JP6187857B2 - 転写装置、及び画像形成装置 - Google Patents

転写装置、及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6187857B2
JP6187857B2 JP2013099624A JP2013099624A JP6187857B2 JP 6187857 B2 JP6187857 B2 JP 6187857B2 JP 2013099624 A JP2013099624 A JP 2013099624A JP 2013099624 A JP2013099624 A JP 2013099624A JP 6187857 B2 JP6187857 B2 JP 6187857B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
secondary transfer
roller
cam
transfer
transfer roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013099624A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014178660A (ja
JP2014178660A5 (ja
Inventor
高橋 泰史
泰史 高橋
治 市橋
治 市橋
加藤 雄司
雄司 加藤
純平 藤田
純平 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2013099624A priority Critical patent/JP6187857B2/ja
Priority to US14/272,810 priority patent/US9256165B2/en
Publication of JP2014178660A publication Critical patent/JP2014178660A/ja
Publication of JP2014178660A5 publication Critical patent/JP2014178660A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6187857B2 publication Critical patent/JP6187857B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/14Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base
    • G03G15/16Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer
    • G03G15/1605Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer using at least one intermediate support
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/01Apparatus for electrophotographic processes for producing multicoloured copies
    • G03G2215/0103Plural electrographic recording members
    • G03G2215/0119Linear arrangement adjacent plural transfer points
    • G03G2215/0122Linear arrangement adjacent plural transfer points primary transfer to an intermediate transfer belt
    • G03G2215/0125Linear arrangement adjacent plural transfer points primary transfer to an intermediate transfer belt the linear arrangement being horizontal or slanted
    • G03G2215/0129Linear arrangement adjacent plural transfer points primary transfer to an intermediate transfer belt the linear arrangement being horizontal or slanted horizontal medium transport path at the secondary transfer

