85 出力プーリ
86 出力軸
87 カップリング
88a 第1フレーム
88b 第2フレーム
88c,88d 軸受部
89 ステー
90 テンショナー
191 断熱部材
192 放熱フィン
288d 移動軸受
293 エリアセンサ
294 制御部
295 揺動プレート
296 軸受移動用モータ

Claims (8)

  1. 駆動源に接続される駆動入力軸に固定された入力プーリと、被駆動部材に接続される駆動出力軸に固定された出力プーリとに張架される金属製無端ベルトを介して、該駆動源からの回転駆動力を該被駆動部材に伝達する駆動力伝達装置において、
    上記被駆動部材を支持する被駆動部材支持部材とは別体に構成され、上記駆動入力軸の一端及び上記駆動出力軸の一端をそれぞれ軸受する軸受部を有する第1支持部材と、
    該被駆動部材支持部材とは別体に構成され、該駆動入力軸の他端及び該駆動出力軸の他端をそれぞれ軸受する軸受部を有する第2支持部材と、
    上記入力プーリ、上記出力プーリ及び上記金属製無端ベルトを収容するスペースを空けて該第1支持部材及び該第2支持部材を互いに固定する固定部材と、
    該被駆動部材に該駆動出力軸を接続する接続部材とを備えたことを特徴とする駆動力伝達装置。
  2. 請求項1の駆動力伝達装置において、
    上記固定部材は、上記第1支持部材と上記第2支持部材との間で互いに熱交換が行われるように構成されており、
    該第1支持部材及び該第2支持部材を、互いに等しい熱膨張係数をもった材料で形成したことを特徴とする駆動力伝達装置。
  3. 請求項1の駆動力伝達装置において、
    上記第1支持部材及び上記第2支持部材のうち上記駆動源に近接する側のものと該駆動源との間に、断熱部材を配置したことを特徴とする駆動力伝達装置。
  4. 請求項1、2又は3の駆動力伝達装置において、
    上記入力プーリ及び上記出力プーリを含む上記金属製無端ベルトを張架するプーリのうちの少なくとも1つのプーリの軸の傾きを調節する調節手段を設けたことを特徴とする駆動力伝達装置。
  5. 請求項4の駆動力伝達装置において、
    上記金属製無端ベルトの幅方向位置を検知する検知手段を設け、
    該検知手段による検知に基づいて、該金属製無端ベルトの幅方向位置を所定の幅方向位置に修正するように、上記調節手段を制御することを特徴とする駆動力伝達装置。
  6. 請求項1、2、3、4又は5の駆動力伝達装置において、
    上記出力プーリとして、上記入力プーリの径よりも大きい径を有するものを用いたことを特徴とする駆動力伝達装置。
  7. 回転駆動力を発生させる駆動源と、
    該駆動源からの回転駆動力を被駆動部材に伝達する駆動力伝達装置とを備えた駆動装置において、
    上記駆動力伝達装置として、請求項1、2、3、4、5又は6の駆動力伝達装置を用いたことを特徴とする駆動装置。
  8. 回転駆動力を発生させる駆動源と、
    該駆動源からの回転駆動力によって表面移動する像担持体と、
    該駆動源からの回転駆動力を該像担持体に伝達する駆動力伝達装置とを備え、
    該像担持体上の可視像を記録材上に転移させて該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
    上記駆動力伝達装置として、請求項1、2、3、4、5又は6の駆動力伝達装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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