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又はこれらの複合機等の電子写真方式の画像形成装置に備えられる転写装置、及びこの転写装置を備えた画像形成装置に関するものである。
従来から、カラー対応の電子写真方式の画像形成装置においては、高画質と高信頼性を目的として複数の感光体や、中間転写体等の像担持体上に担持したトナー画像を、記録媒体に転写する転写装置を備えたものが広く用いられている。
中間転写体を用いた構成では、中間転写体と2次転写ローラとで形成する2次転写ニップ部に所定のニップ圧を生じさせた状態で、両者の間を記録媒体が通過する際に2次転写バイアスを印加し、中間転写体上に担持したトナー画像を記録媒体へ2次転写する。一方、画像形成装置の待機時や画像形成装置内部での調整動作時等の2次転写を行わない場合には、中間転写体や2次転写ローラを有した転写装置の劣化を防止するために、中間転写体から離間するように2次転写ローラを移動させている。このように中間転写体に当接させて2次転写ニップ部を形成する状態と、離間した状態とに2次転写ローラを移動させる(接離させる)移動手段を有した転写装置が従来から知られている。
例えば、特許文献1には、ベルト状の中間転写体である中間転写ベルトと2次転写ローラとを接離させるように2次転写ローラを移動させる、次のような移動手段(接離手段)を有した転写装置(2次転写装置)を備えた画像形成装置が記載されている。
この移動手段には、中間転写ベルトに向けて2次転写ローラを付勢する付勢手段と、この付勢手段の付勢力に抗して中間転写ベルトから離間させたり、付勢手段の付勢力により接触させたりするように2次転写ローラを移動させるカムとを設けている。このカムは、2次転写ローラと中間転写ベルトを介して対向する2次転写対向ローラを回転自在に支持する回転軸に設けられた板カムである。そして、2次転写ローラの回転軸に設けられた従節(コロ)に対向、又は接触する位置の外周面とカムの回転中心との距離(以下、カム半径という)を回転して変化させ、カムに接触した従節の位置を移動させる。このように従節を移動させることで、2次転写ローラと2次転写対向ローラとの軸間距離を変えて2次転写ローラを移動させている。
また、カムの外周面には、次のような3種類の領域が形成されている。従節に対向した際のカム半径が、付勢手段の付勢力に抗して従節を押圧し、中間転写ベルトと2次転写ローラとを離間させる所定のカム半径に形成され、従節に接触する第1領域である。また、付勢手段の付勢力により中間転写ベルトと2次転写ローラとが当接する所定のカム半径に形成され、従節から離間する第2領域である。そして、従節に対して接触した状態の第1領域と、離間した状態の第2領域との間で、カム半径が変化する変化領域である。
移動手段は、上記のように構成したカムを回転させて従節に対向する外周面のカム半径を変化させ、2次転写ローラと2次転写対向ローラとの軸間距離を変えて2次転写ローラを移動させ、中間転写ベルトと2次転写ローラとを接離させている。
そして、中間転写ベルトと2次転写ローラとで形成される2次転写ニップ部に記録媒体の先端が進入する前に、従節に対向する外周面を第1領域から第2領域に変化させるカムの回転を、ある角速度(速度)で開始する。回転を開始したら記録媒体の先端が2次転写ニップ部に進入するまでに、カムの角速度が目標角速度まで加速された後、目標角速度を維持し、従節に対向するカムの外周面が第1領域の状態で、記録媒体の先端が2次転写ニップ部に進入する。そして、従節に対向する外周面を第1領域から第2領域に変化させるカムの目標角速度での回転により、従節に対向する外周面が変化領域に達すると、2次転写ローラと2次転写対向ローラとの軸間距離が短くなり始める。このように軸間距離が短くなっていくと、中間転写ベルトと2次転写ローラとが記録媒体を介して当接して2次転写ニップ部にニップ圧が生じ始める。その後、目標角速度でのカムの回転を継続し、明らかな2次転写の悪化が見られないニップ圧が生じる位置(以下、必要ニップ圧位置という)まで、2次転写ローラが中間転写ベルトに向け移動した後、記録媒体の画像形成領域の先端が2次転写ニップ部に進入する。
上記のように記録媒体の先端が2次転写ニップ部に進入した後に2次転写ニップ部にニップ圧を生じさせるので、ニップ圧が生じた状態の2次転写ニップ部に記録媒体を進入させる転写装置よりも、厚紙が進入する際に生じるニップ圧の急激な上昇を低減できる。また、記録媒体の画像形成領域の先端が2次転写ニップ部に進入する前に、必要ニップ圧位置まで、2次転写ローラを中間転写ベルトに向け移動させることができる。
したがって、ニップ圧が生じた状態の2次転写ニップ部に記録媒体を進入させる転写装置よりも、厚紙が進入する際のニップ圧の急激な上昇を低減してショックジターの発生を抑制するとともに、転写圧不足に起因した画質低下も抑制できるというものである。
近年、画像形成装置に対する利用者の高画質化への要求が、従来にも増して高まっている。このため、1次転写を行った中間転写体上のトナー画像を記録媒体に2次転写する転写装置においても、厚紙等が2次転写ニップ部に進入する時のショックジター等の画質低下を抑制する抑制効果を、さらに高めることが求められている。
しかし、上記した特許文献1の構成では、次のような理由により、厚紙等が2次転写ニップ部に進入する時のショックジター等の画質低下を抑制する抑制効果を、さらに高めることができないおそれがある。
中間転写ベルトと2次転写ローラを当接させて2次転写ニップ部にニップ圧を生じさせ始める動作時と、その後、必要ニップ圧位置まで2次転写ローラを中間転写ベルトに向け移動させる加圧動作時とのカムの角速度が目標角速度で一定である。そして、これらの動作時の2次転写ローラの移動速度は、上記した特許文献1の構成に対応したタイミングチャート(特許文献1の図11)に記載されたカム半径の時間変化と、カムの角速度が一定であることから、ほぼ一定の移動速度であるものと考えられる。
また、上記タイミングチャートには、従節に対向するカムの外周面が第1領域から変化領域に達するタイミングと、ニップ圧が生じ始めるタイミングとが同時である例に関して記載されている。すなわち、外周面の第1領域が従節に対向し、カムで従節を押圧した場合の中間転写ベルトと2次転写ローラとの距離と、厚紙等の記憶媒体の厚さとが同一な例に関して記載されている。一方、ショックジター等の画質低下が生じる厚紙等の記憶媒体の厚さは、カムの外周面が第1領域で従節に対向し、中間転写ベルトと2次転写ローラとを離間させた距離に限定されない。このため、カムの外周面が第1領域で従節に対向した場合の中間転写ベルトと2次転写ローラとの距離よりも薄い厚紙が進入する場合には、離間状態から2次転写ニップ部にニップ圧を生じさせ始める動作は、次の2つの動作に大別できる。中間転写ベルトと2次転写ローラとを接近させる接近動作と、接触させてニップ圧を生じさせ始める接触動作である。
そして、記録媒体が2次転写ニップ部に進入してから記録媒体上の画像形成領域が2次転写ニップ部に進入するまでに、少なくとも接触動作、及び加圧動作を完了させる必要があるが、接近動作、接触動作、及び加圧動作での2次転写ローラの移動速度は一定である。このため、記録媒体が2次転写ニップ部に進入する際の速度、つまり用紙搬送速度が速くなると、この用紙搬送速度に比例して接触動作時、及び加圧動作時の2次転写ローラ移動速度を速くする必要がある。そして、接触動作時の中間転写ベルトに向う2次転写ローラ移動速度を速くすると、2次転写ローラが記憶媒体を介して中間転写ベルトに当接する際の衝撃が大きくなってしまう。
このように2次転写ニップ部で生じる衝撃が大きくなってしまうと、この衝撃に起因して、中間転写ベルトや2次転写ローラに振動が生じてしまう。これらの振動が、記録媒体の画像形成領域が2次転写ニップ部に進入するまでに収束しないで2次転写に悪影響を与えたり、中間転写ベルトを介して感光体等の像担持体に伝播して像担持体から中間転写体への1次転写に悪影響を与えてしまったりするおそれがある。これらの2次転写や1次転写への悪影響が生じると、厚紙等を通紙した場合のショックジター等の画質低下を抑制する抑制効果を、さらに高めることが困難となる。
なお、表面にトナー画像を担持する感光体等の像担持体と転写ローラとを備え、像担持体と転写ローラとの間の転写ニップ部に進入した記録媒体に、像担持体上に担持したトナー画像を転写する装置、所謂直接転写方式の画像形成装置においても同様の課題がある。この場合、感光体等の像担持体や転写ローラに振動が生じてしまう。これらの振動が、記録媒体の画像形成領域が転写ニップ部に進入するまでに収束しないで転写に悪影響を与えたり、像担持体上の現像部、帯電部、露光部などに振動が伝播して画像形成動作に悪影響を与えてしまったりするおそれがある。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、次のような転写装置を提供することである。トナー画像を担持する像担持体に対して転写ローラを接離させる転写装置であって、転写ニップ部に記録媒体を進入させる際の衝撃を低減し、従来よりもショックジター等の画質低下を抑制できる転写装置である。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、トナー画像を担持する像担持体と、転写ローラと、前記像担持体に対して当接して転写ニップ部を形成する状態と離間した状態とに、前記転写ローラを移動させる移動手段とを有し、前記転写ニップ部に進入した記録媒体に、前記像担持体上に担持されたトナー画像を転写する転写装置において、前記移動手段は、前記像担持体に前記記録媒体を介して前記転写ローラを接触させる接触動作時に、前記転写ローラが前記像担持体に向けて移動する移動速度を、前記接触動作後、前記像担持体に向けて、さらに前記転写ローラが移動して所定のニップ圧を生じさせる加圧動作時に、前記転写ローラが前記像担持体に向けて移動する移動速度よりも遅くし、前記接触動作時に、前記転写ニップ部へ前記記録媒体を進入させ、前記記録媒体の画像形成領域が前記転写ニップ部に到達する前に前記接触動作から前記加圧動作に移行することを特徴とするものである。
本発明は、トナー画像を担持する像担持体に対して転写ローラを接離させる転写装置であって、転写ニップ部に記録媒体を進入させる際の衝撃を低減し、従来よりもショックジター等の画質低下を抑制できる転写装置を提供できる。
実施形態1に係る画像形成装置の概略構成図。 実施例1に係る2次転写装置とその周囲構成の説明図。 実施例1に係る2次転写装置に有した2次転写ローラの移動機構の断面説明図。 実施例1に係る普通紙を進入させる直前の2次転写ニップ部の状態を示す模式図。 実施例1に係る厚紙を進入させる直前の2次転写ニップ部の状態を示す模式図。 当接動作を接触動作、及び加圧動作に分けた場合の2次転写ローラ位置の移動と、厚紙を通紙するタイミングの一例。 当接動作を近接動作、接触動作、及び加圧動作に分けた場合の2次転写ローラ位置の移動と、厚紙を通紙するタイミングチャートの一例。 当接動作を近接動作、接触動作、及び加圧動作に分けた場合のカム線図の例。 カムの回転位置が0[deg]付近の、2次転写対向ローラと2次転写ローラとが離間した状態の斜視説明図。 カムの回転位置が0[deg]付近のカムとコロ、及び2次転写対向ローラと2次転写ローラの状態説明図。 カムの回転位置が70[deg]付近の2次転写対向ローラと2次転写ローラとが離間した状態の斜視説明図。 カムの回転位置が70[deg]付近のカムとコロ、及び2次転写対向ローラと2次転写ローラの状態説明図。 カムの回転位置が140[deg]付近の2次転写対向ローラと2次転写ローラとが接触した状態の斜視説明図。 カムの回転位置が140[deg]付近のカムとコロ、及び2次転写対向ローラと2次転写ローラの状態説明図。 カムの回転位置が210[deg]付近の2次転写対向ローラと2次転写ローラとでニップ部を形成した状態の斜視説明図。 カムの回転位置が210[deg]付近のカムとコロ、及び2次転写対向ローラと2次転写ローラの状態説明図。 カムの回転位置が300[deg]付近の2次転写対向ローラと2次転写ローラとでニップ部を形成した状態の斜視説明図。 カムの回転位置が300[deg]付近のカムとコロ、及び2次転写対向ローラと2次転写ローラの状態説明図。 実施例2に係る厚紙を進入させる直前の2次転写ニップ部の状態を示す模式図。 実施形態2に係る2次転写装置とその周囲構成の説明図。 実施形態2に係る2次転写装置に有した2次転写ローラの移動機構の断面説明図。 シートを上ガイド部材で案内しながら2次転写を行っているときの説明図。 シートの後端が上ガイド部材の先端を通過するタイミングの説明図。 シートの後端が2次転写ニップ部を通過した後の説明図。 当接動作を接触動作、及び加圧動作に分け、上ガイド部材の先端をシートの後端が通過するときに押し下げ動作を行う場合の、2次転写ローラ位置の移動と上ガイド部材の先端を通過するシートのタイミングの一例。
[実施形態1]
以下、本発明を適用した画像形成装置の第1の実施形態(以下、実施形態1という)について説明する。
図1は、本実施形態1に係る画像形成装置である複写機500の概略構成図である。
この複写機500は、複写機本体100と、複写機本体100を載置する給紙テーブル200と、複写機本体100上に取り付けられたスキャナ300と、このスキャナ300上に取り付けられた原稿自動搬送装置(ADF)400とから主として構成されている。
スキャナ300では、原稿照明用光源やミラーなどを搭載した第1走行体33と、複数の反射ミラーを搭載した第2走行体34とが往復移動するのに伴って、コンタクトガラス32上に載置された図示しない原稿の読み取り走査が行われる。第2走行体34から送り出される走査光は、結像レンズ35によってその後方に設置されている読取センサ36の結像面に集光された後、読取センサ36によって画像信号として読込まれる。
複写機本体100には、タンデム型画像形成部10が配置されている。タンデム型画像形成部10は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーに対応した画像形成ユニット11Y,11C,11M,11Kを備えている。各画像形成ユニット11には、その表面上に静電潜像が形成され、現像装置によりトナー像化されたトナー像を担持する像担持体である感光体ドラム12Y,12C,12M,12Kが設けられている。各感光体ドラム12の周囲には、感光体ドラムを一様に帯電する帯電装置、感光体ドラム上の潜像を現像する現像装置、感光体ドラム上の残留トナーを除去する感光体クリーニング装置等の電子写真プロセスを実行する各手段がそれぞれ配置されている。
タンデム型画像形成部10の上部には、画像情報に基づいて感光体ドラム12をレーザ光又はLED光により露光して潜像を形成する露光装置18が設けられている。
また、タンデム型画像形成部10の各感光体ドラム12と対向する下方位置には、無端状のベルト部材からなり、各感光体ドラム12から順次1次転写されるトナー像を担持する像担持体である中間転写体としての中間転写ベルト20が配置されている。中間転写ベルト20は支持ローラ14,15、及び支持ローラでもある2次転写対向ローラ16によって支持され、画像形成時には、図中時計回りに搬送される。また、支持ローラ14と支持ローラ15との間に張り渡された中間転写ベルト20の展張面上には、その移動方向に沿って上流側からイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの順で画像形成ユニット11Y,11C,11M,11Kが横に並べて配置されている。中間転写ベルト20を介して各感光体ドラム12と対向する隣接位置には、各感光体ドラム12上に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト20上に転写する転写手段を構成する転写ローラである1次転写ローラ13が配置されている。また、中間転写ベルト20には、その表面に残留するトナーを取り除くためのクリーニング装置17が、2次転写対向ローラ16に支持された中間転写ベルト20の移動方向下流側(図中左側)に設けられている。
中間転写ベルト20を挟んだタンデム型画像形成部10の反対側には、中間転写ベルト20表面上に重ね合わせて形成されたトナー画像を、記録媒体であるシートP(図1には不図示)に一括転写する転写装置である2次転写装置21が配置されている。2次転写装置21は主に2次転写対向ローラ16、2次転写対向ローラ16に中間転写ベルト20を介して当接する転写ローラである2次転写ローラ22、及び詳しくは後述する2次転写ローラ22を中間転写ベルト20に対して移動させる移動手段からなる。この移動手段では、2次転写ローラ22を中間転写ベルト20に対して接離するように移動させることができる。そして、この2次転写装置21では、給紙テーブル200の給紙カセット44から搬送されてくるシートPを、中間転写ベルト20に対し2次転写ローラ22を移動手段で当接させるようにして形成した転写ニップ部である2次転写ニップ部で挟持する。このようにして2次転写ニップ部で挟持したシートPに、2次転写圧を加えるえるとともに、2次転写バイアスを印加して中間転写ベルト20上に担持されたトナー像をシートPに転写する。
2次転写ローラ22のシート搬送方向下流側(図中左側)の隣接する位置には、2次転写されたシートPを搬送するべく、2つの張架ローラ23と、これらに張架される搬送ベルト24とから構成されるベルト搬送装置が設けられている。また、搬送ベルト24のシート搬送方向下流側(図中左側)の隣接する位置には、定着装置25が設けられている。定着装置25は搬送ベルト24によって搬送されたシートP上のトナー画像を定着する。この定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26と、この定着ベルト26に押し当てられる加圧ローラ27とから主として構成されている。また、2次転写装置21及び定着装置25の下方には、上記したタンデム型画像形成部10と平行に、シートPの両面に画像を記録すべくシートPを反転させるシート反転装置28が配置されている。
次に、上記構成の複写機500でカラーコピーを行う場合の動作について説明する。
まず、図1の原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットするか、又は原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じて原稿を押さえる。この状態で、図示省略した起動スイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動した後、一方、コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは直ちにスキャナ300が駆動する。そして、第1走行体33及び第2走行体34を走行し、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光を受け、これを第2走行体34に向けて反射し、第2走行体34のミラーで反射光を更に反射する。この反射した反射光を結像レンズ35を通して読取センサ36に入射させ、読取センサ36で原稿内容を読み取る。
また、装置の起動スイッチを押すことによって、駆動モータ(不図示)を駆動させて支持ローラ14,15、及び支持ローラとしても機能する2次転写対向ローラ16の1つを回転駆動する。他の2つの支持ローラを従動回転させ、これによって中間転写ベルト20が回転搬送される。同時に、各画像形成ユニット11で、それぞれ感光体ドラム12の回転が開始され、帯電装置によって感光体ドラム12を一様に帯電する。次いで、スキャナ300の読み取り内容に基づいて、露光装置18からレーザやLED等による書込み光Lを照射して帯電した各感光体ドラム12上に、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色に対応した静電潜像が形成される。静電潜像が形成された各感光体ドラム12に現像装置からトナーを供給し、静電潜像を可視像化し、各感光体ドラム12上に、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックに対応した単色のトナー画像が形成される。
単色の各トナー画像は、順次、各1次転写ローラ13から印加される1次転写バイアスにより、中間転写ベルト20上に重なるように1次転写され、中間転写ベルト20上に合成されたカラーのトナー画像が形成される。1次転写後の各感光体ドラム12の表面は、感光体クリーニング装置によって残留トナーが除去され、除電装置で除電されて、再度の画像形成に備える。
また、起動スイッチを押すことにより、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つが選択されて回転し、ペーパーバンク43に多段に設けられた給紙カセット44の1つからシートPを繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に導入される。給紙路46に導入されたシートPは、搬送ローラ47で搬送して複写機本体100内の給紙路48に導かれ、レジストローラ49に突き当てられて止められる。一方、シートPを手差しする場合は、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上のシートPを繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に導入し、給紙カセット44から繰り出す場合と同様にレジストローラ49に突き当てて止められる。次に、中間転写ベルト20上に合成されたカラーのトナー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写ベルト20と2次転写ローラ22との間にシートを送り込み、2次転写装置21で転写してシートP上にカラーのトナー画像が転写される。
中間転写ベルト20と2次転写ローラ22とで形成される2次転写ニップ部を通過した未定着のトナー画像を担持したシートPは、2つの張架ローラ23と搬送ベルト24とから構成されるベルト搬送装置により定着装置25へ搬送される。そして、定着装置25で熱と圧力とを加えてシートP上に転写されたトナー画像は永久画像として定着される。
トナー画像が定着された後のシートPは、切換爪55で搬送先が切り換えられて排出ローラ56によって排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。一方、両面コピーの場合は片面に画像が形成されたシートPは、切換爪55で搬送先が切り換えられてシート反転装置28に導入され、ここで反転して再び転写位置へと導かれ、裏面にも画像が形成されて、その後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出される。このとき、2次転写後に中間転写ベルト20上に残留する残留トナーは、クリーニング装置17で除去され、タンデム型画像形成部10による再度の画像形成に備える。
次に本実施形態1の複写機500の特徴部である、中間転写ベルト20に対して2次転写ローラ22を接離させるように、移動させる移動手段を有した転写装置である2次転写装置21について、複数の実施例を挙げて説明する。
(実施例1)
まず、本実施形態1における2次転写装置21の実施例1について図を用いて説明する。
図2は、本実施例に係る複写機本体100の2次転写装置21とその周囲構成の説明図である。
同図において、中間転写ベルト20の内周面側で自らの周面に中間転写ベルト20を部分的に掛け回している2次転写対向ローラ16は、変形自在な中間転写ベルト20を自らの周面でバックアップして一定の曲率に沿った形状に維持する役割を担っている。中間転写ベルト20における2次転写対向ローラ16に対する掛け回し箇所には、2次転写ローラ22が中間転写ベルト20の外周面側から当接して2次転写ニップ部を形成される。
2次転写ローラ22は、軸受け(不図示)を介して、ローラユニット保持体60に回転自在に保持されている。ローラユニット保持体60は、2次転写ローラ22の回転軸線と平行な姿勢をとるように設けられた回動軸60aを中心にして回動可能に構成されている。ローラユニット保持体60が回動軸60aを中心にして図中反時計回り方向に回転すると、ローラユニット保持体60に保持されている2次転写ローラ22が中間転写ベルト20に押し当てられて当接状態になり、2次転写ニップ部が形成される。また、ローラユニット保持体60が回動軸60aを中心にして図中時計回り方向に回転すると、ローラユニット保持体60に保持されている2次転写ローラ22が中間転写ベルト20から離間した離間状態になる。
本実施例に係る複写機本体100では、付勢コイルバネ65によってローラユニット保持体60の回動軸60aとは反対側の端部を中間転写ベルト20に向けて常に付勢している。付勢コイルバネ65により、ローラユニット保持体60に対して、回動軸60aを中心にして図中反時計回り方向に回転させる力を常に付与することで、2次転写ローラ22を中間転写ベルト20に向けて付勢している。つまり、付勢コイルバネ65、ローラユニット保持体60、及びローラユニット保持体60の回動軸60a等で、2次転写ローラ22を中間転写ベルトに向けて付勢する付勢手段を構成している。
2次転写ローラ22は、ローラ駆動モータ(不図示)の回転駆動力がギヤ等の駆動伝達手段(不図示)を介して伝達されることで、図中反時計回り方向に回転駆動される。これらローラ駆動モータや駆動伝達手段も、ローラユニット保持体60に保持されており、2次転写ローラ22やローラユニット保持体60とともに回動するように構成されている。また、ローラユニット保持体60には、2次転写ローラ22に付着したトナーや紙粉等を除去するクリーニングブレード64、固形潤滑剤61、及び固形潤滑剤61を2次転写ローラ22に対し押し当てる潤滑剤押し当て器63等も保持させている。
トナー画像を担持する中間転写ベルト20の外周面に接触する2次転写ローラ22の表面には、中間転写ベルト20上のトナーが付着する。この付着トナーをそのままにしておくと、2次転写ニップ部でシートPの裏面にトナーが転移する、所謂裏汚れを発生させてしまう。そこで、複写機本体100では、クリーニングブレード64のエッジを2次転写ローラ22の表面に当接させることで、2次転写ローラ22の表面からトナーを機械的に除去している。このような構成では、クリーニングブレード64の当接により、2次転写ローラ22に対して回転を阻害する負荷をかけるので、2次転写ローラ22を中間転写ベルト20との連れ回りにより、従動回転させることができない。このため、2次転写ローラ22を上記したローラ駆動モータによって回転駆動している。
潤滑剤押し当て器63は、ステアリン酸亜鉛塊等からなる固形潤滑剤61をコイルバネ62により、2次転写ローラ22に押し当てることで、潤滑剤粉末を2次転写ローラ22に塗布する。このように潤滑剤を塗布することで、クリーニングブレード64と2次転写ローラ22との当接による回転負荷上昇を抑えるとともに、ブレードエッジの巻き込みの発生も抑えている。なお、固形潤滑剤61を2次転写ローラ22に押し当てる代わりに、固形潤滑剤61から潤滑剤を掻き取りながら2次転写ローラ22に塗布する回転塗布ブラシを設けてもよい。
次に、本実施例に係る2次転写装置21を構成する主な構成部材を図3を用いて、より詳細に説明する。図3は、2次転写装置21に有した2次転写ローラ22の移動手段の断面説明図である。
同図において、2次転写ローラ22は、ローラ部22Aと、これの軸線方向の両端面からそれぞれ突出して回転軸線方向に延在する第1軸部材22B及び第2軸部材22Cと、後述する従節として機能する第1空転コロ22D及び第2空転コロ22Eとを有している。また、ローラ部22Aは、円筒状の中空芯金22aと、これの周面に固定された弾性材料からなる弾性層22bと、これの周面に固定された表面層22cとを具備している。
中空芯金22aを構成する金属としては、ステンレス、アルミニウムなどを例示することができるが、これらの材料に限定されるものではない。
弾性層22bについては、JIS−A硬度で70[°]以下にすることが望ましいが、ローラ部22Aには、クリーニングブレード64を当接させていることから、弾性層22bが柔らかすぎると様々な不具合を引き起こしてしまう。このため、弾性層22bについては、JIS−A硬度で40[°]以上にすることが望ましい。
ある程度の導電性を発揮するエピクロルヒドリンゴムにより、JIS−A硬度で50[°]程度の弾性層22bを形成している。導電性を発揮するゴム材料として、前述した導電性のエピクロルヒドリンゴムの代わりに、カーボンを分散せしめたEPDMやSiゴム、イオン導電機能を有するNBR、ウレタンゴムなどを使用してもよい。ゴム材料の多くがトナーに対して良好な化学的親和性を発揮したり、比較的大きな摩擦係数を発揮したりすることから、ゴムからなる弾性層22bの表面には、表面層22cを被覆している。これにより、ローラ部22A表面に対するトナー付着を抑えたり、ブレードとの摺擦負荷を低減したりしている。表面層22cの材料としては、低摩擦係数で且つ良好なトナー離型性を発揮するフッ素樹脂系樹脂にカーボンやイオン導電剤などの抵抗調整材を含有させたものが好適である。
2次転写ローラ22は、中間転写ベルト20と接触して回転する際に、中間転写ベルト20と微小な線速差をもつことがある。この線速差によって中間転写ベルト20をスリップさせないように、表面層22cとしては、中間転写ベルト20との摩擦係数を0.3以下となるように調整している。中間転写ベルト20については、各色のトナー像を色ズレなく重ねて転写する狙いから、一定速度で駆動することが求められるため、2次転写ローラ22の表面層22cの表面摩擦抵抗を低くすることは重要である。そして、このように構成された2次転写ローラ22は、2次転写対向ローラ16に掛け回されている中間転写ベルト20に向けて付勢されている。
中間転写ベルト20を掛け回している2次転写対向ローラ16は、円柱状の本体部であるローラ部16Bと、ローラ部16Bの回転中心箇所に対して回転軸線方向に貫通しつつ、ローラ部16Bを自らの表面上で空転させる貫通軸部材16Aとを有している。貫通軸部材16Aは、金属からなり、その周面上でローラ部16Bを自在に空転させる。ローラ部16Bは、ドラム状の中空芯金16aと、これの周面上に固定された弾性材料からなる弾性層16bと、中空芯金16aの軸線方向両端にそれぞれ圧入された玉軸受け16cとを具備している。玉軸受け16cが中空芯金16aを支えながら、中空芯金16aとともに貫通軸部材16A上で回転する。弾性層16bは、中空芯金16aの外周面に圧入されている。
貫通軸部材16Aは、中間転写ベルト20を張架するベルトユニットの第1側板71に固定された第1軸受け73と、第2側板72に固定された第2軸受け74とにより、回転自在に支持されている。但し、後述するシートPとして厚紙が通紙される場合を除き、画像形成動作時における殆どの時間は、回転駆動されずに停止している。そして、中間転写ベルト20の無端移動に伴って連れ回ろうとするローラ部16Bを、自らの周面上で自在に空転させる。
中空芯金16aの周面上に固定された弾性層16bは、7.5[LogΩ]以上の抵抗を発揮するように、イオン導電剤の添加によって抵抗値が調整された導電性ゴム材料から構成されている。弾性層16bの電気抵抗を所定の範囲に調整しているのは、A5サイズなどといった、ローラ軸線方向のサイズが比較的小さな記録シートを使用する際に、次のような不具合が発生するのを防止する狙いからである。2次転写ニップ内において、記録シートの介在なしに中間転写ベルト20と2次転写ローラ22とが直接接触している箇所に転写電流を集中させてしまうという不具合である。弾性層16bの電気抵抗を、記録シートの抵抗よりも大きな値にすることで、そのような転写電流の集中を抑えることが可能になる。
また、弾性層16bを構成する導電性ゴム材料としては、Asker−C硬度で40[°]程度の弾性を発揮するように、発泡ゴムを用いている。このような発泡ゴムで弾性層16bを構成することで、2次転写ニップ内で弾性層16bを厚み方向に柔軟に変形させて、シート搬送方向にある程度の広さを有する2次転写ニップを形成することができる。
なお、複写機500では、上記したように、2次転写ローラ22にクリーニングブレード64を当接させる都合上、2次転写ローラ22のローラ部22Aの材料として、弾性に富む材料を使用することが困難である。そこで、2次転写ローラ22の代わりに、2次転写対向ローラ16のローラ部16Bを弾性変形させるようにしている。
2次転写対向ローラ16の貫通軸部材16Aには、ローラ部16Bの中に位置しない長手方向の両端部領域に、それぞれ2次転写ローラ22に突き当てる突き当て部材である第1カム75と第2カム76を貫通軸部材16Aと一体的に回転するように固定している。具体的には、貫通軸部材16Aの長手方向の一端部領域には、第1カム75を固定している。第1カム75は、主にカム部75aと、真円形のコロ部75bとが軸線方向に並んで一体形成されている。コロ部75bに貫通させたネジ75cを貫通軸部材16Aに螺合させることで、第1カム75を貫通軸部材16Aに固定している。また、貫通軸部材16Aの長手方向の他端部領域には、第1カム75と同様の構成の第2カム76を固定している。
貫通軸部材16Aの軸線方向における第2カム76よりも外側の領域には、駆動受入プーリ77Bを固定している。一方、ベルトユニットの第2側板72には、ステッピングモータからなるカム駆動モータ79を固定されている。そして、カム駆動モータ79のモータ軸には、駆動出力プーリ77Aが固定されており、駆動出力プーリ77A及び駆動受入プーリ77Bには、タイミングベルト78が張架されている。上記構成において、カム駆動モータ79を駆動することにより、貫通軸部材16Aを回転させ、これにより貫通軸部材16A上に固定された第1カム75及び第2カム76を回転させることができる。このとき、貫通軸部材16Aを回転させても、ローラ部16Bについては貫通軸部材16A上で自在に空転させることが可能であるので、中間転写ベルト20によるローラ部16Bの連れ回りを阻害することはない。
中間転写ベルト20と2次転写ローラ22との対向状態を図3に示す当接状態から離間状態に向けて切り替える場合、カム駆動モータ79の駆動により第1カム75及び第2カム76を回転させる。回転させることで第1カム75及び第2カム76の外周面が2次転写ローラ22に設けた従節である第1空転コロ22D及び第2空転コロ22Eに突き当たって、ローラユニット保持体60の付勢コイルバネ65の付勢力に抗して押し下げる。その結果、2次転写ローラ22が2次転写対向ローラ16から遠のく方向へ移動し、最終的には中間転写ベルト20と2次転写ローラ22とが離間状態になる。
一方、中間転写ベルト20と2次転写ローラ22との接離状態を離間状態から図3に示す当接状態に向けて切り替える場合、カム駆動モータ79の駆動により第1カム75及び第2カム76を回転させる。このように回転させて、それぞれのカム面に接触した状態で、各空転コロ22D,22Eがローラユニット保持体60の付勢コイルバネ65の付勢力により押し上げられる。その結果、2次転写ローラ22が2次転写対向ローラ16へ近づく方向へ移動し、最終的には、付勢コイルバネ65の付勢力により中間転写ベルト20と2次転写ローラ22とが当接し、2次転写ニップ部が形成された状態になる。このとき、2次転写ローラ22の各空転コロ22D,22Eは、各カム75,76の外周面から離れた状態となる。
上記構成では中間転写ベルト20に対して2次転写ローラ22が接離するように移動させる移動手段は、各カム75,76、カム駆動モータ79、各空転コロ22D,22E、各プーリ77A,77B、タイミングベルト78、及び付勢手段等により構成されている。また、上記したように付勢手段は、主に付勢コイルバネ65、ローラユニット保持体60、及びローラユニット保持体60の回動軸60aとで構成されている。
また、2次転写装置21では、図2に示すように2次転写ローラ22の中空芯金22aを接地している一方で、2次転写対向ローラ16の中空芯金16aに対してトナーと同極性の2次転写バイアスを印加する。これにより、2次転写ニップ部内に、トナーを2次転写対向ローラ16側から2次転写ローラ22側に向けて静電移動させる2次転写電界を、両ローラ間に形成する。
2次転写対向ローラ16の金属製の貫通軸部材16Aを回転自在に受けている第1軸受け73は、導電性のすべり軸受けからなる。この導電性の第1軸受け73には、2次転写バイアスを出力する高圧電源(不図示)が接続されている。高圧電源から出力される2次転写バイアスは、導電性の第1軸受け73を介して2次転写対向ローラ16に導かれる。そして、2次転写対向ローラ16内では、金属製の貫通軸部材16Aと、金属製の玉軸受け16cと、金属製の中空芯金16aと、導電性の弾性層16bとを順に伝わっていく。
また、貫通軸部材16Aの一端には、第1カム75及び第2カム76の回転角度位置及び回転する際の角速度を検知するためのエンコーダーの被検知円盤(不図示)が、その円盤中心と貫通軸部材16Aの回転軸中心とが同軸上になるように固定されている。この被検知円盤は貫通軸部材16A上に固定された第1カム75及び第2カム76と一体的に回転し、その移動がエンコーダーの検出部(不図示)で検出される。この検出結果は、複写機500の制御部(不図示)に送信され、制御部は、検知結果に基づいて、第1カム75、及び第2カム76の回転角度位置及び回転する際の角速度を把握し、カム駆動モータ79の駆動を制御する。
上記したように、第1カム75及び第2カム76は所定の回転角度で、それぞれ2次転写ローラ22の第1空転コロ22D及び第2空転コロ22Eに突き当たる。そして、2次転写ローラ22を付勢コイルバネ65の付勢力に抗して2次転写対向ローラ16から遠ざける方向に押し下げる。このときの押し下げ量は、各カム75,76の回転角度位置によって決まる。なお、2次転写ローラ22の押し下げ量が大きくなるほど、2次転写対向ローラ16と2次転写ローラ22との軸間距離が大きくなる。
2次転写ローラ22において、ローラ部22Aと一体になって回転する第1軸部材22Bには、第1空転コロ22Dが空転可能に設けられている。2次転写ローラ22の第2軸部材22Cには、第1空転コロ22Dと同様の構成の第2空転コロ22Eが空転可能に設けられている。2次転写対向ローラ16に設けられた各カム75,76が突き当てられた各空転コロ22D,22Eは、その突き当てに伴って回転を阻止されるが、それによって2次転写ローラ22の回転が妨げられることはない。これは、各空転コロ22D,22Eが回転を停止しても、各空転コロ22D,22Eが玉軸受けになっているので、2次転写ローラ22の各軸部材22B,22Cは、各空転コロ22D,22Eから独立して自在に回転するからである。各カム75,76の突き当てに伴って各空転コロ22D,22Eの回転を停止させることで、両者の摺擦の発生を回避し、且つ、摺擦による中間転写ベルト20を回転搬送する駆動モータや2次転写ローラ22の駆動モータのトルク上昇の発生も回避できる。
次に、本実施例に係る2次転写装置21に有した移動手段による2次転写ローラ22の移動について、より詳細に説明する。
図4は、シートPとして普通紙P1を進入させる直前の2次転写ニップ部の状態を示す模式図、図5は、シートPとして厚紙P2を進入させる直前の2次転写ニップ部の状態を示す模式図である。
本実施例の2次転写装置21では、図4に示すように中間転写ベルト20に2次転写ローラ22が当接した状態と、図5に示すように中間転写ベルト20から2次転写ローラ22が離間した状態とを、各カム75,76を回転させることで切り替えている。
図4に示すように、普通紙P1を通紙する場合には、画像形成の待機時や複写機500内部での調整動作時等の2次転写を行わない場合を除き、各カム75,76と各空転コロ22D,22Eとを離間させた状態で普通紙P1を2次転写ニップ部に進入させる。すなわち、移動手段の付勢力により2次転写ローラ22を中間転写ベルト20に押圧し、2次転写ニップ部にニップ圧が生じた状態で、普通紙P1を2次転写ニップ部に進入させる。ここで、普通紙P1は厚紙P2に比べて紙厚が薄く、且つ、2次転写装置21の移動手段に具備した付勢コイルバネ65のばね定数は、普通紙P1が2次転写ニップ部に進入しても急激なニップ圧の上昇が起きないように最適化されている。
しかし、図4に示した状態の2次転写ニップ部に、普通紙P1よりも紙厚が厚い厚紙P2を進入させると、2次転写ローラ22又は/及び中間転写ベルト20の表面に厚紙P2が衝突する際の衝撃と、挟持される際の急激なニップ圧の変動が生じる。これらの衝撃と急激なニップ圧変動とに起因して、2次転写ニップ部で2次転写ローラ22に振動が生じるとともに、中間転写ベルトに振動及び急激な速度変動が生じ、2次転写や1次転写に悪影響を与え、所謂ショックジター等の画質低下が発生してしまう。また、厚紙P2を連続通紙する場合には、2次転写ニップ部を通過する厚紙P2毎に、ショックジター等の画質低下が発生してしまう。
そこで、本実施例では、中間転写ベルト20に2次転写ローラ22を当接させて2次転写ニップ部に所定のニップ圧を生じさせる動作時の2次転写ローラ22の移動速度と、厚紙P2を2次転写ニップ部に進入させるタイミングとを次のように構成した。ここで、所定のニップ圧とは、移動手段の付勢手段で中間転写ベルト20に厚紙P2等のシートPを介して2次転写ローラ22が接触するように移動して、中間転写ベルト20と2次転写ローラ22との間に生じる最終的なニップ圧ではない。あくまでも、中間転写ベルト20に厚紙P2等のシートPを介して2次転写ローラ22が接触するように移動して、明らかな2次転写の悪化が見られないニップ圧のことである。なお、2次転写ニップ部に最終的なニップ圧が生じる前に、各カム75,76と従節である各空転コロ22D,22Eとは離間し、付勢手段による付勢力の全てが2次転写ニップ部を構成する各部材及びシートPに加わって最終的なニップ圧が生じることになる。
中間転写ベルト20にシートPを介して2次転写ローラ22を当接させて2次転写ニップ部に所定のニップ圧を生じさせる当接動作は、2つの動作に分けられる。1つ目は、中間転写ベルト20にシートPを介して2次転写ローラ22を当接させて2次転写ニップ部にニップ圧を生じさせ始める動作である。2つ目は、ニップ圧を生じさせ始める動作の後、必要ニップ圧位置(2次転写ニップ部に所定のニップ圧が生じる位置)まで2次転写ローラを中間転写ベルトに向けて移動させる加圧動作である。さらに、中間転写ベルトと2次転写ローラの最大離間距離よりも厚紙P2が薄い場合、中間転写ベルトと2次転写ローラとが離間した状態から2次転写ニップ部にニップ圧を生じさせ始める動作は、次の2つの動作に分けることができる。中間転写ベルトと2次転写ローラとを接近させる接近動作と、シートPを介して接触させてニップ圧を生じさせ始める接触動作とである。
但し、中間転写ベルトと2次転写ローラの最大離間距離よりも厚紙P2の紙厚が厚いと、ショックジター等の画質低下が発生してしまうため、本実施例の2次転写装置21では通紙する厚紙P2の最大紙厚よりも、最大離間距離を大きく設定している。
そして、中間転写ベルト20に向けた2次転写ローラ22の接触動作時の移動速度を、少なくとも加圧動作時の移動速度よりも遅くなるように構成し、接触動作時に厚紙P2を転写ニップ部に進入させるように構成した。
上記のようにニップ圧が生じ始める接触動作時に、厚紙P2等のシートPを2次転写ニップ部に進入させるので、ニップ圧が生じた状態の2次転写ニップ部にシートを進入させる転写装置よりも、厚紙が進入する際に生じるニップ圧の急激な上昇を低減できる。すなわち、像担持体である中間転写ベルト20に記録媒体であるシートPを介して転写ローラである2次転写ローラ22を接触させるように移動させるので、厚紙が進入する際に生じるニップ圧の急激な上昇を低減できる。したがって、ニップ圧が生じた状態の2次転写ニップ部にシートを進入させる2次転写装置よりも、シートPを2次転写ニップ部に進入させる際のショックジターの発生を抑制できる。
また、用紙搬送速度が速くなっても、接触動作時の移動速度の上昇を抑制し、加圧動作時の移動速度を速くすることで、2次転写ニップ部に記録媒体の画像形成領域が進入する前に、必要ニップ圧位置まで2次転写ローラ22を移動させることができる。したがって、用紙搬送速度が速くなっても、転写圧不足に起因した画質低下を抑制しつつ、接触動作時と加圧動作時の2次転写ローラの移動速度が同じ2次転写装置よりも、接触動作時の2次転写ローラ22の中間転写ベルト20に向う移動速度を遅くできる。
よって、加圧動作時と接触動作時の2次転写ローラの移動速度が同じ従来の2次転写装置よりも、2次転写ニップ部に厚紙P2が進入する際の衝撃を低減でき、ショックジター等の画質低下を抑制する抑制効果を、さらに高めることができる。
すなわち、中間転写ベルト20に対して2次転写ローラ22を接離させる2次転写装置であって、2次転写ニップ部に厚紙P2等のシートPを進入させる際の衝撃を低減し、従来よりもショックジター等の画質低下を抑制できる2次転写装置21を提供できる。
また、中間転写ベルト20に対して2次転写ローラ22が接離するように移動させる移動手段に第1カム75や第2カム76のカムを用い、第1空転コロ22Dや第2空転コロ22E等の従節に当接させる構成を採用することで、次のような効果も奏する。2次転写ローラの移動手段としてカムを用いることで簡易な構成で2次転写ローラ22を移動させることが可能となり、上記した2次転写装置21の低コスト化が可能となる。
また、第1カム75や第2カム76を、2次転写対向ローラ16を回転自在に支持する貫通軸部材16Aに保持させているので、次のような効果も奏する。2次転写ローラ22を移動させる第1カム75や第2カム76を保持する部材を、2次転写対向ローラ16の回転軸である貫通軸部材16Aとは別に設ける構成よりも、転写装置をコンパクト化できる。また同時に、部品点数を減らして転写装置の低コスト化が可能となる。
次に、2次転写ローラの各動作時の移動速度と、厚紙P2を2次転写ニップ部に進入させるタイミングについて複数の例を挙げ、図を用いてより具体的に説明する。
図6は、当接動作を接触動作、及び加圧動作に分けた場合の2次転写ローラ位置の移動と、厚紙を通紙するタイミングの一例である。図7は、当接動作を近接動作、接触動作、及び加圧動作に分けた場合の2次転写ローラ位置の移動と、厚紙を通紙するタイミングチャートの一例である。
ここで、図6、図7では、中間転写ベルト20に接触した際の2次転写ローラ22の位置を基準として、図中、縦軸の0とし、上側の範囲が離間、下側の範囲が当接を表している。そして、離間時には中間転写ベルト20に対する2次転写ローラ22の離間距離が縦軸の値となり、当接時には中間転写ベルト20に対する2次転写ローラ22の食い込み量が縦軸の値となる。すなわち、上側に行くほど中間転写ベルト20に対する2次転写ローラ22の離間距離が広がり、下側に行くほど中間転写ベルト20に対する2次転写ローラ22の食い込み量が増加する。
まず、当接動作を接触動作、及び加圧動作に分けた場合の例について図6を用いて説明する。
図6に示すように、この例では2次転写ローラ22を中間転写ベルト20に向けて移動させる、接触動作時(2次転写ローラ22と中間転写ベルト20とが厚紙P2を介して接触する瞬間)の移動速度を、接触動作後の加圧動作時の移動速度よりも遅くした。すなわち、図6に示す2次転写ローラ22の位置を示した線分の傾きがa1<a2となるように構成した。
このように構成することで、上記したように2次転写ニップ部に厚紙P2が進入する際の衝撃を低減でき、ショックジター等の画質低下を抑制する抑制効果を、さらに高めることができる。
また、厚紙P2の搬送速度が速くなっても、接触動作時の移動速度の上昇を抑制し、加圧動作時の移動速度を速くすることで、2次転写ニップ部に厚紙P2の画像形成領域が進入する前に、必要ニップ圧位置まで2次転写ローラ22を移動させることができる。したがって、厚紙P2の用紙搬送速度が速くなっても、転写圧不足に起因した画質低下を抑制でき、2次転写ローラ22をゆっくりと移動させすぎて2次転写ニップ部でのニップ圧、つまり2次転写圧が安定化する前に厚紙P2が通過することも防ぐことができる。
具体的には、厚紙P2を2次転写ニップ部に進入させる前に、図4に示した中間転写ベルト20に2次転写ローラ22が当接した状態から各カム75,76を図中反時計回りに回転させる。そして、図5に示した中間転写ベルト20から2次転写ローラ22が離間した状態に切り替える。このとき、各カム75,76は、その外周面で対向する2次転写ローラ22に設けられた各空転コロ22D,22Eを、付勢手段の付勢力に抗して押し下げる。このように押し下げることで、2次転写対向ローラ16の回転軸である貫通軸部材16Aと2次転写ローラ22の回転軸である各軸部材22B,22Cの軸心までの距離を変化し、2次転写ローラ22が押し下げられて、中間転写ベルト20から離間する。この離間した状態が、図6に示す、接触動作前の2次転写ローラ22の位置が一定な状態である。
その後、厚紙P2を2次転写ニップ部に進入させる前に、中間転写ベルト20に対して2次転写ローラ22を接触させて、2次転写ニップ部にニップ圧を生じさせ始める接触動作を、その後の加圧動作時よりも遅い2次転写ローラ22の移動速度で開始する。このように接触動作を開始した後、この接触動作時(中)に厚紙P2を2次転写ニップ部に進入させ、厚紙P2を介して中間転写ベルト20と2次転写ローラ22とが接触する。この接触動作後、厚紙P2の画像形成領域Gが2次転写ニップ部に進入する前に、加圧動作に移行して接触動作時よりも速い移動速度で2次転写ローラ22を移動させ、必要ニップ位置(所定のニップ圧が生じる位置)まで、2次転写ローラ22を移動させる。そして、必要ニップ位置まで2次転写ローラ22が移動したら、その後、各カム75,76と、各空転コロ22D,22Eとが離間するまで、2次転写ローラ22の移動速度は維持され、厚紙P2の画像形成領域Gが2次転写ニップ部に進入する。
厚紙P2の画像形成領域Gが、2次転写ニップ部を通過したら、中間転写ベルト20から2次転写ローラ22を離間させる離間動作に移行し、上記した一連の接触動作、加圧動作、及び離間動作を、厚紙P2が通紙される毎に繰り返す。
次に、当接動作を接近動作、接触動作、及び加圧動作に分けた場合の例について図7を用いて説明する。ここで、上記した当接動作を接触動作、及び加圧動作に分けた場合の例と、この例とでは、中間転写ベルトと2次転写ローラとが離間した状態から2次転写ニップ部にニップ圧を生じさせ始める動作を、接近動作と接触動作とに分けていることに係る点のみことなる。したがって、上記した例と同様な構成に関する説明については、適宜、省略して説明する。
図7に示すように、この例では上記したように、中間転写ベルト20と2次転写ローラ22とが離間した状態から厚紙P2を挟み込んで2次転写ニップ部にニップ圧を生じさせ始める動作を、接近動作と接触動作とに分けている。そして、上記した例と同様に、2次転写ローラ22を中間転写ベルト20に向けて移動させる、接触動作時の移動速度を、接触動作後の加圧動作時の移動速度よりも遅くした。すなわち、図7に示す2次転写ローラ22の位置を示した線分の傾きがa1<a2となるように構成した。加えて、この例では、2次転写ローラ22を中間転写ベルト20に向けて移動させる、接触動作時の移動速度を、近接動作時の移動速度よりも遅くしている。すなわち、図7に示す2次転写ローラ22の位置を示した線分の傾きがa1<a2,a3となるように構成した。
上記のように構成することで、2次転写ニップ部に厚紙P2が進入する際の衝撃を低減でき、ショックジター等の画質低下を抑制する抑制効果を、さらに高めることができる。
また、当接動作時において接触動作時の移動速度のみを、他の近接動作時、及び加圧動作時の移動速度よりも遅くしている。このように接触動作時の移動速度のみを遅くすることで、ショックジター等を抑制する高画質化に加え、当接動作時に要する時間を、他の接近動作、及び加圧動作を速くすることで短することができ、高速化が可能な2次転写装置を提供できる。
次に、当接動作を接近動作、接触動作、及び加圧動作に分けた場合に、2次転写ローラ22の中間転写ベルト20に向う移動速度を、それぞれの動作毎に変化させる各カム75,76の形状及び回転する角速度について、第1カム75を例に挙げて説明する。なお、厚紙P2を挟持する2次転写ニップを形成する場合、厚紙P2を介して中間転写ベルト20と2次転写ローラ22が接触するが、以下の各図では2次転写対向ローラ16、2次転写ローラ22、第1空転コロ22D、及び第1カム75の状態を示す。
図8は、当接動作を近接動作、接触動作、及び加圧動作に分けた場合のカム線図の例である。図9は、第1カム75の回転位置が0[deg]付近の2次転写対向ローラと2次転写ローラとが離間した状態の斜視説明図、図10は、第1カム75の回転位置が0[deg]付近の第1カム75とコロ、及び2次転写対向ローラと2次転写ローラの状態説明図。図11は、カムの回転位置が70[deg]付近の2次転写対向ローラと2次転写ローラとが離間した状態の斜視説明図、図12は、カムの回転位置が70[deg]付近のカムとコロ、及び2次転写対向ローラと2次転写ローラの状態説明図である。
図13は、カムの回転位置が140[deg]付近の2次転写対向ローラと2次転写ローラとが接触した状態の斜視説明図、図14は、カムの回転位置が140[deg]付近のカムとコロ、及び2次転写対向ローラと2次転写ローラの状態説明図。図15は、カムの回転位置が210[deg]付近の2次転写対向ローラと2次転写ローラとでニップ部を形成した状態の斜視説明図、図16は、カムの回転位置が210[deg]付近のカムとコロ、及び2次転写対向ローラと2次転写ローラの状態説明図。図17は、カムの回転位置が300[deg]付近の2次転写対向ローラと2次転写ローラとでニップ部を形成した状態の斜視説明図、図18は、カムの回転位置が300[deg]付近のカムとコロ、及び2次転写対向ローラと2次転写ローラの状態説明図である。
なお、図8では2次転写ローラ22を中間転写ベルト20に接触させた際の第1カム75のカム半径(従節に対向、又は接触する位置の外周面とカムの回転中心との距離)と離間停止させる際の目標の回転位置を基準としている。そして、図中、縦軸における基準カム半径の距離を0[mm]、横軸における基準回転位置の角度を0[deg]としている。図8図中、上側の範囲が離間、下側の範囲が当接を表している。また、図8図中、上側に行くほど中間転写ベルト20に対する2次転写ローラ22の離間距離が広がり、下側に行くほど中間転写ベルト20に対する2次転写ローラ22の食い込み量が増加する。
図8のカム線図に示すように、第1カム及び第2カムは、カム半径が上記した接近動作、接触操作、加圧動作、離間動作にそれぞれ対応した領域を有している。また、離間動作と接近動作との間で離間した状態を維持する離間維持領域と、加圧動作と離間動作との間で当接した状態を維持する当接維持領域も有している。
そして、離間維持領域の第1カム75の回転位置(0〜30[deg])では、基準カム半径と従節に対向する位置でのカム半径との差分(以下、カム距離という)は1.0[mm]を維持する。そして、第1カム75の回転位置が0[deg]の場合には、中間転写ベルト20、及び2次転写ローラ22は、図9の斜視図、及び図10(b)に示すように離間した状態になる。また、第1カム75、及び第1空転コロ22Dは、図10(a)に示すように接触し、第1カム75が第1空転コロ22Dを押し下げた状態となっている。
離間維持領域から第1カム75の回転が進み、接近動作に対応した接近領域の第1カム75の回転位置(30〜80[deg])では、カム距離は1.0〜0.3[mm]の間で減少するように一定の比率(カム距離の変化量/角度変化量)で変化する。そして、第1カム75の回転位置が70[deg]の場合には、中間転写ベルト20、及び2次転写ローラ22は、図11の斜視図、及び図12(b)に示すように離間してはいるが接近した状態になる。また、第1カム75、及び第1空転コロ22Dは、図12(a)に示すように接触し、第1カム75が第1空転コロ22Dを押し下げた状態となっている。この領域では、後述する接触動作に対応した接触領域に比べてカム距離の変化の比率が大きく、2次転写ローラ22が中間転写ベルト20に向って速く移動する。
接近領域から第1カム75の回転が進み、接触動作に対応した接触領域の第1カム75の回転位置(80〜200[deg])では、カム距離は+0.3〜−0.3[mm]の間で減少するように一定の比率で変化する。そして、第1カム75の回転位置が140[deg]の場合には、中間転写ベルト20、及び2次転写ローラ22は、図13の斜視図、及び図14(b)に示すように接触した状態になる。また、第1カム75、及び第1空転コロ22Dは、図14(a)に示すように接触し、第1カム75が第1空転コロ22Dを押し下げた状態となっている。この領域では、上述した接近領域や、後述する加圧動作に対応した加圧領域に比べてカム距離の変化の比率が小さく、2次転写ローラ22が中間転写ベルト20(2次転写対向ローラ16)に向って遅く移動する。また、この領域で、厚紙P2の先端が2次転写ニップ部に進入する。
接触領域から第1カム75の回転が進み、加圧動作に対応した加圧領域の第1カム75の回転位置(200〜270[deg])では、カム距離は−0.3〜−1.5[mm]の間で減少するように一定の比率で変化する。そして、第1カム75の回転位置が210[deg]の場合には、中間転写ベルト20、及び2次転写ローラ22は、図15の斜視図、及び図16(b)に示すようにニップ部を形成した状態になる。また、第1カム75、及び第1空転コロ22Dは、図16(a)に示すように接触し、第1カム75が第1空転コロ22Dを押し下げた状態となっている。この領域では、上述した接触領域に比べてカム距離の変化の比率が大きく、2次転写ローラ22が中間転写ベルト20(2次転写対向ローラ16)に向って遅く移動する。また、この領域で、所定のニップ圧(必要ニップ圧)まで、2次転写ニップ部のニップ圧が高められ、所定のニップ圧までニップ圧が高まった後に、厚紙P2の画像形成領域Gの先端が2次転写ニップ部に進入する。
加圧領域から第1カム75の回転が進み、当接維持領域の第1カム75の回転位置(270〜315[deg])では、カム距離は−1.5[mm]を維持する。そして、第1カム75の回転位置が300[deg]の場合には、中間転写ベルト20、及び2次転写ローラ22は、図17の斜視図、及び図18(b)に示すようにニップ部を形成した状態になる。また、第1カム75、及び第1空転コロ22Dは、図18(a)に示すように離間した状態となっている。この領域で、厚紙P2の画像形成領域Gの後端が2次転写ニップ部を通過する。
そして、当接維持領域から第1カム75の回転が進み、離間動作に対応した離間領域の第1カム75の回転位置(315〜340[deg])では、カム距離は−1.5〜+1.0[mm]の間で増加するように一定の比率で変化する。この領域で、厚紙P2の後端が2次転写ニップ部を通過する。その後、第1カム75の回転位置が進み、上記した離間維持領域に移行する。そして、シートPとして厚紙P2が通紙される場合には、厚紙P2が通紙される毎に上記した一連の動作が繰り返される。
上記のように第1カム75(第2カム76)の従節に対向する外周面を形成して第1カム75を回転させる際の角速度を一定にし、各動作に対応して2次転写ローラの中間転写ベルトに向かう、又は中間転写ベルト20から離れる際の移動速度を設定できる。すなわち、回転させる際の角速度を一定にする第1カム75のカム半径を変化させることで、接近動作時、接触動作時、及び加圧動作時の中間転写体に向かう2次転写ローラの移動速度を変更することができる。したがって、中間転写ベルト20等の駆動部と同一の駆動源を用いて第1カム75を回転駆動することが可能となり、カム駆動モータ79等の専用の駆動源を減らして複写機500などの画像形成装置のコンパクト化、及び低コスト化することも可能である。
一方、上記のように専用のカム駆動モータ79を用いる場合には、ステッピングモータなどのモータを用いることで、第1カム75を回転させる回転位置と、回転させる際の角速度を高精度に制御できる。このように、回転位置と角速度を高精度に制御することで、従節である第1空転コロ22Dに接触するカム半径の単位時間当りの変化量を高精度に制御して、2次転写ローラ22などの2次転写ローラの移動速度を高精度に制御できる。したがって、狙った2次転写ローラ22の移動速度を容易に得ることが可能となる。
(実施例2)
次に、本実施形態1における2次転写装置21の実施例2について図を用いて説明する。
本実施例と上記した実施例1の2次転写装置21では、移動手段に設けたカムを回転させる際の角速度と、カムの形状に係る点のみ異なる。したがって、上記した実施例1の2次転写装置21と同様な構成動作については、適宜、省略して説明する。
図19は、本実施例に係る厚紙P2を進入させる直前の2次転写ニップ部の状態を示す模式図である。
図19に示すように、本実施例の2次転写装置21は、中間転写ベルト20に対して2次転写ローラ22を接離するように移動させる移動手段に有したカムは、上記した実施例1の第1カム75や第2カム76の形状と異なり、単純な形状をした偏心カムである。具体的には、実施例1の第1カム75と第2カム76に替え、円形の板カムである第1偏心カム85と第2偏心カム86を、2次転写対向ローラ16の回転軸である貫通軸部材16Aの長手方向の両端部領域に偏心させて固定している。そして、実施例1で図3を用いて説明したステッピングモータからなるカム駆動モータ79により、貫通軸部材16Aを回転させる角速度を制御することで、第1偏心カム85及び第2偏心カム86が従節に接触するカム半径の単位時間当りの変化量を変化させる。このように変化させることで、実施例1で図6や図7を用いて説明した、接近動作時、接触動作時、及び加圧動作時における2次転写ローラ22の中間転写ベルトに向かう移動速度を変更することを可能としている。
このように2次転写装置21の移動手段を構成することで、実施例1の構成のように中間転写ベルト20等の駆動部と同一の駆動源を用いて各偏心カム85,86を回転駆動することは困難であるが、実施例1の他の作用・効果については同様に奏することができる。
加えて、ステッピングモータからなるカム駆動モータ79を用いて、狙った2次転写ローラの移動速度を容易に得ることができるので、各偏心カム85,86等の単純な形状のカムを用いいてカムの低コスト化も図れる。
なお、本実施形態1の複写機500は、上記した各実施例の2次転写装置21のいずれか備えることで、各実施例の2次転写装置21と同様な効果を奏することができる。
また、上記した実施形態1では、厚紙を通紙する場合に2次転写装置21の移動手段を動作させ、中間転写ベルトに対して2次転写ローラ22を接離させる動作を繰り返す構成について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、通紙するシートの紙厚に関係なく、画像形成の待機時や複写機500内部での調整動作時等に中間転写ベルトから2次転写ローラを離間させて復帰時に当接させる構成の2次転写装置にも適用可能である。より具体的には、普通紙でのファーストプリント時等に、中間転写ベルトから離間した状態から当接する状態に2次転写ローラが移動する構成の2次転写装置に本発明を適用することもできる。また、画像形成装置の高速化とのバランスが難しいが、普通紙を通紙する場合にも、中間転写ベルトに対する2次転写ローラの接離動作を繰り返し、2次転写ニップ部に普通紙が進入する際に生じる振動を、より低減して更なる高画質化を図ることも可能である。
また、中間転写ベルト20に2次転写ローラ22が直接当接して2次転写ニップ部を形成する構成の2次転写装置21に本発明を適用した例について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、複数の支持・搬送ローラ、転写・搬送ベルト、及び2次転写ローラを具備した2次転写装置の2次転写ローラが、転写・搬送ベルトを介して中間転写ベルトに当接して2次転写ニップ部を形成する構成の2次転写装置にも適用可能である。
また、2次転写ローラ22を移動させる移動手段に、第1カム75や第1偏心カム85等のカムを用いた構成について説明したが、本発明はものような構成に限定されるものではない。例えば、リンク機構の駆動源にステップングモータやソレノイド等を用いた構成にも適用可能である。
また、本実施形態1では、本発明を、中間転写体である中間転写ベルト20を備え中間転写方式の画像形成装置である複写機500の2次転写装置21に適用した例について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。
表面にトナー画像を担持する感光体ドラム等の像担持体と転写ローラとを備え、像担持体と転写ローラとの間の転写ニップ部に進入した記録媒体に、像担持体上に担持したトナー画像を転写する装置、所謂直接転写方式の画像形成装置においても同様の課題がある。このような直接転写方式の画像形成装置にも、本発明は適用可能であり、本発明を適用することで、転写ニップ部に記録媒体を進入させる際の衝撃を低減し、従来よりもショックジター等の画質低下を抑制できる転写装置を提供できる。また、この転写装置を備えることで、転写ニップ部に記録媒体を進入させる際の衝撃を低減し、従来よりもショックジター等の画質低下を抑制できる直接転写方式の画像形成装置を提供することができる。
[実施形態2]
以下、本発明を適用した画像形成装置の第2の実施形態(以下、実施形態2という)について説明する。
本実施形態2に係る画像形成装置である複写機500は、上記した実施形態1の複写機とは、以下の構成に係る点のみ異なり、他の構成は実施形態1の複写機と同様であるので、本実施形態2では、複写機500の全体構成や動作等については、その説明を省略する。
また、実施形態1と同様な構成、及び、その作用・効果については、適宜、省略して説明する。また、実施形態1の複写機の構成部材と同様な機能を果す構成部材、及び同一な構成部材については、特に区別する必要がない限り、同一の符号を付して説明する。
上記した本実施形態2の複写機500と実施形態1の複写機とが異なる点とは、次の点である。2次転写ニップ部のニップ幅をシート搬送方向上流側へ広げるため、2次転写対向ローラ16の中間転写ベルト20の移動方向上流側の近傍に、中間転写ベルト20を内周面側から外周面側に向け押し下げる押し下げローラ91を設けたことに係る点である。また、2次転写ニップ部に進入するシートPを案内する案内手段を設け、この案内手段をシートPの後端が通過するときに、2次転写ローラ22を所定の範囲で押し下げるように、2次転写ローラ22の移動手段を構成したことに係る点である。
以下に、上記した本実施形態2が実施形態1と異なる点について、図を用いて説明する。
まず、2次転写対向ローラ16の中間転写ベルト20の移動方向上流側の近傍に、中間転写ベルト20を内周面側から外周面側に向け押し下げる押し下げローラ91を設けた点から説明する。図20は、本実施形態2に係る2次転写装置21とその周囲構成の説明図である。
像担持体である中間転写ベルト20上のトナー像を記録媒体であるシートPに2次転写するときに、2次転写ニップ部の入口近傍でシートPと中間転写ベルト20との間で放電が発生し、転写チリや転写ブレという異常画像が発生することがある。
上記のような異常画像を抑止するものとして、2次転写ニップ部よりも上流側で中間転写ベルト上のトナー像とシートとが長く接触しないように、シートをガイドしながら2次転写ニップ部に向けて案内するガイド部材を設けた構成が知られている。さらに、中間転写ベルトの内周側から外周側へ向けて中間転写ベルトを押圧する押下げローラを押圧方向に変位可能とし、ガイド部材のシート搬送方向下流側端(以下、先端という)をシートの後端が通過するタイミングで変位させる制御を行う構成も知られている。
例えば、特許文献2には、2次転写ニップ部にシートを案内するガイド部材の先端を、シートの後端が通過する際に、シートと中間転写ベルトとが衝突する衝撃により発生するトナー像乱れを良好に抑制するために、次のような構成が記載されている。中間転写ベルトを内周側から押圧する押下げローラを押圧方向に関して変位可能に設け、シートの後端がガイド部材の先端を通過するタイミングで押下げローラが変位するように制御する。このように中間転写ベルトを押下げることで、2次転写ニップ部の入口近傍で、中間転写ベルトとシートとの近接により発生する転写チリや転写ブレという異常画像を抑止することができるというものである。
しかし、今までの中間転写ベルトの内周側から押圧する押下げローラを押圧方向に変位可能とし、ガイド部材の先端をシートの後端が通過するタイミングで変位制御する構成では、次のような不具合が発生する場合があった。
押下げローラを押圧方向に変位させる際に、中間転写ベルトのテンションが急激に変化し中間転写ベルトに振動が発生することで転写チリとは異なる異常画像が発生するという不具合である。
そこで、本実施形態2では、2次転写ニップ部の入口近傍で、中間転写ベルト20とシートPの近接により発生する転写チリや転写ブレという異常画像を抑止することができる2次転写装置21を提供することを目的として、2次転写装置21を次のように構成した。
図20に示すように、2次転写ローラ22は、円筒状の中空芯金22aと、これの周面に固定された導電性弾性材料からなる弾性層22bとを有している。また、2次転写ローラ22の対向に配置された2次転写対向ローラ16は、金属からなる円筒状の中空芯金16aと、これの外周面に固定された導電性弾性材料からなる弾性層16bを有している。そして、2次転写ローラ22を、中間転写ベルト20を介して2次転写対向ローラ16に押し当てて2次転写ニップ部を形成している。
また、2次転写ニップ部よりも、シート搬送方向上流側で中間転写ベルト20上のトナー像とシートPとが長く接触しないように、シートPを図中上方から接触して2次転写ニップ部に案内するガイド部材である上ガイド部材92を設けている。この上ガイド部材92は2次転写ニップ部よりもシート搬送方向上流側に設けられている。また、2次転写装置21のローラユニット保持体60に保持され、シートPを図中下方から接触して2次転写ニップ部に案内する下ガイド部材93も有している。
なお、本実施形態2では、上ガイド部材92を2次転写装置21の支持側板(不図示)に支持させているが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、複写機本体100の側板等に支持させても良い。
2次転写対向ローラ16の貫通軸部材16Aに高圧電源94より2次転写バイアスが印加されると、接地している2次転写ローラ22との間に中間転写ベルト20を介して2次転写電流が流れる。この2次転写電流は、両ローラの回転軸の軸間を結ぶ経路で主に流れる。
よって、中間転写ベルト20からシートPへのトナー像の2次転写は、両ローラの回転軸の軸間を結ぶ位置(以下、軸間位置という)で行われる。そして、この軸間位置よりも僅かに中間転写ベルト20の移動方向上流側において、中間転写ベルト20の表面と、2次転写ローラ22との間に空隙が形成されていると、空隙(以下、ギャップという)で放電が発生する。これにより、2次転写ニップ部に進入する前の中間転写ベルト20の領域に担持されたトナー像中のトナーが散って転写チリを引き起こしてしまう。
そこで、本実施形態2では、上記した軸間位置よりも比較的離れた位置でギャップを形成するように、軸間位置よりもベルト移動方向上流側で中間転写ベルト20を2次転写ローラ22に強制的に巻き掛けるようにしている。この強制的な巻き掛けは、中間転写ベルト20の内周側において2次転写対向ローラ16よりもベルト移動方向上流側に配置された押下げローラ91によって行われている。
押下げローラ91が、中間転写ベルト20の内周側から中間転写ベルト20を2次転写ローラ22に向けて押下げることで、中間転写ベルト20を2次転写ローラ22に強制的に巻き掛けている。この巻き掛けにより、2次転写ローラ22と2次転写対向ローラ16による2次転写ニップ部よりも中間転写ベルト20のベルト移動方向上流で、中間転写ベルト20と2次転写ローラ22とでプレニップ部を形成している。そして、この結果として、2次転写ニップ部をベルト移動方向上流側に広げている。
上記のようなプレニップ部を形成することにより、2次転写電流の及ばない位置までギャップ(空隙)を遠ざけることで、転写チリの発生を有効に抑えている。
しかし、シートPの後端が上ガイド部材92の先端を通過するとシートPは復元力により中間転写ベルト20と近接し、微小ギャップによる放電で転写チリを引き起こしてしまう。そこで、本実施形態2の2次転写装置21では、詳細は後述するが、2次転写ローラ22をシートPの後端で任意の量だけ押下げることで転写チリを抑制するように構成している。
次に、本実施形態2に係る2次転写装置21を構成する主な構成部材を図21を用いて、より詳細に説明する。図21は、2次転写装置21に有した2次転写ローラ22の移動手段の断面説明図である。
同図において、2次転写ローラ22は、ローラ部22Aと、これの軸線方向の両端面からそれぞれ突出して回転軸線方向に延在する第1軸部材22B及び第2軸部材22Cと、後述する従節として機能する第1空転コロ22D及び第2空転コロ22Eとを有している。また、ローラ部22Aは、円筒状の中空芯金22aと、これの周面に固定された弾性材料からなる弾性層22bとを具備している。
中空芯金22aを構成する金属としては、ステンレス、アルミニウムなどを例示することができるが、これらの材料に限定されるものではない。弾性層22bについては、JIS−A硬度で70[°]以下にすることが望ましい。
2次転写ローラ22に図示しないクリーニングブレードを当接させる場合は、弾性層22bが柔らかすぎると様々な不具合を引き起こしてしまう。よって、弾性層22bについては、JIS−A硬度で40[°]以上にすることが望ましい。
2次転写ローラ22にクリーニングを持たせない場合は、弾性層22bを柔らかくすることができ、柔らかくすることで2次転写ニップ部にシートPが突入脱出する際の衝撃による異常画像を低減できる。
したがって、弾性層22bについては、Asker−C硬度で40〜50[°]程度にすることが望ましい。
また、2次転写ローラ22の弾性層22bは、導電性を発揮するゴム材料として、導電性のエピクロルヒドリンゴムや、カーボンを分散せしめたEPDMやSiゴム、イオン導電機能を有するNBR、ウレタンゴムなどが使用されてもよい。中空芯金22aの周面上に固定された弾性層22bは、7.5[LogΩ]程度の抵抗を発揮するように、抵抗値が調整された導電性ゴム材料から構成されている。
弾性層22bの電気抵抗を所定の範囲に調整しているのは、A5サイズなどといった、ローラ軸線方向のサイズが比較的小さなシートPを使用する際に、次のような不具合が発生するのを防止する狙いからである。2次転写ニップ内において、記録シートの介在なしに中間転写ベルト20と2次転写ローラ22とが直接接触している箇所に転写電流を集中させてしまうという不具合である。このように、弾性層22bの電気抵抗を、シートPの抵抗よりも大きな値にすることで、上記のような転写電流の集中を抑えることが可能になる。
また、弾性層22bを構成する導電性ゴム材料としては、Asker−C硬度で40〜50[°]程度の弾性を発揮するように、発泡ゴムを用いている。このような発泡ゴムで弾性層22bを構成することで、2次転写ニップ部内で弾性層22bを厚み方向に柔軟に変形させて、シート搬送方向にある程度の広さを有する2次転写ニップ部を形成することができる。
また、弾性層22bは、両端部の外径よりも中央部の外径が大きいタイコ形状にしている。このようなタイコ形状にすることにより、付勢コイルバネ65(図22参照)によって、2次転写ローラ22が中間転写ベルト20に向けて付勢されて2次転写ニップ部を形成するときに、撓みが発生して中央部の圧が抜けるのを防止することも可能となる。
そして、上記のような構成の2次転写ローラ22は、2次転写対向ローラ16に掛け回されている中間転写ベルト20に向けて付勢コイルバネ65の付勢力により付勢されている。
中間転写ベルト20を掛け回している2次転写対向ローラ16は、円柱状の本体部であるローラ部16Bと、ローラ部16Bの回転中心箇所に対して回転軸線方向に貫通しつつ、ローラ部16Bを自らの表面上で空転させる貫通軸部材16Aとを有している。貫通軸部材16Aは、金属からなり、その周面上でローラ部16Bを自在に空転させる。本体部としてのローラ部16Bは、ドラム状の中空芯金16aと、これの周面上に固定された弾性材料からなる弾性層16bと、中空芯金16aの軸線方向両端にそれぞれ圧入された玉軸受16cとを具備している。玉軸受16cが中空芯金16aを支えながら、中空芯金16aとともに貫通軸部材16A上で回転する。そして、弾性層16bは、中空芯金16aの外周面に形成されている。
貫通軸部材16Aは、中間転写ベルト20を張架するベルトユニットの第1側板71に固定された第1軸受け73と、第2側板72に固定された第2軸受け74より、回転自在に支持されている。但し、後述する第1カム75及び第2カム76を回転させる場合を除き、画像形成動作時における殆どの時間は、回転駆動されずに停止している。そして、中間転写ベルト20の無端移動に伴って連れ回ろうとするローラ部16Bを、自らの周面上で自在に空転させる。
中空芯金16aの周面上に固定された弾性層16bは、6.0[LogΩ]以下の抵抗となるようなEPゴム材料から構成されている。また、弾性層16bを構成するゴム材料としては、JIS−A硬度で70[°]程度の弾性を発揮するようにEPゴムを用いている。
2次転写対向ローラ16の貫通軸部材16Aには、長手方向の全領域のうち、ローラ部16Bの中に位置しない両端部領域に、それぞれ2次転写ローラ22に突き当てるための突き当て部材としてのカムを、貫通軸部材16Aと一体的に回転するように固定している。具体的には、貫通軸部材16Aの長手方向の一端部領域には、第1カム75を固定している。第1カム75は、主にカム部75aと、真円形のコロ部75bとが軸線方向に並んで一体形成されている。コロ部75b貫通させたネジ75cを貫通軸部材16Aに螺合させることで、第1カム75を貫通軸部材16Aに固定している。また、貫通軸部材16Aの長手方向の他端部領域には、第1カム75と同様の構成の第2カム76を固定している。
貫通軸部材16Aの軸線方向における第2カム76よりも外側の領域には、駆動受入プーリ77Bを固定している。また、貫通軸部材16Aの軸線方向における第1カム75よりも外側の領域には、被検知円盤97を固定している。一方、ベルトユニットの第2側板72には、カム駆動モータ79を固定し、カム駆動モータ79のモータ軸に固定した駆動出力プーリ77Aを回転させ、タイミングベルト78を介して上記した駆動受入プーリ77Bに駆動力を伝達する。
上記構成にすることで、カム駆動モータ79を駆動することにより、貫通軸部材16Aを回転させることが可能である。この際、貫通軸部材16Aを回転させても、ローラ部16Bについては貫通軸部材16A上で自在に空転させることが可能であるので、中間転写ベルト20によるローラ部16Bの連れ回りを阻害することはない。
また、カム駆動モータ79としては、ステッピングモータを用いることで、エンコーダ等の回転角検知手段を設けることなく、カム駆動モータ79の回転角を自由に設定可能にしている。
貫通軸部材16Aが所定の回転角度で回転を停止させると、第1カム75及び第2カム76はそれぞれ、そのカム部が2次転写ローラ22の軸上に配置された第1空転コロ22D及び第2空転コロ22Eに突き当たる。そして、2次転写ローラ22をローラユニット保持体60(図22参照)を上方へ付勢する付勢コイルバネ65の付勢力に抗して押し返す。これにより、2次転写ローラ22を2次転写対向ローラ16(ひいては中間転写ベルト20)から遠ざける方向に移動させることで、2次転写対向ローラ16と2次転写ローラ22との軸間(回転軸)距離を調整する。
上記した構成では、第1カム75、第2カム76、カム駆動モータ79、及びローラユニット保持体60等により、2次転写ローラ22を中間転写ベルト20に対して移動させる移動手段が構成されている。すなわち、2次転写対向ローラ16と2次転写ローラ22との距離を調整する距離調整手段が構成されている。そして、回転可能な支持回転体としての2次転写対向ローラ16は、その円柱状のローラ部16Bを貫通した貫通軸部材16A上で、ローラ部16Bを自在に空転させる。貫通軸部材16Aが回転すれば、貫通軸部材16Aの軸線方向の両端部近傍にそれぞれ固定された第1カム75と第2カム76とが一体となって回転する。これにより、図21に示すように、貫通軸部材16Aに駆動を伝達するための駆動伝達機構を軸線方向の一端側に設けるだけで、両端側近傍に設けた第1カム75と第2カム76とをそれぞれ回転させることが可能である。
本実施形態2では、2次転写ローラ22の中空芯金22bを接地している一方で、2次転写対向ローラ16の中空芯金16aに対してトナーと同極性の2次転写バイアスを印加する。これにより、2次転写ニップ部内に、トナーを2次転写対向ローラ16側(中間転写ベルト20)から2次転写ローラ22側に向けて静電移動させる2次転写電界を、両ローラ間に形成する。
2次転写対向ローラ16の金属製の貫通軸部材16Aを回転自在に受けている玉軸受け16cは金属製であり、導電性を有している。また、玉軸受け16cを介して2次転写対向ローラ16を支持する貫通軸部材16Aを、第1側板71に対して回転自在に支持させる第1軸受け73は導電性のすべり軸受からなる。そして、導電性の第1軸受け73には、2次転写バイアスを出力する高圧電源94が接続されている。
上記のように構成することで、高圧電源94から出力される2次転写バイアスは、導電性の第1軸受73を介して2次転写対向ローラ16に導かれる。そして、2次転写対向ローラ16内では、金属製の貫通軸部材16Aと、金属製の玉軸受け16cと、金属製の中空芯金16aと、導電性の弾性層16bとを順に伝わっていく。
貫通軸部材16Aの図中左側の一端に固定された各カム75,76の回転角度位置を検知するカム角度検知手段95の被検知円盤97は、貫通軸部材16Aの回転方向における所定の位置において、軸線方向に立ち上がる被検部98を有している。一方、ベルトユニットの第1側板71に固定されたセンサブラケット99には、光学センサ96が固定されている。貫通軸部材16Aが回転する過程において、貫通軸部材16Aが所定の回転角度範囲に位置すると、被検知円盤97の被検部98が、光学センサ96の発光素子と受光素子との間に入り込んで両者間の光路を遮断する。光学センサ96の受光素子は、発光素子からの光を受光すると受光信号を制御部(不図示)に送信する。制御部は、受光素子からの受光信号が途絶えたタイミングや、そのタイミングからのカム駆動モータ79の駆動量に基づいて、貫通軸部材16Aに固定された第1カム75及び第2カム76のカム部の回転角度位置を把握する。
第1カム75及び第2カム76は、上記のように所定の回転角度で、2次転写ローラ22の軸上に配置された第1空転コロ22D及び第2空転コロ22Eに突き当たる。そして、2次転写ローラ22を付勢コイルバネ65の付勢力に抗して2次転写対向ローラ16から遠ざける方向に押し返す(以下、この押し返しを「押し下げ」という)し、2次転写対向ローラ16の回転軸と2次転写ローラ22の回転軸との距離が増す。このときの押し返し量(以下、押し下げ量という)は、第1カム75及び第2カム76の回転角度位置によって決まる。なお、2次転写ローラ22の押し下げ量が大きくなるほど、2次転写対向ローラ16と2次転写ローラ22との軸間距離が大きくなる。
以下、2次転写対向ローラ16の回転軸と2次転写ローラ22の回転軸との距離が増すように、第1カム75及び第2カム76の回転位置を変更する動作を押し下げ動作という。
2次転写ローラ22の第1軸部材22Bには、第1空転コロ22Dが空転可能に設けられている。この第1空転コロ22Dは、外径が2次転写ローラ22よりも少し小さな玉軸受であり、第1軸部材22Bの周面上で空転することができる。一方、2次転写ローラ22の第2軸部材22Cには、第1空転コロ22Dと同様の構成の第2空転コロ22Eが空転可能に設けられている。
上記したように、2次転写対向ローラ16の貫通軸部材16Aに固定された第1カム75及び第2カム76は所定の回転角度位置で、第1空転コロ22D及び第2空転コロ22Eに突き当たるようになっている。
具体的には、貫通軸部材16Aの一端側近傍に固定された第1カム75は、2次転写ローラ22の第1空転コロ22Dに突き当たる。このとき同時に、貫通軸部材16Aの他端側近傍に固定された第2カム76が、2次転写ローラ22の第2空転コロ22Eに突き当たる。2次転写対向ローラ16の貫通軸部材16Aに固定した第1カム75及び第2カム76が突き当たった第1空転コロ22D及び第2空転コロ22Eは、その突き当てにともなって回転を阻止されるが、それによって2次転写ローラ22の回転が妨げられることはない。これは、各空転コロ22D,22Eが回転を停止しても、各空転コロ22D,22Eが玉軸受になっているので、2次転写ローラ22の各軸部材22B,22Cは、それぞれ各空転コロ22D,22Eから独立して自在に回転することができるからである。各カム75,76の突き当てに伴って各空転コロ22D,22Eの回転を停止させることで、両者の摺擦の発生を回避し、且つ、且つ、摺擦による中間転写ベルト20を回転搬送する駆動モータや2次転写ローラ22の駆動モータのトルク上昇の発生も回避できる。
次に、本実施形態2の2次転写装置21による、シートPの後端が上ガイド部材92の先端を通過するときに行う押し下げ動作について、図を用いて説明する。
図22は、シートPを上ガイド部材92で案内しながら2次転写を行っているときの説明図、図23は、シートPの後端が上ガイド部材の先端を通過するタイミングの説明図、図24は、シートPの後端が2次転写ニップ部を通過した後の説明図である。図25は、当接動作を接触動作、及び加圧動作に分け、上ガイド部材92の先端をシートPの後端が通過するときに押し下げ動作を行う場合の、2次転写ローラ22位置の移動と上ガイド部材92の先端を通過するシートPのタイミングの一例である。
図22に示すように、シートPを上ガイド部材92で案内しながら2次転写を行っているとき(通常印刷時)は、2次転写対向ローラ16に設けた各カム75,76と、2次転写ローラ22の各空転コロ22D,22Eとは離間した状態になっている。そして、付勢手段である付勢コイルバネ65による付勢力の全てが2次転写ニップ部を構成する各部材及びシートPに加わって最終的なニップ圧が生た状態となっている。
その後、図23に示すように、シートPの後端が上ガイド部材92の先端を通過するタイミングに合わせ、2次転写対向ローラ16に設けた各カム75,76の図中、Aで示したカム位置:Aを、2次転写ローラ22の各空転コロ22D,22Eに突き当てる。そして、2次転写対向ローラ16の貫通軸部材16Aの回転を停止させる。もしくは、各カム75,76にカム位置:Aと同半径のカム部を大きな角度設けてカムは回転したままでも一定の押下げ量を確保できるようにしても良い。カム位置:Aにより押下げられる2次転写ローラ22の量は、明らかな2次転写の悪化が見られないニップ圧を生じさせ、転写性を確保できる量に設定する。例えば、通常印刷状態の2次転写ローラ22の軸心位置を0とすると、0.5〜1.5mm程度押下げることが可能である。
ここで、各カム75,76を、それぞれ各空転コロ22D,22Eに突き当てて、2次転写ローラ22を押下げる量は、各カム75,76の回転停止位置を変えることで任意に設定することができる。このため、本実施形態2の2次転写装置21には、複写機本体100に備えた本体制御部(不図示)と通信を行いカム駆動モータ79等を制御する2次転写制御部に、記録媒体情報取得手段であるシート情報取得手段(不図示)を有している。そして、シート情報取得手段で本体制御部から得たシートPの紙種や紙厚の情報に応じて、各カム75,76の回転停止位置を変えることで2次転写ローラ22を押下げる量を任意に設定することができる。すなわち、各カム75,76の回転停止位置を変更して2次転写対向ローラ16の貫通軸部材16Aの軸心と2次転写ローラ22の第1軸部材22Bや第2軸部材22Cの軸心との距離を増す量を、シートPの紙種及び紙厚の一方、又は両方に応じて変更できる。
なお、本実施形態2では、操作パネル等の入力手段により利用者が入力した各給紙カセット44毎の紙種や紙厚の情報を本体制御部から取得するが、複写機本体100や2次転写装置21に、紙厚や紙種(紙のコシ)を検知するセンサを設けてもよい。
上記のように、2次転写ローラ22を、通常の2次転写圧を与えて2次転写を行なっているときよりも押下げることで2次転写ニップ入口の上流近傍でのシートPの姿勢が中間転写ベルト20から離れる方向にできる。したがって、シートPと中間転写ベルト20の近接により発生する転写チリや転写ブレという異常画像を抑制することができる。なお、本実施形態2では、押下げ量を変更するときに各カム75,76の回転停止位置を変更する制御は、押下げ動作開始タイミングをずらすことで可能としている。
2次転写ローラ22の押下げを行うシートPの後端側の長さは、2次転写ニップから上ガイド部材92の先端までの距離分である。これは、上記したように転写チリや転写ブレという異常画像が、シートPの後端が上ガイド部材92の先端を通過した後、シートPと中間転写ベルト20が近接することにより発生するためである。押下げ動作開始タイミングは、エンジンソフト(不図示)を制御部で処理することより情報を取得し、この取得した情報により押下げ動作開始タイミングを決定する。このように決定された押下げ動作開始タイミングで、シートPの後端の狙い位置に合わせて、各カム75,76を反時計回りに回転するように、2次転写対向ローラ16の貫通軸部材16Aを回転動作させて、一旦、回転動作を停止する。
その後、シートPの後端、又はシートPの画像形成領域Gが2次転写ニップ部を通過したら、各カム75,76を、図23に示す様態から、中間転写ベルト20から2次転写ローラ22が離間する図24に示す状態になるように、さらに反時計回りに回転させる。すなわち、各カム75,76の図中、Bで示したカム位置:B(ホームポジション)を、2次転写ローラ22の各空転コロ22D,22Eに突き当てるように、さらに反時計回りに回転させる。なお、各カム75,76の回転方向は、上記した反時計回りに限定されるものではなく、各カム75,76の形状(カム線図)の設定により時計回りに設定することも可能である。
また、押下げ動作は主に通紙するシートPが厚紙である場合や、シートPがコシが強い紙種の場合に行う。
一方、通紙するシートPの紙厚が厚くない場合や、シートPがコシが強い紙種でない場合には、シートPの後端が上ガイド部材92の先端を通過するタイミングでの押下げ動作は行わない。このようにな場合は、図22に示した通常の2次転写圧を与えて2次転写を行なっている状態から、図24に示す中間転写ベルト20と2次転写ローラ22とが離間する離間位置までへ各カム75,76を回転させる。もしくは、2次転写を行うときに、図22に示す通常印刷状態を保つ。
なお、本実施形態2でも、シートPを2次転写ニップ部に進入させるときには、図24に示す状態から図22に示す状態に2次転写ローラ22を中間転写ベルト20に向けて移動させるときの移動速度を、上記した実施形態1と同様に構成している。
例えば、中間転写ベルト20にシートPを介して2次転写ローラ22を当接させる当接動作を接触動作、及び加圧動作に分けた場合には、中間転写ベルト20に向けた2次転写ローラ22の移動速度を、実施形態1で図6を用いて説明したように変化させる。すなわち、中間転写ベルト20にシートPを介して2次転写ローラ22を接触させる接触動作時の移動速度を、接触動作後さらに2次転写ローラ22を移動して所定のニップ圧を生じさせる加圧動作時の移動速度よりも遅なるように各カム75,76を回転させる。そして、接触動作時に、2次転写ニップ部へシートPを進入させる。このように構成することで、2次転写ニップ部にシートPを進入させる際の衝撃を低減し、従来よりもショックジター等の画質低下を抑制できる。
そして、シートPの後端が上ガイド部材92の先端を通過するまでは、2次転写対向ローラ16に設けた各カム75,76と、2次転写ローラ22の各空転コロ22D,22Eとを、図22に示すように離間した状態で2次転写を行う。このときの2次転写ローラ22の位置は、図25に示す加圧動作後の状態の当接状態にあり、各カム75,76は、その回転を停止している。
その後、シートPの搬送にともない、2次転写ニップ部でのシートPへの2次転写が進行し、シートPの後端が上ガイド部材の先端を通過するタイミングに合わせて、図22の状態から図23に示す状態まで各カム75,76を回転させた後、停止させる。すなわち、各カム75,76のカム位置:Aと2次転写ローラ22の各空転コロ22D,22Eとが当接する位置で、各カム75,76の回転を停止する。
このときの2次転写ローラ22の位置は、図25に示すように中間転写ベルト20に対し当接状態にあり、明らかな2次転写の悪化が見られないニップ圧を生じさせる位置まで移動し、中間転写ベルト20に対する2次転写ローラ22の食い込み量が減少している。
この各カム75,76が回転を停止した状態(カム位置)を、シートPの後端が上ガイド部材92の先端を通過した後、シートPの後端又はシートPの画像形成領域:Gが2次転写ニップ部を通過するまで維持する。その後、シートPの後端又はシートPの画像形成領域:Gが2次転写ニップ部を通過したら、図24に示す各カム75,76のカム位置:Bと2次転写ローラ22の各空転コロ22D,22Eとが当接する位置まで各カム75,76を回転させて停止させる。そして、次の2次転写、つまり画像形成に備える。
なお、図24に示す中間転写ベルト20と2次転写ローラ22との隙間は、1〜3mm程度であることが望ましい。
上記のように構成することで、2次転写ニップ部にシートPが進入する際のショックジターの低減効果に加え、シートPの後端が上ガイド部材92の先端を通過した後にシートPと中間転写ベルト20が近接して生じる転写チリや転写ブレの発生も抑制できる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
トナー画像を担持する中間転写ベルト20などの像担持体と、2次転写ローラ22などの転写ローラと、前記像担持体に対して当接して2次転写ニップ部などの転写ニップ部を形成する状態と離間した状態とに、前記転写ローラを移動させるローラユニット保持体60や付勢コイルバネ65などから構成される移動手段とを有し、前記転写ニップ部に進入した厚紙P2などの記録媒体に、前記像担持体上に担持されたトナー画像を転写する2次転写装置21などの転写装置において、前記移動手段は、前記像担持体に前記記録媒体を介して前記転写ローラを接触させる接触動作時に、前記転写ローラが前記像担持体に向けて移動する移動速度を、前記接触動作後、前記像担持体に向けて、さらに前記転写ローラが移動して所定のニップ圧を生じさせる加圧動作時に、前記転写ローラが前記像担持体に向けて移動する移動速度よりも遅くし、前記接触動作時に、前記転写ニップ部へ前記記録媒体を進入させることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態1(又は実施形態2)で説明したように、次のような効果を奏することができる。
ニップ圧が生じ始める接触動作時に、記録媒体を転写ニップ部に進入させるので、ニップ圧が生じた状態の転写ニップ部に記録媒体を進入させる転写装置よりも、厚紙が進入する際に生じるニップ圧の急激な上昇を低減できる。したがって、ニップ圧が生じた状態の転写ニップ部に記録媒体を進入させる転写装置よりも、記録媒体を転写ニップ部に進入させる際のショックジターの発生を抑制できる。
また、用紙搬送速度が速くなっても、接触動作時の移動速度の上昇を抑制し、加圧動作時の移動速度を速くすることで、転写ニップ部に記録媒体の画像形成領域が進入する前に、必要ニップ圧位置まで転写ローラを移動させることができる。このため、用紙搬送速度が速くなっても、転写圧不足に起因した画質低下を抑制しつつ、接触動作時と加圧動作時の転写ローラの移動速度が同じ転写装置よりも、接触動作時の転写ローラの中間転写体に向う移動速度を遅くできる。したがって、加圧動作時と接触動作時の転写ローラの移動速度が同じ従来の転写装置よりも、転写ニップ部に記録媒体が進入する際の衝撃を低減でき、ショックジター等の画質低下を抑制する抑制効果を、さらに高めることができる。
よって、トナー画像を担持する像担持体に対して転写ローラを接離させる転写装置であって、転写ニップ部に記録媒体を進入させる際の衝撃を低減し、従来よりもショックジター等の画質低下を抑制できる転写装置を提供できる。
(態様B)
(態様A)において、前記像担持体は、中間転写ベルト20などの中間転写体であることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態1(又は実施形態2)で説明したように、複写機500などの中間転写方式の画像形成装置に用いる転写装置で、(態様A)の効果を得ることが可能となる。
(態様C)
(態様A)又は(態様B)において、ローラユニット保持体60や付勢コイルバネ65などから構成される前記移動手段は、第1カム75や第2カム76などのカムを有しており、前記カムの回転により2次転写ローラ22などの前記転写ローラを移動させることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態1(又は実施形態2)で説明したように、転写ローラの移動手段としてカムを用いることで簡易な構成で転写ローラを移動させることが可能となり、(態様A)の効果を得ることができる転写装置の低コスト化が可能となる。
(態様D)
(態様C)において、2次転写ローラ22などの前記転写ローラに中間転写ベルト20などの前記像担持体を介して対向する2次転写対向ローラ16などの2次転写対向ローラを有し、第1カム75や第2カム76などの前記カムは、前記2次転写対向ローラを回転自在に支持する貫通軸部材16Aなどの回転軸に保持されていることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態1(又は実施形態2)で説明したように、次のような転写装置を提供できる。2次転写ローラを移動させるカムを保持する部材を、2次転写対向ローラの回転軸とは別に設ける構成よりも、転写装置をコンパクト化できるとともに、部品点数を減らして転写装置の低コスト化が可能となる。
(態様E)
(態様C)又は(態様D)において、第1カム75や第2カム76などの前記カムは、回転する角速度が一定であり、貫通軸部材16Aなどのその回転中心から2次転写ローラ22などの前記転写ローラを移動させる第1空転コロ22Dや第2空転コロ22Eなどの従節に接触する箇所までの距離の単位時間当りの変化量を、前記加圧動作時に比べて、前記接触動作時に小さくなるように構成されていることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態1(又は実施形態2)で説明したように、回転させる際の角速度を一定にするカムのカム半径を変化させることで、加圧動作時と接触動作時との中間転写体に向かう転写ローラの移動速度を変更することができる。したがって、中間転写ベルト20などの像担持体の駆動部と同一の駆動源を用いてカムを回転駆動することが可能となり、カム駆動モータ79などの専用の駆動源を減らして複写機500などの画像形成装置のコンパクト化、及び低コスト化が可能となる。
(態様F)
(態様C)又は(態様D)において、ローラユニット保持体60や付勢コイルバネ65などから構成される前記移動手段は、第1偏心カム85や第2偏心カム86などの前記カムを回転させるステッピングモータからなるカム駆動モータ79などのモータを有しており、前記モータは、前記カムを回転させる角速度を、前記加圧動作時に比べて、前記接触動作時に遅くすることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態1(又は実施形態2)で説明したように、次のような転写装置を提供できる。ステッピングモータなどのモータを用いて、カムを回転させる回転位置と、回転させる際の角速度を高精度に制御でき、従節に接触するカム半径の単位時間当りの変化量を高精度に制御して2次転写ローラ22などの2次転写ローラの移動速度を高精度に制御できる。したがって、狙った2次転写ローラの移動速度を容易に得ることが可能となる。また、狙った2次転写ローラの移動速度を容易に得ることができるので、偏心カムなどの単純な形状のカムを用いいてカムの低コスト化も図れる。
(態様G)
(態様A)乃至(態様F)のいずれかにおいて、ローラユニット保持体60や付勢コイルバネ65などから構成される前記移動手段は、前記接触動作時に2次転写ローラ22などの前記転写ローラを移動させる移動速度が、それ以外の前記転写ローラを中間転写ベルト20などの前記像担持体に向けて移動させる接近動作や加圧動作などの動作時の移動速度よりも遅くすることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態1(又は実施形態2)で説明したように、次のような転写装置を提供できる。像担持体に対して転写ローラを当接させて所定のニップ圧を生じさせる当接動作時に、接触動作時のみ移動速度を遅くすることで、転写ローラへの影響を小さくすることが可能となるため、高画質化及び、高速化が可能な転写装置を提供することができる。
(態様H)
(態様D)乃至(態様G)のいずれかにおいて、中間転写ベルト20などの前記中間転写体と2次転写ローラ22などの前記転写ローラとの間にシートPなどの前記記録媒体を進入させる際に前記記録媒体をガイドする上ガイド部材92などのガイド部材を備え、ローラユニット保持体60や付勢コイルバネ65などから構成される前記移動手段は、前記記録媒体の後端が前記ガイド部材のシート搬送方向などの記録媒体搬送方向下流側端を通過するタイミングに合わせ、2次転写対向ローラ16などの前記2次転写対向ローラの貫通軸部材16Aなどの回転軸と前記転写ローラの第1軸部材22Bや第2軸部材22Cなどの回転軸との距離が増すように第1カム75や第2カム76などの前記カムの回転位置を変更する押し下げ動作を行うことを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態2で説明したように、ガイド部材の記録媒体搬送方向下流側端を通過した記録媒体の転写ニップ部の入口上流側での姿勢を、中間転写体から離れる方向に変えることができる。
よって、転写ニップの入口近傍で、像担持体と記録媒体の近接により発生する転写チリや転写ブレという異常画像を抑止することができる2次転写装置21などの転写装置を提供することができる。
(態様I)
(態様H)において、シートPなどの前記記録媒体の紙種及び紙厚の一方、又は両方に応じて、前記押し下げ動作の実行の可否を判断することを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態2で説明したように、転写チリや転写ブレが発生する可能性がある紙種や紙厚のみで押し下げ動作を行うことができ、効率的に転写チリや転写ブレなどの異常画像を抑制できる2次転写装置21などの転写装置を提供することができる。
(態様J)
(態様H)又は(態様I)において、シートPなどの前記記録媒体の紙厚の情報を取得するシート情報取得手段などの記録媒体情報取得手段を備え、前記記録媒体情報取得手段により記録媒体の紙厚が所定の厚さ以上であるとの情報が取得された場合に、前記押し下げ動作を実行することを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態2で説明したように、転写チリや転写ブレは厚紙で発生しやすいため、発生しやすい厚紙のみ行うため効率的に異常画像を抑制することができる。
(態様K)
(態様H)乃至(態様J)のいずれかにおいて、第1カム75や第2カム76などの前記カムの回転位置を変更して2次転写対向ローラ16などの前記2次転写対向ローラの貫通軸部材16Aなどの回転軸の軸心と2次転写ローラ22などの前記転写ローラの第1軸部材22Bや第2軸部材22Cなどの回転軸の軸心との距離を増す量を、シートPなどの前記記録媒体の紙種及び紙厚の一方、又は両方に応じて変更することを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態2で説明したように、紙種や紙厚に応じて押下げ量を変更することで、最適な条件で効率的に異常画像を抑制することができる。
(態様L)
トナー画像を担持する中間転写ベルト20などの像担持体と、2次転写ローラ22などの転写ローラと、前記像担持体に対して当接して2次転写ニップ部などの転写ニップ部を形成する状態と離間した状態とに、前記転写ローラを移動させるローラユニット保持体60や付勢コイルバネ65などから構成される移動手段とを有した転写装置を備えた複写機500などの画像形成装置において、前記転写装置として、(態様A)乃至(態様K)のいずれかの2次転写装置21などの転写装置を備えたことを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態1(又は実施形態2)で説明したように、(態様A)乃至(態様K)のいずれかの転写装置と同様な効果を奏することができる画像形成装置を提供できる。
10 タンデム型画像形成部
11 画像形成ユニット
12 感光体ドラム
13 1次転写ローラ
14,15 支持ローラ
16 2次転写対向ローラ
16A 貫通軸部材
16B ローラ部
16a 中空芯金
16b 弾性層
16c 玉軸受け
17 クリーニング装置
18 露光装置
20 中間転写ベルト
21 2次転写装置
22 2次転写ローラ
22A ローラ部
22B 第1軸部材
22C 第2軸部材
22D 第1空転コロ
22E 第2空転コロ
22a 中空芯金
22b 弾性層
22c 表面層
23 張架ローラ
24 搬送ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 シート反転装置
30 原稿台
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読取センサ
42 給紙ローラ(給紙テーブル)
43 ペーパーバンク
44 給紙カセット
45 分離ローラ(給紙テーブル)
46 給紙路(給紙テーブル)
47 搬送ローラ
48 給紙路(複写機本体)
49 レジストローラ
50 給紙ローラ(手差しトレイ)
51 手差しトレイ
52 分離ローラ(手差しトレイ)
53 手差し給紙路
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排紙トレイ
60 ローラユニット保持体
60a 回動軸
61 固形潤滑剤
62 コイルバネ(潤滑剤押し当て器)
63 潤滑剤押し当て器
64 クリーニングブレード
65 付勢コイルバネ
71 第1側板
72 第2側板
73 第1軸受け
74 第2軸受け
75 第1カム
75a カム部
75b コロ部
75c ネジ
76 第2カム
77A 駆動出力プーリ
77B 駆動受入プーリ
78 タイミングベルト
79 カム駆動モータ
85 第1偏心カム
86 第2偏心カム
91 押し下げローラ
92 上ガイド部材
93 下ガイド部材
94 高圧電源
95 カム角度検知手段
96 光学センサ
97 被検知円盤
98 被検部
99 センサブラケット
100 複写機本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置
500 複写機
G 画像形成領域
L 書込み光
P シート
P1 普通紙
P2 厚紙
特開2011−133653号公報 特開2010−139603号公報

Claims (12)

  1. トナー画像を担持する像担持体と、転写ローラと、前記像担持体に対して当接して転写ニップ部を形成する状態と離間した状態とに、前記転写ローラを移動させる移動手段とを有し、前記転写ニップ部に進入した記録媒体に、前記像担持体上に担持されたトナー画像を転写する転写装置において、
    前記移動手段は、前記像担持体に前記記録媒体を介して前記転写ローラを接触させる接触動作時に、前記転写ローラが前記像担持体に向けて移動する移動速度を、前記接触動作後、前記像担持体に向けて、さらに前記転写ローラが移動して所定のニップ圧を生じさせる加圧動作時に、前記転写ローラが前記像担持体に向けて移動する移動速度よりも遅くし、
    前記接触動作時に、前記転写ニップ部へ前記記録媒体を進入させ
    前記記録媒体の画像形成領域が前記転写ニップ部に到達する前に前記接触動作から前記加圧動作に移行することを特徴とする転写装置。
  2. 請求項1に記載の転写装置において、
    前記像担持体は、中間転写体であることを特徴とする転写装置。
  3. 請求項1又は2に記載の転写装置において、
    前記移動手段は、カムを有しており、
    前記カムの回転により前記転写ローラを移動させることを特徴とする転写装置。
  4. 請求項3に記載の転写装置において、
    前記転写ローラに前記像担持体を介して対向する2次転写対向ローラを有し、
    前記カムは、前記2次転写対向ローラを回転自在に支持する回転軸に保持されていることを特徴とする転写装置。
  5. 請求項3又は4に記載の転写装置において、
    前記カムは、回転する角速度が一定であり、その回転中心から前記転写ローラを移動させる従節に接触する箇所までの距離の単位時間当りの変化量を、前記加圧動作時に比べて、前記接触動作時に小さくなるように構成されていることを特徴とする転写装置。
  6. 請求項3又は4に記載の転写装置において、
    前記移動手段は、前記カムを回転させるモータを有しており、
    前記モータは、前記カムを回転させる角速度を、前記加圧動作時に比べて、前記接触動作時に遅くすることを特徴とする転写装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一に記載の転写装置において、
    前記移動手段は、前記接触動作時に前記転写ローラを移動させる移動速度が、それ以外の前記転写ローラを前記像担持体に向けて移動させる動作時の移動速度よりも遅くすることを特徴とする転写装置。
  8. 請求項4乃至7のいずれか一に記載の転写装置において、
    前記像担持体は中間転写体であり、
    当該転写装置は、前記転写ローラに前記中間転写体を介して対向する2次転写対向ローラと、前記中間転写体と前記転写ローラとの間に前記記録媒体を進入させる際に前記記録媒体をガイドするガイド部材とを備え、
    前記移動手段は、カムの回転により前記転写ローラを移動させるものであり、前記記録媒体の後端が前記ガイド部材の記録媒体搬送方向下流側端を通過するタイミングに合わせ、前記2次転写対向ローラの回転軸と前記転写ローラの回転軸との距離が増すように前記カムの回転位置を変更する押し下げ動作を行うことを特徴とする転写装置。
  9. 請求項8に記載の転写装置において、
    前記記録媒体の紙種及び紙厚の一方、又は両方に応じて、前記押し下げ動作の実行の可否を判断することを特徴とする転写装置。
  10. 請求項8又は9に記載の転写装置において、
    前記記録媒体の紙厚の情報を取得する記録媒体情報取得手段を備え、
    前記記録媒体情報取得手段により前記記録媒体の紙厚が所定の厚さ以上であるとの情報が取得された場合に、前記押し下げ動作を実行することを特徴とする転写装置。
  11. 請求項8乃至10のいずれか一に記載の転写装置において、
    前記カムの回転位置を変更して前記2次転写対向ローラの回転軸の軸心と前記転写ローラの回転軸の軸心との距離を増す量を、前記記録媒体の紙種及び紙厚の一方、又は両方に応じて変更することを特徴とする転写装置。
  12. トナー画像を担持する像担持体と、転写ローラと、前記像担持体に対して当接して転写ニップ部を形成する状態と離間した状態とに、前記転写ローラを移動させる移動手段とを有した転写装置を備えた画像形成装置において、前記転写装置として、請求項1乃至11のいずれか一に記載の転写装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
JP2013099624A 2013-02-14 2013-05-09 転写装置、及び画像形成装置 Expired - Fee Related JP6187857B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013099624A JP6187857B2 (ja) 2013-02-14 2013-05-09 転写装置、及び画像形成装置
US14/272,810 US9256165B2 (en) 2013-02-14 2014-05-08 Transfer device and image forming apparatus incorporating same

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013027189 2013-02-14
JP2013027189 2013-02-14
JP2013099624A JP6187857B2 (ja) 2013-02-14 2013-05-09 転写装置、及び画像形成装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2014178660A JP2014178660A (ja) 2014-09-25
JP2014178660A5 JP2014178660A5 (ja) 2017-01-12
JP6187857B2 true JP6187857B2 (ja) 2017-08-30

Family

ID=51698617

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013099624A Expired - Fee Related JP6187857B2 (ja) 2013-02-14 2013-05-09 転写装置、及び画像形成装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9256165B2 (ja)
JP (1) JP6187857B2 (ja)

Families Citing this family (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6300088B2 (ja) 2014-05-27 2018-03-28 株式会社リコー 転写装置及び画像形成装置
JP6260868B2 (ja) * 2014-05-27 2018-01-17 株式会社リコー 画像形成装置
JP6355021B2 (ja) 2014-06-25 2018-07-11 株式会社リコー 画像形成装置
JP2016033639A (ja) 2014-07-30 2016-03-10 株式会社リコー 画像形成装置
JP2016038568A (ja) 2014-08-08 2016-03-22 株式会社リコー 画像形成装置
JP2016095396A (ja) 2014-11-14 2016-05-26 株式会社リコー 画像形成装置
US9720364B2 (en) 2014-12-12 2017-08-01 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus
JP6493802B2 (ja) * 2015-07-07 2019-04-03 株式会社リコー 転写装置及び画像形成装置
JP6653075B2 (ja) * 2015-10-16 2020-02-26 株式会社リコー 転写装置及び画像形成装置
JP2017111233A (ja) 2015-12-15 2017-06-22 株式会社リコー ローラ部材、及び、画像形成装置
US10234794B2 (en) 2015-12-15 2019-03-19 Ricoh Company, Ltd. Roller member and image forming apparatus including the roller member
JP2017122849A (ja) * 2016-01-07 2017-07-13 株式会社リコー 画像形成装置
JP6668982B2 (ja) * 2016-07-05 2020-03-18 コニカミノルタ株式会社 転写ベルトおよび画像形成装置
US10322895B2 (en) 2016-09-30 2019-06-18 Ricoh Company, Ltd. Material conveyor, transfer device incorporating the material conveyor, image forming apparatus incorporating the transfer device, method of position control of rotary bodied, and non-transitory computer readable storage medium
JP7013771B2 (ja) * 2016-09-30 2022-02-01 株式会社リコー 搬送装置、転写装置、画像形成装置、搬送装置における回転体の位置制御方法、及び回転体の位置制御プログラム
US10228050B2 (en) * 2016-10-26 2019-03-12 Ricoh Company, Ltd. Cam device, fixing device, transfer device, and image forming apparatus
JP6890767B2 (ja) * 2016-10-26 2021-06-18 株式会社リコー 接離機構、定着装置、転写装置及び画像形成装置
JP6888285B2 (ja) 2016-12-06 2021-06-16 株式会社リコー 転写装置及び画像形成装置
JP6953939B2 (ja) * 2017-09-15 2021-10-27 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 画像形成装置
JP2019138948A (ja) * 2018-02-06 2019-08-22 株式会社リコー 転写装置及び画像形成装置
US10558148B2 (en) 2018-03-30 2020-02-11 Ricoh Company, Ltd. Belt device and image forming apparatus incorporating same
US10890864B2 (en) 2019-01-25 2021-01-12 Ricoh Company, Ltd. Belt device, belt regulator, and image forming apparatus
JP7311833B2 (ja) * 2019-05-07 2023-07-20 コニカミノルタ株式会社 二次転写装置
JP2020190666A (ja) * 2019-05-23 2020-11-26 コニカミノルタ株式会社 押圧駆動機構及び画像形成装置
JP2021135375A (ja) 2020-02-26 2021-09-13 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2021140054A (ja) * 2020-03-06 2021-09-16 株式会社リコー 画像形成装置
JP7449487B2 (ja) * 2020-04-28 2024-03-14 株式会社リコー 画像形成装置

Family Cites Families (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002214940A (ja) * 2001-01-23 2002-07-31 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP5049828B2 (ja) * 2008-03-12 2012-10-17 株式会社リコー 画像形成装置
JP5369488B2 (ja) 2008-05-08 2013-12-18 株式会社リコー 転写装置および画像形成装置
JP5505759B2 (ja) 2008-09-17 2014-05-28 株式会社リコー 画像形成装置
JP5472782B2 (ja) 2008-12-04 2014-04-16 株式会社リコー 画像形成装置
US8433221B2 (en) 2008-12-04 2013-04-30 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus with transfer nip adjustment function
JP2010133653A (ja) 2008-12-05 2010-06-17 Hatano Seisakusho:Kk 浴槽用給湯口アダプタにおける外管接続装置
JP2010139603A (ja) 2008-12-10 2010-06-24 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP5299772B2 (ja) 2009-03-02 2013-09-25 株式会社リコー 画像形成装置
JP5267946B2 (ja) 2009-04-22 2013-08-21 株式会社リコー 画像形成装置
JP5522510B2 (ja) 2009-09-15 2014-06-18 株式会社リコー 転写装置及びその転写装置を備えた画像形成装置
JP5375592B2 (ja) 2009-12-24 2013-12-25 株式会社リコー 転写装置及びそれを用いた画像形成装置
JP2011175060A (ja) 2010-02-24 2011-09-08 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP5440952B2 (ja) 2010-05-19 2014-03-12 株式会社リコー 画像形成装置
JP2011248270A (ja) 2010-05-31 2011-12-08 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
TWI662385B (zh) 2010-06-11 2019-06-11 日商理光股份有限公司 容器及影像形成裝置
JP5915085B2 (ja) 2010-11-15 2016-05-11 株式会社リコー 転写装置及びそれを用いた画像形成装置
US8929774B2 (en) 2010-12-09 2015-01-06 Ricoh Company, Ltd. Belt unit and image forming apparatus employing same
JP5764975B2 (ja) 2011-03-02 2015-08-19 株式会社リコー 画像形成装置
JP5790046B2 (ja) 2011-03-16 2015-10-07 株式会社リコー 画像形成装置及び画像濃度制御方法
US9063472B2 (en) 2011-03-17 2015-06-23 Ricoh Company, Limited Image forming apparatus and belt tensioning unit
JP5678841B2 (ja) 2011-06-02 2015-03-04 株式会社リコー 画像形成装置
JP5900056B2 (ja) 2011-06-08 2016-04-06 株式会社リコー 画像形成装置
JP5830956B2 (ja) 2011-06-21 2015-12-09 株式会社リコー 画像形成装置
JP6003205B2 (ja) 2011-06-24 2016-10-05 株式会社リコー 画像形成装置、電源制御装置、画像形成システム、転写方法及び転写プログラム
JP6003206B2 (ja) 2011-06-24 2016-10-05 株式会社リコー 画像形成装置、電源制御装置、画像形成システム、転写方法及び転写プログラム
JP5696678B2 (ja) 2011-06-28 2015-04-08 株式会社リコー 画像形成装置
JP5891628B2 (ja) 2011-07-15 2016-03-23 株式会社リコー 画像形成装置
JP6041193B2 (ja) 2011-11-08 2016-12-07 株式会社リコー 画像形成装置
CN103324063B (zh) 2012-03-19 2015-11-18 株式会社理光 成像设备
JP6019965B2 (ja) 2012-09-10 2016-11-02 株式会社リコー 画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
US9256165B2 (en) 2016-02-09
JP2014178660A (ja) 2014-09-25
US20140334847A1 (en) 2014-11-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6187857B2 (ja) 転写装置、及び画像形成装置
JP5375592B2 (ja) 転写装置及びそれを用いた画像形成装置
JP5915085B2 (ja) 転写装置及びそれを用いた画像形成装置
JP5707787B2 (ja) 転写装置及びそれを用いた画像形成装置
JP6019965B2 (ja) 画像形成装置
EP2211239B1 (en) Image forming apparatus with transfer Nip adjustment function
JP6288320B2 (ja) 画像形成装置
JP5299772B2 (ja) 画像形成装置
JP6160907B2 (ja) 転写装置及び画像形成装置
JP6493802B2 (ja) 転写装置及び画像形成装置
JP5472782B2 (ja) 画像形成装置
JP5509939B2 (ja) 画像形成装置
US9465331B2 (en) Image forming apparatus
JP6300088B2 (ja) 転写装置及び画像形成装置
JP2013195875A (ja) 画像形成装置
JP5540719B2 (ja) 画像形成装置
JP6653075B2 (ja) 転写装置及び画像形成装置
JP4651522B2 (ja) レジストローラおよびこれを用いた画像形成装置
JP5915097B2 (ja) 転写装置及び画像形成装置
JP2014013359A (ja) 画像形成装置
JP2017122849A (ja) 画像形成装置
JP2005017367A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160419

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170203

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170403

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170707

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170720

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6187857

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees